JPH04110736U - 着火材付炭 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロースター内に燃料を載置する際の使用者の
手間を省く。 【構成】 各炭片１の下側に着火材２を設け、これらの
間に空隙３，４を形成し、この配置のまま可燃性材料か
らなる梱包材６で固定する。 【効果】 燃料載置時に、着火材付炭セツトを梱包状態
のまま載置し、手作業による空隙３，４の形成工程を省
く。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ロースター等に用いられる着火材付炭に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、ロースター等で肉等の調理物を加熱する際、燃料として木材等を蒸焼 きにした黒色の炭片が用いられる。

【０００３】 この炭片は、輸送時にビニールや紙等の梱包材にて梱包される。

【０００４】 そして、使用時には、使用者が梱包材を解き、複数の炭片を、これらの間に空 隙ができるように工夫しながら、ロースターのこんろ内に手作業で載置し、この 炭片に火を付け、肉等の調理物を加熱していた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

一般に、炭片をこんろ内に載置する際、炭片の隅々にまで燃焼空気を行きわた らせるため、各炭片同士の間に空隙をつくる必要がある。

【０００６】 しかし、従来の着火材付炭では、使用者が手作業にて個々の炭片を載置するの で、各炭片の配置が不規則となり、必ずしも炭片同士の間に間隙が形成されると は限らなかつた。

【０００７】 したがつて、着火の際にスムーズに着火できなかつたり、着火しても燃え具合 が不規則となることがあつた。

【０００８】 これらを避けるように、うまく空隙を作るよう工夫しながら載置するには、か なりの時間がかかり、使用者の多大な労力を要していた。

【０００９】 本考案は、上記課題に鑑み、使用者の手を煩わすことなく、着火および燃焼作 業をスムーズに行い得る着火材付炭の提供を目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案請求項１による課題解決手段は、図１〜７の如く、互いに並置された複 数個の炭片１と、該炭片１の下側から炭片１を着火するための着火材２とを備え 、隣合う複数個の炭片１および着火材２は、これらの隣接面の一部に空隙３，４ ，５が形成されるよう配置され、該炭片１と着火材２とを固定する固定手段６が 設けられたものである。

【００１１】 本考案請求項２による課題解決手段は、請求項１記載の着火材付炭において、 炭片１および着火材２の一部に、燃焼空気を通過させる通気孔８ａ，８ｂが形成 されたものである。

【００１２】 本考案請求項３による課題解決手段は、請求項１記載の固定手段６は、可燃性 材料からなり、運搬時に梱包される梱包材として兼用されたものである。

【００１３】

【作用】

上記請求項１による課題解決手段において、ロースターのこんろ内に燃料を載 置する際、予め各炭片１等の間に空隙３，４，５を形成した着火材付炭セツトを 載置するだけで済み、各炭片１等の配置に使用者の手を煩わすことなく、燃焼空 気補給用の空隙３，４，５を形成できる。

【００１４】 また、着火材２を炭片１の下側に設けているので、従来よりも早いタイミング で炭片１を燃焼させることができ、着火動作を効率良く行い得る。

【００１５】 請求項２による課題解決手段において、炭片１および着火材２の一部に通気孔 ８ａ，８ｂを形成しているので、通気孔８から燃焼空気を通過させることができ 、炭片１等を効率よく燃焼させ得る。

【００１６】 請求項３による課題解決手段において、各炭片１等を固定する固定手段６とし て、可燃性材料からなる梱包材を兼用しているので、使用時に、輸送時の状態か ら梱包材６を解かずに、着火材付炭セツトを梱包状態のままロースターのこんろ 内に載置することができる。したがつて、準備作業の労力を一層軽減できる。

【００１７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

【００１８】 図１は本考案の一実施例を示す着火材付炭の梱包材を一部破断した斜視図、図 ２は図１のＡ−Ａ断面図、図３は図１のＢ−Ｂ断面図、図４は各炭片および着火 材の配置を示す平面図、図５は同じくその底面図、図６は同じくその正面図、図 ７は同じくその側面図、図８は同じく着火材付炭をこんろ内に載置する動作を示 す図、図９は同じくこんろ内での着火動作を示す図である。

【００１９】 図示の如く、本実施例の着火材付炭は、互いに並置された複数個の炭片１と、 該炭片１の下側から炭片１を着火するための着火材２とを備え、隣合う複数個の 炭片１および着火材２は、これらの隣接面の一部に空隙３，４，５が形成される よう配置され、該炭片１と着火材２とを固定する固定手段６が設けられたもので ある。

【００２０】 前記炭片１は、図１〜４および図６の如く、隣接する炭片１同士の間で空隙３ ，４を形成するよう六角柱状に形成され、その中央部には炭片１の両端面７間で 燃焼空気を通過させる通気孔８ａが形成される。

【００２１】 そして、該炭片１のうちのひとつは、図１，４の如く、各炭片１の中央に配置 され、通気孔８ａを上下に貫通させて燃焼空気を上下に通気するよう配されてい る。

【００２２】 そして、その前後左右に、計六個の炭片１が配されている。該周囲の炭片１は 、図１，６の如く、両端面７を前後方向に配し、通気孔８ａを前後方向に水平に 貫通させるよう配置されている。この際、図６の如く、前後方向に配された炭片 １の通気孔８ａと空隙３とが一直線上に並び、通気孔８ａと空隙３との間で、燃 焼空気を受け渡しできるよう配される。

【００２３】 前記着火材２は、円板状の発包性材料に石油等の燃焼材料をしみ込ませたもの で、炭片１の下部に炭片１を載置するよう四個並列して配されている。該着火材 ２の中央部には、着火材２の上下両端面間９ａ，９ｂで燃焼空気を通過させる通 気孔８ｂが形成されている。該通気孔８ｂは、中央に位置する炭片１の周囲の空 隙３の直下に一直線上に重なるよう配置されている。また、これら四個の着火材 ２の間に形成される空隙５は、前記中央の炭片１の通気孔８ａの直下に配される 。

【００２４】 前記固定手段６は、前記炭片１および着火材２を上記配置にて固定しながら梱 包する梱包材であり、ビニールや紙等の可燃性材料が使用されている。なお、固 定手段６としてビニールを用いる場合、使用するロースターは、燃焼時に排気さ れる煙を吸引するための吸引フアンを備えたものであることが望ましい。

【００２５】 上記構成において、輸送時には、梱包材６にて炭片１および着火材２を上述の 配置にて梱包し、着火材付炭セツトとして輸送する。

【００２６】 そして、使用時には、図８の如く、ロースターのこんろ１１内に、この着火材 付炭セツトを梱包材６による梱包状態のまま載置する。そして、図９の如く、ハ ンデイライター１２やマツチにて梱包材６の下部に着火する。

【００２７】 そうすると、梱包材６が可燃性材料からなるので、梱包材６が燃焼し、着火材 ２が発火し、上側に載置された炭片１を燃焼させる。

【００２８】 このように、着火材２を炭片１の下側に設けているので、従来よりも早いタイ ミングで、かつ安定的に炭片１を燃焼させることができ、着火動作を効率良く行 い得る。

【００２９】 また、各炭片１および着火材２の隣接面に空隙３，４，５を形成し、加えて、 炭片１および着火材２に通気孔８を形成しているので、炭片１等へ燃焼空気を安 定供給でき、燃焼状態の安定化を図り得る。

【００３０】 しかも、固定手段６にて、上記動作のための炭片１や着火材２の配置を固定化 できるので、炭片１等を上記のように配置するにあたつて、作業者の手を煩わす ことなく、これらのセツトを単にこんろ１１内に一度に載置するだけで済み、炭 焼き時の準備作業を簡略化できる。

【００３１】 さらに、可燃性の固定手段６を梱包材として兼用しているので、輸送時の状態 から梱包材を解かずに使用でき、準備作業の労力を一層軽減できる。

【００３２】 なお、本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、本考案の範囲内で上 記実施例に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。

【００３３】 例えば、上記実施例では、炭片１は略六角柱状に形成されているが、これに限 らず、円柱状等に形成してもよい。着火材２についても、円板状に限らず、例え ば六角板状に形成してもよい。

【００３４】 また、固定手段６は、ビニール等の梱包材に限るものではなく、例えば、炭片 １や着火材２等の一部に設けた係合孔と、これに係合する可燃性の係合片とから なるものでもよい。

【００３５】

【考案の効果】

以上の説明から明らかな通り、本考案請求項１によると、複数個の炭片等の間 に空隙を形成し固定手段にて固定しているので、使用時に、着火材付炭セツトを まとめて所定位置に載置するだけで、燃焼空気補給用の空隙を形成できる。した がつて、炭片等の配置の手間を省略でき、炭焼き時の準備作業を簡略化できる。

【００３６】 また、着火材を炭片の下側に設けているので、従来よりも早いタイミングでか つ安定的に炭片を燃焼させることができ、着火動作を効率良く行い得る。

【００３７】 本考案請求項２によると、炭片および着火材の一部に通気孔を形成しているの で、通気孔から燃焼空気を通過させることができ、炭片等を効率よく燃焼させ得 る。

【００３８】 本考案請求項３によると、可燃性材料からなる梱包材を使用しているので、使 用時に、輸送時の状態から梱包材を解かずに、着火材付炭セツトを梱包状態のま まロースターのこんろ内に載置することができる。したがつて、準備作業の労力 を一層軽減できるといつた優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の一実施例を示す着火材付炭の梱
包材を一部破断した斜視図である。

【図２】図２は図１のＡ−Ａ断面図である。

【図３】図３は図１のＢ−Ｂ断面図である。

【図４】図４は各炭片および着火材の配置を示す平面図
である。

【図５】図５は同じくその底面図である。

【図６】図６は同じくその正面図である。

【図７】図７は同じくその側面図である。

【図８】図８は同じく着火材付炭をこんろ内に載置する
動作を示す図である。

【図９】図９は同じくこんろ内での着火動作を示す図で
ある。

【符号の説明】

１ 炭片 ２ 着火材 ３，４，５ 空隙 ６ 固定手段 ８ 通気孔

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 互いに並置された複数個の炭片と、該炭
   片の下側から炭片を着火するための着火材とを備え、隣
   合う複数個の炭片および着火材は、これらの隣接面の一
   部に空隙が形成されるよう配置され、該炭片と着火材と
   を固定する固定手段が設けられたことを特徴とする着火
   材付炭。
2. 【請求項２】 請求項１記載の着火材付炭において、炭
   片および着火材の一部に、燃焼空気を通過させる通気孔
   が形成されたことを特徴とする着火材付炭。
3. 【請求項３】 請求項１記載の固定手段は、可燃性材料
   からなり、運搬時に梱包される梱包材として兼用された
   ことを特徴とする着火材付炭。