JP2019191486A - 画像形成装置、および制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙へのトナーの転写性を向上させるとともに、部材の長寿命化を図る。【解決手段】画像形成装置1は、複数の画像形成ユニット31に対応して設けられた複数の1次転写部32で、それぞれの前記像担持体に形成されたトナー画像が順次、1次転写され、重ね合わせのトナー画像が形成される中間転写体33と、搬送された用紙に、重ね合わせの前記トナー画像を2次転写部する2次転写部34と、1次転写部32から2次転写部34までのいずれかの位置において、中間転写体上に1次転写された重ね合わせのトナー画像に対して、交流電圧を印加する付着力低減部50と、中間転写体33上に転写されたトナー画像が1次転写部32を通過する回数に応じた交流電圧となるように、画像データに基づき、中間転写体33の移動方向における所定の単位領域毎に、付着力低減部50による交流電圧の出力を制御する制御部10と、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、画像形成装置、および制御プログラムに関する。
電子写真方式のプリンター、複写機等の画像形成装置においては、トナー画像を感光体等の像担持体上に形成し、形成したトナー画像を用紙上に転写し、その後、加熱・加圧定着することによりトナー画像が形成された用紙を得る。
近年、複写機やプリンターの用途が拡大し、表面が平滑な普通紙だけなく、表面にエンボス加工を施したエンボス紙をはじめ、多様な紙質の用紙が使用されるようになってきた。エンボス紙のような凹凸が大きい用紙においては凹部ではトナーの転写性が不十分となり、画像の均一性が低下するという問題がある。
特許文献1に開示された画像形成装置では、用紙の凹部の転写性を向上させるために、直流成分と交流成分とを含む転写バイアスを2次転写ローラーに印加させ、さらに、画像面積率に応じて、交流波形を制御している。
しかしながら、長期間に渡って2次転写ローラーに交流成分を印加すると、転写部材等に劣化が生じるという問題がある。特許文献2に開示された画像形成装置では、凹部の転写性を向上させるために、2次転写部に交流成分を印加する構成において、さらに部材劣化を抑制することを目的として、中間転写ベルトの回転駆動中において、用紙が転写ニップを通過していない非通紙期間中に交流成分を印加しないように制御している。
特開2015−225099号公報 特開2015−28669号公報
しかしながら、特許文献2のように、非通紙期間中に交流成分を印加しないように制御するだけでは、部材の長寿命化に対しては不十分である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、用紙へのトナーの転写性を向上させるとともに、部材の長寿命化を図ることを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)印刷ジョブの画像データに基づいて、それぞれの像担持体上にトナー画像を形成する複数の画像形成ユニットと、
複数の前記画像形成ユニットに対応して設けられた複数の1次転写部で、それぞれの前記像担持体に形成されたトナー画像が順次、1次転写され、重ね合わせのトナー画像が形成される中間転写体と、
搬送された用紙に、重ね合わせの前記トナー画像を2次転写する2次転写部と、
前記1次転写部から前記2次転写部までのいずれかの位置において、前記中間転写体上に1次転写された重ね合わせの前記トナー画像に対して、交流電圧を印加する付着力低減部と、
前記中間転写体上に転写された前記トナー画像が前記1次転写部を通過する回数に応じた交流電圧となるように、前記画像データに基づき、前記中間転写体の移動方向における所定の単位領域毎に、前記付着力低減部による交流電圧の出力を制御する制御部と、
を備える画像形成装置。
(2)複数の前記画像形成ユニットは、それぞれ異なる色のトナーにより前記像担持体上に前記トナー画像を形成し、
前記1次転写部を通過する回数は、前記トナー画像の色毎に異なる、上記(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記付着力低減部は、前記移動方向において、前記2次転写部よりも上流側の位置において、交流電圧を印加する、上記(1)または上記(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記付着力低減部は、前記中間転写体を間に挟んで、前記トナー画像が転写される前記中間転写体の表面側に配置された静電潜像担持体と、内周面側で前記静電潜像担持体に対向するように配置された電圧印加部材と、を備え、
前記制御部は、全ての前記画像形成ユニットに向けた前記画像データに基づいて前記静電潜像担持体に、静電潜像を形成させる、上記(3)に記載の画像形成装置。
(5)前記付着力低減部は、複数の前記1次転写部のうち、前記移動方向において、最下流の前記1次転写部に交流電圧を印加する、上記(1)から上記(4)のいずれかに記載の画像形成措置。
(6)複数の前記画像形成ユニットは、基本色のトナー画像を形成する複数の画像形成ユニットと、前記移動方向において最下流側に配置した、特色のトナー画像を形成する特色用の画像形成ユニットを含み、前記付着力低減部は、前記特色用の画像形成ユニットの1次転写部に交流電圧を印加する、上記(1)から上記(5)のいずれかに記載の画像形成装置。
(7)前記付着力低減部は、前記2次転写部に交流電圧を印加する、上記(1)または上記(2)に記載の画像形成装置。
(8)前記単位領域は、1枚の用紙の全体に対応した単位領域である、上記(1)から上記(7)のいずれかに記載の画像形成装置。
(9)前記単位領域は、1つの印刷ジョブの全体に対応した単位領域である、上記(1)から上記(7)のいずれかに記載の画像形成装置。
(10)前記制御部は、交流電圧の出力として、ピーク間電圧、および/または交流成分の周波数を制御する、上記(1)から上記(9)のいずれかに記載の画像形成装置。
(11)前記制御部は、凹凸が大きな予め定められた特定の用紙種類の用紙を搬送し、2次転写する場合に、前記付着力低減部による前記中間転写体上に1次転写された重ね合わせのトナー画像に対して、前記付着力低減部による交流電圧を印加する、上記(1)から上記(10)のいずれかに記載の画像形成装置。
(12)前記制御部は、トナー画像の付着量を推定し、推定した付着量に応じて、制御する前記交流電圧の出力を補正する、上記(1)から上記(11)のいずれかに記載の画像形成装置。
(13)印刷ジョブの画像データに基づいて、それぞれの像担持体上にトナー画像を形成する複数の画像形成ユニットと、複数の前記画像形成ユニットに対応して設けられた複数の1次転写部で、それぞれの前記像担持体に形成されたトナー画像が順次、1次転写され、重ね合わせのトナー画像が形成される中間転写体と、搬送された用紙に、重ね合わせの前記トナー画像を2次転写する2次転写部と、前記1次転写部から前記2次転写部までのいずれかの位置において、前記中間転写体上に1次転写された重ね合わせの前記トナー画像に対して、交流電圧を印加する付着力低減部と、を備える画像形成装置を制御する制御プログラムであって、
前記中間転写体上に転写された前記トナー画像が前記1次転写部を通過する回数に応じた交流電圧となるように、前記画像データに基づき、前記中間転写体の移動方向における所定の単位領域毎に、出力設定を行うステップと、
設定した前記出力設定で、前記単位領域のそれぞれにおいて、前記付着力低減部による交流電圧の出力を制御するステップと、
を含む処理をコンピューターに実行させるための制御プログラム。
本発明によれば、中間転写体上に転写されたトナー画像が1次転写部を通過する回数に応じた交流電圧となるように、画像データに基づき、中間転写体の移動方向における所定の単位領域毎に、付着力低減部による交流電圧の出力を制御する。このようにすることで、用紙へのトナーの転写性を向上させるとともに、部材の長寿命化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である 画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 中間転写ベルト上の位置a〜位置eを説明する模式図である。 Y色トナー画像の中間転写ベルト上の各位置におけるトナー付着力を示すグラフである。 各色トナー画像の中間転写ベルト上の位置dにおけるトナー付着力を示すグラフである。 画像形成装置の制御部が実行するトナー付着力低減化処理を示すフローチャートである。 用紙への画像出力パターンと、付着力低減部による出力設定との関係を示す模式図である。 Y色トナー画像の中間転写ベルト上の各位置におけるトナー付着力を示すグラフである。 第2の実施形態における交流電圧の補正処理を示すフローチャートである。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。図2は画像形成装置の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。図1、図2に示すように画像形成装置1は、制御部10、記憶部20、画像形成部30、給紙搬送部40、付着力低減部50、操作パネル60、温湿度センサー70、トナー帯電量検知部80、および通信I/F(インターフェース)90を備え、これらは信号線により相互に接続されている。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)を備え、記憶部20に保存した制御プログラムをCPUが実行することで画像形成装置1全体の各種制御を行う。また制御部10は、画像情報収集部11、および電圧制御部12の機能を担う。画像情報収集部11は、印刷ジョブの印刷データを解析し、各色の画像信号量を収集する。電圧制御部12は、付着力低減部50を制御し、トナー画像に印加する交流電圧の出力を制御する。詳細については後述する。
記憶部20は、半導体で構成されたROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)、ならびに半導体または磁気ディスクで構成された補助記憶装置を備え、各種制御プログラム、装置本体の設定値、印刷ジョブの設定や画像データを記憶する。
(画像形成部30)
画像形成部30は、複数の画像形成ユニット31Y、31M、31C、31Kを有する。画像形成ユニット31Y、31M、31C、31Kは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各基本色に対応している。以下において、これらを総称する場合には単に画像形成ユニット31という(後述の1次転写ローラー32も同様)。
画像形成部30は、それぞれの画像形成ユニット31に対応した1次転写ローラー32Y、32M、32C、32K、中間転写ベルト33、2次転写ローラー34、定着装置35、および高圧電源39を有する。1次転写ローラー32、および2次転写ローラー34はそれぞれ1次転写部、2次転写部を構成する。
画像形成ユニット31は、感光体ドラム311、帯電極、露光部、現像器312、クリーニング部等をそれぞれ備える(一部の構成は図示を省略している)。各画像形成ユニット31は、現像器312に収納される現像剤のトナーの色が異なるが、それ以外は同一の構成である。
感光体ドラム311は、例えばドラム状の金属基体の外周面に、有機光導電体を含有させた樹脂よりなる感光層が形成された有機感光体よりなり、図1において矢印に示すように反時計方向に回転する。感光体ドラム311は、帯電極により表面を略均一に帯電された後、露光部により画像データに基づいた画素単位の露光が行われその表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、現像器312により現像されトナー画像が形成される。
各画像形成ユニット31の現像器312は、感光体ドラム311に対向して配置された現像ローラーを有する。各現像器312には、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの異なる色の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。2成分現像剤は、フェライトをコアとしてその周りに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと、ポリエステルを主材料として顔料またはカーボンブラック等の着色剤、荷電制御剤、シリカ、酸化チタン等の外添剤を加えたトナーとからなる。キャリアは粒径15〜100μm、飽和磁化10〜80emu/g、トナーは粒径3〜15μm、トナーの帯電特性は負帯電特性であり平均電荷量としては−20〜−60μC/gである。2成分現像剤としてはこれらのキャリアとトナーとを、トナー濃度4〜10質量%になるよう混合したものを用いる。
中間転写体としての中間転写ベルト33は、対向ローラー331を含む複数のローラーにより、回転可能に張架され、図1の矢印に示すように時計方向に回転移動する。中間転写ベルト33の内周面側(裏面側)には、複数の1次転写ローラー32が感光体ドラム311に対向して配置されている。1次転写ローラー32には、転写時には、高圧電源(図示せず)により転写バイアスが印加される。1次転写ローラー32、中間転写ベルト33、ならびに対向ローラー331、および後述する各構成要素の構成例は、下記表1に示すとおりである。
定着装置35は、加圧ローラーおよび加熱ローラーを有し、加熱ローラー内部のヒーターにより所定温度になるように制御される。両ローラーで形成する定着ニップに用紙Sを通過させることで、用紙Sに対して、加熱、加圧処理を行う。高圧電源39は、2次転写ローラー34に対して転写バイアスを印加する。
給紙搬送部40は、複数の給紙トレイ41と用紙搬送路42、43を備える。給紙トレイ41には、複数枚の用紙Sが積載され、最上位の用紙Sを1枚ずつ給紙する。給紙搬送部40は、用紙搬送路42、43に沿って配置された複数の搬送ローラー対とこれを駆動する駆動モーター(図示せず)を備え、給紙トレイ41から給紙された用紙Sを、2次転写ローラー34の転写位置や、その下流側の定着装置35に搬送する。
各画像形成ユニット31の感光体ドラム311上に形成されたトナー像は、それぞれの1次転写部により中間転写ベルト33の表面に順次、1次転写される。これにより、重ね合わせのトナー像が中間転写ベルト33上に形成される。中間転写ベルト33上の重ね合わせのトナー像は、2次転写部より、トナー像の位置に同期して搬送された用紙Sに2次転写される。重ね合わせのトナー像が転写された用紙Sは、下流側の定着装置35に搬送され、定着装置35で加熱、加圧処理されることにより用紙S上にフルカラーの画像が形成される。
(付着力低減部50)
付着力低減部50は、中間転写ベルト33の移動方向において2次転写部(2次転写ローラー34位置)よりも上流に設けられている。付着力低減部50は、画像形成ユニット51S、電圧印加部材52、および高圧電源59を有する。画像形成ユニット51Sは、クリアトナーまたはホワイトトナーの特色のトナーを現像する特色用の画像形成ユニットである。この画像形成ユニット51Sは、静電潜像担持体511S、帯電極、露光部、現像器512S、クリーニング部等を備える(一部の構成は図示を省略している)。静電潜像担持体511Sは、感光体ドラム311と同じものである。また、これ以外の画像形成ユニット51Sの構成は、現像器512Sに収納される現像剤のトナーの色が異なる点を除くと同一である。ここでホワイトトナーとは、色が白の顔料、染料等の着色剤を含むトナーである。クリアトナーは、光吸収や光散乱の作用により色が認識されないトナーのことをいう。クリアトナーは実質的に無色透明であればよい。ホワイトトナー、またはクリアトナーは、基本色(有色)トナーと同じ帯電特性に設定されており、現像器内でキャリアと混合撹拌されることでマイナスに帯電され、基本色トナーと同様のプロセス条件により現像、転写される。
電圧印加部材52は、静電潜像担持体511Sに対向して中間転写ベルト33の内周面側に配置される。また電圧印加部材52は、高圧電源59に接続されており、高圧電源59により交流電圧が印加される。高圧電源59の交流電圧の好ましい範囲としては、Vpp(ピーク間電圧)で4.0〜8.5kV、周波数200〜1000Hzである。より好ましい範囲は、Vppで5.0〜8.0kV、周波数500〜750Hzである。波形は、サイン(sin)波でも矩形波でもよく、または非対称な矩形波であってもよい。また、出力として中間転写ベルト33にトナーを戻すために直流電圧(プラスのDC成分)を、交流電圧に重畳してもよい。さらに、この直流電圧の出力は、予め設定した電圧で出力してもよく、ATVC(Auto Transfer Voltage Control)制御を利用してもよい。このATVC制御は、画像形成時(転写時)以外の非画像形成時に定電流制御により転写部材(1次転写ローラー32または電圧印加部材52)に一定の電流が流れたときに転写部材に印加されている電圧を検出し、検出した電圧値と当該電流値とから転写部材の電気抵抗値を測定する。そして測定した電気抵抗値と最適な転写電圧値との相関関係を示すテーブルを参照することにより、最適な出力電圧を決めるものである。なお、電圧印加部材52の構成は、高圧電源59に接続されていること、および押圧力が異なる点を除くと、表1にも示したように1次転写ローラー32と共通である。
また、本実実施形態では、中間転写ベルト33の移動方向において、他の画像形成ユニット31Y、31M、31C、31Kよりも下流側にある特色用の画像形成ユニット51Sを付着力低減部50として用いる。この付着力低減部50により、中間転写ベルト33上に1次転写された重ね合わせのトナー画像に対して、電圧印加部材52を介して高圧電源59により交流電圧を印加する。これにより、トナー画像を構成するトナーに振動を与えることで当該トナー画像の中間転写ベルト33への付着力を低減させ、下流側の2次転写部での用紙Sへの転写性を向上させる。なお、高圧電源59の交流電圧は、後述するように、電圧制御部12により設定された出力設定で出力する。本実施形態としては、付着力低減部50として、クリアトナーやホワイトトナーを使用した特色用の画像形成ユニット51を兼用している。特に、特色未使用時、すなわち、基本色のみでトナー画像を形成する場合に、使用しない特色用の画像形成ユニット51Sを付着力低減部50として利用する。画像形成ユニット51Sを付着力低減部50として用いる場合には、静電潜像担持体511Sは、帯電極により一様に負帯電(例えば−500〜−900V)した状態で用いることが好ましい。
操作パネル60はタッチパネル、テンキー、スタートボタン、ストップボタン等を備えており、装置に関する各種設定の入力や、装置の状態の表示および各種指示の入力に使用される。この操作パネル60により、ユーザーは、給紙トレイ41毎に収納する用紙に対応付けて、用紙種類の設定を行うことができる。設定された用紙種類は、給紙トレイ41と対応づけられて記憶部20に記憶される。用紙種類としては、普通紙、上質紙、コート紙、エンボス紙、ザラ紙、等がある。制御部10は、給紙トレイ41にエンボス紙またはザラ紙の設定がなされた場合には、凹凸が大きな用紙種類に分類する。エンボス紙としては、例えば革柄(レザーライク)のエンボス加工されたレザック白302gsmが挙げられる。また、操作パネル60により、ユーザーは、濃度設定(複数段階の選択)を行うことができる。設定情報も記憶部20に記憶される。
温湿度センサー70は、温度センサーおよび湿度センサーで構成され、装置内部の温湿度を検知する。
トナー帯電量検知部80は、電流計81、および濃度センサー82を有する。電流計81は、現像器312の現像ローラーと感光体ドラム311との間を流れる電流(現像電流)を測定する。濃度センサー82は発光部と受光部を備え、中間転写ベルト33に転写されたトナー画像の光学濃度を測定する。制御部10は、トナー帯電量測定モードを実行可能である。トナー帯電量測定モードは所定のタイミング(例えば1回/日)に実行される。トナー帯電量測定モードでは、いずれかの画像形成ユニット31により(搬送方向に直交する)主走査方向に延びる帯状のトナー画像(ベタ帯画像)を形成する。その際の電流計81から取得した現像電流値と、濃度センサー82から取得した光学濃度値から、トナー帯電量Q/M(単位質量あたりの電荷量)を算出する。この現像電流は、現像時のトナーの現像ローラーの表面から感光体ドラム311への移動の際に生じるものである。現像電流は移動したトナーの単位時間当たりの総電荷量に比例するので、現像電流を測定することにより現像したトナーの総電荷量を算出できる。また、制御部10は、予め記憶部20に記憶された換算テーブルから、光学濃度を付着量(単位面積あたりの質量)に換算し、この付着量によりトナー画像の総付着量(質量)を算出する。そしてこの総電荷量と総付着量からトナー帯電量を算出する。トナー帯電量測定モードでは、この処理を順次、連続して各トナー色に対して行うことで各色のトナー帯電量を測定する。測定したトナー帯電量は、測定時の時刻や装置印刷枚数(積算値)の情報とともに記憶部20に記憶される。
通信I/F90は、イーサネット(登録商標)等の規格による有線通信のネットワークインターフェースや、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11等の規格による無線通信のインターフェース等の各種ローカル接続向けのインターフェースであり、ネットワークに接続したPC(パーソナルコンピューター)等のユーザー端末との通信を行う。
(中間転写ベルト上のトナー付着力)
ここで、図3から図5を参照し、トナー付着力について説明する。図3は、中間転写ベルト33上の位置a〜位置eを説明する模式図である。以下においては、図3に示すように、中間転写ベルト33上における感光体ドラム311Yよりも直下流側を位置a、感光体ドラム311Mの直下流側を位置b、感光体ドラム311Cの直下流側を位置c、感光体ドラム311Kの直下流側を位置d、静電潜像担持体511Sの下流側で2次転写部よりも前を位置eとする。
図4は、Y色トナー画像の中間転写ベルト33上の各位置におけるトナー付着力を示すグラフである。トナー付着力の指標としては、中間転写ベルト33上のトナー画像が転写されたトナー面に所定風速のエアーを所定時間吹き付け、エアー吹き付け後のトナーの残量(質量)を用いた。図4に示すように、位置a、位置b、位置c、位置dと、トナー画像の多重転写が進むにつれトナー付着力は増加する。これは、各色の1次転写部を通過する際に、1次転写ローラー32によりトナー画像を構成するトナーが踏みつけられる(押し付けられる)ためと考えられる。トナー画像が各色の1次転写部を通過する度に中間転写ベルト33の表面へのトナーの付着力が増大していく。すなわち、測定位置が中間転写ベルト33の下流側であるほど、中間転写ベルト33に転写されたトナー像が1次転写部を通過する回数が増えるために、トナーの付着力が強くなる。
図5は、各色のトナー画像の中間転写ベルト上の位置dにおけるトナー付着力を示すグラフである。同図に示すようにY色トナー画像の付着力が最も大きく、M色、C色、K色の順で、1次転写部を通過する回数に比例して付着力が小さくなることがわかる。このように位置dにおける中間転写ベルト33への付着力は、色毎に異なる。また、付着力を凹凸の大きな用紙でも問題ない程度まで減少させるのに必要な高圧電源59の交流電圧は、2次転写部直前の付着力に比例する。そのため、最も付着力の大きいY色トナー画像でも転写性が十分となるように高圧電源59の交流電圧を適正化した場合には、これよりも付着力が小さいK色トナー画像に対しては、過剰となる。交流電圧を過剰に印加し、これを長期間に渡って続けた場合には、中間転写ベルト33や電圧印加部材52等の部材の特性が早期に変化(例えば抵抗上昇)し、寿命が想定している期間よりも短くなる。これらの部材の長寿命化のためには、印加する交流電圧は必要な範囲でなるべく低い方がよい。以下に示す制御フローは、転写性能の維持と、部材の長寿命化を両立させるため、1次転写部を通過する回数に応じた交流電圧となるように、トナー画像のトナーの色に応じて交流電圧を低くするものである。
(制御フロー)
図6は、第1の実施形態に係る画像形成装置1の制御部10が行うトナー付着力低減化処理を示すフローチャートである。
(ステップS100)
印刷ジョブを受信することに応じて、制御部10の画像情報収集部11は、印刷ジョブの画像データを、単位領域毎に解析する。ここで単位領域とは、中間転写ベルト33の移動方向における所定の単位領域であり(1)1ページを複数に分割した帯単位、(2)1枚の用紙全体に対応した用紙単位(ページ単位)、(3)複数ページで構成される1つの印刷ジョブの全体に対応した印刷ジョブ単位のいずれを採用してもよい。(1)の場合には、主走査方向の全長に渡って延在する幅数mmの帯単位であり、帯の幅に対応する短い周期(例えば5〜20msec)で逐次、図6の付着力低減化処理を繰り返して(回して)、交流電圧の出力を行うものである。(2)の場合には、印刷ジョブの1ページの画像データをラスタライズした時点で付着力低減化処理を行う。(3)の場合には、1つの印刷ジョブが投入された時点で付着力低減化処理を行う。上記(1)のように短い単位で行うことにより、効果的に交流電圧の出力を低くできるのでより長寿命化を行える。一方で(2)、(3)のようにすることで、画像情報検知し、判定し、出力を決定するという制御を短時間で行う必要がなくなり、制御が簡素化し、処理の負荷を軽くできるというメリットがある。また、画像のない用紙間(非通紙期間)に高圧電圧の出力を切り替えられるので、切り替え時間に余裕ができ、切り替え時の補正制御が不要となる。
以下においては(1)の帯単位の単位領域を採用した場合を例として説明する。単位領域としては、10msec周期で幅4mm(システム速度(線速)400mm/sec)の帯単位として、図6の付着力低減化処理を繰り返して行うものとして説明する。
(ステップS101)
制御部10は、ステップS100の解析結果から、単位領域の画像データにY色の画像が含まれているかを判定する。含まれていなければ(NO)、処理をステップS102に進め、含まれていれば(YES)、処理をステップS115に進める。
(ステップS102)
制御部10は、同様に単位領域の画像データにM色の画像が含まれているかを判定する。含まれていなければ(NO)、処理をステップS103に進め、含まれていれば(YES)、処理をステップS114に進める。
(ステップS103)
制御部10は、同様に単位領域の画像データにC色の画像が含まれているかを判定する。含まれていなければ(NO)、処理をステップS104に進め、含まれていれば(YES)、処理をステップS113に進める。
(ステップS104)
制御部10は、同様に単位領域の画像データにK色の画像が含まれているかを判定する。含まれていなければ(NO)、処理をステップS111に進め、含まれていれば(YES)、処理をステップS112に進める。
(ステップS111〜S115)
制御部10は、ステップS111〜S115において、出力設定1〜出力設定5をそれぞれ交流電圧の出力として設定する。設定された設定値は記憶部20のRAM等に記憶される。ここで、出力設定1が最も交流電圧値が低く、出力設定2、3、4、5の順で交流電圧値が高くなるように設定しており、これらの高圧電圧値の設定範囲には、ゼロが含まれ、例えば0〜8.5kVの範囲である。
(ステップS116)
制御部10の電圧制御部12は、高圧電源59を制御し、ステップS111〜S115のいずれかで設定された出力設定で、電圧印加部材52に交流電圧を出力する。具体的には、ステップS100で解析した単位領域の画像データに対応する中間転写ベルト33上の帯状の画像領域(トナー画像)が、電圧印加部材52と静電潜像担持体511Sで形成されるニップ部(以下、「付着力低減部50のニップ部」ともいう)を通過するタイミングに合わせて、設定された出力設定で交流電圧を印加する。
図7は、図6のトナー付着力低減化処理を適用した場合の、用紙Sへの縦帯状の画像出力パターンと付着力低減部による出力設定との関係を示す模式図である。図7に示す適用例では、出力設定1〜5の交流電圧値は、それぞれ0kV、5.0kV、6.0kV、7.0kV、8.0kVである。同図に示すように1ページ分全体に渡って、中間転写ベルト33の移動方向における所定の単位領域毎(例えば4mm幅の帯)に画像データ解析することで各色の画像の有無を判断する。図7に示す例では、時間t1〜t2、および時間t4〜t5に対応する位置にはY色トナー画像があるため、交流電圧は出力設定5の8.0kVとなる。時間t2〜t3に対応する位置には、M色トナー画像があるため、交流電圧は出力設定4の7.0kVとなる。時間t3〜t4、および時間t5〜t6に対応する位置にはC色トナー画像があるため、交流電圧は出力設定3の6.0kVとなる。また、時間t6〜t7に対応する位置にはK色トナー画像のみがあるため交流電圧は出力設定2の5.0kVとなる。時間t7〜t8に対応する位置にはトナー画像がないため、交流電圧は出力設定1の0kVとなる。なお、図示はしていないが、用紙Sの範囲のみ高圧電源59の出力を行っており、それ以外の非通紙期間、すなわち時間t1よりも前、および時間t8よりも後の期間はオフ(またはゼロ出力)している。なお、図7おいては、Y色、M色、C色、およびK色のトナー画像が用紙S上の重なっていない例を示しているが、重なっている場合も同様に交流電圧の設定処理を行う。
図8は、Y色トナー画像の中間転写ベルト33上の各位置におけるトナー付着力を示すグラフである。同図は、図4のグラフに対して、付着力低減化処理をした後の位置eでのトナー付着力を追加したものである。同図に示すように、付着力低減部50によりトナー画像に出力設定5の交流電圧を印加することで、位置eにおいてはトナー付着力が低減していることがわかる。なお、図示は省略するが、M色、C色、K色の各トナー画像に対しても出力設定4、3、2の交流電圧を印加することで、同レベルまでトナー付着力が低減することが確認できている。
本実施形態においては、中間転写ベルト33上に転写されたトナー画像が1次転写部を通過する回数に応じた交流電圧(交流電圧値)となるように、画像データに基づき、中間転写ベルト33の移動方向における所定の単位領域毎に、付着力低減部50による交流電圧の出力を制御する。このようにすることで、用紙へのトナーの転写性を向上させるとともに、部材の長寿命化を図ることができる。
(第2の実施形態)
図9は、第2の実施形態における交流電圧の補正処理を示すフローチャートである。同図に示す補正処理は、例えば、印刷ジョブを実行する度に、制御部10により実行される処理である。
(ステップS200)
最初に、制御部10は、記憶部20に記憶されている濃度設定条件を読み出す。これは予めユーザーにより操作パネル60を通じて設定されたものである。未設定の場合には、デフォルト(通常レベル)が設定される。
(ステップS201)
次に制御部10は、温湿度センサー70から温度、湿度の検知データを取得する。
(ステップS202)
制御部10は、記憶部20に記憶されている紙種情報を読み出す。紙種情報は予めユーザーにより操作パネル60を通じて設定されたものである。紙種情報には、例えば、普通紙、エンボス紙、等がある。
(ステップS203)
制御部10は、各色のトナー帯電量を取得する。これは予めトナー帯電量検知部80により測定されたものである。制御部10は、最新のトナー帯電量の値を記憶部20から読み出す。
(ステップS204)
制御部10は、ステップS200からステップS203で取得した各種情報に基づいて、トナー付着量(g/m)を推定する(算出する)。この推定は、予め換算テーブルを記憶部20に記憶することで、トナー付着量を推定するようにしてもよく、換算式を用いることにより推定するようにしてもよい。換算テーブルでは、例えばトナー帯電量が小さく、湿度が高い場合、トナー付着量は多くなる。または重ね合わせのトナー画像の場合にもトナー付着量が多くなる。そして制御部10は、推定したトナー付着量に応じて、交流電圧の補正量を決定する。補正量は、付着量が基準値よりも多くなればなるほど、交流電圧値が大きくなるように設定する。例えば、付着量のレベルにより3段階に分け、中央の通常レベルであれば補正量はゼロである。付着量が高いレベルであれば交流電圧値(Vpp)が大きくなるような補正量に設定し、低いレベルであれば交流電圧値が小さくなるように設定する。例えば、補正量としては、所定量(±0.5kV)や所定割合(例えば±10%)である。
(ステップS205)
次にステップS204で設定した補正量で、出力設定1〜5を補正する。例えばトナー付着量の推定値が、基準よりも多く、補正量を+0.5kVに決定したのであれば、出力設定2〜5の設定値をそれぞれ、5.5kV、6.5kV、7.5kV、8.5kVに補正する。以降は、ステップS100に処理を進め、ステップS205で設定した出力設定で、図6に示したフローチャートの処理を実行する。
このように第2の実施形態では、各種の条件により、トナー付着量を推定し、推定したトナー付着量に応じて、付着力低減部50による交流電圧の出力を補正する。このようにすることで、より、精度よく、用紙へのトナーの転写性を向上させるとともに、部材の長寿命化を図ることができる。
以上に説明した画像形成装置1の構成は、上記の実施形態の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上記の構成に限られず、特許請求の範囲内において、以下に説明するように種々改変することができる。また、一般的な画像形成装置が備える構成を排除するものではない。
(変形例1)
第1、第2の実施形態においては、画像形成中は、静電潜像担持体511Sは、帯電極により一様に負帯電した状態で用いた。これに対して、変形例1では、静電潜像担持体511Sに、トナー画像の形成位置に対応させた静電潜像を形成させる。具体的には、印刷ジョブの画像データに基づいて、基本色用の画像形成ユニット31Y、31M、31C、31Kの全画像データに基づいて、静電潜像担持体511Sに対して露光部により露光を行い、基本色のトナー画像の形成位置に対応した静電潜像を形成する。これにより、付着力低減部50のニップ部において、トナー画像をその位置に拘束する方向の電界を形成させることができる。このようにすることで、第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、さらに、ニップ部でトナー画像に交流電圧を印加する際に、交流電界によりトナーが微視的に往復する際に、トナーが周囲に飛び散って画像鮮鋭性(解像度)が低下することを防止できる。なお、第1、第2の実施形態、およびこの変形例1においては、特色用の画像形成ユニット51Sを付着力低減部50として兼用する例を説明したが、これに限られず、現像器を省略した付着力低減部50専用の構成としてもよい。具体的には、帯電極、露光部、静電潜像担持体511S、電圧印加部材52、高圧電源59で構成した付着力低減部50とする。
(変形例2)
第1、第2の実施形態においては、特色用の画像形成ユニット51Sを付着力低減部50として用いたが、これに限られず、他の部材を付着力低減部として用いてもよい。
例えば、特色用の画像形成ユニット51Sを設けずに、基本色の画像形成ユニット31のみを設けた系であれば、最下流の1次転写部を付着力低減部50として用いる。具体的には、1次転写ローラー32Kに印加する転写電圧に、付着力低減を目的とする交流電圧を重畳させる。このときの交流電圧値としては、上述と同様の制御を行い、中間転写ベルト33上に転写されたトナー画像が1次転写部を通過する回数に応じた出力となるように制御する。
また、他の例として2次転写部を付着力低減部50として用いてもよい。具体的には、高圧電源39により2次転写ローラー34に印加する転写電圧に、付着力低減化のための交流電圧を重畳させる。このときの交流電圧値としては、上述と同様の制御を行い、中間転写ベルト33上に転写されたトナー画像が1次転写部を通過する回数に応じた出力となるように制御する。
このような変形例2においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。付着力低減部として特別な追加的な構成を設けないので、部品点数、およびコストを低減できる。また、2次転写部よりも上流にある1次転写部を付着力低減部として用いることで、用紙種類、環境などに依存する用紙の抵抗変化や用紙の先後端位置、等、用紙の影響を考慮する必要なく、交流電圧のパラメータ(電圧値、周波数、波形)を用紙に適合させて、最適化する必要がない。そのためこのような制限が課されることなく、交流電圧を効果的に印加することが可能となる。
(変形例3)
第1、第2の実施形態では、中間転写ベルト33上に転写されたトナー画像が1次転写部を通過する回数に応じた交流電圧となるように、5段階で交流電圧値(Vpp)を制御する例を示したが、これに限られず、交流電圧値の有無を切り替えるように、ゼロ出力(オフ)と所定の出力値(例えば8.0kV)の2段階で変更するようにしてもよい。例えば図6、図7に示した第1の実施形態では、出力設定1ではゼロ出力とし、出力設定2〜5を全て一律で8.0kVで出力する。
(変形例4)
また他の例として、1次転写部を通過する回数に応じた交流電圧となるように、交流の周波数を変更するようにしてもよい。周波数の可変範囲としては、例えば200〜1000Hzである。周波数が高い程、付着力低減効果は高いが、その分、部材の劣化は進行しやすくなる。このようなことから、トナー画像が1次転写部を通過する回数が多いほど、高い周波数に、回数が少ないほど、低い周波数となるように付着力低減部50による交流電圧を制御するようにしてもよい。このようにしても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例5)
また、上述の各実施形態および変形例において、エンボス紙やザラ紙のような表面凹凸の大きな用紙Sを用いた印刷ジョブを実行する場合にのみ、上述の付着力低減部50による付着力低減処理を行うようにしてもよい。具体的には、制御部10は、印刷ジョブで使用する用紙の種類が、凹凸が大きな特定の用紙種類として予め分類されているエンボス紙、またはザラ紙であれば、図6に示したような付着力低減化処理を行い、トナー画像に交流電圧を印加する。一方で、特定の用紙種類以外、例えば普通紙や上質紙であれば、付着力低減化処理を行わなくても転写性は十分である場合があるので、付着力低減部50による交流電圧を印加しないようにする。このようにすることで、さらに部材の長寿命化を図ることができる。
上述した実施形態に係る画像装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、例えば、USBメモリやDVD(Digital Versatile Disc)−ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録された制御プログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。
1 画像形成装置
10 制御部
11 画像情報収集部
12 電圧制御部
20 記憶部
30 画像形成部
31、31Y、31M、31C、31K 画像形成ユニット
311、311Y、311M、311C、311K 感光体ドラム
40 給紙搬送部
41 給紙トレイ
50 付着力低減部
51S 画像形成ユニット
52 電圧印加部材
59 高圧電源
60 操作パネル
70 温湿度センサー
80 トナー帯電量検知部
81 電流計
82 濃度センサー

Claims (13)

  1. 印刷ジョブの画像データに基づいて、それぞれの像担持体上にトナー画像を形成する複数の画像形成ユニットと、
    複数の前記画像形成ユニットに対応して設けられた複数の1次転写部で、それぞれの前記像担持体に形成されたトナー画像が順次、1次転写され、重ね合わせのトナー画像が形成される中間転写体と、
    搬送された用紙に、重ね合わせの前記トナー画像を2次転写する2次転写部と、
    前記1次転写部から前記2次転写部までのいずれかの位置において、前記中間転写体上に1次転写された重ね合わせの前記トナー画像に対して、交流電圧を印加する付着力低減部と、
    前記中間転写体上に転写された前記トナー画像が前記1次転写部を通過する回数に応じた交流電圧となるように、前記画像データに基づき、前記中間転写体の移動方向における所定の単位領域毎に、前記付着力低減部による交流電圧の出力を制御する制御部と、
    を備える画像形成装置。
  2. 複数の前記画像形成ユニットは、それぞれ異なる色のトナーにより前記像担持体上に前記トナー画像を形成し、
    前記1次転写部を通過する回数は、前記トナー画像の色毎に異なる、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記付着力低減部は、前記移動方向において、前記2次転写部よりも上流側の位置において、交流電圧を印加する、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記付着力低減部は、前記中間転写体を間に挟んで、前記トナー画像が転写される前記中間転写体の表面側に配置された静電潜像担持体と、内周面側で前記静電潜像担持体に対向するように配置された電圧印加部材と、を備え、
    前記制御部は、全ての前記画像形成ユニットに向けた前記画像データに基づいて前記静電潜像担持体に、静電潜像を形成させる、請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記付着力低減部は、複数の前記1次転写部のうち、前記移動方向において、最下流の前記1次転写部に交流電圧を印加する、請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像形成措置。
  6. 複数の前記画像形成ユニットは、基本色のトナー画像を形成する複数の画像形成ユニットと、前記移動方向において最下流側に配置した、特色のトナー画像を形成する特色用の画像形成ユニットを含み、前記付着力低減部は、前記特色用の画像形成ユニットの1次転写部に交流電圧を印加する、請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記付着力低減部は、前記2次転写部に交流電圧を印加する、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  8. 前記単位領域は、1枚の用紙の全体に対応した単位領域である、請求項1から請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記単位領域は、1つの印刷ジョブの全体に対応した単位領域である、請求項1から請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記制御部は、交流電圧の出力として、ピーク間電圧、および/または交流成分の周波数を制御する、請求項1から請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記制御部は、凹凸が大きな予め定められた特定の用紙種類の用紙を搬送し、2次転写する場合に、前記付着力低減部による前記中間転写体上に1次転写された重ね合わせのトナー画像に対して、前記付着力低減部による交流電圧を印加する、請求項1から請求項10のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 前記制御部は、トナー画像の付着量を推定し、推定した付着量に応じて、制御する前記交流電圧の出力を補正する、請求項1から請求項11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 印刷ジョブの画像データに基づいて、それぞれの像担持体上にトナー画像を形成する複数の画像形成ユニットと、複数の前記画像形成ユニットに対応して設けられた複数の1次転写部で、それぞれの前記像担持体に形成されたトナー画像が順次、1次転写され、重ね合わせのトナー画像が形成される中間転写体と、搬送された用紙に、重ね合わせの前記トナー画像を2次転写する2次転写部と、前記1次転写部から前記2次転写部までのいずれかの位置において、前記中間転写体上に1次転写された重ね合わせの前記トナー画像に対して、交流電圧を印加する付着力低減部と、を備える画像形成装置を制御する制御プログラムであって、
    前記中間転写体上に転写された前記トナー画像が前記1次転写部を通過する回数に応じた交流電圧となるように、前記画像データに基づき、前記中間転写体の移動方向における所定の単位領域毎に、出力設定を行うステップと、
    設定した前記出力設定で、前記単位領域のそれぞれにおいて、前記付着力低減部による交流電圧の出力を制御するステップと、
    を含む処理をコンピューターに実行させるための制御プログラム。
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