JP2019184595A - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数の静止物が検出されても、相対速度の折り返しを解くための演算処理負荷の増加を抑制できるレーダ装置を提供する。【解決手段】送信信号の各種類について、頻度が最も高い相対速度を含む相対速度範囲にある最大頻度物を判定し、最大頻度物に判定されていない非最大頻度物の距離及び相対速度を、それぞれ、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、非最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出するレーダ装置。【選択図】図4

Description

この開示は、物体の相対速度を検出するレーダ装置に関するものである。
周波数が連続的に増加又は減少するチャープ信号をレーダ波として使用し、送信信号及び受信信号から生成されたビート信号に対して2回の周波数解析を行うことにより、検出物体の距離及び相対速度を検出するFCM(Fast Chirp Modulation)方式のレーダ装置が知られている。例えば、特許文献1から3を参照。
しかし、例えば、特許文献2の技術では、相対速度の折り返しを解くため、相対速度の検出範囲が互いに異なる2種類のチャープ信号を送信し、各種類のチャープ信号について、周波数解析を行って、検出物体のそれぞれの距離及び相対速度を算出し、検出物体の相対速度を、異なるチャープ信号の種類間で組み合わせて、折り返しの無い相対速度を算出するように構成されている。
例えば、レーダ装置が車両に搭載されている場合は、自車両の前方に存在する車両等の移動物の相対速度、及び車道の路側物、建物等の静止物の相対速度が検出される。
米国特許第7639171号公報 特開2017−58291号公報 特開2017−90066号公報
しかしながら、近年、レーダの視野が広くなり、多数の静止物が検出されるようになっている。例えば、進行方向に沿って路側に静止物が連続的に存在する場合は、多数の静止物が検出される。この場合は、異なるチャープ信号の種類間で組み合わされる検出物体の組み合わせが大幅に増加し、演算処理負荷が大幅に増加する問題があった。
そこで、多数の静止物が検出されても、相対速度の折り返しを解くための演算処理負荷の増加を抑制できるレーダ装置が望まれる。
この開示に係るレーダ装置は、
相対速度の検出範囲が互いに異なる複数種類の周波数変調信号を送信アンテナから送信する送信部と、
単数又は複数の物体に反射された前記複数種類の周波数変調信号を受信アンテナにより受信し、前記周波数変調信号の各種類について、送信した前記周波数変調信号と受信した前記周波数変調信号とを混合してビート信号を生成する受信部と、
前記周波数変調信号の各種類について、前記ビート信号の周波数解析を行って、前記物体のそれぞれについて、自装置との距離及び相対速度を算出する周波数解析部と、
前記周波数変調信号の各種類について、全ての前記物体の相対速度について、相対速度の頻度分布を算出し、頻度が最も高い相対速度を含む相対速度範囲にある前記物体を最大頻度物として判定する最大頻度物判定部と、
前記最大頻度物に判定されていない前記物体である非最大頻度物の距離及び相対速度を、それぞれ、異なる前記周波数変調信号の種類の間で組み合わせて、前記非最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する非最大頻度物速度算出部と、を備えたものである。
このレーダ装置によれば、最大頻度物を、異なる信号種類間の検出物体の組み合わせから除外するため、折り返しを解くための演算処理負荷を低減できる。特に、静止物が多い条件では、静止物が最大頻度物として組み合わせから除外されるため、組み合わせを大きく減少させ、演算処理負荷を大きく減少させることができる。
実施の形態1に係るレーダ装置の概略構成図である。 実施の形態1に係る送信信号、受信信号、及びビート信号を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る制御装置のハードウェア構成図である。 実施の形態1に係るレーダ装置の処理を説明するフローチャートである。 実施の形態1に係る1回目の周波数解析結果を説明するための図である。 実施の形態1に係る2回目の周波数解析結果を説明するための図である。 実施の形態1に係る相対速度の折り返しを説明するための図である。 実施の形態1に係るレーダ装置の前方の条件を説明するための図である。 実施の形態1に係る、第1送信信号に係る周波数解析結果を説明するための図である。 実施の形態1に係る、第2送信信号に係る周波数解析結果を説明するための図である。 実施の形態1に係る、第2の送信信号に係る相対速度の頻度分布を示す図である。 実施の形態1に係る、第2の送信信号に係る最大頻度物に判定された検出物体を説明するための図である。 実施の形態4に係るレーダ装置の処理を説明するフローチャートである。 実施の形態5に係る近距離物の相対速度の減少を説明するための図である。 実施の形態5に係る近距離物の相対速度の減少を説明するための図である。 実施の形態5に係るレーダ装置の概略構成図である。 実施の形態5に係るレーダ装置の処理を説明するフローチャートである。 実施の形態5に係る前回の検出周期のデータを説明するための図である。 実施の形態5に係る今回の検出周期の予測データを説明するための図である。 実施の形態5に係る最大頻度物の追加処理を説明するための図である。 実施の形態6に係るレーダ装置の概略構成図である。 実施の形態6に係るレーダ装置の処理を説明するフローチャートである。 実施の形態6に係る最大頻度物の追加処理を説明するための図である。 実施の形態6に係る最大頻度物の追加処理を説明するための図である。 実施の形態7に係るレーダ装置の概略構成図である。 実施の形態7に係るレーダ装置の処理を説明するフローチャートである。 実施の形態7に係る最大頻度物の追加処理を説明するための図である。
1.実施の形態1
実施の形態1に係るレーダ装置1について図面を参照して説明する。図1は、レーダ装置1の概略構成を示す図である。本実施の形態では、レーダ装置1は車両に搭載される。レーダ装置1は、他の車両、標識、ガードレール、歩行者等の車両の周囲に存在する物体の位置情報及び速度情報を検知する。レーダ装置1は、検出した物体の情報を、車両の制御を行う車両制御装置95等に伝達する。なお、レーダ装置1は、車両以外の装置(例えば、航空機、監視装置等)に搭載されてもよい。
レーダ装置1は、相対速度の検出範囲が互いに異なる複数種類の周波数変調信号を送信アンテナ7から送信する送信部20と、単数又は複数の物体に反射された複数種類の周波数変調信号を受信し、周波数変調信号の各種類について、送信した周波数変調信号と受信した周波数変調信号とを混合してビート信号を生成する受信部21と、周波数変調信号の各種類のビート信号を処理する制御装置30と、を備えている。本実施の形態では、送信部20は、第1の周波数変調信号と第2の周波数変調信号との2種類の周波数変調信号を送信するように構成されている。
本実施の形態では、送信部20は、送信アンテナ7、発振回路8、及び信号生成回路9を備えている。また、受信部21は、複数の受信アンテナ3(本例では、第1チャンネルCH1から第4チャンネルCH4の4つ)、及び各受信アンテナ3に接続された複数のミキサ4(本例では、4つ)を備えている。制御装置30は、各ミキサ4から出力された信号をA/D変換器92(本例では、4つ)によりA/D変換し、A/D変換されたデジタル信号を処理する。
レーダ装置1は、FCM(Fast Chirp Modulation)方式を用いる。送信アンテナ7が送信する周波数変調信号ST(以下、送信信号STとも称す)は、所定の周波数変調幅及び周波数変調周期Tmで、周波数が増加又は減少するチャープ信号ST(以下、送信チャープ信号STとも称す)とされている。また、送信信号STは、周波数変調を連続的に行う周波数変調周期Tmの数M(以下、チャープ数Mと称す)が設定されている。
複数種類の送信信号STは、種類間で少なくとも周波数変調周期Tmが互いに異なっている複数種類のチャープ信号とされている。なお、周波数変調幅、及びチャープ数は、距離の検出範囲、距離の検出分解能、及び相対速度の検出分解能に応じて設定され、送信信号STの種類間で互いに異なる値に設定されてもよいし、同じ値に設定されてもよい。
本実施の形態では、図2の上段グラフに示すように、各種類の送信チャープ信号STは、周波数変調周期Tmの間に、周波数が最小周波数fminから最大周波数fmaxまで一定の傾きで増加した後、ステップ的に最小周波数fminまで低下する、のこぎり波とされている。なお、各種類の送信チャープ信号STは、周波数変調周期Tmの間に、周波数が最大周波数fmaxから最小周波数fminまで一定の傾きで減少した後、ステップ的に最大周波数fmaxまで増加する、逆のこぎり波とされてもよい。各種類の送信信号STの相対速度の検出範囲、及び相対速度の検出分解能に応じて、周波数変調幅、及び周波数変調周期Tm、チャープ数Mが予め設定されている。
信号生成回路9は、制御装置30から伝達された周波数変調信号の指令値(例えば、周波数変調幅(最小周波数fmin、最大周波数fmax)、周波数変調周期Tm、及びチャープ数M)に基づいて、図2の上段グラフに示すような、各時点における送信チャープ信号STの周波数を算出し、周波数を表す電気信号を発振回路8に伝達する。発振回路8は、伝達された周波数を有する電波(例えば、正弦波)を発生する電気信号を生成し、送信アンテナ7に伝達する。送信アンテナ7は、伝達された電気信号を電波に変換し、空間に送信する。
本実施の形態では、送信部20は、各種類の送信信号STを送信アンテナ7から順番に送信する。具体的には、送信部20は、第1の送信信号用に予め設定された第1の周波数変調幅、第1の周波数変調周期、及び第1のチャープ数を有する第1の送信信号を送信した後、第2の送信信号用に予め設定された第2の周波数変調幅(第2の最小周波数、第2の最大周波数)、第2の周波数変調周期、及び第2のチャープ数を有する第2の送信信号を送信する。送信部20は、第1の送信信号及び第2の送信信号の送信を繰り返し行う。
各受信アンテナ3は、受信した電波(周波数変調信号)を、周波数を表す電気信号に変換し、各ミキサ4に伝達する。図2の下段グラフに示すように、各ミキサ4は、送信信号STと受信した周波数変調信号SR(以下、受信信号SRと称す)を混合し、ビート信号SBを出力する。ビート信号SBは、周波数変調周期Tm毎に生成される。
次に、制御装置30について説明する。制御装置30は、周波数解析部31、最大頻度物判定部32、非最大頻度物速度算出部33、最大頻度物速度算出部34、方位算出部35、及び送信信号生成部36等の処理部を備えている。制御装置30の各制御部31〜36等は、制御装置30が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置30は、図3に示すように、処理回路として、DSP(Digital Signal Processor)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りをする記憶装置91、演算処理装置90にビート信号SBを入力するA/D変換器92、演算処理装置90から外部に周波数変調信号の指令値を出力するD/A変換器93、及び通信回路94等を備えている。
演算処理装置90として、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、演算処理装置90からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、及び演算処理装置90からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。通信回路94は、車両制御装置95等の外部の制御装置と、通信線を介して接続され、CAN(Controller Area Network)等の通信プロトコルに基づいて有線通信を行う。
そして、制御装置30が備える各制御部31〜36等の各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91、A/D変換器92、D/A変換器93、及び通信回路94等の制御装置30の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、各制御部31〜36等が用いる設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。
<送信信号生成部36>
図4のステップS01で、送信信号生成部36は、相対速度の検出範囲が互いに異なる複数種類の送信信号の指令値を算出し、D/A変換器93を介して送信部20(信号生成回路9)に伝達する。本実施の形態では、送信信号生成部36は、相対速度の検出範囲が互いに異なるように予め設定された複数種類の送信信号の設定値(本例では、周波数変調幅(最小周波数fmin、最大周波数fmax)、周波数変調周期Tm、及びチャープ数M)を、順番に繰り返し算出し、送信部20に伝達する。
本実施の形態では、上述したように、第1の送信信号と第2の送信信号との2種類の送信信号を送信するように構成されている。送信信号生成部36は、第1の相対速度の検出範囲になるように予め設定された第1の送信信号の設定値(本例では、第1の周波数変調幅、第1の周波数変調周期、及び第1のチャープ数)と、第1の相対速度の検出範囲とは異なる第2の相対速度の検出範囲になるように予め設定された第2の送信信号の設定値(本例では、第2の周波数変調幅、第2の周波数変調周期、及び第1のチャープ数)と、を算出する。
第1の周波数変調周期と第2の周波数変調周期とは互いに異なる値に設定されている。なお、周波数変調幅、及びチャープ数は、第1の送信信号と第2の送信信号との間で互いに異なる値に設定されてもよいし、同じ値に設定されてもよい。
<A/D変換>
図4のステップS02で、各A/D変換器92(CH1からCH4)は、各ミキサ4(CH1からCH4)から出力されたビート信号SBを所定の周波数でサンプリングしてデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換されたビート信号SBは、RAM等の記憶装置91に記憶される。
以下で説明する周波数解析部31、最大頻度物判定部32、非最大頻度物速度算出部33、及び最大頻度物速度算出部34の処理は、チャンネル毎に実行され、チャンネル毎に検出物体の距離及び折り返し無しの実際の相対速度が算出される。なお、複数のチャンネルの信号を積分する等により、チャンネルの信号をまとめて処理してもよい。
<周波数解析部31>
図4のステップS03で、周波数解析部31は、周波数変調信号の各種類について、A/D変換されたビート信号SBの周波数解析を行って、物体のそれぞれについて、レーダ装置1との距離及び相対速度を算出する。
まず、距離及び相対速度の算出方法について説明する。送信信号STを送信してから、受信信号SRを受信するまでの遅延時間は、物体とレーダ装置1との距離に比例して増減するため、ビート信号SBの周波数は、物体とレーダ装置1との距離に比例する。そのため、各周期のビート信号SBに対して高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier transform)等の周波数解析を行うと、距離に対応する周波数の位置にピークが出現する。なお、高速フーリエ変換では、所定の周波数間隔を空けて設定された周波数ポイント(以下、距離ビンとも称す)毎に、受信レベル及び位相情報が抽出されるため、距離に対応する周波数ポイント(距離ビン)にピークが出現する。従って、ピークが生じた周波数ポイント(距離ビン)から距離が求められる。
相対速度の算出について説明する。FCM方式では、物体とレーダ装置1との間に相対速度が生じている場合は、各周期のビート信号間にドップラ周波数に応じた位相の変化が現れる。具体的には、相対速度が0であれば、受信信号SRにドップラ成分が生じていないため、送信信号STに対する受信信号SRの位相は、各周期のビート信号間で全て同じになる。ところが、相対速度が0でない場合は、送信信号STに対する受信信号SRの位相は、各周期のビート信号間で変化する。
各周期のビート信号の周波数解析結果には、この位相情報が含まれている。そのため、各周期のビート信号の周波数解析結果を時系列に並べて、2回目の高速フーリエ変換等の周波数解析を行うと、ドップラ周波数の位置にピークが出現する。なお、高速フーリエ変換では、相対速度の検出分解能に応じて、所定の周波数間隔を空けて設定された周波数ポイント(以下、相対速度ビンとも称す)毎に、位相情報が抽出されるため、相対速度に対応する周波数ポイント(相対速度ビン)にピークが出現する。従って、ピークが生じた周波数ポイント(相対速度ビン)から相対速度が求められる。
周波数解析部31は、各周期のビート信号SBに対して高速フーリエ変換を行って、距離ビン毎に処理結果を得る。チャープ数の周期があるので、処理結果を、横軸を距離ビンに設定し、縦軸を周期番号(チャープ番号)に設定して並べると、図5に示すようなマトリックス状になる。そして、周波数解析部31は、各距離ビンの列の処理結果に対して高速フーリエ変換を行って、相対速度ビン毎に処理結果を得る。処理結果を、横軸を距離ビンに設定し、縦軸を相対速度ビンに設定して並べると、図6に示すようなマトリックス状になる。そして、周波数解析部31は、2回目の処理結果が大きくなる距離ビン及び相対速度ビンのポイントが、物体に対応していると判定し、物体の距離ビン及び相対速度ビンを算出する。複数のピークがある場合は、複数の物体が検出される。周波数解析部31は、各受信アンテナ3のビート信号SBについて、周波数解析を行って、物体の距離及び相対速度を算出する。
<相対速度の折り返し>
FCM方式では、各周期の受信信号SR(ビート信号SB)の間の位相変化を、周波数解析を行って相対速度を検出する。サンプリング定理より、周波数変調周期Tmの2倍が、折り返し無く検出できるドップラ周期(ドップラ周波数の逆数)の下限値、すなわち、折り返し無く検出できる相対速度の上限値になる。よって、ドップラ周期が、周波数変調周期Tmの2倍未満になると、ドップラ周波数が正しくサンプリングされず、折り返し信号(エイリアシング)として検出される。
以下、物体が自車両(レーダ装置1)に向かってくる方向の相対速度が正の値であるものとして説明する。図7に、相対速度の検出範囲が50km/hである場合の、相対速度の折り返しを説明する図を示す。横軸に、折り返し無しの実際の相対速度を示し、縦軸に、周波数解析により検出される相対速度を示す。折り返し無しの相対速度が0から50km/hである場合は、周波数解析により検出される相対速度も0から50km/hになる。しかし、折り返し無しの相対速度が50km/h以上になると、周波数解析により検出される相対速度は0から50km/hの間を繰り返し折り返す。よって、周波数解析により検出される相対速度の情報だけでは、折り返し数が分からず、実際の相対速度が分からない。
折り返し無しの実際の相対速度Vrは、折り返し数Na、相対速度の検出範囲ΔV、周波数解析により検出された相対速度Vfから、次式により算出できる。
Vr=Vf+Na×ΔV (1)
ここで、折り返し数Naは、0以上の整数(0、1、2、・・・)のいずれかであり、実際の相対速度Vrは、Vf、Vf+ΔV、Vf+2×ΔV、・・・のいずれかになる。
そこで、相対速度の検出範囲が互いに異なる複数種類の送信信号による相対速度の検出結果を組み合わせることによって、折り返しの無い実際の相対速度Vrを特定することができる。例えば、次式に示すように、第1の送信信号による相対速度の検出値Vf1、第1の相対速度の検出範囲ΔV1に基づいて、折り返し数Naを0から1つずつ増加させて、可能性のある複数の第1の相対速度ΣVf1を算出する。同様に、第2の送信信号による相対速度の検出値Vf2、第2の相対速度の検出範囲ΔV2に基づいて、折り返し数Naを0から1つずつ増加させて、可能性のある複数の第2の相対速度ΣVf2を算出する。そして、可能性のある複数の第1の相対速度ΣVf1と、可能性のある複数の第2の相対速度ΣVf2との間で、一致する相対速度を、折り返しの無い実際の相対速度Vrとして算出する。
ΣVf1=Vf1、Vf1+ΔV1、Vf1+2×ΔV1、・・・
ΣVf2=Vf2、Vf2+ΔV2、Vf2+2×ΔV2、・・・
Vr=ΣVf1∩ΣVf2 (2)
例えば、ΔV1=50、Vf1=10、ΔV2=80、Vf2=30である場合は、次式に示すように、ΣVf1とΣVf2との間で、110が同じになり、折り返しの無い実際の相対速度Vrとして算出される。
ΣVf1=10、60、110、160、210
ΣVf2=30、110、190
Vr=110 (3)
<静止物による組み合わせの増加>
しかし、検出される物体の数が多い場合は、各物体の検出情報を組み合わせる組合せパターンが増加し、実際の相対速度を検出するための演算処理が増加する。例えば、図8の例について説明する。レーダ装置1が自車両の進行方向に送信信号を送信する。自車両は、40km/hで走行している。自車両の進行方向の前方には、50m、100m、150mの各地点に、30km/hで自車両に向かって走行している3台の対向車両A、B、Cが存在する。また、自車両から右側に5m離れた地点には、進行方向に沿って2m毎に配置された路側のポール等の98個の静止物の列が存在する。
この場合の、第1及び第2の送信信号に係る距離及び相対速度の周波数解析結果を図9及び図10に示す。第1の送信信号及び第2の送信信号について、距離ビンの総数は同じ200に設定され、距離ビン間の距離刻みは同じ1mに設定されている。第1の送信信号について、相対速度の検出範囲ΔV1は58km/hに設定され、相対速度ビンの総数は127に設定され、相対速度ビン間の相対速度刻みは、58/128km/hに設定されている。第2の送信信号について、相対速度の検出範囲ΔV2は65km/hに設定され、相対速度ビンの総数は127に設定され、相対速度ビン間の相対速度刻みは、65/128km/hに設定されている。なお、物体が自車両(レーダ装置1)に向かってくる方向の相対速度が正の値であるものとして説明する。
第1の相対速度の検出範囲ΔV1は58km/hであり、第1の相対速度の検出範囲ΔV1は65km/hであるため、相対速度が40km/hである98個の静止物について、第1及び第2の送信速度の双方とも折り返しが生じていないが、相対速度が70km/hである3台の対向車両A、B、Cについて、第1及び第2の送信速度の双方とも1回の折り返しが生じている。なお、距離が近い静止物は、進行方向に対する静止物の方向の角度が大きくなるため、相対速度が小さくなっている。
第1の送信信号による各物体の距離及び相対速度の検出結果、及び第2の送信信号による各物体の距離及び相対速度の検出結果を組み合わせることによって、各物体の実際の相対速度を特定することができる。具体的には、それぞれの組み合わせについて、第1の送信信号による距離と第2の送信信号による距離との一致度合の判定、及び折り返しを考慮した相対速度の一致度合の判定が行われ、双方の判定において一致度合が高い組み合わせから、各検出物体の距離及び折り返しの無い実際の相対速度が算出される。
しかし、図9及び図10の例のように、路側にポール等の静止物が存在する場合は、多数の物体が検出されるため、第1の送信信号に係る検出物体と第2の送信信号に係る検出物体との組み合わせが大幅に増加し、演算処理負荷が大幅に増加する。図9及び図10に示す例では、検出物体は101個であるため、101=10201の組み合わせが存在する。
<最大頻度物判定部32>
そこで、本実施の形態では、図4のステップS04で、最大頻度物判定部32は、送信信号の各種類について、全ての検出物体の相対速度に基づいて、相対速度の頻度分布を算出し、頻度が最も高い相対速度を含む相対速度範囲にある検出物体を最大頻度物として判定する。例えば、最大頻度物判定部32は、第2の送信信号について、図10に示した全ての物体の相対速度について、相対速度の頻度分布を算出し、図11の頻度分布を得る。最大頻度物判定部32は、頻度分布が最も高くなっている78の相対速度ビンを中心にした、例えば±2の相対速度ビンの範囲(76以上、80以下)にある物体を最大頻度物として判定する。この判定により、図12に示すように、98個の静止物の内、距離が近い静止物を除いた91個を最大頻度物として判定できる。同様に、最大頻度物判定部32は、第1の送信信号について、相対速度の頻度分布を算出し、頻度分布が最も高くなっている88の相対速度ビンを中心にした、例えば±2の相対速度ビンの範囲(86以上、90以下)にある物体を最大頻度物として判定する。この判定により、同様に91個を最大頻度物として判定できる。
<非最大頻度物速度算出部33>
そして、図4のステップS05で、非最大頻度物速度算出部33は、最大頻度物判定部32により最大頻度物に判定されていない検出物体である非最大頻度物の距離及び相対速度を、それぞれ、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、非最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
例えば、非最大頻度物速度算出部33は、第1の送信信号に係る10個の非最大頻度物のそれぞれと、第2の送信信号に係る10個の非最大頻度物のそれぞれと、を組み合わせる。よって、第1の送信信号に係る検出物体と第2の送信信号に係る検出物体との組み合わせを、101=10201から、10=100に大幅に低減させ、演算処理負荷を大幅に低減させることができる。
そして、非最大頻度物速度算出部33は、各組み合わせについて、第1の送信信号に係る距離と第2の送信信号に係る距離とが、予め設定した判定距離範囲内になるか否を判定する。また、式(1)及び式(2)に示したように、非最大頻度物速度算出部33は、各組み合わせについて、折り返し数を0から1つずつ増加させて算出した第1の送信信号に係る複数の相対速度と、折り返し数を0から1つずつ増加させて算出した第2の送信信号に係る複数の相対速度との間で、予め設定した判定速度範囲内になる相対速度が存在するか否を判定する。そして、非最大頻度物速度算出部33は、判定速度範囲内になる相対速度が存在すると判定した場合は、判定速度範囲内になった相対速度を、折り返しの無い実際の相対速度として算出する。
例えば、図9及び図10にAで示す、自車両に一番近い対向車両Aに対応する非最大頻度物について説明する。第1の送信信号に係る非最大頻度物Aの距離は50mであり、第2の送信信号に係る非最大頻度物Aの距離は50mであり、その差は0mであるため、例えば3mに設定された判定距離範囲内になると判定される。また、次式に示すように、第1の送信信号に係る非最大頻度物Aは、相対速度ビンが26であるので、折り返し数を0から1つずつ増加させた複数の相対速度ΣVf1は、11.9、70.2、128.5、186.8km/hになる。第2の送信信号に係る非最大頻度物Aは、相対速度ビンが9であるので、複数の相対速度ΣVf2は、4.6、70.2、135.8、201.3km/hになる。相互の複数の相対速度の間で、70.2km/hと70.2km/hが、例えば2に設定された判定速度範囲内になるので、これらの平均値70.2km/hが、折り返しの無い実際の相対速度Vrとして算出される。
ΣVf1=11.9、70.2、128.5、186.8
ΣVf2=4.6、70.2、135.8、201.3
Vr=70.2 (4)
非最大頻度物速度算出部33は、相互の距離が判定距離範囲内になると判定し、且つ、相互の複数の相対速度の間で、判定速度範囲内になる相対速度が存在すると判定した組み合わせを、相互に対応している正しい組み合わせと判定し、その正しい組み合わせの距離及び折り返しの無い実際の相対速度を、非最大頻度物のものとして算出する。以上により、各非最大頻度物の距離及び折り返しの無い実際の相対速度が算出される。
<最大頻度物速度算出部34>
図4のステップS06で、最大頻度物速度算出部34は、各種類の送信信号における頻度が最も高い相対速度を、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、最大頻度物の相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
この構成によれば、最大頻度物に判定された複数の検出物体について、送信信号の種類の間で、頻度が最も高い相対速度を組み合わせる1つの組み合わせにより、折り返しの無い実際の相対速度を算出できる。よって、上記の例のように、最大頻度物が多数ある場合でも、組み合わせを1つまで大幅に低減させ、演算処理負荷を大幅に低減させることができる。
本実施の形態では、最大頻度物速度算出部34は、第1の送信信号における頻度が最も高い相対速度について、折り返し数を0から1つずつ増加させて算出した複数の相対速度と、第2の送信信号における頻度が最も高い相対速度について、折り返し数を0から1つずつ増加させて算出した複数の相対速度との間で、予め設定した判定速度範囲内になる相対速度を、最大頻度物の折り返しの無い実際の相対速度として算出する。
次式に示すように、第1の送信信号における頻度が最も高い相対速度は、相対速度ビンが88であるので、折り返し数を0から1つずつ増加させた複数の相対速度ΣVf1は、40.4、98.7、156.9km/hになる。第2の送信信号における頻度が最も高い相対速度は、相対速度ビンが78であるので、折り返し数を0から1つずつ増加させた複数の相対速度は、40.3、105.8、171.4km/hになる。相互の複数の相対速度の間で、40.4km/hと40.3km/hが、例えば2に設定された判定速度範囲内になるので、これらの平均値40.35km/hが、折り返しの無い実際の相対速度として算出される。
ΣVf1=40.4、98.7、156.9
ΣVf2=40.3、105.8、171.4
Vr=40.35 (5)
最大頻度物は、頻度が最も高い相対速度を含む相対速度範囲にある検出物体に判定されるので、正確には、最大頻度物の相対速度は、頻度が最も高い相対速度より多少前後する。そこで、最大頻度物速度算出部34は、各最大頻度物について、頻度が最も高い相対速度からの相対速度のずれを補正して、各最大頻度物の折り返しの無い実際の相対速度を算出する。以上により、各最大頻度物の距離及び折り返しの無い実際の相対速度が算出される。
<方位算出部35>
図4のステップS07で、方位算出部35は、チャンネル毎に算出された単数又は複数の検出物体の距離及び折り返しの無い実際の相対速度を、チャンネル間で統合して、各検出物体の方位を判定する。方位算出部35は、チャンネル間で、距離及び実際の相対速度が対応する検出物体同士を統合して、方位を算出する。そして、各検出物体の距離、折り返しの無い実際の相対速度、及び方位の情報は、通信回路94を介して、車両制御装置95に伝達される。
2.実施の形態2
次に、実施の形態2に係るレーダ装置1について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係るレーダ装置1の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、最大頻度物速度算出部34における最大頻度物の実際の相対速度の算出方法が実施の形態1と異なる。
本実施の形態では、最大頻度物速度算出部34は、最大頻度物が静止物であると仮定する。そして、最大頻度物速度算出部34は、送信信号の各種類について、レーダ装置1(自車両)の移動開始前の停止時からの頻度が最も高い相対速度(以下、最大頻度相対速度と称す)の挙動に基づいて、最大頻度物の相対速度の折り返し数を算出する。そして、最大頻度物速度算出部34は、最大頻度物の折り返し数、及び最大頻度物のそれぞれの相対速度に基づいて、最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
具体的には、最大頻度物速度算出部34は、送信信号の各種類について、最大頻度物判定部32により判定された最大頻度相対速度の挙動をモニタする。最大頻度物速度算出部34は、送信信号の各種類について、最大頻度相対速度が相対速度の検出範囲の最大値付近から0付近にステップ的に減少した場合に、静止物としての最大頻度物の折り返し数を1つ増加させ、逆に、最大頻度相対速度が0付近から相対速度の検出範囲の最大値付近にステップ的に増加した場合に、静止物としての最大頻度物の折り返し数を1つ減少させる。また、最大頻度物速度算出部34は、レーダ装置1の電源オン時等、自車両が停止していると判定した場合に、送信信号の各種類について、最大頻度物の折り返し数を0にリセットする。
最大頻度物速度算出部34は、送信信号の各種類について、式(1)を用い、最大頻度物の折り返し数、周波数解析により算出された各最大頻度物の相対速度、及び相対速度の検出範囲に基づいて、最大頻度物のそれぞれについて、静止物としての折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
3.実施の形態3
次に、実施の形態3に係るレーダ装置1について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係るレーダ装置1の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、最大頻度物速度算出部34における最大頻度物の実際の相対速度の算出方法が実施の形態1と異なる。
本実施の形態では、最大頻度物速度算出部34は、最大頻度物が静止物であると仮定する。そして、最大頻度物速度算出部34は、レーダ装置1(自車両)の速度を取得する。最大頻度物速度算出部34は、送信信号の各種類について、取得したレーダ装置1の速度に基づいて、最大頻度物の相対速度の折り返し数を算出する。そして、最大頻度物速度算出部34は、最大頻度物の折り返し数、及び最大頻度物のそれぞれの相対速度に基づいて、最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
具体的には、最大頻度物速度算出部34は、車両制御装置95等から自車両の速度を取得する。最大頻度物速度算出部34は、送信信号の各種類について、自車両の速度を相対速度の検出範囲で除算した値に対して、小数点以下を切り捨てて、静止物としての最大頻度物の相対速度の折り返し数を算出する。そして、最大頻度物速度算出部34は、送信信号の各種類について、式(1)を用い、最大頻度物の折り返し数、周波数解析により算出された最大頻度物のそれぞれの相対速度、及び相対速度の検出範囲に基づいて、静止物としての最大頻度物のそれぞれについて、折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
例えば、取得した自車両の速度が40km/hである場合は、最大頻度物速度算出部34は、第1の送信信号について、40km/hを、相対速度の検出範囲ΔV1=58km/hで除算した値0.68に対して、小数点以下を切り捨てて、最大頻度物の折り返し数=0を算出する。そして、最大頻度物速度算出部34は、第1の送信信号について、最大頻度物のそれぞれの相対速度ビンに、相対速度刻み58/128km/hを乗算して、最大頻度物のそれぞれについて、折り返しの無い実際の相対速度を算出する。また、最大頻度物速度算出部34は、第2の送信信号について、40km/hを、相対速度の検出範囲ΔV2=65km/hで除算した値0.61に対して、小数点以下を切り捨てて、最大頻度物の折り返し数=0を算出する。そして、最大頻度物速度算出部34は、第2の送信信号について、最大頻度物のそれぞれの相対速度ビンに、相対速度刻み65/128km/hを乗算して、最大頻度物のそれぞれについて、折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
4.実施の形態4
次に、実施の形態4に係るレーダ装置1について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係るレーダ装置1の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、非最大頻度物速度算出部33における実際の相対速度の算出方法が実施の形態1と異なる。図13は、本実施の形態に係るフローチャートである。ステップS01からステップS07は、図4の実施の形態1と同様であるが、ステップS15からステップS17は、本実施の形態において追加されたステップである。
ステップS15で、非最大頻度物速度算出部33は、レーダ装置1(自車両)の速度を取得する。そして、非最大頻度物速度算出部33は、送信信号の各種類について、取得したレーダ装置1の速度に基づいて、相対速度の検出範囲による折り返しの影響の有る静止物の相対速度を算出する。ステップS16で、非最大頻度物速度算出部33は、レーダ装置1の速度に基づいて算出した、折り返しの影響の有る静止物の相対速度と、最大頻度物判定部32において算出された頻度が最も高い相対速度(以下、最大頻度相対速度と称す)とが異なっているか否かを判定する。非最大頻度物速度算出部33は、ステップS16で異なっていると判定した場合は、ステップS17で、非最大頻度物に加えて最大頻度物を含む全ての検出物体の距離及び相対速度を、それぞれ、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、全ての検出物体のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
一方、非最大頻度物速度算出部33は、ステップS16で異なっていない(一致している)と判定した場合は、ステップS05で、実施の形態1と同様に、非最大頻度物の距離及び相対速度を、それぞれ、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、非最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。そして、ステップS06で、実施の形態1と同様に、最大頻度物速度算出部34は、頻度が最も高い相対速度を、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、最大頻度物の相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
レーダ装置1の前方に静止物が少ない環境では、最大頻度物と静止物とが一致しなくなる。移動物は、それぞれ相対速度が異なる可能性が高いため、最大頻度物を、静止物としてまとめて処理し、組み合わせから除外すると、相対速度の算出誤差が生じるおそれがある。上記の構成によれば、レーダ装置1の速度に基づいて算出した静止物の相対速度と、最大頻度相対速度とが異なる場合は、最大頻度物が静止物でなく、移動物であると判定できる。そこで、組み合わせから最大頻度物を除外せずに、異なる送信信号の種類間で全ての検出物体を組み合わせて、距離及び実際の相対速度を算出するので、移動物の相対速度の算出精度を高めることができる。
具体的には、ステップS15で、非最大頻度物速度算出部33は、車両制御装置95等から自車両の速度を取得する。非最大頻度物速度算出部33は、送信信号の各種類について、自車両の速度から、相対速度の検出範囲を繰り返し減算し、減算値が負値になる直前の減算値を、折り返しの影響の有る静止物の相対速度として算出する。
例えば、自車両の速度が80km/hである場合は、非最大頻度物速度算出部33は、第1の送信信号について、自車両の速度80km/hから、相対速度の検出範囲ΔV1=58km/hを1回減算した値22km/h、2回減算した値−36km/hを計算する。非最大頻度物速度算出部33は、2回減算した値−36km/hは負値になるので、直前の1回減算した値22km/hを、折り返しの影響の有る静止物の相対速度として算出する。非最大頻度物速度算出部33は、第2の送信信号について、自車両の速度80km/hから、相対速度の検出範囲ΔV1=65km/hを1回減算した値15km/h、2回減算した値−40km/hを計算する。非最大頻度物速度算出部33は、2回減算した値−40km/hは負値になるので、直前の1回減算した値14km/hを、折り返しの影響の有る静止物の相対速度として算出する。
また、自車両の速度が40km/hである場合は、非最大頻度物速度算出部33は、第1の送信信号について、自車両の速度40km/hから、相対速度の検出範囲ΔV1=58km/hを1回減算した値−18km/hを計算する。非最大頻度物速度算出部33は、1回減算した値−18km/hは負値になるので、直前の自車両の速度40km/hを、折り返しの影響の有る静止物の相対速度として算出する。非最大頻度物速度算出部33は、第2の送信信号について、自車両の速度40km/hから、相対速度の検出範囲ΔV1=65km/hを1回減算した値−25km/hを計算する。非最大頻度物速度算出部33は、1回減算した値−25km/hは負値になるので、直前の自車両の速度40km/hを、折り返しの影響の有る静止物の相対速度として算出する。
ステップS16で、非最大頻度物速度算出部33は、送信信号の各種類について、折り返しの影響の有る静止物の相対速度と最大頻度相対速度との差が、予め設定された静止判定範囲内でない場合は、静止物の相対速度と最大頻度相対速度とが異なっており、最大頻度物は移動物であると判定し、差が静止判定範囲内である場合は、静止物の相対速度と最大頻度相対速度とが一致しており、最大頻度物は静止物であると判定する。
非最大頻度物速度算出部33は、ステップS16で送信信号の各種類について、静止物の相対速度と最大頻度相対速度とが異なっていると判定した場合は、ステップS17で、非最大頻度物及び最大頻度物の双方の全ての検出物体の距離及び相対速度を、それぞれ、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、全ての検出物体のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。そして、その後、ステップS07に進む。
5.実施の形態5
次に、実施の形態5に係るレーダ装置1について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係るレーダ装置1の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、最大頻度物追加部37等を備えた点が実施の形態1と異なる。
<近距離物体の課題>
図8に示すように、複数の静止物が、自車両(レーダ装置1)の横方向の特定距離の位置に、自車両の進行方向に連続して配置される場合は、図14及び図15に示すように、静止物の距離が近くなるに従って、自車両の進行方向に対する静止物の傾斜角度θが次第に大きくなるため、静止物の相対速度Vrが次第に小さくなる。
実施の形態1の方法では、図12等に示したように、近距離の物体は、最大頻度物に含まれない。そのため、非最大頻度物の数が増加し、非最大頻度物の距離及び相対速度の算出に必要な演算処理が増加する課題があった。そこで、距離が近くなることにより相対速度が減少し、最大頻度物に含まれなくなる近距離物体も最大頻度物に含めれば、演算処理を更に低減できる。
<最大頻度物追加処理>
制御装置30は、最大頻度物追加部37を備えている。図16は、本実施の形態に係るレーダ装置1の概略構成図である。図17は、本実施の形態に係るフローチャートである。制御装置30は、検出周期毎に図17のフローチャートの処理を実行する。
本実施の形態に係る送信信号生成部36、周波数解析部31及び最大頻度物判定部32に対応する図17のステップS01からステップS04の処理は、図4のステップS01からステップS04までと同様であるので説明を省略する。
ステップS25で、最大頻度物追加部37は、前回の検出周期で判定された最大頻度物について、今回の検出周期における距離及び相対速度を予測し、予測した最大頻度物の距離及び相対速度に対応する非最大頻度物を最大頻度物に追加する。
本実施の形態では、制御装置30は、前回の検出周期の情報をRAM等の記憶装置91に記憶しており、最大頻度物追加部37は、記憶装置91から前回の検出周期で算出された最大頻度物の方位、距離、及び実際の相対速度を読み出す。この際、前回の検出周期の全ての最大頻度物を読み出してもよいが、距離が、予め設定された近距離判定値よりも近い最大頻度物を読み出して、処理の対象にしてもよい。
図18に模式図を示すように、最大頻度物追加部37は、次式を用いて、前回の検出周期の最大頻度物の実際の相対速度Vr_old及び進行方向に対する方位θ_old、距離L_oldに基づいて、前回の検出周期の最大頻度物の進行方向の距離X_old及び進行方向の実際の相対速度Vrx_old、横方向の距離Y_oldを算出する。複数の最大頻度物が処理対象とされている場合は、それぞれについて算出される。
Vrx_old=Vr_old/cos(θ_old)
X_old=L_old×cos(θ_old) (6)
Y_old=L_old×sin(θ_old)
そして、図19に模式図を示すように、最大頻度物追加部37は、次式を用いて、前回の検出周期の最大頻度物の進行方向の距離X_old及び進行方向の実際の相対速度Vrx_old、横方向の距離Y_oldに基づいて、今回の検出周期の最大頻度物の進行方向の距離X_estを予測する。ここで、ΔTは、検出周期の時間間隔である。
X_est=X_old−Vrx_old×ΔT (7)
最大頻度物追加部37は、次式を用いて、今回の検出周期の進行方向の距離の予測値X_est、及び前回の検出周期の進行方向の実際の相対速度Vrx_old及び横方向の距離Y_oldに基づいて、今回の検出周期の最大頻度物の距離L_est及び実際の相対速度Vr_estを予測する。
θ_est=tan−1(Y_old/X_est)
L_est=X_est/cos(θ_est) (8)
Vr_est=Vrx_old×cos(θ_est)
そして、最大頻度物追加部37は、予測した今回の検出周期の最大頻度物の実際の相対速度Vr_estに基づいて、送信信号の各種類について、相対速度の検出範囲による折り返しの影響の有る相対速度の予測値V_estを算出する。例えば、上述したステップS15の処理と同様に、最大頻度物追加部37は、送信信号の各種類について、予測した今回の検出周期の最大頻度物の実際の相対速度Vr_estから、相対速度の検出範囲を繰り返し減算し、減算値が負値になる直前の減算値を、折り返しの影響の有る相対速度の予測値V_estとして算出する。
そして、最大頻度物追加部37は、送信信号の各種類について、予測した今回の検出周期の最大頻度物の距離L_est及び折り返しの影響の有る相対速度の予測値V_estに対応する、今回の検出周期の非最大頻度物を、今回の検出周期の最大頻度物に追加する。例えば、最大頻度物追加部37は、送信信号の各種類について、距離及び相対速度の予測値を中心とした予め設定された範囲内に存在する非最大頻度物を最大頻度物に追加する。
なお、前回の検出周期において非最大頻度物から追加した最大頻度物も、前回の検出周期において最大頻度物である。そのため、最大頻度物追加部37は、前回の検出周期において非最大頻度物から追加した最大頻度物についても、今回の検出周期における距離及び相対速度を予測し、予測した最大頻度物の距離及び相対速度に対応する、非最大頻度物を最大頻度物に追加する。
<最大頻度物の追加挙動>
図20に挙動をしめす。まず、図20の上段のグラフについて説明する。今回の検出周期において、6つの物体が検出されているが、距離が遠い4つの検出物体が、最大頻度物判定部32により最大頻度物に判定され、距離が近い2つの検出物体が、非最大頻度物に判定されている。前回の検出周期において4つの最大頻度物が判定されている。そして、近距離判定値よりも近い2つの前回の検出周期の最大頻度物について、今回の検出周期の距離及び相対速度が予測されている。そして、予測された2つの今回の検出周期の距離及び相対速度に近い2つの非最大頻度物が、最大頻度物に追加されている。
図20の下段のグラフに次の検出周期の挙動を示す。今回の検出周期において、8つの物体が検出されているが、距離が遠い4つの検出物体が、最大頻度物判定部32により最大頻度物に判定され、距離が近い4つの検出物体が、非最大頻度物に判定されている。上段のグラフの前回の検出周期において6つの最大頻度物が判定されている。そして、近距離判定値よりも近い4つの前回の検出周期の最大頻度物について、今回の検出周期の距離及び相対速度が予測されている。そして、予測された4つの今回の検出周期の距離及び相対速度に近い4つの非最大頻度物が、最大頻度物に追加されている。
このように、距離が近くなることにより相対速度が減少し、最大頻度物に含まれなくなった近距離物体も最大頻度物に含めることができ、非最大頻度物の実際の相対速度の算出に必要な処理負荷を低減することができる。また、前回以前に最大頻度物に判定された検出物体を、順送りで最大頻度物に追加することができ、追加される最大頻度物を増加させることができる。
<非最大頻度物速度算出処理>
図17のステップS05で、実施の形態1の図4のステップS05と同様に、非最大頻度物速度算出部33は、最大頻度物判定部32により最大頻度物に判定されておらず、最大頻度物追加部37により最大頻度物に追加されていない非最大頻度物の距離及び相対速度を、それぞれ、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、非最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
<最大頻度物速度算出処理>
そして、図17のステップS06で、実施の形態1の図4のステップS06と同様に、最大頻度物速度算出部34は、各種類の送信信号における頻度が最も高い相対速度を、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、最大頻度物の相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
本実施の形態では、最大頻度物には、最大頻度の相対速度から外れたものが追加されている。そこで、最大頻度物速度算出部34は、最大頻度物判定部32により判定された最大頻度物を用い、最大頻度物追加部37により追加された最大頻度物を用いずに、送信信号の各種類について最大頻度物の折り返し数を代表して算出してもよい。そして、最大頻度物速度算出部34は、送信信号の各種類について、式(1)のように、代表して算出した折り返し数に、相対速度の検出範囲を乗算した値に、各最大頻度物の相対速度を加算して、各最大頻度物の折り返しの無い実際の相対速度を算出してもよい。
或いは、実施の形態2、3の構成のように、送信信号の各種類について最大頻度物の折り返し数が算出されてもよい。
<方位算出処理>
図17のステップS07で、実施の形態1の図4のステップS07と同様に、方位算出部35は、各チャンネルの各検出物体の検出情報(距離及び折り返しの無い実際の相対速度)に基づいて、各検出物体の自車両(レーダ装置1)の進行方向及び横方向に対する方位を算出する。例えば、方位算出部35は、チャンネル間で、距離及び実際の相対速度が対応する検出物体を判定し、対応する検出物体の距離及び実際の相対速度についてチャンネル間の位相差を算出し、位相差に基づいて、各検出物体の方位を算出する。この方位の算出には、各種の公知の技術が用いられる。例えば、ESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)、MUSIC(MUltiple SIgnal Classification)といった公知の超分解能処理による出力結果を含む。
今回の検出周期で算出された各情報は、RAM等の記憶装置91に記憶され、次回の検出周期で用いられる。
6.実施の形態6
次に、実施の形態6に係るレーダ装置1について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係るレーダ装置1の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、最大頻度物追加部37等を備えた点が実施の形態1と異なる。
実施の形態5において説明したように、実施の形態1の方法では、図12に示したように、近距離の物体は、最大頻度物に含まれない。そこで、距離が近くなることにより相対速度が減少し、最大頻度物に含まれなくなる近距離物体も最大頻度物に含めれば、演算処理を更に低減できる。
<最大頻度物追加処理>
制御装置30は、最大頻度物追加部37、最大頻度物方位算出部38、及び追加最大頻度物速度算出部39を備えている。図21は、本実施の形態に係るレーダ装置1の概略構成図である。図22は、本実施の形態に係るフローチャートである。
本実施の形態に係る送信信号生成部36、周波数解析部31及び最大頻度物判定部32に対応する図22のステップS01からステップS04の処理は、図4のステップS01からステップS04までと同様であるので説明を省略する。
<最大頻度物速度算出処理>
本実施の形態では、ステップS35で、最大頻度物速度算出部34の処理が実行される。最大頻度物速度算出部34は、各最大頻度物について、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。最大頻度物速度算出部34の処理は、実施の形態1のステップS06と同様であるので説明を省略する。或いは、実施の形態2、3の構成のように、送信信号の各種類について各最大頻度物の折り返し数が算出されてもよい。
<最大頻度物方位算出処理>
ステップS36で、最大頻度物方位算出部38は、各チャンネルの各最大頻度物の検出情報(距離及び折り返しの無い実際の相対速度)に基づいて、各最大頻度物の自車両(レーダ装置1)の進行方向及び横方向に対する方位を算出する。例えば、最大頻度物方位算出部38は、チャンネル間で、距離及び実際の相対速度が対応する最大頻度物を判定し、対応する最大頻度物の距離及び実際の相対速度についてチャンネル間の位相差を算出し、位相差に基づいて、各最大頻度物の方位を算出する。この方位の算出には、各種の公知の技術が用いられる。例えば、ESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)、MUSIC(MUltiple SIgnal Classification)といった公知の超分解能処理による出力結果を含む。
<最大頻度物追加処理>
ステップS37で、最大頻度物追加部37は、次式及び図23に示すように、最大頻度物の方位θ及び距離Lに基づいて、最大頻度物の横方向の距離Yを算出する。
Y=L×sin(θ) (9)
本実施の形態では、最大頻度物追加部37は、全ての最大頻度物のそれぞれについて横方向の距離Yを算出する。なお、最大頻度物追加部37は、いずれか1つの最大頻度物について、代表して横方向の距離Yを算出してもよい。
最大頻度物追加部37は、算出した最大頻度物の横方向の距離Yに、静止物が進行方向に連続して配置されると仮定した場合の、静止物の距離及び相対速度を予測する。
本実施の形態では、最大頻度物追加部37は、各最大頻度物の横方向の距離Yに基づいて、横方向の距離Yに、静止物が進行方向に連続して配置されているか否かを判定する。例えば、最大頻度物追加部37は、横方向の距離Yが予め設定された判定範囲内に収まっている(まとまっている)最大頻度物が、予め設定された判定数以上である場合は、その最大頻度物のまとまりの横方向の距離Yに静止物が進行方向に連続して配置されていると判定する。最大頻度物のまとまりが複数存在する場合は、最大頻度物追加部37は、各最大頻度物のまとまりの横方向の距離Yのそれぞれに静止物が進行方向に連続して配置されていると判定してもよい。
最大頻度物追加部37は、最大頻度物の実際の相対速度Vr及び最大頻度物の横方向の距離Yに基づいて、次式を用い、進行方向の各距離Xにおける、静止物の距離L_est及び実際の相対速度Vr_estを予測する。進行方向の各距離Xは、予測が必要な自車両に近い複数の値に設定される。
L_est=√(Y+X
Vr_est=Vr×(X/L_est) (10)
ここで、式(10)の最大頻度物の実際の相対速度Vrは、厳密には、進行方向の実際の相対速度Vrxが用いられるのがよいが、距離が遠く、相対速度が減少していないと仮定して、頻度が最も高い実際の相対速度Vrが代用されている。或いは、自車両の速度情報が入手できる場合は、式(10)のVrに、その速度情報が用いられてもよいし、次式を用いて算出された進行方向の実際の相対速度Vrxが、式(10)のVrに用いられてもよい。また、最大頻度物のまとまりが複数存在する場合は、各まとまりについて、静止物の相対速度Vr_estが予測されてもよい。
Vrx=Vr/cos(θ) (11)
最大頻度物追加部37は、予測した静止物の実際の相対速度Vr_estに基づいて、送信信号の各種類について、相対速度の検出範囲による折り返しの影響の有る相対速度V_estを算出する。例えば、上述したステップS15の処理と同様に、最大頻度物追加部37は、送信信号の各種類について、予測した静止物の実際の相対速度Vr_estから、相対速度の検出範囲を繰り返し減算し、減算値が負値になる直前の減算値を、折り返しの影響の有る相対速度V_estとして算出する。図24に、予測した距離L_est及び相対速度V_estをつないだ予測速度線の例を示す。
そして、最大頻度物追加部37は、送信信号の各種類について、予測した静止物の距離L_est及び相対速度V_estに対応する非最大頻度物を最大頻度物に追加する。例えば、図24に示すように、最大頻度物追加部37は、送信信号の各種類について、予測した静止物の距離L_est及び相対速度V_estを中心とした予め設定された範囲内に存在する非最大頻度物を最大頻度物に追加する。
図24の例に示すように、予測速度線は、距離が近くなるに従って、相対速度が減少している。そのため、距離が近くなることにより相対速度が減少し、最大頻度物に含まれなくなった近距離物体も最大頻度物に含めることができ、非最大頻度物の実際の相対速度の算出に必要な処理負荷を低減することができる。
<非最大頻度物速度算出処理>
図22のステップS05で、実施の形態1の図4のステップS05と同様に、非最大頻度物速度算出部33は、最大頻度物判定部32により最大頻度物に判定されておらず、最大頻度物追加部37により最大頻度物に追加されていない非最大頻度物の距離及び相対速度を、それぞれ、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、非最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
<追加最大頻度物速度算出処理>
そして、図22のステップS38で、実施の形態1の図4のステップS06と同様に、追加最大頻度物速度算出部39は、最大頻度物追加部37によって追加された追加最大頻度物の相対速度を、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、追加最大頻度物の相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
本実施の形態では、追加最大頻度物速度算出部39は、送信信号の各種類について、ステップS35で最大頻度物速度算出部34により算出された最大頻度物の折り返し数に、相対速度の検出範囲を乗算した値に、各追加最大頻度物の相対速度を加算して、各追加最大頻度物の折り返しの無い実際の相対速度を算出してもよい。
<方位算出処理>
図22のステップS07で、実施の形態1の図4のステップS07と同様に、方位算出部35は、各チャンネルの各検出物体の検出情報(距離及び折り返しの無い実際の相対速度)に基づいて、各検出物体の自車両(レーダ装置1)の進行方向及び横方向に対する方位を算出する。この際、ステップS36で最大頻度物方位算出部38により最大頻度物の方位が算出されているので、最大頻度部の方位の算出は除かれる。
7.実施の形態7
次に、実施の形態7に係るレーダ装置1について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係るレーダ装置1の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、最大頻度物追加部37等を備えた点が実施の形態1と異なる。図25は、本実施の形態に係るレーダ装置1の概略構成図である。図26は、本実施の形態に係るフローチャートである。
本実施の形態に係る送信信号生成部36、周波数解析部31及び最大頻度物判定部32に対応する図26のステップS01からステップS04の処理は、図4のステップS01からステップS04までと同様であるので説明を省略する。
<最大頻度物速度算出処理>
本実施の形態では、ステップS45で、最大頻度物速度算出部34の処理が実行される。最大頻度物速度算出部34は、各最大頻度物について、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度Vrを算出する。最大頻度物速度算出部34の処理は、実施の形態1のステップS06と同様であるので説明を省略する。或いは、実施の形態2、3の構成のように、送信信号の各種類について各最大頻度物の折り返し数が算出されてもよい。
<最大頻度物追加処理>
ステップS46で、最大頻度物追加部37は、最大頻度物の距離L及び実際の相対速度Vrに基づいて、自車両(レーダ装置1)の横方向の特定距離に、静止物が自車両の進行方向に連続して配置されると仮定した場合の横方向の特定距離Yspを推定する。
本実施の形態では、最大頻度物追加部37は、各最大頻度物の距離Lを用いて、次式により算出される実際の相対速度Vr_estと、各最大頻度物の実際の相対速度Vrとの誤差が小さくなるような、横方向の特定距離Yspを算出する。この算出には、例えば、最小二乗法が用いられる。
Vr_est=Vrx×{√(L−Ysp)/L} (12)
最大頻度物の進行方向の実際の相対速度Vrxには、距離が遠く、相対速度が減少していないと仮定して、頻度が最も高い実際の相対速度Vrが代用されてもよいし、自車両の速度情報が入手できる場合は、その速度情報が用いられてもよい。
なお、横方向の特定距離Yspの推定精度を向上するために、距離が近くなることにより、相対速度が減少している物体もできるだけ多く最大頻度物に含めることが望ましい。そのため、最大頻度物判定部32において最大頻度物に含める相対速度範囲を、実施の形態1の図11の例よりも広げればよい。
最大頻度物追加部37は、推定した横方向の特定距離Yspに、進行方向に連続して配置される静止物の距離L_est及び相対速度V_estを予測する。
本実施の形態では、最大頻度物追加部37は、推定した横方向の特定距離Ysp及び最大頻度物の進行方向の実際の相対速度Vrxに基づいて、次式を用い、進行方向の各距離Xにおける、静止物の距離L_est及び実際の相対速度Vr_estを予測する。進行方向の各距離Xは、予測が必要な自車両に近い複数の値に設定される。
L_est=√(Ysp+X
Vr_est=Vrx×(X/L_est) (13)
ここで、最大頻度物の進行方向の実際の相対速度Vrxには、式(12)の場合と同様に、頻度が最も高い実際の相対速度Vrが代用されてもよいし、自車両の速度情報が入手できる場合は、その速度情報が用いられてもよい。
最大頻度物追加部37は、予測した静止物の実際の相対速度Vr_estに基づいて、送信信号の各種類について、相対速度の検出範囲による折り返しの影響の有る相対速度V_estを算出する。例えば、上述したステップS15の処理と同様に、最大頻度物追加部37は、送信信号の各種類について、予測した静止物の実際の相対速度Vr_estから、相対速度の検出範囲を繰り返し減算し、減算値が負値になる直前の減算値を、折り返しの影響の有る相対速度V_estとして算出する。図27に、予測した距離L_est及び相対速度V_estをつないだ予測速度線の例を示す。
そして、最大頻度物追加部37は、送信信号の各種類について、予測した静止物の距離L_est及び相対速度V_estに対応する非最大頻度物を最大頻度物に追加する。例えば、図27に示すように、最大頻度物追加部37は、送信信号の各種類について、予測した静止物の距離L_est及び相対速度V_estを中心とした予め設定された範囲内に存在する非最大頻度物を最大頻度物に追加する。
図27の例に示すように、予測速度線は、距離が近くなるに従って、相対速度が減少している。そのため、距離が近くなることにより相対速度が減少し、最大頻度物に含まれなくなった近距離物体も最大頻度物に含めることができ、非最大頻度物の実際の相対速度の算出に必要な処理負荷を低減することができる。
<非最大頻度物速度算出処理>
図26のステップS05で、実施の形態1の図4のステップS05と同様に、非最大頻度物速度算出部33は、最大頻度物判定部32により最大頻度物に判定されておらず、最大頻度物追加部37により最大頻度物に追加されていない非最大頻度物の距離及び相対速度を、それぞれ、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、非最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
<追加最大頻度物速度算出処理>
そして、図26のステップS47で、実施の形態1の図4のステップS06と同様に、追加最大頻度物速度算出部39は、最大頻度物追加部37によって追加された追加最大頻度物の相対速度を、異なる送信信号の種類の間で組み合わせて、追加最大頻度物の相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する。
本実施の形態では、追加最大頻度物速度算出部39は、送信信号の各種類について、ステップS45で最大頻度物速度算出部34により算出された最大頻度物の折り返し数に、相対速度の検出範囲を乗算した値に、各追加最大頻度物の相対速度を加算して、各追加最大頻度物の折り返しの無い実際の相対速度を算出してもよい。
<方位算出処理>
図26のステップS07で、実施の形態1の図4のステップS07と同様に、方位算出部35は、各チャンネルの各検出物体の検出情報(距離及び折り返しの無い実際の相対速度)に基づいて、各検出物体の自車両(レーダ装置1)の進行方向及び横方向に対する方位を算出する。
〔その他の実施の形態〕
最後に、本願のその他の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する各実施の形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施の形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の各実施の形態においては、相対速度の検出範囲が互いに異なる複数種類の送信信号として、第1の送信信号と第2の送信信号との2種類の送信信号を送信し、非最大頻度物の距離及び相対速度を、それぞれ、2種類の送信信号の間で組み合わせて、非最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出するように構成されている場合を例に説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、相対速度の検出範囲が互いに異なる複数種類の送信信号として、3種類以上の送信信号を送信し、非最大頻度物の距離及び相対速度を、それぞれ、3種類以上の送信信号の間で組み合わせて、非最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出するように構成されてもよい。
例えば、3種類の送信信号が送信される場合は、次式に示すように、式(2)に加えて、第3の送信信号による相対速度の検出値Vf3、第3の相対速度の検出範囲ΔV3に基づいて、折り返し数Naを0から1つずつ増加させて、可能性のある複数の第3の相対速度ΣVf3を算出する。そして、可能性のある複数の第1の相対速度ΣVf1と、可能性のある複数の第2の相対速度ΣVf2と、可能性のある複数の第3の相対速度ΣVf3との間で、一致する相対速度を、折り返しの無い実際の相対速度Vrとして算出する。
ΣVf1=Vf1、Vf1+ΔV1、Vf1+2×ΔV1、・・・
ΣVf2=Vf2、Vf2+ΔV2、Vf2+2×ΔV2、・・・
ΣVf3=Vf3、Vf3+ΔV3、Vf3+2×ΔV3、・・・
Vr=ΣVf1∩ΣVf2∩ΣVf3 (14)
(2)上記の各実施の形態においては、受信アンテナ3の数は4つであり、送信アンテナ7の数は1つである場合を例として説明した。受信アンテナ3の数は、4つ以外の数であってもよい。また、送信アンテナ7の数は2つ以上であってもよく、この場合は、送信信号の各種類に、1つずつ送信アンテナ7が備えられてもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 レーダ装置、3 受信アンテナ、4 ミキサ、7 送信アンテナ、8 発振回路、9 信号生成回路、20 送信部、21 受信部、30 制御装置、31 周波数解析部、32 最大頻度物判定部、33 非最大頻度物速度算出部、34 最大頻度物速度算出部、35 方位算出部、36 送信信号生成部、37 最大頻度物追加部、38 最大頻度物方位算出部、39 追加最大頻度物速度算出部、92 A/D変換器、93 D/A変換器、94 通信回路、95 車両制御装置

Claims (11)

  1. 相対速度の検出範囲が互いに異なる複数種類の周波数変調信号を送信アンテナから送信する送信部と、
    単数又は複数の物体に反射された前記複数種類の周波数変調信号を受信アンテナにより受信し、前記周波数変調信号の各種類について、送信した前記周波数変調信号と受信した前記周波数変調信号とを混合してビート信号を生成する受信部と、
    前記周波数変調信号の各種類について、前記ビート信号の周波数解析を行って、前記物体のそれぞれについて、自装置との距離及び相対速度を算出する周波数解析部と、
    前記周波数変調信号の各種類について、全ての前記物体の相対速度について、相対速度の頻度分布を算出し、頻度が最も高い相対速度を含む相対速度範囲にある前記物体を最大頻度物として判定する最大頻度物判定部と、
    前記最大頻度物に判定されていない前記物体である非最大頻度物の距離及び相対速度を、それぞれ、異なる前記周波数変調信号の種類の間で組み合わせて、前記非最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する非最大頻度物速度算出部と、を備えたレーダ装置。
  2. 前記頻度が最も高い相対速度を、異なる前記周波数変調信号の種類の間で組み合わせて、前記最大頻度物の相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する最大頻度物速度算出部を更に備えた請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記最大頻度物が静止物であると仮定し、前記周波数変調信号の各種類について、前記自装置の移動停止時からの前記頻度が最も高い相対速度の挙動に基づいて、前記最大頻度物の相対速度の折り返し数を算出し、前記最大頻度物の折り返し数、及び前記最大頻度物のそれぞれの相対速度に基づいて、前記最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する最大頻度物速度算出部を更に備えた請求項1に記載のレーダ装置。
  4. 前記最大頻度物が静止物であると仮定し、前記自装置の速度を取得し、前記周波数変調信号の各種類について、取得した前記自装置の速度に基づいて、前記最大頻度物の相対速度の折り返し数を算出し、前記最大頻度物の前記折り返し数及び相対速度に基づいて、前記最大頻度物のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する最大頻度物速度算出部を更に備えた請求項1に記載のレーダ装置。
  5. 前記非最大頻度物速度算出部は、前記自装置の速度を取得し、前記周波数変調信号の各種類について、取得した前記自装置の速度に基づいて、相対速度の検出範囲による折り返しの影響の有る静止物の相対速度を算出し、
    前記自装置の速度に基づいて算出した前記折り返しの影響の有る静止物の相対速度と、前記頻度が最も高い相対速度とが異なっている場合は、前記非最大頻度物に加えて前記最大頻度物を含む全ての前記物体の距離及び相対速度を、それぞれ、異なる前記周波数変調信号の種類の間で組み合わせて、全ての前記物体のそれぞれについて、相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する請求項1に記載のレーダ装置。
  6. 前記周波数変調信号は、周波数変調幅及び周波数変調周期で、周波数が増加又は減少するチャープ信号であり、前記周波数変調信号の種類の間で少なくとも前記周波数変調周期が異なっている請求項1から5のいずれか一項に記載のレーダ装置。
  7. 前回の検出周期で判定された前記最大頻度物について、今回の検出周期における距離及び相対速度を予測し、予測した前記最大頻度物の距離及び相対速度に対応する前記非最大頻度物を前記最大頻度物に追加する最大頻度物追加部、を更に備えた請求項1から6のいずれか一項に記載のレーダ装置。
  8. 前記最大頻度物の相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する最大頻度物速度算出部と、
    複数チャンネル設けられた前記受信部の各チャンネルの前記最大頻度物の検出情報に基づいて、前記最大頻度物の前記自装置の進行方向及び横方向に対する方位を算出する方位算出部と、を更に備え、
    前記最大頻度物追加部は、前回の検出周期で判定された前記最大頻度物の方位、距離、及び実際の相対速度に基づいて、前回の検出周期の前記最大頻度物の進行方向の距離及び進行方向の実際の相対速度、横方向の距離を算出し、これらの算出値に基づいて、今回の検出周期の前記最大頻度物の進行方向の距離を予測し、今回の検出周期の進行方向の距離の予測値、及び前回の検出周期の進行方向の実際の相対速度及び横方向の距離に基づいて、今回の検出周期の前記最大頻度物の距離及び相対速度を予測する請求項7に記載のレーダ装置。
  9. 前記最大頻度物追加部は、前回の検出周期において前記非最大頻度物から追加した前記最大頻度物についても、今回の検出周期における距離及び相対速度を予測し、予測した前記最大頻度物の距離及び相対速度に対応する、前記非最大頻度物を前記最大頻度物に追加する請求項7又は8に記載のレーダ装置。
  10. 複数チャンネル設けられた前記受信部の各チャンネルの前記最大頻度物の検出情報に基づいて、前記最大頻度物の前記自装置の進行方向及び横方向に対する方位を算出する最大頻度物方位算出部と、
    前記最大頻度物の方位及び距離に基づいて、前記最大頻度物の横方向の距離を算出し、算出した前記最大頻度物の横方向の距離に、静止物が進行方向に連続して配置されると仮定した場合の、静止物の距離及び相対速度を予測し、予測した前記静止物の距離及び相対速度に対応する前記非最大頻度物を前記最大頻度物に追加する最大頻度物追加部と、を更に備えた請求項1から6のいずれか一項に記載のレーダ装置。
  11. 前記最大頻度物の相対速度の検出範囲による折り返しの無い実際の相対速度を算出する最大頻度物速度算出部と、
    前記最大頻度物の距離及び実際の相対速度に基づいて、前記自装置の横方向の特定距離に、静止物が前記自装置の進行方向に連続して配置されると仮定した場合の横方向の特定距離を推定し、推定した横方向の特定距離に、進行方向に連続して配置される静止物の距離及び相対速度を予測し、予測した前記静止物の距離及び相対速度に対応する前記非最大頻度物を前記最大頻度物に追加する最大頻度物追加部と、を更に備えた請求項1から6のいずれか一項に記載のレーダ装置。
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