JP2020051457A - 緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストンとシリンダとの間の摩擦特性の調整を容易化することが可能となる緩衝器を提供する。【解決手段】ピストン17が、ピストンロッドに連結されるピストン本体61と、ピストン本体61の外周部に装着されてシリンダの内周部との間をシールするピストンバンド62と、を有し、ピストンバンド62は、シリンダ内に配置される前の組付前状態で、最大外径部91よりも先端側の先端側外周部92と最大外径部91を通る軸方向線Lとのなす角αが、最大外径部91よりも先端側外周部92とは反対側の基端側外周部93と最大外径部91を通る軸方向線Lとのなす角βよりも大きい。【選択図】図2

Description

本発明は、緩衝器に関する。
緩衝装置等に用いられるピストン部として、環状突部を形成したピストンリングをピストン本体に被せた構成のものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−276808号公報
緩衝器においては、ピストンとシリンダとの間の摩擦特性の調整を容易化する要望があった。
本発明は、ピストンとシリンダとの間の摩擦特性の調整を容易化することが可能となる緩衝器の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ピストンバンドが、シリンダ内に配置される前の組付前状態で、最大外径部よりも先端側の先端側外周部と前記最大外径部を通る軸方向線とのなす角が、前記最大外径部よりも前記先端側外周部とは反対側の基端側外周部と前記最大外径部を通る軸方向線とのなす角よりも大きい、構成とした。
また、ピストンバンドが、シリンダ内に配置される前の組付前状態で、最大外径部よりも先端側の先端側外周部と前記最大外径部を通る軸方向線とのなす角が、前記最大外径部よりも前記先端側外周部とは反対側の基端側外周部と前記最大外径部を通る軸方向線とのなす角よりも小さい、構成とした。
本発明によれば、ピストンとシリンダとの間の摩擦特性の調整を容易化することが可能となる。
本発明に係る一実施形態の緩衝器を示す断面図である。 本発明に係る一実施形態の緩衝器を示す要部の部分断面図である。 本発明に係る一実施形態の緩衝器のピストン変位と摩擦力との関係を示すリサージュ波形図である。 本発明に係る一実施形態の緩衝器を示す要部の部分断面図である。 本発明に係る一実施形態の緩衝器を示す要部の部分断面図である。 本発明に係る一実施形態の緩衝器の変形例を示す要部の部分断面図である。
本発明に係る一実施形態の緩衝器を図面を参照して以下に説明する。
本実施形態の緩衝器10は、自動車や鉄道車両のサスペンション装置に用いられる緩衝器である。図1に示すように、緩衝器10は、作動流体が封入されるシリンダ11を有している。シリンダ11は、円筒状の内筒12と、内筒12よりも大径で内筒12の外側に設けられる有底筒状の外筒13とで構成されている。内筒12および外筒13の間にリザーバ室14が形成されている。外筒13は、軸方向一側に底部15を有し軸方向他側が開口部16とされており、開口部16はシリンダ11の開口部となっている。
シリンダ11の内筒12内には、ピストン17が摺動可能に挿入されている。このピストン17は、シリンダ11の内筒12内を一側室18と他側室19とに画成している。シリンダ11内には、一側室18および他側室19内に作動流体としての作動液が封入され、リザーバ室14内に作動流体としての作動液およびガスが封入される。
ピストン17には金属製のピストンロッド20が連結されている。ピストンロッド20は、軸方向一側の基端部21がシリンダ11内に挿入されており、軸方向他側の先端部22がシリンダ11の軸方向の一端つまり内筒12および外筒13の軸方向の一端よりも外部に延出されている。ピストン17は、ピストンロッド20の基端部21にナット23によって固定されており、ピストンロッド20と一体的に移動する。
シリンダ11の内側には、ピストンロッド20が突出する外筒13の開口部16側に、環状のロッドガイド25と、環状のシール部材26とが配置されており、外筒13の底部15側にベースバルブ28が設けられている。ロッドガイド25は、言い換えれば、シリンダ11の底部15とは反対側に設けられている。ロッドガイド25は、ピストンロッド20を、その径方向の移動を規制しつつ軸方向の移動を案内する。シール部材26は、シリンダ11の一端の開口部16側を閉塞して、内筒12内の作動液およびリザーバ室14内のガスおよび作動液が外部に漏出するのを規制する。一側室18は、ロッドガイド25とピストン17との間に配置されており、その内側にピストンロッド20が貫通するロッド側室となっている。
ベースバルブ28は、そのベースボディ31に、他側室19とリザーバ室14とを連通可能な液通路32および液通路33が形成されている。ベースボディ31には、径方向内側の液通路32を開閉可能なディスクバルブ35と、径方向外側の液通路33を開閉可能なディスクバルブ36とが、リベット37で取り付けられている。他側室19は、ベースバルブ28とピストン17との間に配置されるボトム側室であり、その内側にピストンロッド20は貫通していない。
ディスクバルブ35は、液通路32を介する作動液のリザーバ室14から他側室19への流れを規制しつつ他側室19からリザーバ室14への流れを許容する。ディスクバルブ35は、ピストンロッド20がシリンダ11からの延出量を減らす縮み側に移動したときに、他側室19からリザーバ室14へ作動液を流し、その際に減衰力を発生させる減衰バルブである。
ディスクバルブ36は、液通路33を介する作動液の他側室19からリザーバ室14への流れを規制しつつリザーバ室14から他側室19への流れを許容する。ディスクバルブ36は、ピストンロッド20がシリンダ11からの延出量を増やす伸び側に移動したときに、リザーバ室14から他側室19へ作動液を実質的に減衰力を発生させずに流すサクションバルブである。
ピストンロッド20には、内筒12内に挿入される側の基端部21に、上記したピストン17と、その両側のディスクバルブ41,42とが、ナット23で取り付けられている。ピストン17には、他側室19と一側室18とを連通可能な液通路43および液通路44が形成されている。ディスクバルブ41は、液通路43を開閉可能であり、ディスクバルブ42は、液通路44を開閉可能である。
ディスクバルブ41は、液通路43を介する作動液の一側室18から他側室19への流れを規制しつつ他側室19から一側室18への流れを許容する。ディスクバルブ41は、ピストンロッド20が縮み側に移動したときに、他側室19から一側室18へ作動液を流し、その際に減衰力を発生させる減衰バルブである。
ディスクバルブ42は、液通路44を介する作動液の他側室19から一側室18への流れを規制しつつ一側室18から他側室19への流れを許容する。ディスクバルブ42は、ピストンロッド20が伸び側に移動したときに、一側室18から他側室19へ作動液を流し、その際に減衰力を発生させる減衰バルブである。
ピストンロッド20のシリンダ11から延出する一側には、カバー部材51が取り付けられている。カバー部材51は、ピストンロッド20のシリンダ11から延出する一側の軸方向の途中部位に固定される円板状の環状部材52と、環状部材52の外周側に接合されて環状部材52からシリンダ11の方向に延出する円筒状の筒状部材53とを有している。筒状部材53は、シリンダ11と軸方向に重なっており、シリンダ11の外周部と、ピストンロッド20のシール部材26から突出する部分とを覆っている。
外筒13の底部15の外側には取付アイ55が固定されている。
緩衝器10は、車両に取り付けられる際に、例えば、ピストンロッド20が上側に配置されて車体側に連結され、取付アイ55が下側に配置されて車輪側に連結される。
緩衝器10は、ピストンロッド20が伸び側に移動することで、これと一体にピストン17が一側室18の容積を減らし他側室19の容積を増やす方向に移動すると、ピストン17に設けられたディスクバルブ42が、液通路44を介して一側室18から他側室19へ作動液を流し、その際に減衰力を発生させることになる。このとき、ベースバルブ28のディスクバルブ36が、リザーバ室14から他側室19へ作動液を実質的に減衰力を発生させずに流して、ピストンロッド20がシリンダ11から突出した体積分の作動液を他側室19へ補う。
緩衝器10は、ピストンロッド20が縮み側に移動することで、これと一体にピストン17が他側室19の容積を減らし一側室18の容積を増やす方向に移動したときに、ピストン17に設けられたディスクバルブ41が、液通路43を介して他側室19から一側室18へ作動液を流し、その際に減衰力を発生させることになる。また、このとき、ベースバルブ28のディスクバルブ35が、他側室19からリザーバ室14へ作動液を流し、その際に減衰力を発生させることになる。
ピストン17は、ピストンロッド20の基端部21に連結される金属製のピストン本体61と、ピストン本体61の外周部に装着されることでピストン17の外周部を構成する合成樹脂製のピストンバンド62とからなっている。ピストン17は、その外周部を構成するピストンバンド62が、シリンダ11の内筒12の内周部との間をシールする。ピストン17、これを構成するピストン本体61およびピストンバンド62は、ピストンバンド62においてシリンダ11の内筒12に嵌合されると、内筒12すなわちシリンダ11と中心軸線を一致させる。
ピストン本体61は、円環状であり、ピストンロッド20の基端部21を内周側に嵌合させている。ピストン本体61には、上記した液通路43,44が形成されている。
ピストン17の構成について、さらに説明する。
ピストン本体61は、図2に示すように、本体部65と、本体部65から径方向外方に突出する嵌合突出部66と、を有している。本体部65および嵌合突出部66は中心軸線を一致させた円環状をなしている。嵌合突出部66は、ピストン本体61の軸方向に間隔をあけて複数並べられている。これにより、軸方向に隣り合う嵌合突出部66と嵌合突出部66との間は、これらの外周面よりも径方向内方に凹む円環状の嵌合溝部67となっている。嵌合溝部67もピストン本体61の軸方向に間隔をあけて複数並べられている。複数の嵌合突出部66は、外径が同等に形成されており、複数の嵌合溝部67も、溝底径が同等に形成されている。すべての嵌合突出部66とすべての嵌合溝部67とが、ピストンバンド62を装着させる装着部68を構成している。
ピストン本体61は、装着部68の一側室18側の軸方向端部が嵌合突出部66で構成されており、この軸方向端部の嵌合突出部66および本体部65よりも軸方向の一側室18側に突出する円筒状の軸方向突出部69が形成されている。軸方向突出部69は、装着部68の一側室18側の軸方向端部の嵌合突出部66よりも外径が小径となっている。
ピストン本体61は、本体部65、装着部68および軸方向突出部69が一体成形された本体部材71となっており、本体部材71の軸方向突出部69には、本体部材71とは別体の円環状の金属製の段差形成部材72(段差部)が嵌合されている。段差形成部材72は、本体部65の一側室18側の軸方向端面に当接している。段差形成部材72は、外径が、装着部68の軸方向端部の嵌合突出部66の外径よりも小径であり、軸方向厚さが軸方向突出部69の軸方向長さよりも小さくなっている。よって、段差形成部材72は、装着部68と軸方向突出部69との間に設けられて段差状をなす。
ピストンバンド62は、例えばふっ素樹脂等の低摩擦材、具体的には、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)からなっている。ピストンバンド62は、円環帯状のバンド本体部80と、バンド本体部80から径方向内方に突出する円環状の内周側突出部81と、を有している。内周側突出部81は、ピストンバンド62の軸方向に間隔をあけて複数並べられている。これにより、軸方向に隣り合う内周側突出部81と内周側突出部81との間は、これらの外周面よりも径方向外方に凹む円環状の内周側溝部82となっている。内周側溝部82はピストンバンド62の軸方向に間隔をあけて複数並べられている。複数の内周側突出部81は、内径が同等に形成されており、複数の内周側溝部82も、溝底径が同等に形成されている。
ピストンバンド62は、ピストン本体61に装着された状態で、すべての内周側突出部81が、それぞれ対応する嵌合溝部67に嵌合して、対応する嵌合溝部67の溝底部に当接する。また、ピストンバンド62は、ピストン本体61に装着された状態で、ピストン本体61の嵌合突出部66を、それぞれ対応する内周側溝部82に嵌合させて、内周側溝部82の溝底部に当接させる。ピストンバンド62は、一側室18側の軸方向端部の嵌合突出部66に当接する装着当接部83を有している。ピストンバンド62は、すべての内周側突出部81とすべての内周側溝部82と軸方向の一側室18側の装着当接部83とが、ピストン本体61の装着部68に嵌合される嵌合部84を構成している。
ピストンバンド62は、嵌合部84の一側室18側の軸方向端部が装着当接部83で構成されており、嵌合部84の一側室18側の軸方向端部の装着当接部83よりも軸方向に延出する円環状の延出部85が軸方向の一側室18側に形成されている。言い換えれば、延出部85は、ピストン本体61の装着部68よりも軸方向の一側室18側に延出している。
延出部85は、その内周部がピストン本体61の段差形成部材72の外径側かつ軸方向の装着部68とは反対側の端縁部の当接部95に当接している。ピストンバンド62は、加熱されることで収縮してピストン本体61の装着部68に装着されることになり、その際に、延出部85は、その角度が段差形成部材72の当接部95に当接することで規定される。
上記した特許文献1には、緩衝装置等に用いられるピストン部として、環状突部を形成したピストンリングをピストン本体に被せた構成のものが記載されている。ピストンリングは、先端側の内周端部がピストン本体に当接している。緩衝器においては、ピストンとシリンダとの間の摩擦特性の調整を容易化する要望がある。
本実施形態は、ピストン17のピストンロッド20に連結されるピストン本体61が、ピストンバンド62を装着させる装着部68と、装着部68の軸方向端部よりも軸方向に突出する軸方向突出部69と、装着部68と軸方向突出部69との間に設けられて、ピストンバンド62に当接部95において当接する段差形成部材72と、を有するため、段差形成部材72の外径および軸方向厚さの少なくともいずれか一方を変更することにより、ピストン17とシリンダ11の内筒12との間の摩擦特性の調整を容易化することが可能となる。これにより、所望の仕様毎に緩衝器10をチューニングすることができる。
例えば、図2に示すように、段差形成部材72の外径および軸方向厚さを小さくすれば、ピストンバンド62は、シリンダ11の内筒12内に配置される前の組付前状態で、最大外径部91よりも軸方向の延出部85側、すなわち先端側の先端側外周部92と最大外径部91を通る軸方向線Lとのなす角αが、最大外径部91よりも軸方向の先端側外周部92とは反対側の基端側外周部93と最大外径部91を通る軸方向線Lとのなす角βよりも大きくなる。勿論、段差形成部材72の外径および軸方向厚さの両方を小さくするのではなく、段差形成部材72の外径および軸方向厚さの少なくともいずれか一方を小さくすれば良い。
これにより、ピストン17が内筒12内に配置されて内筒12を摺動する際に、ピストンバンド62には、最大外径部91の周辺に最大外径部91を通る先端側外周部92と基端側外周部93との二等分線の延長上にモーメントの中心が配置されることになるが、このモーメントの中心を最大外径部91よりも軸方向の先端側外周部92とは反対側に配置することができる。
このように構成すれば、シリンダ11の内筒12に対しピストン17が一側室18側すなわち伸び方向に移動する際に基端側外周部93が内筒12との接触力を高くすることになり、シリンダ11の内筒12に対しピストン17が一側室18とは反対側すなわち縮み方向に移動する際に基端側外周部93が内筒12との接触力を弱めることになる。
その結果、図3に実線X3で示すように、シリンダ11の内筒12に対しピストン17が伸び方向に移動する際に生じるピストン17とシリンダ11の内筒12との間の摩擦力よりも、縮み方向に移動する際に生じるピストン17とシリンダ11の内筒12との間の摩擦力を小さくすることができる。これにより、ロール時に沈み込みやすく、伸び難くなり、車両の姿勢を作りやすくすることができる。
また、例えば、図4に示すように、段差形成部材72の外径および軸方向厚さを図2に示す例よりも大きくすれば、ピストンバンド62は、シリンダ11の内筒12内に配置される前の組付前状態で、最大外径部91よりも軸方向の延出部85側、すなわち先端側の先端側外周部92と最大外径部91を通る軸方向線Lとのなす角αが、最大外径部91よりも軸方向の先端側外周部92とは反対側の基端側外周部93と最大外径部91を通る軸方向線Lとのなす角βと同等になる。勿論、段差形成部材72の外径および軸方向厚さの両方を大きくするのではなく、段差形成部材72の外径および軸方向厚さの少なくともいずれか一方を大きくすれば良い。
これにより、ピストン17が内筒12内に配置されて内筒12を摺動する際に、ピストンバンド62には、最大外径部91の周辺に最大外径部91を通る先端側外周部92と基端側外周部93との二等分線の延長上にモーメントの中心が配置されることになるが、このモーメントの中心を最大外径部91と軸方向の位置を合わせることができる。
このように構成すれば、シリンダ11の内筒12に対しピストン17が一側室18側すなわち伸び方向に移動する際の基端側外周部93の内筒12との密着力と、シリンダ11の内筒12に対しピストン17が一側室18とは反対側すなわち縮み方向に移動する際の基端側外周部93の内筒12との密着力とを同等にすることができる。また、シリンダ11の内筒12に対しピストン17が一側室18側すなわち伸び方向に移動する際の先端側外周部92の内筒12との密着力と、シリンダ11の内筒12に対しピストン17が一側室18とは反対側すなわち縮み方向に移動する際の先端側外周部92の内筒12との密着力とを同等にすることができる。
その結果、図3に破線X2で示すように、シリンダ11の内筒12に対しピストン17が伸び方向に移動する際に生じるピストン17とシリンダ11の内筒12との間の摩擦力を、縮み方向に移動する際に生じるピストン17とシリンダ11の内筒12との間の摩擦力と同等にすることができる。
また、例えば、図5に示すように、段差形成部材72の外径および軸方向厚さを図4に示す例よりもさらに大きくすれば、ピストンバンド62は、シリンダ11の内筒12内に配置される前の組付前状態で、最大外径部91よりも軸方向の延出部85側、すなわち先端側の先端側外周部92と最大外径部91を通る軸方向線Lとのなす角αが、最大外径部91よりも軸方向の先端側外周部92とは反対側の基端側外周部93と最大外径部91を通る軸方向線Lとのなす角βよりも小さくなる。勿論、段差形成部材72の外径および軸方向厚さの両方をさらに大きくするのではなく、段差形成部材72の外径および軸方向厚さの少なくともいずれか一方をさらに大きくすれば良い。
これにより、ピストン17が内筒12内に配置されて内筒12を摺動する際に、ピストンバンド62には、最大外径部91の周辺に最大外径部91を通る先端側外周部92と基端側外周部93との二等分線の延長上にモーメントの中心が配置されるが、このモーメントの中心を最大外径部91よりも軸方向の先端側外周部92側に配置することができる。
このように構成すれば、シリンダ11の内筒12に対しピストン17が一側室18側すなわち伸び方向に移動する際に先端側外周部92が内筒12との接触力を低くすることになり、シリンダ11の内筒12に対しピストン17が一側室18とは反対側すなわち縮み方向に移動する際に先端側外周部92が内筒12との接触力を高くすることになる。
これにより、図3に二点鎖線X1で示すように、シリンダ11の内筒12に対しピストン17が伸び方向に移動する際に生じるピストン17とシリンダ11の内筒12との間の摩擦力よりも、縮み方向に移動する際に生じるピストン17とシリンダ11の内筒12との間の摩擦力を大きくすることができる。これにより、縮み行程で緩衝器10のはり感が生じ、車両の乗り心地を改善することができる。
段差形成部材72は、装着部68および軸方向突出部69を含む本体部材71とは別体であるため、段差形成部材72の変更が一層容易となり、ピストン17とシリンダ11の内筒12との間の摩擦特性を一層容易に調整することが可能となる。また、本体部材71は共通とし、段差形成部材72のみを異ならせれば良いため、コスト増を抑制することができる。
ここで、ピストンバンド62の延出部85に当接して、延出部85の先端側外周部92および基端側外周部93の角度を規定する段差形成部材72の当接部95を、図6に示すように、装着部68から軸方向に離れるほど小径となるテーパ状にしても良い。これにより、ピストンバンド62のピストン本体61への熱収縮による装着時に、延出部85の先端側外周部92および基端側外周部93の角度をより安定的に規定することができる。
以上の実施形態においては、ピストン本体61の一側室18側に、装着部68の一側室18側の軸方向端部よりも軸方向の一側室18側に突出する軸方向突出部69と、ピストンバンド62に当接する段差形成部材72とを設ける場合を例にとり説明したが、ピストン本体61の他側室19側に、装着部68の他側室19側の軸方向端部よりも軸方向の他側室19側に突出する軸方向突出部69と、ピストンバンド62に当接する段差形成部材72とを設けても良い。すなわち、ピストン本体61の軸方向の両端側のうち、少なくともいずれか一側に、装着部68の軸方向端部よりも軸方向に突出する軸方向突出部69と、ピストンバンド62に当接する段差形成部材72とを設ければ良い。
以上の実施形態においては、段差形成部材72が、装着部68および軸方向突出部69を含む本体部材71とは別体としたが、装着部68および軸方向突出部69を含む本体部材71に一体の段差部として形成しても良い。
以上に述べた実施形態の第1の態様は、作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌装されて該シリンダ内を一側室と他側室とに画成するピストンと、前記ピストンに連結されて前記シリンダの外部へ延出されるピストンロッドと、を備える緩衝器であって、前記ピストンは、前記ピストンロッドに連結されるピストン本体と、前記ピストン本体の外周部に装着されて前記シリンダの内周部との間をシールするピストンバンドと、を有し、前記ピストンバンドは、前記シリンダ内に配置される前の組付前状態で、最大外径部よりも先端側の先端側外周部と前記最大外径部を通る軸方向線とのなす角が、前記最大外径部よりも前記先端側外周部とは反対側の基端側外周部と前記最大外径部を通る軸方向線とのなす角よりも大きいことを特徴とする。
第2の態様は、作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌装されて該シリンダ内を一側室と他側室とに画成するピストンと、前記ピストンに連結されて前記シリンダの外部へ延出されるピストンロッドと、を備える緩衝器であって、前記ピストンは、前記ピストンロッドに連結されるピストン本体と、前記ピストン本体の外周部に装着されて前記シリンダの内周部との間をシールするピストンバンドと、を有し、前記ピストンバンドは、前記シリンダ内に配置される前の組付前状態で、最大外径部よりも先端側の先端側外周部と前記最大外径部を通る軸方向線とのなす角が、前記最大外径部よりも前記先端側外周部とは反対側の基端側外周部と前記最大外径部を通る軸方向線とのなす角よりも小さいことを特徴とする。
第3の態様は、第1,第2のいずれか一態様において、前記ピストン本体は、前記ピストンバンドを装着させる装着部と、前記装着部の軸方向端部よりも軸方向に突出する軸方向突出部と、前記装着部と前記軸方向突出部との間に設けられて、前記ピストンバンドに当接する段差部と、を有することを特徴とする。
第4の態様は、第3の態様において、前記段差部は、前記ピストンバンドに当接する当接部がテーパ状であることを特徴とする。
第5の態様は、第3,第4のいずれか一態様において、前記段差部は、前記装着部および前記軸方向突出部とは別体であることを特徴とする。
10 緩衝器
11 シリンダ
17 ピストン
18 一側室
19 他側室
20 ピストンロッド
61 ピストン本体
62 ピストンバンド
68 装着部
69 軸方向突出部
72 段差形成部材(段差部)
91 最大外径部
92 先端側外周部
93 基端側外周部
95 当接部

Claims (5)

  1. 作動流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に嵌装されて該シリンダ内を一側室と他側室とに画成するピストンと、
    前記ピストンに連結されて前記シリンダの外部へ延出されるピストンロッドと、
    を備える緩衝器であって、
    前記ピストンは、
    前記ピストンロッドに連結されるピストン本体と、
    前記ピストン本体の外周部に装着されて前記シリンダの内周部との間をシールするピストンバンドと、を有し、
    前記ピストンバンドは、前記シリンダ内に配置される前の組付前状態で、最大外径部よりも先端側の先端側外周部と前記最大外径部を通る軸方向線とのなす角が、前記最大外径部よりも前記先端側外周部とは反対側の基端側外周部と前記最大外径部を通る軸方向線とのなす角よりも大きいことを特徴とする緩衝器。
  2. 作動流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に嵌装されて該シリンダ内を一側室と他側室とに画成するピストンと、
    前記ピストンに連結されて前記シリンダの外部へ延出されるピストンロッドと、
    を備える緩衝器であって、
    前記ピストンは、
    前記ピストンロッドに連結されるピストン本体と、
    前記ピストン本体の外周部に装着されて前記シリンダの内周部との間をシールするピストンバンドと、を有し、
    前記ピストンバンドは、前記シリンダ内に配置される前の組付前状態で、最大外径部よりも先端側の先端側外周部と前記最大外径部を通る軸方向線とのなす角が、前記最大外径部よりも前記先端側外周部とは反対側の基端側外周部と前記最大外径部を通る軸方向線とのなす角よりも小さいことを特徴とする緩衝器。
  3. 前記ピストン本体は、
    前記ピストンバンドを装着させる装着部と、
    前記装着部の軸方向端部よりも軸方向に突出する軸方向突出部と、
    前記装着部と前記軸方向突出部との間に設けられて、前記ピストンバンドに当接する段差部と、を有することを特徴とする請求項1,2のいずれか一項に記載の緩衝器。
  4. 前記段差部は、前記ピストンバンドに当接する当接部がテーパ状であることを特徴とする請求項3記載の緩衝器。
  5. 前記段差部は、前記装着部および前記軸方向突出部とは別体であることを特徴とする請求項3,4のいずれか一項記載の緩衝器。
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