JP2018538227A - 冷却デバイスを備えたガラス製造装置及びその使用方法 - Google Patents

冷却デバイスを備えたガラス製造装置及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

冷却デバイスを備えるガラス製造装置、及びその使用方法を開示する。一実施形態では、溶融ガラスからガラスウェブを形成するための装置は、エンクロージャと、エンクロージャの内部に回転可能に位置決めされた、協働してガラスウェブをドロー方向にドロー加工する牽引ロールとを含む。ガラスウェブから熱を抽出するための冷却デバイスは、冷却流体供給源と流体連通し、またエンクロージャの内部に配置された能動冷却フラッパーを含み、上記能動冷却フラッパーは移動可能であり、これにより熱抽出の変更が容易になる。能動冷却フラッパーは、エンクロージャの内部のヒートシンクとしての役割を果たし、また冷却流体は、能動冷却フラッパーから熱を抽出することにより、ガラスウェブ及びエンクロージャから熱を除去する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条の下で、2016年5月16日出願の米国仮特許出願第62/336,965号、及び2015年11月19日出願の米国仮特許出願第62/257,517号の優先権の利益を主張するものであり、上記仮特許出願それぞれの内容は信頼できるものであり、参照によりその全体が本出願に援用される。
本明細書は一般にガラス製造装置に関し、より具体的には、冷却デバイスを備えたフュージョンドロー機械、及びその使用方法に関する。
ガラス基板は、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、LCDディスプレイ及び同様の電子デバイスを含む、多様な消費者向け電子デバイスにおいて一般的に利用されている。このようなデバイスで使用されるガラス基板の品質は、このようなデバイスの機能性及び美観の両方に関して重要である。例えば、ガラス基板の表面平滑性が欠如していると、ガラス基板の光学的特性を阻害する場合があり、その結果、このガラス基板が採用された電子デバイスの性能が低下する場合がある。更に、視認可能なガラス基板の表面のばらつきは、このガラス基板が採用された電子デバイスの、消費者による認識に、悪影響を及ぼし得る。
更に、ガラス基板の製造に関して、生産速度を向上することが望ましい。しかしながら、ガラス製造装置内のガラス流量を上昇させると、このような装置内での熱の生成も増大し、これは生産されるガラスの品質に影響する。
従って、ガラス基板を生産するための代替的な方法及び装置に対する需要が存在する。
本明細書において開示される実施形態は、冷却性能が向上したフュージョンドロー機械に関し、これは、流れ生産速度を向上させながら又はガラスの厚さを低減しながら、生産されるガラスウェブの十分な冷却を提供する。また本明細書に記載されるのは、このようなフュージョンドロー機械を組み込んだガラス製造装置、及びガラスウェブをドロー加工する方法であって、流れ生産速度が向上し、これに対応してフュージョンドロー機械内での冷却が向上することによって、ガラスウェブが所望の冷却に供されて所望の冷却を得る、ガラス製造装置及び方法である。
一実施形態によると、装置、例えばフュージョンドロー機械は、エンクロージャと、上記エンクロージャ内に位置決めされた、外側形成表面及び容器の長軸に沿って延在する長さを備える、形成用容器とを含む。上記外側形成表面は、上記形成用容器の下縁部又は先端部に集束する。上記長軸と平行なドロー平面は、上記先端部から下流方向に延在し、上記ドロー平面は、上記形成用容器からのガラスウェブの移動経路を画定する。少なくとも1つの能動冷却フラッパー(actively cooled flapper)が、エンクロージャ内で先端部の下流に位置決めされ、ドロー平面を幅方向に、即ち先端部と平行に横断して延在する。いくつかの例では、上記装置は1対の能動冷却フラッパーを備えてよく、この1対の能動冷却フラッパーは、ドロー平面の対向する側部に沿って、対向するように配設される。少なくとも1つの能動冷却フラッパーは、ドロー平面に対して平行に延在するシャフトと、上記シャフトから外向きに延在する、例えば上記シャフトから垂直に延在する、フィンとを備える。能動冷却フラッパーはまた、ドロー平面に平行な回転軸を備え、これにより能動冷却フラッパーは回転軸の周りで回転できる。能動冷却フラッパーの回転軸は例えば、シャフトの回転軸と一致してよい。いくつかの例では、能動冷却フラッパーは、水平位置と垂直位置との間で回転可能であってよい。
能動冷却フラッパーの1つ以上の冷却流体チャネルは、冷却流体供給源と流体連通してよく、この冷却流体供給源は、冷却流体を能動冷却フラッパーの1つ以上の冷却流体チャネルに供給する。能動冷却フラッパーの1つ以上の冷却流体チャネルは、チューブ・イン・チューブ構成を備えてよい。例えば冷却流体チャネルは、環状構成で配設されていてよい。冷却流体供給源が供給する冷却流体は、液体冷却流体と気体冷却流体との混合物であってよい。いくつかの例では、冷却流体供給源が供給する冷却流体は、水、空気、又は水と空気との混合物とすることができる。
第1の牽引ロール及び第2の牽引ロールは、エンクロージャ内に回転可能に位置決めできる。第1の牽引ロール及び第2の牽引ロールは協働して、ガラスウェブをドロー平面上で下流方向にドロー加工する。能動冷却フラッパーは、第1の牽引ロール及び第2の牽引ロールの上流に位置決めしてよい。
上記装置は更に、能動冷却フラッパーをその回転軸の周りの位置にロックする、能動冷却フラッパーに機械的に連結されたフラッパー位置決めデバイスを備えてよい。
いくつかの例では、能動冷却フラッパーは更に、その上に配置されるコーティングを備えてよく、これにより、コーティングされたフラッパーは、約0.8〜約0.95の放射率を有する。
いくつかの例では、エンクロージャは更に、移行上側領域、移行下側領域、及び移行上側領域と移行下側領域の間に位置する連絡領域を備えてよい。能動冷却フラッパーは、移行上側領域の下部、移行下側領域の上部又は連絡領域に位置してよい。
上記装置は更に、エンクロージャ内において、先端部の下流かつ少なくとも1つの能動冷却フラッパーの上流に着脱可能に位置決めされた、複数の加熱カートリッジを備えてよく、各加熱カートリッジは、ドロー平面に対して直接露出されて対面する、少なくとも1つの加熱素子を備える。
上記装置は更に、エンクロージャ内において、先端部の下流かつ少なくとも1つの能動冷却フラッパーの上流に着脱可能に位置決めされた、複数の冷却カートリッジを備えてよく、各冷却カートリッジは、ドロー平面に対して直接露出されて対面する、冷却表面を備える。
別の実施形態によると、ガラスウェブを形成する方法は:ガラスバッチ材料を溶融して溶融ガラスを形成するステップ;及びフュージョンドロー機械を用いて上記溶融ガラスをガラスウェブに形成するステップを含む。上記フュージョンドロー機械は、エンクロージャと、上記エンクロージャ内に位置決めされた、外側形成表面及び幅方向に延在する長軸を備える、形成用容器とを備える。上記外側形成表面は、先端部に集束する。上記長軸と平行な(即ち上記先端部と平行な)ドロー平面は、上記先端部から下流方向に延在し、上記ドロー平面は、上記形成用容器からのガラスウェブの移動経路を画定する。少なくとも1つの能動冷却フラッパーが含まれており、これはエンクロージャ内で先端部の下流に位置決めされ、ドロー平面と平行な幅方向にドロー平面を横断して延在する。能動冷却フラッパーは、ドロー平面と平行に配設されたシャフトと、上記シャフトから外向きに、例えば垂直に延在する、フィンとを備える。
エンクロージャを通してガラスウェブをドロー加工し、冷却流体を、ガラスウェブがエンクロージャを通してドロー加工される際に、能動冷却フラッパーを通して循環させ、能動冷却フラッパーがガラスウェブから熱を抽出する。冷却流体は、液体冷却流体と気体冷却流体との混合物であってよい。いくつかの例では、冷却流体は水、空気、又は水と空気との混合物である。いくつかの例では、上記循環は、能動冷却フラッパーの1つ以上の冷却流体チャネルを通して上記冷却流体を循環させることを含み、上記1つ以上の冷却流体チャネルは、チューブ・イン・チューブ構成、例えば環状構成を備える。
本方法は更に、能動冷却フラッパーをガラスウェブに対して、ガラスウェブからの熱抽出を最大化するように配向するステップを含んでよい。いくつかの例では、本方法は、エンクロージャを通してガラスウェブをドロー加工する際に、能動冷却フラッパーをガラスウェブに対して斜角に配向するステップを含んでよい。いくつかの例では、エンクロージャを通してガラスウェブをドロー加工する前に、能動冷却フラッパーを水平位置に位置決めしてよい。
本方法は更に:フィンを能動冷却フラッパーの回転軸の周りで回転させるステップ;及びフラッパー位置決めデバイスを用いて、フィンをガラスウェブに対して1つ以上の角度位置、例えば水平位置と垂直位置との間に固定するステップを含んでよく、上記回転は、エンクロージャを通してガラスウェブをドロー加工する際の、ガラスウェブからの熱抽出速度を調整する。
本方法は更に、ガラスウェブを牽引ロール組立体と接触させるステップを含んでよい。牽引ロール組立体は例えば、能動冷却フラッパーの下流に位置決めしてよい。牽引ロール組立体を用いて、形成用容器からガラスウェブをドロー加工できる。
いくつかの例では能動冷却フラッパーをコーティングによって被覆してよく、これにより、コーティングされたフラッパーは、約0.8〜約0.95の放射率を有する。
本方法は更に、フュージョンドロー機械を用いて溶融ガラスをガラスウェブに形成する前に、エンクロージャ内において先端部の下流かつ少なくとも1つの能動冷却フラッパーの上流に着脱可能に位置決めされた複数の加熱カートリッジを用いて、先端部の下方から形成用容器を加熱する初期ステップを含んでよく、各加熱カートリッジは、ドロー平面に対して直接露出されて対面する、少なくとも1つの加熱素子を備える。
本方法は更に、エンクロージャ内において先端部の下流かつ少なくとも1つの能動冷却フラッパーの上流に着脱可能に位置決めされた複数の冷却カートリッジを通して、冷却流体を循環させることにより、ガラスウェブから熱を抽出するステップを含んでよく、各冷却カートリッジは、ドロー平面に対して直接露出されて対面する冷却表面を備える。
本明細書に記載の装置及び方法の更なる特徴及び利点は、以下の「発明を実施するための形態」に記載され、またその一部は、この「発明を実施するための形態」から当業者には容易に明らかになり、また本明細書に記載の実施形態を、以下の「発明を実施するための形態」、特許請求の範囲及び添付の図面を含む本明細書に記載されているように実施することによって、認識されるであろう。
上の「発明の概要」及び以下の「発明を実施するための形態」はいずれも様々な実施形態を説明し、請求対象の主題の性質及び特徴を理解するための概観又は枠組みを提供することを意図したものであることを理解されたい。添付の図面は、様々な実施形態の更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する。これらの図面は、本明細書に記載の様々な実施形態を図示し、本記載と併せて、請求対象の主題の原理及び動作を説明する役割を果たす。
本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、ガラス製造装置の概略図 フュージョンドロー機械内の1対の能動冷却フラッパーを示す、図1のガラス製造装置の概略部分断面図 先端部の下流における、図2に示すガラス製造装置の一部分の概略斜視図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、能動冷却フラッパーの概略図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、能動冷却フラッパーの概略図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、能動冷却フラッパーの概略図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、能動冷却フラッパーの概略図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、能動冷却フラッパーの概略図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、フラッパー位置決めデバイスの概略図 移行上側領域に位置決めされた加熱カートリッジを備えるガラス製造装置の概略部分断面図 移行上側領域に形成された一連のポートを示す、図10に示すガラス製造装置の一部分の概略斜視図 移行上側領域に位置決めされた複数の加熱カートリッジを示す、図10に示すガラス製造装置の一部分の概略斜視図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、加熱カートリッジの概略斜視図 図13の加熱カートリッジの概略断面図 移行上側領域に位置決めされた冷却カートリッジを備えるガラス製造装置の概略部分断面図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、冷却カートリッジの概略斜視図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、冷却カートリッジの冷却表面の一実施形態の概略図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、冷却カートリッジの冷却表面の一実施形態の概略図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、冷却カートリッジの冷却表面の一実施形態の概略図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、冷却カートリッジの概略斜視図 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、ガラス製造装置において生産されたガラスウェブに関する冷却曲線のグラフ 本明細書に図示及び記載された1つ以上の実施形態による、ガラス製造装置において生産されたガラスウェブの温度の変化のグラフ
これより、冷却デバイスを備えたフュージョンドロー機械及びこれを利用したガラス製造装置の様々な実施形態を詳細に参照し、上記実施形態の例は添付の図面に図示されている。可能な限り、図面全体を通して、同一の又は同様の部品を指すために同一の参照番号を使用する。
本明細書において、範囲は「約(about)」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までとして表現することができる。範囲が表される場合、別の実施形態は、上記1つの特定の値から、及び/又は上記別の特定の値までを含む。同様に、例えば先行語句「約」の使用によって、値が近似値として表現されている場合、上記特定の値は別の実施形態を形成することが理解されるだろう。更に、各範囲の端点は、他方の端点との関係においても、他方の端点とは独立しても、重要であることが理解されるだろう。
本明細書で使用される方向に関する用語、例えば上(up)、下(down)、右(right)、左(left)、前(front)、後(back)、頂部(top)、底部(bottom)は、図示されたままの図面を参照して使用されているだけのものであり、絶対的な配向を含意することを意図したものではない。特に、そうでないことが明言されていない限り、用語「垂直(vertical)」及び「水平(horizontal)」は、局所的な地面に関して解釈されるものとし、「水平」は、上記局所的な地面に平行であることであり、「垂直」は、上記局所的な地面に対して垂直であることである。
そうでないことが明言されていない限り、本明細書に記載のいずれの方法が、その複数のステップをある具体的な順序で実施することを必要とするものとして解釈されること、又はいずれの装置によって具体的な配向が要求されることは、全く意図されていない。従って、ある方法クレームが、その複数のステップが従うべき順序を実際に示していない場合、又はいずれの装置クレームが、個々の構成部品に対してある順序若しくは配向を実際に記載していない場合、又は上記複数のステップがある具体的な順序に限定されることが請求項又は本説明において具体的に言明されていない場合、又はある装置の構成部品に対する具体的な順序若しくは配向が記載されていない場合、ある順序を暗示することは、いかなる点においても一切意図されていない。これは、以下を含む、解釈に関するいずれの可能な非明示的基礎に関しても当てはまる:ステップ、操作フロー、構成部品の順序、又は構成部品の配向の構成に関する論理問題;文法的な編成又は句読法に由来する平易な意味;及び本明細書に記載された実施形態の数又はタイプ。
本明細書において使用される場合、単数形「ある(a、an)」及び「上記(the)」は、そうでないことが文脈によって明示されていない限り、複数の支持物を含む。従って例えば、「ある」コンポーネントに関する言及は、そうでないことが文脈によって明示されていない限り、2つ以上のこのようなコンポーネントを有する態様を含む。
一実施形態では、エンクロージャと、エンクロージャ内に位置決めされた形成用容器とを備える、ガラスウェブを形成するための装置が開示される。上記装置は例えばフュージョンドロー機械(FDM)を含んでよく、形成用容器は、形成用容器の下縁部、即ち先端部に集束する外側形成表面を備える。形成用容器は、形成用容器の長軸に沿って延在する長さを含む。形成用容器の長軸に平行な、即ち先端部に平行な、ドロー平面は、先端部から下流方向に延在し、形成用容器からのガラスウェブの移動経路を概ね画定する。FDMはまた、エンクロージャ内において先端部の下流に位置決めされ、幅方向においてドロー平面に平行に延在する、少なくとも1つの能動冷却フラッパーを備える。能動冷却フラッパーは、ドロー平面に平行に延在する回転軸を備え、これにより能動冷却フラッパーは、回転軸の周りで、例えば水平位置と垂直位置との間で回転できる。能動冷却フラッパーはまた、冷却流体供給源と流体連通した、1つ以上の冷却流体チャネルを備える。能動冷却フラッパーは、ガラスウェブがドロー平面上を移動する際に、エンクロージャの内部から熱を抽出する。冷却デバイスを備えたフュージョンドロー機械及びこれを利用したガラス製造装置の様々な実施形態について、添付の図面を具体的に参照しながら説明する。
ここで図1及び2を参照すると、冷却デバイス150を備えるFDM120を利用する例示的なガラス形成装置100の一実施形態の概略図が示されている。ガラス形成装置100は更に、溶融用容器101、清澄用容器103、混合用容器104及び送達用容器108を含む。ガラスバッチ材料を、矢印102が示すように、溶融用容器101に導入する。バッチ材料を溶融して、溶融ガラス106を形成する。清澄用容器103は、溶融用容器101から溶融ガラス106を受承して、溶融ガラス106から気泡を除去する、高温処理領域を含む。清澄用容器103は、接続チューブ105を通して、混合用容器104と流体連通する。即ち、清澄用容器103から混合用容器104へと流れる溶融ガラスは、接続チューブ105を通って流れる。そして混合用容器104は、接続チューブ107を通して、送達用容器108と流体連通し、これにより、混合用容器104から送達用容器108へと流れる溶融ガラスは、接続チューブ107を通って流れる。
送達用容器108は、下降管109を通して溶融ガラス106をFDM120へと供給する。FDM120は、インレット110及び形成用容器111が中に位置決めされたエンクロージャ122を備える。図1に示すように、下降管109からの溶融ガラス106は、形成用容器111へとつながるインレット110内へと流れる。形成用容器111は、溶融ガラス106を受承する開口112を含む。溶融ガラス106は、形成用容器111のトラフ113内へと流れた後に溢れ出し、形成用容器111の2つの集束する側部114a及び114bを流れ落ち、その後、上記2つの側部が接合する先端部114cにおいて1つに融合することにより、先端部114cから下流方向に延在するドロー平面149上において、下流方向に(即ち図1に示す座標軸のY方向に)ドロー加工されたガラスウェブ148を形成する。従って、ドロー平面149が、形成用容器111からのガラスウェブ148の移動経路を画定し、また形成用容器の長軸と平行(即ち先端部114cと平行)であることを理解されたい。いくつかの実施形態では、ガラスウェブ148は、別個の複数のガラス物品に分割してよく、又はガラスウェブ148が薄型(即ち厚さ約0.7mm未満若しくは約0.5mm未満でさえある)ガラスウェブである場合、ガラスウェブ148を、例えば巻き取りスプール上に、巻いてよい。巻く場合には、必要であれば、ガラスウェブの隣接する層間に介在材料を用いてよい。
引き続き図1及び2を参照すると、ガラスウェブ148は、重力によって、あるいは先端部114cから下流に位置する牽引ロール組立体140によって、下流方向にドロー加工してよい。牽引ロール組立体140は、エンクロージャ122内に位置決めされた、回転軸142を有する第1の牽引ロール141及び回転軸144を有する第2の牽引ロール143を含む。回転軸142及び144は、ドロー平面149に対して概ね平行である。第1の牽引ロール141及び第2の牽引ロール143は互いに平行に配向され、これにより、第1の牽引ロール141及び第2の牽引ロール143は協働して、ガラスウェブ148に接触してこれを下流方向にドロー加工する。ここに記載されている実施形態では、第1の牽引ロール141及び第2の牽引ロール143は、例えば第1の牽引ロール141及び第2の牽引ロール143がモータによって能動的に回転させられることによってガラスウェブ148をドロー加工する場合のように、被駆動牽引ロールであってよい。図2は1対の牽引ロール(即ち第1の牽引ロール141及び第2の牽引ロール143)を示しているが、他の実施形態では、エンクロージャ122は複数の対の牽引ロールを更に含んでよいことを理解されたい。
ここで図1〜3を参照すると、図2のセクション3‐3の側方斜視図は、FDM120及びその中に位置決めされたエンクロージャ122の内部図を示す。FDM120は移行領域123を含み、これは移行上側領域124及び移行下側領域125に分割されていてよい。移行上側領域124と移行下側領域125との間に位置するのは、連絡領域126である。移行上側領域124は形成用容器111の下流であり、連絡領域126は移行上側領域124の下流であり、移行下側領域125は連絡領域126の下流である。移行領域123は、ガラスウェブ148が先端部114cで形成された後に、移行領域123の下流に位置する牽引ロール組立体140に向かって下流に移動する際に、冷却される領域であることを理解されたい。
従来のように、FDM120は、ウェブがドロー平面149上でドロー加工される際にガラスウェブ148の冷却を補助する、1つ以上の冷却バヨネット130を更に含んでよい。冷却バヨネット130は、移行上側領域124及び/又は移行下側領域125に存在させることができる。冷却バヨネット130は、FDM120内(例えばエンクロージャ122内)に摺動可能に位置決めしてよく、概ねドロー平面149に対して平行に、かつドロー平面149の対向する両側部上に、位置決めされる。エンクロージャへの挿入後、冷却バヨネット130はドロー平面149に対して所定の位置に固定される。気体(例えば空気)、液体(例えば水)又はこれらの組み合わせといった冷却流体を、冷却バヨネット130を通して循環させることにより、FDM120の内部から熱を抽出して、ドロー平面上を移動するガラスウェブ148を所定の速度で冷却してよい。熱抽出の速度は、FDMに対して冷却バヨネット130を挿入若しくは除去すること、又は冷却バヨネット130の直径を変更することによって、変更してよい。
ガラス形成装置100のスループットは、FDM120への、及びFDM120を通る、溶融ガラスの質量流量を増大させることによって上昇させてよい。ガラスウェブ148の厚さを一定にするために、FDM120の内側の温度は、質量流量の増大によって上昇する。しかしながら、冷却バヨネット130はガラスの質量流量が有意に増大した場合に生成される熱を放散させるには不十分であることが判明している。このような条件下において、FDM120に関連するガラス冷却曲線は、より高い温度に向かって流される。本明細書中で使用される場合、用語「冷却曲線(cooling curve)」は、先端部からの距離の関数としてのガラスウェブの温度を指す。上述の「不十分である」とは、ガラスウェブ148がFDM120を通って移動する際に、エンクロージャ122内での熱の蓄積により、十分に冷却されないことを意味する。
熱の蓄積の結果として冷却曲線がより高い温度へと流されると、望ましくない効果が発生し得る。例えば、ガラスウェブ148の安定性が低下する場合があり、これは例えばガラスウェブ148の制御できない分離(一般に「割れ(crack out)」と呼ばれる)等の、生産効率を低下させるプロセスの崩壊を引き起こす。あるいは、又は更に、FDM120を出る際のガラスウェブ148の温度が比較的高温であることにより、環境温度におけるガラスウェブ148の冷却が不均一となる場合があり、これはガラスウェブの許容できない属性、即ちガラスウェブの膨れ、割れ、糠泡、核及び他の包有物といった欠陥につながる。このような欠陥により、ガラスウェブ148の一部分を廃棄ガラスとして破棄することになる場合がある。従って、FDM120内へのガラスの質量流量の増大によって、FDM120内でのガラスウェブ148の冷却が不十分になると、ガラスウェブのプロセス不安定性及び/又は欠陥が引き起こされる場合があり、これは非効率的な生産につながることを理解されたい。本明細書に記載の実施形態は、FDMを通って移動するガラスの冷却を向上させて、ガラスウェブの安定性を改善し、欠陥の発生を低減するための、方法及び装置を提供する。
引き続き図1〜3を参照すると、本明細書に記載の実施形態では、ガラス形成装置100は更に、冷却バヨネット130に加えて冷却デバイス150を含む。冷却デバイス150は、エンクロージャ122内において牽引ロール組立体140の上流に位置し、熱を吸収する。即ち冷却デバイスは、エンクロージャ122内のヒートシンクとしての役割を果たす。本明細書に記載の実施形態では、冷却デバイス150は1対の能動冷却フラッパー152であり、これは、ドロー平面149が上記1対の能動冷却フラッパー152の間に延在するように、ドロー平面149の対向する両側部上に位置決めされる。各能動冷却フラッパー152は、ドロー平面149に平行な回転軸153と、回転軸153に対して平行に延在するシャフト156と、シャフト156から、例えば垂直に、かつ回転軸153に平行に延在する、フィン154とを有する。各能動冷却フラッパー152のシャフト156は、1つ以上の冷却バヨネット130の上流に位置する。シャフト156は例えば、チューブ、パイプ等の中空シャフトとすることができ、フィン154は、シャフト156と流体連通する1つ以上の冷却流体チャネル(図4〜5に図示)を有する。フィン154は、ドロー平面149の幅方向において(即ち図1の座標軸の+/−X方向において)、エンクロージャ122の内部を横断して延在する、長さ方向と、能動冷却フラッパー152の回転軸153に対して垂直に延在する幅とを有する。即ち上記フィンは、先端部114cに平行かつ上記ドロー平面に平行な長さを含む。
シャフト156及びフィン154は、能動冷却フラッパー152のフィン154の位置がドロー平面149に対して調整可能となるように、回転軸153の周りで回転できる。例えば、シャフト156から外向きに延在するフィン154は、いくつかの実施形態では、能動冷却フラッパー152が水平位置にある場合に、ドロー平面149に対して略垂直に(従ってドロー平面上を移動するガラスウェブに対して垂直に)配向できる。フィン154は、能動冷却フラッパー152が垂直位置にある場合に、ドロー平面149に対して略平行に配向できる。本開示の目的のために、用語「略(substantially)」は、所与の位置の+/−5°を指す。従って、能動冷却フラッパー152が垂直位置又は水平位置にない場合、フィン154をドロー平面149に対して斜角に配向できることを理解されたい。フィン154は、例えば少なくとも1つの平面の主表面、例えば2つの対向して位置決めされた概ね平坦な(平面の)主表面を備える、平面であってよく、又は上記フィンは、湾曲していてよく、及び/若しくは湾曲した主表面を含んでよいことを認識されたい。更に、フィン154が平面であっても湾曲していても、フィン154はシャフトから垂直に延在してよく、又はシャフトに接する方向に延在してよい。フィン154が少なくとも1つの略平面の表面を備える場合、「水平な配向」又は「垂直な配向」という言及は、水平面又は垂直面に対する少なくとも1つの平面の表面(基準平面)の位置として解釈されるものとする。フィン154が湾曲したフィンである場合、フィンの基準平面は、フィンがシャフト156に接合する位置においてフィンに接する平面として解釈されるものとし、フィンはシャフトに対して垂直に、又はシャフトに接するように取り付けてよいことが認識される。
1対の能動冷却フラッパー152(片方のみを図3に示す)は、形成用容器111の下流かつ牽引ロール組立体140の上流の移行領域123内に位置する。能動冷却フラッパー152は、移行上側領域124の下部、移行下側領域125の上部、又は連絡領域126に位置することができる。能動冷却フラッパー152は一般に、冷却バヨネット130の上流に位置する。例えば、図3に示すように、1つ以上の冷却バヨネット130が移行下側領域125に存在する場合、能動冷却フラッパー152のシャフト156は、1つ以上の冷却バヨネット130の上流に位置する。
ここで図1〜8を参照すると、能動冷却フラッパー152を、流体等によって冷却することにより、ガラスウェブ148からの熱抽出を増大させることができ、従ってドロー平面149上でドロー加工されたガラスウェブ148の冷却を増大させることができる。従って熱は、フラッパーを通した伝導又はフラッパーからの対流によって熱をフラッパーから受動的に放散させるのではなく、冷却流体の循環によってフラッパーから能動的に除去される。例えば複数の実施形態では、能動冷却フラッパー152は、図4に示すように、フィン154に配置された1つ以上の冷却流体チャネル155を備えることができる。この実施形態では、冷却流体チャネルは概ね、能動冷却フラッパー152のフィン154に対して平行に、かつ上記フィン154の長さに沿って、配向される。冷却流体チャネルは、フィン154の表面上、又はフィンの本体内に位置決めしてよい。いくつかの実施形態では、フィン154は、第1の主表面部分と、(例えば上記第1の主表面部分と上記第2の主表面部分との間に中空内部を有して)上記第1の主表面部分に接合された第2の主表面部分とを備えてよく、冷却流体チャネルは、上記第1の主表面部分と上記第2の主表面部分との間に位置決めしてよい。冷却流体チャネル155は、シャフト156と流体連通してよい。冷却流体供給源160は、冷却流体ライン162を通してシャフト156と連通するように連結でき、これにより冷却流体供給源160は、冷却流体163をシャフト156に供給する。これらの実施形態では、冷却流体163は、ポンプ、重力供給等によって、(図4の参照番号156付近の矢印によって示されるように)シャフト156の一端を通して能動冷却フラッパー152へと配向される。図4に示す実施形態では、冷却流体163は、シャフト156から、1つ以上の冷却流体チャネル155を通って流れ、シャフト156の対向する、即ち遠位の端部(図示せず)において、能動冷却フラッパー152を出る。冷却流体が能動冷却フラッパー152のフィン154を通って配向されてこれを出る際、冷却流体は能動冷却フラッパー152から熱を抽出し、従ってガラスウェブ148から熱を除去する。
代替実施形態では、能動冷却フラッパー152は、図5に示すように、フィン154の長さに沿って延在する蛇行パターンで配設された、1つ以上の冷却流体チャネル159を備えることができる。一実施形態では、冷却流体163は、図4に関して上述したように、シャフト156と流体連通していてよい。代替実施形態では、シャフト156は、図5に示すように外側チューブ156a及び内側チューブ156bを備える、チューブ・イン・チューブ構成、例えば環状構成の形態とすることができる。この実施形態では、冷却流体163は内側チューブ156bを通って能動冷却フラッパー152に入り、1つ以上の冷却流体チャネル159を通って流れ、内側チューブ156bと外側チューブ156aとの間の通路又はチャネルを通って能動冷却フラッパー152から出る。このようにして、冷却流体163は、シャフト156の一端において能動冷却フラッパー152に出入りする。換言すれば、内側チューブ156bは、シャフト156の一端における冷却流体163のためのインレットとなることができ、内側チューブ156bと外側チューブ156aとの間の通路又はチャネルは、シャフト156の同一の端部における冷却流体163のためのアウトレットとなることができる。図4及び5に示す実施形態の両方において、シャフト156は、シャフト156又は内側チューブ156bの1つ以上の開口又はアパーチャ(図示せず)を通して、1つ以上の冷却流体チャネル155、159と流体連通する。図4に示すような単一のチューブを備えたシャフト156を、図5に示す能動冷却フラッパー152と共に使用でき、図5に示す環状構成を備えたシャフト156を、図4に示す能動冷却フラッパー152と共に使用できることを理解されたい。
代替実施形態では、能動冷却フラッパー152は、図6に示すように、フィン154の長さに沿って蛇行パターンで配設された、1対の冷却流体チャネル159aを備えることができる。一方の冷却流体チャネル159aは、フィン154の一端からフィン154の中点に向かって延在してよく、もう一方の冷却流体チャネル159aは、フィン154の他端からフィン154の中点に向かって延在できる。この実施形態では、シャフト156は、図5に示すように、外側チューブ156a及び内側チューブ156bを備えたチューブ・イン・チューブ構成の形態を取ることができる。例えばシャフトは環状構成であってよい。従って、一方の冷却流体チャネルを通って流れる流体は、他方の冷却流体チャネルを通って流れる流体と混合されない。この実施形態では、冷却流体163は内側チューブ156bを通って能動冷却フラッパー152に入り、1つ以上の冷却流体チャネル159aを通って流れ、内側チューブ156bと外側チューブ156aとの間の通路又はチャネルを通って能動冷却フラッパー152から出る。このようにして、冷却流体163は、シャフト156の一端において能動冷却フラッパー152に出入りする。
代替実施形態では、能動冷却フラッパー152は、図7に示すように、フィン154の長さに沿って延在する、1つ以上の冷却流体チャネル159c及び1つ以上の冷却流体チャネル159dを有することができる。シャフト156は、シャフト156は、図5に示すように、外側チューブ156a及び内側チューブ156bを備えたチューブ・イン・チューブ構成の形態を取ることができる。例えばシャフトは環状構成であってよい。従って冷却流体163は、シャフト156の左側の端部において、内側チューブ156bを通って能動冷却フラッパー152に入り、1つ以上の冷却流体チャネル159cを通って左から右へと流れ、シャフト156の右側の端部において能動冷却フラッパー152を出る。冷却流体163はまた、シャフト156の右側の端部において、内側チューブ156bと外側チューブ156aとの間の通路又はチャネルを通って能動冷却フラッパー152に入り、1つ以上の冷却流体チャネル159dを通って左から右へと流れ、シャフト156の左側の端部において、内側チューブ156bと外側チューブ156aとの間の通路又はチャネルを通って能動冷却フラッパーを出る。冷却流体チャネル159c及び冷却流体チャネル159dは、フィン154の幅に沿って交互に存在することを理解されたい。
代替実施形態では、能動冷却フラッパー152は、フィン154の長さに沿って延在する、1つ以上の冷却流体チャネル159e及び1つ以上の冷却流体チャネル159fを有することができる。シャフト156は、シャフト156は、図5に示すように、外側チューブ156a及び内側チューブ156bを備えたチューブ・イン・チューブ構成の形態を取ることができる。例えばシャフトは環状構成であってよい。図8を見ると、冷却流体163は、シャフト156の左側の端部において、内側チューブ156bを通って能動冷却フラッパー152に入り、1つ以上の冷却流体チャネル159eを通って左から右へと流れ、シャフト156の右側の端部において能動冷却フラッパー152を出る。冷却流体163はまた、シャフト156の右側の端部において、内側チューブ156bと外側チューブ156aとの間の通路又はチャネルを通って能動冷却フラッパー152に入り、1つ以上の冷却流体チャネル159fを通って左から右へと流れ、シャフト156の左側の端部において、内側チューブ156bと外側チューブ156aとの間の通路又はチャネルを通って能動冷却フラッパーを出る。冷却流体チャネル159c及び冷却流体チャネル159dは、図8に示すように、フィン154の幅に沿って対になって存在すること、即ち冷却流体チャネル159c及び冷却流体チャネル159dはフィン154の幅に沿って交互に存在しないことを理解されたい。
図4〜8に示す1つ以上の冷却流体チャネル155、159a、159c〜159fは、単に説明を目的としたものであり、従って冷却流体163がフィン154を通って流れることによって、フィン154及びエンクロージャ122の内部から熱を抽出する限り、いずれの構成の冷却流体チャネルを使用できることを理解されたい。
本明細書に記載の実施形態では、冷却流体供給源160が冷却流体ライン162を通して能動冷却フラッパー152の1つ以上の冷却流体チャネル155、159a、159c〜159fに供給する冷却流体163は、液体冷却流体、気体冷却流体、又は液体冷却流体と気体冷却流体との混合物とすることができる。例えば冷却流体は、水、空気、又は水と空気との混合物とすることができる。ヘリウム及びアンモニアといった、高い熱容量を有する他の気体及び液体並びにこれらの組み合わせを、冷却流体163として使用できる。
ここで図1〜2及び9を参照すると、FDM120は、能動冷却フラッパー152に機械的に連結されたフラッパー位置決めデバイス170も含むことができる。例えばフラッパー位置決めデバイス170は、シャフト156にしっかりと取り付けられてそこから延在する、シャフトブラケット158と、エンクロージャ122にしっかりと取り付けられたエンクロージャブラケット171とを含むことができる。シャフト156は、エンクロージャ122の片側を通って延在でき、ここにはフラッパー位置決めデバイス170が、エンクロージャ122の壁によって構造的に支持されたシャフト156によって配置される。代替例では、シャフト156は、エンクロージャ122の対向する両側部を通って延在でき、またエンクロージャ122の1対の壁によって構造的に支持できる。一実施形態では、シャフトブラケット158はアパーチャ157を備えることができ、エンクロージャブラケット171は、弧の上に等間隔に並べられた、一連の指標用アパーチャ172〜176を含むことができる。例えば、シャフトブラケット158は、シャフト156から延在するフィン154に対して90°に配向できる。このような配向を用いると、フラッパー位置決めデバイス170は、シャフトブラケット158のアパーチャ157をエンクロージャブラケット171の指標用アパーチャ172と整列させて、ピン(図示せず)を整列されたアパーチャに挿入し、シャフトブラケット158をエンクロージャブラケット171に連結し、能動冷却フラッパー152がその回転軸153の周りで更に回転するのを防止することによって、能動冷却フラッパー152の垂直位置でのロックを促進する。能動冷却フラッパー152は、シャフトブラケット158のアパーチャ157をエンクロージャブラケット171の指標用アパーチャ174と整列させて、ピンを整列されたアパーチャに挿入することによって、水平位置にロックできる。あるいは能動冷却フラッパー152は、シャフトブラケット158のアパーチャ157をエンクロージャブラケット171の指標用アパーチャ176のうちの1つと整列させて、ピンを整列されたアパーチャに挿入することによって、例えば水平位置と垂直位置との間の、1つ以上の中間/増分角度位置にロックできる。このようにして、能動冷却フラッパー152の相対的整列を、ドロー平面149に対して制御できる。
再び図2、3及び9を参照すると、フラッパーの回転軸153は、シャフト156の軸と同軸であってよく、シャフト156の回転は、フィン154をドロー平面149に対して回転させる。従って、例えばフラッパー位置決めデバイス170を用いて、フィン154の露出角度を、ドロー平面149に対して所望の配向に調整及びロックできる。能動冷却フラッパー152が略垂直に配向され、これによってフィン154の表面がドロー平面149に対して略平行(従ってドロー平面149上でドロー加工されるガラスウェブ148の表面に対して略平行)となる場合、ガラスウェブ148からの熱抽出が最大化される。能動冷却フラッパー152が略水平に配向され、これによってフィン154の表面がドロー平面149に対して略垂直(従ってドロー平面149上でドロー加工されるガラスウェブ148の表面に対して略垂直)となる場合、ガラスウェブ148からの熱抽出が最小化される。能動冷却フラッパーの水平と垂直との間の中間配向においては(即ち能動冷却フラッパーが、ドロー平面149上でドロー加工されるガラスウェブ148に対して斜角で配向される場合は)、ガラスウェブ148からの熱抽出は、略垂直な配向の能動冷却フラッパー152によって得られる熱抽出の一部である。従って、シャフト156を用いた能動冷却フラッパー152の回転を用いて、ドロー平面149に対するフィン154の配向を調整することにより、能動冷却フラッパー152が提供するガラスウェブ148からの熱抽出を調整できることを理解されたい。
複数の実施形態では、能動冷却フラッパー152は、鋼鉄、ステンレス鋼、ニッケル系合金、コバルト系合金、耐火性金属及び合金等といった、高温での使用に好適な金属材料から作製できる。いくつかの実施形態では、能動冷却フラッパー152のシャフト156は、フィン154と同一の材料から作製できるが、他の実施形態では、能動冷却フラッパー152のシャフト156は、フィン154とは異なる材料から作製できる。
いくつかの実施形態では、能動冷却フラッパー152は、比較的高い放射率を有するコーティングを有することができる。複数の実施形態では、コーティング済みフラッパーの放射率は、約0.8〜約0.95であってよい。このコーティングは、能動冷却フラッパー152の表面の変色を防止することにより、ガラスウェブ148の生産中のフィン154上の高温スポットを低減又は阻止するものとするべきである。一実施形態では、上記コーティングは、米国オハイオ州ブルックパーク所在のCetek Ceramic Technologiesによって提供される、放射率約0.92のCetek高放射率セラミックコーティングとすることができる。フィン154上で比較的高い放射率を有するコーティングを使用することにより、能動冷却フラッパーの長さ及び幅にわたって略均一の温度が提供され、ガラスウェブ148からの均一な熱抽出が支援される。
再び図1及び2を参照すると、ガラス形成装置100の起動中、FDM120の様々な構成部品を動作温度まで(例えばおよそ1250℃まで)予熱する必要がある場合がある。従来、例えば形成用容器111の予熱は、形成用容器111の先端部114cの前に補助加熱素子(図示せず)を、補助加熱素子がドロー平面149を少なくとも部分的に横断して延在するように一時的に設置することにより、達成される。この補助加熱素子は、他の加熱素子によってFDM120のエンクロージャ122に提供される熱を補足するために使用できる。しかしながら、形成用容器111を越えるガラス流を開始させる前に、補助加熱素子をエンクロージャ122から取り外さなければならない。この補助加熱素子の取り外しにより、FDM120のエンクロージャ122からの突然かつ大量の熱損失が発生し、形成用容器111に対する熱衝撃がもたらされる。形成用容器111に対する熱衝撃は、形成用容器111を例えば破断によって損傷させる場合があり、これは形成用容器111の、所望の属性を有するガラスリボンを生産する能力を劣化させる。本明細書に記載のいくつかの実施形態では、ガラス形成装置100は、移行上側領域124に追加の加熱素子を含むことによって、形成用容器111に対する熱衝撃のリスクを軽減しながら、起動中の形成用容器111の加熱を支援してよい。
ここで図10及び11を参照すると、FDM120のいくつかの例は、FDM120の移行上側領域124に着脱可能に位置決めされた、複数の加熱カートリッジ180、190を含んでよい。複数の加熱カートリッジ180、190は、ドロー平面149の対向する両側部において、FDM120内(例えばFDM120のエンクロージャ122内)に着脱可能に位置決めしてよい。特定の実施形態では、複数の加熱カートリッジ180、190は、第1の複数の加熱カートリッジ180及び第2の複数の加熱カートリッジ190が、先端部114cの対向する両側部に位置して、ドロー平面149が第1の複数の加熱カートリッジ180と第2の複数の加熱カートリッジ190との間に延在するように、配設される。更に他の実施形態では、加熱カートリッジ180、190は、図10に示すように先端部114cの高さより下方に位置決めしてよい。
いくつかの実施形態では、複数の加熱カートリッジ180、190は、エンクロージャ122に形成された一連のポート内に位置決めされる(複数の加熱カートリッジ180のためのポート182が図11に示されている)。第1の一連のポート182及び第2の一連のポートは、エンクロージャ122内において、本明細書に記載されているように、第1の複数の加熱カートリッジ180及び第2の複数の加熱カートリッジ190が、先端部114cの対向する両側部に位置して、ドロー平面149が第1の複数の加熱カートリッジ180と第2の複数の加熱カートリッジ190との間に延在するように、配設される。
図11に示すように、第1の一連のポート182は、ドロー平面149の幅(即ち図11に示す座標軸の+/−X方向)を横断するように並べられる。従って、第1の複数の加熱カートリッジ180を対応する182に挿入した場合、これらもまた図12に示すようにドロー平面149の幅を横断するように並べられることを理解されたい。いくつかの実施形態では、第1の一連のポート182のうちの各ポートは、形成用容器の幅にわたって、隣接するポートから側方に(即ち図10及び11に示す座標軸の+/−X方向に)離間している。図11及び12は、第1の一連のポート182(図11)及びこれらのポート内に位置決めされた第1の複数の加熱カートリッジ180(図12)の概略図を示しているが、エンクロージャ122は更に、形成用容器の反対側に位置し、かつ第2の複数の加熱カートリッジ190を中に位置決めできる、第2の複数のポートを備えてよいことを理解されたい
ガラス形成装置100の起動中、第1の複数の加熱カートリッジ180を用いて、先端部114cの下方から形成用容器111に熱を提供することにより、形成用容器111の温度を室温から所望の動作温度まで上昇させてよい。図10及び12に示すように、複数の加熱カートリッジ180、190をFDM120の移行上側領域124に位置決めすることにより、ガラス形成装置100の起動中に形成用容器111に十分な加熱を提供して、形成用容器111のトラフ113(図1)から形成用容器111の先端部114cまでの、形成用容器111の熱的平衡又は略均一の温度を達成できる。更に、移行上側領域124内で複数の加熱カートリッジ180、190を使用することにより、起動中の、先端部114cの下方かつFDM120のエンクロージャ122内に位置決めされた補助ヒータの使用の実施を排除でき、起動中の形成用容器111に対する熱応力を低減できる。
図11〜12は、5個の加熱カートリッジ180a、180b、180c、180d及び180eを含む、第1の複数の加熱カートリッジ180を示す。しかしながら、第1の複数の加熱カートリッジ180内の加熱カートリッジの数、及び第1の一連のポート182内の対応するポートの数は、5より多くても、又は5未満であってもよいことを理解されたい。例えば、第1の複数の加熱カートリッジ180及び第2の複数の加熱カートリッジ190両方の加熱カートリッジの数(並びに対応するポートの数)は、2〜12(若しくは形成用容器の幅に応じて更に多い個数)、又はその間のいずれの部分範囲とすることができる。同様に、加熱カートリッジ及び対応するポートの幅は変化し得る。
いくつかの実施形態では、複数の加熱カートリッジ180、190は、加熱素子202を備える。特定の実施形態では、加熱素子202の材料は二ケイ化モリブデンであってよい。いくつかの実施形態では、加熱カートリッジ180、190の加熱素子202は、二ケイ化モリブデンから形成されたワイヤで構成してよい。加熱素子202を二ケイ化モリブデンで形成すると、他の材料に比べて上記素子のパワー力搬送能力が増大することにより、加熱カートリッジ180、190の加熱効率を大幅に改善できることが判明している。更に、二ケイ化モリブデン加熱素子を用いてセグメント化した加熱カートリッジ180、190の組み合わせにより、ガラス形成装置100の起動中の形成用容器の更に効率的な加熱を実現でき、従って形成用容器111のトラフ113(図1)から形成用容器111の先端部114cまでの、形成用容器111の熱的平衡を、他の従来の加熱素子よりも低いパワー入力で容易に得ることができることも分かっている。
本明細書に記載の実施形態では、加熱カートリッジ180、190の加熱素子202は、ドロー平面149に対して直接露出されて対面する。本明細書中で使用される場合、「…に対して直接露出して(directly exposed to)」という句は、加熱素子202とドロー平面149との間に追加の材料又は構造体が全く存在しないことを意味する。ドロー平面149に対して加熱素子202をこのように配向することにより、ドロー平面149だけでなく形成用容器111に対する効率的な加熱が促進される。というのは、加熱素子202と形成用容器111との間に、加熱素子202からの熱流を減衰させることになる構造体が全く存在しないためである。
ここで図13〜14を参照すると、複数の実施形態では、加熱カートリッジ180aは、少なくとも1つの加熱素子202がその面上に又はその表面に隣接して位置決めされた熱配向表面201を有する、エンクロージャ210を含む。エンクロージャ210は、ガラス形成装置100に関連する昇温条件での使用に好適な、多様な材料から製作してよい。例えば、エンクロージャ210、及び加熱カートリッジ180aの他の部分は、ガラス形成装置100に関連する構造的及び/又は熱的要件を満たすよう、高温ニッケル系合金、鋼鉄(例えばステンレス鋼)又は他の合金若しくは材料(若しくは複数の材料の組み合わせ)といった耐火材料から形成できる。例えば一実施形態では、エンクロージャ210は、Haynes International, Inc.が生産しているHaynes(登録商標)214(登録商標)ニッケル系合金で作製してよい。
図13〜14は、エンクロージャを備えるものとして加熱カートリッジ100aを図示しているが、他の実施形態も考案され、また可能であることを理解されたい。例えば、別個のエンクロージャ210を含むのではなく、熱配向表面201を、金属又は合金から形成された別個のエンクロージャを有する代わりに、耐火材料の1つ以上のブロックに貼り付けてもよい。例えば限定するものではないが、複数の実施形態では、熱配向表面を、ANH refractoriesが生産しているNA‐33耐火性ブロックから形成された本体に貼り付ける。
一実施形態では、加熱カートリッジ180aの熱配向表面201は、放射率が低いセラミック耐火性支承材料から形成される。好適なセラミック耐火材料としては、限定するものではないが、Zircar ceramics製のSALIボードが挙げられる。加熱カートリッジ180aの、ガラス形成装置100の高温に直接曝露されない部分は、比較的低温の用途に好適な材料から作製してよい。
熱配向表面201上に又は熱配向表面201に隣接して位置決めされた加熱素子202は、抵抗性加熱素子とすることができる。特定の実施形態では、加熱素子202の材料は二ケイ化モリブデンとすることができる。いくつかの実施形態では、加熱素子202は、本明細書に記載されているように、二ケイ化モリブデンから形成されたワイヤから構成してよい。例えば限定するものではないが、一実施形態では、加熱素子202は、蛇行形状又はそれ以外のコイル状となった形状の、熱配向表面201上に位置決めされた二ケイ化モリブデンワイヤから構成される。
引き続き図13〜14を参照すると、熱配向表面201の面の背後には、加熱カートリッジ180aの平衡から熱配向表面201を断熱する、耐火材料218の1つ以上のブロックが存在する。エンクロージャ210を含む実施形態では、耐火材料218の1つ以上のブロックは、熱配向表面201の面の背後、かつエンクロージャ210内に存在する。耐火材料218の1つ以上のブロックは、熱配向表面201を加熱カートリッジ180aの平衡から断熱する。特定の実施形態では、耐火材料218を、図14に示すように、交互になった垂直積層体及び水平積層体の形態に配向することにより、熱配向表面201からの熱伝達を最小化する。具体的には、耐火材料218の交互になった垂直積層体及び水平積層体により、ブロック間の継ぎ目における熱損失の低減を支援できると考えられる。本明細書に記載の実施形態では、耐火材料218は、SALIボード、耐火断熱レンガ(IFB)、DuraBoard(登録商標)3000及び/又はDuraBoard2600を含むがこれらに限定されない、市販の耐火材料であってよい。特定の実施形態では、耐火性ブロックは、SALIボードから形成された、熱配向表面201に最も近接する第1の層と、IFBから形成された、上記第1の層の背後の第2の層とを有してよい。
再び図10を参照すると、多様な取り付け用構造体を用いて、加熱カートリッジ180aを先端部114cに対して設置してよい。いくつかの実施形態では、加熱カートリッジ180aは、図10に示すように、エンクロージャ122と係合したブラケット214上に設置してよい。更に、又はあるいは、加熱カートリッジ180aを、エンクロージャ122に取り付けられたT字型壁支持ブラケット上に静置できる。個々の加熱カートリッジはそれぞれ、ドロー加工作業中に交換、アップグレート、又は取り外しが可能である。加熱カートリッジがモジュール式の性質を有することは、個々のカートリッジの交換又は取り外しが、提供される加熱全体のうちのごく一部にしか影響しないことにより、起動中の熱損失が低減されることを意味する。
特定の実施形態では、本装置は更に、複数の加熱カートリッジ180、190に関連する加熱を制御するよう構成されたコントローラ280を含んでよい。特定の実施形態では、コントローラ280は、複数の加熱カートリッジ180、190の各加熱素子202に、動作可能に接続してよい。特定の実施形態では、複数の加熱カートリッジ180、190はセグメント化できる。本明細書中で使用される場合、用語「セグメント化される(segmented)」は、ガラス形成装置100の起動中に形成用容器111の温度の管理された制御を提供するために、個々の過熱カートリッジそれぞれの温度を独立して制御及び調整できることを指す。コントローラ280は、プロセッサと、コンピュータ可読かつ実行可能命令を記憶するメモリとを含んでよく、上記命令をプロセッサが実行すると、上記命令は、温度フィードバック又は他のプロセスパラメータに基づいて、各加熱素子への電力を独立して調節することにより、各加熱素子が提供する熱を独立して増大又は減少させる。よって、コントローラ280を用いて、ガラスウェブ148のドロー平面149の幅にわたって広がる複数の加熱カートリッジ180、190の各加熱素子に提供される電力の調節によって、各加熱素子が提供する熱を異なる様式で調節できる。
特定の実施形態では、コントローラ280は、ガラス形成装置からの熱フィードバックに基づいて、複数の加熱カートリッジ180、190それぞれを独立して操作するよう構成できる。例えば、一実施形態ではコントローラ280は、1つ以上の熱センサ282(図10)から熱フィードバックを得るよう構成される。複数の実施形態では、複数の加熱カートリッジ180、190の各加熱カートリッジは、エンクロージャ122内に位置決めされた対応する熱センサ282を有する。1つ以上の熱センサ282から得られたフィードバックを、コントローラ280が用いて、複数の加熱カートリッジ180、190の各加熱素子を独立して調整することにより、ガラス形成装置100の起動中のガラス形成装置の熱的特性の管理された制御を提供できる。
一実施形態では、1つ以上の熱センサ282は、標的温度を超える温度を検出する場合があり、コントローラ280は、複数の加熱カートリッジ180、190の少なくとも1つの加熱素子への電力を低減することによって、標的領域に伝達される熱を減少させ、これにより、標的温度が得られるまで温度を低下させてよい。あるいは特定の実施形態では1つ以上の熱センサ282は、標的温度未満の温度を検出する場合があり、ここではコントローラ280は、複数の加熱カートリッジ180、190の少なくとも1つの加熱素子への電力を増大させることによって、標的領域に伝達される熱を増大させ、これにより、標的温度が得られるまで温度を上昇させてよい。
ここで図15を参照すると、いくつかの実施形態ではFDM120は、移行上側領域124に位置決めされた複数の冷却カートリッジ230、240を含むことができる。より具体的には、ガラス形成装置100の起動中に、複数の加熱カートリッジ180、190を用いて、形成用容器111の熱平衡又は略均一の温度を達成した後、エンクロージャ210内のポートにおいて、複数の冷却カートリッジ230、240で、複数の加熱カートリッジ180、190を(それぞれ)置換できる。複数の冷却カートリッジ230、240は、エンクロージャ122を通って移動するガラスウェブの、更なる制御下での冷却を提供でき、これはガラスウェブの安定性を改善し、欠陥の発生を低減する。複数の加熱カートリッジ180、190と同様に、複数の冷却カートリッジ230、240は、FDM120内(例えばFDM120のエンクロージャ122内)に着脱可能に位置決めしてよく、また概ねドロー平面149に対して平行に、かつドロー平面149の対向する両側部上に、位置決めされる。特定の実施形態では、複数の冷却カートリッジ230、240は、第1の複数の冷却カートリッジ230及び第2の複数の冷却カートリッジ240が先端部114cの対向する両側に位置して、ドロー平面149が第1の複数の冷却カートリッジ230と第2の複数の冷却カートリッジ240との間に延在するように、配設される。他の実施形態では、冷却カートリッジ230、240は、図15に示すように先端部114cの高さより下方に位置決めしてよい。
冷却カートリッジ230、240は、ドロー平面149の幅に沿って、ガラスウェブ148から冷却カートリッジ230、240へと熱を伝達するよう構成される。いくつかの実施形態では、冷却カートリッジ230、240を、流体等によって能動的に冷却することにより、ドロー平面149上でドロー加工されるガラスウェブ148からの熱抽出を増大させることができる。熱は、伝導又は滞留によって熱を冷却カートリッジ230、240から受動的に放散させるのではなく、冷却カートリッジ230、240を通した冷却流体の循環によって冷却カートリッジ230、240から能動的に除去される。
例えば、複数の冷却カートリッジ230a、240aのうちの冷却カートリッジ230aの一実施形態の概略図を図16Aに示す。冷却カートリッジ230aは、少なくとも1つの冷却流体チャネル355を含む。特定の実施形態では、冷却カートリッジ230aは、冷却表面301を有するエンクロージャ310を含んでよい。冷却流体チャネル355は、エンクロージャ310の面上又は上記面に隣接して位置決めしてよい。他の実施形態では、冷却流体チャネル355は、冷却カートリッジ230aの本体内、例えばエンクロージャ310内に配置してよい。冷却流体チャネル355は、冷却流体インレットライン362によって、リザーバ等の冷却流体供給源360と流体連通してよい。これらの実施形態では、冷却流体365は、ポンプを用いて、重力供給によって等の手段で、(図16の参照番号362付近の矢印によって示されるように)冷却流体インレットライン362を通して冷却流体チャネル355へと配向される。図16に示す実施形態では、冷却流体365は、冷却流体インレットライン362を通り、また1つ以上の冷却流体チャネル355を通って流れ、冷却流体出口ライン363を通って冷却カートリッジ230aを出る。複数の実施形態では、冷却流体出口ライン363からの冷却流体365を、受動的又は能動的に冷却した後、冷却流体供給源360に戻してよい。冷却流体365を、冷却カートリッジ230aの冷却流体チャネル355を通して配向すると、冷却流体は、冷却カートリッジ230aから熱を抽出し、従って、エンクロージャ122内でドロー加工されるガラスウェブ148から熱を除去する。冷却流体チャネル355は、様々な構成で、冷却表面301上又は冷却流体301内に配向でき、また、冷却流体365が冷却カートリッジ230aを通って流れることによって、冷却カートリッジ及びエンクロージャ122の内部から熱を抽出する限り、いずれの構成の冷却流体チャネルを使用できることを理解されたい。
例えば図16Bは、冷却カートリッジの冷却表面301の代替実施形態を示す。この実施形態では、冷却表面301は、冷却表面301内又は冷却流体301上に蛇行パターンで配設された、1対の冷却流体チャネル344a、344bを備える。この実施形態では、冷却流体チャネル344a、344bは、冷却流体チャネル344a、344bを通る冷却流体の流れが、ガラス形成装置のエンクロージャを通してドロー加工されるガラスウェブからの均一な熱抽出を促進するよう、配設される。具体的には、冷却表面301のこの実施形態では、冷却流体チャネル344aを通る冷却流体の流れと、冷却流体チャネル344bを通る冷却流体の流れとは、反対方向であり、これにより、冷却表面全体にわたるより均一な熱抽出が可能となる。即ち、冷却流体チャネル344a、344bを通って冷却表面301に入る冷却流体は、この冷却流体が冷却表面301を出るときよりも低温であり、従って冷却表面301を出る冷却流体は、熱を抽出する能力が低下しており、これはいくつかの例では、冷却表面301に沿った、又はガラス形成装置のエンクロージャを通してドロー加工されたガラスウェブ上の対応する位置における、「高温スポット」をもたらす場合がある。しかしながら、反対方向の隣接する冷却流体チャネル内に流体を流すことにより、この問題が緩和される。
図16Cは、冷却カートリッジの冷却表面301の別の代替実施形態を示す。この実施形態では、冷却表面301は、互いに平行に配設された、第1の1対の冷却流体チャネル344c、344dと、第2の1対の冷却流体チャネル345c、345dとを備える。図16Cに示す実施形態では、冷却流体チャネル345cは、冷却流体チャネル344cと冷却流体チャネル344dとの間に位置決めされる。第1の1対の冷却流体チャネル344c、344d、及び第2の1対の冷却流体チャネル345c、345dは、第1の1対の冷却流体チャネル344c、344d及び第2の1対の冷却流体チャネル345c、345dを通る冷却流体の流れが、エンクロージャを通してドロー加工されるガラスウェブからの均一な熱抽出を促進するよう、配設される。具体的には、冷却表面301のこの実施形態では、第1の1対の冷却流体チャネル344c、344dを通る冷却流体の流れと、第2の1対の冷却流体チャネル345c、345dを通る冷却流体の流れとは、反対方向であり、これにより、冷却表面全体にわたるより均一な熱抽出が可能となる。即ち、第1の1対の冷却流体チャネル344c、344d又は第2の1対の冷却流体チャネル345c、345dを通って冷却表面301に入る冷却流体は、この冷却流体が冷却表面301を出るときよりも低温であり、従って冷却表面301を出る冷却流体は、熱を抽出する能力が低下しており、これはいくつかの例では、冷却表面301に沿った、又はガラスウェブ上の対応する位置における、「高温スポット」をもたらす場合がある。しかしながら、反対方向の隣接する冷却流体チャネル内に流体を流すことにより、この問題が緩和される。
図16Dは、冷却カートリッジの冷却表面301の別の代替実施形態を示す。この実施形態では、冷却表面301は、互いに平行に配設された、第1の1対の冷却流体チャネル344e、344fと、第2の1対の冷却流体チャネル345e、345fとを備える。この実施形態では、第1の1対の冷却流体チャネル344e、344fを通る冷却流体の流れと、第2の1対の冷却流体チャネル345e、345fを通る冷却流体の流れとは、図16Dに示すように反対方向である。
図16Eは、冷却カートリッジ230aの別の実施形態を示し、ここでは冷却カートリッジ230aが、冷却表面301において又は冷却表面301内に、リザーバ347によって形成される。即ちリザーバ347を、冷却表面301上に、冷却表面301内に、又は冷却表面301に隣接して、位置決めしてよい。リザーバ347は、冷却流体インレットライン362によって、冷却流体供給源360と流体連通してよい。これらの実施形態では、冷却流体365は、ポンプを用いて、重力供給によって等の手段で、(図16の参照番号362付近の矢印によって示されるように)冷却流体インレットライン362を通してリザーバ347へと配向される。図16Eに示す実施形態では、冷却流体365は、冷却流体インレットライン362を通って、リザーバ347内へと流れ、リザーバ347を充填する。リザーバが充填されると、冷却流体365は、冷却流体出口ライン363を通って冷却カートリッジ230aを出ることにより、冷却表面301から熱を抽出する。複数の実施形態では、冷却流体出口ライン363からの冷却流体365を、受動的又は能動的に冷却した後、冷却流体供給源360に戻してよい。この実施形態では、リザーバ347は、冷却流体によって充填されると、高い熱容量を有し、従ってガラス形成装置のエンクロージャ内から多量の熱を抽出できる。
図16A〜16Eは、冷却カートリッジの様々な実施形態を図示しているが、冷却カートリッジの他の実施形態及び構成が想定され、本明細書に記載のガラス形成装置と共に使用できることを理解されたい。
再び図16Aを参照すると、本明細書に記載の実施形態では、複数の冷却カートリッジ230、240のうちの各冷却カートリッジの冷却表面301は、ドロー平面149に対して直接露出されて対面する。本明細書中で使用される場合、「…に対して直接露出して(directly exposed to)」という句は、冷却表面301とドロー平面149との間に追加の材料又は構造体が全く存在しないことを意味する。ドロー平面149に対して冷却表面301をこのように配向することにより、エンクロージャ122内のガラスウェブ148の効率的な冷却が促進される。というのは、冷却表面301とガラスウェブ148との間に、ガラスウェブ148からの熱の引き出しを減衰させることになる構造体が全く存在しないためである。
本明細書に記載の冷却カートリッジ230aの実施形態では、冷却カートリッジ230aは鋼鉄、ステンレス鋼、ニッケル系合金、コバルト系合金、耐火性金属及び合金等といった、高温での使用に好適な金属材料から作製できる。冷却流体365は、液体冷却流体、気体冷却流体、又は液体冷却流体と気体冷却流体との混合物とすることができる。例えば冷却流体は、水、空気、又は水と空気との混合物とすることができる。ヘリウム及びアンモニアといった、高い熱容量を有する他の気体及び液体並びにこれらの組み合わせを、冷却流体365として使用できる。
再び図15を参照すると、多様な取り付け用構造体を用いて、冷却カートリッジ230aを先端部114cに対して設置してよい。いくつかの実施形態では、冷却カートリッジ230aは、図15に示すように、エンクロージャ122と係合したブラケット214上に設置してよい。更に、又はあるいは、冷却カートリッジ230aを、エンクロージャ122に取り付けられたT字型壁支持ブラケット上に静置できる。冷却カートリッジは、ガラス形成装置100のエンクロージャ122内に形成された一連のポート182、192に着脱可能に設置されているため、個々の冷却カートリッジはそれぞれ、ドロー加工作業中に交換、アップグレート、又は取り外しが可能である。複数の冷却カートリッジ230、240それぞれがモジュール式の性質を有することは、個々のカートリッジの交換又は取り外しが、提供される熱伝達全体のうちのごく一部にしか影響しないことにより、ガラスウェブがFDMを通って移動する間の、熱伝達熱伝達の損失が低減されることを意味する。
本明細書中に記載されているように、ガラス形成装置100の起動中に、複数の加熱カートリッジ180、190を用いて、形成用容器111の熱平衡又は略均一の温度を達成した後、複数の冷却カートリッジ230、240で、複数の加熱カートリッジ180、190を(それぞれ)置換できる。ガラスウェブ148が確立され、牽引ロール組立体140を用いて下流にドロー加工されているとき、冷却流体365を複数の冷却カートリッジ230、240に供給することにより、ガラスウェブ148が移行上側領域124を通ってドロー加工される際にガラスウェブ148の冷却を支援できる。
特定の実施形態では、コントローラ280は、複数の冷却カートリッジ230、240を用いた、エンクロージャ122を通ってドロー加工されるガラスウェブ148の冷却を、制御するよう構成してよい。特定の実施形態では、複数の冷却カートリッジ230、240はセグメント化できる。本明細書中で使用される場合、用語「セグメント化される(segmented)」は、ガラスウェブ148がエンクロージャ122の移行上側領域124を通ってドロー加工される際に、ガラスウェブ148の冷却の管理された制御を提供するために、各冷却カートリッジを通る冷却流体の流れを調整すること等によって、複数の冷却カートリッジ230、240の個々の冷却カートリッジそれぞれを独立して制御及び調整できることを指す。コントローラ280は、プロセッサと、コンピュータ可読かつ実行可能命令を記憶するメモリとを含んでよく、上記命令をプロセッサが実行すると、上記命令は、温度フィードバック又は他のプロセスパラメータに基づいて、各冷却カートリッジへの冷却流体流を調節することにより、各冷却カートリッジが提供する冷却を独立して増大又は減少させる。よって、コントローラ280を用いて、複数の冷却カートリッジ230、240の各冷却カートリッジに提供される冷却流体365を異なる様式で調節できる。
特定の実施形態では、コントローラ280は、ガラス形成装置からの熱フィードバックに基づいて、複数の冷却カートリッジ230、240それぞれを独立して操作するよう構成できる。例えば、一実施形態ではコントローラ280は、エンクロージャ内に位置決めされた1つ以上の熱センサ282から熱フィードバックを得るよう構成される。熱センサ282から得られたフィードバックを、コントローラ280が用いて、複数の冷却カートリッジ230、240の各冷却カートリッジを独立して制御することにより、ガラスウェブ148が移行上側領域124を通ってドロー加工される際に、ガラスウェブ148の冷却の管理された制御を提供できる。
一実施形態では、熱センサ282は、標的温度を超える温度を検出する場合があり、コントローラ280はこれに応答して、対応する冷却カートリッジへの冷却流体365の流れを増加させてよく、これにより、ガラスウェブ148の標的領域において更なる冷却を発生させることによって、標的温度が得られるまで、標的領域におけるガラスウェブ148の温度を低下させる(即ちガラスウェブ148からの熱抽出を増大させる)。あるいは特定の実施形態では、熱センサ282は、標的温度未満の温度を検出する場合があり、ここではコントローラ280は、複数の冷却カートリッジ230、240の対応する冷却カートリッジへの冷却流体365の流れを減少させることによって、標的温度が得られるまで、標的領域におけるガラスウェブ148の冷却を減少させる(即ちガラスウェブ148からの熱抽出を減少させる)ことができる。
ここでは、着脱可能な加熱及び冷却カートリッジを有するガラス形成装置の実施形態について説明しているが、着脱可能な加熱及び冷却カートリッジは任意のものであり、いくつかの実施形態では、ガラス形成装置100は、着脱可能な加熱及び冷却カートリッジを用いずに構成してよいことを理解されたい。例えば複数の実施形態では、ガラス形成装置100は、着脱可能な加熱及び冷却カートリッジを備えない能動冷却フラッパーを含んでよい。更に他の実施形態では、ガラス形成装置は、着脱可能な加熱及び冷却カートリッジを用いるものの、能動冷却フラッパーを用いずに、構成してよい。
ここで図2、10及び15を参照すると、本明細書に記載の能動冷却フラッパー152を備えるFDM120を、ガラスウェブ148の形成に用いてよい。例えば、ガラス形成装置100の起動中、1対の能動冷却フラッパー152を水平な配向で位置決めでき、ここで、移行上側領域124の加熱を支援するために、1つ以上の冷却流体チャネル155、159a、159c〜159fには冷却流体163を供給しない。いくつかの実施形態では、ガラス形成装置100の起動中、移行上側領域124の複数の加熱カートリッジ180、190を用いて、形成用容器111に対して先端部114cの下方から熱を提供することにより、形成用容器111の温度を室温から所望の動作温度まで上昇させてよい。いくつかの実施形態では、ガラス形成装置100の起動中に複数の加熱カートリッジ180、190を用いて形成用容器111の熱平衡又は略均一の温度を達成した後、複数の加熱カートリッジ180、190を用いた加熱を、ガラスウェブ148が確立される前に、又はガラスウェブ148が確立された後に、中断してよい。ガラスウェブ148が確立され、牽引ロール組立体140によって下流へと牽引されているとき、冷却流体163を1つ以上の冷却流体チャネル155、159a、159c〜159fに供給でき、能動冷却フラッパー152の位置を変更して、ガラスウェブ148が移行領域123を通して牽引される際のガラスウェブ148の冷却を支援できる。ガラスウェブ148に対する能動冷却フラッパー152の角度位置を、起動中に調整することにより、FDM120内でのガラスウェブ148の所望の冷却を得てよい。例えば、より大きな冷却量が望まれる場合、能動冷却フラッパー152を垂直位置に向かって調整することにより、能動冷却フラッパー152の表面に対するガラスウェブ148の曝露を増大させて、冷却を増大させてよい。より少ない冷却量が望まれる場合、能動冷却フラッパー152を水平位置に向かって調整することにより、能動冷却フラッパー152の表面に対するガラスウェブ148の曝露を減少させて、冷却を減少させてよい。能動冷却フラッパー152の正確な位置は、ガラス形成装置100を通って流れるガラスの組成、形成用容器の形成表面上を流れるガラスの質量流量、及びガラスウェブに適用される望ましい冷却曲線に、特に左右される。
いくつかの実施形態では、ガラス形成装置100の起動中に、複数の加熱カートリッジ180、190を用いて、形成用容器111の熱平衡又は略均一の温度を達成した後、複数の冷却カートリッジ230、240で、複数の加熱カートリッジ180、190を置換してよい。これらの実施形態では、複数の冷却カートリッジ230、240を用いて、FDMの移行上側領域124を通って移動するガラスウェブの、追加の制御された冷却を提供し、ガラスウェブの安定性を改善し、また欠陥の発生を低減する。
ここで図1及び17を参照すると、図17は、モデル化によって得られた4つの異なる例示的なガラスウェブの冷却曲線のグラフを示す。冷却曲線は、異なるガラス流条件(GFC)を用いた、FDM120におけるガラスウェブ148の生産中の、形成用容器111の先端部114cからの距離の増大の関数としてのガラスウェブ148の温度を示す。「GFC1」で標識された冷却曲線は、第1のガラスウェブ流量を用いて、かつ移行領域123において冷却バヨネット130を用いて生産されたガラスウェブ148に関する、標的冷却曲線を示す。第1のガラスウェブ流量は標準流量であり、冷却曲線GFC1は、FDM120がエンクロージャ122から熱を抽出するために冷却バヨネット130のみを用いる、標準流量でのガラスウェブ生産に関するベースライン流量を示す。「GFC2」で標識された冷却曲線は、曲線GFC1によって特性決定されるガラスウェブ148に使用したものと同一の冷却性能を用いる(即ちFDM120が、エンクロージャ122から熱を抽出するために冷却バヨネット130のみを使用する)、第1のガラスウェブ流量よりおよそ70%大きい第2のガラスウェブ流量に関するものである。曲線GFC2が示すように、第2の(高い方の)ガラスウェブ流量によって、ガラスウェブ148の冷却は遅くなり、これは、ガラスリボンの不安定性、及び標準未満の製品属性(即ち欠陥)の両方をもたらし得る。また、曲線GFC2と曲線GFC1との間の間隔は、標的冷却曲線GFC1を用いて、第2のガラスウェブ流量においてガラスウェブ148を生産するために必要な熱抽出の量を示す。
対照的に、「GFC3」で標識された冷却曲線は、能動冷却フラッパー152が水平に対して37°の角度で位置決めされ、冷却流体163として水を使用する、第2のガラスウェブ流量でのガラスウェブ148の生産に関するものである。「GFC4」で標識された冷却曲線は、冷却バヨネット130を用いて冷却を行い、移行領域123の全ての加熱素子(図示せず)をオフにした、第1のガラスウェブ流量より40%高い第3のガラスウェブ流量におけるガラスウェブ148の生産に関するものである。「GFC4」で標識された冷却曲線は、従来のFDM冷却方法を用いて冷却でき、かつ標的冷却曲線GFC1を依然として得ることができる、最大のガラスウェブ流量増加を表すことを理解されたい。
図17の冷却曲線が示すように、本明細書において開示される能動冷却フラッパー152を備えるFDM120は、70%大きいガラスウェブ流量で生産されたガラスウェブ148に対して、冷却バヨネット130のみを用いてFDM120を冷却して生産されたガラスウェブ148と同等の冷却を提供する。即ち、能動冷却フラッパー152の使用により、ガラスの質量流量を70%増大させても、標的冷却曲線GFC1を達成できる。より具体的には、冷却曲線GFC3は、冷却バヨネット130のみを使用した場合に対する、及び移行領域の加熱素子をオフにして冷却バヨネット130を使用した場合に対する、移行領域123のガラスウェブ148の冷却の大幅な増大を示し、これは、本明細書に記載の能動冷却フラッパーを用いて、プロセスの不安定性及び欠陥というリスクを軽減しながら、ガラス形成装置のスループットを増大させることができることを示す。
図18を参照すると、従来の(冷却されていない)フラッパーを用いて冷却されたガラスウェブと、能動冷却フラッパーとの比較が示されている。この比較は、従来のフラッパー及び能動冷却フラッパーに関する冷却曲線間の差に基づくものであり、従来のフラッパーの使用を示す一方の冷却曲線と、能動冷却フラッパーの使用を示す他方の冷却曲線との間の温度の変化(ΔT)としてプロットされている。空冷フラッパーと従来のフラッパーとの間のΔTは、「F1」で標識された曲線で示されている。液体冷却式フラッパー(例えば水冷フラッパー)と従来のフラッパーとの間のΔTは、曲線F2で示されている。空冷フラッパー(F1)によって提供される冷却の増大(ΔT)は、従来のフラッパーに比べて、移行領域における冷却能力の有意な向上を提供するが、水冷フラッパーは空冷フラッパーに比べて約50%高い冷却の向上を提供する。
ここで、本明細書に記載の冷却デバイスを備えるフュージョンドロー機械を利用して、上昇したガラス流の生産速度でのガラスウェブの生産中に、冷却能力の向上を提供できることを理解されたい。本明細書に記載の冷却デバイスは標準的なガラス流生産速度を用いたガラスウェブの生産中にも、冷却能力の向上を提供できる。
請求対象の主題の精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の実施形態に対して様々な修正及び変更を実施できることは、当業者には明らかであろう。従って本明細書は、本明細書に記載の様々な実施形態の修正形態及び変形形態が、添付の請求項及びその均等物の範囲内にある限り、上記修正形態及び変形形態を包含することが意図されている。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
溶融ガラスからガラスウェブを形成するための装置において:
エンクロージャ;
上記エンクロージャ内に位置決めされ、先端部に集束する外側形成表面を備える、形成用容器;
上記先端部から下流方向に延在するドロー平面であって、上記先端部に平行である、ドロー平面;及び
上記エンクロージャ内において、上記先端部の下流に位置決めされ、また上記ドロー平面に平行な方向に、上記ドロー平面を横断して延在する、少なくとも1つの能動冷却フラッパーであって、
上記ドロー平面に平行に延在するシャフト、及び上記シャフトから外向きに延在するフィンと;
上記少なくとも1つの能動冷却フラッパーが上記回転軸の周りで回転できるよう、上記ドロー平面に平行に延在する、回転軸と;
冷却流体供給源と流体連通する、1つ以上の冷却流体チャネルであって、上記冷却流体供給源は、上記能動冷却フラッパーの上記1つ以上の冷却流体チャネルに冷却流体を供給する、1つ以上の冷却流体チャネルと
を含む、能動冷却フラッパー
を備え、
上記能動冷却フラッパーは、上記ガラスウェブが上記ドロー平面上を移動する際に、上記ガラスウェブから熱を抽出する、装置。
実施形態2
上記エンクロージャ内において上記能動冷却フラッパーの下流に回転可能に位置決めされた、第1の牽引ロール及び第2の牽引ロールを更に備え、
上記第1の牽引ロール及び上記第2の牽引ロールは協働して、上記ドロー平面上において上記ガラスウェブを上記下流方向にドロー加工する、実施形態1に記載の装置。
実施形態3
上記冷却流体供給源が供給する上記冷却流体は、液体冷却流体及び気体冷却流体の混合物である、実施形態1又は2に記載の装置。
実施形態4
上記冷却流体供給源が供給する上記冷却流体は、水、空気又は水と空気との混合物である、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の装置。
実施形態5
上記能動冷却フラッパーを上記回転軸の周りの位置にロックする、上記能動冷却フラッパーに機械的に連結されたフラッパー位置決めデバイスを更に備える、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の装置。
実施形態6
上記能動冷却フラッパーの上に配置されるコーティングを更に備え、これにより、上記能動冷却フラッパーは、約0.8〜約0.95の放射率を有する、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の装置。
実施形態7
上記エンクロージャは更に、移行上側領域、移行下側領域、及び上記移行上側領域と上記移行下側領域の間に位置する連絡領域を備え、
上記能動冷却フラッパーは、上記移行上側領域の下部、上記移行下側領域の上部又は上記連絡領域に位置する、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の装置。
実施形態8
上記能動冷却フラッパーの上記1つ以上の冷却流体チャネルは、チューブ・イン・チューブ構成を備える、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の装置。
実施形態9
上記エンクロージャ内において、上記先端部の下流かつ上記少なくとも1つの能動冷却フラッパーの上流に着脱可能に位置決めされた、複数の加熱カートリッジを更に備え、
各上記加熱カートリッジは、上記ドロー平面に対して直接露出されて対面する、少なくとも1つの加熱素子を備える、実施形態1〜8のいずれか1つに記載の装置。
実施形態10
上記エンクロージャ内において、上記先端部の下流かつ上記少なくとも1つの能動冷却フラッパーの上流に着脱可能に位置決めされた、複数の冷却カートリッジを更に備え、
各上記冷却カートリッジは、上記ドロー平面に対して直接露出されて対面する、冷却表面を備える、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の装置。
実施形態11
ガラスウェブを形成する方法において:
ガラスバッチ材料を溶融して溶融ガラスを形成するステップ;
フュージョンドロー機械であって、
エンクロージャ;
上記エンクロージャ内に位置決めされ、先端部に集束する外側形成表面を備える、形成用容器;
上記先端部と平行であり、上記先端部から下流方向に延在するドロー平面であって、上記ドロー平面は、上記形成用容器からの上記ガラスウェブの移動経路を画定する、ドロー平面;及び
上記エンクロージャ内で上記先端部の下流に位置決めされ、上記ドロー平面と平行な方向に上記ドロー平面を横断して延在する、少なくとも1つの能動冷却フラッパーであって、上記能動冷却フラッパーは、シャフトと、上記シャフトから外向きに延在するフィンとを備える、能動冷却フラッパー
を備えるフュージョンドロー機械を用いて上記溶融ガラスを上記ガラスウェブに形成するステップ;
上記エンクロージャを通して上記ガラスウェブをドロー加工するステップ;並びに
上記ガラスウェブが上記エンクロージャを通してドロー加工される際に、上記能動冷却フラッパーを通して冷却流体を循環させることによって、上記ガラスウェブから熱を抽出するステップ
を含む、方法。
実施形態12
上記能動冷却フラッパーを上記ガラスウェブに対して、上記ガラスウェブからの熱抽出を最大化するように配向するステップを更に含む、実施形態11に記載の方法。
実施形態13
上記エンクロージャを通して上記ガラスウェブをドロー加工する際に、上記能動冷却フラッパーを上記ガラスウェブに対して斜角に配向するステップを更に含む、実施形態11又は12に記載の方法。
実施形態14
上記エンクロージャを通して上記ガラスウェブをドロー加工する前、上記能動冷却フラッパーは水平位置にある、実施形態11〜13のいずれか1つに記載の方法。
実施形態15
上記ガラスウェブをドロー加工する上記ステップは、上記ガラスウェブを牽引ロール組立体と接触させるステップを含む、実施形態11〜14のいずれか1つに記載の方法。
実施形態16
上記牽引ロール組立体は、上記能動冷却フラッパーの下流に位置決めされる、実施形態15に記載の方法。
実施形態17
上記フィンの角度位置を変更することにより、上記エンクロージャを通して上記ガラスウェブをドロー加工する際に、上記フィンによって上記ガラスウェブからの熱抽出速度を調整するステップを更に含む、実施形態11〜16のいずれか1つに記載の方法。
実施形態18
上記冷却流体は、液体冷却流体と気体冷却流体との混合物である、実施形態11〜17のいずれか1つに記載の方法。
実施形態19
上記冷却流体は水、空気、又は水と空気との混合物である、実施形態11〜18のいずれか1つに記載の方法。
実施形態20
上記能動冷却フラッパーの放射率は、約0.8〜約0.95である、実施形態11〜19のいずれか1つに記載の方法。
実施形態21
上記循環は、上記能動冷却フラッパーの1つ以上の冷却流体チャネルを通して上記冷却流体を循環させることを含み、
上記1つ以上の冷却流体チャネルは、チューブ・イン・チューブ構成を備える、実施形態11〜20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態22
上記チューブ・イン・チューブ構成は環状構成である、実施形態21に記載の方法。
実施形態23
上記フュージョンドロー機械を用いて上記溶融ガラスを上記ガラスウェブに形成する前に、上記エンクロージャ内において上記先端部の下流かつ上記少なくとも1つの能動冷却フラッパーの上流に着脱可能に位置決めされた複数の加熱カートリッジを用いて、上記先端部の下方から上記形成用容器を加熱する初期ステップを更に含み、
各上記加熱カートリッジは、上記ドロー平面に対して直接露出されて対面する、少なくとも1つの加熱素子を備える、実施形態11〜22のいずれか1つに記載の方法。
実施形態24
上記ガラスウェブへと形成した後に、上記エンクロージャから上記複数の加熱カートリッジを取り外すステップ;及び
上記エンクロージャ内において上記先端部の下流かつ上記少なくとも1つの能動冷却フラッパーの上流に位置決めされた複数の冷却カートリッジを通して、冷却流体を循環させることにより、上記ガラスウェブから熱を抽出するステップであって、各上記冷却カートリッジは、上記ドロー平面に対して直接露出されて対面する冷却表面を備える、ステップ
を更に含む、実施形態23に記載の方法。
100 ガラス形成装置
101 溶融用容器
102 矢印
103 清澄用容器
104 混合用容器
105、107 接続チューブ
106 溶融ガラス
108 送達用容器
109 下降管
110 インレット
111 形成用容器
112 開口
113 トラフ
114a、114b 形成用容器の側部
114c 先端部
120 FDM
122 エンクロージャ
123 移行領域
124 移行上側領域
125 移行下側領域
126 連絡領域
130 冷却バヨネット
140 牽引ロール組立体
141 第1の牽引ロール
142 回転軸
143 第2の牽引ロール
144 回転軸
148 ガラスウェブ
149 ドロー平面
150 冷却デバイス
152 能動冷却フラッパー
153 回転軸
154 フィン
155、159、195a、159c、159d、159e、159f、344a、344b、344c、344d、344e、344f、345c、345d、345e、345f、355 冷却流体チャネル
156 シャフト
156a 外側チューブ
156b 内側チューブ
157 アパーチャ
158 シャフトブラケット
160 冷却流体供給源
162 冷却流体ライン
163、365 冷却流体
170 フラッパー位置決めデバイス
171 エンクロージャブラケット
172、173、174、175、176 指標用アパーチャ
180 第1の複数の加熱カートリッジ
180a、180b、180c、180d、180e 加熱カートリッジ
182 第1の一連のポート
190 第2の複数の加熱カートリッジ
201 熱配向表面
202 加熱素子
210 エンクロージャ
214 ブラケット
218 耐火材料
230 第1の複数の冷却カートリッジ
240 第2の複数の冷却カートリッジ
280 コントローラ
282 熱センサ
301 冷却表面
310 エンクロージャ
347 リザーバ
360 冷却流体供給源
362 冷却流体インレットライン
363 冷却流体出口ライン

Claims (8)

  1. 溶融ガラスからガラスウェブを形成するための装置において:
    エンクロージャ;
    前記エンクロージャ内に位置決めされ、先端部に集束する外側形成表面を備える、形成用容器;
    前記先端部から下流方向に延在するドロー平面であって、前記先端部に平行である、ドロー平面;及び
    前記エンクロージャ内において、前記先端部の下流に位置決めされ、また前記ドロー平面に平行な方向に、前記ドロー平面を横断して延在する、少なくとも1つの能動冷却フラッパーであって、
    前記ドロー平面に平行に延在するシャフト、及び前記シャフトから外向きに延在するフィンと;
    前記少なくとも1つの能動冷却フラッパーが前記回転軸の周りで回転できるよう、前記ドロー平面に平行に延在する、回転軸と;
    冷却流体供給源と流体連通する、1つ以上の冷却流体チャネルであって、前記冷却流体供給源は、前記能動冷却フラッパーの前記1つ以上の冷却流体チャネルに冷却流体を供給する、1つ以上の冷却流体チャネルと
    を含む、能動冷却フラッパー
    を備え、
    前記能動冷却フラッパーは、前記ガラスウェブが前記ドロー平面上を移動する際に、前記ガラスウェブから熱を抽出する、装置。
  2. 前記エンクロージャ内において前記能動冷却フラッパーの下流に回転可能に位置決めされた、第1の牽引ロール及び第2の牽引ロールを更に備え、
    前記第1の牽引ロール及び前記第2の牽引ロールは協働して、前記ドロー平面上において前記ガラスウェブを前記下流方向にドロー加工する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記能動冷却フラッパーを前記回転軸の周りの位置にロックする、前記能動冷却フラッパーに機械的に連結されたフラッパー位置決めデバイスを更に備える、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記能動冷却フラッパーの上に配置されるコーティングを更に備え、これにより、前記能動冷却フラッパーは、約0.8〜約0.95の放射率を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記エンクロージャは更に、移行上側領域、移行下側領域、及び前記移行上側領域と前記移行下側領域の間に位置する連絡領域を備え、
    前記能動冷却フラッパーは、前記移行上側領域の下部、前記移行下側領域の上部又は前記連絡領域に位置する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記能動冷却フラッパーの前記1つ以上の冷却流体チャネルは、チューブ・イン・チューブ構成を備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記エンクロージャ内において、前記先端部の下流かつ前記少なくとも1つの能動冷却フラッパーの上流に着脱可能に位置決めされた、複数の加熱カートリッジを更に備え、
    各前記加熱カートリッジは、前記ドロー平面に対して直接露出されて対面する、少なくとも1つの加熱素子を備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記エンクロージャ内において、前記先端部の下流かつ前記少なくとも1つの能動冷却フラッパーの上流に着脱可能に位置決めされた、複数の冷却カートリッジを更に備え、
    各前記冷却カートリッジは、前記ドロー平面に対して直接露出されて対面する、冷却表面を備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
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