JP2019171445A - プレス成形装置およびエンボス部を有するプレス成形品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図2に示すように第1の実施形態のプレス成形装置1は、下型として設けられたパンチ2と、上型として設けられたダイ3と、パンチ2の側方においてダイ3に対向するように設けられたブランクホルダー4を備えている。図3に示すようにブランクホルダー4はパンチ2の周囲を囲むように配置されている。また、本実施形態においては、パンチ2およびブランクホルダー4が昇降機構(不図示)によって昇降可能に構成されている。本実施形態のプレス成形装置1は、1回のプレス成形で部品を1つ製造する1個取りの装置構成であるが、装置構成は本実施形態で説明するものに限定されない。なお、本実施形態では下型のパンチ2を可動式、上型のダイ3を固定式としているが、パンチ2を固定式、ダイ3を可動式としても良い。また、上型をパンチ2、下型をダイ3としても良い。すなわち、パンチ2およびダイ3の少なくともいずれか一方が上下動し、互いに接近可能な構成であれば、パンチ2やダイ3の昇降動作に関する構成は限定されない。
粒子固着部10の粒子10aは、700HV以上のビッカース硬度を有している。このような粒子10aを有する粒子固着部10がパンチ頂部5の凸部5aに設けられていることにより、粒子固着部10を有しないパンチ2を用いる場合に比べ、プレス成形時におけるパンチ2とブランクSとの間の摩擦力を大きくすることができる。一方、粒子10aのビッカース硬度が700HV未満の場合には、プレス成形時に粒子10aがブランクSに噛み込みにくくなり、パンチ2とブランクSとの間の摩擦力を十分に得ることができない。なお、粒子10aのビッカース硬度は1500HV以上であることが好ましく、2000HV以上であることがさらに好ましい。粒子固着部10の粒子10aの種類はブランクSの硬度に応じて適宜選択されるが、例えば溶融アルミナ(2100HV)、炭化ケイ素(2500HV)、炭化ホウ素(2750HV)、セラミック(2800HV)、ダイヤモンド(9000HV)等が用いられる。
粒子固着部10における粒子10aの平均粒径Dに対する保持層10bの高さHの比率は50〜80%となっている。粒子10aの平均粒径Dに対する保持層10bの高さHは、(保持層10bの高さH/粒子10aの平均粒径D)×100(%)として算出され、保持層10bから突出する粒子10aの高さを示す指標である。
粒子10aの平均粒径は好ましくは5〜600μmである。粒子10aの平均粒径が5μm以上であれば、ブランクSのプレス成形時において十分に面圧がブランクSに加わるので、パンチ2とブランクSとの摩擦力がより十分に確保される。このため、粒子10aの平均粒径は、より好ましくは10μm以上であり、さらに好ましくは50μm以上である。
粒子固着部10の粒子率は好ましくは5〜20%である。粒子率は、一定領域内における粒子の密集度を示す指標となるものであり、(粒子固着部10中の粒子10aの総体積/粒子固着部10の体積)×100(%)として、算出される。
2 パンチ
3 ダイ
3a ダイの凸部
4 ブランクホルダー
5 パンチ頂部
5a パンチ頂部の凸部
5b パンチ頂部の凹部
10 粒子固着部
10a 粒子
10b 保持層
D 平均粒径
H 保持層の高さ
P パンチ凸部の頂点
R パンチの成形領域
S ブランク
Claims (6)
- 成形領域に設けられる頂部に、凸部と、周囲を前記凸部に囲まれた凹部とを有するパンチと、
前記パンチの前記頂部に対向するダイと、
前記パンチの前記凸部に設けられた、粒子固着部とを備え、
前記粒子固着部は、ビッカース硬度が700HV以上の粒子と、該粒子を保持する保持層とを有し、
前記粒子の平均粒径に対する前記保持層の高さが50〜80%である、プレス成形装置。 - 前記粒子の平均粒径は5〜600μmである、請求項1に記載のプレス成形装置。
- 固着された前記粒子の粒子率は5〜20%である、請求項1または2に記載のプレス成形装置。
ただし、前記粒子率は、(前記粒子の総体積/前記粒子固着部の体積)×100(%)として算出される。 - 成形領域に設けられる頂部に、凸部と、周囲を前記凸部に囲まれた凹部とを有するパンチに、ビッカース硬度が700HV以上の粒子と、該粒子を保持する保持層とを有し、かつ前記粒子の平均粒径に対する前記保持層の高さが50〜80%である粒子固着部を設け、
ブランクの非意匠面側が前記パンチ側に向くように前記パンチと該パンチの前記頂部に対向するダイとの間にブランクを配置してプレス成形を行う、エンボス部を有するプレス成形品の製造方法。 - 前記粒子の平均粒径は5〜600μmである、請求項4に記載のエンボス部を有するプレス成形品の製造方法。
- 固着された前記粒子の粒子率は5〜20%である、請求項4または5に記載のエンボス部を有するプレス成形品の製造方法。
ただし、前記粒子率は、(前記粒子の総体積/前記粒子固着部の体積)×100(%)として算出される。
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- 2018-03-29 JP JP2018064107A patent/JP6954207B2/ja active Active
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