JP2019137824A - 煙突効果により着火性に優れた木炭パッケージ - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2では可燃性の枠体に破砕した木炭を詰めた木炭パッケージが開示されている。しかし、枠体が燃え尽きてしまうと着火具より生じた火炎を効率的に木炭に当てることが難しくなるため、着火までに長い時間を要する白炭やオガ炭等には適さない。
包装材の焼失後、または支柱と包装材双方の焼失後に、残された複数の木炭または、複数の木炭および支柱からなる構造体の形状が、木炭の燃焼に必要となる空気の吸入と燃焼ガスの排出を行う少なくとも1通りの空気の通り道を構成する形になるように、あらかじめパッケージ内に複数の木炭と支柱が配置されていることを特徴とする木炭パッケージにより、上記課題を解決できることを見出した。
(1)少なくとも1つの可燃性の支柱の周囲を複数の木炭により取り囲み、木炭が崩れないように、支柱と木炭の双方を可燃性の包装材に収め、さらに、支柱と包装材のみでは木炭の崩れが防げない場合には、木炭と包装材の間に可燃性の緩衝材を設置した木炭パッケージであって、
包装材の焼失後、または支柱と包装材双方の焼失後に、残された複数の木炭または、複数の木炭および支柱からなる構造体の形状が、木炭の燃焼に必要となる空気の吸入と燃焼ガスの排出を行う少なくとも1通りの空気の通り道を構成する形になるように、あらかじめパッケージ内に複数の木炭と支柱が配置されていることを特徴とする木炭パッケージ。
(2)前記可燃性の支柱の下方、包装材の外面のうちいずれか、または両方に着火剤を備えることを特徴とする(1)に記載の木炭パッケージ。
(3)前記可燃性の支柱の一部または全部の形状を中空構造とし、その内部、支柱の下方、包装材の外面のうちいずれか、または複数の箇所に着火剤を備えることを特徴とする(1)に記載の木炭パッケージ。
なお、添付図面は、本発明の実施形態を例示するためのものであり、本発明を図示された実施形態に限定するものではない。
実施形態に係る木炭パッケージは図1に示すように、複数の木炭11が中実支柱31、あるいは図3に示すように中空支柱32を取り囲むように積み上げられて構成される。これら複数の木炭11と中実支柱31または中空支柱32は図2または図4に示すように包装材5に収められる。複数の木炭11は中実支柱31または中空支柱32と包装材5により輸送中の振動等によって崩れることなく、積み上げられた状態で保持される。なお、中実支柱31または中空支柱32と包装材5だけでは包装材5と木炭11の間に隙間が大きく、木炭11を十分に保持できない場合には、図10に示すように、後に詳述する緩衝材6を木炭11と包装材5の間に設置して、木炭11を保持できるようにしてもよい。
木炭11の材質は、木炭であれば特に制限はない。白炭、黒炭、成形木炭等を使用することができ、木炭パッケージ1を製作する際の工作性の観点から成形木炭が好適である。
1つの木炭パッケージ1に複数の種類の木炭を組み合わせて使用してもよい。
木炭パッケージ1には少なくとも1通りの空気の通り道2cが備えられている必要がある。空気の通り道2cを構成する面は基本的には木炭11であるが、中実支柱31または中空支柱32がその一部または全部を構成していてもよい。ただし、空気の通り道2cを構成する面の全部が中実支柱31または中空支柱32である状態では、空気の通り道2c内部の燃焼による炎が直接木炭11に当たらないため木炭11に着火できない。このような状態は発泡樹脂や紙板、薄い木板等の数分以内で燃え尽きるような材料を中実支柱31または中空支柱32として用いた場合に、それらが燃え尽きるまでの過渡的な状態である。それら数分以内で燃え尽きる材料を用いた場合の中実支柱31または中空支柱32が燃え尽きて、無くなった状態では空気の通り道2cを構成する面の一部または全部は木炭11である必要がある。
また、一つの断面形状で統一されている必要はなく、例えば、下部の断面形状は四角形であるが、上部の断面形状は三角形である、というように場所によって断面形状および断面積が異なっていてもよい。
吸気口2aは空気の通り道2cの下部にあり、空気の通り道2cに燃焼に必要な空気を供給する。なお、吸気口2aは木炭パッケージ1に点火される前の状態で包装材5、緩衝材6等により塞がれていてもよい。図2の例では吸気口2aは包装材5により塞がれていてこのままでは空気の通り道2cに燃焼に必要な空気を供給することができない。しかし、木炭パッケージ1に点火されると包装材5は数分以内で燃え尽きるため、吸気口2aが開き空気の通り道2cに空気を供給することができるようになる。すなわち、木炭パッケージ1に点火した後、数分以内で吸気口2aが開き空気を空気の通り道2cに供給できる構造になっていればよい。
排気口2bは空気の通り道2cの上部にあり、空気の通り道2cで燃焼により生じたガスを排気する。なお、排気口2bは木炭パッケージ1に点火される前の状態で包装材5、緩衝材6等により塞がれていてもよい。図13〜15の例では排気口2bは包装材5により塞がれていてこのままでは空気の通り道2cで生じた燃焼ガスを排気することができない。しかし、木炭パッケージ1に点火されると包装材5は数分以内で燃え尽きるため、排気口2bが開き空気の通り道2cから燃焼ガスを排気することができるようになる。すなわち、木炭パッケージ1に点火した後、数分以内で排気口2bが開き燃焼ガスを空気の通り道2cから排気できる構造になっていればよい。
中実支柱31は可燃性の材料により構成される。木、紙、粒状あるいは粉状の木や木炭を成形したもの、複数の着火剤を樹脂フィルムで包装したものなどがその一例である。基本的には中実支柱31の燃焼熱と炎により木炭11に着火するため、10分以上継続して燃焼することができる性能を有する必要がある。ただし、後に詳述する包装材の外に設置された着火剤41または支柱の下に設置された着火剤43、あるいはその両方を備える木炭パッケージ1においては、中実支柱31として数分以内で燃え尽きるものを使用することができる。発泡樹脂等がその一例である。
中空支柱32は可燃性の材料により構成される。木、紙、可燃性の樹脂などがその一例である。それら可燃性の材料を筒、箱、ガスを密封して風船状にしたもの等が中空支柱32として用いられる。中空支柱32は前述の中実支柱31、包装材の外に設置された着火剤41、中空支柱の中に設置された着火剤42、支柱の下に設置された着火剤43のいずれか、あるいは複数と組み合わせて使用される。中空支柱32自体には、燃焼の際に木炭11に着火するだけの燃焼熱と炎を生み出す火力がなくてもよい。中空支柱32はその機能上、点火前の状態で空気の通り道2cを構成する面となっていることが多いが、そのような場合には、中空支柱32が燃え尽きるまでは木炭11への着火が阻害されるため、中空支柱32は数分以内で燃え尽きるものが好ましい。
包装材の外に設置された着火剤41は図4に示すように包装材5の外面に設置されており、接着剤、粘着テープ、ステープラーの針等で包装材5に固定される。木炭11に着火するためには、包装材の外に設置された着火剤41の燃焼熱および炎が空気の通り道2cに導入される必要があるため、包装材の外に設置された着火剤41を設置する場所は包装材5が燃え尽きた後に、包装材の外に設置された着火剤41が吸気口2aまたは空気の通り道2cの中に位置するような場所でなければならない。
なお、複数種類の着火剤や木炭11と比較して着火性に優れる木炭が包装材の外に設置された着火剤41、中実支柱31、中空支柱の中に設置された着火剤42、支柱の下に設置された着火剤43として1つの木炭パッケージ1に設置されている場合、着火性の良いものほど吸気口2aに近くなるように配置するのが好ましい。
中空支柱の中に設置された着火剤42は図5〜11に示すように中空支柱32の中に設置される。中空支柱の中に設置された着火剤42は中空支柱32に接着剤等で固定されている必要はなく、図6、8、9および10に示すように中空支柱32の中に乱雑に入っていればよい。中空支柱の中に設置された着火剤42を規則正しく並べて設置してもよいが、その場合には中空支柱の中に設置された着火剤42により空気の通り道2cが塞がらないようにする必要がある。前述のように中空支柱の中に設置された着火剤42を中空支柱32の中に乱雑に入れた場合には、中空支柱の中に設置された着火剤42同士の間に空間が生じるため、空気の通り道2cが塞がらず、空気の吸入と燃焼ガスの排気が行える。
支柱の下に設置された着火剤43は空気の通り道2cの中かつ、中実支柱31あるいは中空支柱32の下方に設置される。図5〜8の例では、支柱の下に設置された着火剤43は中空支柱32の下方に設置されているが、これは支柱の下に設置された着火剤43の設置場所を中空支柱32の下方に限定するものではなく、前述のように、中実支柱31の下方に設置してもよい。
包装材5は包装材の外に設置された着火剤41を除いた木炭パッケージ1を構成する全ての材料を包むことにより、それらが輸送中の振動や衝撃等により木炭パッケージ1から脱落したり、空気の通り道2cとは逆側に崩れたりするのを防ぐ働きをする。
木炭11は基本的には前述の包装材5により輸送中の振動や衝撃等により木炭パッケージ1から脱落したり、空気の通り道2cとは逆側に崩れたりしないように保持される。しかし、木炭11の積み方と包装材5の形状の組み合わせによっては木炭11と包装材5の間に隙間が生じ、包装材5だけでは木炭11が崩れるのを防げない場合がある。そのような場合に木炭11と包装材5の間の隙間を埋めるために緩衝材6を用いる。
木炭パッケージ1は中実支柱31の側面を囲うように積まれた木炭11を包装材5で包むことにより形成されている。包装材5は図12に示す木炭パッケージの側面と底面を包む形状としているが、包装材5の形状はこの例に限定されない。
吸気口2aと排気口2bは木炭パッケージ1の底面と上面にそれぞれ位置している。なお、吸気口2aが底面にのみ設けられているため、この木炭パッケージ1はバーベキューコンロ炭置場等の通気性のある設置面に置いて使用する必要がある。
なお、説明の都合上包装材5に点火するとしたが、木炭パッケージ1全体に火が回れば良いため、点火するのは包装材5に限定されない。
木炭パッケージ1は中空支柱32の側面を囲うように積まれた木炭11を包装材5で包むことにより形成されている。包装材5は図12に示す木炭パッケージの側面と底面を包む形状としているが、包装材5の形状はこの例に限定されない。
吸気口2aと排気口2bは木炭パッケージ1の底面と上面にそれぞれ位置している。なお、吸気口2aが底面にのみ設けられているため、この木炭パッケージ1はバーベキューコンロ炭置場等の通気性のある設置面に置いて使用する必要がある。
木炭パッケージ1の底面、吸気口2aの位置には包装材の外に設置された着火剤41が設置されている。
なお、説明の都合上包装材5に点火するとしたが、木炭パッケージ1全体に火が回れば良いため、点火するのは包装材5に限定されない。
木炭パッケージ1は2つの中空支柱32の側面を囲うように積まれた木炭11を包装材5で包むことにより形成されている。包装材5は図12に示す木炭パッケージの側面と底面を包む形状としているが、包装材5の形状はこの例に限定されない。
木炭パッケージ1にはそれぞれ独立した2つの空気の通り道2cがあり、それぞれに1つずつ吸気口2aと排気口2bが設けられている。吸気口2aは木炭パッケージ1の底面から側面に連続した形状となっている。排気口2bは木炭パッケージ1の上面に位置している。なお、吸気口2aが側面にも設けられているため、この木炭パッケージ1の設置場所はバーベキューコンロ炭置場等の通気性のある設置面に限定されず、耐火レンガ等の通気性のない設置面に置いて使用することもできる。
空気の通り道2cの中、吸気口2aの近くには支柱の下に設置された着火剤43が設置されている。また、中空支柱32の中には中空支柱の中に設置された着火剤42が設置されている。
なお、説明の都合上包装材5に点火するとしたが、木炭パッケージ1全体に火が回れば良いため、点火するのは包装材5に限定されない。
木炭パッケージ1は中空支柱32の底面、側面および上面を囲うように積まれた木炭11を包装材5で包むことにより形成されている。包装材5は図12に示す木炭パッケージの側面と底面を包む形状としているが、包装材5の形状はこの例に限定されない。
木炭パッケージ1には1つの空気の通り道2cがあり、2つずつ吸気口2aと排気口2bが設けられている。吸気口2aと排気口2bは両方とも木炭パッケージ1の側面に位置している。なお、吸気口2aが側面に設けられているため、この木炭パッケージ1の設置場所はバーベキューコンロ炭置場等の通気性のある設置面に限定されず、耐火レンガ等の通気性のない設置面に置いて使用することもできる。
空気の通り道2cの中、吸気口2aの近くには支柱の下に設置された着火剤43が設置されている。また、中空支柱32の中には中空支柱の中に設置された着火剤42が設置されている。
なお、説明の都合上包装材5に点火するとしたが、木炭パッケージ1全体に火が回れば良いため、点火するのは包装材5に限定されない。
木炭パッケージ1は中空支柱32の側面を囲うように井桁に積まれた木炭11を包装材5で包むことにより形成されている。木炭11と包装材5の間には緩衝材6が設置されている。包装材5は図12に示す木炭パッケージの側面と底面を包む形状としているが、包装材5の形状はこの例に限定されない。
吸気口2aは木炭パッケージ1の底面から側面に連続した形状となっている。排気口2bは木炭パッケージ1の上面に位置している。なお、吸気口2aが側面にも設けられているため、この木炭パッケージ1の設置場所はバーベキューコンロ炭置場等の通気性のある設置面に限定されず、耐火レンガ等の通気性のない設置面に置いて使用することもできる。
中空支柱32の中には中空支柱の中に設置された着火剤42が設置されている。
なお、説明の都合上包装材5に点火するとしたが、木炭パッケージ1全体に火が回れば良いため、点火するのは包装材5に限定されない。
11 木炭
2a 吸気口
2b 排気口
2c 空気の通り道
31 中実支柱
32 中空支柱
41 包装材の外に設置された着火剤
42 中空支柱の中に設置された着火剤
43 支柱の下に設置された着火剤
5 包装材
6 緩衝材
Claims (3)
- 少なくとも1つの可燃性の支柱の周囲を複数の木炭により取り囲み、木炭が崩れないように、支柱と木炭の双方を可燃性の包装材に収め、さらに、支柱と包装材のみでは木炭の崩れが防げない場合には、木炭と包装材の間に可燃性の緩衝材を設置した木炭パッケージであって、
包装材の焼失後、または支柱と包装材双方の焼失後に、残された複数の木炭または、複数の木炭および支柱からなる構造体の形状が、木炭の燃焼に必要となる空気の吸入と燃焼ガスの排出を行う少なくとも1通りの空気の通り道を構成する形になるように、あらかじめパッケージ内に複数の木炭と支柱が配置されていることを特徴とする木炭パッケージ。 - 前記可燃性の支柱の下方、包装材の外面のうちいずれか、または両方に着火剤を備えることを特徴とする請求項1に記載の木炭パッケージ。
- 前記可燃性の支柱の一部または全部の形状を中空構造とし、その内部、支柱の下方、包装材の外面のうちいずれか、または複数の箇所に着火剤を備えることを特徴とする請求項1に記載の木炭パッケージ。
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