JP2017149980A - 両面粘着シート及び携帯電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】押圧接着力、及び耐落下衝撃特性に優れる両面粘着シートの提供。
【解決手段】本発明の両面粘着シート100は、極性モノマーに由来する構成単位を9〜30質量%含むアクリル系ポリマー(A)を有する粘着剤層110を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、両面粘着シート及び携帯電子機器に関する。
従来、様々な技術分野において、両面粘着シートが利用されている。例えば、携帯電話、携帯情報端末等の携帯電子機器の分野において、各種部材間の固定に両面粘着シートが利用されている。特許文献1には、その一例として、両面粘着シートを利用して、携帯電子機器の表示部を保護する保護パネル(レンズ)を、筐体に固定することが示されている。前記両面粘着シートは、保護パネルと筐体との間で挟まれた状態で、これら部材に接着すると共にこれら部材同士を互いに固定している。
特開2009−108314号公報
この種の両面粘着シートには、携帯電子機器が変形していない通常の使用状態のみならず、携帯電子機器が外力を受けて歪み(変形)が生じている状態でも、前記部材同士を良好に固定できる接着力が求められている。各部材に歪みが生じる場合としては、例えば、利用者が携帯電子機器をズボンの後ろポケットに収納した状態で椅子に座る等して、前記携帯電子機器が利用者の臀部で圧迫される場合等が挙げられる。このような場合であっても、両面粘着シートには、部材同士を固定し続ける接着力が求められている。
ところで、近年、携帯電子機器の表示部が大型化(大面積化)していること等により、両面粘着シートによって固定すべき部品も大型化している。つまり、両面粘着シートが固定して支えなければならない部材の質量が、近年、増加傾向にある。また、デザイン性等の向上を目的として、両面粘着シートの接着面積(固定面積)が、部材の大型化に反して、狭小化される傾向もある。したがって、両面粘着シートには、小さな接着面積で十分な接着力を発揮することが求められている。このような事情により、近年、この種の両面粘着シートには、更に高い接着力が求められているのである。
また、前記両面粘着シートには、特許文献1に示されるように、上述した接着力以外の接着性能として、携帯電子機器の落下時に瞬間的に大きな衝撃が加わった場合でも、固定している部材を脱落させないという耐落下衝撃特性も求められている。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、押圧接着力、及び耐落下衝撃特性に優れる両面粘着シート等を提供することを目的とする。
本発明者は、前記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、極性モノマーに由来する構成単位を9〜30質量%含むアクリル系ポリマー(A)を有する粘着剤層を備える両面粘着シートが、優れた押圧接着力を備えると共に、優れた耐落下衝撃特性を備えることを見出し、本発明の完成に至った。
前記両面粘着シートは、携帯電子機器を構成する部材固定に用いられるものとしてもよい。
前記両面粘着シートにおいて、平面視した際の形状が、テープ状、短冊状、U字状、L字状、及び額縁状からなる群から選択されるいずれか1つからなるものとしてもよい。
前記両面粘着シートにおいて、前記アクリル系ポリマー(A)は、炭素数が1〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位を含むものとしてもよい。
前記両面粘着シートにおいて、前記極性モノマーが、カルボキシル基含有モノマー、水酸基含有モノマー、アミド基含有モノマー、及び複素環含有ビニル系モノマーからなる群から選択される少なくとも1種からなるものとしてもよい。
前記両面粘着シートにおいて、前記アクリル系ポリマー(A)は、重合性の官能基を2個以上有する多官能性モノマーに由来する構成単位を含むものとしてもよい。
前記両面粘着シートにおいて、前記粘着剤層は、気泡の含有率が、3体積%以下であるものとしてもよい。
前記両面粘着シートにおいて、前記粘着剤層の厚みが、90μm〜1,500μmであるものとしてもよい。
前記両面粘着シートにおいて、前記粘着剤層は、熱発泡剤を更に含有するものとしてもよい。
本発明に係る携帯電子機器は、携帯電子機器を構成する部材が、前記両面粘着シートを介して固定されたものとしてもよい。
本発明によれば、従来における諸問題を解決することができ、押圧接着力、及び耐落下衝撃特性に優れる両面粘着シート等を提供することができる。
参考例1の両面粘着シートの概略断面図 押圧接着力を測定する際に用いる評価用サンプルの概略上面図 図2のA−A’線断面図 押圧接着力の測定方法を示す概略断面図 耐落下衝撃特性を評価する際に用いる評価用サンプルの概略上面図 図5のB−B’線断面図 耐落下衝撃特性の評価方法を示す概略断面図
本実施形態に係る両面粘着シートは、アクリル系粘着剤層(以下、粘着剤層と称する場合がある)を、少なくとも1層有する両面粘着シートである。なお、一般的に「両面粘着シート」は、「両面粘着テープ」、「両面粘着フィルム」等と異なった名称で呼ばれることもあるが、本明細書では、表現を「両面粘着シート」に統一する。また、両面粘着シートにおける粘着剤層の表面を、「粘着面」と称する場合がある。
両面粘着シートの形態としては、基材(支持体)を備えていない、いわゆる基材レス両面粘着シートであってもよいし、基材を備えている、いわゆる基材付き両面粘着シートであってもよい。前記基材レス両面粘着シートとしては、例えば、粘着剤層のみからなる両面粘着シートが挙げられる。これに対して、前記基材付き両面粘着シートとしては、例えば、基材の両面側にそれぞれ粘着剤層を有する両面粘着シートが挙げられる。ただし、前記基材としては、好ましくは発泡体基材以外の基材(気泡等の中空部を含まない非発泡体基材)が用いられる。
なお、本実施形態の両面粘着シートは、粘着剤層や基材以外にも、本発明の目的を達成できる範囲において、他の層(例えば、中間層、下塗り層)を備えていてもよい。本実施形態の両面粘着シートとしては、優れた押圧接着力及び耐落下衝撃特性等を発揮し易い等の観点より、粘着剤層のみからなる、いわゆる基材レス両面粘着シートが好ましい。以下、両面粘着シートが備える粘着剤層について、説明する。
(アクリル系粘着剤層)
粘着剤層は、両面粘着シートの粘着面を提供する層であり、主として、アクリル系ポリマー(A)を含む構成となっている。また、粘着剤層中には、必要に応じて、その他の成分が含まれてもよい。以下、アクリル系ポリマー(A)、及びその他の成分について、説明する。
<アクリル系ポリマー(A)>
粘着剤層は、ベースポリマー(主成分)として、アクリル系ポリマー(A)を含んでおり、具体的には粘着剤層中50質量%以上含むことが好ましく、60質量%以上含むことがより好ましく、75質量%以上含むことがさらに好ましく、85質量%以上含むことがさらにより好ましい。上限については特に限定されないが、100質量%以下、好ましくは95質量%以下である。
アクリル系ポリマー(A)は、極性モノマー(a2)に由来する構成単位を9〜30質量%含む。また、アクリル系ポリマー(A)は、炭素数が1〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)(以下、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)と称する)に由来する構成単位を含む。
アクリル系ポリマー(A)中に含まれる、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)に由来する構成単位の割合(質量%)は、65〜91質量%が好ましく、より好ましくは68〜91質量%、更に好ましくは70〜91質量%である。
なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)の使用量(質量%)は、アクリル系ポリマー(A)の形成に利用される全モノマー成分の質量に対して、65〜91質量%が好ましく、より好ましくは68〜91質量%、更に好ましくは70〜91質量%である。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル等が挙げられる。前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)は、単独で、又は2種以上組み合せて用いてもよい。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び/又は「メタクリル」(「アクリル」及び「メタクリル」のうち、いずれか一方又は両方)を表すものとする。
なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)としては、炭素数が1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、より好ましくはアクリル酸n−ブチル(BA)、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル等が挙げられる。
極性モノマー(a2)は、少なくとも極性基を1種類有すると共に重合性不飽和結合を含むモノマーからなる。
アクリル系ポリマー(A)中に含まれる、極性モノマー(a2)に由来する構成単位の質量の割合(質量%)が、9〜30質量%であると、得られる両面粘着シート(粘着剤層)の押圧接着力、及び耐落下衝撃特性が優れるものとなる。
なお、極性モノマー(a2)の使用量(質量%)は、アクリル系ポリマー(A)の形成に利用される全モノマー成分の質量に対して、9〜30質量%である。
極性モノマー(a2)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、これらの酸無水物(例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物含有モノマー)等のカルボキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、ビニルアルコール、アリルアルコール等の水酸基(ヒドロキシル基)含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチル等のアミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノ基含有モノマー;N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール等の複素環含有ビニル系モノマー;ビニルスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェート等のリン酸基含有モノマー;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド等のイミド基含有モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマー等が挙げられる。極性モノマー(a2)は、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
なお、極性モノマー(a2)としては、カルボキシル基含有モノマー、水酸基含有モノマー、アミド基含有モノマー、及び複素環含有ビニル系モノマーが好ましく、より好ましくはアクリル酸(AA)、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA)、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)等が挙げられる。
また、好ましい一実施形態としては、カルボキシル基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群から選択される何れか1種以上の酸性基含有モノマーと、アミド基含有モノマー及び複素環含有ビニル系モノマーからなる群から選択される何れか1種以上の塩基性基含有モノマーとを併用することが挙げられる。
また、アクリル系ポリマー(A)は、共重合性モノマーの一種であり、不飽和二重結合を含む重合性の官能基を2個以上有する多官能性モノマー(a3)(以下、多官能性モノマー(a3)と称する)に由来する構成単位を含んでもよい。
多官能性モノマー(a3)としては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート等が挙げられる。前記多官能性モノマー(a3)は、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。なお、前記多官能性モノマー(a3)としては、多官能(メタ)アクリレートが好ましい。
アクリル系ポリマー(A)中に含まれる、多官能性モノマー(a3)に由来する構成単位の質量の割合(質量%)は、0.01〜0.5質量%が好ましく、より好ましくは0.02〜0.3質量%である。多官能性モノマー(a3)の前記割合が、0.01〜0.5質量%であると、適度な粘着剤層の凝集性が得られ、押圧接着力及び耐落下衝撃特性の低下を抑制できる。
なお、多官能性モノマー(a3)の使用量(質量%)は、アクリル系ポリマー(A)の形成に利用される全モノマー成分の質量に対して、0.01〜0.5質量%が好ましく、より好ましくは0.02〜0.3質量%である。
なお、アクリル系ポリマー(A)中に多官能性モノマー(a3)に由来する構成単位が含まれていると、アクリル系ポリマー(A)は、架橋型のアクリル系ポリマーを含むことになり、粘着剤層の凝集性や、接着力等が向上する。
また、多官能性モノマー(a3)以外の共重合性モノマーを、アクリル系ポリマー(A)を形成するためのモノマー成分として用いてもよい。前記共重合性モノマーとしては、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルや、フェニル(メタ)アクリレート等の芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル等の前記(a1)以外の(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物、エチレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレン等のオレフィン又はジエン類、ビニルアルキルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル等が挙げられる。
粘着剤層中におけるアクリル系ポリマー(A)の含有量(質量%)は、50〜100質量%である。
アクリル系ポリマー(A)は、公知乃至慣用の重合方法を用いて調製することができる。重合方法としては、例えば、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、光重合法等が挙げられる。なかでも、アクリル系ポリマー(A)の調製に際して、熱重合開始剤や光重合開始剤等の重合開始剤を用いた熱や活性エネルギー線(例えば、紫外線)による硬化反応を利用することが好ましい。特に、重合時間の短縮等の利点を有することより、光重合開始剤を用いた硬化反応を利用することが好ましい。
例えば、光重合開始剤が配合されたモノマー組成物に、活性エネルギー線(例えば、紫外線)を照射して、モノマーを重合させることによって、アクリル系ポリマー(A)を調製することができる。また、アクリル系ポリマー(A)の調製時に、重合開始剤と共に、粘着剤層に含ませるその他の成分を配合してもよい。なお、アクリル系ポリマー(A)の調製に利用される熱重合開始剤や光重合開始剤等の重合開始剤は、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
前記熱重合開始剤としては、例えば、アゾ系重合開始剤[例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライド等]、過酸化物系重合開始剤(例えば、ジベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルマレエート、過酸化ラウロイル等)、レドックス系重合開始剤等が挙げられる。熱重合開始剤の使用量としては、特に制限されず、従来、熱重合開始剤として利用可能な範囲であればよい。
前記光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤等が挙げられる。
前記ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン[BASF社製、商品名:イルガキュア651]、アニソールメチルエーテル等が挙げられる。前記アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[BASF社製、商品名:イルガキュア184]、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン[BASF社製、商品名:イルガキュア2959]、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン[BASF社製、商品名:ダロキュアー1173]、メトキシアセトフェノン等が挙げられる。前記α−ケトール系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエチル)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン等が挙げられる。
前記芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライド等が挙げられる。前記光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシム等が挙げられる。前記ベンゾイン系光重合開始剤には、例えば、ベンゾイン等が含まれる。前記ベンジル系光重合開始剤には、例えば、ベンジル等が含まれる。前記ベンゾフェノン系光重合開始剤には、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が含まれる。前記ケタール系光重合開始剤には、例えば、ベンジルジメチルケタール等が含まれる。前記チオキサントン系光重合開始剤には、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントン等が含まれる。
前記アシルフォスフィン系光重合開始剤としては、例えば、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)(2,4,4−トリメチルペンチル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−n−ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(1−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−t−ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)シクロヘキシルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)オクチルホスフィンオキシド、ビス(2−メトキシベンゾイル)(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2−メトキシベンゾイル)(1−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジエトキシベンゾイル)(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジエトキシベンゾイル)(1−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジブトキシベンゾイル)(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)(2,4−ジペントキシフェニル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)ベンジルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2−フェニルプロピルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2−フェニルエチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)ベンジルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2−フェニルプロピルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2−フェニルエチルホスフィンオキシド、2,6−ジメトキシベンゾイルベンジルブチルホスフィンオキシド、2,6−ジメトキシベンゾイルベンジルオクチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,5−ジイソプロピルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2−メチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−4−メチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,5−ジエチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,3,5,6−テトラメチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジ−n−ブトキシフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)イソブチルホスフィンオキシド、2,6−ジメチトキシベンゾイル−2,4,6−トリメチルベンゾイル−n一ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジブトキシフェニルホスフィンオキシド、1,10−ビス[ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド]デカン、トリ(2−メチルベンゾイル)ホスフィンオキシド等が挙げられる。
光重合開始剤の使用量は、光重合反応によってアクリル系ポリマー(A)を形成することができれば、特に制限されないが、例えば、アクリル系ポリマー(A)を形成するために利用される全モノマー成分100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましく、より好ましくは0.03〜3質量部、更に好ましくは0.05〜2質量部である。
光重合開始剤の使用量が、0.01〜5質量部であると、十分に重合反応を行うことができ、生成するポリマーの分子量の低下を抑制することができる。その結果、形成される粘着剤層の凝集力が確保される。
光重合開始剤の活性化に際しては、活性エネルギー線を、光重合開始剤が配合されたモノマー組成物に照射することが重要である。このような活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線等が挙げられ、特に、紫外線が好適である。また、活性エネルギー線の照射エネルギー、照射時間、照射方法などは特に制限されず、光重合開始剤を活性化させて、モノマー成分の反応を生じさせることができればよい。
アクリル系ポリマー(A)の重量平均分子量(Mw)は、例えば、100,000〜5,000,000である。アクリル系ポリマー(A)の重量平均分子量の測定は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法によりポリスチレン換算して求められる。具体的には、東ソー株式会社製のHPLC8020に、カラムとしてTSKgelGMH−H(20)×2本を用いて、テトラヒドロフラン溶媒で流速0.5ml/分の条件にて測定される。
<その他の成分>
[アクリル系ポリマー(B)]
粘着剤層は、アクリル系ポリマー(A)以外の成分として、アクリル系ポリマー(B)を含んでもよい。このアクリル系ポリマー(B)は、アクリル系ポリマー(A)よりも重量平均分子量が小さい重合体であり、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位を含む。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等の炭素数が1〜12の直鎖又は分岐鎖状の(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、シクロヘキシル(メタ)アクリレートや(メタ)アクリル酸イソボルニル等の(メタ)アクリル酸の脂環族アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アリールエステルが挙げられる。前記(メタ)アクリル酸エステルは、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
アクリル系ポリマー(B)を構成するモノマー成分(モノマー単位)としては、脂環式炭化水素基を含む(メタ)アクリル酸エステル(例えば、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)、ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)、ジシクロペンタニルアクリレート(DCPA))や、炭素数が1〜12の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(より好ましくは、メタアクリル酸イソブチル等の炭素数が1〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル)等を好適に使用することができる。
また、アクリル系ポリマー(B)は、上述した(メタ)アクリル酸エステルの他に、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な重合性不飽和結合を有する共有合性モノマーを共重合させて得ることも可能である。
アクリル系ポリマー(B)における、(メタ)アクリル酸エステルの質量の割合(質量%)は、好ましくは90〜100質量%であり、より好ましくは95〜100質量%である。
なお、(メタ)アクリル酸エステルの使用量(質量%)は、アクリル系ポリマー(B)の形成に利用される全モノマー成分の質量に対して、好ましくは90〜100質量%であり、より好ましくは95〜100質量%である。
アクリル系ポリマー(B)としては、例えば、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)とイソブチルメタクリレート(IBMA)の共重合体、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)とイソボルニルメタクリレート(IBXMA)の共重合体、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)とアクリロイルモルホリン(ACMO)の共重合体、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)とジエチルアクリルアミド(DEAA)の共重合体、ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)とメチルメタクリレート(MMA)の共重合体等が好ましく用いられる。
アクリル系ポリマー(B)中における、脂環式炭化水素基を含む(メタ)アクリル酸エステル(例えば、CHMA、DCPMA)の質量の割合(質量%)は、50〜85質量%が好ましく、より好ましくは55〜75質量%である。
なお、(脂環式炭化水素基を含む(メタ)アクリル酸エステルの使用量(質量%)は、アクリル系ポリマー(B)の形成に利用される全モノマー成分の質量に対して、50〜85質量%が好ましく、より好ましくは55〜75質量%である。
アクリル系ポリマー(B)の重量平均分子量は、1,000〜30,000が好ましく、より好ましくは2,500〜15,000、更に好ましくは3,000〜10,000である。
アクリル系ポリマー(B)の重量平均分子量が1,000〜30,000であると、アクリル系ポリマー(A)との相溶性が確保され、得られる粘着剤層の粘着性能(接着性能)や保持性能が確保される。
アクリル系ポリマー(B)の重量平均分子量の測定は、GPC法によりポリスチレン換算して求められる。具体的には、東ソー株式会社製のHPLC8020に、カラムとしてTSKgelGMH−H(20)×2本を用いて、テトラヒドロフラン溶媒で流速0.5ml/分の条件にて測定される。
アクリル系ポリマー(B)の使用量は、アクリル系ポリマー(A)を形成するために利用される全モノマー成分100質量部に対して、10〜40質量部であり、好ましくは5〜35質量部である。アクリル系ポリマー(B)の使用量が、10〜40質量部であると、アクリル系ポリマー(A)との相溶性が確保され、得られる粘着剤層の粘着性能(接着性能)や保持性能が確保される。
アクリル系ポリマー(B)のガラス転移温度(Tg)は、40〜300℃が好ましい。ガラス転移温度(Tg)が40〜300℃であると、室温以上での凝集力が確保され、保持性能や高温接着性能も確保される。
なお、アクリル系ポリマー(B)のガラス転移温度(Tg)は、文献、カタログ等に記載された公称値や、下記式(Fox式)に基づく計算値によって求められる。
<式> 1/Tg=Σ(Wi/Tgi)
上記式中、Tgは、アクリル系ポリマー(B)のガラス転移温度(単位:K)、Tgiは、モノマーiからなるホモポリマーのガラス転移温度(単位:K)、Wiは、モノマーiの全モノマー成分中の質量分率を表す(i=1,2,・・・n)。なお、上記式は、アクリル系ポリマー(B)がモノマー1,モノマー2,・・・モノマーnのn種類のモノマー成分から構成される場合の計算式である。
アクリル系ポリマー(B)は、例えば、(メタ)アクリル酸エステル等のモノマー成分を、溶液重合法やバルク重合法、乳化重合法、懸濁重合、塊状重合等の公知乃至慣用の重合方法を利用して調製される。
なお、アクリル系ポリマー(B)の分子量を調節するために、その重合系中に連鎖移動剤を用いてもよい。使用する連鎖移動剤の例としては、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等のメルカプト基を有する化合物;チオグリコール酸、チオグリコール酸エチル、チオグリコール酸プロピル、チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸t−ブチル、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸デシル、チオグリコール酸ドデシル、エチレングリコールのチオグリコール酸エステル、ネオペンチルグリコールのチオグリコール酸エステル、ペンタエリスリトールのチオグリコール酸エステルが挙げられる。連鎖移動剤の中で、特に、チオグリコール酸類を好適に使用することができる。
連鎖移動剤の使用量は、特に制限されないが、通常、アクリル系ポリマー(B)を形成するために利用される全モノマー成分100質量部に対して、連鎖移動剤を0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜15質量部、更に好ましくは0.3〜10質量部使用される。このように連鎖移動剤の使用量を調整することで、好適な分子量のアクリル系ポリマー(B)を得ることができる。
アクリル系ポリマー(B)を、粘着剤層中に含有させる方法としては、特に制限されないが、例えば、アクリル系ポリマー(A)を製造するために用いられるモノマー組成物中に、重合開始剤と共に、アクリル系ポリマー(B)を混合する方法が好ましい。
[水素添加型粘着付与樹脂]
粘着剤層は、アクリル系ポリマー(A)以外の成分として、水素添加型粘着付与樹脂等の各種粘着付与樹脂を含んでもよい。水素添加型粘着付与樹脂としては、例えば、石油系樹脂、テルペン系樹脂、クマロン・インデン系樹脂、スチレン系樹脂、ロジン系樹脂、アルキルフェノール樹脂、キシレン樹脂等の粘着付与樹脂に水素添加した誘導体を用いることができる。例えば、水素添加型石油系樹脂としては、芳香族系、ジシクロペンタジエン系、脂肪族系、芳香族−ジシクロペンタジエン共重合系等から適宜、選択される。また、水素添加型テルペン系樹脂としては、テルペンフェノール樹脂、芳香族テルペン樹脂等から適宜、選択される。これらの中でも、水素添加型粘着付与樹脂としては、特に、水素添加型石油系樹脂、又は水素添加型テルペン系樹脂を用いることが好ましい。
水素添加型粘着付与樹脂の軟化点は80〜200℃が好ましく、100〜200℃がより好ましい。水素添加型粘着付与樹脂の軟化点が80〜200℃であると、高い凝集力が得られる。
水素添加型粘着付与樹脂の使用量は、アクリル系ポリマー(A)を形成するために利用される全モノマー成分100質量部に対して好ましくは1〜50質量部であり、より好ましくは2〜40質量部であり、更に好ましくは3〜30質量部である。水素添加型粘着付与樹脂の使用量が1〜50質量部であると、粘着剤層の凝集力が確保されつつ、粘着剤層の粘着性能(接着性能)が向上する。
なお、上市されている水素添加型粘着付与樹脂としては、例えば、商品名「アルコンP125(水素添加型石油系樹脂)」(荒川化学工業株式会社)、商品名「YSポリスターTH130(水素添加型テルペンフェルール樹脂)」(ヤスハラケミカル株式会社)等が挙げられる。
[添加剤]
粘着剤層は、アクリル系ポリマー(A)以外の成分として、添加剤を含んでもよい。添加剤は、必要に応じて、補強性、加工性、取扱性、接着性等の種々の性能を改善するために、粘着剤層に配合される。添加剤としては、特に限定されないが、例えば、銅、ニッケル、アルミニウム、クロム、鉄、ステンレス等の金属粉、炭酸カルシウム(例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム)、炭酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物、タルク、マイカ、クレー、ベントナイト、シリカ、アルミナ、アルミニウムシリケート、酸化チタン、中空微小球状体等が挙げられる。これらの添加剤は、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
前記中空微小球状体としては、例えば、無機系の中空微小球状体や、有機系の中空微小球状体が挙げられる。具体的な無機系の中空微小球状体としては、例えば、中空ガラスバルーン等のガラス製の中空バルーン、中空アルミナバルーン等の金属化合物製の中空バルーン、中空セラミックバルーン等の磁器製中空バルーン等が挙げられる。また、具体的な有機系の中空微小球状体としては、例えば、中空アクリルバルーン、中空塩化ビニリデンバルーン等の樹脂製中空バルーン等が挙げられる。前記中空微小球状体は、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
中空微小球状体の中でも、活性エネルギー線(特に、紫外線)による重合効率や、重み等の観点から、無機系の中空微小球状体が好ましく、特に中空ガラスバルーンが好ましい。中空微小球状体として、中空ガラスバルーンを用いれば、せん断力、保持力等の他の特性を損なうことなく、粘着剤層の接着性能を向上させることができる。上市されている中空ガラスバルーンとしては、例えば、商品名「フジバルーンH−40」(富士シリシア化学株式会社製)、商品名「Sphericel(登録商標)25P45(ケイ酸塩ガラス)」(ポッターズ・バロティーニ株式会社製)等が挙げられる。なお、中空微小球状体の表面には、各種表面処理(例えば、シリコーン系化合物やフッ素系化合物等による低表面張力化処理)が施されてもよい。
添加剤の粒径(平均粒子径)は、特に限定されないが、0.1μm〜500μmが好ましく、より好ましくは0.1μm〜200μmであり、更に好ましくは0.1μm〜80μmである。
添加剤の比重(真密度)は、特に限定されないが、0.1g/cm〜5.0g/cmが好ましく、より好ましくは0.15g/cm〜3.0g/cmである。添加剤(特に、中空微小球状体)の比重が0.1g/cm〜3.0g/cmであると、粘着剤層を形成するための粘着剤組成物中に配合する際の浮き上がりが抑制され、前記粘着剤組成物中へ均一に分散され易くなり、好ましい。
添加剤の使用量は、アクリル系ポリマー(A)を形成するために利用される全モノマー成分100質量部に対して、0.1〜100質量部であり、好ましくは1〜90質量部である。添加剤の使用量が、0.1〜100質量部であると、粘着剤層を形成するための粘着剤組成物中に混合・分散することができる。
更に、粘着剤層には、使用時における貼り直し性(リペア作業性)や、接合部の分離・解体性(易剥離性)を両面粘着シートに持たせるために、熱発泡剤が配合されてもよい。熱発泡剤としては、例えば、熱膨張性を有する微小球(以下、熱膨張性微小球)が好ましい。
熱膨張性微小球は、加熱により膨張及び/又は発泡する微小球である。粘着剤層が熱膨張性微小球を含むことにより、加熱時において被着体と、両面粘着シートの粘着剤層との界面で、分離乃至解体する特性が得られる。このような特性は、加熱により、粘着剤層中の熱膨張性微小球が膨張及び/又は発泡して、粘着剤層が膨張変形することにより凹凸状に変形して、被着体と粘着剤層との界面で剥離が生じることによる。また、上記特性は、被着体の素材の種類によっては、加熱により、粘着剤層中の熱膨張性微小球が膨張及び/又は発泡して粘着剤層が膨張変形することにより、粘着剤層の接着力の低下や接着力の喪失が生じ、被着体と粘着剤層との界面で剥離を生じる場合がある。
加熱処理は、例えば、ホットプレート、熱風乾燥機、近赤外線ランプ、エアードライヤー等加熱手段を適宜、利用して行うことができる。加熱温度は、熱膨張性微小球の膨張開始温度以上であればよいが、被着体の表面状態や、微小球の種類等、被着体等の耐熱性、加熱方法(熱容量、加熱手段等)等により適宜設定できる。一般的な加熱処理条件としては、例えば、温度100〜250℃で、5〜90秒間(ホットプレート等)、又は5〜15分間(熱風乾燥機等)である。
粘着剤層に用いられる熱膨張性微小球としては、加熱により膨張及び/又は発泡する性質を備えていれば特に制限されず、例えば、公知の熱膨張性微小球を適宜選択して用いることができる。それらの中でも、マイクロカプセル化されている熱膨張性微小球を好適に用いることができる。このようなマイクロカプセル化されている熱膨張性微小球としては、例えば、イソブタン、プロパン、ペンタン等の加熱により容易にガス化して膨脹する物質を、弾性を有する殻内に内包させた微小球が挙げられる。
熱膨張性微小球の殻は、通常、熱可塑性物質、熱溶融性物質、及び熱膨脹により破裂する物質等で形成される場合が多い。また、熱膨張性微小球の殻を形成する物質としては、例えば、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスルホン等が挙げられる。熱膨張性微小球は、慣用の方法(例えば、コアセルベーション法、界面重合法等)により製造することができる。
熱膨張性微小球としては、熱膨張性微小球の市販品を利用することもできる。このような熱膨張性微小球の市販品としては、特に制限されず、例えば、商品名「マツモトマイクロスフェアF−30D」、「マツモトマイクロスフェアF−50D」、「マツモトマイクロスフェアF−80SD」、「マツモトマイクロスフェアF−48D*」(以上、松本油脂製薬株式会社製);商品名「エクスパンセル051DU40」(EXPANCEL社製)等が挙げられる。
熱膨張性微小球の平均粒径は、特に制限されないが、分散性や薄層形成性等の点から、例えば、1μm〜80μmが好ましく、3μm〜50μmがより好ましい。
また、熱膨張性微小球としては、加熱処理により粘着剤層の粘着力を効率よく低下させるため、体積膨脹率が5倍以上、特に10倍以上となるまで破裂しない適度な強度を有するものが好ましい。なお、低い膨脹率で破裂する微小球を用いた場合や、マイクロカプセル化されていない微小球を用いた場合には、粘着剤層と被着体との粘着面積が十分に低減されず良好な剥離性が得られない場合や、加熱により分離・解体する特性(例えば、粘着剤層と剥離性フィルム層との界面で解体する特性)が低下する場合がある。
熱膨張性微小球の配合量は、その種類によっても異なるが、アクリル系ポリマー(A)を形成するために利用される全モノマー成分100質量部に対して、例えば、5〜200質量部が好ましく、8〜125質量部がより好ましく、10〜100質量部が更に好ましく、15〜70質量部が更に好ましく、20〜50質量部が特に好ましい。熱膨張性微小球の配合量がこのような範囲であると、凝集破壊を生じることなく、加熱処理後の粘着剤層を十分に膨張変形させ、加熱による分離・解体を行うことができる。
また、粘着剤層に用いられるその他の熱発泡剤としては、例えば、種々の無機系発泡剤や有機系発泡剤が挙げられる。無機系発泡剤の代表例としては、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、アジド類等が挙げられる。また、有機系発泡剤の代表例としては、水;トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタン等の塩フッ化アルカン;アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレート等のアゾ系化合物;パラトルエンスルホニルヒドラジドやジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アリルビス(スルホニルヒドラジド)等のヒドラジン系化合物;p−トルイレンスルホニルセミカルバジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)等のセミカルバジド系化合物;5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾール等のトリアゾール系化合物;N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド等のN−ニトロソ系化合物等が挙げられる。
熱発泡剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。更に、粘着剤層には、必要に応じて発泡助剤が含まれていてもよい。
[架橋剤]
粘着剤層は、両面粘着シートの用途等に応じて、アクリル系ポリマー(A)以外の成分として、架橋剤を含んでもよい。架橋剤は、粘着剤層の凝集力を調整等する目的で利用される。架橋剤として、例えば、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、シリコーン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、シラン系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン系架橋剤、金属キレート系架橋剤等を挙げることができる。特に、好適には、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤を使用することができる。
前記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートおよびこれらのトリメチロールプロパン等のポリオールとのアダクト体を挙げることができる。
前記エポキシ系架橋剤としては、ビスフェノールA、エピクロルヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジアミングリシジルアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンおよび1,3−ビス(N,N’−ジアミングリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
[その他]
また、粘着剤層には、本願発明の目的を達成できる範囲において、架橋促進剤、シランカップリング剤、老化防止剤、着色剤(顔料、染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、可塑剤、軟化剤、帯電防止剤、溶剤等が添加されてもよい。これらの成分は、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
なお、前記着色剤は、光学特性(例えば、遮光性)、意匠性等を付与する目的で、粘着剤層に、適宜、配合されてもよい。特に、粘着剤層に遮光性を付与する場合には、黒色顔料であるカーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック)を用いることが好ましい。カーボンブラックの使用量は、アクリル系ポリマー(A)を形成するために利用される全モノマー成分100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量部である。
また、粘着剤層には、本願発明の目的を達成できる範囲において、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、エポキシ系粘着剤等の他の粘着剤が含有されてもよい。これらは、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
<実質的に気泡を含まない構造>
粘着剤層は、好ましくは、気泡を実質的に含有しない構造を備えている。本明細書において、「気泡を実質的に含有しない」とは、不可避的に混入する場合を除いて、気泡を能動的に粘着剤層に形成していないことを意味する。このような粘着剤層における気泡の含有量は、理想的にはゼロとなる。なお、実際の粘着剤層における気泡の含有率は、粘着剤層の全体積(100体積%)に対して、好ましくは3体積%以下であり、より好ましくは1体積%以下である。粘着剤層中に気泡が、3体積%以下であると、粘着剤層が硬くなり、変形に対しての強度が優れるものとなる。
なお、粘着剤層中における気泡の含有率(体積%)は、以下の方法で測定することができる。
(測定方法)
(1)粘着剤層を厚み方向に切断して、切断面へのダメージが極力抑えられた状態の測定サンプルを作製する。なお、粘着剤層を液体窒素に浸漬した後に、前記粘着剤層を破断して、測定サンプルを作製してもよい。
(2)次いで、得られた測定サンプルの断面(切断面、破断面)を、電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、型式:S−4800)によって100倍に拡大表示する。
(3)そして、拡大表示された前記断面において、(幅1mm)×(粘着剤層の厚み)で囲まれた四角形の部分を基準面積S1とし、そのS1中に含まれる気泡部分の合計面積S2を求める。
(4)(S2/S1)×100によって前記断面における気泡率(%)が求められる。
(5)上述した(1)〜(4)の操作を繰り返して、粘着剤層を一方向に沿って等間隔で、全部で5個所サンプリングし、得られた各気泡率の平均値を、粘着剤層中における気泡の含有率(体積%)として採用する。
(粘着剤層の形成方法)
本実施形態の両面粘着シートに利用される粘着剤層は、例えば、粘着剤組成物を用いて形成される。前記粘着剤組成物としては、上述した本実施形態の粘着剤層を形成できるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択される。前記粘着剤組成物としては、作業性等の観点より、アクリル系ポリマー(A)を形成するために利用される各モノマー成分からなるモノマー組成物と、前記モノマー成分を重合させるための重合開始剤と、必要に応じて添加されるその他の成分との混合物を含む硬化型の粘着剤組成物を用いることが好ましい。特に、前記粘着剤組成物としては、前記重合開始剤として光重合開始剤を用いる光硬化型の粘着剤組成物が好ましい。前記硬化型の粘着剤組成物は、いわゆる無溶剤型の粘着剤組成物であり、前記モノマー組成物に対して、前記重合開始剤等が混合されることによって調製される。
なお、前記モノマー組成物は、通常、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)、極性モノマー(a2)等の各モノマー成分の混合物からなる。前記モノマー組成物は、モノマー成分の種類や組成比等によって異なるものの、通常は、液状をなしている。そのため、前記モノマー組成物の粘度を高くして、作業性(取扱性)を向上させること等を目的として、前記モノマー組成物中に含まれているモノマー成分を部分的に重合して、部分重合体を形成してもよい。前記部分重合体を含む前記モノマー組成物は、シロップの状態となっている。なお、未反応のモノマー成分は、前記硬化型の粘着剤組成物が調製された後、適宜、重合される。
前記部分重合体の重合には、公知乃至慣用の重合方法を用いることができる。例えば、アクリル系ポリマー(A)の項目において例示した、各種の重合開始剤(例えば、光重合開始剤)を利用して、前記モノマー組成物中のモノマー成分を適宜、重合してもよい。なお、前記部分重合体の重合率は、例えば、5〜15質量%、好ましくは7〜10質量%に調節される。前記部分重合体の重合率は、例えば、前記モノマー組成物の粘度と前記部分重合体の重合率との相関関係を予め把握しておき、その相関関係に基づき前記モノマー組成物の粘度を調節することによって、適宜、調節できる。なお、前記部分重合体は、最終的に、アクリル系ポリマー(A)の一部として、粘着剤層中に含まれることになる。
なお、アクリル系ポリマー(A)を形成するために利用されるモノマー成分として、多官能性モノマーを用いる場合、多官能性モノマーは、前記部分重合体が形成される前の前記モノマー組成物に配合されてもよいし、前記部分重合体が形成された後の前記モノマー組成物に配合されてもよい。ただし、架橋型のアクリル系ポリマーを形成し、粘着剤層の凝集性を確実に高める等の観点より、多官能性モノマーは、前記部分重合体が形成された後の前記モノマー組成物に配合されることが好ましい。
調製された後の前記硬化型の粘着剤組成物は、基材や剥離ライナー等の適当な支持体上に層状に塗布される。その後、層状の前記粘着剤組成物に対して、硬化工程が施される。また、必要に応じて硬化工程の前後に、乾燥工程が施さる。前記粘着剤組成物が重合開始剤として熱重合開始剤を含んでいる場合、前記粘着剤組成物は、加熱によって重合反応が開始されて硬化される。これに対して、前記粘着剤組成物が重合開始剤として光重合開始剤を含んでいる場合、前記粘着剤組成物は、紫外線等の活性エネルギー線の照射によって重合反応が開始されて、硬化(光硬化)される。活性エネルギー線の照射は、層状の粘着剤組成物の片面側から行ってもよいし、両面側から行ってもよい。このようにして前記粘着剤組成物が硬化されると、本実施形態の両面粘着シートに利用可能な、粘着剤層が得られる。
なお、活性エネルギー線による硬化(光硬化)を行う際、重合反応が空気中の酸素によって阻害されないように、公知乃至慣用の酸素遮断方法(例えば、層状の前記粘着剤組成物(粘着剤層)上に、剥離ライナーや基材等の適当な支持体を貼り合わせること、窒素雰囲気下で光硬化反応を行うこと)が適宜、施されてもよい。
また、前記粘着剤組成物の塗布(塗工)には、公知乃至慣用のコーティング法を用いることが可能であり、一般的なコーター(例えば、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーター等)を用いることができる。
また、粘着剤層は、本願発明の目的を達成できるものであれば、上述した硬化型の粘着剤組成物以外の粘着剤組成物(例えば、溶剤型の粘着剤組成物、エマルション型の粘着剤組成物)を利用して形成されてもよい。
(粘着剤層の厚み)
両面粘着シートにおける粘着剤層の厚みは、高い押圧接着力、優れた耐衝撃特性の確保等の観点より、90μm〜1,500μmであることが好ましく、より好ましくは90μm〜800μm、更に好ましくは90μm〜600μm、特に好ましくは90μm〜400μmである。粘着剤層の厚みが、90μm〜1,500μmであると、接着面への追従性という観点より好ましい。更に、粘着剤層の厚みが90μm〜800μmであると、両面粘着シートの作製し易さ(反応性を含む)という観点より好ましく、特に、粘着剤層の厚みが、90μm〜600μmであると、粘着剤層が歪みにくいという観点より特に好ましい。
(剥離ライナー)
両面粘着シートにおける粘着剤層の表面(粘着面)は、使用時までは、剥離ライナーにより保護されていてもよい。両面粘着シートは、各粘着面が別々の剥離ライナーによりそれぞれ保護されてもよいし、ロール状に巻回される形態で各粘着面が1枚の剥離ライナーにより保護されてもよい。剥離ライナーは粘着面の保護材として用いられており、被着体に貼付する際に剥がされる。また、両面粘着シートが基材レス両面粘着シートの場合には、剥離ライナーは支持体としての役割も担う。なお、剥離ライナーは必ずしも両面粘着シートに設けられていなくてもよい。
剥離ライナーとしては、慣用の剥離紙等を使用でき、特に限定されない。剥離ライナーとしては、例えば、剥離処理層を有する基材、フッ素ポリマーからなる低接着性基材や無極性ポリマーからなる低接着性基材等を用いることができる。前記剥離処理層を有する基材としては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離処理剤により表面処理された基材が挙げられる。前記フッ素ポリマーからなる低接着性基材におけるフッ素系ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体等が挙げられる。また、前記無極性ポリマーとしては、例えば、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン)等が挙げられる。
剥離処理剤により表面処理される前記基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム;ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のオレフィン系樹脂フィルム;ポリ塩化ビニルフィルム;ポリイミドフィルム;ナイロンフィルム等のポリアミドフィルム;レーヨンフィルム等のプラスチックフィルムや、上質紙、和紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、トップコート紙等の紙類が挙げられる。これらの中でも、加工性の観点から、ポリエステルフィルムまたは紙類が好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
なお、剥離ライナーは、公知乃至慣用の方法により形成することができる。また、剥離ライナーの厚み等も特に限定されない。
(基材)
両面粘着シートが基材を有する構成の場合、前記基材としては、好ましくは発泡体基材以外の基材(気泡等の中空部を含まない非発泡体基材)が用いられる。前記基材としては、例えば、プラスチックフィルム製の基材(以下、プラスチックフィルム基材)が使用される。プラスチックフィルム基材の素材は、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、商品名「アートン(環状オレフィン系ポリマー、JSR製)」、商品名「ゼオノア(環状オレフィン系ポリマー、日本ゼオン製)」等の環状オレフィン系ポリマー等のプラスチック材料が挙げられる。なお、これらのプラスチック材料は単独で、又は2種以上を組み合せて使用してもよい。また、前記「基材」とは、両面粘着シートを使用(貼付)する際に、粘着剤層と共に、被着体に貼付される部分である。両面粘着シートの使用時(貼付時)に剥離される剥離ライナーは、前記「基材」には含まれない。
(両面粘着シート)
本実施形態の両面粘着シートは、上述した粘着剤層を、少なくとも1層有するものであり、公知乃至慣用の方法を用いて作製することができる。両面粘着シートの総厚みは、基材の有無等に関係なく、90μm〜1,500μmであることが好ましく、より好ましくは90μm〜800μm、更に好ましくは90μm〜600μm、特に好ましくは90μm〜400μmである。
両面粘着シートの形状は、用途に応じて適宜、設定される。両面粘着シートの具体的な形状としては、平面視した際、例えば、テープ状(帯状)、短冊状、U字状(コの字状)、L字状、額縁状(ループ状)等の種々の形状が挙げられる。前記テープ状(帯状)の両面粘着シートは、所定の長さを有する幅狭の形状である。前記短冊状の両面粘着シートは、通常、前記テープ状のものよりも長さが短い幅狭の形状であり、I字状をなしている。前記U字状の両面粘着シートは、短冊状の両面粘着シートの両端に、他の短冊状の両面粘着シートがそれぞれ1つずつ略同じ方向に延設されたような形状である。前記U字状の両面粘着シートとしては、角部が丸みを帯びたものであってもよいし、角部が略直角に交わったもの(所謂、コの字状)であってもよい。前記L字状の両面粘着シートは、2つの前記短冊状の両面粘着シートが略直角に交わったような形状である。前記額縁状の両面粘着シートは、幅狭の線状部分が環状に継ぎ目の無い状態で繋がった形状である。前記額縁状としては、角部が丸みを帯びていてもよいし、角部が略直角に交わったものであってもよい。前記額縁状の典型例としては、4つの幅狭の線状部分が正方形又は長方形を形成するように継ぎ目の無い状態で繋がった形状である。
両面粘着シートが、例えば、携帯電話等のような小型の電子機器に用いられる場合、好ましい形態(形状)としては、線幅が0.5mm〜20mmであることが好ましく、0.8〜20mmであることがより好ましい。
また、タブレットPC等の中型の電子機器に用いられる場合、好ましい形態(形状)としては、線幅が0.5mm〜50mmであることが好ましく、0.8mm〜30mmであることがより好ましい。
(押圧接着力)
本実施形態の両面粘着シートは、25.0N/cm以上、好ましくは28.0N/cm以上の押圧接着力を備えている。この押圧接着力は、例えば、「横:40mm、縦:60mm、幅:1mmの窓枠状の両面粘着シートにより、所定の圧縮荷重で、ポリカーボネート板とアクリル板とを貼り合わせることにより得られる測定サンプルを、アクリル板を10mm/minで内部から外部に向かってアクリル板の厚み方向に押圧して、アクリル板とポリカーボネート板とが分離するまでの最大応力」と定義される。
両面粘着シートが、このように定義される押圧接着力を25.0N/cm以上備えていると、例えば、両面粘着シートによって固定されている部材同士が外力を受けて前記部材に撓みや歪み等の変形が生じた場合であっても、前記両面粘着シートは、前記部材同士を固定し続けることが可能となる。
(耐落下衝撃特性)
また、本実施形態の両面粘着シートは、常温(23℃)条件下における耐落下衝撃特性を備えている。この耐落下衝撃特性とは、両面粘着シートが組み込まれた装置(例えば、携帯電子機器)が落下により衝撃を受けた際に、その衝撃により貼り合わせた部材間の脱落による剥離が生じ難い特性をいう。本実施形態の両面粘着シートは、耐落下衝撃特性を備えているため、携帯電子機器の落下時に瞬間的に大きな衝撃を受けても、部材から剥離すること、或いは両面粘着シート(粘着剤層)自体が破壊されることが抑制され、固定している部材を保持し続けることができる。
(その他の特性)
また、本実施形態の両面粘着シートは、切断(打抜)加工性、作業性(取扱性)、接着性(被着体に対する接着性)、耐久性、耐候性等の特性を備えている。このような、本実施形態の両面粘着シートは、様々な用途に用いることができる。
(両面粘着シートの用途)
本実施形態の両面粘着シートは、例えば、携帯電子機器を構成する各種部材や各モジュールを固定する際に利用される。このような携帯電子機器としては、例えば、携帯電話、PHS、スマートフォン、タブレット(タブレット型コンピュータ)、モバイルコンピュータ(モバイルPC)、携帯情報端末(PDA)、電子手帳、携帯型テレビや携帯型ラジオ等の携帯型放送受信機、携帯型ゲーム機、ポータブルオーディオプレーヤー、デジタルカメラ等のカメラ、カムコーダ型のビデオカメラ等が挙げられる。
両面粘着シートの具体的な使用態様としては、特に限定されないが、例えば、レンズ(特にガラスレンズ)の筐体への固定、ディスプレイパネルの筐体への固定、シート状キーボードやタッチパネル等の入力装置の筐体への固定、情報表示部の保護パネルと筐体との貼り合わせ、筐体同士の貼り合わせ、筐体と装飾用シートとの貼り合わせ、携帯電子機器を構成する各種部材やモジュールの固定等が挙げられる。
なお、本明細書における「レンズ」は、光の屈折作用を示す透明体及び光の屈折作用のない透明体の両方を含む概念である。つまり、本明細書における「レンズ」には、屈折作用がない単なる窓パネルも含まれる。
また、両面粘着シートを利用して固定される好ましい携帯電子機器の部材としては、例えば、光学部材が挙げられる。例えば、両面粘着シートは、携帯電子機器を構成する光学部材同士の貼り付け、携帯電子機器を構成する光学部材の筐体への固定等に好ましく使用される。
前記光学部材とは、光学的特性(例えば、偏光性、光屈折性、光散乱性、光反射性、光透過性、光吸収性、光回折性、旋光性、視認性等)を有する部材をいう。前記光学部材としては、光学的特性を有する部材であれば特に限定されないが、例えば、偏光板、波長板、位相差板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、導光板、反射フィルム、反射防止フィルム、透明導電フィルム(ITOフォルム)、意匠フィルム、装飾フィルム、表面保護板、プリズム、レンズ、カラーフィルター、透明基板、これらの積層物等が挙げられる。なお、上述した「板」及び「フィルム」は、それぞれ板状、フィルム状、シート状等の携帯を含むものとし、例えば、「偏光フィルム」は、「偏光板」、「偏光シート」を含むものとする。
前記光学部材を構成する素材としては、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック材料、ガラス、金属(金属酸化物を含む)等が挙げられる。特に、本発明の両面粘着シートは、プラスチック(特に、アクリルやポリカーボネート)製の光学部材に対して特に好ましく使用される。
本実施形態の両面粘着シートは、特に、優れた押圧接着力を備えると共に、優れた耐落下衝撃特性を備えている。そのため、本実施形態の両面粘着シートは、画面面積の小さい携帯電子機器を構成する各種部材やモジュールに加えて、画面面積が35cm以上(例えば、35cm〜650cm)の携帯電子機器を構成する各種部材やモジュール、特に画面面積が40cm以上(例えば、40cm〜650cm)の携帯電子機器を構成する各種部材やモジュールの固定や貼り合わせに好ましく用いられる。
また、本実施形態の両面粘着シートは、上述した携帯電子機器以外の装置において、各種部品や各種モジュールを固定するために利用されてもよい。前記携帯電子機器以外の装置としては、例えば、表示装置(画像表示装置)、入力装置等が挙げられ、前記表示装置としては、例えば、液晶表示装置、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置、PDP(プラズマディスプレイパネル)、電子ペーパー等が挙げられる。また、前記入力装置としては、例えば、タッチパネル等が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
〔参考例1〕
(シロップIの作製)
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)90質量部及びアクリル酸(AA)10質量部が混合されてなる液状のモノマー混合物(モノマー組成物)に、光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)」(BASFジャパン株式会社製)0.05質量部及び商品名「イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)」(BASFジャパン株式会社製)0.05質量部を配合した後、粘度(BH粘度計No.5ローター、10rpm、測定温度:30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して、上記モノマー成分の一部が重合してなる部分重合体(重合率:約10質量%)を含むシロップI(2EHA/AA=90/10)を得た。
(粘着剤組成物の作製)
シロップIの100質量部に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.07質量部と、中空ガラスバルーン(平均粒径45μm、比重0.25g/cm、商品名「Sphericel(登録商標)25P45(ケイ酸塩ガラス)」(ポッターズ・バロティーニ株式会社製)9質量部とを添加して、前記シロップの混合物を得た。更に、前記混合物に、酸化防止剤として、商品名「イルガノックス1010」(BASFジャパン株式会社製)を0.5質量部添加した。そして、これらを十分混合することによって、粘着剤組成物1を得た。なお、粘着剤組成物1中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が10.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:100質量部、極性モノマー成分:10質量部)。
(両面粘着シートの作製)
前記粘着剤組成物1を、剥離ライナーの剥離処理面に塗布し、塗布層を得た。そして、前記塗布層上に他の剥離ライナーを塗布層と剥離ライナーの薬理処理面が接する形態で貼り合わせた。なお、剥離ライナーとしては、片面が剥離処理されているポリエチレンテレフタレート製基材(商品名「MRF」、三菱ポリエステルフィルム株式会社製、又は、商品名「MRN」、三菱ポリエステルフィルム株式会社製)を使用した。
次いで、前記塗布層を、照度5mW/cmの紫外線を両面から3分間照射し、前記塗布層を硬化させて、厚み200μmの粘着剤層(感圧接着剤層)を得た。なお、紫外線の発生源として、東芝株式会社製の「ブラックライト」を使用した。また、紫外線の照度は、UVチェッカー(商品名「UVR−T1」、株式会社トプコン製、最大感度:350nmで測定)を使用して調節した。
以上のようにして、参考例1の両面粘着シート(剥離ライナー120/粘着剤層110/剥離ライナー130の積層構造を有する基材レス両面粘着シート)100を得た。図1は、参考例1の両面粘着シート100の概略図である。粘着剤層100の厚みdは、200μmであった。
なお、得られた両面粘着シート100が備える粘着剤層110の溶剤不溶分率(質量%)は、63質量%であった。この溶剤不溶分率(質量%)は、以下の方法で求めた。
(溶剤不溶分率の測定)
所定量の粘着剤層(最初の質量W1)を、酢酸エチル溶液に浸漬して、室温で1週間放置した後、不溶分を取り出し、乾燥させた後の質量(W2)を測定し、下記のように求めた。
溶剤不溶分率=(W2/W1)×100
〔実施例2〕
(シロップIIの作製)
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)80質量部、2−メトキシエチルアクリレート(2MEA)11.5質量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)7質量部及びN−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド(HEAA)1.5質量部が混合されてなる液状のモノマー混合物(モノマー組成物)に、光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)」(BASFジャパン株式会社製)0.05質量部及び商品名「イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)」(BASFジャパン株式会社製)0.05質量部を配合した後、粘度(BH粘度計No.5ローター、10rpm、測定温度:30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して、上記モノマー成分の一部が重合してなる部分重合体(重合率:約10質量%)を含むシロップII(2EHA/2MEA/NVP/HEAA=80/11.5/7/1.5)を得た。
(粘着剤組成物の作製)
シロップIIの100質量部に、アクリル酸(AA)3質量部と、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.12質量部と、第1ポリマー(B)10質量部とを添加し、これらを十分混合することによって、粘着剤組成物2を得た。なお、粘着剤組成物2中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が11.2質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:103質量部、極性モノマー成分:11.5質量部)。
(両面粘着シートの作製)
粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物2を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物2からなる粘着剤層(厚み:200μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例2における粘着剤層の溶剤不溶分率は、62質量%であった。
なお、上記第1ポリマー(B)の調製方法は、以下の通りである。
(第1ポリマー(B)の調製)
トルエン100質量部、ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)(商品名「FA−513M」、日立化成工業株式会社製)60質量部、メチルメタクリレート(MMA)40質量部、及び連鎖移動剤としてチオグリコール酸(GSH酸)3質量部を4つ口フラスコに投入した。そして、70℃にて窒素雰囲気下で1時間撹拌した後、熱重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.2質量部を投入し、70℃で2時間反応させ、続いて80℃で2時間反応させた。その後、反応液を130℃の温度雰囲気下に投入し、トルエン、連鎖移動剤及び未反応モノマーを乾燥除去させ、固形状の(メタ)アクリル重合体(第1ポリマー(B)、DCPMA/MMA=60/40)を得た。
得られた第1ポリマー(B)の重量平均分子量(Mw)は、5,500であった。また、得られた第1ポリマー(B)のガラス転移温度(Tg)は、144℃であった。
〔実施例3〕
シロップIIの100質量部に、アクリル酸(AA)3質量部と、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.12質量部と、第1ポリマー(B)15質量部とを添加し、これらを十分混合することによって粘着剤組成物3を得た。なお、粘着剤組成物3中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が11.2質量%含んでいる(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:103質量部、極性モノマー成分:11.5質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物3を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物3からなる粘着剤層(厚み:145μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例3における粘着剤層の溶剤不溶分率は、55質量%であった。
〔実施例4〕
第1ポリマー(B)10質量部に替えて、商品名「重質炭酸カルシウム(天然重質炭酸カルシウム、平均粒径3.2〜12μm、比重2.71g/cm)」(丸尾カルシウム株式会社製)80質量部を、100質量部のシロップIIに添加すること以外は、実施例2と同様にして、粘着剤組成物4を作製した。なお、粘着剤組成物4中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が11.2質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:103質量部、極性モノマー成分:11.5質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物4を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物4からなる粘着剤層(厚み:156μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例4における粘着剤層の溶剤不溶分率は、94質量%であった。
〔実施例5〕
シロップIIの100質量部に、アクリル酸(AA)3質量部と、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.025質量部とを添加し、これらを十分混合することによって、粘着剤組成物5を得た。なお、粘着剤組成物5中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が11.2質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:103質量部、極性モノマー成分:11.5質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物5を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物5からなる粘着剤層(厚み:140μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例5における粘着剤層の溶剤不溶分率は、60質量%であった。
〔実施例6〕
シロップIIの100質量部に、アクリル酸(AA)3質量部と、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.12質量部と、第2ポリマー(B)15質量部とを添加し、これらを十分混合することによって粘着剤組成物6を得た。なお、粘着剤組成物6中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が11.2質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:103質量部、極性モノマー成分:11.5質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物6を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物6からなる粘着剤層(厚み:145μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例6における粘着剤層の溶剤不溶分率は、77質量%であった。
なお、上記第2ポリマー(B)の調製方法は、以下の通りである。
(第2ポリマー(B)の調製)
シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)60質量部、イソブチルメタクリレート(IBMA)40質量部及びチオグリコール酸4質量部が混合されてなる混合物に、窒素ガスを吹き込んで前記混合物中の溶存酸素を除去した。その後、前記混合物を90℃まで昇温したところで、重合開始剤として商品名「パーヘキシルO(t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート)」(日油株式会社製)0.05質量部及び商品名「パーヘキシルD(ジ−t−ヘキシルパーオキサイド)」(日油株式会社製)0.01質量部を前記混合物に配合した。次いで、前記混合物を90℃で1時間撹拌し、その後、1時間かけて150℃まで昇温して、更に150℃で1時間撹拌した。その後、前記混合物を、1時間かけて170℃まで昇温し、更に170℃で1時間撹拌した。
次いで、前記混合物を170℃の状態で減圧し、1時間撹拌して残留モノマーを除去して、第2ポリマー(B)(CHMA/IBMA=60/40)を得た。得られた第2ポリマー(B)の重量平均分子量(Mw)は、3,500であった。また、得られた第2ポリマー(B)のガラス転移温度(Tg)は、59℃であった。
〔実施例7〕
第1ポリマー(B)10質量部に替えて、第1ポリマー(B)5質量部を100質量部のシロップIIに添加すること以外は、実施例2と同様にして、粘着剤組成物7を作製した。なお、粘着剤組成物7中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が11.2質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:103質量部、極性モノマー成分:11.5質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物7を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物7からなる粘着剤層(厚み:148μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例7における粘着剤層の溶剤不溶分率は、79質量%であった。
〔実施例8〕
アクリル酸(AA)3質量部に替えて、アクリル酸(AA)4質量部を100質量部のシロップIIに添加すること以外は、実施例5と同様にして、粘着剤組成物8を作製した。なお、粘着剤組成物8中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が12.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:104質量部、極性モノマー成分:12.5質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物8を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物8からなる粘着剤層(厚み:146μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例8における粘着剤層の溶剤不溶分率は、59質量%であった。
〔実施例9〕
アクリル酸(AA)3質量部に替えて、アクリル酸(AA)5質量部を100質量部のシロップIIに添加すること、及び1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.12質量部に替えて、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)0.05質量部を前記シロップIIに添加すること以外は、実施例5と同様にして、粘着剤組成物9を作製した。なお、粘着剤組成物9中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が12.9質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:105質量部、極性モノマー成分:13.5質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物9を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物9からなる粘着剤層(厚み:204μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例9における粘着剤層の溶剤不溶分率は、66質量%であった。
〔実施例10〕
アクリル酸(AA)3質量部に替えて、アクリル酸(AA)5質量部を100質量部のシロップIIに添加すること以外は、実施例5と同様にして、粘着剤組成物10を作製した。なお、粘着剤組成物10中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が12.9質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:105質量部、極性モノマー成分:13.5質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物10を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物10からなる粘着剤層(厚み:138μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例10における粘着剤層の溶剤不溶分率は、60質量%であった。
〔実施例11〕
シロップIIの100質量部に、アクリル酸(AA)5質量部と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)0.05質量部と、商品名「白艶花CC−R(合成軽質炭酸カルシウム、平均粒径80μm、比重2.52g/cm)」(白石カルシウム株式会社製)40質量部とを添加し、これらを十分混合することによって粘着剤組成物11を得た。なお、粘着剤組成物11中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が12.9質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:105質量部、極性モノマー成分:13.5質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物11を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物11からなる粘着剤層(厚み:217μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例11における粘着剤層の溶剤不溶分率は、76質量%であった。
〔実施例12〕
シロップIの100質量部に、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)4質量部と、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.035質量部とを添加し、これらを十分混合することによって粘着剤組成物12を得た。なお、粘着剤組成物12中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が13.5質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:104質量部、極性モノマー成分:14質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物12を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物12からなる粘着剤層(厚み:194μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例12における粘着剤層の溶剤不溶分率は、75質量%であった。
〔実施例13〕
N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)4質量部に替えて、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)8質量部をシロップIの100質量部に添加すること以外は、実施例12と同様にして、粘着剤組成物13を作製した。なお、粘着剤組成物13中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が16.7質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:108質量部、極性モノマー成分:18質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物13を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物13からなる粘着剤層(厚み:194μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例13における粘着剤層の溶剤不溶分率は、76質量%であった。
〔参考例14〕
(シロップIIIの作製)
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)78質量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)18質量部及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)4質量部が混合されてなる液状のモノマー混合物(モノマー組成物)に、光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)」(BASFジャパン株式会社製)0.05質量部及び商品名「イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)」(BASFジャパン株式会社製)0.05質量部を配合した後、粘度(BH粘度計No.5ローター、10rpm、測定温度:30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して、上記モノマー成分の一部が重合してなる部分重合体(重合率:約10質量%)を含むシロップIII(2EHA/NVP/HEA=78/18/4)を得た。
(粘着剤組成物の作製)
シロップIIIの100質量部に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.12質量部を添加し、これらを十分混合することによって、粘着剤組成物14を得た。なお、粘着剤組成物14中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が22.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:100質量部、極性モノマー成分:22質量部)。
(両面粘着シートの作製)
粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物14を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物14からなる粘着剤層(厚み:144μm)を備えると共に、実施例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、参考例14における粘着剤層の溶剤不溶分率は、82質量%であった。
〔実施例15〕
シロップIIIの100質量部に、アクリル酸(AA)1質量部と、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.025質量部とを添加し、これらを十分混合することによって粘着剤組成物15を得た。なお、粘着剤組成物15中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに構成単位が22.8質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:101質量部、極性モノマー成分:23質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物15を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物15からなる粘着剤層(厚み:149μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例15における粘着剤層の溶剤不溶分率は、80質量%であった。
〔実施例16〕
アクリル酸(AA)1質量部に替えて、アクリル酸(AA)2質量部を100質量部のシロップIIIに添加すること以外は、実施例15と同様にして、粘着剤組成物16を作製した。なお、粘着剤組成物16中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が23.5質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:102質量部、極性モノマー成分:24質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物16を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物16からなる粘着剤層(厚み:143μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例16における粘着剤層の溶剤不溶分率は、83質量%であった。
〔実施例17〕
アクリル酸(AA)1質量部に替えて、アクリル酸(AA)3質量部を100質量部のシロップIIIに添加すること以外は、実施例15と同様にして、粘着剤組成物17を作製した。なお、粘着剤組成物17中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が24.3質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:103質量部、極性モノマー成分:25質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物17を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物17からなる粘着剤層(厚み:143μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例17における粘着剤層の溶剤不溶分率は、81質量%であった。
〔実施例18〕
アクリル酸(AA)1質量部に替えて、アクリル酸(AA)4質量部を100質量部のシロップIIIに添加すること以外は、実施例15と同様にして、粘着剤組成物18を作製した。なお、粘着剤組成物18中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が25.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:104質量部、極性モノマー成分:26質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物18を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物18からなる粘着剤層(厚み:145μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例18における粘着剤層の溶剤不溶分率は、82質量%であった。
〔実施例19〕
シロップIIIの100質量部に、アクリル酸(AA)4質量部と、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.025質量部とを添加して、前記シロップの混合物を得た。更に、前記混合物に、追加分の光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)」(BASFジャパン株式会社製)0.5質量部を添加した。その後、その他の添加成分として、更に、黒顔料として、商品名「AT DN101ブラック」、大日精化工業株式会社製)を0.3質量部、前記混合物に添加した。そして、これらを十分混合することによって、粘着剤組成物19が得られた。なお、粘着剤組成物19中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が25.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:104質量部、極性モノマー成分:26質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物19を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物19からなる粘着剤層(厚み:200μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例19における粘着剤層の溶剤不溶分率は、35質量%であった。
また、実施例19における両面粘着シートのヘイズ及び全光線透過率を測定した。測定結果は、ヘイズが44%であり、全光線透過率が18%であった。ヘイズ及び全光線透過率の測定方法は、JISK7361に準拠するものであり、具体的な内容は以下の通りである。
(ヘイズ及び全光線透過率の測定方法)
両面粘着シートを、一方の剥離ライナーを除き、スライドガラス(松浪硝子工業社製、商品名「S−1111」、全光線透過率91.8%、ヘイズ0.4%)に貼り合わせ、その後もう一方の剥離ライナーを除き、試験片[(粘着シート)/(スライドガラス)の構成]とした。前記試験片のヘイズ及び全光線透過率を、ヘイズメータ(「村上色彩技術研究所製、商品名「HM−150」)を用いて測定した。
〔実施例20〕
黒顔料0.3質量部に替えて、黒顔料0.8質量部を利用すること、HDDA0.025質量部に替えて、HDDA0.03質量部を利用すること、及び追加分の光重合開始剤(イルガキュア651)0.5質量部に替えて、追加分の光重合開始剤(イルガキュア651)0.3質量部を利用すること以外は、実施例19と同様にして、シロップIIIを用いて粘着剤組成物20を調製した。なお、粘着剤組成物20中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が25.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:104質量部、極性モノマー成分:26質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物20を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物20からなる粘着剤層(厚み:207μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例20における粘着剤層の溶剤不溶分率は、41質量%であった。また、実施例20における両面粘着シートのヘイズは66%であり、全光透過率は2.9%であった。
〔実施例21〕
黒顔料0.3質量部に替えて、黒顔料1質量部を利用すること、HDDA0.025質量部に替えて、HDDA0.03質量部を利用すること、及び追加分の光重合開始剤(イルガキュア651)0.5質量部に替えて、追加分の光重合開始剤(イルガキュア651)0.3質量部を利用すること以外は、実施例19と同様にして、シロップIIIを用いて粘着剤組成物21を調製した。なお、粘着剤組成物21中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が25.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:104質量部、極性モノマー成分:26質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物21を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物21からなる粘着剤層(厚み:207μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例21における粘着剤層の溶剤不溶分率は、14質量%であった。また、実施例21における両面粘着シートのヘイズは72%であり、全光透過率は1.8%であった。
〔実施例22〕
黒顔料0.3質量部に替えて、黒顔料1質量部を利用すること、及びHDDA0.025質量部に替えて、HDDA0.05質量部を利用すること以外は、実施例19と同様にして、シロップIIIを用いて粘着剤組成物22を調製した。なお、粘着剤組成物22中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が25.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:104質量部、極性モノマー成分:26質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物22を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物22からなる粘着剤層(厚み:206μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例22における粘着剤層の溶剤不溶分率は、41質量%であった。また、実施例22における両面粘着シートのヘイズは71%であり、全光透過率は1.7%であった。
〔実施例23〕
黒顔料0.3質量部に替えて、黒顔料1質量部を利用すること、HDDA0.025質量部に替えて、HDDA0.07質量部を利用すること、及び追加分の光重合開始剤(イルガキュア651)0.5質量部に替えて、追加分の光重合開始剤(イルガキュア651)0.7質量部を利用すること以外は、実施例19と同様にして、シロップIIIを用いて粘着剤組成物23を調製した。なお、粘着剤組成物23中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が25.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:104質量部、極性モノマー成分:26質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物23を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物23からなる粘着剤層(厚み:209μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例23における粘着剤層の溶剤不溶分率は、55質量%であった。また、実施例23における両面粘着シートのヘイズは69%であり、全光透過率は1.3%であった。
〔実施例24〕
黒顔料0.3質量部に替えて、黒顔料0.8質量部を利用すること、HDDA0.025質量部に替えて、HDDA0.056質量部を利用すること、追加分の光重合開始剤(イルガキュア651)0.5質量部に替えて、追加分の光重合開始剤(イルガキュア651)0.7質量部を利用すること、及び中空ガラスバルーン(平均粒径45μm、比重0.25g/cm、商品名「Sphericel(登録商標)25P45(ケイ酸塩ガラス)」(ポッターズ・バロティーニ株式会社製)4質量部を添加すること以外は、実施例19と同様にして、シロップIIIを用いて粘着剤組成物24を調製した。なお、粘着剤組成物24中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が25.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:104質量部、極性モノマー成分:26質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物24を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物24からなる粘着剤層(厚み:212μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例24における粘着剤層の溶剤不溶分率は、56質量%であった。また、実施例24における両面粘着シートのヘイズは80%であり、全光透過率は2.0%であった。
〔実施例25〕
黒顔料0.3質量部に替えて、黒顔料0.8質量部を利用すること、HDDA0.025質量部に替えて、HDDA0.03質量部を利用すること、追加分の光重合開始剤(イルガキュア651)0.5質量部に替えて、追加分の光重合開始剤(イルガキュア651)0.7質量部を利用すること、及び水酸化アルミニウム(平均粒径18μm、比重0.9g/cm、商品名「H31(ハイジライト)」(昭和電工株式会社製)10質量部を添加すること以外は、実施例19と同様にして、シロップIIIを用いて粘着剤組成物25を作製した。なお、粘着剤組成物25中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が25.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:104質量部、極性モノマー成分:26質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物25を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物25からなる粘着剤層(厚み:205μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例25における粘着剤層の溶剤不溶分率は、23質量%であった。また、実施例25における両面粘着シートのヘイズは93%であり、全光透過率は2.8%であった。
〔実施例26〕
黒顔料0.3質量部に替えて、黒顔料0.8質量部を利用すること、HDDA0.025質量部に替えて、HDDA0.08質量部を利用すること、追加分の光重合開始剤(イルガキュア651)0.5質量部に替えて、追加分の光重合開始剤(イルガキュア651)0.7質量部を利用すること、及び水添石油樹脂(軟化点125℃、商品名「アルコンP125」(荒川化学工業株式会社製)10質量部を添加すること以外は、実施例19と同様にして、シロップIIIを用いて粘着剤組成物26を作製した。なお、粘着剤組成物28中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が25.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:104質量部、極性モノマー成分:26質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物26を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物26からなる粘着剤層(厚み:204μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例26における粘着剤層の溶剤不溶分率は、57質量%であった。また、実施例26における両面粘着シートのヘイズは85%であり、全光透過率は3.4%であった。
〔実施例27〕
シロップIIIの100質量部に、アクリル酸(AA)3質量部と、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)5質量部、HDDA0.025質量部とを添加し、これらを十分混合することによって粘着剤組成物27を得た。なお、粘着剤組成物27中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が27.8質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:108質量部、極性モノマー成分:26質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物27を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物27からなる粘着剤層(厚み:200μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例27における粘着剤層の溶剤不溶分率は、68質量%であった。
〔実施例28〕
シロップIの40質量部に、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)17質量部と、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)4質量部と、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)39質量部と、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.07質量部とを添加し、前記シロップの混合物を得た。更に、前記混合物に、追加分の光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)」(BASFジャパン株式会社製)0.7質量部を添加した。その後、その他の添加成分として、更に、黒顔料として、商品名「AT DN101ブラック」、大日精化工業株式会社製)を1質量部、前記混合物に添加した。そして、これらを十分混合することによって、粘着剤組成物28が得られた。
なお、粘着剤組成物28中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が21.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:100質量部、極性モノマー成分:25質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物28を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物28からなる粘着剤層(厚み:200μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例28における粘着剤層の溶剤不溶分率は、61質量%であった。
〔実施例29〕
(シロップIVの作製)
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)94質量部及びアクリル酸(AA)6質量部が混合されてなる液状のモノマー混合物(モノマー組成物)に、光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)」(BASFジャパン株式会社製)0.05質量部及び商品名「イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)」(BASFジャパン株式会社製)0.05質量部を配合した後、粘度(BH粘度計No.5ローター、10rpm、測定温度:30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して、上記モノマー成分の一部が重合してなる部分重合体(重合率:約10質量%)を含むシロップIV(2EHA/AA=94/6)を得た。
(粘着剤組成物の作製)
シロップIVの66.7質量部に、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)17質量部と、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)4質量部と、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)12.3質量部と、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.07質量部とを添加し、前記シロップの混合物を得た。更に、前記混合物に、追加分の光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)」(BASFジャパン株式会社製)0.7質量部を添加した。その後、その他の添加成分として、更に、黒顔料として、商品名「AT DN101ブラック」、大日精化工業株式会社製)を1質量部、前記混合物に添加した。そして、これらを十分混合することによって、粘着剤組成物29が得られた。
なお、粘着剤組成物29中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が21.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:100質量部、極性モノマー成分:25質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物29を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物29からなる粘着剤層(厚み:200μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、実施例29における粘着剤層の溶剤不溶分率は、59質量%であった。
〔参考例30〕
シロップIの100質量部に、熱発泡剤1(熱膨張性微小球、商品名「熱膨張性マイクロスフェア051DU40」EXPANCEL社製)30質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)0.2質量部を添加し、これらを十分混合することによって熱発泡剤1を含有した粘着剤組成物30を得た。なお、粘着剤組成物30中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が10.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:100質量部、極性モノマー成分:10.0質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物30を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物30からなる粘着剤層(厚み:200μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた加熱膨張型の両面粘着シートを得た。なお、参考例30における粘着剤層の溶剤不溶分率は、89質量%であった。
〔参考例31〕
粘着剤組成物30からなる粘着剤層の厚みを150μmとしたこと以外は、参考例30と同様にして、参考例30と同様の積層構造を備えた加熱膨張型の両面粘着シートを得た。なお、参考例31における粘着剤層の溶剤不溶分率は、89質量%であった。
〔参考例32〕
シロップIの100質量部に、熱発泡剤2(熱膨張性微小球、商品名「マツモトマイクロスフェアF−48D*」松本油脂製薬株式会社製)30質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)0.2質量部を添加し、これらを十分混合することによって熱発泡剤2を含有した粘着剤組成物32を得た。なお、粘着剤組成物32中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が10.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:100質量部、極性モノマー成分:10.0質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物32を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物32からなる粘着剤層(厚み:200μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた加熱膨張型の両面粘着シートを得た。なお、参考例32における粘着剤層の溶剤不溶分率は、86質量%であった。
〔参考例33〕
シロップIの100質量部に、熱発泡剤2(熱膨張性微小球、商品名「マツモトマイクロスフェアF−48D*」松本油脂製薬株式会社製)20質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)0.2質量部を添加し、これらを十分混合することによって熱発泡剤2を含有した粘着剤組成物33を得た。なお、粘着剤組成物33中に含まれるアクリル系ポリマー(A)には、極性モノマーに由来する構成単位が10.0質量%含まれている(アクリル系ポリマー(A)を形成するための全モノマー成分:100質量部、極性モノマー成分:10.0質量部)。
また、粘着剤組成物33からなる粘着剤層の厚みを94μmとしたこと以外は、参考例32と同様にして、参考例32と同様の積層構造を備えた加熱膨張型の両面粘着シートを得た。尚、粘着剤層の溶剤不溶分率は、86質量%であった。
そして更に、得られた前記両面粘着シート(粘着剤層)の一方の面から剥離ライナーを剥離し、その両面粘着シート(粘着剤層)を、ポリエステルフィルム(商品名「ルミラーS−10」、厚さ12μm、東レ株式会社製)の両面にそれぞれハンドローラーにて貼り合せ、参考例33におけるPET基材入りの加熱膨張型の両面粘着シートを得た。
〔比較例1〕
シロップIIの100質量部に、DPHA0.05質量部を添加し、これらを十分混合することによって粘着剤組成物C1を得た。なお、粘着剤組成物C1中に含まれるアクリル系ポリマーには、極性モノマーに由来する構成単位が8.5質量%含まれている(アクリル系ポリマーを形成するための全モノマー成分:100質量部、極性モノマー成分:8.5質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物C1を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物C1からなる粘着剤層(厚み:200μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、比較例1における粘着剤層の溶剤不溶分率は、69質量%であった。
〔比較例2〕
シロップIIの100質量部に、DPHA0.025質量部と、商品名「重質炭酸カルシウム(天然重質炭酸カルシウム、平均粒径3.2〜12μm、比重2.71g/cm)」(丸尾カルシウム株式会社製)40質量部とを添加し、これらを十分混合することによって粘着剤組成物C2を得た。なお、粘着剤組成物C2中に含まれるアクリル系ポリマーには、極性モノマーに由来する構成単位が8.5質量%含まれている(アクリル系ポリマーを形成するための全モノマー成分:100質量部、極性モノマー成分:8.5質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物C2を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物C2からなる粘着剤層(厚み:217μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、比較例2における粘着剤層の溶剤不溶分率は、57質量%であった。
〔比較例3〕
シロップIIの100質量部に、DPHA0.05質量部と、中空ガラスバルーン(平均粒径45μm、比重0.25g/cm、商品名「Sphericel(登録商標)25P45(ケイ酸塩ガラス)」(ポッターズ・バロティーニ株式会社製)20質量部とを添加し、これらを十分混合することによって粘着剤組成物C3を得た。なお、粘着剤組成物C3中に含まれるアクリル系ポリマーには、極性モノマーに由来する構成単位が8.5質量%含まれている(アクリル系ポリマーを形成するための全モノマー成分:100質量部、極性モノマー成分:8.5質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物C3を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物C3からなる粘着剤層(厚み:210μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、比較例3における粘着剤層の溶剤不溶分率は、68質量%であった。
〔比較例4〕
シロップIIの100質量部に、HDDA0.025質量部と、アクリル酸(AA)15質量部と、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)16.5質量部とを添加し、これらを十分混合することによって粘着剤組成物C4を得た。なお、粘着剤組成物C4中に含まれるアクリル系ポリマーには、極性モノマーに由来する構成単位が30.4質量%含まれている(アクリル系ポリマーを形成するための全モノマー成分:131.5質量部、極性モノマー成分:40質量部)。
また、粘着剤組成物1に替えて、粘着剤組成物C4を利用したこと以外は、参考例1と同様にして、粘着剤組成物C4からなる粘着剤層(厚み:200μm)を備えると共に、参考例1と同様の積層構造を備えた両面粘着シートを得た。なお、比較例4における粘着剤層の溶剤不溶分率は、78質量%であった。
(評価試験)
各実施例、各参考例及び比較例1〜4について、各両面粘着シートの押圧接着力及び耐落下衝撃特性(常温条件下)の評価試験を行った。
また、参考例30〜33についても、同様に押圧接着力及び耐落下衝撃特性(常温条件下)の評価試験を行うとともに、更に、180°引き剥がし粘着力について、初期(加熱前)と加熱後の条件にて測定を行い、粘着性(接着性)と分離・解体性(易剥離性)について評価を行った。
<評価1:押圧接着力>
図2は、押圧接着力を測定する際に用いる評価用サンプルの概略図(上面図)である。作製した両面粘着シートを、図2に示されるような幅1mmの窓枠状(額縁状)(横:40mm、縦:60mm)に切断加工して、窓枠状両面粘着シートを得た。前記窓枠状両面粘着シートを用いて、アクリル板(アクリルレンズ、横:40mm、縦:60mm、厚み:1mm)と、中央部に直径15mmの貫通孔を空けたポリカーボネート板(PC板)(横:70mm、縦:80mm、厚み:2mm)とを、所定の圧着荷重(2kg)のローラー1往復の条件で圧着することにより貼り合わせて、評価用サンプルを得た。図3は、図2のA−A’線断面図である。図2及び図3において、1はポリカーボネート板、2は窓枠状両面粘着シート、3はアクリル板、4はポリカーボネート板の貫通孔を示す。
次に、これらの評価用サンプルを万能引張圧縮試験機(装置名「引張圧縮試験機、TG−1kN」ミネベア(株)製)にセットして、丸棒をポリカーボネート板の貫通孔に通過させて、丸棒(直径:10mm)でアクリル板を10mm/minの条件で押圧し、アクリル板とポリカーボネート板とが分離するまでの最大応力を押圧接着力として測定した。なお、測定は常温(23℃)で行った。
図4は、押圧接着力の測定方法を示す概略断面図である。図4において、1はポリカーボネート板、2は窓枠状両面粘着シート、3はアクリル板、21は丸棒、22は支持台を示す。評価用サンプルは、引張圧縮試験機の支持台22に図4に示すように固定され、評価用サンプルのアクリル板3は、ポリカーボネート板1の貫通孔を通過した丸棒21により押圧される。なお、評価用サンプルにおいて、ポリカーボネート板1は、アクリル板が押圧される際に負荷がかかり、たわんだり、破損したりすることはなかった。
<評価2:常温下における耐落下衝撃特性>
図5は、耐落下衝撃特性を評価する際に用いる評価用サンプルの概略図(上面図)である。作製した両面粘着シートを、図5に示すような幅1mmの窓枠状(額縁状)(横:40mm、縦:60mm)に切断加工して、窓枠状両面粘着シートを得た。該窓枠状両面粘着シートを用いて、アクリル板(アクリルレンズ、横:40mm、縦:60mm、厚み:1mm)と、ポリカーボネート板(PC板)(横:70mm、縦:80mm、厚み:2mm)とを、2kgローラー1往復の条件で圧着することにより貼り合わせて、評価用サンプルを得た。図6は、図5のB−B’線断面図である。図5及び図6において、31はポリカーボネート板、32は窓枠状両面粘着シート、33はアクリル板(アクリルレンズ)を示す。
図7は、耐落下衝撃特性の評価方法を示す概略断面図である。得られた評価用サンプルにおもり34をつけて総質量を110gとしてから、評価用サンプルを1.2mの高さからコンクリート板35(図7参照)に自由落下させて、耐落下衝撃特性を評価した。耐落下衝撃特性の評価は、常温(23℃)で12回自由落下させることにより実施した。
なお、評価サンプルの自由落下は、1回目(ポリカーボネート板31のおもり34側の板面からの落下)、2回目(ポリカーボネート板31のアクリル板33側の板面からの落下)、3回目(ポリカーボネート板31の一方の縦側端面からの落下)、4回目(ポリカーボネート板31の他方の縦側端面からの落下)、5回目(ポリカーボネート板31の一方の横側端面からの落下)、6回目(ポリカーボネート板31の他方の横側端面からの落下)の順番で行った。つまり、耐落下衝撃特性の評価は、前記6回の落下を、2回繰り返して行った。評価基準は、以下の通りである。
[評価基準]
良好:「常温下での12回の自由落下について、アクリル板の剥がれが生じず、アクリル板を保持していたもの」
不良:「常温下での自由落下でアクリル板の剥がれが生じたもの」、回数は、アクリル板の剥がれた際の落下回数
<評価3:180°引き剥がし粘着力>
参考例30〜33で得られた加熱膨張型の両面粘着シートの片側に、ポリエステルフィルム(商品名「ルミラーS−10」、厚み:50μm、東レ株式会社製)を裏打ち基材として貼り合せた後、それを20mm幅に切断した。その後、両面粘着シートに貼り付けられている剥離ライナーを剥がし、粘着力測定用のポリカーボネート板(PC板)に2kgローラー1往復の条件で圧着したものを評価サンプルとした。なお、評価サンプルは、各参考例30〜33の両面粘着テープについて、初期粘着力(後述)を測定するためのものと、加熱後粘着力(後述)を測定するためのものとをそれぞれ用意した。
(初期(加熱前)粘着力)
上記のように調製された評価サンプルを、圧着後30分間放置した。その後、その評価サンプルについて、23℃の雰囲気下で、引張試験機(商品名「TG−1kN」ミネベア社製)を用いて、引張速度300mm/分、剥離角度180°の条件で評価サンプルの両面粘着シートを引き剥がすことにより、各評価サンプルにおける引き剥がし粘着力を測定した。その測定された引き剥がし粘着力を、初期粘着力(20/mm)とした。なお、測定された初期粘着力(20/mm)に基づいて、以下の評価基準に従い、参考例30〜33の各評価用サンプルの粘着性(接着性)を評価した。
[評価基準]
○:両面粘着シートの被着体(PC板)に対する接着性が十分(5.0[N/20mm]以上)。
△:両面粘着シートの被着体(PC板)に対する接着性がやや劣る(2.5[N/20mm]以上5.0[N/20mm]未満)。
×:両面粘着シートの被着体(PC板)に対する接着性が不十分(2.5[N/20mm]未満)。
(加熱後粘着力)
上記のように調製された評価サンプルを、圧着後30分間放置した。その後、評価サンプルを、それぞれ所定温度(後述の表4参照)の熱風乾燥機に10分間投入して、加熱処理を行った。加熱処理終了後、23℃の雰囲気下で2時間放置してから、初期接着力の測定と同様の方法により、評価サンプルの両面粘着シートについて引き剥がし粘着力を測定した。その測定された引き剥がし粘着力を、加熱後粘着力(20/mm)とした。そして、測定された加熱後粘着力(20/mm)に基づいて、以下の評価基準に従い、参考例30〜33の各評価用サンプルの分離・解体性(易剥離性)を評価した。
[評価基準]
○:両面粘着シートが被着体(PC板)から弱い力で自然に剥離される(0.5[N/20mm])未満)。
△:両面粘着シートが被着体(PC板)から、手で引っ張られる程度の力で容易に剥離される(0.5[N/20mm]以上2.0[N/20mm]未満)。
×:容易に剥離できない、又は剥離できない(2.0[N/20mm]以上)。
上述した各評価試験の結果は、下記表1〜表3、及び表4に示した。なお、各表には、各実施例、各参考例及び比較例1〜4で用いた粘着剤組成物の成分も併せて示した。各表中の「部」は、質量部を意味し、各表中の「−」は、無し(ゼロ)を意味する。また、表中に示される略語の意味は、以下の通りである。
AA:アクリル酸
NVP:N−ビニル−2−ピロリドン
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
HDDA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
GB:中空ガラスバルーン(商品名「Sphericel(登録商標)25P45」)
重炭:天然重質炭酸カルシウム(商品名「重質炭酸カルシウム」)
軽炭:合成軽質炭酸カルシウム(商品名「白艶花CC−R」)
黒顔料:商品名「AT DN101ブラック」
水添樹脂:水添石油樹脂(商品名「アルコンP125」)
H31:水酸化アルミニウム(商品名「H31ハイジライト」)
熱発泡剤1:熱膨張性微小球(商品名「熱膨張性マイクロスフェア051DU40」)
熱発泡剤2:熱膨張性微小球(商品名「マツモトマイクロスフェアF−48D*」)
Figure 2017149980
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表1,2に示されるように、極性モノマーに由来する構成単位を9〜30質量%含むアクリル系ポリマー(A)を有する粘着剤層を備えた実施例2等の両面粘着シートは、何れも優れた押圧接着力、及び優れた耐落下衝撃特性(23℃条件)を備えていることが確かめられた。
これに対して、極性モノマーに由来する構成単位が9質量%未満である比較例1〜3の両面粘着シートは、耐落下衝撃特性は優れるものの、十分な押圧接着力を備えていないことが確かめられた。また、極性モノマーに由来する構成単位が30質量%を超える比較例4については、押圧接着力は優れるものの、十分な耐落下衝撃特性を備えていないことが確かめられた。
実施例26の両面粘着シートは、上述したように、ヘイズが85%であり、全光透過率が3.4%であった。この両面粘着シートの粘着剤層の形成に利用される粘着剤組成物26には、アクリル系ポリマー(A)(ベースポリマー)以外に、水添石油樹脂(軟化点125℃、商品名「アルコンP125」(荒川化学工業株式会社製)が含まれている。この水添石油樹脂は、アクリル系ポリマー(A)に対する相溶性が乏しいため、アクリル系ポリマー(A)に対して相分離し、アクリル系ポリマー(A)中に、拡散(分散)された状態となる。つまり、アクリル系ポリマー(A)に対して、所定量の水添石油樹脂が添加されると、光の拡散性が向上するため、その結果、得られる粘着剤層(両面粘着シート)の隠蔽性(遮光性)が高められる。このように、粘着剤組成物中に、水添石油樹脂を配合して、相分離により拡散性を高めて、得られる粘着剤層(両面粘着シート)の隠蔽性(遮光性)を高めてもよい。
参考例1の両面粘着シートにおける押圧接着力は、表1に示されるように、28N/cmであった。参考例1の粘着剤組成物1は、シロップIから調製され、極性モノマーとして、アクリル酸を含んでいる。
これに対して、実施例12,13の各両面粘着シートにおける各押圧接着力は、表1に示されるように、それぞれ29N/cm、41N/cmであった。実施例12,13の各粘着剤組成物12,13は、それぞれシロップIに、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)が追加されたものからなる。そのため、各粘着剤組成物12,13は、極性モノマーとして、アクリル酸以外に、NVPを含んでいる。つまり、実施例12,13では、極性モノマーとして、アクリル酸(カルボキシル基含有モノマーの一例)と、NVP(複素環含有ビニル系モノマーの一例)とが併用されている。このように、極性モノマーとして、アクリル酸とNVPが併用されていると、併用しない場合(アクリル酸のみ使用の場合)と比べて、得られる両面粘着シート(粘着剤層)の押圧接着力が高くなり、好ましいと言える。
なお、参考例1は、極性モノマーとして、アクリル酸(AA)のみが使用されている。また、実施例2〜11は、極性モノマーとして、NVP、HEAA、及びアクリル酸(AA)が併用されている。また、実施例12,13は、上述したように、アクリル酸(AA)及びNVPが併用されている。また、参考例14は、極性モノマーとして、NVP及びHEAが併用されている。また、実施例15〜26は、極性モノマーとして、NVP、HEA及びアクリル酸(AA)が併用されている。また、実施例27は、極性モノマーとして、NVP及びHEAが併用されている。また、実施例28は、極性モノマーとして、アクリル酸(AA)、NVP及びHEAが併用されている。また、実施例29は、極性モノマーとして、アクリル酸(AA)、NVP及びHEAが併用されている。
実施例28の粘着剤組成物28は、40質量部のシロップI(2EHA/AA=90/10)に、モノマー成分として、NVP17質量部、HEA4質量部及び2EHA39質量部が追加されたものからなる。これに対して、実施例29の粘着剤組成物29は、66.7質量部のシロップIV(2EHA/AA=94/6)に、モノマー成分として、NVP17質量部、HEA4質量部及び2EHA12.3質量部が追加されたものからなる。実施例28と実施例29とでは、使用するシロップが異なっているものの、各組成物28,29中の成分比(質量比)は、共に、2EHA/AA/HEA/NVP=75/4/4/17となっている。実施例28の両面粘着シートと、実施例29の両面粘着シートとは、表2に示されるように、共に同程度の性能(押圧接着力、耐落下衝撃特性)を備えている。つまり、粘着剤組成物を作製する際、実施例28,29のように、モノマーの添加方法が異なっていても、得られる粘着剤層(両面粘着シート)の物性には殆ど影響がないことが確かめられた。
表4に示されるように、粘着剤層が熱発泡剤1又は熱発泡剤2を含む参考例30〜33の各両面粘着シートは、何れも優れた押圧接着力、及び優れた耐落下衝撃特性(23℃条件)を備えていることが確かめられた。また、参考例30〜33の各両面粘着シートは、加熱前の状態(初期状態)では、優れた粘着力(180°引き剥がし粘着力)を備えつつ、加熱後の状態では、優れた分離・解体性(易剥離性)を備えることが確かめられた。
(気泡含有率)
なお、各実施例、各参考例、及び比較例1〜4の各両面粘着シートにおける各粘着剤層の気泡含有率は、いずれも1体積%以下であった。
また、参考例30〜33の各両面粘着シートにおける各粘着剤層の気泡含有率(加熱処理前)は、いずれも1体積%以下であった。
100…両面粘着シート、110…粘着剤層、120,130…剥離ライナー、1…ポリカーボネート板、2…窓枠状両面粘着シート、3…アクリル板、4…ポリカーボネート板の貫通孔

Claims (10)

  1. 極性モノマーを9〜30質量%含むアクリル系ポリマー(A)を有する粘着剤層を備え、
    前記アクリル系ポリマー(A)は、炭素数が1〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを78〜91質量%含み、
    前記極性モノマーは、水酸基含有モノマーと、複素環含有ビニル系モノマーとからなる両面粘着シート。
  2. 前記極性モノマーとして、カルボキシル基含有モノマーを実質的に含有しない請求項1に記載の両面粘着シート。
  3. 前記水酸基含有モノマーが、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、ビニルアルコール、又はアリルアルコールである請求項1又は2に記載の両面粘着シート。
  4. 前記水酸基含有モノマーが、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、又は(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルの少なくとも一方を含む請求項1〜3の何れか一項に記載の両面粘着シート。
  5. 前記水酸基含有モノマーが、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル及び(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルを含む請求項1〜4の何れか一項に記載の両面粘着シート。
  6. 前記複素環含有ビニル系モノマーは、N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、又はN−ビニルイミダゾールである請求項1〜5の何れか一項に記載の両面粘着シート。
  7. 前記複素環含有ビニル系モノマーは、N−ビニル−2−ピロリドンである請求項1〜6の何れか一項に記載の両面粘着シート。
  8. 前記粘着剤層は、更に黒色顔料を有する請求項1〜7の何れか一項に記載の両面粘着シート。
  9. 前記黒色顔料は、前記アクリル系ポリマー(A)の全モノマー成分100質量部に対して、0.01〜10質量部含有されている請求項8に記載の両面粘着シート。
  10. 前記黒色顔料は、カーボンブラックである請求項8又は9に記載の両面粘着シート。
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