JP2018162384A - ポリエチレン製造用触媒及びポリエチレンの製造方法 - Google Patents

ポリエチレン製造用触媒及びポリエチレンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ケイ素化合物、マグネシウム化合物からなる不純物を含まず、固有粘度が9dL/g以上又は粘度換算分子量(Mv)が100万以上である超高分子量ポリエチレンを効率良く製造することが可能となるポリエチレン製造用触媒を提供する。【解決手段】 特定の構造を有する遷移金属化合物(A)及びポリメチルアルミノキサンにトリメチルアルミニウムを配合してなるポリメチルアルミノキサン組成物(B)、好ましくはさらに有機アルミニウム化合物(C)を含むメタロセン系触媒であるポリエチレン製造用触媒及びそれを用いてなるMvが100万以上のポリエチレンを製造する方法。【選択図】 なし

Description

本発明は、特定の構造を有する遷移金属化合物及びポリメチルアルミノキサン組成物を含むメタロセン系触媒であるポリエチレン製造用触媒及びそれを用いてなるポリエチレンの製造方法に関するものであり、さらに詳細には、気相重合法プロセス、スラリー重合法プロセスに適用可能であり、ケイ素化合物及びマグネシウム化合物からなる不純物を含まず、粘度換算分子量(以下、Mvと記す。)が100万以上である超高分子量ポリエチレンを効率よく製造することが可能となるポリエチレン製造用触媒、それを用いてなる(超高分子量)ポリエチレンの製造方法に関するものである。
従来、超高分子量ポリエチレン系(共)重合体は、そのMvが100万〜700万に達するため、通常のポリエチレン系(共)重合体にはない耐衝撃性、自己潤滑性、耐薬品性、寸法安定性、軽量性、食品安定性等に優れるという効果を有することから、エンジニアリングプラスチックに匹敵する物性を有するものとして、射出成形、押出成形、圧縮成形等の各種成形法によって成形され、ライニング材、食品工業のライン部品、機械部品、スポーツ用品等の用途に用いられている。更にポリエチレン系(共)重合体の持つ高い耐薬品や食品安全性から医療関係、電気材料及び食品衛生関係の容器・包装分野などへの展開が期待されるものである。
しかし、通常のチーグラー触媒によって製造された超高分子量ポリエチレン系(共)重合体は、超高分子量成分と低分子量成分が混在した分子量分布の非常に大きいものであった。そのため、超高分子量成分は、成形体とする際に成形加工性を低下させるという悪影響を有し、その一方で低分子量成分は、成形体の耐摩耗性等の機械物性の低下を引き起こすという、課題があった。実際に低分子量成分を繊維にした場合、分子鎖末端数が多く、結晶化を阻害し、繊維の強度を下げる要因となり、超高分子量ポリエチレン系(共)重合体の特性を低下させる要因となっていた。
また従来の超高分子量ポリエチレン系(共)重合体は、ハロゲン化マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの無機マグネシウム化合物、あるいはシリカゲルなどの無機ケイ素化合物などを担体として用いて、これにチタン、バナジウムなどのハロゲン化物、あるいはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムなどの遷移金属化合物を担持させた触媒を用いて製造されている。これら公知の製造方法により得られる超高分子量ポリエチレン系(共)重合体は、ケイ素化合物あるいはマグネシウム化合物が、多量に残留することから、成型加工性、安全性等に悪影響を与えることが危惧されるものであった。
分子量分布の問題を解決する手段として、メタロセン系触媒を用いることにより分子量分布が、3.0以下である超高分子量エチレン系(共)重合体が提案されている(例えば特許文献1、2参照。)。また、ケイ素化合物あるいはマグネシウム化合物が残留する問題を解決する方法として、無機マグネシウム化合物や無機ケイ素化合物を担体に用いない触媒として、均一な粒子径の分布を持つ固体状ポリメチルアルミノキサン組成物を用いることが提案されている(例えば特許文献3、4、5参照)。
特開平09−291112号公報 特開2015−168720号公報 特開2005−263749号公報 特開2011−184653号公報 特開2017−019828号公報
特許文献1又は2に提案の方法においては、担体として粘土鉱物あるいは無機ケイ素化合物を用いることから、得られる超高分子量ポリエチレン系(共)重合体は、ケイ素化合物が残留することを避けることはできなかった。また、一般的に担体を使用せず超高分子量ポリエチレン系(共)重合体を製造した場合、その形状は塊状物となり、取扱いが困難、実質的には成形不能となる等の課題があった。
また、特許文献3〜5のいずれかに提案の方法においては、得られるポリエチレン系(共)重合体は、分子量20万以下しか得られておらず、分子量100万以上である超高分子量ポリエチレン系(共)重合体を得ることはできないものであった。
そこで、本発明は、エンジニアリングプラスチックに匹敵する成形加工性と物性を兼ね備える固有粘度が9dL/g以上又はMvが100万以上である超高分子量ポリエチレンをも効率良く製造することが可能となるポリエチレン製造用触媒及びそれを用いた超高分子量ポリエチレンの製造方法を提供するものである。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構造を有する遷移金属化合物及びポリメチルアルミノキサン組成物を含むメタロセン系触媒である新規のポリエチレン製造用触媒が、ケイ素化合物、マグネシウム化合物を含まず、固有粘度が9dL/g以上又はMvが100万以上である超高分子量ポリエチレンを効率良く製造することが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される遷移金属化合物(A)、
Figure 2018162384
[式中、Mはチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Xは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、上記炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換したものであり、Rは一般式(2)、(3)または(4)、
Figure 2018162384
Figure 2018162384
Figure 2018162384
(式中、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルキルアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、上記炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換したものである。)
は一般式(5)
Figure 2018162384
(式中、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、上記炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換したものである。)
で表されるMに配位する配位子であり、RとRはMと一緒にサンドイッチ構造を形成し、Rは一般式(6)または(7)
Figure 2018162384
Figure 2018162384
(式中、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、上記炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換したものであり、Mはケイ素原子、ゲルマニウム原子または錫原子である。)
で表され、RとRを架橋するように作用しており、nは1〜5の整数である。]
及び、ポリメチルアルミノキサンにトリメチルアルミニウムを配合してなるポリメチルアルミノキサン組成物(B)を含むメタロセン系触媒であることを特徴とするポリエチレン製造用触媒、それを用いてなるポリエチレンの製造方法に関するものである。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエチレン製造用触媒は、上記一般式(1)で示される遷移金属化合物(A)及びポリメチルアルミノキサン組成物(B)を含むメタロセン系触媒である。
本発明のポリエチレン製造用触媒を構成する該遷移金属化合物(A)は、上記一般式(1)で表される化合物である。
ここで、Xの具体例としては、例えば水素原子、塩素原子、メチル基、フェニル基、ベンジル基、メトキシ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基などが挙げられる。Rの具体例としては、例えばシクロペンタジエニル基、メチル−シクロペンタジエニル基、n−ブチル−シクロペンタジエニル基、1−インデニル基、2−メチル−1−インデニル基、4−フェニル−1−インデニル基、テトラヒドロ−1−インデニル基などが挙げられる。Rの具体例としては、例えば9−フルオレニル基、2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル基、2−ジメチルアミノ−9−フルオレニル基、2−ジエチルアミノ−9−フルオレニル基、2,7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル基、2,7−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル基などが挙げられる。Rの具体例としては、例えばジフェニルシランジイル基、ジフェニルメチレン基などが挙げられる。R、RおよびRの具体例としては、例えば水素原子、塩素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、t−ブチル基、フェニル基、ベンジル基、メトキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、トリメチルシリル基などが挙げられる。
そして、該遷移金属化合物(A)は、シクロペンタジエニル基(若しくは置換シクロペンタジエニル基)又はインデニル基(若しくは置換インデニル基)とフルオレニル基(若しくは置換フルオレニル基)を組み合わせた構造の配位子を有する。シクロペンタジエニル基(若しくは置換シクロペンタジエニル基)とフルオレニル基(若しくは置換フルオレニル基)を組み合わせた構造の配位子の具体例としては、例えばジフェニルシランジイル(シクロペンタジエン)(9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエン)(9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエン)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエン)(2−ジメチルアミノ−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエン)(2,7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエン)(2−ジエチルアミノ−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエン)(2,7−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレン)などが挙げられる。インデニル基(若しくは置換インデニル基)とフルオレニル基(若しくは置換フルオレニル基)を組み合わせた構造の配位子の具体例としては、例えばジフェニルシランジイル(1−インデン)(9−フルオレン)、ジフェニルシランジイル(2−メチル−1−インデン)(9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(1−インデン)(9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(1−インデン)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデン)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(1−インデン)(2−ジメチルアミノ−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(1−インデン)(2,7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデン)(2−ジメチルアミノ−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデン)(2,7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(1−インデン)(2−ジエチルアミノ−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(1−インデン)(2,7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデン)(2−ジエチルアミノ−9−フルオレン)、ジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデン)(2,7−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレン)などが挙げられる。
該遷移金属化合物(A)の具体例として、例えばジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(2−メチル−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−ジメチルアミノ−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2−ジメチルアミノ−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2,7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−ジエチルアミノ−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2−ジエチルアミノ−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2,7−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドなどのジルコニウム化合物、ジルコニウム原子をチタン原子、ハフニウム原子に変えた化合物や上記遷移金属化合物のジクロロ体をジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体に変えた化合物、配位子中の水素原子をメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ベンジル基、フェニル基に変えた化合物などを例示することができるが、これらに限定するものではない。
そして、中でも固有粘度14g/dl以上を有する超高分子量ポリエチレンを容易に製造することを可能とするポリエチレン製造用触媒となることから、RまたはR基に1つ以上のジアルキルアミノ基を含む遷移金属化合物であることが好ましく、特に、固有粘度30g/dl以上の超高分子量ポリエチレンを容易に製造することを可能となるポリエチレン製造用触媒となることから、Mがハフニウム原子である遷移金属化合物であることが特に好ましい。
本発明のポリエチレン製造用触媒を構成するポリメチルアルミノキサン組成物(B)は、ポリメチルアルミノキサンにトリメチルアルミニウムを配合してなるものである。
そして、ポリメチルアルミノキサンは、例えば、以下の一般式で示される単位を含むものを挙げることができる。
−[(Me)AlO]
(式中、mは10〜50の整数を示す。)
ここで、上記一般式で示される単位を含むとは、mが上記範囲内の単数であるポリメチルアルミノキサンまたは複数種類(mが異なる複数の整数からなる場合)のポリメチルアルミノキサンを含むことを意味する。また、該ポリメチルアルミノキサンは、上記単位を含むものであれば、鎖状構造、環状構造、または枝分かれ構造であってもよい。
ポリメチルアルミノキサンが、環状構造をとる場合のアルミニウム含有量の理論値は、46〜47質量%であり、トリメチルアルミニウム中のアルミニウム含有量の理論値は、約38質量%である。すなわち、ポリメチルアルミノキサン組成物中のアルミニウム含量が46質量%以上の場合、ポリメチルアルミノキサンが環状構造であり、かつトリメチルアルミニウム、溶媒などの不純物がほとんど含まれないことになる。
ポリメチルアルミノキサンが直鎖状構造や枝分かれ構造をとる場合、アルミニウム含有量の理論値は、上記一般式のmによって変動するが、環状構造に比べ低下する。
該ポリメチルアルミノキサン組成物(B)は、良好な粒子径の均一性と耐久性を有し、安定な形状のポリエチレンを効率よく製造することが可能となるポリエチレン製造用触媒となることからアルミニウム含有量が36質量%〜43質量%のポリメチルアルミノキサン組成物であることが好ましく、特に38質量%〜41質量%であることが好ましい。
また、該ポリメチルアルミノキサン組成物(B)は、それ自体の耐溶剤性、耐久性が優れ、優れたポリエチレン製造用触媒を提供することが可能となることから、メチル基の総モル数に対するトリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率が12モル%以下であることが好ましく、より好ましくは11モル%以下である。また、トリメチルアルミニウム部位に由来するメチル基のモル分率の下限は、ポリメチルアルミノキサンの形状制御可能な原料となる溶液状ポリメチルアルミノキサンに依存するという理由から、例えば、好ましくは6モル%、より好ましくは8モル%である。
該ポリメチルアルミノキサン組成物(B)の形状は任意であり、中でも取扱い性に優れるポリエチレン製造用触媒を提供することが可能となることから、粒子形状を有するものであることが好ましい。また、ポリメチルアルミノキサン組成物(B)と遷移金属化合物(A)を用いて良好な嵩密度を保持し、微粉重合体生成が抑制されたポリエチレンを得ることができることから、体積基準のメジアン径が1〜200μm、好ましく1〜50μm、より好ましくは1〜40μm、特に1〜30μmである。なお、体積基準のメジアン径および粒度分布は、例えばレーザー回折・散乱法により求めることができる。
該ポリメチルアルミノキサン組成物(B)は、得られるポリエチレン製造用触媒が特にスラリー重合法に適したものとなることから、25℃におけるn−ヘキサンに対する溶解度が2モル%以下のものであることが好ましい。
そして、特に取扱い性、触媒活性等に優れるポリエチレン製造用触媒となることから下記(i)〜(iv)の特性を満足する固体状ポリメチルアルミノキサン組成物であることが好ましい。
(i)アルミニウム含有量が36質量%〜43質量%
(ii)メチル基の総モル数に対するトリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率が12モル%以下
(iii)粒子形状を有し、体積基準のメジアン径が、1〜50μm
(iv)25℃におけるn−ヘキサンに対する溶解度がアルミニウム元素換算で2モル%以下
そして、本発明のポリエチレン製造用触媒を構成するメタロセン系触媒としては、必要に応じてさらに有機アルミニウム化合物(C)を含むものであってもよく、該有機アルミニウム化合物(C)としては、有機アルミニウム化合物と称される範疇に属するものであれば如何なるものも用いることができ、その中でも、特に超高分子量ポリエチレンを生産効率よく製造することが可能なポリエチレン製造用触媒となることから、下記一般式(8)で表される有機アルミニウム化合物であることが好ましい。ここで、有機アルミニウム化合物以外の化合物、例えばホウ素系化合物、亜鉛系化合物を用いた場合、触媒により得られるポリエチレンは、分子量が低いものとなったり、成形加工性に劣るなどの課題を有する場合が見られる。
Figure 2018162384
(式中、Rは各々独立して炭素数1〜20の炭化水素基、水素原子または塩素原子であり、Rの少なくとも一つは、炭素数1〜20の炭化水素基である。)
該有機アルミニウム化合物としては、特に遷移金属化合物(A)を容易にアルキル化することが可能となることから、例えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
本発明のポリエチレン製造用触媒を構成する該遷移金属化合物(A)(以下(A)成分ということもある。)、及び、ポリメチルアルミノキサン組成物(B)(以下、(B)成分ということもある。)、必要により用いられる該有機アルミニウム化合物(C)(以下、(C)成分ということもある。)の使用割合に関しては、ポリエチレン製造用触媒としての使用が可能であれば如何なる制限を受けるものでなく、その中でも、特に超高分子量ポリエチレンを生産効率よく製造することが可能なポリエチレン製造用触媒となることから、(A)成分と(B)成分の重量比が(A成分):(B成分)=10:1〜1:10000にあることが好ましく、特に3:1〜1:1000の範囲であることが好ましい。また、必要に応じて(C)成分を用いる場合の(A)成分と(C)成分の金属原子当たりのモル比は(A成分):(C成分)=100:1〜1:100000の範囲にあることが好ましく、特に1:1〜1:10000の範囲であることが好ましい。
本発明のポリエチレン製造用触媒の調製方法に関しては、該(A)成分及び該(B)成分、必要に応じて該(C)成分を含むポリエチレン製造用触媒を調製することが可能であれば如何なる方法を用いてもよく、例えば各(A)、(B)、(C)成分に関して不活性な溶媒中あるいは重合を行うモノマーを溶媒として用い、混合する方法などを挙げることができる。また、これらの成分を反応させる順番に関しても制限はなく、この処理を行う温度、処理時間も制限はない。また、(A)成分、(B)成分、(C)成分のそれぞれを2種類以上用いてポリエチレン製造用触媒を調製することも可能である。
本発明のポリエチレン製造用触媒を用いて得られるポリエチレンとしては、エチレンの単独重合のみならず他のオレフィンとの共重合であってもよく、これら重合により得られるポリエチレンは、単独重合体のみならず共重合体も含む意味で用いられる。
本発明のポリエチレン製造用触媒を用いポリエチレンを製造する際の製造方法としては、例えば溶液重合法、塊状重合法、気相重合法、スラリー重合法等の方法を挙げることができ、その中でも、特に粒子形状の整ったポリエチレン系重合体を効率よく安定的に製造することが可能となることから気相重合法あるいはスラリー重合法であることが好ましい。また、気相重合法、スラリー重合法に用いる溶媒としては、一般に用いられている有機溶媒であればいずれでもよく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられ、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキセンなどのオレフィンを溶媒として用いることもできる。
また、ポリエチレンを製造する際にエチレンとの共重合に用いる他のオレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン、スチレンおよびスチレン誘導体、ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の共役および非共役ジエン、シクロブテン等の環状オレフィン等が挙げられる。さらに、エチレンとプロピレンとスチレン、エチレンと1−ヘキセンとスチレン、エチレンとプロピレンとエチリデンノルボルネンのように、3種以上の成分を用いた共重合体とすることもできる。
本発明のポリエチレン製造用触媒によりポリエチレンを製造する際の重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件については任意に選択可能であり、その中でも、重合温度30〜105℃、重合時間10秒〜20時間、重合圧力常圧〜100MPaの範囲で行うことが好ましい。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて、2段以上に分けて行うことも可能である。また、重合終了後に得られるポリエチレンは、従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥して得ることができる。
本発明のポリエチレン製造用触媒は、特に超高分子量ポリエチレンを製造するのに適したものであり、得られるポリエチレンとしては、超高分子量ポリエチレンの特性が発揮される範囲となることから固有粘度9dL/g以上又はMvが100万以上であることが好ましい。
また、本発明のポリエチレン製造用触媒は、担体としてケイ素化合物あるいはマグネシウム化合物を用いないことから、(超高分子量)ポリエチレンにケイ素化合物あるいはマグネシウム化合物が残留することなく、成形加工性等に影響を及ぼすことはない。
尚、遷移金属化合物(A)にケイ素原子を含んでいた場合、その量は担体としてケイ素化合物あるいはマグネシウム化合物を使用した場合と比較して、顕著に少ない量であるため、(超高分子量)ポリエチレンの特性に影響を及ぼすことはない。
本発明の特定の構造を有する遷移金属化合物(A)及びポリメチルアルミノキサン組成物(B)、必要に応じて有機アルミニウム化合物(C)を含むメタロセン系触媒であるポリエチレン製造用触媒は、機械的特性、耐摩耗性、成形性に優れ、ケイ素化合物あるいはマグネシウム化合物を含まない(超高分子量)ポリエチレンを効率よく安定的に製造することが可能となる。
以下に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により制限されるものではない。なお、断りのない限り、用いた試薬等は市販品、あるいは既知の方法に従って合成したものを用いた。
ポリエチレン製造用触媒の調製、ポリエチレンの製造および溶媒精製は全て不活性ガス雰囲気下で行った。ポリメチルアルミノキサン組成物は東ソーファインケム(株)製を用いるか、引用文献2、3または4に記載の方法で調製したものを用いた。トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(20wt%)は東ソーファインケム(株)製を用いた。
実施例におけるポリメチルアルミノキサン組成物の諸物性は、引用文献2、3及び4に記載の測定方法で測定した。
さらに、実施例におけるポリエチレンの諸物性は、以下に示す方法により測定した。
〜固有粘度の測定〜
ウベローデ型粘度計を用い、ODCB(オルトジクロルベンゼン)を溶媒として、135℃において、超高分子量ポリエチレン濃度0.005wt%〜0.01wt%で測定した。
〜粘度換算分子量〜
固有粘度([η](dl/g))と粘度換算分子量(Mv(×10000))の下記関係式に基づき算出した。
[η]=5.05×10−4×(Mv)0.693
〜ポリエチレンのケイ素およびマグネシウム含有量〜
試料を灰化した後、アルカリ溶融し、ICP発光分光分析法(ICP−AES)にて定量した。
実施例1
(1)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(東ソーファインケム(株)製、アルミニウム含有量:41.3質量%、トリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率:11モル%、メジアン径:5.6μm、n−ヘキサン可溶部:0.2モル%)1.31g(アルミニウム原子:20mmol)に、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを75.6mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1200ml、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(1)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を14.9ml(固形分95mg、Hf元素:7μmol相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで61gのポリエチレンを得た(活性:640g/g触媒、8kg/mmolHf元素)。得られたポリエチレン単独重合体は高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかった。物性は表1に示す。
実施例2
(1)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(東ソーファインケム(株)製、アルミニウム含有量:41.3質量%、トリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率:11モル%、メジアン径:5.6μm、n−ヘキサン可溶部:0.2モル%)1.31g(アルミニウム原子:20mmol)に、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを55.7mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1200ml、(1)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を14.9ml(固形分95mg、Zr元素:7μmol相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで96gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:1010g/g触媒、13kg/mmolZr元素)。得られたポリエチレン単独重合体は高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかった。物性は表1に示す。
実施例3
(1)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(東ソーファインケム(株)製、アルミニウム含有量:41.3質量%、トリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率:11モル%、メジアン径:5.6μm、n−ヘキサン可溶部:0.2モル%)1.31g(アルミニウム原子:20mmol)に、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−ジメチルアミノ−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを60.0mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1200ml、(1)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を5.0ml(固形分32mg、Zr元素:2μmol相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで169gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:5260g/g触媒、69kg/mmolZr元素)。得られたポリエチレン単独重合体は高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかった。物性は表1に示す。
実施例4
(1)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(東ソーファインケム(株)製、アルミニウム含有量:41.3質量%、トリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率:11モル%、メジアン径:5.6μm、n−ヘキサン可溶部:0.2モル%)1.31g(アルミニウム原子:20mmol)に、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−ジメチルアミノ−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを60.0mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1200ml、(1)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を2.0ml(固形分13mg、Zr元素:1μmol相当)加え、70℃に昇温後、分圧が1.0MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで165gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:13020g/g触媒、171kg/mmolZr元素)。得られたポリエチレン単独重合体は高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかった。物性は表1に示す。
実施例5
(1)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(東ソーファインケム(株)製、アルミニウム含有量:41.3質量%、トリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率:11モル%、メジアン径:5.6μm、n−ヘキサン可溶部:0.2モル%)1.31g(アルミニウム原子:20mmol)に、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−ジメチルアミノ−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを68.7mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1200ml、(1)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を5.0ml(固形分32mg、Hf元素:2μmol相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで189gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:5960g/g触媒、78kg/mmolHf元素)。得られたポリエチレン単独重合体は高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかった。物性は表1に示す。
実施例6
(1)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(東ソーファインケム(株)製、アルミニウム含有量:41.3質量%、トリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率:11モル%、メジアン径:5.6μm、n−ヘキサン可溶部:0.2モル%)1.31g(アルミニウム原子:20mmol)に、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを78.6mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1200ml、(1)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を5.0ml(固形分32mg、Hf元素:2μmol相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで219gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:6910g/g触媒、91kg/mmolHf元素)。得られたポリエチレン単独重合体は高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかった。物性は表1に示す。
実施例7
(1)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(東ソーファインケム(株)製、アルミニウム含有量:41.3質量%、トリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率:11モル%、メジアン径:5.6μm、n−ヘキサン可溶部:0.2モル%)1.31g(アルミニウム原子:20mmol)に、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−ジメチルアミノ−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを60.0mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにNaCl400gを投入し、2時間、90℃で真空乾燥し、乾燥窒素を2時間緩やかに流通させた。そこへ20%トリイソブチルアルミニウムを5.0ml投入し、50℃で2時間撹拌後に、(1)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を30.1ml(固形分193mg、Zr元素:15μmol相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンの気相重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、2リットルの蒸留水に投入し、ろ過後、パウダーを乾燥することで131gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:680g/g触媒、9kg/mmolZr元素)。得られたポリエチレン単独重合体は高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかった。物性は表1に示す。
実施例8
(1)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(アルミニウム含有量:40.3質量%、トリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率:10モル%、メジアン径:28.3μm、n−ヘキサン可溶部:0.2モル%)1.34g(アルミニウム原子:20mmol)に、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−ジメチルアミノ−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを60.0mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1200ml、(1)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を5.0ml(固形分33mg、Zr元素:2μmol相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで170gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:5220g/g触媒、70kg/mmolZr元素)。得られたポリエチレン単独重合体はさ高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかった。物性は表1に示す。
実施例9
(1)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(アルミニウム含有量:38.4質量%、トリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率:12モル%、メジアン径:10.5μm、n−ヘキサン可溶部:0.5モル%)1.41g(アルミニウム原子:20mmol)に、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−ジメチルアミノ−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを60.0mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1200ml、(1)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を5.0ml(固形分34mg、Zr元素:2μmol相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで189gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:5490g/g触媒、77kg/mmolZr元素)。得られたポリエチレン単独重合体は高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかった。物性は表1に示す。
実施例10
(1)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(東ソーファインケム(株)製、アルミニウム含有量:41.3質量%、トリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率:11モル%、メジアン径:5.6μm、n−ヘキサン可溶部:0.2モル%)1.31g(アルミニウム原子:20mmol)に、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを75.6mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1200ml、(1)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を14.9ml(固形分95mg、Hf元素:7μmol相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで40gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:420g/g触媒、6kg/mmolHf元素)。得られたポリエチレン単独重合体は、トリイソブチルアルミニウムを用いなかったことで活性の低下が見られたが、高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかった。物性は表1に示す。
比較例1
(1)触媒の懸濁液の調製
ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドの代わりに、ビス(シクロペンンタジエニル)ジルコニウムジクロライド 29.2mgを用いた以外、実施例1と同様に触媒を調製した。
(2)ポリエチレン系重合体の製造
(1)で得られた触媒の懸濁液を6.6ml(固形分42mg、Zr元素:3μmol相当)加えた以外、実施例1と同様にエチレンのスラリー重合を行った。スラリーを濾別後、乾燥することで25gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:590g/g触媒、8kg/mmolZr元素)。得られたポリエチレン単独重合体は、形状は、高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかったが、固有粘度[η]が1.8g/dlと低分子量のポリエチレンであった。その他の物性は表1に示す。
比較例2
(1)触媒の懸濁液の調製
ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ(t−ブチル)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドの代わりに、ビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド 39.2mgを用いた以外、実施例1と同様に触媒を調製した。
(2)ポリエチレン系重合体の製造
(1)で得られた触媒の懸濁液を5.0ml(固形分32mg、Zr元素:2μmol相当)加えた以外、実施例1と同様にエチレンのスラリー重合を行った。スラリーを濾別後、乾燥することで20gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:630g/g触媒、8kg/mmolZr元素)。得られたポリエチレン単独重合体は、形状は、高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかったが、固有粘度[η]が1.8g/dlと低分子量のポリエチレンであった。その他の物性は表1に示す。
比較例3
(1)触媒の懸濁液の調製
ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドの代わりに、エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド 42.6mgを用いた以外、実施例1と同様に触媒を調製した。
(2)ポリエチレン系重合体の製造
(1)で得られた触媒の懸濁液を5.7ml(固形分36mg、Zr元素:3μmol相当)加えた以外、実施例1と同様にエチレンのスラリー重合を行った。スラリーを濾別後、乾燥することで20gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:550g/g触媒、7kg/mmolZr元素)。得られたポリエチレン単独重合体は、形状は、高い流動性を示し、重合容器への付着は見られなかったが、固有粘度[η]が1.6g/dlと低分子量のポリエチレンであった。その他の物性は表1に示す。
比較例4
(1)触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(アルミニウム含有量:37.8質量%、メチル分率:13モル%、メジアン径:300μm以上、n−ヘキサン可溶部:4.2モル%)1.43g(アルミニウム原子:20mmol)に、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを75.6mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン系(共)重合体製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレン系重合体の製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1200ml、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(1)で得られた触媒の懸濁液を16.3ml(固形分114mg、Hf元素:8μmol相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで50gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:440g/g触媒、6kg/mmolHf元素)。得られたポリエチレン単独重合体は、塊状の不定型なものが得られ、重合容器への付着が見られた。物性は表1に示す。
比較例5
(1)触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(アルミニウム含有量:33.6質量%、メチル分率:13モル%、メジアン径:550μm以上、n−ヘキサン可溶部:3.5モル%)1.61g(アルミニウム原子:20mmol)に、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを75.6mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレン系重合体の製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1200ml、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(1)で得られた触媒の懸濁液を14.8ml(固形分116mg、Hf元素:7μmol相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで50gのポリエチレン単独重合体を得た(活性:430g/g触媒、7kg/mmolHf元素)。得られたポリエチレン単独重合体は、塊状の不定型なものが得られ、重合容器への付着が見られた。物性は表1に示す。
実施例11
(1)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された100mlのフラスコを窒素置換した後に固体状ポリメチルアルミノキサン(東ソーファインケム(株)製、アルミニウム含有量:41.3質量%、メチル分率:11モル%、メジアン径:5.6μm、n−ヘキサン可溶部:0.2モル%)1.31g(アルミニウム原子:20mmol)に、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、ヘキサンを50ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを78.6mg添加して60℃で1時間攪拌した。25℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、20mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:0.64wt%)。
(2)ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1200ml、1−ヘキセンを4.0g、(1)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を10.0ml(固形分32mg、Hf元素:2μmol相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで137gのポリエチレン共重合体を得た(活性:2150g/g触媒、28kg/mmolHf元素)。得られたエチレン/1−ヘキセン共重合体は高い流動性を示し、重合容器への付着も見られなかった。物性は表1に示す。
Figure 2018162384
本発明のポリエチレン製造用触媒は、ライニング材、食品工業のライン部品、機械部品、スポーツ用品、医療・食品包装等の用途に有用な機械的特性、耐摩耗性、成形性、品質、クリーン性に優れる(超高分子量)ポリエチレンを効率よく安定的に製造することが可能となることから、その産業上の利用可能性は極めて高いものである。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表される遷移金属化合物(A)、
    Figure 2018162384
    [式中、Mはチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Xは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、上記炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換したものであり、R1は一般式(2)、(3)または(4)、
    Figure 2018162384
    Figure 2018162384
    Figure 2018162384
    (式中、R4は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルキルアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、上記炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換したものである。)
    は一般式(5)
    Figure 2018162384
    (式中、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、上記炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換したものである。)
    で表されるMに配位する配位子であり、RとRはMと一緒にサンドイッチ構造を形成し、Rは一般式(6)または(7)
    Figure 2018162384
    Figure 2018162384
    (式中、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、上記炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換したものであり、Mはケイ素原子、ゲルマニウム原子または錫原子である。)
    で表され、RとRを架橋するように作用しており、nは1〜5の整数である。]、
    及び、ポリメチルアルミノキサンにトリメチルアルミニウムを配合してなるポリメチルアルミノキサン組成物(B)を含むメタロセン系触媒であることを特徴とするポリエチレン製造用触媒。
  2. ポリメチルアルミノキサン組成物(B)が、下記(i)〜(iv)の特性を満足する固体状ポリメチルアルミノキサン組成物であることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン製造用触媒。
    (i)アルミニウム含有量が36質量%〜43質量%
    (ii)メチル基の総モル数に対するトリメチルアルミニウム部位に由来するメチル分率が12モル%以下
    (iii)粒子形状を有し、体積基準のメジアン径が1〜50μm
    (iv)25℃におけるn−ヘキサンに対する溶解度がアルミニウム元素換算で2モル%以下
  3. さらに、有機アルミニウム化合物(C)を含むメタロセン系触媒であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリエチレン製造用触媒。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリエチレン製造用触媒の存在下、気相重合法又はスラリー重合法プロセスによりエチレン系単量体の重合を行い、粘度換算分子量(Mv)が100万以上である超高分子量ポリエチレンを製造することを特徴とするポリエチレンの製造方法。
  5. 粘度換算分子量(Mv)が100万以上であり、ケイ素化合物及びマグネシウム化合物を含まないことを特徴とする超高分子量ポリエチレン。
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