JP2019119853A - 樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、流動性及び強度に優れた低複屈折性の樹脂組成物を得ることを目的とする。【解決手段】メタクリル酸エステル単量体単位を50質量%以上含有し、マレイミド類単量体単位を8質量%以下含有する重合体(A)と、フェノキシ樹脂(B)とを含有することを特徴とする、樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物に関する。
従来、アクリル樹脂は他の樹脂に比べ複屈折が小さく光学用途に広く用いられているが、近年光学デバイスの発展に伴い、さらに複屈折がゼロに近いことが求められている。これに伴い、例えば主鎖に環構造を有するアクリル樹脂を用いることで、位相差等の光学性能を制御する試みが従来からなされてきた(特許文献1参照)。
しかし、主鎖に環構造を有するアクリル樹脂はその剛直性から脆く、例えばフィルム状に成形した場合にはひび割れが起きる、成形体としての強度が劣る等の問題があった。
アクリル樹脂の強度を改善させる方法としては一般的に分子量を上げることが挙げられるが、主鎖に環構造を有するアクリル樹脂は一般アクリル樹脂に比べて粘度が高いため、成形加工性の観点から、かかる樹脂の分子量をさらに上げることは現実的ではない。
また、アクリル樹脂において重合制御のためにスチレンを共重合させることは従来から行われているが、スチレン単量体単位は固有複屈折が大きいために、少量の添加であっても樹脂の複屈折が大きくなり、特に厚肉の成形片においては高い位相差が発現してしまう。
国際公開第2011/149088号
光学特性に優れた樹脂や樹脂組成物は、その構造のために一般のアクリル樹脂に比べて強度や流動性が劣るため、特に、流動性を保持したまま強度を改善し、光学特性にも優れた樹脂や樹脂組成物が求められている。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、全く新しいアプローチから光学特性を制御することで、流動性及び強度に優れた低複屈折性の樹脂組成物を得ることを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討の結果、あえてポリマーとしての固有複屈折の高いスチレンとフェノキシ樹脂とを用いて低複屈折性を設計することにより、流動性と強度とを高度にバランスした樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は次の通りである。
[1]
メタクリル酸エステル単量体単位を50質量%以上含有し、マレイミド類単量体単位を8質量%以下含有する重合体(A)と、フェノキシ樹脂(B)とを含有することを特徴とする、樹脂組成物。
[2]
重合体(A)が、メタクリル酸エステル単量体単位と芳香族ビニル系単量体単位とを含有する共重合体(A1)を含む、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]
前記共重合体(A1)中において、前記芳香族ビニル系単量体単位の含有量X(質量%)が1質量%以上20質量%以下である、[2]に記載の樹脂組成物。
[4]
重合体(A)が、メタクリル酸エステル単量体単位と芳香族ビニル系単量体単位とを含有する共重合体(A1)である、[2]又は[3]に記載の樹脂組成物。
[5]
前記樹脂組成物中の前記フェノキシ樹脂(B)の含有量Y(質量%)が30質量%以下である、[2]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6]
前記重合体(A)が、メタクリル酸エステル単量体単位を85質量%以上含有する重合体(A2)をさらに含み、
前記重合体(A)が、前記重合体(A1)0質量%超20質量%以下と、前記重合体(A2)75質量%以上98質量%以下とを含む、
[2]又は[3]に記載の樹脂組成物。
[7]
樹脂組成物中の前記重合体(A1)の含有量をα(%)としたとき、
前記含有量X(質量%)と前記含有量Y(質量%)とが、
0.7×X×(α/100)<Y<0.7×X×(α/100)+15
を満たす、[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8]
前記重合体(A)が、前記重合体(A2)であり、
前記含有量Y(質量%)が2質量%以上10質量%以下である、
[1]に記載の樹脂組成物。
[9]
前記重合体(A2)中において、メタクリル酸エステル単量体の含有量が89質量%以上99質量%以下、アクリル酸エステル単量体の含有量が1質量%以上11質量%以下である、[8]に記載の樹脂組成物。
[10]
厚み4mmの射出成形片を用いて測定した面内位相差及び厚み方向位相差の絶対値がいずれも20nm以下である、[1]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[11]
厚み4mm、幅10mmの短冊状成型片を用いてノッチなしで測定したシャルピー衝撃強度が20kJ/m以上であり、
JIS K 7210に準拠して測定した3.8kg荷重、230℃でのメルトフローレートが1.5g/10min以上である、
[1]〜[10]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[12]
窒素雰囲気下、10℃/分の昇温条件における3%減量温度が300℃以上である、[1]〜[11]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[13]
メタクリル酸メチル単量体単位を主成分とする重合体(A)と、フェノキシ樹脂(B)を含有し、窒素雰囲気下、10℃/分の昇温条件において400℃まで昇温した際の残渣量Z%と、フェノキシ樹脂(B)の含有量Y%が、Z>Yの関係を満たす、[1]〜[12]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[14]
任意の厚みで測定し、厚み100μmに換算した面内位相差の絶対値が1nm以下であり、
厚み4mm、幅10mmの短冊状成型片を用いてノッチなしで測定したシャルピー衝撃強度が20kJ/m以上であり、
JIS K 7210に準拠して測定した3.8kg、荷重230℃でのメルトフローレートが1.5g/10min以上である、
樹脂組成物。
[15]
[1]〜[14]に記載の樹脂組成物を用いた射出成形体。
本発明によれば、流動性及び強度に優れた低複屈折性の樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について、詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
なお、以下において、共重合体を構成する構成単位のことを「〜単量体単位」という。また、かかる「〜単量体単位」の構成材料のことを、「単位」を省略して、単に「〜単量体」と記載する場合もある。
本実施形態の樹脂組成物は、メタクリル酸エステル単量体単位を含有する共重合体(A)と、フェノキシ樹脂(B)とを含有してよく、任意選択的に添加剤を含んでよい。
より具体的には、本実施形態の樹脂組成物は、メタクリル酸エステル単量体単位を50質量%以上含有し、マレイミド類単量体単位を8質量%以下含有する重合体(A)と、フェノキシ樹脂(B)とを含有する。
本実施形態の樹脂組成物によれば、流動性及び強度に優れた低複屈折性の樹脂組成物、例えば流動性及び強度に優れることで成型条件に制限がない、すなわち厚肉の成型体であっても位相差が小さく、また薄肉の成型体であってもひび割れ等の問題が起きない樹脂組成物を提供できる。
(重合体(A))
重合体(A)は、メタクリル酸エステル単量体単位を50質量%以上含有し、マレイミド類単量体単位を8質量%以下含有する。
本実施形態の一態様における重合体(A)は、メタクリル酸エステル単量体単位と芳香族ビニル系単量体単位とを含有する共重合体(A1)を含むものとしてよい。この場合、重合体(A)は、上記共重合体(A1)からなるものとしてもよい。
また、上記一態様における重合体(A)は、上記共重合体(A1)を含み、メタクリル酸エステル単量体単位を85質量%以上含有する重合体(A2)をさらに含むものとしてよい。
また、本実施形態の別の態様における重合体(A)は、上記重合体(A2)からなるものとしてよい。
メタクリル酸メチル単量体単位と芳香族ビニル系単量体単位とを含有する共重合体(A1)中における芳香族ビニル系単量体単位の含有量X(質量%)は、1質量%以上50質量%以下であることが好ましく、メタクリル酸エステル単量体単位を85質量%以上含有する重合体(A2)中における芳香族ビニル系単量体単位の含有量は、1質量%未満であることが好ましい。
重合体(A)における特定の単量体単位の含有量は、重合体(A)が1種の樹脂である場合には当該樹脂における上記特定の単量体単位の含有量としてよく、重合体(A)が2種以上の混合樹脂である場合には当該混合樹脂における上記特定の単量体単位の含有量としてよい。
(共重合体(A1))
本実施形態の共重合体(A)の好ましい例の一つとして、メタクリル酸エステル単量体単位と芳香族ビニル系単量体単位とを含有する共重合体(A1)が挙げられる。
共重合体(A1)を樹脂組成物(D)中の主成分として用いる場合、共重合体(A1)中のメタクリル酸エステル単量体単位の含有量は、80質量%以上が好ましく、82質量%以上がより好ましく、85質量%以上がさらに好ましい。
共重合体(A1)を樹脂組成物(D)中の主成分として用いる場合、共重合体(A1)中の芳香族ビニル単量体単位の含有量X(質量%)としては、芳香族ビニル単量体単位の含有量が多くなれば、樹脂組成物の複屈折の制御が難しくなるため、20質量%以下が好ましく、18質量%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましい。また、強度、流動性向上の観点から、上記含有量Xは、1質量%以上が好ましく、3質量以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましい。
(重合体(A2))
また、本実施形態の共重合体(A)の好ましい例の一つとして、メタクリル酸エステル単量体単位を85%以上含有する重合体(A2)が挙げられる。重合体(A2)は、メタクリル酸エステル単量体単位89〜99質量%とアクリル酸エステル単量体単位1〜11質量%とを含有する重合体としてもよい。
重合体(A2)を樹脂組成物(D)中の主成分として用いる場合、重合体(A2)を75質量%以上98質量%以下、さらに前記共重合体(A1)0質量%超20質量%以下含有することが好ましい。
重合体(A2)を樹脂組成物(D)中の主成分として用いる場合、共重合体(A1)中の芳香族ビニル単量体単位の含有量X(質量%)は、1質量%以上50質量%以下が好ましい。より好ましくは10質量%以上45質量%以下が好ましく、20質量%以上40質量%以下が好ましい。
以下、重合体(A)に含まれる単量体単位について記載する。
[メタクリル酸エステル単量体単位]
メタクリル酸エステル単量体由来の繰り返しであるメタクリル酸エステル単量体単位(X)(以下、(X)単量体単位と記載する場合がある。)としては、下記一般式(1)で示される単量体単位が好適に用いられる。
Figure 2019119853
・・・・・(1)
前記一般式(1)中、Rは、炭素数が1〜6の置換若しくは非置換のアルキル基を表し、当該アルキル基は、例えば、水酸基で置換されていてもよい。Rは、メチル基であることが好ましい。
は、炭素数が1〜3の基、好ましくは炭素数が1〜3の炭化水素基、を表し、当該炭化水素基は、例えば、水酸基で置換されていてもよい。Rは、炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基が好ましく、炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基がより好ましい。
前記一般式(1)に示すメタクリル酸エステル単量体単位(X)をなす単量体としては、特に限定されるものではないが、下記一般式(2)で示すメタクリル酸エステル単量体を用いることが好ましい。
Figure 2019119853
・・・・・(2)
前記一般式(2)中、Rは、炭素数が1〜6の置換若しくは非置換のアルキル基を表し、当該アルキル基は、例えば、水酸基で置換されていてもよい。Rは、メチル基であることが好ましい。
は、炭素数が1〜3の基、好ましくは炭素数が1〜3の炭化水素基、を表し、当該炭化水素基は、例えば、水酸基で置換されていてもよい。Rは、炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基が好ましく、炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基がより好ましい。
かかる単量体の具体例としては、耐熱性や取扱性、光学特性の観点から、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピルが好ましく、Tgを高く保つ観点から、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルが好ましく、入手しやすさ等の観点から、メタクリル酸メチルが好ましい。
前記メタクリル酸エステル単量体は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[芳香族ビニル系単量体単位]
芳香族ビニル系単量体単位としては、スチレン、α−メチルスチレン、メトキシスチレン、ビニルトルエン等が挙げられ、スチレンが好ましい。
前記芳香族ビニル系単量体単位は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
共重合体(A)は、メタクリル酸メチル単量体単位以外に、その他の単量体単位を含有していてもよい。
他の単量体単位としては、アクリル酸エステル単量体単位、不飽和カルボン酸無水物類単量体単位、マレイミド類単量体単位、他のビニル化合物単量体単位等が挙げられる。
不飽和カルボン酸無水物類としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
共重合体(A)中に無水マレイン酸単量体単位を含有する場合、強度、流動性、及びフェノキシ樹脂(B)との相溶性の観点から、共重合体(A)中の含有量としては、12質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましい。
マレイミド類としては、マレイミドや、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド等が挙げられる。
本実施形態においては、共重合体(A)中におけるマレイミド類単量体単位の含有量は8質量%以下である。
共重合体(A)中にマレイミド類単量体単位を含有する場合、強度、及び流動性の観点から、共重合体(A)中の含有量としては、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましく、0.1質量%以下がよりさらに好ましく、含有しないことがこと特に好ましい。
他のビニル化合物としては、本発明の効果を達成できるものであれば特に限定されないが、好ましい例としては、アクリル酸エステルが挙げられる。
アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸(2−エチルヘキシル)、アクリル酸(t−ブチルシクロヘキシル)、アクリル酸ベンジル、アクリル酸(2,2,2−トリフルオロエチル)等が好ましく、取り扱いや入手のし易さの観点より、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル等がより好ましく、アクリル酸メチルが特に好ましい。
また、アクリル酸エステル以外の化合物としては、以下の例に限定されるものではないが、例えば、アクリル酸やメタクリル酸等のα,β−不飽和酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、桂皮酸等の不飽和基含有二価カルボン酸及びそれらのアルキルエステル;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、p−エチルスチレン、m−エチルスチレン、о−エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、イソプロペニルベンセン(α−メチルスチレン)等のスチレン系単量体;1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、1,1−ジフェニルエチレン、イソプロペニルトルエン、イソプロペニルエチルベンゼン、イソプロペニルプロピルベンゼン、イソプロペニルブチルベンゼン、イソプロペニルペンチルベンゼン、イソプロペニルヘキシルベンゼン、イソプロペニルオクチルベンゼン等の芳香族ビニル化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のエチレングリコール又はそのオリゴマーの両末端水酸基をアクリル酸又はメタクリル酸でエステル化したもの;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート等の2個のアルコールの水酸基をアクリル酸又はメタクリル酸でエステル化したもの;トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール誘導体をアクリル酸又はメタクリル酸でエステル化したもの;ジビニルベンゼン等の多官能モノマー等が挙げられる。
上記アクリル酸エステルやアクリル酸エステル以外の化合物は、一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
共重合体(A)を構成する、上述した他のビニル化合物単量体単位の共重合体(A)中の含有量は、0.1〜20質量%としてよく、好ましくは1.0〜15質量%であり、より好ましくは1.5〜12質量%であり、さらに好ましくは2.0〜10質量%である。
以下、上記メタクリル系樹脂の特性について記載する。
重合体(A)が1種の樹脂である場合には当該樹脂における特性としてよく、重合体(A)が2種以上の混合樹脂である場合には当該混合樹脂における特性としてよい。
<共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)>
本実施形態の樹脂組成物に含まれる共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)について説明する。
共重合体(A)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定した重量平均分子量(Mw)が50000〜300000であることが好ましい。
優れた強度を得るためには、メタクリル系樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、50000以上が好ましく、60000以上がより好ましく、70000以上がさらに好ましく、80000以上がさらにより好ましく、90000以上がよりさらに好ましい。
また、樹脂組成物が良好な流動性を示すためには、共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は300000以下であることが好ましく、250000以下がより好ましく、230000以下がより好ましく、210000以下がさらにより好ましく、180000以下がよりさらに好ましい。
前記共重合体(A)の重量平均分子量が50000〜300000の範囲であることにより、強度と流動性とのバランスを図ることができ、良好な成形加工性が維持される。さらに、本実施形態において後述するように、共重合体(A)にフェノキシ樹脂(B)を併用することで強度と流動性を高くバランスすることができ、成形加工時のハンドリング性のよい樹脂組成物が得られる。
共重合体の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定することができ、具体的には、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
具体的には、あらかじめ単分散の重量平均分子量が既知で試薬として入手可能な標準メタクリル系樹脂と、高分子量成分を先に溶出する分析ゲルカラムを用い、溶出時間と重量平均分子量から検量線を作成しておき、続いて得られた検量線を元に、所定の測定対象の共重合体の重量平均分子量(Mw)を求めることができる。重量平均分子量(Mw)とは、重量分率による分子量の平均で定義される。
以下、共重合体(A)の製造方法について記載する。
本実施形態の樹脂組成物に含まれる共重合体(A)は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合法もしくは乳化重合法のいずれかの方法により重合でき、好ましくは、塊状重合、溶液重合、懸濁重合法であり、より好ましくは懸濁重合法である。
重合温度は、重合方法に応じて適宜最適の重合温度を選択すればよいが、好ましくは50℃以上100℃以下であり、より好ましくは60℃以上90℃以下である。
共重合体(A)を製造する際には、重合開始剤を用いてもよい。
重合開始剤としては、以下に限定されるものではないが、ラジカル重合を行う場合は、例えば、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアリルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジラウロイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル等のアゾ系の一般的なラジカル重合開始剤が挙げられる。これらは一種のみを単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのラジカル開始剤と適当な還元剤とを組み合わせてレドックス系開始剤として用いてもよい。
これらのラジカル重合開始剤及び/又はレドックス系開始剤は、共重合体(A)の重合の際に使用する全単量体の総量100質量部に対して、0〜1質量部の範囲で用いるのが一般的であり、重合を行う温度と重合開始剤の半減期を考慮して適宜選択することができる。
共重合体(A)の重合方法として、塊状重合法、懸濁重合法を選択する場合には、メタクリル系樹脂の着色を防止する観点から、過酸化系重合開始剤を用いて重合することが好ましい。
前記過酸化系重合開始剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ラウロイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、及びt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等が挙げられ、ラウロイルパーオキサイドがより好ましい。
また、共重合体(A)を、90℃以上の高温下で溶液重合法により重合する場合には、10時間半減期温度が80℃以上で、かつ用いる有機溶媒に可溶である過酸化物、アゾビス開始剤等を重合開始剤として用いることが好ましい。
当該過酸化物、アゾビス開始剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、シクロヘキサンパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル等が挙げられる。
共重合体(A)を製造する際には、本発明の目的を損わない範囲で、共重合体(A)の分子量の制御を行ってもよい。
共重合体(A)の分子量を制御する方法としては、以下に限定されるものではないが、例えば、アルキルメルカプタン類、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、トリエチルアミン等の連鎖移動剤、ジチオカルバメート類、トリフェニルメチルアゾベンゼン、テトラフェニルエタン誘導体等のイニファータ等を用いることによって分子量の制御を行う方法が挙げられる。また、これらの添加量を調整することにより、分子量を調整することも可能である。
前記連鎖移動剤としては、取扱性や安定性の観点から、アルキルメルカプタン類が好ましく、当該アルキルメルカプタン類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン、2−エチルヘキシルチオグリコレート、エチレングリコールジチオグリコレート、トリメチロールプロパントリス(チオグリコート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)等が挙げられる。
これらは、目的とする共重合体(A)の分子量に応じて適宜添加することができるが、一般的には、共重合体(A)の重合の際に使用する全単量体の総量100質量部に対して0.001質量部〜5質量部の範囲で用いられる。
また、その他の分子量制御方法としては、重合方法を変える方法、重合開始剤、上述した連鎖移動剤やイニファータ等の量を調整する方法、重合温度等の各種重合条件を変更する方法等が挙げられる。
これらの分子量制御方法は、一種の方法のみを用いてもよく、二種以上の方法を併用してもよい。
本実施形態では、樹脂組成物における共重合体(A)の含有量としては、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上がさらに好ましい。
(フェノキシ樹脂(B))
本実施形態のフェノキシ樹脂は、例えば、以下の式(3)に示す構成単位を有する。式(3)に示す構成単位を有するフェノキシ樹脂は、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの脱塩酸反応により製造することができる。
Figure 2019119853
・・・・・(3)
フェノキシ樹脂(B)の重量平均分子量は、5000より大きいことが好ましく、10000以上がより好ましく、20000以上がさらに好ましい。また、150000より小さいことが好ましく、120000以下がより好ましく、100000以下がさらに好ましい。
フェノキシ樹脂(B)は、公知の方法により製造できる。フェノキシ樹脂の製造方法は、溶液重合法が一般的である。
本発明の樹脂組成物(D)は上記重合体(A)とフェノキシ樹脂(B)を含有する樹脂組成物である。ここで、(D)は重合体(A)として重合体(A1)と(A2)をそれぞれ単独で用いても、(A1)と(A2)を同時に用いてもよい。光学特性を制御するにあたっては、(A1)、(A2)、(B)の比率を特定の範囲とすることが重要である。
本実施形態では、アクリル樹脂としての特性を支配的にするため、上記重合体(A)に上記共重合体(A1)が含まれる上記一態様の場合には、樹脂組成物におけるフェノキシ樹脂(B)の含有量Yは、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましい。また複屈折を制御し、さらに流動性と強度に優れた樹脂組成物を得るため、上記含有量Yは、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましく、8質量%以上がさらに好ましい。
上記重合体(A)が上記共重合体(A1)を含む場合には、共重合体中(A1)のスチレン単量体単位の含有量をX質量%、樹脂組成物中のフェノキシ樹脂の含有量をY質量%、樹脂組成物中の前記重合体(A1)の含有量をα(%)としたとき、0.7×X×(α/100)<Y<0.7×X×(α/100)+15を満たすことが好ましく、0.7×X×(α/100)+3<Y<0.7×X×(α/100)+10がより好ましく、0.7×X×(α/100)+4<Y<0.7×X×(α/100)+8が更に好ましい。
X、Yが当該範囲に入ることで、成形条件に限定されず位相差の小さい樹脂組成物が得られやすい。
特に、上記重合体(A)が上記共重合体(A1)である場合には、樹脂組成物を用いた成形体の位相差を小さくするため、スチレン単量体単位とフェノキシ樹脂の含有量を特定の比率にすることで、スチレン単量体単位に由来する負の位相差と、フェノキシ樹脂に由来する正の位相差を打ち消し合い、複屈折を低くすることができる。またさらに以下の条件を満たすことで、低複屈折を実現しながら、強度と流動性に優れた樹脂組成物が得られることを見出した。すなわち共重合体中(A1)のスチレン単量体単位の含有量をX質量%、樹脂組成物中のフェノキシ樹脂の含有量をY質量%としたとき、0.7×X<Y<0.7×X+15を満たすことが好ましく、0.7×X+2<Y<0.7×X+12がより好ましく、0.7×X+4<Y<0.7×X+10が更に好ましい。
X、Yが当該範囲に入ることで、成形条件に限定されず位相差の小さい樹脂組成物が得られやすい。
本実施形態では、重合体(A)が上記重合体(A2)である上記別の態様の場合、樹脂組成物におけるフェノキシ樹脂(B)の含有量Yは、2質量%以上10質量%以下であることが好ましい。含有量Yは、8質量%以下がより好ましく、7質量%以下がさらに好ましく、また複屈折を制御し、さらに流動性と強度に優れた樹脂組成物を得るため、3質量%以上がより好ましく、4質量%以上が好ましい。
すなわち、フェノキシ樹脂(B)の含有量Yに応じて重合体(A1)の含有量及び重合体(A1)中のスチレン単位の含有量Xを調整することで、必要な強度及び流動性を持つ樹脂組成物を設計することができる。フェノキシ樹脂(B)が特に少ない場合は重合体(A1)を含有せずに組成設計を行うことも可能である。フェノキシ樹脂(B)の含有量Yが少ないほど、複屈折の制御がしやすく、得られる樹脂組成物もアクリル樹脂の特性が支配的となる一方、フェノキシ樹脂の含有量Yが多いほど、流動性と強度に優れた樹脂組成物が得られる傾向にある。
(添加剤)
任意選択的に用いられる添加剤は、本発明の効果が得られる限り特に限定されることなく、目的に応じて適宜選択されてよい。
樹脂組成物における添加剤の含有量としては、特に限定されないが、5質量%以下としてよく、好適には3質量%以下であり、より好適には2質量%以下である。
以下、上記メタクリル系樹脂組成物の特性について記載する。
<強度>
本実施形態の樹脂組成物は、厚み4mm、幅10mmの短冊状成型片を用いてノッチなしで測定したシャルピー衝撃強度が、20kJ/m以上であることが好ましく、22kJ/m以上であることがより好ましい。上記範囲とすれば、実用上十分な強度が得られる。
なお、シャルピー衝撃強度については後述する実施例に記載の方法で測定できる。
<流動性>
本実施形態の樹脂組成物は、JIS K 7210に準拠して測定した3.8kg荷重、230℃でのメルトフローレートが、1.5g/10min以上であることが好ましく、1.8g/min以上であることがより好ましい。これにより、薄肉の射出成形体の製造時にもひび割れ等の問題が起きず、安定的に生産を行うことができる。
なお、メルトフローレートについては後述する実施例に記載の方法で測定できる。
<位相差>
本実施形態の樹脂組成物では、成形体としての複屈折を小さくするため、任意の厚みの成形体で測定し、厚み100μmに換算した面内位相差(Re)の絶対値が、5nm以下であることが好ましく、より好ましくは2nm以下、さらに好ましくは1nm以下である。
また、任意の厚みの成形体で測定し、厚み100μmに換算した厚み方向位相差(Rth)の絶対値が、5nm以下であることが好ましく、より好ましくは2nm以下、さらに好ましくは1nm以下である。
一般的に厚肉の成形片においては高い位相差が発現しやすいため、厚肉の場合にも位相差の絶対値が小さいことが好ましい。
本実施形態においては、厚み4mmの射出成形片を用いて測定した面内位相差(Re)及び厚み方向位相差(Rth)の絶対値のいずれもが、40nm以下であることが好ましく、より好ましくは20nm以下であり、さらに好ましくは10nm以下である。これにより、成形条件によらず光学歪の小さい成形体を得ることができる。
なお、面内位相差(Re)の絶対値及び厚み方向位相差(Rth)の絶対値は、後述する実施例に記載の方法で測定できる。
<透明性>
本実施形態の樹脂組成物における全光線透過率は、用途に応じて適宜最適化すればよいが、透明性の求められる用途で使用される場合は、視認性の観点から、4mm厚みにおける全光線透過率が85%以上であることが好ましい。より好ましくは88%以上であり、さらに好ましくは89%以上であり、特に好ましくは90%以上である。
全光線透過率は高い方が好ましいが、実用上は80%以上であれば十分に視認性を確保することができる。
なお、全光線透過率は、例えば、後述する実施例に記載の方法で測定できる。
<ガラス転移温度>
本実施形態のメタクリル系樹脂のガラス転移温度は、耐熱性を十分に得る観点から、100℃以上であることが好ましく、より好ましくは103℃以上、さらに好ましくは105℃以上、特に好ましくは110℃以上である。
なお、ガラス転移温度は、ASTM−D−3418に準拠して中点法により測定することができ、具体的には、例えば、後述する実施例に記載の方法で測定できる。
<耐熱性>
本実施形態のメタクリル系樹脂組成物について、窒素雰囲気下、10℃/分の昇温条件における3%減量温度は、300℃以上であることが好ましく、より好ましくは310℃以上、さらに好ましくは320℃以上である。
なお、3%減量温度は、例えば、後述する実施例に記載の方法で測定できる。
本実施形態のメタクリル系樹脂組成物について、窒素雰囲気下、10℃/分の昇温条件において400℃まで昇温した際の残渣量Z(質量%)と、フェノキシ樹脂(B)の含有量Y(質量%)が、Z>Yの関係を満たすことが好ましく、Z>1.5×Yであることが好ましく、より好ましくはZ>2×Yである。
なお、残渣量Zは、例えば、後述する実施例に記載の方法で測定できる。
以下、本実施形態の樹脂組成物の製造方法について記載する。
メタクリル系樹脂組成物は、共重合体(A)、フェノキシ樹脂(B)、必要に応じて、上述した種々の添加剤を混合し、混練することにより得られる。
例えば、押出機、加熱ロール、ニーダー、ローラミキサー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練することにより製造できる。特に二軸押出機による混練が、生産性の観点から好ましい。
混練条件は、目的や用途に応じて適宜定められてよい。
(1)重量平均分子量(Mw)の測定
後述の製造例で得られた共重合体について、各樹脂の重量平均分子量(Mw)を、下記の装置及び条件で測定した。
・測定装置:東ソー社製、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(HLC−8320GPC)
・測定条件:
カラム:TSKguardcolumn SuperH−H 1本、TSKgel SuperHM−M 2本、TSKgel SuperH2500 1本を順に直列接続して使用した。本カラムでは、高分子量が早く溶出し、低分子量が遅く溶出する。
展開溶媒:テトラヒドロフラン、流速;0.6mL/分、内部標準として、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を、0.1g/L添加した。
検出器:RI(示差屈折)検出器
検出感度:3.0mV/分
カラム温度:40℃
サンプル:0.02gの樹脂のテトラヒドロフラン20mL溶液
注入量:10μL
検量線用標準サンプル:単分散の重量ピーク分子量が既知で分子量が異なる、以下の10種のポリメタクリル酸メチル(Polymer Laboratories社製、PMMA Calibration Kit M−M−10)を用いた。
重量ピーク分子量(Mp)
標準試料1 1,916,000
標準試料2 625,500
標準試料3 298,900
標準試料4 138,600
標準試料5 60,150
標準試料6 27,600
標準試料7 10,290
標準試料8 5,000
標準試料9 2,810
標準試料10 850
上記の条件で、樹脂の溶出時間に対するRI検出強度を測定した。
GPC溶出曲線におけるエリア面積と、3次近似式の検量線とを基に、樹脂の重量平均分子量(Mw)を求めた。
(2)共重合体(A)の構造単位の解析>
後述の製造例で得られた共重合体について、H−NMR測定により構造単位を同定し、その存在量(質量%)を算出した。
H−NMR測定の測定条件は、以下のとおりである。
装置:JEOL−ECA500
溶媒:CDCl−d(重水素化クロロホルム)
試料:共重合体(A)15mgをCDCl−d0.75mLに溶解し、測定用サンプルとした。
(3)シャルピー衝撃強度(kJ/m
後述の試験例及び比較例で得られた樹脂組成物について、シャルピー衝撃試験機装置(東洋精機社製)を用いて、JIS K 7111−1に準拠し、厚み4mm、幅10mmの短冊状成型片を用いて、ノッチなしシャルピー衝撃試験を実施した。短冊状成型片については、東芝機械株式会社製EC−100SXの成形機を使用し、成形機設定温度230℃、金型温度70℃で、ダンベル状に成形したものを前記の大きさに切り出して作成した。
(4)メルトフローレート(g/10min)
後述の試験例及び比較例で得られた樹脂組成物について、メルトインデクサ(東洋精機社製)を用いて、JIS K 7210に準拠し、230℃で2分加熱後、3.8kg荷重でメルトフローレートを測定した。
(5)位相差の測定
(5−1)100μm厚換算における位相差の測定
<面内位相差(Re)>
後述の試験例及び比較例で得られた樹脂組成物の面内位相差(Re)は、大塚電子社製RETS−100を用い、回転検光子法により波長550nmでの位相差(nm)を測定し、得られた値(nm)を厚さ100μmに換算して測定値とした。
なお、複屈折の絶対値(|Δn|)と面内位相差(Re)は以下の関係にある。
Re=|Δn|×d
(d:サンプルの厚み)
また、複屈折の絶対値(|Δn|)は以下に示す値である。
|Δn|=|nx−ny|
(nx:延伸方向の屈折率、ny:面内で延伸方向と垂直な方向の屈折率)
<厚み方向位相差(Rth)>
後述の試験例及び比較例で得られた厚み方向位相差(Rth)は、王子計測機器社製位相差測定装置(KOBRA−21ADH)を用いて、波長589nmにおける位相差(nm)を測定し、得られた値(nm)を厚さ100μmに換算して測定値とした。
なお、複屈折の絶対値(|Δn|)と厚み方向位相差(Rth)は以下の関係にある。
Rth=|Δn|×d
(d:サンプルの厚み)
また、複屈折の絶対値(|Δn|)は以下に示す値である。
|Δn|=|(nx+ny)/2−nz|
(nx:延伸方向の屈折率、ny:面内で延伸方向と垂直な方向の屈折率、nz:面外で延伸方向と垂直な厚み方向の屈折率)
なおここで、理想となる、3次元方向すべてについて完全光学的等方性であるサンプルでは、面内位相差(Re)、厚み方向位相差(Rth)が共に0となる。
(5−2)4mm厚射出成形片における位相差の測定
後述の試験例及び比較例で得られた樹脂組成物を射出成形機に投入し、長さ80mm、幅10mm、厚み4mmの射出成形片を作製した。
位相差の測定に用いるサンプルを、上記射出成形片を用いた点以外は、前述の(5−1)と同様にして、面内位相差(Re)及び厚み方向位相差(Rth)を測定した。
(6)全光線透過率の測定
前述の(5−2)において作製した射出成形片を用いて、ISO13468−1規格に準拠して、全光線透過率(%)の測定を行い、透明性の指標とした。
(7)射出成形安定性
後述の試験例及び比較例で得られた樹脂組成物を用いて、東芝機械株式会社製EC−100SXの成形機を使用し、成形機設定温度280℃、30秒の成形サイクル条件にて、厚さ1mmの平板を製造した。20ショット中、成形片の割れが3回以上発生したものは「×」、1回以上2回以下のものは「△」、割れが発生しなかったものを「〇」と評価した。
(8)ガラス転移温度
後述の実施例及び比較例で得られた樹脂組成物について、熱分析装置(Perkin Elmer社製、Diamond DSC)を用いて、ASTM−D−3418に準拠して測定を行い、中点法によりガラス転移温度(℃)を算出した。評価結果を表1に示す。
(9)TGA測定
後述の試験例及び比較例で得られた樹脂組成物10mgを用いて、株式会社リガク製EVO II TG−DTA+SLを用いて、窒素雰囲気(100mL/分)下、10℃/分の昇温条件における、3%重量減少温度(℃)、400℃昇温残渣量(質量%)を測定した。
より具体的には、室温から20℃/分で昇温し、50℃で10分保持し、また20℃/分で昇温し100℃で5分保持し、その後10℃/分で400℃まで昇温したときに、3%重量が減じる点を3%重量減少温度(℃)とし、また、400℃における残渣の質量を100℃での保持前における試料の質量に対する割合を400℃昇温度残渣量(質量%)とした。
(10)高温射出成型時のシルバー評価
後述の試験例及び比較例で得られた樹脂組成物を用いて、東芝機械株式会社製EC−100SXの成形機を使用し、成形機設定温度280℃30秒の成形サイクル条件にて、厚さ1mmの平板を製造した。20ショット中、シルバーが3回以上発生したものは「×」、1回以上2回以下のものは「△」、シルバーが発生しなかったものを「〇」と評価した。
(11)交差偏光板中での光漏れ
上記の(5−2)において作製した厚さ4mmの射出成型片を2枚の偏光板の間にセットし、偏光板を直交して置いた際に光漏れが極めて少なかったものを「◎」、樹脂の流れ方向に沿って白い線が薄く見られたものを「〇」、流れ方向への白い線が濃くはっきり見られたものを「△」、成形片全体が白くぼやけてしまったものを「×」と評価した。
[製造例1〜12]
製造例1〜12の共重合体の重合は、懸濁重合法にて実施した。
まず、撹拌機を有する5L容器に、水2kg、第3リン酸カルシウム65g、炭酸カルシウム39g、ラウリル硫酸ナトリウム0.39gを投入し、それらを撹拌・混合することで懸濁剤混合物を調製した。
次に、60Lの反応器に水25kgを投入して80℃に昇温し、懸濁重合の準備を行った。80℃に達して恒温状態になったことを確認した後、重合原料として表1に記載の種類の原料、開始剤としてラウロイルパーオキサイド、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン、前記懸濁剤混合物を全量、60L反応器の中へ投入し撹拌した。
その後、約80℃を保って懸濁重合を行い、発熱ピークの確認後、92℃に1℃/minの速度で昇温し、続いて92℃〜94℃の温度を60分間保持し、続いて50℃まで冷却した後、20質量%硫酸を投入して懸濁剤を溶解させた。
次いで、その重合反応溶液を60L反応器から取り出し、篩目開き1.68mmの篩にかけて巨大凝集物を除去した後、ブフナー漏斗にて水層と固形物とを分離し、ビーズ状ポリマーを得た。
そのビーズ状ポリマーをブフナー漏斗上で、約20Lの蒸留水で5回洗浄した後、スチームオーブンで乾燥処理を行い、製造例1〜12に相当するポリマー微粒子を得た。
NMRより求めたポリマーの組成は、表1に記載のとおりであった。
Figure 2019119853
Figure 2019119853
[比較製造例1]
比較製造例1は溶液重合法にて製造した。
パドル翼を備え付けた撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入管を付した1mの反応釜に、432.3kgのメタクリル酸メチル(MMA)、33.0kgのN−フェニルマレイミド(PMI)、84.7kgのN−シクロヘキシルマレイミド(CMI)、450.0kgのメタキシレン、及びn−オクチルメルカプタン0.045kgを仕込み、溶解して原料溶液を調製した。これに窒素を通じつつ、撹拌しながら125℃まで昇温した。
別途、0.23kgのパーヘキサC−75と1.82kgのメタキシレンとを混合してなる開始剤フィード液を調製した。
原料溶液が127℃に到達したところで、開始剤フィード液(重合開始剤混合液)のフィード(添加)を(1)〜(6)のプロファイルにて開始した。
(1)0.0〜0.5時間:フィード速度1.00kg/時
(2)0.5〜1.0時間:フィード速度0.50kg/時
(3)1.0〜2.0時間:フィード速度0.42kg/時
(4)2.0〜3.0時間:フィード速度0.35kg/時
(5)3.0〜4.0時間:フィード速度0.14kg/時
(6)4.0〜7.0時間:フィード速度0.13kg/時
合計7時間かけて開始剤をフィードした(B時間=7時間)後、さらに1時間反応を継続し、開始剤の添加開始時から8時間後まで重合反応を行った。
重合反応中、内温は127±2℃で制御した。得られた重合液の重合転化率を測定したところ、MMA単位:93.7質量%、PMI単位:95.5質量%、CMI単位:91.2質量%であった。総じて、重合転化率は93%であった。
上記で得られた重合液を、4フォアベント、1バックベント付φ42mm脱揮押出機を用いて、140rpm、樹脂量換算で10kg/時で脱揮処理を行い、比較製造例1の樹脂ペレットを得た。
得られたペレットの重量平均分子量は18万、ガラス転移温度は135℃であった。
また、NMRより求めた組成は、MMA単位:79質量%、PMI単位:6質量%、CMI単位:15質量%であった。
[比較製造例2]
比較製造例2は、懸濁重合法で製造した。
まず、撹拌機を有する5L容器に、水2kg、第3リン酸カルシウム65g、炭酸カルシウム39g、ラウリル硫酸ナトリウム0.39gを投入し、それらを撹拌・混合することで懸濁剤混合物を調製した。
次に、60Lの反応器に水25kgを投入して80℃に昇温し、懸濁重合の準備を行った。80℃に達して恒温状態になったことを確認した後、重合原料として表1に記載の種類及び配合の原料、開始剤としてラウロイルパーオキサイド、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタンを投入し、前記懸濁剤を全量、60L反応器の中へ投入し撹拌した。
その後、約80℃を保って懸濁重合を行い、発熱ピークの確認後、92℃に1℃/min速度で昇温し、続いて92℃〜94℃の温度を60分間保持し、続いて50℃まで冷却した後、20質量%硫酸を投入して懸濁剤を溶解させた。
次いで、その重合反応溶液を60L反応器から取り出し、篩目開き1.68mmの篩にかけて巨大凝集物を除去した後、ブフナー漏斗にて水層と固形物とを分離し、ビーズ状ポリマーを得た。
そのビーズ状ポリマーをブフナー漏斗上で、約20Lの蒸留水で5回洗浄した後、スチームオーブンで乾燥処理を行い、比較製造例2に相当するポリマー微粒子を得た。
[実施例1〜14、比較例1〜4]
製造例1〜7及び比較製造例1、2で得られた共重合体を、表2の組成に従って、二軸押出機を用いて溶融混錬して、上記物性評価を実施した。
フェノキシ樹脂としてはInchem製PKHH(Mw:52000)を用いた。
各実施例及び各比較例についての物性評価の結果を表2に示す。
Figure 2019119853
Figure 2019119853
表2に示すとおり、スチレンとフェノキシ樹脂との含有量が特定の範囲を満たすものについては、4mmという厚肉の成形体であっても低い位相差を示し、また薄肉での成形安定性も良好であった。
マレイミドを含有するものは強度と流動性が不足しているために成形安定性が悪かった。
[実施例15〜57]
これらの実施例では、重合体(A1)として上記製造例重合体のほかに、以下のものを用いた。
新日鉄(株)製MS−750LF(スチレン含有量X=25%)
新日鉄(株)製MS−600(スチレン含有量X=40%)
製造例8〜12で得られた共重合体、上記MS−750LF MS−600、フェノキシ樹脂PKHHを、表3、表4の組成に従って、二軸押出機を用いて溶融混錬して、上記物性評価を実施した。
フェノキシ樹脂としてはInchem製PKHH(Mw:52000)を用いた。
各実施例及び各比較例についての物性評価の結果を表3、表4に示す。
Figure 2019119853
Figure 2019119853
Figure 2019119853
Figure 2019119853
本発明は、実用上十分な光学特性を有し、強度と流動性とのバランスに優れる樹脂組成物を提供することができる。
本発明の樹脂組成物は、家庭用品、OA機器、AV機器、電池電装用、照明機器、テールランプ、メーターカバー、ヘッドランプ、導光棒、レンズ等の自動車部品用途、ハウジング用途、衛生陶器代替等のサニタリー用途や、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、リアプロジェクションテレビ、ヘッドアップディスプレイ等のディスプレイに用いられる導光板、拡散板、偏光板保護フィルム、1/4波長板、1/2波長板、視野角制御フィルム、液晶光学補償フィルム等の位相差フィルム、ディスプレイ前面板、ディスプレイ基盤、レンズ、タッチパネル等の透明基盤、加飾フィルム等や太陽電池に用いられる透明基盤や、光通信システム、光交換システム、光計測システムの分野において、導波路、レンズ、光ファイバー、光ファイバーの被覆材料、LEDのレンズ、レンズカバー等として、産業上の利用可能性がある。

Claims (15)

  1. メタクリル酸エステル単量体単位を50質量%以上含有し、マレイミド類単量体単位を8質量%以下含有する重合体(A)と、フェノキシ樹脂(B)とを含有することを特徴とする、樹脂組成物。
  2. 重合体(A)が、メタクリル酸エステル単量体単位と芳香族ビニル系単量体単位とを含有する共重合体(A1)を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記共重合体(A1)中において、前記芳香族ビニル系単量体単位の含有量X(質量%)が1質量%以上20質量%以下である、請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 重合体(A)が、メタクリル酸エステル単量体単位と芳香族ビニル系単量体単位とを含有する共重合体(A1)である、請求項2又は3に記載の樹脂組成物。
  5. 前記樹脂組成物中の前記フェノキシ樹脂(B)の含有量Y(質量%)が30質量%以下である、請求項2〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記重合体(A)が、メタクリル酸エステル単量体単位を85質量%以上含有する重合体(A2)をさらに含み、
    前記重合体(A)が、前記重合体(A1)0質量%超20質量%以下と、前記重合体(A2)75質量%以上98質量%以下とを含む、
    請求項2又は3に記載の樹脂組成物。
  7. 樹脂組成物中の前記重合体(A1)の含有量をα(%)としたとき、
    前記含有量X(質量%)と前記含有量Y(質量%)とが、
    0.7×X×(α/100)<Y<0.7×X×(α/100)+15
    を満たす、請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  8. 前記重合体(A)が、前記重合体(A2)であり、
    前記含有量Y(質量%)が2質量%以上10質量%以下である、
    請求項1に記載の樹脂組成物。
  9. 前記重合体(A2)中において、メタクリル酸エステル単量体の含有量が89質量%以上99質量%以下、アクリル酸エステル単量体の含有量が1質量%以上11質量%以下である、請求項8に記載の樹脂組成物。
  10. 厚み4mmの射出成形片を用いて測定した面内位相差及び厚み方向位相差の絶対値がいずれも20nm以下である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  11. 厚み4mm、幅10mmの短冊状成型片を用いてノッチなしで測定したシャルピー衝撃強度が20kJ/m以上であり、
    JIS K 7210に準拠して測定した3.8kg荷重、230℃でのメルトフローレートが1.5g/10min以上である、
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  12. 窒素雰囲気下、10℃/分の昇温条件における3%減量温度が300℃以上である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  13. 窒素雰囲気下、10℃/分の昇温条件において400℃まで昇温した際の残渣量Z(質量%)と、フェノキシ樹脂(B)の含有量Y(質量%)が、Z>Yの関係を満たす、請求項1〜12のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  14. 任意の厚みで測定し、厚み100μmに換算した面内位相差の絶対値が1nm以下であり、
    厚み4mm、幅10mmの短冊状成型片を用いてノッチなしで測定したシャルピー衝撃強度が20kJ/m以上であり、
    JIS K 7210に準拠して測定した3.8kg、荷重230℃でのメルトフローレートが1.5g/10min以上である、
    樹脂組成物。
  15. 請求項1〜14に記載の樹脂組成物を用いた射出成形体。
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