JPH1082395A - ポンプおよび媒体循環装置 - Google Patents

ポンプおよび媒体循環装置

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JPH1082395A
JPH1082395A JP8236498A JP23649896A JPH1082395A JP H1082395 A JPH1082395 A JP H1082395A JP 8236498 A JP8236498 A JP 8236498A JP 23649896 A JP23649896 A JP 23649896A JP H1082395 A JPH1082395 A JP H1082395A
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rotor
medium
pump
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JP8236498A
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Katsuhiko Takayama
克彦 高山
Toshihiro Kameda
敏洋 亀田
Tetsuhiro Okada
哲浩 岡田
Eiji Yamazaki
英治 山崎
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
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Abstract

(57)【要約】 【課題】固定のハウジングと合成樹脂製のロータとが相
互間に間隙を形成して隣接配置されて成り、水分を含む
媒体を圧送せしめるポンプにおいて、媒体の水分含有率
の自由度を比較的大きくしつつ充分なポンプ性能が得ら
れるようにする。 【解決手段】水分含有率が10重量%以下である媒体に
対して、ロータの寸法変化率が0.15%以下となる合
成樹脂で該ロータが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相互間に間隙を形
成して合成樹脂製のロータおよびハウジングが隣接配置
されて成り、溶液に水を添加して成る媒体を昇圧せしめ
るポンプ、ならびに該ポンプを用いた媒体循環装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】このようなポンプにおいて、ロータは、
たとえば軽量化のために合成樹脂により形成されるので
あるが、媒体に水分が含まれていると、合成樹脂製のロ
ータが媒体に含まれる水分によって膨潤し、ハウジング
およびロータ間の間隙寸法が変化することにより所望の
ポンプ性能が得られなくなるおそれがあり、ロータの膨
潤を抑える必要がある。そこで、合成樹脂から成るロー
タの膨潤を抑えるものとして、特開平3−115794
号公報で開示されたものがあり、このものでは、燃料に
含まれる水分による膨潤を抑えるために、フェノール樹
脂にフェノールアラルキル樹脂および充填材が配合され
て成るものを材料としてロータが形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ものでは、水分含有率が最大0.5重量%程度である燃
料を圧送するポンプを対象とするものである。しかる
に、たとえば軽金属に対して腐食作用がある溶液を含む
媒体の場合には、媒体の水分含有率が最大15重量%程
度となるまで溶液に水を添加することにより軽金属に耐
腐食性を付与し得ることが、特公昭63−12504号
公報に開示されており、そのように水分含有率の大きな
媒体に対して上記特開平3−115794号公報で開示
されたポンプを適用したのでは、充分な耐膨潤性が得ら
れず、所望のポンプ性能が得られない。
【0004】そこで、合成樹脂製のロータを用いたポン
プで、水分含有率を比較的大きくした媒体を圧送する場
合でも充分なポンプ性能が得られるようにすることが望
まれるのであるが、このようなポンプにあってはロータ
およびハウジング間の間隙寸法がポンプ性能に大きく影
響するものであり、充分なポンプ性能を得るためには、
最小間隙寸法を確保することが必要であり、その最小間
隙寸法に基づき、膨潤に起因したロータの寸法変化率の
上限値を設定することができる。一方、軽金属の耐腐食
性を高めるためには、媒体の水分含有率の自由度、すな
わち添加水分量の増量幅を比較的大きく設定することが
不可避であり、上述の膨潤に起因したロータの上限寸法
変化率に対して、媒体の水分含有率の自由度を比較的大
きくし得るようにロータを形成する合成樹脂を選定する
ことが必要である。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、媒体の水分含有率の自由度を比較的大きくし
つつ充分なポンプ性能が得られるようにしたポンプ、な
らびにそのポンプを用いた媒体循環装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明によれば、固定のハウジングと
該ハウジング内で回転作動する合成樹脂製のロータとが
相互間に間隙を形成して隣接配置されて成り、溶液に水
を添加して成る媒体を昇圧せしめるポンプにおいて、水
分含有率が10重量%以下である媒体に対して、ロータ
の寸法変化率が0.15%以下となる合成樹脂で該ロー
タが形成される。
【0007】水分による膨潤に起因したロータの寸法変
化率の上限は、充分なポンプ性能を得るためにロータお
よびハウジング間の間隙で必要とされる最小寸法に基づ
いて、予め想定し得る寸法公差および熱膨張等を考慮し
て設定可能なものであり、そのロータの寸法変化率が
0.15%以下となる合成樹脂を用いたときに、媒体の
水分含有率の上限値が10重量%と設定することが可能
であることにより、充分なポンプ性能を維持しつつ媒体
の水分含有率を充分高めることができる。
【0008】また請求項2記載の発明によれば、ロータ
以外で媒体に接触する部分の少なくとも一部が、前記溶
液による腐食作用を受ける軽金属から成ることにより、
媒体の水分含有率を充分高めることによって軽金属の耐
腐食性を高めつつ、ポンプの軽量化を図ることができ
る。
【0009】請求項3記載の発明によれば、ロータが、
レゾール形フェノール樹脂で形成され、また請求項4記
載の発明によれば、レゾール形フェノール樹脂が、JI
S−K−6915のPM−HH−Rに相当するレゾール
形高位熱用フェノール樹脂、またはJIS−K−691
5のPM−HM−Rに相当するレゾール形耐熱及び衝撃
用フェノール樹脂である。
【0010】レゾール形フェノール樹脂は、ガラス繊維
をベースとしたアンモニアフリータイプのフェノール樹
脂であり、溶液に対する寸法変化および強度変化が小さ
く、耐溶液安定性に優れたものであり、ロータすなわち
ポンプの軽量化を図った上で優れた耐久性を得ることが
可能となる。しかもレゾール形フェノール樹脂は、水分
による膨潤度を極めて低いレベルに維持することができ
るものであり、軽金属の耐腐食性を高めるべく水分含有
率を高めた媒体に対しても、膨潤によってハウジングお
よびロータ間の間隙寸法を大きく変化せしめるロータの
寸法変化率を極力小さくし得るので、所望のポンプ性能
を得ることが可能となる。
【0011】請求項5記載の発明によれば、上記ポンプ
が、軽金属に対して腐食作用がある溶液に水を添加して
成る媒体を循環せしめる閉鎖回路に設けられ、該閉鎖回
路の一部を構成して媒体に接触する部位の少なくとも一
部が軽金属から成り、請求項6記載の発明によれば、媒
体循環装置が低圧閉鎖回路で構成され、請求項7記載の
発明によれば、媒体循環装置が吸収式冷凍装置である。
【0012】閉鎖回路の少なくとも一部が軽金属で構成
されていても、水分含有率の高い媒体を充分なポンプ性
能で圧送し得るポンプを用いることにより、軽金属の耐
腐食性が高められる。
【0013】請求項8記載の発明によれば、吸収式冷凍
装置で用いられる媒体の一部である溶液が、含フッ素ア
ルコールおよび複素環状有機化合物から成るものであ
る。
【0014】冷媒としての含フッ素アルコールと、吸収
剤としての複素環状有機化合物とを用いることにより、
吸収式冷凍装置の循環媒体として要求される性能、すな
わち低燃焼性、高熱効率、非結晶性、優れた熱安定性お
よび高冷凍能力を得ることができる。ところで、含フッ
素アルコールおよび複素環状有機化合物は、軽金属に対
する腐食性が強いものであるが、溶液に水を添加するこ
とにより腐食性を弱めることが可能となる。
【0015】請求項9記載の発明によれば、ポンプがウ
エスコ式ポンプである。このウエスコ式ポンプは、キャ
ビテーションを生じ難いものであり、低圧回路である吸
収式冷凍装置において、キャビテーションの発生を極力
抑えることができ、キャビテーションが発生したとして
もロータが合成樹脂製であることから、キャビテーショ
ンの発生に伴なって気泡が潰れたときの衝撃を合成樹脂
の弾力で吸収するようにして耐衝撃性をロータに持たせ
ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0017】図1ないし図6は本発明の一実施例を示す
ものであり、図1は定置式家庭用空調装置の構成を示す
系統図、図2はウエスコ式ポンプの縦断側面図で図3の
2−2線に沿う断面図、図3は図2の3−3線断面図、
図4は図2の4部拡大図、図5は寸法変化率に対するポ
ンプ効率ならびに水分含有率の関係を示す図、図6は水
分含有率に対する膨潤による寸法変化率の関係を示す図
である。
【0018】先ず図1において、定置式家庭用空調装置
が備える吸収式冷凍装置は、蒸発器5、吸収器6、2段
式の第1および第2再生器7,8、第1分縮器9、第2
分縮器10、凝縮器11、ならびに第1および第2熱交
換器12,13を有して、低圧閉鎖回路系に構成され
る。
【0019】蒸発器5には冷媒が、また吸収器6には吸
収剤を含む吸収液がそれぞれ収容されている。蒸発器5
および吸収器6は、相互に連結されてたとえば絶対圧3
0mmHg程度の低圧環境下に保持されており、蒸発器
5で冷媒の蒸発が、また吸収器6で吸収液による冷媒の
吸収がそれぞれ行なわれる。
【0020】蒸発器5内には、ブラインを流通させる管
路5aが設けられており、冷媒はブラインから蒸発熱を
奪って低圧の冷媒蒸気となる。また蒸発器5の冷媒は、
ポンプP1によって蒸発器5から導出され、ごく一部が
第2分縮器10に給送され、残りの大部分の冷媒が、蒸
発器5内の図示しない散布手段に導かれて前記管路5a
上に散布される。
【0021】吸収器6内では、冷媒蒸気が吸収液で吸収
されることにより吸収熱が生じるが、吸収器6内に設け
られた管路6aを流通するブラインとの熱交換により吸
収液が冷却され、それにより吸収器6での冷媒蒸気の吸
収が促進され、蒸発器5内での冷媒蒸発が加速されるこ
とになる。また吸収器6の吸収液は、ポンプP2により
吸収器6から導出され、吸収器6内の図示しない散布手
段に導かれて前記管路6a上に散布される。
【0022】吸収器6内の吸収液は、冷媒蒸気の吸収に
よりその吸収剤濃度が低下して吸収能力が低下する。そ
こで吸収液から冷媒蒸気を分離して、吸収液の吸収能力
を回復させるために、吸収器6からポンプP3で導出さ
れた希液が、第1再生器7に送られる。
【0023】第1再生器7は、第2再生器8ならびに第
1および第2分縮器9,10とともに二重効用方式の再
生器を構成する。第1再生器7には、バーナ14が設け
られており、このバーナ14で加熱されることにより、
吸収器6から給送されて来た希液が第1再生器7内で沸
騰し、その沸騰により希液から生じた冷媒蒸気が第1分
縮器9に導入される。この冷媒蒸気は、第1分縮器9内
に設けられている管路9aを流通するブラインとの熱交
換により冷却され、冷媒蒸気中に残存していた吸収剤成
分が冷媒蒸気から分離され、第1再生器7へと戻され
る。このようにして第1再生器7の底部には、濃度が高
められた中間液が溜まることになり、この中間液は第2
再生器8に導かれる。
【0024】第1分縮器9を通過した冷媒蒸気は、依然
として比較的高温の状態にあって第2再生器8へと導か
れる。この第2再生器8では、第1分縮器9からの冷媒
蒸気によって中間液が加熱され、第2再生器8で生じた
冷媒蒸気は第2分縮器10に導入される。而して第2分
縮器10では、第2分縮器10内に設けられている管路
10aを流通するブラインとの熱交換により冷媒蒸気が
冷却され、冷媒蒸気中に残存していた吸収剤成分が冷媒
蒸気から分離されて第2再生器8へと戻され、第2再生
器8の底部に濃度が高められた濃液が溜まり、この濃液
は吸収器6に戻されて再び吸収液として使用される。
【0025】第1熱交換器12は、第2再生器8から吸
収器6に戻される濃液と、吸収器6からポンプP3で導
かれる希液との間で熱交換を行なうものであり、第2再
生器8からの比較的高温の濃液が第1熱交換器12で冷
却されて吸収器6に戻されるとともに、吸収器6からの
比較的低温の希液が第1熱交換器12で予備的に加熱さ
れることになる。また第2熱交換器13は、第1熱交換
器12から第1再生器7に導かれる希液と、第1再生器
7から第2再生器8に送られる中間液との間で熱交換を
行なうものであり、希液は第2熱交換器13でさらに加
熱されて第1再生器7に給送されることになり、また中
間液は、第2熱交換器13で冷却されて第2再生器8へ
と給送されることになる。
【0026】第2分縮器10を通過した冷媒蒸気は凝縮
器11に導入され、第2再生器8からは減圧弁15で減
圧された冷媒蒸気が凝縮器11に導入される。このよう
に凝縮器11に導かれる冷媒蒸気の純度は、たとえば9
9.8%程度まで高められており、凝縮器11に付設さ
れているファン16による冷却風で冷却されることによ
り凝縮器11内で冷媒液に凝縮され、減圧弁17を経由
して蒸発器5に回収される。
【0027】ところで、蒸発器5に回収される冷媒の純
度は上述のように極めて高いものであるが、ごくわずか
に混在する吸収剤が長時間の運転によって蒸発器5内に
蓄積し、蒸発器5内の冷媒純度が徐々に低下してしま
う。そこで、ポンプP1で蒸発器5から導出された冷媒
のごく一部が第2分縮器10に送られ、この第2分縮器
10において、中間液から生じる冷媒蒸気とともに冷媒
純度を上げるための処理が行なわれる。
【0028】蒸発器5の管路5aにはポンプP4の吸入
口が接続される。また吸収器6の管路6aは、第2分縮
器10における管路10aの一端に接続され、該管路1
0aの他端は、第1分縮器9における管路9aの一端に
三方切換弁18を介して接続されるとともに、管路9a
を迂回するバイパス管路9bに三方切換弁18を介して
接続される。この三方切換弁18は、前記管路10aを
管路9aに接続する状態と、管路10aをバイパス管路
9bに接続する状態とを切換可能であり、第1分縮器9
の管路9aにブラインを流通せしめるか否かを調整可能
である。而して管路9aおよびバイパス管路9bはポン
プP5の吸入口に接続される。
【0029】ところで、蒸発器5の管路5aを流通する
ブラインは、蒸発器5で冷媒の蒸発による蒸発潜熱を奪
われて冷却されるものであり、また吸収器6の管路6
a、第2分縮器10の管路10a、ならびに第1分縮器
9の管路9aを流通するブラインは、吸収液および冷媒
蒸気との熱交換により加熱されるものである。而して、
上述のように冷却されたブライン、ならびに加熱された
ブラインは、室内機19内に設けられた管路19aなら
びに顕熱交換器20内に設けられた管路20aに、四方
切換弁21,22により択一的に切換えられて供給され
る。すなわち冷房時には室内機19の管路19aに冷却
されたブラインが供給され、図示しないファンにより管
路19aで冷却された空気を室内に吹出すようにするこ
とができ、また暖房時には、室内機19の管路19aに
加熱されたブラインが供給されるようにすればよい。
【0030】このような定置式家庭用空調装置における
吸収式冷凍装置において、その構成機器、すなわち蒸発
器5、吸収器6、第1再生器7、第2再生器8、第1分
縮器9、第2分縮器10、凝縮器11、第1および第2
熱交換器12,13、ポンプP1,P2,P3ならびに
それらの機器5〜13,P1〜P3を相互に結ぶパイプ
等の少なくとも一部は、軽量化のために軽金属により形
成される。
【0031】この軽金属としては、アルミニウム、マグ
ネシウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金および
チタン合金等が、軽量、小型化を図る上で有効に用いら
れる。しかも上記アルミニウム合金としては、Al−C
u−Mg系、Al−Mg系、Al−Si−Mg−Ni
系、Al−Mg−Cr系、Al−Si−Mg系、Al−
Cu−Mg−Zn系等の各種合金系が好適に用いられ
る。
【0032】また上記吸収式冷凍装置の内部を循環せし
める媒体は、冷却媒体としての含フッ素アルコールおよ
び吸収剤としての複素環状有機化合物から成る溶液に水
を添加して作製される。
【0033】含フッ素アルコールとしては、沸点が40
〜120℃であるものが好ましい。また吸収式冷凍装置
の冷凍能力の観点からはトリフルオロメチル基やペンタ
フルオロエチル基などのペルフルオロアルキル基を有す
るアルコールが望ましく、2,2,2−トリフルオロ−
1−エタノール(沸点73.6℃)、2,2,3,3,
3−ペンタフルオロ−1−プロパノール(沸点80.7
℃)などの含フッ素エタノールまたは含フッ素プロパノ
ールが特に好ましい。
【0034】吸収剤である複素環状有機化合物は、イミ
ダゾリドン、チアゾールおよびピリジミン等の各誘導体
であることが望ましく、イミダゾリドン誘導体として
は、下記化学式で示されるものが好ましい。
【0035】
【化1】
【0036】なお上記化学式において、R1 、R2 、R
3 は、独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基
を、R4 は炭素数1〜4のアルキル基を示すものであ
る。
【0037】なかでも、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリドン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリドン、
1,3−ジプロピル−2−イミダゾリドンまたは1,3
−ジプロピル−4−メチル−2−イミダゾリドンが好ま
しく、吸収剤としての熱交換性能に優れている点で、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリドンまたは1,3−
ジプロピル−2−イミダゾリドンを用いることが特に好
ましい。
【0038】このような含フッ素アルコールおよび複素
環状有機化合物から成る溶液を用いることにより、吸収
式冷凍装置の循環媒体として要求される性能、すなわち
低燃焼性、高熱効率、非結晶性、優れた熱安定性および
高冷凍能力を得ることができるのであるが、含フッ素ア
ルコールおよび複素環状有機化合物は、軽金属に対する
腐食性が強いものである。しかるに、前記溶液に水を添
加することにより軽金属に対する腐食性を弱めることが
可能となる。
【0039】低圧閉鎖回路系である上記吸収式冷凍装置
で用いられるポンプP1,P2,P3としては、低圧回
路において低圧であるが故に生じ易いキャビテーション
の発生を極力抑え得るウエスコ式ポンプが最適である
が、ギヤポンプおよびトロコイドポンプ等を用いること
も可能である。またブラインを給送するポンプP4,P
5としては、遠心ポンプやローラーベーンポンプ等が用
いられる。
【0040】上記ウエスコ式ポンプの構成について、図
2ないし図4を参照しながら説明すると、該ウエスコ式
ポンプは、軽金属から成るハウジング25と、該ハウジ
ング25内に回転自在に収納される合成樹脂製のロータ
26とを備え、ロータ26は、ハウジング25に結合さ
れる電動モータ27の回転軸28にキー29を介して連
結される。
【0041】ハウジング25は、ハウジング主体30
と、カバー31とが複数のボルト32,32…で相互に
結合されて成るものであり、電動モータ27はカバー3
1とは反対側でハウジング主体30に結合され、回転軸
28とハウジング主体30との間に軸受33が介設され
る。
【0042】円盤状であるロータ26は、その両面をハ
ウジング主体30およびカバー31に近接、対向させて
回転軸28にキー29を介して連結されるものであり、
該ロータ26の外周部両面には、周方向に等間隔をあけ
た多数の羽根溝26a…,26a…がそれぞれ設けられ
る。またハウジング主体30およびカバー31間には、
ロータ26の外周部の羽根溝26a…,26a…を臨ま
せる流路34が形成されており、該流路34は、周方向
一端の吸入口34aから周方向他端の吐出口34bに至
るまでロータ26の外周部の略8割程度を臨ませる円弧
状に形成され、ロータ26の外周部の残余の略2割程度
を近接、対向せしめる隔壁部35が、吸入口34aおよ
び吐出口34b間を区画するようにしてハウジング25
に設けられる。
【0043】しかも流路34は、その大部分が流路面積
を同一としたポンプ作用流路として形成されるが、流路
34の周方向一端の吸入口34aは、回転軸28の軸線
を中心とする中心角α(たとえば45度)の範囲で前記
ポンプ作用流路よりも流路面積を大とした拡大流路とな
るように形成され、また吸入口34aから中心角β(た
とえば30度)の範囲の流路34は、拡大流路である吸
入口34aから上記ポンプ作用流路に至るまでの流路面
積を急激に変化させないように形成される。而してハウ
ジング主体30には、吸入口34aに連なる吸入側接続
管36が回転軸28の軸線に直交する平面内で外方に延
びるようにして接続され、カバー31には、吐出口34
bに連なる吐出側接続管37が回転軸28の軸線と平行
にして外方に延びるようにして接続される。
【0044】またポンプ内部および外部間のシール性を
保つために、ハウジング主体30およびカバー31間に
は内、外二重のOリング38,39が設けられ,電動モ
ータ27およびハウジング主体30間にも軸方向に並ぶ
一対のOリング40,41が設けられる。しかも各Oリ
ング38〜41のうち、ポンプ内部の溶液に接触する側
のOリング38,40は、耐溶液性を有する材料たとえ
ばEPDMゴム材またはシリコーンゴム等により形成さ
れ、外気側のOリング39,41は、気密性の高い材料
たとえばNBRゴム材により形成される。
【0045】このようなウエスコ式ポンプにおいて、ロ
ータ26の外周部と隔壁部35との間に間隙42が形成
されており、またロータ26の両面とハウジング主体3
0およびカバー31との間には間隙43,43が形成さ
れており、かかる間隙42,43,43の寸法がポンプ
性能に大きく影響する。しかも軽量化のためにロータ2
6が合成樹脂により形成されるのに対し、ロータ26が
水を含む溶液内で回転作動するので該ロータ26の水に
よる膨潤が問題となるが、ロータ26が薄肉円盤状であ
ることによりロータ26の直径Dが肉厚よりもかなり大
きいことから、ロータ26の膨潤による寸法変化量は、
ロータ26の外周部および隔壁部35間の間隙42の方
が、ロータ26の両面およびハウジング25間の間隙4
3,43よりも大きいので、特に問題となるのはロータ
26の半径方向に沿う膨潤量である。
【0046】間隙42の寸法δ(図3参照)の初期設定
を小さくすると、ポンプ性能上の問題は生じないが、ロ
ータ26の半径方向に沿う膨潤によってハウジング25
の隔壁部35にロータ26が、極度に近接または接触し
て、ごみ噛みを生じたり、ロックしたりする惧れがあ
り、また前記寸法δの初期設定を大きくすると、使用初
期段階において所望のポンプ性能が得られない。
【0047】ここで、間隙42の寸法δの設定に関連す
る因子としては、ロータ26の加工公差、熱膨張、膨
潤、ならびにロータ26および回転軸28の嵌合がた等
が考えられるが、実質的には、ロータ26の加工公差、
熱膨張および膨潤を考慮して定めればよく、その加工公
差、熱膨張量および膨潤量は、基本的にはロータ26の
外周直径Dに比例するものである。そこで、ロータ26
の外周直径Dに対する前記間隙42の寸法δの変化率
(2×δ/D)×100(%)に対するポンプ効率の変
化について実験した結果、図5で示すような曲線が得ら
れた。
【0048】この際、ロータ26の外周直径Dは、製造
上および強度上標準的な値として、30mm〜120m
mの範囲に設定されている。すなわち外周直径Dが12
0mmを超える場合には、強度向上のためにロータ26
が厚肉に形成されなければならず、しかも製造にあたっ
て削り出し等の工数が増加し、寸法精度上も問題が生じ
るものであり、また外周直径Dが30mm未満の場合に
は、加工および精度上の困難さが増すことになる。
【0049】このようなロータ26の外周直径Dの範囲
設定と、低圧(絶対圧で20〜40mmHg)下での使
用とに基づき、ポンプ効率の下限を20%に設定したと
きには、図5で明らかなように、寸法変化率の上限値は
0.72%となる。また塵埃の噛込みをも考慮して、ロ
ータ26がハウジング25の隔壁部35に接触してロッ
クすることを回避するために必要とされる寸法δを確保
するための最小寸法変化率は、図5で示すように0.1
8%であり、その最小寸法変化率0.18%を前記寸法
変化率の上限値0.72%から減算した値が、加工公
差、熱膨張および膨潤による許容寸法変化率0.54%
となる。ここで、加工公差および熱膨張による寸法変化
率の上限値は0.39%であり、したがって膨潤に基づ
く許容変化率は、最大0.15%となる。
【0050】上述のように合成樹脂から成るロータ26
がハウジング25の隔壁部35に接触してロックするこ
とを回避するためには、ロータ26の膨潤に伴う寸法変
化率の最大値を0.15%に抑えれば良いのであるが、
軽金属に対する腐食作用を抑えるために媒体に含まれる
水分含有率は比較的大とされるものであり、ロータ26
を形成する合成樹脂としては、水分に対する膨潤率が小
さいものであることが必要であり、そのような合成樹脂
としてはレゾール形フェノール樹脂が好適である。
【0051】ここで、商品名PM9625(住友ベーク
ライト社製、JIS−K−6915のPM−HH−Rに
相当)のレゾール形高位熱用フェノール樹脂と、商品名
PM9630(住友ベークライト社製、JIS−K−6
915のPM−HM−Rに相当)のレゾール形耐熱及び
衝撃用フェノール樹脂とを用いて、水分含有率に対する
膨潤による寸法変化率について実験したところ、図6で
示すような結果が得られた。この図6において、レゾー
ル形フェノール樹脂Aが上記商品名PM9625のレゾ
ール形高位熱用フェノール樹脂であり、またレゾール形
フェノール樹脂Bが上記商品名PM9630のレゾール
形耐熱及び衝撃用フェノール樹脂である。
【0052】この図6から明らかなように、寸法変化率
を0.15%以下に抑えるためには、レゾール形フェノ
ール樹脂Aでは17重量%、またレゾール形フェノール
樹脂Bでは12重量%まで水分含有率を増加させて設定
することが可能である。この結果から、余裕を見て水分
含有率を10重量%以下に設定したときに、レゾール形
フェノール樹脂製のロータ26では、そのロータ26の
膨潤に伴う寸法変化率が0.15%以下に抑えられるこ
とになる。
【0053】なお、定置式家庭用空調装置における吸収
式冷凍装置として、その冷媒および吸収剤の所望の作用
を保持して冷凍性能を充分に得た上で、軽金属に対する
腐食作用を抑えるために最適な水分含有率は、本発明者
の実験結果から約5重量%であることが判明したが、上
述のように、膨潤に伴う寸法変化率が0.15%以下で
ある合成樹脂製のロータ26で、水分含有率を10重量
%まで増大し得ることにより、耐腐食性をさらに高める
ための水分含有率の増量幅に設定の自由度を持たせるこ
とができる。
【0054】一方、比較のために、フェノール樹脂にフ
ェノールアラルキル樹脂および充填材が配合されて成る
もの(特開平3−115794号公報で開示されたも
の)について、水分含有率に対する膨潤による寸法変化
率について実験した結果、図6の比較例A,Bで示す曲
線が得られた。これで明らかなように、膨潤による許容
寸法変化率を満足するためには、約2重量%以下の水分
含有率までしか水を添加することができず、軽金属の腐
食を抑えるために必要とする水分含有率を比較的大きく
することができない。
【0055】次にこの実施例の作用について説明する
と、低圧閉鎖回路系である吸収式冷凍装置において、媒
体の一部である溶液を、冷媒としての含フッ素アルコー
ルと吸収剤としての複素環状有機化合物とから成るもの
としたことにより、低燃焼性、高熱効率、非結晶性、優
れた熱安定性および高冷凍能力等の吸収式冷凍装置で要
求される性能を満たすことができる。
【0056】この含フッ素アルコールおよび複素環状有
機化合物は、軽金属に対する腐食性が強いものである。
一方、吸収式冷凍装置の構成機器、たとえば蒸発器5、
吸収器6、第1再生器7、第2再生器8、第1分縮器
9、第2分縮器10、凝縮器11、第1および第2熱交
換器12,13、ポンプP1,P2,P3ならびにそれ
らの機器5〜13,P1〜P3を相互に結ぶパイプ等の
少なくとも一部が、軽量化のために軽金属により形成さ
れるのであるが、含フッ素アルコールおよび複素環状有
機化合物から成る溶液に水を添加することにより腐食性
を弱めることが可能であり、媒体に接触する部位を軽量
化のために上述のように軽金属で形成しても腐食を抑え
ることができる。
【0057】また低圧閉鎖回路を構成する吸収式冷凍装
置で用いられるポンプP1,P2,P3をウエスコ式ポ
ンプとすることにより、低圧であるが故に生じ易い各ポ
ンプP1〜P3でのキャビテーションの発生を極力抑え
ることが可能であり、しかもそれらのウエスコ式ポンプ
P1〜P3においてロータ26は、レゾール形フェノー
ル樹脂で形成される。このレゾール形フェノール樹脂
は、ガラス繊維をベースとしたアンモニアフリータイプ
のフェノール樹脂であり、溶液に対する寸法変化および
強度変化が小さく、耐溶液安定性に優れたものであるの
で、ロータ26すなわちポンプP1〜P3の軽量化を図
った上で優れた耐久性を得ることが可能となる。またキ
ャビテーションが発生したとしてもロータ26が合成樹
脂製であることから、キャビテーションの発生に伴なっ
て気泡が潰れたときの衝撃を合成樹脂の弾力で吸収する
ようにして耐衝撃性をロータ26に持たせることができ
る。
【0058】上記レゾール形フェノール樹脂は、軽金属
の耐腐食性を高めるべく媒体中に比較的多く含まれる水
分による膨潤度を、図6で示したように極めて低いレベ
ルに維持することができるものであり、膨潤によってハ
ウジング25およびロータ26間の間隙を大きく変化さ
せるロータ26の寸法変化率を極力小さくして所望のポ
ンプ性能を得ることが可能となる。
【0059】ところで、ウエスコ式ポンプにおいて、ロ
ータ26の外周部と隔壁部35との間に形成される間隙
42の寸法δの設定にあたって、ロータ26の加工公
差、熱膨張および膨潤を考慮して定めるのであるが、膨
潤による寸法変化率の許容値は、図5に関連して説明し
たように0.15%であり、その許容値0.15%を満
足するための媒体の水分含有率の最大値が、図6に関連
して説明したように、10重量%と設定される。したが
って、軽金属の媒体による腐食作用を抑制するのに充分
な水を溶液に添加することができた上に、ロータ26の
膨潤に起因して変化するロータ26およびハウジング2
5間の間隙が許容値内に抑えられ、所望のポンプ性能を
得ることが可能となる。
【0060】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0061】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、水分含有率が10重量%以下である媒体に対して、
ロータの寸法変化率が0.15%以下となる合成樹脂で
該ロータが形成されることにより、充分なポンプ性能を
維持しつつ媒体の水分含有率を充分高めることができ
る。
【0062】また請求項2記載の発明によれば、ロータ
以外で媒体に接触する部分の少なくとも一部が軽金属か
ら成り、媒体の水分含有率を充分高めることによって軽
金属の耐腐食性を高めつつ、ポンプの軽量化を図ること
ができる。
【0063】請求項3および4記載の発明によれば、ロ
ータが、レゾール形フェノール樹脂で形成されることに
より、ロータすなわちポンプの軽量化を図った上で優れ
た耐久性を得ることができるとともに、膨潤によってハ
ウジングおよびロータ間の間隙を大きく変化せしめるロ
ータの寸法変化率を極力小さくして所望のポンプ性能を
得ることが可能となる。
【0064】請求項5ないし7記載の発明によれば、閉
鎖回路の少なくとも一部が軽金属で構成されていても、
水分含有率の高い媒体を充分なポンプ性能で圧送し得る
ポンプを用いることにより、軽金属の耐腐食性が高めら
れる。
【0065】請求項8記載の発明によれば、吸収式冷凍
装置で用いられる媒体の一部である溶液が、含フッ素ア
ルコールおよび複素環状有機化合物から成ることによ
り、吸収式冷凍装置の循環媒体として要求される性能、
すなわち低燃焼性、高熱効率、非結晶性、優れた熱安定
性および高冷凍能力を得ることができ、しかも溶液に水
を添加することにより腐食性を弱めることが可能とな
る。
【0066】さらに請求項9記載の発明によれば、ポン
プをウエスコ式ポンプとすることにより、低圧回路であ
る吸収式冷凍装置において、低圧であるが故に生じ易い
キャビテーションの発生を極力抑えることができ、キャ
ビテーションが発生したとしてもロータが合成樹脂製で
あることから、キャビテーションの発生に伴なって気泡
が潰れたときの衝撃を合成樹脂の弾力で吸収するように
して耐衝撃性をロータに持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】定置式家庭用空調装置の構成を示す系統図であ
る。
【図2】ウエスコ式ポンプの縦断側面図で図3の2−2
線に沿う断面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】図2の4部拡大図である。
【図5】寸法変化率に対するポンプ効率ならびに水分含
有率の関係を示す図である。
【図6】水分含有率に対する膨潤による寸法変化率の関
係を示す図である。
【符号の説明】
25・・・ハウジング 26・・・ロータ 42,43・・・間隙 P1,P2,P3・・・ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 英治 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定のハウジング(25)と該ハウジン
    グ(25)内で回転作動する合成樹脂製のロータ(2
    6)とが相互間に間隙(42,43)を形成して隣接配
    置されて成り、溶液に水を添加して成る媒体を昇圧せし
    めるポンプにおいて、水分含有率が10重量%以下であ
    る媒体に対して、ロータ(26)の寸法変化率が0.1
    5%以下となる合成樹脂で該ロータ(26)が形成され
    ることを特徴とするポンプ。
  2. 【請求項2】 ロータ(26)以外で媒体に接触する部
    分の少なくとも一部が、前記溶液による腐食作用を受け
    る軽金属から成ることを特徴とする請求項1記載のポン
    プ。
  3. 【請求項3】 ロータ(26)が、レゾール形フェノー
    ル樹脂で形成されることを特徴とする請求項1または2
    記載のポンプ。
  4. 【請求項4】 レゾール形フェノール樹脂が、JIS−
    K−6915のPM−HH−Rに相当するレゾール形高
    位熱用フェノール樹脂、またはJIS−K−6915の
    PM−HM−Rに相当するレゾール形耐熱及び衝撃用フ
    ェノール樹脂であることを特徴とする請求項3記載のポ
    ンプ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載のポ
    ンプ(P1,P2,P3)が、軽金属に対して腐食作用
    がある溶液に水を添加して成る媒体を循環せしめる閉鎖
    回路に設けられ、該閉鎖回路の一部を構成して媒体に接
    触する部位の少なくとも一部が軽金属から成ることを特
    徴とする媒体循環装置。
  6. 【請求項6】 低圧閉鎖回路で構成されることを特徴と
    する請求項5記載の媒体循環装置。
  7. 【請求項7】 吸収式冷凍装置であることを特徴とする
    請求項6記載の媒体循環装置。
  8. 【請求項8】 媒体の一部である溶液が、含フッ素アル
    コールおよび複素環状有機化合物から成ることを特徴と
    する請求項7記載の媒体循環装置。
  9. 【請求項9】 前記ポンプ(P1,P2,P3)が、ウ
    エスコ式ポンプであることを特徴とする請求項6または
    7記載の媒体循環装置。
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