JP2017187340A - 放射線検出器 - Google Patents

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靖史 吉田
會田 博之
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博之 會田
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Abstract

【課題】動作時に発生するノイズを抑制することができる放射線検出器を提供することである。【解決手段】実施形態に係る放射線検出器は、複数の光電変換素子を有するアレイ基板と、前記複数の光電変換素子の上に設けられ、放射線を蛍光に変換するシンチレータ層と、前記アレイ基板のシンチレータ層が設けられる側とは反対側に設けられた回路基板と、前記回路基板に設けられ、前記複数の光電変換素子からの信号電荷に基づいて放射線画像を構成する複数の画像構成回路と、を備えている。前記複数の画像構成回路は、同じ構成を有している。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、放射線検出器に関する。
放射線検出器の一種にX線検出器がある。X線検出器には、入射したX線を蛍光に変換するシンチレータ層、蛍光を信号電荷に変換する光電変換素子、得られた信号電荷を処理する信号処理回路、信号処理回路からの出力に基づいてX線画像を構成する画像構成回路などが設けられている。
ここで、画像構成回路は、動作時に発熱するため熱源となる。この場合、画像構成回路からの熱が光電変換素子に伝わると、光電変換素子の温度が上昇して暗電流値が変動する。画像データ信号は微小な信号であるため、光電変換素子の暗電流値が変動すると画像データ信号に大きなノイズが載るおそれがある。
またさらに、マトリクス状に配置された複数の光電変換素子に対して画像合成回路の設置場所が偏在していると、マトリクス状に配置された複数の光電変換素子に対して二次元的な温度分布が生じる。すると、マトリクス状に配置された複数の光電変換素子の暗電流値に二次元的な分布が発生する。そのため、得られたX線画像に二次元的なノイズが生じ、画像ムラとなるおそれもある。
そこで、動作時に発生するノイズを抑制することができる放射線検出器の開発が望まれていた。
特開2013−7712号公報
本発明が解決しようとする課題は、動作時に発生するノイズを抑制することができる放射線検出器を提供することである。
実施形態に係る放射線検出器は、複数の光電変換素子を有するアレイ基板と、前記複数の光電変換素子の上に設けられ、放射線を蛍光に変換するシンチレータ層と、前記アレイ基板のシンチレータ層が設けられる側とは反対側に設けられた回路基板と、前記回路基板に設けられ、前記複数の光電変換素子からの信号電荷に基づいて放射線画像を構成する複数の画像構成回路と、を備えている。
前記複数の画像構成回路は、同じ構成を有している。
本実施の形態に係るX線検出器1を例示するための模式斜視図である。 X線検出器1の周縁近傍の模式断面図である。 X線検出器1の模式側面図である。 アレイ基板2の回路図である。 X線検出器1のブロック図である 比較例に係るX線検出器101を例示するためのブロック図である。 (a)、(b)は、画像構成回路4a、4bの配設位置を例示するための模式平面図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
また、本発明の実施形態に係る放射線検出器は、X線のほかにもγ線などの各種放射線に適用させることができる。ここでは、一例として、放射線の中の代表的なものとしてX線に係る場合を例にとり説明をする。したがって、以下の実施形態の「X線」を「他の放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
図1は、本実施の形態に係るX線検出器1を例示するための模式斜視図である。
なお、煩雑となるのを避けるために、図1においては、反射層6、防湿体7などを省いて描いている。
図2は、X線検出器1の周縁近傍の模式断面図である。
図3は、X線検出器1の模式側面図である。
なお、煩雑となるのを避けるために、図2および図3においては、回路基板9などを省いて描いている。
図4は、アレイ基板2の回路図である。
図5は、X線検出器1のブロック図である。
放射線検出器であるX線検出器1は、放射線画像であるX線画像を検出するX線平面センサである。X線検出器1は、例えば、一般医療用途などに用いることができる。ただし、X線検出器1の用途は、一般医療用途に限定されるわけではない。
図1〜図3に示すように、X線検出器1には、アレイ基板2、配線部20、配線部21、シンチレータ層5、反射層6、防湿体7、接着層8、および回路基板9が設けられている。
アレイ基板2は、シンチレータ層5によりX線から変換された蛍光(可視光)を信号電荷に変換する。アレイ基板2は、支持板200の一方の面に取り付けられている。支持板200は、アレイ基板2、シンチレータ層5、回路基板9などが収納される図示しない筐体の内部に設けられている。
アレイ基板2は、基板2a、光電変換部2b、制御ライン(又はゲートライン)2c1、データライン(又はシグナルライン)2c2、配線パッド2d1、配線パッド2d2、引き出し配線2g1、引き出し配線2g2、および保護層2fを有する。
基板2aは、板状を呈し、ガラスなどの透光性材料から形成されている。
基板2aの平面形状は、四角形とすることができる。
光電変換部2bは、基板2aの一方の表面に複数設けられている。
複数の光電変換部2bが設けられた領域は、有効画素領域Aとなる。
なお、1つの光電変換部2bは、1つの画素(pixel)に対応する。
光電変換部2bは、複数の制御ライン2c1と複数のデータライン2c2とにより画された複数の領域のそれぞれに設けられている。
複数の光電変換部2bは、マトリクス状に並べられている。
光電変換部2bには、光電変換素子2b1と、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)2b2が設けられている。
また、光電変換素子2b1において変換した信号電荷を蓄積する蓄積キャパシタ2b3を設けることができる(図4を参照)。蓄積キャパシタ2b3は、例えば、平板状を呈し、薄膜トランジスタ2b2の下に設けることができる。ただし、光電変換素子2b1の容量によっては、光電変換素子2b1が蓄積キャパシタ2b3を兼ねることができる。
光電変換素子2b1は、例えば、フォトダイオードなどとすることができる。
薄膜トランジスタ2b2は、蓄積キャパシタ2b3への電荷の蓄積および電荷の放出のスイッチングを行う。薄膜トランジスタ2b2は、アモルファスシリコン(a−Si)やポリシリコン(P−Si)などの半導体材料を含むものとすることができる。
図4に示すように、薄膜トランジスタ2b2は、ゲート電極2b2a、ソース電極2b2b及びドレイン電極2b2cを有する。薄膜トランジスタ2b2のゲート電極2b2aは、対応する制御ライン2c1と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のソース電極2b2bは、対応するデータライン2c2と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のドレイン電極2b2cは、対応する光電変換素子2b1と蓄積キャパシタ2b3とに電気的に接続される。
制御ライン2c1は、所定の間隔を開けて互いに平行に複数設けられている。
制御ライン2c1は、基板2aに設けられ、例えば、行方向に延びている。
データライン2c2は、所定の間隔を開けて互いに平行に複数設けられている。
データライン2c2は、基板2aに設けられ、例えば、行方向と直交する列方向に延びている。
配線パッド2d1は、基板2aの周縁領域に設けられ、引き出し配線2g1を介して制御ライン2c1と電気的に接続されている。
配線パッド2d2は、基板2aの周縁領域に設けられ、引き出し配線2g2を介してデータライン2c2と電気的に接続されている。
制御ライン2c1、データライン2c2、引き出し配線2g1、引き出し配線2g2、配線パッド2d1、および配線パッド2d2は、アルミニウムやクロムなどの低抵抗金属を用いて形成することができる。
保護層2fは、光電変換部2b、制御ライン2c1、データライン2c2、引き出し配線2g1、および引き出し配線2g2などを覆っている(図2を参照)。
保護層2fは、例えば、酸化物絶縁材料、窒化物絶縁材料、酸窒化物絶縁材料、および樹脂材料の少なくとも1種を含む。
酸化物絶縁材料は、例えば、酸化シリコン、酸化アルミニウムなどである。
窒化物絶縁材料は、例えば、窒化シリコン、窒化アルミニウムなどである。
酸窒化物絶縁材料は、例えば、酸窒化シリコンなどである。
樹脂材料は、例えば、アクリル系樹脂などである。
配線部20は、複数の配線20aと、複数の配線20aを被覆する絶縁部20bとを有する。
配線部21は、複数の配線21aと、複数の配線21aを被覆する絶縁部21bとを有する。
配線部20および配線部21は、可撓性を有する。
配線20aおよび配線21aは、アルミニウムや銅などの低抵抗金属を用いて形成することができる。
絶縁部20bおよび絶縁部21bは、樹脂などの絶縁性材料を用いて形成することができる。
配線部20および配線部21は、例えば、フレキシブルフラットケーブルやフレキシブルプリント基板などとすることができる。
配線部20の一方の端部は、複数の配線パッド2d1の上に設けられている。
この場合、配線20aの一端は、絶縁部20bから露出し、対応する配線パッド2d1と電気的に接続される。配線20aの他端は、絶縁部20bから露出し、回路基板9に設けられた制御回路31と電気的に接続される。
配線部21の一方の端部は、複数の配線パッド2d2の上に設けられている。
この場合、配線21aの一端は、絶縁部21bから露出し、対応する配線パッド2d2と電気的に接続される。配線21aの他端は、絶縁部21bから露出し、回路基板9に設けられた増幅・変換回路32と電気的に接続される。
シンチレータ層5は、複数の光電変換素子2b1の上に設けられ、入射するX線を蛍光、すなわち可視光に変換する。シンチレータ層5は、有効画素領域Aを覆うように設けられている。
シンチレータ層5は、例えば、ヨウ化セシウム(CsI):タリウム(Tl)、あるいはヨウ化ナトリウム(NaI):タリウム(Tl)などを用いて形成することができる。この場合、真空蒸着法などを用いて、柱状結晶の集合体が形成されるようにすることができる。
シンチレータ層5の厚み寸法は、例えば、600μm程度とすることができる。柱状結晶の太さ寸法は、例えば、最表面で8μm〜12μm程度とすることができる。
また、シンチレータ層5は、例えば、酸硫化ガドリニウム(GdS)などを含むものとすることもできる。
この場合、シンチレータ層5は、四角柱状を呈し、複数の光電変換部2bごとに設けられるようにすることができる。
反射層6は、蛍光の利用効率を高めて感度特性を改善するために設けられている。すなわち、反射層6は、シンチレータ層5において生じた蛍光のうち、光電変換部2bが設けられた側とは反対側に向かう光を反射させて、光電変換部2bに向かうようにする。
反射層6は、シンチレータ層5の表面側(X線の入射面側)の面を覆うように設けられている。
反射層6は、例えば、スパッタリング法などの成膜法を用いて形成することができる。この場合、反射層6は、銀合金やアルミニウムなどの光の反射率の高い金属から形成することができる。
また、反射層6は、例えば、塗布法を用いて形成することができる。この場合、反射層6は、酸化チタン(TiO)などの光散乱性粒子を含む樹脂から形成することができる。
また、反射層6は、例えば、板状体を接着するなどして形成することができる。この場合、反射層6は、表面が銀合金やアルミニウムなどの光の反射率の高い金属からなる板を用いて形成することができる。
なお、図2に例示をした反射層6は、酸化チタンからなるサブミクロン粉体と、バインダ樹脂と、溶媒を混合して作成した材料をシンチレータ層5上に塗布し、これを乾燥させることで形成したものである。
防湿体7は、空気中に含まれる水蒸気により、シンチレータ層5および反射層6の特性が劣化するのを抑制するために設けられている。
図3に示すように、防湿体7は、ハット形状を呈し、表面部7a、周面部7b、および、つば(鍔)部7cを有する。
防湿体7は、表面部7a、周面部7b、および、つば部7cが一体成形されたものとすることができる。
表面部7aは、シンチレータ層5の光電変換部2b側とは反対側に設けられる。
周面部7bは、シンチレータ層5の側方に設けられる。
つば部7cは、複数の配線パッド2d1および複数の配線パッド2d2の上に接着層8を介して接合されている。なお、つば部7cは、アレイ基板2上の、複数の配線パッド2d1、2d2が設けられる領域と、シンチレータ層5が設けられる領域との間に接着層8を介して接合することもできる。
防湿体7は、透湿係数の小さい材料から形成することができる。
防湿体7は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、低透湿防湿材料などから形成することができる。
低透湿防湿材料は、例えば、樹脂層と無機材料(アルミニウムなどの軽金属や、SiO、SiON、Alなどのセラミック系材質)からなる層とが積層されたものとすることができる。
また、防湿体7の厚み寸法は、X線の吸収や防湿体7の剛性などを考慮して決定することができる。この場合、防湿体7の厚みを厚くしすぎるとX線の吸収が多くなりすぎる。防湿体7の厚みを薄くしすぎると剛性が低下して破損しやすくなる。
防湿体7は、例えば、厚み寸法が0.1mmのアルミニウム箔をプレス成形して形成することができる。
接着層8は、つば部7cと、アレイ基板2との間に設けられている。
接着層8は、接着剤が硬化することで形成されたものである。
接着剤は、紫外線硬化型接着剤、自然硬化型接着剤、加熱硬化型接着剤などとすることができる。
この場合、接着剤は、紫外線硬化型接着剤のエポキシ系接着剤、自然硬化型接着剤のエポキシ系接着剤、加熱硬化型接着剤のエポキシ系接着剤などとすることができる。
また、接着層8の透湿率(水蒸気の透過率)は、できるだけ小さくなるようにすることが好ましい。この場合、接着剤に無機材質のタルク(滑石:MgSi10(OH))を70重量%以上添加すれば、接着層8の透湿係数を大幅に低減させることができる。
回路基板9は、アレイ基板2の、シンチレータ層5側とは反対側に設けられている。回路基板9は、アレイ基板2と対峙している。回路基板9は、支持板200の、アレイ基板2が設けられる側とは反対側の面に取り付けられている。回路基板9の平面形状は四角形とすることができる。
回路基板9には、制御回路31、並列−直列変換回路32b、アナログ−デジタル変換回路32c、画像構成回路4a、4b、および切換回路4cが設けられている。
図5に示すように、信号処理回路3は、制御回路31、および増幅・変換回路32を有する。
制御回路31は、薄膜トランジスタ2b2のオン状態とオフ状態を切り替える。
制御回路31は、複数のゲートドライバ31aと行選択回路31bとを有する。
行選択回路31bには、切換回路4cなどから制御信号S1が入力される。行選択回路31bは、X線画像の走査方向に従って、対応するゲートドライバ31aに制御信号S1を入力する。
ゲートドライバ31aは、対応する制御ライン2c1に制御信号S1を入力する。
例えば、制御回路31は、配線部20と制御ライン2c1とを介して、制御信号S1を各制御ライン2c1毎に順次入力する。制御ライン2c1に入力された制御信号S1により薄膜トランジスタ2b2がオン状態となり、光電変換素子2b1からの信号電荷(画像データ信号S2)が受信できるようになる。
増幅・変換回路32は、複数の積分アンプ32a、複数の並列−直列変換回路32b、およびアナログ−デジタル変換回路32cを有する。
積分アンプ32aは、配線部21と配線パッド2d2とを介してデータライン2c2と電気的に接続されている。複数の積分アンプ32aは、配線部21に設けられている。
並列−直列変換回路32bは、切り換えスイッチを介して積分アンプ32aと電気的に接続されている。
アナログ−デジタル変換回路32cは、並列−直列変換回路32bと電気的に接続されている。
並列−直列変換回路32bおよびアナログ−デジタル変換回路32cは、回路基板9に設けられている。
積分アンプ32aは、光電変換部2bからの画像データ信号S2を順次受信する。
そして、積分アンプ32aは、一定時間内に流れる電流を積分し、その積分値に対応した電圧を並列−直列変換回路32bへ出力する。この様にすれば、所定の時間内にデータライン2c2を流れる電流の値(電荷量)を電圧値に変換することが可能となる。
すなわち、積分アンプ32aは、シンチレータ層5において発生した蛍光の強弱分布に対応した画像データ情報を、電位情報へと変換する。
並列−直列変換回路32bは、電位情報へと変換された画像データ信号S2を順次直列信号に変換する。
アナログ−デジタル変換回路32cは、直列信号に変換された画像データ信号S2をデジタル信号に順次変換する。
画像構成回路4a、4bのそれぞれは、アナログ−デジタル変換回路32cと電気的に接続されている。画像構成回路4aと画像構成回路4bは、並列接続されている。
画像構成回路4aと画像構成回路4bは、同じ構成を有している。すなわち、X線検出器1には、並列接続された2つの画像構成回路が設けられている。なお、2つの画像構成回路が設けられる場合を例示したが、画像構成回路は2つ以上、すなわち、複数の画像構成回路が設けられていればよい。
画像構成回路4a、4bは、アナログ−デジタル変換回路32cによりデジタル信号に変換された画像データ信号S2に基づいて、X線画像を構成する。すなわち、画像構成回路4a、4bは、複数の光電変換素子2b1からの信号電荷に基づいてX線画像を構成する。
切換回路4cは、画像構成回路4a、4bと電気的に接続されている。切換回路4cは、画像構成回路4aおよび画像構成回路4bのいずれかを選択し、選択した画像構成回路を起動させ、選択しなかった画像構成回路を停止させる。
すなわち、切換回路4cは、複数の画像構成回路の切換を行う。切換回路4cは、複数の画像構成回路のうちの一つを起動させる際には、残りの画像構成回路の動作を停止させる。
切換回路4cは、X線画像の構成を行うたびに(X線画像の撮影毎に)画像構成回路の切換を行う。
ここで、人体への被ばく線量を必要最低限に抑えるために、X線検出器1に入射するX線のX線光子数は非常に小さいものとされている。そのため、得られる信号電荷の電荷量は極めて小さいものとなる。例えば、通常の人体の撮影においては、1つの光電変換部2b(画素)から出力される電荷量は1pC以下となる。そのため、得られる画像データ信号S2は、非常に微弱なものとなる。
この場合、光電変換素子2b1の暗電流値が高いと、暗電流の中に微弱な画像データ信号S2が埋もれてしまい、信号のS/N比が低くなってしまう。そのため、光電変換素子2b1の暗電流値は、低くすることが好ましい。
ところが、光電変換素子2b1は、アモルファスシリコンなどの半導体材料から形成されている。半導体材料は、基本的性質として温度上昇に伴い暗電流値が増大するという特性をもつ。そのため、光電変換素子2b1の暗電流値を低減させるのには限界がある。
この場合、光電変換素子2b1の暗電流値に対する補正を行う回路を回路基板9などに設ければ、画像データ信号S2のS/N比を改善することができる。
しかしながら、光電変換素子2b1の暗電流値は、温度が変化すると変動する。暗電流値が変動すると、補正回路による補正が困難となるので、得られるX線画像のコントラストが悪くなるおそれがある。
またさらに、温度上昇時に、全ての光電変換素子2b1の暗電流が同じ値だけ変化することはない。一般的には、温度上昇時に、光電変換素子2b1毎に異なった暗電流値の変化が生じる。そのため、マトリクス状に配置された複数の光電変換素子2b1の暗電流値に二次元的な分布が発生する。その結果、得られるX線画像に二次元的なノイズが生じ、画像ムラとなるおそれもある。
すなわち、光電変換素子2b1の温度が変動すると暗電流値が変動して、画像データ信号S2にノイズが載り、得られるX線画像の品質が低下するおそれがある。
この場合、X線検出器1における発熱を抑制することができれば、光電変換素子2b1の温度上昇を抑制することができ、ひいてはX線画像の品質が低下するのを抑制することができる。
しかしながら、例えば、画像構成回路には多数の演算素子が設けられており、演算素子が動作する際に多量の熱が発生する。そして、発生した熱の一部は光電変換素子2b1に伝わり、光電変換素子2b1の温度を上昇させる。
この場合、冷却ファンや放熱フィンなどを設ける様にすれば、光電変換素子2b1の温度上昇を抑制することができる。しかしながら、冷却ファンや放熱フィンなどによる冷却には限界がある。
また、一般的には、画像構成回路は1つだけ設けられる。
図6は、比較例に係るX線検出器101を例示するためのブロック図である。
図6に示すように、X線検出器101には画像構成回路104が1つだけ設けられている。
また、図1に例示をしたものと同様に、画像構成回路104は、アレイ基板2と対峙させて設けられた回路基板9に設けられている。
待機状態のX線検出器101を動作状態にした場合、あるいは、未通電状態のX線検出器101を通電状態にした場合には、画像構成回路104が発熱する。画像構成回路104において発生した熱は、画像構成回路104の上方に位置する光電変換素子2b1に伝わることになる。
また、図1に示すように、複数の光電変換素子2b1は、マトリクス状に平面配置されている。そのため、マトリクス状に配置された複数の光電変換素子2b1に対して、画像構成回路104が偏った位置に設けられることになる。この場合、画像構成回路104の直上にある光電変換素子2b1の温度が上昇しやすくなるので、マトリクス状に配置された複数の光電変換素子2b1に二次元的な温度分布が生じる。そのため、マトリクス状に配置された複数の光電変換素子2b1の暗電流値にも二次元的な分布が発生する。
そこで、本実施の形態に係るX線検出器1においては、複数の画像構成回路(例えば、画像構成回路4a、4b)と切換回路4cを設け、光電変換素子2b1の温度上昇の抑制と、マトリクス状に配置された複数の光電変換素子2b1に二次元的な温度分布が生じるのを抑制するようにしている。
なお、以下においては、一例として、2つの画像構成回路(画像構成回路4a、4b)が設けられる場合を説明する。
図7(a)、(b)は、画像構成回路4a、4bの配設位置を例示するための模式平面図である。
切換回路4cにより、画像構成回路4aと画像構成回路4bは、交互に起動される。そのため、画像構成回路4aと画像構成回路4bが近接していると、画像構成回路4aおよび画像構成回路4bが設けられた領域においては、常時いずれか一方が起動状態(発熱状態)となり得る。そのため、画像構成回路4aおよび画像構成回路4bが設けられた領域の温度が上昇し易くなる。その結果、画像構成回路4aおよび画像構成回路4bが設けられた領域の上方に設けられた光電変換素子2b1の温度が上昇し易くなる。
そこで、本実施の形態に係るX線検出器1においては、図7(a)、(b)に示すように、回路基板9上において、画像構成回路4bは、画像構成回路4aから離隔した位置に設けられている。なお、アレイ基板2は、回路基板9と対峙しているので、アレイ基板2に対する画像構成回路4a、4bの平面的な位置関係も同様となる。
この場合、図7(a)に示すように、回路基板9の対峙する角部の近傍に画像構成回路4a、4bを設けることができる。
すなわち、複数の画像構成回路のうちの一つは、回路基板9の第1の角部の近傍に設けることができる。複数の画像構成回路のうちの他の一つは、回路基板9の第1の角部に対峙する第2の角部の近傍に設けることができる。
また、図7(b)に示すように、回路基板9の対峙する辺の近傍に画像構成回路4a、4bを設けることができる。
この様にすれば、画像構成回路4aと画像構成回路4bとの間の距離を長くすることができる。回路基板9の対峙する角部の近傍に画像構成回路4a、4bを設ければ、画像構成回路4aと画像構成回路4bとの間の距離を最大にすることができる。また、回路基板9の周縁部分は中央部分より放熱性が高い。
そのため、これらの位置に画像構成回路4a、4bを設ければ、画像構成回路4a、4bの上方に設けられた光電変換素子2b1の温度が上昇するのを効果的に抑制することができる。
また、図7(a)、(b)に示すように、有効画素領域A(複数の光電変換素子2b1が設けられる領域)はアレイ基板2の中央領域に設けられるので、画像構成回路4a、4bの上方に設けられた光電変換素子2b1の数を少なくすることができる。この場合、回路基板9の対峙する角部の近傍に画像構成回路4a、4bを設ければ、画像構成回路4a、4bの上方に設けられた光電変換素子2b1の数を最小にすることができる。
次に、切換回路4cの作用について説明する。
本実施の形態に係るX線検出器1においては、X線画像は、例えば、以下のようにして得ることができる。
まず、制御回路31によって薄膜トランジスタ2b2が順次オン状態となる。薄膜トランジスタ2b2がオン状態となることで、一定の電荷が蓄積キャパシタ2b3に蓄積される。
次に、薄膜トランジスタ2b2をオフ状態にする。X線が照射されると、シンチレータ層5によりX線が蛍光に変換される。蛍光が光電変換素子2b1に入射すると、光電効果によって電荷(電子およびホール)が発生し、発生した電荷と、蓄積キャパシタ2b3に蓄積されている電荷(異種電荷)とが結合して蓄積されていた電荷が減少する。
次に、制御回路31は、薄膜トランジスタ2b2を順次オン状態にする。増幅・変換回路32は、サンプリング信号に従って各蓄積キャパシタ2b3に蓄積されている減少した電荷(画像データ信号S2)をデータライン2c2を介して読み出す。
次に、積分アンプ32aは、画像データ信号S2を順次受信し、電位情報へと変換する。
次に、並列−直列変換回路32bは、電位情報へと変換された画像データ信号S2を順次直列信号に変換する。
次に、アナログ−デジタル変換回路32cは、直列信号に変換された画像データ信号S2をデジタル信号に順次変換する。
次に、切換回路4cは、画像構成回路4aおよび画像構成回路4bのいずれかを選択し、選択した画像構成回路を起動させ、選択しなかった画像構成回路を停止させる。すなわち、切換回路4cは、画像構成回路4aおよび画像構成回路4bを交互に起動させる。なお、3つ以上の画像構成回路が設けられる場合には、撮影動作ごとに起動する画像構成回路をローテーションさせていくようにすればよい。
選択された画像構成回路は、デジタル信号に変換された画像データ信号S2に基づいて、X線画像を構成する。構成されたX線画像のデータは、選択された画像構成回路から外部の機器に向けて出力される。
以降、前述した動作を繰り返すことで、X線画像を連続的に得ることができる。
本実施の形態によれば、画像構成回路4aおよび画像構成回路4bは互いに離隔して設けられ、且つ、交互に起動されるので、画像構成回路4a、4bの上方に設けられた光電変換素子2b1の温度が上昇するのを抑制することができる。
そのため、動作時に発生するノイズを抑制することができる。
なお、積分アンプ32aにも演算素子が設けられているので、画像構成回路4a、4bと同様に発熱源となり得る、しかしながら、複数の積分アンプ32aは、配線部21に設けられているので、複数の積分アンプ32aにおいて発生した熱は、光電変換素子2b1に伝わり難い。
また、積分アンプ32aに設けられた演算素子のオフセット値も温度上昇により変動する。このオフセット値は、光電変換素子2b1の暗電流値と同様の作用を有する。そのため、積分アンプ32aの温度が上昇することでオフセット値が変動すると、X線画像の品質が低下するおそれがある。しかしながら、複数の積分アンプ32aは、配線部21に設けられている。そのため、積分アンプ32aの放熱性を高めることができるので、積分アンプ32aの温度上昇を抑制することができる。その結果、オフセット値の変動が抑制されるので、X線画像の品質が低下するのを抑制することができる。
また、アレイ基板2、シンチレータ層5、および回路基板9などを収納する図示しない筐体と、筐体の内部に設けられた図示しない加熱部をさらに設けることもできる。
図示しない加熱部は、筐体の内部における温度の低い位置に設けることができる。例えば、図示しない加熱部は、筐体の内部の、複数の画像構成回路の近傍の温度より低い温度の位置に設けることができる。この場合、加熱部は、筐体の内部の温度を上昇させて、筐体の内部の温度が一定となるようにする。この様にすれば、X線検出器1の動作時に、光電変換素子2b1や積分アンプ32aの温度が変動するのを抑制することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 X線検出器、2 アレイ基板、2a 基板、2b 光電変換部、2b1 光電変換素子、2b2 薄膜トランジスタ、2b3 蓄積キャパシタ、3 信号処理回路、4a 画像構成回路、4b 画像構成回路、4c 切換回路、5 シンチレータ層、9 回路基板

Claims (5)

  1. 複数の光電変換素子を有するアレイ基板と、
    前記複数の光電変換素子の上に設けられ、放射線を蛍光に変換するシンチレータ層と、
    前記アレイ基板のシンチレータ層が設けられる側とは反対側に設けられた回路基板と、
    前記回路基板に設けられ、前記複数の光電変換素子からの信号電荷に基づいて放射線画像を構成する複数の画像構成回路と、
    を備え、
    前記複数の画像構成回路は、同じ構成を有している放射線検出器。
  2. 前記回路基板の平面形状は四角形であり、
    前記複数の画像構成回路のうちの一つは、前記回路基板の第1の角部の近傍に設けられ、
    前記複数の画像構成回路のうちの他の一つは、前記回路基板の前記第1の角部に対峙する第2の角部の近傍に設けられている請求項1記載の放射線検出器。
  3. 前記複数の画像構成回路の切換を行う切換回路をさらに備え、
    前記切換回路は、前記複数の画像構成回路のうちの一つを起動させる際には、残りの前記画像構成回路の動作を停止させる請求項1または2に記載の放射線検出器。
  4. 前記切換回路は、前記放射線画像の構成を行うたびに前記画像構成回路の切換を行う請求項1〜3のいずれか1つに記載の放射線検出器。
  5. 前記アレイ基板、前記シンチレータ層、および前記回路基板を収納する筐体と、
    前記筐体の内部に設けられた加熱部と、
    をさらに備え、
    前記加熱部は、前記筐体の内部の前記複数の画像構成回路の近傍の温度より低い温度の位置に設けられている請求項1〜4のいずれか1つに記載の放射線検出器。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115362390A (zh) * 2020-04-09 2022-11-18 佳能电子管器件株式会社 放射线检测器

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