JP2019036695A - 窒化珪素材の加工方法 - Google Patents

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秀行 大国
Hideyuki Okuni
秀行 大国
基 永沢
Motoki Nagasawa
基 永沢
英章 粟田
Hideaki Awata
英章 粟田
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Abstract

【課題】加工速度が速い窒化珪素材の加工方法を提供する。【解決手段】窒化珪素材の表面を加工液の使用下で加工工具により加工する表面加工工程を備え、前記加工液は、CO2、CO32−、及びHCO3−から選択される1つ以上の成分を含み、前記加工液の溶存CO2濃度が1.49mg/L以上である窒化珪素材の加工方法。【選択図】なし

Description

本発明は、窒化珪素材の加工方法に関する。
半導体ウエハなどのセラミックス基板に用いられる素材として、特許文献1の窒化珪素焼結体がある(明細書0062)。この窒化珪素焼結体(窒化珪素材)の表面加工は、ダイヤモンド砥粒が用いられている。
特開2002−313535号公報
窒化珪素材の表面加工速度の更なる向上が望まれている。
そこで、加工速度が速い窒化珪素材の加工方法を提供することを目的の一つとする。
本開示に係る窒化珪素材の加工方法は、
窒化珪素材の表面を加工液の使用下で加工工具により加工する表面加工工程を備え、
前記加工液は、CO、CO 2−、及びHCO から選択される1つ以上の成分を含み、
前記加工液の溶存CO濃度が1.49mg/L以上である。
上記窒化珪素材の加工方法は、加工速度が速い。
《本発明の実施形態の説明》
本発明者らは、窒化珪素材の表面加工速度を向上するべく、加工速度を低下させる原因を検討した。その結果、窒化珪素材の表面加工に加工液として一般的に使用される水が原因であることが分かった。
水(HO)は、窒化珪素材の表面の窒化珪素(Si)と反応する。それにより、以下の反応1に示すように、珪素の水酸化物(3Si(OH))が窒化珪素材の表面に形成され、同時にアンモニア(4NH)が生成される。珪素の水酸化物(3Si(OH))は窒化珪素(Si)に比較して軟らかいため、珪素の水酸化物(3Si(OH))の形成により加工性を高められる。一方で、生成したアンモニア(NH)は水(HO)と選択的に反応して、以下の反応2に示すように水酸化アンモニウム(NH・HO)を生成する。この選択的な反応により、水(HO)が減り、窒化珪素(Si)と水(HO)との反応が阻害される。即ち、次第に窒化珪素材の表面における3Si(OH)の形成が抑制されて、窒化珪素材の表面の軟化が抑制されるため加工性が低下する。
反応1:Si+12HO→3Si(OH)+4NH
反応2:NH+HO→NH・H
そこで、継続して窒化珪素(Si)と水(HO)とを反応させて窒化珪素材の表面に珪素の水酸化物(3Si(OH))を形成するために、加工液の種類を検討した。その結果、加工液が特定の成分を含むことで、継続して窒化珪素材の表面に珪素の水酸化物(3Si(OH))を形成できるとの知見を得た。
本発明は、これらの知見に基づくものである。最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る窒化珪素材の加工方法は、
窒化珪素材の表面を加工液の使用下で加工工具により加工する表面加工工程を備え、
前記加工液は、CO、CO 2−、及びHCO から選択される1つ以上の成分を含み、
前記加工液の溶存CO濃度が1.49mg/L以上である。
上記の構成によれば、溶存CO濃度が高いため、加工速度が速い。加工速度を速くできるメカニズムは、次のように考えられる。
加工液は、二酸化炭素(CO)、炭酸イオン(CO 2−)、及び炭酸水素イオン(HCO )から選択される1種の成分を含むことで、以下の反応3〜反応5に示すように、水と反応して生成される炭酸(HCO)を含む。
反応3:HO+CO→HCO
反応4:HO+CO 2−→HCO+O2−
反応5:HO+HCO →HCO+OH
この加工液を用いることで、以下の反応6及び反応7に示すように、炭酸(HCO)が上記反応2を経て生成した水酸化アンモニウム(NH・HO)と反応することで水(HO)が生成される。それにより、窒化珪素材の表面の窒化珪素と水とを継続して反応されられるため、上記反応1に示すように、珪素の水酸化物(3Si(OH))を窒化珪素材の表面に継続して形成できる。従って、加工性が高められた状態を維持し続け易い。
反応6:2NH・HO+HCO→(NHCO+2H
反応7:NH・HO+HCO→(NH)HCO+H
(2)上記窒化珪素材の加工方法の一形態として、前記溶存CO濃度が900mg/L以上であることが挙げられる。
上記の構成によれば、溶存CO濃度が高くて加工性が高められた状態を維持し続け易いため、加工速度が更に速い。
(3)上記窒化珪素材の加工方法の一形態として、前記加工液の温度が30℃以下であることが挙げられる。
上記の構成によれば、温度が過度に高過ぎないため、溶存CO濃度の低下を抑制できる。そのため、加工速度の低下を抑制できる。
《本発明の実施形態の詳細》
本発明の実施形態の詳細を、以下に説明する。
〔窒化珪素材の加工方法〕
実施形態に係る窒化珪素材の加工方法は、窒化珪素材の表面を加工液の使用下で加工工具により加工する表面加工工程を備える。この窒化珪素材の加工方法の特徴の一つは、加工液が特定の成分を含む点にある。以下、詳細を説明する。以下の説明は、加工対象である窒化珪素材、その窒化珪素材の表面加工工程の順に行う。
[窒化珪素材]
窒化珪素材は、表面加工対象であり、代表的には、半導体ウエハの基板に使用される。窒化珪素材の形状は、その用途に応じて適宜選択でき、用途が例えば半導体ウエハの基板の場合、平板状が挙げられる。窒化珪素材の種類は、その用途によるが、用途が例えば半導体ウエハの基板の場合、窒化珪素焼結体が挙げられる。窒化珪素焼結体は、窒化珪素(Si)粉末と、窒化珪素粉末間に介在されて窒化珪素粒子同士を結合する結合層(例えばガラス層)とを備える。この窒化珪素焼結体は、公知のものを使用できる。窒化珪素焼結体は、窒化珪素焼結体を作製して準備してもよいし、予め同様に作製された窒化珪素焼結体を購入して準備してもよい。窒化珪素焼結体の作製は、例えば、原料を準備する準備工程と、原料を所定形状の成形体に成形する成形工程と、成形体を焼結する焼結工程とを備える窒化珪素焼結体の製造方法により行える。成形工程後、焼結工程前には、成形体を脱脂する脱脂工程を行うことが好ましい。
(準備工程)
準備工程は、窒化珪素焼結体の原料を準備する。原料は、代表的には、窒化珪素粉末と焼結助剤粉末とを含む原料粉末に、必要に応じて分散媒や分散剤、有機系バインダーを添加した混合物が挙げられる。
〈原料粉末〉
原料粉末における窒化珪素粉末の含有量は、例えば、90質量%以上98質量%以下が好ましく、更に95質量%以上97質量%以下が好ましい。焼結助剤粉末の種類は、例えば、酸化イットリウム(Y)、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ハフニウム(HfO)、希土類、TiN、及びTiCの中から選択される1種以上が挙げられる。原料粉末における焼結助剤粉末の含有量(複数の場合、合計含有量)は、2質量%以上10質量%以下が好ましく、更に3質量%以上5質量%以下が好ましい。
〈有機系バインダー〉
有機系バインダーの種類は、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、アクリル樹脂、エチルセルロース系樹脂などが挙げられる。
〈分散媒〉
分散媒の種類は、例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコール、ブチルアルコールなどが挙げられる。
〈分散剤〉
分散剤の種類は、例えば、ポリカルボン酸などが挙げられる。
上記混合物は、原料粉末に必要に応じた有機系バインダーと分散媒と分散剤を混合することで作製できる。この混合には、ボールミルなどを利用できる。混合時間は、例えば、10時間以上100時間以下が好ましい。混合時間を10時間以上とすることで、構成材料を均一に混合した混合物を作製し易く、混合時間を100時間以下とすることで、混合物の生産性を高められる。混合時間は、更に20時間以上40時間以下が好ましい。
(成形工程)
成形工程では、原料を所定の形状に成形した成形体を作製する。この成形体の形状は、窒化珪素焼結体の形状(焼結工程後の形状)に沿った形状とする。焼結工程後の形状は、成形体の形状が実質的に維持されるからである。即ち、窒化珪素焼結体の形状を例えば平板形状とする場合、成形工程では平板形状の成形体を作製する。この成形は、例えば、金型成形、押出成形、シート成形、冷間等方圧加圧(CIP)成形などを用いることができる。
(脱脂工程)
脱脂工程は、成形工程で作製した成形体の脱脂を行う。脱脂温度は、例えば、400℃以上900℃以下が挙げられ、更には600℃以上800℃以下が挙げられる。脱脂時間は、例えば、10時間以上100時間以下が挙げられ、更には20時間以上60時間以下が挙げられる。脱脂雰囲気は、窒素雰囲気やアルゴン(Ar)雰囲気の不活性ガス雰囲気などが挙げられる。
(焼結工程)
焼結工程は、成形体を焼結する。それにより、窒化珪素粉末と窒化珪素粉末間に介在されて窒化珪素粒子同士を結合する結合層とを備える窒化珪素焼結体を作製する。ここでは、上記脱脂工程を経た成形体を焼結する。焼結温度は、例えば、1700℃以上2000℃以下が挙げられ、更には1750℃以上1900℃以下が挙げられる。焼結時間は、例えば、2時間以上60時間以下が挙げられ、更には10時間以上30時間以下が挙げられる。焼結雰囲気は、上述の脱脂工程と同様、窒素雰囲気やアルゴン(Ar)雰囲気の不活性ガス雰囲気などが挙げられる。雰囲気圧は、例えば、標準の大気圧(約0.1MPa)よりも高圧とすることが挙げられ、0.6MPa以上、更には0.9MPa以上が挙げられる。
[表面加工工程]
表面加工工程は、窒化珪素材の表面を加工する。そうして、所定の形状や所定の表面性状の窒化珪素材を作製する。表面加工は、特定の成分を含む加工液の使用下で加工工具により行う。加工液を用いることで、冷却、潤滑性向上、切り屑の除去(付着防止)をできる。加工液や加工工具の種類は、加工の種類に応じて適宜選択できる。この加工の種類は、代表的には研削や研磨が挙げられる。即ち、加工液には、研削液や研磨液を利用でき、加工工具には、砥粒を利用できる。砥粒の種類は、ダイヤモンド砥粒が挙げられる。
加工液は、主たる構成要素が水(HO)であり、CO、CO 2−、及びHCO から選択される1つ以上の成分を含む。その加工液の溶存CO濃度は、1.49mg/L以上である。そうすれば、溶存CO濃度が高いため加工速度を速くできる。溶存CO濃度の測定は、市販の炭酸ガス濃度計(東亜ディーケーケー株式会社製 CGP−31 ポータブル炭酸ガス濃度計)を利用できる。
加工液は、上記成分を含むことで、以下の反応a〜反応cに示すように水(HO)と反応して生成される炭酸(HCO)を含む。
反応a:HO+CO→HCO
反応b:HO+CO 2−→HCO+O2−
反応c:HO+HCO →HCO+OH
この加工液を用いると、加工液中の水(HO)は、窒化珪素材の表面の窒化珪素(Si)と反応する。それにより、以下の反応Aに示すように、珪素の水酸化物(3Si(OH))が窒化珪素材の表面に形成され、同時にアンモニア(4NH)が生成される。珪素の水酸化物(3Si(OH))は窒化珪素(Si)に比較して軟らかいため、珪素の水酸化物(3Si(OH))の形成により加工性を高められる。一方で、生成したアンモニア(NH)は水(HO)と選択的に反応して、以下の反応Bに示すように水酸化アンモニウム(NH・HO)が生成される。この加工液は、炭酸(HCO)を含むことで、以下の反応C及び反応Dに示すように、炭酸(HCO)が反応Bを経て生成した水酸化アンモニウム(NH・HO)と反応することで水(HO)が生成される。それにより、窒化珪素材の表面の窒化珪素と水とを継続して反応させられるため、反応Aに示すように、珪素の水酸化物(3Si(OH))を窒化珪素材の表面に継続して形成できる。従って、加工性が高められた状態を維持し続け易いため、加工速度を速められる。
反応A:Si+12HO→3Si(OH)+4NH
反応B:NH+HO→NH・H
反応C:2NH・HO+HCO→(NHCO+2H
反応D:NH・HO+HCO→(NH)HCO+H
加工液の溶存CO濃度は、多いほど加工性が高められた状態を維持し続け易くて加工速度をより一層速くできる。加工液の溶存CO濃度は、更に、900mg/L以上が好ましい。加工液の溶存CO濃度の上限は、実用上、1500mg/L以下程度が挙げられる。
この加工液は、水にCOガスをバブリングしたり炭酸塩や炭酸水素塩を導入したりすることで作製できる。バブリング時間は、長いほど溶存CO濃度を高められる。バブリング時間は、流量にもよるが、例えば、流量が250ml/minのとき、1時間以上が好ましく、2時間以上が好ましい。バブリング時間の上限値は、4時間以下が好ましい。そうすれば、上記成分(炭酸)を含む加工液の生産性を高められる。
加工液の温度は、30℃以下が好ましい。そうすれば、溶存CO濃度の低下を抑制し易い。加工液の温度は、更に20℃以下が好ましい。
[用途]
実施形態に係る窒化珪素材の加工方法は、半導体ウエハの基板などの素材に用いられる窒化珪素焼結体の表面を加工する加工方法に好適に利用できる。
〔作用効果〕
実施形態に係る窒化珪素材の加工方法は、加工速度が速い。溶存CO濃度が高いため、窒化珪素材の表面の加工性が高められた状態を維持し続け易いからである。
《試験例1》
窒化珪素材を溶存CO濃度の異なる加工液を用いて加工し、加工速度を評価する。
[窒化珪素材の準備]
加工対象である窒化珪素材は、準備工程→成形工程→脱脂工程→焼結工程を経て作製する。
(準備工程)
準備工程では、原料粉末と分散媒と分散剤と有機系バインダーとを混合してスラリー状の混合物を作製する。
原料粉末には、窒化珪素(Si)粉末(宇部興産株式会社製 SN−E10)を96.5質量%、焼結助剤粉末としてY粉末(信越化学工業株式会社製 BB−Type)を2.5質量%及びAl粉末(住友化学株式会社製 AKP−30)を1.0質量%、となるように配合した混合粉末を用意する。
分散媒には、エタノールを用意する。
分散剤には、セルナE−503(商品名:中京油脂株式会社製)を用意する。
有機系バインダーには、PVB樹脂を用意する。
混合物の作製は、ボールミルを用い、混合粉末を50質量%、分散媒を50質量%、混合粉末に対して分散剤を2質量%、有機系バインダーを10質量%添加し、混合することで行う。混合時間は、24時間とする。
(成形工程)
成形工程では、混合物を成形して矩形平板状の成形体を作製する。成形体の作製は、ドクターブレード法により行う。成形体の厚みは、0.6mmとする。
(脱脂工程)
脱脂工程では、成形体を以下の脱脂条件で脱脂する。
脱脂温度:800℃
脱脂時間:20時間
脱脂雰囲気:窒素雰囲気
(焼結工程)
焼結工程では、脱脂した成形体を以下の焼結条件で焼結し、窒化珪素焼結体を作製する。
焼結温度:1950℃
焼結時間:5時間
焼結雰囲気:窒素雰囲気
雰囲気圧:9気圧(約0.9MPa)
〔試料No.1〕
[表面加工工程]
試料No.1は、表面加工工程で上記窒化珪素焼結体を研削液の使用下で研削材により研削する。
研削液は、表1に示すように、20℃の水にCOバブリングを2h(時間)行って作製する。COバブリングの流量は、250ml/minとする。この研削液の溶存CO濃度は、表1に示すように、1741mg/Lである。この溶存CO濃度は、炭酸ガス濃度計(東亜ディーケーケー株式会社製 ポータブル炭酸ガス濃度計 CGP−31)で測定する。この研削液は、COバブリング後、溶存CO濃度が変化しないうちに研削に供する。
窒化珪素焼結体を、まず平面研削盤(株式会社ナガセインテグレックス製 サドル型高精度成形平面研削盤 SGE520)により粗研磨する。その後、窒化珪素焼結体の表裏面を、ラップ研磨装置(日本エンギス株式会社製 高精度自動ラッピング装置 EJW−610IFN−2AL/CMP)により両頭(両面)研削する。ラップ研磨装置による研削は固定砥粒式で行う。本例では、ダイヤモンド砥粒(#600、株式会社ナノテム製)とこの砥粒を固定する結合剤とを備える砥石状工具を用いる。砥石状工具による加工面圧は100g/cm(9.8kPa)とし、砥石状工具の回転数は50rpmとし、加工時間は、3時間とする。
〔試料No.2〜No.8〕
試料No.2〜No.8は、研削液の溶存CO濃度が異なる点を除き、試料No.1と同様にして、窒化珪素焼結体の表裏面を研削液の使用下で研削材により研削する。研削液の溶存CO濃度は、バブリング時間や液温度を調整することで異なせる。試料No.8は、COバブリングを行っておらず、研削液には純水を用いている。
〔取り代、加工レート、面粗度の測定〕
加工後の窒化珪素焼結体の取り代、加工レート、及び面粗度を測定する。その結果を表1に示す。取り代は、レーザー変位計(株式会社キーエンス製 SI−F80R)を用いて、加工面(表裏面)の厚さを5点以上採り、その平均した値を、加工前の窒化珪素焼結体の厚さから引いた値とする。加工レートは、単位時間当たりの取り代とする。即ち、ここでの取り代及び加工レートは、表裏面の各面の取り代及び加工レートの合計である。面粗度は、光学干渉計(キャノン株式会社製 Zygo New View 7100)を用いて、算術平均粗さRaとPV(山と谷の差)とを測定する。PVは、加工面を5点以上採り、その平均とする。
Figure 2019036695
表1に示すように、溶存CO濃度が1.49mg/L以上の試料No.1〜No.7は、溶存CO濃度が1.49mg/L未満の試料No.8に比較して、加工レートが高い。中でも、溶存CO濃度が高いほど、加工レートが高いことがわかる。また、試料No.1〜No.7は、試料No.8に比較して、面粗度が低くて表面が滑らかである。中でも、溶存CO濃度が高いほど、面粗度が低いことが分かる。溶存CO濃度は、バブリング時間が長いほど、高いことがわかる。この溶存CO濃度は、バブリング時間が同じ場合、液温度が低い方が、高いことがわかる。
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (3)

  1. 窒化珪素材の表面を加工液の使用下で加工工具により加工する表面加工工程を備え、
    前記加工液は、CO、CO 2−、及びHCO から選択される1つ以上の成分を含み、
    前記加工液の溶存CO濃度が1.49mg/L以上である窒化珪素材の加工方法。
  2. 前記溶存CO濃度が900mg/L以上である請求項1に記載の窒化珪素材の加工方法。
  3. 前記加工液の温度が30℃以下である請求項1又は請求項2に記載の窒化珪素材の加工方法。
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