JP2019163568A - 導電繊維およびブラシ - Google Patents
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Abstract
【課題】ねじれやすさと曲げやすさの最適バランスとを有する繊維断面を有する導電繊維であって、電子写真記録方式のプリンターやコピー機、ファックス等に組み込まれる導電ブラシに好適な導電繊維を提供する。【解決手段】断面の二次モーメント比(Ir)が式(1)を満たす導電繊維で達成できる。1.5≦Ir≦30.0・・・式(I)Ir=I1/I2I1=Imax/Imin(Imax:最大断面二次モーメント、Imin:最小断面二次モーメント)I2=Imin/I0(I0:同一繊度丸断面の断面二次モーメント)【選択図】なし
Description
本発明は電子写真記録方式のプリンターやコピー機、ファックス等に用いられる導電繊維に関するものであり、特に印刷画像の高画質化、長期使用時の画質劣化防止に寄与するものである。また前記繊維を用いてなる、プリンターやコピー機、ファックス等に組み込まれる帯電ブラシやクリーニングブラシに関するものである。
電子写真記録方式のプリンターやコピー機、ファックス等には、感光体に滑剤を塗布する滑剤塗布ブラシ、感光体を帯電させる帯電ブラシ、感光体にトナーを供給するトナー供給ブラシ、感光体に残ったトナーを除去するクリーニングブラシ等様々なブラシが使用されている。
これら感光体への帯電やトナーの供給、残トナーの除去等は静電的な力が重要であり、ブラシには比抵抗値が102〜1012Ω・cmの導電糸が用いられている。このような導電糸は導電性カーボン微粒子を含有するマルチフィラメントが一般的に用いられ、ブラシ性能の向上に向け様々な様態の繊維が提案されている。
特許文献1には導電性微粒子を含有する熱可塑性樹脂のみを用いてなる、多葉断面形状を有する導電繊維が提案されており、通常の丸断面と比較し、感光体との接触点数を増やすことで、感光体の帯電均一化や残トナーの除去効率向上を可能としている。
また特許文献2、3では、導電繊維の断面二次モーメントをある範囲とすることで、適度なハリコシを有する繊維が提案されており、印刷画像の高画質化、長期使用時の画質劣化防止を可能としている。
しかしながら、特許文献1に記載の多葉断面では、丸断面に比べ感光体との接触点数を増やし、帯電の均一化、残トナーの除去効率向上は可能であるが、近年の印刷画像の高画質化に対しては不十分であった。さらには断面形状が複雑であることから、ブラシとした際にブラシ密度が小さくなり、プリンター等の機器を小型化した際は性能を十分に発揮できていなかった。また特許文献2、3についても、繊維のハリコシだけでは近年の印刷画像の高画質化に対しては不十分であった。
そこで本発明では、ねじれやすさと曲げやすさの最適バランスを持った繊維断面形状を有する導電繊維を提供し、電子写真記録方式のプリンターやコピー機、ファックス等に組み込まれる導電ブラシとした際に、印刷画像の高画質化、長期使用時の画質劣化防止に優れる導電ブラシを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の形態をとる。
(1)繊維断面の二次モーメントの比(Ir)が式(I)を満たすことを特徴とする導電繊維。
1.5≦Ir≦30.0・・・式(I)
Ir=I1/I2
I1=Imax/Imin(Imax:最大繊維断面の二次モーメント、Imin:最小繊維断面の二次モーメント)
I2=Imin/I0(I0:同一繊度の丸断面の二次モーメント)
(2)繊維断面内の最小断面二次モーメント方向に水平面と略平行な辺を有することを特徴とする(1)に記載の導電繊維。
(3)(1)または(2)に記載の導電繊維を用いて製造した電子写真記録方式の機器に用いられるブラシ。
(1)繊維断面の二次モーメントの比(Ir)が式(I)を満たすことを特徴とする導電繊維。
1.5≦Ir≦30.0・・・式(I)
Ir=I1/I2
I1=Imax/Imin(Imax:最大繊維断面の二次モーメント、Imin:最小繊維断面の二次モーメント)
I2=Imin/I0(I0:同一繊度の丸断面の二次モーメント)
(2)繊維断面内の最小断面二次モーメント方向に水平面と略平行な辺を有することを特徴とする(1)に記載の導電繊維。
(3)(1)または(2)に記載の導電繊維を用いて製造した電子写真記録方式の機器に用いられるブラシ。
ねじれやすさと曲げやすさの最適バランスを持った繊維断面を有する導電繊維であって、電子写真記録方式の機器に好適な導電ブラシを提供する。
本発明の導電繊維は、下式(I)の繊維断面の二次モーメント比(Ir)の範囲を満たすことが必要である。
1.5≦Ir≦30.0・・・式(I)
Ir=I1/I2
I1=Imax/Imin(Imax:最大繊維断面の二次モーメント、Imin:最小繊維断面の二次モーメント)
I2=Imin/I0(I0:同一繊度の丸断面の断面二次モーメント)
ここでいう、繊維断面の二次モーメント比(Ir)とは、I1とI2の比で表され、繊維のねじれやすさと曲げやすさを示す指標となる。I1はImaxとIminの比であり、Imaxは、繊維断面中の最大繊維断面の二次モーメントであり、Iminは、繊維断面中の最小繊維断面の二次モーメントである。ここで図1(b)は図1(a)の長方形断面と同一繊度の丸断面のモデル図である。長方形断面のImaxは図1(a)は長方形断面のb軸方向の断面二次モーメントであり、Iminは図1(a)の長方形断面のa軸方向の断面二次モーメントとなる。すなわち、I1は、繊維のねじれやすさを表す指標で、I1値が大きいほど、繊維がねじれやすいことを意味する。また、I2はIminとI0の比であり、I0は、図1(b)の丸断面の断面二次モーメントである。すなわち、I2は、同一繊度の丸断面繊維と比較した際の繊維の曲がりやすさを表す指標で、I2値が小さいほど、繊維が曲がりやすいことを意味する。
1.5≦Ir≦30.0・・・式(I)
Ir=I1/I2
I1=Imax/Imin(Imax:最大繊維断面の二次モーメント、Imin:最小繊維断面の二次モーメント)
I2=Imin/I0(I0:同一繊度の丸断面の断面二次モーメント)
ここでいう、繊維断面の二次モーメント比(Ir)とは、I1とI2の比で表され、繊維のねじれやすさと曲げやすさを示す指標となる。I1はImaxとIminの比であり、Imaxは、繊維断面中の最大繊維断面の二次モーメントであり、Iminは、繊維断面中の最小繊維断面の二次モーメントである。ここで図1(b)は図1(a)の長方形断面と同一繊度の丸断面のモデル図である。長方形断面のImaxは図1(a)は長方形断面のb軸方向の断面二次モーメントであり、Iminは図1(a)の長方形断面のa軸方向の断面二次モーメントとなる。すなわち、I1は、繊維のねじれやすさを表す指標で、I1値が大きいほど、繊維がねじれやすいことを意味する。また、I2はIminとI0の比であり、I0は、図1(b)の丸断面の断面二次モーメントである。すなわち、I2は、同一繊度の丸断面繊維と比較した際の繊維の曲がりやすさを表す指標で、I2値が小さいほど、繊維が曲がりやすいことを意味する。
本発明の導電繊維の繊維断面形状は、上述した繊維断面の二次モーメント比(Ir)を満たせば限定されないが、好ましくは、長方形、楕円形、H型、繭型等の扁平形がよい。
本発明でいう断面二次モーメントとは、マルチフィラメントを構成する単糸毎の断面二次モーメントを指す。通常、断面二次モーメントとは断面の重心を通るある直線軸と平行に曲げ応力を加えたときの曲げやすさの指標であるが、本発明では、曲げやすさに加え、ねじれやすさの指標としての意味も大きく含まれている。例えば、電子写真記録方式の機器のブラシとして用いた場合、ブラシが回転する感光体と接触して繊維に曲げ応力が加わる際、繊維は断面二次モーメントが最小となる方向が感光体に接触する方向にねじれ、その面が感光体と接触する。
具体例として略平行な辺を有する長方形断面を挙げて説明する。長方形断面内の最小断面二次モーメントは断面の長辺に垂直方向であり、最大断面二次モーメントは長辺と平行方向である。これらの比が大きいほど繊維はねじれやすく、また最小断面二次モーメント方向の面が感光体と接触するようにねじれる。すなわち長方形の長辺が感光体と接触するようにねじれが生じる。またその楕円形断面と同一繊度の丸断面の断面二次モーメントと楕円形断面の最小断面二次モーメントの比が小さいほど繊維が曲がりやすいことを示す。
本発明の導電繊維をパイル状にして電子写真記録方式の機器のブラシに用いる際には、ブラシに適正なねじれやすさと曲がりやすさが必要である。
I1値を適正な範囲にすることで、ブラシが回転する感光体と接触して繊維に曲げ応力が加わる際、繊維断面上の任意の面を感光体に接触させることができ、印刷画像の高画質化ができる。I1が大きいほど繊維がねじれやすく、任意の面をより感光体に接触させることができるが、大きすぎるとブラシが毛倒れしやすくなり、長期使用時の画像品質悪化が顕著になってしまう。またI1は小さいほど繊維がねじれにくく、小さすぎると任意の面を感光体に接触させることができなくなる。
I2は適正な範囲とすることで、繰り返し使用によりブラシが毛倒れしにくく、ソフトに感光体に接触した状態を保ち、長期使用においても印刷画質を維持できる。I2が小さいほど繊維が曲がりやすく、小さ過ぎると繰り返し使用によりブラシが毛倒れしやすくなり、感光体への接触圧が徐々に低下し、印刷画質が低下しやすい。I2が大きいほど繊維が曲がりにくく、大き過ぎると繰り返し使用によりブラシが感光体を徐々に傷つけてしまい、印字した際にスポットやスジが発生し、印刷画質が低下しやすい。
このねじれやすさと曲げやすさのバランス、すなわち、ねじれやすさの指標であるI1と曲げやすさの指標であるI2について、発明者らが鋭意検討の結果、断面二次モーメント比(Ir)を1.5〜30.0の範囲に制御することで、極めて優れた印刷画像、長期使用時の印字耐久性を有する結論に至ったのである。Irが1.7未満の場合、繊維がねじれにくく、任意の面を感光体に接触できず、さらには繰り返し使用によりブラシが感光体を徐々に傷つけてしまい、印字した際にスポットやスジ発生し、印刷画質が低下させてしまう。またIrが30.0を超える場合、繰り返し使用によりブラシが毛倒れしやすくなり、感光体への接触圧が徐々に低下し、印刷画質が低下しやすい。好ましくは2.0〜15.0、さらに好ましくは3.0〜8.0である。
本発明の導電繊維の断面形状は、上述した断面二次モーメント比(Ir)を満たせば限定ないが、好ましくは、長方形、楕円形、H型、繭型等の扁平形がよい。さらに好ましくは、繊維断面内の最小断面二次モーメント方向に水平面と略平行な辺を有する長方形、H型等の扁平形がよい。水平面と略平行な辺を有することで、ブラシと感光体とは面でより密着して接触し、ブラシが回転する感光体との接触面積をより増加させることができ、より均一に感光体の帯電や清掃を行うことが可能となる。その結果、印刷画像の高画質化が図れる。ここで略平行とは2つの線分のなす角度が0°以上3°以下であることを指し、繊維断面の任意の辺と水平面とのなす角度をいい、より好ましくは0°以上1°以下である。
断面形状が長方形の場合、アスペクト比(長辺と短辺の比)は1.2〜3.1がよい。かかる範囲とすることにより、適正な断面二次モーメント比が得られ、これにより適度な繊維のねじれやすさと曲げやすさに加え、ブラシと感光体とは面で接触し、この繊維を用いたブラシを使用することで、さらに印刷画像の高画質化、長期使用時の画質劣化防止が達成できる。
一方でH型断面では、H型の軸に垂直方向に最小断面二次モーメントを有する場合、目標の断面二次モーメント比を得ることができるが、H型の軸に水平方向に最小断面二次モーメントを有する場合、目標の断面二次モーメント比をえることはできない。このため、H型では断面の設計がに重要となる。
本発明の導電繊維は、カーボンブラックや金属酸化物、カーボンナノチューブ等の導電性粒子を含有し、102〜1010Ω・cm程度の比抵抗を有する繊維である。また形態としては、導電性粒子を繊維全体に均一に分散させた形態や、芯鞘複合の鞘部分に導電性粒子を含有するポリマを配置した形態が好ましい。導電性粒子を含有するポリマを芯鞘複合の芯部に配置した形態や、導電性粒子を含有するポリマを芯鞘複合の鞘部に一部のみ露出させた形態の場合、繊維表面の比抵抗バラツキ易く、印刷画像品質が安定しない。
導電性粒子を含有させるポリマとしては、ナイロンやポリエステル等の熱可塑性樹脂であれば何を用いても良いが、ほどよい柔軟性を有し、かつ毛倒れ性に優位な点からナイロンが好ましい。さらにブラシとして用いた際、機器の使用環境は低温低湿環境や高温高湿環境と様々な環境となり得ることから、その環境変化に対して吸湿によりブラシの状態変化による画像品質の低下抑制の点から、ナイロンの中でも吸湿率の低いナイロンであることがより好ましい。例示すると、ナイロン610やナイロン12である。
本発明の導電繊維の比抵抗は、102〜1010Ω・cm(温度20℃、湿度30%RH条件下)である。比抵抗が102Ω・cm未満では、ブラシとし電圧をかけた際、電子が隣り合う単糸に移動し、印刷ができないという問題が発生する。また、比抵抗が1010Ω・cmを超えると、電圧をかけても単糸中を電子が移動できずに印刷できないという問題が発生する。すなわち、かかる範囲とすることで画像の印字が可能となる。なお導電繊維の比抵抗は、導電性粒子の含有量や、紡糸工程における紡糸温度、紡糸速度、あるいは延伸工程における延伸倍率や延伸温度により制御することができる。
また導電繊維に含有させる導電性粒子としては、上述のようにカーボンブラックや金属酸化物、カーボンナノチューブ等を用いることができるが、価格面や加工のしやすさからカーボンブラックが好ましく、その含有率は10〜40重量%が好ましく、より好ましくは15〜35重量%、さらに好ましくは20〜30重量%である。カーボンブラックの含有量が10重量%未満の場合、繊維の比抵抗が高くなりすぎ、印刷できないという問題が発生する。またカーボンブラックの含有量が40重量%を超えると、繊維の強度が低下し、実用性に欠けるとともに紡糸時に糸切れが増加し生産性が悪くなる。すなわち、かかる範囲とすることで画像の印字に適切な比抵抗を有する繊維を生産性良く繊維を得ることができる。
本発明の導電繊維の繊度については特に範囲はないが、60〜400dtex程度が好ましい。本発明の導電性繊維の単糸繊度は、1.5〜10.0dtexが好ましい。近年、電子写真複写機等はカラーが主であり、高画質化も大きく進歩している。高画質化に伴いトナー粒子は小粒化し、導電ブラシの高密度化の要求が大きくなっている。これらのことから、高画質化に伴ったトナーの小粒化においても優れた印字画像を得ることができる点から、2.0〜8.0dtexがより好ましい。
本発明の導電性繊維の強度は、1.3cN/dtex以上であることが好ましい。かかる範囲とすることにより、ブラシに加工する際に糸切れなく良好な工程通過性が得られる。より好ましくは1.5cN/dtex以上である。
本発明の導電繊維の熱水収縮率は、12%以下が好ましい。かかる範囲とすることで、ブラシ加工において熱処理工程での導電繊維の収縮バラツキが小さくなり、比抵抗バラツキが小さくなる。そのため、ブラシとした際にブラシの抵抗値バラツキが小さくなり、画像品質が向上する。より好ましくは10%以下、さらに好ましくは8%以下である。
本発明の導電繊維に導電性粒子を含有させる方法としては、熱可塑性樹脂ペレットと導電性粒子をブレンドし溶融紡糸する方法、熱可塑性樹脂ペレットへ高濃度の導電性粒子を含有するマスターペレットをブレンドし溶融紡糸する方法、溶融状態の熱可塑性樹脂へ導電性粒子を添加し混練する方法等が挙げられる。また本発明の導電性繊維は、本発明の効果を損なわない範囲で耐光剤や難燃剤、滑剤、酸化防止剤等の添加剤を含んでも良い。
本発明の導電繊維は既知の溶融紡糸法により得られる。例えば原料を押出機で溶融し、紡糸パックから繊維を押出し、冷却風で繊維を冷却、紡糸油剤を給油した後、複数のローラーで延伸、熱セットを行い巻き取る方法や、一旦未延伸糸を巻き取り、巻き取った未延伸糸を延伸機で延伸、熱セットする方法が一般的である。
電子写真記録方式に用いられる導電ブラシとは、非接触コロナ放電に代わって感光体を接触帯電させる印荷ブラシや、感光体上に残存した電荷およびトナーを除去するクリーニングブラシ、トナーカートリッジ内でトナーに電荷を与えるトナー供給ブラシ、感光体に付着させたトナーを印刷用紙に転写させるための転写ブラシ等であり、プリンターやコピー機、ファクシミリ等に組み込まれるものを言い、導電繊維をパイルとして製織した後、導電性を有するバッキング剤でバッキングし、幅10〜30mmにカットしたパイルテープを、円柱の金属棒にバイアスに巻き付けるか、単に板にパイル織物を張り付けてブラシ状に仕立てることにより得られる。
パイル織物とする際の基布として用いる繊維は、導電性であっても絶縁性であっても良いが、コストとの兼ね合いからポリエステルの紡績糸が好ましく用いられる。得られたパイル織物は、経時での収縮を防ぐために120〜200℃程度で乾燥加熱処理する。
上記の乾燥加熱処理されたパイル織物は、導電性ブラシとした際のブラシ抵抗値の安定化、導電繊維の抜け・脱落防止の観点から、バッキング処理に付される。バッキング処理は、パイル状の導電繊維が起立した反対側の生地に導電性バッキング剤を塗布し、塗布後に50〜100℃程度の温度で乾燥されて行われる。
導電性バッキング剤は、バインダーと導電性物質を溶媒に溶解させた溶液であり、バインダーとして用いられるポリマは特に限定されないが、例えば、芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体、ニトリル基含有ビニル重合体と共役ジエン単量体との共重合体、アクリル酸エステル共重合体、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体等を用いることができる。中でも、芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体を用いることが好ましく、その具体例としては、スチレンとブタジエンの共重合体を挙げることができる。共重合体の単量体組成比や分子量には、特に限定はなく、これらは、公知の方法で製造できる。
導電性物質としては、カーボンブラック、グラファイトカーボン、炭素繊維、金属粉等を用いることができる。この中でも、入手容易性、取り扱い易さ等の点から、カーボンブラックが好ましく用いられる。
次に、前記方法で得られた導電性ブラシ用パイル織物をハサミ等で裁断し、例えば、幅20mm、長さ400mmのリボン状のパイル織物を得る。そして、導電性のあるシャフト、例えば外径8mm、長さ250mmのステンレス製シャフトに部分的に両面テープで貼り付ける(全面に絶縁性の両面テープを貼り付けた場合は、パイル織物とシャフトの間に電気が流れなくなる。)。この両面テープは絶縁性のものであっても良いし、導電性があっても良い。また裁断したパイル織物を、前記ステンレス製シャフトに傾斜をつけて螺旋状にパイル織物を両面テープでシャフトに貼り付ける。
最後に、シャフトを回転させながら120〜200℃程度の熱板にブラシの毛先を接触させ、毛先を同一方向にセットさせる導電性ブラシとする。この時、スチームを当てながらセットさせても良い。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、実施例における測定方法は次のとおりである。
(1)断面二次モーメント比(Ir)
KEYENCE製デジタルマイクロスコープ(VHX−2000)を用いて導電性複合繊維の横断面を100倍〜300倍に拡大し断面写真を撮影した。断面写真から単糸を5本ランダムに選び、各単糸の断面二次モーメントI0、Imax、Iminを算出し、単糸5本分の平均値からIrを算出した。なお、本発明の実施例と比較例の断面二次モーメント比の算出式は以下のとおりである。なお、その他の断面形状についても、一般的な算出式で算出すれば問題ない。
[丸形]
I=(π×R4)/4 (R:半径)
[楕円]
Imax=(π×a×b3)/64 (a:短径、b:長径)
Imin=(π×b×a3)/64 (a:短径、b:長径)
[長方形]
Imax=(a×b3)/12 (a:短辺、b:長辺)
Imin=(b×a3)/12 (a:短辺、b:長辺)
[三角形]
Imax=(lmin×hmax 3)/36 (lmin:最短の辺、hmax:最長の高さ)
Imin=(lmax×hmin 3)/36 (lmax:最長の辺、hmin:最短の高さ)
[H形]
H型断面については、図2、図3をもとに算出式を下記する。図2はH型断面の軸方向の断面二次モーメント(I1)の算出に用い、図3はH型断面の軸に垂直方向の断面二次モーメント(I2)の算出に用いた。
I1、I2を算出して大きい数値をImaxとし、小さい数値をIminとする。
I1=(B×H3−b×h3)/12(図2矢印方向の断面二次モーメント)
I2=(B′×H′3+b′×h′3)/12(図3矢印方向の断面二次モーメント) 。
KEYENCE製デジタルマイクロスコープ(VHX−2000)を用いて導電性複合繊維の横断面を100倍〜300倍に拡大し断面写真を撮影した。断面写真から単糸を5本ランダムに選び、各単糸の断面二次モーメントI0、Imax、Iminを算出し、単糸5本分の平均値からIrを算出した。なお、本発明の実施例と比較例の断面二次モーメント比の算出式は以下のとおりである。なお、その他の断面形状についても、一般的な算出式で算出すれば問題ない。
[丸形]
I=(π×R4)/4 (R:半径)
[楕円]
Imax=(π×a×b3)/64 (a:短径、b:長径)
Imin=(π×b×a3)/64 (a:短径、b:長径)
[長方形]
Imax=(a×b3)/12 (a:短辺、b:長辺)
Imin=(b×a3)/12 (a:短辺、b:長辺)
[三角形]
Imax=(lmin×hmax 3)/36 (lmin:最短の辺、hmax:最長の高さ)
Imin=(lmax×hmin 3)/36 (lmax:最長の辺、hmin:最短の高さ)
[H形]
H型断面については、図2、図3をもとに算出式を下記する。図2はH型断面の軸方向の断面二次モーメント(I1)の算出に用い、図3はH型断面の軸に垂直方向の断面二次モーメント(I2)の算出に用いた。
I1、I2を算出して大きい数値をImaxとし、小さい数値をIminとする。
I1=(B×H3−b×h3)/12(図2矢印方向の断面二次モーメント)
I2=(B′×H′3+b′×h′3)/12(図3矢印方向の断面二次モーメント) 。
(2)画像品質
ブラシを帯電ブラシ、クリーナーブラシとして電子写真記録方式のプリンターに組み込み、温度20℃、湿度30%RHの条件下、温度30℃、湿度90%RHの条件下、温度10℃、湿度10%RHの条件下において、それぞれ日本画像学会が発行するテストチャートを印刷し、10が最も優れているものとして10段階で評価し、7以上を合格レベルとした。
ブラシを帯電ブラシ、クリーナーブラシとして電子写真記録方式のプリンターに組み込み、温度20℃、湿度30%RHの条件下、温度30℃、湿度90%RHの条件下、温度10℃、湿度10%RHの条件下において、それぞれ日本画像学会が発行するテストチャートを印刷し、10が最も優れているものとして10段階で評価し、7以上を合格レベルとした。
(3)長期使用時の画像品質の変化
日本画像学会が発行するテストチャートを印刷回数1回目と2万回目のものとを比較し、10人による官能評価を行い、次の基準で点数をつけ、10人分合計した点数を次の基準で分類した。なお△以上で合格とした。
差異なし:2点
やや差異が見られる:1点
差異が見られる:0点
上記点数を
18〜20点:◎
15〜17点:○
10〜14点:△
0〜9点:× 。
日本画像学会が発行するテストチャートを印刷回数1回目と2万回目のものとを比較し、10人による官能評価を行い、次の基準で点数をつけ、10人分合計した点数を次の基準で分類した。なお△以上で合格とした。
差異なし:2点
やや差異が見られる:1点
差異が見られる:0点
上記点数を
18〜20点:◎
15〜17点:○
10〜14点:△
0〜9点:× 。
(4)比抵抗
超絶縁計(川口電機製作所製 TERAOHMMETER R−503)を用いて試長10cmの試料に1000Vの電圧をかけ、温度20℃、湿度30%RHの条件下での電気抵抗値を測定し、比抵抗(Ω・cm)を算出した(測定は2回行い、その平均値を算出した)。なお表1、2には比抵抗の対数値を示した。
超絶縁計(川口電機製作所製 TERAOHMMETER R−503)を用いて試長10cmの試料に1000Vの電圧をかけ、温度20℃、湿度30%RHの条件下での電気抵抗値を測定し、比抵抗(Ω・cm)を算出した(測定は2回行い、その平均値を算出した)。なお表1、2には比抵抗の対数値を示した。
(5)繊度
JIS L 1013(2010)8.3.1 A法に準じて算出した。
JIS L 1013(2010)8.3.1 A法に準じて算出した。
(6)強度、伸度
JIS L 1013(2010)に準じて引張強さおよび伸び率を測定した。
JIS L 1013(2010)に準じて引張強さおよび伸び率を測定した。
(7)熱水収縮率
JIS L 1013(2010)8.18.1に準じて測定した。
JIS L 1013(2010)8.18.1に準じて測定した。
[実施例1]
導電性粒子としてカーボンブラックをナイロン610に添加量25重量%となるように練り込みペレットとした。つづいてペレットを285℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.3mmのスリットの両端にスリット巾0.1mm、スリット長0.1mmのスリットが放射状に2本配置された孔を30個有する口金から吐出させ、冷却させた後、紡糸油剤を給油、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を延伸機で、延伸倍率2.6倍、熱板温度160℃で延伸することで、単糸の断面がアスペクト比1.5の長方形断面を有する、170dtex30フィラメントの導電繊維を得た。得られた導電繊維を用いてパイル密度1000本/インチ、パイル長7mmとなるようにパイルを製織し、90℃で熱水処理を行い乾燥させた。次にパイルの背面をバッキング剤でバッキングし、幅15mmのテープ状にした後、直径6mmの金属棒に螺旋状に巻き付けてブラシを作製した。作製したブラシを電子写真記録方式のプリンターに組み込み、画像品質及び長期使用時の画像品質の変化を評価した。結果を表1に示した。
導電性粒子としてカーボンブラックをナイロン610に添加量25重量%となるように練り込みペレットとした。つづいてペレットを285℃で溶融し、スリット巾0.1mm、スリット長0.3mmのスリットの両端にスリット巾0.1mm、スリット長0.1mmのスリットが放射状に2本配置された孔を30個有する口金から吐出させ、冷却させた後、紡糸油剤を給油、800m/分で未延伸糸を巻き取った。ついで得られた未延伸糸を延伸機で、延伸倍率2.6倍、熱板温度160℃で延伸することで、単糸の断面がアスペクト比1.5の長方形断面を有する、170dtex30フィラメントの導電繊維を得た。得られた導電繊維を用いてパイル密度1000本/インチ、パイル長7mmとなるようにパイルを製織し、90℃で熱水処理を行い乾燥させた。次にパイルの背面をバッキング剤でバッキングし、幅15mmのテープ状にした後、直径6mmの金属棒に螺旋状に巻き付けてブラシを作製した。作製したブラシを電子写真記録方式のプリンターに組み込み、画像品質及び長期使用時の画像品質の変化を評価した。結果を表1に示した。
[実施例2]
導電繊維がアスペクト比1.2の長方形断面になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示した。
導電繊維がアスペクト比1.2の長方形断面になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示した。
[実施例3]
導電繊維がアスペクト比1.4の長方形になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示した。
導電繊維がアスペクト比1.4の長方形になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示した。
[実施例4]
導電繊維がアスペクト比2.5の長方形断面になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示した。
導電繊維がアスペクト比2.5の長方形断面になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示した。
[実施例5]
導電繊維がアスペクト比3.1の長方形断面になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示した。
導電繊維がアスペクト比3.1の長方形断面になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示した。
[実施例6]
導電繊維が長軸/短軸比1.5の楕円断面になるように、スリット巾0.1mm、スリット長0.2mmの口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示した。
導電繊維が長軸/短軸比1.5の楕円断面になるように、スリット巾0.1mm、スリット長0.2mmの口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示した。
[実施例7]
スリット巾0.08mm、スリット長0.24mmの平行なスリットの間がスリット巾0.1mm、スリット長0.3mmのスリットで結合したH型の孔を30個有する口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法でH型断面の導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示した。
スリット巾0.08mm、スリット長0.24mmの平行なスリットの間がスリット巾0.1mm、スリット長0.3mmのスリットで結合したH型の孔を30個有する口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法でH型断面の導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表1に示した。
[実施例8]
導電性粒子であるカーボンブラックを含有させる熱可塑性樹脂をナイロン6とすること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
導電性粒子であるカーボンブラックを含有させる熱可塑性樹脂をナイロン6とすること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例9]
導電性粒子であるカーボンブラックを含有させる熱可塑性樹脂をナイロン12とすること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
導電性粒子であるカーボンブラックを含有させる熱可塑性樹脂をナイロン12とすること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例10]
導電性粒子であるカーボンブラックを含有させる熱可塑性樹脂をポリエチレンテレフタレートとすること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
導電性粒子であるカーボンブラックを含有させる熱可塑性樹脂をポリエチレンテレフタレートとすること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例11]
導電性粒子であるカーボンブラックを30重量%含有させること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
導電性粒子であるカーボンブラックを30重量%含有させること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例12]
導電性粒子であるカーボンブラックを20重量%含有させること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
導電性粒子であるカーボンブラックを20重量%含有させること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例13]
口金孔数を68個とすること以外は、実施例1と同じ方法で170dtex68フィラメントの導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
口金孔数を68個とすること以外は、実施例1と同じ方法で170dtex68フィラメントの導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例14]
口金孔数を18個とすること以外は、実施例1と同じ方法で170dtex18フィラメントの導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
口金孔数を18個とすること以外は、実施例1と同じ方法で170dtex18フィラメントの導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表2に示した。
[比較例1]
直径0.1mmの円形の孔を30個有する口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で丸断面の導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表3に示した。
直径0.1mmの円形の孔を30個有する口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で丸断面の導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表3に示した。
[比較例2]
導電繊維がアスペクト比1.1の長方形断面になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表3に示した。
導電繊維がアスペクト比1.1の長方形断面になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表3に示した。
[比較例3]
スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY型の孔を30個有する口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で三角形断面の導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表3に示した。
スリット巾0.1mm、スリット長0.4mmのスリットが放射状に3本配置されたY型の孔を30個有する口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で三角形断面の導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表3に示した。
[比較例4]
スリット巾0.08mm、スリット長0.4mmの平行なスリットの間がスリット巾0.1mm、スリット長0.1mmのスリットで結合したH型の孔を30個有する口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法でH型断面の導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。
スリット巾0.08mm、スリット長0.4mmの平行なスリットの間がスリット巾0.1mm、スリット長0.1mmのスリットで結合したH型の孔を30個有する口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法でH型断面の導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。
[比較例5]
導電繊維がアスペクト比3.2の長方形断面になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表3に示した。
導電繊維がアスペクト比3.2の長方形断面になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表3に示した。
[比較例6]
導電繊維が正六角形になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表3に示した。
導電繊維が正六角形になるように設計した口金を用いること以外は、実施例1と同じ方法で導電繊維を得、さらには実施例1と同じ方法でブラシを作製し、画像品質の評価を行った。結果を表3に示した。
表1、表2の結果から明らかなように、本発明の導電繊維及びそれを用いて作製したブラシは、電子写真記録方式のプリンターにおいて、低温低湿から高温多湿のあらゆる環境下においても印刷画像の高画質化を実現し、長期使用時の画質劣化防止に極めて顕著な効果を奏することが判る。
a:長方形断面の短辺
b:長方形断面の長辺
h:軸長さ
H:H型の幅
b:高さ−軸幅
B:H型の高さ
h′:軸の幅
H′:H型の高さ
b′:軸長さ
B′:H型の両軸の幅×2
b:長方形断面の長辺
h:軸長さ
H:H型の幅
b:高さ−軸幅
B:H型の高さ
h′:軸の幅
H′:H型の高さ
b′:軸長さ
B′:H型の両軸の幅×2
Claims (3)
- 繊維断面の二次モーメント比(Ir)が式(I)を満たすことを特徴とする導電繊維。
・ 5≦Ir≦30.0・・・式(I
・ )
Ir=I1/I2
I1=Imax/Imin(Imax:最大断面二次モーメント、Imin:最小断面二次モーメント)
I2=Imin/I0(I0:同一繊度丸断面の断面二次モーメント) - 繊維断面内の最小断面二次モーメント方向に水平面と略平行な辺を有することを特徴とする請求項1に記載の導電繊維。
- 請求項1または2に記載の導電繊維を用いて製造した電子写真記録方式の機器に用いられることを特徴とするブラシ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018052737A JP2019163568A (ja) | 2018-03-20 | 2018-03-20 | 導電繊維およびブラシ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018052737A JP2019163568A (ja) | 2018-03-20 | 2018-03-20 | 導電繊維およびブラシ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019163568A true JP2019163568A (ja) | 2019-09-26 |
Family
ID=68064322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018052737A Pending JP2019163568A (ja) | 2018-03-20 | 2018-03-20 | 導電繊維およびブラシ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019163568A (ja) |
-
2018
- 2018-03-20 JP JP2018052737A patent/JP2019163568A/ja active Pending
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