JP2020048035A - 回路異常検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気回路に生じている異常を精度よく検出できる回路異常検出装置を提供する。【解決手段】電気回路に接続される回路異常検出素子に流れる電流に対応する電圧または回路異常検出素子にかかる電圧を検出してデジタル値で出力するAD変換回路と、AD変換回路が測定した測定値を、回路異常検出素子の抵抗値が予め設定した標準抵抗値であるとした場合の値である補正後測定値に補正する補正部(S14)と、補正前の測定値と補正前閾値との比較に基づいて電気回路に異常が生じているか否かを判断する第1判断部(S12)と、補正後測定値と補正後閾値との比較に基づいて電気回路に異常があるか否かを判断する第2判断部(S15)と、第1判断部の判断結果および第2判断部の判断結果の少なくとも一方において、電気回路に異常が生じていると判断されている場合に、電気回路に生じている異常を検出したとする異常検出部(S13、S16)とを備える。【選択図】図6

Description

電気回路に生じている異常を検出する回路異常検出装置に関する。
特許文献1には、過電流検出回路により過電流を検出することが記載されている。また、シャント抵抗で電流値を電圧値に変換しAD変換回路で電圧値を示すデジタル値を読み取ることも記載されている。
特開2000−134955号公報
過電流を検出するためには、測定した電圧値を示しているデジタル値と閾値とを比較する。測定する電圧値あるいはそれに対応する電流値とデジタル値との対応関係を示す対応関係式は直線であり、この直線の傾きは、用いる抵抗器が持つ抵抗値のカタログ上の値(以下、カタログ値)を変更することにより調整が可能である。なお、最終的には、個体差を考慮して、測定する電圧値あるいはそれに対応する電流値とデジタル値との関係は、個別に補正する必要がある。
電圧値およびそれに対応する電流値の検出分解能を高くするためには、対応関係式の傾きを、ある程度大きくする必要がある。この観点から、対応関係式の傾きがある程度大きくなる抵抗値を持つ抵抗器を用いる必要がある。
過電流を検出する場合の閾値は、正常な電流値を少しでも超えた場合には、過電流を検出できる値であることが理想である。この観点からは、閾値は低いほうが好ましい。
しかし、抵抗には温度依存性があることから、抵抗を利用して検出する電圧値およびそれに対応する電流値とデジタル値との関係も、温度依存性がある。つまり、正常な同じ電流値であっても、出力されるデジタル値は変動する。そのため、閾値を低くするのにも限界がある。
その一方で、閾値を高くし過ぎれば、当然のことながら過電流を検出できない場合が多くなるので、閾値を高くしすぎることも好ましくない。
以上のことから、過電流を検出する場合、閾値は、個体差を考慮しても正常な電流値を過電流と誤検出せず、かつ、過電流が迅速に検出できるように、閾値は、ある範囲内に設定する必要がある。
個体ごとに閾値を設定することは手間になるので、閾値は、個体によらず共通の値とすることが好ましい。閾値を個体によらない共通値とする場合、対応関係式を、抵抗器の抵抗値がカタログ値であるとして設定し、その対応関係式に基づいて閾値を設定することになる。
ところで、AD変換回路がデジタル値に変換できるアナログ信号の大きさの範囲は決まっている。そのため、対応関係式の傾きが大きいと、電圧値に対応するデジタル値が、AD変換回路が出力できるデジタル値の上限となってしまいやすくなる。電圧値に対応するデジタル値が、AD変換回路が出力できるデジタル値の上限を超えている場合、測定する電圧値の大きさによらず、上限値が出力される。閾値が表す電圧値がデジタル値の上限値が表す電圧値よりも高くなっていると過電流を検出することができないので、閾値が表す電圧値はデジタル値の上限値が表す電圧値よりも小さい値である必要がある。
対応関係式の傾きを小さくすれば、同じ電圧値に対応するデジタル値が小さい値になるので、閾値が表す電圧値がデジタル値の上限値が表す電圧値を超えにくい。つまり、閾値が表す電圧値をデジタル値の上限値が表す電圧値よりも小さくするためには、対応関係式の傾きを小さくすることが好ましい。しかしながら、すでに説明したように、検出分解能の観点から、対応関係式の傾きは、あまり小さくすることはできない。
電圧測定に抵抗器を用いており、抵抗器の持つ抵抗値に個体差がある等の理由により、測定する電圧値あるいはそれに対応する電流値とデジタル値との関係は、個別に補正する必要がある。
実際に得られたデジタル値を補正することにより、補正後の値は、抵抗値がカタログ値であるとして測定した場合の値になる。これにより、抵抗値がカタログ値であるとして設定した閾値との比較が可能になる。
実際に得られたデジタル値を補正することで、デジタル値の上限値が表す電圧値を超えないように設定した閾値との比較は可能になる。しかし、補正により、デジタル値が上限値に達しないようになるわけではない。デジタル値が上限値に達していない場合に、補正により、閾値と比較できる値になるだけである。デジタル値が上限値に達してしまうか否かは、個体ごとにばらつく抵抗値に依存する。測定する電圧値とデジタル値との関係を表す対応関係式を求めた場合に、その式の傾きが大きくなる個体については、抵抗値がカタログ値であるとして事前に設定した閾値よりも、デジタル値の上限値が低くなってしまう恐れがあった。
ここまで説明したように、閾値を事前に設定しておき、AD変換回路で得たデジタル値と閾値とを比較して過電流を検出する装置では、個体によっては、デジタル値の上限が閾値を超えず、過電流を検出できない恐れがある。
以上は、過電流検出装置を例として具体的に説明した課題である。しかし、回路が断線していることを検出したい場合もある。回路が断線していることを検出する回路異常検出装置では、デジタル値と断線検出用に設定した閾値とを比較する。そして、デジタル値が閾値よりも低くなったことにより、回路断線を検出する。
しかし、AD変換回路がデジタル値に変換できるアナログ信号の大きさには範囲があることから、AD変換回路がデジタル値に変換できるアナログ信号の大きさには下限もある。したがって、過電流を検出する場合と同様、閾値を事前に設定しておき、AD変換回路で得たデジタル値と閾値とを比較して回路断線を検出する装置では、個体によっては、デジタル値の下限が閾値を超えず、回路断線を検出できない恐れがある。
また、AD変換回路が直接的に検出している値は電圧値であるので、電圧値の異常を検出する回路異常検出装置であれば、過電流を検出する場合、および、回路断線を検出する場合と同様の課題が生じる。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、電気回路に生じている異常を精度よく検出できる回路異常検出装置を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示した技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための1つの開示は、
電気回路(10)に生じている異常を検出する回路異常検出装置であって、
電気回路に接続される回路異常検出素子(32、60、70)に流れる電流に対応する電圧または回路異常検出素子にかかる電圧を検出してデジタル値で出力するAD変換回路(22)と、
AD変換回路が出力したデジタル値またはデジタル値が表す電圧値である測定値を、回路異常検出素子の抵抗値が予め設定した標準抵抗値であるとした場合の値である補正後測定値に補正する補正部(S14)と、
補正部が補正する前の測定値と、補正前の測定値が異常であるか否かを判断するための閾値である補正前閾値との比較に基づいて、電気回路に異常が生じているか否かを判断する第1判断部(S12、S21)と、
補正後測定値と、補正後測定値が異常であるか否かを判断するための閾値である補正後閾値との比較に基づいて、電気回路に異常があるか否かを判断する第2判断部(S15、S23)と、
第1判断部の判断結果および第2判断部の判断結果の少なくとも一方において、電気回路に異常が生じていると判断されている場合に、電気回路に生じている異常を検出したとする異常検出部(S13、S16、S22、S24)と、を備えている。
回路異常検出素子が持つ抵抗値のばらつき等により、個体によっては、補正後測定値の上限値または下限値が閾値を超えない可能性があることを考慮し、第1判断部において、補正前の測定値と補正前閾値とを比較する。加えて、補正後測定値と補正後閾値も比較する。そして、少なくとも一方の比較により、電気回路に異常が生じていると判断されている場合に、電気回路に生じている異常を検出したとする。
このようにすることで、補正後測定値と閾値との比較では電気回路の異常が検出できない場合でも、電気回路に生じている異常を検出できる。したがって、電気回路の異常を検出する精度が向上する。
電気回路10とMPU20の構成を示す図である。 初期誤差を補正するための補正係数を算出する手順を示すフローチャートである。 理想線と実製品についてのメイン電流IOUTに対するデジタル値Dの関係を示す線を示す図である。 メイン電流IOUTに対するデジタル値Dの関係を示す直線のうち傾きが最大の直線を示す図である。 メイン電流IOUTに対するデジタル値Dの関係を示す直線のうち傾きが最小の直線を示す図である。 CPU24が実行する過電流検出処理を示す図である。 CPU24が実行する断線検出処理を示す図である。 変形例1においてCPU24が実行する処理を示す図である。 変形例2においてCPU24が図6を実行する前に一度実行する処理を示す図である。 変形例3の回路構成を示す図である。 変形例4の回路構成を示す図である。
<第1実施形態>
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。図1には、電気回路10とMPU20を示している。MPU20は電気回路10の異常を監視する回路異常検出装置の要素の一部である。
電気回路10は、パワー半導体デバイス30、負荷40、抵抗器50を備えている。パワー半導体デバイス30は、負荷40に流す電流を制御するためのMOSFETであるメインMOSFET31と、そのメインMOSFET31と並列に接続された電流検出用のMOSFETであるセンスMOSFET32を備えている。MPU20は、センスMOSFET32に流れる電流値を検出することで、電気回路10に生じている電流異常を検出するようになっており、センスMOSFET32は回路異常検出素子である。また、パワー半導体デバイス30は、オペアンプ33と、バイポーラ型のトランジスタ34も備えている。
メインMOSFET31は、ソース端子が負荷40に接続され、ドレイン端子が電源電圧+Bに接続され、ゲート端子がMPU20に接続されている。センスMOSFET32は、ソース端子がトランジスタ34のコレクタ端子およびオペアンプ33の反転入力端子に接続され、ドレイン端子が電源電圧+Bに接続され、ゲート端子がMPU20に接続されている。
オペアンプ33の非反転入力端子はメインMOSFET31のソース端子に接続されている。トランジスタ34は、ベース端子がオペアンプ33の出力端子に接続され、エミッタ端子が抵抗器50に接続され、コレクタ端子がセンスMOSFET32のソース端子に接続されている。
このような構成を備える電気回路10においては、オペアンプ33の出力が反転入力端子に接続されているので、オペアンプ33の反転入力端子にかかる電圧と非反転入力端子にかかる電圧とが等しくなる。そのため、センスMOSFET32が持つオン抵抗をRonS、メインMOSFET31が持つオン抵抗をRonK、メインMOSFET31に流れる電流をメイン電流IOUT、センスMOSFET32に流れる電流をセンス電流ISとすると式1が成立する。
(式1) RonS*IS=RonK*IOUT
オン抵抗RonS、RonKが既知であれば、センス電流ISを測定することで、式1からメイン電流IOUTを計算することができる。MPU20は、センス電流ISが抵抗器50により電圧に変換された値を読み取る。
MPU20は、I/Oポート21、AD変換回路(以下、ADC)22、DA変換回路(以下、DAC)23、CPU24を備えている。ADC22は、MPU20に入力されるアナログ値である電圧値が入力され、その電圧値をデジタル値Dに変換して出力する。デジタル値Dは、単なる数値であり単位はない。デジタル値Dは、たとえば、0〜100までの離散値として表される。このデジタル値Dに電圧換算係数を乗じると、デジタル値Dが表す電圧値が得られる。DAC23は、CPU24が出力するデジタル信号をアナログ信号に変換して出力する。
CPU24は、ADC22が出力するデジタル値Dまたはそのデジタル値Dが表す電圧値の大きさに基づいて、負荷40に流れる電流が異常であるか否かを判断する。CPU24が負荷40に流れる電流が異常であるか否かを判断する処理を電流異常検出処理とする。また、デジタル値Dまたはそのデジタル値Dが表す電圧値は、ADC22により測定された測定値である。
異常には、電流値が大きすぎる異常すなわち過電流と、電流値が小さすぎる異常とがある。電流値が小さすぎる異常は、断線が生じていると推定できる。CPU24は、過電流であることを検出した場合には、DAC23にメインMOSFET31およびセンスMOSFET32をオフにするためのオフ信号を出力する。このオフ信号は、DAC23によりアナログ信号に変換されて、I/Oポート21を介して、メインMOSFET31およびセンスMOSFET32のゲート端子に入力される。
[電流異常検出処理]
次に、CPU24が実行する電流異常検出処理について説明する。以下では、CPU24は、測定したデジタル値Dを用いて電流異常検出処理を実行するとして説明する。なお、CPU24が備える機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等を用いて(換言すればハードウェアとして)実現してもよい。また、CPU24が備える機能の一部又は全部を、CPU24によるソフトウェアの実行とハードウェア部材の組み合わせによって実現してもよい。
前述したように、式1からメイン電流IOUTを計算することができる。メインMOSFET31、センスMOSFET32には、オン抵抗RonS、RonKのカタログ値が適切な製品型番のMOSFETを選択する。したがって、オン抵抗RonS、RonKのカタログ値は既知である。なお、カタログ値は、標準抵抗値ということもできる。
(初期誤差補正)
しかし、オン抵抗RonS、RonKには個体差があることから、電流異常検出処理では、最初に、個体差により生じるオン抵抗RonS、RonKの違いを補正するための補正係数を算出する。なお、最初に補正するオン抵抗RonS、RonKの誤差を、初期誤差とする。
図2に初期誤差を補正するための補正係数を算出する手順を示す。この図2に示す手順を、出荷時など、製品を使用する前に作業者が一度、実行する。ステップ(以下、ステップを省略)S1では、抵抗値が既知の負荷40をパワー半導体デバイス30に接続し、既知の電源電圧をパワー半導体デバイス30に印加する。これにより、メイン電流IOUTは算出できる。このときADC22が示すデジタル値Dを測定する。抵抗値が異なる2種類の負荷40を接続して、それぞれデジタル値Dを測定することで、メイン電流IOUTとデジタル値Dとの対応を2組得ることができる。
図3に示す2点、P1、P2は、S1で得たメイン電流IOUTとデジタル値Dとの対応を示す点である。図3には、オン抵抗RonS、RonKがカタログ値であるときのメイン電流IOUTに対するデジタル値Dの関係を示す理想線を実線で示している。
一方、P1、P2を結ぶ破線で示す直線が、デジタル値Dを測定した実製品についてのメイン電流IOUTに対するデジタル値Dの関係を示す線(以下、実製品線)である。S2では、実製品線の傾きを理想線の傾きにするための補正係数を算出する。この補正係数は、MPU20が備える所定の不揮発性メモリに記憶される。
(過電流閾値の設定)
図3には、過電流を検出する必要がある範囲と過電流閾値THOVCも示している。次にこれら過電流を検出する必要がある範囲と過電流閾値THOVCについて説明する。理想的には、正常な電流値を少しでも超えた場合に過電流を検出したい。そのためには、本実施形態における測定対象量であるメイン電流IOUTが、正常範囲を超えて大きいこと、すなわち、過電流が流れていることを検出するための閾値である過電流閾値THOVCを低くすることが望ましい。
しかし、オン抵抗RonS、RonKに初期誤差、温度誤差がある等の理由により、実製品線の傾きは、理想線の傾きよりも大きくなることもある。そして、傾きが大きいほど、実製品に流れるメイン電流IOUTが同じでも、デジタル値Dは大きくなる。したがって、過電流閾値THOVCを低くしすぎると、実製品線の傾きが大きい実製品については、過電流ではないのに、過電流であると検出してしまう恐れがある。一方、過電流閾値THOVCを高くしすぎると、過電流を検出したときのメイン電流IOUTが大きくなりすぎる。
したがって、種々の変動要因を考慮した場合、過電流であると検出する必要があるメイン電流IOUTは、ある範囲内であることになる。この範囲が、図3に示す過電流を検出する必要がある範囲である。過電流を検出する必要がある範囲は予め設定する。そして、過電流閾値THOVCは、過電流を検出する必要がある範囲において、理想線と交差する値に設定する。過電流閾値THOVCは、実製品によらない一定値である。
(補正前と補正後の閾値)
過電流閾値THOVCを理想線と交差する値に設定することから、この過電流閾値THOVCと比較するデジタル値Dも、メイン電流IOUTとデジタル値Dとの関係が理想線であるときの値に補正する必要がある。そのために、S2で算出した補正係数を乗じる補正を行う。
しかし、ADC22が出力できるデジタル値Dには、ADC22が変換可能な入力電圧の範囲により定まる上限値がある。そのため、図3に示すように、上限がなければ上限値を超える大きさのメイン電流IOUTを示す電圧値がADC22に入力されたとしても、ADC22の出力値が上限値になってしまう。
図4において、一点鎖線は、メイン電流IOUTに対する補正後のデジタル値D(以下、補正後デジタル値D(A))の変化を表している。なお、補正後デジタル値D(A)は補正後測定値の一例である。図4では、補正後デジタル値D(A)の上限が補正後過電流閾値THOVC(A)よりも低くなっている。補正後過電流閾値THOVC(A)は、補正後閾値および高補正後閾値の一例である。
補正後デジタル値D(A)の上限値が補正後過電流閾値THOVC(A)を下回るようになる大きさである場合、補正後デジタル値D(A)は補正後過電流閾値THOVC(A)を超えることはない。したがって、実際には過電流が生じているにもかかわらず、過電流を検出できないという問題が生じる。
そこで、過電流閾値THOVCは、補正前のデジタル値D(以下、補正前デジタル値D(B))と比較するために、もう一つ設定されている。以下、2つの過電流閾値THOVCのうち、補正前デジタル値D(B)と比較するための過電流閾値THOVCを補正前過電流閾値THOVC(B)とする。補正前過電流閾値THOVC(B)は補正前閾値および高補正前閾値の一例である。
図4には、補正前過電流閾値THOVC(B)も示している。補正前過電流閾値THOVC(B)は、傾きが最大の実製品線において、メイン電流IOUTが過電流を検出する必要がある範囲の下限値のときのデジタル値Dよりも少し大きい値に設定することができる。図4には、傾きが最大の実製品線を示している。
一方、補正後過電流閾値THOVC(A)は、傾きが最小の実製品線において、メイン電流IOUTが、過電流を検出する必要がある範囲の上限値のときのデジタル値Dよりも少し大きい値に設定することができる。
なお、実製品線の傾きの範囲は、予め決定することができる。実製品線の傾きは、RonK/RonSであり、RonKとRonSは、実製品ごとにばらつきがあるけれども、メインMOSFET31、センスMOSFET32ともに、RonK、RonSがある範囲内に入ることが、製品仕様上、保証されているからである。
図4において、補正前過電流閾値THOVC(B)は、過電流を検出する必要がある範囲内で、補正前デジタル値D(B)と交差している。したがって、補正後デジタル値D(A)は補正後過電流閾値THOVC(A)を超えない実製品でも、補正前過電流閾値THOVC(B)と補正前デジタル値D(B)とを比較すれば、過電流を検出する必要がある範囲において、過電流検出ができることが分かる。
図5には、傾きが最小の実製品線を示している。図5においても、破線が、補正前の実製品線であり、一点鎖線が、メイン電流IOUTに対する補正後デジタル値D(A)の変化を示す線、すなわち、補正後の実製品線である。
図5に示すように、傾きが最小の実製品線では、図4とは反対に、補正前デジタル値D(B)が補正前過電流閾値THOVC(B)を超えるのは、過電流を検出する必要がある範囲よりもメイン電流IOUTが大きくなってからである。したがって、傾きが最小の実製品線を示す実製品では、補正前過電流閾値THOVC(B)を使っても、過電流を検出する必要がある範囲内では過電流を検出することができない。
しかし、傾きが最小の実製品線を示す実製品では、メイン電流IOUTが、過電流を検出する必要がある範囲内にあるときに、補正後デジタル値Dが補正後過電流閾値THOVC(A)を超える。したがって、傾きが最小の実製品線を示す実製品では、補正後デジタル値Dと補正後過電流閾値THOVC(A)を比較すれば、過電流を検出する必要がある範囲内では過電流を検出することができる。これら補正前過電流閾値THOVC(B)および補正後過電流閾値THOVC(A)は、実製品におけるオン抵抗RonS、RonKのばらつきを考慮していることから、実製品によらない一定値であり、事前に設定しておくことができる。
(過電流検出処理)
以上のことから、本実施形態では、補正前過電流閾値THOVC(B)および補正後過電流閾値THOVC(A)の2つの閾値を用いて過電流を検出する。図6に、CPU24が実行する過電流検出処理を示す。CPU24は、通電中、一定周期で図6に示す処理を実行する。なお、図6に示す処理において、S12は第1判断部に相当し、S13、S16は異常検出部に相当し、S14は補正部に相当し、S15は第2判断部に相当する。
S11では、補正前デジタル値D(B)をADC22から読み取る。S12では、S11で読み取った補正前デジタル値D(B)が補正前過電流閾値THOVC(B)よりも大きいか否かを判断する。この判断がYESであればS13に進む。S13では、過電流を検出したとする。そして、DAC23にメインMOSFET31およびセンスMOSFET32をオフにするためのオフ信号を出力する。
S12の判断がNOであればS14に進む。S14では、S11で読み取った補正前デジタル値D(B)に、S2で算出した補正係数を乗じる補正を行う。これにより、補正後デジタル値D(A)が得られる。補正係数は、実製品線の傾きを理想線の傾きにするための係数であり、実製品線および理想線の傾きは、オン抵抗RonS、RonKの比を表す。したがって、補正前デジタル値D(B)に補正係数を乗じる補正は、補正前デジタル値D(B)を、実製品のオン抵抗RonS、RonKがカタログ値(すなわち標準抵抗値)であるとした場合の値にする補正である。
S15では、S14で得た補正後デジタル値D(A)が補正後過電流閾値THOVC(A)よりも大きいか否かを判断する。この判断がYESである場合もS13に進み、過電流を検出したとする。一方、S15の判断もNOであればS16に進み、過電流ではないとする。
[第1実施形態のまとめ]
以上、説明した本実施形態では、センスMOSFET32が持つ抵抗値のばらつき等により、補正後デジタル値D(A)の上限値が補正後過電流閾値THOVC(A)を超えない可能性を考慮し、補正前デジタル値D(B)と補正前過電流閾値THOVC(B)とを比較する(S12)。加えて、補正後デジタル値D(A)と補正後過電流閾値THOVC(A)も比較する(S15)。そして、少なくとも一方の比較において、デジタル値Dが過電流閾値THOVCを超えていると判断した場合、電気回路10に過電流が流れているとする(S13)。
このようにすることで、補正後デジタル値D(A)と補正後過電流閾値THOVC(B)との比較では電気回路10に過電流が流れていることを検出できない場合でも、電気回路10に過電流が流れていることを検出できる。したがって、電気回路10に過電流が流れていることを検出する精度が向上する。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
第2実施形態では、図6に示した過電流検出処理に続き、CPU24が、図7に示す断線検出処理を実行する点が第1実施形態と相違する。電気回路10に断線が生じている場合、電流値が低下する。したがって、デジタル値Dが、断線検出用に設定した閾値よりも低ければ、断線であるとすることができる。
ただし、断線検出用の閾値とデジタル値Dを比較する場合も、オン抵抗RonS、RonKのばらつき等に起因する問題が、過電流検出の場合と同様に生じる。つまり、電気回路10に断線が生じていても、補正後デジタル値D(A)が断線検出用に設定した補正後断線閾値TH(A)よりも低くならない可能性がある。オン抵抗RonS、RonKなどの抵抗値のばらつき、および、ADC22に変換可能な入力電圧の範囲により定まる下限値があるからである。
なお、図3、図4、図5では、理想線、および、実製品線は、2軸の交点付近から立ち上がっている。これら理想線および実製品線が立ち上がっている点のメイン電流IOUTを0mAとすることもできる。つまり、ADC22が検出できる下限値を、メイン電流IOUT=0mAに対応する値とすることもできる。ただし、ADC22が検出できる下限値を、異常検出の分解能向上等の目的のために、0mAよりも大きいメイン電流IOUTに対応する値とすることもできる。
ADC22が検出できる下限値を、0mAよりも大きいメイン電流IOUTに対応する値とする場合、補正後デジタル値D(A)が補正後断線閾値TH(A)よりも低くならない可能性が生じる。
そこで、断線検出処理についても、補正後デジタル値D(A)と比較する補正後断線閾値TH(A)だけでなく、補正前デジタル値D(B)と比較する補正前断線閾値TH(B)を事前に設定しておく。
図7に、CPU24が実行する断線検出処理を示す。CPU24は、過電流検出処理において過電流ではないとした場合に、図7に示す処理を実行する。なお、図7に示す処理において、S12は第1判断部に相当し、S21は第1判断部に相当し、S22、S24は異常検出部に相当し、S23は第2判断部に相当する。
S21では、S11で読み取った補正前デジタル値D(B)が、補正前断線閾値TH(B)よりも小さいか否かを判断する。この判断がYESであればS22に進む。S22では、断線を検出したとする。なお、異常表示灯を装置外部から視認可能な位置に設けておき、断線を検出した場合には異常表示灯を点灯させるようにしてもよい。
S21の判断がNOであればS23に進む。S23では、S14で得た補正後デジタル値D(A)が補正後断線閾値TH(A)よりも小さいか否かを判断する。S23の判断がYESである場合もS22に進み、断線を検出したとする。一方、S23の判断もNOであればS24に進み、断線は生じていないとする。
第2実施形態では、補正後デジタル値D(A)の下限値が補正後断線閾値TH(A)よりも小さくならない可能性を考慮し、補正前デジタル値D(B)と補正前断線閾値TH(B)とを比較する(S21)。加えて、補正後デジタル値D(A)と補正後断線閾値TH(A)も比較する(S23)。そして、少なくとも一方の比較において、デジタル値Dが断線閾値THよりも小さいと判断した場合、電気回路10が断線しているとする(S22)。
このようにすることで、補正後デジタル値D(A)と補正後断線閾値TH(B)との比較では電気回路10が断線していることを検出できない場合でも、電気回路10が断線していることを検出できる。したがって、電気回路10が断線していることを検出する精度が向上する。
以上、実施形態を説明したが、開示した技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も開示した範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
<変形例1>
変形例1では、第1実施形態または第2実施形態において、さらに、CPU24が図8に示す処理を実行する。図8に示す処理は、図6の実行周期と同じ、または、それよりも長い周期で周期的に実行する。図8に示す処理、すなわち、S31〜S33は閾値補正部としての処理である。
S31では、電源電圧+Bの値を取得する。MPU20とは別に設けられた演算装置が電源電圧+Bを逐次測定しており、その演算装置とMPU20が相互に接続されている場合、その演算装置から、電源電圧+Bの値を取得することができる。また、MPU20が電源電圧+Bを測定できるようになっていてもよい。MPU20が電源電圧+Bを測定する場合、MPU20は電源電圧+Bを測定するためのADCを備える。
S32では、閾値補正係数を算出する。閾値補正係数は、S31で取得した電源電圧+Bの値を、電源電圧+Bの基準値で割ることで得られる。S33では、S32で得た閾値補正係数を、図6で使用する補正前過電流閾値THOVC(B)、補正後過電流閾値THOVC(A)に乗じる。また、図7を実施する場合には、補正前断線閾値TH(B)、補正後断線閾値TH(A)にも、S32で得た閾値補正係数を乗じる。図6、図7では、図8を実行して補正された最新の閾値THを使用する。
変形例1では、電気回路10に入力される電圧である電源電圧+Bの大きさに応じて、補正前閾値および補正後閾値を同じ比率で変化させていることになる。よって、電源電圧+Bに応じて、過電流閾値THOVCおよび断線閾値THを変更したい場合に、補正前後の過電流閾値THOVCおよび補正前後の断線閾値THをまとめて変更することができる。
<変形例2>
変形例2では、CPU24は、図6を実行する前に、一度、図9に示す処理を実行する。なお、図9に示す処理を実行するとき、図2において実製品線は算出済みである。
S41では、補正後デジタル値D(A)が補正後過電流閾値THOVC(A)を超える可能性があるか否かを判断する。図4と図5の比較から分かるように、実製品線の傾きが大きい場合に補正後デジタル値D(A)が補正後過電流閾値THOVC(A)を超えず、実製品線の傾きが小さい場合には補正後デジタル値D(A)が補正後過電流閾値THOVC(A)を超える。また、補正後過電流閾値THOVC(A)および上限値は一定値である。したがって、補正後デジタル値D(A)が補正後過電流閾値THOVC(A)を超えなくなる実製品線の傾きは事前に計算することができる。
補正後デジタル値D(A)が補正後過電流閾値THOVC(A)を超えなくなる実製品線の傾きをα0とすると、S41では、図2の手順を実行して算出した実製品線の傾きが、α0よりも大きいか否かを判断することになる。実製品線の傾きがα0以下であればS41の判断はYESになり、S42に進む。
S42では、以降、過電流検出処理として図6を実行することに決定する。一方、実製品線の傾きがα0よりも大きい場合にはS41の判断がNOになり、S43に進む。S43では、過電流検出処理において補正前判断を省略することに決定する。補正前判断とは、図6におけるS12のことであり、補正前判断を省略した過電流検出処理は、図6からS12を除いた処理である。補正後デジタル値D(A)が補正後過電流閾値THOVC(A)を超えることができるので、補正前デジタル値D(B)と補正前過電流閾値THOVC(B)との比較を省略しても過電流を検出できる。そこで、補正前デジタル値D(B)と補正前過電流閾値THOVC(B)との比較を行わないのである。そして、補正後デジタル値D(A)が補正後過電流閾値THOVC(A)を超えた場合には、電気回路10に過電流が流れているとする。
この変形例2のようにすれば、周期的に実行する過電流検出処理を簡略化できる。しかも、MPU20は、補正前デジタル値D(B)と補正前過電流閾値THOVC(B)とを比較する構成を備えているので、実製品線の傾きが大きい実製品に適用された場合にも、過電流を精度よく検出できるという汎用性を備える。
<変形例3>
実施形態では、センスMOSFET32が回路異常検出素子であった。しかし、回路異常検出素子はこれに限られない。図10では、回路異常検出素子として抵抗器60を備える。図10では、オペアンプ33の反転入力端子は、抵抗器60の一方の端に接続され、非反転入力端子は抵抗器60の他方の端に接続されている。オペアンプ33の出力は、MPU20に入力される。このようにしても、負荷40を含む電気回路に流れる電流が異常であるか否かを検出できる。
<変形例4>
これまでの説明では、ADC22は直接的には電圧値を測定しているが、測定対象量は電流であり、電流値の大きさを示す電圧値をADC22で検出していた。しかし、当然、測定対象量が電圧であってもよい。図11では、回路異常検出素子として抵抗器70を備える。MPU20はこの抵抗器70の一端にかかる電圧をADC22により検出する。このようにすることで、抵抗器80を含む電気回路の電圧異常を検出することができる。
<変形例5>
これまでの説明は、デジタル値Dを閾値THと比較していた。しかし、デジタル値Dに電圧換算係数を乗じた電圧値を、その電圧値に対して設定した閾値THと比較することで、電気回路10の異常を検出してもよい。なお、デジタル値Dに電圧換算係数を乗じた電圧値は測定値の一例である。
10:電気回路 20:MPU 21:I/Oポート 24:CPU 30:パワー半導体デバイス 31:メインMOSFET 32:センスMOSFET(回路異常検出素子) 33:オペアンプ 34:トランジスタ 40:負荷 50:抵抗器 60:抵抗器(回路異常検出素子) 70:抵抗器(回路異常検出素子) 80:抵抗器 S12、S21:第1判断部 S13、S16、S22、S24:異常検出部 S14:補正部 S15、S23:第2判断部 S31、S32、S33:閾値補正部

Claims (4)

  1. 電気回路(10)に生じている異常を検出する回路異常検出装置であって、
    前記電気回路に接続される回路異常検出素子(32、60、70)に流れる電流に対応する電圧または前記回路異常検出素子にかかる電圧を検出してデジタル値で出力するAD変換回路(22)と、
    前記AD変換回路が出力したデジタル値または前記デジタル値が表す電圧値である測定値を、前記回路異常検出素子の抵抗値が予め設定した標準抵抗値であるとした場合の値である補正後測定値に補正する補正部(S14)と、
    前記補正部が補正する前の前記測定値と、補正前の前記測定値が異常であるか否かを判断するための閾値である補正前閾値との比較に基づいて、前記電気回路に異常が生じているか否かを判断する第1判断部(S12、S21)と、
    前記補正後測定値と、前記補正後測定値が異常であるか否かを判断するための閾値である補正後閾値との比較に基づいて、前記電気回路に異常があるか否かを判断する第2判断部(S15、S23)と、
    前記第1判断部の判断結果および前記第2判断部の判断結果の少なくとも一方において、前記電気回路に異常が生じていると判断されている場合に、前記電気回路に生じている異常を検出したとする異常検出部(S13、S16、S22、S24)と、を備えている回路異常検出装置。
  2. 前記補正前閾値および前記補正後閾値として、前記測定値が正常範囲を超えて大きいか否かを判断する高補正前閾値および高補正後閾値を備え、
    前記第1判断部(S12)は、前記測定値が前記高補正前閾値よりも大きいことに基づいて、前記電気回路に流れる電流および前記電気回路にかかる電圧のいずれかである測定対象量が高すぎる異常が生じていると判断し、
    前記第2判断部(S15)は、前記補正後測定値が前記高補正後閾値よりも大きいことに基づいて、前記測定対象量が高すぎる異常が生じていると判断する、請求項1に記載の回路異常検出装置。
  3. 前記電気回路に入力される電圧値に応じて、前記補正前閾値と前記補正後閾値を、同じ比率で変化させる閾値補正部(S31、S32、S33)を備え、
    前記第1判断部は、前記補正前閾値として、前記閾値補正部が補正した後の前記補正前閾値を使用し、
    前記第2判断部は、前記補正後閾値として、前記閾値補正部が補正した後の前記補正後閾値を使用する、請求項1または2に記載の回路異常検出装置。
  4. 前記補正部が補正する前の前記測定対象量に対する前記測定値の傾きから、前記補正後測定値が前記補正後閾値を超える可能性があると判断できる場合には、前記第1判断部は前記判断を行わず、
    前記異常検出部は、前記第2判断部の判断結果において前記電気回路に異常が生じていると判断されている場合に、前記電気回路に生じている異常を検出したとする、請求項2に記載の回路異常検出装置。
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