JP2019083672A - インバータ並びにモータの駆動制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの駆動制御において、補償電流制御のためのルックアップテーブルの大容量化を抑制すると共に制御装置の小型化と制御コストの低減を図る。【解決手段】モータ3を駆動制御するインバータ2は、モータ3のトルク指令値と回転角とに応じたd軸電流指令値が引き出される第一のルックアップテーブルと、前記トルク指令値と前記回転角とに応じたq軸電流指令値が引き出される第二のルックアップテーブルと備える。インバータ2は、d軸電流検出値と前記d軸電流指令値とに基づきデッドビート電流制御を行い、d軸電圧指令値を算出する。また、q軸電流検出値と前記q軸電流指令値とに基づきデッドビート電流制御を行い、q軸電圧指令値を算出する。そして、前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値とに基づき前記モータに供する電圧を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、インバータにより駆動されるモータ(同期電動機)の空間高調波リプルを抑制する補償電流の制御に関する。
モータの空間高調波に由来するトルクリプルを抑制するために補償電流指令を生成する技術は以下の二つの方式に大別される。すなわち、軸トルク検出手段を備えて補償電流指令をモータ運用時に学習する方式(特許文献1)と、予め用意したリプル補償用ルックアップテーブルに基づきフィードフォワード的に補償電流指令を与える方式(特許文献2)とに大別される。特に、後者の方式は、テーブル作成時のみ軸トルクの検出を行う一方で、モータ運用時には軸トルクの検出を必要としない。
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特開2013−198221号公報 特開2011−50118号公報
モータの空間高調波に由来するリプルはモータの回転角(位置)に応じて周期的に発生するので、補償用ルックアップテーブルもモータの回転角を入力として補償電流指令を生成する。したがって、高次のトルク脈動や高速回転時に発生するトルク脈動を補償する場合は補償電流指令も高周波数となり、インバータの電流制御の帯域が問題になる。
一般に電流制御は高周波数になるほど、ボード線図での振幅(ゲイン)は減衰し、位相遅れは大きくなる。このため補償電流指令が高周波数になったとき補償電流指令波形と実際の出力電流波形の間のずれが拡大し、正確にリプルを補償できなくなる。
これに対し、特許文献2の方式では、ルックアップテーブルの作成時に回転角速度(回転周波数)に応じた振幅の減衰や位相の遅れの情報も学習させ、ルックアップテーブルに含めることで補償している。この方法はモータの機械的な構造だけでなくインバータの遅れ特性まで含めてルックアップテーブルを学習しているため、正確な補償が可能となる利点がある。
しかしながら、ルックアップテーブルの学習に用いたインバータと同じ電流制御のゲインや無駄時間を持つインバータでなければ補償できない。
また、回転角速度に応じて変化する遅れ量もルックアップテーブルで補償するため、ルックアップテーブルのサイズ(容量)が大きくなるという問題もある。
さらに、高速回転に対応したルックアップテーブルを作成するためには、高周波数のトルク脈動を検出できる広帯域な軸トルク検出手段が必要となる。
本発明は、上記の事情の鑑み、モータの駆動制御において、補償電流制御のためのルックアップテーブルの大容量化を抑制すると共に制御装置の小型化と制御コストの低減を図ることを課題とする。
そこで、本発明の一態様は、モータを駆動制御するインバータであって、モータのトルク指令値と回転角とに応じたd軸電流指令値が引き出される第一のルックアップテーブルと、前記トルク指令値と前記回転角とに応じたq軸電流指令値が引き出される第二のルックアップテーブルと、現在の時刻に計測されたd軸電流検出値と前回のd軸電圧指令値と前回のd軸外乱電圧推定値とから前記モータの離散化モデルに基づく演算により次の時刻のd軸電流予測値を算出し、この算出された次の時刻のd軸電流予測値と前記モータの巻線抵抗、回転角速度及び永久磁石磁束とに基づき当該次の時刻のd軸外乱電圧推定値を算出し、この算出された次の時刻のd軸外乱電圧推定値と前記算出された次の時刻のd軸電流予測値と前記引き出された前記d軸電流指令値とに基づき当該次の時刻のd軸電圧指令値を算出する第一の制御部と、現在の時刻に計測されたq軸電流検出値と前回のq軸電圧指令値と前回のq軸外乱電圧推定値とから前記モータの離散化モデルに基づく演算により次の時刻のq軸電流予測値を算出し、この算出された次の時刻のq軸電流予測値と前記モータの巻線抵抗、回転角速度及び永久磁石磁束とに基づき当該次の時刻のq軸外乱電圧推定値を算出し、この算出された次の時刻のq軸外乱電圧推定値と前記算出された次の時刻のq軸電流予測値と前記引き出された前記q軸電流指令値とに基づき当該次の時刻のq軸電圧指令値を算出する前記第二の制御部とを有し、前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値とに基づき前記モータに供する電圧を生成する。
本発明の一態様は、前記インバータにおいて、前記第一のルックアップテーブルと前記第二のルックアップテーブルに供される回転角に前記モータの回転角速度と電流制御の周期の2倍値との積を加算する加算部をさらに備える。
本発明の一態様は、モータのトルク指令値と回転角とに応じたd軸電流指令値が引き出される第一のルックアップテーブルと、前記トルク指令値と前記回転角とに応じたq軸電流指令値が引き出される第二のルックアップテーブルとを有するインバータによるモータの駆動制御方法であって、現在の時刻に計測されたd軸電流検出値と前回のd軸電圧指令値と前回のd軸外乱電圧推定値とから前記モータの離散化モデルに基づく演算により次の時刻のd軸電流予測値を算出し、この算出された次の時刻のd軸電流予測値と前記モータの巻線抵抗、回転角速度及び永久磁石磁束とに基づき当該次の時刻のd軸外乱電圧推定値を推定し、この算出された次の時刻のd軸外乱電圧推定値と前記算出された次の時刻のd軸電流予測値と前記引き出された前記d軸電流指令値とに基づき当該次の時刻のd軸電圧指令値を算出する過程と、現在の時刻に計測されたq軸電流検出値と前回のq軸電圧指令値と前回のq軸外乱電圧推定値とから前記モータの離散化モデルに基づく演算により次の時刻のq軸電流予測値を算出し、この算出された次の時刻のq軸電流予測値と前記モータの巻線抵抗、回転角速度及び永久磁石磁束とに基づき当該次の時刻のq軸外乱電圧推定値を算出し、この算出された次の時刻のq軸外乱電圧推定値と前記算出された次の時刻のq軸電流予測値と前記引き出された前記q軸電流指令値とに基づき当該次の時刻のq軸電圧指令値を算出する過程と、前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値とに基づき前記モータに供する電圧を生成する過程とを有する。
以上の本発明によれば、モータの駆動制御において、補償電流制御のためのルックアップテーブルの大容量化を抑制すると共に制御装置の小型化と制御コストの低減を図ることができる。
本発明の一態様であるインバータを備えたモータ駆動システムのブロック構成図。 図1のインバータにおける補償電流制御装置のブロック構成図。 図2の補償電流制御装置におけるデッドビート電流制御部のブロック構成図。 (a)はデッドビート電流制御器(DB)とPI(比例積分)電流制御器(PI)のゲイン(gain[dB])を比較したBode線図、(b)はデッドビート電流制御器(DB)とPI電流制御器(PI)の位相遅れ(phase[degree])を比較したBode線図。 (a)は位相の遅れ補償を適用しなかった場合のd軸電流波形図、(b)は当該場合のq軸電流波形図、(c)は当該場合のトルク波形図。 (a)は位相の遅れ補償を適用した場合のd軸電流波形図、(b)は当該場合のq軸電流波形図、(c)は当該場合のトルク波形図。
以下に図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1に例示されたモータ駆動システム1は、本発明の一態様であるインバータ2が適用されたインバータシステムであって、インバータ2とモータ3は三相電線5で接続され、モータ3は負荷4にカップリングされている。
インバータ2は、外部から与えられたトルク指令値Te *がモータ3の軸に生じるように三相電線5に流れる電流を制御することにより、モータ3を駆動制御する。以下にインバータ2の各機能部について説明する。
回転角・回転角速度検出部20は、モータ3に具備された回転角センサ6から供されたモータ3の回転角θとこの回転角θに基づく回転角速度ωとをトルク・電流制御部21に出力する。
トルク・電流制御部21は、外部からのトルク指令値Te *と、回転角・回転角速度検出部20からの回転角θ及び回転角速度ωと、座標変換部22からのd軸電流検出値id及びq軸電流検出値iqとに基づき、d軸電流指令値id *及びq軸電流指令値iq *を出力する。
座標変換部22は、三相電線5に付帯された電流センサ7から供された三相電流検出値iu,iv,iwを回転角・回転角速度検出部20からの回転角θに基づく座標変換によりd軸電流検出値id及びq軸電流検出値iqに変換する。
座標変換部23は、トルク・電流制御部21から供されたd軸電圧指令値vd *及びq軸電圧指令値vq *を回転角・回転角速度検出部20からの回転角θに基づく座標変換により三相電圧指令値vu *,vv *,vw *に変換する。
PWM部24は、PWM部24内にある各相のスイッチング素子をオンオフ制御することにより、座標変換部23からの三相電圧指令値vu *,vv *,vw *に基づく電圧を生成し、三相電線5を介してモータ3に出力する。
また、トルク・電流制御部21は、モータ空間高調波由来のトルクリプルを抑制するための図2に示す補償電流制御装置10を実装する。
(補償電流制御装置10の態様例)
補償電流制御装置10は、図2に示されたように、加算部11、二次元ルックアップテーブル12d,12q及びデッドビート電流制御器13d,13qを実装する。
加算部11は、回転角・回転角速度検出部20から回転角θ及び回転角速度ωを受けると、位相遅れ補償として、回転角速度ωと電流制御の周期Tsの2倍値との積を回転角θに加算する。この積が加算された回転角θは、二次元ルックアップテーブル12d,12qを利用したデッドビート電流制御器13d,13qでの電流制御に供される。
二次元ルックアップテーブル12d,12qは、外部からの同期座標系のd軸、q軸についてのトルク指令値Te *と加算部11からの回転角θとに応じて引き出される電流指令値(d軸電流指令値id *、q軸電流指令値iq *)を各々予め学習して格納したものである。尚、二次元ルックアップテーブル12dは本発明の第一のルックアップテーブルに相当し、二次元ルックアップテーブル12qは本発明の第二のルックアップテーブルに相当する。
デッドビート電流制御器13d,13qは、座標変換部22を介した電流センサ7からの「d軸電流検出値id」,「q軸電流検出値iq」と、二次元ルックアップテーブル12d,12qからの「d軸電流指令値id *」,「q軸電流指令値iq *」とに基づき、「d軸電圧指令値vd *」,「q軸電圧指令値vq *」を出力する。尚、デッドビート電流制御器13dは本発明の第一の制御部に相当し、デッドビート電流制御器13qは本発明の第二の制御部に相当する。
d軸電圧指令値vd *とq軸電圧指令値vq *は、図1の座標変換部23を介してPWM部24に供される。PWM部24の出力側では、三相電線5に付帯された電流センサ7から、三相電流検出値iu,iv,iwが出力される。電流センサ7は非特許文献4の電流検出方式により三相電流検出値iu,iv,iwを算出する。そして、この三相電流検出値iu,iv,iwは、座標変換部22により「d軸電流検出値id」,「q軸電流検出値iq」に変換された後、トルク・電流制御部21にフィードバックされることによりd,q軸電流が制御される。
また、デッドビート電流制御器13d,13qは、ディジタル制御のサンプル時刻kにおいて次のサンプル時刻k+1の電流値を予測する。そして、この電流値に基づき算出した電圧指令値を時刻k+1からk+2にかけて座標変換部23を介してPWM部24に出力することにより、時刻k+2の電流を電流指令値に一致させる(例えば、非特許文献1−4)。
デッドビート電流制御器13d,13qは、図3に例示されたように、電流予測部131、外乱電圧推定部132及び電圧指令計算部133を実装する。
図示の態様では、時刻kに開始され、時刻k+1から時刻k+2にかけて座標変換部23を介してPWM部24に供される電圧指令値v* dq,k+1が計算される。
電流予測部131は、「現在の時刻kに計測された電流値」と「前回の電圧指令値」と「前回の外乱電圧推定値」とから同期電動機(モータ3)の離散化モデルに基づく以下の式(1)の演算により「次の時刻k+1の電流予測値」を算出する。
Figure 2019083672
外乱電圧推定部132は、前記算出された「次の時刻k+1の電流予測値」と「モータ3の巻線抵抗と回転角速度及び永久磁石磁束」とから以下の式(2)の演算により「次の時刻k+1の外乱電圧推定値」を算出する。
Figure 2019083672
電圧指令計算部133は、前記算出された「時刻k+1の外乱電圧推定値」と前記算出された「次の時刻k+1の電流予測値」と二次元ルックアップテーブル12d,12qから引き出されたトルク指令値Te *と回転角θとに応じた「時刻kの電流指令値」とから以下の式(3)の演算により「時刻k+1の電圧指令値」を算出する。
Figure 2019083672
この「時刻k+1の電圧指令値」は、時刻k+1からk+2にかけて座標変換部23を介してPWM部24に出力される。
以上のように、「現在の時刻kにセットされた電流指令値」は時刻k+2に実現されることになり、電流は指令値に2サンプル周期遅れで追従するよう制御される。
(本実施形態の動作例)
本実施形態のデッドビート電流制御器13は、ゲインが高周波数領域まで一定である、位相遅れがどの周波数においても電流制御の周期Tsの2倍で一定であるという特徴を利用して、トルクリプルを補償する電流指令波形をずれなく出力する。
図4は本態様のデッドビート電流制御器(DB)とPI(比例積分)電流制御器(PI)のBode線図である。
図4(a)はデッドビート電流制御器(DB)及びPI電流制御器(PI)のゲイン(gain[dB])を比較したものである。PI電流制御器(PI)のゲインが周波数の上昇にしたがって減衰するのに対し、デッドビート電流制御器(DB)のゲインは高周波数領域まで一定となる。したがって、デッドビート電流制御器(DB)では高周波数の領域でも指令値通りの振幅の電流波形を出力できる。
図4(b)はデッドビート電流制御器(DB)及びPI電流制御器(PI)の位相遅れ(phase[degree])を比較したものである。PI電流制御器の位相遅れは制御器の比例・積分ゲインの設定に応じて変化するのに対し、デッドビート電流制御器の位相遅れは2×Tsで一定である。図4では周期Tsが100μsに設定されており、例えば、横軸の値1400Hzの時の遅れは1400×360×2×100×10-6=100.8°となる。モータが回転角速度ωで回転しているとき、位相遅れを補償せずに電流制御した場合は回転角θからルックアップテーブルで生成された電流指令値が実際に出力されるのは2×Ts後となり、この時の回転角はすでにθではなくθ+2×ω×Tsとなっている。そこで、図2に示したように回転角速度ωに2×Tsをかけた位相を補償すれば二次元ルックアップテーブル12d,12qの各々の回転角に一致させて電流を出力することができる。
図5に位相の遅れ補償を適用しなかった場合のd軸電流波形(a)、q軸電流波形(b)、トルク波形(c)を示す。また、図6に位相の遅れ補償を適用した場合のd軸電流波形(a)、q軸電流波形(b)、トルク波形(c)を示す。補償を入れなかった場合は電流と回転角の関係がルックアップテーブルで指定したものから2×ω×Tsずれているため、空間高調波を正確に補償できず大きなトルクリプルが発生している。補償を入れた場合はルックアップテーブルで指定した通りの回転角と電流の関係が保たれるため、空間高調波に由来するトルクリプルが抑制されている。
(本実施形態の効果)
従来の制御方式(例えば、特許文献2)は、ルックアップテーブル(トルクリプル補償電流テーブル)の学習にインバータと同じ電流制御のゲインや無駄時間等が適用され、インバータの特性に依存することになる。
これに対して、本実施形態のインバータ2とこれによるモータ3の駆動制御方法に供される二次元ルックアップテーブル12d,12qは、モータ3の回転角のみに依存し、インバータ2の特性に依存しない。したがって、新規設計のモータについて、二次元ルックアップテーブル12d,12qを作成すれば、特定のインバータに限定することなく、様々なインバータに対応できる。
また、従来の制御方式は、回転角速度に応じて変化する遅れ量もルックアップテーブルで補償するため、ルックアップテーブルのサイズが大きくなる。
これに対して、本実施形態のインバータ2とこれによるモータ3の駆動制御方法は、回転角速度に応じて変化する遅れ量については、ルックアップテーブルではなく、ω×2×Tsの演算により補償するので、ルックアップテーブルのサイズが小さくて済む。これにより、本システムの制御装置を小型化、低コスト化できる。
さらに、従来の制御方式は、周波数に応じたインバータの遅れ特性まで含めてルックアップテーブルを学習するため、インバータの無駄時間や電流制御のゲインにテーブルが依存する。
これに対して、本実施形態のインバータ2とこれによるモータ3の駆動制御方法は、位相遅れは電流制御2周期で一定であるというデッドビート電流制御の特徴を利用する。したがって、周波数に応じた位相遅れ補償やインバータや電流制御器のゲインに合わせた遅れ補償の調整は不要となる。よって、制御構成が簡素となり、本システムの制御装置を低コスト化できる。また、制御器の調整工数を低減できる。
また、従来の制御方式では、高速回転に対応したルックアップテーブルを作成するためには、高周波数のトルク脈動を検出できる広帯域な軸トルク検出手段が必要となる。
これに対して、本実施形態のインバータ2とこれによるモータ3の駆動制御方法は、回転角速度のルックアップテーブルを要しない。したがって、ルックアップテーブル生成時のモータの回転角速度は軸トルクメータの帯域内の低速で良いにも関わらず、モータ運用時には軸トルクメータで検出不可能な高速域の高周波トルクまでも同様に補償可能である。さらに、回転角速度毎のルックアップテーブルを作成する必要がないため、ルックアップテーブル作成時の試験工数を低減できる。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲内で様々な態様で実施が可能である。
1…モータ駆動システム
2…インバータ
3…モータ
4…負荷
5…三相電線
10…補償電流制御装置
11…加算部
12d…二次元ルックアップテーブル(第一のルックアップテーブル)、12q…二次元ルックアップテーブル(第二のルックアップテーブル)
13…デッドビート電流制御器、13d…デッドビート電流制御器(第一の制御部)、13q…デッドビート電流制御器(第二の制御部)
131…電流予測部、132…外乱電圧推定部、133…電圧指令計算部

Claims (3)

  1. モータを駆動制御するインバータであって、
    モータのトルク指令値と回転角とに応じたd軸電流指令値が引き出される第一のルックアップテーブルと、
    前記トルク指令値と前記回転角とに応じたq軸電流指令値が引き出される第二のルックアップテーブルと、
    現在の時刻に計測されたd軸電流検出値と前回のd軸電圧指令値と前回のd軸外乱電圧推定値とから前記モータの離散化モデルに基づく演算により次の時刻のd軸電流予測値を算出し、この算出された次の時刻のd軸電流予測値と前記モータの巻線抵抗、回転角速度及び永久磁石磁束とに基づき当該次の時刻のd軸外乱電圧推定値を算出し、この算出された次の時刻のd軸外乱電圧推定値と前記算出された次の時刻のd軸電流予測値と前記引き出された前記d軸電流指令値とに基づき当該次の時刻のd軸電圧指令値を算出する第一の制御部と、
    現在の時刻に計測されたq軸電流検出値と前回のq軸電圧指令値と前回のq軸外乱電圧推定値とから前記モータの離散化モデルに基づく演算により次の時刻のq軸電流予測値を算出し、この算出された次の時刻のq軸電流予測値と前記モータの巻線抵抗、回転角速度及び永久磁石磁束とに基づき当該次の時刻のq軸外乱電圧推定値を算出し、この算出された次の時刻のq軸外乱電圧推定値と前記算出された次の時刻のq軸電流予測値と前記引き出された前記q軸電流指令値とに基づき当該次の時刻のq軸電圧指令値を算出する前記第二の制御部と
    を有し、
    前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値とに基づき前記モータに供する電圧を生成することを特徴とするインバータ。
  2. 前記第一のルックアップテーブルと前記第二のルックアップテーブルに供される回転角に前記モータの回転角速度と電流制御の周期の2倍値との積を加算する加算部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のインバータ。
  3. モータのトルク指令値と回転角とに応じたd軸電流指令値が引き出される第一のルックアップテーブルと、前記トルク指令値と前記回転角とに応じたq軸電流指令値が引き出される第二のルックアップテーブルとを有するインバータによるモータの駆動制御方法であって、
    現在の時刻に計測されたd軸電流検出値と前回のd軸電圧指令値と前回のd軸外乱電圧推定値とから前記モータの離散化モデルに基づく演算により次の時刻のd軸電流予測値を算出し、この算出された次の時刻のd軸電流予測値と前記モータの巻線抵抗、回転角速度及び永久磁石磁束とに基づき当該次の時刻のd軸外乱電圧推定値を算出し、この算出された次の時刻のd軸外乱電圧推定値と前記算出された次の時刻のd軸電流予測値と前記引き出された前記d軸電流指令値とに基づき当該次の時刻のd軸電圧指令値を算出する過程と、
    現在の時刻に計測されたq軸電流検出値と前回のq軸電圧指令値と前回のq軸外乱電圧推定値とから前記モータの離散化モデルに基づく演算により次の時刻のq軸電流予測値を算出し、この算出された次の時刻のq軸電流予測値と前記モータの巻線抵抗、回転角速度及び永久磁石磁束とに基づき当該次の時刻のq軸外乱電圧推定値を算出し、この算出された次の時刻のq軸外乱電圧推定値と前記算出された次の時刻のq軸電流予測値と前記引き出された前記q軸電流指令値とに基づき当該次の時刻のq軸電圧指令値を算出する過程と、
    前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値とに基づき前記モータに供する電圧を生成する過程と
    を有することを特徴とするモータの駆動制御方法。
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