JP2018177931A - 樹脂組成物および成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐衝撃性および電気特性に優れた樹脂組成物および成形品の提供。【解決手段】融点が100℃以上325℃以下であり、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基およびイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を有する溶融成形可能なフッ素樹脂と、液晶ポリマーを含む樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、電気特性及び機械物性に優れた液晶ポリマーを含む樹脂組成物に関する。
情報通信技術の発展に向けて、マイクロ波・ミリ波の高周波領域において適応できる高性能な高周波用電子部品の要求が強くなってきている。情報通信機器を構成する高周波電子部品の高性能化のために使用する材料に対し、それぞれの設計に応じて適正な比誘電率・低誘電損失の特性が求められている。
比誘電率(ε)とは、誘電体内の分極の程度を示すパラメーターであり、比誘電率が高い程電気信号の伝播遅延が大きくなる(Td=3.3√ε、Td;電気信号伝播遅延時間)。従って、信号の伝播速度を高め、高速演算を可能にするためには、比誘電率は低い方が好ましい。誘電正接(tanδ)とは、誘電体内に伝播する信号が熱に変換されて失われる量を示すパラメーターであり、誘電正接が低い程信号の損失が少なくなり、信号伝達率が向上する。
液晶ポリマーは、低比誘電率、低誘電正接、耐熱性、剛性等の機械物性、耐薬品性、寸法精度等に優れており、成形品用途として、その使用が拡大しつつあるが、近年の高周波電子部品の要求は、液晶ポリマーよりもさらに低い比誘電率、低誘電正接が求められるようになってきている。
液晶ポリマー材料を低比誘電率化するために、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)パウダーを樹脂に混練し、誘電率を下げる試みが行われている(特許文献1参照)。
特開2003−171538号公報
しかし、PTFEは溶融流動性がなく、液晶ポリマーとの親和性も低いことから、溶融混練や、射出成形の際にPTFE粒子が凝集し、樹脂組成物の成形性の低下や、成形品の耐衝撃性の低下、機械強度の低下、成形品外観の悪化を引き起こすことが問題となっていた。
本発明者らが検討した結果、液晶ポリマー中に特定のフッ素樹脂を含む樹脂組成物よりなる成形品において、上記課題が解決され、電気特性、耐衝撃性、機械強度に優れる成形品が得られることがわかった。
本発明は、耐衝撃性および電気特性に優れた樹脂組成物および成形品を提供する。
本発明は、下記の態様を有する。
[1]融点が100℃以上325℃以下であり、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基およびイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する溶融成形可能なフッ素樹脂と、液晶ポリマーを含む樹脂組成物。
[2]前記官能基が、酸無水物基である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]前記フッ素樹脂と前記液晶ポリマーとの合計に対する前記フッ素樹脂の含有量が1〜45体積%である、[1]または[2]に記載の樹脂組成物。
[4]さらに無機フィラーおよび有機フィラーなる群からから選ばれる少なくとも1種を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる成形品。
[6]前記成形品がコネクターである、[5]に記載の成形品。
[7][1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物を、押出成形、射出成形、切削加工、熱成形、または積層造形のいずれかで成形することを特徴とする成形品の製造方法。
本発明によれば、耐衝撃性および電気特性に優れた樹脂組成物および成形品を得ることができる。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「融点」は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定した融解ピークの最大値に対応する温度である。
「溶融成形可能」であるとは、溶融流動性を示すことを意味する。
「溶融流動性を示す」とは、荷重49Nの条件下、樹脂の融点よりも20℃以上高い温度において、溶融流れ速度が0.1〜1000g/10分となる温度が存在することを意味する。
「溶融流れ速度」は、JIS K 7210:1999(ISO 1133:1997)に規定されるメルトマスフローレート(MFR)である。
「カルボニル基含有基」とは、構造中にカルボニル基(−C(=O)−)を有する基を意味する。
「酸無水物基」とは、−C(=O)−O−C(=O)−で表される基を意味する。
「単量体に基づく単位」とは、単量体が重合することによって直接形成された原子団と、該原子団の一部を化学変換することで得られる原子団との総称である。
本発明の樹脂組成物はフッ素樹脂と液晶ポリマーを含む。
また本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲においてフッ素樹脂および液晶ポリマー以外の他の成分を含んでいてもよい。
フッ素樹脂は、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基およびイソシアネート基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基(以下、官能基(f)と記す。)を有するフッ素樹脂である(以下、フッ素樹脂Aとも記す)。接着性の官能基(f)を有することによって、液晶ポリマーとの混和性に優れるととともに、成形品の機械特性、成形性、耐衝撃性を損なわない。
官能基(f)は、液晶ポリマーとの混和性に優れる点から、フッ素樹脂Aの主鎖の末端基および主鎖のペンダント基のいずれか一方または両方として存在することが好ましい。
官能基(f)は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
フッ素樹脂Aは、液晶ポリマーとの混和性の点から、官能基(f)として少なくともカルボニル基含有基を有することが好ましい。
カルボニル基含有基としては、たとえば、炭化水素基の炭素原子間にカルボニル基を有する基、カーボネート基、カルボキシ基、ハロホルミル基、アルコキシカルボニル基、酸無水物基等が挙げられる。
炭化水素基の炭素原子間にカルボニル基を有する基における炭化水素基としては、たとえば、炭素数2〜8のアルキレン基等が挙げられる。なお、該アルキレン基の炭素数は、カルボニル基を構成する炭素を含まない状態での炭素数である。アルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。
ハロホルミル基は、−C(=O)−X(ただし、Xはハロゲン原子である。)で表される。ハロホルミル基におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。すなわちハロホルミル基としてはフルオロホルミル基(カルボニルフルオリド基ともいう。)が好ましい。
アルコキシカルボニル基におけるアルコキシ基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基またはエトキシ基が特に好ましい。
フッ素樹脂A中の官能基(f)の含有量は、フッ素樹脂Aの主鎖炭素数1×10個に対し10〜60000個が好ましく、100〜50000個がより好ましく、100〜10000個がさらに好ましく、300〜5000個が特に好ましい。官能基(f)の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、液晶ポリマーとの混和性が著しく優れる。官能基(f)の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、溶融混練時の混和性に優れる。
官能基(f)の含有量は、核磁気共鳴(NMR)分析、赤外吸収スペクトル分析等の方法によって測定できる。たとえば、特開2007−314720号公報に記載のように赤外吸収スペクトル分析等の方法を用いて、フッ素樹脂Aを構成する全単位中の官能基(f)を有する単位の割合(モル%)を求め、該割合から、官能基(f)の含有量を算出できる。
フッ素樹脂Aの融点は、100℃以上325℃以下であり、100℃以上260℃未満が好ましく、120℃以上220℃以下がより好ましい。フッ素樹脂Aの融点が前記範囲の下限値以上であれば、成形品の耐熱性に優れる。フッ素樹脂Aの融点が前記範囲の上限値以下であれば、樹脂組成物および成形品を製造する際に汎用の装置を使用することができる。
融点が比較的低いフッ素樹脂Aを用いた場合、液晶ポリマーの中でも熱分解温度が低い樹脂を使用した際も、製造工程中に樹脂の分解を引き起こさずに組成物を得ることができる。したがって、該場合においては、フッ素樹脂Aの融点は、120℃以上220℃以下が好ましく、120℃以上200℃以下がより好ましい。
フッ素樹脂Aの融点は、フッ素樹脂Aを構成する単位の種類や割合、フッ素樹脂Aの分子量等によって調整できる。たとえば、後述する単位(u1)の割合が多くなるほど、融点が上がる傾向がある。
なお、用いる液晶ポリマーが高い融点を有する場合は、フッ素樹脂Aの融点も高い方が好ましい。この場合、該融点は250〜320℃が好ましく、280〜315℃がより好ましく、290〜310℃がさらに好ましい。該融点は、フッ素樹脂Aを構成する単位の種類や割合、フッ素樹脂Aの分子量等によって調整できる。たとえば、後述する単位(u1)の割合が多くなるほど、融点が上がる傾向がある。
フッ素樹脂Aとしては、樹脂組成物および成形品の製造性の観点から、溶融成形が可能なものを用いる。
溶融成形が可能なフッ素樹脂Aとしては、公知の溶融成形が可能なフッ素樹脂(テトラフルオロエチレン/フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体等)に官能基(f)を導入したフッ素樹脂等が挙げられる。
フッ素樹脂Aとしては、荷重49Nの条件下、フッ素樹脂Aの融点よりも20℃以上高い温度において、溶融流れ速度が0.1〜1000g/10分となる温度が存在するものを用いる。溶融流れ速度は、好ましくは0.5〜100g/10分、より好ましくは1〜30g/10分、さらに好ましくは5〜20g/10分、である。溶融流れ速度が前記範囲の下限値以上であれば、フッ素樹脂Aの成形性に優れる。溶融流れ速度が前記範囲の上限値以下であれば、成形品の機械的特性に優れる。
フッ素樹脂Aとしては、製造方法の違いによって、たとえば、下記のものが挙げられる。
含フッ素重合体の製造の際に用いた単量体、連鎖移動剤および重合開始剤からなる群から選ばれる少なくとも1種に由来する官能基(f)を有する含フッ素重合体。以下、含フッ素重合体A1ともいう。
コロナ放電処理、プラズマ処理等の表面処理によって官能基(f)を有しないフッ素樹脂に官能基(f)を導入したフッ素樹脂。
官能基(f)を有しないフッ素樹脂に、官能基(f)を有する単量体をグラフト重合して得られたフッ素樹脂。
フッ素樹脂Aとしては、下記の理由から、含フッ素重合体A1が好ましい。
・含フッ素重合体A1においては、含フッ素重合体A1の主鎖の末端基および主鎖のペンダント基のいずれか一方または両方に官能基(f)が存在するため、液晶ポリマーとの混和性が著しく優れる。
含フッ素重合体A1における官能基(f)が、含フッ素重合体A1の製造に用いられた単量体に由来する場合、含フッ素重合体A1は、下記方法(i)によって製造できる。この場合、官能基(f)は、製造時に単量体が重合することによって形成された該単量体に由来する単位中に存在する。
方法1:単量体の重合によって含フッ素重合体A1を製造する際に、官能基(f)を有する単量体を用いる。
含フッ素重合体A1における官能基(f)が、含フッ素重合体A1の製造に用いられた連鎖移動剤に由来する場合、含フッ素重合体A1は、下記方法2によって製造できる。この場合、官能基(f)は、含フッ素重合体A1の主鎖の末端基として存在する。
方法2:官能基(f)を有する連鎖移動剤の存在下に、単量体の重合によって含フッ素重合体A1を製造する。
官能基(f)を有する連鎖移動剤としては、酢酸、無水酢酸、酢酸メチル、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。
含フッ素重合体A1における官能基(f)が、含フッ素重合体A1の製造に用いられた重合開始剤に由来する場合、含フッ素重合体A1は、下記方法3によって製造できる。この場合、官能基(f)は、含フッ素重合体A1の主鎖の末端基として存在する。
方法3:官能基(f)を有するラジカル重合開始剤等の重合開始剤の存在下に、単量体の重合によって含フッ素重合体A1を製造する。
官能基(f)を有するラジカル重合開始剤としては、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート等が挙げられる。
含フッ素重合体A1における官能基(f)が、含フッ素重合体A1の製造に用いられた単量体、連鎖移動剤、重合開始剤のうちの2種以上に由来する場合、含フッ素重合体A1は前記方法1〜3のうちの2種以上を併用することによって製造できる。
含フッ素重合体A1としては、官能基(f)の含有量を容易に制御でき、そのため、液晶ポリマーとの混和性を調整しやすい点から、方法(i)で製造された、単量体に由来する官能基(f)を有する含フッ素重合体A11が好ましい。
官能基(f)を有する単量体としては、カルボキシ基を有する単量体(マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ウンデシレン酸等);酸無水物基を有する単量体(無水イタコン酸(以下、「IAH」とも記す。)、無水シトラコン酸(以下、「CAH」とも記す。)、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(以下、「NAH」とも記す。)、無水マレイン酸等)、水酸基およびエポキシ基を有する単量体(ヒドロキシブチルビニルエーテル、グリシジルビニルエーテル等)等が挙げられる。
単量体に由来する官能基(f)を有する含フッ素重合体A11としては、液晶ポリマーとの混和性が著しく優れる点から、下記の含フッ素重合体A11が特に好ましい。
テトラフルオロエチレン(以下、「TFE」とも記す。)またはクロロトリフルオロエチレン(以下、「CTFE」とも記す。)に基づく単位(u1)(以下、単に「単位(u1)」とも記す。他の単位も同様である。)と、酸無水物基を有する環状炭化水素単量体(以下、「酸無水物基含有環状炭化水素単量体」とも記す。)に基づく単位(u2)と、含フッ素単量体(ただし、TFEおよびCTFEを除く。)に基づく単位(u3)とを有する含フッ素重合体(A11)。
ここで、単位(u2)の有する酸無水物基が官能基(f)に相当する。
単位(u2)を構成する酸無水物基含有環状炭化水素単量体としては、IAH、CAH、NAH、無水マレイン酸等が挙げられる。酸無水物基含有環状炭化水素単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸無水物基含有環状炭化水素単量体としては、IAH、CAHおよびNAHからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。IAH、CAHおよびNAHからなる群から選ばれる1種以上を用いると、無水マレイン酸を用いた場合に必要となる特殊な重合方法(特開平11−193312号公報参照)を用いることなく、酸無水物基を有する含フッ素重合体(A11)を容易に製造できる。
酸無水物基含有環状炭化水素単量体としては、液晶ポリマーとの混和性が著しく優れる点から、IAHまたはNAHが好ましい。
単位(u3)を構成する含フッ素単量体としては、重合性炭素−炭素二重結合を1つ有する含フッ素化合物が好ましく、たとえば、フルオロオレフィン(フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン(以下、「HFP」とも記す。)、ヘキサフルオロイソブチレン等。ただし、TFEを除く。)、CF=CFORf1(ただし、Rf1は炭素数1〜10で炭素原子間に酸素原子を含んでもよいペルフルオロアルキル基である。)(以下、「PAVE」とも記す。)、CF=CFORf2SO(ただし、Rf2は炭素数1〜10で炭素原子間に酸素原子を含んでもよいペルフルオロアルキレン基であり、Xはハロゲン原子または水酸基である。)、CF=CFORf3CO(ただし、Rf3は炭素数1〜10で炭素原子間に酸素原子を含んでもよいペルフルオロアルキレン基であり、Xは水素原子または炭素数1〜3のアルキル基である。)、CF=CF(CFOCF=CF(ただし、pは1または2である。)、CH=CX(CF(ただし、Xは水素原子またはフッ素原子であり、qは2〜10の整数であり、Xは水素原子またはフッ素原子である。)(以下、「FAE」とも記す。)、環構造を有する含フッ素単量体(ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)、2,2,4−トリフルオロ−5−トリフルオロメトキシ−1,3−ジオキソール、ペルフルオロ(2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン)等)等が挙げられる。
含フッ素単量体としては、含フッ素重合体(A11)の成形性、に優れる点から、HFP、PAVEおよびFAEからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、FAEおよびHFPのいずれか一方または両方がより好ましい。
PAVEとしては、CF=CFOCFCF、CF=CFOCFCFCF、CF=CFOCFCFCFCF、CF=CFO(CFF等が挙げられ、CF=CFOCFCFCF(以下、「PPVE」とも記す。)が好ましい。
FAEとしては、CH=CF(CFF、CH=CF(CFF、CH=CF(CFF、CH=CF(CFF、CH=CF(CFF、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFH、CH=CH(CFH、CH=CH(CFH、CH=CH(CFH、CH=CH(CFH等が挙げられる。
FAEとしては、CH=CH(CFq1(ただし、q1は、2〜6であり、2〜4が好ましい。)が好ましく、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CF(CFH、CH=CF(CFHがより好ましく、CH=CH(CFFまたはCH=CH(CFFが特に好ましい。
含フッ素重合体Aが単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)とからなる場合、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)との合計100モル%に対して、単位(u1)の含有量は、50〜99.89モル%が好ましく、50〜99.4モル%がより好ましく、50〜98.9モル%がさらに好ましい。単位(u2)の含有量は、0.01〜5モル%が好ましく、0.1〜3モル%がより好ましく、0.1〜2モル%がさらに好ましい。単位(u3)の含有量は、0.1〜49.99モル%が好ましく、0.5〜49.9モル%がより好ましく、1〜49.9モル%がさらに好ましい。
各単位の割合が前記範囲内であれば、耐熱性、耐薬品性、高温での弾性率に優れる。
単位(u2)の割合が前記範囲内であれば、含フッ素重合体Aにおける酸無水物基の量が適切になり、液晶ポリマーとの混和性が著しく優れる。
単位(u3)の割合が前記範囲内であれば、含フッ素重合体Aの成形性に優れ、本発明の組成物を成形体としたときに耐屈曲性等に優れる。
各単位の割合は、含フッ素重合体の溶融NMR分析、フッ素含有量分析、赤外吸収スペクトル分析等により算出できる。
含フッ素重合体Aが単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)とからなる場合、単位(u2)の割合が0.01モル%であることは、含フッ素重合体A中の酸無水物基の含有量が含フッ素重合体Aの主鎖炭素数1×10個に対して100個であることに相当する。単位(u2)の割合が5モル%であることは、含フッ素重合体A中の酸無水物基の含有量が含フッ素重合体Aの主鎖炭素数1×10個に対して50000個であることに相当する。
含フッ素重合体Aには、単位(u2)における酸無水物基の一部が加水分解し、その結果、酸無水物基含有環状炭化水素単量体に対応するジカルボン酸(イタコン酸、シトラコン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、マレイン酸等)に基づく単位が含まれる場合がある。該ジカルボン酸に基づく単位が含まれる場合、該単位の割合は、モノマー単位(u2)の割合に含まれるものとする。
含フッ素重合体A11は、単位(u1)〜(u3)に加えて、フッ素を有しない単量体(ただし、酸無水物基含有環状炭化水素単量体を除く。)に基づく単位(u4)を有していてもよい。
フッ素を有しない単量体としては、重合性炭素−炭素二重結合を1つ有するフッ素を有しない化合物が好ましく、たとえば、オレフィン(エチレン、プロピレン、1−ブテン等)、ビニルエステル(酢酸ビニル等)等が挙げられる。フッ素を有しない単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フッ素を有しない単量体としては、成形品の機械的特性等に優れる点から、エチレン、プロピレン、1−ブテンが好ましく、エチレンが特に好ましい。
単位(u4)がエチレンである場合の各単位の好ましい割合は下記のとおりである。
単位(u1)の割合は、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)と単位(u4)との合計100モル%のうち、25〜80モル%が好ましく、40〜65モル%がより好ましく、45〜63モル%がさらに好ましい。
単位(u2)の割合は、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)と単位(u4)との合計100モル%のうち、0.01〜5モル%が好ましく、0.03〜3モル%がより好ましく、0.05〜1モル%がさらに好ましい。
単位(u3)の割合は、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)と単位(u4)との合計100モル%のうち、0.2〜20モル%が好ましく、0.5〜15モル%がより好ましく、1〜12モル%がさらに好ましい。
単位(u4)の割合は、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)と単位(u4)との合計100モル%に対して、20〜75モル%が好ましく、35〜50モル%がより好ましく、37〜55モル%がさらに好ましい。
各単位の割合が前記範囲内であれば、成形品の難燃性、耐薬品性等に著しく優れる。
単位(u2)の割合が前記範囲内であれば、含フッ素重合体A11における酸無水物基の量が適切になり、液晶ポリマーとの混和性が著しく優れる。
単位(u3)の割合が前記範囲内であれば、含フッ素重合体A11の成形性に著しく優れる。
各単位の割合は、含フッ素重合体A11の溶融NMR分析、フッ素含有量分析、赤外吸収スペクトル分析等により算出できる。
含フッ素重合体A11の好ましい具体例としては、TFE/NAH/PPVE共重合体、TFE/IAH/PPVE共重合体、TFE/CAH/PPVE共重合体、TFE/IAH/HFP共重合体、TFE/CAH/HFP共重合体、TFE/IAH/CH=CH(CFF/E共重合体、TFE/CAH/CH=CH(CFF/E共重合体、TFE/IAH/CH=CH(CFF/E共重合体、TFE/CAH/CH=CH(CFF/E共重合体、TFE/IAH/HFP/CH=CH(CFF/E共重合体等が挙げられる。
フッ素樹脂Aは、常法により製造できる。単量体の重合によってフッ素樹脂Aを製造する場合、重合方法としては、ラジカル重合開始剤を用いる重合方法が好ましい。
重合方法としては、塊状重合法、有機溶媒(フッ化炭化水素、塩化炭化水素、フッ化塩化炭化水素、アルコール、炭化水素等)を用いる溶液重合法、水性媒体と必要に応じて適当な有機溶媒とを用いる懸濁重合法、水性媒体と乳化剤とを用いる乳化重合法が挙げられ、溶液重合法が好ましい。
本発明の液晶ポリマー(以下、液晶ポリマーBとも記す。)は、異方性溶融相を形成する熱可塑性ポリマーである。具体的には熱可塑性液晶ポリエステルまたはポリエステルアミドであり、一般にサーモトロピック液晶ポリエステルまたはサーモトロピック液晶ポリエステルアミドと呼ばれるものであれば特に制限されない。また、芳香族ポリエステルまたは芳香族ポリエステルアミドに、更にイミド結合、カーボネート結合、カルボジイミド結合やイソシアヌレート結合などのイソシアネート由来の結合等が導入されたポリマーであってもよい。特に熱可塑性液晶ポリエステルが好ましい。
異方性溶融相は、例えば試料をホットステージにのせ、窒素雰囲気下で昇温加熱し、試料の透過光を観察することにより確認できる。熱可塑性液晶ポリマーの融点は280〜360℃が好ましく、290〜350℃がより好ましい。
市場で入手可能な液晶ポリマーとしては、ポリプラスチックス社製「ラペロス」、セラニーズ社製「ベクトラ」、上野製薬社製「UENOLCP」、住友化学社製「スミカスーパーLCP」「SOLVAY SPECIALTY POLYMERS製「XYDAR」、JX日鉱日石エネルギー社製「ザイダー」、東レ社製「シベラス」等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物におけるフッ素樹脂Aの含有量は特に限定されるものではなく、目的とする用途の要求性能により適宜選択される。添加されるフッ素樹脂Aが少なすぎる場合には、低比誘電率、衝撃強度の向上の効果が小さくなるので、好ましくはフッ素樹脂Aと液晶ポリマーBの合計に対してフッ素樹脂Aが10体積%以上、より好ましくは20体積%以上となる。
本発明の樹脂組成物におけるフッ素樹脂Aと液晶ポリマーBの合計量は、本発明の樹脂組成物に対して50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。
本発明の樹脂組成物に含まれる他の成分としては、無機フィラー、有機フィラー、有機顔料、金属せっけん、界面活性剤、紫外線吸収剤、潤滑剤、シランカップリング剤、有機化合物(たとえば有機モノマー、重合度50以下の有機オリゴマー等。)等が挙げられ、無機フィラーが好ましい。
無機フィラーとしては、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルーン、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、グラファイト、炭素繊維、ガラスバルーン、炭素バーン、木粉、ホウ酸亜鉛等が挙げられる。無機フィラーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機フィラーは、樹脂への分散性の向上の点から、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等の表面処理剤による表面処理が施されてもよい。
無機フィラーを含む場合、無機フィラーの含有量は、フッ素樹脂Aと液晶ポリマーBの合計100質量部に対して0.1〜100質量部が好ましく、0.1〜60質量部がより好ましい。
有機フィラーとしては、芳香族ポリアミド繊維、ポリアラミド繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維等が挙げられる。
他の添加剤に関しては、本発明の成形品の特性を損なわない範囲で任意の割合を添加することができる。
本発明の樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の熱可塑性樹脂組成物の製造方法を広く採用できる。具体的には、各成分を、タンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどで溶融混練することによって樹脂組成物を製造することができる。
また、例えば、各成分を予め混合せずに、または、一部の成分のみを予め混合し、フィーダーを用いて押出機に供給して溶融混練して、本発明の立体回路部品に用いられる樹脂組成物を製造することもできる。
さらに、例えば、一部の成分を予め混合し押出機に供給して溶融混練することで得られる樹脂組成物をマスターバッチとし、このマスターバッチを再度残りの成分と混合し、溶融混練することによっても製造することもできる。
本発明の成形品は本発明の樹脂組成物を成形して得られる。成形方法としては、射出成形法、押出成形法、切削加工、熱成形法、積層造形などを用いることができる。
射出成形法としては、一般的な射出成形法、高速射出、多色成形、コインジェクション、射出圧縮成形、ガスアシスト射出成形、発泡射出成形(MUCELL)、急速加熱金型を用いたヒートアンドクール成形、インサート成形、インモールドデコレーションなどを選択することができる。
押出成形としては、Tダイを用いたフィルムシート成形、円形ダイを用いたチューブ成形、異形押出成形、溶融紡糸、中空部品成形のためのブロー成形を用いることができる。
形態として二層以上の多層成形や、芯鞘構造の多層繊維として成形することもできる。
Tダイ法によって得られた単層または多層のシートを熱成形することによっても成形することができる。
本発明の成形品は積層造形法によっても作成することができる。積層造形法としては特に限定されるものではなく、一般的に3Dプリンティング、アディティブマニュファクチャリングとよばれる成形法に広く用いられる手法を適用することができる。
本発明の成形品の用途としては特に限定はない。例えば、コネクター、ソケット、リレー部品、コイルボビン、光ピックアップ、発振子、プリント配線板、コンピュータ関連部品等の電気・電子部品;ICトレー、ウエハーキャリヤー等の半導体製造プロセス関連部品、VTR、テレビ、アイロン、エアコン、ステレオ、掃除機、冷蔵庫、炊飯器、照明器具等の家庭電気製品部品、ランプリフレクター、ランプホルダー等の照明器具部品、コンパクトディスク、スピーカー等の音響製品部品、光ケーブル用フェルール、電話機部品、ファクシミリ部品、モデム等の通信機器部品、分離爪、ヒータホルダー等の複写機関連部品、インペラー、ファン、歯車、ギヤ、軸受け、モーター部品及びケース等の機械部品、自動車用機構部品、エンジン部品、エンジンルーム内部品、電装部品、内装部品等の自動車部品、マイクロ波調理用鍋、耐熱食器等の調理用器具、床材、壁材等の断熱、防音用材料や、梁、柱等の支持材料や、屋根材等の建築資材又は土木建築用材料、航空機、宇宙機、宇宙機器用部品、原子炉等の放射線施設部材、海洋施設部材、洗浄用治具、光学機器部品、バルブ類、パイプ類、ノズル類、フィルター類、膜、医療用機器部品及び医療用材料、センサー類部品、サニタリー備品等の広範な用途に使用可能である。
さらに、摺動部材、シール材、ギア、アクチュエーター、ピストン、ベアリング、筺体、燃料用チューブ、ブッシュ、チューブ、ホース、タンク、シール、ワイヤー、ケーブル、フィルム、シート、ボトル、繊維等の用途も挙げられる。
チューブ、ホース、タンク、シール、ワイヤーとしては、国際公開第2015/182702号の段落[0041]〜[0043]に記載されたものが挙げられる。また、チューブ、ホースとしては石油、天然ガス、シェールオイル等のエネルギー資源掘削用のチューブが挙げられる。ワイヤー、ケーブル等の電線被覆材としてはモーターコイル用の電線または平角銅線、特にハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)の駆動用モーターに使用される平角導体の絶縁被覆として用いることが好ましく、その場合フィルムで絶縁被覆することが好ましい。石油、天然ガス、シェールオイル等エネルギー資源掘削用のダウンホールケーブル用途等も挙げられる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(表面状態の評価(ストランド外観))
目視により、下記実施例1等の溶融混練後に得られたストランド状の樹脂材料の表面を観察し、添加物の凝集による表面荒れの有無を確認した。表面に添加物の凝集による表面荒れが全く見られなかったものを「A」、わずかに荒れが見られたものを「B」、全体的に荒れが見られたものを「C」とした。
(アイゾット衝撃強度)
コンターマシン(アマダ社製、V−400)を用いてプレスシートを切断し、高さ:63mm、幅:13mm、厚さ:2.8mmのサンプルを得た。サンプルの高さ32mmの位置にノッチを入れ、試験片を得た。
試験片について、アイゾッド試験装置(東洋精機社製)を用い、ハンマー容量:2.75J、ハンマー重量:13.97N、軸心から重心までの距離:10.54cm、軸心から打撃点までの距離:33.5cmの条件にてアイゾット衝撃強度を測定した。
含フッ素重合体A−1:官能基(f)の種類:カルボニル基含有基、官能基(f)の含有量:含フッ素重合体A−1の主鎖炭素数1×10個に対し1000個、比重:2.15、融点:300℃、溶融流れ速度(372℃、荷重49N):22g/10分)。該樹脂は、国際公開公報第2015/182702号の実施例5と同様に製造し、TFE/NAH/PPVEのモル比は、97.9/0.1/2であった。
含フッ素重合体A−2:官能基(f)の種類:カルボニル基含有基、官能基(f)の含有量:含フッ素重合体A−2の主鎖炭素数1×10個に対し3000個、融点:240℃、溶融流れ速度(297℃、荷重49N):18.5g/10分)。該樹脂は、特開の[0080][0081]と同様に製造し、TFE/IAH/CH=CH(CFF/Eのモル比は、58.5/2.0/0.3/39.1であった。
液晶ポリマーB−1:セラニーズ社製ベクトラS135(融点 355℃)
液晶ポリマーB−2:セラニーズ社製ベクトラA130(融点 280℃)
PTFEパウダー:旭硝子社製FLUON L169J
実施例1〜4:
含フッ素重合体A−1と液晶ポリマーB−1を表1に示す割合でドライブレンドし、2軸押出機(テクノベル社製、KZW15TW−45MG)に投入し、樹脂吐出量:2.0kg/時間、スクリュー回転数:200rpm、設定樹脂温度:370℃の条件にて溶融混練し、樹脂材料を得た。得られた樹脂材料をテスター産業社製メルト熱プレス機でプレス成形し、2.8mm厚のシートを得た。プレス条件は、加工温度370℃、予熱10分、圧力10MPa、プレス時間3分間とした。得られたシートを用いてアイゾット衝撃強度を測定した。結果を表1に記す。なお、表1において含フッ素重合体A−1および液晶ポリマーB−1の割合は、含フッ素重合体A−1および液晶ポリマーB−1の合計に対するそれぞれの体積%である。
実施例5〜8:
組成物の作成方法
含フッ素重合体A−2と液晶ポリマーB−2を表2に示す割合でドライブレンドし、2軸押出機(テクノベル社製、KZW15TW−45MG)に投入し、樹脂吐出量:2.0kg/時間、スクリュー回転数:200rpm、設定樹脂温度:300℃の条件にて溶融混練し、樹脂材料を得た。得られた樹脂材料をテスター産業社製メルト熱プレス機でプレス成形し、2.8mm厚のシートを得た。プレス条件は、加工温度300℃、予熱10分、圧力10MPa、プレス時間3分間とした。得られたシートを用いてアイゾット衝撃強度を測定した。結果を表2に記す。なお、表2において含フッ素重合体A−2および液晶ポリマーB−2の割合は、含フッ素重合体A−2および液晶ポリマーB−2の合計に対するそれぞれの体積%である。
比較例1〜2:
含フッ素重合体A−1の代わりにPTFEを使用した以外は、実施例1と同様にシートを作製しアイゾット衝撃強度を測定した。結果を表1に記す。
Figure 2018177931
Figure 2018177931

Claims (7)

  1. 融点が100℃以上325℃以下であり、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基およびイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する溶融成形可能なフッ素樹脂と、液晶ポリマーを含む樹脂組成物。
  2. 前記官能基が、酸無水物基である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記フッ素樹脂と前記液晶ポリマーとの合計に対する前記フッ素樹脂の含有量が1〜45体積%である、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. さらに無機フィラーおよび有機フィラーからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を成形してなる成形品。
  6. 前記成形品がコネクターである、請求項5に記載の成形品。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を、押出成形、射出成形、切削加工、熱成形、または積層造形のいずれかで成形することを特徴とする成形品の製造方法。
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