JP2018162349A - インクジェット記録用水系インク組成物および色材液 - Google Patents

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Abstract

【課題】皮膚感作性のおそれがなく安全であり、防腐性能に優れ、かつ吐出安定性と保存安定性が高いインクジェット記録用水系インク組成物および色材液を提供する。【解決手段】本発明に係るインクジェット記録用水系インク組成物および色材液は、ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種と、水溶性有機溶剤と、水と含むことを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録用水系インク組成物および色材液に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。しかし、水系のインク組成物(以下、単に「インク」ともいう。)は、保存している間に微生物が増殖する場合がある。インク中で微生物が増殖すると、インクのpHが低下したり、インク成分の沈降等が発生し、インクの劣化やノズルの目詰まりを引き起こすおそれがある。このため、インクの防腐性について種々の検討がなされており、また、人体や環境等に対する配慮の点から、殺生物性の防腐剤を使用せずにインクに防腐性能を持たせることが待ち望まれている。
そこで、例えば、特許文献1には、インクに用いる防腐・抗菌剤として、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを用いることが開示されている。また、例えば、特許文献2には、インクジェット用水性顔料インクに防腐防黴剤としてプロキセルXL2Sを混合することが開示されている。更に、特許文献3には、防腐剤・防カビ剤として安息香酸ナトリウム等を含み、更に湿潤剤としてグリセリンエーテル化合物を含む顔料分散液を加熱処理して得られた水性インク組成物が開示されている。
特開2011−046624号公報 特開2003−183558号公報 特開2010−222417号公報
しかしながら、上記の防腐・防カビ剤は殺生物性があり、これらを含むインクを用いてラベル印刷や捺染印刷すると、印刷物が皮膚に触れたときに使い方によっては皮膚感作性を生じるおそれがある。例えば、上記の防腐・防カビ剤の微生物に対する最小発育阻止濃度は数10〜数100ppmであるため、インク添加時の濃度は最大でも500ppm程度であり、インク自体の安全性は高い。しかし、印刷して液体成分が分離した後は、防腐・防カビ剤が印刷面で濃縮し、インク添加時の10〜20倍程の濃度となる。
また、上記の防腐・防カビ剤は、防腐性を保持するために揮発性や乾燥後の再溶解性が低く、印刷面内に残留しやすい。したがって、例えば、印刷基材がフィルムの場合には印刷面表面の防腐剤濃度が高くなりやすく、ラベル印刷やパッケージ印刷、捺染印刷で得られた印刷物は使用時に肌に接触しやすいことから、これらの用途ではより安全性の高いインクが求められている。
更に、特許文献3で配合されている安息香酸ナトリウムは、比較的安全性が高い防腐剤・防カビ剤であるが、より安全性の高い材料が求められている。また、安息香酸ナトリウムはイオン性のため、インクに添加すると染料の不溶化や分散顔料の凝集を招きやすく、インクの保存安定性を損なう可能性がある。
本発明に係る幾つかの態様は、上述の課題の少なくとも一部を解決することで、皮膚感作性のおそれがなく安全であり、防腐性能に優れ、かつ吐出安定性と保存安定性が高いイ
ンクジェット記録用水系インク組成物および色材液を提供することにある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係るインクジェット記録用水系インク組成物の一態様は、
ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種と、水溶性有機溶剤と、水と含むことを特徴とする。
上記適用例によれば、インクがビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種と水溶性有機溶剤を含むことにより、インクは殺生物性の防腐剤を使用することなしに、防腐性を有するようになる。また、インクが水溶性有機溶剤と、水とを含むことにより、ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体をインクに可溶化することができるため、インクは吐出安定性と保存安定性を有する。したがって、皮膚感作性のおそれがなく安全であり、防腐性能に優れ、かつ吐出安定性と保存安定性が高いインクジェット記録用水系インク組成物を提供することができる。
[適用例2]
上記適用例において、
さらに色材を含み、
前記色材は、顔料および染料からなる群より選択される少なくとも1種であることができる。
上記適用例によれば、色材として顔料および染料からなる群より選択される少なくとも1種を含むインクジェット記録用水系インク組成物においても、殺生物性の防腐剤を使用することなしにインクに防腐性能を持たせたインクジェット記録用水系インク組成物を提供することができる。
[適用例3]
上記適用例において、
前記ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種の含有量が、0.01質量%以上1.0質量%以下であることができる。
上記適用例によれば、ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種の含有量が、0.01質量%以上1.0質量%以下であることにより、防腐性能と、吐出安定性および保存安定性の両立が可能となる。
[適用例4]
上記適用例において、
前記水の含有量が、60質量%以上であることができる。
上記適用例によれば、水の含有量が60質量%以上であることにより、インクを比較的低粘度とすることができる。
[適用例5]
上記適用例において、
前記水溶性有機溶剤は、水−オクタノール分配係数が0.0以上1.5以下であることができる。
上記適用例によれば、水溶性有機溶剤の水−オクタノール分配係数が0.0以上1.5以下であることにより、水溶性の低いビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体をインクに可溶化し、異物発生等が抑制され、インクの保存安定性が向上する。また、水溶性有機溶剤の水−オクタノール分配係数が0.0以上1.5以下であることにより、水溶性有機溶剤も防腐性を有するが、上記のビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体と組み合わせることで、水溶性有機溶剤単独よりも少ない配合量でインクの防腐性能を得ることができる。このため、保湿剤等の他の溶剤を増量することが可能となり、吐出安定性の向上が可能となる。
[適用例6]
上記適用例において、
前記水溶性有機溶剤が、ジオール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤およびグリセリンエーテル系溶剤から選択される少なくとも1種であることができる。
上記適用例によれば、水溶性有機溶剤が、ジオール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤およびグリセリンエーテル系溶剤から選択される少なくとも1種であることにより、水溶性の低いビニルフェノール誘導体をインクに可溶化し、異物発生等が抑制され、インクの保存安定性が向上する。また、ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体と組み合わせることで、水溶性溶剤単独よりも少ない配合量でインクの防腐性能を得ることができる。このため、保湿剤等の他の溶剤を増量することが可能となり、吐出安定性の向上が可能となる。
[適用例7]
上記適用例において、
前記水溶性有機溶剤の含有量が、0.5質量%以上15質量%以下であることができる。
上記適用例によれば水溶性有機溶剤の含有量が、0.5質量%以上15質量%以下であることにより、保湿剤等の他の溶剤を増量することが可能となり、吐出安定性の向上が可能となる。
[適用例8]
上記適用例において、
前記ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体以外の殺生物性の抗菌剤または防かび剤を、1質量%を超えて含まないことが好ましい。
上記適用例によれば、前記ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体以外の殺生物性の抗菌剤または防かび剤を、1質量%を超えて含まない場合であっても、十分にインクに防腐性能を持たせることができる。
[適用例9]
本発明に係る色材液の一態様は、
ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種と、水溶性有機溶剤と、水と、色材と、含むことを特徴とする。
上記適用例によれば、色材液がビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種と水溶性有機溶剤を含むことにより、色材液は殺生物性の防腐剤を使用することなしに、防腐性を有するようになる。また、色材液が水溶性有機溶剤と、水とを含むことにより、ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体を色
材液に可溶化することができる。
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。また、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。
1.インクジェット記録用水系インク組成物および色材液
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物(以下、「インク」ともいう。)および色材液は、ビニルフェノール誘導体と、水溶性有機溶剤と、水と含むことを特徴とする。以下、本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物および色材液に含まれる成分、および含まれ得る成分について説明する。
なお、本実施形態において、色材液はインクの原料液として用いられるものであり、そのまま、もしくは適宜水や溶媒、その他の添加剤を加えて混合することにより、インクとすることができる。このため、以下では、主にインクジェット記録用水系インク組成物を例に挙げて説明する。
1.1.ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含む。
ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体は、フェノール部分が防腐機能を有する。このため、本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含むことにより、インクは殺生物性の防腐剤を添加しなくても防腐性を有するようになる。また、インクが水溶性有機溶剤と、水とを含むことにより、ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体をインクに可溶化することができるため、インクは吐出安定性と保存安定を有する。したがって、防腐性能に優れ、かつインクの吐出安定性と保存安定性が高いインクジェット記録用水系インク組成物を提供することができる。また、皮膚感作性のおそれがなく安全であるため、特に、ラベル印刷や捺染印刷に好適なインクとなる。
上記ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体としては、防腐機能を有し、水溶性有機溶剤と水との混合物に可溶であれば制限なく使用することができる。そのようなビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体としては、フェノール骨格を有するビニルモノマーが挙げられ、例えば、o−ビニルフェノール、m−ビニルフェノール、p−ビニルフェノール、ヒドロキシ−α−メチルスチレン、メタクリル酸−4−ヒドロキシフェニル、p−ヒドロキシ−2−メチルアクリルアニリド、アクリル酸−4−ヒドロキシフェニル、p−ヒドロキシけい皮アルコール、4−ヒドロキシけい皮酸、p−シナピルアルコール、コニフェリルアルコール等が挙げられる。
上記のビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
また、上記のビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体の含有量は、インクジェット記録用水系インク組成物の総質量(100質量%)に対して、好ましくは0.01質量%以上1.0質量%以下であり、より好ましくは0.02質量%以上0.9質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以上0.75質量%以下である。ビニルフェノール誘導体の含有量が上記範囲内であることにより、更にインクに防腐性能を持たせることができるとともに、インクの粘度をインクジェット記録に適した粘度とすることができ、
インクジェット記録の際の吐出が安定する。さらに、インクの保存安定性が向上する。
1.2.水溶性有機溶剤
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、水溶性有機溶剤を含有する。
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物で用いる水溶性有機溶剤としては、水−オクタノール分配係数が0.0以上1.5以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤として、水−オクタノール分配係数が0.0以上1.5以下であることにより、水溶性の低いビニルフェノール誘導体をインク中に可溶化することができる。このため、異物発生等が抑制され、インクの保存安定性を向上させることができる。また、水溶性有機溶剤の水−オクタノール分配係数が0.0以上1.5以下であることにより、水溶性有機溶剤も防腐性を有し、また、上記のビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体と組み合わせることで、水溶性溶剤単独よりも少ない含有量でインクの防腐性能を得ることができる。このため、保湿剤等の他の溶剤を増量することが可能となり、インクの粘度をインクジェット記録に適した粘度とすることができ吐出安定性の向上が可能となる。
ここで、水−オクタノール分配係数、つまりlogP値とは、OECD Test Guideline 107で定義される値をいう。logP値は、高いほど疎水性が高く、低いほど親水性が高いことを示す。水−オクタノール分配係数が0.0以上1.5以下である水溶性有機溶剤は、水溶性有機溶剤それ自体も防腐性能を有する。
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物において、水溶性有機溶剤の水−オクタノール分配係数は、好ましくは0.1以上1.4以下であり、より好ましくは0.2以上1.2以下である。水−オクタノール分配係数が前記範囲である場合には、インクジェット記録用水系インク組成物の防腐性能を十分に確保し、また、水溶性の低いビニルフェノール誘導体をインク中に可溶化することができる。
水−オクタノール分配係数が0.0以上1.5以下の水溶性有機溶剤としては、特に限定されないが、例えば、ジオール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤およびグリセリンエーテル系溶剤が挙げられる。ジオール系溶剤としては、例えば、1,2−ペンタンジオール(logP:0.01)、1,2−ヘキサンジオール(logP:0.70)、1,3−ヘキサンジオ−ル(logP:0.28)、1,2−ヘプタンジオール(logP:1.0)、1,2−オクタンジオール(logP:1.32)等が挙げられる。グリコールエーテル系溶剤としては、例えば、ブチルトリグリコール(logP:0.5)、ブチルジグリコール(logP:0.56)、プロピレングリコールモノプロピルエーテル(logP:0.61)、ジプロピレングリコ−ルモノプロピルエーテル(logP:0.60)、プロピレングリコ−ルモノブチルエーテル(logP:1.14)等が挙げられる。グリセリンエーテル系溶剤としては、例えば、3−ブトキシ−1,2−プロパンジオール(logP:0.59)、3−ペンチルオキシ−1,2−プロパンジオール(logP:0.83)、3−(ヘキシルオキシ)−1,2−プロパンジオール(logP:1.36)等が挙げられる。
これらの溶剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。これらの中でも、少量で防腐性能を確保できることから、特に、1,2−ペンタンジオールや3−(ヘキシルオキシ)−1,2−プロパンジオールを用いることが好ましい。
水−オクタノール分配係数が0.0以上1.5以下の水溶性有機溶剤の含有量は、他の成分との相溶性や吐出安定性、保存安定性および防腐性能の確保の観点から、インクジェット記録用水系インク組成物の総量(100質量%)に対して、0.5質量%以上15質
量%以下であることが好ましく、より好ましくは1.0質量%以上12質量%以下であり、さらに2.0質量%以上10質量%以下である。水溶性有機溶剤の含有量が、0.5質量%以上15質量%以下であることにより、インクジェット記録用水系インク組成物の防腐性能を十分に確保するとともに、保湿剤等の他の溶剤を増量することが可能となり、吐出安定性の向上が可能となる。
1.3.水
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、水を含む。水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、インクジェット記録用水系インク組成物を長期保存する場合に細菌類や真菌類の発生を防止することができる。
水の含有量は、インクジェット記録用水系インク組成物の総量(100質量%)に対して、好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは65質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%以上である。水の含有量が60質量%以上であることにより、インクジェット記録用水系インク組成物が比較的低粘度となる。また、水の含有量が60質量%以上であることにより、上記水溶性有機溶剤との相溶性が向上し、インクジェット記録用水系インク組成物の吐出安定性および保存安定性が向上する。また、水の含有量の上限は、インクジェット記録用水系インク組成物の総量に対して、好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは85質量%以下であり、さらに好ましくは80質量%以下である。
1.4.色材
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、色材を含んでもよい。色材としては、顔料および染料のいずれも用いることができる。
顔料としては、例えば、無機顔料、有機顔料等があげられる。無機顔料としては、特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ等が挙げられる。
有機顔料としては、特に限定されないが、例えば、キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料等が挙げられる。
上記顔料は、ビニルフェノール誘導体、水分散性樹脂や界面活性剤から選ばれる分散剤を用いて顔料分散して用いてもよく、あるいはオゾン、次亜塩素酸、発煙硫酸等により、顔料表面を酸化、あるいはスルホン化して自己分散顔料として用いてもよい。
上記顔料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
染料としては、特に限定されないが、例えば、水溶解系としては、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が挙げられ、水分散系としては、分散染料、油溶染料等が挙げられる。より具体的には、酸性染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー17、23、42、44、79、142、C.I.アシッドレッド52、80、82、249、254、289、C.I.アシッドブルー9、45、249、C.I.アシッドブラック 1、2、24、94等、直接染料としては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー
1、12、24、33、50、55、58、86、132、142、144、173、C.I.ダイレクトレッド1、4、9、80、81、225、227、C.I.ダイレクトブルー1、2、15、71、86、87、98、165、199、202、C.I.ダイレクトブラック19、38、51、71、154、168、195、C.I.ダイレクトブルー 2、3、8、10、12、31、35、63、116、130、149、199、230、231等、反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブイエロー2、7、15、22、37、42、57、69、76、81、95、102、125、135、C.I.リアクティブレッド2、14、24、32、55、79、106、111、124、C.I.リアクティブブルー2、13、21、38、41、50、69、72、109、120、143、C.I.リアクティブブラック3、4、5、8、13、14、31、34、35、39等、塩基性染料としては、例えば、C.I.ベーシックイエロー1、2、13、19、21、25、32、36、40、51、C.I.ベーシックレッド1、5、12、19、22、29、37、39、92、C.I.ベーシックブルー1、3、9、11、16、17、24、28、41、45、54、65、66、C.I.ベーシックブラック2、8等、分散染料としては、例えば、C.I.ディスパースレッド60、82、86、86:1、167:1、279、C.I.ディスパースイエロー64、71、86、114、153、233、245、C.I.ディスパースブルー27、60、73、77、77:1、87、257、367、C.I.ディスパースバイオレット26、33、36、57、C.I.ディスパースオレンジ30、41、61等、油溶染料としては、例えば、C.I.ソルベントイエロー16、21、25、29、33、51、56、82、88、89、150、163、C.I.ソルベントレッド7、8、18、24、27、49、109、122、125、127、130、132、135、218、225、230、C.I.ソルベントブルー14、25、35、38、48、67、68、70、132、C.I.ソルベントブラック3、5、7、27、28、29、34等が挙げられる。
染料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。さらに、染料と顔料を混合して用いてもよい。
色材の含有量は、用途に応じて適宜調整することができるが、インクジェット記録用水系インク組成物の総量(100質量%)に対して、好ましくは0.10質量%以上30.0質量%以下であり、より好ましくは0.20質量%以上20.0質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以上10.0質量%以下である。
1.5.保湿剤
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、保湿剤(湿潤剤)をさらに含むことができる。保湿剤としては、一般にインクジェット記録用インク組成物に用いられるものであれば、特に限定されず使用可能である。保湿剤の標準沸点は、好ましくは180℃以上であり、蒸発乾燥型インクに用いるインクジェット記録用水系インク組成物では標準沸点範囲180℃以上250℃以下であることがより好ましく、浸透乾燥型インクに用いるインクジェット記録用水系インク組成物では200℃以上であることがより好ましい。標準沸点が上記範囲内であることにより、インク組成物に良好な保水性及び湿潤性を付与することができる。
上記保湿剤としては、特に限定されないが、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、トリプロピレングリコール、イソブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、メソエリスリトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどのポリオ
ール類、2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等のラクタム類、尿素、チオ尿素、エチレン尿素、1,3−ジメチルイミダゾリジノン類等の尿素誘導体、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の単糖類、二糖類、オリゴ糖類及び多糖類及びこれらの糖類の誘導体、グリシン、トリメチルグリシンのベタイン類等が挙げられる。これらの中でも、特に、グリセリンやトリメチロールプロパンを用いることが好ましい。
保湿剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
保湿剤の含有量は、用途に応じて適宜調整することができるが、本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物の総量(100質量%)に対して、好ましくは5.0質量%以上30質量%以下であり、より好ましくは7質量%以上25質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以上20質量%以下である。
1.6.表面張力調整剤
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、表面張力調整剤をさらに含むことができる。表面張力調整剤は、水溶解時に表面張力を低下させてインクの印刷用基材、吐出流路や吐出ヘッドに対する濡れ性を調整するために用いられる。本実施形態において、表面張力調整剤は、低表面張力性の水溶性溶剤および界面活性剤から選ばれる。
低表面張力性の水溶性溶剤としては、特に限定されないが、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの低級アルコール類、ブチレングリコール、1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノエーテル類が用いられる。界面活性剤系としては、特に限定されないが、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤から適宜選択することができる。特に、界面活性が高く、気泡性の少ないアセチレングリコール系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤を用いることが好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、オルフィンE1004、E1010、E1020、PD−001、PD−002W、PD−004、PD−005、EXP.4200、EXP.4123、EXP.4300(以上、いずれも日信化学工業株式会社製商品名)、サーフィノール440、465、485、CT111、CT121、TG、GA、ダイノール604、607、オルフィン104シリーズやオルフィンE1010等のEシリーズ(以上、いずれもエアープロダクツジャパン社(Air Products Japan, Inc.)製商品名)、アセチレノールE40、E60、E100(以上、いずれも川研ファインケミカル株式会社製商品名)等が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等が挙げられる。シリコーン系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−349(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−
6011、KF−6012、(以上商品名、信越化学株式会社製)、シルフェイスSAG002、005、503A、008(以上商品名、日信化学工業株式会社製)等が挙げられる。
表面張力調整剤の含有量は、本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物の総量(100質量%)に対して、好ましくは0.10質量%以上2.5質量%以下であり、より好ましくは0.20質量%以上1.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.40質量%以上1.25質量%以下である。表面張力調整剤の含有量が上記範囲内であることにより、インクジェット記録用水系インク組成物の記録媒体に対する濡れ性を適切に調整することができる。
1.7.定着樹脂
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、定着樹脂を含むことができる。定着樹脂は、主に色材が顔料の場合に添加し、記録媒体に対する顔料の定着性を向上するために用いる。
定着樹脂としては、特に限定されないが、例えば、水溶性樹脂、水分散性樹脂のいずれも用いることができ、具体的には、アクリル系重合体、例えば、ポリアクリル酸エステル若しくはその共重合体、ポリメタクリル酸エステル若しくはその共重合体、ポリアクリロニトリル若しくはその共重合体、ポリシアノアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、またはポリメタクリル酸;ポリオレフィン系重合体、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレン若しくはそれらの共重合体、石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、またはテルペン樹脂;酢酸ビニル・ビニルアルコール系重合体、例えば、ポリ酢酸ビニル若しくはその共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、またはポリビニルエーテル;含ハロゲン系重合体、例えば、ポリ塩化ビニル若しくはその共重合体、ポリ塩化ビニリデン、含窒素ビニル系重合体、例えば、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピロリドン若しくはその共重合体、ポリビニルピリジン、またはポリビニルイミダゾール;ジエン系重合体、例えば、ポリブタジエン若しくはその共重合体、ポリクロロプレン、またはポリイソプレン(ブチルゴム);あるいはその他の開環重合型樹脂、縮合重合型樹脂、または天然高分子樹脂等を用いることができる。
定着樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
定着樹脂の含有量は、用途に応じて適宜調整することができるが、インクジェット記録用水系インク組成物の総量に対して、好ましくは1.5質量%以上5質量%以下である。定着樹脂の含有量が上記範囲内であることにより、記録媒体に対する顔料の密着性が向上する。
1.8.pH調整剤
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、インクのpHを調整する目的で、pH調整剤をさらに含むことができる。pH調整剤としては、特に限定されないが、例えば、有機塩基としてトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、有機酸としてアジピン酸、クエン酸、コハク酸、乳酸等が挙げられる。
pH調整剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
pH調整剤の含有量は適宜調整することができるが、好ましくはインクpH7.0以上
10.0以下になるように添加することができる。
1.9.その他の成分
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、その保存安定性及びヘッドからの吐出安定性を良好に維持したり、目詰まり改善のために、又はインクジェット記録用水系インク組成物の劣化を防止するために、溶解助剤、粘度調整剤、酸化防止剤、及び分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤等の、種々の添加剤を適宜添加することもできる。
なお、本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、上記のビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種と、水溶性有機溶剤とを含むことにより、殺生物性の防腐剤を別に使用しなくても、インクに防腐性能を持たせることができる。したがって、従来の水系インク組成物で使用されているような、殺生物性の抗菌剤、殺菌剤、防かび剤、防腐剤等を、1質量%を超えて含む必要がない。
このような殺生物性の化合物としては、例えば、イソチアゾリン系の化合物としては、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(BIT)、3−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(MIT)、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(CMI)、2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(OIT)、4,5−ジクロロ−2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(2Cl―OIT)等が挙げられる。フマル酸エステル系の化合物としては、フマル酸ジメチル(DMF)、フマル酸ジエチル(DEF)、フマル酸ジブチル(DBF)等が挙げられる。その他、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール(ブロノポール)、2,2−ジブロモ−3−ニトリルプロピオンアミド(DBNPA)等が挙げられる。
1.10.インクジェット記録用水系インク組成物の調製方法
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、上記各成分を混合することにより調製することができる。混合方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。また、本実施形態に係る色材液をインクジェット記録用水系インク組成物としてそのまま使用してもよいし、該色材液に適宜水や溶媒、その他の添加剤を加えて混合することにより本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物を調製してもよい。
1.11.物性
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、記録品質とインクジェット用インク組成物としての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上50mN/mであることが好ましく、25mN/m以上40mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学株式会社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
また、同様の観点から、本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物の20℃における粘度は、2mPa・s以上30mPa・s以下であることが好ましく、2mPa・s以上20mPa・s以下であることがより好ましい。なお、粘度の測定は、粘弾性試験機MCR−300(Pysica株式会社製)を用いて、20℃の環境下で、Shear Rateを10〜1000に上げていき、Shear Rate200時の粘度を読み取ることにより測定することができる。
1.12.用途
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、公知のインクジェット記録装置のインクカートリッジに収容し、インクの液滴を吐出させ、紙等の記録媒体に該液滴を付着させて画像を記録する。インクジェット記録装置としては、電気信号に基づいて振動可能な電歪素子が搭載されると共に、前記電歪素子の振動によってインクを吐出することができるように構成されたインクジェット記録装置が好ましい。
インクジェット記録用水系インク組成物をノズルから吐出させる方式としては、例えば、ノズルとノズルの前方に置いた加速電極の間に強電界を印加し、ノズルから液滴状のインクを連続的に吐出させ、インクの液滴が偏向電極間を飛翔する間に記録情報信号に対応して吐出させる方式(静電吸引方式);小型ポンプでインクに圧力を加え、ノズルを水晶振動子等で機械的に振動させることにより、強制的にインクの液滴を吐出させる方式;インクに圧電素子で圧力と記録情報信号を同時に加え、インクの液滴を吐出・記録させる方式(ピエゾ方式);インクを記録情報信号にしたがって微小電極で加熱発泡させ、インクの液滴を吐出・記録させる方式(サーマルジェット方式)等が挙げられる。
インクジェットヘッドとしては、ライン式インクジェットヘッド、シリアル式インクジェットヘッドのいずれも使用可能である。
本実施形態において、印刷対象となる記録媒体は特に制限されず、種々の記録媒体に対して用いることが可能であり、インク吸収性の高い綿、絹、ポリエステル、ポリウレタン、ナイロン等の布地やインクジェット専用紙、中程度の吸収性の上質紙、コピー用紙だけでなく、低吸収性あるいは非吸収性の塗工紙やプラスチックフィルムにも用いることができる。
低吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、表面に塗料を塗布して塗工層が設けられた塗工紙が挙げられる。塗工紙としては、特に限定されないが、例えば、アート紙、コート紙、マット紙等の印刷本紙が挙げられる。
非吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、インク吸収層を有していないプラスチックフィルム、紙等の基材上にプラスチックがコーティングされているものやプラスチックフィルムが接着されているもの等が挙げられる。ここでいうプラスチックとしては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
ここで、「低吸収性記録媒体」または「非吸収性記録媒体」は、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msecまでの水吸収量が10mL/m以下である被記録媒体をいう。このブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及している方法であり、日本紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に述べられている。
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、インクがビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種と水溶性有機溶剤を含むことにより、インクは殺生物性の防腐剤を使用することなしに、防腐性を有するようになる。また、インクが水溶性有機溶剤と、水とを含むことにより、ビニルフェノール誘導体をインクに可溶化することができるため、インクは吐出安定性と保存安定性を有する。したがって、皮膚感作性のおそれがなく安全であり、防腐性能に優れ、かつインクの吐出安定性と保存安定性が高いインクとなる。特に、インクに皮膚感作性のおそれがなく安全であるため、ラベル印刷やパッケージ印刷、捺染印刷など、印刷物の使用時に肌
に接触しやすい用途に好適に用いることができる。
2.実施例
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
2.1.インクジェット記録用水系インク組成物の調製
各種評価を行う前に、まず、実施例及び比較例のインクジェット記録用水系インク組成物を調製した。材料は以下の表1に記載の通りである。
Figure 2018162349
<実施例1>
水溶性溶剤として1,2−ペンタンジオール 15gに、ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体として4−ビニルフェノール 0.02gを溶解させた。別に調整した染料水溶液として、C.I.ダイレクトブルー199溶液(染料濃度10%) 20g、保湿剤としてグリセリン 10g、表面張力調整剤としてオルフィンE1010(商品名、日信化学工業株式会社製) 1g、溶解助剤として2−ピロリドン 3g、pH調整剤としてトリエタノールアミン 0.5gの混合液を用い、先に調整したビニルフェノール誘導体を溶解させた水溶性溶剤の全量を混合し、さらに純水を加えて全量を100gとした。孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行って、実施例1のインクとした。
<実施例2〜4>
実施例2〜4については、表1の配合および実施例1と同様の方法で調製し、実施例2〜4のインクとした。
<比較例1>
実施例1に対し、4−ビニルフェノールを添加しないものを比較例1のインクとした。
<比較例2>
実施例3に対し、ビニルフェノール誘導体のp−ヒドロキシけい皮酸を添加せずに、代わりに3−ヘキシルオキシ−1,2−プロパンジオールの増量で防腐性を保持して比較例2のインクとした。
なお、表1で使用した成分の詳細は下記の通りである。
・シアン染料溶液:C.I.ダイレクトブルー199溶液(バサシッドブルーNB748
商品名、BASF社製)
・ブラック顔料分散液:カーボンブラックMA77(商品名、三菱化学株式会社製)
・BYK−348(商品名、シリコーン系界面活性剤、ビックケミー・ジャパン社製)
・オルフィンE1010(商品名、アセチレングリコール系界面活性剤、エアープロダクツジャパン社製)
・サーフィノールDF110D(商品名、アセチレングリコール系界面活性剤、エアープロダクツジャパン社製)
2.2.インクの評価
2.2.1.防腐試験
実施例および比較例で得られた各インクに、各供試菌(細菌類および真菌類)を約10CFU/gとなるように接種し、25℃で24時間放置した後の生菌数を測定し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(供試菌種)
大腸菌(Escherichia coli)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、コウジカビ(Aspergillus oryzae)、アオカビ(Penicillium funiculosum)
(評価基準)
初期: 100,000CFU/g
A:100CFU/g未満
B:100CFU/g以上1,000CFU/g未満
C:1,000CFU/g以上10,000CFU/g未満
D:10,000CFU/g以上
2.2.2.吐出安定性試験
インクジェット方式のプリンターEM―930C(商品名、セイコーエプソン株式会社製)に実施例および比較例で得られた各インクを充填し、吐出ヘッドを吸引キャップから外して1日放置した。放置後にクリーニング1回行って、全ノズルを吐出しながら20頁連続印刷して、印刷抜け、曲がりのノズル本数を以下の基準に基づいて評価した。
(評価基準)
A:抜け、曲がりが0ノズル
B:抜け、曲がりが1〜5ノズル
C:抜け、曲がりが6ノズル以上
2.2.3.保存安定性試験
実施例および比較例で得られた各インクをサンプル瓶に入れ、−20℃で1週間凍結放置し、放置後のインクを解凍して濾過し、低温析出物を集めた。放置後のインクの外観および低温析出物の個数により、インクの低温での保存安定性を以下の基準に基づいて評価した。
(評価基準)
A:低温析出物が50個/1mL未満
B:低温析出物が50個/1mL以上200個/1mL未満
C:低温析出物が200個/1mL以上
D:インク中に油滴などの分離あり
評価試験の結果を下記表2に示す。
Figure 2018162349
実施例1〜4はいずれも防腐性、吐出安定性、保存安定性が良好であった。これに対し、比較例1は、吐出安定性、保存安定性は良好であったが、実施例1と比較して、防腐試験が劣っていた。これは、ビニルフェノール誘導体である4−ビニルフェノールを添加しなかったためと考えられる。一方、比較例2では、防腐性は良好であったが、吐出安定性と保存安定性が実施例3と比較して劣っていた。これは、実施例3に対し、ビニルフェノール誘導体であるp−ヒドロキシけい皮酸を添加せず、代わりに3−ヘキシルオキシ−1,2−プロパンジオールを増量しており、さらに、インク粘度を実施例1と同程度とするために保湿剤のグリセリンを減らしたため、インクの耐乾燥性が低下してノズルが目詰まりしたためと考えられる。また、増量した3−ヘキシルオキシ−1,2−プロパンジオールは水溶解性が低いので、過剰分が油滴となって分離してインクの保存安定性が低下した。
なお、実施例1〜4で得られた各インクは、記録媒体として前述した布地やインクジェット専用紙、上質紙、コピー用紙、プラスチックフィルムに印刷でき、ラベル印刷やパッケージ印刷、捺染印刷にも用いることができることを確認した。
以上示したように、本発明によれば、ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種と、水溶性有機溶剤と、水と含むことにより、皮膚感作性のおそれがなく安全であり、防腐性能に優れ、かつ吐出安定性と保存安定性が高いインクジェット記録用水系インク組成物を得ることができた。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (9)

  1. ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種と、水溶性有機溶剤と、水と含む、インクジェット記録用水系インク組成物。
  2. さらに色材を含み、
    前記色材は、顔料および染料からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  3. 前記ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種の含有量が、0.01質量%以上1.0質量%以下である、請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  4. 前記水の含有量が、60質量%以上である、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  5. 前記水溶性有機溶剤は、水−オクタノール分配係数が0.0以上1.5以下である、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  6. 前記水溶性有機溶剤が、ジオール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤およびグリセリンエーテル系溶剤から選択される少なくとも1種である、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  7. 前記水溶性有機溶剤の含有量が、0.5質量%以上15質量%以下である、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  8. 前記ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体以外の殺生物性の抗菌剤または防かび剤を、1質量%を超えて含まない、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  9. ビニルフェノールおよびビニルフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種と、水溶性有機溶剤と、水と、色材と、含む、色材液。
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