JP2018123788A - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

排気ガス浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018123788A
JP2018123788A JP2017017710A JP2017017710A JP2018123788A JP 2018123788 A JP2018123788 A JP 2018123788A JP 2017017710 A JP2017017710 A JP 2017017710A JP 2017017710 A JP2017017710 A JP 2017017710A JP 2018123788 A JP2018123788 A JP 2018123788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reducing agent
exhaust gas
space
exhaust passage
exhaust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017017710A
Other languages
English (en)
Inventor
川島 一仁
Kazuhito Kawashima
川島  一仁
洋 阿野田
Hiroshi Anoda
洋 阿野田
亮二 加藤
Ryoji Kato
亮二 加藤
晶士 ▲高▼橋
晶士 ▲高▼橋
Masashi Takahashi
佐藤 大祐
Daisuke Sato
大祐 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2017017710A priority Critical patent/JP2018123788A/ja
Publication of JP2018123788A publication Critical patent/JP2018123788A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

【課題】排気ガス中の還元剤の分布をより均一化する。
【解決手段】エンジン8の燃焼室1から引き出された排気通路4と、排気通路4の内壁面よりも内側に設けられ通過する排気ガスによって加熱されるディーゼル用酸化触媒装置10と、ディーゼル用酸化触媒装置10よりも下流側に設けられ還元剤として尿素を排気ガス中に噴射する還元剤インジェクタ20と、尿素から生成したアンモニアによって排気ガス中の窒素酸化物を浄化する還元触媒本体13と、排気通路4内を筒状の隔壁23によって内側の第一の空間27と外側の第二の空間26とに隔てるインパクタ22と、インパクタ22と還元触媒本体13との間に配置され、排気通路4の内面から内側へ向かって突出する突出片31を有するミキサ30とを備え、還元剤インジェクタ20による還元剤の噴射方向は隔壁23の第一の空間27側の面に設定された噴射目標部28aを指向するエンジンの排気ガス浄化装置とした。
【選択図】図1

Description

この発明は、エンジンから排出される排気ガスを浄化するエンジンの排気ガス浄化装置に関する。
一般に、ディーゼルエンジン等における排気ガス浄化装置として、排気ガス中に含まれているディーゼル排気微粒子(PM)や窒素酸化物(NOx)の浄化を目的として、ディーゼル用酸化触媒装置(Diesel Oxidation Catalyst)や、ディーゼル微粒子捕集フィルタ(Diesel Particulate Matter Filter)等が用いられる。
また、リーン排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)の浄化を目的として、窒素酸化物トラップ触媒装置(NOx Trap Catalyst)や、尿素選択触媒還元装置(Selective Catalytic Reduction)等を用いるシステムが存在する。
尿素選択触媒還元装置は、還元触媒本体の上流側に設けた還元剤インジェクタを通じて、還元剤としての尿素水溶液を排気ガス中に噴射することにより、その尿素が排気ガスの熱によって分解されてアンモニア(NH)となることを利用している。生成されたアンモニアは、還元触媒本体付近で、排気ガス中の窒素酸化物と反応して窒素ガス(N)と水(HO)となる。これにより、排気ガス中の窒素酸化物が浄化される。
例えば、特許文献1では、ディーゼル用酸化触媒装置、ディーゼル微粒子捕集フィルタを排気通路のガス流動方向に沿って順に配置し、ディーゼル微粒子捕集フィルタの下流側に尿素選択触媒還元装置の還元剤インジェクタ、還元触媒本体を順に配置している。
特開2012−122469号公報
一般的に、尿素選択触媒還元装置は、窒素酸化物トラップ触媒装置よりも高温域での窒素酸化物の浄化特性に優れる反面、低温域ではその浄化性能が劣るという傾向がある。このため、近年は、尿素選択触媒還元装置をよりエンジンに近接する位置に配置して、高い反応温度を確保するレイアウトとする場合が多くなっている。
尿素選択触媒還元装置をエンジンの近接位置に配置した場合、エンジンの燃焼室から尿素選択触媒還元装置の還元触媒本体に至る距離が短くなる。このため、噴射された尿素水を、排気ガスが還元触媒本体に流入するまでの間に、排気ガス全体に均一に分布させることが難しい。
仮に、排気ガス中における尿素水の均一化が不充分な場合、供給した尿素水量に対して、充分な浄化性能を発揮できないという問題がある。このため、還元剤インジェクタの下流側に、尿素水を排気ガス中に分散させるためのミキサを配置する場合が多い。
ミキサは、尿素水を排気ガス中に分散させるのにある程度有効である。しかし、刻々と変化する様々な運転状況、温度条件に対して、常に、尿素水を排気ガス中に均一に分布させるには、さらなる改良が求められる。
そこで、この発明の課題は、排気ガス中に噴射した還元剤の分布をより均一化することである。
上記の課題を解決するために、この発明は、エンジンの燃焼室から引き出された排気通路と、前記排気通路内の排気ガス中に還元剤を噴射する還元剤インジェクタと、前記還元剤又は前記還元剤から生成した物質によって前記排気ガス中の窒素酸化物を浄化する還元触媒本体と、前記排気通路内を筒状の隔壁によって内側の第一の空間と外側の第二の空間とに隔てるインパクタと、前記インパクタと前記還元触媒本体との間に配置され、前記排気通路の内面から内側へ向かって突出する突出片を有するミキサとを備え、前記還元剤インジェクタによる前記還元剤の噴射方向は前記隔壁の前記第一の空間側の面に設定された噴射目標部を指向するエンジンの排気ガス浄化装置を採用した。
前記突出片は、前記排気通路の内面全周に配置することができる。
前記第二の空間は、周方向に沿って排気ガスの流速が相対的に遅い緩流速部と排気ガスの流速が相対的に速い急流速部とを備え、前記緩流速部における前記突出片の突出長さは、前記急流速部における前記突出片の突出長さよりも小さく設定される構成を採用することができる。
このとき、前記排気通路は前記インパクタの上流側に屈曲部を備え、前記緩流速部は、前記第二の空間のうち前記屈曲部の内方寄り終端部からの距離が最短距離となる地点を含み、前記急流速部は、前記第二の空間のうち前記屈曲部の外方寄り終端部からの距離が最短距離となる地点を含む構成を採用することができる。
これらの各態様において、前記突出片は、前記排気通路の内面から内側へ向かうにつれて下流側へと傾斜する構成を採用することができる。
また、前記噴射目標部と前記還元剤インジェクタとの間に前記還元剤を反射させて前記第一の空間内に分散させる誘導部材を備える構成を採用することができる。
この発明は、排気通路内を第一の空間と第二の空間とに隔てる隔壁を有するインパクタを配置し、還元剤インジェクタによる還元剤の噴射が、その隔壁の第一の空間側の内面の噴射目標部を指向するようにし、さらに、インパクタと還元触媒本体との間にミキサを配置したので、還元剤は、排気ガスによって温度が高められたインパクタに当たって気化が促進される。また、還元剤を多く含む第一の空間を通る排気ガスと還元剤が少ない第二の空間を通る排気ガスとはミキサによって融合されるので、排気ガスが還元触媒本体に至るまでに還元剤がより均一に分布するようになる。
この発明の一実施形態のエンジンの排気ガス浄化装置の模式図である。 インパクタ設置部の詳細を示す平面図である。 インパクタ及びミキサ設置部の詳細を示す正面図である。 インパクタ及びミキサ設置部の斜視図である。 インパクタ及びミキサ設置部の変形例を示す斜視図である。 インパクタ設置部の変形例を示す平面図である。 インパクタ及びミキサ設置部の変形例を示す正面図である。 他の実施形態を示す模式図である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、この実施形態のエンジンの排気ガス浄化装置の構成を概念的に示す模式図である。
図1に示すように、エンジン8の燃焼室1には、吸気通路3及び排気通路4が接続されている。燃焼室1には、吸気通路3を通じて空気が供給される。また、燃焼室1には、燃料噴射装置2によって燃料が噴射されるようになっている。燃焼室1からの排気ガスは、燃焼室1から引き出された排気通路4を通って送り出され、有害物質を除去する排気浄化部を通過した後に大気へ放出される。
燃焼室1へ通じる吸気通路3には、上流側から下流側に向かって、エアクリーナ、通路断面積を変化させて吸気の流量を制御するスロットルバルブ5、吸入空気量を検出するエアフローセンサ6等が順に設けられている。
排気通路4には、上流側から下流側に向かって、機械式過給機のタービン7、上流側の排気浄化部としてのディーゼル用酸化触媒装置10、還元剤を排気ガス中に噴射する還元剤インジェクタ20及びインパクタ22、還元剤を排気ガス中に分散させて均一化を図るミキサ30、還元剤又は還元剤から生成した物質によって排気ガス中の窒素酸化物を浄化する還元触媒本体13、消音装置としてのマフラ等が順に備えられている。
還元剤インジェクタ20とインパクタ22、ミキサ30、還元触媒本体13等は、下流側の排気浄化部としての尿素選択触媒還元装置14を構成する。
ディーゼル用酸化触媒装置10は、前後の排気通路4よりも大きな断面を有する空間をその内部に備え、その空間内には、担体としてハニカム構造の部材が収容されている。担体は、排気ガスが通過可能な多数のセルの集合を有している。その素材には、例えば、熱膨張率が小さく、耐熱衝撃性に優れた結晶質のセラミックス(コーディエライト組成)が用いられる。担体の表面には、触媒の機能を発揮するための金属が担持されている。これにより、通過する排気ガス中に含まれる一酸化炭素、炭化水素等の有害物質を、水や二酸化炭素等の無害な物質に浄化させることができる。
上流側の排気浄化部を構成するディーゼル用酸化触媒装置10、下流側の排気浄化部である尿素選択触媒還元装置14は、いずれも、エンジン8の燃焼室1に近く、比較的高温の排気ガスに晒される機会が多い環境にある近接触媒として配置されている。
インパクタ22は、排気通路4内の空間を、第一の空間27と第二の空間26とに隔てる筒状の隔壁23を有するものとなっている。隔壁23は筒状であり、第二の空間26は、筒内の第一の空間27の外側全周を囲むように配置されている。特に、この実施形態では、排気通路4の内壁を構成する排気管壁部4aは断面円形であり、筒状の隔壁23も断面円形(円筒状)であり、両者が同心円状に配置されている。
還元剤インジェクタ20は、還元剤を、インパクタ22の隔壁23の内面に向かって噴射する。ここでは、還元剤として尿素(CO(NH)を採用している。
還元剤インジェクタ20による還元剤の噴射方向は、図1〜図3の各図に示すように、隔壁23の第一の空間27側の面に設定された噴射目標部28aを指向する。噴射目標部28aは、還元剤の噴射方向の噴射中心線pと、隔壁23の内面との交点である。
この実施形態では、隔壁23は、噴射目標部28aと還元剤インジェクタ20との間に、還元剤の導入孔23aを備えている。このため、噴射された還元剤は、導入孔23aを通じて第一の空間27内に侵入し、導入孔23aと還元剤インジェクタ20との間の第二の空間26内へは、ほとんど分散しないようになっている。
また、還元剤の噴射中心線pは、図3に示すように、インパクタ22の上流側と下流側との間の排気ガスの流れ方向C、Dに交差し、特に、この実施形態では両者が直交しているので、還元剤の噴射方向を排気ガスの流れ方向と同じ方向(平行な方向)とする場合と比較して、還元触媒本体13に至るまでの間の還元剤の気化に要する時間や拡散に要する時間を相対的に長く確保しやすい。
さらに、隔壁23を隔てて内側の第一の空間27、外側の第二の空間26のそれぞれに排気ガスが通過するので、隔壁23等で構成されるインパクタ22は、排気通路4の内壁を構成する排気管壁部4aよりも温度が高くなる。排気管壁部4aは、その外面が外気に接するので、インパクタ22よりも相対的に温度が低いからである。
還元剤である尿素は、水溶液の状態で還元剤インジェクタ20から噴射され、主として第一の空間27内の排気ガス中に飛散するとともに、その一部がインパクタ22に付着する。そして、尿素は、インパクタ22や排気ガスの高熱によって分解され、アンモニアを生成する。排気管壁部4aよりも高温であるインパクタ22に尿素が付着することから、その尿素のアンモニアへの分解が促進される。
ここで、隔壁23は、排気通路4の内壁を構成する排気管壁部4aに対して、隔壁23の素材よりも相対的に熱伝導率が低い素材で支持されている。図2に符号25で示す支持部材25が、この熱伝導率が低い素材で構成されている。これにより、インパクタ22の熱が、相対的に温度が低い排気管壁部4aに伝わることを抑制し、インパクタ22をより高い温度に維持しやすい。
熱伝導率が低い素材とは、インパクタ22の素材である金属よりも相対的に熱が伝わりにくい素材、例えば、樹脂やゴム等を採用することができる。ただし、排気通路4の温度でも劣化や変質を起こさない耐熱性を有している素材に限られる。
インパクタ22の熱が排気管壁部4aに伝わりにくくする手法としては、上記のような支持部材25の素材の特定以外にも、あるいは、それに加えて、支持部材25の形状を特定することによっても可能である。
例えば、支持部材25として、隔壁23と排気通路4の内壁とを結ぶ板状部材や軸状部材を採用することができる。板状部材の場合は、その面方向が隔壁23と排気通路4の内壁とを結ぶ方向に配置されることが望ましい。軸状部材の場合は、その軸方向が隔壁23と排気通路4の内壁とを結ぶ方向に配置されることが望ましい。板状部材や軸状部材は、同程度の一辺の長さを有するブロック状の部材よりもその体積が小さく、また、その板厚方向の端面や軸交差方向の断面が、隔壁23や排気通路4の内壁に接することで、互いの接触面積を小さくできるので、熱の伝導を抑制することができる。
還元剤インジェクタ20は、排気通路4に開口する凹状のオフセット穴21内に設けられる。このため、還元剤インジェクタ20の噴射口は、排気通路4の内壁面よりもやや奥まった位置に配置される。このため、噴射口からインパクタ22の噴射目標部28aや誘導部材24までの噴射距離を長く確保でき、また、還元剤インジェクタ20を排気ガスの熱から保護することができる。さらに、還元剤インジェクタ20が排気ガスの流れを阻害しない。
還元触媒本体13内やその付近では、還元触媒本体13が備える触媒の機能により、尿素から生成したアンモニアと、排気ガスに含まれる窒素酸化物とが反応し、窒素ガスと水が生成される。これにより、排気ガスが大気開放前に浄化される。
ここで、インパクタ22と還元触媒本体13との間にはミキサ30を備えているので、還元剤である尿素の排気ガス中への分散、均一化がさらに促進されている。このためアンモニアの発生、アンモニアと窒素酸化物との反応はさらに良好である。
この実施形態では、ミキサ30として、図1、図3及び図4に示すように、排気通路4の内面全周から内径側へ向かって突出する環状の突出片31を採用している。この突出片31の内側への突出長さは、第二の空間26を通過する排気ガスの流速に応じて調整することができる。
図3において図中右側付近、すなわち、還元剤インジェクタ20に近い側における第二の空間26を通過する排気ガスの流れC(O)が、図中左側付近、すなわち、還元剤インジェクタ20から遠い側における第二の空間26を通過する排気ガスの流れC(I)よりも速い場合を想定する。このような流速の差異は、図1に示すように、その上流側で排気通路4の形状が屈曲している等の事情によって生じ得る。屈曲部9の外方9a寄りを通過する流体は流速が速くなり(図1の矢印O参照)、内方9b寄りを通過する流体は流速が遅くなる(図1の矢印I参照)傾向がある。
以下、通過する排気ガスの流れCが最も速い位置(方位)を急流速部、通過する排気ガスの流れCが最も遅い位置(方位)を緩流速部と称する。すなわち、急流速部は、環状の第二の空間26のうち、屈曲部9の外方9a寄り終端部からの距離が最短距離となる地点を含み、急流速部は、環状の第二の空間26のうち屈曲部9の内方9b寄り終端部からの距離が最短距離となる地点を含んでいる。
このとき、図中に符号31aで示すように、流速が速い側に位置する突出片31の内径側への突出長さを長くし、図中に符号31bで示すように、流速が遅い側に位置する突出片31の内径側への突出長さを短くすることが望ましい。また、流速が速い側と遅い側との間の中間部31cにおける突出長さは、符号31aの箇所に対応する最長突出長さと、符号31bの箇所に対応する最短突出長さの間の適切な長さに設定することができる。例えば、中間部31cにおける突出長さを、最長突出長さと最短突出長さとの平均としてもよい。さらには、突出片31の突出長さを、最長突出長さに設定される急流速部から、最短突出長さに設定される緩流速部までの間で、連続的あるいは断続的に徐々に小さくなるように設定することもできる。
これにより、図3に示すように、流速が速い側(図中の矢印C(O)参照)、遅い側(矢印C(I)参照)、その中間部である側方側(矢印C(S)参照)のそれぞれにおいて、還元剤を多く含む第一の空間27を通過する排気ガスの流れEと、還元剤をほとんど含まない第二の空間26を通過する排気ガスの流れC,Dとを衝突させ、排気通路4の断面全域に亘って還元剤をより均等に分散させることが可能となる。
なお、突出片31は、図5に示すように、前記排気通路の内面から内側へ向かうにつれて下流側へと傾斜するすり鉢状の部材で設定してもよい。
このように、下流側へ向かって傾斜した突出片31を採用することにより、還元剤をほとんど含まない第二の空間26を通過する排気ガスは、図5に示す矢印Cから矢印Dへと、互いに90度よりも大きい角度である鈍角を成す方向に向きを変えて、その後、第一の空間27を通過する排気ガスの流れEと融合する。このため、図4のように、突出片31による矢印Cから矢印Dへの向きの変化が直角である場合と比較して、排気ガスの流速の損失を少なくすることができる。流速の損失が少なければ、互いに衝突する排気ガス同士の相対速度を高め、還元剤の分散をより円滑にすることができる。
また、突出片31は、上記のように排気通路4の内面に沿って全周に亘って連続的に設けてもよいし、排気通路4の内面に沿って断続的に設けてもよい。
さらに、ミキサ30は、上記のような排気通路4の内面の突出片31によって構成される態様以外にも、種々のものを採用することができる。
例えば、排気通路4内に、排気ガスの流れに旋回流を与える方向板を設け、この旋回流によって、還元剤を多く含む第一の空間27を通過する排気ガスの流れEと、還元剤をほとんど含まない第二の空間26を通過する排気ガスの流れCとを衝突させるようにしてもよい。このとき、旋回流は、還元剤を多く含む第一の空間27を通過する排気ガスの流れEに対して付与するようにしてもよし、第二の空間26を通過する排気ガスの流れCに対して付与するようにしてもよい。あるいは、第一の空間27を通過する排気ガスの流れEと、第二の空間26を通過する排気ガスの流れCのそれぞれに、旋回流を付与してもよい。
この例以外にも、還元剤を多く含む第一の空間27を通過する排気ガスの流れEと、還元剤をほとんど含まない第二の空間26を通過する排気ガスの流れCとを衝突させるよう、それぞれの排気ガスの流れを制御する種々のミキサ30を採用することができる。
実施形態の変形例を図6及び図7に示す。この変形例では、隔壁23の噴射目標部28aと還元剤インジェクタ20との間に、噴射された還元剤を反射させて第一の空間27内に分散させる誘導部材24が備えられている。
この誘導部材24によって、還元剤は、還元剤インジェクタ20側から噴射目標部28a側へと向かう噴射方向とは逆方向にも分散し、すなわち、噴射目標部28a側から還元剤インジェクタ20側へも拡がって、第一の空間27全体に均一に拡がるようになる。
また、この実施形態では、図6、図7に示すように、誘導部材24は、還元剤の噴射方向に沿って、噴射目標部28aに近づくにつれて間隔が拡がる対の反射板24a,24aで構成されている。このため、噴射された還元剤は、平面視V字状に配置された対の反射板24a,24aに当たって反射して、図6に矢印Bで示すように、隔壁23の内面に沿って周方向へ流れて、第一の空間27全体に分散する。このため、還元剤の均一化が円滑である。
ここで、還元剤の噴射中心線pは、対の反射板24a,24aの接続部である稜線部24cに交差しているので、その稜線部24cを挟んで両側へ均等に還元剤を分散させることができる。
また、対の反射板24aは、還元剤インジェクタ20側と噴射目標部28a側とを貫通する複数の通過孔24bを備えている。このため、図6に矢印Aで示すように、還元剤は、第一の空間27のうち、誘導部材24よりも噴射目標部28a側に位置する緩衝空間28へも、円滑に分散することができる。
ところで、還元剤インジェクタ20は一般に噴射の貫徹力が強く、噴射された還元剤は、特に、その噴射中心線p付近において、直進しようとする力が強い傾向がある。
このため、対の反射板24a,24aに設けられる通過孔24bは、図6や図7に示すように、還元剤の噴射中心線pから遠ざかるにつれて、単位面積当たりの開口面積の合計が増加するように設定されている。このため、還元剤の噴射中心線p付近では、反射板24aによって反射する還元剤の割合を高くし、噴射中心線pから遠い付近では、直進する還元剤の割合を高く設定し、第一の空間27の全体において還元剤の分布を均一化することができる。
図6や図7では、対の反射板24a,24aに設けられる通過孔24bを全て同じ形状(円形)且つ同じ断面積とし、単位面積当たりの通過孔24bの分布数を、対の反射板24a,24aを結ぶ稜線部24cから遠ざかるにつれて徐々に増加させる手法を採用している。これを、例えば、対の反射板24a,24aに設けられる通過孔24bを全て同じ形状(円形)としつつ、通過孔24bそれぞれの断面積を、対の反射板24a,24aを結ぶ稜線部24cから遠ざかるにつれて徐々に増加させる手法を採用することもできる。あるいは、通過孔24bによる単位面積当たりの開口面積の合計が、還元剤の噴射中心線pから遠ざかるにつれて放射状に増加するように設定してもよい。
なお、誘導部材24に設けられる通過孔24bは、必要に応じて省略することもできる。ただし、噴射された還元剤の少なくとも一部が、誘導部材24よりも噴射目標部28a側の緩衝空間28に侵入するように、誘導部材24の位置や形状、還元剤インジェクタ20の位置や向きを設定することが望ましい。
この誘導部材24として平面視V字状以外、例えば、還元剤インジェクタ20側の面が円筒状に湾曲する、あるいは、球面状に湾曲する部材を採用することができる。ここで、誘導部材24の還元剤インジェクタ20側の面は、還元剤の噴射中心線pから遠ざかるにつれて噴射目標部28a側に近づく形状であることが望ましい。また、誘導部材24は、還元剤を反射させて第一の空間27全体に分散させるものであれば、対の反射板24a,24aのような板状部材のみならず、ブロック状の部材やフィン形状の部材の集合、網状部材等で構成することもできる。
また、例えば、図8の変形例に示すように、還元剤インジェクタ20の噴射方向の噴射中心線pが、排気通路4内の排気ガスの流れ方向C,Eに対して、角度α(0<α<90度)をもって対向する方向としてもよい。この変形例においても、還元剤は、隔壁23の第一の空間27側の内面に設定された噴射目標部28aを指向している。また、インパクト22に誘導部材24を設けた場合、還元剤は、誘導部材24に当たって反射することにより、第一の空間27全体に円滑に分散することができる。誘導部材24に通過孔24bを設けてもよい点も同じである。また、この図8の変形例の場合、隔壁23に設けられる導入孔23aは省略することができる。
排気通路4には、図1に示すように、還元触媒本体13の上流側(入口付近)に、アンモニアの流入量の情報を取得するアンモニア検出部bを備えている。また、還元触媒本体13の下流側(出口付近)に、窒素酸化物の排出量の情報を取得する窒素酸化物検出部c、Oセンサdが備えられている。さらに、ディーゼル用酸化触媒装置10の上流側(入口付近)には、排気ガスの温度を検出する排気ガス温度検出手段aを備えている。
このエンジン8を搭載する車両は、電子制御ユニット(Electronic Control Unit)40を備えている。吸排気バルブや燃料噴射装置、その他エンジン8の動作に必要な機器、車両の各種装備等は、すべて電子制御ユニット40によって制御される。また、各種センサ類からの情報は、ケーブルを通じて電子制御ユニット40へ伝達される。
電子制御ユニット40は、アンモニア検出部bによるアンモニアの流入量の情報と、窒素酸化物検出部cによる窒素酸化物の排出量の情報に基づいて、燃焼室1に供給される燃料の噴射量及び吸気の量を制御し、あるいは、噴射する還元剤の量や時期を制御するエンジン制御装置41を備えている。
エンジン制御装置41は、これらの制御により、運転状態に応じて、還元触媒本体13の上流側で生成するアンモニアの量を制御することで、窒素酸化物の排出量を低減することができる。
また、上記の実施形態では、還元剤として尿素を採用したが、尿素以外の還元剤を採用する場合にも、この発明を適用できる。例えば、還元剤としてアンモニアを採用し、そのアンモニアの水溶液等を噴射してもよい。
さらに、上記の実施形態では、上流側の排気浄化部であるディーゼル用酸化触媒装置10と下流側の排気浄化部である尿素選択触媒還元装置14をいずれも近接触媒としたが、これらをそれぞれ、エンジン8の燃焼室1から遠く、比較的高温の排気ガスに晒される機会が少ない環境にある床下触媒として配置する場合にもこの発明を適用できる。
この実施形態では、ディーゼルエンジンにおける排気ガスの浄化について説明したが、この発明は、ディーゼルエンジン以外にも、排気ガス中への還元剤の噴射によって、その還元剤又はその還元剤から生成した物質によって、排気ガス中の窒素酸化物を浄化する還元触媒本体を備えたエンジン全般に用いることができる。
1 燃焼室
2 燃料噴射装置
3 吸気通路
4 排気通路
5 スロットルバルブ
6 エアフローセンサ
7 過給機
8 エンジン
10 ディーゼル用酸化触媒装置
13 還元触媒本体
14 尿素選択触媒還元装置
20 還元剤インジェクタ
21 オフセット穴
22 インパクタ
23 隔壁
23a 導入孔
24 誘導部材
24b 通過孔
25 支持部材
26 第二の空間
27 第一の空間
28 緩衝空間
28a 噴射目標部
30 ミキサ
31 突出片
40 電子制御ユニット
41 エンジン制御装置
a 排気ガス温度検出部手段
b アンモニア検出部
c 窒素酸化物検出部
d Oセンサ

Claims (6)

  1. エンジンの燃焼室から引き出された排気通路と、
    前記排気通路内の排気ガス中に還元剤を噴射する還元剤インジェクタと、
    前記還元剤又は前記還元剤から生成した物質によって前記排気ガス中の窒素酸化物を浄化する還元触媒本体と、
    前記排気通路内を筒状の隔壁によって内側の第一の空間と外側の第二の空間とに隔てるインパクタと、
    前記インパクタと前記還元触媒本体との間に配置され、前記排気通路の内面から内側へ向かって突出する突出片を有するミキサと、
    を備え、
    前記還元剤インジェクタによる前記還元剤の噴射方向は前記隔壁の前記第一の空間側の面に設定された噴射目標部を指向する
    エンジンの排気ガス浄化装置。
  2. 前記突出片は、前記排気通路の内面全周に配置される
    請求項1に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
  3. 前記第二の空間は、周方向に沿って排気ガスの流速が相対的に遅い緩流速部と排気ガスの流速が相対的に速い急流速部とを備え、
    前記緩流速部における前記突出片の突出長さは、前記急流速部における前記突出片の突出長さよりも小さく設定される
    請求項1又は2に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
  4. 前記排気通路は前記インパクタの上流側に屈曲部を備え、
    前記緩流速部は、前記第二の空間のうち前記屈曲部の内方寄り終端部からの距離が最短距離となる地点を含み、
    前記急流速部は、前記第二の空間のうち前記屈曲部の外方寄り終端部からの距離が最短距離となる地点を含む
    請求項3に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
  5. 前記突出片は、前記排気通路の内面から内側へ向かうにつれて下流側へと傾斜する
    請求項1〜4の何れか1項に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
  6. 前記噴射目標部と前記還元剤インジェクタとの間に前記還元剤を反射させて前記第一の空間内に分散させる誘導部材を備える
    請求項1〜5の何れか1項に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
JP2017017710A 2017-02-02 2017-02-02 排気ガス浄化装置 Pending JP2018123788A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017017710A JP2018123788A (ja) 2017-02-02 2017-02-02 排気ガス浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017017710A JP2018123788A (ja) 2017-02-02 2017-02-02 排気ガス浄化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018123788A true JP2018123788A (ja) 2018-08-09

Family

ID=63109475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017017710A Pending JP2018123788A (ja) 2017-02-02 2017-02-02 排気ガス浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018123788A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109882270A (zh) * 2019-02-25 2019-06-14 重庆大学 一种缸内离子电流与尿素喷射的内燃机氮氧化物排放闭环控制***
JP2021107703A (ja) * 2019-12-27 2021-07-29 フタバ産業株式会社 排気ガス浄化装置及び旋回流発生部材

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109882270A (zh) * 2019-02-25 2019-06-14 重庆大学 一种缸内离子电流与尿素喷射的内燃机氮氧化物排放闭环控制***
CN109882270B (zh) * 2019-02-25 2020-07-21 重庆大学 一种缸内离子电流与尿素喷射的内燃机氮氧化物排放闭环控制***
JP2021107703A (ja) * 2019-12-27 2021-07-29 フタバ産業株式会社 排気ガス浄化装置及び旋回流発生部材
JP7152385B2 (ja) 2019-12-27 2022-10-12 フタバ産業株式会社 排気ガス浄化装置及び旋回流発生部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU121371U1 (ru) Пробоотборник отработавших газов (варианты)
JP5779410B2 (ja) 車両の排気ガス後処理システム用ドージングモジュール
US20210213401A1 (en) Dosing and mixing arrangement for use in exhaust aftertreatment
EP3279440B1 (en) Exhaust purification unit
KR101615798B1 (ko) 배기 가스 혼합 방법과 혼합 구역을 갖는 컴팩트한 배기 가스 처리 유닛
CN102374005B (zh) 发动机排放控制***
CN101627190A (zh) 内燃机的排气净化装置
US20110271662A1 (en) Compact reduction agent doser for use in an scr system of an internal combustion engine
US8440155B2 (en) Flow modulating substrates for early light-off
BR112014026166B1 (pt) Dispositivo de tratamento de escape
GB2512896A (en) A mixer module and an emissions cleaning module
SE523479C2 (sv) Behållaranordning inrättad att anordnas i ett avgassystem för en förbränningsmotor
US8443595B2 (en) Additive-agent diffusion plate in exhaust passage, structure of additive-agent diffusion plate, and exhaust system including additive-agent diffusion plate
JP4662334B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2008240722A (ja) 排気ガス浄化装置
JP2016188579A (ja) 排気浄化ユニット
JP2018131997A (ja) 排気ガス浄化装置
JP2018123788A (ja) 排気ガス浄化装置
JP2009138598A (ja) 排気通路の添加剤分散板構造
US20140318111A1 (en) Decomposition tube for an engine
JP2018123786A (ja) 排気ガス浄化装置
JP2018115586A (ja) 排気ガス浄化装置
JP2013087745A (ja) 還元剤供給装置及びこれを備えた排気ガス浄化装置
KR101283507B1 (ko) Scr시스템의 환원제 믹싱장치
JP6680624B2 (ja) 排気浄化装置