JP3660318B2 - 化学反応性研磨材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学反応性研磨材に関する。シリコンウエハ等の硬脆材料は、砥石による研削やラッピングを行った後、ポリッシング加工される。このポリッシングによって研削等により生じた表面の加工傷等の加工変質層が除去されて、硬脆材料の表面が鏡面に仕上げられる。
本発明は、かかるポリッシング作業に使用される化学反応性研磨材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、シリコンウエハのポリッシングには、一般的に、酸化珪素を素材とする研磨材が使用されている。この酸化珪素は、その硬度がシリコンウエハの硬度に比べて高いため、酸化珪素を素材とする研磨材を用いて直接シリコンウエハを研削すると加工面にスクラッチが形成されてしまう。
したがって、通常、酸化珪素を素材とする研磨材によってシリコンウエハのポリッシングを行う場合には、水酸化カリウム等の化学反応性の高い加工液が使用される。すると、加工液とシリコンウエハとが反応してシリコンウエハの表面に硬度の低い水和膜や化合物膜が形成されるから、この水和膜等のみを除去する程度の力で研磨材をシリコンウエハに押し付ければ、研磨材によってシリコンウエハ表面にスクラッチ等の加工変質層を形成することなく、シリコンウエハをポリッシングすることができる。
しかも、加工液によって研磨材自体の硬度を低下させる効果も得られるから、加工変質層の形成を防ぐ効果をさらに高くすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のごとく、酸化珪素研磨材を用いてシリコンウエハのポリッシングを行う場合には、水酸化カリウム等の化学反応性の高い加工液を必ず使用しなければならないが、この加工液は著しく高いアルカリ性を呈するので、環境汚染上大きな問題となっている。
また、酸化珪素研磨材は、通常水ガラスから製造されるが、この水ガラスにはナトリウム等のシリコンウエハを汚染する物質が含まれている。このため、加工変質層を形成することなくシリコンウエハの表面を加工することができても、その表面にナトリウム等が取り込まれてしまうと、そのシリコンウエハは使用できなくなってしまう。
かといって、ナトリウム等を全く含まない酸化珪素研磨材の製造には、高度な技術と数多くの製造工数が必要とされるため、そのような酸化珪素研磨材は非常に高価となり、シリコンウエハの加工コストの増大につながる。
【0004】
さらに、従来のシリコンウエハのポリッシングは、酸化珪素研磨材と加工液の混合液であるスラリーをポリシャーによってシリコンウエハに押し付ける遊離砥粒加工を行っているが、遊離砥粒加工には以下の(i)〜(iii)に示す大きな欠点がある。
(i)ポリシャーには硬度が低く粘弾性のある素材を使用しているため、シリコンウエハ表面の平坦度が悪くなるし、シリコンウエハ外周にダレが発生する。よって、シリコンウエハの加工精度を高く保つことは非常に困難である。
かといって、ポリシャーの硬度を高くすると平坦度を向上することができ、シリコンウエハ外周におけるダレの発生を防ぐことはできるが、酸化珪素研磨材が強くシリコンウエハに押し付けられることになるため、シリコンウエハ表面に加工変質層が形成され、そのまま残存してしまう。
したがって、加工精度の向上と表面の質の向上を両立させることはできない。
(ii)研磨材はスラリーとともに流れてしまうため、使用する研磨材の量が非常に多くなり加工コストが高くなる。
(iii)加工液として、反応性の高いアルカリ液を使用しているので、加工雰囲気が悪く、またその処理に多大の費用がかかる。
かといって、スラリーや加工液としてアルカリ液を用いなければ作業環境は改善できるが、酸化珪素のメカニカルな作用によるシリコンウエハ表面損傷が大きくなるし、ケミカルな作用も得られないため単位時間当たりの加工量も極めて少なくなる。
【0005】
一方、シリコンウエハのポリッシングに砥石を使用すれば、加工精度を向上できるし、研磨材は砥石に固定されているから加工コストも安くすることができるが、研磨材のシリコンウエハへの押付力が強くなるため、シリコンウエハ表面に加工変質層が形成されてしまう。
しかも、遊離砥粒加工と同様に、加工液としてアルカリ液を使用しなければならないので、加工雰囲気が悪く、その処理に多大な費用がかかる。
したがって、砥石を使用したシリコンウエハのポリッシング作業は、いまだ実用化されていない。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑み、被削材の表面を超平滑な鏡面に加工することができ、被削材表面が汚染されることを防ぐことができ、加工液による環境汚染を防ぐことができ、安価であり、砥石によるシリコンウエハの加工を実現化できる化学反応性研磨材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の化学反応性研磨材は、被削材表面に化学反応層を形成させ、その化学反応層を除去することによって被削材表面を加工する研磨材であって、前記研磨材の素材が、フッ素雲母であることを特徴とする。
請求項2の化学反応性研磨材は、請求項1記載の発明において、前記フッ素雲母が、フッ素4珪素雲母であることを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明によれば、研磨材がフッ素雲母であるから、研磨材が、被削材に接触したときに、その接触点において発生する高温高圧によって、被削材と研磨材に含まれるカリウムやマグネシウム、フッ素との間の化学反応が活性化される。すると、その接触点に軟質の化学反応層が形成されるので、この化学反応層を研磨材によって除去することができる。しかも、研磨材は被削材よりも硬度が低いので、化学反応層以外の部分に研磨材が接触しても、研磨材によって被削材の表面が削られることがない。したがって、被削材の表面を加工変質層のない鏡面に加工することができる。しかも、砥石の研磨材として使用すれば、砥石による加工変質層のない鏡面加工を実現化することができる。また、研磨材自体が被削材と反応するので、化学的に活性な加工液を使用する必要がなく、研削液には水を使用すればよい。したがって、加工液によって環境汚染が発生しない。また、フッ素雲母はその製造が容易であるから、研磨材のコストを抑えることができ、被削材の加工コストを低くすることができる。しかも、フッ素雲母は、化学的に純粋な原料だけから合成することも可能であるから、ナトリウム等の不純物質を含まないものを製造できる。よって、被削材を汚染することなく研削することができる。
請求項2の発明によれば、フッ素4珪素雲母には、ナトリウムやアルミニウム等が全く含まれていないから、シリコンウエハの表面にナトリウム等が取り込まれる心配がなく、シリコンウエハ表面が汚染されることもない。よって、加工された被削材表面の性質を高品質に保つことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を説明する。
本発明は、硬度の低いフッ素雲母を、硬脆材料、とくにシリコンウエハのポリッシングに使用される化学反応性研磨材として用いることを特徴とする。
従来から、フッ素雲母は、耐熱性や難燃性、絶縁性を付与する充填材や、加工性の良いマシナブルセラミックスの原料として使用されているが、硬度が低いために研磨材としての使用は検討されていなかった。
しかるに、本発明者は、鋭意研究した結果、上記のごときフッ素雲母が、硬脆材料、とくにシリコンウエハのポリッシングに使用される化学反応性研磨材として好適であることを見出したものである。
なお、このフッ素雲母は、砥石に含有される固定砥粒としても使用できるし、遊離砥粒加工の砥粒としても使用することができるものである。
【0010】
フッ素雲母は、通常の研磨材として使用されるコロイダルシリカと同様に、その主成分は酸化珪素であるが、コロイダルシリカが四面体の酸化珪素が三次元的に配列された結晶構造を有するのに対し、フッ素雲母は以下のような結晶構造となっている。
【0011】
フッ素雲母では、四面体の酸化珪素が二次元的に配列され板状に連なった酸化珪素(以下、単に板状酸化珪素という)同士がマグネシウムによって連結されて板状酸化珪素が層状に重なった層状体(以下、層状体という)を有しており、この層状体同士が更にカリウムによって結合されて形成されている。
このフッ素雲母において、板状酸化珪素同士はマグネシウムによって結合されているが、このマグネシウムと板状酸化珪素はイオン結合によって結合されている。そして、層状体とカリウムもイオン結合によって結合されている。しかし、イオン結合は非常に弱いため、外力が加わると、板状酸化珪素同士および層状体同士は簡単に分離されてしまうので、フッ素雲母はコロイダルシリカに比べて硬度が低く簡単に破砕する性質を有することになる。
【0012】
したがって、フッ素雲母を研磨材としてポリッシングした場合には、以下のようにフッ素雲母が作用して研削が進行する。
まず、研磨材であるフッ素雲母をシリコンウエハに押し付ければ、フッ素雲母はシリコンウエハと接触するとすぐに破砕する。このため、フッ素雲母中の酸化珪素がシリコンウエハに強く押し付けられないので、酸化珪素によってシリコンウエハ表面に加工変質層は形成されない。
【0013】
そして、フッ素雲母が破砕すると、フッ素雲母の板状酸化珪素同士および層状体同士を結合していたカリウムとマグネシウムが露出する。すると、フッ素雲母がシリコンウエハに接触したときに、その接触点において発生する高温高圧によって、シリコンウエハとカリウムおよびマグネシウムとの間の化学反応が活性化されるので、その接触点におけるシリコンウエハの表面には軟質の化学反応層が形成される。
【0014】
この化学反応層は非常に硬度が低いので、この化学反応層と接触したフッ素雲母は破砕せず、フッ素雲母に含まれる酸化珪素によって化学反応層がシリコンウエハ表面から除去される。
なお、板状酸化珪素中に珪素原子とともに共存しているフッ素原子がシリコンウエハとの接触点でフッ化水素となっており、酸化珪素による化学反応層の除去を補助しているので、酸化珪素による化学反応層の除去効率は向上される。
【0015】
そして、化学反応層が除去されると再びシリコンウエハが表面に出てくるが、このシリコンウエハと接触した場合にはフッ素雲母は破砕するので、シリコンウエハ表面に加工変質層を形成することがない。
【0016】
上記のごとく、フッ素雲母とシリコンウエハが反応して形成された硬度の低い化学反応層をフッ素雲母中の酸化珪素によって除去するから、シリコンウエハよりも硬度の低いフッ素雲母の研磨材によってシリコンウエハをポリッシングすることができるのである。
【0017】
そして、シリコンウエハ(ヌープ硬度930)よりも硬度の低いフッ素雲母(ヌープ硬度130)をシリコンウエハ研磨用砥石の砥粒として使用すれば、たとえ砥粒がシリコンウエハに接触してもシリコンウエハの表面には加工変質層が形成されない。
よって、シリコンウエハのポリッシングを砥石によって実現することができ、シリコンウエハの表面を鏡面に加工することができる。
【0018】
また、フッ素雲母に含まれるカリウムやマグネシウムがシリコンウエハと反応して化学反応層を形成するから、化学的に活性な加工液を使用する必要がなく、加工液には水を使用すればよい。したがって、加工液によって環境汚染が発生しない。
しかも、フッ素雲母はシリコンウエハよりも硬度が低いので、化学反応層以外の部分にフッ素雲母が接触しても、フッ素雲母によってシリコンウエハの表面が削られることがない。したがって、シリコンウエハの表面を加工変質層のない鏡面に加工することができる。
【0019】
さらに、フッ素雲母は、例えば、常圧の下で酸化珪素(SiO2)、マグネシア(MgO )、フッ化物等安価な原料を化学量論的に調合し溶融することによって、容易に人工的に合成することができるから非常に安価である。したがって、研磨材のコストを抑えることができるので、被削材の加工コストを低くすることができる。
しかも、フッ素雲母は、化学的に純粋な原料だけから合成することも可能であるから、ナトリウム等の不純物質を含まないものを製造できる。よって、被削材を汚染することなく研削することができる。
【0020】
とくに、フッ素雲母でも、フッ素4珪素雲母がシリコンウエハのポリッシングには好適である。
フッ素4珪素雲母は、その組成が、KMg2.5(Si4O10)F2である。この組成から分かるように、フッ素4珪素雲母にはナトリウムやアルミニウム等が全く含まれていないから、シリコンウエハの表面にナトリウム等が取り込まれる心配がなく、シリコンウエハ表面が汚染されることもない。よって、加工されたシリコンウエハ表面の性質を高品質に保つことができる。
【0021】
【実施例1】
比較は、研磨材であるフッ素4ケイ素雲母(平均粒径16μm)と純水を混同したスラリー(研磨材濃度 10重量%:実施例1)と、市販のコロイダルシリカスラリー(シリカ粒径0.1 μm、濃度5%、PH10.5:比較例1)を用いてシリコンウエハ(初期面粗さRa=0.1 μm)を研削し、その単位時間当たりの加工量と加工面粗さを比較した。
研削対象は、外径153 mmの試料ホルダーに等間隔に配置された3枚の直径30mmのシリコンウエハであり、このシリコンウエハを直径400 mmの溝つき硬質プラスチック(ポリカーボネート)板上に設置し、研磨圧を50kPa 、硬質プラスチック板の回転数を90rpm とした状態で20分間研削した。
加工量は、ミツトヨ製触針式変位測定器(EF-11PRH)を用いて測定し、加工面粗さは、小坂研究所製触針式表面粗さ測定器(ET‐30HK)を用いて測定した。
【0022】
比較例1では、20分後の加工量が24μmであり、その表面粗さは1nmであるのに対し、実施例1では、20分後の加工量が28μmであり、その表面粗さは0.6 nmであった。
つまり、比較例1に比べて、実施例1は、加工量、面粗さとも優れた効果が得られており、しかも、実施例1は加工液として水を使用しているから、環境を汚染することもない。また、比較例1のコロイダルシリカの強アルカリ性スラリーの場合、このスラリーの乾燥物が被削材表面に付着することによる諸弊害(スクラッチの発生等)が発生するが、実施例1のスラリーではこのような弊害もない。したがって、研磨材のコスト、環境負荷を合わせ考えると、従来のシリカに比べて、フッ素4ケイ素雲母はきわめて優れた研磨材であることが確認できる。
【実施例2】
実施例2は、化学反応性を有する軟質研磨材としてフッ素4ケイ素雲母を用い結合剤で結合していわゆるメカノケミカル砥石(MCP砥石)である。このメカノケミカル砥石(MCP砥石)によって乾式で固定砥粒研磨を行い、メカノケミカル砥石(MCP 砥石)の実用性を検証した。
この実施例2のメカノケミカル砥石(MCP砥石)は、粒径約8μmのフッ素4ケイ素雲母を研磨材とし、その100 重量%に4重量部のフルフラールで湿らし、粉末フェノール樹脂(フロー28mm、ヘキサメチレンテトラミン14phr の耐熱ノボラック型)5重量部を加えて充分混合し、比重1.75で直径10mm高さ10mmの円柱に冷間成形し、175 ℃まで一時間10℃の割合で昇温し3時間保った後冷却して製造されたものである。
研磨対象は、シリコンウエハ(初期面粗さRa=0.1 μm)であり、このシリコンウエハを回転テーブル(300 rpm )上にセットし、棒軸ヘッド部に研磨中心半径50mmの位置に取り付けた実施例2のメカノケミカル砥石(MCP砥石)によって荷重9.8 N、面圧124.8 kPa の条件で、20分間乾式で研磨した。
なお、加工量は、小坂研究所製SE30Kを用いて測定し、メカノケミカル砥石(MCP砥石)の砥面厚み変化はマイクロメータ(ミツトヨ製M215-25)で測定した。
【0023】
ウエハ加工断面形状は良好で安定した加工が持続され、シリコンウエハの比加工量は20(μm)/Pa・m、研削比は0.34で充分実用に耐える値であった。
【実施例3】
実施例3は、実施例2と同様に、化学反応性を有する軟質研磨材としてフッ素4ケイ素雲母を用い結合剤で結合していわゆるメカノケミカル砥石(MCP砥石)であり、このメカノケミカル砥石(MCP砥石)によって湿式で固定砥粒研磨を行った。
実施例3のメカノケミカル砥石は、研磨材である粒径平均3μmのフッ素4ケイ素雲母を、その100 重量%を16重量%の硫酸マグネシウム飽和水溶液で湿らし、それに酸化マグネシウム粉末10重量部を添加して充分混合し、比重1.92で直径10mm、高さ10mmの円柱に圧縮成形し、8時間80℃に保った後放冷して製造されたものである。
実験は、実施例3のメカノケミカル砥石を、砥石の外径は98mm、作用面積は15.7cmとなようにフランジ外周部に20ケ配列したカップ型MCPホイールを、立軸研削研磨連続加工装置(SGP-1)に取り付け、5インチシリコンウエハ(初期面粗さRa=0.1 μm)の研磨を、ホイール回転数500 rpm 、ワーク回転数5rpm 、面圧0.15MPaの研磨条件で20分間で研磨した。
なお、加工量およびエッジ部のダレは、小坂研究所製触針式表面粗さ測定器(ET-30HK)を用いて測定し、加工面粗さは、ニコン製微分干渉顕微鏡AFX-DXを用いて観察した。
【0024】
実施例3のメカノケミカル砥石では、20分後の加工量が25μm、砥石摩耗厚み20μm、面粗さRa=1.1 nmであり、比較例1と同等の研磨効果が得られた。しかも、実施例3のメカノケミカル砥石によって研磨したシリコンウエハは、そのエッジ部のダレが0.2 μmであり、コロイダルシリカを用いた場合に発生する0.9 μmに比べてはるかに少ない。したがって、実施例3のメカノケミカル砥石は、比較例1と比較して、優れた加工性能を有していることが確認できる。
【0025】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、被削材の表面を加工変質層のない鏡面に加工することができ、化学的に活性な加工液を使用する必要がなく、加工液によって環境汚染が発生しない。また、研磨材のコストを抑えることができ、被削材の加工コストを低くすることができる。
請求項2の発明によれば、加工された被削材表面の性質を高レベルに保つことができる。

Claims (2)

  1. 被削材表面に化学反応層を形成させ、その化学反応層を除去することによって被削材表面を加工する研磨材であって、
    前記研磨材の素材が、フッ素雲母である
    ことを特徴とする化学反応性研磨材。
  2. 前記フッ素雲母が、フッ素4珪素雲母である
    ことを特徴とする請求項1記載の化学反応性研磨材。
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