JP2020015933A - ベルレス高炉の装入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉱石にコークスを混合して装入する場合でも、鉱石内のコークス分布を、従来よりも均一にできる装入方法の提供。【解決手段】鉱石とコークスの混合原料を炉頂ホッパーに一時貯留し、炉頂ホッパーから旋回シュートにより炉内に装入して混合層を形成するベルレス高炉の装入方法において、コークスは、混合原料の無次元排出時間が0.5のときの積算無次元装入量が0.1〜0.45であり、炉口無次元半径0.7〜1.0の位置から、中心コークス層を形成する場合は、中心コークス層の一部または全部と重なる位置まで、中心コークス層を形成しない場合は、炉口無次元半径0〜0.2の位置まで順傾動で混合原料を堆積させる第1の混合原料装入工程S1と、炉口無次元半径0.8〜1.0の位置から炉口無次元半径0.3〜0.5の位置まで順傾動で混合原料を堆積させる第2の混合原料装入工程S2と、を実施することを特徴とする、ベルレス高炉の装入方法。【選択図】図1

Description

本発明は、ベルレス高炉の装入方法に関する。
高炉の操業においては、鉄源としての鉱石と、還元材としてのコークスとを交互に装入することにより、鉱石層とコークス層を形成する方法がある。
鉱石にコークスを混合して装入する方法もある。コークスは鉱石よりも炉内温度では軟化し難いため、鉱石層の通気性を改善できるためである。また、コークスと鉱石を近接させることにより、反応性が向上するためである。
鉱石にコークスを混合して装入する方法では、炉径方向において、混合層中のコークス分布が偏る場合がある。これは、コークスと鉱石は密度と粒子径が違うため、炉頂ホッパーに貯蔵する際の堆積する位置が異なり、鉱石がコークスよりも先に排出されるためである。すなわち、炉頂ホッパーにおいては、焼結鉱等の鉱石は中央部近傍に堆積しやすく、コークスは周辺に堆積しやすい傾向がある。よって、炉頂ホッパーからの切り出しの際には、ファンネルフローにより、排出口の直上の焼結鉱から優先的に排出され、周辺部のコークスは遅れて排出されるのである。
そのため、鉱石にコークスを混合して装入する方法では、混合層中のコークス分布を調整する必要がある。
具体的な調整方法としては、鉱石にコークスを混合した1バッチ目の装入途中で一度ホッパーの排出口を閉じ、2バッチ目の鉱石をホッパーに投入して、再度排出口を開けて装入を再開することにより、2バッチ目の初期にコークスを排出させる方法が知られている(特許文献1)。
鉱石とコークスとの混合原料をまず順傾動で装入し、途中で折り返して逆傾動で装入することにより、1バッチ分の混合原料を装入し、混合層内のコークス分布を炉径方向に均一にする方法も知られている(特許文献2)。
混合原料を2バッチに分割し、2バッチ目のコークス混合量を1バッチ目よりも多くする方法も知られている(特許文献3)。
混合原料を2バッチに分割した上で、混合原料へのコークス混合量を60〜75質量%と非常に多くし、2バッチ目を炉壁側に装入する方法も知られている(特許文献4)。
混合原料を2バッチに分割した上で、1バッチ目を炉中心側に、2バッチ目を炉壁側に、逆傾動で装入する方法も知られている(特許文献5)。
特許第6102497号 特開2015−134941号公報 特許第4114626号 特許第5776866号 国際公開2017/073053号明細書
しかしながら、特許文献1〜5に記載の技術には、以下のような問題があった。
特許文献1に記載の技術は、装入途中でホッパーの排出口の開閉が必要となる。このような機械的な動作を伴う装入では、機械的の構造上の精度の限界があり、正確な装入が難しいという問題があった。また、機械的な故障が起こりやすい問題もあった。
特許文献2に記載の技術では、コークスの分布は調整できるが、順傾動と逆傾動の組み合わせが必須であるため、逆傾動で装入した鉱石の粒度分布の調整が難しいという問題があった。
特許文献3に記載の技術では、ある程度のコークスの偏析を防止できるものの、2バッチ目のコークス混合量を1バッチ目よりも多くするのみでは、径方向のコークス分布の厳密な調整は困難であった。
特許文献4に記載の技術では、1チャージのコークス量の60%以上を混合層に使用するため、コークス層の形成が困難であるという問題があった。
特許文献5に記載の技術では、ある程度のコークスの偏析を防止できるものの、1バッチ目と2バッチ目の径方向のコークス分布が重なって2つのピークを有する偏った分布になるため、径方向のコークス分布の厳密な調整は困難であった。また、混合原料を逆傾動で装入するため、鉱石の粒度分布の調整が難しいという問題もあった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、鉱石にコークスを混合して装入する場合に、混合層内のコークスの径方向分布を、従来よりも均一にできる、ベルレス高炉の装入方法の提供を目的とする。
本発明のベルレス高炉の装入方法は、鉱石とコークスの混合原料を炉頂ホッパーに一時貯留し、炉頂ホッパーから旋回シュートにより炉内に装入して混合層を形成するベルレス高炉の装入方法において、前記コークスは、混合原料の無次元排出時間が0.5のときの積算無次元装入量が0.1〜0.45であり、中心コークス層を形成する場合は、炉口無次元半径0.7〜1.0の位置から、前記中心コークスの一部または全部と重なる位置まで、順傾動で前記混合原料を堆積させ、中心コークス層を形成しない場合は、炉口無次元半径0.7〜1.0の位置から、炉口無次元半径0〜0.2の位置まで順傾動で前記混合原料を堆積させる第1の混合原料装入工程と、炉口無次元半径0.8〜1.0の位置から炉口無次元半径0.3〜0.5の位置まで順傾動で前記混合原料を堆積させる第2の混合原料装入工程と、を実施することを特徴とする。
本発明によれば、混合原料を、炉壁近傍から炉中心近傍まで順傾動で装入する工程と、炉壁近傍から炉内の中間部まで順傾動で装入する2つのバッチに分けて装入を行う。そのため、1バッチ目と2バッチ目のコークス分布が極端な2つのピークとなることはなく、径方向に均一にコークスを装入できる。また、2つのバッチはいずれも順傾動であるため、鉱石の粒度分布の調整も容易である。
前記コークスは小塊コークスであることが好ましい。
本発明では、混合原料に小塊コークスを混合するので、無次元排出時間が0.5のときの積算無次元装入量が0.1〜0.45という条件を満たすのが容易である。
本発明では、第2の混合原料装入工程の後で、前記混合層の上にコークスを混合させない鉱石を装入して鉱石層を形成する、鉱石装入工程を実施することが好ましい。
また、本発明では、第2の混合原料装入工程の後で、前記混合原料よりも低い混合比でコークスを混合させた鉱石を前記混合層の上に装入して鉱石層を形成する、鉱石装入工程を実施することが好ましい。
本発明によれば、混合層の上に、コークスを混合しない、または、コークスの混合比の少ない鉱石層を形成するため、混合層内のコークスがコークス層のコークスと接触し難くなる。そのため、コークス混合による、鉱石層の通気性確保や反応性向上という効果を、より高めることができ、さらに安定した高還元率の操業が実現できる。
本実施形態に係るベルレス高炉の装入方法の概要を示すフロー図。 本実施形態に係るベルレス高炉の装入方法で、中心コークスを装入しない場合に装入された混合原料を示す断面図であって、(A)はO1バッチ装入後、(B)はO2バッチ装入後、(C)はO3バッチ装入後を示す図。 実施例1において、装入する混合原料の無次元排出時間とコークスの積算無次元装入量の関係を示す図。 実施例1において、O1バッチとO2バッチの層厚比を示す図。 実施例1において、炉口無次元半径と、混合層のコークスの無次元堆積量との関係を示す図であって、(A)は予測値、(B)は実験値。 実施例で用いた模型実験装置を示す図。 実施例2において、装入する混合原料の無次元排出時間と、混合層中のコークスの積算無次元装入量との関係を示す図。 実施例2において、O1バッチとO2バッチの層厚比を示す図。 実施例2において、炉口無次元半径と、混合層中のコークスの無次元堆積量との関係を示す図であって、(A)は予測値、(B)は実験値を示す。 比較例において、炉口無次元半径と、混合層中のコークスの無次元堆積量との関係を示す図。
以下、図面を参照して本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本実施形態に係るベルレス高炉の装入方法の概要を説明する。
まず、炉口無次元半径0.7〜1.0の位置から、中心コークス層を形成する場合は、中心コークス層の少なくとも一部と重なる位置まで順傾動で混合原料を堆積させる。中心コークス層を形成しない場合は、炉口無次元半径0.7〜1.0の位置から、炉口無次元半径0〜0.2の位置まで順傾動で混合原料を堆積させる(図1のS1、第1の混合原料装入工程)。
次に、炉口無次元半径0.8〜1.0の位置から、炉口無次元半径0.3〜0.5の位置まで、順傾動で混合原料を堆積させる(図1のS2、第2の混合原料装入工程)。
さらに、必要に応じて、S2の後で、混合層の上に鉱石を装入して鉱石層を形成する(図1のS3、鉱石装入工程)。
以上が本実施形態に係るベルレス高炉の装入方法の概要である。
次に、本実施形態に係るベルレス高炉の装入方法の詳細を説明する。
<対象高炉>
本実施形態に係る装入方法は、ベルレス高炉であれば、対象とする高炉の構造や寸法は特に限定しない。ベルレス高炉とは、ベルレス装入装置を有する高炉をいう。
本実施形態に係る装入方法は、混合原料を炉頂ホッパーに一時貯留し、炉頂ホッパーから旋回シュートにより炉内に装入して混合層を形成する場合に限定される。混合原料を炉頂ホッパーに一時貯留しない場合、すなわち、別々のホッパーに貯蔵された鉱石とコークスとを同時切り出しにより炉内に装入する場合には、上述した炉頂ホッパー内での偏析の影響がなく、高炉内へのコークス装入のタイミングを任意に制御でき、炉径方向において混合層中のコークス分布が偏るという問題が生じないためである。
操業条件も、鉱石とコークスの混合原料を装入すること以外は特に限定しない。
コークスの種類は特に限定しない。通常の塊コークスを用いることができる。ただし、混合原料の無次元排出時間が0.5のときの積算無次元装入量が0.1〜0.45である必要がある。0.45を超えると、本実施形態を実施しなくてもコークスが偏析しない。0.1範囲未満だと、本実施形態の装入方法を用いても、コークスが均一に分布しない。より好ましくは、混合原料の無次元排出時間が0.5のときの積算無次元装入量が0.2〜0.4である。
このようなコークスとしては、小塊コークスが好ましい。ここでいう小塊コークスとは、コークス層を形成するコークスの篩下であり、例えば粒子径10〜40mm程度のコークスである。以下の説明では、小塊コークスを用いた例を説明する。また、鉱石とは、高炉に装入される鉄含有原料の総称であり、焼結鉱、塊鉱石、ペレット及び含炭塊成鉱、並びにそれらの混合物をいう。
1チャージのバッチ数も、鉱石とコークスの粒度も、S1〜S3に規定する要件以外は限定しない。混合比も特に限定しない。出銑比も特に限定しない。
コークス層を形成するコークスの粒度や装入条件も特に限定しない。中心コークスを装入してもよいし、装入しなくてもよい。
以下の説明では、図2に示すように、炉径方向にコークス層201としてC1バッチを装入し、中心コークスを装入しないで、混合層202をO1バッチとO2バッチに分けて装入した場合を例に説明するが、炉中心に中心コークスとしてC2バッチを装入してもよい。
<S1:第1の混合原料装入工程>
S1では、中心コークスを装入しない場合は、図2(A)に示すように、炉口無次元半径0.7〜1.0の位置から、炉口無次元半径0〜0.2の位置P1まで、混合層202を構成する混合原料の一部を、順傾動で装入する。中心コークスを装入する場合は、炉口無次元半径0.7〜1.0の位置から、中心コークスの一部または全部と重なる位置P1まで、混合層202を構成する混合原料の一部を順傾動で装入する。
ここでは、S1で装入する混合原料をO1バッチと称す。
炉口無次元半径とは、炉中心を0、炉壁を1、炉径をR、炉径方向の半径位置Pにおける炉中心からの距離をrとした場合に、位置Pをr/Rで表した値である(図2(A)(B)参照)。
<S2:第2の混合原料装入工程>
S2では、炉口無次元半径0.8〜1.0の位置から炉口無次元半径0.3〜0.5の位置まで、混合層202を構成する混合原料のうち、S1で装入しなかった残りを順傾動で装入する(図1のS2、第2の混合原料装入工程)。
ここでは、S2で装入する混合原料をO2バッチと称す。
S2終了後の混合原料の、高炉内における装入物分布を図2(B)に示す。
S1を実施したことにより、混合層202を形成すべき領域の略全域にO1バッチが装入されている。ただし、装入の際に鉱石が小塊コークス100よりも先に排出されるため、炉中心側に小塊コークス100が偏析しており、炉壁側、すなわち炉口無次元半径0.8〜1.0の位置から炉口無次元半径0.3〜0.5の範囲にある混合層202には小塊コークス100が十分に混合されていない。S2において、O2バッチを炉壁側にのみ装入することにより、O1バッチは、炉壁側の小塊コークス含有量が少ない領域のみがO2バッチと重なる。そのため、O1バッチとO2バッチを合わせた炉壁側の混合層202中の小塊コークス量と、O1バッチのみの炉中心側の混合層202中の小塊コークス量の差が小さくなり、径方向の小塊コークス100の分布が偏ることを抑制できる。S2の装入範囲の炉中心側端部を炉口無次元半径0.3〜0.5の位置までとすべき理由については実施例において詳述する。
また、O1バッチとO2バッチはいずれも順傾動で装入するため、鉱石の粒度分布の調整も容易となる。
O1バッチとO2バッチの層厚比は、鉱石と小塊コークス100との密度差及び粒子径差に起因する炉頂ホッパー3からの原料排出特性を考慮して、混合層202中の小塊コークス100の径方向分布が所望の程度に均一化されるよう、適宜設定すればよい。
層厚比の設定方法は特に限定しないが、以下の方法を例示できる。
まず、混合層202の層厚の絶対値の分布、ここでは図2(B)の混合層202の表面の層厚分布を設定する。操業条件として、コークス層と鉱石層の質量比(O/C)が予め決まっているため、混合層202の層厚はコークス層201の層厚との関係で定まる。
次に、装入する混合原料の無次元排出時間と、混合原料中の小塊コークスの積算無次元装入量の関係を求める。混合原料の無次元排出時間と混合原料中の小塊コークスの積算無次元装入量との関係は、試験装置で求めるか、休風中のサンプリング試験または過去の操業実績から求めても良いし、例えば離散要素法(Discrete Element Method、DEM)や、「実物大模型実験に基づくベルレス装入物分布シミュレーションモデルの開発」(梶原義雅ら、鉄と鋼71巻(1985)2号p.175−182)に開示されるような排出シミュレーションモデルを用いて数値計算により求めても良い。
混合原料の無次元排出時間とは、混合原料の排出が終了するまでに要した時間をT、混合原料の排出を開始してから経過した任意の時間をtとした場合に、経過した時間をt/Tで表したものである。
小塊コークスの積算無次元装入量とは、混合原料の排出が終了した時点での、混合原料中の小塊コークスの装入量(質量)をM、無次元排出時間t/Tにおける小塊コークスの積算装入量(質量)をmとした場合に、小塊コークスの積算装入量をm/Mで表したものである。試験装置や実炉を用いて、混合原料の無次元排出時間と混合原料中の小塊コークスの積算無次元装入量の関係を求める場合には、一定時間間隔で混合原料をサンプリングし、サンプリングされた全ての小塊コークスの質量をM、無次元排出時間t/Tに対応するある時点までにサンプリングされた積算の小塊コークスの質量をmとすればよい。
求めた混合原料の無次元排出時間と混合原料中の小塊コークスの積算無次元装入量との関係の例を図3に示す。
次に、装入する混合原料の径方向の小塊コークス分布が、極力均一になるような層厚比を求める。例えば、層厚比を変えながら混合原料の径方向の小塊コークス分布を計算し、最も小塊コークス分布が均一になる層厚比を求める。なお、層厚比を変える作業には、O1バッチまたはO2バッチのそれぞれの装入範囲を変更することも含まれる。
層厚比の例を図4に示す。図4に示す層厚比で混合原料の径方向の小塊コークス分布を計算した結果を図5(A)に示す。図5(A)では、小塊コークス分布を、炉口無次元半径と、無次元堆積量の関係で示している。無次元堆積量とは、混合層202の径方向の各位置における混合原料の堆積量(体積)を1とした場合の、小塊コークス100の堆積量(体積)の比である。
O1バッチとO2バッチの層厚比を設定することにより、O1バッチとO2バッチによる混合原料の装入量も定まる。以上の説明においては、各バッチへの小塊コークス100の配分は予め設定されているものとしたが、混合層内の小塊コークス100の径方向分布がより均一になるように、各バッチへの小塊コークス100の配分を調整しても良い。
<S3:鉱石装入工程>
S3は、混合層202の上に鉱石を装入して鉱石層203を形成する工程であり、必要に応じて実施される(図2(C)参照)。ここではS3で装入される鉱石をO3バッチと称す。
O3バッチにはコークスを混合しないか、O1バッチ及びO2バッチよりも少ない混合比でコークスを混合させる。なお混合比は、小塊コークス100についてもその他のコークスについても同様に、鉱石原料の質量に対するコークスの質量の質量比として求められる。
混合層202の上に鉱石層203が形成されることにより、混合層202の直上に次チャージのコークス層201が形成されなくなるため、混合層202内の小塊コークス100がコークス層201のコークスと接触し難くなる。そのため、混合層202に小塊コークス100を混合することによる、混合層202及び鉱石層203の通気性確保や反応性向上という効果を、より高めることができ、さらに安定した高還元率の操業が実現できる。
O3バッチの層厚は特に限定しないが、0.05〜0.4(鉱石層全体を1.0としたときの相対厚さ)程度である。
O3バッチの鉱石の粒度も特に規定しないが、O1バッチおよびO2バッチの鉱石の粒度と同程度であるのが好ましい。
以上が本実施形態に係るベルレス高炉の装入方法の詳細の説明である。
このように、本実施形態によれば、混合原料を、炉壁近傍から炉中心近傍まで順傾動で装入する工程(S1)と、炉壁近傍から炉内の中間部まで順傾動で装入する工程(S2)で分けて装入を行う。そのため、O1バッチとO2バッチを合わせた混合層202中の、炉径方向の小塊コークス分布が極端な2つのピークとなることはなく、炉径方向に均一に小塊コークスを装入できる。また、O1バッチとO2バッチはいずれも順傾動であるため、鉱石の粒度分布の調整も容易である。
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例には限定されない。
(実施例1)
高炉の1/3縮尺模型実験装置を用いて、本実施形態の高炉装入分布実験を行った。具体的な手順は以下の通りである。
まず、実験装置として、図6に示す模型実験装置11を用意した。
模型実験装置11は、装入物装入装置、および高炉本体の上部の1/3模型であり、サージホッパー1、装入コンベア2、炉頂ホッパー3、旋回シュート4、炉体シャフト部5、および切り出し装置6を備える。
サージホッパー1は、装入原料であるコークスおよび鉱石を貯蔵する貯蔵庫である。
装入コンベア2は、サージホッパー1から切り出した装入原料を炉頂ホッパー3まで搬送するコンベアである。炉頂ホッパー3は、装入直前の原料を一時的に貯蔵するホッパーである。旋回シュート4は、炉頂ホッパー3から排出された原料を装入するシュートである。炉体シャフト部5は、高炉のシャフト部までを模擬した筒状の模型である。切り出し装置6は、炉体シャフト部5の下端に設けられ、装入された原料を切り出して、炉内の荷下がりを再現するための装置である。
次に、混合原料として、鉱石としての焼結鉱と、小塊コークス100を用意した。具体的には、平均粒径は、実炉で想定する平均粒径の約1/3とした。焼結鉱は、平均粒子径7.7mm、密度3.3g/cm3であった。小塊コークス100は、平均粒子径10.8mm、密度;1.0g/cm3であった。焼結鉱に対する小塊コークス100の粒子径比は1.40、密度比は0.3であった。
次に、原料をサージホッパー1から切り出して装入コンベア2を介して炉頂ホッパー3に貯蔵し、旋回シュート4に投入した時点で原料を採取して小塊コークス100の割合を測定し、混合原料の無次元排出時間と、小塊コークス100の積算無次元装入量の関係を求めた。結果を図3に示す。
次に、図3から、装入する混合原料中の小塊コークス100の径方向分布が均一になるような、O1バッチとO2バッチとの層厚比を求めた。具体的には層厚比を変えながら混合原料中の小塊コークス100の径方向分布を計算し、最も分布が均一になる層厚比を計算した。層厚比の計算結果を図4に示す。図4に示す層厚比で混合原料を装入する場合の、混合原料中の小塊コークス100の径方向分布の予測値を図5(A)に示す。
次に、混合原料を、2つのバッチに分けて、O1バッチ(焼結鉱4800kg、小塊コークス104kg)、O2バッチ(焼結鉱2600kg、小塊コークス56kg)の順に旋回シュート4により、順傾動で装入して混合層202を形成した。
装入質量は、実炉で想定される質量の約1/33=約1/27とした。
O1バッチを炉口無次元半径0.05〜0.95の範囲に順傾動で堆積させ、O2バッチを炉口無次元半径0.4〜1.0の範囲に順傾動で堆積させた。
装入後の原料を、円周方向の幅20cm、径方向に15cm間隔でサンプリングし、混合原料中の小塊コークス100の径方向分布を実測した。
結果を図5(B)に示す。
図5(B)に示すように、図5(A)に示す予測値と同様の結果が得られ、半径方向に均一に小塊コークス100を配置することができた。そのため、本実施形態に係るベルレス高炉の装入方法を用いれば、半径方向に均一に小塊コークス100を配置できることが分かった。実施例1においては、O2バッチの炉中心側端部を炉口無次元半径0.4の位置までとしたが、ベルレス高炉の装入方法において通常調整する範囲(炉口無次元半径で−0.1〜0.1)の変更であれば、同様の効果を得られる。すなわち、O2バッチの炉中心側端部は炉口無次元半径0.3〜0.5の範囲であればよい。
(実施例2)
実施例1において、小塊コークス100の平均粒子径を、より小さく変更し、実施例1と同じ高炉の1/3縮尺模型実験装置を用いて、本実施形態の高炉装入分布実験を行った。
まず、混合原料として、鉱石としての焼結鉱と、小塊コークス100を用意した。焼結鉱は、平均粒子径7.7mm、密度3.3g/cm3であった。小塊コークス100は、平均粒子径9.1mm、密度;1.0g/cm3であった。焼結鉱に対する小塊コークス100の粒子径比は1.18、密度比は0.3であった。
この混合原料を、実施例1と同様に、まず旋回シュート4に投入した時点で原料を採取して小塊コークス100の割合を測定し、無次元排出時間と、小塊コークス100の積算無次元装入量の関係を求めた。結果を図7に示す。図7に示すように、実施例2は、無次元排出時間0.5で積算無次元装入量が0.4であった。図3に示すように、実施例1は、無次元排出時間0.5で積算無次元装入量が0.2であり、実施例1と比べて平均粒子径の小さい小塊コークス100を用いる実施例2においては、小塊コークス100の偏析が比較的小さく早く排出されることが分かる。
図7を基に、装入する混合原料中の小塊コークス100の径方向分布が均一になるような層厚比を実施例1と同様に求めた。層厚比の計算結果を図8に示す。図8に示す層厚比で混合原料を装入する場合の、混合原料中の小塊コークス100の径方向分布の予測値を図9(A)に示す。
次に、混合原料を、2つのバッチに分けて、O1バッチ(焼結鉱3600kg、小塊コークス78kg)、O2バッチ(焼結鉱3800kg、小塊コークス82kg)の順に、旋回シュート4により、順傾動で装入した。
O1バッチを炉口無次元半径0.05〜1.0の範囲に順傾動で堆積させ、O2バッチを炉口無次元半径0.4〜1.0の範囲に順傾動で堆積させた。
装入後の原料を、円周方向の幅20cm、径方向に15cm間隔でサンプリングし、混合原料の径方向の小塊コークス分布を実測した。結果を図9(B)に示す。
図9(B)に示すように、実施例2でも、半径方向に均一に小塊コークス100を配置することができた。そのため、本実施形態に係るベルレス高炉の装入方法は、混合装入する小塊コークス100の粒子径によらず、半径方向に均一に小塊コークス100を配置できることが分かった。実施例2においては、O2バッチの炉中心側端部を炉口無次元半径0.4の位置までとしたが、ベルレス高炉の装入方法において通常調整する範囲(炉口無次元半径で−0.1〜0.1)の変更であれば、同様の効果を得られる。すなわち、O2バッチの炉中心側端部は炉口無次元半径0.3〜0.5の範囲であればよい。
(比較例)
実施例1において、特許文献5に記載の方法に従い、O1バッチを炉口無次元半径0〜0.8の範囲に逆傾動で装入し、O2バッチを炉口無次元半径0.6〜1.0の範囲に逆傾動で装入したこと以外は、実施例1と同じ条件で装入を行った。混合原料の径方向の小塊コークス分布を実測した結果を図10に示す。
図10に示すように、実施例1および実施例2と比べると、無次元半径0.3付近と0.8付近に大きなピークが現れていた。そのため、半径方向に均一に小塊コークス100が配置されていないことが分かった。
1…サージホッパー、2…装入コンベア、3…炉頂ホッパー、4…旋回シュート、5…炉体シャフト部、6…切り出し装置、100…小塊コークス。

Claims (4)

  1. 鉱石とコークスの混合原料を炉頂ホッパーに一時貯留し、炉頂ホッパーから旋回シュートにより炉内に装入して混合層を形成するベルレス高炉の装入方法において、
    前記コークスは、混合原料の無次元排出時間が0.5のときの積算無次元装入量が0.1〜0.45であり、
    中心コークス層を形成する場合は、炉口無次元半径0.7〜1.0の位置から、前記中心コークス層の一部または全部と重なる位置まで、順傾動で前記混合原料を堆積させ、
    中心コークス層を形成しない場合は、炉口無次元半径0.7〜1.0の位置から、炉口無次元半径0〜0.2の位置まで順傾動で前記混合原料を堆積させる第1の混合原料装入工程と、
    炉口無次元半径0.8〜1.0の位置から炉口無次元半径0.3〜0.5の位置まで順傾動で前記混合原料を堆積させる第2の混合原料装入工程と、
    を実施することを特徴とする、ベルレス高炉の装入方法。
  2. 前記コークスは小塊コークスであることを特徴とする請求項1記載のベルレス高炉の装入方法。
  3. 第2の混合原料装入工程の後で、コークスを混合させない鉱石を前記混合層の上に装入して鉱石層を形成する、鉱石装入工程を実施することを特徴とする、請求項1または2に記載のベルレス高炉の装入方法。
  4. 第2の混合原料装入工程の後で、前記混合原料よりも低い混合比でコークスを混合させた鉱石を前記混合層の上に装入して鉱石層を形成する、鉱石装入工程を実施することを特徴とする、請求項1または2に記載のベルレス高炉の装入方法。
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