JP7003434B2 - 樹脂組成物および成形品 - Google Patents
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Description
比誘電率(ε)とは、誘電体内の分極の程度を示すパラメーターであり、比誘電率が高い程電気信号の伝播遅延が大きくなる(Td=3.3√ε、Td;電気信号伝播遅延時間)。従って、信号の伝播速度を高め、高速演算を可能にするためには、比誘電率は低い方が好ましい。誘電正接(tanδ)とは、誘電体内に伝播する信号が熱に変換されて失われる量を示すパラメーターであり、誘電正接が低い程信号の損失が少なくなり、信号伝達率が向上する。
液晶ポリマー材料を低比誘電率化するために、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)パウダーを樹脂に混練し、誘電率を下げる試みが行われている(特許文献1参照)。
本発明は、耐衝撃性および電気特性に優れた樹脂組成物および成形品を提供する。
[1]融点が100℃以上325℃以下であり、酸無水物基を有する溶融成形可能なフッ素樹脂と、液晶ポリマーとして、融点が280~360℃である熱可塑性液晶ポリエステルを含み、前記フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレンまたはクロロトリフルオロエチレンに基づく単位(u1)と、前記酸無水物基を有する環状炭化水素単量体に基づく単位(u2)と、含フッ素単量体(ただし、テトラフルオロエチレンおよびクロロトリフルオロエチレンを除く。)に基づく単位(u3)とを有する含フッ素重合体である、樹脂組成物。
[2]前記フッ素樹脂が、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)とからなり、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)との合計100モル%に対して、単位(u2)の含有量が、0.01~5モル%であるか、前記フッ素樹脂が、単位(u1)~(u3)に加えて、エチレンに基づく単位(u4)を有し、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)と単位(u4)との合計100モル%のうち、単位(u2)の割合が、0.01~5モル%である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]前記酸無水物基を有する環状炭化水素単量体が無水イタコン酸または5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物である、[1]または[2]に記載の樹脂組成物。
[4]前記フッ素樹脂と前記液晶ポリマーとの合計に対する前記フッ素樹脂の含有量が1~45体積%である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[5][1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる成形品。
[6]前記成形品がコネクターである、[5]に記載の成形品。
[7][1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物を、押出成形、射出成形、切削加工、熱成形、または積層造形のいずれかで成形することを特徴とする成形品の製造方法。
「融点」は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定した融解ピークの最大値に対応する温度である。
「溶融成形可能」であるとは、溶融流動性を示すことを意味する。
「溶融流動性を示す」とは、荷重49Nの条件下、樹脂の融点よりも20℃以上高い温度において、溶融流れ速度が0.1~1000g/10分となる温度が存在することを意味する。
「溶融流れ速度」は、JIS K 7210:1999(ISO 1133:1997)に規定されるメルトマスフローレート(MFR)である。
「カルボニル基含有基」とは、構造中にカルボニル基(-C(=O)-)を有する基を意味する。
「酸無水物基」とは、-C(=O)-O-C(=O)-で表される基を意味する。
「単量体に基づく単位」とは、単量体が重合することによって直接形成された原子団と、該原子団の一部を化学変換することで得られる原子団との総称である。
また本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲においてフッ素樹脂および液晶ポリマー以外の他の成分を含んでいてもよい。
官能基(f)は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
カルボニル基含有基としては、たとえば、炭化水素基の炭素原子間にカルボニル基を有する基、カーボネート基、カルボキシ基、ハロホルミル基、アルコキシカルボニル基、酸無水物基等が挙げられる。
ハロホルミル基は、-C(=O)-X(ただし、Xはハロゲン原子である。)で表される。ハロホルミル基におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。すなわちハロホルミル基としてはフルオロホルミル基(カルボニルフルオリド基ともいう。)が好ましい。
アルコキシカルボニル基におけるアルコキシ基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、炭素数1~8のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基またはエトキシ基が特に好ましい。
フッ素樹脂Aの融点は、フッ素樹脂Aを構成する単位の種類や割合、フッ素樹脂Aの分子量等によって調整できる。たとえば、後述する単位(u1)の割合が多くなるほど、融点が上がる傾向がある。
溶融成形が可能なフッ素樹脂Aとしては、公知の溶融成形が可能なフッ素樹脂(テトラフルオロエチレン/フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体等)に官能基(f)を導入したフッ素樹脂等が挙げられる。
含フッ素重合体の製造の際に用いた単量体、連鎖移動剤および重合開始剤からなる群から選ばれる少なくとも1種に由来する官能基(f)を有する含フッ素重合体。以下、含フッ素重合体A1ともいう。
コロナ放電処理、プラズマ処理等の表面処理によって官能基(f)を有しないフッ素樹脂に官能基(f)を導入したフッ素樹脂。
官能基(f)を有しないフッ素樹脂に、官能基(f)を有する単量体をグラフト重合して得られたフッ素樹脂。
・含フッ素重合体A1においては、含フッ素重合体A1の主鎖の末端基および主鎖のペンダント基のいずれか一方または両方に官能基(f)が存在するため、液晶ポリマーとの混和性が著しく優れる。
方法1:単量体の重合によって含フッ素重合体A1を製造する際に、官能基(f)を有する単量体を用いる。
方法2:官能基(f)を有する連鎖移動剤の存在下に、単量体の重合によって含フッ素重合体A1を製造する。
官能基(f)を有する連鎖移動剤としては、酢酸、無水酢酸、酢酸メチル、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。
方法3:官能基(f)を有するラジカル重合開始剤等の重合開始剤の存在下に、単量体の重合によって含フッ素重合体A1を製造する。
官能基(f)を有するラジカル重合開始剤としては、ジ-n-プロピルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、tert-ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ビス(4-tert-ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジ-2-エチルヘキシルペルオキシジカーボネート等が挙げられる。
官能基(f)を有する単量体としては、カルボキシ基を有する単量体(マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ウンデシレン酸等);酸無水物基を有する単量体(無水イタコン酸(以下、「IAH」とも記す。)、無水シトラコン酸(以下、「CAH」とも記す。)、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物(以下、「NAH」とも記す。)、無水マレイン酸等)、水酸基およびエポキシ基を有する単量体(ヒドロキシブチルビニルエーテル、グリシジルビニルエーテル等)等が挙げられる。
テトラフルオロエチレン(以下、「TFE」とも記す。)またはクロロトリフルオロエチレン(以下、「CTFE」とも記す。)に基づく単位(u1)(以下、単に「単位(u1)」とも記す。他の単位も同様である。)と、酸無水物基を有する環状炭化水素単量体(以下、「酸無水物基含有環状炭化水素単量体」とも記す。)に基づく単位(u2)と、含フッ素単量体(ただし、TFEおよびCTFEを除く。)に基づく単位(u3)とを有する含フッ素重合体(A11)。
ここで、単位(u2)の有する酸無水物基が官能基(f)に相当する。
酸無水物基含有環状炭化水素単量体としては、液晶ポリマーとの混和性が著しく優れる点から、IAHまたはNAHが好ましい。
PAVEとしては、CF2=CFOCF2CF3、CF2=CFOCF2CF2CF3、CF2=CFOCF2CF2CF2CF3、CF2=CFO(CF2)6F等が挙げられ、CF2=CFOCF2CF2CF3(以下、「PPVE」とも記す。)が好ましい。
FAEとしては、CH2=CH(CF2)q1X4(ただし、q1は、2~6であり、2~4が好ましい。)が好ましく、CH2=CH(CF2)2F、CH2=CH(CF2)3F、CH2=CH(CF2)4F、CH2=CF(CF2)3H、CH2=CF(CF2)4Hがより好ましく、CH2=CH(CF2)4FまたはCH2=CH(CF2)2Fが特に好ましい。
各単位の割合が前記範囲内であれば、耐熱性、耐薬品性、高温での弾性率に優れる。
単位(u2)の割合が前記範囲内であれば、含フッ素重合体Aにおける酸無水物基の量が適切になり、液晶ポリマーとの混和性が著しく優れる。
単位(u3)の割合が前記範囲内であれば、含フッ素重合体Aの成形性に優れ、本発明の組成物を成形体としたときに耐屈曲性等に優れる。
各単位の割合は、含フッ素重合体の溶融NMR分析、フッ素含有量分析、赤外吸収スペクトル分析等により算出できる。
含フッ素重合体Aには、単位(u2)における酸無水物基の一部が加水分解し、その結果、酸無水物基含有環状炭化水素単量体に対応するジカルボン酸(イタコン酸、シトラコン酸、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸、マレイン酸等)に基づく単位が含まれる場合がある。該ジカルボン酸に基づく単位が含まれる場合、該単位の割合は、モノマー単位(u2)の割合に含まれるものとする。
フッ素を有しない単量体としては、重合性炭素-炭素二重結合を1つ有するフッ素を有しない化合物が好ましく、たとえば、オレフィン(エチレン、プロピレン、1-ブテン等)、ビニルエステル(酢酸ビニル等)等が挙げられる。フッ素を有しない単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フッ素を有しない単量体としては、成形品の機械的特性等に優れる点から、エチレン、プロピレン、1-ブテンが好ましく、エチレンが特に好ましい。
単位(u1)の割合は、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)と単位(u4)との合計100モル%のうち、25~80モル%が好ましく、40~65モル%がより好ましく、45~63モル%がさらに好ましい。
単位(u2)の割合は、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)と単位(u4)との合計100モル%のうち、0.01~5モル%が好ましく、0.03~3モル%がより好ましく、0.05~1モル%がさらに好ましい。
単位(u3)の割合は、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)と単位(u4)との合計100モル%のうち、0.2~20モル%が好ましく、0.5~15モル%がより好ましく、1~12モル%がさらに好ましい。
単位(u4)の割合は、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)と単位(u4)との合計100モル%に対して、20~75モル%が好ましく、35~50モル%がより好ましく、37~55モル%がさらに好ましい。
単位(u2)の割合が前記範囲内であれば、含フッ素重合体A11における酸無水物基の量が適切になり、液晶ポリマーとの混和性が著しく優れる。
単位(u3)の割合が前記範囲内であれば、含フッ素重合体A11の成形性に著しく優れる。
各単位の割合は、含フッ素重合体A11の溶融NMR分析、フッ素含有量分析、赤外吸収スペクトル分析等により算出できる。
重合方法としては、塊状重合法、有機溶媒(フッ化炭化水素、塩化炭化水素、フッ化塩化炭化水素、アルコール、炭化水素等)を用いる溶液重合法、水性媒体と必要に応じて適当な有機溶媒とを用いる懸濁重合法、水性媒体と乳化剤とを用いる乳化重合法が挙げられ、溶液重合法が好ましい。
異方性溶融相は、例えば試料をホットステージにのせ、窒素雰囲気下で昇温加熱し、試料の透過光を観察することにより確認できる。熱可塑性液晶ポリマーの融点は280~360℃が好ましく、290~350℃がより好ましい。
市場で入手可能な液晶ポリマーとしては、ポリプラスチックス社製「ラペロス」、セラニーズ社製「ベクトラ」、上野製薬社製「UENOLCP」、住友化学社製「スミカスーパーLCP」「SOLVAY SPECIALTY POLYMERS製「XYDAR」、JX日鉱日石エネルギー社製「ザイダー」、東レ社製「シベラス」等が挙げられる。
無機フィラーを含む場合、無機フィラーの含有量は、フッ素樹脂Aと液晶ポリマーBの合計100質量部に対して0.1~100質量部が好ましく、0.1~60質量部がより好ましい。
他の添加剤に関しては、本発明の成形品の特性を損なわない範囲で任意の割合を添加することができる。
さらに、例えば、一部の成分を予め混合し押出機に供給して溶融混練することで得られる樹脂組成物をマスターバッチとし、このマスターバッチを再度残りの成分と混合し、溶融混練することによっても製造することもできる。
射出成形法としては、一般的な射出成形法、高速射出、多色成形、コインジェクション、射出圧縮成形、ガスアシスト射出成形、発泡射出成形(MUCELL)、急速加熱金型を用いたヒートアンドクール成形、インサート成形、インモールドデコレーションなどを選択することができる。
押出成形としては、Tダイを用いたフィルムシート成形、円形ダイを用いたチューブ成形、異形押出成形、溶融紡糸、中空部品成形のためのブロー成形を用いることができる。
形態として二層以上の多層成形や、芯鞘構造の多層繊維として成形することもできる。
Tダイ法によって得られた単層または多層のシートを熱成形することによっても成形することができる。
本発明の成形品は積層造形法によっても作成することができる。積層造形法としては特に限定されるものではなく、一般的に3Dプリンティング、アディティブマニュファクチャリングとよばれる成形法に広く用いられる手法を適用することができる。
チューブ、ホース、タンク、シール、ワイヤーとしては、国際公開第2015/182702号の段落[0041]~[0043]に記載されたものが挙げられる。また、チューブ、ホースとしては石油、天然ガス、シェールオイル等のエネルギー資源掘削用のチューブが挙げられる。ワイヤー、ケーブル等の電線被覆材としてはモーターコイル用の電線または平角銅線、特にハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)の駆動用モーターに使用される平角導体の絶縁被覆として用いることが好ましく、その場合フィルムで絶縁被覆することが好ましい。石油、天然ガス、シェールオイル等エネルギー資源掘削用のダウンホールケーブル用途等も挙げられる。
目視により、下記実施例1等の溶融混練後に得られたストランド状の樹脂材料の表面を観察し、添加物の凝集による表面荒れの有無を確認した。表面に添加物の凝集による表面荒れが全く見られなかったものを「A」、わずかに荒れが見られたものを「B」、全体的に荒れが見られたものを「C」とした。
(アイゾット衝撃強度)
コンターマシン(アマダ社製、V-400)を用いてプレスシートを切断し、高さ:63mm、幅:13mm、厚さ:2.8mmのサンプルを得た。サンプルの高さ32mmの位置にノッチを入れ、試験片を得た。
試験片について、アイゾッド試験装置(東洋精機社製)を用い、ハンマー容量:2.75J、ハンマー重量:13.97N、軸心から重心までの距離:10.54cm、軸心から打撃点までの距離:33.5cmの条件にてアイゾット衝撃強度を測定した。
含フッ素重合体A-2:官能基(f)の種類:カルボニル基含有基、官能基(f)の含有量:含フッ素重合体A-2の主鎖炭素数1×106個に対し3000個、融点:240℃、溶融流れ速度(297℃、荷重49N):18.5g/10分)。該樹脂は、特開の[0080][0081]と同様に製造し、TFE/IAH/CH2=CH(CF2)2F/Eのモル比は、58.5/2.0/0.3/39.1であった。
液晶ポリマーB-1:セラニーズ社製ベクトラS135(融点 355℃)
液晶ポリマーB-2:セラニーズ社製ベクトラA130(融点 280℃)
PTFEパウダー:旭硝子社製FLUON L169J
含フッ素重合体A-1と液晶ポリマーB-1を表1に示す割合でドライブレンドし、2軸押出機(テクノベル社製、KZW15TW-45MG)に投入し、樹脂吐出量:2.0kg/時間、スクリュー回転数:200rpm、設定樹脂温度:370℃の条件にて溶融混練し、樹脂材料を得た。得られた樹脂材料をテスター産業社製メルト熱プレス機でプレス成形し、2.8mm厚のシートを得た。プレス条件は、加工温度370℃、予熱10分、圧力10MPa、プレス時間3分間とした。得られたシートを用いてアイゾット衝撃強度を測定した。結果を表1に記す。なお、表1において含フッ素重合体A-1および液晶ポリマーB-1の割合は、含フッ素重合体A-1および液晶ポリマーB-1の合計に対するそれぞれの体積%である。
組成物の作成方法
含フッ素重合体A-2と液晶ポリマーB-2を表2に示す割合でドライブレンドし、2軸押出機(テクノベル社製、KZW15TW-45MG)に投入し、樹脂吐出量:2.0kg/時間、スクリュー回転数:200rpm、設定樹脂温度:300℃の条件にて溶融混練し、樹脂材料を得た。得られた樹脂材料をテスター産業社製メルト熱プレス機でプレス成形し、2.8mm厚のシートを得た。プレス条件は、加工温度300℃、予熱10分、圧力10MPa、プレス時間3分間とした。得られたシートを用いてアイゾット衝撃強度を測定した。結果を表2に記す。なお、表2において含フッ素重合体A-2および液晶ポリマーB-2の割合は、含フッ素重合体A-2および液晶ポリマーB-2の合計に対するそれぞれの体積%である。
含フッ素重合体A-1の代わりにPTFEを使用した以外は、実施例1と同様にシートを作製しアイゾット衝撃強度を測定した。結果を表1に記す。
Claims (7)
- 融点が100℃以上325℃以下であり、酸無水物基を有する溶融成形可能なフッ素樹脂と、液晶ポリマーとして、融点が280~360℃である熱可塑性液晶ポリエステルを含み、前記フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレンまたはクロロトリフルオロエチレンに基づく単位(u1)と、前記酸無水物基を有する環状炭化水素単量体に基づく単位(u2)と、含フッ素単量体(ただし、テトラフルオロエチレンおよびクロロトリフルオロエチレンを除く。)に基づく単位(u3)とを有する含フッ素重合体である、樹脂組成物。
- 前記フッ素樹脂が、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)とからなり、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)との合計100モル%に対して、単位(u2)の含有量が、0.01~5モル%であるか、前記フッ素樹脂が、単位(u1)~(u3)に加えて、エチレンに基づく単位(u4)を有し、単位(u1)と単位(u2)と単位(u3)と単位(u4)との合計100モル%のうち、単位(u2)の割合が、0.01~5モル%である、請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記酸無水物基を有する環状炭化水素単量体が無水イタコン酸または5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物である、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- 前記フッ素樹脂と前記液晶ポリマーとの合計に対する前記フッ素樹脂の含有量が1~45体積%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を成形してなる成形品。
- 前記成形品がコネクターである、請求項5に記載の成形品。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を、押出成形、射出成形、切削加工、熱成形、または積層造形のいずれかで成形することを特徴とする成形品の製造方法。
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