JP2020074893A - ドライヤー - Google Patents

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Abstract

【課題】近赤外線の透過率が高く、優れた乾燥性能を発揮するとともに、優れた防眩性能を備えるドライヤーを提供する。【解決手段】光学フィルタ35が、波長が830nmから2000nmの近赤外領域での平均透過率が80%以上であり、しかも光学フィルタ35の可視光領域における透過率(T(λ))と、明所標準比視感度(V(λ))と、発光体23の出力(P)と、波長間隔とを乗法してなる数値を、360nm〜830nmの可視光領域において積分してなる係数(F)が10.00×10−6(Wm)以下となるように設定する。【選択図】図18

Description

本発明は、赤外線を利用して毛髪などの乾燥を行うドライヤーにおいて、防眩性能の向上を図る技術に関する。
本発明のドライヤーは、熱源として主として赤外線を放射する発光体を用いるが、この種のドライヤーは特許文献1に開示されている。特許文献1に記載のドライヤーは、円筒状の本体部(本体ケース)の内部に、ファン(送風ファン)と、熱線性光源(発光体)と、熱線性光源の周囲を覆う反射体(リフレクタ)と、反射体の開口面を塞ぐフィルタ(光学フィルタ)などを備える。熱線性光源は、ハロゲンランプ、白熱ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプなどで構成される。
国際公開第2016/072031号
特許文献1のドライヤーにおいて、フィルタは熱線性光源の赤外線を透過させ、可視光を減衰させる目的で配されている(特許文献1の請求項4)。しかし、特許文献1にはフィルタの防眩性能についての具体的な記載は無く、フィルタの防眩効果の評価についての具体的な記載も無い。このため特許文献1のドライヤーでは、フィルタによって、ある程度の可視光は減衰されると推測できるものの、実際にフィルタを透過した光がユーザーの目に入ったときに、ユーザーが眩しさを感じるおそれがある。すなわち、フィルタによる可視光の減衰性能と、フィルタを透過した可視光がユーザーの目に入ったときにユーザーが感じる眩しさを抑えることができるフィルタの防眩性能との間には乖離があるが、特許文献1では当該乖離について全く考慮されておらず、その点に改良の余地があった。
本発明は、以上のような従来のドライヤーの抱える問題を解決するためになされたものであり、近赤外線の透過率が高く、優れた乾燥性能を発揮するとともに、優れた防眩性能を備えるドライヤーを提供することを目的とする。
本発明者等は、光学フィルタの防眩性能を評価するためには、可視光領域における光学フィルタの透過率を単純に比較するだけでは不十分であり、(1)光学フィルタを通過した可視光がヒトの目に入ったときの明るさを定量的に捉えるためには、明るい環境でのヒトの目の明るさの感じ具合である比視感度(明所標準比視感度)を勘案することが必要であること、(2)光学フィルタを透過する光の強さは発光体の出力に左右されること、さらに、(3)発光体から照射される光には、一つの波長の光のみが含まれるのではないため、光学フィルタを透過した可視光が目に入ったときの明るさを捉えるためには、可視光領域に属する各波長の全てにおいて、上記の「透過率」と「明所標準比視感度」と「発光体の出力」の三者から算出される数値を積分する必要があるとの知見を得て、本発明を完成するに至った。加えて、上記積分により算出される係数(F)と、実際に当該係数(F)における光学フィルタを透過した光の眩しさを客観的に評価することで、本発明を完成するに至った。また、近赤外線の平均透過率を80%以上とすることで、優れた乾燥性能を発揮するドライヤーが得られるとの知見から本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のドライヤーは、先端に吹出口9を有し、内部に導風路7が形成された本体ケース1と、導風路7内に設けられて乾燥風を生起して吹出口9へ送給する送風ファン3と、導風路7内に設けられた加熱源となる発光体23と、本体ケース1の内部に設けられて発光体23から放された光を吹出口9に向って反射案内するリフレクタ34と、リフレクタ34と吹出口9との間の光放射経路に配置されて、可視光の透過を阻む光学フィルタ35とを備える。そして、光学フィルタ35が、波長が830nmから2000nmの近赤外領域での平均透過率が80%以上であり、しかも下記数式1で表される光学フィルタ35の透過率スペクトルと明所標準比視感度と発光体23の出力から求められる係数Fが10.00×10−6(Wm)以下に設定されていることを特徴とする。
光学フィルタ35の透過率スペクトルは、市販の分光光度計を用いて測定することが可能であり、例えば、日本分光社製のV-700シリーズ、V-600シリーズ、V-500シリーズ蛍光分光光度計を用いて、タングステンランプを光源に用いて測定することができる。
明所標準比視感度は国際照明委員会(CIE)で定められたCIE−1924を用いる。なお、当該CIE−1924は、://www.cvrl.org/cie.htmからダウンロード可能である。
発光体23の出力は、定格電圧で用いる場合は、カタログスペックに記載された出力値を用いる。出力を制御する目的で定格電圧以下で使用する場合は、下記の式を用いて出力を制御する。

P=P’×(E/E’)
P :発光体の出力
P’:発光体の定格出力
E :実使用電圧
E’:発光体の定格電圧
本発明における光学フィルタ35は、可視光の透過性が低く、赤外線の透過性が高いものが望ましく、例えば、光学ガラスの表面に光学膜を配置し、可視光を反射し、赤外線を透過するいわゆるコールドミラーと呼ばれる特性を有するものが好ましい。光学ガラスとしては、熱衝撃に強いガラスを用いることが望ましく、石英ガラス、低熱膨張性ガラス、耐熱ガラスなどが好ましい。石英ガラスとしては、合成石英ガラスと、天然の石英からつくられる溶融石英ガラスのいずれであってもよい。低熱膨張性ガラスは、結晶化ガラスとも呼ばれ、熱膨張率が負の材料を混合することで熱膨張率をゼロ近くまで抑えたものであり、ショット社製のネクストリーマ(登録商標)、日本電気硝子社製のネオセラム(登録商標)などを挙げることができる。耐熱ガラスとしては、ダウコーニング社のパイレックス(登録商標)、ショット社製のテンパックス(登録商標)などを挙げることができる。光学膜としては、耐熱性の観点から誘電体多層膜を用いることが好ましい。
光学フィルタ35の透過率特性は、赤外線、特に近赤外線の透過率がなるべく高く、可視光の透過率がなるべく低い特性を示すものであることが好ましい。また、紫外線に関しては、健康面への影響を考えると透過率はなるべく低いことが望ましい。理想的には、紫外線と可視光とを全く透過せず、赤外線を全て透過する特性を有することが望ましいが、現実には紫外線と可視光の透過率をゼロにすることは不可能であり、また赤外線の透過率を100%にすることも不可能である。誘電体多層膜を用いる場合、理想的な透過率スペクトルにより近づけるためには、非常に多くの積層数を必要とする。一般的に誘電体多層膜は真空蒸着によって基材上に形成されるため、層数が多くなれば多くなるほど作成に工数が増えることになりコスト高となる。したがって、できる限り少ない層数で所望の特性を得られるようにすることが重要である。必要な総数は、求める特性によって変わることになるが、コスト面を考慮すると、20層以下、より望ましくは15層以下とすることが好ましい。
本発明における発光体23としては、近赤外線領域に多くの発光特性を有するものであればよく、ハロゲンランプ、タングステンランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプなどが好ましく、耐久性、出力、波長特性などからハロゲンランプが最も好ましい。発光体23の形状は、リフレクタ34を用いることを考えると、なるべく小型で点光源に近いものが好ましい。また、発光体23の色温度は2000K以上、4000K以下であることが好ましい。
本発明においては光学フィルタ35の近赤外線の平均透過率を80%以上としたので、すなわち、透過率スペクトルで特定される近赤外線領域における平均透過率が80%以上である光学フィルタ35を採用したので、当該光学フィルタ35により近赤外線は殆ど減退されず、発光体23から発光された近赤外線を効率的に毛髪等の対象物に照射できる。これにより、近赤外線に由来する毛髪に対する加熱性能が良好に発揮されるので、優れた乾燥性能を有するドライヤーを得ることができる。
また、本発明によれば、上記数式1から得られる係数Fを10.00×10−6(Wm)以下に設定したので、光学フィルタ35を通過した光がユーザーの目に入ったときにも、ユーザーが眩しさを感じることはなく、防眩性能に優れたドライヤーを得ることができる。また、上記数式1から得られる係数Fに基づいて、光学フィルタ35の防眩性能を評価することができるので、当該防眩性能を定量的、且つ客観的に評価することができる。なお、係数Fとしては、7.00×10−6(Wm)以下であることがより好ましく、これにより、より防眩性能を備えたドライヤーを得ることができる。
耐久性、出力、及び波長特性の観点より、発光体23はハロゲンランプとすることが好ましい。加えて、発光体23から照射される光の色温度は、2000K〜4000Kが好ましく、2500K〜3500Kであることがより好ましい。色温度が高すぎると(4000Kを超えると)、赤外線よりも紫外線や可視光の強度が強くなるため、望ましくない。色温度が低すぎると(2000Kを下回ると)、赤外線光を多く発光するようになるものの、発光体23のサイズが大きくなりすぎ、リフレクタ34を用いて集光することが困難となる。ドライヤーのサイズの大型化を招来し、ドライヤーの使い勝手が悪くなる不利もある。
本発明の実施形態に係るドライヤーの要部の縦断側面図である。 ドライヤーの全体の縦断側面図である。 ドライヤーの発光構造を示す縦断側面図である。 ドライヤーの発光構造を示す横断平面図である。 ドライヤーのケース構造を示す分解側面図である。 ドライヤーのケース構造を示す分解斜視図である。 ドライヤーのリフレクタを示す分解斜視図である。 ドライヤーの発光構造を示す分解断面図である。 図3におけるA−A線断面図である。 図3におけるC−C線断面図である。 図3におけるB−B線断面図である。 実施例1に係るドライヤーに採用された光学フィルタ(フィルタ1)の透過率スペクトルである。 実施例2に係るドライヤーに採用された光学フィルタ(フィルタ2)の透過率スペクトルである。 実施例3に係るドライヤーに採用された光学フィルタ(フィルタ3)の透過率スペクトルである。 実施例4に係るドライヤーに採用された光学フィルタ(フィルタ4)の透過率スペクトルである。 実施例5に係るドライヤーに採用された光学フィルタ(フィルタ5)の透過率スペクトルである。 実施例6に係るドライヤーに採用された光学フィルタ(フィルタ6)の透過率スペクトルである。 実施例1〜3に係るドライヤーの係数(F)と、防眩性能の評価結果を示す表である。 実施例4〜6に係るドライヤーの係数(F)と、防眩性能の評価結果を示す表である。
図1ないし図12に、本発明に係るドライヤーをヘアードライヤーに適用した実施形態を示す。本実施形態における前後、左右、上下とは、図2、および図6に示す交差矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。図2および図3においてヘアードライヤーは、前後に長い中空筒状の本体ケース1の内部に、ファンモータ2で回転駆動される軸流型の送風ファン3と、加熱源となる熱源ユニット4などを収容して構成される。本体ケース1は、左右に分割された一対の半割体5a・5bを接合して形成される風導筒5と、風導筒5が内嵌装着される外装筒6とを備える。風導筒5の内面は、送風ファン3から送給される乾燥風の導風路7になっており、導風路7の後端に空気の吸込口8が設けられ、前端に空気の吹出口9が設けられている。吹出口9は吹出ケース10と補助吹出ケース11とで囲まれており、一体化した両ケース10・11は風導筒5の前部外面にバヨネット係合されている。風導筒5の後部下面には、グリップ12が一体に形成されており、その内部にメインスイッチ13と、消灯スイッチ14と、トランス15などが配置されている。符号16はメインスイッチ13を切換えるスライドノブ、17は消灯スイッチ14を切換える押ボタンである。図3において、符号Pはヘアードライヤーの中心軸線を示す。上記のように本実施形態では、風導筒5の内部が導風路7になっているが、風導筒5を備えていない場合には、外装筒6の内部が導風路7となる。また、風導筒5の内面、または外装筒6の内面に、断熱用のマイカや金属製の筒体を設けてもよい。
送風ファン3は本体ケース1の後半部に配置されており、吸込口8から吸い込んだ空気を送風ファン3で加圧して吹出口9へ向かって送給する。風導筒5に固定したファンケース20のホルダー部21にはファンモータ2が固定されており、これらファンケース20とホルダー部21の間には、複数個の整流翼22が形成されている。ホルダー部21の前面には、ファンモータ2や後述するハロゲンランプ(発光体)23、およびイオン放出構造の駆動状態を制御する制御基板24が固定されている。先のメインスイッチ13がオフ位置から弱運転位置に切換えられると、制御部はハロゲンランプ23を低輝度状態で点灯し、送風ファン3を低速で駆動する。メインスイッチ13が弱運転位置から強運転位置に切換えられると、制御部はハロゲンランプ23を高輝度状態で点灯し、送風ファン3を高速で駆動する。イオン放出構造は、弱運転位置、および強運転位置のいずれの場合にも作動して、マイナスイオンを放出する。ハロゲンランプ23が点灯している状態で、消灯スイッチ14がオン操作されると、制御部はハロゲンランプ23を一時的に消灯させる。
吸込口8の外面は、パンチングメタル製の第1グリル25と、多重リング状の第2グリル26とで覆われている。また、吹出口9の内面は第3グリル27で覆われている。第2グリル26と第3グリル27は、半割体5a・5bで挟持固定されており、第1グリル25は風導筒5の後部に着脱可能に装着されている。吹出口9は外装筒6の前端に固定した吹出ケース10に囲まれており、乾燥風の吹出口と、ハロゲンランプ23から照射される赤外線(熱線)をユーザーの毛髪へ向けて照射する照射口を兼ねている。吹出口9は、ポリカーボネイト製の吹出ケース10と耐熱性に富むPPS樹脂製の補助吹出ケース11とを一体化して構成されており、吹出ケース10の後面に設けた係合脚28を、風導筒5の前部外面の係合壁29にバヨネット係合し、さらに吹出ケース10の下端を外装筒6からねじ込んだビス30で締結することにより、風導筒5と一体化されている。補助吹出ケース11には、乾燥風の通過を許す通口31と、乾燥風の一部とマイナスイオンの通過を許すイオン通口32とが開口されている。
図4において熱源ユニット4は、ハロゲンランプ23と、リフレクタ34と、光学フィルタ35とを備えた1個のユニット部品からなる。ハロゲンランプ23は、フィラメント(発光部)36と不活性ガス及びハロゲンガスなどを封入した前後に長いバルブ37とハウジング38を備えており、ハウジング38のプラグ39をソケット40に差込み装着することにより、ソケット40で固定支持されている。ソケット40は後述する光源台47に締結固定されている。ハロゲンランプ23を点灯すると、バルブ37のフィラメント36から可視光と赤外光とが照射される。
リフレクタ34は、前リフレクタ42と後リフレクタ43を接合して構成されている。前リフレクタ42は、左右に分割形成された一対の半割体42a・42bを接合して構成されている(図7参照)。半割体42a・42bはアルミニウムなどの金属をプレス成形した成形品からなり、前リフレクタ42の内面には、ハロゲンランプ23から照射された光を光学フィルタ35へ向かって前向きに反射案内する第1反射面44と、ハロゲンランプ23から照射された光を、後述する第3反射面46へ向かって後向きに反射案内する第2反射面45とが設けられており、第2反射面45は第1反射面44に隣接する状態で形成されている。これら反射面44・45は研磨加工や、鏡面仕上げ加工などで形成することができ、必要があればメッキ処理を施して形成してあってもよい。前リフレクタ42は、1個の反射筒で構成してあってもよく、その場合にはアルミニウムなどの金属を素材とするダイキャスト成形品で構成することができる。
後リフレクタ43は、アルミニウムなどの金属を素材とするダイキャスト成形品からなり、その前面にハロゲンランプ23から照射された光および第2反射面45で反射案内された光を、光学フィルタ35へ向かって前向きに反射案内する凹面鏡状の第3反射面46が設けられている。第3反射面46は研磨加工や、鏡面仕上げ加工などで形成することができ、必要があればメッキ処理を施して形成してあってもよい。第3反射面46の後側には、ハロゲンランプ23を支持する光源支持構造が設けられている。光源支持構造は、ハロゲンランプ23を支持する4個のボスからなる光源台47と、光源台47の周囲を囲む、六角筒状の導風壁48とを備えており、先に説明したソケット40が各光源台47に4個のビス49で、配線基板50とともに締結固定されている。配線基板50は、ハロゲンランプ23に電力を供給するリード線や、ファンモータ2に電力を供給するリード線を、いったんまとめて振り分けるために設けている。
第1反射面44と、第2反射面45と、第3反射面46はそれぞれ以下のように構成されている。第1反射面44は楕円状の曲面で形成されている。また、第2反射面45はハロゲンランプ23のフィラメント36を中心にした円弧面で形成されている。さらに、第3反射面46は、楕円状の曲面、または放物線状の曲面で形成されている。こうしたリフレクタ34によれば、第2反射面45がハロゲンランプ23のフィラメント36を中心にした円弧面で形成されているので、ハロゲンランプ23から照射され第2反射面45で反射されて第3反射面46に向かう光の軌跡と、ハロゲンランプ23から第3反射面46に向かって直接照射される光の軌跡は一致することとなる。第1反射面44で反射案内されて光学フィルタ35へ向かう光と、第3反射面46で反射案内されて光学フィルタ35へ向かう光は、フィラメント36から30cm前方の本体ケース1の外部で集光するようになっている。
上記のように、3個の反射面44・45・46を備えたリフレクタ34によれば、ハロゲンランプ23から照射されて各反射面44・45・46に到達した光を、各反射面44・45・46で効率良く反射案内して光学フィルタ35に向って照射することができる。また、前後に長いハロゲンランプ23のフィラメント36の軸方向の中心が、第2反射面45と第3反射面46の隣接部分に臨ませてあるので、リフレクタ34の径方向寸法が大きくなるのを防止してコンパクト化を実現しながら、ハロゲンランプ23から照射された光を光学フィルタ35に向かって照射することができる。これは、ハロゲンランプ23から照射された光を、例えば1個の反射面のみで反射案内する場合には、リフレクタ34の照射開口の直径寸法が大きくなってしまい、その分だけリフレクタ34が大型になるからである。フィラメント36は、その発光中心が第2反射面45と第3反射面46の隣接部分に一致する状態で位置させてある必要はなく、軸方向に長いフィラメント36の一部が、第2反射面45と第3反射面46の隣接部分にオーバーラップしていればよい。さらに、第1反射面44と、第2反射面45と、第3反射面46を備えたリフレクタ34の前後寸法を、リフレクタ34の径方向寸法より大きく設定したので、前後に長いハロゲンランプ23を使用するのに適した細長い筒構造のリフレクタ34を構成することができ、リフレクタ34の径方向寸法が小さい分だけドライヤーをコンパクト化することができる。
第3反射面46の中央には、乾燥風をリフレクタ34の内部に導入するための第1通気口51が形成されており、先の半割体42a・42bには第2通気口52が2個ずつ形成されている。第2通気口52は、半割体42a・42bを接合した状態において、前リフレクタ42の前端寄りの壁面に、スリット状の開口として全周にわたって形成されている。導風壁48とハロゲンランプ23の間は、光源冷却通路になっており、第1通気口51に連通している。光源台47に固定した先の配線基板50は、第1通気口51から漏れ出た光が吸込口8側へ照射されるのを阻止するための遮光板を兼ねている。
上記の光源支持構造によれば、導風壁48とハロゲンランプ23の間の光源冷却通路が第1通気口51と連通されるので、導風壁48の後端開口から導入した乾燥風を、第1通気口51からリフレクタ34の内部へ流動させ、リフレクタ34の内部を換気することができる。また、このとき第1通気口51からリフレクタ34の内部へ流動させた乾燥風を、ハロゲンランプ23およびリフレクタ34に接触させることで、これらハロゲンランプ23およびリフレクタ34を効果的に冷却することで、ハロゲンランプ23およびリフレクタ34の温度上昇を抑制できる。また、ビス49を緩めてソケット40を光源台47から取外すことにより、ハロゲンランプ23およびソケット40をリフレクタ34から分離することができる。また、プラグ39をソケット40から抜外すことにより、ハロゲンランプ23をソケット40から分離できるので、ハロゲンランプ23が故障した場合の交換作業を容易に行うことができる。
前リフレクタ42と後リフレクタ43は、第2反射面45と第3反射面46が隣接する状態で接合されて締結固定される。両リフレクタ42・43を締結固定するために、半割体42a・42bの後縁54に前係合部55が折曲げられた状態で径方向へ突出形成されている。また、後リフレクタ43の前端に、前リフレクタ42の後縁54を嵌合支持する接合溝56と、前リフレクタ42の後縁54の周面を支持する接合壁57が形成されており、さらに接合壁57の対向2個所には、接合壁57を切欠いて形成される凹状の後係合部58とねじボス59とが形成されている。一対の半割体42a・42bを接合し、前係合部55と後係合部58を凹凸係合させることにより、前リフレクタ42と後リフレクタ43を接合できる。また、前係合部55の貫通孔55aに挿通したビス60をねじボス59にねじ込むことにより、前リフレクタ42と後リフレクタ43を一体化できる。リフレクタ34にハロゲンランプ23を組み付けた状態では、ハロゲンランプ23のフィラメント36の中心が、第2反射面45と第3反射面46の隣接部分に臨んでいる(図4参照)。上記のように、前リフレクタ42と後リフレクタ43は、前リフレクタ42の後縁54と接合溝56の係合により、径方向のずれ動きが阻止されており、さらに、前係合部55と後係合部58の係合により、中心軸P回りの回動が阻止されている。
光学フィルタ35は低膨張性ガラスで形成されており、フィルタ支持構造62で前リフレクタ42の前端に固定されている。低膨張性ガラスの表面には誘電体多層膜が形成されている。フィルタ支持構造62は、前リフレクタ42の前端内面に形成したフィルタ受座63と、フィルタ受座63と協同して光学フィルタ35を前後に挟持固定する押えリング64とからなる。押えリング64は、光学フィルタ35の前周縁を押え保持する端壁65と、フィルタ受座63の外周面に外嵌するリング状の周回壁66とを備えている。図4に示すように、押えリング64はビス67で前リフレクタ42に固定されている。フィルタ受座63は光学フィルタ35の周面および後周縁に密着されている。これにより光学フィルタ35の熱を前リフレクタ42側へ効果的に伝導させて、光学フィルタ35の冷却を促進することができる。
上記のように、フィルタ支持構造62は、前リフレクタ42に形成したフィルタ受座63と、同受座63と協同して光学フィルタ35を挟持固定する押えリング64を備える。こうしたフィルタ支持構造62によれば、光学フィルタ35をフィルタ受座63に組み、押えリング64を前リフレクタ42の前部周面に外嵌し固定することで、光学フィルタ35を前リフレクタ42に簡単に組んで、分離不能にしっかりと固定することができる。
ハロゲンランプ23は衝撃に弱く、大きな外力が作用するとフィラメントが破損し、あるいは変形する。ハロゲンランプ23に衝撃が作用するのを防ぐために、熱源ユニット4は本体ケース1に対して浮動支持されている。詳しくは、図9に示すように、光源支持構造の周囲を囲む風導筒5の内面に、熱源ユニット4を支持するリング状のばね受枠69を固定し、後リフレクタ43とばね受枠69の対向面の3個所に、熱源ユニット4を支持する衝撃吸収ばね70を配置している。また、光学フィルタ35の周囲を囲む風導筒5の内面に、熱源ユニット4を支持する六角リング状のユニット支持枠71を固定し、後述する防眩体79とユニット支持枠71の対向面の3個所に、熱源ユニット4を支持するゲル状弾性体72を配置している。
ばね受枠69は、板ばねで形成した3個のばね腕73を六角枠状に連結して構成されており、各ばね腕73の中央には、衝撃吸収ばね70の一端を受止めるばね座74が形成されている。ばね座74と対向する後リフレクタ43の導風壁48にも衝撃吸収ばね70の他端を受止めるばね座75が形成されている。ユニット支持枠71は、板ばねで六角枠状に形成されており、その3個所にゲル状弾性体72を保持するゲル保持部76が形成されている。上記のように、本体ケース1で浮動支持された熱源ユニット4は、ばね受枠69と衝撃吸収ばね70が弾性変形し、さらにユニット支持枠71が弾性変形し、ゲル状弾性体72が衝撃を吸収することで、衝撃を緩和吸収してハロゲンランプ23に衝撃が作用することを防止する。従って、本体ケース1が他物に衝突して外部衝撃を受けるような場合であっても、外部衝撃の殆どを衝撃吸収ばね70、およびゲル状弾性体72で吸収して、熱源ユニット4に衝撃が作用することを防止できる。ハロゲンランプ23が外部衝撃や外部振動を受けて故障することを良く防止できるので、ハロゲンランプ23の発光機能を長期にわたって適正に発揮させることができる。
使用時には、ハロゲンランプ23を点灯し、送風ファン3を駆動して、光学フィルタ35を通過した赤外線を髪に照射し、さらに、送風ファン3から送給された乾燥風(冷却風)を髪に送給して髪の乾燥を行う。乾燥風の一部は後開口77から導風壁48内へ導入され、光源冷却通路から第1通気口51へ流入しながら、ハロゲンランプ23とリフレクタ34、および光学フィルタ35を冷却したのち、第2通気口52からリフレクタ34の外へ流出し、導風路7を流動する乾燥風と合流して吹出口9から送出される。送風ファン3から送給された乾燥風の一部は、熱源ユニット4の周囲の導風路7に沿って流動する間に、第2通気口52の周囲を負圧状態にする。従って、ベンチュリー効果によって、リフレクタ34内部の第2通気口52の付近の空気が先の乾燥風に引寄せられて合流し、吹出口9へと送出される。なお、送風ファン3から送給された乾燥風を、後開口77から導風壁48の内部に正圧の乾燥風として導入し、ハロゲンランプ23とリフレクタ34、および光学フィルタ35を冷却したのち、第2通気口52からリフレクタ34の外へ流出させるようにしてもよい。
乾燥風が第2通気口52から流出するとき、ハロゲンランプ23から照射された光の一部が第2通気口52から漏れ出てしまう。このように、第2通気口52から漏れ出た光が吹出口9から照射されて、髪乾燥時のユーザーに眩しさを感じさせるのを防ぐために、第2通気口52の外面に、第2通気口52から漏れ出た光を吹出口9から遠ざかる向きに変向案内する防眩構造を設けている。図1において防眩構造は、第2通気口52の開口外面を覆う筒状の防眩体79を備えており、実施形態では、先に説明した周回壁66が防眩体79として機能する。
このように周回壁66が防眩体79を兼ねていると、押えリング64とは別に防眩体79を設ける場合に比べて、押えリング64を利用する分だけ部品点数を少なくしてドライヤーの製造コストを削減できる。また、リング状の防眩体79は、リフレクタ34に形成した全ての第2通気口52の開口外面を覆っており、防眩体79の筒壁後端は、第2通気口52の後開口縁より後方へ突設している。こうした防眩構造によれば、第2通気口52の後開口縁から径方向に照射された光や、斜め前向きに照射された光を、防眩体79の筒壁内面で確実に遮蔽できる。光の一部は、防眩体79とリフレクタ34の周面の間の空間を介して導風路7に照射されるが、防眩体79の筒壁後端が第2通気口52の後開口縁より後方に位置しているので、導風路7に照射された光は全て後向きに傾斜した状態で反射を繰り返す。従って、導風路7内の光が吹出口9へ向かって照射されるのをさらに確実に防止できる。
上記のように、第2通気口52の開口外面を防眩体79で覆うと、防眩体79と第2通気口52の間に、乾燥風の通過を許す通気通路80が第2通気口52に連続する状態で横臥L字状に形成される。通気通路80の前端は、前リフレクタ42から突設されて防眩体79の内面に接当する通路端壁81で塞がれているので、通気通路80に流入した乾燥風は、後向きに反転移動する。さらに、通気通路80から流出した乾燥風は、通路端壁81の後端に沿って反転移動して、導風路7を流動する乾燥風と合流する。こうした乾燥風の反転移動を円滑に行うために、防眩体79と通路端壁81で挟まれる内隅部分に、乾燥風を後向きに反転案内する後反転案内面82を形成し、防眩体79の後端部に、乾燥風を前向きに反転案内する前反転案内面83を形成している(図1参照)。後反転案内面82は、通路端壁81に連続する4分円状の円弧面からなり、前反転案内面83は半円状の円弧面からなる。
第1反射面44と第2反射面45が隣接するくびれ部分の周囲には、美容成分を乾燥風に放出する徐放リング85が配置されている。徐放リング85は、内リング86と、外リング87と、両リング86・87の間に設けられる一群の放射壁88を一体に備えた多孔セラミック体からなり、その多孔部分にビタミンやコラーゲンなどの美容成分が含浸されている。ユニット支持枠71と、徐放リング85と、ばね受枠69は、それぞれ風導筒5の半割体5a・5bの対向面の前後3個所に設けた前挟持部89と、中挟持部90と、後挟持部91で強固に挟持固定されている。上記のように、導風路7に臨んで徐放リング85が設けられていると、徐放リング85と接触する乾燥風に美容成分を放出して、美容成分を含む乾燥風を吹出口9から送給できる。
マイナスイオンを乾燥風とともに髪へ送給するために、吹出口9に臨む風導筒5の内部にイオン放出構造を設けている。イオン放出構造は電極ホルダー93と、電極ホルダー93で支持される3個の中央電極94と、中央電極94の周囲を囲む筒壁95に固定される周囲電極96とを備えている。電極ホルダー93は風導筒5に設けた一対の挟持壁97で挟持固定されている。図3において、熱源ユニット4より前側の風導筒5の上壁部分には、温度ヒューズ98が配置されている。
以上のように構成した実施形態のヘアードライヤーでは、リフレクタ34の内部に導入した乾燥風でハロゲンランプ23とリフレクタ34を冷却しながら、乾燥風と共に第2通気口52から漏れ出た光を防眩体79で遮蔽して、光が導風路7に沿って吹出口9側へ向かって照射されるのを防止できる。例えば、第2通気口52から漏れ出た光を、防眩体79で第2通気口52の側へ向かって反射させ、あるいは防眩体79で散乱させ、さらに防眩体79で吸収し減衰させることができる。従って、リフレクタ34の外へ漏れ出た光が吹出口9から照射されるのを確実に防止して、髪乾燥時のユーザーに眩しさを感じさせることのないドライヤーを提供できる。
また、防眩体79を筒状に形成するとともに、防眩体79の筒壁後端を第2通気口52の後開口縁より後方へ突設させるようにしたので、第2通気口52の後開口縁から径方向に照射された光や、斜め前向きに照射された光を、防眩体79の筒壁内面で確実に遮蔽することができる。また、光の一部は、防眩体79とリフレクタ34の周面の間の空間を介して導風路7に照射されるが、防眩体79の筒壁後端が第2通気口52の後開口縁より後方に位置させているので、導風路7に照射された光は全て後向きに傾斜した状態で反射を繰り返す。従って、導風路7内の光が吹出口9へ向かって照射されるのをさらに確実に防止できる。
次に本発明に係るドライヤーにおける防眩性能の確認試験方法と、当該試験により得られた係数(F)の臨界的意義について以下の実施例1〜6のドライヤーに基づいて説明する。
(実施例1)
日本分光社製のV-570型蛍光分光光度計を用いて測定した結果、図12に示すような透過率スペクトルを示す光学フィルタ(以下「フィルタ1」と記す。)を用いてドライヤー(実施形態1に示したドライヤー)を作成した。当該フィルタ1は、渋谷光学社製のコールドミラー(CM020)である。発光体23はハロゲンランプであり、発光体23から照射される光の色温度は、2800Kであった。
830nm〜2000nmの近赤外領域におけるフィルタ1の平均透過率は94.3%であり、当該平均透過率は80%以上であった。なお、以下の実施例2〜6の光学フィルタ(フィルタ2〜6)を備えるドライヤーにおいても同様であり、830nm〜2000nmの近赤外領域における平均透過率は80%以上であった。これら実施例1〜6に係る各ドライヤーを用いて加熱乾燥試験を行ったが、全てのドライヤーが、良好な加熱性能を具備するとともに、優れた乾燥性能を有するものであることが確認できた。これは、上述のように、実施例1〜6に係るドライヤーにおいて採用された光学フィルタ(フィルタ1〜6)35の近赤外線の平均透過率が80%以上であることに拠る。
上記のフィルタ1を備えるドライヤーにおいて、発光体の出力(P)を変更しながら、当該フィルタ1を介してドライヤーの吹出口9から照射される光(照射光)について、その眩しさを評価した。より具体的には、72W、120W、174W、229W、286W、349W、410W、および460Wに発光体の出力(P)を変更しながら、照射光の眩しさを◎、○、×の三段階に評価した。これら◎、○、×の評価基準は以下のとおりとした。
◎:吹出口9を介して発光体23であるハロゲンランプを直視しても眩しさを感じない。
○:発光体23を直視したとき、ある程度は眩しさは感じるものの、数秒間であれば発光体23を直視することは可能である。
×:発光体23を直視すると眩しく感じ、裸眼で見ることができない。
次に、上記のフィルタ1を備えるドライヤーにおいて、360nm〜830nmの可視光領域における2nmの波長間隔(360nm、362nm、364nm・・・828nm、830nm)で、各波長におけるフィルタ1の透過率(T(λ))を得た。より具体的には、図12の透過率スペクトルに基づいて、各波長におけるフィルタ1の透過率(T(λ))を得た。
次にCIE−1924の明所標準比視感度(V(λ))に基づいて、360nm〜830nmの可視光領域において2nmの波長間隔で感度(V(λ))を得た。これら透過率(T(λ))と感度(V(λ))を乗法し、さらに発光体の出力(P)と、波長間隔(2nm)を乗法した。そして360nm〜830nmの可視光領域において、上記の光学フィルタの透過率(T(λ))と感度(V(λ))と発光体の出力(P)と波長間隔(2nm)の4者を乗法してなる値を積分して係数(F)を得た。フィルタ1の各発光体の出力(P)における係数(F)の算出結果と、照射光の眩しさの評価結果を図18に示す。
(実施例2〜6)
光学フィルタ35として、図13に示すような透過率スペクトルを示す光学フィルタ(以下「フィルタ2」と記す。)を用いてドライヤー(実施形態1に示したドライヤー)を作成した。先の実施例1と同様の手順で、発光体の出力(P)を変更しながら、当該フィルタ2を介した照射光の眩しさを評価した。また、先の実施例1と同様の手順で、フィルタ2の透過率(T(λ))を得て、当該透過率(T(λ))と感度(V(λ))と発光体の出力(P)と波長間隔(2nm)の4者を乗法してなる値を、可視光領域360nm〜830nmの範囲で積分して係数(F)を得た。
さらに、上記実施例1、2と同様の手順で、図14〜17に示す光学フィルタ(フィルタ3〜6)を用いてドライヤーを作成して、これら光学フィルタを介した照射光の眩しさを評価するとともに係数(F)を得た。これらフィルタ1〜6の各発光体の出力における係数(F)の算出結果と、照射光の眩しさの評価結果を図18と図19に示す。
図18のフィルタ3の発光体出力349Wであるときの評価(○)、および図18のフィルタ3の発光体出力410Wであるときの評価(×)の比較より、係数Fが10.00×10−6以下である場合には、防眩性能に優れたドライヤーが得られることが確認できた。さらに、図19のフィルタ4の発光体出力72Wであるときの評価(◎)より、係数Fが7.00×10−6以下である場合には、より防眩性能に優れたドライヤーが得られることが確認できた。これらに対して、係数Fが10.00×10−6を超えると、光学フィルタ35の防眩性能が低下して、光源である発光体23を裸眼で見ることは不可能となることが確認できた。
以上の実施例1〜6より、本発明においては、光学フィルタ35の近赤外線の平均透過率を80%以上としたので、すなわち、透過率スペクトル(図12〜図17)で特定される近赤外線領域における平均透過率が80%以上である光学フィルタ35を採用したので、当該光学フィルタ35により近赤外線は殆ど減退されず、発光体23から発光された近赤外線を効率的に毛髪等の対象物に照射できる。これにより、近赤外線に由来する毛髪に対する加熱性能が良好に発揮されるので、優れた乾燥性能を有するドライヤーを得ることができる。
また、本発明によれば、数式1から得られる係数Fを10.00×10−6(Wm)以下としたので、光学フィルタ35を通過した光がユーザーの目に入ったときにも、ユーザーが眩しさを感じることはなく、防眩性能に優れたドライヤーを得ることができる。また、上記数式1から得られる係数Fに基づいて、光学フィルタ35の防眩性能を評価することができるので、当該防眩性能を定量的、且つ客観的に評価することができる。さらに係数Fとしては、7.00×10−6(Wm)以下であることがより好ましく、これにより、より防眩性能を備えたドライヤーを得ることができることが確認できた。
1 本体ケース
3 送風ファン
7 導風路
9 吹出口
23 発光体(ハロゲンランプ)
34 リフレクタ
35 光学フィルタ

Claims (2)

  1. 先端に吹出口(9)を有し、内部に導風路(7)が形成された本体ケース(1)と、
    導風路(7)内に設けられて乾燥風を生起して吹出口(9)へ送給する送風ファン(3)と、
    導風路(7)内に設けられた加熱源となる発光体(23)と、
    本体ケース(1)の内部に設けられて発光体(23)から放された光を吹出口(9)に向って反射案内するリフレクタ(34)と、
    リフレクタ(34)と吹出口(9)との間の光放射経路に配置されて、可視光の透過を阻む光学フィルタ(35)と、を備え、
    光学フィルタ(35)が、波長が830nmから2000nmの近赤外領域での平均透過率が80%以上であり、しかも下記数式1で表される光学フィルタ(35)の透過率スペクトルと明所標準比視感度と発光体(23)の出力から求められる係数Fが10.00×10−6(Wm)以下に設定されていることを特徴とするドライヤー。
  2. 発光体(23)がハロゲンランプであり、色温度が2000K以上、4000K以下である、請求項1記載のドライヤー。
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