JP7259423B2 - ニトリルゴム組成物およびゴム架橋物 - Google Patents
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Description
本発明のニトリルゴム組成物において、前記変性シリコーンオイルが、変性基として、アミノ基を有するものであることが好ましい。
本発明のニトリルゴム組成物において、前記カルボキシル基含有ニトリルゴムが、α,β-エチレン性不飽和モノカルボン酸エステル単量体単位を11~50重量%の割合で含有することが好ましい。
さらに、本発明によれば、上記のニトリルゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物が提供される。
本発明のニトリルゴム組成物は、α,β-エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル単量体単位を0.1~20重量%の割合で含有し、ヨウ素価が120以下であり、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの合計含有量が130~1000重量ppm、ナトリウムの含有量が600重量ppm以下であるカルボキシル基含有ニトリルゴムと、ケイ素を含有する充填剤と、を含有する。
これらのなかでも、α,β-エチレン性不飽和モノカルボン酸アルキルエステル単量体、またはα,β-エチレン性不飽和モノカルボン酸アルコキシアルキルエステル単量体が好ましい。
MO・xSiO2・mH2O (1)
(上記一般式(1)中、Mは周期表第2族の元素または周期表第13族の元素を表し、xは8以下の正の実数であり、mは0または12以下の正の実数である。)
塩基性架橋促進剤の具体例としては、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7(以下「DBU」と略す場合がある)、1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン-5(以下「DBN」と略す場合がある)、1-メチルイミダゾール、1-エチルイミダゾール、1-フェニルイミダゾール、1-ベンジルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、1-エチル-2-メチルイミダゾール、1-メトキシエチルイミダゾール、1-フェニル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-メチル-2-フェニルイミダゾール、1-メチル-2-ベンジルイミダゾール、1,4-ジメチルイミダゾール、1,5-ジメチルイミダゾール、1,2,4-トリメチルイミダゾール、1,4-ジメチル-2-エチルイミダゾール、1-メチル-2-メトキシイミダゾール、1-メチル-2-エトキシイミダゾール、1-メチル-4-メトキシイミダゾール、1-メチル-2-メトキシイミダゾール、1-エトキシメチル-2-メチルイミダゾール、1-メチル-4-ニトロイミダゾール、1,2-ジメチル-5-ニトロイミダゾール、1,2-ジメチル-5-アミノイミダゾール、1-メチル-4-(2-アミノエチル)イミダゾール、1-メチルベンゾイミダゾール、1-メチル-2-ベンジルベンゾイミダゾール、1-メチル-5-ニトロベンゾイミダゾール、1-メチルイミダゾリン、1,2-ジメチルイミダゾリン、1,2,4-トリメチルイミダゾリン、1,4-ジメチル-2-エチルイミダゾリン、1-メチル-フェニルイミダゾリン、1-メチル-2-ベンジルイミダゾリン、1-メチル-2-エトキシイミダゾリン、1-メチル-2-ヘプチルイミダゾリン、1-メチル-2-ウンデシルイミダゾリン、1-メチル-2-ヘプタデシルイミダゾリン、1-メチル-2-エトキシメチルイミダゾリン、1-エトキシメチル-2-メチルイミダゾリンなどの環状アミジン構造を有する塩基性架橋促進剤;テトラメチルグアニジン、テトラエチルグアニジン、ジフェニルグアニジン、1,3-ジ-オルト-トリルグアニジン、オルトトリルビグアニドなどのグアニジン系塩基性架橋促進剤;n-ブチルアルデヒドアニリン、アセトアルデヒドアンモニアなどのアルデヒドアミン系塩基性架橋促進剤;ジシクロペンチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘプチルアミンなどのジシクロアルキルアミン;N-メチルシクロペンチルアミン、N-ブチルシクロペンチルアミン、N-ヘプチルシクロペンチルアミン、N-オクチルシクロペンチルアミン、N-エチルシクロヘキシルアミン、N-ブチルシクロヘキシルアミン、N-ヘプチルシクロヘキシルアミン、N-オクチルシクロオクチルアミン、N-ヒドロキシメチルシクロペンチルアミン、N-ヒドロキシブチルシクロヘキシルアミン、N-メトキシエチルシクロペンチルアミン、N-エトキシブチルシクロヘキシルアミン、N-メトキシカルボニルブチルシクロペンチルアミン、N-メトキシカルボニルヘプチルシクロヘキシルアミン、N-アミノプロピルシクロペンチルアミン、N-アミノヘプチルシクロヘキシルアミン、ジ(2-クロロシクロペンチル)アミン、ジ(3-クロロシクロペンチル)アミンなどの二級アミン系塩基性架橋促進剤;などが挙げられる。これらのなかでも、グアニジン系塩基性架橋促進剤、二級アミン系塩基性架橋促進剤および環状アミジン構造を有する塩基性架橋促進剤が好ましく、環状アミジン構造を有する塩基性架橋促進剤がより好ましく、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7および1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン-5がさらに好ましく、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7が特に好ましい。なお、上記環状アミジン構造を有する塩基性架橋促進剤は、有機カルボン酸やアルキルリン酸などと塩を形成していてもよい。また、上記二級アミン系塩基性架橋促進剤は、アルキレングリコールや炭素数5~20のアルキルアルコールなどのアルコール類が混合されたものであってもよく、さらに無機酸および/または有機酸を含んでいてもよい。そして、当該二級アミン系塩基性架橋促進剤と前記無機酸および/または有機酸とが塩を形成しさらに前記アルキレングリコールと複合体を形成していてもよい。
このようなゴムとしては、アクリルゴム、エチレン-アクリル酸共重合体ゴム、フッ素ゴム、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、エチレン-プロピレン共重合体ゴム、エチレン-プロピレン-ジエン三元共重合体ゴム、エピクロロヒドリンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、天然ゴムおよびポリイソプレンゴムなどが挙げられる。
本発明のゴム架橋物は、上述した本発明のニトリルゴム組成物(架橋性のゴム組成物)を架橋してなるものである。
本発明のゴム架橋物は、本発明のニトリルゴム組成物を用い、所望の形状に対応した成形機、たとえば、押出機、射出成形機、圧縮機、ロールなどにより成形を行い、加熱することにより架橋反応を行い、架橋物として形状を固定化することにより製造することができる。この場合においては、予め成形した後に架橋しても、成形と同時に架橋を行ってもよい。成形温度は、通常、10~200℃、好ましくは25~120℃である。架橋温度は、通常、100~200℃、好ましくは130~190℃であり、架橋時間は、通常、1分~24時間、好ましくは2分~1時間である。
加熱方法としては、プレス加熱、スチーム加熱、オーブン加熱、熱風加熱などのゴムの架橋に用いられる一般的な方法を適宜選択すればよい。
このため、本発明のゴム架橋物は、このような特性を活かし、O-リング、パッキン、ダイアフラム、オイルシール、シャフトシール、ベアリングシール、ウェルヘッドシール、ショックアブソーバシール、ロングライフクーラント(LLC)など冷却液の密封用シールであるクーラントシールやオイルクーラントシール、空気圧機器用シール、エアコンディショナの冷却装置や空調装置の冷凍機用コンプレッサに使用されるフロン若しくはフルオロ炭化水素または二酸化炭素の密封用シール、精密洗浄の洗浄媒体に使用される超臨界二酸化炭素または亜臨界二酸化炭素の密封用シール、転動装置(転がり軸受、自動車用ハブユニット、自動車用ウォーターポンプ、リニアガイド装置およびボールねじ等)用のシール、バルブおよびバルブシート、BOP(Blow Out Preventer)、プラターなどの各種シール材;インテークマニホールドとシリンダヘッドとの連接部に装着されるインテークマニホールドガスケット、シリンダブロックとシリンダヘッドとの連接部に装着されるシリンダヘッドガスケット、ロッカーカバーとシリンダヘッドとの連接部に装着されるロッカーカバーガスケット、オイルパンとシリンダブロックあるいはトランスミッションケースとの連接部に装着されるオイルパンガスケット、正極、電解質板および負極を備えた単位セルを挟み込む一対のハウジング間に装着される燃料電池セパレーター用ガスケット、ハードディスクドライブのトップカバー用ガスケットなどの各種ガスケット;印刷用ロール、製鉄用ロール、製紙用ロール、工業用ロール、事務機用ロールなどの各種ロール;平ベルト(フィルムコア平ベルト、コード平ベルト、積層式平ベルト、単体式平ベルト等)、Vベルト(ラップドVベルト、ローエッジVベルト等)、Vリブドベルト(シングルVリブドベルト、ダブルVリブドベルト、ラップドVリブドベルト、背面ゴムVリブドベルト、上コグVリブドベルト等)、CVT用ベルト、タイミングベルト、歯付ベルト、コンベアーベルト、などの各種ベルト;燃料ホース、ターボエアーホース、オイルホース、ラジェターホース、ヒーターホース、ウォーターホース、バキュームブレーキホース、コントロールホース、エアコンホース、ブレーキホース、パワーステアリングホース、エアーホース、マリンホース、ライザー、フローラインなどの各種ホース;CVJブーツ、プロペラシャフトブーツ、等速ジョイントブーツ、ラックアンドピニオンブーツなどの各種ブーツ;クッション材、ダイナミックダンパ、ゴムカップリング、空気バネ、防振材、クラッチフェーシング材などの減衰材ゴム部品;ダストカバー、自動車内装部材、摩擦材、タイヤ、被覆ケーブル、靴底、電磁波シールド、フレキシブルプリント基板用接着剤等の接着剤、燃料電池セパレーターの他、エレクトロニクス分野など幅広い用途に使用することができる。とりわけ、本発明のゴム架橋物は、耐LLC性および耐圧縮永久歪み性に優れるものであるため、自動車等の内燃機関の冷却系に使用される冷却液、不凍液などの水系冷媒(特に、LLC)をシールするためのシール材として、好適に用いることができるものである。特に、本発明のゴム架橋物によれば、耐LLC性および耐圧縮永久歪み性に優れることに加え、冷却液、不凍液などの水系冷媒(特に、LLC)と接触した状態でのシール性にも優れるものであるため、このような観点からも、これらをシールするためのシール材として特に好適に用いることができるものである。
カルボキシル基含有ニトリルゴムのヨウ素価は、JIS K6235に準じて測定した。
カルボキシル基含有ニトリルゴムを構成する各単量体単位の含有割合は、以下の方法により測定した。
すなわち、マレイン酸モノn-ブチル単位、メタクリル酸単位の含有割合は、2mm角のカルボキシル基含有ニトリルゴム0.2gに、ピリジン100mLを加えて16時間攪拌した後、攪拌しながら水酸化カリウムの0.02Nアルコール性水酸化カリウム溶液を用いて、室温でチモールフタレインを指示薬とする滴定により、カルボキシル基含有ニトリルゴム100gに対するカルボキシル基のモル数を求め、求めたモル数をマレイン酸モノn-ブチル単位またはメタクリル酸単位の量に換算することにより算出した。
1,3-ブタジエン単位および飽和化ブタジエン単位の含有割合は、カルボキシル基含有ニトリルゴムを用いて、水素添加反応前と水素添加反応後のヨウ素価(JIS K 6235による)を測定することにより算出した。
アクリロニトリル単位の含有割合は、JIS K6384に従い、セミミクロケルダール法により、カルボキシル基含有ニトリルゴム中の窒素含量を測定することにより算出した。
アクリル酸n-ブチル単位、アクリル酸メトキシエチル単位の含有割合は、上記で求めたマレイン酸モノn-ブチル単位、メタクリル酸単位、1,3-ブタジエン単位、飽和化ブタジエン単位、および、アクリロニトリル単位の含有割合から、計算により求めた。
カルボキシル基含有ニトリルゴム中のナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムのそれぞれの含有量、およびこれらの合計含有量は、カルボキシル基含有ニトリルゴムに硫酸、硝酸を添加して加熱し、湿式分解し、次いで、これを適宜希釈して、ICP-AES(SPS-5000:セイコーインスツルメント社製)を使用して、内標準検量線法で測定した。なお、検出限界以下の場合は検出限界値をもって含有量とみなした。
カルボキシル基含有ニトリルゴムをロールで伸ばしてシート状とし、これを2×10mm程度に裁断して、測定サンプルを得て、約0.5gの測定サンプルを200mmビーカーに入れた。そして、測定サンプルを入れたビーカーに、メチルエチルケトン70mlを加え、攪拌して測定サンプルを完全に溶解させ、次いで、イソプロピルアルコール30mlを加え、さらに、メチルエチルケトンを加えて全量を150mlとした。そして、この溶液に、2%硫酸溶液1mlを駒込ピペットで加え、N/200硝酸銀溶液を滴下して電位差滴定にて、塩化物イオン含有量を求めた。なお、滴定装置としては、平沼産業社製COMITE-101を使用し、銀支持電極AG-68/銀比較電極AM-44を用いた。
架橋性ゴム組成物を、縦15cm、横15cm、深さ0.2cmの金型に入れ、プレス圧10MPaで加圧しながら170℃で20分間プレス成形した後、170℃で4時間二次架橋を行うことでシート状のゴム架橋物を得た。得られたシート状のゴム架橋物を、温度125℃としたLLC(Long Life Coolant)中に、168時間浸漬させた。LLCとして、AcDelco社製「Dex-Cool」の50%水溶液を使用した。そして、下記式にしたがって、LLC浸漬後の膨潤度を求めた。LLC浸漬後の膨潤率が低いほど、耐LLC性に優れているといえる。
LLC浸漬後の膨潤度(%)=(LLC浸漬後のゴム架橋物の体積-LLC浸漬前のゴム架橋物の体積)÷LLC浸漬前のゴム架橋物の体積×100
内径30mm、リング径3mmの金型を用いて、架橋性ゴム組成物を170℃で20分間、プレス圧10MPaで架橋した後、170℃で4時間二次架橋を行うことにより、O-リング状の試験片を得た。そして、得られたO-リング状の試験片を用いて、O-リング状の試験片を挟んだ二つの平面間の距離をリング厚み方向に25%圧縮した状態で150℃にて168時間保持する条件で、JIS K6262に従って、圧縮永久歪みを測定した。この値が小さいほど、耐圧縮永久歪み性に優れる。
なお、本実施例では、O-リング状の試験片にて圧縮永久歪みを測定するものであるが、本発明者等の知見によると、ディスク形状における圧縮永久歪みが低い場合でも、O-リング状の試験片とした場合には、圧縮永久歪みが高いものとなる場合があり、そのため、本実施例では、このような知見の下、O-リング状の試験片にて圧縮永久歪みを測定するものである。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-1)の製造)
金属製ボトルに、イオン交換水180部、濃度10重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液25部、濃度10%のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩5部、アクリロニトリル20部、マレイン酸モノn-ブチル5部、アクリル酸n-ブチル35部、t-ドデシルメルカプタン(分子量調整剤)0.75部の順に仕込み、内部の気体を窒素で3回置換した後、1,3-ブタジエン40部を仕込んだ。金属製ボトルを10℃に保ち、クメンハイドロパーオキサイド(重合開始剤)0.1部、還元剤、キレート剤、およびビルダー適量を仕込み、攪拌しながら重合反応を継続し、重合転化率が80%になった時点で、濃度2.5重量%の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル水溶液(重合停止剤)4部を加えて重合反応を停止した。次いで、水温60℃で残留単量体を除去し、共重合体ゴムのラテックス(固形分濃度25重量%)を得た。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-2)の製造)
製造例1と同様にして、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)を得るとともに、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)の凝固を行う際に、凝固塩水溶液として、塩化カルシウム水溶液(1重量%水溶液、pH=2.5)および塩化ナトリウム水溶液(10重量%水溶液、pH=2.5)を、カルボキシル基含有ニトリルゴム100部に対し、塩化カルシウム換算で1部および塩化ナトリウム換算で40部となる量にて使用したこと、および、水2000部を使用した水洗の回数を6回としたこと以外は、製造例1と同様にして、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-2)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-2)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-2)中のナトリウム、カルシウム、マグネシウムのそれぞれの含有量および合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表1に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-3)の製造)
製造例1と同様にして、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)を得るとともに、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)の凝固を行う際に、凝固塩水溶液として、塩化カルシウム水溶液(10重量%水溶液、pH=2.5)および硫酸マグネシウム水溶液(20重量%水溶液、pH=2.5)を、カルボキシル基含有ニトリルゴム100部に対し、塩化カルシウム換算で10部および硫酸マグネシウム換算で70部となる量にて使用したこと、および、水2000部を使用した水洗の回数を2回としたこと以外は、製造例1と同様にして、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-3)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-3)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-3)中のナトリウム、カルシウム、マグネシウムのそれぞれの含有量および合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表1に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-4)の製造)
製造例1と同様にして、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)を得るとともに、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)の凝固を行う際に、凝固塩水溶液として、塩化ナトリウム水溶液(20重量%水溶液、pH=2.5)を、カルボキシル基含有ニトリルゴム100部に対し、塩化ナトリウム換算で80部となる量にて使用したこと、および、水2000部を使用した水洗の回数を5回としたこと以外は、製造例1と同様にして、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-4)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-4)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-4)中のナトリウム、カルシウム、マグネシウムのそれぞれの含有量および合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表1に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-5)の製造)
アクリロニトリルの使用量を15部に、アクリル酸n-ブチルの使用量を40部に、それぞれ変更した以外は、製造例1と同様にして、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-5)を得て、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-5)について、製造例1と同様の条件にて、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-5)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-5)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-5)中のナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表1に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-6)の製造)
アクリロニトリルの使用量を25部に、マレイン酸モノn-ブチルの使用量を7部に、それぞれ変更するとともに、アクリル酸n-ブチルに代えて、アクリル酸メトキシエチル28部を使用した以外は、製造例1と同様にして、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-6)を得て、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-6)について、製造例1と同様の条件にて、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-6)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-6)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-6)中のナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表1に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-7)の製造)
アクリロニトリルの使用量を37部に、1,3-ブタジエンの使用量を58部に、それぞれ変更するとともに、アクリル酸n-ブチルを使用しなかった以外は、製造例1と同様にして、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-7)を得て、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-7)について、製造例1と同様の条件にて、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-7)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-7)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-7)中のナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表1に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-8)の製造)
製造例1と同様にして得られたカルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)と、製造例6と同様にして得られたカルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-6)とを、カルボキシル基含有ニトリルゴム換算の重量比で20:80にて混合することで、混合ラテックス(X-8)を得た。そして、得られた混合ラテックス(X-8)について、製造例1と同様の条件にて、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-8)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-8)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-8)中のナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表1に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-9)の製造)
製造例1と同様にして得られたカルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)と、製造例6と同様にして得られたカルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-6)とを、カルボキシル基含有ニトリルゴム換算の重量比で80:20にて混合することで、混合ラテックス(X-9)を得た。そして、得られた混合ラテックス(X-9)について、製造例1と同様の条件にて、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-9)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-9)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-9)中のナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表1に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-10)の製造)
製造例1と同様にして、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)を得るとともに、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)の凝固を行う際に、凝固塩水溶液として、塩化カルシウム水溶液(10重量%水溶液、pH=2.5)および塩化ナトリウム水溶液(20重量%水溶液、pH=2.5)を、カルボキシル基含有ニトリルゴム100部に対し、塩化カルシウム換算で5部および塩化ナトリウム換算で100部となる量にて使用したこと以外は、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、製造例1と同様にして、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-10)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-10)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-10)中のナトリウム、カルシウム、マグネシウムのそれぞれの含有量および合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表2に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-11)の製造)
製造例1と同様にして、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)を得るとともに、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)の凝固を行う際に、凝固塩水溶液の代わりに、メタノールを、カルボキシル基含有ニトリルゴム100部に対し、1600部となる量にて使用したこと以外は、製造例1と同様にして、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-11)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-11)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-11)中のナトリウム、カルシウム、マグネシウムのそれぞれの含有量および合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表2に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-12)の製造)
製造例1と同様にして、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)を得るとともに、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)の凝固を行う際に、凝固塩水溶液として、硫酸マグネシウム水溶液(30重量%水溶液、pH=2.5)および塩化ナトリウム水溶液(20重量%水溶液、pH=2.5)を、カルボキシル基含有ニトリルゴム100部に対し、硫酸マグネシウム換算で50部および塩化ナトリウム換算で100部となる量にて使用したこと、および、水2000部を使用した水洗の回数を2回としたこと以外は、製造例1と同様にして、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-12)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-12)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-12)中のナトリウム、カルシウム、マグネシウムのそれぞれの含有量および合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表2に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-13)の製造)
製造例1と同様にして、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)を得るとともに、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-1)の凝固を行う際に、凝固塩水溶液として、塩化ナトリウム水溶液(20重量%水溶液、pH=2.5)を、カルボキシル基含有ニトリルゴム100部に対し、塩化ナトリウム換算で80部となる量にて使用したこと、および、水2000部を使用した水洗の回数を7回としたこと以外は、製造例1と同様にして、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-13)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-13)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-13)中のナトリウム、カルシウム、マグネシウムのそれぞれの含有量および合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表2に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-14)の製造)
マレイン酸モノn-ブチルに代えて、メタクリル酸5部を使用した以外は、製造例1と同様にして、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-14)を得て、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-14)について、製造例1と同様の条件にて、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-14)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-14)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-14)中のナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表2に示す。
(ニトリルゴム(A-15)の製造)
アクリル酸n-ブチルの使用量を40部に変更するとともに、マレイン酸モノn-ブチルを使用しなかった以外は、製造例1と同様にして、ニトリルゴムのラテックス(X-15)を得て、得られたニトリルゴムのラテックス(X-15)について、製造例1と同様の条件にて、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、ニトリルゴム(A-15)を得た。得られたニトリルゴム(A-15)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたニトリルゴム(A-15)中のナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表2に示す。
(カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-16)の製造)
水素添加反応の条件を、パラジウム含有量が500重量ppmになるように変更した以外は、製造例1と同様に、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-16)を得て、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(X-16)について、製造例1と同様の条件にて、凝固、洗浄および乾燥を行うことで、カルボキシル基含有ニトリルゴム(A-16)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-16)の組成、ヨウ素価、およびカルボキシル基含有量、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-16)中のナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を表2に示す。
バンバリーミキサを用いて、製造例1にて得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-1)100部に、シリカ(商品名「Ultrasil VN2」、EVONIK社製)55部、アミノ基変性シリコーンオイル(商品名「KF-868」、信越シリコーン社製、上記一般式(7)で表される化合物)4部、トリメリット酸トリ-2-エチルヘキシル(商品名「アデカサイザーC-8」、ADEKA社製、可塑剤)5部、4,4’-ジ-(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(商品名「ノクラックCD」、大内新興化学社製、老化防止剤)1.5部、ステアリン酸1部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル(商品名「フォスファノールRL210」、東邦化学工業社製、加工助剤)1部を添加して、50℃で5分間混合した。次いで、得られた混合物を50℃のロールに移して、ヘキサメチレンジアミンカルバメート(デュポンダウエラストマー社製、商品名「Diak#1」、脂肪族多価アミン類に属するポリアミン架橋剤)1.9部、および1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-ウンデセン-7(DBU)(商品名「RHENOGRAN XLA-60(GE2014)」、RheinChemie社製、DBU60%(ジンクジアルキルジフォスフェイト塩になっている部分も含む)、塩基性架橋促進剤)4部を配合して、混練することにより、架橋性ゴム組成物を得た。
製造例1で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-1)に代えて、製造例2~4で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-2)~(A-4)をそれぞれ使用した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ゴム組成物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
シリカ55部に代えて、ビニル基含有シランカップリング剤処理珪酸アルミニウム(商品名「Burgess KE」、バーゲス・ピグメント社製、表面処理珪酸塩)90部を使用した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ゴム組成物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
アミノ基変性シリコーンオイル(商品名「KF-868」)4部に代えて、アミノ基変性シリコーンオイル(商品名「ストラクトールHT740」、エスアンドエスジャパン社製)4部を使用した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ゴム組成物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
アミノ基変性シリコーンオイル(商品名「KF-868」)の使用量を1部に変更した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ゴム組成物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
製造例1で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-1)に代えて、製造例5~9で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-5)~(A-9)をそれぞれ使用し、ヘキサメチレンジアミンカルバメートの使用量をそれぞれ1.9部、2.7部、1.9部、2.5部、2.1部に変更した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ゴム組成物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
ロールを用いて、製造例1で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-1)20部と、製造例6で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-6)80部とを素練りすることで、ブレンドゴムを得た。そして、得られたブレンドゴムについて、上記方法にしたがって、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムのそれぞれの含有量および合計含有量、ならびに塩化物イオン含有量を測定した。測定結果を表1に示す。そして、得られたブレンドゴム100部を使用したこと、およびヘキサメチレンジアミンカルバメートの使用量を2.5部としたこと以外は、実施例1と同様にして、架橋性ゴム組成物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
製造例1で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-1)に代えて、製造例10~12で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-10)~(A-12)をそれぞれ使用した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ゴム組成物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
シリカ55部に代えて、FEFカーボン(商品名「シーストSO」、東海カーボン社製)50部を使用した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ゴム組成物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
製造例1で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-1)に代えて、製造例13で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-13)を使用した以外は、比較例4と同様にして、架橋性ゴム組成物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
製造例1で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-1)に代えて、製造例14で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-14)を使用した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ゴム組成物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
製造例1で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-1)に代えて、製造例15で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-15)を使用したこと、および、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、および1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-ウンデセン-7(DBU)に代えて、1,3-ビス(t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン40%品(商品名「Vul Cup 40KE」、アルケマ社製、有機過酸化物架橋剤)8部を使用した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ゴム組成物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
製造例1で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-1)に代えて、製造例16で得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(A-16)を使用した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ゴム組成物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
また、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの合計含有量が130重量ppm未満である場合や、逆に、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの合計含有量が1000重量ppm超である場合には、得られるゴム架橋物は、耐圧縮永久歪み性に劣る結果となった(比較例2,3)。
さらに、ケイ素を含有する充填剤の代わりに、カーボンを配合した場合には、ナトリウムの含有量を比較的少なくすると、耐圧縮永久歪み性に劣る結果となり、ナトリウムの含有量を比較的多くすると、耐LLC性に劣る結果となった(比較例4,5)。
また、α,β-エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル単量体単位を含有しないニトリルゴムを用いた場合や、ヨウ素価が120を超えるニトリルゴムを用いた場合にも、得られるゴム架橋物は、耐圧縮永久歪み性に劣る結果となった(比較例6~8)。
Claims (6)
- α,β-エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル単量体単位を0.1~20重量%の割合で含有し、ヨウ素価が60以下であり、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの合計含有量が130~1000重量ppm、ナトリウムの含有量が600重量ppm以下であるカルボキシル基含有ニトリルゴムと、
ケイ素を含有する充填剤と、を含有するニトリルゴム組成物。 - 変性シリコーンオイルをさらに含有する請求項1に記載のニトリルゴム組成物。
- 前記変性シリコーンオイルが、変性基として、アミノ基を有する請求項2に記載のニトリルゴム組成物。
- 前記カルボキシル基含有ニトリルゴムが、α,β-エチレン性不飽和モノカルボン酸エステル単量体単位を11~50重量%の割合で含有する請求項1~3のいずれかに記載のニトリルゴム組成物。
- 請求項1~4のいずれかに記載のニトリルゴム組成物に、多価アミン化合物を配合してなる架橋性ゴム組成物。
- 請求項5に記載の架橋性ゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物。
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