JP2019087095A - 運転支援装置および運転支援方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両がトランスミッションがPレンジまたはNレンジにあって停車している状態からでも、死角エリアの物体に関する警報の発生が適切に行える運転支援装置および運転支援方法を提供する。【解決手段】自車両周辺情報から自車両の移動方向を判断し、自車両の前記移動方向から検出すべき死角検出エリアを判定し、複数の死角検出センサから取り込んだそれぞれの死角検出エリアでの死角検出エリア物体情報から検出すべき死角検出エリアに従って、適切な死角検出エリアに対して物体検出を行い、物体検出の結果、物体の検出が検出された場合に警報を発生する運転支援装置にある。【選択図】図1
Description
この発明は、車両等に搭載された運転支援装置および運転支援方法に関するもので、特に、自車両においてトランスミッションのシフトがPポジションまたはNポジションに入っていて停車している状態からでも適切な方向に対して運転支援を行うものに関する。
従来の運転支援装置の一つとして、クロス・トラフィック・アラート(CTA:Cross Traffic Alert、以下CTAとする)が知られている。一般的に、CTAは、自車両の進行方向に対して死角となる領域における物体の移動を運転手に知らせてサポートする。例えば、自車両が後退中であれば、自車両の後方を横方向に移動する物体を監視する。
例えば、自車両が駐車場から出庫する際、ユーザが自車両のトランスミッションをリバース(Rポジション)に入れる。トランスミッションがリバース(Rポジション)に切り替えられたことを検知したCTAは、自車両の後方において左右から接近する車両、サイクリスト、歩行者等を検知すると、警告音を鳴らす。
CTAの機能には制限があり、あらゆる状況で最適に動作することはできない。例えば、CTAのセンサは、自車両の移動方向に対して死角となる領域を監視するため、自車両移動方向が特定されて初めて処理が実施できる。また、死角となる領域を監視する処理の処理負荷は、大きい。このため自車両の全死角領域に対して、常時、監視処理を行うことは、処理負荷およびコストの面で現実的ではない。
また、仮に、全死角領域の常時監視を行うと、処理範囲、処理周期等に制限が発生する。また、自車両が移動する方向と無関係な方向における死角に対してCTAによる監視を行うと、自車両に無関係な警報も発生されることとなり、ユーザは的確な判断をできない可能性がある。
また、例えば、下記特許文献1に記載の従来の運転支援装置は、対象物を検出する探査センサが自車両の側部にある時には、自車両の側方で隣接する隣接車両を検出する。そして、従来の運転支援装置は、自車両に対して進行方向前方で進行方向に交差する方向に移動する交差方向移動体を確認する際には、移動手段により探査センサを自車両の進行方向前方へ移動させる。
しかしながら、上記のような従来技術には以下のような課題があった。
従来技術の運転支援装置は、シフトすなわちトランスミッションがパーキングポジション(P)またはニュートラルポジション(N)に入っている自車両が停車中の場合には、どの方向に対して移動する物体を監視するべきであるかは、自車両の状態からでは判断できない。そのため、ユーザが自車両の停車状態からシフトを切り替えて、即座に自車両が前進、後退、旋回等を行った場合に、接近する移動体の検出が間に合わない場合があった。
従来技術の運転支援装置は、シフトすなわちトランスミッションがパーキングポジション(P)またはニュートラルポジション(N)に入っている自車両が停車中の場合には、どの方向に対して移動する物体を監視するべきであるかは、自車両の状態からでは判断できない。そのため、ユーザが自車両の停車状態からシフトを切り替えて、即座に自車両が前進、後退、旋回等を行った場合に、接近する移動体の検出が間に合わない場合があった。
この発明は、自車両が停車している状態からでも、死角エリアの物体に関する警報の発生が適切に行える運転支援装置および運転支援方法を提供することを目的とする。
この発明は、自車両の周辺情報を自車両周辺情報として検出する周辺検出部と、前記自車両の死角となるそれぞれの死角検出エリア内の物体をエリア物体情報として検出する複数の死角検出センサと、前記自車両周辺情報および前記エリア物体情報に従って前記自車両の死角における物体の存在の報知を行う運転支援制御装置と、を備え、前記運転支援制御装置は、前記周辺検出部から入力された前記自車両周辺情報から自車両周辺の物体の有無を含む周辺環境情報を検出する周辺環境検出部と、前記周辺環境検出部からの前記周辺環境情報から自車両の移動方向を判断する自車両移動方向判断部と、前記自車両移動方向判断部で判断された前記自車両の移動方向から、検出すべき死角検出エリアを判定する死角検出制御部と、前記複数の死角検出センサのそれぞれから取り込んだ前記エリア物体情報と前記死角検出制御部で判定された前記死角検出エリアに従って、適切な死角検出エリアに対して物体検出を行う物体検出部と、前記物体検出部での前記物体検出の結果、物体の検出があった場合、警報信号を生成し警報を発生させる警報制御部と、を含む運転支援装置にある。
この発明では、自車両の周辺環境情報から自車両の移動方向を推定し、移動方向から検出すべき死角検出エリアを判定して物体の検出を行うことで、死角エリアの物体に関する警報の発生を適切に行える。これにより自車両が停車から走行に切り替わって即座に動き出す場合に、動き出す前から早期に警報を発生することが可能となる。
以下、この発明による運転支援装置および運転支援方法を各実施の形態に従って図面を用いて説明する。なお、各実施の形態において、同一もしくは相当部分は同一符号で示し、重複する説明は省略する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による運転支援装置の構成を示すブロック図である。運転支援装置100は、運転支援制御装置1、死角検出センサ2、周辺検出センサ3、表示装置4、スピーカー5、シフト検出器6、ハンドル角検出器7を備える。
図1は、この発明の実施の形態1による運転支援装置の構成を示すブロック図である。運転支援装置100は、運転支援制御装置1、死角検出センサ2、周辺検出センサ3、表示装置4、スピーカー5、シフト検出器6、ハンドル角検出器7を備える。
死角検出センサ2は、カメラ、ミリ波レーダ、LIDAR等のうちのいずれかで構成される。死角検出センサ2は、自車両の死角方向を死角検出エリアとし、死角検出エリアにおける自車両に対する非検出対象である物体の有無、移動方向、距離等を検出する。死角検出センサ2は、自車両周囲に複数台が配置され、それぞれの自車両の死角検出エリアの物体を検出するように配置される。死角検出センサ2は撮像画像または検出信号からなる死角検出エリア物体情報を運転支援制御装置1の物体検出部14に出力する。
周辺検出センサ3は、カメラ、ミリ波レーダ、LIDAR、超音波センサ等のうちのいずれかで構成される。周辺検出センサ3は、自車両の周囲を検出エリアとし、車体の前方、両側の側方、後方、の少なくとも1箇所に取り付けられる。周辺検出センサ3は撮像画像または検出信号からなる自車両周辺情報を運転支援制御装置1の周辺環境検出部11に出力する。周辺検出センサ3は、自車両の周辺の静止立体物の有無および位置を検知する。周辺検出センサ3は1つまたは複数により周辺検出部を構成する。
シフト検出器6は、自車両のトランスミッションのシフトポジションを検出して運転支援制御装置1の自車両移動方向判断部12に出力する。ハンドル角検出器7は、自車両のハンドル舵角を検出して自車両移動方向判断部12に出力する。シフト検出器6とハンドル角検出器7で車両状態検出部を構成する。
運転支援制御装置1において、周辺環境検出部11は、周辺検出センサ3から入力された自車両周辺情報から自車両周辺の物体の有無を含む周辺環境情報を検出する。
自車両移動方向判断部12は、シフト検出器6からのシフトポジション、ハンドル角検出器7からのハンドル舵角、周辺環境検出部11からの周辺環境情報から自車両の移動方向を判断する。
死角検出制御部13は、自車両移動方向判断部12で判断された自車両の移動方向から検出すべき死角検出エリアを判定する。
物体検出部14は、複数の死角検出センサ2から取り込んだ死角検出エリア物体情報と死角検出制御部13からの死角検出エリアに従って、適切な死角検出エリアに対して物体検出を行う。
警報制御部15は、物体検出部14での物体検出の結果、物体の検出があった場合、警報信号を生成して、死角検出エリアの物体に関する報知を行わせる。表示装置4およびスピーカー5の少なくとも一方は、警報信号に従って、自車両のドライバや同乗者であるユーザに、これから動き出そうとする自車両の方向に対する死角検出エリアの物体に関する警報を発生する。
自車両のトランスミッションのシフトがNポジションまたはPポジションである場合、シフトから自車両の移動方向を推定できない。このため自車両移動方向判断部12は、周辺の物体の有無から、物体が存在する方向に自車両が動き出すことはない、すなわち移動することはないと判断する。自車両移動方向判断部12は、自車両が移動する可能性が高い方向を少なくとも1方向推定する。
物体検出部14は入力がカメラからの撮像画像の場合には、複数のセンサからくる画像情報を元に画像処理による物体検出を行う。この際の画像処理は、例えばディープラーニングによる機械学習によるものであってもよい。また、例えば、オプティカルフローによるフレーム間情報を使用したものでもよい。または、ステレオ画像を用いた視差による物体検出でもよい。
また、ミリ波レーダの出力を使用する場合はその反射波の受信情報から物体の位置や相対速度を測定することで物体を検出すればよい。また、死角検出エリアが処理性能を超えないで行える範囲内で指定された場合は、想定された処理を行えばよい。また、例えば、自車両の移動方向を限定できなかった場合に、死角検出エリアが処理性能を超える処理が必要なエリア数を含む場合がある。このような場合には、処理を時間軸で分散させて死角検出エリアでの物体検出を実行してもよい。
周辺環境検出部11は、物体検出部14と同様、入力センサによってそれぞれ適した処理を行う。超音波センサの場合も反射波の受信情報から物体の位置および相対速度を測定することで物体を検出すればよい。
なお、運転支援制御装置1は、運転支援制御装置1内で処理に必要なデータ、運転支援制御装置1内で得られた各種情報を必要に応じて記憶してく主記憶部Mを含む。
図2は、この発明の実施の形態1による運転支援装置の動作の一例を示すフローチャートである。
停車状態の車両において、自車両移動方向判断部12は、シフト検出器6からのシフトポジションにより自車両のトランスミッションのシフトポジションを確認する(ステップS1−1)。シフトポジションがニュートラルまたはパーキングであれば、周辺環境検出部11は、周辺検出センサ3より自車両周辺情報を取得する。周辺環境検出部11は、自車両周辺情報から周辺環境情報を求める。具体的には、自車両周辺の物***置と距離を取得する(ステップS1−2)。そして周辺環境検出部11は、自車両の左右前後の設定距離内の物体の有無情報を生成する(ステップS1−3)。
停車状態の車両において、自車両移動方向判断部12は、シフト検出器6からのシフトポジションにより自車両のトランスミッションのシフトポジションを確認する(ステップS1−1)。シフトポジションがニュートラルまたはパーキングであれば、周辺環境検出部11は、周辺検出センサ3より自車両周辺情報を取得する。周辺環境検出部11は、自車両周辺情報から周辺環境情報を求める。具体的には、自車両周辺の物***置と距離を取得する(ステップS1−2)。そして周辺環境検出部11は、自車両の左右前後の設定距離内の物体の有無情報を生成する(ステップS1−3)。
自車両移動方向判断部12は、周辺環境情報から周辺環境を認識し、自車両の移動方向の推定を行う。自車両移動方向判断部12は、物体の無い方向を自車両が移動する可能性がある方向とする。死角検出制御部13は、自車両の移動方向から死角検出エリアを決定する(ステップS1−4)。
ステップS1−1でシフトポジションが前進方向または後退方向である場合、自車両移動方向判断部12は、シフトポジションとハンドル角検出器7からのハンドル舵角から、自車両の移動方向を推定する(ステップS1−5)。死角検出制御部13は、ハンドル舵角も含めて推定した自車両の移動方向から死角検出エリアを決定する(ステップS1−6)。
自車両移動方向判断部12は、周辺環境情報が、例えば図3に示すように左右後方に物体OBが有ることを示す場合、自車両CARは前方向に移動すると推定する。死角検出制御部13は、前方向に対する死角を死角検出エリアとして決定する。
また自車両移動方向判断部12は、周辺環境情報が、図4に示すように左の前後に物体OBが有ることを示す場合、自車両CARは右側の前後方向に移動すると推定する。死角検出制御部13は、右方向に対する死角を死角検出エリアとして決定する。
また自車両移動方向判断部12は、周辺環境情報が、図4に示すように左の前後に物体OBが有ることを示す場合、自車両CARは右側の前後方向に移動すると推定する。死角検出制御部13は、右方向に対する死角を死角検出エリアとして決定する。
自車両移動方向判断部12はまた、シフト検出器6からのシフトポジションが前進方向で、ハンドル角検出器7からのハンドル舵角が左に切られている場合、自車両の移動方向は左前方向と推定する。死角検出制御部13は、前方向に移動する際の死角と左方向に動く際の死角を死角検出エリアとして決定する。
続いて、物体検出部14は、死角検出エリアに対して自車両に接近する移動物体を検出する処理を行う(ステップS1−7)。この検出方法については、CTA機能として一般的であるため詳細な説明を省略する。物体検出部14は、自車両に接近する移動物体の検出処理によって死角検出エリアに警報対象が見つかった場合(ステップS1−8)、表示装置4およびスピーカー5の少なくとも一方に警報信号を出力する。警報信号を受けた表示装置4、スピーカー5は、警報を発生する(ステップS1−9)。
以上のようなこの発明による運転支援装置では、トランスミッションのシフトポジションがニュートラルまたはパーキングであっても、自車両の周辺環境情報を周辺物体センサにより検出することで自車両の移動方向を推定し、適切な方向に死角検出処理を行うことが可能となる。これにより、急遽、トランスミッションのシフトポジションが切り替えられて車両が発進したとしても、車両が動き出す前、または動き出した直後に死角検出エリアにある物体に関してユーザに警報を行うことが可能となる。
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2による運転支援装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2では、運転支援制御装置1において、実施の形態1に加えて、駐車方向記憶部16および輪止め位置記憶部17が追加されている。その他の部分は実施の形態1のものと基本的に同じである。なお駐車方向記憶部16および輪止め位置記憶部17は、周辺環境検出部11に含まれるものとしてもよい。
図5は、この発明の実施の形態2による運転支援装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2では、運転支援制御装置1において、実施の形態1に加えて、駐車方向記憶部16および輪止め位置記憶部17が追加されている。その他の部分は実施の形態1のものと基本的に同じである。なお駐車方向記憶部16および輪止め位置記憶部17は、周辺環境検出部11に含まれるものとしてもよい。
駐車方向記憶部16は、自車両が最後に駐車した際の駐車方向を記憶する。駐車方向は、前方駐車、後方駐車、左右の縦列駐車を含む。最終駐車方向は、ユーザが自動駐車支援機能を使用する際に指定した駐車方法により判断されるものでもよい。また、最後に駐車した駐車方向は、自動駐車支援機能が自動で選択した駐車方法から判断されるものでもよい。自動駐車支援機能を使用した場合の最終駐車方向は、運転支援制御装置1外部の自動駐車支援機能部から外部情報INFとして入力される。また、最終駐車方向は、エンジンオフ前、または電源オフ前の最終の自車両の移動方向としてもよい。エンジンオフ前、または電源オフ前の最終の自車両の移動方向は、自車両移動方向判断部12の自車両の移動方向を更新しながら記憶しておき、用いればよい。
駐車方向記憶部16が記憶した駐車方向情報は、周辺環境検出部11により読み出され、自車両の出庫方向を特定するために用いられる。自車両移動方向判断部12は、自車両の駐車方向から出庫するとして移動方向を推定する。なお、駐車方向を使用した移動方向推定は、エンジンオン後から設定速度で走行するまで使用できるものとしてもよい。
輪止め位置記憶部17は、自車両が最後にした際の駐車した場所に輪止めがあると認識された場合にその位置を記憶する。この認識自体には周辺環境検出部11に接続されている周辺検出センサ3からの自車両周辺情報を用いればよい。
輪止め位置記憶部17が記憶した輪止め位置情報は、周辺環境検出部11により読み出され、自車両の出庫方向を特定するために用いられる。自車両移動方向判断部12は、輪止めが配置されている方向に自車両が移動する可能性はないものとして移動方向を推定する。なお、輪止め位置を使用した移動方向推定は、エンジンオン後から設定速度で走行するまで使用できるものとしてもよい。
駐車方向情報および輪止め位置情報は、周辺検出センサ3からの自車両周辺情報と組み合わせて自車両移動方向判断部12で自車両の移動方向の判断に用いられる。駐車方向情報および輪止め位置情報は実際には主記憶部Mに一次的に記憶される。
図6、7はこの発明の実施の形態2による運転支援装置の動作の一例を示すフローチャートである。図6は駐車方向記憶部16および輪止め位置記憶部17の動作の部分のフローチャートである。図7は図6に続くフローチャートである。
まず、自車両が駐車するタイミングで、駐車方向記憶部16により最後の駐車方向が記憶される(ステップS2−1)。また輪止め位置記憶部17で駐車中に輪留めが検出されていれば、輪止め位置が記憶される(ステップS2−2)。
続いて図7に移り、自車両が出庫する際、自車両移動方向判断部12は、シフト検出器6からのシフトポジションにより自車両のトランスミッションのシフトポジションを確認する(ステップS3−1)。周辺環境検出部11は、シフトポジションがニュートラルまたはパーキングであれば、駐車方向記憶部16および輪止め位置記憶部17から最後の駐車方向情報と輪止め位置情報を取得する(ステップS3−2、S3−3)。
そして自車両移動方向判断部12は、周辺環境検出部11からの最後の駐車方向情報および輪止め位置情報に従って自車両の移動方向の推定を行う。一般的には車両後方に移動して駐車する可能性が高く、この場合には、最後の駐車方向とは反対の前方を出庫方向とする。自車両移動方向判断部12は、最後の駐車方向とは反対の前方を移動方向と推定する。なお、自車両移動方向判断部12は、駐車方向記憶部16および輪止め位置記憶部17から直接、駐車方向および輪止め位置を受けるようにしてもよい。
また、輪止めがある場合、車両が輪止めがある方向に移動する可能性が無い。自車両移動方向判断部12は、輪止めがある方向と反対側を移動方向とする。
死角検出制御部13は、自車両移動方向判断部12で推定した自車両の移動方向から死角検出エリアを決定する(ステップS3−4)。
ステップ3−1でシフトポジションが前進方向または後退方向である場合、自車両移動方向判断部12は、シフトポジションとハンドル角検出器7からのハンドル舵角と合わせて、自車両の移動方向を推定する(ステップS3−5)。死角検出制御部13は、ハンドル舵角も含めて推定した自車両の移動方向から死角検出エリアを決定する(ステップS3−6)。
上述のように、一般的には、車両後方に移動して駐車する可能性が高く、この場合には、最後の駐車方向とは反対の前方を出庫方向とする。そこで図8に示すように、自車両移動方向判断部12は自車両CARの最後の駐車方向の前方を移動方向と推定する。移動方向の左右前方には物体OBが存在する可能性がある。死角検出制御部13は、前方向に対する死角を死角検出エリアとして決定する。
また上述のように、輪止めがある場合、車両が輪止めがある方向に移動する可能性が無い。そこで図9に示すように、自車両移動方向判断部12は自車両CARの輪止めと反対側を移動方向と推定する。移動方向の左右には物体OBが存在する可能性がある。図9の場合、死角検出制御部13は、自車両CARの後方向に対する死角を死角検出エリアとして決定する。
以降、死角検出エリアにおいて物体が存在する場合に警報を発生するステップS3−7、S3−8,S3−9の動作については、上記実施の形態1の図2のステップS1−7、S1−8,S1−9の動作と同じであり、説明を省略する。
なお、自車両の移動方向は、自車両の駐車方向および輪止め位置の少なくとも一方から推定すればよい。
以上のようなこの発明による運転支援装置では、トランスミッションのシフトポジションがニュートラルまたはパーキングであっても、自車両の駐車方向および輪止め位置を記憶しておくことで、自車両の駐車方向および輪止め位置の情報から自車両の移動方向を推定し、適切な方向に死角検出処理を行うことが可能となる。
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3による運転支援装置の構成を示すブロック図である。実施の形態3では、実施の形態2に加えて、路車間通信装置8、自己位置判別装置9、自己位置−地図照合部18が追加されている。その他の部分は実施の形態1,2のものと基本的に同じである。
図10は、この発明の実施の形態3による運転支援装置の構成を示すブロック図である。実施の形態3では、実施の形態2に加えて、路車間通信装置8、自己位置判別装置9、自己位置−地図照合部18が追加されている。その他の部分は実施の形態1,2のものと基本的に同じである。
路車間通信装置8は、周辺環境検出部11に自車両付近に限定された道路情報を示す第1の自車両周辺道路情報を送る。周辺環境検出部11は送られてきた第1の自車両周辺道路情報に従って自車両が進むことが可能な方向を特定し、第1の移動可能方向として自車両移動方向判断部12に送る。自車両移動方向判断部12は、路車間通信装置8からの第1の自車両周辺道路情報による周辺環境検出部11からの第1の移動可能方向に基づき自車両の移動方向を判断する。
自己位置判別装置9は、GPS(Global Positioning System)を含む測位システムによりGPS信号である自車両位置情報を自己位置−地図照合部18に送る。自己位置−地図照合部18は、地図情報の中から自車両の付近の地図情報を選択して第2の自車両周辺道路情報を周辺環境検出部11に送る。地図情報は例えば主記憶部Mに予め格納しておく。周辺環境検出部11は、送られてきた第2の自車両周辺道路情報に従って自車両が進むことが可能な方向を特定し、第2の移動可能方向として自車両移動方向判断部12に送る。自車両移動方向判断部12は、自己位置−地図照合部18からの第2の自車両周辺道路情報による周辺環境検出部11からの第2の移動可能方向に基づき自車両の移動方向を判断する。
なお、路車間通信装置8からの路車通信による第1の自車両周辺道路情報、自己位置−地図照合部18による自己位置と地図による第2の自車両周辺道路情報は、実施の形態1の周辺検出センサ3からの周辺物体による自車両周辺情報、および実施の形態2の駐車方向情報、輪止め位置情報と組み合わせて自車両移動方向判断部12における自車両の移動方向の判断に用いてもよい。
図11はこの発明の実施の形態3による運転支援装置の動作の一例を示すフローチャートである。
停車状態の車両において、自車両移動方向判断部12は、シフト検出器6からのシフトポジションにより自車両のトランスミッションのシフトポジションを確認する(ステップS4−1)。
停車状態の車両において、自車両移動方向判断部12は、シフト検出器6からのシフトポジションにより自車両のトランスミッションのシフトポジションを確認する(ステップS4−1)。
シフトポジションがニュートラルまたはパーキングであれば、周辺環境検出部11は、路車間通信装置8から路車間通信により得られた第1の自車両周辺道路情報を取得する(ステップS4−4)。また、自己位置−地図照合部18は、自己位置判別装置9より、自車両位置情報を取得する(ステップS4−2)。
そして自己位置−地図照合部18は、自車両位置と地図情報から第2の自車両周辺道路情報求める。周辺環境検出部11は、第2の自車両周辺道路情報から、自車両に対する進行可能なエリアを示す道路情報、すなわち第2の移動可能方向を求める(ステップS4−3)。
また周辺環境検出部11は、路車間通信装置8からの第1の自車両周辺道路情報に従って自車両に対する進行可能なエリアを示す道路情報、すなわち第1の移動可能方向を求める(ステップS4−5)。
自車両移動方向判断部12は、自車両に対する進行可能なエリアを統合して自車両の移動方向を推定する。自車両移動方向判断部12は例えば、第1の移動可能方向と第2の移動可能方向の重複する部分を移動方向として推定することができる。また自車両移動方向判断部12は、第1の移動可能方向および第2の移動可能方向のいずれか一方だけに基づいて移動方向として推定するようにしてもよい。
死角検出制御部13は、自車両移動方向判断部12で推定した自車両の移動方向から死角検出エリアを決定する(ステップS4−8)。
ステップ4−1でシフトポジションが前進方向または後退方向である場合、自車両移動方向判断部12は、シフトポジションとハンドル角検出器7からのハンドル舵角と合わせて、自車両の移動方向を推定する(ステップS4−6)。死角検出制御部13は、ハンドル舵角も含めて推定した自車両の移動方向から死角検出エリアを決定する(ステップS4−7)。
図12に示すように、自車両周辺道路情報から自車両CARの後方に道路がある場合、自車両CARの後方が進行可能エリアとなる。そして自車両CARの後方側が移動方向と推定される。移動方向の左右には物体OBが存在する可能性がある。図12の場合、死角検出制御部13は、自車両CARの後方向に対する死角を死角検出エリアとして決定する。
以降、死角検出エリアにおいて物体が存在する場合に警報を発生するステップS4−9、S4−10,S4−11の動作については、上記実施の形態1、2の動作と同じであり、説明を省略する。
なお、上記の例では道路情報を求める手段として、路車間通信装置8と、自己位置判別装置9および自己位置−地図照合部18からなる装置を設けているが、いずれか一方を設けるようにしてもよい。
以上のようなこの発明による運転支援装置では、トランスミッションのシフトポジションがニュートラルやパーキングであっても、自車両の周辺の道路情報から移動方向を推定し、適切な方向に死角検出処理を行うことが可能となる。
また、各実施の形態について、各種機能ブロックで示された運転支援制御装置1は、コンピュータまたはデジタル回路で構成される。
この点に関し、これらの機能を実現する処理回路は、専用のハードウェアであっても、メモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、DSPともいう)であっても構成可能である。
図13は、これらの機能をハードウェアで構成した場合、図14は、ソフトウェアで構成した場合の、ハードウェア構成を概略的に示す図である。上記各部の機能を図13に示すハードウェアで構成した場合、処理回路1000は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。上記各部の機能それぞれは、処理回路で実現してもよいし、各部の機能をまとめて処理回路で実現してもよい。
上記各部の機能を図14に示すCPUで構成した場合、上記各部の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア、ファームウェア等は、プログラムとして記述され、メモリ2100に格納される。処理回路であるプロセッサ2000は、メモリ2100に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。
これらのプログラムは、上記各部の手順および方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリ2100とは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。
なお、上記各部の機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。また、処理に必要な各種情報は、ハードウェア構成の場合には回路に予め設定され、またソフトウェア構成の場合にはメモリに予め記憶させておく。
またこの発明は、上記各実施の形態に限定されるものではく、これらの可能な組合せを全て含む。
実施の形態1では自車両周辺情報、実施の形態2では最後の駐車方向、最後の駐車時の輪止め位置、実施の形態3では地図情報、道路情報、に従って自車両の移動方向を推定している。
例えば周辺環境検出部11および自車両移動方向判断部12は、自車両周辺情報による障害物が無い方向すなわち自車両が移動可能な方向と、地図情報、道路情報による道路方向すなわち自車両が移動可能な方向と、輪止めがない方向すなわち自車両が移動可能な方向と、のアンド条件で、自車両の移動可能な方向を判断する。
自車両の移動可能な方向に最後の駐車方向が含まれる場合は、死角検出制御部13は、最後の駐車方向に対して検出を行うように検出制御を行う。自車両が移動可能な方向に最後の駐車方向が含まれない場合は、死角検出制御部13は、自車両が移動可能な方向に対して検出を行うように検出制御を行う。
実施の形態1では自車両周辺情報、実施の形態2では最後の駐車方向、最後の駐車時の輪止め位置、実施の形態3では地図情報、道路情報、に従って自車両の移動方向を推定している。
例えば周辺環境検出部11および自車両移動方向判断部12は、自車両周辺情報による障害物が無い方向すなわち自車両が移動可能な方向と、地図情報、道路情報による道路方向すなわち自車両が移動可能な方向と、輪止めがない方向すなわち自車両が移動可能な方向と、のアンド条件で、自車両の移動可能な方向を判断する。
自車両の移動可能な方向に最後の駐車方向が含まれる場合は、死角検出制御部13は、最後の駐車方向に対して検出を行うように検出制御を行う。自車両が移動可能な方向に最後の駐車方向が含まれない場合は、死角検出制御部13は、自車両が移動可能な方向に対して検出を行うように検出制御を行う。
1 運転支援制御装置、2 死角検出センサ、3 周辺検出センサ、4 表示装置、5 スピーカー、6 シフト検出器、7 ハンドル角検出器、8 路車間通信装置、9 自己位置判別装置、11 周辺環境検出部、12 自車両移動方向判断部、13 死角検出制御部、14 物体検出部、15 警報制御部、16 駐車方向記憶部、17 輪止め位置記憶部、18 自己位置−地図照合部、100 運転支援装置。
Claims (11)
- 自車両の周辺情報を自車両周辺情報として検出する周辺検出部と、
前記自車両の死角となるそれぞれの死角検出エリア内の物体をエリア物体情報として検出する複数の死角検出センサと、
前記自車両周辺情報および前記エリア物体情報に従って前記自車両の死角における物体の存在の報知を行う運転支援制御装置と、
を備え、
前記運転支援制御装置は、
前記周辺検出部から入力された前記自車両周辺情報から自車両周辺の物体の有無を含む周辺環境情報を検出する周辺環境検出部と、
前記周辺環境検出部からの前記周辺環境情報から自車両の移動方向を判断する自車両移動方向判断部と、
前記自車両移動方向判断部で判断された前記自車両の移動方向から、検出すべき死角検出エリアを判定する死角検出制御部と、
前記複数の死角検出センサのそれぞれから取り込んだ前記エリア物体情報と前記死角検出制御部で判定された前記死角検出エリアに従って、適切な死角検出エリアに対して物体検出を行う物体検出部と、
前記物体検出部での前記物体検出の結果、物体の検出があった場合、警報信号を生成し警報を発生させる警報制御部と、
を含む運転支援装置。 - 前記自車両移動方向判断部は、現在から時間経過後の前記自車両の移動方向を予測する、請求項1に記載の運転支援装置。
- 前記周辺検出部は、少なくとも1つのセンサで構成され、自車両の周辺の立体物の有無および位置を検知する、請求項1または2に記載の運転支援装置。
- 前記周辺環境検出部は、前記自車両が最後に駐車した駐車方向を前記周辺環境情報に含まれる情報として記憶し、
前記自車両移動方向判断部は、前記周辺環境検出部からの前記周辺環境情報に含まれる自車両が最後に駐車した駐車方向より、自車両の移動方向を判断する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の運転支援装置。 - 前記周辺環境検出部は、前記自車両が最後に駐車した駐車場所の輪止めの位置を前記周辺環境情報に含まれる情報として記憶し、
前記自車両移動方向判断部は、前記周辺環境検出部からの前記周辺環境情報に含まれる自車両が最終的に駐車した駐車場所の輪止めの位置により、自車両の移動方向を判断する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の運転支援装置。 - 前記自車両付近に限定された道路情報を示す第1の自車両周辺道路情報を出力する路車間通信装置をさらに備え、
前記周辺環境検出部は、前記第1の自車両周辺道路情報から第1の移動可能方向を求め、
前記自車両移動方向判断部は、前記第1の移動可能方向から自車両の移動方向を判断する、
請求項1から5までのいずれか1項に記載の運転支援装置。 - 地図情報を格納した主記憶部をさらに備え、
前記周辺環境検出部は、前記地図情報から前記自車両の第2の移動可能方向を求め、
前記自車両移動方向判断部は、前記第2の移動可能方向から自車両の移動方向を判断する、
請求項1から6までのいずれか1項に記載の運転支援装置。 - 自車両位置情報を発生する自己位置判別装置と、
前記地図情報のうちの前記自車両位置情報に従った第2の自車両周辺道路情報を求める自己位置−地図照合部と、
をさらに備え、
前記周辺環境検出部は、前記自己位置−地図照合部からの第2の自車両周辺道路情報から前記第2の移動可能方向を求める、
請求項7に記載の運転支援装置。 - 前記自車両の動作状態を検出する車両状態検出部をさらに備え、
前記自車両移動方向判断部は、前記車両状態検出部からの前記自車両の動作状態も考慮して自車両の移動方向を判断する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の運転支援装置。 - 前記車両状態検出部は、前記自車両のハンドル舵角を検出するハンドル角検出器と、前記自車両のトランスミッションのシフトポジションを検出するシフト検出器と、を含み、
自車両移動方向判断部は、前記シフトポジションと前記ハンドル舵角に従って自車両の前記移動方向を判断する、請求項9に記載の運転支援装置。 - 自車両の周辺情報を自車両周辺情報として検出する周辺検出部と、
前記自車両の死角となるそれぞれの死角検出エリア内の物体をエリア物体情報として検出する複数の死角検出センサと、
前記自車両周辺情報および前記エリア物体情報に従って前記自車両の死角における物体に関する報知を行う運転支援制御装置と、
を備えた運転支援装置においてコントローラにより実行される運転支援方法であって、
前記周辺検出部から入力された前記自車両周辺情報から自車両周辺の物体の有無を含む周辺環境情報を検出する工程と、
前記周辺環境情報から自車両の移動方向を判断する工程と、
前記自車両の移動方向から、検出すべき死角検出エリアを判定する工程と、
前記複数の死角検出センサのそれぞれから取り込んだ前記エリア物体情報と前記死角検出エリアに従って、適切な死角検出エリアに対して物体検出を行う工程と、
前記物体検出の結果、物体の検出があった場合に警報を発生させる工程と、
を備えた運転支援方法。
Priority Applications (1)
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JP2017215626A JP2019087095A (ja) | 2017-11-08 | 2017-11-08 | 運転支援装置および運転支援方法 |
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JP7484270B2 (ja) | 2020-03-18 | 2024-05-16 | 株式会社デンソー | 車両に搭載して用いられる計測装置ユニットおよび車両における障害物検出方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011219090A (ja) * | 2011-05-30 | 2011-11-04 | Denso Corp | 運転支援装置 |
JP2015058842A (ja) * | 2013-09-19 | 2015-03-30 | 本田技研工業株式会社 | 接触回避制御装置および接触回避制御方法 |
-
2017
- 2017-11-08 JP JP2017215626A patent/JP2019087095A/ja active Pending
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