JP2018154821A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮永久歪みに優れた熱可塑性エラストマー組成物を提供する。【解決手段】長鎖分岐構造を有するプロピレン重合体(A)、ムーニー粘度ML1+4(125℃)が45以上のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)、及び炭化水素系ゴム用軟化剤(C)を含む熱可塑性エラストマー組成物であって、プロピレン重合体(A)が、下記要件(A−1)を満たすことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。(A−1)13C−NMR分析において、44.0〜44.1ppm、44.7〜44.8ppm及び44.8〜44.9ppmにそれぞれメチレン炭素(Ca、Cb、Cc)が観測され、31.6〜31.7ppmにメチン炭素(Cbr)が観測される。【選択図】なし
Description
本発明は、圧縮永久歪みに優れた熱可塑性エラストマー組成物と、この熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる成形体に関する。
熱可塑性エラストマーとは、加熱により軟化して流動性を有し、冷却するとゴム弾性を有するエラストマーをいう。具体的には、成形加工する際には、加工温度において溶融し、容易に周知の熱可塑性樹脂と同様に成形加工することが可能となるが、成形加工後に、実際に各種材料として使用する温度においては、架橋ゴムと同様の物理的性質を有するものである。このように、熱可塑性エラストマーは、熱可塑性樹脂と同様の成形加工性を有すると共に、独特のゴム弾性を有し、また、リサイクルが可能であることから、自動車部品、建築部品、医療用部品、電線被覆材、雑貨等の用途に幅広く用いられている。
熱可塑性エラストマー組成物を加硫ゴム代替に用いる際には、良好なゴム弾性、ないしは圧縮永久歪み特性を有する事が特に重要であり、数多くの研究がなされている。その例として、特許文献1には、プロピレン重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムを含み、押出機にて有機過酸化物により動的架橋した熱可塑性エラストマー組成物が、特許文献2には、オレフィン系共重合体ゴム、結晶性ポリプロピレン、無機充填剤を含み、非ハロゲン系フェノール樹脂架橋剤で架橋した熱可塑性エラストマー組成物がそれぞれ開示されている。しかしながら、これらの先行技術は実用上不十分であり、より圧縮永久歪みに優れた熱可塑性エラストマー組成物が求められている。
一方で、特許文献3〜5には長鎖分岐構造を有する重合型改質ポリプロピレンが開示されている。また、特許文献3〜5に記載の長鎖分岐構造を有する改質ポリプロピレンにエチレン・α−オレフィンゴムを添加したプロピレン系樹脂組成物が特許文献6に開示されている。特許文献6では、その効果として、剛性、耐衝撃性、耐ドローダウン性、熱安定性の向上が記載されているが、エチレン・α−オレフィンゴムにより圧縮永久歪みが改良されるという記載はない。
なお、ムーニー粘度ML1+4(125℃)が45以上のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体を特許文献3〜5に記載の長鎖分岐構造を有する改質ポリプロピレンに添加した組成物は特許文献6にて公知の技術ではあるが、これら2成分のみの混合物では、トルクネックで混練ができないという問題が生じる。
本発明は、圧縮永久歪みに優れた熱可塑性エラストマー組成物とこの熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる成形体を提供することを目的とする。
本発明者が上記課題を解決するために検討した結果、プロピレン系重合体と、ムーニー粘度ML1+4(125℃)が45以上のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体を含む熱可塑性エラストマー組成物のプロピレン単独重合体を長鎖分岐構造を有する改質ポリプロピレンに代替することで、圧縮永久歪みが改善されることが確認された。この圧縮永久歪みの改善効果の詳細なメカニズムは不明であるが、このような効果が得られたことから推測するに、成分(A)の長鎖分岐構造を有するプロピレン重合体が核剤や相反転促進剤として機能したことで、圧縮永久歪みが改善されたことが考えられる。
また、トルクネックの問題は、炭化水素系ゴム用軟化剤を添加することで改善され、従来達成できなかった課題を解決することができた。
また、トルクネックの問題は、炭化水素系ゴム用軟化剤を添加することで改善され、従来達成できなかった課題を解決することができた。
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
[1] 長鎖分岐構造を有するプロピレン重合体(A)、ムーニー粘度ML1+4(125℃)が45以上のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)、及び炭化水素系ゴム用軟化剤(C)を含む熱可塑性エラストマー組成物であって、プロピレン重合体(A)が、下記要件(A−1)を満たすことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
(A−1) 13C−NMR分析において、44.0〜44.1ppm、44.7〜44.8ppm及び44.8〜44.9ppmにそれぞれメチレン炭素(Ca、Cb、Cc)が観測され、31.6〜31.7ppmにメチン炭素(Cbr)が観測される。
(A−1) 13C−NMR分析において、44.0〜44.1ppm、44.7〜44.8ppm及び44.8〜44.9ppmにそれぞれメチレン炭素(Ca、Cb、Cc)が観測され、31.6〜31.7ppmにメチン炭素(Cbr)が観測される。
[2] 長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体(A)とエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)との合計100質量部中に、長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体(A)を1質量部以上50質量部未満、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)を50質量部より多く99質量部以下含み、長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体(A)とエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)との合計100質量部に対し炭化水素系ゴム用軟化剤(C)を20質量部以上含む、[1]に記載の熱可塑性エラストマー組成物
[3] プロピレン系重合体(A)の絶対分子量Mabsが100万における分岐指数g’が0.75以上、0.95以下の範囲にある、[1]又は[2]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[4] エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)100質量部に対して、架橋剤(D)を0.1質量部以上10質量部以下含む、[1]から[3]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[5] 架橋剤(D)が有機過酸化物および/又はフェノール樹脂である、[4]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[6] エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)がエチレン単位含有量30〜90質量%、非共役ジエン単位の含有量1〜10質量%のエチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン及び/又はビニリデンノルボルネン共重合体である、[1]から[4]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[7] 炭化水素系ゴム用軟化剤(C)が、40℃における動粘度が20〜800センチストークスのパラフィンオイルである、[1]から[6]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[8] 非発泡成形体用組成物である、[1]から[7]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[9] [1]から[8]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる成形体。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、圧縮永久歪みに優れる。このため、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、特に非発泡成形体用組成物として好適であり、成形加工性に優れた架橋ゴム代替材料として工業的に非常に有用である。
また、成形品の表面粗さの値を向上できることからも、ブツ(成形品表面に出てくる異物、過架橋物など)が発生することによる表面外観等の悪化を低減し、成形品表面の均一性、意匠性にも寄与することが期待される。
また、成形品の表面粗さの値を向上できることからも、ブツ(成形品表面に出てくる異物、過架橋物など)が発生することによる表面外観等の悪化を低減し、成形品表面の均一性、意匠性にも寄与することが期待される。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、シール、クッション、ブーツ、表皮等の自動車分野;ガスケット、パッキン等の建築分野;グリップ、キャスター等の雑貨分野等に好適に用いることができる。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施態様の代表例であり、これらの内容に本発明は限定されるものではない。なお、本発明において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
〔熱可塑性エラストマー組成物〕
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、長鎖分岐構造を有するプロピレン重合体(A)、ムーニー粘度ML1+4(125℃)が45以上のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)、及び炭化水素系ゴム用軟化剤(C)を含む熱可塑性エラストマー組成物であって、プロピレン重合体(A)が、下記要件(A−1)を満たすことを特徴とする。
(A−1) 13C−NMR分析において、44.0〜44.1ppm、44.7〜44.8ppm及び44.8〜44.9ppmにそれぞれメチレン炭素(Ca、Cb、Cc)が観測され、31.6〜31.7ppmにメチン炭素(Cbr)が観測される。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、長鎖分岐構造を有するプロピレン重合体(A)、ムーニー粘度ML1+4(125℃)が45以上のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)、及び炭化水素系ゴム用軟化剤(C)を含む熱可塑性エラストマー組成物であって、プロピレン重合体(A)が、下記要件(A−1)を満たすことを特徴とする。
(A−1) 13C−NMR分析において、44.0〜44.1ppm、44.7〜44.8ppm及び44.8〜44.9ppmにそれぞれメチレン炭素(Ca、Cb、Cc)が観測され、31.6〜31.7ppmにメチン炭素(Cbr)が観測される。
[長鎖分岐構造を有するプロピレン重合体(A)]
本発明に用いられるプロピレン重合体(A)(本発明において、「成分(A)」と称す場合がある。)は特定の長鎖分岐構造を有するものである。以下、その詳細について説明する。
本発明に用いられるプロピレン重合体(A)(本発明において、「成分(A)」と称す場合がある。)は特定の長鎖分岐構造を有するものである。以下、その詳細について説明する。
<13C−NMR>
13C−NMR測定における44.0〜44.1ppm、44.7〜44.8ppm及び44.8〜44.9ppmに各々メチレン炭素(Ca、Cb、Cc)が観測され(即ち、44.0〜44.1ppmにメチレン炭素(Ca)が観測され、44.7〜44.8ppmにメチレン炭素(Cb)が観測され、44.8〜44.9ppmにメチレン炭素(Cc)が観測され、合計で3つのメチレン炭素が観測される。)、31.6〜31.7ppmにメチン炭素(Cbr)が観測されるということは、プロピレン重合体(A)が分岐炭素による長鎖分岐構造を有することを示す。
13C−NMR測定における44.0〜44.1ppm、44.7〜44.8ppm及び44.8〜44.9ppmに各々メチレン炭素(Ca、Cb、Cc)が観測され(即ち、44.0〜44.1ppmにメチレン炭素(Ca)が観測され、44.7〜44.8ppmにメチレン炭素(Cb)が観測され、44.8〜44.9ppmにメチレン炭素(Cc)が観測され、合計で3つのメチレン炭素が観測される。)、31.6〜31.7ppmにメチン炭素(Cbr)が観測されるということは、プロピレン重合体(A)が分岐炭素による長鎖分岐構造を有することを示す。
この特徴については、Macromol.Chem.Phys.2003,vol.204,1738に詳細な説明があるが、以下の通りである。
長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体は、下記構造式(1)に示すような特定の分岐構造を有する。構造式(1)において、Ca、Cb、Ccは、分岐炭素に隣接するメチレン炭素を示し、Cbrは、分岐鎖の根元のメチン炭素を示し、P1、P2、P3は、プロピレン系重合体残基を示す。
P1、P2、P3は、それ自体の中に、構造式(1)に記載されたCbrとは、別の分岐炭素(Cbr)を含有することもあり得る。
P1、P2、P3は、それ自体の中に、構造式(1)に記載されたCbrとは、別の分岐炭素(Cbr)を含有することもあり得る。
このような分岐構造は、13C−NMR分析により同定される。各ピークの帰属は、Macromolecules,Vol.35、No.10.2002年、3839−3842頁の記載を参考にすることができる。すなわち、43.9〜44.1ppm、44.5〜44.7ppm及び44.7〜44.9ppmに、それぞれ1つ、合計3つのメチレン炭素(Ca、Cb、Cc)が観測され、31.5〜31.7ppmにメチン炭素(Cbr)が観測される。上記の31.5〜31.7ppmに観測されるメチン炭素を、以下、分岐メチン炭素(Cbr)と略称することがある。
分岐メチン炭素Cbrに近接する3つのメチレン炭素が、ジアステレオトピックに非等価に3本に分かれて観測されることが特徴である。
分岐メチン炭素Cbrに近接する3つのメチレン炭素が、ジアステレオトピックに非等価に3本に分かれて観測されることが特徴である。
13C−NMRで帰属されるこのような分岐鎖は、プロピレン系重合体の主鎖から分岐した炭素数5以上のプロピレン系重合体残基を示し、それと炭素数4以下の分岐とは、分岐炭素のピーク位置が異なることにより、区別できるので、本発明においては、この分岐メチン炭素のピークが確認されることにより、長鎖分岐構造の有無を判断することができる。
なお、本発明における13C−NMRの測定方法については、下記の通りである。
なお、本発明における13C−NMRの測定方法については、下記の通りである。
<13C−NMR測定方法>
試料200mgをo−ジクロロベンゼン/重水素化臭化ベンゼン(C6D5Br)=4/1(体積比)2.4mlおよび化学シフトの基準物質であるヘキサメチルジシロキサンと共に内径10mmφのNMR試料管に入れ溶解し、13C−NMR測定を行う。
13C−NMR測定は10mmφのクライオプローブを装着したブルカー・バイオスピン(株)のAV400M型NMR装置を用いて行う。
試料の温度120℃、プロトン完全デカップリング法で測定を実施する。その他の条件は以下の通りである。
パルス角:90°
パルス間隔:4秒
積算回数:20000回
化学シフトはヘキサメチルジシロキサンのメチル炭素のピークを1.98ppmとして設定し、他の炭素によるピークの化学シフトはこれを基準とした。
44ppm付近のピークを使用して長鎖分岐量を算出することができる。
試料200mgをo−ジクロロベンゼン/重水素化臭化ベンゼン(C6D5Br)=4/1(体積比)2.4mlおよび化学シフトの基準物質であるヘキサメチルジシロキサンと共に内径10mmφのNMR試料管に入れ溶解し、13C−NMR測定を行う。
13C−NMR測定は10mmφのクライオプローブを装着したブルカー・バイオスピン(株)のAV400M型NMR装置を用いて行う。
試料の温度120℃、プロトン完全デカップリング法で測定を実施する。その他の条件は以下の通りである。
パルス角:90°
パルス間隔:4秒
積算回数:20000回
化学シフトはヘキサメチルジシロキサンのメチル炭素のピークを1.98ppmとして設定し、他の炭素によるピークの化学シフトはこれを基準とした。
44ppm付近のピークを使用して長鎖分岐量を算出することができる。
プロピレン重合体(A)は、13C−NMRスペクトルの、44ppm付近のピークから定量された長鎖分岐量が0.01個/1000トータルプロピレン(全骨格形成炭素1000個あたり)以上であることが好ましく、より好ましくは0.03個/1000トータルプロピレン以上、さらに好ましくは0.05個/1000トータルプロピレン以上である。一方、好ましくは1.00個/1000トータルプロピレン以下、より好ましくは0.50個/1000トータルプロピレン以下、さらに好ましくは0.30個/1000トータルプロピレン以下である。長鎖分岐量がこの範囲であると、ゲルのないまたは少ない、ひずみ硬化度が大きいポリプロピレン樹脂とすることができる。
<分岐指数g’>
また、本発明におけるプロピレン重合体(A)は、長鎖分岐に関する直接的な指標として知られている分岐指数g’が絶対分子量Mabs100万において、下限は好ましい順に0.3以上、0.55以上、0.75以上、0.78以上であり、上限は好ましい順に1.0未満、0.98以下、0.96以下、0.95以下であり、下限と上限とは任意の組合せとすることができる。分岐指数g’が上記好ましい下限のいずれかと上記好ましい上限のいずれかとの間の範囲にあると、高度に架橋した成分が形成されておらず、成形外観の点で好ましい。本発明における最も好適な分岐指数g’の範囲は0.78以上、0.95以下の範囲である。
また、本発明におけるプロピレン重合体(A)は、長鎖分岐に関する直接的な指標として知られている分岐指数g’が絶対分子量Mabs100万において、下限は好ましい順に0.3以上、0.55以上、0.75以上、0.78以上であり、上限は好ましい順に1.0未満、0.98以下、0.96以下、0.95以下であり、下限と上限とは任意の組合せとすることができる。分岐指数g’が上記好ましい下限のいずれかと上記好ましい上限のいずれかとの間の範囲にあると、高度に架橋した成分が形成されておらず、成形外観の点で好ましい。本発明における最も好適な分岐指数g’の範囲は0.78以上、0.95以下の範囲である。
分岐指数g’は、長鎖分岐に関する、直接的な指標として知られている。「Developments in Polymer Characterization−4」(J.V. Dawkins ed. Applied Science Publishers, 1983)に詳細な説明があるが、分岐指数g’の定義は、以下の通りである。
分岐指数g’:[η]br/[η]lin
[η]br:長鎖分岐構造を有するポリマー(br)の固有粘度
[η]lin:ポリマー(br)と同じ分子量を有する線状ポリマーの固有粘度
[η]br:長鎖分岐構造を有するポリマー(br)の固有粘度
[η]lin:ポリマー(br)と同じ分子量を有する線状ポリマーの固有粘度
上記定義から明らかな通り、分岐指数g’が1よりも小さな値を取ると、長鎖分岐構造が存在すると判断され、長鎖分岐構造が増えるほど分岐指数g’の値は、小さくなっていく。
分岐指数g’は、光散乱計と粘度計を検出器に備えたGPCを使用することによって、絶対分子量Mabsの関数として得ることができる。本発明における分岐指数g’の測定方法については特開2015−40213号公報に詳細が記載されているが、下記の通りである。
<測定方法>
GPC:Alliance GPCV2000(Waters社)
検出器:接続順に記載
多角度レーザー光散乱検出器(MALLS):DAWN−E(Wyatt Technology社)
示差屈折計(RI):GPC付属
粘度検出器(Viscometer):GPC付属
移動相溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン(Irganox1076を0.5mg/mLの濃度で添加)
移動相流量:1mL/分
カラム:東ソー社 GMHHR−H(S) HTを2本連結
試料注入部温度:140℃
カラム温度:140℃
検出器温度:全て140℃
試料濃度:1mg/mL
注入量(サンプルループ容量):0.2175mL
GPC:Alliance GPCV2000(Waters社)
検出器:接続順に記載
多角度レーザー光散乱検出器(MALLS):DAWN−E(Wyatt Technology社)
示差屈折計(RI):GPC付属
粘度検出器(Viscometer):GPC付属
移動相溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン(Irganox1076を0.5mg/mLの濃度で添加)
移動相流量:1mL/分
カラム:東ソー社 GMHHR−H(S) HTを2本連結
試料注入部温度:140℃
カラム温度:140℃
検出器温度:全て140℃
試料濃度:1mg/mL
注入量(サンプルループ容量):0.2175mL
<解析方法>
多角度レーザー光散乱検出器(MALLS)から得られる絶対分子量(Mabs)、二乗平均慣性半径(Rg)、および、Viscometerから得られる極限粘度([η])を求めるにあたっては、MALLS付属のデータ処理ソフトASTRA(version4.73.04)を利用し、以下の文献を参考にして計算を行う。
参考文献:
1.「Developments in Polymer Characterization−4」(J.V. Dawkins ed. Applied Science Publishers, 1983. Chapter1.)
2.Polymer, 45, 6495−6505(2004)
3.Macromolecules, 33, 2424−2436(2000)
4.Macromolecules, 33, 6945−6952(2000)
多角度レーザー光散乱検出器(MALLS)から得られる絶対分子量(Mabs)、二乗平均慣性半径(Rg)、および、Viscometerから得られる極限粘度([η])を求めるにあたっては、MALLS付属のデータ処理ソフトASTRA(version4.73.04)を利用し、以下の文献を参考にして計算を行う。
参考文献:
1.「Developments in Polymer Characterization−4」(J.V. Dawkins ed. Applied Science Publishers, 1983. Chapter1.)
2.Polymer, 45, 6495−6505(2004)
3.Macromolecules, 33, 2424−2436(2000)
4.Macromolecules, 33, 6945−6952(2000)
<MFR>
また、長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体(A)について、JIS K7210(1999)に従って、測定温度230℃、測定荷重21.2Nの条件で測定されるメルトフローレート(MFR)(230℃、21.2N)は、射出成形時のバリ発生を防止するために100g/10分以下であることが好ましく、射出成形時のバリ発生防止や押出成形時のドローダウン防止のためにより好ましくは30g/10分以下である。
また、長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体(A)について、JIS K7210(1999)に従って、測定温度230℃、測定荷重21.2Nの条件で測定されるメルトフローレート(MFR)(230℃、21.2N)は、射出成形時のバリ発生を防止するために100g/10分以下であることが好ましく、射出成形時のバリ発生防止や押出成形時のドローダウン防止のためにより好ましくは30g/10分以下である。
このような長鎖分岐構造を有するプロピレン重合体(A)は、重合時に長鎖分岐構造が形成されるマクロマー共重合法を用いる方法により製造される。この方法の例としては、例えば、特表2001−525460号公報や、特開平10−338717号公報、特表2002−523575号公報、特開2009−57542号公報、特許05027353号公報、特開平10−338717号公報に開示される方法等が挙げられる。特に特開2009−57542号公報のマクロマー共重合法が本発明には好適である。
プロピレン重合体(A)は、上記の規定を満たすものであれば本発明に好適に用いることができ、1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本規定を満たすプロピレン重合体(A)としては、日本ポリプロ株式会社製WAYMAXTMシリーズの各グレードが入手可能である。
本規定を満たすプロピレン重合体(A)としては、日本ポリプロ株式会社製WAYMAXTMシリーズの各グレードが入手可能である。
[エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)]
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)(本発明において、「成分(B)」と称す場合がある。)は、ムーニー粘度ML1+4(125℃)が45以上のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体である。
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)(本発明において、「成分(B)」と称す場合がある。)は、ムーニー粘度ML1+4(125℃)が45以上のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体である。
成分(B)におけるα−オレフィン単位としては、プロピレン単位、1−ブテン単位、2−メチルプロピレン単位、1−ペンテン単位、3−メチル−1−ブテン単位、1−ヘキセン単位、4−メチル−1−ペンテン単位、1−オクテン単位等を例示することができる。これらの中でもα−オレフィン単位として好ましくは、炭素原子数3〜10のα−オレフィン単位であり、より好ましくは、プロピレン単位、1−ブテン単位、1−ヘキセン単位、1−オクテン単位である。α−オレフィン単位は1種のみが含まれていても2種以上が含まれていてもよい。
成分(B)のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体における非共役ジエン単位としては、ジシクロペンタジエン単位、1,4−ヘキサジエン単位、シクロオクタジエン単位、メチレンノルボルネン単位、エチリデンノルボルネン単位、ビニリデンノルボルネン単位等が挙げられる。これらの中でもエチリデンノルボルネン単位及び/又はビニリデンノルボルネン単位が含まれていると成分(B)のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体に適度な架橋構造を与えることができるために好ましい。以上に挙げた非共役ジエン単位は1種のみが含まれていても2種以上が含まれていてもよい。
成分(B)のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体において、エチレン単位の含有量は成分(B)を構成する単量体単位の合計量に対し、好ましくは30重量%以上であり、より好ましくは40重量%以上であり、更に好ましくは50重量%以上であり、一方、好ましくは90重量%以下であり、より好ましくは80重量%以下である。エチレン単位の含有量が上記範囲であると適度な柔軟性を与えるため好ましい。
成分(B)のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体において、α−オレフィン単位の含有量は成分(B)を構成する単量体単位の合計量に対し、好ましくは10重量%以上であり、より好ましくは20重量%以上であり、一方、好ましくは50重量%以下であり、より好ましくは40重量%以下である。α−オレフィン単位の含有量が上記範囲であると適度な柔軟性を与えるために好ましい。
成分(B)のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体において、非共役ジエン単位の含有量は、成分(C)を構成する単量体単位の合計量に対し、好ましくは1重量%以上であり、より好ましくは3重量%以上であり、一方、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは8重量%以下である。非共役ジエン単位の含有量が上記下限値以上であると熱可塑性エラストマー組成物の架橋度を高める観点から好ましく、また、上記上限値以下であると成形性の観点から好ましい。
なお、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体の各構成単位の含有量は赤外分光法により求めることができる。
成分(B)のムーニー粘度ML1+4(125℃)は45以上であり、好ましくは50以上である。成分(B)のムーニー粘度ML1+4(125℃)は、上記下限値以上であると、良圧縮永久歪みの観点で好ましい。
成分(B)のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体の製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が用いられる。例えば、チーグラー・ナッタ系触媒、メタロセン系錯体や非メタロセン系錯体等の錯体系触媒を用いた、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等が挙げられる。
成分(B)のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体は市販品を用いることもできる。例えば、JSR社製JSR EPR、三井化学社製三井EPT、住友化学社製エスプレン(登録商標)、LANXESS社製Keltan(登録商標)、Dow社製Nordel(登録商標)、ExxonMobil社製Vistalon(登録商標)等から該当品を選択して使用することができる。
成分(B)としては1種のみを用いてもよく、α−オレフィン、非共役ジエンの種類やこれらの単量体単位の含有量、物性等の異なるものの2種以上を併用してもよい。
[成分(A)と成分(B)の含有割合]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(A)と成分(B)との合計100質量部中に、成分(A)を1質量部以上50質量部未満、成分(B)を50質量部より多く90質量部以下含むことが好ましく、成分(A)の含有量が上記下限以上であって、成分(B)の含有量が上記上限以下であると、成分(A)の長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体を用いることによる圧縮永久歪みの向上効果をより有効に得ることができ、成分(A)の含有量が上記上限未満で、成分(B)の含有量が上記下限より多いと、成分(B)を用いることによる圧縮永久歪み向上、柔軟性向上等の改善効果を十分に得ることができる。より好ましい含有割合は、成分(A)と成分(B)の合計100質量部中、成分(A)を5〜48質量部、成分(B)を52〜95質量部であり、さらに好ましくは成分(A)を15〜45質量部、成分(B)を55〜85質量部である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(A)と成分(B)との合計100質量部中に、成分(A)を1質量部以上50質量部未満、成分(B)を50質量部より多く90質量部以下含むことが好ましく、成分(A)の含有量が上記下限以上であって、成分(B)の含有量が上記上限以下であると、成分(A)の長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体を用いることによる圧縮永久歪みの向上効果をより有効に得ることができ、成分(A)の含有量が上記上限未満で、成分(B)の含有量が上記下限より多いと、成分(B)を用いることによる圧縮永久歪み向上、柔軟性向上等の改善効果を十分に得ることができる。より好ましい含有割合は、成分(A)と成分(B)の合計100質量部中、成分(A)を5〜48質量部、成分(B)を52〜95質量部であり、さらに好ましくは成分(A)を15〜45質量部、成分(B)を55〜85質量部である。
[炭化水素系ゴム用軟化剤(C)]
炭化水素系ゴム用軟化剤(C)(本発明において、「成分(C)」と称す場合がある。)としては鉱物油系軟化剤、合成樹脂系軟化剤等が挙げられるが、他の成分との親和性の観点から鉱物油系軟化剤が好ましい。鉱物油系軟化剤は、一般的に、芳香族炭化水素、ナフテン系炭化水素及びパラフィン系炭化水素の混合物であり、全炭素原子の50%以上がパラフィン系炭化水素であるものがパラフィン系オイル、全炭素原子の30〜45%がナフテン系炭化水素であるものがナフテン系オイル、全炭素原子の35%以上が芳香族系炭化水素であるものが芳香族系オイルと各々呼ばれている。これらの中でも、本発明の熱可塑性エラストマー組成物はパラフィン系オイルを用いることが好ましい。なお、成分(C)の炭化水素系ゴム用軟化剤は1種のみで用いてもでも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
炭化水素系ゴム用軟化剤(C)(本発明において、「成分(C)」と称す場合がある。)としては鉱物油系軟化剤、合成樹脂系軟化剤等が挙げられるが、他の成分との親和性の観点から鉱物油系軟化剤が好ましい。鉱物油系軟化剤は、一般的に、芳香族炭化水素、ナフテン系炭化水素及びパラフィン系炭化水素の混合物であり、全炭素原子の50%以上がパラフィン系炭化水素であるものがパラフィン系オイル、全炭素原子の30〜45%がナフテン系炭化水素であるものがナフテン系オイル、全炭素原子の35%以上が芳香族系炭化水素であるものが芳香族系オイルと各々呼ばれている。これらの中でも、本発明の熱可塑性エラストマー組成物はパラフィン系オイルを用いることが好ましい。なお、成分(C)の炭化水素系ゴム用軟化剤は1種のみで用いてもでも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
炭化水素系ゴム用軟化剤の40℃における動粘度は、20センチストークス以上であることが好ましく、50センチストークス以上であることが更に好ましく、また、一方、800センチストークス以下であることが好ましく、600センチストークス以下であるのが好ましい。また、炭化水素系ゴム用軟化剤の引火点(COC法)は、200℃以上であることが好ましく、250℃以上であるのが更に好ましい。
成分(C)の炭化水素系ゴム用軟化剤は市販品として入手することができる。該当する市販品としては、例えば、JX日鉱日石エネルギー社製日石ポリブテン(登録商標)HVシリーズ、出光興産社製ダイアナ(登録商標)プロセスオイルPWシリーズ等が挙げられ、これらの中から該当品を適宜選択して使用することができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(A)と成分(B)との合計100質量部に対して、成分(C)の炭化水素系ゴム用軟化剤を20質量部以上含むことが、成分(C)によるトルクネックの改善効果を十分に得る上で好ましい。成分(C)の含有量は、より好ましくは成分(A)と成分(B)との合計100質量部に対して30質量部以上であり、さらに好ましくは40質量部以上である。また、成分(A)と成分(B)との合計100質量部に対して、成分(C)の炭化水素系ゴム用軟化剤を300質量部以下含むことが、フォギング性能を向上する上でも好ましい。成分(C)の含有量が上記下限以上であると成形品外観、成形性が良好となる傾向があり、成分(C)の含有量が上記上限以下であると耐熱性が良好となる傾向がある。
[架橋剤(D)]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、さらに架橋剤(D)(本発明において、「成分(D)」と称す場合がある。)を含有することが好ましく、後述の通り、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を、架橋剤(D)の存在下で動的熱処理を行うことにより、成分(B)の少なくとも一部が架橋されることで、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、ゴム弾性が良好なものとなる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、さらに架橋剤(D)(本発明において、「成分(D)」と称す場合がある。)を含有することが好ましく、後述の通り、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を、架橋剤(D)の存在下で動的熱処理を行うことにより、成分(B)の少なくとも一部が架橋されることで、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、ゴム弾性が良好なものとなる。
架橋剤としては、有機過酸化物、フェノール樹脂、これら以外の架橋剤(架橋助剤を含む)等が挙げられる。これらの架橋剤は1種のみで用いることも2種以上を組み合わせて用いることもできる。
架橋剤として用いることのできる有機過酸化物としては、芳香族系有機過酸化物及び脂肪族系有機過酸化物のいずれも使用することが可能である。具体的には、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のジアルキルパーオキシド類;t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステル類;アセチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド等のヒドロパーオキシド類等が挙げられる。これらの中でも、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンが好ましい。これらの有機過酸化物は1種類のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
架橋剤として用いることのできるフェノール樹脂としては、アルキルフェノールホルムアルデヒド、臭化アルキルフェノールノールホルムアルデヒド等が挙げられる。これらのフェノール樹脂は1種類のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
有機過酸化物及びフェノール樹脂以外の架橋助剤としては、例えば、硫黄、p−キノンジオキシム、p−ジニトロソベンゼン、1,3−ジフェニルグアニジン等の過酸化物用助剤;塩化第一錫・無水物、塩化第一錫・二水和物、塩化第二鉄等のフェノール樹脂用架橋助剤;ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート等の多官能ビニル化合物;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。これらは1種のみで用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
例えば、フェノール樹脂架橋剤は、通常、活性化剤と共に使用される。ここで用いることができる活性化剤としては、例えば、塩化第一スズ、塩化第二鉄、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン、クロロスルフォン化ポリエチレンのようなハロゲン供与体、及び酸化鉄、酸化チタン、酸化マグネシウム、二酸化珪素、酸化亜鉛のような受酸剤が用いられる。フェノール系樹脂がハロゲン化されている場合にはハロゲン供与体は用いなくてもよい。
例えば、フェノール樹脂架橋剤は、通常、活性化剤と共に使用される。ここで用いることができる活性化剤としては、例えば、塩化第一スズ、塩化第二鉄、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン、クロロスルフォン化ポリエチレンのようなハロゲン供与体、及び酸化鉄、酸化チタン、酸化マグネシウム、二酸化珪素、酸化亜鉛のような受酸剤が用いられる。フェノール系樹脂がハロゲン化されている場合にはハロゲン供与体は用いなくてもよい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物において、架橋剤(架橋助剤を含む)の使用量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量部に対し、架橋反応を十分に進行させる観点から、好ましくは0.05質量部以上であり、より好ましくは0.1質量部以上であり、さらに好ましくは0.3質量部以上である。一方、架橋剤の使用量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量部に対し、架橋反応を制御する観点から、好ましくは10質量部以下であり、より好ましくは8質量部以下であり、さらに好ましくは6質量部以下であり、特に好ましくは4質量部以下である。
[その他の成分]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、成分(A)〜(D)以外に本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じてその他の成分を配合することができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、成分(A)〜(D)以外に本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じてその他の成分を配合することができる。
その他の成分としては、例えば、成分(A),(B)以外の熱可塑性樹脂やエラストマー等の樹脂、酸化防止剤、充填材、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、分散剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付与剤、金属不活性化剤、分子量調整剤、防菌剤、防黴材、蛍光増白剤等の各種添加物等を挙げることができる。これらは任意のものを単独又は併用して用いることができる。
成分(A),(B)以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリオキシメチレンホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系樹脂;ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリオレフィン樹脂(だだし、成分(A)又は成分(B)に該当するものを除く。)等を挙げることができる。また、成分(A),(B)以外のエラストマーとしては、例えば、スチレン系エラストマー;ポリエステル系エラストマー;ポリブタジエン等を挙げることができる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤等が挙げられる。酸化防止剤を用いる場合、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量部に対して、通常0.01〜3.0質量部の範囲で用いられる。
充填材としては、例えば、ガラス繊維、中空ガラス球、炭素繊維、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、チタン酸カリウム繊維、シリカ、金属石鹸、二酸化チタン、カーボンブラック等を挙げることができる。充填剤を用いる場合、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量部に対して、通常0.1〜50質量部で用いられる。
[熱可塑性エラストマー組成物の製造方法]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、前述の通り、成分(A)、成分(B)及び成分(C)と、必要に応じて用いられるその他の成分等を所定量含有する組成物を好ましくは架橋剤(D)の存在下で動的熱処理して製造される。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、前述の通り、成分(A)、成分(B)及び成分(C)と、必要に応じて用いられるその他の成分等を所定量含有する組成物を好ましくは架橋剤(D)の存在下で動的熱処理して製造される。
本発明において「動的熱処理」とは架橋剤の存在下で溶融状態又は半溶融状態で混練することを意味する。この動的熱処理は、溶融混練によって行うのが好ましく、そのための混合混練装置としては、例えば非開放型バンバリーミキサー、ミキシングロール、ニーダー、二軸押出機等が用いられる。これらの中でも二軸押出機を用いることが好ましい。この二軸押出機を用いた製造方法の好ましい態様としては、複数の原料供給口を有する二軸押出機の原料供給口(ホッパー)に各成分を供給して動的熱処理を行うものである。
動的熱処理を行う際の温度は、通常80〜300℃、好ましくは100〜250℃である。また、動的熱処理を行う時間は通常0.1〜30分である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を二軸押出機により動的熱処理を行うことにより製造する場合においては、二軸押出機のバレル半径(R(mm))、スクリュー回転数(N(rpm))及び吐出量(Q(kg/時))の間に下記式(1)の関係を保ちながら押出することが好ましく、下記式(2)の関係を保ちながら押出することがより好ましい。
2.6<NQ/R3<22.6 (1)
3.0<NQ/R3<20.0 (2)
2.6<NQ/R3<22.6 (1)
3.0<NQ/R3<20.0 (2)
二軸押出機のバレル半径(R(mm))、スクリュー回転数(N(rpm))及び吐出量(Q(kg/時))との間の前記関係が上記下限値より大きいことが熱可塑性エラストマー組成物を効率的に製造するために好ましい。一方、前記関係が上記上限値より小さいことが、剪断による発熱を抑え、外観不良の原因となる異物が発生しにくくなるために好ましい。
原料の供給方法は、成分(A)の一部を押出機の途中の供給口から投入することが、引張強度向上、圧縮永久歪み向上の観点からより好ましい。途中の供給口から投入する成分(A)の量は、引張強度、耐熱性向上のためにも成分(A)全体量のうちの70%以下が好ましく、成分(A)全体量のうち55%以下がより好ましい。また、途中の供給口から投入する成分(A)の量は、圧縮永久歪み向上のためにも成分(A)全体量のうちの10%以上が好ましく、成分(A)全体量のうち20%以上がより好ましい。
なお、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造に当たり、成分(B)のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体を、成分(C)の炭化水素系ゴム用軟化剤の少なくとも一部で処理して、成分(B)を油展エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体として用いることもできる。
成分(B)と成分(C)とで油展エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体を製造する方法(油展方法)としては公知の方法を用いることができる。油展方法としては、例えば、ミキシングロールやバンバリーミキサーを用い、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体と炭化水素系ゴム用軟化剤を機械的に混練して油展する方法、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体に所定量の鉱物油系ゴム用軟化剤を添加し、その後スチームストリッピング等の方法により脱溶媒する方法、クラム状のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体と鉱物油系ゴム用軟化剤の混合物をヘンシェルミキサー等で撹拌して含浸させる方法等が挙げられる。
このような油展エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体は市販品として入手することが可能である。例えば、JSR社製JSR EPR、三井化学社製三井EPT、住友化学社製エスプレン(登録商標)、LANXESS社製Keltan(登録商標)等から該当品を選択して使用することができる。
[熱可塑性エラストマー組成物の物性]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、JIS K7210の規格に準拠した方法で測定温度230℃、測定荷重49Nで測定したメルトフローレート(MFR)(230℃、49N)が0.01g/10分以上であることが成形性の観点から好ましく、MFR(230℃、49N)は、より好ましくは0.05g/10分以上であり、更に好ましくは0.1g/10分以上である。また、成形性の観点から、MFR(230℃、49N)は、100g/10分以下であることが好ましく、50g/10分以下であることがより好ましく、20g/10分以下であることが更に好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、JIS K7210の規格に準拠した方法で測定温度230℃、測定荷重49Nで測定したメルトフローレート(MFR)(230℃、49N)が0.01g/10分以上であることが成形性の観点から好ましく、MFR(230℃、49N)は、より好ましくは0.05g/10分以上であり、更に好ましくは0.1g/10分以上である。また、成形性の観点から、MFR(230℃、49N)は、100g/10分以下であることが好ましく、50g/10分以下であることがより好ましく、20g/10分以下であることが更に好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる成形体について、JIS K6253(JIS−A)に準拠して測定した硬度デュロAは、35〜95の範囲であることが好ましく、40〜90の範囲であることがより好ましい。
[成形体・用途]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、通常、熱可塑性エラストマー組成物に用いられる成形方法、例えば、射出成形、押出成形、中空成形、圧縮成形等の各種成形方法により、成形体とすることができ、これらの中でも射出成形、押出成形が好適である。また、これらの成形を行った後に積層成形、熱成形等の二次加工を行った成形体とすることもできる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、通常、熱可塑性エラストマー組成物に用いられる成形方法、例えば、射出成形、押出成形、中空成形、圧縮成形等の各種成形方法により、成形体とすることができ、これらの中でも射出成形、押出成形が好適である。また、これらの成形を行った後に積層成形、熱成形等の二次加工を行った成形体とすることもできる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、表皮、ウェザーストリップ、天井材、内装シート、クッション、ブーツ、バンパーモール、サイドモール、エアスポイラー、エアダクトホース、シール材等の自動車部品;止水材、目地材、窓枠、シール材(ガスケット、パッキン)等の土木・建材部品;ゴルフクラブのグリップ部、テニスラケットのグリップ部等のスポーツ用品;ホースチューブ、ガスケット等の工業用部品;ホース、パッキン類等の家電部品;医療用容器、ガスケット、パッキン等の医療用部品;容器、パッキン等の食品用部品;医療用機器部品;電線;雑貨等の広汎な分野で用いることができる。
以下、実施例を用いて本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味を持つものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と、下記実施例の値又は実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
[原材料]
以下の実施例・比較例で使用した原材料は以下の通りである。
以下の実施例・比較例で使用した原材料は以下の通りである。
<成分(A)>
(A−1):改質ポリプロピレン/日本ポリプロ株式会社製 WAYMAX MFX8
MFR(230℃、21.2N):1g/10分
メチレン炭素(Ca、Cb、Cc)およびメチン炭素(Cbr):観測される
長鎖分岐量0.1個/1000トータルプロピレン(全骨格形成炭素1000個あたり)
絶対分子量Mabsが100万における分岐指数g’:0.89
(A−2):改質ポリプロピレン/日本ポリプロ株式会社製 WAYMAX MFX3
MFR(230℃、21.2N):8g/10分
メチレン炭素(Ca、Cb、Cc)およびメチン炭素(Cbr):観測される
長鎖分岐量:0.2個/1000トータルプロピレン
絶対分子量Mabsが100万における分岐指数g’:0.87
(A−1):改質ポリプロピレン/日本ポリプロ株式会社製 WAYMAX MFX8
MFR(230℃、21.2N):1g/10分
メチレン炭素(Ca、Cb、Cc)およびメチン炭素(Cbr):観測される
長鎖分岐量0.1個/1000トータルプロピレン(全骨格形成炭素1000個あたり)
絶対分子量Mabsが100万における分岐指数g’:0.89
(A−2):改質ポリプロピレン/日本ポリプロ株式会社製 WAYMAX MFX3
MFR(230℃、21.2N):8g/10分
メチレン炭素(Ca、Cb、Cc)およびメチン炭素(Cbr):観測される
長鎖分岐量:0.2個/1000トータルプロピレン
絶対分子量Mabsが100万における分岐指数g’:0.87
<成分(B)>
(B−1)+(C−1)混合物:油展エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(成分(B−1)100質量部と成分(C−1)100質量部の混合物)
(B−1):エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体
ムーニー粘度ML1+4(125℃):64
エチレン単位含有量:67質量%
5−エチリデン−2−ノルボルネン単位含有量:4.5質量%
(C−1)パラフィン系オイル/出光興産株式会社製 ダイアナプロセスオイル PW−90
40℃の動粘度:95.54センチストークス
流動点:−15℃
引火点:272℃
(B−2):エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体/三井化学株式会社製 EPT3092PM
ムーニー粘度ML1+4(125℃):61
エチレン単位含有量:65質量%
5−エチリデン−2−ノルボルネン単位含有量:4.6質量%
(B−1)+(C−1)混合物:油展エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(成分(B−1)100質量部と成分(C−1)100質量部の混合物)
(B−1):エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体
ムーニー粘度ML1+4(125℃):64
エチレン単位含有量:67質量%
5−エチリデン−2−ノルボルネン単位含有量:4.5質量%
(C−1)パラフィン系オイル/出光興産株式会社製 ダイアナプロセスオイル PW−90
40℃の動粘度:95.54センチストークス
流動点:−15℃
引火点:272℃
(B−2):エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体/三井化学株式会社製 EPT3092PM
ムーニー粘度ML1+4(125℃):61
エチレン単位含有量:65質量%
5−エチリデン−2−ノルボルネン単位含有量:4.6質量%
[成分(C)]
(C−1):パラフィン系オイル/出光興産株式会社製 ダイアナプロセスオイル PW−90
40℃の動粘度:95.54センチストークス
流動点:−15℃
引火点:272℃
(C−1):パラフィン系オイル/出光興産株式会社製 ダイアナプロセスオイル PW−90
40℃の動粘度:95.54センチストークス
流動点:−15℃
引火点:272℃
[成分(D)]
(D−1):2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン40質量%と炭酸カルシウム60質量%の混合物/化薬アクゾ株式会社製 カヤヘキサAD−40C
(D−2)+(C−1)混合物:フェノール樹脂(成分(D−2))30質量部と成分(C−1)70質量部の混合物
(D−2)両末端がメチロール基であるアルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂/田岡化学工業株式会社製 タッキロール201
(C−1)パラフィン系オイル/出光興産株式会社製 ダイアナプロセスオイル PW−90
40℃の動粘度:95.54センチストークス
流動点:−15℃
引火点:272℃
(D−1):2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン40質量%と炭酸カルシウム60質量%の混合物/化薬アクゾ株式会社製 カヤヘキサAD−40C
(D−2)+(C−1)混合物:フェノール樹脂(成分(D−2))30質量部と成分(C−1)70質量部の混合物
(D−2)両末端がメチロール基であるアルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂/田岡化学工業株式会社製 タッキロール201
(C−1)パラフィン系オイル/出光興産株式会社製 ダイアナプロセスオイル PW−90
40℃の動粘度:95.54センチストークス
流動点:−15℃
引火点:272℃
[成分(E)]
(E−1):ジビニルベンゼン55質量%とエチルビニルベンゼン45質量%の混合物/和光純薬工業株式会社製 ジビニルベンゼン
(E−1):ジビニルベンゼン55質量%とエチルビニルベンゼン45質量%の混合物/和光純薬工業株式会社製 ジビニルベンゼン
[成分(F)]
(F−1):ポリプロピレン/日本ポリプロ株式会社製 MA3
MFR(230℃、21.2N):11g/10分
(F−2):ポリプロピレン/日本ポリプロ株式会社製 FY6
MFR(230℃、21.2N):2.5g/10分
(F−1):ポリプロピレン/日本ポリプロ株式会社製 MA3
MFR(230℃、21.2N):11g/10分
(F−2):ポリプロピレン/日本ポリプロ株式会社製 FY6
MFR(230℃、21.2N):2.5g/10分
[成分(G)]
(G−1):架橋助剤/和光純薬工業株式会社製 塩化第一スズ二水和物
(G−1):架橋助剤/和光純薬工業株式会社製 塩化第一スズ二水和物
[成分(H)]
(H−1):受酸剤/和光純薬工業株式会社製 酸化亜鉛
(H−1):受酸剤/和光純薬工業株式会社製 酸化亜鉛
[成分(I)]
(I−1):充填剤/竹原化学工業株式会社製 タルク PHSH
(I−1):充填剤/竹原化学工業株式会社製 タルク PHSH
[評価方法]
以下の実施例・比較例における熱可塑性エラストマー組成物の評価方法は以下の通りである。
以下の(2)〜(4)の測定には、各熱可塑性エラストマー組成物を用いて、インラインスクリュウタイプ射出成形機(東芝機械社製「IS130」)にて、射出圧力50MPa、シリンダー温度220℃、金型温度40℃にて厚さ2mm×幅120mm×長さ80mmのシートに射出成形し、(3)の引張試験の測定には、そのシート(厚さ2mm×幅120mm×長さ80mm)を成形した後にJIS K6251準拠(JIS−3号ダンベル)試験片を打ち抜いて使用した。
(4)の圧縮永久歪みの測定には、そのシート(厚さ2mm×幅120mm×長さ80mm)を成形した後にJIS K6262準拠(TypeA円盤:29mmφ)試験片を打ち抜いて6枚重ねにして使用した。
また、(5)の表面粗さの測定においては三菱重工製の直径40mm単軸押出機(L/D=22、圧縮比=2.77、フルフライトスクリュー)、幅25mm、厚み1mmのシート形状のダイスを使用し、成形温度をそれぞれホッパー下:170℃、シリンダー:180℃〜200℃、ダイス:200℃とし、スクリュー回転数:30rpmの条件で成形を行い、得られたシートを用いて測定した。
以下の実施例・比較例における熱可塑性エラストマー組成物の評価方法は以下の通りである。
以下の(2)〜(4)の測定には、各熱可塑性エラストマー組成物を用いて、インラインスクリュウタイプ射出成形機(東芝機械社製「IS130」)にて、射出圧力50MPa、シリンダー温度220℃、金型温度40℃にて厚さ2mm×幅120mm×長さ80mmのシートに射出成形し、(3)の引張試験の測定には、そのシート(厚さ2mm×幅120mm×長さ80mm)を成形した後にJIS K6251準拠(JIS−3号ダンベル)試験片を打ち抜いて使用した。
(4)の圧縮永久歪みの測定には、そのシート(厚さ2mm×幅120mm×長さ80mm)を成形した後にJIS K6262準拠(TypeA円盤:29mmφ)試験片を打ち抜いて6枚重ねにして使用した。
また、(5)の表面粗さの測定においては三菱重工製の直径40mm単軸押出機(L/D=22、圧縮比=2.77、フルフライトスクリュー)、幅25mm、厚み1mmのシート形状のダイスを使用し、成形温度をそれぞれホッパー下:170℃、シリンダー:180℃〜200℃、ダイス:200℃とし、スクリュー回転数:30rpmの条件で成形を行い、得られたシートを用いて測定した。
(1)メルトフローレート(MFR)
JIS K7210の規格に準拠した方法で測定温度230℃、測定荷重49Nで測定した。
JIS K7210の規格に準拠した方法で測定温度230℃、測定荷重49Nで測定した。
(2)デュロ硬度A
JIS K6253(JIS−A)に準拠した方法で硬度(15秒後)を測定した。
JIS K6253(JIS−A)に準拠した方法で硬度(15秒後)を測定した。
(3)切断時引張強さ/切断時伸び(引張試験)
JIS K6251の規格に準拠した方法で試験速度:500mm/分にて測定した。
JIS K6251の規格に準拠した方法で試験速度:500mm/分にて測定した。
(4)圧縮永久歪み
JIS K6262の規格に準拠した方法で70℃、22時間、25%圧縮条件で測定した。
JIS K6262の規格に準拠した方法で70℃、22時間、25%圧縮条件で測定した。
(5)表面粗さ
JIS B0601(2001)の規格に準拠し、算術平均粗さを測定した。
JIS B0601(2001)の規格に準拠し、算術平均粗さを測定した。
[実施例/比較例]
<実施例1>
成分(A−1)の一部(15.5質量部)、成分(B−1)+(C−1)混合物46質量部、成分(B−2)46質量部、成分(D−1)0.62質量部、成分(E−1)0.46質量部、酸化防止剤としてイルガノックス(登録商標/BASFジャパン株式会社製)1010を0.15質量部、および黒色顔料(カーボン濃度40質量%品)3質量部とをヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドした。同方向二軸押出機(日本製鋼所「TEX30」、L/D=46、シリンダブロック数:12)の上流の供給口へ重量式フィーダーにて混合物を投入した。残りの成分(A−1)15.5質量部(成分(A−1)の添加量の50質量%)を押出機の途中の供給口から投入した後、液添ポンプにて成分(C−1)31質量部を押出機の途中の供給口から供給し、合計20kg/hの吐出量にて、上流部から下流部を120〜180℃の範囲で昇温させ溶融混練を行い、ペレット化して熱可塑性エラストマー組成物を製造した。得られた熱可塑性エラストマー組成物について、前記(1)〜(4)の評価を実施した。得られた評価結果を表−1に示す。
<実施例1>
成分(A−1)の一部(15.5質量部)、成分(B−1)+(C−1)混合物46質量部、成分(B−2)46質量部、成分(D−1)0.62質量部、成分(E−1)0.46質量部、酸化防止剤としてイルガノックス(登録商標/BASFジャパン株式会社製)1010を0.15質量部、および黒色顔料(カーボン濃度40質量%品)3質量部とをヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドした。同方向二軸押出機(日本製鋼所「TEX30」、L/D=46、シリンダブロック数:12)の上流の供給口へ重量式フィーダーにて混合物を投入した。残りの成分(A−1)15.5質量部(成分(A−1)の添加量の50質量%)を押出機の途中の供給口から投入した後、液添ポンプにて成分(C−1)31質量部を押出機の途中の供給口から供給し、合計20kg/hの吐出量にて、上流部から下流部を120〜180℃の範囲で昇温させ溶融混練を行い、ペレット化して熱可塑性エラストマー組成物を製造した。得られた熱可塑性エラストマー組成物について、前記(1)〜(4)の評価を実施した。得られた評価結果を表−1に示す。
<実施例2及び比較例1〜2>
表−1に示したように配合組成を変更した以外は実施例1と同様にして実施し、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。得られた熱可塑性エラストマー組成物について、実施例1と同様の評価を実施した。得られた評価結果を表−1に示す。
表−1に示したように配合組成を変更した以外は実施例1と同様にして実施し、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。得られた熱可塑性エラストマー組成物について、実施例1と同様の評価を実施した。得られた評価結果を表−1に示す。
<実施例3>
成分(A−1)37質量部、成分(B−1)+(C−1)混合物126質量部、成分(G−1)1.3質量部、成分(H−1)0.65質量部、成分(I−1)2.6質量部、酸化防止剤としてイルガノックス(登録商標/BASFジャパン株式会社製)1010を0.16質量部、イルガスタブ(登録商標/BASFジャパン株式会社製)FS301FFを0.16質量部を、ヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドした。同方向二軸押出機(日本製鋼所「TEX30」、L/D=52.5、シリンダブロック数:14)の上流の供給口へ重量式フィーダーにて混合物を投入した。残りの成分(D−2)+(C−1)混合物8.1質量部と(C−1)10.6質量部をそれぞれ液添ポンプにて押出機の途中の供給口から供給し、合計20kg/hの吐出量にて、上流部から下流部を150〜200℃の範囲で昇温させ溶融混練を行い、ペレット化して熱可塑性エラストマー組成物を製造した。得られた熱可塑性エラストマー組成物について、前記(1)〜(5)の評価を実施した。得られた評価結果を表−2に示す。
成分(A−1)37質量部、成分(B−1)+(C−1)混合物126質量部、成分(G−1)1.3質量部、成分(H−1)0.65質量部、成分(I−1)2.6質量部、酸化防止剤としてイルガノックス(登録商標/BASFジャパン株式会社製)1010を0.16質量部、イルガスタブ(登録商標/BASFジャパン株式会社製)FS301FFを0.16質量部を、ヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドした。同方向二軸押出機(日本製鋼所「TEX30」、L/D=52.5、シリンダブロック数:14)の上流の供給口へ重量式フィーダーにて混合物を投入した。残りの成分(D−2)+(C−1)混合物8.1質量部と(C−1)10.6質量部をそれぞれ液添ポンプにて押出機の途中の供給口から供給し、合計20kg/hの吐出量にて、上流部から下流部を150〜200℃の範囲で昇温させ溶融混練を行い、ペレット化して熱可塑性エラストマー組成物を製造した。得られた熱可塑性エラストマー組成物について、前記(1)〜(5)の評価を実施した。得られた評価結果を表−2に示す。
<実施例4及び比較例3>
表−2に示したように配合組成を変更した以外は実施例3と同様にして実施し、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。得られた熱可塑性エラストマー組成物について、実施例3と同様の評価を実施した。得られた評価結果を表−2に示す。
表−2に示したように配合組成を変更した以外は実施例3と同様にして実施し、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。得られた熱可塑性エラストマー組成物について、実施例3と同様の評価を実施した。得られた評価結果を表−2に示す。
[考察]
表−1,2に示す通り、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に該当する実施例1〜4は、いずれも良好な圧縮永久歪み特性を有していることがわかる。また、実施例3、4はいずれも高い表面粗さを有していることがわかる。
一方、比較例1〜3は本発明の成分(A)を使用せず、代わりに成分(F)を用いた例であるが、比較例1、2は圧縮永久歪み特性が不十分であり、比較例3は表面粗さが低かった。
表−1,2に示す通り、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に該当する実施例1〜4は、いずれも良好な圧縮永久歪み特性を有していることがわかる。また、実施例3、4はいずれも高い表面粗さを有していることがわかる。
一方、比較例1〜3は本発明の成分(A)を使用せず、代わりに成分(F)を用いた例であるが、比較例1、2は圧縮永久歪み特性が不十分であり、比較例3は表面粗さが低かった。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、圧縮永久歪みに優れ、また、成形品の表面粗さの値の向上で、成形品表面の均一性、意匠性にも寄与し得ることから、シール、クッション、ブーツ、表皮等の自動車分野;ガスケット、パッキン等の建築分野;グリップ、キャスター等の雑貨分野等に有用である。
Claims (9)
- 長鎖分岐構造を有するプロピレン重合体(A)、ムーニー粘度ML1+4(125℃)が45以上のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)、及び炭化水素系ゴム用軟化剤(C)を含む熱可塑性エラストマー組成物であって、プロピレン重合体(A)が、下記要件(A−1)を満たすことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
(A−1) 13C−NMR分析において、44.0〜44.1ppm、44.7〜44.8ppm及び44.8〜44.9ppmにそれぞれメチレン炭素(Ca、Cb、Cc)が観測され、31.6〜31.7ppmにメチン炭素(Cbr)が観測される。 - 長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体(A)とエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)との合計100質量部中に、長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体(A)を1質量部以上50質量部未満、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)を50質量部より多く99質量部以下含み、長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体(A)とエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)との合計100質量部に対し炭化水素系ゴム用軟化剤(C)を20質量部以上含む、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物
- プロピレン系重合体(A)の絶対分子量Mabsが100万における分岐指数g’が0.75以上、0.95以下の範囲にある、請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)100質量部に対して、架橋剤(D)を0.1質量部以上10質量部以下含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 架橋剤(D)が有機過酸化物および/又はフェノール樹脂である、請求項4に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体(B)がエチレン単位含有量30〜90質量%、非共役ジエン単位の含有量1〜10質量%のエチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン及び/又はビニリデンノルボルネン共重合体である、請求項1から4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 炭化水素系ゴム用軟化剤(C)が、40℃における動粘度が20〜800センチストークスのパラフィンオイルである、請求項1から6のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 非発泡成形体用組成物である、請求項1から7のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 請求項1から8のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる成形体。
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- 2018-03-12 JP JP2018044319A patent/JP2018154821A/ja active Pending
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