JP2014137101A - サスペンション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化を図りながらも、車両の走行時における乗心地の更なる向上を図ることができるサスペンション装置を提供することを目的とする。
【解決手段】サスペンション装置1は作動油が封入されたシリンダ21とピストン22とオイルシール24とリップ部角度変更部26を備えている。オイルシール24はピストンロッド30に接するオイルリップ44を備えている。リップ部角度変更部26はオイルリップ44の下側表面44bのピストンロッド30の軸心Pに対する角度αと上側表面44cのピストンロッド30の軸心Pに対する角度βを変更可能である。
【選択図】図2

Description

本発明は、サスペンション装置に関する。
車両には、走行時における乗心地の確保や、路面に対する車輪の追従性を確保するために、サスペンション装置が搭載されている。サスペンション装置は、車体と車輪との間にバネ等の弾性体を備えており、弾性体が弾性変形をすることにより、車両が走行する路面の状態に応じて車体と車輪との相対的な位置関係を変化させ、路面から車体側へのショックを吸収することが可能になっている。さらに、サスペンション装置には、弾性体が弾性変形することに伴う周期振動を減衰させる減衰機構が設けられている。また近年では、車両の走行時における乗心地の更なる向上を図るために、弾性体の周期振動を減衰する際における減衰機構のフリクションを、車両の走行状態に応じて変化させる技術が開発されている。
特開2009−243584号公報
前述したサスペンション装置では、小型化を図りながらも、車両の走行時における乗心地の更なる向上を図ることが求められている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、小型化を図りながらも、車両の走行時における乗心地の更なる向上を図ることができるサスペンション装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為、本発明のサスペンション装置は、シリンダ内に作動流体を封入しかつピストンのピストンロッドに接するリップ部を有するオイルシールと、前記リップ部の表面の前記ピストンロッドの軸心に対する角度を変更可能なリップ部角度変更部と、を備えることを特徴としている。
前記サスペンション装置では、前記リップ部角度変更部は、バネ上部材の移動方向に基いて、前記リップ部の前記表面の前記ピストンロッドの軸心に対する角度を変更することが望ましい。
前記サスペンション装置では、前記リップ部角度変更部は、前記バネ上部材が上方に移動していると、前記リップ部の前記表面のうちの上側表面の前記ピストンロッドに対する角度を大きくし、前記リップ部の前記表面のうちの下側表面の前記ピストンロッドに対する角度を小さくし、前記バネ上部材が下方に移動していると、前記上側表面の前記ピストンロッドに対する角度を小さくし、前記下側表面の前記ピストンロッドに対する角度を大きくすることが望ましい。
前記サスペンション装置では、前記リップ部角度変更部は、前記リップ部の前記表面のうちの上側表面の前記ピストンロッドに対する角度を変更するリップ上部角度変更部と、前記リップ部の前記表面のうちの下側表面の前記ピストンロッドに対する角度を変更するリップ下部角度変更部と、を備え、前記ピストンロッドの前記シリンダに対する移動方向に応じて、前記リップ部の前記上側表面の前記角度と、前記リップ部の前記下側表面の前記角度と、を変更することが望ましい。
前記サスペンション装置では、前記リップ部角度変更部は、前記ピストンロッドが前記シリンダに対して上方に移動していると、前記リップ下部角度変更部に前記下側表面の前記ピストンロッドに対する角度を小さくさせ、かつ、前記ピストンロッドが前記シリンダに対して下方に移動していると、前記リップ上部角度変更部に前記上側表面の前記ピストンロッドに対する角度を小さくさせることが望ましい。
本発明に係るサスペンション装置は、リップ部の角度を変更するリップ部角度変更部を備えることで、小型化を図りながらも、車両の走行時における乗心地の更なる向上を図ることができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るサスペンション装置の概略構成を表す縦断面図である。 図2は、実施形態1に係るサスペンション装置の減衰機構の要部を示す縦断面図である。 図3は、実施形態1に係るサスペンション装置の減衰機構のオイルシールなどを示す縦断面図である。 図4は、図3中のIV部を拡大して示す縦断面図である。 図5は、実施形態1に係るサスペンション装置の減衰機構のリップ部角度変更部などを示す平面図である。 図6は、図5中のVI−VI線に沿う断面図である。 図7は、実施形態1に係るサスペンション装置の減衰機構のリップ部角度変更部がオイルリップを下に向けた状態を示す縦断面図である。 図8は、図7中のVIII部を拡大して示す縦断面図である。 図9は、実施形態1に係るサスペンション装置の減衰機構のリップ部角度変更部がオイルリップを上に向けた状態を示す縦断面図である。 図10は、図9中のX部を拡大して示す縦断面図である。 図11は、本発明の実施形態1に係るサスペンション装置のECUのオイルシールのオイルリップの角度を変更するフローチャートの一例である。 図12は、本発明の実施形態1に係るサスペンション装置の車輪が路面の凸部を乗り越える際の動作を説明する図である。 図13は、図12に示された車輪が路面の凸部を乗り越える際のオイルシールのオイルリップの角度を説明する図である。 図14は、実施形態2に係るサスペンション装置のオイルシールの要部の構成を表す縦断面図である。 図15は、図14中のXIV部を拡大して示す縦断面図である。 図16は実施形態2に係るサスペンション装置のオイルシールのオイルリップの角度を小さくした状態を示す縦断面図である。 図17は図16のオイルシールのオイルリップの軸心方向の面圧を示す図である。 図18は実施形態2に係るサスペンション装置のオイルシールのオイルリップの角度を小さくした状態を示す縦断面図である。 図19は図18のオイルシールのオイルリップの軸心方向の面圧を示す図である。 図20は、本発明の実施形態2に係るサスペンション装置のECUのオイルシールのオイルリップの角度を変更するフローチャートの一例である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で、実施形態などに示された構成要素を適宜組合わせるなどして種々変形して実施することができる。
[実施形態1]
本発明の実施形態1に係るサスペンション装置を、図1〜図13に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るサスペンション装置の概略構成を表す縦断面図、図2は、実施形態1に係るサスペンション装置の減衰機構の要部を示す縦断面図、図3は、実施形態1に係るサスペンション装置の減衰機構のオイルシールなどを示す縦断面図、図4は、図3中のIV部を拡大して示す縦断面図、図5は、実施形態1に係るサスペンション装置の減衰機構のリップ部角度変更部などを示す平面図、図6は、図5中のVI−VI線に沿う断面図、図7は、実施形態1に係るサスペンション装置の減衰機構のリップ部角度変更部がオイルリップを下に向けた状態を示す縦断面図、図8は、図7中のVIII部を拡大して示す縦断面図、図9は、実施形態1に係るサスペンション装置の減衰機構のリップ部角度変更部がオイルリップを上に向けた状態を示す縦断面図、図10は、図9中のX部を拡大して示す縦断面図である。
図1に示す実施形態1に係るサスペンション装置1は、車両の各車輪と一対一で対応して設けられ、各車輪を車両の車体に支持するものである。サスペンション装置1は、車両のバネ上部材5(図12に示す)とバネ下部材6(図12に示す)との間に設けられ、バネ上部材5とバネ下部材6とを接続するものである。バネ上部材5は、サスペンション装置1によって支持される部材であり、車体を含むものである。バネ下部材6は、サスペンション装置1よりも車輪側に配置された部材であり、車輪、車輪に連結されたナックルや、ナックルに連結されたロアアーム等を含むものである。
サスペンション装置1は、図1に示すように、バネ機構10と、減衰機構20とを備えている。バネ機構10と減衰機構20とは、並列的に設けられている。
バネ機構10は、バネ上部材5とバネ下部材6とを接続し、バネ上部材5とバネ下部材6との相対変位に応じたバネ力を発生させ、そのバネ力をバネ上部材5およびバネ下部材6に作用させる。バネ機構10は、例えば、後述の減衰機構20のピストン22等に装着されるコイルスプリング11(図1中に二点鎖線で示す)等によって上記バネ力を発生させる。バネ上部材5とバネ下部材6との相対変位とは、バネ上部材5とバネ下部材6とがサスペンション装置1の伸縮方向において接近あるいは離間する方向の相対変位である。なお、ここでは、伸縮方向は、鉛直方向に沿った方向であるものとして図示しているが、鉛直方向に対して所定の傾斜を有していてもよい。また、バネ機構10は、バネ係数、すなわち、バネ力を可変に制御可能な構成であってもよい。
減衰機構20は、バネ上部材5とバネ下部材6とを接続し、バネ上部材5とバネ下部材6との相対移動を減衰させる減衰力を発生させる。バネ上部材5とバネ下部材6との相対移動とは、バネ上部材5とバネ下部材6とが伸縮方向において接近あるいは離間する方向の相対移動である。減衰機構20は、この相対移動におけるバネ上部材5とバネ下部材6との相対速度に応じた減衰力を発生させることで相対移動を減衰させる。
減衰機構20は、図1に示すように、バネ上部材5あるいはバネ下部材6の一方に接続され、作動油(作動流体に相当)が封入されたシリンダ21と、他方に接続されシリンダ21内を往復動するピストン部23を有するピストン22と、オイルシール24と、リップ部角度変更部26とを備えている。
シリンダ21は、両端が開放した円筒状に形成され、粘性によって流体抵抗を発生する前述の作動油が封入されている。シリンダ21の下方の開口は、閉塞部材25により閉塞されており、シリンダ21の上方の開口は、オイルシール24により閉塞されている。シリンダ21は、閉塞部材25及びオイルシール24により、シリンダ21の内側が外側から遮断されてシリンダ21内が密閉されている。また、シリンダ21は、上方の開口を除いてシェル27によって覆われている。なお、シェル27の下端部には、前述したバネ下部材6に取り付けられるブラケット28が設けられている。実施形態1では、シリンダ21は、シェル27を介してバネ下部材6に接続されている。また、シェル27の上端部には、表面上にコイルスプリング11が配設されるロアスプリングシート29が設けられている。
ピストン22は、シリンダ21内に収容されるピストン部23と、ピストン部23から上方に延在したピストンロッド30とを備えている。ピストン部23は、シリンダ21内に相対移動可能に設けられている。ピストン部23は、シリンダ21内の空間をピストン部23よりも上側のピストン上室31とピストン部23よりも下側のピストン下室32とに仕切っている。また、ピストン部23は、作動油が通るポート(図示せず)やポートを開閉するバルブ(図示せず)が設けられており、ポートやバルブによって発生する作動油の流体抵抗を受けながらシリンダ21内を移動する。ピストンロッド30は、ピストン部23から上方に延在してピストン上室31内に通されている。ピストン22のピストンロッド30の上端部は、シリンダ21外に突出している。
シェル27の上端部には、ピストンロッド30を内側に通すロッドガイド33が設けられている。ロッドガイド33は、内側にピストンロッド30を通すことで、ピストンロッド30をシェル27外に突出させている。また、ロッドガイド33は、ピストンロッド30の長手方向に沿って移動可能に、内側にピストンロッド30を通して、ピストンロッド30の移動方向を案内している。ロッドガイド33は、互いに同軸な小径円筒部37と、小径円筒部37よりも大径な大径円筒部38とを一体に備えている。ロッドガイド33は、小径円筒部37の内側にピストンロッド30を通している。ロッドガイド33は、小径円筒部37がシリンダ21の上端部の内側に挿入され、大径円筒部38がシェル27の上端部の内側に挿入されて、これらに取り付けられている。
また、シリンダ21の上方の開口を閉塞したオイルシール24は、ピストンロッド30を内側に通す。オイルシール24は、ロッドガイド33に重ねられて、シェル27の上端部の内側に挿入されている。オイルシール24は、内側にピストンロッド30を通すことで、ピストンロッド30をシリンダ21外に突出させている。また、オイルシール24は、ピストンロッド30の長手方向に沿って移動可能に、内側にピストンロッド30を通しており、内面とピストンロッド30との間から作動油が漏れることを抑制して、シリンダ21内に作動油を封入している。
オイルシール24は、図2及び図3に示すように、金属で構成された芯金39と、弾性を有する合成樹脂で構成されたシール部40とを備えて、外観が円環状に形成されている。芯金39は、円環状に形成されている。シール部40は、芯金39をインサート成形などにより埋設した円環部41と、この円環部41の内周側に一体に設けられて内側にピストンロッド30を通す円筒部42とを一体に備えている。円筒部42の内周面の上方側の内縁には、ピストンロッド30に接するダストリップ43が設けられ、円筒部42の内周面の下方側の内縁には、ピストンロッド30に接するオイルリップ44(リップ部に相当)が設けられている。ダストリップ43は、このダストリップ43とピストンロッド30との間に異物が侵入することを抑制している。
オイルリップ44は、縦断面において、ピストンロッド30に向けて凸の山形に形成されている。オイルリップ44は、リップ部角度変更部26により、ピストンロッド30に接する頂部44aよりも下方側の表面44b(以下、下側表面と記す)のピストンロッド30の軸心Pに対する角度α(図4に示す)が変更される。また、オイルリップ44は、リップ部角度変更部26により、頂部44aよりも上方側の表面44c(以下、上側表面と記す)のピストンロッド30の軸心Pに対する角度β(図4に示す)が変更される。
また、シェル27の上端部の外周には、ピストンロッド30を通す孔34が設けられたシェル側閉塞部材35が取り付けられている。シェル側閉塞部材35は、孔34内にピストンロッド30を通すことで、ピストンロッド30をシェル27外に突出させている。なお、実施形態1では、シェル27の上端部は、オイルシール24のシール部40の円環部41上に重なるように内周側に曲げられている。
また、実施形態1では、ピストンロッド30の上端部には、前述したバネ上部材5に取り付けられかつロアスプリングシート29との間にコイルスプリング11が配設されるアッパスプリングシート36(図1中に二点鎖線で示す)が設けられている。実施形態1では、ピストン22は、アッパスプリングシート36を介してバネ上部材5に接続されている。また、アッパスプリングシート36とロアスプリングシート29との間に配設されたコイルスプリング11は、ロアスプリングシート29とアッパスプリングシート36とが互いに離れる方向の付勢力をこれらのシート29,36に付与している。即ち、コイルスプリング11は、ピストン22がシリンダ21から突出する方向の付勢力をシート29,36に付与して、サスペンション装置1が伸びる方向の付勢力を付与している。
リップ部角度変更部26は、オイルリップ44の下側表面44bの角度αと上側表面44cの角度βとを変更可能なものである。また、リップ部角度変更部26は、バネ上部材5の移動方向に基いて、オイルリップ44の下側表面44bの角度αと上側表面44cの角度βとを変更するものである。リップ部角度変更部26は、変更用ディスク45(図5及び図6に示す)と、モータ46(図5に示す)と、ECU63(図1に示す)とを備えている。変更用ディスク45は、バネ鋼などの弾性を有する金属で構成され、薄板の円環状に形成されている。変更用ディスク45には、作動油を通す複数の圧力伝播孔45aと、外縁部の一部を切り欠いた切欠部45bとが設けられている。変更用ディスク45の外縁には、切欠部45bを除く略全周に平面視がC字状のシャフト47が取り付けられている。変更用ディスク45は、外縁に取り付けられたシャフト47がロッドガイド33の大径円筒部38の内周に取り付けられ、内縁がオイルシール24のシール部40のオイルリップ44の外周に取り付けられている。また、変更用ディスク45は、ロッドガイド33の大径円筒部38の内周と、オイルシール24のシール部40のオイルリップ44の外周との間で、撓んだ状態で配置される。
モータ46は、変更用ディスク45の切欠部45b内に配置されている。モータ46の出力軸は、シャフト47に取り付けられている。モータ46は、シャフト47をその軸心回りの矢印Ka,Kb(図5に示す)の双方に回転させる。ここで、シャフト47が矢印Ka方向に回転されると、変更用ディスク45がロッドガイド33の大径円筒部38とオイルシール24のオイルリップ44との間に撓まされて配置されているので、変更用ディスク45の内縁が矢印Kaとは逆向きの矢印Kaa(図7及び図8に示す)方向に回転される。そして、変更用ディスク45の内縁がオイルシール24のオイルリップ44の外周に取り付けられているために、オイルリップ44が矢印Kaa(図7及び図8に示す)方向に下向きに回転される。
また、シャフト47が矢印Kb方向に回転されると、変更用ディスク45がロッドガイド33の大径円筒部38とオイルシール24のオイルリップ44との間に撓まされて配置されているので、変更用ディスク45の内縁が矢印Kbとは逆向きの矢印Kbb(図9及び図10に示す)方向に回転される。そして、変更用ディスク45の内縁がオイルシール24のオイルリップ44の外周に取り付けられているために、オイルリップ44が矢印Kbb(図9及び図10に示す)方向に回転される。オイルリップ44が矢印Kaa,Kbb方向に上向きに回転されると、オイルシール24のシール部40がゴムなどの弾性を有する合成樹脂で構成されているために、前記角度α,βが変更される。このように、モータ46は、ECU63からの命令により、シャフト47を矢印Ka,Kb(図5に示す)の双方に回転させて、前記角度α,βを変更可能である。
ECU63は、複数のサスペンション装置1に対応して一つ設けられ、例えば、車両が車輪を4輪有する場合には、4つのサスペンション装置1に対応して一つ設けられる。ECU63は、各サスペンション装置1のモータ46を制御し、角度α,βを変更するものである。
ここで、減衰機構20のシリンダ21に対するピストン22の移動時の摩擦力は、オイルシール24とピストンロッド30との間の摩擦力が支配的である。また、シリンダ21内に作動油が封入されかつシリンダ21に対してピストンロッド30が移動するために、オイルシール24とピストンロッド30との間には、作動油からなる油膜O(図3に示す)が存在する。このために、オイルシール24とピストンロッド30との間の摩擦力は、油膜Oの厚さに比例し、油膜Oの厚さは、オイルシール24の下側表面44bの角度α及び上側表面44cの角度βに影響される。ここで、ピストンロッド30がシリンダ21に対して上方に移動する際即ちサスペンション装置1が伸びる際の油膜Oの厚さは、角度αにより定められる。ピストンロッド30がシリンダ21に対して下方に移動する際即ちサスペンション装置1が縮む際の油膜Oの厚さは、角度βにより定められる。角度α,βが大きくなると、油膜Oの厚さが厚く、角度α,βが小さくなると、油膜Oの厚さが薄くなる。即ち、ECU63は、各サスペンション装置1のモータ46を制御し、角度α,βを変更することで、オイルシール24のオイルリップ44のピストンロッド30に対する摩擦力を変更するものである。
実施形態1では、ECU63は、サスペンション装置1を搭載する車両の各部を制御するものである。ECU63は、CPU、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路である。
また、ECU63は、バネ上加速度検出部としてのバネ上Gセンサ72、バネ下加速度検出部としてのバネ下Gセンサ73等の種々のセンサやサスペンション装置1を車両の各部が電気的に接続される。バネ上Gセンサ72は、バネ上部材5に配置されている。バネ上Gセンサ72は、バネ上部材5の鉛直方向、典型的には、サスペンション装置1の伸縮方向の加速度(以下、「バネ上加速度」という)を検出する。実施形態1では、バネ上Gセンサ72は、バネ上部材5としての車体の少なくとも3箇所それぞれに設けられている。バネ下Gセンサ73は、バネ下部材6に配置されている。バネ下Gセンサ73は、バネ下部材6の鉛直方向、典型的には、サスペンション装置1の伸縮方向の加速度(以下、「バネ下加速度」という)を検出する。ECU63は、種々のセンサから検出結果に対応した電気信号(検出信号)が入力され、入力された検出結果に応じてサスペンション装置1とともに車両の各部に駆動信号を出力しその駆動を制御する。
次に、実施形態1に係るサスペンション装置1の作用について図面に基いて説明する。図11は、本発明の実施形態1に係るサスペンション装置のECUのオイルシールのオイルリップの角度を変更するフローチャートの一例、図12は、本発明の実施形態1に係るサスペンション装置の車輪が路面の凸部を乗り越える際の動作を説明する図、図13は、図12に示された車輪が路面の凸部を乗り越える際のオイルシールのオイルリップの角度を説明する図である。
車両の走行時は、車両の走行状態や路面の状態に応じて、サスペンション装置1が作動する。例えば、図12に示すように、バネ下部材6を構成する車輪が路面の凸部Cを乗り越える場合には、車輪に凸部Cから上向きの力が付与される。車輪に付与された上向きの力は、ナックルなどを介してシェル27に入力される。シェル27が、ロアスプリングシート29を介してコイルスプリング11から下方に付勢されているので、シェル27に入力された上向きの力のうち、一部の力がコイルスプリング11の付勢力によって打ち消され、残りの力がコイルスプリング11を押し縮める。そして、シェル27が、コイルスプリング11が縮まった分、当該シェル27が取り付けられたシリンダ21と共に上方に移動して、図12(a)に示すように、サスペンション装置1の全長が短くなるとともに、バネ上部材5が上方に移動する。このとき、ピストン22は、シリンダ21内を下方に移動する。なお、図12(a)は、車輪に作用した上向きの力がサスペンション装置1に作用する加振域である。
その後、コイルスプリング11を縮める力が作用しているが、弾性復元力によりコイルスプリング11が伸びようとして、シェル27に入力された上向きの力とコイルスプリング11の弾性復元力との合力がバネ上部材5に作用し、図12(b)に示すように、バネ上部材5がピストン22とともにシリンダ21に対して上方に移動し、サスペンション装置1が伸びるとともに、バネ上部材5が上方に移動する。なお、図12(b)は、車輪に作用した上向きの力によりバネ上部材5が移動することを規制するサスペンション装置1の制振域である。
車輪が路面の凸部Cの頂部を通過すると、路面から車輪への上向きの力が除去されて、コイルスプリング11を縮める力が除去される。すると、バネ上部材5に重力により下向きの力が作用するとともに、縮める力が除去されることでコイルスプリング11が伸び、シリンダ21及びシェル27がピストン22に対して相対的に下方に移動する。そして、図12(c)に示すように、コイルスプリング11が伸びた分、サスペンション装置1の全長が長くなるとともに、バネ上部材5が下方に移動する。このとき、ピストン22は、シリンダ21内を上方に移動する。なお、図12(c)は、車輪に作用した上向きの力が除去されるサスペンション装置1の加振域である。
その後、車輪が路面の凸部Cを乗り越えると、路面から車輪への上向きの力が除去されて、バネ上部材5に重力により下向きの力が作用するとともに、弾性復元力によりコイルスプリング11が縮む。そして、図12(d)に示すように、シリンダ21がピストン22に対して上方に移動して、サスペンション装置1は縮む。また、路面から車輪への上向きの力が除去されて、バネ上部材5に重力により下向きの力が作用しているので、バネ上部材5は、下方に移動する。なお、図12(d)は、コイルスプリング11の弾性復元力によりバネ上部材5が移動することを規制するサスペンション装置1の制振域である。このように、サスペンション装置1は、車輪が路面の凸部Cを乗り越える際などには、コイルスプリング11が伸縮して、振動を抑えることとなる。
また、サスペンション装置1のコイルスプリング11の伸縮時には、ピストン22がシリンダ21内を移動する。シリンダ21内に作動油が封入されているために、ピストン22は、作動油の流体抵抗を受けながらシリンダ21内を移動する。このために、ピストン22は、シリンダ21内に作動油が封入されていない場合と比較して、シリンダ21内での移動速度が遅くなる。サスペンション装置1のコイルスプリング11の伸縮時にピストン22が作動油の流体抵抗を受けながらシリンダ21内を移動する。こうすることで、減衰機構20は、コイルスプリング11の伸縮速度すなわちバネ上部材5とバネ下部材6との相対速度に応じた減衰力を発生させて、バネ上部材5とバネ下部材6との相対移動即ちコイルスプリング11の伸縮を減衰させる。
なお、ピストン22のピストンロッド30がピストン上室31内に通されているので、ピストン22がシリンダ21内を上方に移動する際に受ける作動油の流体抵抗が、ピストン22がシリンダ21内を下方に移動する際に受ける作動油の流体抵抗よりも大きい。このために、サスペンション装置1は、縮む際の減衰力が伸びる際の減衰力よりも大きくなる。
このように、図12(a)に示された加振域では、サスペンション装置1を縮み易くし、図12(b)に示された制振域では、サスペンション装置1を伸びにくくする。さらに、図12(c)に示された加振域では、サスペンション装置1を伸び易くし、図12(d)に示された制振域では、サスペンション装置1を縮みにくくすることで、バネ上部材5を常に安定した姿勢を保つことができるスカイフック制御が可能になる。
次に、図11に示されたフローチャートに基いて、実施形態1に係るサスペンション装置1のECU63によるオイルシール24のオイルリップ44の角度α,βを変更して、オイルシール24の摩擦力を変更する制御の一例を説明する。なお、図11に示されたフローチャートに示された制御ルーチンは、数msないし数十ms毎の制御周期で繰り返し実行される。
まず、ECU63は、少なくとも3箇所に設けられたバネ上Gセンサ72による検出結果に基づいて、サスペンション装置1の直上のバネ上部材5の加速度を算出する(ステップST11)。ステップST11の後に、ECU63は、ステップST11で算出したバネ上部材5の加速度を積分して、バネ上部材5の速度を算出する(ステップST12)。ステップST12の後に、ECU63は、ステップST12で算出したバネ上部材5の速度に基いて、バネ上部材5が下方に移動しているか、上方に移動しているか、バネ上部材5が静止しているかを判定する(ステップST13)。
ECU63は、ステップST12で算出したバネ上部材5の上下方向の速度が例えば低速の所定速度以下であると判定すると、バネ上部材5が静止していると判定して、ステップST16に進む。そして、ECU63は、モータ46によりシャフト47を矢印Ka,Kbのいずれにも回転させていない、オイルリップ44を中立状態にする(ステップST16)。
また、ECU63は、ステップST12で算出したバネ上部材5の速度が下方に所定速度を超えていると判定すると、バネ上部材5が下方に移動していると判定して、ステップST14に進む。そして、ECU63は、モータ46によりシャフト47を中立状態から矢印Kaに回転させて、オイルリップ44を中立状態から下向きに回転して、角度αを大きくし角度βを小さくする(ステップST14)。このように、図12(c)及び図12(d)に示すように、バネ上部材5が下方に移動すると、ECU63は、図13(c)及び図13(d)に示すように、角度αを大きくし角度βを小さくする。ECU63は、図12(c)に示された加振域では、角度αを大きくして、油膜Oの厚さを厚くして、サスペンション装置1を伸び易くする。また、ECU63は、図12(d)に示された制振域では、角度βを小さくして、油膜Oの厚さを薄くして、サスペンション装置1を縮みにくくする。
また、ECU63は、ステップST12で算出したバネ上部材5の速度が上方に所定速度を超えていると判定すると、バネ上部材5が上方に移動していると判定して、ステップST15に進む。そして、ECU63は、モータ46によりシャフト47を中立状態から矢印Kbに回転させて、オイルリップ44を中立状態から上向きに回転して、角度αを小さくし角度βを大きくする(ステップST15)。このように、図12(a)及び図12(b)に示すように、バネ上部材5が上方に移動すると、ECU63は、図13(a)及び図13(b)に示すように、角度αを小さくし角度βを大きくする。ECU63は、図12(a)に示された加振域では、角度βを大きくして、油膜Oの厚さを厚くして、サスペンション装置1を縮み易くする。また、ECU63は、図12(b)に示された制振域では、角度αを小さくして、油膜Oの厚さを薄くして、サスペンション装置1を伸びにくくする。
実施形態1に係るサスペンション装置1は、リップ部角度変更部26がオイルリップ44の角度α,βを変更することで、ピストンロッド30上の油膜Oの厚さを変更して、オイルシール24のピストンロッド30に対する摩擦力を変更する。このように、オイルシール24のピストンロッド30に対する摩擦力の変更幅を大きくしても、リップ部角度変更部26がシャフト47を軸心回りに回転させてオイルリップ44の角度α,βを変更するものであるので、リップ部角度変更部26の大型化を抑制することができる。したがって、小型化を図りながらも、ピストンロッド30の摩擦力の変更幅を大きくすることができ、車両の走行時における乗心地の更なる向上を図ることができる。
また、サスペンション装置1は、リップ部角度変更部26がバネ上部材5の移動方向に基いて、オイルリップ44の角度α,βを変更する。サスペンション装置1は、図12(a)に示された加振域では、縮み易くし、図12(b)に示された制振域では、伸びにくくする。さらに、サスペンション装置1は、図12(c)に示された加振域では、伸び易くし、図12(d)に示された制振域では、縮みにくくする。このように、図12(a)及び図12(c)に示された加振域では、ピストンロッド30を移動しやすくし、図12(b)及び図12(d)に示された制振域ではピストンロッド30を移動しにくくする。したがって、サスペンション装置1は、バネ上部材5を常に安定した姿勢に保つことができ、スカイフック効果を得ることができる。
[実施形態2]
本発明の実施形態2に係るサスペンション装置1を、図14〜図19に基づいて説明する。図14は、実施形態2に係るサスペンション装置のオイルシールの要部の構成を表す縦断面図、図15は、図14中のXIV部を拡大して示す縦断面図、図16は実施形態2に係るサスペンション装置のオイルシールのオイルリップの角度αを小さくした状態を示す縦断面図、図17は図16のオイルシールのオイルリップの軸心方向の面圧を示す図、図18は実施形態2に係るサスペンション装置のオイルシールのオイルリップの角度βを小さくした状態を示す縦断面図、図19は図18のオイルシールのオイルリップの軸心方向の面圧を示す図である。なお、図14〜図18において、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2では、サスペンション装置1のオイルシール24は、図14に示すように、軸心P方向の中央部に、断面山形の第2オイルリップ51を設けている。また、サスペンション装置1のリップ部角度変更部26は、ピストンロッド30のシリンダ21に対する移動方向に応じて、オイルリップ44の角度α,βを変更するものである。リップ部角度変更部26は、図14及び図15に示すように、縮変更リング部材52(リップ上部角度変更部に相当)と、伸変更リング部材53(リップ下部角度変更部に相当)と、を備えている。縮変更リング部材52は、角度βを変更するものであり、オイルリップ44の頂部44aよりも上方に設けられている。伸変更リング部材53は、角度αを変更するものであり、オイルリップ44の頂部44aよりも下方に設けられている。また、縮変更リング部材52と伸変更リング部材53は、圧電素子で構成され、オイルシール24内にインサート成形により埋設されているとともに、オイルシール24と同軸に設けられた円環状に形成されている。
縮変更リング部材52は、ECU63からの命令により、印加されることで、オイルシール24の縦断面における断面積が膨張して、図18に示すように、印加される前の中立状態よりも角度βを小さくする。縮変更リング部材52は、角度βを小さくすると、図19に示すように、オイルリップ44の頂部44aよりも上方よりの箇所のピストンロッド30に対する面圧が最大となり、サスペンション装置1を縮みにくくする。
伸変更リング部材53は、ECU63からの命令により、印加されることで、オイルシール24の縦断面における断面積が膨張して、図16に示すように、印加される前の中立状態よりも角度αを小さくする。伸変更リング部材53は、角度αを小さくすると、図17に示すように、オイルリップ44の頂部44aよりも下方よりの箇所のピストンロッド30に対する面圧が最大となり、サスペンション装置1を伸びにくくする。なお、図17及び図19の横軸は、オイルリップ44のピストンロッド30に対する面圧を示し、縦軸は、オイルリップ44の軸心P方向の位置を示している。図17及び図19の一点鎖線は、頂部44aの位置を示している。
次に、図20に示されたフローチャートに基いて、実施形態2に係るサスペンション装置1のECU63によるオイルシール24のオイルリップ44の角度α,βを変更して、オイルシール24の摩擦力を変更する制御の一例を説明する。図20は、本発明の実施形態2に係るサスペンション装置のECUのオイルシールのオイルリップの角度を変更するフローチャートの一例である。なお、図20に示されたフローチャートに示された制御ルーチンは、数msないし数十ms毎の制御周期で繰り返し実行される。
まず、ECU63は、少なくとも3箇所に設けられたバネ上Gセンサ72による検出結果に基づいて、バネ上部材5の加速度を算出し、算出したバネ上部材5の加速度を積分して、バネ上部材5の速度を算出する(ステップST21)。なお、実施形態2では、バネ上部材5の速度を算出するセンサを車体などに設けて、このセンサの検出結果を用いても良い。ステップST21の後に、ECU63は、バネ下Gセンサ73による検出結果に基づいて、バネ下部材6の加速度を算出し、算出したバネ下部材6の加速度を積分して、バネ下部材6の速度を算出するなどして、サスペンション装置1が伸びている状態であるのか、縮んでいる状態であるのかを推定する(ステップST22)。そして、ECU63は、サスペンション装置1が伸びている状態であると判定すると、伸変更リング部材53に印加して、縮変更リング部材52に印加せずに、角度αを小さくする(ステップST23)。このように、ピストンロッド30がシリンダ21に対して上方に移動していると、ECU63は、伸変更リング部材53に角度αを小さくさせて、油膜Oの厚さを薄くして、サスペンション装置1を伸びにくくする。
また、ECU63は、サスペンション装置1が縮んでいる状態であると判定すると、縮変更リング部材52に印加し、伸変更リング部材53に印加せずに、角度βを小さくする(ステップST24)。このように、ピストンロッド30がシリンダ21に対して下方に移動していると、ECU63は、縮変更リング部材52に角度βを小さくさせて、油膜Oの厚さを薄くして、サスペンション装置1を縮みにくくする。
実施形態2に係るサスペンション装置1は、リップ部角度変更部26がオイルリップ44の角度α,βを変更することで、ピストンロッド30上の油膜Oの厚さを変更して、オイルシール24のピストンロッド30に対する摩擦力を変更する。したがって、実施形態1に係るサスペンション装置1と同様に、小型化を図りながらも、ピストンロッド30の摩擦力の変更幅を大きくすることができ、車両の走行時における乗心地の更なる向上を図ることができる。
また、実施形態2に係るサスペンション装置1は、リップ部角度変更部26が伸変更リング部材53と縮変更リング部材52とを備えて、オイルリップ44の下側表面44bの角度αと上側表面44cの角度βを変更することができる。このために、ピストンロッド30上の油膜Oの厚さ即ちピストンロッド30の摩擦力を、サスペンション装置1が伸びている状態と縮んでいる状態とで別々に変更できる。
また、実施形態2に係るサスペンション装置1は、サスペンション装置1が伸びている状態では、角度αを小さくして、サスペンション装置1を伸びにくくする。実施形態2に係るサスペンション装置1は、サスペンション装置1が縮んでいる状態では、角度βを小さくして、サスペンション装置1を縮みにくくする。このように、実施形態2に係るサスペンション装置1は、サスペンション装置1が伸びている状態では、サスペンション装置1を伸びにくくし、サスペンション装置1が縮んでいる状態では、サスペンション装置1を縮みにくくするので、乗り心地と操縦安定性との両立を図ることができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係るサスペンション装置1は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。以上の説明では、ECU63は、車両全体を制御するECUと兼用されるものとして説明したがこれに限らない。例えば、ECU63は、車両全体を制御するECUと別個に構成されても良い。また、図11及び図20に示されたフローチャートに限定されることはない。
1 サスペンション装置
5 バネ上部材
21 シリンダ
22 ピストン
24 オイルシール
26 リップ部角度変更部
30 ピストンロッド
44 オイルリップ(リップ部)
44b 下側表面(表面)
44c 上側表面(表面)
52 縮変更リング部材(リップ上部角度変更部)
53 伸変更リング部材(リップ下部角度変更部)
P 軸心
α 角度
β 角度

Claims (5)

  1. シリンダ内に作動流体を封入しかつピストンのピストンロッドに接するリップ部を有するオイルシールと、
    前記リップ部の表面の前記ピストンロッドの軸心に対する角度を変更可能なリップ部角度変更部と、
    を備えることを特徴とするサスペンション装置。
  2. 前記リップ部角度変更部は、バネ上部材の移動方向に基いて、前記リップ部の前記表面の前記ピストンロッドの軸心に対する角度を変更することを特徴とする請求項1記載のサスペンション装置。
  3. 前記リップ部角度変更部は、
    前記バネ上部材が上方に移動していると、前記リップ部の前記表面のうちの上側表面の前記ピストンロッドに対する角度を大きくし、前記リップ部の前記表面のうちの下側表面の前記ピストンロッドに対する角度を小さくし、
    前記バネ上部材が下方に移動していると、前記上側表面の前記ピストンロッドに対する角度を小さくし、前記下側表面の前記ピストンロッドに対する角度を大きくすることを特徴とする請求項2記載のサスペンション装置。
  4. 前記リップ部角度変更部は、
    前記リップ部の前記表面のうちの上側表面の前記ピストンロッドに対する角度を変更するリップ上部角度変更部と、
    前記リップ部の前記表面のうちの下側表面の前記ピストンロッドに対する角度を変更するリップ下部角度変更部と、を備え、
    前記ピストンロッドの前記シリンダに対する移動方向に応じて、前記リップ部の前記上側表面の前記角度と、前記リップ部の前記下側表面の前記角度と、を変更することを特徴とする請求項1記載のサスペンション装置。
  5. 前記リップ部角度変更部は、
    前記ピストンロッドが前記シリンダに対して上方に移動していると、前記リップ下部角度変更部に前記下側表面の前記ピストンロッドに対する角度を小さくさせ、かつ、
    前記ピストンロッドが前記シリンダに対して下方に移動していると、前記リップ上部角度変更部に前記上側表面の前記ピストンロッドに対する角度を小さくさせることを特徴とする請求項4記載のサスペンション装置。
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