JP2018530291A - 誘導表面波を用いたグローバル時刻同期 - Google Patents

誘導表面波を用いたグローバル時刻同期 Download PDF

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Abstract

テレストリアル媒体の表面に沿って進行する誘導表面波を使用したグローバル時刻同期のための装置及び方法の様々な実施形態が開示される。一実施形態では、誘導表面波受信構造は、特定の時刻に生成され、テレストリアル媒体に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを受信する。誘導表面波受信構造に結合された時刻同期回路は、その時刻を、誘導表面波の発信元と誘導表面波受信構造との間の誘導表面波の伝搬遅延に少なくとも部分的に基づいて、誘導表面波の発信元における時刻と同期させる。

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2015年9月10日に出願され、出願番号第62/216,829号が付与された「Global Time Synchronization Using a Guided Surface Wave」と題された米国仮出願の優先権及び利益を主張するものであり、それは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本出願は、2013年3月7日に出願され出願番号第13/789,538号が付与され、公開番号第2014/0252886(A1)号として2014年9月11日に公開された「Excitation and Use of Guided Surface Wave Modes on Lossy Media」と題された同時係属中の米国非仮特許出願に関連し、その出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本出願はまた、2013年3月7日に出願され出願番号第13/789,525号が付与され、公開番号第2014/0252865(A1)号として2014年9月11日に公開された「Excitation and Use of Guided Surface Wave Modes on Lossy Media」と題された同時係属中の米国非仮特許出願に関連し、その出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本出願は更に、2014年9月10日に出願され出願番号第14/483,089号が付与された「Excitation and Use of Guided Surface Wave Modes on Lossy Media」と題された同時係属中の米国非仮特許出願に関連し、その出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本出願は更に、2015年6月2日に出願され出願番号第14/728,507号が付与された「Excitation and Use of Guided Surface Waves」と題された同時係属中の米国非仮特許出願に関連し、その出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本出願は更に、2015年6月2日に出願され出願番号第14/728,492号が付与された「Excitation and Use of Guided Surface Waves」と題された同時係属中の米国非仮特許出願に関連し、その出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
一世紀以上にわたり、電波によって伝送される信号は、従来のアンテナ構造を使用して送出される放射電磁界を伴っていた。無線科学とは対照的に、前世紀の電力分配システムは、導電体に沿って誘導されたエネルギの伝送を伴った。無線周波数(radio frequency)(RF)と送電との間のこの差異の理解は、1900年代初頭から存在していた。
本開示の実施形態は、テレストリアル媒体の表面に沿って進行する誘導表面波を使用したグローバル時刻同期のためのシステム及び方法に関する。
一実施形態では、とりわけ、装置は、誘導表面導波プローブ及び誘導表面導波プローブに結合された励起源を備える。励起源は、少なくとも1つの所定の時刻によって誘導表面波を生成するように構成される。
別の実施形態では、とりわけ、装置は誘導表面波受信構造を備え、特定の時刻に生成されてテレストリアル媒体に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを受信するように構成される。装置は、誘導表面波受信構造に結合された時刻同期回路を更に備え、誘導表面導波プローブと誘導表面波受信構造との間の誘導表面波の伝搬遅延に少なくとも部分的に基づいて、誘導表面波受信構造の現地時刻である第1の時刻を、誘導表面導波プローブの現地時刻である第2の時刻に対して同期させるように構成される。誘導表面波は、誘導表面導波プローブによって生成される。
別の実施形態では、とりわけ、方法は、誘導表面波受信構造を使用して誘導表面波の形態で電気エネルギを受信することと、誘導表面波の発信元から誘導表面波受信構造への伝搬遅延を判定することと、誘導表面波受信構造と発信元との間の誘導表面波の伝搬遅延に基づいて、誘導表面波受信構造の現地時刻を発信元の現地時刻に対して同期させることと、を含む。
本開示の他のシステム、方法、特徴、及び利点は、以下の図面及び詳細な説明を検討することにより、当業者に明らかであるか、又は明らかになるであろう。そのような追加のシステム、方法、特徴及び利点のすべては、本明細書に含まれ、本開示の範囲内であり、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。
更に、記載した実施形態の任意選択のかつ好ましい特徴及び改良のすべては、本明細書で教示した本開示のすべての態様に利用可能である。更に、従属請求項の個別の特徴、並びに記載した実施形態の任意選択のかつ好ましい特徴及び改良のすべては、互いに組合せ可能かつ交換可能である。
本開示の多くの態様は、以下の図面を参照することにより、より良好に理解することができる。図面内の構成要素は、必ずしも正しい縮尺ではなく、本開示の原理を明確に例示することに重点が置かれている。更に、図面中で、同じ参照数字は、いくつかの図を通して対応する部分を指す。
誘導電磁界及び放射電磁界に関して、距離の関数として電界強度を示すグラフである。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面波の伝送のために用いられる2つの領域を有する伝搬境界面を示す図である。
本開示の各種実施形態に係る、図2の伝搬境界面に対して配置された誘導表面導波プローブを示す図である。
本開示の各種実施形態に係る、一次ハンケル関数の近接漸近線及び遠方漸近線の大きさの例のグラフである。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって合成された電界の複素入射角を示す図である。 本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって合成された電界の複素入射角を示す図である。
本開示の各種実施形態に係る、図5Aの電界が損失性導電媒体とブルースター角で交差する位置上の帯電端子の高度の効果を示すグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブの例のグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、図3及び図7の誘導表面導波プローブの等価影像平面モデルの例を示すグラフ表示である。 本開示の各種実施形態に係る、図3及び図7の誘導表面導波プローブの等価影像平面モデルの例を示すグラフ表示である。 本開示の各種実施形態に係る、図3及び図7の誘導表面導波プローブの等価影像平面モデルの例を示すグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、図8B及び8Cの等価影像平面モデルの単線伝送線及び古典的伝送線のモデルの例を示すグラフ表示である。 本開示の各種実施形態に係る、図8B及び8Cの等価影像平面モデルの単線伝送線及び古典的伝送線のモデルの例を示すグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、損失性導電媒体の表面に沿って誘導表面波を送出するために図3及び図7の誘導表面導波プローブを調整する例を示す流れ図である。
本開示の各種実施形態に係る、図3及び図7の誘導表面導波プローブのウェーブチルト角と位相遅延との間の関係の例を示すグラフである。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブの例を示す図である。
本開示の各種実施形態に係る、ハンケル交差距離で誘導表面導波モードに整合する複素ブルースター角での合成された電界の入射を示すグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、図12の誘導表面導波プローブの例のグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブの帯電端子Tの位相遅延(Φ)の虚部及び実部の例のグラフを含む。
本開示の各種実施形態に係る、図14の誘導表面導波プローブの模式図である。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブの例を示す図である。
本開示の各種実施形態に係る、図16の誘導表面導波プローブの例のグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって送出された誘導表面波の形態で伝送されたエネルギを受信するために用いることができる受信構造の例を示す。 本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって送出された誘導表面波の形態で伝送されたエネルギを受信するために用いることができる受信構造の例を示す。 本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって送出された誘導表面波の形態で伝送されたエネルギを受信するために用いることができる受信構造の例を示す。
本開示の各種実施形態に係る、受信構造を調整する例を示す流れ図である。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって送出された誘導表面波の形態で伝送されたエネルギを受信するために用いることができる追加の受信構造の例を示す。
本開示の様々な実施形態に係る、誘導表面導波プローブ及び受信構造を表すために使用される回路図記号である。 本開示の様々な実施形態に係る、誘導表面導波プローブ及び受信構造を表すために使用される回路図記号である。 本開示の様々な実施形態に係る、誘導表面導波プローブ及び受信構造を表すために使用される回路図記号である。 本開示の様々な実施形態に係る、誘導表面導波プローブ及び受信構造を表すために使用される回路図記号である。 本開示の様々な実施形態に係る、誘導表面導波プローブ及び受信構造を表すために使用される回路図記号である。
本開示の様々な実施形態に係る、グローバル時刻同期システムのための誘導表面波の伝搬を示す図である。
本開示の様々な実施形態に係る、時刻同期受信回路の実施例を示す図である。
本開示の様々な実施形態に係る、時刻同期送信回路の実施例を示す図である。
本開示の様々な実施形態に係る、図22の時刻同期受信回路の実施例を示すフローチャートである。
本開示の各種実施形態に係る、図23の時刻同期送信回路の実施例を示すフローチャートである。
初めに、以下の概念の説明における明瞭さを提供するために、いくつかの専門用語を規定する。最初に、本明細書で意図されるように、放射電磁界と誘導電磁界との間に形式的区別がなされる。
本明細書で意図されるように、放射電磁界は、導波路に拘束されていない波動の形態で発生源の構造から放出された電磁エネルギを含む。例えば、放射電磁界は、一般的に、アンテナなどの電気的構造を出て、大気又は他の媒体を介して伝搬する電界であり、なんらの導波路構造に拘束されていない。放射された電磁波は、アンテナなどの電気的構造を離れると、発生源が動作し続けるか否かに関わらず、消散するまで、その発生源と無関係に伝搬の媒体(空気などの)内を伝搬し続ける。電磁波は、放射されると、遮断されない限り回収できず、遮断されない場合、放射された電磁波に固有のエネルギは、永久に失われる。アンテナなどの電気構造は、放射抵抗と構造損失抵抗の比を最大化することにより、電磁界を放射するように設計される。放射されたエネルギは、空間に広がって、受信器が存在するか否かに関わらず、失われる。放射された電界のエネルギ密度は、幾何学的拡大に起因する距離の関数である。したがって、本明細書で使用するとき、そのすべての形態における「放射する」という用語は、電磁伝搬のこの形態を指す。
誘導電磁界は、異なる電磁特性を有する媒体の間の境界内又はその付近にエネルギが集中した、伝搬する電磁波である。この意味で、誘導電磁界は、導波路に拘束されたものであり、導波路内を流れる電流によって搬送されるとして特徴付けることができる。誘導電磁波内で搬送されるエネルギを受信及び/又は消散する負荷が存在しない場合、誘導媒体の導電率で消散したエネルギ以外は、エネルギは失われない。別の言い方をすれば、誘導電磁波に対して負荷が存在しない場合、エネルギは消費されない。したがって、誘導電磁界を生成する発生器又は他の発生源は、抵抗負荷が存在しない限り、実際の電力を送出しない。そのため、そのような発生器又は他の発生源は、負荷が提示されるまで、本質的に空転する。これは、電気的負荷が存在しない電力線にわたって伝送される60ヘルツの電磁波を生成するように発生器を動作させることに類似している。誘導電磁界又は誘導電磁波は、「伝送線モード」と呼ばれるものと等価であることに留意されたい。これは、放射波を生成するために常に実際の電力が供給される放射電磁波と対照的である。放射電磁波とは異なり、誘導電磁エネルギは、エネルギ源がオフにされた後で、有限の長さの導波路に沿って伝搬し続けない。したがって、本明細書で使用するとき、そのすべての形態における「誘導する」という用語は、電磁伝搬のこの伝送モードを指す。
ここで図1を参照して、放射電磁界と誘導電磁界との間の差異を更に示すために、対数dBグラフ上のキロメートルでの距離の関数として、1メートル当たりのボルトでの任意指示を上回るデシベル(dB)での電界強度のグラフ100を示す。図1のグラフ100は、距離の関数として誘導電磁界の電界強度を示す誘導電界強度曲線103を示す。この誘導電界強度曲線103は、伝送線モードと本質的に同じである。また、図1のグラフ100は、距離の関数として放射電磁界の電界強度を示す放射電界強度曲線106を示す。
誘導波及び放射伝搬それぞれに対する曲線103及び106の形状が興味深い。放射電界強度曲線106は、幾何級数的に低下(1/d、式中dは距離である)し、これは、両対数目盛上で直線として示されている。一方、誘導電界強度曲線103は、
Figure 2018530291
の特徴的な指数関数的減衰を有し、両対数目盛上で独特の屈曲部109を呈する。誘導電界強度曲線103及び放射電界強度曲線106は、点112で交差し、これは交差距離で発生する。交差点112での交差距離未満の距離で、誘導電磁界の電界強度は、放射電磁界の電界強度より、大部分の位置で著しく大きい。交差距離より大きな距離では、その反対となる。したがって、誘導電界強度曲線及び放射電界強度曲線103及び106は、誘導電磁界と放射電磁界との間の根本的な伝搬の差異を更に示している。誘導電磁界と放射電磁界との間の差異の非公式な説明のために、Milligan,T.のModern Antenna Design(McGraw−Hill,1st Edition,1985,8〜9ページ)が参照され、この文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
上述した放射電磁波と誘導電磁波との間の差異は、公式に容易に表現され、厳密な基準で示されている。そのような2つの異なる解は、1つの同じ線形偏微分方程式から明らかにすることができ、この波動方程式は、問題に課された境界条件に解析的に従う。波動方程式に関するグリーン関数は、それ自体、放射波の性質と誘導波の性質との間の差異を含む。
空の空間において、波動方程式は、固有関数が複素波数平面上で固有値の連続スペクトルを保有する微分演算子である。この横電磁(transverse electro-magnetic)(TEM)界は、放射電磁界と呼ばれ、それらの伝搬電界は、「ヘルツ波」と呼ばれる。しかし、導電境界の存在において、波動方程式に境界条件を加えると、数学的に、連続スペクトルに加えて離散スペクトルの合計からなる波数のスペクトル表現となる。このために、Sommerfeld,A.の「Uber die Ausbreitung der Wellen in der Drahtlosen Telegraphie」(Annalen der Physik,Vol.28,1909,665〜736ページ)を参照する。また、「Partial Differential Equations in Physics−Lectures on Theoretical Physics:Volume VI」(Academic Press,1949,236〜289ページ,295〜296ページ)の第6章として刊行されたSommerfeld,A.の「Problems of Radio」、Collin、R.E.の「Hertzian Dipole Radiating Over a Lossy Earth or Sea:Some Early and Late 20th Century Controversies」(IEEE Antennas and Propagation Magazine,Vol.46,No.2,April 2004,64〜79ページ)、並びにReich,H.J.、Ordnung,P.F、Krauss,H.L.及びSkalnik,J.G.の「Microwave Theory and Techniques」(Van Nostrand,1953,291〜293ページ)を参照されたい。これらの参考文献のそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
「地上波」及び「表面波」という用語は、2つの明確に異なる物理的伝搬現象を識別する。表面波は、別個の極から解析的に発生して、平面波スペクトルにおける離散成分を生じる。例えば、Cullen,A.L.による「The Excitation of Plane Surface Waves」(Proceedings of the IEE(British),Vol.101,Part IV,August 1954,225〜235ページ)を参照されたい。この文脈では、表面波は、誘導表面波であると考えられる。表面波(Zenneck−Sommerfeld誘導波の意味における)は、無線放送から現在とてもよく知られている地上波(Weyl−Norton−FCCの意味における)と物理的かつ数学的に同じではない。これら2つの伝搬機構は、複素平面上の異なる種類の固有値スペクトル(連続又は離散)の励起から発生する。球状に伝搬し、固有値の連続性を保有し、図1の曲線106により示すように幾何級数的に低下して、分岐線法積分の結果から得られる古典的な地上波のヘルツ放射とは反対に、誘導表面波の電界強度は、図1の曲線103により示すように距離と共に指数関数的に減衰し(損失性の導波路内の伝搬に酷似する)、放射伝送線内の伝搬に似ている。「The Surface Wave in Radio Propagation over Plane Earth」(Proceedings of the IRE,Vol.25,No.2,February,1937,219〜229ページ)及び「The Surface Wave in Radio Transmission」(Bell Laboratories Record,Vol.15,June 1937,321〜324ページ)においてC.R.Burrowsによって実験的に実証されたように、垂直アンテナは、地上波を放射するが、誘導表面波を送出しない。
上記を要約すると、第1に、分岐線法積分に対応する波数固有値スペクトルの連続部分は、放射電磁界を生成し、第2に、離散スペクトル、及び積分の輪郭線により囲まれた極から発生する対応する残りの合計は、結果として、伝搬を横断する方向に指数関数的に減衰した非TEMの進行表面波となる。そのような表面波は、誘導伝送線モードである。更なる説明のために、Friedman,B.の「Principles and Techniques of Applied Mathematics」(Wiley,1956,214,283〜286,290,298〜300ページ)を参照する。
自由空間では、アンテナは、波動方程式の連続固有値を励起し、これは放射電磁界であり、E及び同相のHφを有する外向きに伝搬するRFエネルギは、永久に失われる。一方で、導波路プローブは、離散固有値を励起し、これは、結果として伝送線伝搬となる。Collin,R.E.の「Field Theory of Guided Waves」(McGraw−Hill,1960,453,474〜477ページ)を参照されたい。そのような理論的解析が、損失性均質媒体の平面又は球面にわたる開表面誘導波を送出する仮定的な可能性を提供してきたが、一世紀を越える間、なんらかの実用的効率を有してこれを実現する工学技術における既知の構造は、存在していない。残念なことに、1900年代初頭に出現したために、上述した理論的解析は、基本的に理論に留まり、損失性均質媒体の平面又は球面にわたる開表面誘導波の送出を実用的に実現する既知の構造は存在していない。
本開示の各種実施形態によれば、損失性導電媒体の表面に沿って誘導表面導波モードに結合する電界を励起するように構成された、様々な誘導表面導波プローブが説明される。そのような誘導電磁界は、損失性導電媒体の表面上の誘導表面波モードに、大きさ及び位相において実質的にモード整合している。そのような誘導表面波モードはまた、Zenneck導波モードと呼ぶことができる。本明細書で説明する誘導表面導波プローブによって励起された結果として生じる電界が、損失性導電媒体の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合しているという事実によって、誘導表面波の形態での誘導電磁界が、損失性導電媒体の表面に沿って送出される。一実施形態によれば、損失性導電媒体は、地球などのテレストリアル媒体を含む。
図2を参照して、1907年にJonathan Zenneckによって、彼の論文、Zenneck,J.の「On the Propagation of Plane Electromagnetic Waves Along a Flat Conducting Surface and their Relation to Wireless Telegraphy」(Annalen der Physik,Serial 4,Vol.23,September 20,1907,846〜866ページ)に記載されたように導出されたマクスウェル方程式に対する境界値解の検討のために提供する伝搬境界面を示す。図2は、領域1として示された損失性導電媒体と領域2として示された絶縁体との間の境界面に沿って放射状に伝搬する波動に対する円筒座標を示す。領域1は、例えば、任意の損失性導電媒体を含むことができる。一例では、そのような損失性導電媒体は、地球又は他の媒体などのテレストリアル媒体を含むことができる。領域2は、領域1と境界界面を共有する第2の媒体であり、領域1に対して異なる構造パラメータを有する。領域2は、例えば、大気又は他の媒体などの任意の絶縁体を含むことができる。そのような境界界面に対する反射係数は、複素ブルースター角での入射に対してのみゼロとなる。Stratton,J.A.の「Electromagnetic Theory」(McGraw−Hill,1941,516ページ)を参照されたい。
各種実施形態によれば、本開示は、領域1を含む損失性導電媒体の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合した電磁界を生成する、様々な誘導表面導波プローブを説明する。各種実施形態によれば、そのような電磁界は、結果としてゼロ反射とすることができる損失性導電媒体の複素ブルースター角で入射する波面を実質的に合成する。
更に説明するために、ejωtの電界変化が仮定され、かつρ≠0及びz≧0(式中、zは領域1の表面に垂直な垂直座標であり、ρは円筒座標における半径寸法である)である領域2において、境界面に沿った境界条件を満たすZenneckのマクスウェル方程式の閉形式厳密解は、以下の電界及び磁界成分によって表現される。
Figure 2018530291
jωtの電界変化が仮定され、かつρ≠0及びz≦0である領域1において、境界面に沿った境界条件を満たすZenneckのマクスウェル方程式の閉形式厳密解は、以下の電界及び磁界成分によって表現される。
Figure 2018530291
これらの表現において、zは、領域1の表面に垂直な垂直座標であり、ρは、半径座標であり、
Figure 2018530291
は、第2種及びn次の複素引数ハンケル関数であり、uは、領域1の正の垂直(z)方向の伝搬定数であり、uは、領域2の垂直(z)方向の伝搬定数であり、σは、領域1の導電率であり、ωは、2πf(式中、fは励起の周波数である)に等しく、εは、自由空間の誘電率であり、εは、領域1の誘電率であり、Aは、発生源によって課される発生源定数であり、γは、表面波の放射伝搬定数である。
±z方向の伝搬定数は、領域1と領域2との間の境界面の上及び下に波動方程式を分離して、境界条件を課すことにより決定される。これを実行することにより、領域2では、以下の式が得られ、
Figure 2018530291
領域1では、以下の式が得られる。
Figure 2018530291
放射伝搬定数γは、以下の式により得られ、
Figure 2018530291
これは、複素表現であり、式中、nは、複素屈折率であり、以下の式により得られる。
Figure 2018530291
上記の式のすべてにおいて、
Figure 2018530291
であり、式中、εは、領域1の比誘電率を含み、σは、領域1の導電率であり、εは、自由空間の誘電率であり、μは、自由空間の透磁率を含む。したがって、生成された表面波は、境界面に平行に伝搬し、境界面に垂直に指数関数的に減衰する。これは、消散として既知である。
したがって、式(1)〜(3)は、円筒状に対称な放射状に伝搬する導波モードであると考えることができる。Barlow,H.M.及びBrown,J.の「Radio Surface Waves」(Oxford University Press,1962,10〜12ページ,29〜33ページ)を参照されたい。本開示は、この「開境界」導波モードを励起する構造を詳述する。具体的には、各種実施形態によれば、誘導表面導波プローブは、電圧及び/又は電流が供給され、領域2と領域1との間の境界界面に対して配置された、適切なサイズの帯電端子を備える。これは、図3を参照することにより、より良好に理解することができる。図3は、損失性導電媒体203によって提示された平面に垂直な垂直軸zに沿って損失性導電媒体203(例えば、地球)の上方にある帯電端子Tを含む、誘導表面導波プローブ200aの例を示す。損失性導電媒体203は、領域1を構成し、第2の媒体206は、領域2を構成して、損失性導電媒体203と境界界面を共有する。
一実施形態によれば、損失性導電媒体203は、地球などのテレストリアル媒体を含むことができる。このために、そのようなテレストリアル媒体は、天然であろうと人工であろうと、すべての構造又はその上に含まれる形成物を含む。例えば、そのようなテレストリアル媒体は、岩、土、砂、淡水、海水、木、植物、及び我々の惑星を構成する他のすべての自然要素などの、自然要素を含むことができる。加えて、そのようなテレストリアル媒体は、コンクリート、アスファルト、建築材料、及び他の人工材料などの、人工要素を含むことができる。他の実施形態では、損失性導電媒体203は、天然に存在するものであろうと人工であろうと、地球以外のなんらかの媒体を含むことができる。他の実施形態では、損失性導電媒体203は、人工表面などの他の媒体、及び自動車、航空機、人工材料(合板、プラスチックシート、又は他の材料などの)又は他の媒体などの構造を含むことができる。
損失性導電媒体203がテレストリアル媒体又は地球を含む場合では、第2の媒体206は、地表の上の大気を含むことができる。そのように、大気は、空気及び地球の大気を構成する他の要素を含む「大気媒体」と呼ぶことができる。加えて、第2の媒体206が、損失性導電媒体203に対して他の媒体を含むことができることが可能である。
誘導表面導波プローブ200aは、例えば、垂直給電線導体を介して励起源212を帯電端子Tに結合する給電ネットワーク209を含む。各種実施形態によれば、任意の所与の時点で端子Tに印加される電圧に基づく電界を合成するために、電荷Qが帯電端子Tに課される。電界(E)の入射角(θ)に依存して、電界を、領域1を含む損失性導電媒体203の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合することが可能である。
式(1)〜(6)のZenneck閉形式の解を考慮することにより、領域1と領域2との間のLeontovichインピーダンス境界条件は、以下の式のように表すことができる。
Figure 2018530291
式中、
Figure 2018530291
は、正の垂直(+z)方向の単位法線であり、
Figure 2018530291
は、上記の式(1)により表現される領域2の磁界強度である。式(13)は、式(1)〜(3)で示される電界及び磁界が結果として境界界面に沿った放射表面電流密度となることができることを意味し、放射表面電流密度は、以下の式により示すことができる。
Figure 2018530291
式中、Aは、定数である。更に、誘導表面導波プローブ200に近接すると(ρ≪λに対して)、上記の式(14)は、以下のような挙動を有することを留意されたい。
Figure 2018530291
負号は、電源電流(I)が図3に示すように上向きに垂直に流れるときに、「近接(close-in)」グラウンド電流は径方向内向きに流れることを意味する。「近接」のHφに場を整合することにより、以下の式であることを決定することができる。
Figure 2018530291
式中、式(1)〜(6)及び(14)において、q=Cである。したがって、式(14)の放射表面電流密度は、以下の式のように言い換えることができる。
Figure 2018530291
式(1)〜(6)及び(17)によって表現される電界は、地上波の伝搬に関連付けられた放射電磁界ではなく、損失性の境界面に拘束される伝送線モードの性質を有する。Barlow,H.M.及びBrown,J.の「Radio Surface Waves」(Oxford University Press,1962,1〜5ページ)を参照されたい。
この時点では、式(1)〜(6)及び(17)に使用されるハンケル関数の性質のレビューが、波動方程式のこれらの解に対して提供される。第1種及び第2種かつn次のハンケル関数は、第1種及び第2種の標準ベッセル関数の複素の組合せとして定義されることがわかる。
Figure 2018530291
これらの関数は、それぞれ、径方向内向きに
Figure 2018530291
及び外向きに
Figure 2018530291
伝搬する円筒状の波を表す。この定義は、e±jx=cos x±j sin xの関係に類似している。例えば、Harrington,R.F.の「Time−Harmonic Fields」(McGraw−Hill,1961,460〜463ページ)を参照されたい。
その
Figure 2018530291
が外向き波であることは、J(x)及びN(x)の級数定義から直接得られる、その独立変数を大きくした場合に漸近特性から認識することができる。誘導表面導波プローブから遠方では、
Figure 2018530291
これは、ejωtを乗じると、
Figure 2018530291
の空間的変動を有するej(ωt−kρ)の形態の外向きに伝搬する円筒状の波である。一次(n=1)解は、式(20a)から、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018530291
誘導表面導波プローブに近接すると(ρ≪λに対して)、一次かつ第2種のハンケル関数は、以下の式のようにふるまう。
Figure 2018530291
これらの漸近表現は、複素量であることを留意されたい。xが実数量であるとき、式(20b)及び(21)は、
Figure 2018530291
だけ位相が異なり、これは、45°又は等価的にλ/8の追加の位相前進又は「位相増加」に対応する。第2種の一次ハンケル関数の近接及び遠方の漸近線は、それらがρ=Rの距離で等しい大きさである、ハンケル「交差」又は遷移点を有する。
したがって、ハンケル交差点を越えると、「遠方」表現は、ハンケル関数の「近接」表現に対して優位である。ハンケル交差点までの距離(又はハンケル交差距離)は、式(20b)及び(21)を−jγρに対して等しくして、Rについて解くことにより見出すことができる。x=σ/ωεで、遠方及び近接のハンケル関数漸近線は、周波数が低下するとハンケル交差点が外側に移動して、周波数依存であることを理解することができる。損失性導電媒体の導電率(σ)が変化すると、ハンケル関数漸近線もまた変化し得ることも留意されたい。例えば、土の導電率は、気象条件の変化と共に変化し得る。
図4を参照して、1850kHzの動作周波数でのσ=0.010mhos/mの導電率及びε=15の比誘電率の領域1に対する式(20b)及び(21)の一次ハンケル関数の大きさのグラフの例を示す。曲線115は、式(20b)の遠方漸近線の大きさであり、曲線118は、式(21)の近接漸近線の大きさであり、ハンケル交差点121がR=54フィートの距離で生じている。大きさは等しいが、ハンケル交差点121で、2つの漸近線の間に位相オフセットが存在する。ハンケル交差距離は、動作周波数の波長より相当小さいこともまた理解することができる。
領域2のZenneck閉形式解の式(2)及び(3)により得られる電界成分を考慮して、EとEρの比は、漸近的に以下の式になる。
Figure 2018530291
式中、nは、式(10)の複素屈折率であり、θは、電界の入射角である。加えて、式(3)のモード整合した電界の垂直成分は、漸近的に以下の式になる。
Figure 2018530291
これは、端子電圧において上げられた帯電端子の静電容量の絶縁されたコンポーネント上の自由電荷qfree=Cfree×Vに線形に比例する。
例えば、図3の持ち上げられた帯電端子Tの高さHは、帯電端子T上の自由電荷の量に影響を及ぼす。帯電端子Tが領域1のグラウンド平面付近にある場合、端子上の電荷Qの大部分は、「拘束」されている。帯電端子Tが上げられるにつれて、拘束電荷は、実質的にすべての絶縁された電荷が開放される高さに帯電端子Tが到達するまで少なくなる。
帯電端子Tに対する容量上昇の増大の利点は、持ち上げられた帯電端子T上の電荷がグラウンド平面から更に除去されて、結果として自由電荷の量qfreeの増大となり、エネルギを誘導表面導波モードに結合することである。帯電端子Tがグラウンド平面から離れて移動すると、電荷分布は、端子の表面により均一に分布するようになる。自由電荷の量は、帯電端子Tの自己容量に関係する。
例えば、球形端子の静電容量は、グラウンド平面の上の物理的高さの関数として表現することができる。完全なグラウンドの上のhの物理的高さでの球の静電容量は、以下の式により得られる。
Figure 2018530291
式中、球の直径は、2aであり、M=a/2hであって、hは、球形端子の高さである。これで理解することができるように、端子高さhの増大により、帯電端子の静電容量Cは、低減する。直径の約4倍(4D=8a)以上の高さの帯電端子Tの高度に対して、電荷分布は、球形端子回りでほぼ均一であり、これは、誘導表面導波モードへの結合を向上することができることを示すことができる。
十分に絶縁された端子の場合では、導体球の自己容量は、C=4πεaにより近似することができ、式中、aは、メートルでの球の半径である。円盤の自己容量は、C=8εaにより近似することができ、式中、aは、メートルでの円盤の半径である。帯電端子Tは、球、円盤、円筒、円錐、トーラス、フード、1つ以上のリング、又は任意の他のランダム化形状若しくは形状の組合せなどの、任意の形状を含むことができる。帯電端子Tの位置に対して、等価球直径を決定して使用することができる。
これは、帯電端子Tが損失性導電媒体203の上にh=Hの物理的高さに上げられた図3の例を参照して更に理解することができる。「拘束」電荷の影響を低減するために、帯電端子Tは、少なくとも帯電端子Tの球直径(又は等価な球の直径)の4倍の物理的高さに配置して、拘束された電荷の影響を低減することができる。
次に図5Aを参照して、図3の帯電端子T上の上げられた電荷Qにより生成された電界の光線光学の解釈を示す。光学におけるように、入射電界の反射を最小化することにより、損失性導電媒体203の誘導表面導波モードに結合されたエネルギを向上及び/又は最大化することができる。入射面(境界界面ではない)に平行に偏波された電界(E)に対して、入射電界の反射の量は、フレネル反射係数を使用して決定することができる。フレネル反射係数は、以下の式のように表現することができる。
Figure 2018530291
式中、θは、面法線に対して測定した従来の入射角である。
図5Aの例では、光線光学の解釈は、面法線
Figure 2018530291
に対して測定したθの入射角を有する入射面に平行に偏波された入射電界を示す。Γ(θ)=0である場合、入射電界の反射は存在しないことになり、したがって、入射電界は、損失性導電媒体203の表面に沿った誘導表面導波モードに完全に結合されることになる。入射角が以下の式であるとき、式(25)の分子は、ゼロになることを理解することができる。
Figure 2018530291
式中、x=σ/ωεである。この複素入射角(θi,B)は、ブルースター角と呼ばれる。式(22)に戻って、式(22)及び(26)の両方において同じ複素ブルースター角(θi,B)の関係が存在することを理解することができる。
図5Aに示すように、電界ベクトルEは、入射面に平行に偏波された入射する不均一平面波として示すことができる。電界ベクトルEは、独立した水平及び垂直成分から、以下の式のように生成することができる。
Figure 2018530291
幾何学的に、図5Aの例示は、電界ベクトルEを以下の式により得ることができることを示唆する。
Figure 2018530291
場の比は以下の式であることを意味する。
Figure 2018530291
「ウェーブチルト(wave tilt)」と呼ばれる一般化パラメータWは、本明細書では、以下の式により得られる、水平電界成分と垂直電界成分の比として表される。
Figure 2018530291
これは、複素数であり、大きさ及び位相の両方を有する。領域2内の電磁波に対して、ウェーブチルト角(Ψ)は、領域1との境界界面での波面の法線と境界界面の接線との間の角度に等しい。これは、放射状の円筒状の誘導表面波に関する電磁波の等位相面及びそれらの法線を示す、図5Bでより容易に理解することができる。完全導体との境界界面(z=0)において、波面法線は、境界界面の接線に平行であり、結果としてW=0となる。しかし、損失性誘電体の場合では、波面法線がz=0で境界界面の接線に平行ではないため、ウェーブチルトWは存在する。
式(30b)を誘導表面波に適用することにより、以下の式が得られる。
Figure 2018530291
複素ブルースター角(θi,B)に等しい入射角で、式(25)のフレネル反射係数は、以下の式により示すように、ゼロになる。
Figure 2018530291
式(22)の複素数の場の比を調整することにより、入射電界を、反射が低減又は除去される複素角で入射するように合成することができる。この比を
Figure 2018530291
として確立することにより、結果として複素ブルースター角で入射する合成された電界となり、反射をゼロにする。
電気的実効高の概念は、複素入射角を有する電界を誘導表面導波プローブ200と合成することに更なる洞察を提供することができる。電気的実効高(heff)は、以下の式のように定義されている。
Figure 2018530291
これは、hの物理高(又は長さ)を有するモノポールに対するものである。この表現は、構造に沿った波源分布の大きさ及び位相に依存するため、実効高(又は長さ)は、一般的に複素数である。構造の分布電流I(z)の積分は、構造の物理高(h)にわたって実行され、構造の底部(又は入力)を介して上向きに流れるグラウンド電流(I)に対して正規化される。構造に沿って分配された電流は、以下の式により表現することができる。
Figure 2018530291
式中、βは、構造上を伝搬する電流に対する伝搬係数である。図3の例では、Iは、誘導表面導波プローブ200aの垂直構造に沿って分配される電流である。
例えば、構造の底部の低損失コイル(例えば、ヘリカルコイル)、及びこのコイルと帯電端子Tとの間に接続された垂直給電線導体を含む給電ネットワーク209を考えてみる。コイル(又はヘリカル遅延線)に起因する位相遅延は、θ=βであり、式中、lは、物理的長さであり、以下の式は、伝搬係数である。
Figure 2018530291
式中、Vは、構造上の速度係数であり、λは、供給される周波数での波長であり、λは、速度係数Vから結果として生じる伝搬波長である。位相遅延は、グラウンド(杭)電流Iに対して測定される。
加えて、垂直給電線導体の長さlに沿った空間位相遅延は、θ=βにより得ることができ、式中、βは、垂直給電線導体に対する伝搬位相定数である。いくつかの実装形態では、誘導表面導波プローブ200aの物理的高さhと垂直給電線導体の長さlとの間の差は、供給周波数での波長(λ)より相当小さいため、空間位相遅延は、θ=βにより近似することができる。結果として、コイル及び垂直給電線導体を介した全位相遅延は、Φ=θ+θであり、物理的構造の底部からコイルの上部に供給される電流は、以下の式である。
Figure 2018530291
式中、Φは、グラウンド(杭)電流Iに対して測定された全位相遅延である。その結果として、誘導表面導波プローブ200の電気的実効高は、以下の式により近似することができる。
Figure 2018530291
この式は、物理的高さh≪λである場合に対するものである。Φの角度(又は位相シフト)でのモノポールの複素実効高heff=hは、ソース電界を誘導表面導波モードに整合させ、誘導表面波を損失性導電媒体203上に送出させるように、調整することができる。
図5Aの例では、光線光学を使用して、ハンケル交差距離(R)121で複素ブルースター入射角(θi,B)を有する入射電界(E)の複素角三角法を例示している。式(26)から、損失性導電媒体に対して、ブルースター角は、複素数であり、以下の式により規定されることを思い出されたい。
Figure 2018530291
電気的に、幾何学的パラメータは、帯電端子Tの電気的な実効高(heff)によって、以下の式により関連付けられる。
Figure 2018530291
式中、Ψi,B=(π/2)−θi,Bは、損失性導電媒体の表面から測定されたブルースター角である。誘導表面導波モードに結合するために、ハンケル交差距離での電界のウェーブチルトは、電気的な実効高とハンケル交差距離の比として表現することができる。
Figure 2018530291
物理的高さ(h)及びハンケル交差距離(R)の両方が実数量であるため、ハンケル交差距離(R)での所望の誘導表面ウェーブチルト角(Ψ)は、複素実効高(heff)の位相(Φ)に等しい。これは、コイルの供給点での位相、したがって、式(37)の位相シフトを変更することにより、複素実効高の位相Φを操作して、ハンケル交差点121での誘導表面導波モードのウェーブチルト角Ψに整合させることができる(Φ=Ψ)ことを意味する。
図5Aで、損失性導電媒体表面に沿った長さRの隣接する辺、及び、Rでのハンケル交差点121と帯電端子Tの中心との間に延びる光線124と、ハンケル交差点121と帯電端子Tとの間の損失性導電媒体表面127との間で測定された複素ブルースター角Ψi,Bを有する、直角三角形が示されている。帯電端子Tを物理的高さhに配置して、適切な位相遅延Φを有する電荷で励起して、結果として生じる電界は、ハンケル交差距離Rで、かつブルースター角で、損失性導電媒体の境界界面に入射する。これらの条件下で、反射なしに又は実質的に無視できる反射で、誘導表面導波モードを励起することができる。
実効高(heff)の位相シフトΦを変更することなく帯電端子Tの物理的高さが低減される場合、結果として生じる電界は、誘導表面導波プローブ200から低減した距離においてブルースター角で損失性導電媒体203と交差する。図6は、電界がブルースター角で入射する距離についての帯電端子Tの物理的高さを低減する効果をグラフで示す。高さがhからhを経てhまで低減されると、電界が損失性導電媒体(例えば、地球)とブルースター角で交差する点は、帯電端子位置に近づいて移動する。しかし、式(39)が示すように、帯電端子Tの高さH(図3)は、ハンケル関数の遠方コンポーネントを励起するために、物理的高さ(h)以上でなければならない。帯電端子Tを実効高(heff)以上に配置して、損失性導電媒体203を、図5Aに示すように、ハンケル交差距離(R)121以上でブルースター入射角(Ψi,B=(π/2)−θi,B)で照射することができる。帯電端子T上の拘束電荷を低減又は最小化するために、上述したように、高さは、少なくとも帯電端子Tの球直径(又は等価な球体直径)の4倍でなければならない。
誘導表面導波プローブ200は、複素ブルースター角で損失性導電媒体203の表面を照射して、それによって、Rのハンケル交差点121で(又はその向こうの)誘導表面波モードに実質的にモード整合することにより径方向の表面電流を励起する波動に対応するウェーブチルトを有する電界を確立するように構成することができる。
図7を参照して、帯電端子Tを含む誘導表面導波プローブ200bの例のグラフ表示を示す。AC源212は、例えば、ヘリカルコイルなどのコイル215を含む給電ネットワーク209(図3)を介して誘導表面導波プローブ200bに結合される帯電端子Tに対する励起源として機能する。他の実装形態では、AC源212は、一次コイルを介してコイル215に誘導結合することができる。いくつかの実施形態では、AC源212のコイル215への結合を向上及び/又は最大化するために、インピーダンス整合ネットワークを含めることができる。
図7に示すように、誘導表面導波プローブ200bは、損失性導電媒体203によって提示された平面に実質的に垂直な垂直軸zに沿って配置された上部帯電端子T(例えば、高さhにある球)を含むことができる。第2の媒体206は、損失性導電媒体203の上に配置されている。帯電端子Tは、自己容量Cを有する。動作中、任意の所与の時点での端子Tに印加される電圧に依存して、電荷Qが端子Tに課される。
図7の例では、コイル215は、第1の端部で接地杭218に、かつ垂直給電線導体221を介して帯電端子Tに結合される。いくつかの実装形態では、帯電端子Tへのコイル接続は、図7に示すように、コイル215のタップ224を使用して調整することができる。コイル215は、コイル215の下側部分のタップ227を介してAC源212によって、動作周波数で励振させることができる。他の実装形態では、AC源212は、一次コイルを介してコイル215に誘導結合することができる。
誘導表面導波プローブ200の構造及び調整は、伝送周波数、損失性導電媒体の条件(例えば、土の導電率σ及び比誘電率ε)、及び帯電端子Tのサイズなどの、様々な動作条件に基づく。屈折率は、式(10)及び(11)から、以下の式のように計算することができる。
Figure 2018530291
式中、x=σ/ωεであり、ω=2πfである。導電率σ及び比誘電率εは、損失性導電媒体203の試験測定値により決定することができる。面法線から測定される複素ブルースター角(θi,B)もまた、式(26)から、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018530291
又は、以下の式のように図5Aに示すように表面から測定される。
Figure 2018530291
ハンケル交差距離(WRx)でのウェーブチルトもまた、式(40)を使用して見出すことができる。
ハンケル交差距離もまた、図4により示すように、−jγρに対する式(20b)及び(21)の大きさを等しくして、Rについて解くことにより、見出すことができる。次に、ハンケル交差距離及び複素ブルースター角を使用して式(39)から、電気的な実効高を、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018530291
式(44)から理解することができるように、複素実効高(heff)は、帯電端子Tの物理的高さ(h)に関連付けられた大きさ、及びハンケル交差距離(R)でのウェーブチルト角(Ψ)に関連付けられた位相遅延(Φ)を含む。これらの変数及び選択された帯電端子Tの構成を用いて、誘導表面導波プローブ200の構成を決定することが可能である。
物理的高さ(h)以上に配置された帯電端子Tを用いて、給電ネットワーク209(図3)及び/又は給電ネットワークを帯電端子Tに接続する垂直給電線を調整して、帯電端子T上の電荷Qの位相(Φ)をウェーブチルト(W)の角度(Ψ)に整合することができる。帯電端子Tのサイズは、端子に課される電荷Qのための十分大きな表面を提供するように選択することができる。一般的に、帯電端子Tを実用的な限り大きくすることが望ましい。帯電端子Tのサイズは、結果として帯電端子周囲の放電又はスパークとなり得る周辺の空気のイオン化を回避するために、十分大きくすべきである。
ヘリカル巻線コイルの位相遅延θは、Corum,K.L.及びJ.F.Corumの「RF Coils,Helical Resonators and Voltage Magnification by Coherent Spatial Modes」(Microwave Review,Vol.7,No.2,September 2001,36〜45ページ)により説明されているように、マクスウェル方程式から決定することができ、この文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。H/D>1のヘリカルコイルに対して、コイルの縦軸に沿った波動の伝搬速度(υ)と光速(c)の比、又は「速度係数」は、以下の式により得られる。
Figure 2018530291
式中、Hは、ソレノイドコイルの軸方向長さであり、Dは、コイル直径であり、Nは、コイルの巻数であり、s=H/Nは、コイルの巻線間隔(又はらせんピッチ)であり、λは、自由空間の波長である。この関係に基づいて、ヘリカルコイルの電気長又は位相遅延は、以下の式により得られる。
Figure 2018530291
らせんがらせん状に巻かれている、又は短くかつ太い場合、原理は同じであるが、V及びθは、試験的測定により得る方がより容易である。ヘリカル伝送線の特性(波動)インピーダンスに対する表現もまた、以下の式のように導出されている。
Figure 2018530291
構造の空間位相遅延θは、垂直給電線導体221(図7)の進行波の位相遅延を使用して決定することができる。完全グラウンド平面の上の円筒形垂直導体の静電容量は、以下の式のように表現することができる。
Figure 2018530291
式中、hは、導体の垂直長さ(又は高さ)であり、aは、半径である(mks単位での)。ヘリカルコイルと同様に、垂直給電線導体の進行波の位相遅延は、以下の式により得ることができる。
Figure 2018530291
式中、βは、垂直給電線導体に対する伝搬位相定数であり、hは、垂直給電線導体の垂直長さ(又は高さ)であり、Vは、ワイヤ上の速度係数であり、λは、供給周波数での波長であり、λは、速度係数Vから結果として生じる伝搬波長である。均一な円筒形導体に対して、速度係数は、V≒0.94又は約0.93〜約0.98の範囲の定数である。支柱が均一な伝送線であると考えられる場合、その平均特性インピーダンスは、以下の式により近似することができる。
Figure 2018530291
式中、均一な円筒形導体に対してV≒0.94であり、aは、導体の半径である。単線給電線の特性インピーダンスに対するアマチュア無線文献で用いられてきた代替的表現は、以下の式により得ることができる。
Figure 2018530291
式(51)は、単線フィーダに対するZが周波数と共に変化することを意味する。位相遅延は、静電容量及び特性インピーダンスに基づいて決定することができる。
帯電端子Tを図3に示すように損失性導電媒体203の上方に配置して、給電ネットワーク209は、ハンケル交差距離でのウェーブチルト角(Ψ)に等しい複素実効高(heff)の位相シフト(Φ)、又はΦ=Ψで帯電端子Tを励起するように調整することができる。この条件が満たされるとき、帯電端子T上のQを振動させる電荷によって生成される電界は、損失性導電媒体203の表面に沿って進行する誘導表面導波モードに結合される。例えば、ブルースター角(θi,B)、垂直給電線導体221(図7)に関連付けられた位相遅延(θ)、及びコイル215(図7)の構成が既知である場合、振動する電荷Qを位相Φ=Ψで帯電端子Tに課すように、タップ224(図7)の位置を決定して調整することができる。タップ224の位置を調整して、進行表面波の誘導表面導波モードへの結合を最大化することができる。タップ224の位置を越える余分なコイル長さを除去して、容量効果を低減することができる。垂直線の高さ及び/又はヘリカルコイルの幾何学的パラメータもまた、変更することができる。
損失性導電媒体203の表面上の誘導表面導波モードへの結合は、帯電端子T上の電荷Qに関連付けられた複素影像平面に関する定在波の共振のために誘導表面導波プローブ200を同調させることにより、向上及び/又は最適化することができる。これを行なうことにより、帯電端子T上の増大した及び/又は最大の電圧(したがって、電荷Q)に対して、誘導表面導波プローブ200の特性を調整することができる。図3に戻って、領域1の損失性導電媒体203の影響は、影像法の分析を使用して確認することができる。
物理的に、完全導体平面の上方配置された持ち上げられた電荷Qは、完全導体平面上の自由電荷を誘引し、この自由電荷は、次に、持ち上げられた電荷Qの下の領域内に「集積する」。結果として生じる完全導体平面上の「拘束」電気の分布は、ベル型曲線に類似している。持ち上げられた電荷Qの電位にその下の誘導された「集積」電荷の電位を加えた重ね合わせは、完全導体平面に対するゼロ等電位面を強制する。完全導体平面の上の領域内の電界を説明する境界値問題の解は、持ち上げられた電荷からの電界が完全導体平面の下の対応する「影像」電荷からの電界と重ね合わされる、影像電荷の古典的概念を使用して得ることができる。
この解析はまた、誘導表面導波プローブ200の下の実効影像電荷Q'の存在を仮定することにより、損失性導電媒体203に対しても使用することができる。実効影像電荷Q'は、図3に示すように、導電性影像グラウンド平面130回りに帯電端子T上の電荷Qと同時に発生する。しかし、影像電荷Q'は、完全導体の場合になるように、単になんらかの実数の深さに配置され、かつ帯電端子T上の一次ソース電荷Qと180°位相がずれているのではない。むしろ、損失性導電媒体203(例えば、テレストリアル媒体)は、位相シフトした影像を提示する。すなわち、影像電荷Q'は、損失性導電媒体203の表面(又は物理的境界)の下の複素深さにある。複素像深さの説明のために、Wait,J.R.の「Complex Image Theory−Revisited」(IEEE Antennas and Propagation Magazine,Vol.33,No.4,August 1991,27〜29ページ)を参照し、この文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
電荷Qの物理的高さ(H)に等しい深さにある影像電荷Q'の代わりに、導電性影像グラウンド平面130(完全導体を表す)が、z=−d/2の複素深さに配置されて、影像電荷Q'は、−D=−(d/2+d/2+H)≠Hにより得られる複素深さ(すなわち、「深さ」は大きさ及び位相の両方を有する)に見える。地球の上に垂直に偏波されたソースに対して、
Figure 2018530291
であり、式中、
Figure 2018530291
であり、式(12)に示すようである。次に、影像電荷の複素数の間隔は、境界面が誘電体又は完全導体のいずれかである場合には発生しない追加の位相シフトに、外部電界が遭遇することを意味する。損失性導電媒体では、波面法線は、領域1と領域2との間の境界界面ではなくz=−d/2の導電性影像グラウンド平面130の接線に平行である。
損失性導電媒体203が物理的境界136を有する有限導体の地球133である、図8Aに示す場合を考えてみる。有限導体の地球133は、物理的境界136の下の複素数の深さzに配置された、図8Bに示すような完全導電性影像グラウンド平面139により置換えることができる。この等価表現は、物理的境界136で境界面を見下ろすとき、同じインピーダンスを有する。図8Bの等価表現は、図8Cに示すような等価伝送線としてモデル化することができる。等価構造の断面は、完全導電性影像平面のインピーダンスを短絡(z=0)とした(z方向の)端部負荷伝送線として表される。深さzは、地球を見下ろすTEM波のインピーダンスを図8Cの伝送線路を見て見た影像グラウンド平面のインピーダンスzinに等しくすることにより決定することができる。
図8Aの場合では、上部領域(空気)142内の伝搬定数及び波動の特性インピーダンスは、以下の式である。
Figure 2018530291
損失性の地球133では、伝搬定数及び波動の特性インピーダンスは、以下の式である。
Figure 2018530291
法線入射に対して、図8Bの等価表現は、特性インピーダンスが空気のもので(z)、γの伝搬定数を有し、長さがzであるTEM伝送線と等価である。そのようにして、図8Cの短絡した伝送線に対して境界面で見た影像グラウンド平面のインピーダンスZinは、以下の式により得られる。
Figure 2018530291
図8Cの等価モデルに関連付けられた影像グラウンド平面のインピーダンスZinを図8Aの法線入射波のインピーダンスに等しくして、zについて解くことにより、短絡(完全導電性影像グラウンド平面139)までの距離が、以下の式のように得られる。
Figure 2018530291
式中、逆双曲線正接に対する級数展開の第一項のみがこの近似に関して考慮されている。空気領域142内では、伝搬定数は、γ=jβであるので、Zin=jZtanβ(これは実数zに対する単なる虚数である)であるが、zは、σ≠0である場合に複素数値である。したがって、zが複素距離である場合のみ、Zin=Zである。
図8Bの等価表現が完全導電性影像グラウンド平面139を含むため、地球の表面(物理的境界136)にある電荷又は電流に対する影像深さは、像グラウンド平面139の反対側の距離z、又は地球の表面(z=0に配置された)の下のd=2×zに等しい。したがって、完全導電性影像グラウンド平面139までの距離は、以下の式により近似することができる。
Figure 2018530291
加えて、「影像電荷」は、実電荷に「等しくかつ反対」であることになるので、深さz=−d/2での完全導電性影像グラウンド平面139の電位は、ゼロであることになる。
電荷Qが図3に示すように地球の表面の上の距離Hに持ち上げられた場合、影像電荷Q'は、表面の下のD=d+Hの複素距離、又は影像グラウンド平面130の下のd/2+Hの複素距離にある。図7の誘導表面導波プローブ200bは、図8Bの完全導電性影像グラウンド平面139に基づくことができる等価単線伝送線路の影像平面モデルとしてモデル化することができる。図9Aは、等価単線伝送線路の影像平面モデルの例を示し、図9Bは、図8Cの短絡した伝送線を含む古典的等価伝送線路モデルの例を示す。
図9A及び9Bの等価影像平面モデルでは、Φ=θ+θは、地球133(又は損失性導電媒体203)を基準にした誘導表面導波プローブ200の進行波の位相遅延であり、θ=βHは、度で表現した物理的長さHのコイル215(図7)の電気長であり、θ=βは、度で表現した物理的長さhの垂直給電線導体221(図7)の電気長であり、θ=βd/2は、影像グラウンド平面139と地球133(又は損失性導電媒体203)の物理的境界136との間の位相シフトである。図9A及び9Bの例では、Zは、オームでの持ち上げられた垂直給電線導体221の特性インピーダンスであり、Zは、オームでのコイル215の特性インピーダンスであり、Zは、自由空間の特性インピーダンスである。
誘導表面導波プローブ200の底部で、構造を「見上げて」見たインピーダンスは、Z=Zbaseである。以下の式の負荷インピーダンスで、
Figure 2018530291
(式中、Cは、帯電端子Tの自己容量である)、垂直給電線導体221(図7)を「見上げて」見たインピーダンスは、以下の式により得られる。
Figure 2018530291
コイル215(図7)を「見上げて」見たインピーダンスは、以下の式により得られる。
Figure 2018530291
誘導表面導波プローブ200の底部で、損失性導電媒体203を「見下して」見たインピーダンスは、Z=Zinであり、これは以下の式により得られる。
Figure 2018530291
式中、Z=0である。
損失を無視して、等価影像平面モデルは、物理的境界136でZ+Z=0である場合、共振に同調することができる。又は、低損失の場合では、物理的境界136でX+X=0であり、式中、Xは、対応するリアクタンス成分である。したがって、誘導表面導波プローブ200を「見上げた」物理的境界136でのインピーダンスは、損失性導電媒体203を「見下ろした」物理的境界136でのインピーダンスの共役である。プローブの電界の損失性導電媒体203(例えば、地球)の表面に沿った誘導表面導波モードへの結合を向上及び/又は最大化するΦ=Ψであるように、媒体のウェーブチルトΨの角度に等しい進行波の位相遅延Φを維持しながら、帯電端子Tの負荷インピーダンスZを調整することにより、図9A及び9Bの等価影像平面モデルを、影像グラウンド平面139に対する共振に調整することができる。この方法で、等価複素影像平面モデルのインピーダンスは、単に抵抗性であり、これは、電圧及び端子T上の持ち上げられた電荷を最大化するプローブ構造上の重ね合わせた定在波を維持し、式(1)〜(3)及び(16)により、伝搬する表面波を最大化する。
ハンケル解に従って、誘導表面導波プローブ200によって励起される誘導表面波は、外向きに伝搬する進行波である。誘導表面導波プローブ200(図3及び図7)の帯電端子Tと接地杭218との間の給電ネットワーク209に沿ったソース分布は、実際には、構造上の進行波に定在波を加えた重ね合わせで構成される。帯電端子Tを物理的高さh以上に配置して、給電ネットワーク209を通って移動する進行波の位相遅延は、損失性導電媒体203に関連付けられたウェーブチルト角に整合される。このモード整合により、進行波を損失性導電媒体203に沿って送出することができる。進行波に対して位相遅延が確立されたら、帯電端子Tの負荷インピーダンスZは、プローブ構造を−d/2の複素深さにある影像グラウンド平面(図3の130、又は図8の139)に対して定在波の共振に至らせるように調整される。この場合では、影像グラウンド平面から見たインピーダンスは、ゼロのリアクタンスを有し、帯電端子T上の電荷は、最大化される。
進行波現象と定在波現象との間の差異は、(1)長さdの伝送線の区間(「遅延線」と呼ばれることもある)上の進行波の位相遅延(θ=βd)は、伝搬時間遅延に起因するのに対して、(2)定在波(前方及び後方に伝搬する波からなる)の位置依存性の位相は、線長さの伝搬時間遅延及び異なる特性インピーダンスの線区間の間の境界面でのインピーダンス遷移の両方に依存することである。正弦波定常状態で動作する伝送線の区間の物理的長さに起因して発生する位相遅延に加えて、Zoa/Zobの比に起因するインピーダンスの不連続点での追加の反射係数位相が存在する。式中、Zoa及びZobは、例えば、特性インピーダンスZoa=Z(図9B)のヘリカルコイル区間の区間及び特性インピーダンスZob=Z(図9B)の垂直給電線導体の直線区間などの、伝送線の2つの区間の特性インピーダンスである。
この現象の結果として、大いに異なる特性インピーダンスの2つの相対的に短い伝送線区間を使用して、非常に大きな位相シフトを提供することができる。例えば、低インピーダンス及び高インピーダンスの、合わせて例えば0.05λの物理的長さになる、伝送線の2つの区間からなるプローブ構造を作製して、0.25λ共振と等価である90°の位相シフトを提供することができる。これは、特性インピーダンスの大きなジャンプに起因する。この方法で、物理的に短いプローブ構造を、2つの物理的長さを組み合わせたより電気的に長くすることができる。これを、インピーダンス比の不連続点が位相の大きなジャンプを提供する図9A及び9Bに示す。区間が一体に接合されたインピーダンスの不連続点は、実質的な位相シフトを提供する。
図10を参照して、損失性導電媒体203(図3)の表面に沿って誘導表面進行波を送出する、誘導表面導波プローブ200(図3及び図7)を損失性導電媒体の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合するように調整する例を示す流れ図150を示す。153で開始して、誘導表面導波プローブ200の帯電端子Tは、損失性導電媒体203の上の定義された高さに配置される。損失性導電媒体203の特性及び誘導表面導波プローブ200の動作周波数を利用して、ハンケル交差距離はまた、図4により示すように−jγρに対する式(20b)及び(21)の大きさを等しくして、Rについて解くことにより見出すことができる。複素屈折率(n)は、式(41)を使用して決定することができ、次に、複素ブルースター角(θi,B)は、式(42)から決定することができる。次に、帯電端子Tの物理的高さ(h)は、式(44)から決定することができる。帯電端子Tは、ハンケル関数の遠方成分を励起するために、物理的高さ(h)以上でなければならない。この高さの関係は、表面波を送出するときに最初に考慮される。帯電端子T上の拘束電荷を低減又は最小化するために、高さは、少なくとも帯電端子Tの球直径(又は等価な球体直径)の4倍でなければならない。
156で、帯電端子T上の持ち上げられた電荷Qの電気的位相遅延Φは、複素ウェーブチルト角Ψに整合される。ヘリカルコイルの位相遅延(θ)及び/又は垂直給電線導体の位相遅延(θ)は、Φをウェーブチルト(W)の角度(Ψ)に等しくするように調整することができる。式(31)に基づいて、ウェーブチルト角(Ψ)は、以下の式から決定することができる。
Figure 2018530291
次に、電気的位相Φは、ウェーブチルト角に整合することができる。この角度(又は位相)の関係は、表面波を送出するときに次に考慮される。例えば、電気的位相遅延Φ=θ+θは、コイル215(図7)の幾何学的パラメータ及び/又は垂直給電線導体221(図7)の長さ(又は高さ)を変更することにより調整することができる。Φ=Ψに整合することにより、境界界面で複素ブルースター角を有するハンケル交差距離(R)以上で電界を確立して、表面導波モードを励起して損失性導電媒体203に沿って進行波を送出することができる。
次に159で、帯電端子Tの負荷インピーダンスは、誘導表面導波プローブ200の等価影像平面モデルを共振させるように調整される。図9A及び9Bの導電性影像グラウンド平面139(又は図3の130)の深さ(d/2)は、式(52)、(53)及び(54)、並びに測定することができる損失性導電媒体203(例えば、地球)の値を使用して決定することができる。その深さを使用して、像グラウンド平面139と損失性導電媒体203の物理的境界136との間の位相シフト(θ)は、θ=βd/2を使用して決定することができる。次に、損失性導電媒体203を「見下ろして」見たようなインピーダンス(Zin)は、式(65)を使用して決定することができる。この共振関係は、送出される表面波を最大化すると考えることができる。
コイル215の調整されたパラメータ及び垂直給電線導体221の長さに基づいて、速度係数、位相遅延、並びにコイル215及び垂直給電線導体221のインピーダンスは、式(45)〜(51)を使用して決定することができる。加えて、帯電端子Tの自己容量(C)は、例えば、式(24)を使用して決定することができる。コイル215の伝搬係数(β)は、式(35)を使用して決定することができ、垂直給電線導体221に対する伝搬位相定数(β)は、式(49)を使用して決定することができる。自己容量並びにコイル215及び垂直給電線導体221の決定された値を使用して、コイル215を「見上げて」見たような誘導表面導波プローブ200のインピーダンス(Zbase)は、式(62)、(63)及び(64)を使用して決定することができる。
誘導表面導波プローブ200の等価影像平面モデルは、Zbaseのリアクタンス成分XbaseがZinのリアクタンス成分Xinを相殺するように、又はXbase+Xin=0であるように、負荷インピーダンスZを調整することにより、共振するよう整調することができる。したがって、誘導表面導波プローブ200を「見上げた」物理的境界136でのインピーダンスは、損失性導電媒体203を「見下ろした」物理的境界136でのインピーダンスの共役である。負荷インピーダンスZは、帯電端子Tの電気的位相遅延Φ=θ+θを変更することなく帯電端子Tの静電容量(C)を変更することにより、調整することができる。反復的手法を採用して、導電性影像グラウンド平面139(又は130)に対する等価影像平面モデルの共振のために負荷インピーダンスZを整調することができる。この方法で、損失性導電媒体203(例えば、地球)の表面に沿った誘導表面導波モードへの電界の結合を、向上及び/又は最大化することができる。
これは、数値例を有する状況を例示することにより、より良好に理解することができる。1.85MHzの動作周波数(f)でヘリカルコイル及び垂直給電線導体を介して励起される帯電端子Tを上部に有する、物理的高さhの上部装荷垂直スタブを含む誘導表面導波プローブ200を考えてみる。16フィートの高さ(H)、並びにε=15の比誘電率及びσ=0.010mhos/mの導電率を有する損失性導電媒体203(例えば、地球)を用いて、いくつかの表面波伝搬パラメータを、f=1.850MHzに対して計算することができる。これらの条件下で、ハンケル交差距離は、h=5.5フィートの物理的高さでR=54.5フィートであることを見出すことができ、これは、帯電端子Tの実際の高さより相当低い。H=5.5フィートの帯電端子高さを使用することができたが、より高いプローブ構造は、拘束静電容量を低減して、帯電端子T上のより大きな割合の自由電荷を可能にし、より大きな電界強度及び進行波の励起を提供した。
波長は、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018530291
式中、cは光速である。複素屈折率は、以下の式である。
Figure 2018530291
これは式(41)から得られ、式中、x=σ/ωεであり、ω=2πfである。複素ブルースター角は、以下の式である。
Figure 2018530291
これは式(42)から得られる。式(66)を使用して、ウェーブチルトの値は、以下の式として決定することができる。
Figure 2018530291
したがって、ヘリカルコイルは、Φ=Ψ=40.614°に整合するように調整することができる。
垂直給電線導体(0.27インチの直径を有する均一な円筒状の導体として近似される)の速度係数は、V≒0.93として得ることができる。h≪λであるため、垂直給電線導体に対する伝搬位相定数は、以下の式のように近似することができる。
Figure 2018530291
式(49)から、垂直給電線導体の位相遅延は、以下の式である。
Figure 2018530291
θ=28.974°=40.614°−11.640°であるようにヘリカルコイルの位相遅延を調整することにより、Φは、Ψに等しいことになり、誘導表面導波モードに整合する。ΦとΨとの間の関係を示すために、図11は、周波数の範囲にわたる両方のグラフを示す。Φ及びΨの両方が周波数依存であるため、それらの対応する曲線が約1.85MHzで互いに交差することがわかる。
0.0881インチの導体直径、30インチのコイル直径(D)、及び4インチの巻きの間の間隔(s)を有するヘリカルコイルに対して、コイルに対する速度係数は、式(45)を使用して、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018530291
式(35)からの伝搬係数は、以下の式である。
Figure 2018530291
θ=28.974°で、ソレノイドコイルの軸方向長さ(H)は、式(46)を使用して、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018530291
この高さは、垂直給電線導体が接続されるヘリカルコイル上の位置を決定し、結果として、8.818巻(N=H/s)のコイルとなる。
ウェーブチルト角(Φ=θ+θ=Ψ)に整合するように調整されたコイル及び垂直給電線導体の進行波の位相遅延で、帯電端子Tの負荷インピーダンス(Z)は、誘導表面波プローブ200の等価影像平面モデルの定在波共振のために調整することができる。測定された地球の誘電率、導電率、及び透磁率から、放射伝搬定数は、式(57)を使用して決定することができる。
Figure 2018530291
導電性影像グラウンド平面の複素深さは、式(52)から、以下の式のように近似することができる。
Figure 2018530291
導電性影像グラウンド平面と地球の物理的境界との間の対応する位相シフトは、以下の式により得られる。
Figure 2018530291
式(65)を使用して、損失性導電媒体203(すなわち、地球)を「見下ろして」見たインピーダンスは、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018530291
損失性導電媒体203を「見下ろして」見たリアクタンス成分(Xin)を誘導表面波プローブ200を「見上げて」見たリアクタンス成分(Xbase)と整合することにより、誘導表面導波モードへの結合を最大化することができる。これは、コイル及び垂直給電線導体の進行波の位相遅延を変更することなく帯電端子Tの静電容量を調整することにより、実現することができる。例えば、帯電端子の静電容量(C)を61.8126pFに調整することにより、式(62)からの負荷インピーダンスは、以下の式となる。
Figure 2018530291
そして境界でのリアクタンス成分は整合される。
式(51)を使用して、垂直給電線導体(0.27インチの直径(2a)を有する)のインピーダンスは、以下の式のように得られる。
Figure 2018530291
垂直給電線導体を「見上げて」見たインピーダンスは、式(63)により、以下の式のように得られる。
Figure 2018530291
式(47)を使用して、ヘリカルコイルの特性インピーダンスは、以下の式のように得られる。
Figure 2018530291
コイルを「見上げて」見たインピーダンスは、式(64)により、以下の式のように得られる。
Figure 2018530291
式(79)の解と比較すると、リアクタンス成分が反対かつおおよそ等しく、したがって、互いの共役であることを理解することができる。したがって、完全導電性影像グラウンド平面から図9A及び9Bの等価影像平面モデルを「見上げて」見たインピーダンス(Zip)は、抵抗のみ、又はZip=R+j0である。
誘導表面導波プローブ200(図3)によって生成される電界が、給電ネットワークの進行波の位相遅延をウェーブチルト角に整合することにより確立され、かつプローブ構造が複素深さz=−d/2の完全導電性影像グラウンド平面に対して共振されるとき、電界は、損失性導電媒体上の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合され、誘導表面進行波が損失性導電媒体の表面に沿って送出される。図1に示すように、誘導電磁界の誘導電界強度曲線103は、
Figure 2018530291
の特徴的な指数関数的減衰を有し、両対数目盛上で独特の屈曲部109を呈する。
要約すれば、解析的に及び実験的にの両方で、誘導表面導波プローブ200の構造上の進行波成分は、表面進行波のウェーブチルト角(Ψ)に整合する(Φ=Ψ)、その上部端子での位相遅延(Φ)を有する。この条件下で、表面導波路は、「モード整合」していると考えることができる。更に、誘導表面導波プローブ200の構造上の共振定在波成分は、帯電端子TでVMAXを有し、損失性導電媒体203の物理的境界136(図8B)での接続部ではなく、z=−d/2の複素深さでZip=Rip+j0である下の影像平面139(図8B)でVMINを有する。最後に、帯電端子Tは、複素ブルースター角で損失性導電媒体203に入射する電磁波が
Figure 2018530291
の項が優位である距離(≧R)で入射するように、図3の十分な高さH(h≧RtanΨi,B)である。無線伝送及び/又は電力供給系に役立つように、1つ以上の誘導表面導波プローブと共に、受信回路を用いることができる。
図3に戻って、誘導表面導波プローブ200の動作は、誘導表面導波プローブ200に関連付けられた動作条件の変化に対して調整するように制御することができる。例えば、適応プローブ制御システム230を使用して、誘導表面導波プローブ200の動作を制御するように、給電ネットワーク209及び/又は帯電端子Tを制御することができる。動作条件としては、損失性導電媒体203の特性(例えば、導電率σ及び比誘電率ε)の変化、電界強度の変化、及び/又は誘導表面導波プローブ200の負荷の変化を挙げることができるが、これらに限定されない。式(31)、(41)及び(42)から理解することができるように、屈折率(n)、複素ブルースター角(θi,B)、及びウェーブチルト(|W|ejΨ)は、例えば、気象条件から結果として生じる土の導電率及び誘電率の変化により影響を受けることがある。
例えば、導電率測定プローブ、誘電率センサ、グラウンド・パラメータ計、電界計、電流モニタ、及び/又は負荷受信器などの装置を使用して、動作条件の変化をモニタして、適応プローブ制御システム230に現在の動作条件に関する情報を提供することができる。次に、プローブ制御システム230は、誘導表面導波プローブ200に1つ以上の調整を行なって、誘導表面導波プローブ200に対する指定された動作条件を維持することができる。例えば、湿度及び温度が変化すると、土の導電率もまた、変化することになる。導電率測定プローブ及び/又は誘電率センサは、誘導表面導波プローブ200の周囲の複数の位置に配置することができる。一般的に、動作周波数に対するハンケル交差距離R又はその付近の導電率及び/又は誘電率をモニタすることが望ましいであろう。導電率測定プローブ及び/又は誘電率センサは、誘導表面導波プローブ200の周囲の複数の位置(例えば、それぞれの象限内の)に配置することができる。
導電率測定プローブ及び/又は誘電率センサは、周期的に導電率及び/又は誘電率を評価して、その情報をプローブ制御システム230に通信するように構成することができる。この情報は、LAN、WLAN、セルラーネットワーク、又は他の適切な有線又は無線通信ネットワークなどだがこれらに限定されない、ネットワークを介してプローブ制御システム230に通信することができる。モニタした導電率及び/又は誘電率に基づいて、プローブ制御システム230は、屈折率(n)、複素ブルースター角(θi,B)、及び/又はウェーブチルト(|W|ejΨ)の変化を評価し、誘導表面導波路プローブ200を調整して、ウェーブチルト角(Ψ)に等しい給電ネットワーク209の位相遅延(Φ)を維持する、かつ/又は誘導表面導波プローブ200の等価影像平面モデルの共振を維持することができる。これは、例えば、θ、θ、及び/又はCを調整することにより、実現することができる。例えば、プローブ制御システム230は、帯電端子Tの自己容量、及び/又は帯電端子Tに適用される位相遅延(θ、θ)を調整して、誘導表面波の電気的送出効率をその最大又は最大付近に維持することができる。例えば、帯電端子Tの自己容量は、端子のサイズを変更することにより、変更することができる。電荷分布もまた、帯電端子Tのサイズを増大させることにより向上することができ、これにより、帯電端子Tからの放電の可能性を低減することができる。他の実施形態では、帯電端子Tは、負荷インピーダンスZを変更するように調整することができる、可変インダクタンスを含むことができる。帯電端子Tに適用される位相は、送出効率を最大化するように、コイル215(図7)上のタップ位置を変更することにより、及び/又はコイル215に沿った複数の既定のタップを含めて異なる既定のタップ位置の間で切換えることにより、調整することができる。
電界計又は電界強度(field strength)(FS)計もまた、誘導表面導波プローブ200回りに分布させて、誘導表面波に関連付けられた電界の電界強度を測定することができる。電界計又はFS計は、電界強度及び/又は電界強度(例えば、電界の強度)の変化を検出して、その情報をプローブ制御システム230に通信するように構成することができる。この情報は、LAN、WLAN、セルラーネットワーク、又は他の適切な通信ネットワークなどだがこれらに限定されない、ネットワークを介してプローブ制御システム230に通信することができる。動作中に負荷及び/又は環境条件が変化する又は異なると、誘導表面導波プローブ200を調整して、FS計の位置での指定された電界強度(単数又は複数)を維持し、供給している受信器及び負荷への適切な送電を確実にすることができる。
例えば、帯電端子Tに適用される位相遅延(Φ=θ+θ)を調整して、ウェーブチルト角(Ψ)に整合することができる。1つ又は両方の位相遅延を調整することにより、誘導表面導波プローブ200を調整して、ウェーブチルトが複素ブルースター角に対応することを確実にすることができる。これは、コイル215(図7)のタップ位置を調整して、帯電端子Tに適用される位相遅延を変更することにより、実現することができる。帯電端子Tに供給される電圧レベルもまた、電界強度を調整するために増大又は減少させることができる。これは、励起源212の出力電圧を調整することにより、又は給電ネットワーク209を調整若しくは再構成することにより、実現することができる。例えば、AC源212に対するタップ227(図7)の位置を調整して、帯電端子Tから見た電圧を増大させることができる。電界強度レベルを既定の範囲内に維持することにより、受信器による結合を向上し、グラウンド電流損失を低減して、他の誘導表面導波プローブ200からの伝送との干渉を回避することができる。
プローブ制御システム230は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアによって実行されるソフトウェア、又はそれらの組合せで実装することができる。例えば、プローブ制御システム230は、当業者によって理解され得るように、共に例えば付随する制御/アドレスバスを有するデータバスなどのローカルインターフェースに結合することができるプロセッサ及びメモリを含む、処理回路を含むことができる。プローブ制御のアプリケーションは、モニタされた条件に基づいて誘導表面導波プローブ200の動作を調整するように、プロセッサによって実行することができる。プローブ制御システム230はまた、様々なモニタ装置と通信するための1つ以上のネットワークインターフェースを含むことができる。通信は、LAN、WLAN、セルラーネットワーク、又は他の適切な通信ネットワークなどだがこれらに限定されない、ネットワークを介することができる。プローブ制御システム230は、例えば、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、又は同様な能力を有する他のシステムなどのコンピュータシステムを備えることができる。
図5Aの例に戻って、ハンケル交差距離(R)で複素ブルースター角(θi,B)を有する帯電端子Tの入射電界(E)の光線光学の解釈に関する複素角三角法を示す。損失性導電媒体に対して、ブルースター角は、複素数であり、式(38)により規定されることを思い出されたい。電気的に、幾何学的パラメータは、式(39)により、帯電端子Tの電気的実効高(heff)によって関連付けられる。物理的高さ(h)及びハンケル交差距離(R)の両方が実量であるため、ハンケル交差距離での所望の誘導表面ウェーブチルト角(WRx)は、複素実効高(heff)の位相(Φ)に等しい。帯電端子Tを物理的高さhに配置して、適切な位相Φを有する電荷で励起して、結果として生じる電界は、ハンケル交差距離Rで、かつブルースター角で、損失性導電媒体の境界界面に入射する。これらの条件下で、反射なしに又は実質的に無視できる反射で、誘導表面導波モードを励起することができる。
しかし、式(39)は、誘導表面導波プローブ200の物理的高さが相対的に低くてよいことを意味する。これが誘導表面導波モードを励起することになるが、これは、結果としてほとんど自由電荷を有さないで過度に大きな拘束電荷となる。補償するために、帯電端子Tを適切な高度に上げて、自由電荷の量を増大することができる。1つの例示的な経験則として、帯電端子Tは、帯電端子Tの実効直径の約4〜5倍(又はそれより大きい)の高度に配置することができる。図6は、図5Aに示す物理的高さ(h)の上に帯電端子Tを上げることの効果を示す。増大した高度は、ウェーブチルトが損失性導電媒体に入射する距離をハンケル交差点121(図5A)を越えて移動させる。誘導表面導波モードでの結合を向上し、したがって、誘導表面波のより大きな送出効率を提供するために、より小さな補償端子Tを使用して、ハンケル交差距離でのウェーブチルトがブルースター角にあるように、帯電端子Tの全実効高(hTE)を調整することができる。
図12を参照して、損失性導電媒体203により提示された平面に垂直な垂直軸zに沿って配置された、持ち上げられた帯電端子T及びより低い補償端子Tを含む、誘導表面導波プローブ200cの例を示す。これに関して、帯電端子Tは、補償端子Tの真上に配置されているが、2つ以上の帯電端子及び/又は補償端子Tのなんらかの他の配置を使用することができることが可能である。本開示の実施形態によれば、誘導表面導波プローブ200cは、損失性導電媒体203の上に配置されている。損失性導電媒体203は、領域1を構成し、領域2を構成する第2の媒体206は、損失性導電媒体203と境界界面を共有する。
誘導表面導波プローブ200cは、励起源212を帯電端子T及び補償端子Tに結合する結合回路209を含む。各種実施形態によれば、電荷Q及びQを、任意の所与の時点に端子T及びTに印加される電圧に依存して、対応する帯電端子及び補償端子T及びTに課すことができる。Iは、端子リードを介して帯電端子T上の電荷Qを供給する誘導電流であり、Iは、端子リードを介して補償端子T上の電荷Qを供給する誘導電流である。
図12の実施形態によれば、帯電端子Tは、物理的高さHで損失性導電媒体203の上に配置され、補償端子Tは、物理的高さHで垂直軸zに沿ってTの真下に配置され、Hは、H未満である。伝送構造の高さhは、h=H−Hとして計算することができる。帯電端子Tは、絶縁(又は自己)静電容量Cを有し、補償端子Tは、絶縁(又は自己)静電容量Cを有する。相互静電容量Cもまた、端子TとTとの間に、その間の距離に依存して存在し得る。動作中、電荷Q及びQが、任意の所与の時点に帯電端子T及び補償端子Tに印加される電圧に依存して、それぞれ帯電端子T及び補償端子T上に課される。
次に図13を参照して、図12の帯電端子T上の持ち上げられた電荷Q及び補償端子Tにより生成される効果の光線光学の解釈を示す。線163により示すように光線がハンケル交差点121より大きな距離でブルースター角で損失性導電媒体と交差する高さに持ち上げた帯電端子Tと共に、補償端子Tを使用して、増大した高さを補償することにより、hTEを調整することができる。補償端子Tの効果は、線166により示すようにハンケル交差距離でのウェーブチルトがブルースター角にあるように、誘導表面導波プローブの電気的実効高を低減する(又は損失性媒体の境界面を効果的に上げる)ことである。
全実効高は、帯電端子Tに関連付けられた上側実効高(hUE)及び補償端子Tに関連付けられた下側実効高(hLE)の重ね合わせとして、以下の式のように書くことができる。
Figure 2018530291
式中、Φは、上側帯電端子Tに適用される位相遅延であり、Φは、下側補償端子Tに適用される位相遅延であり、β=2π/λは、式(35)からの伝搬係数であり、hは、帯電端子Tの物理的高さであり、hは、補償端子Tの物理的高さである。追加のリード長さを考慮する場合、それらは、帯電端子リード長さzを帯電端子Tの物理的高さhに、及び補償端子リード長さyを補償端子Tの物理的高さhに加えることにより、以下の式に示すように考慮することができる。
Figure 2018530291
より低い実効高を使用して、全実効高(hTE)を調整し、図5Aの複素実効高(heff)に等しくすることができる。
式(85)又は(86)を使用して、ハンケル交差距離での所望のウェーブチルトを得るために、補償端子Tの下側円盤の物理的高さ、及び端子に給電する位相角度を決定することができる。例えば、式(86)は、補償端子高さ(h)の関数としての帯電端子Tに適用される位相シフトとして書き換えることができ、以下の式が得られる。
Figure 2018530291
補償端子Tの位置を決定するために、上述した関係を利用することができる。最初に、全実効高(hTE)は、式(86)で表現されるように、上側帯電端子Tの複素実効高(hUE)及び下側補償端子Tの複素実効高(hLE)の重ね合わせである。次に、入射角の正接は、幾何学的に以下の式のように表現することができる。
Figure 2018530291
これは、ウェーブチルトWの定義に等しい。最後に、所望のハンケル交差距離Rであるとして、hTEを調整して、入射光線のウェーブチルトをハンケル交差点121で複素ブルースター角に整合させることができる。これは、h、Φ、及び/又はhを調整することにより、実現することができる。
これらの概念は、誘導表面導波プローブの例の文脈で説明すると、より良好に理解することができる。図14を参照して、損失性導電媒体203によって提示された平面に実質的に垂直な垂直軸zに沿って配置された、上側帯電端子T(例えば、高さhの球)及び下側補償端子T(例えば、高さhの円盤)を含む誘導表面導波プローブ200dの例のグラフ表示を示す。動作中、電荷Q及びQが、任意の所与の時点に端子T及びTに印加される電圧に依存して、それぞれ帯電端子T及び補償端子T上に課される。
AC源212は、例えば、ヘリカルコイルなどのコイル215を備える結合回路209を介して誘導表面導波プローブ200dに結合される、帯電端子Tに対する励起源として機能する。AC源212は、図14に示すようにタップ227を介してコイル215の下側部分にわたって接続することができる、又は一次コイルを経由してコイル215に誘導結合することができる。コイル215は、第1の端部で接地杭218に、及び第2の端部で帯電端子Tに結合することができる。いくつかの実装形態では、帯電端子Tへの接続は、コイル215の第2の端部でタップ224を使用して調整することができる。補償端子Tは、損失性導電媒体203(例えば、グラウンド又は地球)の上に、かつそれに実質的に平行に配置され、コイル215に結合されたタップ233を介して励振される。コイル215と接地杭218との間に配置された電流計236を使用して、誘導表面導波プローブの底部での電流フローの大きさ(I)の表示を提供することができる。あるいは、電流クランプを接地杭218に結合された導体の周囲に使用して、電流フローの大きさ(I)の表示を得ることができる。
図14の例では、コイル215は、第1の端部で接地杭218に、かつ垂直給電線導体221を介して第2の端部で帯電端子Tに結合される。いくつかの実装形態では、帯電端子Tへの接続は、図14に示すように、コイル215の第2の端部でタップ224を使用して調整することができる。コイル215は、コイル215の下側部分のタップ227を介してAC源212によって、動作周波数で励振することができる。他の実装形態では、AC源212は、一次コイルを介してコイル215に誘導結合することができる。補償端子Tは、コイル215に結合されたタップ233を介して励振される。コイル215と接地杭218との間に配置された電流計236を使用して、誘導表面導波プローブ200dの底部での電流フローの大きさの表示を提供することができる。あるいは、電流クランプを接地杭218に結合された導体の周囲に使用して、電流フローの大きさの表示を得ることができる。補償端子Tは、損失性導電媒体203(例えば、グラウンド)の上方に、かつそれに実質的に平行に配置される。
図14の例では、帯電端子Tへの接続は、補償端子T用のタップ233の接続点の上のコイル215上に配置された。そのような調整により、増大した電圧(したがってより高い電荷Q)を上側帯電端子Tに印加することができる。他の実施形態では、帯電端子T及び補償端子T用の接続点は、反転することができる。誘導表面導波プローブ200dの全実効高(hTE)を調整して、ハンケル交差距離Rで誘導表面ウェーブチルトを有する電界を励起することが可能である。ハンケル交差距離もまた、図4により示すように、−jγρに対する式(20b)及び(21)の大きさを等しくして、Rについて解くことにより、見出すことができる。屈折率(n)、複素ブルースター角(θi,B及びΨi,B)、ウェーブチルト(|W|ejΨ)、及び複素実効高(heff=hjΦ)は、式(41)〜(44)に関して上述したように決定することができる。
選択された帯電端子Tの構成を用いて、球体直径(又は実効球体直径)を決定することができる。例えば、帯電端子Tが球として構成されない場合、端子構成は、実効球体直径を有する球体のキャパシタンスとしてモデル化することができる。帯電端子Tのサイズは、端子に課される電荷Qのための十分大きな表面を提供するように選択することができる。一般的に、帯電端子Tを実用的な限り大きくすることが望ましい。帯電端子Tのサイズは、結果として帯電端子周囲の放電又はスパークとなり得る周囲空気のイオン化を回避するために、十分大きくすべきである。帯電端子T上の拘束電荷の量を低減するために、誘導表面波を送出するために帯電端子T上に自由電荷を提供するための所望の高度は、少なくとも損失性導電媒体(例えば、地球)の上の実効球直径の4〜5倍でなければならない。補償端子Tを使用して、誘導表面導波プローブ200dの全実効高(hTE)を調整し、Rで誘導表面ウェーブチルトを有する電界を励起することができる。補償端子Tは、h=h−hで帯電端子Tの下に配置することができ、式中、hは、帯電端子Tの全物理的高さである。補償端子Tの位置を固定し、かつ位相遅延Φを上側帯電端子Tに適用して、下側補償端子Tに適用される位相遅延Φは、式(86)の関係を使用して、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018530291
代替の実施形態では、補償端子Tは、高さhに配置することができ、ここで、Im{Φ}=0である。これを、図15Aにグラフで示し、この図は、Φの虚部及び実部のグラフ、それぞれ172及び175を示す。補償端子Tは、高さhに配置され、ここで、グラフ172で図示するようにIm{Φ}=0である。この固定した高さで、コイルの位相Φは、グラフ175で図示するようにRe{Φ}から決定することができる。
AC源212をコイル215に(例えば、結合を最大化する50Ωの点に)結合して、動作周波数でのコイルの少なくとも一部分と補償端子Tの並列共振のために、タップ233の位置を調整することができる。図15Bは、図14の一般的電気接続の模式図を示し、図中、Vは、タップ227を介してAC源212からコイル215の下側部分に印加される電圧であり、Vは、上側帯電端子Tに供給されるタップ224での電圧であり、Vは、タップ233を介して下側補償端子Tに印加される電圧である。抵抗R及びRは、それぞれ帯電端子T及び補償端子Tのグラウンド帰路抵抗を表す。帯電端子T及び補償端子Tは、球、円筒、トロイド、リング、フード、又は容量構造の任意の他の組合せとして構成することができる。帯電端子T及び補償端子Tのサイズは、端子に課される電荷Q及びQのための十分大きな表面を提供するように選択することができる。一般的に、帯電端子Tを実用的な限り大きくすることが望ましい。帯電端子Tのサイズは、結果として帯電端子周囲の放電又はスパークとなり得る周囲空気のイオン化を回避するために、十分大きくすべきである。帯電端子T及び補償端子Tそれぞれの自己容量C及びCは、例えば、式(24)を使用して決定することができる。
図15Bで理解することができるように、共振回路は、コイル215のインダクタンスの少なくとも一部分、補償端子Tの自己容量C、及び補償端子Tに関連付けられたグラウンド帰路抵抗Rにより形成される。並列共振は、Cを調整するために、補償端子Tに印加される電圧Vを調整することにより(例えば、コイル215上のタップ233の位置を調整することにより)、又は補償端子Tの高さ及び/又はサイズを調整することにより、確立することができる。コイルのタップ233の位置は、並列共振のために調整することができ、並列共振の結果として、接地杭218及び電流計236を通るグランド電流が最大点に到達することになる。補償端子Tの並列共振が確立された後で、AC源212用のタップ227の位置は、コイル215上の50Ωの点に調整することができる。
コイル215からの電圧Vは、帯電端子Tに印加することができ、タップ224の位置は、全実効高(hTE)の位相(Φ)がハンケル交差距離(R)での誘導表面ウェーブチルト角(WRx)とほぼ等しいように、調整することができる。コイルのタップ224の位置は、この動作点に到達するまで調整することができ、この結果として、電流計236を通るグラウンド電流が最大に増大することになる。この時点で、結果として生じる誘導表面導波プローブ200dによって励起された電界が、損失性導電媒体203の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合しており、結果として、損失性導電媒体203の表面に沿った誘導表面波の送出となる。これは、誘導表面導波プローブ200から延びる放射に沿って電界強度を測定することにより、検証することができる。
補償端子Tを含む回路の共振は、帯電端子Tの取り付け、及び/又はタップ224を介して帯電端子Tに印加される電圧の調整で変化することがある。共振のために補償端子回路を調整することは、帯電端子の接続のその後の調整を助成するが、ハンケル交差距離(R)での誘導表面ウェーブチルト(WRx)を確立することが必要ではない。システムを更に調整して、AC源212用のタップ227の位置をコイル215上の50Ωの点になるように繰り返して調整し、電流計236を通るグラウンド電流を最大化するようにタップ233の位置を調整することにより、結合を向上することができる。補償端子Tを含む回路の共振は、タップ227及び233の位置が調整されると、又は他の構成要素がコイル215に取り付けられると、ドリフトすることがある。
他の実装形態では、コイル215からの電圧Vは、帯電端子Tに印加することができ、タップ233の位置は、全実効高(hTE)の位相(Φ)がRでの誘導表面ウェーブチルト角(Ψ)とほぼ等しいように、調整することができる。コイルのタップ224の位置は、動作点に到達するまで調整することができ、結果として、電流計236を通るグラウンド電流が実質的に最大に到達することになる。結果として生じる電界は、損失性導電媒体203の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合しており、損失性導電媒体203の表面に沿って誘導表面波が送出される。これは、誘導表面導波プローブ200から延びる径方向に沿って電界強度を測定することにより、検証することができる。システムを更に調整して、AC源212用のタップ227の位置をコイル215上の50Ωの点になるように繰り返して調整し、電流計236を通るグラウンド電流を最大化するようにタップ224及び/又は233の位置を調整することにより、結合を向上することができる。
図12に戻って、誘導表面導波プローブ200の動作は、誘導表面導波プローブ200に関連付けられた動作条件の変化に対して調整するように制御することができる。例えば、プローブ制御システム230を使用して、結合回路209並びに/又は帯電端子T及び/若しくは補償端子Tの位置を制御し、誘導表面導波プローブ200の動作を制御することができる。動作条件としては、損失性導電媒体203の特性(例えば、導電率σ及び比誘電率ε)の変化、電界強度の変化、及び/又は誘導表面導波プローブ200の負荷の変化を挙げることができるが、これらに限定されない。式(41)〜(44)から理解することができるように、屈折率(n)、複素ブルースター角(θi,B及びΨi,B)、ウェーブチルト(|W|ejΨ)、及び複素実効高(heff=hjΦ)は、例えば、気象条件から結果として生じる土の導電率及び誘電率の変化により影響を受けることがある。
例えば、導電率測定プローブ、誘電率センサ、グラウンド・パラメータ・メータ、電界計、電流モニタ、及び/又は負荷受信器などの装置を使用して、動作条件の変化をモニタして、プローブ制御システム230に現在の動作条件に関する情報を提供することができる。次に、プローブ制御システム230は、誘導表面導波プローブ200に1つ以上の調整を行なって、誘導表面導波プローブ200に対する指定された動作条件を維持することができる。例えば、湿度及び温度が変化すると、土の導電率もまた、変化することになる。導電率測定プローブ及び/又は誘電率センサは、誘導表面導波プローブ200の周囲の複数の位置に配置することができる。一般的に、動作周波数に対するハンケル交差距離R又はその付近の導電率及び/又は誘電率をモニタすることが望ましいであろう。導電率測定プローブ及び/又は誘電率センサは、誘導表面導波プローブ200の周囲の複数の位置(例えば、それぞれの象限内の)に配置することができる。
図16を参照して、垂直軸zに沿って配置された帯電端子T及び帯電端子Tを含む誘導表面導波プローブ200eの例を示す。誘導表面導波プローブ200eは、領域1を構成する損失性導電媒体203の上に配置されている。加えて、第2の媒体206は、損失性導電媒体203と境界界面を共有し、領域2を構成する。帯電端子T及びTは、損失性導電媒体203の上に配置される。帯電端子Tは、物理的高さHに配置され、帯電端子Tは、高さHで垂直軸zに沿ってTの真下に配置され、Hは、H未満である。誘導表面導波プローブ200eによって提示される伝送構造の高さhは、h=H−Hである。誘導表面導波プローブ200eは、励起源212を帯電端子T及びTに結合するプローブ結合回路209を含む。
帯電端子T及び/又はTは、実用的に可能な限り多くの電荷を保持するサイズにすることができる、電荷を保持することができる導体塊を含む。帯電端子Tは、自己容量Cを有し、帯電端子Tは、自己容量Cを有し、それらは、例えば、式(24)を使用して決定することができる。帯電端子Tの真上の帯電端子Tの配置によって、帯電端子TとTとの間に、相互静電容量Cが生成される。帯電端子T及びTは、同一である必要はなく、それぞれが、別個のサイズ及び形状を有することができ、異なる導電材料を含むことができることに留意されたい。最終的に、誘導表面導波プローブ200eによって送出される誘導表面波の電界強度は、端子T上の電荷の量に正比例する。次に、電荷Qは、Q=CVであるため、帯電端子Tに関連付けられた自己容量Cに比例し、式中、Vは、帯電端子Tに課される電圧である。
既定の動作周波数で動作するように適切に調整されると、誘導表面導波プローブ200eは、損失性導電媒体203の表面に沿った誘導表面波を生成する。励起源212は、構造を励起するために誘導表面導波プローブ200eに印加される既定の周波数の電気エネルギを生成することができる。誘導表面導波プローブ200eによって生成された電磁界が、損失性導電媒体203と実質的にモード整合される場合、電磁界は、結果としてほとんど反射しない又は反射しない複素ブルースター角で入射する波面を実質的に合成する。したがって、表面導波路プローブ200eは、放射波を生成しないが、損失性導電媒体203の表面に沿った誘導表面進行波を送出する。励起源212からのエネルギは、Zenneck表面電流として誘導表面導波プローブ200eの実効伝送範囲内に配置された1つ以上の受信器に伝送することができる。
損失性導電媒体203の表面上の放射Zenneck表面電流Jρ(ρ)の漸近線を近接でJ(ρ)かつ遠方でJ(ρ)となるように、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018530291
式中、Iは、第1の帯電端子T上の電荷Qを供給する誘導電流であり、Iは、第2の帯電端子T上の電荷Qを供給する誘導電流である。上側帯電端子T上の電荷Qは、Q=Cにより決定され、式中、Cは、帯電端子Tの絶縁静電容量である。Leontovich境界条件に従い、第1の帯電端子上の持ち上げられた振動する電荷Qの準静的電界により注入された損失性導電媒体203内の放射電流寄与である、
Figure 2018530291
により得られる上述したJに対する第3の成分が存在することに留意されたい。量Zρ=jωμ/γは、損失性導電媒体の放射インピーダンスであり、式中、γ=(jωμσ−ωμε1/2である。
式(90)及び(91)により上述したような近接及び遠方の放射電流を表す漸近線は、複素量である。各種実施形態によれば、物理的表面電流J(ρ)は、大きさ及び位相において電流の漸近線に可能な限り近く整合するように合成される。すなわち、近接で、|J(ρ)|は、|J|に対して接線となることになり、遠方で、|J(ρ)|は、|J|に対して接線となることになる。また、各種実施形態によれば、J(ρ)の位相は、近接のJの位相から遠方のJの位相に遷移しなければならない。
誘導表面波を送出するように伝送の場所で誘導表面波モードに整合するために、遠方の表面電流|J|の位相は、e−jβ(ρ2−ρ1)に対応する伝搬位相に約45度又は225度の定数を加えただけ、近接の表面電流|J|の位相とは異ならなければならない。これは、
Figure 2018530291
に対して、π/4付近に1つ及び5π/4付近に1つの、2つの根が存在するためである。適切に調整された合成放射表面電流は、以下の式である。
Figure 2018530291
これは式(17)と一致していることに留意されたい。マクスウェル方程式により、そのようなJ(ρ)の表面電流は、自動的に、以下の式に従う電界を生成する。
Figure 2018530291
したがって、整合されることになる誘導表面波モードに対する遠方の表面電流|J|と近接の表面電流|J|との間の位相の差は、式(1)〜(3)と一致する式(93)〜(95)のハンケル関数の特性に起因する。式(1)〜(6)及び(17)並びに式(92)〜(95)によって表現される電界は、地上波の伝搬に関連付けられた放射電磁界ではなく、損失性の境界面に拘束された伝送線モードの性質を有することを認識することは重要である。
所与の位置での誘導表面導波プローブ200eの所与の設計に対する適切な電圧の大きさ及び位相を得るために、反復的手法を使用することができる。具体的には、生成される放射表面電流密度を決定するために、端子T及びTへの給電電流、帯電端子T及びT上の電荷、並びに損失性導電媒体203内のそれらの影像を考慮して、誘導表面導波プローブ200eの所与の励起及び構成の解析を実行することができる。このプロセスは、所望のパラメータに基づいて所与の誘導表面導波プローブ200eの最適な構成及び励起が決定されるまで、繰り返して実行することができる。所与の誘導表面導波プローブ200eが最適なレベルで動作しているか否かを判定するのを助成するために、誘導表面導波プローブ200eの位置での領域1の導電率(σ)及び領域1の誘電率(ε)に対する値に基づいて式(1)〜(12)を使用して、誘導電界強度曲線103(図1)を生成することができる。そのような誘導電界強度曲線103は、測定された電界強度を誘導電界強度曲線103により示される大きさと比較して、最適な伝送が実現されているか否かを判定することができるように、動作に対する基準を提供することができる。
最適化された条件に到達するために、誘導表面導波プローブ200eに関連付けられた様々なパラメータを調整することができる。誘導表面導波プローブ200eを調整するために変更することができる1つのパラメータは、損失性導電媒体203の表面に対する帯電端子T及び/又はTの1つ又は両方の高さである。加えて、帯電端子TとTとの間の距離又は間隔もまた、調整することができる。そのようにすることで、理解することができるように、帯電端子T及びTと損失性導電媒体203との間の相互静電容量C又はなんらかの拘束電荷を最小化する又は別の方法で変更することができる。それぞれの帯電端子T及び/又はTのサイズもまた、調整することができる。帯電端子T及び/又はTのサイズを変更することにより、理解することができるように、対応する自己容量C及び/又はC、並びに相互静電容量Cを変更することになる。
また更に、調整することができる別のパラメータは、誘導表面導波プローブ200eに関連付けられたプローブ結合回路209である。これは、プローブ結合回路209を構成する誘導リアクタンス及び/又は容量リアクタンスのサイズを調整することにより、実現することができる。例えば、そのような誘導リアクタンスがコイルを含む場合、そのようなコイル上の巻数を調整することができる。最終的に、プローブ結合回路209に対する調整を行なって、プローブ結合回路209の電気長を変更し、それによって、帯電端子T及びT上の電圧の大きさ及び位相に影響を及ぼすことができる。
理解することができるように、様々な調整を行うことにより実行される伝送の反復は、コンピュータモデルを使用することにより、又は物理的構造を調整することにより、実施することができることを留意されたい。上述の調整を行なうことにより、上述した式(90)及び(91)で規定される誘導表面波モードの同じ電流J(ρ)を近似する、対応する「近接」表面電流J及び「遠方」表面電流Jを生成することができる。そうすることにより、結果として生じる電磁界は、損失性導電媒体203の表面上の誘導表面波モードに実質的に又は近似的にモード整合されることになる。
図16の例に示さないが、誘導表面導波プローブ200eの動作は、誘導表面導波プローブ200に関連付けられた動作条件の変化に対して調整するように制御することができる。例えば、図12に示すプローブ制御システム230を使用して、結合回路209並びに/又は帯電端子T及び/若しくはTの位置及び/若しくはサイズを制御し、誘導表面導波プローブ200eの動作を制御することができる。動作条件としては、損失性導電媒体203の特性(例えば、導電率σ及び比誘電率ε)の変化、電界強度の変化、及び/又は誘導表面導波プローブ200eの負荷の変化を挙げることができるが、これらに限定されない。
ここで図17を参照して、誘導表面導波プローブ200fとして本明細書で表記された、図16の誘導表面導波プローブ200eの例を示す。誘導表面導波プローブ200fは、損失性導電媒体203(例えば、地球)によって提示された平面に実質的に垂直な垂直軸zに沿って配置された帯電端子T及びTを含む。第2の媒体206は、損失性導電媒体203の上にある。帯電端子Tは、自己容量Cを有し、帯電端子Tは、自己容量Cを有する。動作中、電荷Q及びQが、任意の所与の時点に帯電端子T及びTに印加される電圧に依存して、それぞれ帯電端子T及びT上に課される。相互静電容量Cは、帯電端子TとTとの間に、その間の距離に依存して存在し得る。加えて、拘束静電容量は、損失性導電媒体203に対するそれぞれの帯電端子T及びTの高さに依存して、それぞれの帯電端子T及びTと損失性導電媒体203との間に存在し得る。
誘導表面導波プローブ200fは、帯電端子T及びTのそれぞれに結合された一対のリードを有するコイルL1aを含む備える誘導インピーダンスを含むプローブ結合回路209を含む。一実施形態では、コイルL1aは、誘導表面導波プローブ200fの動作周波数での波長の半分(1/2)の電気的長さを有するように規定される。
コイルL1aの電気的長さは、動作周波数での波長の約半分(1/2)として規定されるが、コイルL1aは、他の値での電気長で規定することができることが理解される。一実施形態によれば、コイルL1aが動作周波数での波長の約半分の電気長を有するという事実は、帯電端子T及びT上に最大電圧差が生成されるという利点を提供する。それにもかかわらず、誘導表面導波プローブ200fを調整して誘導表面波モードの最適な励起を得るときに、コイルL1aの長さ又は直径は、増大又は減少させることができる。コイル長の調整は、コイルの1つ又は両方の端部に配置されたタップにより提供することができる。一実施形態では、誘導インピーダンスは、誘導表面導波プローブ200fの動作周波数での波長の1/2より著しく短い又は長い電気長を有するように規定される場合とすることができる。
励起源212は、磁気結合によってプローブ結合回路209に結合することができる。具体的には、励起源212は、コイルL1aに誘導結合されたコイルLに結合される。これは、理解することができるように、リンク結合、タップ付きコイル、可変リアクタンス、又は他の結合手法により行うことができる。このために、理解することができるように、コイルLは、一次コイルとして機能し、コイルL1aは、二次コイルとして機能する。
所望の誘導表面波の伝送のために誘導表面導波プローブ200fを調整するために、それぞれの帯電端子T及びTの高さは、損失性導電媒体203に対して、及び互いに対して、変更することができる。また、帯電端子T及びTのサイズを変更することができる。加えて、巻きを追加若しくは除去することにより、又はコイルL1aのなんらかの他の寸法を変更することにより、コイルL1aのサイズを変更することができる。コイルL1aはまた、図17に示すように、電気長を調整するための1つ以上のタップを含むことができる。帯電端子T又はTのいずれかに接続されたタップの位置もまた、調整することができる。
次に図18A、18B、18C、及び図19を参照して、無線電力供給システムに表面誘導波を使用するための、一般化した受信回路の例を示す。図18A及び18B〜18Cは、それぞれ、線状プローブ303及び同調共振器306を含む。図19は、本開示の各種実施形態に係る、磁気コイル309である。各種実施形態によれば、線状プローブ303、同調共振器306、及び磁気コイル309のうちのそれぞれ1つを用いて、各種実施形態による損失性導電媒体203の表面上の誘導表面波の形態で伝送された電力を受信することができる。上述したように、一実施形態では、損失性導電媒体203は、テレストリアル媒体(又は地球)を含む。
具体的に図18Aを参照して、線状プローブ303の出力端子312での開回路端子電圧は、線状プローブ303の実効高に依存する。このために、端子点の電圧は、以下の式のように計算することができる。
Figure 2018530291
式中、Eincは、1V/mでの線状プローブ303上に誘導された入射電界の強度であり、dlは、線状プローブ303の方向に沿った積分の要素であり、hは、線状プローブ303の実効高である。電気的負荷315は、インピーダンス整合ネットワーク318を介して出力端子312に結合される。
線状プローブ303が上述したように誘導表面波を受けるとき、場合によって、共役インピーダンス整合ネットワーク318を介して電気的負荷315に印加することができる電圧が、出力端子312にわたって生じる。電気的負荷315への電力の流れを促進するために、後述するように、電気的負荷315は、線状プローブ303に実質的にインピーダンス整合されていなければならない。
図18Bを参照して、誘導表面波のウェーブチルトに等しい位相シフトを保有するグラウンド電流励起コイル306aは、損失性導電媒体203の上方にある(又はつり下げられた)帯電端子Tを含む。帯電端子Tは、自己容量Cを有する。加えて、損失性導電媒体203の上の帯電端子Tの高さに依存して、帯電端子Tと損失性導電媒体203との間に、拘束された静電容量(図示せず)もまた存在する。拘束された静電容量は、好ましくは実行可能な限り最小化されなければならないが、これは、すべての場合において全面的に必要でなくてもよい。
同調共振器306aもまた、位相シフトΦを有するコイルLを含む受信器ネットワークを含む。コイルLの1つの端部は、帯電端子Tに結合され、コイルLの他方の端部は、損失性導電媒体203に結合される。受信器ネットワークは、コイルLを帯電端子Tに結合する垂直供給線導体を含むことができる。このために、コイルL(同調共振器L−Cと呼ばれる場合もある)は、帯電端子C及びコイルLが直列に配置されるとき、直列調整された共振器を含む。コイルLの位相遅延は、帯電端子Tのサイズ及び/若しくは高さを変更することにより、並びに/又は構造の位相Φがウェーブチルト角Ψに実質的に等しくなるようにコイルLのサイズを調整することにより、調整することができる。垂直供給線の位相遅延もまた、例えば、導体長を変更することにより、調整することができる。
例えば、自己容量Cにより提示されるリアクタンスは、1/jωCとして計算される。理解することができるように、構造306aの全静電容量はまた、帯電端子Tと損失性導電媒体203との間の静電容量を含むことができ、構造306aの全静電容量は、自己容量C及びなんらかの拘束された静電容量の両方から計算することができることに留意されたい。一実施形態によれば、帯電端子Tは、なんらかの拘束された静電容量を実質的に低減又は除去するような高さに上げることができる。拘束された静電容量の存在は、上述したように帯電端子Tと損失性導電媒体203との間の静電容量の測定値から判定することができる。
別個の要素のコイルLにより提示される誘導リアクタンスは、jωLとして計算することができ、式中、Lは、コイルLの集中素子インダクタンスである。コイルLが分布素子である場合、その等価な端子点の誘導リアクタンスは、従来の手法によって決定することができる。構造306aを整調するために、動作周波数での表面導波路へのモード整合のために位相遅延がウェーブチルトに等しいように、調整を行なうことになる。この条件下で、受信構造は、表面導波路に「モード整合」していると考えることができる。電力を負荷に結合するために、プローブと電気的負荷327との間に、構造周囲の変圧器リンク及び/又はインピーダンス整合ネットワーク324を挿入することができる。プローブ端子321と電気的負荷327との間にインピーダンス整合ネットワーク324を挿入することにより、電気的負荷327への最大電力伝送のための共役整合条件に影響を及ぼすことができる。
動作周波数での表面電流の存在下に置かれた場合、電力は、表面誘導波から電気的負荷327に送出されることになる。このために、電気的負荷327は、磁気結合、容量結合、又は導電(直接タップ)結合によって、構造306aに結合することができる。結合ネットワークの素子は、理解することができるように、集中素子又は分布素子とすることができる。
図18Bに示す実施形態では、磁気結合が用いられており、トランス一次コイルとして機能するコイルLに対する二次コイルとして、コイルLが配置されている。理解することができるように、コイルLは、同じコア構造の周囲に幾何学的に巻いて、結合した磁束を調整することにより、コイルLにリンク結合することができる。加えて、受信構造306aは、直列同調した共振器を含むが、適切な位相遅延の並列同調共振器又は更に分布素子共振器もまた、使用することができる。
電磁界に浸漬された受信構造は、電界からのエネルギを結合することができるが、偏波整合した構造は、結合を最大化することにより、最も良好に機能し、導波モードへのプローブ結合に関する従来の規則を遵守しなければならないことを理解することができる。例えば、TE20(横電気モード)導波路プローブは、TE20モードで励起された従来の導波路からエネルギを抽出するために最適にすることができる。同様に、これらの場合では、モード整合及び位相整合した受信構造は、表面誘導波からの電力を結合するために最適化することができる。損失性導電媒体203の表面上の誘導表面導波プローブ200によって励起された誘導表面波は、開放導波路の導波モードと考えることができる。導波路損失を除いて、ソースエネルギは、完全に回収することができる。有用な受信構造は、電界(E-field)結合、磁界(H-field)結合、又は表面電流で励起することができる。
受信構造を調整して、受信構造の近傍の損失性導電媒体203の局所的な特性に基づいて、誘導表面波との結合を増大又は最大化することができる。これを実現するために、受信構造の位相遅延(Φ)を調整して、受信構造での表面進行波のウェーブチルト角(Ψ)を整合することができる。適切に構成された場合、受信構造は、次に、複素深さz=−d/2での完全導電性影像グラウンド平面に対する共振のために同調することができる。
例えば、コイルL及びコイルLと帯電端子Tとの間に接続された垂直供給線を含む、図18Bの同調した共振器306aを含む受信構造を考えてみる。帯電端子Tを損失性導電媒体203の上の規定された高さに配置して、コイルL及び垂直供給線の全位相シフトΦは、同調した共振器306aの位置でのウェーブチルト角(Ψ)に整合することができる。式(22)から、ウェーブチルトは、漸近的に以下の式になることを理解することができる。
Figure 2018530291
式中、εは、比誘電率を含み、σは、受信構造の位置での損失性導電媒体203の導電率であり、εは、自由空間の誘電率であり、ω=2πfであり、fは、励起の周波数である。したがって、ウェーブチルト角(Ψ)は、式(97)から決定することができる。
同調共振器306aの全位相遅延(Φ=θ+θ)は、コイルLによる位相遅延(θ)及び垂直供給線の位相遅延(θ)の両方を含む。垂直供給線の長さlに沿った空間位相遅延は、θ=βにより得ることができ、式中、βは、垂直供給線導体に対する伝搬位相定数である。コイル(又はヘリカル遅延線)に起因する位相遅延は、θ=βであり、式中、lは、物理的長さであり、以下の式は、伝搬係数である。
Figure 2018530291
式中、Vは、構造上の速度係数であり、λは、供給される周波数での波長であり、λは、速度係数Vから結果として生じる伝搬波長である。位相遅延(θ+θ)のうちの1つ又は両方を調整して、位相シフトΦをウェーブチルト角(Ψ)に整合することができる。例えば、図18BのコイルL上のタップ位置を調整して、コイルの位相遅延(θ)を調整し、全位相シフトをウェーブチルト角に整合する(Φ=Ψ)ことができる。例えば、コイルの一部分を、図18Bに示すようにタップ接続により回避することができる。垂直供給線導体もまた、タップを介してコイルLに接続することができ、コイル上のタップの位置を調整して、全位相シフトをウェーブチルト角に整合することができる。
同調した共振器306aの位相遅延(Φ)が調整されたら、次に、帯電端子Tのインピーダンスを調整して、複素深さz=−d/2での完全導電性影像グラウンド平面に対して共振するよう同調することができる。これは、コイルL及び垂直供給線の進行波の位相遅延を変更することなく帯電端子Tの静電容量を調整することにより、実現することができる。この調整は、図9A及び9Bに関して説明したものと同様である。
複素影像平面に対する損失性導電媒体203を「見下ろして」見たインピーダンスは、以下の式により得られる。
Figure 2018530291
式中、
Figure 2018530291
である。地球の上の垂直に偏波したソースに対して、複素影像平面の深さは、以下の式により得られる。
Figure 2018530291
式中、μは、損失性導電媒体203の透磁率であり、ε=εεである。
同調共振器306aの底部で、受信構造を「見上げて」見たインピーダンスは、図9Aに示すようにZ=Zbaseである。以下の式の端子インピーダンスで、
Figure 2018530291
(式中、Cは、帯電端子Tの自己容量である)、同調共振器306aの垂直供給線導体を「見上げて」見たインピーダンスは、以下の式により得られる。
Figure 2018530291
同調共振器306aのコイルLを「見上げて」見たインピーダンスは、以下の式により得られる。
Figure 2018530291
損失性導電媒体203を「見下ろして」見たリアクタンス成分(Xin)を同調共振器306aを「見上げて」見たリアクタンス成分(Xbase)と整合することにより、誘導表面導波モードへの結合を最大化することができる。
次に図18Cを参照して、受信構造の上部に帯電端子Tを含まない同調共振器306bの例を示す。この実施形態では、同調共振器306bは、コイルLと帯電端子Tとの間に結合された垂直供給線を含まない。したがって、同調共振器306bの全位相シフト(Φ)は、コイルLによる位相遅延(θ)のみを含む。図18Bの同調共振器306aと同様に、コイルの位相遅延θを調整して、式(97)から決定されたウェーブチルト角(Ψ)を整合することができ、これにより、結果としてΦ=Ψとなる。表面導波モードに結合された受信構造を用いて電力抽出が可能であるが、受信構造を調整して、帯電端子Tによって提供される可変リアクタンス負荷なしに誘導表面波との結合を最大化することは困難である。
図18Dを参照して、受信構造を調整して、損失性導電媒体203の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合する例を示す流れ図180を示す。181で開始して、受信構造が(図18Bの同調共振器306aの)帯電端子Tを含む場合、184で、帯電端子Tは、損失性導電媒体203の上の定義された高さに配置される。誘導表面導波プローブ200によって表面誘導波が確立されたら、帯電端子Tの物理的高さ(h)は、実効高より低いものとすることができる。物理的高さを選択して、帯電端子T上の拘束電荷を低減又は最小化することができる(例えば、帯電端子の球直径の4倍)。受信構造が(例えば、図18Cの同調共振器306bの)帯電端子Tを含まない場合、流れは、187に進む。
187で、受信構造の電気的位相遅延Φは、損失性導電媒体203の局所的な特性によって定義された複素ウェーブチルト角Ψに整合される。ヘリカルコイルの位相遅延(θ)及び/又は垂直供給線の位相遅延(θ)は、Φをウェーブチルト(W)の角度(Ψ)に等しくするように調整することができる。ウェーブチルト角(Ψ)は、式(86)から決定することができる。次に、電気的位相Φは、ウェーブチルト角に整合することができる。例えば、電気的位相遅延Φ=θ+θは、コイルLの幾何学的パラメータ及び/又は垂直供給線導体の長さ(又は高さ)を変更することにより調整することができる。
次に190で、帯電端子Tの負荷インピーダンスは、同調共振器306aの等価影像平面モデルを共振させるように整調させることができる。受信構造の下の導電性影像グラウンド平面139(図9A)の深さ(d/2)は、式(100)、及び局所的に測定することができる受信構造での損失性導電媒体203(例えば、地球)の値を使用して決定することができる。その複素深さを使用して、影像グラウンド平面139と損失性導電媒体203の物理的境界136(図9A)との間の位相シフト(θ)は、θ=βd/2を使用して決定することができる。次に、損失性導電媒体203を「見下ろして」見たようなインピーダンス(Zin)は、式(99)を使用して決定することができる。この共振関係は、誘導表面波との結合を最大化すると考えることができる。
コイルLの調整されたパラメータ及び垂直供給線導体の長さに基づいて、速度係数、位相遅延、並びにコイルL及び垂直供給線のインピーダンスを決定することができる。加えて、帯電端子Tの自己容量(C)は、例えば、式(24)を使用して決定することができる。コイルLの伝搬係数(β)は、式(98)を使用して決定することができ、垂直供給線に対する伝搬位相定数(β)は、式(49)を使用して決定することができる。自己容量並びにコイルL及び垂直供給線の決定された値を使用して、コイルLを「見上げて」見たような同調共振器306aのインピーダンス(Zbase)は、式(101)、(102)及び(103)を使用して決定することができる。
図9Aの等価影像平面モデルはまた、図18Bの同調共振器306aにも適用される。同調共振器306aを同調して、Zbaseのリアクタンス成分XbaseがZinのXinのリアクタンス成分を相殺する、又はXbase+Xin=0であるように、帯電端子Tの負荷インピーダンスZを調整することにより、複素影像平面に対して共振させることができる。したがって、同調共振器306aのコイルを「見上げた」物理的境界136(図9A)でのインピーダンスは、損失性導電媒体203を「見下ろした」物理的境界136でのインピーダンスの共役である。負荷インピーダンスZは、帯電端子Tから見た電気的位相遅延Φ=θ+θを変更することなく帯電端子Tの静電容量(C)を変更することにより、調整することができる。反復的手法を採用して、導電性影像グラウンド平面139に対する等価影像平面モデルの共振のために負荷インピーダンスZを同調することができる。この方法で、損失性導電媒体203(例えば、地球)の表面に沿った誘導表面導波モードへの電界の結合を、向上及び/又は最大化することができる。
図19を参照して、磁気コイル309は、電気的負荷336にインピーダンス整合ネットワーク333を介して結合された受信回路を含む。誘導表面波からの電力の受信及び/又は抽出を促進するために、磁気コイル309は、誘導表面波の磁束Hφが磁気コイル309を通り、それによって、磁気コイル309内に電流を誘導して、その出力端子330で端子点電圧を生成するように、配置することができる。単一の巻きのコイルに結合された誘導表面波の磁束は、以下の式により表現される。
Figure 2018530291
式中、Fは、結合した磁束であり、μは、磁気コイル309のコアの実効比透磁率であり、μは、自由空間の透磁率であり、
Figure 2018530291
は、入射磁界強度ベクトルであり、
Figure 2018530291
は、巻きの断面区間に垂直な単位ベクトルであり、ACSは、それぞれのループによって囲まれた区間である。磁気コイル309の断面区間にわたって均一な入射磁界への最大結合に向けたN巻きの磁気コイル309に対して、磁気コイル309の出力端子330で発生する開回路で誘導された電圧は、以下の式である。
Figure 2018530291
式中、これらの変数は、上記で定義されている。磁気コイル309は、場合によって、分布した共振器として、又はその出力端子330にわたる外部コンデンサを有してのいずれかで、誘導表面波の周波数に同調して、次に、共役インピーダンス整合ネットワーク333を介して外部電気的負荷336にインピーダンス整合することができる。
磁気コイル309によって提示された結果として生じる回路及び電気的負荷336が適切に調整され、インピーダンス整合ネットワーク333を介して共役インピーダンス整合されることを仮定して、次に、磁気コイル309内に誘導された電流を用いて、電気的負荷336に最適に電力を供給することができる。磁気コイル309によって提示された受信回路は、グラウンドに物理的に接続する必要がないという利点を提供する。
図18A、18B、18C、及び図19を参照して、線状プローブ303によって提示された受信回路、モード整合した構造306、及び磁気コイル309はそれぞれ、上述した誘導表面導波プローブ200の実施形態のいずれか1つから伝送される電力の受信を促進する。このために、理解することができるように、受信したエネルギを使用して、共役整合ネットワークを介して電気的負荷315/327/336に電力を供給することができる。これは、放射された電磁界の形態で伝送されて受信器に受信することができる信号と対照的である。そのような信号は、非常に低い利用可能な電力を有し、そのような信号の受信器は、送信器に負荷を加えない。
線状プローブ303によって提示された受信回路、モード整合した構造306、及び磁気コイル309は、誘導表面導波プローブ200に適用され、それによって、そのような受信回路が受ける誘導表面波を生成する励起源212(例えば、図3、図12、及び図16)に負荷を加えることになることもまた、上述した誘導表面導波プローブ200を使用して生成される本誘導表面波の特性である。これは、上述した所与の誘導表面導波プローブ200によって生成される誘導表面波が伝送線モードを含むという事実を反映している。対照として、放射電磁波を生成する放射アンテナを駆動する電源は、用いられる受信器の数に関わらず、受信器によって負荷を加えられない。
したがって、1つ以上の誘導表面導波プローブ200、並びに線状プローブ303、同調したモード整合した構造306、及び/又は磁気コイル309の形態の1つ以上の受信回路は、ともに、無線分配システムを構成することができる。上述したような誘導表面導波プローブ200を使用した誘導表面波の伝送の距離が周波数に依存することを考えると、広いエリアにわたって、かつグローバルにでも、無線電力分配を実現することが可能である。
今日幅広く研究された従来の無線送電/分配系は、放射電磁界からの「環境発電(energy harvesting)」、及び誘導又はリアクタンス性の近接場に結合するセンサをも含む。対照的に、本無線電力系は、遮断されない場合には永久に失われる放射の形態で電力を浪費しない。また、本開示の無線電力系は、従来の相互リアクタンス結合した近接場系と同様の非常に短い範囲に限定されない。本明細書で開示する無線電力系は、新規の表面誘導伝送線モードにプローブ結合し、これは、導波路により負荷に、又は遠方の発電機に直接結線された負荷に、電力を送出することと等価である。60Hzでの従来の高圧電力線における伝送損失に対して、非常に低周波数では小さな、伝送電界強度を維持するのに必要とされる電力に加えて表面導波路内で消散する電力を考慮しないで、発電機の電力のすべては、所望の電気的負荷のみに行く。電気的負荷の需要が終了すると、ソースの発電は、相対的に空いている。
次に、図20A〜図20Eを参照して、以下の説明に関連して使用される様々な回路図記号の例を示す。図20Aを具体的に参照して、誘導表面導波プローブ200a、200b、200c、200e、200d、若しくは200f、又はそれらの任意の変形のいずれか1つを表す記号を示す。以下の図面及び説明において、この記号の表現は、誘導表面導波プローブPと呼ばれる。以下の説明を簡単にするために、誘導表面導波プローブPに対するあらゆる参照は、誘導表面導波プローブ200a、200b、200c、200e、200d、若しくは200f、又はそれらの変形若しくは組合せのいずれか1つに対する参照である。
同様に、図20Bを参照して、線形プローブ303(図18A)、同調した共振器306(図18B〜図18C)、又は磁気コイル309(図19)のいずれか1つを含むことができる、誘導表面波受信構造を表す記号を示す。以下の図面及び説明において、この記号の表現は、誘導表面波受信構造Rと呼ばれる。以下の説明を簡単にするために、誘導表面波受信構造Rに対するあらゆる参照は、線形プローブ303、同調した共振器306、若しくは磁気コイル309、又はそれらの変形若しくは組合せに対する任意の1つの参照である。
更に、図20Cを参照して、線形プローブ303(図18A)を具体的に表す記号を示す。以下の図面及び説明において、この記号の表現は、誘導表面波受信構造Rと呼ばれる。以下の説明を簡単にするために、誘導表面波受信構造Rに対するあらゆる参照は、線形プローブ303又はその変形に対する参照である。
更に、図20Dを参照して、同調した共振器306(図18B〜図18C)を具体的に表す記号を示す。以下の図面及び説明において、この記号の表現は、誘導表面波受信構造Rと呼ばれる。以下の説明を簡単にするために、誘導表面波受信構造Rに対するあらゆる参照は、同調した共振器306又はその変形に対する参照である。
更に、図20Eを参照して、磁気コイル309(図19)を具体的に表す記号を示す。以下の図面及び説明において、この記号の表現は、誘導表面波受信構造Rと呼ばれる。以下の説明を簡単にするために、誘導表面波受信構造Rに対するあらゆる参照は、磁気コイル309又はその変形に対する参照である。
前述のように、誘導表面波は、地球などの損失性導電媒体に沿って誘導されてもよく、そのような誘導表面波は、グローバルに伝搬することができる。したがって、グローバル時刻同期の目的のために、説明される方法で、誘導表面波を使用することが可能である。
ここで図21を特に参照して、本開示の様々な実施形態に係るグローバル時刻同期システムにおける誘導表面波のグローバルな伝搬を示す図が示されている。第1の誘導表面波受信構造R1は、誘導表面導波プローブPから距離D1に配置される。第2の誘導表面波受信構造R2は、誘導表面導波プローブPから距離D2に配置される。誘導表面導波プローブPは親時計、例えば原子時計又は他の時計を有することができる。他の実施形態では、親時計は、NISTのような公式時刻源又は他の何らかの時刻発生源と同期していてもよい。誘導表面導波プローブPは、特定の生成時刻tに誘導表面波400を生成する。矢印は、それらが地球に沿って進行するときの誘導表面波の進行方向を示す。以下の説明では、伝搬遅延という用語は、誘導表面波が誘導表面導波プローブPからR1又はR2のような誘導表面波受信構造R(例えば)へ進行するのに必要な時刻を示す。例えば、誘導表面波が距離D1又は距離D2を進行するのに必要な時刻である。
誘導表面波が特定の生成時刻、t、に生成されると、誘導表面導波プローブPによって、誘導表面波は地球に沿って進行し、例えばそれぞれの誘導表面波受信構造R1又はR2に遭遇する。誘導表面波がその発信元の位置から誘導表面波受信構造R1、R2まで進行するのにかかる時刻は、伝搬遅延時間tと呼ばれる。したがって、誘導表面波受信構造が誘導表面波を受信する受信時刻、t、は、例えば、
Figure 2018530291
によって記載される。
D1又はD2のような距離は公知であるので、遅延時間tは、例えば、
Figure 2018530291
として計算され得る。式中、νは、テレストリアル媒体に沿って伝搬するときの誘導表面波の伝搬速度であり、dは、D1又はD2のような進行した距離である。遅延時間又は伝搬速度は、例えば、例えば土壌から水への変化のようなテレストリアル媒体の変化、並びに誘導表面波の経路に沿った自然及び人工の構造などの変化に、少なくとも部分的に依存し得る。テレストリアル媒体における変動による伝搬速度への影響は、グローバルな伝搬周波数では最小限になり得ることに留意されたい。
伝搬遅延時間は、理解され得るように、例えば、最大伝搬遅延時間と最小伝搬遅延時間との平均のような、伝搬遅延時間の平均として更に計算され得る。最長及び最短の時間は、計算されるか、又は測定され得る。
計算された受信時刻は、誘導表面波受信構造R1/R2における予想受信時刻である。誘導表面波が受信されたときは、誘導表面波受信構造R1/R2における実際の受信時刻である。同期システムでは、実際の受信時刻は予想受信時刻と同じでなければならない。したがって、予想受信時刻と実際の受信時刻との間の差は、同期のために使用され得るクロックスキューである。同期化は、例えば、R1/R2のクロック時刻からクロックスキューを加算又は減算することによって達成され得る。
この説明では、特定の生成時刻は、理解され得るように、説明したすべての回路及び場所に、任意の方法で通信及び/又は記憶され得る。特定の生成時刻は、要求されるか、又は同期スケジュールの一部であってもよく、単一、複数、又は、毎秒、毎分、毎時、若しくは何らかの他の期間などの期間を有する周期的なものであってもよい。
次に図22を参照して、時刻同期受信回路403の一実施例の図が示される。この実施形態では、誘導表面波受信構造Rは、インピーダンス整合ネットワーク406に接続される。インピーダンス整合ネットワーク406は、コンピューティングデバイス409に通信可能に結合される。
コンピューティングデバイス409は、理解され得るように、複数のコンピューティングデバイスを表すことができる。ここで、様々な実施形態のうち、コンピューティングデバイス409は、プロセッサ412、メモリ415、及びI/Oインターフェース418を備え、それらのすべては、当業者には理解され得るように、付随する制御/アドレスバスを有するデータバスを含み得るバス421に結合される。
この点において、コンピューティングデバイス409は、理解され得るように、コンピュータシステムにとって典型的なプロセッサ回路を備え得る。プロセッサ412は複数のプロセッサを表すことができ、メモリ415は複数のメモリを表すことができる。制御システム424はメモリ415に記憶されるように示されており、プロセッサ412によって実行されてコンピューティングデバイス409の動作を調整する。様々な実施形態によれば、I/Oインターフェース418は、LAN、WLAN、セルラーネットワーク、又は他の適切な通信ネットワークなどのネットワークを介した通信のための複数のネットワークインターフェースを含むこともできる。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス409に同期スケジュールを予めロードすることができ、他の実施形態では、コンピューティングデバイス409は、記載した通信ネットワークを介して同期スケジュールを受信することができる。インピーダンス整合ネットワーク406は共役整合条件をもたらし、コンピューティングデバイス409への最大電力伝送を可能にする。
様々な実施形態によれば、伝搬遅延時間は、例えば、式(107)を使用することによってコンピューティングデバイス409によって計算され、メモリ415に記憶され得る。あるいは、伝搬遅延を判定し、コンピューティングデバイス409に予めロードするか又は通信し、メモリ415に記憶することができる。
コンピューティングデバイス409は、誘導表面波がいつ受信されたかを判定し、タイムスタンプを作成する。例えば、誘導表面波受信構造Rが誘導表面波から電気エネルギを受信したときに、誘導表面波受信構造Rは、コンピューティングデバイス409によって読み取られ得るインピーダンス整合ネットワーク406に電圧を出力してもよい。電圧が誘導表面波の実際の受信時刻を示す所定のレベルに達すると、タイムスタンプが生成され得る。他の実施形態では、タイムスタンプは、所定の電圧に達する前又は後の時刻を反映するように作成されてもよい。他の実施形態では、理解され得るように、経時的な電圧波形を分析して、誘導表面波が受信されたときの実際の受信時刻を、例えば波形のピーク又はピークの前後の時刻に判定することができる。そのような波形解析は、初期電圧変化に関係しない波形内の位置を検出することを更に含むことができる。例えば、所定の組の生成時刻に対する生成時刻の全サイクル、又は周期的な生成に対するそのようなサイクルの数を検出する。
したがって、様々な実施形態によれば、コンピューティングデバイス409は、特定の生成時刻の誘導表面波の受信を示す入力を受信すると、次いで、上述の式(106)及び他の因子に基づいて誘導表面波受信構造Rの位置における予想受信時刻を計算し、それによって誘導表面導波プローブPの位置における時刻に対する時刻同期を達成することができる。例えば、予想される受信時刻と実際の受信時刻との間の差は、同期を達成するために時計時刻に加算又は減算され得る。このようにして、それぞれの誘導表面波受信構造Rの位置における時計時刻は、かなりの精度で、送信側の誘導表面導波プローブPの位置における時計時刻に同期させることができる。
次に図23を参照して、時刻同期送信回路427の一実施例の図が示される。この実施形態では、励起源430が、誘導表面導波プローブPに接続される。コンピューティングデバイス437は、励起源430に通信可能に接続される。コンピューティングデバイス437は、プロセッサ440、メモリ443、及びI/Oインターフェース446を含み、それらのすべてがバス449に結合される。コンピューティングデバイス437の構成要素は、他の点では、図22のコンピューティングデバイス409の構成要素と同様である。制御システム452はメモリ443に記憶されるように示されており、プロセッサ440によって実行されてコンピューティングデバイス437の動作を調整する。
様々な実施形態によれば、コンピューティングデバイス437は、誘導表面波が時刻同期のために送信される予定の特定の生成時刻をメモリ415に記憶している。特定の生成時刻は、有線通信ネットワーク又は無線通信ネットワークによって時刻同期送信回路427に通信されてもよく、又はメモリ415に予めロードされていてい。特定の生成時刻において、コンピューティングデバイス437は、励起源430に、誘導表面導波プローブPに電力を印加させて、誘導表面波を生成する。そのような生成時刻は、毎秒、毎分、毎時刻、又は他の期間などの周期的な時刻であってもよい。一実施形態によれば、生成時刻は毎秒であり、グローバルな「心拍」を確立してグローバル時刻同期を容易にする。
ここで図24を参照して、本発明の一実施形態に係る時刻同期受信回路403の制御システム424の動作の広範な一実施例を提供する、フローチャートが示される。あるいは、図24のフローチャートは、サーバ、コンピュータシステム、又は同様のデバイスに実装された方法の実施例のステップを示すものとして見られ得る。図24のフローチャートの例によって示される時刻同期受信回路403の制御システム424の機能は、例えば、オブジェクト指向設計又は他のプログラミング構造で実装され得る。
機能がオブジェクト指向設計で実装されていると仮定すると、各ブロックは、1つ以上のオブジェクトに包含された1つ以上の方法で実装され得る機能を表す。制御システム424は、例えば、C、C++、又は他のプログラミング言語などの多数のプログラミング言語のうちのいずれか1つを使用して実装され得る。
ボックス465から開始して、制御システム424は、同期スケジュールの受信状態をチェックする。例えば、制御システム424は、LAN、WLAN、セルラーネットワークなど、I/Oインターフェース427と通信して接続された任意の通信ネットワーク、又は物理的入力デバイスを調べることによって、同期スケジュールの受信状態をチェックすることができる。あるいは、制御システム424は、同期スケジュールが受信され、一時的に記憶されているかどうかをチェックすることができる。同期スケジュールは、同期のための特定の生成時刻、生成場所、特定の位置への伝搬時間、伝搬速度、周期的な生成期間、又は他の情報などの情報を含むことができるが、これらに限定されない。
次に、ボックス468において、制御システム424は、その位置への伝搬遅延を判定する。例えば、制御システム424は、式(107)のような式に基づいて伝搬遅延を判定することができる。制御システム424は、生成位置とそれ自身との位置の間の距離を判定することができる。他の実施形態では、遅延時間又は伝搬速度は、例えば、例えば土壌から水への変化のようなテレストリアル媒体の変化、並びに誘導表面波の経路に沿った自然の及び人工の構造の変化に少なくとも部分的に依存し得る。あるいは、制御システムは、同期スケジュールと共に伝搬遅延情報を受信していてもよい。
次に、ボックス471において、制御システム424が電圧を監視する。例えば、制御システム424は、I/Oインターフェース418が、誘導表面波が誘導表面波受信構造Rを介して受信されたことを示すかどうかかをチェックすることができる。例えば、誘導表面波受信構造Rが誘導表面波から電気エネルギを受信する場合、それはコンピューティングデバイス409によって読み取られ得る電圧をインピーダンス整合ネットワーク406に出力することができる。
次に、ボックス474において、制御システム424は、誘導表面波が受信されたかどうかをチェックする。誘導表面波が受信された場合、次いで制御システム424は、ボックス477に進む。そうでない場合、制御システム424は、ボックス465に戻る。
ボックス477において、制御システム424は、誘導表面波が受信された時刻を表すタイムスタンプを作成する。例えば、タイムスタンプは、電圧が誘導表面波の実際の受信時刻を示す所定のレベルに達すると、生成され得る。他の実施形態では、タイムスタンプは、所定の電圧に達する前又は後の時刻を反映するように作成されてもよい。他の実施形態では、理解され得るように、経時的な電圧波形を分析して、誘導表面波が受信されたときの実際の受信時刻を、例えば波形のピーク又はピークの前後の時刻に判定することができる。
次に、ボックス480において、制御システム424は、受信された誘導表面波の発信元における現在時刻に対して、誘導表面波受信構造Rの現地の現在時刻を再計算し、それと現在時刻を同期させる。例えば、そうする際に、制御システム424は、コンピューティングデバイス409に、既に同期化されていないか、又はより早い時刻に同期化された時計時刻を既に有することができる。
現在時刻の計算において、ボックス468で判定された伝搬遅延が考慮される。この伝搬時間は、例えば、式(106)を使用して、予想される受信時刻を計算するのに使用され得る。同期されたシステムでは、計算された受信時刻は、任意の時刻帯の変更に対して修正されたとき、誘導表面波が受信されたときに作成されたタイムスタンプに等しくなければならない。計算された受信時刻は、予想受信時刻である。誘導表面波が受信されるときは、実際の受信時刻である。したがって、予想受信時刻と実際の受信時刻の差は、その間のクロックスキューである。タイムスタンプ及び計算された受信時刻は、同期のために使用され得るクロックスキューである。同期化は、例えば、制御システム424における時計時刻からのクロックスキューを加算又は減算することによって達成され得る。その後、制御システム424はボックス465に戻る。
ここで図25を参照して、本発明の一実施形態に係る時刻同期送信回路427の制御システム452の動作の広範な実施例を提供するフローチャートが示される。あるいは、図25のフローチャートは、サーバ、コンピュータシステム、又は同様のデバイスに実装された方法の実施例のステップを示すものとして見られ得る。図25のフローチャートの実施例で示される時刻同期送信回路427の制御システム452の機能は、例えば、オブジェクト指向設計又は他のプログラミング構造で実装され得る。
機能がオブジェクト指向設計で実装されていると仮定すると、各ブロックは、1つ以上のオブジェクトに包含された1つ以上の方法で実装され得る機能を表す。制御システム452は、例えば、C、C++、又は他のプログラミング言語などの多数のプログラミング言語のうちのいずれか1つを使用して実装され得る。
ボックス490から開始して、制御システム452は、同期スケジュールを通信する。例えば、制御システム452は、I/Oインターフェース446と通信して接続された、LAN、WLAN、セルラーネットワークなどの任意の通信ネットワークを介して、又は誘導表面波を使用することによって、同期スケジュールを通信することができる。同期スケジュールは、同期のための特定の生成時刻、生成場所、特定の位置への伝搬時間、伝搬速度、周期的な生成期間、又は他の情報などの情報を含むことができるが、これらに限定されない。他の実施形態では、制御システム452は、追加的又は代替的に、そのような同期スケジュール情報を受信し、それをメモリ443に記憶することができる。
次に、ボックス493において、制御システム452は、現在時刻が特定の生成時刻に等しいかどうかをチェックする。例えば、ボックス490で通信される同期スケジュール内の特定の生成時刻。現在時刻が特定の生成時刻に等しい場合、制御システム452はボックス496に進み、そうでない場合、制御システム452はボックス490に進む。
次に、ボックス496において、制御システム452は、時刻同期のための誘導表面波を生成する。例えば、制御システム452は、図23のコンピューティングデバイス437のI/Oインターフェース446を介して励起源430を設定して、誘導表面導波Pに電力を印加し、誘導表面波を生成してもよい。その後、制御システム452はボックス442に戻る。
図22及び図23を参照して、本開示の一実施形態に係るコンピューティングデバイス409及び437の概略ブロック図が示される。各コンピューティングデバイス409、437は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するプロセッサを少なくとも含み、その両方がバスに結合される。この目的のために、各コンピューティングデバイスは、例えば、少なくとも1つのサーバ、コンピュータ、又は同様のデバイスを備えることができる。バスは、例えば、理解され得るように、付随するアドレス/制御バス又は他のバス構造を有するデータバスを含むことができる。
各コンピューティングデバイス409、437のメモリには、それぞれのプロセッサ412、440によって実行可能なデータ及びいくつかの構成要素の両方が記憶される。更に、オペレーティングシステムは、それぞれのメモリ415、443に記憶され、それぞれのプロセッサ412、440によって実行可能であり得る。特に、各コンピューティングデバイス409、437のメモリに記憶され、各コンピューティングデバイス409、437のプロセッサによって実行可能なものは、例えば、制御システム424、452、及び可能性のある他のアプリケーションである。
理解され得るように、メモリ415、443に記憶され、プロセッサ412、440によって実行可能な他のアプリケーションが存在し得ることが理解される。本明細書に記載した任意の構成要素をソフトウェアの形態で実装する場合、C、C++、C#、Objective C、Java(登録商標)、JavaScript(登録商標)、Perl、PHP、Visual Basic(登録商標)、Python(登録商標)、Ruby、Flash(登録商標)、その他のプログラミング言語などの多くのプログラミング言語のいずれか1つを使用することができる。
上述のように、いくつかのソフトウェア又はファームウェア構成要素がメモリ415、443に記憶され、プロセッサ412、440によって実行可能である。この点において、「実行可能」という用語は、最終的にプロセッサ412、440によって実行され得る形式のプログラムファイルを意味する。実行可能プログラムの例としては、例えば、メモリ415、443のランダムアクセス部分にロードされ、プロセッサ412、440によって実行され得るフォーマットのマシンコードに変換され得るコンパイルされたプログラム、メモリ415、443のランダムアクセス部分にロードされ、プロセッサ412、440によって実行され得るオブジェクトコードのような適切なフォーマットで表現され得るソースコード、又は、別の実行可能プログラムによって解釈されてメモリ415、443のランダムアクセス部分に命令を生成し、プロセッサ412、440によって実行され得るソースコード、などがあり得る。実行可能プログラムは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、ハードドライブ、ソリッドステートドライブ、USBフラッシュドライブ、メモリカード、コンパクトディスク(CD)又はデジタル多用途ディスク(DVD)などの光ディスク、フロッピーディスク、磁気テープ、又は他のメモリ構成要素を含む、メモリ415、443の任意の部分又は構成要素に記憶されてもよい。
メモリ415、443の各々は、本明細書では、揮発性及び不揮発性メモリの両方並びにデータ記憶構成要素を含むものとして定義される。揮発性構成要素は、電力喪失時にデータ値を保持しないものである。不揮発性構成要素は、電力喪失時にデータを保持するものである。したがって、メモリ415、443の各々は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、USBフラッシュドライブ、メモリカードリーダを介してアクセスされるメモリカード、関連するフロッピーディスクドライブを介してアクセスされるフロッピーディスク、光ディスクドライブを介してアクセスされる光ディスク、適切なテープドライブを介してアクセスされる磁気テープ、及び/若しくは他のメモリ構成要素、又はこれらのメモリコンポーネントの任意の2つ以上の組合せを含むことができる。更に、RAMは、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、又は磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)及び他のそのようなデバイスを含むことができる。ROMは、例えば、プログラマブル読出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)、又は他の同様のメモリデバイスを含むことができる。
また、プロセッサ412、440の各々は、複数のプロセッサ及び/又は複数のプロセッサコアを表すことができ、メモリ415は、並列処理回路でそれぞれ動作する複数のメモリ415を表すことができる。そのような場合、バス421、449の各々は、任意の2つの複数プロセッサ間、任意のプロセッサと任意のメモリとの間、又は任意の2つのメモリ間、などの通信を容易にする適切なネットワークであることができる。バス421、449の各々は、例えば、ロードバランシングを行なうことを含む、この通信を調整するように設計された追加のシステムを備えることができる。プロセッサ412、440は電気的であってもよく、又は他の利用可能な構成であってもよい。
本明細書に記載の制御システム424、452、及び他の様々なシステムは、上述の汎用ハードウェアによって実行されるソフトウェア又はコードで具現化され得るが、代替として、同様のことが、専用ハードウェア又はソフトウェア/汎用ハードウェアと専用ハードウェアの組合せでも具現化され得る。専用のハードウェアで具現化される場合、各々は、多くの技術の任意の1つ又は組合せを使用する回路又は状態機械として実装され得る。これらの技術には、1つ以上のデータ信号の印加時に様々な論理機能を実現する論理ゲートを有する個別論理回路、適切な論理ゲートを有する特定アプリケーション向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ、などが含まれ得るが、これらに限定されない。そのような技術は、当業者には一般に周知であり、したがって、本明細書には詳細には記載されない。
図24及び図25のフローチャートは、制御システム424及び452の一部分の実装の機能及び動作を示す。ソフトウェアで具現化される場合、各ブロックは、指定された論理機能を実装するプログラム命令を含むモジュール、セグメント、又はコードの一部分を表すことができる。プログラム命令は、プログラミング言語で書かれた人間が読めるステートメントを含むソースコード、又はコンピュータシステム若しくは他のシステム内のプロセッサのような適切な実行システムによって認識可能な数値命令を含むマシンコードの形態で具現化され得る。マシンコードは、ソースコードなどから変換され得る。ハードウェアで具現化される場合、各ブロックは回路又は複数の相互接続された回路を表して、指定された論理機能(単数又は複数)を実装することができる。
図24及び図25のフローチャートは特定の実行順序を示しているが、実行順序は図示のものと異なり得ることが理解される。例えば、2つ以上のブロックの実行順序は、示された順序に対してスクランブルされてもよい。また、図24及び25に連続して示す2つ以上のブロックは、同時に実行されてもよいし、部分的に同時実行されてもよい。更に、いくつかの実施形態では、図24及び図25に示すブロックの1つ以上が飛ばされる又は省略されてもよい。更に、ユーティリティ、計算、パフォーマンス測定の強化、又はトラブルシューティング支援の提供などの目的で、任意の数のカウンタ、状態変数、警告信号、又はメッセージを本明細書に記載の論理フローに追加することができる。そのような変形のすべてが、本開示の範囲内にあることが理解される。
また、ソフトウェア又はコードを備える、制御システム424及び452を含む、本明細書に記載の任意の論理又はアプリケーションは、例えばコンピュータシステム若しくは他のシステム内のプロセッサのような命令実行システムによって又はそれに関連して使用するための、任意の非一時的なコンピュータ可読媒体において具現化され得る。この意味で、論理は、例えば、コンピュータ可読媒体からフェッチされて命令実行システムによって実行され得る命令及び宣言を含むステートメントを備えることができる。本開示の文脈において、「コンピュータ可読媒体」は、命令実行システムによって、又は命令実行システムと関連して使用するための、本明細書に記載の論理又はアプリケーションを含む、記憶する、又は維持することができる任意の媒体であることができる。
コンピュータ可読媒体は、例えば、磁気媒体、光学媒体、又は半導体媒体などの多くの物理的媒体のいずれか1つを含むことができる。適切なコンピュータ可読媒体のより具体的な例には、磁気テープ、磁気フロッピーディスク、磁気ハードディスクドライブ、メモリカード、ソリッドステートドライブ、USBフラッシュドライブ、又は光ディスクが含まれるが、これらに限定されない。また、コンピュータ可読媒体は、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)及びダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、又は磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)を含む、ランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよい。更に、コンピュータ可読媒体は、読出し専用メモリ(ROM)、プログラム可能読出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラム可能読出し専用メモリ(EPROM)、電気消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)、又は他のタイプのメモリデバイスであり得る。
更に、制御システム424及び452を含む、本明細書に記載の任意の論理又はアプリケーションは、様々な方法で実装されて構造化され得る。例えば、記載した1つ以上のアプリケーションは、単一のアプリケーションのモジュール又は構成要素として実装され得る。更に、本明細書に記載の1つ以上のアプリケーションは、共有の又は別個のコンピューティングデバイス又はそれらの組合せで実行され得る。例えば、本明細書に記載の複数のアプリケーションは、同じコンピューティングデバイス内で、又は同じコンピューティング環境内の複数のコンピューティングデバイス内で実行され得る。更に、「アプリケーション」、「サービス」、「システム」、「エンジン」、「モジュール」、などの用語は交換可能であり、限定することを意図するものではないことが理解される。
特に言及しない限り、「X、Y、又はZの少なくとも1つ」という句のような選言的言語は、別様には、一般に、項目、用語などがX、Y若しくはZ、又はそれらの任意の組合せ(例えば、X、Y及び/又はZ)であり得ることを表すのに使用されるような文脈で理解される。したがって、そのような選言的言語は、特定の実施形態が、少なくとも1つのX、少なくとも1つのY、又は少なくとも1つのZがそれぞれ存在することを必要とすることを一般に意図するものではなく、及び含むべきではない。
前述に加えて、本開示の様々な実施形態には、以下の項目に記載される実施形態が含まれるが、これらに限定されない。
項目1.誘導表面導波プローブと、その誘導表面導波プローブに結合され、少なくとも1つの所定の時刻によって誘導表面波を生成するように構成された励起源と、を備える、装置。
項目2.誘導表面導波プローブは、損失性導電媒体の上方にある、損失性導電媒体の複素ブルースター入射角(θi,B)で入射する波面を合成する、結果として生じる少なくとも1つの電界を生成するように構成された帯電端子を更に備える、項目1に記載の装置。
項目3.帯電端子は、複数の帯電端子のうちの1つである、項目2に記載の装置。
項目4.少なくとも1つの帯電端子に電気的に結合された給電ネットワークであって、誘導表面導波プローブの近傍にある損失性導電媒体に関連付けられた複素ブルースター入射角(θi,B)に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)に整合する位相遅延(Φ)をもたらす、給電ネットワーク、を更に備える、項目1に記載の装置。
項目5.帯電端子は複数の帯電端子のうちの1つである、項目4に記載の装置。
項目6.誘導表面波を生成する所定の時刻を判定するための原子時計を更に備える、項目1〜5のいずれか1項目に記載の装置。
項目7.誘導表面波を生成する所定の時刻を判定するために、公式時刻源と同期する時計を更に備える、項目1〜5のいずれか1項目に記載の装置。
項目8.テレストリアル媒体に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを受信するように構成された誘導表面波受信構造と、誘導表面波受信構造に結合され、誘導表面導波プローブと誘導表面波受信構造との間の誘導表面波の伝搬遅延に少なくとも部分的に基づいて、誘導表面波受信構造の現地時刻である第1の時刻を、誘導表面導波プローブの現地時刻である第2の時刻に対して同期させるように構成された、時刻同期回路と、を更に備える、項目1〜7のいずれか1項目に記載の装置。
項目9.特定の時刻に生成されてテレストリアル媒体に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを受信するように構成された誘導表面波受信構造と、誘導表面波受信構造に結合され、誘導表面導波プローブと誘導表面波受信構造との間の誘導表面波の伝搬遅延に少なくとも部分的に基づいて、誘導表面波受信構造の現地時刻である第1の時刻を、誘導表面導波プローブの現地時刻である第2の時刻に対して同期させるように構成された、時刻同期回路と、備え、誘導表面波は誘導表面導波プローブによって生成される、装置。
項目10.誘導表面導波プローブに結合され、少なくとも1つの所定の時刻に、誘導表面導波プローブに信号を印加するように構成された励起源を更に備える、項目9に記載の装置。
項目11.誘導表面波受信構造を使用して誘導表面波の形態で電気エネルギを受信することと、誘導表面波のその発信元から誘導表面波受信構造への伝搬遅延を判定することと、誘導表面波受信構造と阪神元との間の誘導表面波の伝搬遅延に基づいて、誘導表面波受信構造の現地時刻を発信元の現地時刻に対して同期させることと、を含む方法。
項目12.電気エネルギが受信されたときにタイムスタンプを生成することを更に含む、項目11に記載の方法。
項目13.誘導表面波受信構造によって受信された電圧を監視することを更に含む、項目11又は12に記載の方法。
項目14.伝搬遅延を判定することは、最も高い予想伝搬遅延及び最も低い予想伝搬遅延に基づいて平均伝搬遅延を計算することを更に含む、項目11〜13のいずれか1項目に記載の方法。
項目15.伝搬遅延を判定することは、誘導表面波の伝搬速度を推定することを更に含む、項目11〜13のいずれか1項目に記載の方法。
項目16.少なくとも1つの所定の時刻に、誘導表面導波プローブを用いて導波表面波を生成することを更に含む、項目11〜15のいずれか1項目に記載の方法。
項目17.誘導表面波の発信元の位置を通信し、誘導表面波の所定の時刻を通信することを更に含む、項目16に記載の方法。
項目18.発信元の位置と所定の時刻を通信することは、生成された誘導表面波を用いて完了される、項目17に記載の方法。
項目19.原子時計に基づいて所定の時刻を判定することを更に含む、項目16〜18のいずれか1項目に記載の方法。
項目20.公式時刻源に基づいて所定の時刻を判定することを更に含む、項目16〜18のいずれか1項目に記載の方法。
上述した本開示の実施形態は、本開示の原理の明瞭な理解のために説明した実装形態の可能な例に過ぎないことを強調しなければならない。上述した実施形態(単数又は複数)に対して、本開示の趣旨及び原理から実質的に逸脱することなく、多くの変形及び改良を行なうことができる。そのような改良及び変形のすべては、本開示の範囲内として本明細書に含まれ、以下の特許請求の範囲によって保護されることを意図している。加えて、説明した実施形態の任意選択のかつ好ましい特徴及び改良のすべて、並びに従属請求項は、本明細書で教示した本開示のすべての態様に利用可能である。更に、従属請求項の個別の特徴、並びに説明した実施形態の任意選択のかつ好ましい特徴及び改良のすべては、互いに組合せ可能かつ交換可能である。

Claims (15)

  1. 誘導表面導波プローブと、
    前記誘導表面導波プローブに結合されたた励起源であって、少なくとも1つの所定の時刻によって誘導表面波を生成するように構成された励起源と、を備えることを特徴とする装置。
  2. 前記誘導表面導波プローブは、損失性導電媒体の上方にある帯電端子を更に備え、前記帯電端子は、前記損失性導電媒体の複素ブルースター入射角(θi,B)で入射する波面を合成する、結果として生じる少なくとも1つの電界を生成するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記帯電端子は、複数の帯電端子のうちの1つであることを特徴とする請求項2に記載の装置。
  4. 前記少なくとも1つの帯電端子に電気的に結合された給電ネットワークを更に備え、前記給電ネットワークは、前記誘導表面導波プローブの近傍にある前記損失性導電媒体に関連付けられた複素ブルースター入射角(θi,B)に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)に整合する位相遅延(Φ)をもたらすことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  5. 前記帯電端子は、複数の帯電端子のうちの1つであることを特徴とする請求項4に記載の装置。
  6. 前記誘導表面波を生成する前記所定の時刻を判定するための原子時計を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記誘導表面波を生成する前記所定の時刻を判定するために、公式時刻源と同期する時計を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の装置。
  8. テレストリアル媒体に沿って進行する前記誘導表面波から電気エネルギを受信するように構成された誘導表面波受信構造と、
    前記誘導表面波受信構造に結合された時刻同期回路であって、前記誘導表面導波プローブと前記誘導表面波受信構造との間の前記誘導表面波の伝搬遅延に少なくとも部分的に基づいて、前記誘導表面波受信構造の現地時刻である第1の時刻を、前記誘導表面導波プローブの現地時刻である第2の時刻に対して同期させるように構成された、時刻同期回路と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 誘導表面波受信構造を使用して誘導表面波の形態で電気エネルギを受信することと、
    前記誘導表面波のその発信元から前記誘導表面波受信構造への伝搬遅延を判定することと、
    前記誘導表面波受信構造と前記発信元との間の前記誘導表面波の前記伝搬遅延に基づいて、前記誘導表面波受信構造の現地時刻を前記発信元の現地時刻に対して同期させることと、を含むことを特徴とする方法。
  10. 電気エネルギが受信されたときにタイムスタンプを生成することを更に含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記誘導表面波受信構造によって受信された電圧を監視することを更に含むことを特徴とする請求項9又は10に記載の方法。
  12. 前記伝搬遅延を判定することは、最も高い予想伝搬遅延及び最も低い予想伝搬遅延に基づいて平均伝搬遅延を計算することを更に含むことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記伝搬遅延を判定することは、前記誘導表面波の伝搬速度を推定することを更に含むことを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 少なくとも1つの所定の時刻に、誘導表面導波プローブで導波表面波を生成することを更に含むことを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記誘導表面波の発信元の位置を通信し、前記誘導表面波の前記所定の時刻を通信することを更に含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
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