JP2018059415A - 油圧制御弁及び内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

油圧制御弁及び内燃機関のバルブタイミング制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】熱膨張時におけるスリーブの内周面とバルブボディの外周面との間のクリアランスの発生を抑制できる油圧制御弁を提供する。
【解決手段】スリーブ52は、円筒軸部に貫通形成された遅角、進角ポート18a、19aや導入ポート57、58などと連通する遅角通路孔64aと進角通路孔64bが貫通形成され、内周面の軸方向に前記各ポートのいずれかに連通する連通溝65が形成されている。スリーブは、径方向へ二分割形成された半割状の分割部52a、52bからなり、鉄系金属のバルブボディ50とロータ部15aよりも線膨張係数が大きな合成樹脂材によって形成されていると共に、各分割部の対向した各分割端面67a、68a及び67b、68bがスリーブの接線方向の基準線Pに対して約45°の傾斜角度に形成されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、油圧制御弁及び内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
例えば、内燃機関のバルブタイミング制御装置に用いられる油圧制御弁としては、従来から種々提供されており、その一つとして以下の特許文献1に記載されたものがある。
この油圧制御弁は、カムシャフトの軸方向一端部にベーンロータを固定するカムボルトとして機能する円筒状のバルブボディと、該バルブボディの内部に摺動自在に設けられたスプール弁と、バルブボディの外周面に嵌合固定された円筒状のスリーブと、を有している。
前記スリーブは、合成樹脂材によって形成されていると共に、径方向から半割状に二分割形成されて、この両分割部をバルブボディの外周面側で径方向から突き合わせて円筒状に形成されている。
前記スリーブは、バルブタイミング制御装置の遅角油圧室と進角油圧室にそれぞれ連通する遅角通路孔と進角通路孔が径方向に沿って貫通形成されている、また内周面には、4つの再導入ポートにそれぞれ連通する4つの連通溝が軸方向に沿って形成されている。
特開2016−35291号公報
しかしながら、前記公報記載の油圧制御弁にあっては、スリーブとベーンロータやバルブボディが、互いに線膨張係数の異なる材料によって形成されている。これらが機関駆動中の高熱に晒されると、スリーブの径方向への膨張に伴って該スリーブの内周面とバルブボディの外周面との間に比較的大きなクリアランスが発生して、前記各連通溝などに流入した作動油が前記クリアランスを介して外部にリークしてしまうおそれがある。
本発明は、熱膨張時におけるスリーブの内周面とバルブボディの外周面との間のクリアランスの発生を抑制できる油圧制御弁を提供することを目的としている。
本発明は、スリーブを介してバルブボディが保持部材の挿入孔に挿入保持されてなる油圧制御弁であって、前記スリーブは、線膨張係数が前記バルブボディと保持部材よりも大きな材料によって形成されていると共に、径方向から分割された一対の対向した分割端面を有し、該分割端面が前記スリーブの接線方向の基準線に対して傾斜状に形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、熱膨張時におけるスリーブの内周面とバルブボディの外周面との間のクリアランスの発生を抑制できる。
本発明に係る油圧制御弁が適用されるバルブタイミング制御装置を断面して示す全体構成図である。 本実施形態に供されるベーンロータが中間位相の回転位置に保持された状態を示す正面図である。 本実施形態に供される電磁切換弁のバルブボディなどの各構成部品の縦断面図である。 本実施形態に供される電磁切換弁のバルブボディとスリーブを分解して示す斜視図である。 本実施形態に供されるスリーブの各分割部の斜視図である。 本実施形態に供されるスリーブの各分割部を接続した状態を示す正面図である。 本実施形態に供されるスリーブをバルブボディとロータ部の間に挿入配置した状態を示す正面図である。 本実施形態に供されるバルブボディの平面図である。 Aは図8のA−A線断面図、Bは図8のB−B線断面図、Cは図8のC−C線断面図である。 本実施形態に供されるバルブボディの右側面図である。 本実施形態に供される電磁切換弁のスプール弁が最大右方向の位置に移動した状態を示すバルブボディ側の縦断面であって、Aは図10のD−D線断面図、Bは図10のE−E線断面図である。 本実施形態に供される電磁切換弁のスプール弁が軸方向の中間位置に移動した状態を示すバルブボディ側の縦断面であって、Aは図10のD−D線断面図、Bは図10のE−E線断面図である。 本実施形態に供される電磁切換弁のスプール弁が最大左方向の位置に移動した状態を示すバルブボディ側の縦断面であって、Aは図10のD−D線断面図、Bは図10のE−E線断面図である。
以下、本発明に係る油圧制御弁を内燃機関のバルブタイミング制御装置に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る油圧制御弁が適用されるバルブタイミング制御装置を断面して示す全体構成図、図2は本実施形態に供されるベーンロータが中間位相の回転位置に保持された状態を示す正面図、図3は本実施形態に供される電磁切換弁のバルブボディなどの各構成部品の縦断面図、図4は電磁切換弁のバルブボディとスリーブを分解して示す斜視図、図5は本実施形態に供されるスリーブの斜視図である。
バルブタイミング制御装置は、図1及び図2に示すように、機関のクランクシャフトによって図外のタイミングチェーンを介して回転駆動される駆動回転体であるスプロケット1と、機関前後方向に沿って配置されて、前記スプロケット1に対して相対回転可能に設けられた吸気側のカムシャフト2と、前記スプロケット1とカムシャフト2との間に配置されて、該両者1,2の相対回転位相を変換する位相変更機構3と、該位相変更機構3を最遅角位相位置でロックさせるロック機構4と、前記位相変更機構3とロック機構4をそれぞれ別個独立に作動させる油圧回路5と、を備えている。
スプロケット1は、ほぼ肉厚円板状に形成されて、外周に前記タイミングチェーンが巻回された歯車部1aを有していると共に、後述するハウジングの後端開口を閉塞するリアカバーとして構成され、中央には前記カムシャフト2の一端部2aが回転自在に支持される支持孔1bが貫通形成されている。
カムシャフト2は、シリンダヘッド01に複数のカム軸受02を介して回転自在に支持されている。カムシャフト2の外周面には、図外の機関弁である吸気弁を開作動させる複数の卵型の回転カムが軸方向の位置に一体的に設けられている。またカムシャフト2の一端部2aの内部回転軸心方向に、後述するカムボルトであるバルブボディ50が螺着されるボルト孔6が形成されている。
ボルト孔6は、一端部2aの先端側から内部軸線方向に沿って設けられている。このボルト孔6は、開口された前端側から内底部に向かって段差縮径状に形成されて、先端側の均一径の雌ねじ部6aと、該雌ねじ部6aの後端から内方へ縮径テーパ状に形成された段差部6bと、から構成されている。この縮径段差部6bの内部には、後述するオイルポンプ20から圧送される油圧が導入される油圧通路導入室6cが形成されている。
位相変更機構3は、図1及び図2に示すように、スプロケット1に軸方向から一体的に設けられたハウジング7と、カムシャフト2の一端部2aに後述のバルブボディ50を介して軸方向から固定され、ハウジング7内に回転自在に収容された従動回転体であるベーンロータ9と、ハウジング7の内部の作動室を、後述するハウジング本体7aの内周面に突設された4つのシュー10と前記ベーンロータ9とによって隔成された遅角作動室及び進角作動室であるそれぞれ4つの遅角油圧室11及び進角油圧室12と、を備えている。
ハウジング7は、金属圧粉を焼結してなる焼結金属によって一体に形成された円筒状のハウジング本体7aと、プレス成形によって形成され、ハウジング本体7aの前端開口を閉塞するフロントカバー13と、後端開口を閉塞するリアカバーであるスプロケット1と、から構成されている。ハウジング本体7aとフロントカバー13及びスプロケット1とは、各シュー10の各ボルト挿入孔10aを貫通する4本のボルト14によって結合固定されている。フロントカバー13は、中央に比較的大径な挿入孔13aが貫通形成されていると共に、該挿入孔13aの外周側内周面で各油圧室11,12内をシールするようになっている。
ベーンロータ9は、焼結金属材によって一体に形成され、カムシャフト2の一端部2aにバルブボディ50によって固定された保持部材であるロータ部15と、該ロータ部15の外周面に円周方向のほぼ90°等間隔位置に放射状に突設された4つのベーン16a〜16dとから構成されている。
ロータ部15は、比較的大径な円筒状に形成され、中央の内部軸方向に前記カムシャフト2の雌ねじ部6aと軸方向で連続する挿入孔15aが貫通形成されている。また、このロータ部15は、後端面がカムシャフト2の一端部2a先端面に当接している。
一方、各ベーン16a〜16dは、その突出長さが比較的短く形成されて、それぞれが各シュー10の間に配置されていると共に、円周方向の巾がほぼ同一に設定されて厚肉なプレート状に形成されている。各ベーン16a〜16dの外周面と各シュー10の先端には、それぞれハウジング本体7aの内周面とロータ部15の外周面との間をシールするシール部材17a、17bがそれぞれ設けられている。
また、前記ベーンロータ9は、図2の一点鎖線で示すように、遅角側へ相対回転すると、第1ベーン16aの一側面が対向する一つのシュー10の対向側面に形成された突起面10bに当接して最大遅角側の回転位置が規制されるようになっている。また、図2の二点鎖線で示すように、進角側へ相対回転すると、同じく第1ベーン16aの他側面が対向する他のシュー10の対向側面10cに当接して最大進角側の回転位置が規制されるようになっている。
このとき、他のベーン16b〜16dは、両側面が円周方向から対向する各シュー10の対向面に当接せずに離間状態にある。したがって、ベーンロータ9とシュー10との当接精度が向上すると共に、後述する各油圧室11,12への油圧の供給速度が速くなってベーンロータ9の正逆回転応答性が高くなる。
前記各ベーン16a〜16dの正逆回転方向の両側面と各シュー10の両側面との間に、前述した各遅角油圧室11と各進角油圧室12が隔成されており、各遅角油圧室11と各進角油圧室12とは、ロータ部15の内部にほぼ放射状に形成された遅角側連通路11aと進角側連通路12aを介して後述する油圧回路5にそれぞれに連通している。
ロック機構4は、ハウジング7に対してベーンロータ9を最遅角側の回転位置(図2の一点鎖線位置)に保持するものである。
すなわち、このロック機構4は、図1及び図2に示すように、スプロケット1の内周側の所定位置に圧入固定されたロック穴構成部1c(図1のみに記載)と、該ロック穴構成部1c内に形成されたロック穴24と、前記ベーンロータ9の第1ベーン16aの内部軸方向に形成された摺動孔27に進退動自在に設けられ、小径な先端部25aが前記各ロック穴24にそれぞれ係脱するロックピン25と、該ロックピン25をロック穴24方向へ付勢するコイルスプリング26と、前記ロック穴24の内部に形成され、供給された油圧によってロックピン25をコイルスプリング26のばね力に抗して各ロック穴24を後退移動させて係合を解除する図外の解除用受圧室と、該解除用受圧室に油圧を供給するロック通路と、から主として構成されている。
前記ロック穴24は、ロックピン25の小径な先端部25aの外径よりも十分に大径な円形状に形成されていると共に、スプロケット1の内側面のベーンロータ9の最遅角側の回転位置に対応した位置に形成されている。
ロックピン25は、先端部25aの受圧面に解除用受圧室に供給された油圧を受けて後退移動してロック穴24から抜け出してロックが解除されると共に、後端側に設けられたコイルスプリング26のばね力によって先端部25aがロック穴24の内部に係入してベーンロータ9をハウジング7に対してロックするようになっている。
油圧回路5は、図1及び図2に示すように、各遅角油圧室11に対して遅角側連通路11aを介して油圧を給排する遅角通路18と、各進角油圧室12に対して進角側連通路12aを介して油圧を給排する進角通路19と、解除用受圧室に対して油圧を給排するロック通路と、各遅角、進角通路18,19に作動油を選択的に供給するオイルポンプ20と、機関運転状態に応じて前記遅角通路18と進角通路19の流路を切り換える油圧制御弁である単一の電磁切換弁21と、を備えている。
遅角通路18と進角通路19は、それぞれの一端部が電磁切換弁21の後述するスリーブ52の遅角、進角通路孔64a、64bに接続されている。一方、他端側が、前記遅角、進角側連通路11a、12aを介して遅角油圧室11と各進角油圧室12にそれぞれ連通している。
ロック通路は、遅角通路18に連通して、遅角油圧室11に給排される油圧が解除用受圧室に給排されるようになっている。
前記オイルポンプ20は、機関のクランクシャフトによって回転駆動するトロコイドポンプなどの一般的なものであって、アウター、インナーロータの回転によってオイルパン23内から吸入通路20bを介して吸入された作動油が吐出通路20aを介して吐出される。この吐出された作動油は、その一部がメインオイルギャラリーM/Gから内燃機関の各摺動部などに供給されると共に、他が前記電磁切換弁21側に供給されるようになっている。なお、吐出通路20aの下流側には、図外の濾過フィルタが設けられていると共に、該吐出通路20aから吐出された過剰な作動油を、ドレン通路22を介してオイルパン23に戻して適正な流量に制御する図外の流量制御弁が設けられている。
電磁切換弁21は、図1及び図3などに示すように、3ポート3位置の比例型弁であって、円筒状のバルブボディ50と、該バルブボディ50の内部軸方向へ摺動自在に設けられた円筒状のスプール弁51と、バルブボディ50の外周面に嵌合状態に保持された円筒状のスリーブ52と、スプール弁51の先端部に一体に圧入固定されたドレンプラグ53と、該ドレンプラグ53とバルブボディ50の内部に形成された環状段差面との間に弾装されて、該スプール弁51を、図1中、右方向へ付勢する付勢部材であるバルブスプリング54と、バルブボディ50の外側一端部に設けられて、スプール弁51をバルブスプリング54のばね力に抗して図中左方向へ移動させるアクチュエータである電磁アクチュエータとしてのソレノイド部55と、から主として構成されている。
バルブボディ50は、例えば鉄系などの金属材によって形成されて、前述のようにカムボルトとして機能し、図1、図3及び図8に示すように、ソレノイド部55側の頭部50aと、該頭部50aの付け根部から軸方向へ延出した周壁である円筒軸部50bと、該円筒軸部50bの先端側に形成されて、外周面に前記カムシャフト2の雌ねじ孔2bに螺着する雄ねじ部50dが形成された大径円筒部50cと、前記頭部50aの先端面側から内部軸方向に形成された摺動用孔50eと、から主として構成されている。
頭部50aは、外周にスパナ等の締め付け治具が嵌合可能な六角部が形成されていると共に、内部先端側に形成された大径溝部の内周面にスプール弁51のソレノイド部55側への最大摺動位置を規制する円環状のストッパ56が圧入固定されている。
円筒軸部50bは、図9A〜Cにも示すように、周壁に雄ねじ部50d側から頭部50a側に向かって順次、導入ポート57と、前述の進角ポート19a、再導入ポート58及び遅角ポート18aがそれぞれ十字径方向に沿ってそれぞれ貫通形成されて、それぞれ4つずつ設けられている。なお、図9には導入ポート57についての具体的な記載はないが、他のポートと同じく十字径方向に形成されている。
また、円筒軸部50bは、図3に示すように、遅角ポート18a近傍の外周面に、バルブボディ50に対してスリーブ52の位置決めを行う一対の嵌合穴50f、50gが周方向の180°の位置に径方向に沿って設けられている。
大径円筒部50cは、内部にカムシャフト2の油圧導入室6cに軸方向から連通する導入通路59が形成されて、オイルポンプ20の吐出通路20aから圧送された油圧が油圧導入室6cを介して導入通路59に供給されるようになっている。この導入通路59は、段差径状に形成されて内部の小径部59a側に前記各導入ポート57が連通している。
スプール弁51は、図3にも示すように、内部軸方向にドレン通路60が貫通形成されていると共に、外周の小径部59a側の軸方向一端部側に円柱状の2つのランド部(弁部)である第1ランド部51aと第2ランド部51bが形成されている。また、該両ランド部51a、51bの間には、スプール弁51の摺動位置に応じて各遅角ポート18a及び前記各進角ポート19aや各再導入ポート58に適宜連通するグルーブ溝61が形成されている。また、第2ランド部51bからドレンプラグ53までの間の外周面には、排出用通路62が軸方向に沿って形成されている。さらに、スプール弁51の両ランド部51a、51bと軸方向反対側の周壁には、排出用通路62とドレン通路60と連通するドレン孔63が径方向に沿って貫通形成されている。
ドレンプラグ53は、図1及び図3に示すように、スプール弁51と同じ金属材によってほぼ有底円筒状に形成されて、スプール弁51の一端開口51cを被嵌するように軸方向から圧入固定されている。また、スプール弁51側の一端部外周には、前記バルブスプリング54の一端部を弾持するフランジ部53aが一体に設けられている。また、ドレンプラグ53は、内部軸方向にドレン通路60と軸方向から連通するドレン室66が形成されている。また、先端部の周壁には、ドレン室66と外部を連通する一対の開口孔66aが径方向に沿って貫通形成されている。
フランジ部53aは、バルブスプリング54の付勢力によってストッパ56の内周部に軸方向から当接して、スプール弁51の外方への最大移動位置を規制するようになっている。
スリーブ52は、鉄系金属のロータ部15やバルブボディ50よりも線膨張係数の大きな合成樹脂材によって形成されている。また、このスリーブ52は、図4及び図5に示すように、径方向から半割状に二分割形成されて、この該両分割部52a、52bの各周方向の端末面である対向する分割端面67a、68aと67b、68bを径方向から突き合わせた状態で各内周面がバルブボディ50の円筒軸部50b外周面に嵌合状態に保持されている。また、スリーブ52は、図1及び図7に示すように、バルブボディ50の円筒軸部50bの外周面に嵌合した状態で、外周面がロータ部15の挿入孔15aの内周面に密着状態に挿入配置されている。
前記各一対の分割端面67a〜68bは、スリーブ52の直径方向線上の対称位置に形成されて、互いに同じ傾斜角度で同一方向へ傾斜状に形成されている。つまり、各分割端面67a〜68bは、図6に示すように、スリーブ52の接線方向を基準線Pとして約45°(θ)の角度に形成されて、それぞれの各突き合わせ面がほぼ平行に形成されている。
したがって、各分割部52a、52bは、例えば図6の矢印で示すように、互いに外側の周方向から内方へ押圧した場合には、各分割端面67a〜68bが互いに摺り合わせながら縮径方向へ変形可能になっている。そして、この縮径方向への変形移動によって各先端部が、図中一点鎖線で示すように、内方と外方へ僅かに突出するようになっている。
また、このスリーブ52の両分割部52a、52bは、内周面の周方向ほぼ中央位置に突起部52c、52dが設けられている。この各突起部52c、52dは、円筒軸部50bの前記嵌合穴50f、50gに嵌合して、バルブボディ50に対する各分割部52a、2bの回転方向と軸方向の位置決めを行うようになっている。
また、スリーブ52は、バルブボディ50の遅角ポート18aと進角ポート19aにそれぞれに対応した位置、つまりこれらに重合した位置に、連通孔である遅角通路孔64aと進角通路孔64bが貫通形成されている。また、スリーブ52は、両分割部52a、52bの各内周面に前記4つの再導入ポート58にそれぞれ連通する連通路である4つの連通溝65が軸方向に沿って形成されている。
この各連通溝65は、この内周面とバルブボディ50の円筒軸部50bの外周面との間に連通路を構成している。また、この各連通溝65は、各分割部52a、52bのバルブボディ50の大径円筒部50c側の外端部65aから軸方向に沿って延びている。この内端部65bが、再導入ポート58に重ね合わさる位置まで延設されていると共に、外端部65aが導入ポート57に、カムシャフト2のボルト孔6の雌ねじ部6a内周面の間の通路部を介して常時連通している。
なお、各分割端面67a〜68bは、遅角通路孔64aや進角通路孔64b及び各再導入ポート58や連通溝65を避けた位置に形成されている。
ソレノイド部55は、図1に示すように、図外のチェーンカバーにブラケット70を介してボルトによって固定されたソレノイドケーシング71と、該ソレノイドケーシング71の内部に収容保持されている。このソレノイド部55は、機関のコントロールユニット(ECU)37から制御電流が出力されるコイル72と、該コイル72の内周側に固定された円筒状の固定ヨーク73と、該固定ヨーク73の内部に軸方向へ摺動自在に設けられた可動プランジャ74と、該可動プランジャ74の先端部に一体に形成されて、先端部75aがドレンプラグ53の先端面に軸方向から当接してバルブスプリング54のばね力に抗してスプール弁51を、図1中、左方向へ押圧する駆動ロッド75と、から主として構成されている。
ソレノイドケーシング71は、シールリング76によってチェーンカバーの保持孔内に保持されていると共に、後端側には、ECU37に電気的に接続される端子78を内部に有する合成樹脂材のコネクタ77が取り付けられている。
ソレノイド部55は、ECU37の制御電流と前記バルブスプリング54との相対的な圧力によって、スプール弁51を前後軸方向の3つのポジジョンに移動させるようになっている。この移動位置に応じて、スプール弁51は、該スプール弁51のグルーブ溝61及び排出用通路62と、これに径方向で対応する遅角ポート18a及び進角ポート19aに連通させる。あるいは、各ランド部51a、51bによって遅角ポート18a及び進角ポート19aの開口端を閉止して連通を遮断するようになっている。
導入通路59と導入ポート57及び連通溝65、再導入ポート58は、スプール弁51のいずれの摺動位置においても常時連通されており、したがって、オイルポンプ20から吐出された油圧は、導入通路59から導入ポート57、連通溝65を通って再導入ポート58内に常時供給されるようになっている。
ECU37は、内部のコンピュータが図外のクランク角センサ(機関回転数検出)やエアーフローメータ、機関水温センサ、機関温度センサ、スロットルバルブ開度センサおよびカムシャフト2の現在の回転位相を検出するカム角センサなどの各種センサ類からの情報信号を入力して現在の機関運転状態を検出している。また、ECU37は、前述したように、電磁切換弁21のコイル72に制御電流(パルス信号)を出力、または通電を遮断してスプール弁51の摺動位置を制御して、前記各ポートを選択的に切換制御するようになっている。
〔本実施形態の作動〕
以下、本実施形態の具体的な作動を説明する。
まず、例えば、イグニッションスイッチをオフ操作して機関を停止した場合には、ECU37からのソレノイド部55への通電も遮断されることから、スプール弁51は、図11A,Bに示すように、バルブスプリング54のばね力によって最大右方向の位置に保持される(第1ポジジョン)。このとき、スプール弁51の第1ランド部51aによってバルブボディ50の各進角ポート19aが開成されて、スプール弁51のドレン通路60を連通させる。このため、前記各進角油圧室12内の作動油は、図11Aの破線矢印に示すように、スリーブ52の各進角通路孔64bとバルブボディ50の各進角ポート19a、スプール弁51のドレン通路60を通って、ドレンプラグ53のドレン室66内に流入して各開口孔66aから外部に排出される。これによって、各進角油圧室12の内部が低圧になる。
同時に、スプール弁51は、図11A、Bに示すように、グルーブ溝61に対して各遅角ポート18aと各再導入ポート58を連通させる。したがって、この状態では、各再導入ポート58と各連通溝65、導入ポート57、導入通路59が連通することになる。
この機関停止時は、オイルポンプ20の駆動も停止されることから、遅角、進角油圧室11,12には油圧が供給されることがない。このため、ベーンロータ9は、カムシャフト2に作用する交番トルクの負のトルクによって、図2の一点鎖線で示すように、スプロケット1に対して反時計方向(最遅角方向)へ相対回転する。よって、吸気弁は、開閉タイミングが最遅角の位相に制御される。
なお、この時点において、ベーンロータ9が、最遅角位置に保持されると、ロックピン25がコイルスプリング26のばね力によって進出してロック穴24に係入する。このため、ベーンロータ9は、ハウジング7にロックされた状態になる。
次に、イグニッションスイッチをオン操作して機関を始動させると、これに伴いオイルポンプ20も駆動して、吐出通路20aに吐出された油圧は、図11A、Bの矢印で示すように、導入通路59から導入ポート57を通って各連通溝65に流入する。ここから油圧は、各再導入ポート58、グルーブ溝61、各遅角ポート18a、各遅角通路孔64aから遅角通路18を通って、各遅角油圧室11に供給される。これによって、各遅角油圧室11内が高圧状態になる。したがって、ベーンロータ9は、最遅角の位置に相対回転した状態が維持されることから、吸気弁の開閉タイミングが遅角側に制御された状態になり、よって、機関始動性が良好になる。
また、この時点では、ロック通路を介して解除用受圧室に遅角油圧室11と同じ油圧が供給されるが、クランキング初期の時点では解除用受圧室内の油圧が上昇しない。このため、ロックピン25は、ロック穴24内に係入してロックされた状態となる。これによって、交番トルクによるベーンロータ9のばたつきなどを抑制することできる。
その後、ロック通路を介して解除用受圧室に供給された油圧が高くなると、ロックピン25をコイルスプリング26のばね力に抗して後退移動させロック穴24とのロック状態が解除される。これによって、ベーンロータ9は、フリーな状態になる。
なお、このとき、各進角油圧室12は、前述したように低圧状態が維持されている。
次に、機関が例えばアイドリング運転から定常運転に移行すると、ECU37からソレノイド部55のコイル72に所定量のパルス電流が供給される。これにより、スプール弁51は、駆動ロッド75の押圧力によって、図12A,Bに示すように、バルブスプリング54のばね力に抗して図中左方向へ僅かに移動する(第2ポジション)。この状態では、第1,第2ランド部51a、51bによって遅角ポート18aと進角ポート19aが閉止される、同時に、各再導入ポート58もグルーブ溝61に連通しているものの、各ランド部51a、51bによって閉止された状態になる。
このため、各遅角油圧室11と進角油圧室12は、図12Aに示すように、それぞれの内部からの作動油の排出がなくなる。同時に、オイルポンプ20から圧送された作動油も、図12Bに示すように、各油圧室11,12への供給が遮断される。
これにより、ベーンロータ9は、図2の実線で示すように、最遅角と最進角の間の中間位置に保持される。したがって、吸気弁は、開閉タイミングが最遅角と最進角の間の中間位相に制御され、定常運転時の機関回転の安定化と燃費の向上が図れる。
次に、例えば、機関の定常運転から高回転高負荷域に移行した場合は、ECU37からソレノイド部55のコイル72にさらに大きなパルス電流が供給されて、駆動ロッド75の押圧力によってスプール弁51が、図13A,Bに示すように、バルブスプリング54のばね力に抗して最大左方向へ移動する(第3ポジション)。これによって、遅角ポート18aが、排出用通路62に連通すると共に、グルーブ溝61に対して各再導入ポート58と進角ポート19aがそれぞれ連通する。
したがって、各遅角油圧室11内の油圧は、図13Aの破線矢印で示すように、遅角通路孔64aと遅角ポート18aから排出用通路62を通って各ドレン孔63及びドレン通路60に流入してドレン室66内に連続的に入り込む。ここから、各開口孔66aを介して外部に排出される。このため、各遅角油圧室11内が低圧になる。
一方、各進角油圧室12には、オイルポンプ20から圧送された作動油が、図13A、Bの矢印で示すように、グルーブ溝61から各進角ポート19aと各進角通路孔64b及び進角通路19を介して各進角油圧室12に供給される。したがって、各進角油圧室12内が高圧になる。
よって、ベーンロータ9は、図2の二点鎖線で示すように、時計方向へ回転して最大進角側へ相対回転する。これによって、吸気弁のバルブタイミングが最進角位相になって排気弁のバルブオーバーラップが大きくなり、吸気充填効率が高くなって機関の出力トルクの向上が図れる。
そして、本実施形態では、前記スリーブ52が、電磁切換弁21のバルブボディ50の円筒軸部50bとロータ部15の挿入孔15aとの間に配置されている。したがって、該スリーブ52は、前述した機関の駆動に伴い機関温度が上昇して、この高熱が伝達されると拡径方向へ変形しようとする。このとき、線膨張係数の相違によって、スリーブ52の熱変形量よりも円筒軸部50bやロータ部15の熱変形量が小さい。換言すれば、円筒軸部50bやロータ部15の拡径方向の変形量よりもスリーブ52の拡径方向の変形量の方が大きい。
このため、スリーブ52は、図7に示すように、各分割部52a、52bが互いに拡径変形しようとすると、これらの外周面が挿入孔15aの内周面に当接してそれ以上の拡径変形が規制されると同時に縮径方向の力が働く。このため、各分割部52a、52bは、図6及び図7に示すように、縮径変形に伴ってそれぞれ対向する分割端面67aと68a及び67bと68bとの間で摺動して周方向の各一端部側の先端部が外方へ、各他端部側の先端部が内方へそれぞれ僅かに突出移動する。
これによって、各分割部52a、52bは、各外周面が挿入孔15aの内周面に密着すると共に、各内周面52e、52fも円筒軸部50bの外周面に密着する。これによって、各遅角、進角通路孔64a、64bの内側開口端と外側開口端が、液密的にシールされると共に、各連通溝65の内側開口も液密的にシールされる。
換言すれば、前記各分割部52a、52bは、各外周面と挿入孔15aの内周面との間のクリアランスの発生が抑制されて液密的に接触する。同時に、各内周面も円筒軸部50bの外周面との間のクリアランスの発生も抑制されて液密的に接触する。このように、熱膨張した各分割部52a、52bは、各外周面と挿入孔15aの内周面及び各内周面と円筒軸部50bの外周面との間のシール機能が十分に発揮される。
したがって、各連通溝65や各遅角、進角通路孔64a、64bから外部への作動油のリークを効果的に抑制することができる。この結果、前記各遅角油圧室11や進角油圧室12などに対して作動油を効率良く給排することが可能になる。
特に、前記各分割端面67a、68a及び67b、68bの傾斜角度を約45°に形成したことから、各分割部52a、52bの縮径変形時における各分割端面67a、68a及び67b、68b間の摺動性が良好になる。この結果、前記各分割部52a、52bの内周面と外周面が、前記円筒軸部50bの外周面と挿入孔15aの内周面に速やかに密着してシール作用を効果的に発揮する。
なお、本実施形態では、良好な摺動性を確保するために、各分割端面67a〜68bの傾斜角度θを約45°に設定したが、本願の発明者の実験によれば、例えば約30°〜45°の角度範囲であっても比較的良好な摺動性が得られることが分かった。したがって、この角度範囲内に設定することも可能である。なお、各分割端面67a〜68bの傾斜角度は、必ずしも30°〜45°の範囲に限定されるものではなく、この範囲以下あるいは以上であっても良い。
また、本実施形態では、前述のように機関の運転状態に応じて、ECU37が電磁切換弁21に所定の通電量で通電、あるいは通電を遮断してスプール弁51の軸方向の移動位置を制御するようになっている。これによって、位相変更機構3とロック機構4を制御してスプロケット1に対するカムシャフト2の最適な相対回転位置に制御することから、吸気弁の開閉タイミングの制御精度の向上が図れる。
さらに、バルブボディ50の内部にスプール弁51を摺動自在に設け、バルブボディ50の円筒軸部50bの外周面にスリーブ52を嵌合保持したため、電磁切換弁21の全体構造を簡素にすることができる。また、各通路孔や各ポートなどの油圧回路も単純化できることから、製造作業能率の向上が図れ、製造作業コストの低減化が図れる。
また、スリーブ52は、バルブボディ50の内部に設けられるのではなく、単にバルブボディ50の円筒軸部50bの外周面に嵌合保持しただけであるから、スリーブ52に高い寸法精度が要求されることがなくなる。したがって、この点でも製造作業コストの低減が図れる。
しかも、前記スリーブ52は、高い寸法精度が要求されないことから、合成樹脂材によって形成することができるので、電磁切換弁21の軽量化が図れる。
また、2つの分割部52a、52bは、それぞれに設けられた各突起部52c、52dをバルブボディ50の嵌合穴50f、50gに嵌合させてバルブボディ50に対して位置決めしたので、これらの位置決め作業が容易になる。
さらに、前記ボルト孔6の軸方向の長さの短尺化と共に、縦断面形状の単純化によって、カムシャフト2の孔開け加工作業が容易になる。
本実施形態では、前記遅角油圧室11や進角油圧室12への油圧制御用と解除用受圧室への油圧制御用の2つの機能を単一の電磁切換弁21によって行うようにしたため、機関本体へのレイアウトの自由度が向上すると共に、コストの低減化が図れる。
さらに、本実施形態では、電磁切換弁21のスプール弁51の摺動位置によって、各通路孔を閉止してベーンロータ9を中間位相位置に保持することから、この保持性が向上する。
なお、前述した基準線Pは、各分割端面67a〜68bの前記スリーブ52の径方向外側の端部において、前記スリーブ52の外周面の接線である。
換言すれば、各分割端面67a〜68bは、前記スリーブ52の径方向外側の端部と前記バルブボディ50の軸とを結ぶ径方向線に対して角度をもっている。この角度は少なくとも90°を除く。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、前記スリーブ52を、二分割ではなく円周方向の所定位置の一箇所に切れ目を入れて、この一対の分割端面を傾斜状に形成することも可能である。
また、前記実施形態では、油圧制御弁を、バルブタイミング制御装置に適用した場合を示したが、バルブタイミング制御装置以外の例えば車両の自動変速機などの他の機器類に適用することも可能である。
また、アクチュエータとしてソレノイド部55の電磁力以外に油圧力を用いることも可能である。
さらに、バルブタイミング制御装置を吸気側ばかりか排気側に適用することも可能である。
前記スリーブ52をアルミ合金材などの金属材による鋳造にて形成することも可能である。
以上説明した実施形態に基づく内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
その一つの態様において、周壁の径方向に作動油を通流させる複数のポートが貫通形成された筒状のバルブボディと、
該バルブボディの内部に軸方向へ摺動可能に設けられ、軸方向の摺動位置に応じて前記複数のポートの開閉切り換えを行うスプール弁と、
前記バルブボディの周壁の外周面に沿って配置され、径方向に貫通形成されて前記複数のポートと連通する連通孔と、内周面の軸方向に形成されて前記複数のポートのいずれかに連通する連通溝を有する円筒状のスリーブと、
を備え、
前記スリーブを介して前記バルブボディが保持部材の挿入孔に挿入保持されてなる油圧制御弁であって、
前記スリーブは、線膨張係数が前記バルブボディと保持部材よりも大きな材料によって形成されていると共に、径方向から分割された一対の分割端面を有し、
該分割端面が前記スリーブの接線方向の基準線に対して傾斜している。
別の好ましい態様としては、前記スリーブは、径方向で二分割に形成されて、該各分割部の各分割端面はスリーブの径方向の二箇所に形成されている。
別の好ましい態様としては、前記スリーブは、合成樹脂材によって形成されている。
さらに別の好ましい態様としては、前記バルブボディと保持部材は鉄系金属材によって形成されている。
別の好ましい態様として、前記対向した分割端面は、前記スリーブの複数の連通孔や連通路を避けた位置に形成されている。
別の好ましい態様としては、前記対向した分割端面の傾斜角度は、前記スリーブの接線方向の基準線に対して約30°〜45°の角度範囲に設定されている。
さらに別の好ましい態様としては、クランクシャフトからの回転力が伝達され、内部に作動室が形成された駆動回転体と、
カムシャフトの軸方向一端部に固定されていると共に、前記駆動回転体の内部に回転可能に収容配置され、前記作動室を進角作動室と遅角作動室に分け、該両作動室に作動油が給排されることによって前記駆動回転体に対して進角側あるいは遅角側に相対回転する従動回転体と、
前記従動回転体に設けられた挿入孔に挿入保持され、オイルポンプから圧送された作動油を前記両作動室に給排制御する油圧制御弁と、
を備えた内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記油圧制御弁は、
周壁の径方向に作動油を通流させる給排ポートが貫通形成された内部中空のバルブボディと、
該バルブボディの内部に軸方向へ摺動自在に設けられ、摺動位置に応じて前記給排ポートの開閉切り換えを行うスプール弁と、
前記バルブボディの外周面に沿って配置され、径方向に貫通形成されて前記給排ポートと連通する連通孔と、内周面の軸方向に形成されて前記給排ポートのいずれかに連通する連通溝と、を有する円筒状のスリーブと、
を備え、
前記スリーブは、線膨張係数が前記従動回転体とバルブボディよりも大きな材料で形成されていると共に、径方向から分割された一対の分割端面を有し、
該分割端面が前記スリーブの接線方向の基準線に対して傾斜している。
別の好ましい態様としては、前記スリーブは、径方向で二分割に形成されて、該各分割部の各分割端面はスリーブの径方向の二箇所に形成されている。
別の好ましい態様としては、前記スリーブは、合成樹脂材によって形成されている。
別の好ましい態様として、前記バルブボディと保持部材は同じ鉄系金属材によって形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
別の好ましい態様としては、前記対向する分割端面は、前記スリーブの複数の連通孔や連通路を避けた位置に形成されている。
別の好ましい態様としては、前記各分割端面の傾斜角度は、前記スリーブの接線方向の基準線に対して約30°〜45°の角度範囲に設定されている。
1…スプロケット、2…カムシャフト、2a…一端部、3…位相変更機構、4…ロック機構、5…油圧回路、6…ボルト孔、6a…雌ねじ部、6b…縮径段差部、6c…油圧導入室、7…ハウジング、7a…ハウジング本体、9…ベーンロータ、11…遅角油圧室、12…進角油圧室、15…ロータ部(保持部材)、15a…挿入孔、16a〜16d…ベーン、18…遅角通路、19…進角通路、18a…遅角ポート、19a…進角ポート、20…オイルポンプ、20a…吐出通路、21…電磁切換弁(油圧制御弁)、37…コントロールユニット(ECU)、50…バルブボディ(カムボルト)、50a…頭部、50b…円筒軸部、50c…大径円筒部、50d…雄ねじ部、50e…摺動用孔、51…スプール弁、51a、51b…第1,第2ランド部、52…スリーブ、52a、52b…分割部、53…ドレンプラグ、54…バルブスプリング(付勢部材)、55…ソレノイド部(アクチュエータ)、59…導入通路、60…ドレン通路、61…グルーブ溝、62…排出用通路、63…ドレン孔、64a…遅角通路孔(連通孔)、64b…進角通路孔(連通孔)、65…連通溝(連通路)、66…ドレン室、66a…開口孔、67a〜68b…分割端面

Claims (12)

  1. 周壁の径方向に作動油を通流させる複数のポートが貫通形成された筒状のバルブボディと、
    該バルブボディの内部に軸方向へ摺動可能に設けられ、軸方向の摺動位置に応じて前記複数のポートの開閉切り換えを行うスプール弁と、
    前記バルブボディの周壁の外周面に沿って配置され、径方向に貫通形成されて前記複数のポートと連通する連通孔と、内周面の軸方向に形成されて前記複数のポートのいずれかに連通する連通溝を有する円筒状のスリーブと、
    を備え、
    前記スリーブを介して前記バルブボディが保持部材の挿入孔に挿入保持されてなる油圧制御弁であって、
    前記スリーブは、線膨張係数が前記バルブボディと保持部材よりも大きな材料によって形成されていると共に、径方向から分割された一対の分割端面を有し、
    該分割端面が前記スリーブの接線方向の基準線に対して傾斜していることを特徴とする油圧制御弁。
  2. 請求項1に記載の油圧制御弁において、
    前記スリーブは、径方向で二分割に形成されて、該各分割部の各分割端面はスリーブの径方向の二箇所に形成されていることを特徴とする油圧制御弁。
  3. 請求項1に記載の油圧制御弁において、
    前記スリーブは、合成樹脂材によって形成されていることを特徴とする油圧制御弁。
  4. 請求項1に記載の油圧制御弁において、
    前記バルブボディと保持部材は鉄系金属材によって形成されていることを特徴とする油圧制御弁。
  5. 請求項1に記載の油圧制御弁において、
    前記対向した分割端面は、前記スリーブの複数の連通孔や連通路を避けた位置に形成されていることを特徴とする油圧制御弁。
  6. 請求項1に記載の油圧制御弁において、
    前記対向した分割端面の傾斜角度は、前記スリーブの接線方向の基準線に対して約30°〜45°の角度範囲に設定されていることを特徴とする油圧制御弁。
  7. クランクシャフトからの回転力が伝達され、内部に作動室が形成された駆動回転体と、
    カムシャフトの軸方向一端部に固定されていると共に、前記駆動回転体の内部に回転可能に収容配置され、前記作動室を進角作動室と遅角作動室に分け、該両作動室に作動油が給排されることによって前記駆動回転体に対して進角側あるいは遅角側に相対回転する従動回転体と、
    前記従動回転体に設けられた挿入孔に挿入保持され、オイルポンプから圧送された作動油を前記両作動室に給排制御する油圧制御弁と、
    を備えた内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記油圧制御弁は、
    周壁の径方向に作動油を通流させる給排ポートが貫通形成された内部中空のバルブボディと、
    該バルブボディの内部に軸方向へ摺動自在に設けられ、摺動位置に応じて前記給排ポートの開閉切り換えを行うスプール弁と、
    前記バルブボディの外周面に沿って配置され、径方向に貫通形成されて前記給排ポートと連通する連通孔と、内周面の軸方向に形成されて前記給排ポートのいずれかに連通する連通溝と、を有する円筒状のスリーブと、
    を備え、
    前記スリーブは、線膨張係数が前記従動回転体とバルブボディよりも大きな材料で形成されていると共に、径方向から分割された一対の分割端面を有し、
    該分割端面が前記スリーブの接線方向の基準線に対して傾斜していることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  8. 請求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記スリーブは、径方向で二分割に形成されて、該各分割部の各分割端面はスリーブの径方向の二箇所に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  9. 請求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記スリーブは、合成樹脂材によって形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  10. 請求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記バルブボディと保持部材は同じ鉄系金属材によって形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  11. 請求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記対向する分割端面は、前記スリーブの複数の連通孔や連通路を避けた位置に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  12. 請求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記分割端面の傾斜角度は、前記スリーブの接線方向の基準線に対して約30°〜45°の角度範囲に設定されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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