JP2019180299A - コーヒー飲料、コーヒー飲料のまろやかさの向上方法 - Google Patents

コーヒー飲料、コーヒー飲料のまろやかさの向上方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、まろやかさを有するコーヒー飲料を提供することである。【解決手段】本発明は、カフェインと、テアニンと、を含むコーヒー飲料であって、前記カフェインの含有量は、前記コーヒー飲料100mlに対して20mg以上であり、前記コーヒー飲料中において、カフェインに対するテアニンの質量比は0.0001以上0.1000以下である、コーヒー飲料を提供する。該コーヒー飲料は、さらに、フルフラール及び/又は2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンを含んでいてもよい。【選択図】なし

Description

本発明は、コーヒー飲料、コーヒー飲料のまろやかさの向上方法に関する。
コーヒー豆から抽出又は溶出された成分(以下「コーヒー豆抽出物」ともいう。)を含む飲料(以下、「コーヒー飲料」という。)は、その独特の風味等により、消費者に幅広く受け入れられている飲料のひとつである。
他方で、より多様な消費者からのニーズに応えるべく、コーヒー飲料に諸成分を配合することで、コーヒー飲料の嗜好性をさらに高めようとする技術が各種提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2017−79649号公報
しかし、より飲みやすいコーヒー飲料に対するニーズがある。
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、まろやかさを有するコーヒー飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の成分をコーヒー飲料へ配合することによって上記課題を解決できる点を見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) カフェインと、テアニンと、を含むコーヒー飲料であって、
前記カフェインの含有量は、前記コーヒー飲料100mlに対して20mg以上であり、
前記コーヒー飲料中において、カフェインに対するテアニンの質量比は0.0001以上0.1000以下である、コーヒー飲料。
(2) さらに、フルフラール及び/又は2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンを含む、(1)に記載のコーヒー飲料。
(3) コーヒー飲料100mlに対して20mg以上のカフェインを含むコーヒー飲料において、テアニンを添加することを特徴とする、コーヒー飲料のまろやかさの向上方法。
(4) さらに、フルフラール及び/又は2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンを添加する、(3)に記載の向上方法。
(5) 前記テアニンは、緑茶エキスとして添加される(3)又は(4)記載の方法。
本発明によれば、まろやかさを有するコーヒー飲料を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
<コーヒー飲料>
本発明のコーヒー飲料は、カフェインと、テアニンと、を含み、以下の条件を満たす。
(1)カフェインの含有量は、コーヒー飲料100mlに対して20mg以上である。
(2)コーヒー飲料中において、カフェインに対するテアニンの質量比は0.0001以上0.1000以下である。
本発明において、「コーヒー飲料」とは、コーヒー豆抽出物を含む飲料、及び、これにその他の成分が加えられている飲料をいう。本発明のコーヒー飲料は、希釈せずにそのまま飲む飲料でもよく、また、飲用時に水等の希釈液により希釈して飲む飲料(濃縮コーヒー飲料とも呼ばれる。)でもよい。
(カフェイン)
カフェインはコーヒー豆からの抽出物に含まれる成分であり、コーヒー飲料に対し、コーヒー感や苦み等の特有の風味を付与する。しかし、カフェインによる苦みが強すぎると、口あたりが悪くなり、飲みやすさを損なうことがある。他方、本発明者による検討の結果、後述するテアニンを所定量配合することで、カフェインによる風味を損なわずにコーヒー飲料に良好なまろやかさを付与でき、コーヒー飲料の飲みやすさを高めることができることが見出された。
コーヒー飲料中のカフェインの含有量は、本発明ではカフェインによる、飲み易さの悪化が抑制され、所望量のカフェインを自由に配合できることから、コーヒー飲料100mlに対して20mg以上である。カフェインの含有量の上限は、特に限定されないが、本発明ではコーヒー飲料のカフェインによる適度な苦みが無用に損なわれず、過剰量のカフェインを要しないことから、コーヒー飲料100mlに対して、好ましくは50mg以下、より好ましくは40mg以下、さらに好ましくは30mg以下である。
コーヒー飲料のカフェインの含有量は、コーヒー豆の焙煎条件や、コーヒー豆の抽出条件等を調整することで、所望の値に調整できる。
コーヒー飲料中のカフェインの含量は、実施例に示した方法で特定される。
(テアニン)
テアニンは、茶葉に含まれることが知られるアミノ酸の一種である。本発明のコーヒー飲料中のテアニンは、カフェインに対するテアニンの質量比が0.0001以上0.1000以下となるように配合される。以下、「カフェインに対するテアニンの質量比」を「テアニン/カフェイン」ともいう。
「テアニン/カフェイン」の下限は、コーヒー飲料に対し、良好なまろやかさ、飲みやすさ、風味の自然さ、おいしさを付与しやすいという観点から、好ましくは0.0003以上、より好ましくは0.0005以上、さらに好ましくは0.0008以上、さらにより好ましくは0.0010以上である。「テアニン/カフェイン」の上限は、コーヒー飲料に対し、良好なまろやかさ、飲みやすさ、風味の自然さ、おいしさ、苦みを付与しやすいという観点から、好ましくは0.0900以下、より好ましくは0.0800以下、さらに好ましくは0.0700以下、さらにより好ましくは0.0600以下、さらにより好ましくは0.0500以下、さらにより好ましくは0.0400以下、さらにより好ましくは0.0300以下である。
コーヒー飲料中のテアニンの含有量は、特に限定されないが、コーヒー飲料に十分なまろやかさを付与する観点から、下限は、コーヒー飲料100mlに対して、好ましくは0.005mg以上、より好ましくは0.010mg以上、さらに好ましくは0.020mg以上である。上限は、コーヒー飲料100mlに対して、好ましくは2.000mg以下、より好ましくは1.500mg以下、さらに好ましくは1.000mg以下である。
本発明におけるテアニンとしては、精製品を用いてもよく、茶葉からの緑茶抽出物(ほうじ茶エキス等)等のテアニンを含む組成物を用いてもよい。
コーヒー飲料中のテアニンの含有量は、用いる緑茶抽出物の抽出条件の調整、異なる緑茶抽出物の混合使用、テアニンの外添加、コーヒー豆抽出物や溶媒(水及び湯等)による希釈等によって調整できる。
コーヒー飲料中のテアニンの含量は、実施例に示した方法で特定される。
(フルフラール)
本発明のコーヒー飲料には、フルフラールを加えてもよい。フルフラールにより、コーヒー飲料のコクの強さ、まろやかさ、飲みやすさ、後味のスッキリ感をより高めやすくなる。
フルフラールは、茶葉に含まれることが知られる香気成分である。本発明のコーヒー飲料中のフルフラールは、コクの強さ、まろやかさ、飲みやすさ、後味のスッキリ感を高めやすいという観点から、カフェインに対するフルフラールの質量比(以下、「フルフラール/カフェイン」ともいう。)の下限が、好ましくは0.0005以上、より好ましくは0.0010以上である。「フルフラール/カフェイン」の上限は、好ましくは0.0100以下、より好ましくは0.0080以下、さらにより好ましくは0.0036以下である。
コーヒー飲料中のフルフラールの含有量は、特に限定されないが、コクの強さ、まろやかさ、飲みやすさ、後味のスッキリ感を高めやすいという観点から、下限は、コーヒー飲料100mlに対して、好ましくは0.015mg以上、より好ましくは0.020mg以上、さらに好ましくは0.030mg以上である。上限は、コーヒー飲料100mlに対して、好ましくは0.500mg以下、より好ましくは0.300mg以下、さらに好ましくは0.200mg以下である。
本発明におけるフルフラールとしては、精製品を用いてもよく、茶葉からの緑茶エキス(ほうじ茶エキス等)等のフルフラールを含む組成物を用いてもよい。緑茶エキスは、通常、テアニン及びフルフラールを含むが、意外なことに、典型的な緑茶エキスによって、テアニン/カフェインの含有量比と、フルフラール/カフェインの含有量比と、の双方を好ましい範囲におさめられることが本発明者らによって判明した(後述の実施例)。
コーヒー飲料中のフルフラールの含有量は、用いる緑茶抽出物の抽出条件の調整、異なる緑茶抽出物の混合使用、フルフラールの外添加、コーヒー豆抽出物や溶媒(水及び湯等)による希釈等によって調整できる。
コーヒー飲料中のフルフラールの含量は、実施例に示した方法で特定される。
(2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジン)
本発明のコーヒー飲料には、2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンを加えてもよい。2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンにより、コーヒー飲料のコクの強さ、まろやかさ、飲みやすさ、後味のスッキリ感をより高めやすくなる。
2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンは、茶葉に含まれることが知られる香気成分である。本発明のコーヒー飲料中の2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンは、コクの強さ、まろやかさ、飲みやすさ、後味のスッキリ感を高めやすいという観点から、カフェインに対する2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンの質量比(以下、「EDMP/カフェイン」ともいう。)の下限が、好ましくは0.00012以上、より好ましくは0.00020以上である。「EDMP/カフェイン」の上限は、好ましくは0.00500以下、より好ましくは0.00300以下、さらに好ましくは0.00200以下、さらにより好ましくは0.0007以下である。
コーヒー飲料中の2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンの含有量は、特に限定されないが、コクの強さ、まろやかさ、飲みやすさ、後味のスッキリ感を高めやすいという観点から、下限は、コーヒー飲料100mlに対して、好ましくは0.005mg以上、より好ましくは0.010mg以上である。上限は、コーヒー飲料100mlに対して、好ましくは0.100mg以下、より好ましくは0.050mg以下、さらに好ましくは0.020mg以下である。
本発明における2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンとしては、精製品を用いてもよく、茶葉からの緑茶フレーバー(ほうじ茶フレーバー等)等の2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンを含む組成物を用いてもよい。
コーヒー飲料中の2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンの含有量は、用いる緑茶抽出物の抽出条件の調整、異なる緑茶フレーバーの混合使用、2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンの外添加、コーヒー豆抽出物や溶媒(水及び湯等)による希釈等によって調整できる。
コーヒー飲料中の2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンの含量は、実施例に示した方法で特定される。
(コーヒー豆抽出物)
本発明のコーヒー飲料に配合されるコーヒー豆抽出物は、特に限定されないが、通常、コーヒー豆から抽出又は溶出された、コーヒー豆抽出液若しくはその濃縮物(コーヒーエキス)、又はインスタントコーヒーが用いられる。これらは組み合わせて用いてもよい。
使用するコーヒー豆は、特に限定されず、生豆、焙煎豆又はこれらの混合物でもよい。使用するコーヒー豆の産地、銘柄や品種についても、特に限定されず、例えば、産地としては、ブラジル、ベトナム、コロンビア、インドネシア、エチオピア、ホンジュラス、ペルー、グァテマラ、メキシコ、ラオス、ニガラグア、コスタリカ、タンザニア、ケニア等が挙げられ、銘柄としては、ブルーマウンテン、クリスタルマウンテン、コナ、モカ、キリマンジャロ、マンデリン等が挙げられる。品種としては、アラビカ種、ロブスタ種等が挙げられる。
(その他の成分)
本発明のコーヒー飲料には、本発明の効果を阻害しない範囲で、飲料等に通常配合される成分が含まれていてもよい。配合される成分の種類や量は、得ようとする効果や、剤型に応じて適宜設定できる。このような成分としては、溶媒(水、湯等)、乳原料(牛乳、粉乳等)、抗酸化剤(L−アスコルビン酸ナトリウム、ビタミンC等)、pH調整剤(重曹等)、砂糖、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)等が挙げられる。上記のうち、よりまろやかさを有するコーヒー飲料が得られやすいという観点から、本発明のコーヒー飲料には乳原料(牛乳、粉乳等)が含まれることが好ましい。
<コーヒー飲料の製造方法>
本発明のコーヒー飲料の製造においては、従来のコーヒー飲料と同様の手法を採用できる。例えば、公知の装置等を用いた、コーヒー豆の焙煎工程、コーヒー豆からの抽出工程、抽出液への上記成分等の配合工程等を含む方法によって製造することができる。
得られた本発明のコーヒー飲料は、容器に充填してもよく、容器に充填する前又は後に、適宜殺菌処理してもよい。充填方法としては、ホットパック充填法やアセプティック(無菌)充填法等が挙げられる。殺菌方法としては、高温まで加熱して短時間殺菌した後、無菌条件下で殺菌処理された容器に充填する方法(UHT殺菌法)、コーヒー飲料を容器に充填した後、レトルト処理を行うレトルト殺菌法が挙げられる。
<コーヒー飲料のまろやかさの向上方法>
本発明によれば、上記のとおり、テアニンを添加すること、さらには、「テアニン/カフェイン」を調整することや、フルフラール及び/又は2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンを添加することで、コーヒー飲料のまろやかさを向上させることができる。また、本発明によれば、コクの強さ、飲みやすさ、後味のスッキリ感も高められ得る。
コーヒー飲料のまろやかさ等は、実施例に示した方法で評価できる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<成分分析>
以下、コーヒー飲料の成分分析は、下記の方法に基づき行った。
以下の条件に基づき、固相マイクロ抽出(SPME)、及び、ガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)を行い、各コーヒー飲料中の成分の含量を測定した。なお、定量は、市販試薬を内部標準として添加した標準添加法に基づき行った。
[使用機器]
GC:7890A(Agilent Technologies)
MSD:5975C(Agilent Technologies)
[使用カラム]
Agilent J&C DB−WAX UI 30m×0.25mmI.D.×0.25μm(極性)
[SPMEファイバー]
SUPELCO 50/30μm DVB/CAR/PDMS Stableflex 23Ga(Gray)
[GC/MS条件]
(1)Inlet
モード:スプリットレス
ヒーター:240℃
圧力:122kPa
トータルフロー:55.215ml/min
セプタムパージ流量:3ml/min
ガスセーバー:20ml/min
(2)カラム
モード:コンスタントプレッシャー
カラム仕様:Agilent J&C DB−WAX UI 30m×0.25mmI.D.×0.25μm(極性)
(3)オーブン
昇温プログラムを表1に示す。
初期:40℃、5min→(5℃/min)→240℃、0min→ポストラン:240℃、3min(ランタイム:45min)
設定値:40℃
最高値:250℃
平衡時間:0.5min
Figure 2019180299
(4)AUX
AUX3温度:250℃(MSDトランスファライン)
(5)MS
溶媒待ち時間:0.00min
モード:SCAN Ion
[SPME分析条件]
(1)システム設定
Run time:48.00min
GC Cool Down Time:5.00min
(2)Sample Preparation
Incubation Temp:50℃
Incubation Time:10.00min
(3)Sample
Extraction Time:5.00min
Desorption Time:300sec
(4)Fiber Bakeout
Bakeout at:NdlHeatr
Bakeout Temp:200℃
Pre Bakeout Time:15.00min
Post Bakeout Time:0.00min
<コーヒー飲料の作製−1>
以下の方法でテアニンを含むコーヒー飲料を得て、官能評価を行った。
焙煎されたコーヒー豆を溶媒(湯)で抽出し、カフェイン濃度の異なる2種のコーヒー豆抽出物を得た。さらに、このコーヒー豆抽出物に、同量の砂糖及び牛乳を加え、2種のコーヒー飲料A及びBを調製し、これらをベース飲料として以下の試験に用いた。
コーヒー飲料A及びBのそれぞれに、表2及び3に示される量のテアニン(精製品)を添加し、コーヒー飲料(ミルクコーヒー)を得た。
<コーヒー飲料の評価−1>
得られた各コーヒー飲料等について以下の方法で官能評価を行った。その結果を表2及び3に示す。
(官能評価)
各コーヒー飲料を、専門パネル(8名)による官能評価に供した。具体的には、各コーヒー飲料について、コーヒー感の良さ、コーヒー感の強さ、苦みの良さ、苦みの強さ、まろやかさ、飲みやすさ、風味の自然さ、おいしさを点数化し、その平均値を算出した。なお、数値が高いほど、各官能性の良さ、まろやかさ、飲みやすさ、風味の自然さ、おいしさが良好であり、各官能性の強さが強いことを意味する(最低点:1.0点、最高点:7.0点)。
Figure 2019180299
Figure 2019180299
表2及び3に示されるとおり、「テアニン/カフェイン」が本発明における要件を満たすと、まろやかさや飲みやすさが高まった。特に、「テアニン/カフェイン」が0.001〜0.03の範囲であると、その傾向は顕著であった。
また、「テアニン/カフェイン」が本発明における要件を満たすと、風味の自然さを損なわずに苦味の強さを抑制し、苦味の良さ、まろやかさ、おいしさを高めやすい傾向にあった。
<コーヒー飲料の作製−2>
以下の方法でテアニンと、フルフラール又は2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンと、を含むコーヒー飲料を得て、官能評価を行った。
焙煎されたコーヒー豆を溶媒(湯)で抽出し、コーヒー豆抽出物を得た。さらに、このコーヒー豆抽出物に、砂糖及び牛乳を加え、コーヒー飲料を調製し、これらをベース飲料Cとして以下の試験に用いた。
ベース飲料Cに、テアニン/カフェイン=0.002となる量のテアニン(精製品)と、表4及び5に示される量のフルフラール(精製品)又は2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジン(EDMPと称することがある。)(精製品)と、を添加し、コーヒー飲料(ミルクコーヒー)を得た。
<コーヒー飲料の評価−2>
得られた各コーヒー飲料等について以下の方法で官能評価を行った。その結果を表4及び5に示す。
(官能評価)
各コーヒー飲料を、専門パネル(7名)による官能評価に供した。具体的には、各コーヒー飲料について、甘みの良さ、甘みの強さ、コクの強さ、まろやかさ、飲みやすさ、後味のスッキリ感、風味の自然さ、おいしさを点数化し、その平均値を算出した。なお、数値が高いほど、各官能性の良さ、まろやかさ、飲みやすさ、後味のスッキリ感、風味の自然さ、おいしさが良好であり、各官能性の強さが強いことを意味する(最低点:1.0点、最高点:7.0点)。
Figure 2019180299
Figure 2019180299
表4及び5に示されるとおり、コーヒー飲料へ、テアニンに加えて、フルフラール又は2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンも配合すると、コクの強さ、まろやかさ、飲みやすさ、後味のスッキリ感が高まった。
特に、「フルフラール/カフェイン」が0.0036以下であると、風味の自然さを損なわずに、まろやかさ、飲みやすさ、おいしさを高めやすかった。
特に、「EDMP/カフェイン」が0.0007以下であると、風味の自然さを損なわずに、まろやかさ、飲みやすさ、おいしさを高めやすかった。
<コーヒー飲料の作製−3>
以下の方法でテアニン、フルフラール及び2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンを含むコーヒー飲料を得て、官能評価を行った。
焙煎されたコーヒー豆を溶媒(湯)で抽出し、コーヒー豆抽出物を得た。さらに、このコーヒー豆抽出物に、砂糖及び牛乳を加え、コーヒー飲料を調製し、これらをベース飲料Dとして以下の試験に用いた。
ベース飲料Dに、(条件1)緑茶エキス(ほうじ茶エキス)、又は、(条件2)緑茶エキス(ほうじ茶エキス)と緑茶フレーバーを、テアニン、フルフラール、EDMPの量が表6に示される量になるように添加し、コーヒー飲料(ミルクコーヒー)を得た。なお、緑茶エキスには、テアニン及びフルフラールが、緑茶フレーバーにはEDMPが、それぞれ多量に含まれる。
<コーヒー飲料の評価−3>
得られた各コーヒー飲料等について以下の方法で官能評価を行った。その結果を表6に示す。
(官能評価)
各コーヒー飲料を、専門パネル(7名)による官能評価に供した。具体的には、各コーヒー飲料について、苦みの良さ、苦みの強さ、コクの強さ、まろやかさ、飲みやすさ、後味のスッキリ感、風味の自然さ、おいしさを点数化し、その平均値を算出した。なお、数値が高いほど、各官能性の良さ、まろやかさ、飲みやすさ、後味のスッキリ感、風味の自然さ、おいしさが良好であり、各官能性の強さが強いことを意味する(最低点:1.0点、最高点:7.0点)。
Figure 2019180299
表6の「条件1」の結果に示されるとおり、ベース飲料へ添加されるテアニン等の成分は、精製品ではなく緑茶エキスとして添加しても、各官能性の向上効果、及び苦みの強さの抑制効果が奏された。
さらに、表6の「条件2」の結果に示されるとおり、緑茶エキスとともに、EDMPを緑茶フレーバーとして添加しても、各官能性の向上効果が奏された。

Claims (5)

  1. カフェインと、テアニンと、を含むコーヒー飲料であって、
    前記カフェインの含有量は、前記コーヒー飲料100mlに対して20mg以上であり、
    前記コーヒー飲料中において、カフェインに対するテアニンの質量比は0.0001以上0.1000以下である、コーヒー飲料。
  2. さらに、フルフラール及び/又は2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンを含む、請求項1に記載のコーヒー飲料。
  3. コーヒー飲料100mlに対して20mg以上のカフェインを含むコーヒー飲料において、テアニンを添加することを特徴とする、コーヒー飲料のまろやかさの向上方法。
  4. さらに、フルフラール及び/又は2−エチル−3,5(6)−ジメチルピラジンを添加する、請求項3に記載の向上方法。
  5. 前記テアニンは、緑茶エキスとして添加される請求項3又は4記載の方法。
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