JP2020078179A - 充電可能電池状態検出装置および充電可能電池状態検出方法 - Google Patents

充電可能電池状態検出装置および充電可能電池状態検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】充電可能電池の種類等によらず充電可能電池の状態を正確に推定する。【解決手段】充電可能電池を放電させる放電回路に対して制御信号を供給して充電可能電池をパルス放電させる制御手段と、充電可能電池の端子電圧を検出する電圧センサからの電圧信号と、充電可能電池の充放電電流を検出する電流センサからの電流信号を受信する受信手段と、放電回路によって充電可能電池をパルス放電する前の電圧と、放電中または放電後における充電可能電池の電圧との変動値を検出する検出手段と、第1時点とその後の第2時点の間において充電可能電池が充電されたかまたは放電されたかを判定する判定手段と、第1時点において検出された第1変動値と、第2時点において検出された第2変動値と、判定手段の判定結果と、に基づいて充電可能電池の充電状態を推定する推定手段と、推定結果を出力する出力手段と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、充電可能電池状態検出装置および充電可能電池状態検出方法に関するものである。
特許文献1には、充電可能電池に対して、充電ステップと充電ステップの間の休止周期に複数のパルス放電を行い、異なるパルス放電後(例えば、第1パルス放電後と第2パルス放電後)の電圧を比較し、その差分が閾値を越えた場合に、充電条件を制御する技術が開示されている。
特開平11−509078号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、充電可能電池のサイズ、種類(通常液式、アイドリングストップ車用等)、メーカによって放電後の電圧挙動が異なるため、充電可能電池毎に閾値を設ける必要がある。
より具体的に説明する。図27は、サイズ区分LN2の充電可能電池のSOCが100%と80%における第1パルス放電後の電圧(矢印)と、第4パルス放電後の電圧(矢印)の測定結果を示している。サイズ区分LN2の充電可能電池では、実線の曲線で示すSOCが100%ではパルス後の差分値は0.011Vであり、破線の曲線で示すSOCが80%ではパルス後の差分値は0.003Vである。
図28は、サイズ区分LN5の充電可能電池のSOCが100%と80%における第1パルス放電後の電圧(矢印)と、第4パルス放電後の電圧(矢印)の測定結果を示している。サイズ区分LN5の充電可能電池では、実線の曲線で示すSOCが100%ではパルス後の差分値は0.006Vであり、破線の曲線で示すSOCが80%ではパルス後の差分値は0.001Vである。
このため、SOCの80%と100%を区別するためには、サイズ区分LN2の充電可能電池の場合には閾値を0.009Vに設定し、サイズ区分LN5の充電可能電池の場合には閾値を0.005Vに設定する必要がある。すなわち、充電可能電池のサイズに応じて閾値の設定を変更する必要があるという問題点がある。なお、図27および図28では示していないが、充電可能電池の種類およびメーカによっても閾値の設定を変更する必要がある。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、充電可能電池のサイズや種類等によらず、充電可能電池の状態を正確に推定することが可能な充電可能電池状態検出装置および充電可能電池状態検出方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、充電可能電池の状態を検出する充電可能電池状態検出装置において、前記充電可能電池を放電させる放電回路に対して制御信号を供給して前記充電可能電池をパルス放電させる制御手段と、前記充電可能電池の端子電圧を検出する電圧センサからの電圧信号と、前記充電可能電池の充放電電流を検出する電流センサからの電流信号を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記電圧信号を参照し、前記放電回路によって前記充電可能電池をパルス放電する前の電圧と、放電中または放電後における前記充電可能電池の電圧との変動値を検出する検出手段と、前記受信手段によって受信された前記電流信号を参照し、第1時点とその後の第2時点の間において前記充電可能電池が充電されたかまたは放電されたかを判定する判定手段と、前記第1時点において前記検出手段に検出された第1変動値と、前記第2時点において前記検出手段に検出された第2変動値と、前記判定手段の判定結果と、に基づいて前記充電可能電池の充電状態を推定する推定手段と、前記推定手段の推定結果を出力する出力手段と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、充電可能電池のサイズや種類等によらず、充電可能電池の状態を正確に推定することが可能となる。
また、本発明は、前記検出手段は、前記放電回路によってパルス放電する前の電圧と、放電中または放電後における前記充電可能電池の電圧との差分値を検出し、前記推定手段は、前記第1時点から前記第2時点の間における前記充電可能電池の充放電の判定結果と、前記第1時点および前記第2時点において前記検出手段がそれぞれ検出した第1差分値と第2差分値と、に基づいて前記充電可能電池の充電状態を推定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、差分値を用いて充電可能電池の充電状態を簡易に推定することができる。
また、本発明は、前記推定手段は、前記判定手段によって前記第1時点から前記第2時点の間に前記充電可能電池が充電されていると判定された場合に前記検出手段によって検出された前記第1差分値よりも前記第2差分値が小さいとき、または、前記判定手段によって前記第1時点から前記第2時点の間に前記充電可能電池が放電されていると判定された場合に前記検出手段によって検出された前記第1差分値よりも前記第2差分値が大きいときは、前記充電可能電池が満充電に近い状態であると判定することを特徴とする。
このような構成によれば、差分値と充放電の判定結果に基づいて充電可能電池が満充電に近い状態か否かを確実に知ることができる。
また、本発明は、前記検出手段は、前記放電回路によってパルス放電する前の電圧および電流と、放電中または放電後における前記充電可能電池の電圧および電流に基づいて計算した内部抵抗値を検出し、前記推定手段は、前記第1時点から前記第2時点の間における前記充電可能電池の充放電の判定結果と、前記第1時点および前記第2時点において前記検出手段がそれぞれ検出した第1内部抵抗値と第2内部抵抗値と、に基づいて前記充電可能電池の充電状態を推定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、内部抵抗値に基づいて充電可能電池の充電状態を簡易に推定することができる。
また、本発明は、前記推定手段は、前記判定手段によって前記第1時点から前記第2時点の間に前記充電可能電池が充電されていると判定された場合に前記検出手段によって検出された前記第1内部抵抗値よりも前記第2内部抵抗値が大きいとき、または、前記判定手段によって前記第1時点から前記第2時点の間に前記充電可能電池が放電されていると判定された場合に前記検出手段によって検出された前記第1内部抵抗値よりも前記第2内部抵抗値が小さいときは、前記充電可能電池が満充電に近い状態であると判定することを特徴とする。
このような構成によれば、内部抵抗値と充放電の判定結果に基づいて充電可能電池が満充電に近い状態か否かを確実に知ることができる。
また、本発明は、前記制御手段は、前記放電回路にパルス放電を複数回実行させ、
前記検出手段は、複数回のパルス放電の放電前と、2回目以降のパルス放電の放電中または放電後における前記充電可能電池の電圧との変動値を検出する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、複数回のパルス放電による検出結果に基づいて充電可能電池の充電状態をより正確に知ることができる。
また、本発明は、充電可能電池の状態を検出する充電可能電池状態検出方法において、前記充電可能電池を放電させる放電回路に対して制御信号を供給して前記充電可能電池をパルス放電させる制御ステップと、前記充電可能電池の端子電圧を検出する電圧センサからの電圧信号と、前記充電可能電池の充放電電流を検出する電流センサからの電流信号を受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記電圧信号を参照し、前記放電回路によって前記充電可能電池をパルス放電する前の電圧と、放電中または放電後における前記充電可能電池の電圧との変動値を検出する検出ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記電流信号を参照し、第1時点とその後の第2時点の間において前記充電可能電池が充電されたかまたは放電されたかを判定する判定ステップと、前記第1時点において前記検出ステップにおいて検出された第1変動値と、前記第2時点において前記検出ステップにおいて検出された第2変動値と、前記判定ステップの判定結果と、に基づいて前記充電可能電池の充電状態を推定する推定ステップと、前記推定ステップの推定結果を出力する出力ステップと、を有することを特徴とする。
このような方法によれば、充電可能電池のサイズや種類等によらず、充電可能電池の状態を正確に推定することが可能となる。
本発明によれば、充電可能電池のサイズや種類等によらず、充電可能電池の状態を正確に推定することが可能充電可能電池状態検出装置および充電可能電池状態検出方法を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る充電可能電池状態検出装置の構成例を示す図である。 図1の制御部の詳細な構成例を示すブロック図である。 図1に示す放電回路によって流れる電流の時間波形を示す図である。 図1に示す放電回路による電圧の時間波形を示す図である。 図4に示す測定に基づくSOCと電圧変化の関係を示す図である。 本発明の第1実施形態の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図6に示すフローチャートが実行されるタイミングを説明するための図である。 本発明の第2実施形態の動作を説明するための図である。 図8に示す測定に基づくSOCと電圧変化の関係を示す図である。 本発明の第3実施形態の動作を説明するための図である。 図10に示す測定に基づくSOCと内部抵抗の関係を示す図である。 本発明の第4実施形態の動作を説明するための図である。 図12に示す測定に基づくSOCと電圧変化の関係を示す図である。 本発明の第5実施形態の動作を説明するための図である。 図14に示す測定に基づくSOCと電圧変化の関係を示す図である。 本発明の第6実施形態の動作を説明するための図である。 図16に示す測定に基づくSOCと内部抵抗の関係を示す図である。 充電可能電池の実測を行う際の充放電サイクルを説明するための図である。 サイズ区分LN2の充電可能電池を実測した波形を示す図である。 図19に示す実測結果に基づいて状態と電圧変化の関係を示す図である。 サイズ区分LN5の充電可能電池を実測した波形を示す図である。 図21に示す実測結果に基づいて状態と電圧変化の関係を示す図である。 バッテリ形式M−42の充電可能電池を実測した波形を示す図である。 図23に示す実測結果に基づいて状態と電圧変化の関係を示す図である。 バッテリ形式M−42の充電可能電池を実測した波形を示す図である。 図25に示す実測結果に基づいて状態と内部抵抗の関係を示す図である。 従来技術によるサイズ区分L2の充電可能電池の測定結果を示す図である。 従来技術によるサイズ区分L5の充電可能電池の測定結果を示す図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。
(A)本発明の第1実施形態の構成の説明
図1は、本発明の第1実施形態に係る充電可能電池状態検出装置を有する車両の電源系統を示す図である。この図において、充電可能電池状態検出装置1は、制御部10を主要な構成要素とし、電圧センサ11、電流センサ12、温度センサ13、および、放電回路15が外部に接続され、充電可能電池14の状態を検出する。なお、制御部10、電圧センサ11、電流センサ12、温度センサ13、および、放電回路15を別々の構成とするのではなく、これらの一部または全てをまとめた構成としてもよい。
ここで、制御部10は、電圧センサ11、電流センサ12、および、温度センサ13からの出力を参照し、充電可能電池14の状態を検出して検出結果の情報を外部に出力するとともに、オルタネータ16の発電電圧を制御することで充電可能電池14の充電状態を制御する。電圧センサ11は、充電可能電池14の端子電圧を検出し、制御部10に電圧信号として供給する。電流センサ12は、充電可能電池14に流れる電流を検出し、制御部10に電流信号として供給する。温度センサ13は、充電可能電池14の電解液または充電可能電池14の周囲の温度を検出し、制御部10に温度信号として供給する。なお、制御部10がオルタネータ16の発電電圧を制御することで充電可能電池14の充電状態を制御するのではなく、例えば、図示しないECU(Electric Control Unit)が充電状態を制御するようにしてもよい。
充電可能電池14は、電解液を有する充電可能電池、例えば、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、または、ニッケル水素電池等によって構成され、オルタネータ16によって充電され、スタータモータ18を駆動してエンジンを始動するとともに、負荷19に電力を供給する。なお、充電可能電池14は、複数のセルを直列接続して構成されている。
放電回路15は、例えば、直列接続された半導体スイッチおよび抵抗素子等によって構成され、制御部10の制御に応じて半導体スイッチをオン/オフすることで、充電可能電池14を所定の電流で放電させる。
オルタネータ16は、エンジン17によって駆動され、交流電力を発生して整流回路によって直流電力に変換し、充電可能電池14を充電する。オルタネータ16は、制御部10によって制御され、発電電圧を調整することが可能とされている。
エンジン17は、例えば、ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジン等のレシプロエンジンまたはロータリーエンジン等によって構成され、スタータモータ18によって始動され、トランスミッションを介して駆動輪を駆動し、車両に推進力を与えるとともに、オルタネータ16を駆動して電力を発生させる。スタータモータ18は、例えば、直流電動機によって構成され、充電可能電池14から供給される電力によって回転力を発生し、エンジン17を始動する。
負荷19は、例えば、電動ステアリングモータ、デフォッガ、シートヒータ、イグニッションコイル、カーオーディオ、および、カーナビゲーション等によって構成され、充電可能電池14から供給される電力によって動作する。なお、図1の例では、エンジン17のみが駆動力を出力する構成としたが、例えば、エンジン17をアシストする電動モータを具備したハイブリッド車であってもよい。ハイブリッド車の場合、充電可能電池14は、リチウム電池等によって構成される高圧システム(電動モータを駆動するシステム)を起動し、高圧システムがエンジン17を始動する。
図2は、図1に示す制御部10の詳細な構成例を示す図である。この図に示すように、制御部10は、CPU(Central Processing Unit)10a、ROM(Read Only Memory)10b、RAM(Random Access Memory)10c、通信部10d、I/F(Interface)10e、および、バス10fを有している。ここで、CPU10aは、ROM10bに格納されているプログラム10baに基づいて各部を制御する。ROM10bは、半導体メモリ等によって構成され、プログラム10ba等を格納している。RAM10cは、半導体メモリ等によって構成され、プログラム10baを実行する際に生成されるデータや、テーブル等のデータ10caを格納する。通信部10dは、上位の装置であるECU(Electronic Control Unit)等との間で通信を行い、検出した情報または制御情報を上位装置に通知する。I/F10eは、電圧センサ11、電流センサ12、および、温度センサ13から供給される信号をデジタル信号に変換して取り込むとともに、放電回路15、オルタネータ16、および、スタータモータ18等に駆動電流を供給してこれらを制御する。バス10fは、CPU10a、ROM10b、RAM10c、通信部10d、および、I/F10eを相互に接続し、これらの間で情報の授受を可能とするための信号線群である。
なお、図2の例では、CPU10aを1つ有するようにしているが、複数のCPUによって分散処理を実行するようにしてもよい。また、CPUの代わりに、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、または、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成するようにしてもよい。あるいは、ソフトウエアプログラムを読み込むことで機能を実行する汎用プロセッサまたはクラウドコンピューティングによりサーバー上のコンピュータで処理が行われるようにしてもよい。また、図2では、ROM10bおよびRAM10cを有するようにしているが、例えば、これら以外の記憶装置(例えば、磁気記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive))を用いるようにしてもよい。
(B)本発明の第1実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の第1実施形態の動作について説明する。なお、以下では、本発明の第1実施形態の動作について説明した後、このような動作を実現するためのフローチャートの処理について説明する。
まず、本発明の第1実施形態の動作の概略について説明する。図示しないイグニッションスイッチが操作されることで車両のエンジン17が停止され、所定の時間(例えば、数時間)が経過し、例えば、充電可能電池14の分極および成層化が解消されると、制御部10のCPU10aは、電圧センサ11から供給される電圧信号を参照し、充電可能電池14の電圧V0を測定する。
つぎに、制御部10のCPU10aは、放電回路15に制御信号を供給して充電可能電池14をパルス放電させる。図3は、パルス放電の具体例を説明するための図である。図3の横軸は時間(sec)を示し、縦軸は充電可能電池14から放電回路15に流れる放電電流(A)を示している。また、図3において、実線は充電可能電池14のSOCが100%の場合の電流の変化を示し、間隔が短い破線はSOCが80%の場合の電流の変化を示し、間隔が長い破線はSOCが40%の場合の電流の変化を示し、一点鎖線はSOCが0%の場合の電流の変化を示している。図3に示すように、矩形波状のパルス放電が開始されると、放電前は約0A程度であった電流(I0≒0A)が、約5A程度(I1≒5A)となる。このとき、充電可能電池14のSOCによって内部抵抗が異なることから、放電電流も異なっている。
CPU10aは、パルス放電が終了してから一定の時間が経過すると、電圧センサ11から供給される電圧信号を参照し、充電可能電池14の電圧V1を検出する。
図4は、充電可能電池14をパルス放電させた場合の電圧の時間的な変化を示している。図4において横軸は時間(sec)を示し、縦軸は電圧変化(V)(例えば、所定の基準電圧(例えば、12V)からの変化)を示している。また、図4において、実線は充電可能電池14のSOCが100%の場合の電圧の変化を示し、間隔が短い破線はSOCが80%の場合の電圧の変化を示し、間隔が長い破線はSOCが40%の場合の電圧の変化を示し、一点鎖線はSOCが0%の場合の電圧の変化を示している。図4に示すように、SOCが80%から減少すると、それに応じて電圧変化も大きくなるが、SOCが100%になると電圧変化が減少せずに大きくなっている。
図5は、図4に示す電圧V0と電圧V1の差分値ΔV(=V1−V0)と、SOCの関係を示す図である。図5に示す例では、SOCが80%までは、SOCが増加するとそれに応じて差分値ΔVも増加するが、SOCが80%を超えると差分値ΔVは減少に転じる。
すなわち、パルス放電前の電圧V0とパルス放電後の電圧V1の差分値ΔVは、SOCの増加に応じて増加するが、SOCが満充電に近づくと、増加から減少に転じる。実験の結果、このような傾向は、充電可能電池14のサイズ、種類、および、製造メーカによらず観察された。
そこで、第1実施形態では、前述した特性に基づいて、パルス放電の前後の電圧の差分値ΔVと、充電可能電池14の充電状態または放電状態に基づいて、充電可能電池14の充電状態を検出する。
つぎに、図6を参照して、図1に示す第1実施形態において実行される処理の一例について説明する。図6に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS10では、制御部10のCPU10aは、エンジン17が停止されたか否かを判定し、エンジン17が停止されたと判定した場合(ステップS10:Y)にはステップS11に進み、それ以外の場合(ステップS10:N)には処理を終了する。例えば、CPU10aは、通信部10dを介して図示しないECU(Electric Control Unit)に問い合わせすることで、エンジン17を停止するためのイグニッションスイッチが操作されたか否かを判定し、イグニッションスイッチが操作されてエンジン17が停止されたと判定した場合にはステップS11に進む。
ステップS11では、CPU10aは、エンジン17が停止されてから所定の時間(例えば、数時間)が経過したか否かを判定し、所定の時間が経過したと判定した場合(ステップS11:Y)にはステップS12に進み、それ以外の場合(ステップS11:N)には同じ処理を繰り返す。
ステップS12では、CPU10aは、電圧センサ11から供給される電圧信号を参照し、充電可能電池14の放電前電圧V0を測定する。
ステップS13では、CPU10aは、放電回路15に制御信号を供給して、充電可能電池14をパルス放電させる。なお、パルス放電としては、例えば、矩形の波形を有し、数アンペア(例えば、1A〜10A)程度の電流値を有し、数十msec〜数百msecの時間幅を有する放電とすることができる。もちろん、これら以外の波形または数値に設定してもよい。
ステップS14では、CPU10aは、パルス放電を実行してから所定の時間(例えば、数十msec〜数百msec)が経過したか否かを判定し、所定の時間が経過したと判定した場合(ステップS14:Y)にはステップS15に進み、それ以外の場合(ステップS15:N)には同じ処理を繰り返す。
ステップS15では、CPU10aは、電圧センサ11から供給される電圧信号を参照し、充電可能電池14の放電後電圧V1を測定する。
ステップS16では、CPU10aは、ステップS12で測定した放電前電圧V0と、ステップS15で測定した放電後電圧V1の差分値ΔV=V1−V0を計算する。なお、このようにして得た差分値ΔVは、RAM10cにデータ10caとして格納される。
ステップS17では、CPU10aは、前回測定時からの充放電の収支がプラスか否かを判定し、プラスであると判定した場合(ステップS17:Y)にはステップS18に進み、それ以外の場合(ステップS17:N)には処理を終了する。例えば、図7に示すように、図6に示す処理が実行される「充放電停止」の期間から、つぎの「充放電停止」の期間において、充放電の収支がプラスになる場合、すなわち、前回の「充放電停止」の期間から充電可能電池14が充電されている場合(SOCが増加している場合)にはYと判定してステップS18に進む。なお、充放電の収支を計算する方法としては、電流センサ12から供給される電流信号をCPU10aが累積加算することで収支を計算することができる。
ステップS18では、CPU10aは、前回の「充放電停止」の期間において算出された差分値ΔVをRAM10cから取得し、ΔV0に代入する。
ステップS19では、CPU10aは、今回の「充放電停止」の期間(第1時点)において算出された差分値ΔVと、前回の「充放電停止」の期間(第2時点)において算出された差分値ΔV0を比較し、ΔV<ΔV0を満たすか否かを判定し、ΔV<ΔV0を満たすと判定した場合には、ステップS20に進み、それ以外の場合には処理を終了する。
ステップS20では、CPU10aは、充電可能電池14が満充電に近い状態であると判定する。より詳細には、ステップS17において、前回の「充放電停止」の期間から、今回の「充放電停止」の期間の間において、充電可能電池14が充電されている場合であって、ΔV<ΔV0を満たす場合には、充電可能電池14が、図5に示すグラフの傾きがマイナスの領域に存在すると判定する。なお、満充電に近いことを示す情報は、例えば、通信部10dを介して図示しないECUに対して通知される。このような通知を受けたECUは、例えば、オルタネータ16の出力電圧を低減することで、例えば、エンジン17の負荷を減らして、燃費を向上させることができる。
以上に説明したように、本発明の第1実施形態によれば、パルス放電前後の電圧を測定し、これらの差分値の増減に基づいて、充電可能電池14の状態を検出するようにしたので、充電可能電池14のサイズ、種類、製造メーカに関わらず、状態を検出することができる。
(C)本発明の第2実施形態の構成の説明
つぎに、本発明の第2実施形態の構成例について説明する。なお、第2実施形態の構成例は、図1および図2に示す第1実施形態と同様であるが、制御部10において実行される処理が異なっている。
(D)本発明の第2実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の第2実施形態の動作について説明する。第1実施形態では、図4に示すように、パルス放電の開始前の電圧V0と、終了後の電圧V1を測定し、これらの差分値ΔVに基づいて充電可能電池14の状態を検出するようにしたが、第2実施形態では、図8に示すように、放電開始前の電圧V0と、放電終了前の電圧V1pとの差分値ΔVに基づいて充電可能電池14の状態を検出する。なお、放電終了前の電圧V1pを測定するタイミングとしては、例えば、パルス放電終了前の約20%内のタイミングとすることができる。もちろん、これ以外のタイミング(例えば、約50〜30%内等)としてもよい。
図9は、放電開始前の電圧V0と、放電終了前の電圧V1pとの差分値ΔVのSOCによる変化を示す図である。図9の横軸は、SOCを示し、縦軸は差分値ΔVを示している。図9に示すように、差分値ΔVは、SOCが80%未満ではSOCの増加に伴って増加するが、SOCが80%を超えると減少に転じる。このため、充電可能電池14のSOCの増加局面において、差分値ΔVが増加から減少に転じた場合には、充電可能電池14が満充電に近い状態であると判定することができる。
以上に説明したように、本発明の第2実施形態によれば、パルス放電前と放電中の電圧を測定し、これらの差分値の増減と、充放電の収支とに基づいて、充電可能電池14の状態を検出するようにしたので、充電可能電池14のサイズ、種類、製造メーカに関わらず、状態を検出することができる。
(E)本発明の第3実施形態の構成の説明
つぎに、本発明の第3実施形態の構成について説明する。なお、第3実施形態の構成は、図1および図2に示す第1実施形態と同様であるが、制御部10において実行される処理が異なっている。
(F)本発明の第3実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の第3実施形態の動作について説明する。第1および第2実施形態では、パルス放電前の電圧V0と、パルス放電中または放電後の電圧V1p,V1を測定し、これらの差分値ΔVに基づいて充電可能電池14の状態を検出するようにしたが、第3実施形態では、電圧の差分値ΔVと、電流の差分値ΔIから内部抵抗Rを求め、内部抵抗Rに基づいて充電可能電池14の状態を検出する。
より詳細には、パルス放電開始前の電圧および電流をV0,I0とし、パルス放電終了前の電圧および電流をV1p,I1pとするとき、内部抵抗R=(V1p−V0)/(I1p−I0)と定義する。
図10は、以上のようにして求めた内部抵抗Rと時間との関係を示す図である。より詳細には、図10の横軸は時間(sec)を示し、縦軸は内部抵抗(mΩ)を示している。また、図10において、実線は充電可能電池14のSOCが100%の場合の内部抵抗の変化を示し、間隔が短い破線はSOCが80%の場合の内部抵抗の変化を示し、間隔が長い破線はSOCが40%の場合の内部抵抗の変化を示し、一点鎖線はSOCが0%の場合の内部抵抗の変化を示している。
図11は、SOCと内部抵抗の変化との関係を示す図である。より詳細には、図11の横軸はSOC(%)を示し、縦軸は内部抵抗変化(mΩ)を示している。図11に示すように、SOCが80%未満の場合、内部抵抗RはSOCの増加に応じて減少し、SOCが80%を超えると、内部抵抗Rは増加に転じている。このため、例えば、充電可能電池14の充放電の収支がプラスの場合において、内部抵抗Rの変化が減少から増加に転じた場合には、図11に示すSOCが80%を超える領域に属していると判定し、満充電に近い状態と判定することができる。
以上に説明したように、本発明の第3実施形態によれば、パルス放電前と放電中または放電後の電圧および電流から内部抵抗を算出し、内部抵抗の増減と、充放電の収支とに基づいて、充電可能電池14の状態を検出するようにしたので、充電可能電池14のサイズ、種類、製造メーカに関わらず、状態を検出することができる。
(G)本発明の第4実施形態の構成の説明
つぎに、本発明の第4実施形態の構成について説明する。なお、第4実施形態の構成は、図1および図2に示す第1実施形態と同様であるが、制御部10において実行される処理が異なっている。
(H)本発明の第4実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の第4実施形態の動作について説明する。第1および第2実施形態では、1回のパルス放電を実行し、パルス放電前の電圧V0と、パルス放電中または放電後の電圧V1を測定し、これらの差分値ΔVに基づいて充電可能電池14の状態を検出するようにしたが、第4実施形態では、図12に示すように、複数回(図12では5回)のパルス放電を実行し、これら複数回のパルス放電前の電圧V0と、各パルス放電終了から所定の時間が経過した後の電圧V1〜V5の差分値ΔV1〜ΔV5を求め、これらの差分値ΔV1〜ΔV5の変化に基づいて充電可能電池14の状態を検出する。なお、パルス放電の周期は、例えば、1/2secとすることができる。もちろん、これ以外の周期(例えば、1〜1/100sec)に設定してもよい。また、パルス放電の回数は、図12では5回としたが、放電によって充電可能電池14のSOCが減少しない範囲であれば、2回以上の任意の回数に設定することができる。
図13は、複数回のパルス放電を行った場合のSOCと差分値ΔVとの関係を示す図である。図13の横軸はSOC(%)を示し、縦軸は差分値ΔV(V)を示している。また、実線の折れ線はΔV1=V1−V0のSOCによる変化を示し、間隔が短い破線の折れ線はΔV2=V2−V0のSOCによる変化を示し、間隔が長い破線の折れ線はΔV3=V3−V0のSOCによる変化を示し、一点鎖線線の折れ線はΔV4=V4−V0のSOCによる変化を示し、二点鎖線の折れ線はΔV5=V5−V0のSOCによる変化を示している。図13に示すように、複数回のパルス放電を行う場合、パルス放電の回数が多い方が折れ線の傾きが大きくなることから、充電可能電池14の状態検出が容易となる。
以上に説明したように、本発明の第4実施形態によれば、複数回のパルス放電を実行し、パルス放電前と、各パルス放電の放電後の電圧から差分値を算出し、差分値の増減と、充放電の収支とに基づいて、充電可能電池14の状態を検出するようにしたので、充電可能電池14のサイズ、種類、製造メーカに関わらず、状態を検出することができる。
(I)本発明の第5実施形態の構成の説明
つぎに、本発明の第5実施形態の構成について説明する。なお、第5実施形態の構成は、図1および図2に示す第1実施形態と同様であるが、制御部10において実行される処理が異なっている。
(J)本発明の第5実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の第5実施形態の動作について説明する。第4実施形態では、複数回のパルス放電を実行し、パルス放電前の電圧V0と、パルス放電後の電圧V1〜V5との差分値ΔV1〜ΔV5に基づいて充電可能電池14の状態を検出するようにしたが、第5実施形態では、図14に示すように、複数回(図14では5回)のパルス放電を実行し、これら複数回のパルス放電前の電圧V0と、各パルス放電中の電圧V1p〜V5pの差分値ΔV1〜ΔV5を求め、これらの差分値ΔV1〜ΔV5の変化に基づいて充電可能電池14の状態を検出する。なお、パルス放電の周期は、前述した第4実施形態と同様に、例えば、1/2secとすることができる。もちろん、これ以外の周期(例えば、1〜1/100sec)に設定してもよい。また、パルス放電の回数は、図14では5回としたが、放電によって充電可能電池14のSOCが減少しない範囲であれば、2回以上の任意の回数に設定することができる。
図15は、複数回のパルス放電を行った場合のSOCと差分値ΔVの関係を示す図である。図15の横軸はSOC(%)を示し、縦軸は差分値ΔV(V)を示している。また、実線の折れ線はΔV1=V1−V0のSOCによる変化を示し、間隔が短い破線の折れ線はΔV2=V2−V0のSOCによる変化を示し、間隔が長い破線の折れ線はΔV3=V3−V0のSOCによる変化を示し、一点鎖線線の折れ線はΔV4=V4−V0のSOCによる変化を示し、二点鎖線の折れ線はΔV5=V5−V0のSOCによる変化を示している。図15に示すように、複数回のパルス放電を行う場合、パルス放電の回数が多い方が折れ線の傾きが大きくなることから、充電可能電池14の状態検出が容易となる。
以上に説明したように、本発明の第5実施形態によれば、複数回のパルス放電を実行し、パルス放電前と、各パルス放電中の電圧から差分値を算出し、差分値の増減と、充放電の収支とに基づいて、充電可能電池14の状態を検出するようにしたので、充電可能電池14のサイズ、種類、製造メーカに関わらず、状態を検出することができる。
(K)本発明の第6実施形態の構成の説明
つぎに、本発明の第6実施形態の構成について説明する。なお、第6実施形態の構成は、図1および図2に示す第1実施形態と同様であるが、制御部10において実行される処理が異なっている。
(L)本発明の第6実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の第6実施形態の動作について説明する。第5実施形態では、複数回のパルス放電を実行し、パルス放電前の電圧V0と放電中の電圧V1〜V5の差分値に基づいて充電可能電池14の状態を検出するようにしたが、第6実施形態では、図16に示すように、複数回(図16では5回)のパルス放電を実行し、パルス放電前の電圧V0および電流I0と、パルス放電中の電圧V1〜V5および電流値I1〜I5とに基づいて内部抵抗R1〜R5を検出し、これらの内部抵抗R1〜R5に基づいて充電可能電池14の状態を検出する。なお、パルス放電の周期は、前述した第4実施形態と同様に、例えば、1/2secとすることができる。もちろん、これ以外の周期(例えば、1〜1/100sec)に設定してもよい。また、パルス放電の回数は、図16では5回としたが、放電によって充電可能電池14のSOCが減少しない範囲であれば、2回以上の任意の回数に設定することができる。
図17は、複数回のパルス放電を行った場合の内部抵抗R1〜R5とSOCの関係を示す図である。図17の横軸はSOC(%)を示し、縦軸は内部抵抗(mΩ)を示している。また、実線の折れ線はR1=(V1−V0)/(I1−I0)のSOCによる変化を示し、間隔が短い破線の折れ線はR2=(V2−V0)/(I2−I0)のSOCによる変化を示し、間隔が長い破線の折れ線はR3=(V3−V0)/(I3−I0)のSOCによる変化を示し、一点鎖線線の折れ線はR4=(V4−V0)/(I4−I0)のSOCによる変化を示し、二点鎖線の折れ線はR5=(V5−V0)/(I5−I0)のSOCによる変化を示している。図17に示すように、複数回のパルス放電を行う場合、パルス放電の回数が多い方が折れ線の傾きが大きくなることから、充電可能電池14の状態検出が容易となる。
以上に説明したように、本発明の第6実施形態によれば、複数回のパルス放電を実行し、パルス放電前と、各パルス放電中の電圧および電流から内部抵抗を算出し、内部抵抗の増減に基づいて、充電可能電池14の状態を検出するようにしたので、充電可能電池14のサイズ、種類、製造メーカに関わらず、状態を検出することができる。
(M)実測結果
つぎに、本発明の各実施形態による実測結果について説明する。図18に示すように、充電停止期間(イグニッションスイッチが操作されてエンジン17が停止される期間)において対象となる充電可能電池14に対してパルス放電をさせ、充電可能電池14の状態を検出するものとする。なお、それぞれの充電停止期間における充電可能電池14の状態を状態A〜状態Cとし、状態AはSOC=40%の状態とし、状態BはSOC=80%の状態とし、状態CはSOC=100%の状態とする。
図19は、EN(European Norm)規格のサイズ区分LN2の充電可能電池14を図18に示すような充放電サイクルにおいて実測した結果を示している。図19の横軸は時間(sec)を示し、縦軸は電圧変化(V)を示す。また、図19において、実線の曲線は状態Aにおけるパルス放電による電圧変化を示し、間隔の短い破線の曲線は状態Bにおけるパルス放電による電圧変化を示し、間隔の長い破線の曲線は状態Cにおけるパルス放電による電圧変化を示している。
図20は、図19に示す充電可能電池14の状態と電圧V1−V0との関係を示す図である。図20に示すように、EN規格のサイズ区分LN2の充電可能電池14は、状態A(SOC=40%)から状態B(SOC=80%)に移行する際にはV1−V0(=ΔV)が増加するが、状態Bから状態C(SOC=100%)に移行する際にはV1−V0が減少する。このため、図18に示す充放電区間において充放電の収支がプラス(充電量>放電量)である場合に、電圧V1−V0がマイナスである場合には、充電可能電池14が満充電に近い状態(80%<SOC≦100%の状態)であると判定することができる。
つぎに、図21は、EN規格のサイズ区分LN5の充電可能電池14を図18に示すような充放電サイクルにおいて実測した結果を示している。図21の横軸は時間(sec)を示し、縦軸は電圧変化(V)を示す。また、図21において、実線の曲線は状態Aにおけるパルス放電による電圧変化を示し、間隔の短い破線の曲線は状態Bにおけるパルス放電による電圧変化を示し、間隔の長い破線の曲線は状態Cにおけるパルス放電による電圧変化を示している。
図22は、図21に示す充電可能電池14の状態と電圧V1−V0(=ΔV)との関係を示す図である。図22に示すように、EN規格のサイズ区分LN5の充電可能電池14は、状態A(SOC=40%)から状態B(SOC=80%)に移行する際にはV1−V0が増加するが、状態Bから状態C(SOC=100%)に移行する際にはV1−V0が減少する。このため、図18に示す充放電区間において充放電の収支がプラス(充電量>放電量)である場合に、電圧V1−V0がマイナスである場合には、充電可能電池14が満充電に近い状態(80%<SOC≦100%の状態)であると判定することができる。
つぎに、図23は、JIS(Japanese Industrial Standard)規格のバッテリ形式M−42の充電可能電池14(アイドリングストップ用で劣化した充電可能電池)を図18に示すような充放電サイクルにおいて実測した結果を示している。図23の横軸は時間(sec)を示し、縦軸は電圧変化(V)を示す。また、図23において、実線の曲線は状態Aにおけるパルス放電による電圧変化を示し、間隔の短い破線の曲線は状態Bにおけるパルス放電による電圧変化を示し、間隔の長い破線の曲線は状態Cにおけるパルス放電による電圧変化を示している。
図24は、図23に示す充電可能電池14の状態と電圧V1−V0との関係を示す図である。図24に示すように、JIS規格のバッテリ形式M−42の充電可能電池14は、状態A(SOC=40%)から状態B(SOC=80%)に移行する際にはV1−V0が増加するが、状態Bから状態C(SOC=100%)に移行する際にはV1−V0が減少する。このため、図18に示す充放電区間において充放電の収支がプラス(充電量>放電量)である場合に、電圧V1−V0がマイナスである場合には、充電可能電池14が満充電に近い状態(80%<SOC≦100%の状態)であると判定することができる。
つぎに、図25は、JIS規格のバッテリ形式M−42の充電可能電池14(アイドリングストップ用で劣化した充電可能電池)を図18に示すような充放電サイクルにおいて内部抵抗を実測した結果を示している。図25の横軸は時間(sec)を示し、縦軸は内部抵抗(mΩ)を示す。また、図25において、実線の曲線は状態Aにおけるパルス放電による内部抵抗の変化を示し、間隔の短い破線の曲線は状態Bにおけるパルス放電による内部抵抗の変化を示し、間隔の長い破線の曲線は状態Cにおけるパルス放電による内部抵抗の変化を示している。
図26は、図25に示す充電可能電池14の状態と内部抵抗との関係を示す図である。図26に示すように、JIS規格のバッテリ形式M−42の充電可能電池14は、状態A(SOC=40%)から状態B(SOC=80%)に移行する際には内部抵抗が減少するが、状態Bから状態C(SOC=100%)に移行する際には内部抵抗が増加する。このため、図18に示す充放電区間において充放電の収支がプラス(充電量>放電量)である場合に、内部抵抗が増加する場合には、充電可能電池14が満充電に近い状態(80%<SOC≦100%の状態)であると判定することができる。
(C)変形実施形態の説明
以上の実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、以上の各実施形態では、パルス放電前の電圧V0と、パルス放電中またはパルス放電後の電圧V1等の差分値ΔVに基づいて、充電可能電池14の充電状態を判定するようにしたが、差分値ではなく、例えば、電圧V0,V1の比(例えば、V1/V0)を用いるようにしてもよい。すなわち、請求項中における「変動値」は、差分値だけでなく、比を含むものである。
また、以上の各実施形態では、充放電の収支がプラスである場合の差分値ΔVまたは内部抵抗Rの増減によって充電状態を判定するようにしたが、充放電の収支がマイナスである場合の差分値ΔVまたは内部抵抗Rの増減によって充電状態を判定するようにしてもよい。より具体的には、例えば、図5において、充放電の収支がマイナスの場合(SOCが減少する場合)において、差分値ΔVが増加する場合には、80<SOC≦100の範囲に存在すると判断することができる。なお、他の実施形態の場合も同様である。
また、以上の各実施形態では、充電可能電池14の温度については考慮しないようにしたが、充電可能電池14の電圧は温度によって変化することから、測定した電圧または内部抵抗を基準温度(例えば、25℃)における電圧または内部抵抗に補正し、補正後の電圧または内部抵抗に基づいて状態を判定するようにしてもよい。なお、基準温度に補正する方法としては、温度と電圧または内部抵抗の関係を示す関係式またはテーブルをRAM10cにデータ10caとして格納し、関係式またはテーブルに基づいて補正を行うことができる。
また、図6に示すフローチャートは一例であって、本発明がこれらのフローチャートの処理のみに限定されるものではない。
1 充電可能電池状態検出装置
10 制御部
10a CPU
10b ROM
10c RAM
10d 通信部
10e I/F
11 電圧センサ
12 電流センサ
13 温度センサ
14 充電可能電池
15 放電回路
16 オルタネータ
17 エンジン
18 スタータモータ
19 負荷

Claims (7)

  1. 充電可能電池の状態を検出する充電可能電池状態検出装置において、
    前記充電可能電池を放電させる放電回路に対して制御信号を供給して前記充電可能電池をパルス放電させる制御手段と、
    前記充電可能電池の端子電圧を検出する電圧センサからの電圧信号と、前記充電可能電池の充放電電流を検出する電流センサからの電流信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信された前記電圧信号を参照し、前記放電回路によって前記充電可能電池をパルス放電する前の電圧と、放電中または放電後における前記充電可能電池の電圧との変動値を検出する検出手段と、
    前記受信手段によって受信された前記電流信号を参照し、第1時点とその後の第2時点の間において前記充電可能電池が充電されたかまたは放電されたかを判定する判定手段と、
    前記第1時点において前記検出手段に検出された第1変動値と、前記第2時点において前記検出手段に検出された第2変動値と、前記判定手段の判定結果と、に基づいて前記充電可能電池の充電状態を推定する推定手段と、
    前記推定手段の推定結果を出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする充電可能電池状態検出装置。
  2. 前記検出手段は、前記放電回路によってパルス放電する前の電圧と、放電中または放電後における前記充電可能電池の電圧との差分値を検出し、
    前記推定手段は、前記第1時点から前記第2時点の間における前記充電可能電池の充放電の判定結果と、前記第1時点および前記第2時点において前記検出手段がそれぞれ検出した第1差分値と第2差分値と、に基づいて前記充電可能電池の充電状態を推定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の充電可能電池状態検出装置。
  3. 前記推定手段は、前記判定手段によって前記第1時点から前記第2時点の間に前記充電可能電池が充電されていると判定された場合に前記検出手段によって検出された前記第1差分値よりも前記第2差分値が小さいとき、または、前記判定手段によって前記第1時点から前記第2時点の間に前記充電可能電池が放電されていると判定された場合に前記検出手段によって検出された前記第1差分値よりも前記第2差分値が大きいときは、前記充電可能電池が満充電に近い状態であると判定することを特徴とする請求項2に記載の充電可能電池状態検出装置。
  4. 前記検出手段は、前記放電回路によってパルス放電する前の電圧および電流と、放電中または放電後における前記充電可能電池の電圧および電流に基づいて計算した内部抵抗値を検出し、
    前記推定手段は、前記第1時点から前記第2時点の間における前記充電可能電池の充放電の判定結果と、前記第1時点および前記第2時点において前記検出手段がそれぞれ検出した第1内部抵抗値と第2内部抵抗値と、に基づいて前記充電可能電池の充電状態を推定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の充電可能電池状態検出装置。
  5. 前記推定手段は、前記判定手段によって前記第1時点から前記第2時点の間に前記充電可能電池が充電されていると判定された場合に前記検出手段によって検出された前記第1内部抵抗値よりも前記第2内部抵抗値が大きいとき、または、前記判定手段によって前記第1時点から前記第2時点の間に前記充電可能電池が放電されていると判定された場合に前記検出手段によって検出された前記第1内部抵抗値よりも前記第2内部抵抗値が小さいときは、前記充電可能電池が満充電に近い状態であると判定することを特徴とする請求項4に記載の充電可能電池状態検出装置。
  6. 前記制御手段は、前記放電回路にパルス放電を複数回実行させ、
    前記検出手段は、複数回のパルス放電の放電前と、2回目以降のパルス放電の放電中または放電後における前記充電可能電池の電圧との変動値を検出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の充電可能電池状態検出装置。
  7. 充電可能電池の状態を検出する充電可能電池状態検出方法において、
    前記充電可能電池を放電させる放電回路に対して制御信号を供給して前記充電可能電池をパルス放電させる制御ステップと、
    前記充電可能電池の端子電圧を検出する電圧センサからの電圧信号と、前記充電可能電池の充放電電流を検出する電流センサからの電流信号を受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにおいて受信された前記電圧信号を参照し、前記放電回路によって前記充電可能電池をパルス放電する前の電圧と、放電中または放電後における前記充電可能電池の電圧との変動値を検出する検出ステップと、
    前記受信ステップにおいて受信された前記電流信号を参照し、第1時点とその後の第2時点の間において前記充電可能電池が充電されたかまたは放電されたかを判定する判定ステップと、
    前記第1時点において前記検出ステップにおいて検出された第1変動値と、前記第2時点において前記検出ステップにおいて検出された第2変動値と、前記判定ステップの判定結果と、に基づいて前記充電可能電池の充電状態を推定する推定ステップと、
    前記推定ステップの推定結果を出力する出力ステップと、
    を有することを特徴とする充電可能電池状態検出方法。
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