JP2020109365A - 放射線検出モジュール、および放射線検出器 - Google Patents

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Yuichi Shinba
勇一 榛葉
會田 博之
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博之 會田
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Makiko Konno
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Abstract

【課題】熱膨張差による変形を抑制することができ、且つ、高い防湿性能をえることができる放射線検出モジュール、および放射線検出器を提供することである。【解決手段】実施形態に係る放射線検出モジュールは、複数の光電変換部を有するアレイ基板と、前記複数の光電変換部の上に設けられたシンチレータと、前記シンチレータを覆う基部と、少なくとも前記基部の周縁近傍と、前記アレイ基板との間に設けられた接合部と、前記接合部の側面を覆い、前記基部の周縁に沿って設けられた枠状の周縁防湿部と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、放射線検出モジュール、および放射線検出器に関する。
放射線検出器の一例にX線検出器がある。X線検出器には、複数の光電変換部を有するアレイ基板と、複数の光電変換部の上に設けられたシンチレータと、シンチレータの上に設けられた反射部と、シンチレータと反射部を覆う防湿部と、が設けられている。
ここで、水分などに起因する解像度特性の劣化を抑制するために、シンチレータと反射部は、外部雰囲気から隔離する必要がある。特に、シンチレータが、CsI(ヨウ化セシウム):Tl(タリウム)やCsI:Na(ナトリウム)などからなる場合には、水分などによる解像度特性の劣化が大きくなるおそれがある。
そのため、高い防湿性能を得られる構造として、シンチレータと反射部をアルミニウムなどの金属からなるハット形状の防湿部で覆い、防湿部のつば(鍔)部をアレイ基板に接着する技術が提案されている。この様な防湿部を設けると、外部雰囲気に含まれる水分やガスなどが、シンチレータや反射部に到達するのを抑制することができる。
ところが、X線検出器を使用する際には、薄膜トランジスタおよび回路基板の駆動時の自己発熱や、使用環境温度により、熱膨張率が異なる防湿部とアレイ基板(ガラス基板)との間に熱膨張差が生じる。この場合、アルミニウムなどの金属を用いて防湿部を形成すると高い防湿性能を得ることができるが、アルミニウムなどの金属は熱膨張率が大きいので熱膨張差が大きくなり、アレイ基板に大きな変形が発生しやすくなる。
そこで、熱膨張差による変形を抑制することができ、且つ、高い防湿性能をえることができる技術の開発が望まれていた。
特開2009−128023号公報
本発明が解決しようとする課題は、熱膨張差による変形を抑制することができ、且つ、高い防湿性能をえることができる放射線検出モジュール、および放射線検出器を提供することである。
実施形態に係る放射線検出モジュールは、複数の光電変換部を有するアレイ基板と、前記複数の光電変換部の上に設けられたシンチレータと、前記シンチレータを覆う基部と、少なくとも前記基部の周縁近傍と、前記アレイ基板との間に設けられた接合部と、前記接合部の側面を覆い、前記基部の周縁に沿って設けられた枠状の周縁防湿部と、を備えている。
本実施の形態に係るX線検出器を例示するための模式斜視図である。 X線検出モジュールを例示するための模式断面図である。 周縁防湿部を例示するための模式平面図である。 X線検出器のブロック図である。 他の実施形態に係る防湿部を例示するための模式断面図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
また、本発明の実施形態に係る放射線検出器は、X線のほかにもγ線などの各種放射線に適用させることができる。ここでは、一例として、放射線の中の代表的なものとしてX線に係る場合を例にとり説明をする。したがって、以下の実施形態の「X線」を「他の放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
また、以下に例示をするX線検出器1は、放射線画像であるX線画像を検出するX線平面センサである。X線検出器1は、例えば、一般医療などに用いることができる。ただし、X線検出器1の用途は、一般医療に限定されるわけではない。
図1は、本実施の形態に係るX線検出器1を例示するための模式斜視図である。
なお、煩雑となるのを避けるために、図1においては、保護層2f、反射部4、防湿部5、および周縁防湿部6などを省いて描いている。
図2は、X線検出モジュール10を例示するための模式断面図である。
図3は、周縁防湿部6を例示するための模式平面図である。
図4は、X線検出器1のブロック図である。
図1および図2に示すように、X線検出器1には、X線検出モジュール10、回路基板11、および画像処理部12が設けられている。また、X線検出器1には、図示しない筐体を設けることができる。筐体の内部には、X線検出モジュール10、回路基板11、および画像処理部12を設けることができる。例えば、筐体の内部に板状の支持板を設け、支持板のX線の入射側の面にはX線検出モジュール10を設け、支持板のX線の入射側とは反対側の面には回路基板11と画像処理部12を設けることができる。
X線検出モジュール10には、アレイ基板2、シンチレータ3、反射部4、防湿部5、および周縁防湿部6が設けられている。
アレイ基板2は、基板2a、光電変換部2b、制御ライン(又はゲートライン)2c1、データライン(又はシグナルライン)2c2、配線パッド2d1、配線パッド2d2および保護層2fを有する。なお、光電変換部2b、制御ライン2c1、およびデータライン2c2の数などは例示をしたものに限定されるわけではない。
基板2aは、板状を呈し、無アルカリガラスなどのガラスから形成することができる。基板2aの平面形状は、四角形とすることができる。基板2aの厚みは、例えば、0.7mm程度とすることができる。
光電変換部2bは、基板2aの一方の面側に複数設けることができる。光電変換部2bは、矩形状を呈し、制御ライン2c1とデータライン2c2とにより画された領域に設けることができる。複数の光電変換部2bは、マトリクス状に並べることができる。なお、1つの光電変換部2bは、X線画像の1つの画素(pixel)に対応する。
複数の光電変換部2bのそれぞれには、光電変換素子2b1と、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)2b2が設けられている。また、光電変換素子2b1において変換した信号電荷を蓄積する蓄積キャパシタを設けることができる。蓄積キャパシタは、例えば、矩形平板状を呈し、各薄膜トランジスタ2b2の下に設けることができる。ただし、光電変換素子2b1の容量によっては、光電変換素子2b1が蓄積キャパシタを兼ねることができる。
光電変換素子2b1は、例えば、フォトダイオードなどとすることができる。
薄膜トランジスタ2b2は、蓄積キャパシタへの電荷の蓄積および放出のスイッチングを行う。薄膜トランジスタ2b2は、ゲート電極2b2a、ドレイン電極2b2b及びソース電極2b2cを有している。薄膜トランジスタ2b2のゲート電極2b2aは、対応する制御ライン2c1と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のドレイン電極2b2bは、対応するデータライン2c2と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のソース電極2b2cは、対応する光電変換素子2b1と蓄積キャパシタとに電気的に接続される。また、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタは、グランドに接続することができる。
制御ライン2c1は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。制御ライン2c1は、例えば、行方向に延びている。1つの制御ライン2c1は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d1のうちの1つと電気的に接続されている。1つの配線パッド2d1には、フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線のうちの1つが電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線の他端は、回路基板11に設けられた読み出し回路11aとそれぞれ電気的に接続されている。
データライン2c2は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。データライン2c2は、例えば、行方向に直交する列方向に延びている。1つのデータライン2c2は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d2のうちの1つと電気的に接続されている。1つの配線パッド2d2には、フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線のうちの1つが電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線の他端は、回路基板11に設けられた信号検出回路11bとそれぞれ電気的に接続されている。
制御ライン2c1、およびデータライン2c2は、例えば、アルミニウムやクロムなどの低抵抗金属を用いて形成することができる。
保護層2fは、第1層2f1および第2層2f2を有する。第1層2f1は、光電変換部2b、制御ライン2c1、およびデータライン2c2を覆っている。第2層2f2は、第1層2f1の上に設けられている。
第1層2f1および第2層2f2は、絶縁性材料から形成することができる。絶縁性材料は、例えば、酸化物絶縁材料、窒化物絶縁材料、酸窒化物絶縁材料、および樹脂などとすることができる。
シンチレータ3は、複数の光電変換部2bの上に設けられ、入射するX線を可視光すなわち蛍光に変換する。シンチレータ3は、基板2a上の複数の光電変換部2bが設けられた領域(有効画素領域A)を覆うように設けられている。シンチレータ3は、例えば、ヨウ化セシウム(CsI):タリウム(Tl)、ヨウ化ナトリウム(NaI):タリウム(Tl)、あるいは臭化セシウム(CsBr):ユーロピウム(Eu)などを用いて形成することができる。シンチレータ3は、真空蒸着法を用いて形成することができる。真空蒸着法を用いてシンチレータ3を形成すれば、複数の柱状結晶の集合体からなるシンチレータ3が形成される。シンチレータ3の厚みは、例えば、600μm程度とすることができる。
なお、真空蒸着法を用いてシンチレータ3を形成する際には、開口を有するマスクが用いられる。この場合、アレイ基板2上の開口に対峙する位置(有効画素領域Aの上)にシンチレータ3が形成される。また、蒸着による膜は、マスクの表面にも形成される。そして、マスクの開口の近傍においては、膜は、開口の内部に徐々に張り出すように成長する。開口の内部に膜が張り出すと、開口の近傍において、アレイ基板2への蒸着が抑制される。そのため、図1および図2に示すように、シンチレータ3の周縁近傍は、外側になるに従い厚みが漸減している。
また、シンチレータ3は、例えば、テルビウム賦活硫酸化ガドリニウム(GdS/Tb、又はGOS)などを用いて形成することもできる。この場合、複数の光電変換部2bごとに四角柱状のシンチレータ3が設けられるように、マトリクス状の溝部を設けることができる。
反射部4は、蛍光の利用効率を高めて感度特性を改善するために設けられている。すなわち、反射部4は、シンチレータ3において生じた蛍光のうち、光電変換部2bが設けられた側とは反対側に向かう光を反射させて、光電変換部2bに向かうようにする。反射部4は、シンチレータ3のX線の入射側に設けることができる。反射部4は、シンチレータ3の上に設けられている。反射部4は、少なくともシンチレータ3の上面3aを覆っている。反射部4は、シンチレータ3の側面3bをさらに覆うこともできる。
例えば、酸化チタン(TiO)などからなる光散乱性粒子と、樹脂と、溶媒とを混合した材料をシンチレータ3上に塗布し、これを乾燥することで反射部4を形成することができる。
また、例えば、銀合金やアルミニウムなどの光反射率の高い金属からなる層をシンチレータ3上に成膜することで反射部4を形成することができる。
また、例えば、表面が銀合金やアルミニウムなどの光反射率の高い金属からなるシートや、光散乱性粒子を含む樹脂シートなどをシンチレータ3上に接合することで反射部4とすることもできる。
なお、反射部4は、必ずしも必要ではなく、X線検出モジュール10に求められる感度特性などに応じて設けるようにすればよい。
防湿部5は、シンチレータ3と反射部4を覆っている。防湿部5は、アレイ基板2などに接合する前は厚みの薄い平坦なシート状を呈し、アレイ基板2などに接合した際にシンチレータ3および反射部4の形状に倣ったものとなる。
防湿部5は、例えば、二層構造を有するものとすることができる。例えば、図2に示すように、防湿部5は、基部15と接合部25を有するものとすることができる。
基部15は、防湿部5において外側(アレイ基板2から遠い側)に位置している。基部15は、厚みの薄いシート状を呈し、透湿度(水蒸気透過度)の小さい材料を含んでいる。基部15は、例えば、金属を含むシートとすることができる。金属は、金属原子同士、金属と酸素、金属と窒素、金属と炭素などが結合している。そのため、樹脂とは異なり、水分やガスなどが透過可能な隙間がほとんど存在しない。その結果、金属を含む基部15とすれば、水分やガスなどが透過するのを抑制することができる。金属は、例えば、アルミニウムを含む金属、銅を含む金属、マグネシウムを含む金属、タングステンを含む金属、ステンレス、コバール材などとすることができる。
また、基部15は、樹脂膜と金属膜とが積層された厚みの薄い積層シートとすることもできる。この場合、樹脂膜は、例えば、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、テフロン(登録商標)、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、弾性ゴムなどから形成されたものとすることができる。金属膜は、例えば、前述した金属を含むものとすることができる。金属膜は、例えば、スパッタリング法、ラミネート法などを用いて形成することができる。この場合、樹脂膜がシンチレータ3側に設けられるようにすることが好ましい。この様にすれば、塩化物を含むシンチレータ3と金属膜が直接接触するのを抑制することができる。そのため、金属膜が腐食するのを抑制することができるので、製品寿命を延ばすことができる。
また、金属膜に代えて、あるいは金属膜と共に無機膜を設けることができる。無機膜は、例えば、酸化珪素、酸化アルミニウムなどを含む膜とすることができる。無機膜は、例えば、スパッタリング法などを用いて形成することができる。
この場合、基部15の透湿度は、40℃、90%RHの環境において、0.5g/(m・day)以下となるようにすることができる。
また、基部15の厚みは、X線の吸収や剛性などを考慮して決定することができる。この場合、基部15の厚みを厚くすると、基部15に吸収されるX線の量が多くなる。一方、基部15の厚みを薄くすると、剛性が低下して破損しやすくなったり、ピンホールが発生しやすくなったりするおそれがある。基部15は、例えば、厚みが30μm以上、150μm以下のアルミニウム箔とすることができる。また、熱膨張差による基板2aの変形を軽減させるためには、厚みが10μm以下のアルミニウム箔とポリエチレンテレフタレート樹脂などからなる樹脂膜とが積層された積層シートとすることが好ましい。
接合部25は、基部15の、アレイ基板2側の面に設けられている。接合部25は、シート状を呈し、粘着性を有するものとすることができる。接合部25は、例えば、両面テープなどの粘着性を有する樹脂シートとすることができる。この場合、接合部25は、柔軟性と粘着性を有する樹脂シートとすることが好ましい。例えば、接合部25は、室温において粘着性を有するアクリル系粘着材、シリコーン系粘着材、ブチルゴム系粘着材などから形成することができる。柔軟性を有する接合部25とすれば、基部15およびアレイ基板2のそれぞれの熱膨張、収縮を吸収することができる。そのため、基板2aに変形が発生するのを抑制することができる。例えば、接合部25は、厚みが0.2mm〜0.1mm程度のアクリル系粘着材から形成することができる。接合部25の厚みを厚くすれば、基板2aに変形が発生するのを抑制することが容易となる。しかしながら、接合部25の厚みを厚くしすぎると、側面25aの面積が大きくなるので、後述する水分の侵入が生じ易くなる。後述するように、接合部25の側面25aは周縁防湿部6により覆われるので、厚みを厚くしても水分の侵入を抑制することができるが、なるべく薄くすることが好ましい。接合部25の厚みは、求められる防湿性能、機械特性(変形量)、および周縁防湿部6の防湿性能に応じて適宜決定することができる。接合部25の厚みは、例えば、実験やシミュレーションを行うことで適宜決定することができる。
前述したように、基部15は、透湿度の小さい材料(例えば、金属)を含んでいるので、基部15を透過する水分はほとんどない。ところが、接合部25は、樹脂を含んでいるので、水分が透過し易くなる。また、接合部25の側面25aは、外部に露出することになる。そのため、空気中の水分が接合部25の側面25aから防湿部5の内部に侵入するおそれがある。
そこで、本実施の形態に係るX線検出モジュール10には周縁防湿部6が設けられている。
図2および図3に示すように、周縁防湿部6は、枠状を呈し、接合部25の側面25aを覆い、基部15の周縁に沿って設けられている。周縁防湿部6は、防湿部5(基部15)のアレイ基板2側とは反対側の面の周縁近傍を覆っている。また、周縁防湿部6は、アレイ基板2の、防湿部5(基部15)が設けられる領域の周辺を覆っている。周縁防湿部6は、接合部25の側面25aを覆っている。この場合、周縁防湿部6は、防湿部5の周縁近傍とアレイ基板2とに接合する必要がある。例えば、周縁防湿部6は、40℃、90%RHの環境において、透湿度が、1.0g・mm/(m・day)以下の接着剤から形成することができる。周縁防湿部6は、例えば、低透湿の紫外線硬化型接着剤、低透湿のポリプロピレン系熱可塑性接着剤、低透湿のブチルゴム系接着剤などを用いて形成することができる。この場合、ポリプロピレン系熱可塑性接着剤を用いて周縁防湿部6を形成すれば、柔軟性があり、接着性に優れた防湿部5を容易に形成することができる。また、ポリプロピレン系熱可塑性接着剤を用いて周縁防湿部6を形成すれば、40℃、90%RHの環境において、透湿度が、0.34g・mm/(m・day)となるようにすることができる。これらの接着剤は、例えば、ディスペンサやホットメルト装置などを用いて枠状に塗布することができる。
また、接着剤には、無機材料からなるフィラーを添加することもできる。例えば、接着剤にタルク(滑石:MgSi10(OH))からなるフィラーを70重量%以上添加すれば、周縁防湿部6の透湿度を大幅に低減させることができる。
図3に示すように、周縁防湿部6は、防湿部5の周縁に沿って枠状に設けることができる。
また、図2に示すように、アレイ基板2と周縁防湿部6の頂部との間の距離Hは、基板2aの面に平行な方向における防湿部5(基部15)の周縁と、周縁防湿部6の端部との間の距離Lと略同等となるようにすることが好ましい。空気中の水分は、周縁防湿部6の外面から周縁防湿部6の内部に侵入し、接合部25の側面25aに向けて浸透していく。そのため、周縁防湿部6の外面と接合部25の側面25aとの間の距離が長くなれば、水分が接合部25の側面25aに到達するのを抑制することができる。この場合、周縁防湿部6の外面と接合部25の側面25aとの間の距離が最も短い部分が水分の到達経路となる。距離Hが距離Lと略同等となっていれば、基板2aの面に平行な方向、および基板2aの面に垂直な方向がらの水分の侵入を同程度に抑制することができる。また、距離Hが距離Lと略同等となっていれば、周縁防湿部6の大型化の抑制と、防湿性能の向上とを図ることができる。
周縁防湿部6の外面は、外部に向けて突出する曲面(凸状の曲面)とすることができる。この場合、周縁防湿部6の断面の輪郭は、円の一部、あるいは、略円の一部とすることができる。この様にすれば、距離Hが距離Lと略同等となるようにすることが容易となる。
距離Hは、アレイ基板2と防湿部5の上面との間の距離H1と同じであってもよいし、小さくてもよい。この様にすれば、周縁防湿部6の頂部と、X線検出モジュール10を収納する筐体との間に隙間を設けるのが容易となる。そのため、X線検出モジュール10を筐体に収納するのが容易となる。
距離Hは、距離H1よりも大きくすることもできる。この様にすれば、防湿性能の向上を図ることができる。ただし、周縁防湿部6の頂部が、筐体と干渉しないようにする必要がある。
次に、図1に戻って、回路基板11および画像処理部12について説明する。
図1に示すように、回路基板11は、アレイ基板2の、シンチレータ3が設けられる側とは反対側に設けられている。回路基板11は、X線検出モジュール10(アレイ基板2)と電気的に接続されている。
図4に示すように、回路基板11には、読み出し回路11aおよび信号検出回路11bが設けられている。なお、これらの回路を1つの基板に設けることもできるし、これらの回路を複数の基板に分けて設けることもできる。
読み出し回路11aは、薄膜トランジスタ2b2のオン状態とオフ状態を切り替える。 読み出し回路11aは、複数のゲートドライバ11aaと行選択回路11abとを有する。
行選択回路11abには、画像処理部12などから制御信号S1が入力される。行選択回路11abは、X線画像の走査方向に従って、対応するゲートドライバ11aaに制御信号S1を入力する。
ゲートドライバ11aaは、対応する制御ライン2c1に制御信号S1を入力する。
例えば、読み出し回路11aは、フレキシブルプリント基板2e1を介して、制御信号S1を各制御ライン2c1毎に順次入力する。制御ライン2c1に入力された制御信号S1により薄膜トランジスタ2b2がオン状態となり、蓄積キャパシタからの電荷(画像データ信号S2)が受信できるようになる。
信号検出回路11bは、複数の積分アンプ11ba、複数の選択回路11bb、および複数のADコンバータ11bcを有している。
1つの積分アンプ11baは、1つのデータライン2c2と電気的に接続されている。積分アンプ11baは、光電変換部2bからの画像データ信号S2を順次受信する。そして、積分アンプ11baは、一定時間内に流れる電流を積分し、その積分値に対応した電圧を選択回路11bbへ出力する。この様にすれば、所定の時間内にデータライン2c2を流れる電流の値(電荷量)を電圧値に変換することが可能となる。すなわち、積分アンプ11baは、シンチレータ3において発生した蛍光の強弱分布に対応した画像データ情報を、電位情報へと変換する。
選択回路11bbは、読み出しを行う積分アンプ11baを選択し、電位情報へと変換された画像データ信号S2を順次読み出す。
ADコンバータ11bcは、読み出された画像データ信号S2をデジタル信号に順次変換する。デジタル信号に変換された画像データ信号S2は、配線12aを介して画像処理部12に入力される。なお、デジタル信号に変換された画像データ信号S2は、無線により画像処理部12に送信されるようにしてもよい。
画像処理部12は、デジタル信号に変換された画像データ信号S2に基づいてX線画像を構成する。なお、画像処理部12は、回路基板11と一体化することもできる。
図5は、他の実施形態に係る防湿部5aを例示するための模式断面図である。
図5に示すように、防湿部5aは、基部15と接合部25bを有するものとすることができる。
図2に例示をした防湿部5の場合には、基部15の中央領域にも接合部25が設けられている。これに対して、防湿部5aの場合には、基部15の周縁領域のみに接合部25bが設けられている。この場合、接合部25bは、枠状を呈し、基部15の周縁に沿って設けることができる。接合部25bは、接合部25と同様に、柔軟性と粘着性を有する樹脂シートとすることができる。
すなわち、接合部25、25bは、少なくとも基部15の周縁近傍と、アレイ基板2との間に設けられている。
また、前述した防湿部5には、厚みの薄いシート状の基部15が設けられている。防湿部5aの場合には、厚みの薄いシート状の基部15が設けられるようにすることもできるし、厚みの薄いハット状の基部15が設けられるようにすることもできる。ハット状の基部15とする場合には、基部15のつば部に接合部25bが設けられる。ハット状の基部15は、例えば、シート状の部材をプレス成形して形成することができる。
この場合、シート状の部材をハット状に成形すると、基部15の剛性が高まるので熱膨張差による変形が生じ易くなる。しかしながら、接合部25bは、柔軟性と粘着性を有するので、ハット状の基部15とした場合であっても、ハット状の基部15およびアレイ基板2のそれぞれの熱膨張、収縮を吸収することができる。そのため、基板2aに変形が発生するのを抑制することができる。
ただし、厚みの薄いシート状の基部15とすれば、より効果的に基板2aの変形を抑制することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 X線検出器、2 アレイ基板、2a 基板、2b 光電変換部、3 シンチレータ、4 反射部、5 防湿部、5a 防湿部、6 周縁防湿部、10 X線検出モジュール、11 回路基板、12 画像処理部、15 基部、25 接合部、25a 側面、25b 接合部

Claims (7)

  1. 複数の光電変換部を有するアレイ基板と、
    前記複数の光電変換部の上に設けられたシンチレータと、
    前記シンチレータを覆う基部と、
    少なくとも前記基部の周縁近傍と、前記アレイ基板との間に設けられた接合部と、
    前記接合部の側面を覆い、前記基部の周縁に沿って設けられた枠状の周縁防湿部と、
    を備えた放射線検出モジュール。
  2. 前記周縁防湿部は、前記基部の、前記アレイ基板側とは反対側の面の周縁近傍と、前記アレイ基板の、前記基部が設けられる領域の周辺を覆っている請求項1記載の放射線検出モジュール。
  3. 前記周縁防湿部の外面は、外部に向けて突出する曲面となっている請求項1または2に記載の放射線検出モジュール。
  4. 前記周縁防湿部の透湿度は、40℃、90%RHの環境において、1.0g・mm/(m・day)以下である請求項1〜3のいずれか1つに記載の放射線検出モジュール。
  5. 前記接合部は、柔軟性を有し、アクリル系粘着材、シリコーン系粘着材、およびブチルゴム系粘着材の少なくともいずれかを含む請求項1〜4のいずれか1つに記載の放射線検出モジュール。
  6. 前記基部の透湿度は、40℃、90%RHの環境において、0.5g/(m・day)以下である請求項1〜5のいずれか1つに記載の放射線検出モジュール。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の放射線検出モジュールと、
    前記放射線検出モジュールと電気的に接続された回路基板と、
    を備えた放射線検出器。
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