JP2018077470A - 帯電部材、プロセスカートリッジ、電子写真画像形成装置および帯電部材の製造方法 - Google Patents

帯電部材、プロセスカートリッジ、電子写真画像形成装置および帯電部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表面への汚れの付着を抑制できる帯電部材を提供する。【解決手段】その帯電部材は、導電性基体、弾性層、及び表面層をこの順に有し、該弾性層は、その外表面に互いに独立した複数の凹部を有し、該凹部の各々に絶縁性粒子を保持しており、該絶縁性粒子は該弾性層の表面に露出しており、該凹部および該絶縁性粒子の各々を該導電性基体の表面に正投影した正投影図において、該絶縁性粒子に由来する投影像の外縁Aと、該凹部に由来する投影像の外縁Bとが離間した領域を有し、該帯電部材は、その表面に、該弾性層の該絶縁性粒子に由来する凸部と該弾性層の凹部に由来する凹部とを有し、かつ、該表面層の体積抵抗率が1.0×1015Ωcm以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、帯電部材、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置に関する。
レーザービームプリンター等の電子写真画像形成装置(以下、「電子写真装置」とも称す)においては、感光体、帯電部材、現像部材及びクリーニング部材の如き複数の構成要素を一体的に組み込んでプロセスカートリッジとし、このカートリッジを装置本体に対して着脱可能な構成とする場合がある。近年、電子写真装置の高画質化、高速化、高耐久化が要望されており、これらの要求に伴い、トナーが小粒径化し、様々な種類の外添剤が使用される傾向がある。その結果、帯電部材への汚れの堆積量が多くなっている。本来、このような汚れはクリーニング工程においてクリーニングブレード等によって除去されるべきものである。しかしながら、出力枚数の増加とともに、クリーニングブレードと感光体との摩擦抵抗が大きくなり、汚れがクリーニングブレードをすり抜け、クリーニング工程を経た後にも感光体上に残留することがある。かかる汚れが、帯電部材との接触により、帯電部材の汚れを引き起こす。
残留トナーの如き汚れの付着を低減させ得る帯電ローラとして、例えば特許文献1には、表面粗さを制御した帯電ローラが開示されている。また、特許文献2は、防汚性に優れたフッ素化合物で表面をコーティングした帯電部材が開示されている。
特開2008−83404号公報 特開平6−266206号公報
本発明者らは、帯電部材に付着した汚れを詳細に観察した結果、細かな粉体状の汚れとともに、塊状の汚れが含まれていることを確認した。
本発明者らの検討によれば、特許文献1で開示されているように、粒子に由来する凸部を表面に設けることによって、表面粗さを制御した帯電部材を用いた場合、表面層の摩擦係数の低下により汚れの付着量を低減させる効果が認められた。また、特許文献2で開示されているように、フッ素化合物等を表面にコーティングした帯電部材を用いた場合も、表面層の摩擦係数の低下により汚れの付着量を低減させる効果が認められた。しかしながら、上記の塊状になった汚れの付着抑制に対しては、その効果は限定的であった。
本発明の一態様は、塊状になった汚れに対しても、表面への付着を抑制できる帯電部材の提供に向けたものである。
また、本発明の一態様は、高品位な画像を形成できるプロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
本発明の一態様によれば、導電性基体、弾性層、及び表面層をこの順に有する帯電部材であって、該弾性層は、その外表面に互いに独立した複数の凹部を有し、該凹部の各々に絶縁性粒子を保持しており、該絶縁性粒子は、該弾性層の表面に露出しており、該凹部および該絶縁性粒子の各々を該導電性基体の表面に正投影した正投影図において、該絶縁性粒子に由来する投影像の外縁Aと、該凹部に由来する投影像の外縁Bとが離間した領域を有し、該帯電部材は、その表面に、該弾性層の該絶縁性粒子に由来する凸部と該弾性層の凹部に由来する凹部とを有し、該表面層の体積抵抗率が1.0×1015Ωcm以上である帯電部材が提供される。
また本発明の一態様によれば、上記の帯電部材の製造方法であってゴム組成物と絶縁性粒子からなる未加硫ゴム組成物を調製する工程、クロスヘッド押出成形機に導電性基体と該未加硫ゴム組成物を供給して引取率100%以下の条件で引取って、未加硫ゴムローラを得る工程、及び、該未加硫ゴムローラの外周、または該未加硫ゴムローラのゴムを加硫してなる加硫ゴムローラの外周に表面層を形成する工程、を有する帯電部材の製造方法が提供される。
更に本発明の一態様によれば、像担持体と、該像担持体に接触して配置されている帯電部材とを有し、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材が、前記帯電部材であるプロセスカートリッジが提供される。
更にまた本発明の一態様によれば、像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、該像担持体上に形成された静電潜像を現像剤で現像する現像装置と、該像担持体に担持された現像剤を被転写材に転写する転写部材と、を有する電子写真画像形成装置であって、該帯電装置が帯電部材を具備し、該帯電部材が、前記帯電部材である電子写真画像形成装置が提供される。
本発明の一態様によれば、塊状になった外添剤、トナー等の汚れについても、表面への汚れの付着を抑制できる帯電部材を得ることができる。また、本発明の他の態様によれば、高品位な電子写真画像を形成することのできるプロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置を得ることができる。
本発明に係る帯電部材の表面形態の一例を示す図(写真)である。 本発明に係る帯電部材の表面形状の一例を模式的に示す断面図(a)〜(c)および帯電部材の正投影図(d)である。 本発明に係る帯電部材の概略断面図である。 クロスヘッド押出成型機の一例の概略構成図である。 帯電部材を有する電子写真装置の一例を模式的に示す構成図である。 凹部の形状の一例を示す模式図である。 帯電部材の表面に対する法線方向を視点とした投影図である。
帯電部材の表面に、前記した塊状の汚れが付着する理由の一つは、電子写真画像形成装置の高速化、高耐久化に伴いクリーニングブレードと感光体との摩擦抵抗が大きくなったことにより、クリーニングブレードが振動し、またはクリーニングブレードに欠けが生じ、感光体上の残留トナーが塊状となって、クリーニングブレードをすり抜けているためであると考えられる。
また、クリーニングブレードを有しない、所謂クリーナーレスシステムを採用した電子写真画像形成装置においても、帯電部材の表面への、塊状の汚れの付着が観察される場合があった。その理由の一つは、以下のようなものであると考えられる。すなわち、クリーナーレスシステムにおいては、感光体上の残留トナーを減らすために、転写工程において印加される電圧が高められている。その結果、高い電圧の印加によって帯電した紙から感光体への放電が発生し、感光体上の残留トナーが塊状に凝集するものと考えられる。
本発明の一態様に係る帯電部材は、導電性基体と、該導電性基体上に設けられた弾性層と、弾性層上に設けられた表面層とを備えている。弾性層は、導電性弾性体と絶縁性粒子を含む材料で形成することができる。弾性層は、その外表面に互いに独立した複数の導電性の凹部を有する。該凹部の各々には、絶縁性粒子が存在する。絶縁性粒子は、弾性層によって、当該弾性層の表面に露出した状態で保持されている。つまり、この絶縁性粒子は、弾性層の構成材料であって絶縁性粒子以外の構成材料(導電性エラストマー等)中に埋没しておらず、その一部が絶縁性粒子以外の構成材料(導電性エラストマー等)から突出している。また、該凹部および該絶縁性粒子の各々を導電性基体の表面に正投影した正投影図において、該絶縁性粒子に由来する投影像の外縁Aと、該凹部に由来する投影像の外縁Bとが離間した領域が存在する。この弾性層が表面層の薄層により被覆されることで、帯電部材の表面は弾性層の絶縁性粒子に由来する凸部を有し、かつ、該帯電部材の表面は弾性層の凹部に由来する凹部を有している。表面層は、絶縁性の薄膜であって、体積抵抗率が1.0×1015Ωcm以上である。
該帯電部材によって、塊状の汚れの表面層への付着を抑制できるメカニズムについて、本発明者らは以下のように推定した。
図1は、該帯電部材の表面を撮影した写真である。該帯電部材の表面は、弾性層の表面に存在する凹部に由来する凹部11を有している。帯電部材の表面は、さらに、弾性層の表面の凹部に存在する絶縁性粒子121に由来する凸部12を形成しており、凸部12の周壁の少なくとも一部が凹部11の周壁に接しない形(離間状態)で存在している。
該帯電部材の表面の断面の一例を模式的に表したものが図2(a)である。絶縁性粒子を含む絶縁性の表面層には、帯電部材の表面から感光体への放電の過程で、正の電荷が蓄積される。以下、表面層に電荷が蓄積される現象を、「チャージアップ」と称することがある。本発明者らは、この表面層のチャージアップは、以下のように起こっていると考えている。
放電空間内において、電界がパッシェンの法則を超えると、空気分子が電離し、電子と正イオンが生成して最初の放電が起こる。次に、生成した電子は、印加された電界に従って移動する過程で多くの空気中の分子と衝突し、電子雪崩を形成しながら感光体の方向へ移動する。電子雪崩の先端では常に電子と分子との衝突が生じているため、電子雪崩は放電電荷量を増大させながら進展し、最終的には感光体の表面に電子が蓄積する。 その結果、感光体の表面は帯電される。
一方、生成した正イオンは、感光体とは逆向き、すなわち、帯電部材の表面へと移動する。ここで、帯電部材の表面層の体積抵抗率が低い場合は、帯電部材の表面へと移動した正イオンは表面層を通過し、弾性層、導電性基体へと抜けていく。表面層の体積抵抗率が高い場合は、正イオンは表面層を通過することができずに、表面層に蓄積する。すなわち、表面層が正電荷にチャージアップする。該帯電部材においては、正イオンの表面層への蓄積、およびチャージアップを維持するために、表面層の体積抵抗率を1.0×1015Ωcm以上とする。
ここで、正電荷が蓄積した表面層において、絶縁性粒子由来の凸部は絶縁性粒子のない部分に比べて電荷の蓄積量(以下、「チャージアップ量」ともいう)が多い。そのため、凸部から局所的な電界が発生する。ここで、図2(b)は、表面に絶縁性粒子由来の凸部を有し、該凸部に隣接してなる凹部を有しない帯電部材における、該凸部近傍の断面図である。かかる帯電部材においては、該凸部からは、該帯電部材の表面の「法線方向」に局所的な電界22が発生する。尚、「法線方向」とは、帯電部材が円柱状の帯電ローラである場合は、円の半径方向であり、帯電部材が板状の帯電部材である場合は、帯電部材の表面に垂直な方向である。そのため、該凸部からの局所電界により、帯電部材と感光体のニップ直前において、帯電部材の表面から感光体に向けた力がはたらく。そして、感光体の表面に塊状の汚れが付着していた場合、該汚れを感光体に押し付ける方向に力が作用し、その後、ニップ内において帯電部材の表面に該汚れが付着し、固着する。
一方、本態様に係る帯電部材においては、図2(a)に示した通り、表面層の絶縁性粒子由来の凸部に隣接して凹部があり、かつ、絶縁性粒子の周壁と凹部の周壁の一部とが接していない。この場合、チャージアップ量の多い凸部から発生する局所電界に、凸部から凹部の長径の方向への力が加わる。その結果、局所電界は帯電部材の表面の法線方向から斜め方向に傾いた斜め電界21となる。なお、「凹部の長径」とは、帯電部材の表面から凹部を見た時に、凹部の形状を楕円近似した場合の楕円の長径を意味する。
そして、感光体の表面に塊状の汚れが付着していたとしても、該凸部からの局所電界の傾きにより、ニップ直前において、該汚れに対して斜め方向の力が作用する。その結果、該汚れは、細かな粉体状に散らされる。そのため、塊状の汚れが、帯電部材の表面に付着することを抑制できるものと考えられる。
本態様に係る帯電部材の表面近傍の断面形状を、図2(c)を用いてより詳細に説明する。尚、図2(c)の説明において、高さとは、帯電部材の表面に対する法線方向の正の距離を意味し、深さとは、その逆方向の負の距離を意味する。絶縁性粒子の外縁に存在する凹部は、凹部の底の位置が、表面層の平均高さの位置を示す平均線23よりも低く、該平均線23から凹部の底までの距離(深さDr)が、絶縁性粒子121の平均粒子径Dmの1/3以上の距離である、窪みと定義される。また、凹部の外縁25とは、凹部の輪郭と、前記平均線23とが交差する凹部の周囲と定義される。尚、「表面層の平均高さ」は、後述の〔評価3〕において記載した方法にて算出される。
絶縁性粒子の平均粒子径Dmは6μm以上、20μm以下であることが好ましい。平均粒子径が6μm以上であれば、表面層のチャージアップにより絶縁性粒子由来の凸部からの局所的な電界が容易に発生する。また、平均粒子径が20μm以下であれば、絶縁性粒子由来の凸部からの放電不足に起因した局所的な画像不良を容易に抑制できる。尚、絶縁性粒子の平均粒子径の測定方法は、後述する。
図2(d)は、凹部11および絶縁性粒子121の各々を導電性基体の表面に正投影した投影図(以下、「帯電部材の正投影図」とも称す)における凹部と絶縁性粒子の例を示す図である。絶縁性粒子の外縁と凹部の外縁の離間した領域の距離(以下、「離間領域の距離」とも称す)Lは、該絶縁性粒子の平均粒子径Dmの2倍以上であることが好ましい。この離間領域の距離Lは、帯電部材の正投影図において、円形状の絶縁性粒子121の外縁からその法線方向に引いた直線と凹部の外縁との交点がなす線分のうち、最も長い線分27と定義される。この離間領域の距離Lが該絶縁性粒子の平均粒子径Dmの2倍以上(2Dm≦L)であれば、凸部からの局所的な電界に、図2(d)中のX方向の向きの力を与えることができ、局所的な電界を容易に傾けることができる。
また、凸部からの局所的な電界を容易に傾ける観点から、絶縁性粒子に由来する凸部の高さHpは表面層の平均高さの位置を示す平均線23よりも高く、3μm以上高いことが好ましい。さらに同様の観点から、凹部の深さDrは、離間領域の距離Lを用いて、該平均線の位置に対し0.10L以上の深さであることが好ましい。すなわち、Dr/Lが、10%以上であることが好ましい。
凹部の形状は、半球状、半楕円球状、不定形等特に限定はない。凹部の形状の一例を図6(a)〜(d)に示す。なお、図6(a)〜(d)は、各々、帯電部材の表面の1つの凹部11と該凹部に保持されている絶縁性粒子121の正投影図である。
さらに、さらに、帯電部材の表面に対し法線方向を視点とした投影図において、絶縁性粒子の外縁と凹部の外縁で囲まれた間隙の重心位置(図7における11−1)は、絶縁性粒子(図7における121)の重心位置(図7における121−1)に対し、帯電部材の長手方向(帯電ローラであれば軸方向)に配向していることが好ましい。帯電部材が帯電ローラである場合、クリーニングブレードをすり抜けて帯電ローラの回転方向にスジ状に付着した塊状の汚れに対し、その直角方向(軸方向)に局所的な電界がかかることで汚れを散らす効果が高いからである。
絶縁性粒子の外縁と凹部の外縁で囲まれた間隙の重心位置(図7における11−1)は、絶縁性粒子(図7における121)の重心位置(図7における121−1)に対する、帯電部材の長手方向(帯電ローラであれば軸方向)の配向の度合いは、帯電部材の表面に対する法線方向を視点とした投影図(図7)において、絶縁性粒子121の重心121−1と凹部11の重心11−1とを結ぶ線分71と、帯電部材長手方向72とのなす成す角度73の平均値で表す事ができる。
この角度が90°の場合、長手方向と直交する方向(帯電ローラであれば回転方向)に配向している事を示し、45°であると無配向であることを示し、0°は長手方向に完全に配向している事を示す。当該角度が45°未満であれば、絶縁性粒子の外縁と凹部の外縁で囲まれた間隙の重心位置(図7における11−1)は、絶縁性粒子(図7における121)の重心位置(図7における121−1)に対し、帯電部材の長手方向(帯電ローラであれば軸方向)に配向していることとする。特に、当該角度は、0°以上、20°以下であることが好ましい。
弾性層の表面に存在する凹部であって、その中に絶縁性粒子が存在している凹部の数は、特に限定されないが、表面層の表面において100μm角(縦100μm、横100μm)あたり、0.2個以上、10個以下程度が好ましい。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
<帯電部材の構成>
図3は、本発明に係る、ローラ形状の帯電部材(以下、「帯電ローラ」とも称す)の長手方向に直交する断面を示す。図3に示す帯電ローラ30は、導電性基体31と、導電性基体の周面上の弾性層32と、該弾性層の周面上の表面層33とを有する。続いて、帯電部材を構成する各要素について順に説明する。
<導電性基体>
導電性基体としては導電性の材料からなる基体を用いることができ、例えば鉄、銅、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金又はニッケルで形成されている金属性(合金製)の支持体(例えば、円柱状の金属)を用いることができる。
<弾性層>
(導電性エラストマー組成物)
弾性層を構成する材料としては、従来から電子写真装置用の帯電ローラの導電性弾性層に用いられている、ゴムや熱可塑性エラストマー等で形成された導電性エラストマー組成物を用いることができる。
ゴムとしては、例えば以下のものが挙げられる。ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ポリノルボルネンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム等を含むゴムもしくはゴム組成物。
熱可塑性エラストマーとしては、その種類には特に制限はなく、例えば以下のものが挙げられる。汎用のスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、アミド系エラストマー、ウレタン系エラストマー、エステル系エラストマーなどから選ばれる1種あるいは複数種の熱可塑性エラストマーを含む熱可塑性エラストマーもしくは熱可塑性エラストマー組成物。
導電性エラストマー組成物の導電機構は、イオン導電機構と電子導電機構の二つに大別される。
イオン導電機構の導電性エラストマー組成物は、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)に代表される極性エラストマーと、イオン導電剤からなるものが一般的である。このイオン導電剤は、前記極性エラストマーの中で電離し、かつその電離したイオンの移動度が高いイオン導電剤である。イオン導電剤としては、例えば以下のものが挙げられる。過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム等の無機イオン物質;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、過塩素酸テトラブチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム等の有機酸無機塩。これらを1種単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。これらのイオン導電剤の中でも、環境変化に対して電気抵抗が安定なことから過塩素酸4級アンモニウム塩が好ましい。しかし、イオン導電機構の導電性エラストマー組成物は、電気抵抗の環境依存性が大きく、イオンが移行することによって導電性が発現するという機構に起因してブリードやブルームを起こしやすいことがある。
一方、電子導電機構による導電性エラストマー組成物は、エラストマー中に導電性粒子として、カーボンブラック、カーボンファイバー、グラファイト、金属微粉末、金属酸化物等を分散し、複合したものが一般的である。電子導電機構の導電性エラストマー組成物は、イオン導電機構の導電性エラストマー組成物に比べ、電気抵抗の温湿度依存性が小さい、ブリードやブルームが少ない、安価であるなどの長所がある。
導電性粒子としては、例えば以下のものが挙げられる。ケッチェンブラックEC、アセチレンブラック等の導電性カーボン;SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボン;酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、銅、銀等の金属及び金属酸化物;酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイト等。これらの導電性粒子は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。導電性粒子は大きな凸部とならない事が好ましく、算術平均粒子径が10nmから300nmであるものを用いることが好ましい。
上記導電性粒子の使用量は、導電性エラストマー組成物の体積抵抗率が、低温低湿環境(温度15℃、相対湿度10%)、常温常湿環境(温度23℃、相対湿度50%)および高温高湿環境(温度30℃、相対湿度80%)で、1×10〜1×10Ω・cmになる量であることが好ましい。良好な帯電性能を発揮する帯電部材が得られるためである。例えば、ポリマー(原料エラストマー)100質量部に対して、導電性粒子0.5質量部以上、100質量部以下、好ましくは2質量部以上、60質量部以下とすることができる。
導電性エラストマー組成物の体積抵抗率は、4端子4探針法で測定でき、抵抗率計(商品名:ロレスタGP、三菱化学アナリテック社製)によって測定することができる。サンプル作製のため、ゴム組成物を厚み2mmの金型に入れ、圧力10MPa、温度160℃で10分間架橋して、厚さ2mmのゴムシートを得る。このゴムシートの体積抵抗率を4端子4探針法で測定する。測定の条件としては、温度23℃、相対湿度50%の環境下で、プローブはESPプローブ、補正係数は4.532、印加電圧は90V、荷重は10Nとする。
(絶縁性粒子)
弾性層を構成する材料として、絶縁性粒子が用いられる。本発明に係る帯電部材において弾性層の表面には絶縁性粒子が露出している。絶縁性粒子としては、体積抵抗率が1011Ωcm以上の絶縁性を有する粒子が挙げられる。絶縁性粒子の体積抵抗率は、絶縁性粒子を加圧することによってペレット化し、このペレットの体積抵抗率を測定する粉体抵抗測定装置(商品名:粉体抵抗測定システム MCP−PD51型、三菱化学アナリテック社製)によって測定することができる。ペレット化するため、粉体抵抗測定装置の直径20mmの円筒状のチャンバーに測定対象の絶縁性粒子を入れる。充填量は、20kNで加圧した時のペレットの厚みが3〜5mmになるようにする。測定は、温度23℃、相対湿度50%の環境下で、印加電圧90V、荷重4kNにて行う。この測定方法は、後述の「評価2」において採用される。
絶縁性粒子の材質は特に限定されず、例えば以下のものが挙げられる。フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂等から選ばれる少なくとも一つの樹脂からなる樹脂粒子;これらの樹脂の原料となる単量体の2種以上から製造される共重合体からなる樹脂粒子;シリカ、アルミナ、ジルコニアから選ばれる少なくとも一つの無機物からできた無機粒子等。絶縁性粒子としては、2種類以上の絶縁性粒子を併用することができる。絶縁性粒子は球状粒子であることが好ましく、平均粒子径6μm以上、20μm以下の球状粒子であることが好ましい。
(平均粒子径の測定)
絶縁性粒子の平均粒子径Dmは以下の方法によって求められる「長さ平均粒子径」である。まず、絶縁性粒子を走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、商品名:JEOL LV5910)で観察、画像撮影を実施し、撮影画像を画像解析ソフト(商品名:Image−Pro Plus、プラネトロン社製)を用いて解析する。解析は写真撮影時のミクロンバーから単位長さあたりの画素数をキャリブレーションし、写真から無作為に選択した100個の粒子について、画像上の画素数から定方向径を測定し、算術平均粒子直径を求め、絶縁性粒子の平均粒子径とする。
(球形度)
さらに、絶縁性粒子の球形度に関しては下記に示す形状係数SF1の平均値が100以上、160以下であることが好ましい。ここで、形状係数SF1は、下記式(1)で表される指数であり、100に近いほど球形に近いことを意味している。形状係数の平均値が160以下であれば、感光体の摩耗や傷つきを容易に抑制できる。
絶縁性粒子の形状係数SF1の測定は以下の方法によって行える。粒子径の測定と同様に走査型電子顕微鏡で撮影した画像情報を画像解析装置(ニレコ社製、商品名:Lusex3)に入力し、無作為に選んだ100個の粒子像について、それぞれSF1を下記式(1)によって算出する。平均値はその算術平均をとることで得られる。
(式1)
SF1={(MXLNG)/AREA}×(π/4)×(100)
ただし、MXLNGは粒子の絶対最大長を、AREAは粒子の投影面積を表す。
(その他の材料)
弾性層を構成する材料として、前記の導電性エラストマー組成物、絶縁性粒子の他に、他の導電剤、充填剤、加工助剤、老化防止剤、架橋助剤、架橋促進剤、架橋促進助剤、架橋遅延剤、分散剤等を用いることができる。
弾性層の凹部の存在状態の一例として、弾性層の表面に形成された導電性エラストマー組成物の一部が窪むことにより形成される凹部を挙げることができる。
なお、弾性層は多層化することも可能である。ただし、多層化する場合は最表面に絶縁性粒子を含有する層を存在させる必要がある。また、導電性基体と弾性層との間には接着層を形成することも出来る。本発明においては生産工程を簡素化するために、弾性層は単層であることが最も好ましい。そして、この場合における弾性層の厚さとしては、感光体とのニップ幅を確保するために、0.8mm以上、4.0mm以下、特には、1.2mm以上、3.0mm以下の範囲が好ましい。
さらに、本発明の帯電部材が有する特定の表面を形成する手段として、クロスヘッド押出によって形成した弾性層の表面をそのまま用いる手段が、生産工程の簡素化のために好ましい。さらに、弾性層から表面層へのブリードおよびブルーム防止等の目的で弾性層の表面に紫外線や電子線を照射する表面処理を行ってもよい。
<表面層>
帯電部材の表面層を構成する材料としてはバインダー樹脂が挙げられ、必要に応じて、添加剤等を併用することができる。
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂としては、公知のバインダー樹脂を用いることができる。例えば、樹脂、天然ゴムやこれを加硫処理したもの、合成ゴムなどのゴム等を挙げることができる。樹脂としては、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂等が使用できる。またこれらの樹脂の原料となる単量体の2種以上から製造される共重合体を使用できる。
これらのバインダー樹脂は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、表面層の体積抵抗率を厳密に制御する上で、ポリオレフィン骨格を有するゴム、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂を用いることが好ましい。さらにポリオレフィン骨格を有するゴム、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂の中でも、ポリイソブチレン骨格、ポリイソプレン骨格、ポリイソプレンの水素化物骨格、ポリブタジエン骨格、ポリブタジエンの水素化物骨格を有するゴム、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂が好ましい。これらの樹脂は体積抵抗率が高く、1.0×1015Ωcm以上を容易に達成できるからである。
表面層の体積抵抗率を1.0×1015Ωcm以上に保つためには、表面層中にイオン導電剤や導電性粒子等の導電剤を含まないことが好ましい。
(その他の添加剤)
本発明の効果が損なわれない程度に、必要に応じてその他添加剤を加えても良い。表面層の高抵抗化や、滑り性付与の観点からシリコーン添加剤を含むことが好ましい。また、本発明の効果を損なわない範囲で、表面層には、変性、官能基や分子鎖の導入、コーティング、離型剤等による表面処理等が施されていてもよい。
表面層は、静電スプレー塗布、ディッピング塗布、リング塗布等の塗布法により形成することができる。また、予め所定の厚みに成膜されたシート形状又はチューブ形状の層を、弾性層に接着又は被覆することにより形成することもできる。また、型内で所定の形状に材料を硬化、成形する方法も用いることができる。この中でも、塗布法によって表面層の材料を含む塗工液を弾性層の表面上に塗工し、乾燥することで表面層を形成することが好ましい。
また、表面層を表面処理することにより、動摩擦、表面自由エネルギーなどの物性を調整することができる。具体的には、表面層に活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。活性エネルギー線としては、紫外線、赤外線、電子線などが挙げられる。
(表面層の膜厚)
本発明において、表面層の膜厚は、光学顕微鏡、または、電子顕微鏡視野内での膜厚の最大値をTmax、最小値をTminとしたとき、Tminが1μm以上、であり、Tmaxが5μm以下であることが好ましい。膜厚の最小値が1μm以上であれば、チャージアップした表面層の正電荷が弾性層に抜けることによるチャージアップ減衰を容易に抑制できる。膜厚の最大値が5μm以下であれば、帯電部材の表面と感光体との間の放電が不足することに起因した画像不良(カブリ)が発生することを容易に抑制できる。なお、表面層の膜厚は、ローラの断面を鋭利な刃物で切り出して、得られたサンプルを光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察することにより測定できる。さらには、Tminが、1.0μm以上、Tmaxが5.0μm以下であることが好ましい。
(表面層の体積抵抗率)
表面層の体積抵抗率は1.0×1015Ωcm以上である。表面層の体積抵抗率が小さい場合、帯電部材に堆積する汚れの付着量が増大するとともに、塊で存在する汚れに起因する縦スジ画像やポチ画像が発生する。これは、放電直後にチャージアップした表面層上の正電荷が、導電性基体へと抜けて消失してしまうため、汚れを散らすのに十分な局所電界を発生できないためであると、本発明者らは考えている。局所電界によって汚れを散らすためには、表面層が高抵抗であることが必要であり、表面層の体積抵抗率を1.0×1015Ωcm以上にすることが必要である。
表面層の体積抵抗率の測定は、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、導電性モードによって測定した測定値を採用することができる。先ず、帯電ローラの表面層を、マニュピレーターを用いてシート片に切り出し、表面層の片面に金属蒸着を施す。金属蒸着を施した面に直流電源を接続し、電圧を印加し、表面層のもう一方の面にはカンチレバーの自由端を接触させ、AFM本体を通して電流像を得る。無作為に選んだ100箇所の表面における電流値を測定し、測定された低電流値の上位10箇所の平均電流値と、平均膜厚とカンチレバーの接触面積から、体積抵抗率を算出できる。
<帯電部材の製造方法>
帯電部材の製造方法の一例として、製造工程が簡略であるという観点から有効な弾性層の製造方法を説明する。すなわち、押出成型によって、凹部に隣接して絶縁性粒子が存在し、その絶縁性粒子によって形成された凸部を有し、凹部の一部と凸部の周壁の一部が接していない表面を形成する弾性層の製造方法を説明する。
その製造方法とは、次の2つの工程を含む、絶縁性粒子と導電性ゴム組成物の界面が剥離した、凹部を表面に形成する弾性層の製造方法(以下、「方法[1]とも称す)である。
・工程1:ゴム組成物と絶縁性粒子からなる未加硫ゴム組成物を調製する工程。
・工程2:クロスヘッド押出成形機に導電性基体と未加硫ゴム組成物を供給して引取率100%以下の条件で引取って、未加硫ゴムローラを得る工程。
工程2は、未加硫ゴム組成物を押し出し方向に伸長させながら、導電性基体(芯金)の外周に未加硫ゴム組成物の層を形成する工程である。
[工程1]
まず、工程1において弾性層を構成するための、導電性ゴム組成物と絶縁性粒子を含む未加硫ゴム組成物を調製する。絶縁性粒子は平均粒子径が6μm以上、20μm以下の球状粒子であることが好ましい。未加硫ゴム組成物中の絶縁性粒子の含有量は、原料ゴムの100質量部に対して、5質量部以上、50質量部以下が好ましい。5質量部以上であれば絶縁性粒子を弾性層の表面に存在させることが容易であり、感光体との接触面積を特に小さくする事ができる。また、50質量部以下であれば弾性層の表面における絶縁性粒子の存在量が多くなることを回避して表面層が硬くなることを容易に抑制できる。
未加硫ゴム組成物の破断点伸度を適度な値に制御することが好ましい。本発明者らは、絶縁性粒子と周壁の一部が接しない離間領域の距離Lを、未加硫ゴムの引張試験における破断点伸度によって制御できることを見出した。破断点伸度の測定は引張試験機(商品名:RTG−1225、株式会社エー・アンド・デイ製)を用い、JIS K6254−1993に準拠し、引張速度は500mm/分、破断点計測感度は0.01N、標線間距離は20mm、サンプル幅は10mm、厚みは2mm、試験温度は25℃、測定回数は2回として行う。
本発明者らは、破断点伸度は、直径3μm以下の微小な亀裂(空孔)が発生することにより応力が緩和していることの指標になると考えている。そのため、絶縁性粒子と導電性ゴム組成物の界面で応力が集中した際に界面が剥離することによってできる凹部は、微小な亀裂により応力が緩和しやすい場合に発生しにくい。つまり、凹部は、破断点伸度が小さい未加硫ゴムにおいて発生しにくいと言える。微小な亀裂による応力緩和を制御するためには、補強性の低い充填剤を混合することが好ましい。特に炭酸カルシウムは、添加量による破断点伸度の調整幅が広いため好ましい。適切な大きさの凹部を形成するために、破断点伸度は50%以上、80%以下であることが好ましい。
その他、未加硫ゴム組成物のムーニー粘度や絶縁性粒子と導電性ゴム組成物の極性差や粘着性によっても、剥離による凹部の形成を制御する事ができる。原料ゴムとしては、ムーニー粘度が高いほど凹部を大きくする事ができる。
[工程2]
この未加硫ゴム組成物を用いて、絶縁性粒子と導電性ゴム組成物との界面を剥離させて凹部を形成するため、クロスヘッド押出成形機を用い、未加硫ゴム組成物を押し出し方向に引き延ばしながら成型する。クロスヘッド押出成型機とは、未加硫ゴム組成物と所定の長さの芯金とが同時に送り込まれ、芯金の外周に所定の厚さのゴム材料が均等に被覆された未加硫ゴムローラがクロスヘッドの出口から押し出される成型機である。
図4(a)は、クロスヘッド押出成形機4の概略構成図である。クロスヘッド押出成形機によって、芯金41の外周全体にわたって未加硫ゴム組成物42を均等に被覆して、中心に芯金41が入った未加硫ゴムローラ43を製造することができる。クロスヘッド押出成形機には、芯金41と未加硫ゴム組成物42が送り込まれるクロスヘッド44と、クロスヘッド44に芯金41を送り込む搬送ローラ45と、クロスヘッド44に未加硫ゴム組成物42を送り込むシリンダ46と、が設けられている。
搬送ローラ45は、複数本の芯金41を連続的にクロスヘッド44に送り込む。シリンダ46は内部にスクリュ47を備え、スクリュ47の回転により未加硫ゴム組成物42をクロスヘッド44内に送り込むことができる。芯金41は、クロスヘッド44内に送り込まれると、シリンダ46からクロスヘッド内に送り込まれた未加硫ゴム組成物42によって外周全体を覆われる。そして、芯金41は、クロスヘッド44の出口のダイス48から、表面に未加硫ゴム組成物42が被覆された未加硫ゴムローラ43として送り出される。
クロスヘッドの押出口の隙間に比べ未加硫ゴム組成物の厚みが薄くなるように成型することで、つまり、未加硫ゴムを芯金の長手方向に引き延ばしながら成型することで、球状粒子と導電性ゴム組成物の界面が剥離し、凹部が形成される。
図4(b)に、クロスヘッド押出口付近の模式図を示す。クロスヘッド押出口のダイスの内径をD、未加硫ゴムローラの外径をd、芯金の外径をdとした際に、「(未加硫ゴム組成物の層の厚み)÷(押出口の隙間)」に相当する「(d−d)/(D−d)」を引取率(%)と定義する。
この値は100%のとき押出口の隙間と同じ未加硫ゴム組成物の層の厚みを意味する。この引取率が小さいほど未加硫ゴムを芯金の長手方向に多く引き延ばしながら成型することを示し、未加硫ゴム組成物の層(弾性層)の表面に大きな凹部が形成される。引取率が好ましくは90%以下、より好ましくは80%以上であると、適度な大きさの凹部ができる。一般的な成形においては通常、押出口から吐出された未加硫ゴム組成物はダイスウェルによって収縮し、引取率は100%以上になる。
引取率の調整は、芯金41の搬送ローラ45による芯金送り速度と、シリンダ46からの未加硫ゴム組成物の送り速度との相対比を変化させることで行うことができる。この時、シリンダ46からクロスヘッド44への未加硫ゴム組成物42の送り速度は一定とする。芯金41の送り速度と未加硫ゴム組成部42の送り速度の比によって、未加硫ゴム組成物42の層の厚みが決定される。
未加硫ゴム組成物は、各芯金41の長手方向の中央部において端部より外径(肉厚)が大きい、いわゆるクラウン形状に成型することが好ましい。こうして未加硫ゴムローラ43を得ることができる。
[工程3]
未加硫ゴムローラを加熱して、ゴムを加硫し、加硫ゴムローラを得る工程である。この工程3は、加硫が必要な場合に、工程2の後に実施される。未加硫ゴムローラの加硫は加熱して行うが、加熱処理の方法の具体例としては、ギアオーブンによる熱風炉加熱、遠赤外線による加熱加硫、加硫缶による水蒸気加熱などを挙げることができる。中でも熱風炉加熱や遠赤外線加熱は、連続生産に適しているため好ましい。熱可塑性エラストマーを用いて表面層を形成する場合など、架橋が必要無い場合には、熱可塑性エラストマーからなる未加硫ゴムローラを適宜冷却するなどして、そのまま加硫ゴムローラの代わりに用いる事ができる。
加硫ゴムローラの両端部の加硫ゴム組成物は、後の別工程にて除去され、加硫ゴムローラが完成する。したがって、完成した加硫ゴムローラは芯金の両端部が露出している。
芯金の両端部の露出した部分を把持する電子写真装置の場合には、帯電ローラ端部の荷重が大きくなり、電子導電性の導電性ゴム組成物の場合には、荷重による劣化によって端部が高抵抗になり、横スジ状の画像不良が発生しやすいことがある。この製造方法において、クラウン形状にする場合には、引取率はローラの中央部に比べ端部でより小さいので、端部において、より大きな凹部が形成される。そのため、端部の局所的な電界による汚れの散らし効果が特に高い。ローラの中央部における離間領域の距離の平均値Lmとローラの端部における離間領域の距離の平均値Leの比Le/Lmは、1.1以上、1.3以下であることが好ましい。尚、これら離間領域の距離の平均値は、ローラの軸方向中央付近の100点の凹部、およびローラの両端部の100点(各端部50点)の凹部について測定される値によって算出される。Le/Lmは、よりこのましくは、1.10以上、1.30以下である。
弾性層には、紫外線や電子線を照射することによる表面処理を行ってもよい。
弾性層の他の製造方法としては、以下の方法[2]が挙げられる。
方法[2]
まず、発泡剤を含有した未加硫ゴム組成物を調製する。クロスヘッド押出成形機に導電性基体(芯金)とこの未加硫ゴム組成物を供給して、押出成型により、未加硫ゴムを加熱加硫するとともに発泡剤を加熱分解(発泡)させて加硫ゴムローラを得る。加硫ゴムローラの表面を研磨し、発泡して生成した空孔による凹部を加硫ゴム層の表面に露出させる。この凹部に対して、凹部の長径よりも短い直径の熱可塑性樹脂の球状粒子を塗布する。その後、熱可塑性樹脂の球状粒子の融点より高い温度で加熱し、球状粒子を凹部に密着させる。
この方法[2]に比べて、破断点伸度や引取率を制御しながら押し出す前記方法[1]の製造方法で得られた弾性層においては、凹部と凸部の周壁が接していない部分が、帯電部材の長手方向に配向する。そのため、局所的な電界による汚れの散らし効果が高く、好ましい。
(表面層の形成)
以上の方法によって製造された弾性ローラ(未加硫ゴムローラまたは加硫ゴムローラ)の外周に表面層を形成することによって、本発明に係る帯電ローラを得ることができる。表面層の形成方法としては、先に記載した静電スプレー塗布、ディッピング塗布、リング塗布等の塗布法等が挙げられる。
<電子写真画像形成装置>
電子写真画像形成装置は、像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、該像担持体上に形成された静電潜像を現像剤で現像する現像装置と、該像担持体に担持された現像剤を被転写材に転写する転写部材と、を有する画像形成装置であって、該帯電装置が帯電部材を具備し、該帯電部材が本発明に係る帯電部材であることを特徴とする。
図5を用いて、電子写真画像形成プロセスを説明する。被帯電部材としての電子写真感光体(感光体)51は、導電性支持体51bと、支持体51b上に形成した感光層51aとからなり、円筒形状を有する。そして、軸51cを中心に図上時計周りに所定の周速度をもって駆動される。
帯電部材(帯電ローラ)52は感光体51に接触配置されて感光体を所定の電位に帯電する。帯電ローラ52は、導電性基体52aと、その上に形成した表面層51bとからなる。導電性基体52aの両端部が不図示の押圧手段で感光体51に押圧されており、帯電ローラは感光体51に対し従動回転もしくは一定の速度差を持って回転する。電源53から摺擦電極53aを介して、導電性基体52aに所定の直流電圧が印加されることで、感光体51が所定の電位に帯電される。
帯電された感光体51は、次いで露光手段54により、その周面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。その静電潜像は、次いで、現像部材55により、トナー画像として順次に可視像化される。このトナー画像は、転写材57に順次転写されていく。転写材57は不図示の給紙手段部から感光体51の回転と同期取りされて適正なタイミングをもって感光体51と転写手段56との間の転写部へ搬送される。転写手段56は転写ローラであり、転写材57の裏からトナーと逆極性の帯電を行うことで感光体51側のトナー画像が転写材57に転写される。表面にトナー画像の転写を受けた転写材57は、感光体51から分離されて不図示の定着手段へ搬送されてトナーが定着され、画像形成物として出力される。像転写後の感光体51の表面に残留しているトナーなどは、弾性ブレードに代表されるクリーニング部材を備えたクリーニング手段58によって除去される。クリーニングされた感光体51の周面は次のサイクルの電子写真画像形成プロセスに移る。
<プロセスカートリッジ>
プロセスカートリッジは、像担持体と、該像担持体に接触して配置されている帯電部材とを有し、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材が本発明に係る帯電部材であることを特徴とする。
以下に実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、これらは、本発明を限定するものではない。なお、以下、特に明記しない限り、試薬等で指定のないものは市販の高純度品を用いた。なお各例では、帯電ローラを作製した。なお、「部」は「質量部」を示す。また、実施例、比較例において使用した弾性層、および表面層に用いられる材料と組成を表3〜6にまとめた。
弾性層に含有させる粒子として、下記表1の粒子を用意した。 これらの粒子の各々について、既述の方法によって、体積抵抗率を粉体抵抗率測定装置(商品名:粉体抵抗測定システム MCP−PD51型、三菱化学アナリテック社製)を用いて測定した。体積抵抗率が、1011Ωcm以上であれば「絶縁性」と判定し、1010Ωcm以下であれば「導電性」と判定した。判定結果を表1に併せて示す。
尚、表1中、「PMMA粒子」の「PMMA」はポリメタクリル酸メチルを意味する。
また、粒子No.1および粒子No.6に係るポリウレタン粒子は、各々下記のように調製した。
<粒子No.1の調製>
水酸基価45のポリジエチレン・ブチレンアジペート100質量部にNCO%=12.3のポリイソシアネート(商品名:デュラネート24A、旭化成工業株式会社製)3質量部を添加し均一に混合した。この混合物を、フッ素処理シリカ5質量部をフッ素オイル(商品名:ガルデンHT135、ソルベイ(SOLVAY)社製)300質量部に分散した分散液に加え、20分間超音波処理を行うことで乳化液を得た。この乳化液を90℃まで昇温し、400rpmで8時間撹拌してポリウレタンゲル粒子の分散液を得た。この分散液を真空乾燥することで、粒子径4μmのポリウレタン粒子No.1を作成した。
<粒子No.6の調製>
ポリイソシアネートの添加量を3質量部から32.4質量部に変更した以外は、粒子No.1と同様にして、粒子径40μmのポリウレタン粒子No.6を調製した。
<弾性ローラの作製>
<弾性ローラNo.1の作製>
1.弾性層用の未加硫ゴム組成物No1の調製及び評価
表2に示す材料を混合してA練りゴム組成物を得た。混合機は、6リットル加圧ニーダー(製品名:TD6−15MDX、トーシン社製)を用いた。混合条件は、充填率70vol%、ブレード回転数30rpm、16分間とした。
次いで、A練りゴム組成物と表3に示す材料を混合して、B練りゴム組成物を得た。混合機は、ロール径12インチ(0.30m)のオープンロールを用いた。 混合条件は、前ロール回転数10rpm、後ロール回転数8rpmで、ロール間隙2mmとして合計20回左右の切り返しを行った後、ロール間隙を0.5mmとして10回薄通しを行った。なお表3中のTSおよびDMはいずれも加硫促進剤である。
さらに、B練りゴム組成物、および、「粒子No.3」20質量部を混合して、「未加硫ゴム組成物No.1」を得た。混合機は、ロール径12インチ(0.30m)のオープンロールを用いた。混合条件は、前ロール回転数8rpm、後ロール回転数10rpmで、ロール間隙2mmとして合計20回左右の切り返しを行った後、ロール間隙を0.5mmとして10回薄通しを行った。
〔評価1〕破断点伸度の測定
前記弾性層用の未加硫ゴム組成物No.1を用い、厚さ2mmの長方形型の金型で未加硫ゴムシートを成形した。成形条件は、温度:80℃、圧力:10MPaとした。引っ張り試験機としてテンシロン万能試験機RTG−1225(商品名:株式会社オリエンテック製)を用い、JIS K−6251に則って、未加硫ゴムシートの破断点伸度を測定した。このとき、未加硫ゴムシートはダンベル状1号形の試験片とし、引っ張り速度は500mm/min、温度23℃、相対湿度50%の環境下とした。破断点伸度は、72%であった。
2.導電性芯金への接着層の形成
直径6mm、長さ252mmの円柱形の導電性芯金(鋼製、表面はニッケルメッキ)の軸方向の中央部の長さ222mmの外周に導電性加硫接着剤(商品名:メタロックU−20;東洋化学研究所製)を塗布し、80℃で30分間乾燥した。このようにして導電性芯金の表面に接着層を形成した。
3.加硫ゴム層の成形
クロスヘッド押出成型機を用いて、この接着層を有する芯金の外周に弾性層用の未加硫ゴム組成物No.1を被覆し、クラウン形状の未加硫ゴムローラを得た。成型温度は100℃、スクリュ回転数は10rpmとして、芯金の送り速度を変えながら成型した。未加硫ゴムローラの軸方向を平均した引取率は85%とした。クロスヘッド押出成型機のダイス内径は8.9mm、未加硫ゴムローラの軸方向の中央の外径は8.6mm、中央から90mm離れた位置の端部の外径は8.4mmであった。その後、電気炉にて温度160℃で40分間加熱して未加硫ゴム組成物の層を加硫して加硫ゴムローラとした。加硫ゴムローラの両端部を切断し、軸方向の長さを232mmとした。このようにして弾性ローラNo.1を作製した。
<弾性ローラNo.2〜17>
表4に記載の組成を有する未加硫ゴム組成物No.2〜17を調製した。また、各未加硫ゴム組成物について、評価1に供した。その結果を表4に併せて示す。
次いで、未加硫ゴム組成物No.2〜17を用い、また、引取り率を表5に示すように変更した以外は、弾性ローラNo.1と同様にして弾性ローラNo.2〜17を作製した。
<表面層形成用塗工液の調製>
1.表面層形成用塗工液の調製に用いる材料として、表6に記載の材料を用意した。
2.表面層形成用の塗工液の調製
<塗工液No.1の調製>
窒素雰囲気下、反応容器中で、ポリメリックMDI(ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート)(商品名:ミリオネートMR200、東ソー社製)27質量部に対して、A−1 100質量部を、反応容器内の温度を65℃に保持しつつ、徐々に滴下した。滴下終了後、65℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、イソシアネート基含有量4.3質量%のイソシアネート基末端プレポリマーB−1を得た。
得られたイソシアネート基末端プレポリマーB−1:57質量部と、A−1:43質量部と、をメチルエチルケトン(MEK)中に添加して、固形分が15質量%になるように調整して、塗工液No.1を得た。
<塗工液No.2の調製>
イソシアネート基末端プレポリマーB−1の調製に用いたA−1を、ポリエステルポリオール(商品名:P3010、クラレ社製)に変えた以外は、イソシアネート基末端プレポリマーB−1と同様にしてイソシアネート基末端プレポリマーB−2を得た。
得られたイソシアネート基末端プレポリマーB−2:55質量部と、A−2:45質量部と、をメチルチルエチルケトン(MEK)中に添加して、固形分が15質量%になるように調整して、塗工液No.2を得た。
<塗工液No.3の調製>
イソシアネート基末端プレポリマーB−1の調製に用いたA−1を、ポリカーボネート系ポリオール(商品名:T5652、旭化成ケミカルズ社製)に変えた以外は、イソシアネート基末端プレポリマーB−1と同様にしてイソシアネート基末端プレポリマーB−3を得た。
得られたイソシアネート基末端プレポリマーB−3:54質量部と、A−3:46質量部と、をメチルチルエチルケトン(MEK)中に添加して、固形分が15質量%になるように調整して、塗工液No.3を得た。
<塗工液No.4の調製>
イソシアネート基末端プレポリマーB−1の調製に用いたA−1を、ポリプロピレングリコール系ポリオール(商品名:エクセノール1030 旭化成ケミカルズ社製)に変えた以外は、イソシアネート基末端プレポリマーB−1と同様にしてイソシアネート基末端プレポリマーB−4を得た。
得られたイソシアネート基末端プレポリマーB−4:59質量部と、A−4:41質量部と、をメチルチルエチルケトン(MEK)中に添加して、固形分が15質量%になるように調整して、塗工液No.4を得た。
<塗工液No.5、7−1〜7−6、8〜14の調製>
下記表7に示す組成とした以外は、塗工液No.1と同様にして、塗工液No.5、7−1〜7−6、8〜14を得た。
<塗工液No.6の調製>
表8に示す材料を混合し混合液を調製した。カーボンブラックは導電性粒子である。ガラス瓶内に該混合液と平均粒径0.8mmのガラスビーズとを共に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて60時間分散して、被覆層用塗工液No.6を調製した。
<実施例1>
1.表面層の形成
弾性ローラNo.1の外周に、塗工液No.7−4を、環状塗工ヘッドを用いて塗布した。弾性ローラNo.1と環状塗工ヘッドとの相対移動速度は、85mm/秒、環状塗工ヘッドのノズルからの塗工液の吐出速度は、0.120mL/s、塗工液No.1の総吐出量は、0.375mLとした。
弾性ローラNo.1の外周部の、塗工液No.1の塗膜に対して、波長254nmの紫外線を、積算光量が9000mJ/cmになるように照射し、該塗膜を硬化させて表面層を形成し、帯電ローラNo.1を作製した。紫外線の照射には低圧水銀ランプ(東芝ライテック社製)を用いた。
帯電ローラNo.1について、以下の評価2〜8を行った。
〔評価2〕離間領域の距離Lの測定
離間領域の距離Lを以下の方法で測定した。まず、コンフォーカル顕微鏡(商品名:オプティクスハイブリッド、レーザーテック株式会社製)により、帯電ローラの表面の高さ像を測定した。観察条件は、対物レンズ50倍、画素数1024ピクセル、高さ分解能0.1μmとし、取得した画像を2次曲面にて平面補正した値を高さの値とした。
続いて、画像処理ソフト(商品名「Image−Pro Plus」:プラネトロン株式会社製)を用いて、絶縁性粒子の外縁と凹部の外縁の離間領域の距離Lを計算した。まず、高さの平均値を閾値として、高さ像を2値化した。次に、カウント/サイズによって高さの平均値より低い部分の凹部を自動抽出した。この凹部に接する絶縁性粒子の外縁から法線を引き、凹部の外縁との距離が最も長くなる部分の距離を計測した。抽出された高さの平均値(図2(c)の平均線23)より低い部分の凹部について面積の大きな順に、このような操作をローラの軸方向中央付近の100点の凹部、および該中央から両端部方向へ各90mmの位置付近の100点(各端部50点)の凹部について行った。これにより抽出した数値の平均値を、離間領域の距離Lとした。この距離が絶縁性粒子の平均粒子径Dmの2倍以上であれば、本発明の効果を優れて発揮することができる。
離間領域の距離Lは、25μmであった。また、前記中央部における離間領域の距離の平均値Lmと前記端部における離間領域の距離の平均値Leの比Le/Lmは1.20であった。
〔評価3〕凸部の高さHp及び比率Dr/Lの測定
Hp及び比率Dr/Lを以下の方法で測定した。まず、コンフォーカル顕微鏡(商品名:オプティクスハイブリッド、レーザーテック株式会社製)により、帯電ローラの表面の高さ像を測定した。観察条件は、対物レンズ50倍、画素数1024ピクセル、高さ分解能0.1μmとし、取得した画像を2次曲面にて平面補正した値を高さの値とした。
この高さ像から、絶縁性粒子の凸部の周囲にできた凹部の周辺部分の断面プロファイルを抜き出し、高さの平均値(図2(c)の平均線23)から凸部の頂点までの距離を求めた。この値を100点(100個の凸部)平均した値を凸部の高さHpとした。同様に高さの平均値(図2(c)の平均線23)から凹部の底までの距離を求めて、この距離を凹部の深さDr値とし、離間領域の距離Lで除した値Dr/Lを求めた。この値を100点(100個の凹部)平均した値を、凹部の深さの絶縁性粒子の外縁と凹部の外縁の離間した部分の距離に対する比率(百分率)とした。測定はローラの軸方向中央付近の100点の凹部、および該中央から両端部方向へ各90mmの位置付近の100点(各端部50点)の凹部について行った。凸部の高さHpは、4μmであった。また、凹部の深さDrの離間領域の距離Lに対する比率Dr/Lは23%であった。
〔評価4〕凹部の配向角の測定
絶縁性粒子と凹部が離間していることにより形成された凹部の重心の位置と絶縁性粒子の重心の位置の配向を測定するため、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope)(以下、「TEM」と略す)の画像を取得した。TEM観察用のサンプルとしては、凹部を切断するように表面層の表面近傍を表面に平行に切断した薄片を用いた。薄片は超薄切片法によって調製した。切削装置は、クライオミクロトーム(商品名「Leica EM FCS」、ライカマイクロシステムズ株式会社製)である。切削温度は、−100℃とした。TEMとして、株式会社日立ハイテクノロジーズ製H−7100FA(商品名)を用いた。加速電圧は100kVに、視野は明視野とした。この薄片をTEMで観察した画像を、凹部、絶縁性粒子、導電性ゴム組成物のそれぞれにコントラスト差があるよう撮影した。必要に応じて、画像処理により凹部、絶縁性粒子、導電性ゴム組成物を3値化した画像を用いた。
この画像の各凹部の重心X座標、重心Y座標、および、その凹部に存在する絶縁性粒子の重心X座標、重心Y座標を画像処理ソフト(商品名「Image−Pro Plus」:プラネトロン株式会社製)のカウント/サイズ機能により計測した。凹部の重心と絶縁性粒子の重心の座標を結ぶ方向とローラ軸方向とのなす鋭角を100点(100個の凹部)について測定し、凹部の配向角を求めた。凹部の配向角は0°であった。
〔評価5〕表面層の膜厚の測定
表面層の軸方向を均等に3分割した3箇所と、これら各箇所において円周方向を均等に3分割した3箇所の、計9箇所を測定箇所とした。各測定箇所において表面層の断面を、鋭利な刃物で切り出し、光学顕微鏡又は電子顕微鏡で観察した。1視野内の膜厚の最大値と最小値を、1箇所の断面あたり5視野測定し、合計45個の測定値を得た。膜厚の最大値Tmaxは4.3μmであり、最小値Tminは1.4μmであった。
〔評価6〕表面層の体積抵抗率の測定
表面層の体積抵抗率は、原子間力顕微鏡(AFM)(Q−scope250:Quesant社)を用いて、導電性モードによって測定した。先ず、帯電ローラの表面層を、マニュピレーターを用いて幅2mm、長さ2mmのシートに切り出し、表面層の片面に白金蒸着を施した。次に白金蒸着を施した面に直流電源(6614C:Agilent社)を接続して10Vを印加し、表面層のもう一方の面にはカンチレバーの自由端を接触させ、AFM本体を通して電流像を得た。この測定を、表面層の全体において無作為に選ばれた100箇所の表面において行い、低電流値の上位10箇所の平均電流値と、前記「評価6」で測定された表面層の膜厚の平均値とから「体積抵抗率」を算出した。体積抵抗率は、7.5×1015Ωcmであった。
測定の条件を以下に示す。
・測定モード:contact
・カンチレバー:CSC17
・測定範囲:10nm×10nm
・スキャンレイト:4Hz
・印加電圧:10V。
〔評価7〕汚れ評価(クリーナーあり)
電子写真装置として、レーザービームプリンター(商品名:HP LaserJet P1505 Printer、HP社製)を用意した。このレーザービームプリンターは、A4サイズの紙を縦方向に出力可能である。また、このレーザープリンターのプリントスピードは23枚/分であり、画像解像度は600dpiである。上記レーザービームプリンター用のプロセスカートリッジ(商品名:「HP 36A(CB436A)」、HP社製)に付属の帯電ローラを取り外し、帯電ローラNo.1を帯電ローラとして組み込み、そのプロセスカートリッジを上記レーザービームプリンターに装填した。また、この時カートリッジには中央に2μmの欠けがあるクリーナーブレードを装着した。
このレーザービームプリンターを用いて、低温低湿(温度15℃、相対湿度10%)環境下で、ハーフトーン画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描く画像)を5枚形成した。その後、帯電ローラNo.1を取出して、クリーナーブレードの欠けの位置に相当する帯電ローラの表面を目視にて観察し、以下の基準に基づき評価した(評価7−1)。
ランクA:帯電ローラの表面の周方向に汚れが確認できない。
ランクB:帯電ローラの表面の周方向に軽微な汚れが確認できる。
ランクC:帯電ローラの表面の周方向にトナー汚れが確認できる。
ランクD:帯電ローラの表面の周方向に顕著なトナー汚れが確認できる。
さらに、5枚目のハーフトーン画像を用い、クリーナーブレードの欠けの位置に相当する画像位置における画像性能を、以下の基準に基づきランク付けした(評価7−2)。
ランクA:縦スジ画像が、全く確認できない。
ランクB:縦スジ画像が、ほとんど確認できない。
ランクC:縦スジ画像が、確認できる。
ランクD:縦スジ画像が、帯状にはっきりと確認できる。
これらの評価結果を表10および11において、「7−1/7−2」のランクで表示した。
〔評価8〕汚れ評価(クリーナーレス)
付属の帯電ローラ及びクリーニングブレードを取り外したプロセスカートリッジ(商品名:「HP 36A(CB436A)」、HP社製)に、帯電ローラとして帯電ローラNo.1を装着した。また、帯電ローラが感光体の回転に対して順方向に105%の周速差を持って回転するギアを帯電ローラに取り付けた。このプロセスカートリッジをレーザービームプリンター(商品名:HP LaserJet P1505 Printer、HP社製)に装填し、低温低湿(温度15℃、相対湿度10%)環境下で、ベタ黒画像を5枚、およびハーフトーン画像を1枚形成した。その後、帯電ローラNo.1を取出して帯電ローラの表面を目視にて観察し、以下の基準に基づき評価した(評価8−1)。
ランクA:帯電ローラの表面に汚れが確認できない。
ランクB:帯電ローラの表面に軽微な汚れが確認できる。
ランクC:帯電ローラの表面に塊状のトナー汚れが確認できる。
ランクD:帯電ローラの表面に塊状の顕著なトナー汚れが確認できる。
さらに、6枚目のハーフトーン画像を用い、塊状に凝集した転写残トナーによるポチ画像の発生度合いを目視にて観察し、以下の基準に基づきランク付けした(評価8−2)。
ランクA:ポチ画像が、全く確認できない。
ランクB:ポチ画像が、ほとんど確認できない。
ランクC:ポチ画像が、確認できる。
ランクD:ポチ画像が、帯状にはっきりと確認できる。
これらの評価結果を表10および11において、「8−1/8−2」のランクで表示した。
実施例1では、凹部の深さDrと離間領域の距離Lとの比Dr/Lなどの表面形状や、表面層の膜厚、表面層の体積抵抗率が適正であった。そのため、クリーナーの有無に関わらず塊状の汚れに起因した縦スジやポチ画像の性能がすべてランクAであり、高い画像品位を保っていた。
〔実施例2〜20、22〜29〕
弾性層形成ローラNo.1および塗工液No.7−4を、表9に示した組合せとした以外は、実施例1と同様にして帯電ローラNo.2〜20、22〜29を作製した。
〔実施例21〕
実施例1に係る帯電ローラNo.1の作製において、塗工液No.7−4を塗工液No.1に変えた。また、弾性ローラNo.1の外周面に塗工液の塗膜を形成した後、温度23℃で30分間風乾した。次いで、熱風循環乾燥機中で、温度80℃で1時間乾燥させ、引き続いて、温度160℃で1時間乾燥させた。それら以外は、帯電ローラNo.1と同様にして、帯電ローラNo.21を作製した。
〔比較例1〜5〕
弾性ローラNo.1および塗工液No.7−4を、表9に示した組合せとした以外は、実施例1と同様にして帯電ローラNo.31〜35を作製した。
なお、帯電ローラNo.31、32の表面には弾性層の凹部に由来する凹部は存在しなかった。
〔比較例6〕
弾性ローラNo.1を、帯電ローラNo.36とした。すなわち、帯電ローラNo.36は、本発明に係る表面層を有しない構成である。
〔比較例7〕
弾性ローラNo.1の外周面に、塗工液No.6の塗膜をディッピングにより形成した。なお、浸漬時間は9秒とし、塗工液No.6からの弾性ローラNo.1の引き上げ速度は、初期速度が20mm/sec、最終速度が2mm/secになるように調整した。なお、20mm/secから2mm/secの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。その後、温度23℃で30分間風乾し、次いで、温度160℃で1時間加熱して、帯電ローラNo.37を得た。被覆層の膜厚は3μmであった。
帯電ローラNo.1〜29、31〜37の評価結果を表10および表11に示す。
〔評価結果および考察〕
実施例1〜29、および比較例1〜7に用いた球状粒子の球形度(形状係数SF1)はすべて100以上、160以下であった。
表10および11より、本発明に従う実施例1〜29の帯電部材では、汚れ評価のランクがクリーナーありの場合、クリーナーレスの場合ともにA〜Cであった。
実施例1〜5の中では、離間領域の距離Lが大きいほど汚れ評価が良化する傾向が見られた。実施例6〜9の中では、絶縁性粒子の平均粒子径Dmが大きいほど汚れ評価が良化する傾向が見られたが、実施例10においては絶縁性粒子の平均粒子径Dmが40μmと非常に大きく、凸部からの放電不足に起因した局所的な汚れにより汚れ評価のランクがCであった。実施例15〜18の中では、表面層の膜厚が大きいほど汚れ評価が良化する傾向が見られたが、実施例19においては膜厚が厚く、帯電部材の表面と感光体との間の放電が不足することに起因した汚れにより、汚れ評価のランクがCであった。実施例20〜29は表面層の体積抵抗率が十分に高く、汚れ評価のランクがAであった。
一方、比較例1は、凹部を有しないため凸部からの局所電界が傾かず、汚れ評価のランクがDであった。比較例2は、絶縁性粒子がないため局所電界が発生せず、汚れ評価のランクがDであった。比較例3は、絶縁性粒子に導電性があるため局所電界が発生せず、汚れ評価のランクがDであった。比較例4〜5、7は、表面層の体積抵抗率が低いため表面層のチャージアップが減衰し、汚れ評価のランクがDであった。比較例6は、表面層を有しないためローラ表面のチャージアップが起こらず、汚れ評価のランクがDであった。
11 凹部
11−1 凹部の重心
12 凸部
30 帯電部材(帯電ローラ)
31 導電性基体
32 弾性層
33 表面層
4 クロスヘッド押出成形機
41 芯金(導電性基体)
42 未加硫ゴム組成物
43 未加硫ゴムローラ
52 帯電部材(帯電ローラ)
121 絶縁性粒子
121−1 絶縁性粒子の重心

Claims (9)

  1. 導電性基体、弾性層、及び表面層をこの順に有する帯電部材であって、
    該弾性層は、その外表面に互いに独立した複数の凹部を有し、
    該凹部の各々に絶縁性粒子を保持しており、
    該絶縁性粒子は、該弾性層の表面に露出しており、
    該凹部および該絶縁性粒子の各々を該導電性基体の表面に正投影した正投影図において、該絶縁性粒子に由来する投影像の外縁Aと、該凹部に由来する投影像の外縁Bとが離間した領域を有し、
    該帯電部材は、その表面に、該弾性層の該絶縁性粒子に由来する凸部と該弾性層の凹部に由来する凹部とを有し、
    該表面層の体積抵抗率が1.0×1015Ωcm以上である、
    帯電部材。
  2. 顕微鏡視野内での前記表面層の膜厚の最大値Tmaxが5μm以下であり、該膜厚の最小値Tminが1μm以上である請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記離間した領域を形成する絶縁性粒子の重心の位置と前記凹部の重心の位置とを結ぶ直線が、帯電部材の長手方向に45°未満の角度で配向している請求項1または2に記載の帯電部材。
  4. 前記絶縁性粒子が、平均粒子径Dmが6μm以上、20μm以下の球状粒子であり、かつ、前記正投影図において該球状粒子の外縁Aからその法線方向に引いた直線と凹部の外縁Bとの交点がなす線分のうち、最も長い線分の長さLがDmの2倍以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載の帯電部材。
  5. 前記表面層がバインダー樹脂を含み、該バインダー樹脂がポリオレフィン骨格を有する樹脂である請求項1〜4のいずれか一項に記載の帯電部材。
  6. 前記ポリオレフィン骨格がポリイソブチレン骨格である請求項5に記載の帯電部材。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の帯電部材の製造方法であって、
    (1)ゴム組成物と絶縁性粒子からなる未加硫ゴム組成物を調製する工程、
    (2)クロスヘッド押出成形機に導電性基体と該未加硫ゴム組成物を供給して引取率100%以下の条件で引取って、未加硫ゴムローラを得る工程、及び
    (3)該未加硫ゴムローラの外周、または該未加硫ゴムローラのゴムを加硫してなる加硫ゴムローラの外周に表面層を形成する工程、
    を有する帯電部材の製造方法。
  8. 像担持体と、該像担持体に接触して配置されている帯電部材とを有し、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、
    該帯電部材が、請求項1〜6のいずれか一項に記載の帯電部材であるプロセスカートリッジ。
  9. 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、該像担持体上に形成された静電潜像を現像剤で現像する現像装置と、該像担持体に担持された現像剤を被転写材に転写する転写部材と、を有する電子写真画像形成装置であって、
    該帯電装置が、帯電部材を具備し、
    該帯電部材は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の帯電部材である電子写真画像形成装置。
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