JPH07126452A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

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JPH07126452A
JPH07126452A JP27184093A JP27184093A JPH07126452A JP H07126452 A JPH07126452 A JP H07126452A JP 27184093 A JP27184093 A JP 27184093A JP 27184093 A JP27184093 A JP 27184093A JP H07126452 A JPH07126452 A JP H07126452A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリプロピレン系樹脂(1)、架橋ゴム(2)
及びエチレン/α−オレフィン共重合体エラストマー
(3)からなり、(2)100重量部に対して(1)を
3〜50重量部、(3)を3〜50重量部配合してなる
オレフィン系熱可塑性エラストマーであって、(3)の
α−オレフィンが炭素数4以上であるとともにα−オレ
フィン含量が30モル%以上であることを特徴とする熱
可塑性エラストマー樹脂組成物。 【効果】引っ張り強度及び耐圧縮永久歪特性のバランス
に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐圧縮永久歪特性に優れ
た熱可塑性エラストマー樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマーとしては主にポリプロピレンとエチレン−プロピ
レン系ゴムからなるものが広く知られているが、そのほ
かにも架橋ゴム成分としてアクリロニトリル−ブタジエ
ンゴムを混合したもの、ブチルゴムを混合したもの、さ
らには天然ゴムを混合したものなどがあった。しかしな
がらいずれの材料も耐圧縮永久歪特性及び引っ張り破断
強度の点で満足いくものが得られず、架橋ゴム分野への
代替が進んでいないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は耐圧縮永久歪
特性及び引っ張り破断強度に優れた熱可塑性エラストマ
ー樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のよう
な現状に鑑み鋭意検討した結果、本発明を完成するに至
った。即ち本発明は、ポリプロピレン系樹脂(1)、架
橋ゴム(2)及びエチレン/α−オレフィン共重合体エ
ラストマー(3)からなるオレフィン系熱可塑性エラス
トマー樹脂組成物であって、(3)エチレン/α−オレ
フィン共重合体エラストマー(3)のα−オレフィンは
炭素数4以上のであるとともにα−オレフィン含量が3
0モル%以上であることを特徴とする熱可塑性エラスト
マー樹脂組成物である。以下に本発明の詳細を記述す
る。
【0005】本発明において用いられるポリプロピレン
系樹脂(1)としては例えばポリプロピレンホモポリマ
ー、プロピレン・エチレンブロック共重合体及びプロピ
レン・エチレンランダム共重合体等が挙げられる。この
うちエチレンを含む共重合体のエチレン含量は特に制限
はなく、また上記ポリプロピレン系樹脂は1種でもしく
は2種以上混合して用いても構わない。特に本発明にお
いてポリプロピレン系樹脂(1)としてポリプロピレン
単独重合部またはエチレン含量10重量%以下の低エチ
レン含量エチレン−プロピレンランダム共重合部と、エ
チレン含量が20〜95重量%の高エチレン含量エチレ
ン−プロピレンランダム共重合部よりなり、高エチレン
含量エチレン−プロピレンランダム共重合部の割合が2
0〜70重量%である樹脂を用いることにより、得られ
るエラストマー組成物はゴム的性質に優れるものとなる
ので好ましい。
【0006】このポリプロピレン系樹脂(1)は後述す
る架橋ゴム(2)100重量部に対して3重量部以上5
0重量部以下、更には5重量部以上30重量部以下配合
することが望まれる。この配合量が3重量部未満である
と得られるエラストマー組成物の成形加工性が著しく低
下することがあり、一方50重量部を超えるとエラスト
マー組成物の表面硬度が著しく高くなりゴム的な性質を
損なうおそれがある。
【0007】本発明において用いられる架橋ゴム(2)
としてはアクリルゴム、アクリロニトリルーブタジエン
ゴム、エチレン−プロピレン系ゴム、ブチルゴム、天然
ゴム、ウレタンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレ
ン、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブ
タジエンゴム、イソプレンゴム等が挙げられ、これらは
単独でもしくは2種類以上併用される。なかでもコスト
パフォーマンスと耐熱性を重視する場合はエチレン−プ
ロピレン系ゴムが好ましく用いられ、耐熱、耐油、耐オ
ゾン性などが要求される場合にはアクリルゴムが好まし
く用いられる。
【0008】尚、いずれのゴムを用いる場合でも架橋点
として非共役ジエン成分を共重合成分として有するもの
を使用することが好ましく、この様な架橋点がないゴム
を過酸化物などによって架橋を生じせしめようとすると
本発明のエラストマー組成物の成分であるエチレン/α
−オレフィン共重合体エラストマー(3)をも架橋して
しまうおそれがある。また、ここで非共役ジエン成分と
しては、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエ
ン、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、エ
チリデンノルボルネンなどが挙げられる。
【0009】更に、架橋ゴム(2)としてアクリルゴム
を用いる場合には特に架橋点として非共役ジエン成分を
有する過酸化物架橋型エラストマーであり、架橋後の未
架橋アクリルゴムの量が10%以下となる完全架橋型エ
ラストマーを用いることにより、アクリルゴムが充分に
架橋し、得られるエラストマー組成物の物性の向上が見
られる。
【0010】本発明においてエチレン/α−オレフィン
系共重合体エラストマー(3)が用いられるが、これに
含まれるα−オレフィンは炭素数4以上のものであり、
例えば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−
メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、
1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセ
ン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデ
セン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オク
タデセン、1−ノナデセン、1−エイコデセン等が挙げ
られ、これらの1種もしくは2種以上が用いられる。な
かでも、入手の容易さから1−ブテン、1−ヘキセン、
1−オクテン等が好ましく用いられる。また、本発明に
おいて用いられるエチレン/α−オレフィン系共重合体
エラストマー(3)のα−オレフィン含量は30モル%
以上であることが必須であり、α−オレフィン含量が3
0モル%未満ではエチレン/α−オレフィン系共重合体
エラストマー(3)とポリプロピレン系樹脂(1)との
相溶性が乏しくなり、その結果得られるエラストマー組
成物は機械特性が著しく乏しいものとなる。
【0011】更に、本発明において用いられるエチレン
/α−オレフィン系共重合体エラストマー(3)の分子
量は特に制限されるものではないが、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)によって測定した数
平均分子量がポリエチレン換算で5,000〜1,00
0,000であることが好ましく、より好ましくは1
0,000〜600,000である。この数平均分子量
が5,000未満では得られるエラストマー組成物の特
性の改質効果が小さいとともに、表面のべたつきの問題
が生じることがあり、一方数平均分子量が1,000,
000を越えると得られるエラストマー組成物の流動性
が低下し、成形加工が困難となるおそれがある。
【0012】以上述べたエチレン/α−オレフィン系共
重合体エラストマー(3)の製造方法は特に限定され
ず、チタン系触媒、バナジウム系触媒またはメタロセン
系の触媒など種々の触媒を用いて製造することができ
る。
【0013】またこの様なエチレン/α−オレフィン系
共重合体エラストマー(3)は架橋ゴム(2)100重
量部に対して3重量部以上50重量部以下、より好まし
くは5重量部以上30重量部以下配合することが望まれ
る。この配合量が3重量部未満であると得られるエラス
トマー組成物のエラストマー的性質が十分でなくなるお
それがあり、50重量部を超えると得られるエラストマ
ー組成物の表面にべた付きが生じることがある。
【0014】本発明のエラストマー組成物において、用
いるエチレン/α−オレフィン系共重合体エラストマー
(3)はポリプロピレン系樹脂(1)と共に組成物のマ
トリクスとなり、その結果これまで問題とされてきた耐
圧縮永久歪、永久伸び、柔軟性の改良に大きな役割を果
たすものと考えられる。また、引張り試験における応力
−歪曲線も従来のオレフィン系熱可塑性エラストマーは
比較的小さな歪の領域で大きな応力を示したのに対し、
本発明のエラストマー組成物はあまり大きな応力値を示
さず、より架橋ゴム的な性質を示すものとなる。以下に
マトリクスの成分について詳しく述べる。
【0015】ポリプロピレン系樹脂(1)とα−オレフ
ィンの炭素数が4以上でα−オレフィン含量が30モル
%以上であるエチレン/α−オレフィン共重合体エラス
トマー(3)は相溶性に優れるため得られるエラストマ
ー組成物の物性は向上する。しかしながら、両者の相溶
性が損なわれると物性は低下してしまう。相溶性の指標
としては例えば動的粘弾性測定に代表される力学緩和、
さらには誘電緩和、磁気緩和などが挙げられ、また力学
的に強制振動させた分子鎖の配向の様子を光学系を用い
て測定することも可能である。
【0016】次にこの様子を動的粘弾性の引っ張りモー
ドにおける温度分散から評価するためにポリプロピレン
系樹脂とエチレン/α−オレフィン共重合体エラストマ
ーを50:50の重量比でブレンドして得られた組成物
の動的粘弾性の測定結果を図1及び図2に示す。図1で
はポリプロピレン系樹脂とα−オレフィンをヘキセン−
1とし、その含量を34モル%としたエチレン/α−オ
レフィン共重合体エラストマーを含む本発明のエラスト
マー組成物の測定結果であり、この組成物はポリプロピ
レン系樹脂単独が示すガラス転移温度に起因するtan
δの極大値を示す温度より低温側にtanδの極大値が
存在し、かつそのピークはシングルピークであり、さら
にそのピークの大きさも0.2以上となり、相溶性に非
常に優れたものであることがわかる。そしてtanδの
極大値が低温側に存在するためポリプロピレン系樹脂単
独よりも耐寒性が優れたものとなることがわかる。一
方、図2にはα−オレフィンをヘキセン−1とし、その
含量を27モル%としたエチレン/α−オレフィン共重
合体エラストマーを含む組成物の測定結果を示すが、こ
の組成物においては相溶性に乏しいポリマーブレンド物
のtanδは各々のガラス転移温度に応じて極大を示す
ため、単一のピークとはならず2つ以上のピークを示
し、またそれに従ってピークの最大値も比較的小さい値
となり0.2より小さい値となってしまうことがわか
る。
【0017】以上述べた本発明のエラストマー組成物は
ポリプロピレン系樹脂、架橋可能な未架橋ゴム、エチレ
ン/α−オレフィン共重合体エラストマー及び未架橋ゴ
ムに架橋を促すための架橋剤を加熱溶融混合しながら上
記未架橋ゴムの架橋を行うことにより製造することがで
きる。このとき用いられる装置等については通常用いら
れているものが利用でき、例えばニーダー、ロール、バ
ンバリミキサー、押出機等を用いることが可能である。
また、このとき用いられる架橋剤についても特に限定は
なく、用いるゴムの種類に応じて任意に選択することが
可能であり、必要に応じて架橋助剤、遅延剤、促進剤な
どを併用することもできる。なお、本製造方法において
はポリプロピレン系樹脂の溶融中にゴム成分を架橋する
ことが必要であり、ポリプロピレン系樹脂が溶融してい
ないときに架橋を行って得られる組成物は著しく物性が
劣るばかりか成形加工も非常に困難なものとなる。
【0018】また、上記した本発明のエラストマー組成
物の製造の際にオイルを未架橋ゴム100重量部に対し
て3重量部以上120重量部以下、好ましくは3重量部
以上100重量部以下、更に好ましくは3重量部以上5
0重量部以下添加することにより本発明のエラストマー
組成物は更に成形加工性に優れたものとなるので好まし
い。なお、このときオイルの添加量が120重量部を越
えるとブリードが生じるおそれがある。更に用いられる
オイルは特に限定を受けず、未架橋ゴムに応じて適時選
択され、例えばパラフィン系プロセスオイル、ナフテン
系オイル、アロマ系プロセスオイル、エステル系可塑
剤、エーテル系可塑剤などいずれのオイルを用いてもよ
く、これらオイルを2種以上同時に用いても構わない。
特に架橋ゴム(2)としてアクリルゴムを用いる場合は
ポリエステル系オイルとパラフィン系プロセスオイルを
ブレンドしたものを用いることが好ましく、これを用い
ることにより得られるエラストマー組成物の成形加工性
は著しく向上する。
【0019】更に、本発明のエラストマー組成物にはポ
リプロピレン系樹脂(1)と架橋ゴム(2)との界面接
着力を向上する目的で相溶化剤を添加してもよい。特に
架橋ゴム(2)としてアクリルゴムを使用する場合には
ポリプロピレン系樹脂(1)との相溶性が乏しいため相
溶化剤を添加することが望ましく、相溶化剤として特に
(a)カルボキシル基又は酸無水物基を0.01〜15
重量%含有する変性ポリオレフィン100重量部、
(b)カルボキシル基を0.01〜5重量%含有するア
クリル酸エステル共重合体エラストマー1〜500重量
部及び(c)金属塩類を(a)のカルボキシル基又は酸
無水物基の0.1〜30当量含有してなるエラストマー
変性ポリオレフィンは安価で物性改良効果が大きく、合
成も簡便であることから好ましく用いられる。
【0020】なお、本発明のエラストマー組成物には、
必要に応じて炭酸カルシウム、マイカ、タルク、シリ
カ、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、カオリン、クレ
ー、パイロフェライト、ベントナイト、セリサナイト、
ゼオライト、ネフェリンシナイト、アタパルジャイト、
ウォラストナイト、フェライト、ケイ酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、ドロマイト、三酸化アンチモン、酸化
亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化鉄、二硫化
モリブデン、黒鉛、石こう、ガラスビーズ、ガラスパウ
ダー、ガラスバルーン、石英、石英ガラスなどの無機充
填剤や有機、無機顔料を配合することもできる。また、
離型剤、スリップ剤、滑剤、耐熱安定剤、耐候性安定
剤、発泡剤、防錆剤、イオントラップ剤、結晶核剤、透
明化剤、難燃剤、難燃助剤等を必要に応じて添加しても
よい。更に本発明のエラストマー組成物を他の樹脂へブ
レンドすることも可能であり、この場合第3成分として
本発明のエラストマー組成物と他の樹脂との相溶化剤を
併用することも可能である。
【0021】このように、得られた本発明のエラストマ
ー組成物は補強用充填剤、無機充填剤等と配合されて射
出成形、押出成形、インフレーション成形、カレンダー
成形により各種成形品、フィルム、シート、チューブ等
に成形することができる。
【0022】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を説明するが、
これらは例示的なものであって、限定的なものではな
い。なお実施例中の各種測定は下記の方法により行っ
た。
【0023】(エチレン/ヘキセン−1共重合体エラス
トマーのヘキセン−1含量の測定)ο−ジクロロベンゼ
ンを溶媒に100MHz、13C−NMRスペクトル(日
本電子(株)製JNM GX400)測定により算出し
た。
【0024】(分子量、分子量分布の測定)溶媒にο−
ジクロロベンゼンを用いて140℃におけるゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー(ミリポア(株)社製
150C型GPC)を用いてポリエチレン換算で求め
た。
【0025】(動的粘弾性の測定)非共振型強制振動法
に基づく測定装置である粘弾性測定装置:DVE−V4
(レオロジー社製)を用いて、測定周波数10Hz、測
定モードを引っ張り、昇温速度を5℃/分として動的粘
弾性の温度依存性を測定した。なお、与えた歪みは0.
1%以下の線形領域で行った。そしてこの測定において
損失正接(tanδ)、貯蔵弾性率(E’)を測定し
た。
【0026】(引っ張り試験)厚さ1mmの試験片を用
い、2号形試験片、速度200mm/分でJISK71
13に従い測定した。
【0027】(圧縮永久歪の測定)JISK6301に
従い、70℃,22時間後の圧縮永久歪を測定した。
【0028】参考例 エチレン/ヘキセン−1共重合体
エラストマーの合成 2lのオートクレーブにトルエンを300ml及びヘキ
セン−1を200mlを加え、エチレンを4kg/cm
2になるように導入した。次に、別の反応容器にトルエ
ンを10ml、メチルアルミノキサンを5mmol、公
知の方法により合成したジフェニルメタン(シクロペン
タジエニル−1−フルオレニル)ジルコニウムジクロラ
イドを5μmolを加え、この混合溶液を20分間撹拌
した後、オートクレーブに導入し重合を開始した。なお
この重合はエチレン圧を4kg/cm2に保ち、40℃
で30分間行った。
【0029】重合終了後、多量のエタノールにより得ら
れた重合体を洗浄し、60℃で12時間減圧乾燥を行っ
た。その結果ヘキセン−1の含量が34mol%のエチ
レン/ヘキセン−1共重合体エラストマーが144g得
られた。またこのエラストマーの重量平均分子量Mwは
120000、分子量分布Mw/Mnは2.1であっ
た。
【0030】更にヘキセン−1の仕込量、温度等を変化
させて上記と同様の操作を行うことにより、ヘキセン−
1含量が27〜61mol%のエチレン/ヘキセン−1
共重合体エラストマーを得た。
【0031】実施例1 エチレン含量3.1重量%の低エチレン含量エチレン−
プロピレンランダム共重合部が50%,エチレン含量が
79重量%の高エチレン含量エチレン−プロピレンラン
ダム共重合部が50%であるポリプロピレンブロック共
重合体(MFR7.2g/10分、230℃,2.16
kg荷重)20重量部と、エチレン/α−オレフィン共
重合体エラストマーとして参考例で得られたエチレン/
ヘキセン−1共重合体(ヘキセン−1含量34モル%、
Mw=120000、Mw/Mn=2.1)を20重量
部、さらに架橋可能な未架橋ゴムとしてエチレン−プロ
ピレン−エチリデンノルボルネンランダム共重合体ゴム
(日本合成ゴム(株)社製,EP57P、ムーニー粘度
ML1+4:88)60重量部、架橋剤としてジクミルパ
ーオキサイドを0.5重量部及びパラフィン系鉱物油5
重量部をヘンシェルミキサーで混合し、150〜160
℃に予熱した加圧ニーダーに投入し5分間混練りを行っ
た後、更に温度を185〜195℃に昇温して10分間
混練りを続けた。またこの際、2種類の熱安定剤(イル
ガノックス1010、イルガフォス168(チバガイギ
−社製))をそれぞれ2000ppm、滑剤としてステ
アリン酸カルシウムを5000ppmを投入した。この
様にして製造した組成物を細かく切断した後、プレス成
形機を用いて成形して目的の組成物を得た。
【0032】実施例2 架橋可能なゴムとして非共役ジエンを共重合成分とする
アクリル酸エステル共重合体ゴム(日信アクリルゴム
RV−2540(日信化学工業(株)社製)を100重
量部、HAFカーボン60重量部,ポリエステル系可塑
剤(アデカサイザーPN−170(旭電化工業(株)社
製、分子量:約1100))10重量部、パラフィン系
プロセスオイル(ダイアナプロセスオイルPW−90
(出光興産(株)社製))を10重量部、酸化防止剤
(NAUGARD445(ユニロイヤル ケミカル社
製))2重量部、ステアリン酸1重量部をロール混練機
にて十分混練し、アクリルゴムコンパウンドを得た。次
にアクリルゴムコンパウンド85gとポリプロピレン樹
脂(東ソ−ポリプロJ5100A(東ソ−(株)社製)
を7.5g、実施例1で用いたエチレン/ヘキセン−1
共重合体(ヘキセン−1含量34モル%)を7.5g
を、内容積100cc、温度180℃のブラベンダーミ
キサーに投入し、回転数140rpmで5分間混練し
た。次にこれを取り出して水冷したロール成形機にて過
酸化物(C−13(信越化学(株)社製)を1.5g、
加硫助剤(スミファインBM(住友化学(株)社製))
0.75gと共に十分混練した。こうして得られた材料
を再び温度180℃のブラベンダ−ミキサ−に投入し、
回転数140rpmで溶融混練しながらパーオキサイド
架橋せしめた。5分後ミキサーから取りだし再びロ−ル
成形機でシート状にした後、プレス成形し、目的の組成
物を得た。また得られた組成物の動的粘弾性を測定した
結果を図1に示す。
【0033】実施例3 ポリプロピレン系樹脂を10gとし、エチレン/ヘキセ
ン−1共重合体を5g用いた以外は実施例2と同様の方
法で目的の組成物を得た。
【0034】実施例4 エチレン/ヘキセン−1共重合体としてヘキセン−1含
量が52モル%、Mwが190000、Mw/Mnが
2.0のものを用いた以外は実施例2と同様の方法で目
的の組成物を得た。
【0035】実施例5 エチレン/ヘキセン−1共重合体としてヘキセン−1含
量が61モル%、Mwが210000、Mw/Mnが
2.1のものを用いた以外は実施例2と同様の方法で目
的の組成物を得た。
【0036】比較例1 ポリプロピレン系樹脂を40重量部とし、エチレン/ヘ
キセン−1共重合体を用いなかった以外は実施例1と同
様の方法で組成物を得た。
【0037】比較例2 ポリプロピレン系樹脂としてポリプロピレン単独重合体
(MFR:6g/10分、230℃,2.16kg荷
重)を用いた以外は比較例1と同様の方法で組成物を得
た。
【0038】比較例3 ポリプロピレン系樹脂を15gとし、エチレン/ヘキセ
ン−1共重合体を用いなかった以外は実施例2と同様の
方法で組成物を得た。
【0039】比較例4 エチレン/ヘキセン−1共重合体としてヘキセン−1含
量が27mol%、Mwが160000、Mw/Mnが
1.9のものを用いた以外は実施例2と同様の方法で組
成物を得た。また得られた組成物の動的粘弾性を測定し
た結果を図2に示す。
【0040】以上の方法により得られた組成物の引っ張
り強度及び圧縮永久歪を測定した結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明のエラストマ
ー樹脂組成物は引っ張り強度及び耐圧縮永久歪特性のバ
ランスに優れた材料となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例2で得られた本発明のエラストマー組
成物の動的粘弾性の測定結果を示す図である。
【図2】 比較例4で得られた樹脂組成物の動的粘弾性
の測定結果を示す図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン系樹脂(1)、架橋ゴム
    (2)及びエチレン/α−オレフィン共重合体エラスト
    マー(3)からなるオレフィン系熱可塑性エラストマー
    であって、エチレン/α−オレフィン共重合体エラスト
    マー(3)のα−オレフィンが炭素数4以上であるとと
    もにα−オレフィン含量が30モル%以上であることを
    特徴とする熱可塑性エラストマー樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ポリプロピレン系樹脂(1)がポリプロピ
    レン単独重合部またはエチレン含量10重量%以下の低
    エチレン含量エチレン−プロピレンランダム共重合部
    と、エチレン含量が20〜95重量%の高エチレン含量
    エチレン−プロピレンランダム共重合部よりなり、高エ
    チレン含量エチレン−プロピレンランダム共重合部の割
    合が20〜70重量%であることを特徴とする請求項1
    に記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】架橋ゴム(2)がエチレン−プロピレン系
    ゴムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】架橋ゴム(2)がアクリル酸エステル共重
    合体エラストマーであることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】アクリル酸エステル共重合体エラストマー
    が架橋点として非共役ジエン成分を有する過酸化物架橋
    型エラストマーであり、架橋後の未架橋アクリルゴムの
    量が10%以下である完全架橋型熱可塑性エラストマー
    であることを特徴とする請求項4に記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】ポリプロピレン系樹脂、未架橋ゴム、エチ
    レン/α−オレフィン共重合体エラストマー及び架橋剤
    を加熱溶融混合しながら上記未架橋ゴムの架橋を行うこ
    とを特徴とする請求項1〜5に記載の樹脂組成物の製造
    方法。
  7. 【請求項7】請求項4又は5に記載の樹脂組成物に下記
    Aに示すエラストマー変性ポリオレフィン、ポリエステ
    ル系オイル及びパラフィン系プロセスオイルを添加して
    なる樹脂組成物。 Aエラストマー変性ポリオレフィン (a)カルボキシル基又は酸無水物基を0.01〜15
    重量%含有する変性ポリオレフィン100重量部、
    (b)カルボキシル基を0.01〜5重量%含有するア
    クリル酸エステル共重合体エラストマー1〜500重量
    部及び(c)金属塩類を(a)のカルボキシル基又は酸
    無水物基の0.1〜30当量含有してなるエラストマー
    変性ポリオレフィン。
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