JP3169241B2 - 金属精密研磨用レジンボンド砥石 - Google Patents

金属精密研磨用レジンボンド砥石

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体用ウェハー,時
計枠に代表される装飾品,レーザ用反射鏡,光学部品,
精密機械部品,精密計測器部品,電子部品等の各種産業
に用いられる金属又は合金の表面を鏡面研磨するのに最
適な金属精密研磨用レジンボンド砥石に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、研削加工又は研削加工の内、ラッ
ピングやポリシクングのように鏡面研磨を目的とする精
密研磨には、被加工材料よりも硬い主としてダイヤモン
ドや立方晶窒化ホウ素のような超硬質砥粒もしくはそれ
を含む砥石が用いられている。
【0003】これに対し、被加工材料よりも軟質な砥粒
又はそれを含む砥石を用いて、被加工材料との機械的な
作用により誘起される化学反応、所謂メカノケミカルを
生じさせる仕上加工法が提案されている。
【0004】このメカノケミカルによる加工法の代表的
なものとしては、Voraらの「Mechanoche
mical Polishing of Silico
nNitride」[J.Am.Cer.Soc,65
(9)C−140(1982)]、唐木らの「Si単結
晶のメカノケミカルポリシングにおける加工速度促進機
構」[精密機械,46,3(1980)53−59]、
落合らの「フェライト材のメカノケミカルポリシング」
[精密工学会誌,54,3(1988)146−15
1]及び特開昭64−64766号公報がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】Voraらの「Mec
hanochemical Polishing of
Silicon Nitride」には、窒化ケイ素と
セラミックスをCaCO3,MgO,SiO2,Fe
23,Fe34等の軟質な砥粒を用いて湿式でメカノケ
ミカルポリシングをしたことが記載されており、唐木ら
の「Si単結晶のメカノケミカルポリシングにおける加
工速度促進機構」には、Si単結晶をアルカリ性溶液
中、ZrO2砥粒によりメカノケミカルポリシングした
ことについて記載されている。落合らの「フェライト材
のメカノケミカルポリシング」には、Mn−Zn系単結
晶フェライトを蒸留水,水酸化ナトリウム,塩酸溶液
中、Al23砥粒によりメカノケミカルポリシングした
ことについて記載されている。
【0006】また、特開昭64−64766号公報に
は、被加工材料との反応性に優れた金属,酸化物,窒化
物,ケイ化物,ホウ化物,炭化物の砥粒と、ポリアセタ
ール,ポリエチレン,アクリロニトリル,ポリフェニル
サルファイド,フェノール,エポキシの樹脂とを被加工
材料より軟質に成形した砥石材が記載されている。
【0007】以上の内、Vora,唐木,落合らの前者
は、酸化物砥粒を用いてメカノケミカルポリシングを行
ったものであり、後者の特開昭64−64766号公報
は、酸化物、特にCr23,Fe23,CeO2の酸化
物砥粒と樹脂とからなる砥石について記載されている。
これらに用いられている砥粒は、化学的に安定な金属酸
化物からなるために、ポリシング効果が弱く、溶媒を介
在させてポリシング効果を高めようとしていること、被
加工材料の表面を鏡面にする場合、長時間加工する必要
があること、特に、金属又は合金の表面を鏡面状態に仕
上加工する場合、砥粒による傷や筋が入り易く、長時間
加工しても完全に除去し難く、面にうねりが生じ易くな
るという問題がある。
【0008】本発明は、上述のような問題点を解決した
もので、具体的には、炭酸塩の砥粒を樹脂で固めて、ポ
リシング効果の高い、被加工材料に研磨傷や筋が入り難
く、面粗度を高めることが可能な金属精密研磨用レジン
ボンド砥石の提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、半導体用
Siウェハー,レーザ用反射鏡又は精密計測器部品等に
用いられる金属製の被加工材料の表面を鏡面加工し、加
工時間の短縮及び被加工材料の面精度の向上について検
討していた所、超硬質砥粒よりも軟質な炭酸塩を樹脂で
固めた砥石を用いて、メカノケミカルポリシングを行う
と鏡面研磨ができること、このとき市販の金属酸化物を
含む砥石が酸性溶液又はアルカリ性溶液を媒介とする湿
式によるメカノケミカルポリシングを行う必要があるの
に対し、炭酸塩を含む砥石は、乾式でもつてメカノケミ
カルポリシング効果が十分に生じること、及びその効果
として、被加工材料の表面への影響、例えば、応力,酸
素付着,酸化膜付着等が生じなく、かつ砥粒による傷や
筋を完全に除去して面精度を顕著に向上させうるという
知見を得た。
【0010】本発明は、上述の知見に基づいて完成した
ものである。
【0011】すなわち、本発明の金属精密研磨用レジン
ボンド砥石は、炭酸塩の砥粒が30〜80体積%と、残
部が樹脂とからなることを特徴とするものである。
【0012】本発明における炭酸塩の砥粒は、具体的に
は、例えばLi2CO3,Na2CO3,K2CO3,KHC
3,NaHCO3,Rb2CO3,Cs2CO3(Na,
K)CO3,MgCO3,CaCO3,SrCO3,BaC
3及びこれらの相互固溶体を挙げることができる。こ
れらの内、水や水蒸気との反応が生じ難く、実用上及び
品質管理上からも安定性の高いアルカリ土類金属の炭酸
塩が特に好ましいものである。
【0013】炭酸塩の砥粒は、微細である程活性化が高
く、被加工材料の面精度の向上が顕著になることから好
ましく実質的には平均粒径50μm以下、好ましくは5
μm以下であって、かつ粒度分布の標準偏差がσ以内の
均一な粒子からなる砥粒、特に好ましくは平均粒径0.
05μm以下の粒子である。この砥粒が30体積%未満
になると被加工材料の面精度の向上効果が顕著に低下す
る。
【0014】さらに、本発明の金属精密研磨用レジンボ
ンド砥石は、特に炭酸塩の砥粒が30〜80体積%と、
樹脂が15〜49体積%と、残部が炭酸塩を除いた他の
無機塩とからなることを特徴とするものである。その
他、残部として、金属の化合物を主成分とする他物質を
含有する場合は、砥石の強度上からも好ましいことであ
る。
【0015】本発明における樹脂は、特に制限を受ける
ものではないが、フェノール,エポキシ,ポリイミド,
ポリスチレン又はポリエチレンからなり、無機塩がNa
Cl,LiF,Cu(NO32,Pb(CH3COO)2
の中の少なくとも1種からなり、上述の樹脂でなる場合
には、砥石の成形性,強度,砥石の成形時での砥粒及び
他物質を含有させたときの分散性にすぐれるので好まし
いことである。
【0016】本発明における他物質とは、従来から砥石
に用いられている物質ならば特に制限を受けるものでな
く、具体的には、超硬質砥粒,セラミックス砥粒,ガラ
ス,ウィスカー,繊維,カーボンを挙げることができ、
さらに具体的には、例えばAl23,SiO2,Si
C,Fe23,Fe34,Cr23,ZrO2,Ce
2,CBN,WBN,(ウルツ鉱型BN),ダイヤモ
ンドを挙げることができる。また、本発明者が発明し、
平成3年6月27日付で特許出願した砥石に含まれる砥
粒を他物質として使用すると、効果が高いものである。
【0017】本発明の金属精密研磨用レジンボンド砥石
は、従来から行われている砥石の成形法、具体的には、
砥粒と樹脂又は必要に応じて他物質の含有した出発原料
を混合,篩別後、金型でもってホットプレスして作製す
ることができる。
【0018】
【作用】本発明の金属精密研磨用レジンボンド砥石は、
使用時には、炭酸塩の砥粒に内在している活性力と被加
工材料の表面に生じる摩擦熱により、砥粒及び被加工材
料の表面を原始的溶解状態にさせ、一層活性化を高め、
砥粒と被加工材料との化学反応の促進作用、特に炭酸塩
の分解による被加工材料の表面エッチング作用、所謂メ
カノケミカル作用を顕著に生じさせている。また、砥石
に含有する樹脂は、炭酸塩の砥粒及び他物質を保持し、
砥石の強度を高める作用及び、使用時には、炭酸塩の砥
粒と被加工材料の表面とを接触しやすくする作用をして
いるものである。
【0019】
【実施例1】各種の炭酸塩の粉末と、各種の樹脂を用い
て、表1のように配合し、各試料を得た。
【0020】表1に示した配合組成の各試料を擂摺機に
て混合,篩別後、表2に示す焼結条件でもって砥石を作
製した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】 表1及び表2により得られた本発明品1〜7と比較品1
〜3に市販のシリカゾルを比較品4として、下記の条件
でもって鏡面研磨仕上を試みた。 鏡面研磨仕上げ条件 被加工材料:表3に示す各種金属又は合金の表面を1μ
mダイヤモンド砥石で研磨した面、 回転数 :200rpm 加工圧力 :150g/cm2 研磨方式 :乾式 評価 :所定の研磨時間における被加工材料の面粗
度、60分研磨後における被加工材料の面状態及び砥石
の損傷状態の観察。
【0023】上記鏡面研磨仕上試験の結果を表3に示し
た。
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】本発明の金属精密研磨用レジンボンド砥
石は、砥石中に含有している炭酸塩の砥粒と、使用時に
被加工材料の表面に発生する摩擦熱でもって、被加工材
料の表面でサブナノメーターのオーダーでの溶解及び酸
化,酸化被膜形成及びその被膜除去が繰り返されるとい
う、酸化反応の促進効果の高い砥石であり、従来の砥粒
を含有した砥石に比べて、被加工材料の面粗度(Rma
x)において、約5〜230倍も向上させうるという顕
著な効果を有するものである。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸塩の砥粒が30〜80体積%と、残
    部が樹脂とからなることを特徴とする金属精密研磨用レ
    ジンボンド砥石。
  2. 【請求項2】 上記炭酸塩がアルカリ金属,アルカリ土
    類金属及びこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種の
    炭酸塩からなり、かつ該炭酸塩の平均粒径が50μm以
    下の粒子でなることを特徴とする請求項1に記載の金属
    精密研磨用レジンボンド砥石。
  3. 【請求項3】 炭酸塩の砥粒が30〜80体積%と、樹
    脂が15〜49体積%と、残部が炭酸塩を除いた他の無
    機塩とからなることを特徴とする金属精密研磨用レジン
    ボンド砥石。
  4. 【請求項4】 上記炭酸塩がアルカリ金属,アルカリ土
    類金属及びこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種の
    炭酸塩からなり、上記樹脂がフェノール,エポキシ,ポ
    リイミド,ポリスチレン又はポリエチレンからなること
    を特徴とする請求項3に記載の金属精密研磨用レジンボ
    ンド砥石。
  5. 【請求項5】 上記無機塩がNaCl,LiF,Cu
    (NO32,Pb(CH3COO)2の中の少なくとも1
    種からなることを特徴とする請求項3又は4に記載の金
    属精密研磨用レジンボンド砥石。
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