JP2020049691A - ゴム積層体およびホース - Google Patents

ゴム積層体およびホース Download PDF

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Abstract

【課題】エピハロヒドリン系ゴム層とフッ素ゴム層とを備えるゴム積層体であって、耐圧縮永久歪み性と破断伸びとのバランスに優れ、優れた耐熱性を有し、かつ、エピハロヒドリン系ゴム層とフッ素ゴム層との接着性に優れたゴム積層体を提供する。【解決手段】エピハロヒドリン単量体単位55〜90モル%、およびアルキレンオキシド単量体単位10〜45モル%を含有するエピハロヒドリン系ゴムとシリカとキノキサリン系架橋剤と受酸剤と硫黄原子含有シランカップリング剤とを含有するエピハロヒドリン系ゴム組成物からなるエピハロヒドリン系ゴム層(A)と、フッ素ゴムとポリオール系架橋剤とを含むフッ素ゴム組成物からなるフッ素ゴム層(B)とを備えるゴム積層体を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、エピハロヒドリン系ゴム組成物からなるエピハロヒドリン系ゴム層と、フッ素ゴム組成物からなるフッ素ゴム層とを備えるゴム積層体に関し、さらに詳しくは、耐圧縮永久歪み性と破断伸びとのバランスに優れ、優れた耐熱性を有し、かつ、エピハロヒドリン系ゴム層とフッ素ゴム層との接着性に優れたゴム積層体に関する。
フッ素ゴムは、耐熱性、耐油性、耐溶剤性および耐薬品性などに優れるため、自動車工業、半導体工業および化学工業等の各種分野に広く用いられている。たとえば、自動車用途としては、エンジンならびに周辺装置、AT装置、燃料系統ならびに周辺装置等のホース、シール材等として用いられている。
しかし、フッ素ゴムは高価であるため、通常は、ホースやシール材等をフッ素ゴムのみで作製するのではなく、たとえば、燃料ホースまたはエアホースを製造する際には、内側の薄層としてフッ素ゴムを用い、外側は、フッ素ゴム以外のゴムを用いた積層構造が採用されている。
たとえば、特許文献1には、未加硫フッ素ゴム組成物とエピクロルヒドリン系ゴム100重量部に対して、2,3−ジメルカプトキノキサリン誘導体0.1〜10重量部およびハイドロタルサイト類1〜20重量部からなる配合剤を含有せしめた未加硫エピクロルヒドリン系ゴム組成物とが加熱加硫接着されてなる加硫ゴム積層体が開示されている。しかしながら、この特許文献1に開示されたゴム積層体は、圧縮永久歪みが高く、さらには、フッ素ゴム層と、エピクロルヒドリン系ゴム層との間の接着性も不十分であるという問題があった。
特開平9−85898号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、耐圧縮永久歪み性と破断伸びとのバランスに優れ、優れた耐熱性を有し、かつ、エピハロヒドリン系ゴム層とフッ素ゴム層との接着性に優れたゴム積層体を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、フッ素ゴムと、ポリオール系架橋剤とを含むフッ素ゴム組成物からなるフッ素ゴム層に対して、特定組成のエピハロヒドリン系ゴムと、シリカと、キノキサリン系架橋剤と、受酸剤と、硫黄原子含有シランカップリング剤と、を含有するエピハロヒドリン系ゴム組成物からなるエピハロヒドリン系ゴム層を積層させてなるゴム積層体によれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、エピハロヒドリン単量体単位55〜90モル%、およびアルキレンオキシド単量体単位10〜45モル%を含有するエピハロヒドリン系ゴムと、シリカと、キノキサリン系架橋剤と、受酸剤と、硫黄原子含有シランカップリング剤と、を含有するエピハロヒドリン系ゴム組成物からなるエピハロヒドリン系ゴム層(A)と、
フッ素ゴムと、ポリオール系架橋剤とを含有するフッ素ゴム組成物からなるフッ素ゴム層(B)とを備えるゴム積層体が提供される。
本発明のゴム積層体において、前記硫黄原子含有シランカップリング剤が、メルカプト基含有シランカップリング剤であることが好ましい。
また、本発明によれば、上記のゴム積層体を用いてなるホースが提供される。
本発明によれば、耐圧縮永久歪み性と破断伸びとのバランスに優れ、優れた耐熱性を有し、かつ、エピハロヒドリン系ゴム層とフッ素ゴム層との接着性に優れたゴム積層体を提供することができる。
本発明のゴム積層体は、エピハロヒドリン単量体単位55〜90モル%、およびアルキレンオキシド単量体単位10〜45モル%を含有するエピハロヒドリン系ゴムと、シリカと、キノキサリン系架橋剤と、受酸剤と、硫黄原子含有シランカップリング剤とを含有するエピハロヒドリン系ゴム組成物からなるエピハロヒドリン系ゴム層(A)と、
フッ素ゴムと、ポリオール系架橋剤とを含有するフッ素ゴム組成物からなるフッ素ゴム層(B)とを備える。
<エピハロヒドリン系ゴム組成物>
本発明のゴム積層体のエピハロヒドリン系ゴム層(A)を構成するエピハロヒドリン系ゴム組成物は、エピハロヒドリン系ゴムと、シリカと、キノキサリン系架橋剤と、受酸剤と、硫黄原子含有シランカップリング剤と、を含有する。
<エピハロヒドリン系ゴム>
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴムは、エピハロヒドリン単量体単位を必須構成単量体単位として含有するゴム重合体であり、エピハロヒドリン単量体単位55〜90モル%、およびアルキレンオキシド単量体単位10〜45モル%を含有する。
なお、本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴムは、エピハロヒドリン単量体単位およびアルキレンオキシド単量体単位が上記範囲にあるものであればよく、たとえば、エピハロヒドリン単量体とアルキレンオキシド単量体との共重合体1種のみを用いてもよいし、単量体組成の異なる、エピハロヒドリン単量体とアルキレンオキシド単量体との共重合体を2種以上組み合わせて用いてもよい。さらには、エピハロヒドリン単量体の単独重合体、または2種以上のエピハロヒドリン単量体の共重合体と、1種または2種以上の、エピハロヒドリン単量体とアルキレンオキシド単量体との共重合体を組み合わせて用いてもよい。なお、単量体組成の異なる2種以上の重合体を組み合わせて用いる場合には、単量体組成の異なる重合体全体における、エピハロヒドリン単量体単位およびアルキレンオキシド単量体単位の量を上記範囲とすればよい。
エピハロヒドリン単量体単位を形成するエピハロヒドリン単量体としては、たとえば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、2−メチルエピクロロヒドリン、2−メチルエピブロモヒドリン、2−エチルエピクロロヒドリン等が挙げられる。これらは、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのなかでも、得られるゴム積層体を、耐圧縮永久歪み性および破断伸びにより優れたものとすることができるという観点より、エピクロロヒドリンが好ましい。
エピハロヒドリン系ゴム中における、エピハロヒドリン単量体単位の含有割合は、エピハロヒドリン系ゴムを構成する全単量体単位に対して、55〜90モル%であり、好ましくは67〜90モル%、より好ましくは70〜85モル%である。なお、エピハロヒドリン系ゴム中に、後述する不飽和エポキシド単量体単位を含有させる場合には、エピハロヒドリン単量体単位の含有割合は、エピハロヒドリン系ゴムを構成する全単量体単位に対して、55〜70モル%とすることが好ましく、55〜65モル%とすることがより好ましい。エピハロヒドリン単量体単位の含有割合が少なすぎると、得られるゴム積層体の耐圧縮永久歪み性および耐熱性が低下してしまう。一方、多すぎると、得られるゴム積層体における、エピハロヒドリン系ゴム層(A)とフッ素ゴム層(B)との接着強度が低下してしまい、剥離などの不具合が生じ易くなってしまう。なお、単量体組成の異なる2種以上の重合体を組み合わせて用いる場合には、単量体組成の異なる重合体全体における、エピハロヒドリン単量体単位の量を上記範囲とすればよい。
アルキレンオキシド単量体単位を形成するアルキレンオキシド単量体としては、たとえば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシ−4−クロロペンタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシオクタデカン、1,2−エポキシエイコサン、1,2−エポキシイソブタン、2,3−エポキシイソブタン等の直鎖状または分岐鎖状アルキレンオキシド;1,2−エポキシクロロペンタン、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシシクロドデカン等の環状アルキレンオキシド;ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテルなどのアルキル長鎖または分岐鎖を有するグリシジルエーテル;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルなどのオキシエチレン側鎖を有するグリシジルエーテル;等が挙げられ、これらは、ハロゲン原子等の置換基を有するものであってもよい。これらアルキレンオキシド単量体は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのなかでも、直鎖状のアルキレンオキシドが好ましく、得られるゴム積層体を、耐圧縮永久歪み性および破断伸びにより優れたものとすることができるという観点より、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドがより好ましく、エチレンオキシドが特に好ましい。
アルキレンオキシド単量体単位の含有割合は、エピハロヒドリン系ゴムを構成する全単量体単位に対して、10〜45モル%、好ましくは10〜33モル%、より好ましくは15〜30モル%である。なお、エピハロヒドリン系ゴム中に、後述する不飽和エポキシド単量体単位を含有させる場合には、アルキレンオキシド単量体単位の含有割合は、エピハロヒドリン系ゴムを構成する全単量体単位に対して、22〜44.9モル%とすることが好ましく、29〜44.5モル%とすることがより好ましい。アルキレンオキシド単量体単位の含有割合が少なすぎると、得られるゴム積層体における、エピハロヒドリン系ゴム層(A)とフッ素ゴム層(B)との接着強度が低下してしまい、剥離などの不具合が生じ易くなってしまう。一方、多すぎると、得られるゴム積層体の耐圧縮永久歪み性および耐熱性が低下してしまう。なお、単量体組成の異なる2種以上の重合体を組み合わせて用いる場合には、単量体組成の異なる重合体全体における、アルキレンオキシド単量体単位の量を上記範囲とすればよい。
また、本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴムは、共重合可能な単量体の単位として、不飽和エポキシド単量体単位をさらに含有するものであってもよい。
不飽和エポキシド単量体単位を形成する不飽和エポキシド単量体としては、たとえば、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、o−アリルフェニルグリシジルエーテル等の不飽和グリシジルエーテル;ブタジエンエポキシド、クロロプレンエポキシド、4,5−エポキシ−2−ペンテン、エポキシ−1−ビニルシクロヘキセン、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエン等のジエンモノエポキシド;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジル−4−ヘプテネート、グリシジルソルベート、グリシジルリノレート、3−シクロヘキセンカルボン酸グリシジルエステル、4−メチル−3−シクロヘキセンカルボン酸グリシジルエステル、グリシジル−4−メチル−3−ペンテネート等のエチレン性不飽和カルボン酸のグリシジルエステル;等が挙げられ、これらは、ハロゲン原子等の置換基を有するものであってもよい。これら不飽和エポキシド単量体は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのなかでも、不飽和グリシジルエーテルが好ましく、アリルグリシジルエーテルがより好ましい。
エピハロヒドリン系ゴム中に不飽和エポキシド単量体単位を含有させる場合における、不飽和エポキシド単量体単位の含有割合は、エピハロヒドリン系ゴムを構成する全単量体単位に対して、好ましくは0.1〜8モル%、より好ましくは0.5〜6モル%、さらに好ましくは1〜4モル%である。なお、単量体組成の異なる2種以上の重合体を組み合わせて用いる場合には、単量体組成の異なる重合体全体における、不飽和エポキシド単量体単位の量を上記範囲とすることが好ましい。
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴムの重量平均分子量は、20万〜200万であることが好ましく、40万〜150万であることがより好ましい。重量平均分子量を上記範囲とすることにより、エピハロヒドリン系ゴム組成物の加工性を良好なものとしながら、得られるゴム積層体の機械的強度をより高めることができる。
エピハロヒドリン系ゴムのムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は、好ましくは10〜200、より好ましくは20〜150、さらに好ましくは30〜100である。ムーニー粘度を上記範囲とすることにより、エピハロヒドリン系ゴム組成物の加工性を良好なものとしながら、得られるゴム積層体の機械的強度をより高めることができる。
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴムは、溶液重合法または溶媒スラリー重合法などにより、上記各単量体を開環重合することにより得ることができる。重合触媒としては、一般のエピハロヒドリン系ゴム用の触媒であれば、特に限定されない。重合触媒としては、たとえば、有機アルミニウムに水とアセチルアセトンを反応させた触媒(特公昭35−15797号公報)、トリイソブチルアルミニウムにリン酸とトリエチルアミンを反応させた触媒(特公昭46−27534号公報)、トリイソブチルアルミニウムにジアザビアシクロウンデセンの有機酸塩とリン酸とを反応させた触媒(特公昭56−51171号公報)、アルミニウムアルコキサイドの部分加水分解物と有機亜鉛化合物とからなる触媒(特公昭43−2945号公報)、有機亜鉛化合物と多価アルコールとからなる触媒(特公昭45−7751号公報)、ジアルキル亜鉛と水とからなる触媒(特公昭36−3394号公報)、有機スズ化合物からなる触媒(特開2000−63656号公報)などが挙げられる。
重合溶媒としては、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−へキサンなどの直鎖状飽和炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサンなどの環状飽和炭化水素類;などが用いられる。また、重合反応は、通常0〜100℃、好ましくは30〜80℃で、回分式、半回分式、連続式などの任意の方法で行うことができる。
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴムが共重合体である場合、ブロック共重合、ランダム共重合のいずれの共重合タイプでも構わないが、特に、単量体にエチレンオキサイドを用いる場合、ランダム共重合体の方がよりポリエチレンオキサイドの結晶性を低下させ、ゴム弾性を損ないにくいために好ましい。
<シリカ>
シリカとしては、特に限定されず、たとえば、乾式法シリカ、湿式法シリカン、コロイダルシリカ、沈降シリカなどが挙げられるが、乾式法シリカが好ましい。
また、シリカとしては、表面処理剤により表面処理された表面処理シリカが好ましく、表面処理シリカを用いることで、得られるゴム積層体を、耐圧縮永久歪み性および破断伸びにより優れたものとすることができる。この際に用いる表面処理剤としては、特に限定されないが、耐圧縮永久歪み性および破断伸びの向上効果をより高めることができるという観点より、シリカ表面に、非反応性基を導入できるような表面処理剤が好ましい。すなわち、非反応性基で表面処理されたシリカを用いることが好ましい。ここで、非反応性基は、エピハロヒドリン系ゴム(特に、エピハロヒドリン系ゴムに含まれるハロゲン原子)に対して非反応性(または、不活性)である基である。なお、たとえば、キノキサリン系架橋剤を含む架橋剤などを介して、エピハロヒドリン系ゴムと反応する基も、エピハロヒドリン系ゴムに対して、反応性を示すものということができるため、本発明においては、エピハロヒドリン系ゴムと直接反応しない基であっても、キノキサリン系架橋剤を含む架橋剤などを介して、エピハロヒドリン系ゴムと反応する基は、非反応性基に該当しないものとする。また、非反応性基を導入できるような表面処理剤としては、非反応性基を有するカップリング剤や、非反応性基を有するシリコーンオイルなどが挙げられる。
このような非反応性基としては、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、N,N−ジ置換アミノ基、シアノ基などが挙げられる。これらのなかでも、シリカ表面を疎水化することができ、これにより、エピハロヒドリン系ゴムと、非反応性基で表面処理されたシリカとの親和性をより良好なものとすることができ、その結果、耐圧縮永久歪み性と破断伸びとをより高度にバランスさせることができるという点より、アルキル基、アリール基がより好ましく、アルキル基がさらに好ましい。また、アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基などが好適に挙げられるが、メチル基が特に好ましい。
本発明で用いるシリカのBET法で測定される窒素吸着比表面積(BET比表面積)は、特に限定されないが、好ましくは50〜300m/gであり、より好ましくは80〜200m/g、さらに好ましくは80〜140m/g、特に好ましくは80〜120m/gである。シリカの窒素吸着比表面積を上記範囲とすることにより、得られるゴム積層体を、耐圧縮永久歪み性により優れたものとすることができるため、好ましい。なお、非反応性基表面処理シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じて、BET法にて測定することができる。
本発明で用いるシリカの個数平均一次粒径は、特に限定されないが、好ましくは7〜30nmであり、より好ましくは13〜20nm、さらに好ましくは14〜18nmである。
また、本発明で用いるシリカのpHは、特に限定されないが、10以下であることが好ましく、乾式法により得られたシリカである場合には、pHは、好ましくは3〜10、より好ましくは3〜8、特に好ましくは3.5〜6である。また、湿式法により得られたシリカである場合には、pHは、好ましくは3〜10、より好ましくは4〜8、特に好ましくは6〜8である。
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴム組成物中における、シリカの含有量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対し、好ましくは5〜100重量部、より好ましくは10〜80重量部、さらに好ましくは15〜60重量部である。シリカの含有量を上記範囲とすることにより、得られるゴム積層体を、耐圧縮永久歪み性と破断伸びとのバランスにより優れたものとすることができる。
<キノキサリン系架橋剤>
キノキサリン系架橋剤としては、特に限定されず、キノキサリン構造を有し、かつ、エピハロヒドリン系ゴムに含まれる塩素原子に対して反応性を示す化合物であればよいが、たとえば、2,3−ジメルカプトキノキサリン、キノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、5,8−ジメチルキノキサリン−2,3−ジチカーボネートなどが挙げられ、これらの中でも、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネートが好適に用いられる。
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴム組成物中における、キノキサリン系架橋剤の含有量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対し、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは1.0〜5重量部である。キノキサリン系架橋剤の含有量を上記範囲とすることにより、得られるゴム積層体の耐圧縮永久歪み性と破断伸びとをより優れたものとすることができる。
<受酸剤>
受酸剤としては、一般にエピハロヒドリン系ゴムの成形架橋時に受酸剤として使用されるものを制限なく用いることができる。受酸剤としては、たとえば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、硼酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜燐酸カルシウム、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、メタホウ酸マグネシウム、メタホウ酸カルシウム、メタホウ酸バリウムなどの周期律表第2族金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、珪酸塩、硼酸塩、亜燐酸塩、メタホウ酸塩;酸化錫、塩基性炭酸錫、ステアリン酸錫、塩基性亜燐酸錫、塩基性亜硫酸錫、酸化ケイ素、ステアリン酸ケイ素などの周期律表第14族金属の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜燐酸塩、塩基性亜硫酸塩;ハイドロタルサイト類;水酸化アルミニウムゲル化合物;などが挙げられる。これらのなかでも、ハイドロタルサイト類が好ましく、特に、下記式で表されるハイドロタルサイト類が好ましい。
MgAl(OH)2x+3y−2CO・mH
(上記式中、x=1〜10、y=1〜5、mは0または正の実数を表す。)
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴム組成物中における、受酸剤の含有量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対し、好ましくは1〜30重量部、より好ましくは3〜20重量部、さらに好ましくは5〜15重量部である。受酸剤の含有量を上記範囲とすることにより、得られるゴム積層体の耐圧縮永久歪み性と破断伸びとをより優れたものとすることができる。
<硫黄原子含有シランカップリング剤>
硫黄原子含有シランカップリング剤としては、硫黄原子を含有し、かつシランカップリング剤として作用する化合物であればよく、特に限定されない。
硫黄原子含有シランカップリング剤としては、たとえば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトメチルトリメトキシシラン、3−メルカプトメチルトリエトキシシラン、3−メルカプトヘキサメチルジシラザン、3−オクタノイルチオ−1−プロピル−トリエトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、および3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドなどが挙げられる。これらのなかでも、得られるゴム積層体を、耐圧縮永久歪み性がより高められたものとすることができ、かつ、ピハロヒドリン系ゴム層(A)とフッ素ゴム層(B)との接着強度をより高めることができるという観点より、メルカプト基含有シランカップリング剤が好ましく、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシランがより好ましい。
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴム組成物中における、硫黄原子含有シランカップリング剤の含有量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対し、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.2〜7重量部、さらに好ましくは0.3〜5重量部である。硫黄原子含有シランカップリング剤の含有量を上記範囲とすることにより、得られるゴム積層体の、耐圧縮永久歪み性、および、ピハロヒドリン系ゴム層(A)とフッ素ゴム層(B)との接着性をより高めることができる。
<エピハロヒドリン系ゴム組成物に配合するその他の配合剤>
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴム組成物は、上記各成分に加えて、カーボンブラックをさらに含有することが好ましい。カーボンブラックとしては、たとえば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、オースチンブラック、グラファイトなどが挙げられる。これらは1種または複数種併せて用いることができる。
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴム組成物中における、カーボンブラックの含有量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対し、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは5〜70重量部、さらに好ましくは10〜50重量部である。
また、本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴム組成物には、本発明の効果を損なわない限り、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、アクリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴムなどのゴム;オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマー;ポリ塩化ビニル、クマロン樹脂、フェノール樹脂などの樹脂:などを配合してもよい。これらのゴム、熱可塑性エラストマーまたは樹脂の配合量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対して、好ましくは30重量部以下、特に好ましくは10重量部以下である。
さらに、本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴム組成物には、上述した配合剤以外に、公知のゴムに通常配合されるその他の配合剤を含有していてもよい。このような配合剤としては、特に限定されないが、たとえば、可塑剤;補強剤;キノキサリン系架橋剤以外の架橋剤;架橋遅延剤;架橋促進剤;活性剤;加工助剤;老化防止剤;紫外線吸収剤;耐光安定剤;粘着付与剤;界面活性剤;導電性付与剤;電解質物質;着色剤(染料・顔料);難燃剤;帯電防止剤;などが挙げられる。
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴム組成物は、エピハロヒドリン系ゴムに、シリカ、キノキサリン系架橋剤、受酸剤、および硫黄原子含有シランカップリング剤、ならびに必要に応じて用いられる各種配合剤を、所望の方法により調合、混練することにより調製することができる。たとえば、キノキサリン系架橋剤および必要に応じて用いられる架橋促進剤を除く配合剤と、エピハロヒドリン系ゴムとを混練後、その混合物にキノキサリン系架橋剤および必要に応じて用いられる架橋促進剤を混合して、エピハロヒドリン系ゴム組成物を得ることができる。調合、混練に際しては、たとえば、ニーダー、バンバリー、オープンロール、カレンダーロール、押出機など任意の混練成形機を一つあるいは複数組み合わせて用いて混練成形してもよい。キノキサリン系架橋剤および必要に応じて用いられる架橋促進剤を除く添加剤と、エピハロヒドリン系ゴムとの混練温度は、20〜200℃が好ましく、20〜150℃がより好ましく、その混練時間は、30秒〜30分が好ましく、混練物と、キノキサリン系架橋剤および架橋促進剤との混合温度は、100℃以下が好ましく、0〜80℃がより好ましい。
<フッ素ゴム組成物>
本発明のゴム積層体のフッ素ゴム層(B)を構成するフッ素ゴム組成物は、フッ素ゴムと、ポリオール系架橋剤とを含有する。
フッ素ゴムとしては、含フッ素不飽和単量体の単独重合体ゴム、含フッ素不飽和単量体の共重合体ゴムまたは含フッ素不飽和単量体と共重合可能な他の単量体との共重合体ゴムが挙げられる。フッ素ゴムを形成するための含フッ素不飽和単量体としては、ビニリデンフルオライド、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロエチレン、トリフルオロクロロエチレン、ビニルフルオライド、パーフルオロメチルビニルエーテル、およびパーフルオロエチルビニルエーテル、ならびに臭素化および/またはヨウ素化不飽和フルオロ炭化水素などの架橋性単量体、などが挙げられる。また、含フッ素不飽和単量体と共重合可能な他の単量体としては、エチレン、およびプロピレンなどが挙げられる。
フッ素ゴムの具体例としては、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体などの二元共重合体ゴム、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体の三元共重合体ゴムなどが挙げられる。
また、ポリオール系架橋剤としては、特に限定されないが、得られるゴム積層体における、エピハロヒドリン系ゴム層(A)とフッ素ゴム層(B)との接着強度をより高めることができるという観点より、ポリヒドロキシ化合物が好ましく、ポリヒドロキシ芳香族化合物がより好ましい。
ポリヒドロキシ芳香族化合物としては、特に限定されず、たとえば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、「ビスフェノールA」ということがある。)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン(以下、「ビスフェノールAF」ということがある。)、レゾルシン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシスチルベン、2,6−ジヒドロキシアントラセン、ヒドロキノン、カテコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)吉草酸、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)テトラフルオロジクロロプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、トリ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、3,3’,5,5’−テトラクロロビスフェノールA、3,3’,5,5’−テトラブロモビスフェノールAなどが挙げられる。なお、これらのポリヒドロキシ芳香族化合物は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などであってもよい。
本発明で用いるフッ素ゴム組成物中における、ポリオール系架橋剤の含有量は、フッ素ゴム100重量部に対し、好ましくは0.2〜10重量部、より好ましくは0.5〜6重量部、さらに好ましくは1〜4重量部である。
また、本発明で用いるフッ素ゴム組成物は、ポリオール系架橋剤以外に、公知のゴムに通常配合されるその他の配合剤を含有していてもよい。このような配合剤としては、特に限定されないが、たとえば、可塑剤;補強剤;ポリオール系架橋剤以外の架橋剤;架橋遅延剤;架橋促進剤;受酸剤;活性剤;加工助剤;老化防止剤;紫外線吸収剤;耐光安定剤;粘着付与剤;界面活性剤;導電性付与剤;電解質物質;着色剤(染料・顔料);難燃剤;帯電防止剤;などが挙げられる。
本発明で用いるフッ素ゴム組成物は、フッ素ゴムに、ポリオール系架橋剤、および必要に応じて用いられる各種配合剤を、所望の方法により調合、混練することにより調製することができる。調合、混練に際しては、たとえば、ニーダー、バンバリー、オープンロール、カレンダーロール、押出機など任意の混練成形機を一つあるいは複数組み合わせて用いて混練成形してもよい。
<ゴム積層体>
本発明のゴム積層体は、上述したエピハロヒドリン系ゴム組成物からなるエピハロヒドリン系ゴム層(A)と、フッ素ゴム組成物からなるフッ素ゴム層(B)とを備える積層体である。
本発明のゴム積層体は、上述したエピハロヒドリン系ゴム組成物からなるエピハロヒドリン系ゴム層(A)と、フッ素ゴム組成物からなるフッ素ゴム層(B)とを備えるものであればよいが、エピハロヒドリン系ゴム層(A)がエピハロヒドリン系ゴム組成物の架橋物からなる層であり、かつ、フッ素ゴム層(B)がフッ素ゴム組成物の架橋物からなる層であることが好ましい。また、エピハロヒドリン系ゴム層(A)と、フッ素ゴム層(B)との積層態様は特に限定されないが、これらを架橋接着させてなるものであることが好ましい。
本発明のゴム積層体は、たとえば、次の方法により製造することができる。すなわち、まず、上述したエピハロヒドリン系ゴム組成物およびフッ素ゴム組成物を、それぞれ別々に、プレス成形、ロール成形、押出成形など公知の方法で、厚さが好ましくは0.1〜5mm、より好ましくは0.5〜3mmで任意の面積のシート(アクリルゴム層(A)のシート、フッ素ゴム層(B)のシート)に未架橋状態で成形する。次いで、得られた各シートを互いに接触させ、ホットプレスまたは加硫缶を用いて加圧加熱架橋して接着させることにより、本発明のゴム積層体を得ることができる。
あるいは、層押出法により、上述したエピハロヒドリン系ゴム組成物およびフッ素ゴム組成物を未架橋の状態で、積層チューブ形状に成形した後、加硫缶を用いて加圧加熱架橋させて接着させる方法を採用してもよい。
ホットプレスは、通常、140〜200℃の温度で0.2〜15MPaの圧力下、5〜60分間行なわれる。また、加硫缶による場合は、通常、130〜160℃の温度で0.18MPaの圧力下、30〜120分間行われる。
また、得られたゴム積層体をさらに熱処理(ポストキュア)してもよい。
なお、本発明のゴム積層体は、エピハロヒドリン系ゴム層(A)とフッ素ゴム層(B)とが一層ずつ積層された形態に限定されず、これらが互いに積層された部分を備えるものであれば、これらのうち一方または両方が、複数層形成されたものであってもよい。また、他の材料からなるその他の層を有していてもよい。このような他の材料としては、要求される特性、予定される用途などに応じて適切なものを選択すればよいが、たとえば、アクリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムとポリ塩化ビニルとのブレンドゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴムなどを挙げることができる。
このようにして得られる本発明のゴム積層体は、耐圧縮永久歪み性と破断伸びとのバランスに優れ、優れた耐熱性を有し、かつ、エピハロヒドリン系ゴム層(A)とフッ素ゴム層(B)との接着性に優れたものである。そのため、本発明のゴム積層体は、これらの特性を活かして、たとえば、自動車等の輸送機械、一般機器、電気機器等の幅広い分野において、O-リング、ガスケット、パッキン、オイルシール、ベアリングシール等のシール材;オイルチューブ、燃料ホース、エアーホース、ターボエアーホース、PCVホース、インレットホースなどのホース類;伝達ベルト、エンドレスベルトなどの工業用ベルト類;緩衝材、防振材;電線被覆材;シート類;ブーツ類;ダストカバー類;等として有用である。なかでも、本発明のゴム積層体は、ホース用途、とりわけ燃料ホース用途に特に好適に用いることができる。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。なお、各例中の「部」は、特に断りのない限り、重量基準である。
各種の物性については、以下の方法に従って評価した。
[エピハロヒドリン系ゴム組成物のムーニー粘度]
ムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、JIS K6300に従って、100℃で測定した。
[エピハロヒドリン系ゴムの架橋物の常態物性(引張強さ、破断伸び、硬さ、100%引張応力)]
エピハロヒドリン系ゴム組成物を、縦15cm、横15cm、深さ0.2cmの金型に入れ、プレス圧10MPaで加圧しながら160℃で30分間プレス成形してシート状の一次架橋物を得た。次いで、得られた一次架橋物をギヤー式オーブンに移して150℃で4時間二次架橋することで、シート状のゴム架橋物を得た。そして、得られたシート状のゴム架橋物を、3号形ダンベルで打ち抜いて試験片を作製し、得られたこの試験片を用いて、JIS K6251に従い、ゴム架橋物の引張強さ、破断伸びおよび100%引張応力を、また、JIS K6253に従い、デュロメータ硬さ試験機(タイプA)を用いてゴム架橋物の硬さを、それぞれ測定した。
[エピハロヒドリン系ゴムの架橋物の耐熱老化試験]
上記常態物性の測定と同様にして得られた試験片(シート状のゴム架橋物を3号形ダンベルで打ち抜いて得られた試験片)について、耐熱老化試験を行った。耐熱老化試験は、JIS K6257(2010)に準拠して、150℃で、158時間の試験条件で行い、引張強さ、破断伸び、硬さ、および100%引張応力を測定した。引張強さ、破断伸び、および100%引張応力の評価は、上記常態物性の測定で得られた測定値に対する、耐熱老化試験後の測定値の変化率として求めた。また、硬さの評価は、上記常態物性の測定で得られた測定値に対する、耐熱老化試験後の測定値の変化量として求めた。
[エピハロヒドリン系ゴムの架橋物の圧縮永久歪み試験]
金型を用いて、エピハロヒドリン系ゴム組成物を、温度160℃で30分間プレスすることにより架橋し、直径29mm、高さ12.5mmの円柱型の一次架橋物を得た。次いで、得られた一次架橋物を、ギヤー式オーブンにて、さらに150℃、4時間の条件で加熱して二次架橋させることにより、円柱型の試験片を得た。そして、得られた試験片を用いて、JIS K6262に従い、試験片を25%圧縮させた状態で、135℃の環境下に22時間置いた後、圧縮永久歪みを測定した。この値が小さいほど、耐圧縮永久歪み性に優れる。
[ゴム積層体の剥離試験]
ゴム積層体を用いて、JIS K6256に従って剥離試験を行うことで、ゴム積層体を構成する両層間の接着性の評価を行った。具体的には、得られたゴム積層体を、幅25.4mm、長さ100mmの短冊状に打ち抜き、この両端を引張り試験機のエアーチャックで掴んで、50mm/分の速さで、180°剥離試験を行い、剥離時の荷重を引張り試験機のロードセルで読み取り、剥離強度T(N/mm)で求めた。剥離強度が高いほど、接着性に優れると判断できる。
[製造例1、重合触媒の製造]
密閉した耐圧ガラス容器を窒素置換して、トルエン200部およびトリイソブチルアルミニウム60部を供給した。このガラス容器を氷水に浸漬して冷却後、ジエチルエーテル230部を添加し、攪拌した。次に、氷水で冷却しながら、リン酸13.6部を添加し、さらに攪拌した。この時、トリイソブチルアルミニウムとリン酸との反応により、容器内圧が上昇するので適時脱圧を実施した。次いで、得られた反応混合物を60℃の温水浴内で1時間熟成反応させて触媒溶液を得た。
[製造例2、エピクロロヒドリンゴム(a−1)の製造]
オートクレーブにエピクロロヒドリン250部、エチレンオキサイド16部、トルエン279部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を60℃に昇温し、上記で得た触媒溶液10部を添加して反応を開始した。次に、反応開始からエチレンオキサイド103部をトルエン150部に溶解した溶液を5時間かけて等速度で連続添加した。また、反応開始後30分毎に触媒溶液7部ずつを5時間にわたり添加した。次いで、水15部を添加して攪拌し、反応を終了させた。ここにさらに、老化防止剤として4,4’−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)の5重量%トルエン溶液45部を添加し、攪拌した。スチームストリッピングを実施してトルエンを除去し、上澄み水を除去後、60℃にて真空乾燥し、エピクロロヒドリンゴム(a−1)369部を得た。このエピクロロヒドリンゴム(a−1)の単量体組成比は、H−NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位50モル%、エチレンオキサイド単量体単位50モル%であった。また、得られたエピクロロヒドリンゴム(a−1)のムーニー粘度は69であった。
[製造例3、エピクロロヒドリンゴム(a−2)の製造]
オートクレーブにエピクロロヒドリン100部、トルエン560部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を60℃に昇温し、上記で得た触媒溶液10部を添加して反応を開始した。反応開始後30分毎に触媒溶液7部ずつを5時間にわたり添加した。次いで、水15部を添加して攪拌し、反応を終了させた。ここにさらに、老化防止剤として4,4’−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)の5重量%トルエン溶液45部を添加し、攪拌した。スチームストリッピングを実施してトルエンを除去し、上澄み水を除去後、60℃にて真空乾燥し、エピクロロヒドリンゴム(a−2)100部を得た。このエピクロロヒドリンゴム(a−2)の単量体組成比は、H−NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位100モル%であった。また、得られたエピクロロヒドリンゴム(a−2)のムーニー粘度は75であった。
[製造例4、エピクロロヒドリンゴム(a−3)の製造]
オートクレーブにエピクロロヒドリン265.2部、アリルグリシジルエーテル13.0部、エチレンオキサイド9.76部、トルエン3250部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を60℃に昇温し、上記で得た触媒溶液8部を添加して反応を開始した。次に、反応開始からエチレンオキサイド60.91部をトルエン300部に溶解した溶液を5時間かけて等速度で連続添加した。また、反応開始後30分毎に触媒溶液7部ずつを5時間にわたり添加した。次いで、水15部を添加して攪拌し、反応を終了させた。ここにさらに、老化防止剤として4,4’−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)の5重量%トルエン溶液45部を添加し、攪拌した。スチームストリッピングを実施してトルエンを除去し、上澄み水を除去後、60℃にて真空乾燥し、エピクロロヒドリンゴム(a−3)349部を得た。このエピクロロヒドリンゴム(a−3)の単量体組成比は、H−NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位62.5モル%、エチレンオキサイド単量体単位35モル%、アリルグリシジルエーテル単量体単位2.5モル%であった。また、得られたエピクロロヒドリンゴム(a−3)のムーニー粘度は69であった。
[実施例1]
[エピハロヒドリン系ゴム組成物の調製]
40℃のオープンロールに、製造例2で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−1)30部、および製造例3で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−2)70部を投入し、次いで、HAFカーボンブラック(製品名「シースト3」、東海カーボン社製)20部、ジメチルシリル処理シリカ(製品名「アエロジル R972V」、EVONIC社製、乾式シリカのジメチルジクロロシラン処理品、BET比表面積:110m/g、pH:3.5〜5.5、見かけ比重:約90g/L)20部、ポリエーテルエステル系可塑剤(製品名「アデカサイザー RS735」、ADEKA社製)5部、エステル系ワックス(製品名「スプレンダー R300」、花王社製、加工助剤)3部、ハイドロタルサイト(製品名「DHT−4A」、協和化学工業社製、受酸剤)10部、ポリエチレングリコール400(活性剤)1部、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(製品名「KBM−803」、信越シリコーン社製、硫黄原子含有シランカップリング剤)1部、2−メルカプトベンズイミダゾール(製品名「ノクラックMB」、大内新興化学工業社製、老化防止剤)0.5部、4,4’−ジ−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(製品名「ノクラックCD」、大内新興化学工業社製、老化防止剤)1部、ジメチルジチオカルバミン酸銅(製品名「ノクセラーTTCU」、大内新興化学工業社製、老化防止剤)1部、N−(シクロヘキシルチオ)フタルイミド(製品名「RETARDER CTP」、大内新興化学工業社製、架橋遅延剤)1部、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)のフェノール塩(製品名「U−CAT SA831」、サンアプロ社製、DBU42重量%、架橋促進剤)1部、および6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート(キノキサリン系架橋剤)1.2部を投入し、10分間混練し混合することにより、エピハロヒドリン系ゴム組成物を調製した。
そして、得られたエピハロヒドリン系ゴム組成物を用いて、ムーニー粘度、常態物性(引張強さ、破断伸び、硬さ、100%引張応力)、耐熱老化試験、および圧縮永久歪みの測定・試験を行った。結果を表1に示す。
[フッ素ゴム組成物の調製]
ポリオール系架橋剤を含有するフッ素ゴム(製品名「VITON A−401C」、ケマーズ社製、ポリオール系架橋剤としてビスフェノールAFを含有するフッ素ゴム)100部に、MTカーボンブラック(製品名「サーマックスMT」、Cancard社製、充填剤)30部、酸化マグネシウム(製品名「キョーワマグ150」、協和化学工業社製、受酸剤)3部、および水酸化カルシウム(製品名「カルディック#1000」、近江化学工業社製、受酸剤)6部を添加し、オープンロールで混練することで、フッ素ゴム組成物を得た。
[ゴム積層体の製造]
上記にて得られたエピハロヒドリン系ゴム組成物とフッ素ゴム組成物とを、それぞれ、オープンロールで混練して、約2mmの均一な厚みのシートに分出し、6cm×10cm角に成形することで、シート状の成形体を得た。次いで、得られたシート状の各成形体を張り合わせ、縦6cm、横10cm、深さ0.4cmの金型に入れ、プレス圧50kg/cmで加圧しながら、160℃で30分間架橋接着させ、さらに二次架橋(二次架橋条件:150℃、4時間)を行うことにより、ゴム積層体を作製した。なお、この際において、上述した剥離試験を行うために、剥離試験時にエアーチャックでつかむ部分に予めセロファン紙を挟むことで、両シートが接着していない部分を形成しておいた。そして、得られたゴム積層体を用いて、上記方法にしたがって、剥離試験を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
エピハロヒドリン系ゴム組成物を調製する際に、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1部に代えて、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド(製品名「Si69」、エボニックインダストリーズ社製、硫黄原子含有シランカップリング剤)1部を使用した以外は、実施例1と同様にして、エピハロヒドリン系ゴム組成物、フッ素ゴム組成物、およびゴム積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
エピハロヒドリン系ゴム組成物を調製する際に、製造例2で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−1)の使用量を30部から40部に、製造例3で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−2)70部から60部にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして、エピハロヒドリン系ゴム組成物、フッ素ゴム組成物、およびゴム積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例4]
エピハロヒドリン系ゴム組成物を調製する際に、製造例2で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−1)の使用量を30部から50部に、製造例3で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−2)70部から50部にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして、エピハロヒドリン系ゴム組成物、フッ素ゴム組成物、およびゴム積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例5]
エピハロヒドリン系ゴム組成物を調製する際に、製造例2で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−1)の使用量を30部から70部に、製造例3で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−2)70部から30部にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして、エピハロヒドリン系ゴム組成物、フッ素ゴム組成物、およびゴム積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例6]
エピハロヒドリン系ゴム組成物を調製する際に、製造例2で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−1)およびエピクロロヒドリンゴム(a−2)の代わりに、製造例4で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−3)100部を使用した以外は、実施例1と同様にして、エピハロヒドリン系ゴム組成物、フッ素ゴム組成物、およびゴム積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
エピハロヒドリン系ゴム組成物を調製する際に、製造例3で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−2)の使用量を70部から100部に変更し、かつ、製造例2で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−1)を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、エピハロヒドリン系ゴム組成物、フッ素ゴム組成物、およびゴム積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例2]
エピハロヒドリン系ゴム組成物を調製する際に、製造例2で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−1)の使用量を30部から100部に変更し、かつ、製造例3で得られたエピクロロヒドリンゴム(a−2)を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、エピハロヒドリン系ゴム組成物、フッ素ゴム組成物、およびゴム積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例3]
エピハロヒドリン系ゴム組成物を調製する際に、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、エピハロヒドリン系ゴム組成物、フッ素ゴム組成物、およびゴム積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例4]
エピハロヒドリン系ゴム組成物を調製する際に、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1部に代えて、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(製品名「Dynasylan GLYMO」、エボニックインダストリーズ社製、硫黄原子を含有しないシランカップリング剤)1部を使用した以外は、実施例1と同様にして、エピハロヒドリン系ゴム組成物、フッ素ゴム組成物、およびゴム積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例5]
エピハロヒドリン系ゴム組成物を調製する際に、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1部に代えて、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(製品名「Dynasylan AMEO」、エボニックインダストリーズ社製、硫黄原子を含有しないシランカップリング剤)1部を使用した以外は、実施例1と同様にして、エピハロヒドリン系ゴム組成物、フッ素ゴム組成物、およびゴム積層体を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2020049691
Figure 2020049691
表1、表2に示すように、エピハロヒドリン単量体単位55〜90モル%、およびアルキレンオキシド単量体単位10〜45モル%を含有するエピハロヒドリン系ゴムと、シリカと、キノキサリン系架橋剤と、受酸剤と、硫黄原子含有シランカップリング剤と、を含有するエピハロヒドリン系ゴム組成物からなるエピハロヒドリン系ゴム層(A)と、フッ素ゴムと、ポリオール系架橋剤とを含有するフッ素ゴム組成物からなるフッ素ゴム層(B)とを備えるゴム積層体は、剥離強度が高く、エピハロヒドリン系ゴム層(A)とフッ素ゴム層(B)との接着性に優れるものであった(実施例1〜6)。
また、エピハロヒドリン系ゴム層(A)を形成するエピハロヒドリン系ゴム組成物を用いて得られるエピハロヒドリン系ゴムの架橋物は、耐圧縮永久歪み性と破断伸びとのバランスに優れ、優れた耐熱性を有するものであり、ひいては、エピハロヒドリン系ゴム層(A)とフッ素ゴム層(B)とを備えるゴム積層体も、耐圧縮永久歪み性と破断伸びとのバランスに優れ、優れた耐熱性を有するものであるということができる(実施例1〜6)。
一方、エピハロヒドリン系ゴム組成物を構成するエピハロヒドリン系ゴムとして、アルキレンオキシド単量体単位を含有しないものを使用した場合には、エピハロヒドリン系ゴム層(A)とフッ素ゴム層(B)との接着性に劣るものであった(比較例1)。
エピハロヒドリン系ゴム組成物を構成するエピハロヒドリン系ゴムとして、エピハロヒドリン単量体単位の含有量が少なすぎるものを使用した場合には、耐熱後の引張強さが低く、耐熱性に劣るものであり、また、圧縮永久歪みも高くなる結果となった(比較例2)。
また、エピハロヒドリン系ゴム組成物に、硫黄原子含有シランカップリング剤を含有させなかった場合には、エピハロヒドリン系ゴム層(A)とフッ素ゴム層(B)との接着性に劣るものであり、また、圧縮永久歪みも高くなる結果となった(比較例3)。
さらに、エピハロヒドリン系ゴム組成物に、硫黄原子を含有しないシランカップリング剤としての3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ基含有シランカップリング剤)を配合した場合には、硬度および圧縮永久歪みが高くなる結果となった(比較例4)。
また、エピハロヒドリン系ゴム組成物に、硫黄原子を含有しないシランカップリング剤としての3−アミノプロピルトリエトキシシラン(アミノ基含有シランカップリング剤)を配合した場合には、エピハロヒドリン系ゴム層(A)とフッ素ゴム層(B)との接着性に劣るものであり、破断伸びも低くなる結果となった(比較例5)。

Claims (4)

  1. エピハロヒドリン単量体単位55〜90モル%、およびアルキレンオキシド単量体単位10〜45モル%を含有するエピハロヒドリン系ゴムと、シリカと、キノキサリン系架橋剤と、受酸剤と、硫黄原子含有シランカップリング剤と、を含有するエピハロヒドリン系ゴム組成物からなるエピハロヒドリン系ゴム層(A)と、
    フッ素ゴムと、ポリオール系架橋剤とを含有するフッ素ゴム組成物からなるフッ素ゴム層(B)とを備えるゴム積層体。
  2. 前記硫黄原子含有シランカップリング剤が、メルカプト基含有シランカップリング剤である請求項1に記載のゴム積層体。
  3. 前記エピハロヒドリン系ゴム層(A)が、前記エピハロヒドリン系ゴム組成物の架橋物からなる層であり、前記フッ素ゴム層(B)が、前記フッ素ゴム組成物の架橋物からなる層である請求項1または2に記載のゴム積層体。
  4. 請求項3に記載のゴム積層体を用いてなるホース。
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