JP2018087554A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

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孝太郎 渡辺
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    • F01L1/356Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear making the angular relationship oscillate, e.g. non-homokinetic drive

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Abstract

【課題】 作動室の油圧低下を招くことなく、かつ、ロック部材の退出応答性を確保可能な内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供すること。
【解決手段】 本発明の内燃機関のバルブタイミング制御装置では、ロック機構を備えたベーンロータに設けられ、ロック部材を付勢する付勢部材が配置される背圧室とハウジングの外部とを連通する連通溝を、ハウジングの外部側の連通溝の断面積よりも背圧室に開口する開口部の断面積を小さくなるように形成した。
【選択図】 図8

Description

本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
従来、内燃機関のバルブタイミング制御装置として、特許文献1が知られている。この公報に記載のバルブタイミング制御装置は、幅広のベーンのフロントプレートとの対向端面に切欠形成され、ロック部材の収容孔とロック部材を付勢するばねの着座部とを連通する連通溝を有する。そして、連通溝の開口部がフロントプレートにより閉塞されることで、ロック部材の大径部外周面とロック部材収容孔の大径部内周面との間の僅かな隙間より背圧室側へと漏出した作動油の排出等に供する背圧逃がし通路として構成されている。
特開2014−55586号公報
しかしながら、特許文献1に記載のロック部材の大径部外周面とロック部材収容孔の大径部内周面との間の隙間より背圧室側へと漏出した作動油によって、作動室の油圧が低下するおそれがあった。また、作動油の漏出を抑制するために背圧逃がし通路の通路断面積を小さくすると、ロック部材が退出する際に作動油が抵抗となり、ロック部材の退出応答性が低下する懸念があった。
本発明の目的は、作動室の油圧低下を抑制しつつ、ロック部材の退出応答性を確保可能な内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の好ましい態様によれば、ロック機構を備えたベーンロータに設けられ、ロック部材を付勢する付勢部材が配置される背圧室とハウジングの外部とを連通する連通溝を、ハウジングの外部側の連通溝の断面積よりも背圧室に開口する開口部の断面積が小さくなっている。
よって、本発明の好ましい態様によれば、背圧室からの作動油の漏出を抑制しつつ、ロック部材の退出応答性を確保できる。
実施例1のバルブタイミング制御装置(VTC)の分解斜視図である。 実施例1のバルブタイミング制御装置のシステム構成図である。 実施例1のバルブタイミング制御装置を軸方向から見た正面図である。 実施例1のバルブタイミング制御装置のフロントプレートを取り外した最遅角状態を表す図である。 実施例1のバルブタイミング制御装置のフロントプレートを取り外した最進角状態を表す図である。 実施例1のベーンロータの摺動用孔付近の拡大斜視図である。 実施例1のベーンロータのシリンダ孔付近の拡大図である。 実施例1のT−T断面及びS−S断面を表す断面図である。 実施例1のロック機構のロック状態を表す拡大部分断面図である。 実施例1のロック機構の解除状態を表す拡大部分断面図である。 実施例1の傘付ピンの部分拡大断面図である。 実施例2のロック機構付近を表す拡大図である。 実施例3の傘付ピンの部分拡大断面図である。
[実施例1]
図1は実施例1のバルブタイミング制御装置(VTC)の分解斜視図、図2は実施例1のバルブタイミング制御装置のシステム構成図、図3は実施例1のバルブタイミング制御装置を軸方向から見た正面図、図4は実施例1のバルブタイミング制御装置のフロントプレートを取り外した最遅角状態を表す図、図5は実施例1のバルブタイミング制御装置のフロントプレートを取り外した最進角状態を表す図である。
排気側のバルブタイミング制御装置は、図外のクランクシャフトによりタイミングベルトを介して回転駆動される駆動回転体であるプーリ1と、該プーリ1に対して相対回転可能に設けられたカムシャフト2と、前記プーリ1とカムシャフト2との間に配置されて、該両者1、2の相対回転位相を変換する位相変更機構3と、位相変更機構3を作動させる油圧回路4と、を有する。
プーリ1は、鉄系金属によって有底円筒状に形成されて、外周にタイミングベルトが巻回される歯車部1aを有していると共に、中央には、カムシャフト2の外周に回転自在に支持される支持孔1bが貫通形成されている。また、プーリ1の外周部の周方向のほぼ等間隔位置には、後述する4本のボルト12が螺着される4つの雌ねじ孔がそれぞれ形成されている。このプーリ1は、後述するハウジング5の後端開口を閉鎖するリアカバー1cとして構成されている。
カムシャフト2は、図外のシリンダヘッドにカム軸受を介して回転自在に支持され、外周面には排気弁を開閉作動させる卵形の複数の駆動カムが軸方向の所定位置に一体に固定されていると共に、一端部2a側の内部軸心方向には、後述するベーンロータ7を軸方向から固定するカムボルト6の軸部6aが挿通するボルト挿通孔2bが形成されている。なお、このボルト挿通孔2bの先端部には、カムボルト6の先端に形成された雄ねじが螺着する図外の雌ねじが形成されている。
位相変更機構3は、内部に作動室を有するハウジング5と、カムシャフト2の一端部にカムボルト6によって固定され、ハウジング5内に相対回転自在に収容されたベーンロータ7と、ハウジング5の後述するハウジング本体5aの内周面に一体に有する4つの第1〜第4シュー8a〜8dと、ベーンロータ7によって作動室が分けられ、それぞれ4つの遅角作動室である遅角油圧室9及び進角作動室である進角油圧室10と、を有する。ハウジング5は、焼結金属によって円筒状に形成されたハウジング本体5aと、ハウジング本体5aの前端開口を閉塞するフロントプレート11と、後端開口を閉塞するリアカバー1cとしてのプーリ1と、から構成されている。ハウジング本体5aとフロントプレート11及びプーリ1とは、各シュー8a〜8dの各ボルト挿通孔8eを貫通する4本のボルト12によって共締め固定されている。
フロントプレート11は、炭素鋼によって円盤状に形成されると共に、その中央位置には、後述する筒状円筒部16が挿通する貫通孔11aが貫通形成されている。フロントプレート11は、図1及び図3に示すように、外周部の円周方向等間隔位置に、ボルト12が挿通する4つのボルト挿通孔11bが貫通形成されており、フロントプレート11の外端面11c側から軸方向に沿って前記ボルト12が挿通される。フロントプレート11は、その外端面11cが平坦状に形成され、後述する渦巻ばね33の内側縁が当接する。つまり、外端面11cは、渦巻ばね33の座面として機能する。これに伴い、各ボルト挿通孔11bの外端面11c側の孔縁には、前記各ボルト12の軸部の付け根部が嵌合するザグリ部11dがそれぞれ設けられている。よって、ボルト挿通孔11bに螺着する各ボルト12の頭部12aが、外端面11cに対する渦巻ばね33の当接を妨げない。この各ザグリ部11dは、図3に示すように、各ボルト挿通孔11bを中心として各ボルト12の頭部12aよりも大径な円弧状に形成されると共に、ここからフロントプレート11径方向に沿って外周縁まで長溝状に形成されている。
図1及び図3に示すように、フロントプレート11の外端面11cの外周側には、傘付ピン13が軸方向から圧入固定されている。図11は実施例1の傘付ピンの部分拡大断面図である。傘付ピン13は、円筒状に形成されたピン本体13bと、該ピン本体13bの圧入側と反対側の端面に設けられた円板状の傘部13aと、から構成される。フロントプレート11には、ピン用貫通孔110が形成され、外端面11c側から傘付ピン13が圧入される。傘付ピン13の圧入側端面13cは、フロントプレート11の外端面11cと対向する内端面11fと略同一面となる位置まで圧入され、その後、研削加工により圧入側端面13cと内端面11fとの面位置が平滑化される。
すなわち、内端面11fのピン用貫通孔110が形成される位置は、ベーンロータ7の相対的な回動によりベーン15cがピン用貫通孔110を跨ぐ場面がある。このとき、仮に圧入側端面13cが内端面11fより外端面11c側に凹んだ位置となると、ベーン15cで隔成された進角油圧室10と遅角油圧室9との間で作動油がリークするおそれがある。そこで、内端面11fと圧入側端面13cとの面位置を略一致させることで、シール性を確保する。尚、ピン用貫通孔110を半穴ではなく、貫通孔とするのは、製造時の洗浄時に切り子やゴミ等を効果的に洗い流すためである。また、半穴にするとピン13の圧入側端面13cと半穴の底面との間に空間ができて、温度によってその空間内の空気が膨張し、ピン13が抜けてしまうという不具合が生じるおそれがある。これに対し、貫通孔にすることで、このような不具合を回避することができる。ピン本体13bの周囲には、後述する渦巻ばね33の第2係止端部33cが巻回されて係止される。傘部13aは、ピン本体13bに巻回された第2係止端部33cの軸方向端面のほぼ全体を覆うことが可能な径を有する。傘部13aは、渦巻ばね33の第2係止端部33cがフロントプレート11の外端面11cから脱落するのを規制する。
ベーンロータ7は、例えば焼結金属材によって一体に形成され、軸方向中央に形成されたボルト挿通孔7aに挿通されるカムボルト6によってカムシャフト2に固定されたロータ14と、該ロータ14の外周面に円周方向のほぼ90°等間隔位置に放射状に突設された4枚の第1〜第4ベーン15a〜15dと、から構成されている。ロータ14は、ほぼ円筒状に形成されると共に、フロントプレート11側の前端面14a側の中央位置には、ロータ14と軸心を同じくする延出部である筒状円筒部16が一体形成されている。
筒状円筒部16は、ほぼ円筒状に形成され、ロータ14の前端面14aから前方へ一体に突設されている。筒状円筒部16の外径は、フロントプレート11の貫通孔11aの内径よりも僅かに小径に設定されている。また、筒状円筒部16は、軸方向の長さが、フロントプレート11の板厚及び後述する渦巻ばね33の軸方向のばね巾W1の和よりも長い所定の大きさに設定されている。これにより、装置を組み付けた際に、筒状円筒部16の先端部16a側が貫通孔11aを介してハウジング5の外部へ突出する。また、筒状円筒部16の内径は、カムボルト6の頭部6bの外径よりも大径に形成されており、装置を組み付けた際に、カムボルト6の頭部6bが筒状円筒部16の内部へ収容配置される。また、筒状円筒部16の先端部16a側の端面には、後述する渦巻ばね33の第1係止端部33bが係止される係止溝17を有する。
係止溝17は、図1及び図3に示すように、筒状円筒部16の周方向の所定位置でかつ、外周面のほぼ中央位置から先端縁に亘って、筒状円筒部16の軸心方向に向かって切欠形成されると共に、係止溝17を構成する対向面17a,17bのうち、第1係止端部33bが係止する側の対向面17aが円弧面に形成されている。また、プーリ1側の後端面14bには、カムシャフト2の一端部2aが嵌合する円形状の嵌合溝14cが形成されている。
ロータ14は、後端面14bがプーリ1の対向する内端面に微小なサイドクリアランスをもって摺接する一方、前端面14aがフロントプレート11の対向する内端面に微小なサイドクリアランスをもって摺接する。これにより、プーリ1の内端面とフロントプレート11の内端面との間でシール機能を発揮する。
第1〜第4ベーン15a〜15dは、図4及び図5に示すように、それぞれが各シュー8a〜8dの間に配置されていると共に、それぞれの円弧状外周面に形成されたシール溝内に、ハウジング本体5aの内周面に摺動しつつシールするシール部材18aが嵌着されている。一方、各シュー8a〜8dの先端内周面に形成されたシール溝には、ロータ14の外周面に摺動しつつシールするシール部材18bが嵌着されている。なお、この各ベーン15a〜15dでの幅方向(ロータ軸方向)の各両側面は、プーリ1の内端面とフロントプレート11の内端面に対してそれぞれ微小なサイドクリアランスをもって摺接しており、同様に、プーリ1の内端面とフロントプレート11の内端面との間でシール機能を発揮する。各ベーン15a〜15dは、第1ベーン15aが側面からみて扇状の最大巾に設定されて、最も重量が重く形成され、該第1ベーン15a以外の3枚の第2〜第4ベーン15b〜15dの巾が第1ベーン15aよりも小さいほぼ同一の巾に設定されている。
ベーンロータ7は、最遅角側へ相対回転すると、図4に示すように、第1ベーン15aの一側面が周方向から対向する前記第1シュー8aの対向一側面に当接して最大遅角側の回転位置が規制される。その一方で、図5に示すように、最進角側へ相対回転すると、第1ベーン15aの他側面が周方向から対向する第2シュー8bの対向一側面に当接して最大進角側の回転位置が規制される。これら第1ベーン15aと第1、第2シュー8a、8bがベーンロータ7の最遅角位置と最進角位置を規制するストッパとして機能する。このとき、他の第2〜第4ベーン15b〜15dは、両側面が円周方向から対向する各シュー8c、8dの対向側面に当接せずに離間状態にある。したがって、第1ベーン15aと第1、第2シュー8a、8bとの当接精度が向上すると共に、各遅角、進角油圧室9,10への油圧の供給速度が速まり、ベーンロータ7の正逆方向の回転応答性が高くなる。各遅角油圧室9と各進角油圧室10は、ロータ14の内部に径方向に沿って形成された第1連通孔9a及び第2連通孔10aを介して油圧回路4と連通する。
フロントプレート11の外端面11cには、図3に示すように、ベーンロータ7をハウジング5に対して進角方向へ付勢する渦巻ばね33が装着されている。渦巻ばね33は、いわゆる板状のゼンマイばねであって、縦断面ほぼ長方形状の扁平な角線を、長手方向の面が対向するようにほぼ同一平面上にて巻回させて形成されている。渦巻ばね33は、内周側から外周側にかけて徐々に拡径する形状を有する渦巻ばね本体33aと、該渦巻ばね本体33aの最内周部33dを径方向内側に湾曲状に折曲させた第1係止端部33bと、渦巻ばね本体33aの最外周部33fを径方向外側に半円フック状に湾曲させた第2係止端部33cと、から構成されている。第1係止端部33bは、筒状円筒部16の係止溝17に係入しつつ、円弧状の対向面17aに係止固定されている一方、第2係止端部33cは、フロントプレート11の外端面11cに設けられた傘付ピン13の外周面に係止固定されており、この渦巻ばね33のばね力によって、ベーンロータ7を進角側の回転方向へ常時付勢する。渦巻ばね33は、ベーンロータ7がハウジング5に対して遅角側へ相対回転した場合に縮径方向へ変形する。
フロントプレート11の外端面11cには、渦巻ばね33に生じるトルクを増大させることで、該渦巻ばね33の付勢動作を補助するサポートピン34が設けられている。サポートピン34は、図3に示すように、ほぼ円筒状に形成され、傘付ピン13から所定角度を隔てた位置に圧入固定されている。また、その外周面には、渦巻ばね33の最外周部33fが当接されている。これにより、渦巻ばね33が縮径方向へ変形した際に、渦巻ばね33のサポートピン34との当接位置から第2係止端部33cの間に生じるトルクを増大させる。そして、筒状円筒部16の先端部16aの外周面には、渦巻ばね33の最内周部33dを内部に収容する凹部である環状溝35が設けられている。
油圧回路4は、各遅角、進角油圧室9,10に対して作動油を選択的に供給あるいは排出する。図2に示すように、油圧回路4は、各遅角油圧室9に対して第1連通孔9aを介して油圧を給排する遅角油通路19と、各進角油圧室10に対して前記第2連通孔10aを介して油圧を給排する進角油通路20と、該各通路19,20に作動油を供給するオイルポンプ21と、機関の作動状態に応じて遅角油通路19と進角油通路20の流路を切り換える電磁切換弁22と、を有する。オイルポンプ21は、機関のクランクシャフトによって回転駆動するトロコイドポンプなどの一般的なものである。
遅角油通路19と進角油通路20とは、それぞれの一端部が電磁切換弁22の通路ポートに接続されている。また、遅角油通路19及び進角油通路20の各他端部側は、図外のシリンダヘッドやシリンダブロックを介してカムシャフト2の内部に形成され、軸方向に沿って平行な遅角通路部19aと進角通路部20aと接続される。遅角通路部19aは、第1連通孔9aを介して各遅角油圧室9に連通する。一方、進角通路部20aは、第2連通孔10aを介して各進角油圧室10に連通する。
電磁切換弁22は、図2に示すように、2位置3ポート弁であって、図外の電子コントローラによって、バルブボディ内に軸方向へ摺動自在に設けられた図外のスプール弁体を前後方向に移動させて、オイルポンプ21の吐出通路21aと前記いずれかの油通路19,20と連通させると同時に、該他方の油通路19,20とドレン通路23とを連通させる。オイルポンプ21の吸入通路21bとドレン通路23とは、オイルパン24内に連通している。電子コントローラは、内部のコンピュータが図外のクランク角センサやエアフローメータ、機関水温センサ、スロットルバルブ開度センサ及びカムシャフト2の現在の回転位相を検出するカム角センサなどの各種センサ類からの情報信号を入力して現在の機関運転状態を検出すると共に、電磁切換弁22の電磁コイルに制御パルス電流を出力してそれぞれのスプール弁体の移動位置を制御し、これによって、各通路を切り換え制御する。
第1ベーン15aとプーリ1のリアカバー1cとの間には、ハウジング5に対してベーンロータ7を最進角位置に拘束するロック機構27が設けられている。図9は、実施例1のロック機構のロック状態を表す拡大部分断面図、図10は、実施例1のロック機構の解除状態を表す拡大部分断面図である。ロック機構27は、第1ベーン15aの内部に軸方向に貫通形成されたシリンダ孔28に摺動自在に収容され、リアカバー1c側に対して進退自在に設けられたロックピン29と、リアカバー1cの径方向のほぼ中央所定位置に形成され、ロックピン29の先端部29aが係合してベーンロータ7をロックするロック凹部30と、から構成されている。
シリンダ孔28は、前端面14aに開口する大径の第1シリンダ孔28aと、ロック凹部30側に開口する小径の第2シリンダ孔28bとを有する。ロックピン29は、先端部29aより大径であって、第1シリンダ孔28a内を摺動する大径部29bと、先端部29aと大径部29bとの段差である受圧部29cと、を有する。ロック凹部30はリアカバー1cに形成された有底円筒状の凹部であり、この凹部内に焼結材料により形成された環状のリング部材30aが圧入固定されている。先端部29aは、リング部材30a内に挿入可能とされている。第1シリンダ孔28aと大径部29bとの間の径方向隙間は、第2シリンダ孔28bと先端部29aとの間の径方向隙間よりも小さくなるように形成される。これにより、第1シリンダ孔28aの中心と第2シリンダ孔28bの中心が、製造誤差により僅かにずれたとしても、ロックピン29の作動を阻害しない。
ロックピン29は、先端部29aを含めた全体がほぼ円柱状に形成されて、リング部材30a内に軸方向から係合し易い形状になっていると共に、後端側から内部軸方向に形成された凹溝底面とフロントプレート11の内面との間に弾装されて、ロックピン29を進出方向(係合する方向)へ付勢するコイルスプリング31が設けられている。リング部材30aは、ロックピン29の先端部29a外径よりも大きく形成され、円周方向の進角油圧室10側に偏倚した位置に形成されている。よって、ロックピン29が係合した場合には、ハウジング5とベーンロータ7の相対変換角度が最進角側の位置となるように設定されている。また、ロック凹部30の側部(底部)には、ロックピン29の外径よりも小径でロック凹部30よりも一段下がった位置に半円弧状の受圧室32が形成されている。
第1シリンダ孔28aには、第1ベーン15aに貫通形成され遅角油圧室9と連通する遅角側油路9bが接続されるとともに、進角油圧室10と連通する進角側油路10bが接続されている。よって、遅角油圧室9もしくは進角油圧室10に作動油が供給されると、この作動油は、遅角側油路9bもしくは進角側油路10bを通って第1シリンダ孔28a内に導入される。そして、受圧部29cに作動油の油圧が作用すると、図10に示すように、ロックピン29を解除側に後退させ、ロックピン29の係合を解除する。
図6は実施例1のベーンロータの摺動用孔付近の拡大斜視図、図7は実施例1のベーンロータのシリンダ孔付近の拡大図である。シリンダ孔のロックピン29の大径部29bとフロントプレート11との間には、背圧室が形成される。この背圧室は、ベーンロータ7に形成された連通溝140と接続されている。この連通溝140は、第1シリンダ孔28aの前端面14a側開口から筒状円筒部16の根元部16bまで形成され、フロントプレート11に閉塞されることで、油路を形成する。この連通溝140は、フロントプレート11の貫通孔11aよりも軸心側まで延伸されているため、フロントプレート11との間で形成された油路の端部は、大気解放部に接続される。すなわち、背圧室を大気解放とすることで、ロックピン29が作動する際、背圧室内に漏出した作動油や空気を排出することで、ロックピン29をスムーズに作動させる。
図8は、実施例1のT−T断面及びS−S断面を表す断面図である。連通溝140は、底部が段差状となるように形成され、根元部16b側に延びる第1連通溝141と、第1シリンダ孔28a側に開口する第2連通溝142とから構成されている。第1連通溝141の溝深さは、第2連通溝142の溝深さよりも深い。言い換えると、第1連通溝141の断面積は、第2連通溝142の断面積よりも大きい。また、S−S断面に示すように、第2連通溝142の第1シリンダ孔28a側は、第1シリンダ孔28aの内壁と一致するシール壁142aを有する。
ここで、シール壁142aを形成した理由について説明する。図10に示すように、ロックピン29が作動油によって後退すると、背圧室内の作動油等は、連通溝140から排出され、ロックピン29が最大にストロークした場合であっても、大径部29bの外周面によって連通溝140が閉塞される。このとき、大径部29bと第1シリンダ孔28aとの間のロックピン油圧室29fには、遅角油圧室9もしくは進角油圧室10から供給された作動油が常時供給される。このとき、ロックピン油圧室29fと第2連通溝142の開口までの間のシール面が短いと、ロックピン油圧室29fから連通溝140への作動油の漏出が多くなり、燃費の悪化を招く。そこで、シール壁142aを形成することで、シール面の面積を増大させ、シール性を向上する。また、第2連通溝142の第1シリンダ孔28aへの開口の断面積が狭く形成されるため、より作動油の漏出を抑制できる。
尚、シール面を確保する観点から、大径部29bの作動方向長さを増大することも考えられる。しかしながら、大径部29bは作動するロックピン29の一部であり、重量の増大を招くと、ロックピン29の作動応答性が悪化するおそれがある。また、大径部29bの作動方向長さが増大すると、第1シリンダ孔28aの作動方向長さが増大し、相対的に第2シリンダ孔28bの作動方向長さが短くなる。ここで、ロックピン29がロック凹部30に挿入されている状態で倒れ方向への力を受ける際、ロックピン29の倒れ方向に対する保持は、先端部29aと第2シリンダ孔28bとの接触により担保されるため、第2シリンダ孔28bの作動方向長さが短くなると、ロックピン29の保持安定性が低下するおそれがある。以上から、実施例1のように、シール壁142aを形成するほうが、大径部29bの作動方向長さを増大する場合よりも有利である。また、第2連通溝142の断面積を小さくすると、ロックピン29が係合状態から解除状態に移行する際に、背圧室からの作動油等の排出性が問題となる。実施例1では、第1連通溝141の断面積を第2連通溝142より大きくしたため、背圧室からの作動油等をスムーズに排出することができる。このように、第1連通溝141の溝の断面積を第2連通溝142の溝の断面積に対して大きくしたことによって、
第2連通溝142では流路抵抗が大きいが、その後の第1連通路141は溝の断面積が大きいので流路抵抗が減り、第1連通溝141と第2連通溝142の断面積を全体的に小さくする場合と比較して流路抵抗が小さくなる。
[実施例1の効果]
以下、実施例1の車両制御装置が奏する効果を列挙する。
(1)クランクシャフトから回転力が伝達されると共に、内周側に複数のシューが突出することによって複数の作動室が形成されるハウジング5と、カムシャフト2に固定されるロータ14と、ベーンロータ7の外周側に設けられ、複数の作動室を進角作動室と遅角作動室とに隔成する複数のベーン15a〜15dと、を有するベーンロータ7と、ベーン15c(複数のベーンの少なくとも1つ)に回転軸方向へ貫通形成されたシリンダ孔28と、シリンダ孔28内に摺動自在に設けられたロックピン29(ロック部材)と、ロックピン29をベーンロータ7からハウジング5側へ突出させる方向へ付勢するコイルスプリング31(付勢部材)と、フロントプレート11に設けられ、ロックピン29が突出して挿入されることでハウジングとベーンロータ7との相対回転を規制するロック凹部30と、を有し、ロックピン29へと油圧を作用させることによってコイルスプリング31の付勢力に抗してロックピン29がロック凹部30から退出するように構成されたロック機構27と、ベーンロータ7に設けられ、コイルスプリング31が配置される背圧室とハウジングの外部とを連通する連通溝140と、を備え、連通溝140は、外部側の連通溝である第1連通溝141の断面積よりも背圧室に開口する第2連通溝142の開口部の断面積が小さい。言い換えると、ベーンロータ7の回転軸方向一端側に設けられた連通溝140は、コイルスプリング31が配置される背圧室と大気開放部を連通し、背圧室側の断面積よりも大気開放部側の断面積が大きい。
よって、ロックピン29のシール性を向上するとともに、ロックピン29の退出応答性の低下を抑制できる。
(2)連通溝140は、前記ベーンロータの回転軸方向において前記連通溝の底部が段差状である。よって、軸方向シール長さを長くでき、ロックピン29側からの漏出を抑制できる。
(3)ロータ14はベーンロータ7の回転軸方向においてフロントプレート11より外側に突出した筒状円筒部16(円筒部)を有し、連通溝140は筒状円筒部16の外周である根元部16bまで延びている。よって、背圧室の作動油等の排出性を確保しつつ、容易に製造できる。
(4)ベーンロータ7とフロントプレート11との間に、一端がベーンロータ7の筒状円筒部16に係止されると共に他端がフロントプレート11に固定された傘付ピン13(係止ピン)に係止され、フロントプレート11に対してベーンロータ7を相対回転させる方向へ付勢力を作用させる渦巻ばね33(バネ)が設けられている。よって、ベーンロータ7の作動応答性を確保できる。
(5)傘付ピン13は、フロントプレート11の作動室を形成する部分にベーンロータ7の回転軸方向に形成されたピン用貫通孔110(貫通孔)に圧入固定されていると共に、傘付ピン13の作動室側の端面が研削により平面状に形成されている。すなわち、傘付ピン13の先端である圧入側端面13cを研削により平面状とすることで、傘付ピン13の圧入側端面13cを作動室に近づけることができる。よって、傘付ピン13の圧入側端面13cをベーン15cが通り過ぎる際に、内端面11fと圧入側端面13cとの段差が抑制されているため、ベーン15cを跨いで作動油が漏出することを抑制できる。
(6)ロックピン29は、背圧室側に設けられた大径部29bと、大径部29bよりもロック凹部30側に設けられた先端部29a(小径部)と、を有し、連通溝140の背圧室への開口部は、ロックピン29がコイルスプリング31の付勢力に抗して最大に退出した際にも大径部29bによって閉塞される。よって、作動油の漏出を抑制できる。
(7)大径部29bの受圧部29cには、進角作動室もしくは遅角作動室の油圧が作用する。よって、バルブタイミング制御装置が作動中は、ロックピン29を解除状態としつつ、作動油の漏出を抑制できる。
〔実施例2〕
次に、実施例2について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図12は、実施例2のロック機構付近を表す拡大図である。実施例1では、連通溝140の底部を段差状とし、シール壁142aを形成することでシール面を確保することとした。これに対し、実施例2では、連通溝140の全体の溝深さを、実施例1の第2連通溝142のように浅めに形成し、シール壁142aを形成した。加えて、連通溝140を、第1シリンダ孔28aと接続する第3連通溝143と、軸心に向かうに連れて第3連通溝143よりも周方向幅が広くなる第4連通溝144と、から形成したものである。これにより、作動油の漏出を抑制しつつ、大気解放部側に向かって断面積が広くなる油路を形成することができ、ロックピン29の退出応答性の低下を抑制するものである。
実施例2にあっては、下記の作用効果が得られる。
(8)連通溝140は、ベーンロータ7の周方向における幅がハウジングの外部への開口となる根元部16b側から第1シリンダ孔28aに形成される背圧室への開口部に向かって狭くなるように形成されている。よって、周方向のシール幅を広くできるので、ロックピン29側から大気解放側への漏出を抑制できる。
〔実施例3〕
次に、実施例3について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図13は、実施例3の傘付ピンの部分拡大断面図である。実施例1では、ピン用貫通孔110を形成し、傘付ピン13を圧入固定し、圧入側端面13cと内端面11fとを研削加工により平滑化した。これに対し、実施例3では、外端面11c側から有底加工された大径のピン圧入用孔111と、ピン圧入用孔111の底部と内端面11fとを連通する小径の貫通孔112と、を形成した。すなわち、実施例1のように研削加工を行うと、加工工数及びコストが増大するおそれがある。また、ピン圧入用孔111を有底凹部として閉塞することも考えられるが、製造時の洗浄性が悪化する。有底凹部内に作動油や空気等が封入されると、温度変化によって体積変化が生じ、傘付ピン13を押し出すおそれがある。加えて、ピン圧入用孔111をドリル穿設する際、ドリルの先端が摩耗してくると、ピン圧入用孔111に必要な径を確保した凹部の深さが浅くなる場合がある。そうすると、傘付ピン13を圧入した際、圧入代(圧入された軸方向長さ)を確保することが難しく、傘付ピン13の倒れ方向の強度を十分に確保することが困難となる。
そこで、ピン圧入用孔111よりも小径の貫通孔112を形成することとした。このとき、貫通孔112の直径は、ベーン15cの周方向幅よりも小さくする。よって、製造時の洗浄性を確保し、温度変化に伴う傘付ピン13の抜けを防止できる。また、有底凹部とする場合に比べて、底部の板厚を気にする必要がなく、十分な圧入代を確保できる。また、ベーンロータ7の相対的な回動によりベーン15cが貫通孔112を跨ぐ場面でも、貫通孔112の径が貫通孔112を跨いで移動する部分におけるベーン15cの周方向幅よりも小さいため、ベーン15cを跨いで作動油が漏出することがない。
実施例3にあっては、下記の作用効果が得られる。
(9)傘付ピン13は、フロントプレート11の作動室を形成する部分にベーンロータ7の回転軸方向に形成されたピン圧入用孔111(貫通孔)に圧入固定されており、ピン圧入用孔111の内径は、作動室側がその反対側に対して小さい小径部である貫通孔112を有する。よって、傘付ピン13の先端側をベーンが通り過ぎる際にも、貫通孔112の径が小さいため、ベーン15cを跨いで作動油が漏出することを抑制できる。
(10)貫通孔112の内径は、ベーン15cのうちの前記貫通穴を跨いで移動する部分の周方向幅よりも小さい。よって、ベーン15cを跨いで作動油が漏出することを抑制できる。
[他の実施例]
以上、本発明を実現するための形態を、実施例に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。例えば、実施例では、渦巻ばねを備えた内燃機関のバルブタイミング制御装置に適用した例を示したが、渦巻ばねを備えていない構成に適用してもよい。また、実施例では、排気側のバルブタイミング制御装置を示したが、吸気側のバルブタイミング制御装置にも適用できる。また、実施例ではプーリを備えた内燃機関のバルブタイミング制御装置に適用した例を示したが、スプロケットであってもよい。
以上説明した実施形態から把握しうる技術思想について、以下に記載する。
内燃機関のバルブタイミング制御装置は、クランクシャフトからの回転力が伝達され、内周側に複数の作動室を有するハウジングと、カムシャフトに固定されるロータと、該ロータの外周側に配置され、前記複数の作動室を進角作動室と遅角作動室とに分ける複数のベーンと、を有するベーンロータと、前記複数のベーンの少なくとも1つに回転軸方向へ貫通形成されたシリンダ孔と、前記シリンダ孔内に摺動可能に配置されたロック部材と、前記ロック部材を前記ベーンロータから前記ハウジング側へ突出させる方向へ付勢する付勢部材と、前記ハウジングに設けられ、前記ロック部材が挿入されることで前記ハウジングと前記ベーンロータとの相対回転が規制されるロック凹部と、を有し、前記ロック部材へ油圧が作用することによって前記付勢部材の付勢力に抗して前記ロック部材が前記ロック凹部から退出するロック機構と、前記シリンダ孔の前記付勢部材が配置される背圧室と前記ハウジングの外部とを連通する連通溝であって、前記外部側の断面積よりも前記背圧室に開口する開口部の断面積が小さい連通溝を有する。
より好ましい態様では、上記態様において、前記連通溝は、前記ベーンロータの回転軸方向において前記連通溝の底部が段差状である。
別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記連通溝は、前記ベーンロータの周方向における幅が前記ハウジングの外部への開口側から前記背圧室への開口部に向かって狭くなっている。
更に別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ロータは前記ベーンロータの回転軸方向において前記ハウジングより外側に突出した円筒部を有し、前記連通溝は前記円筒部の外周まで延びている。
更に別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ベーンロータと前記ハウジングとの間に、一端が前記ベーンロータに係止されると共に他端が前記ハウジングに固定された係止ピンに係止され、前記ハウジングに対して前記ベーンロータを相対回転させる方向へ付勢力を作用させるバネが設けられている。
更に別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記係止ピンは、前記ハウジングの前記作動室を形成する部分に前記ベーンロータの回転軸方向に形成された貫通孔に圧入固定されていると共に、前記係止ピンの前記作動室側の端面が研削により平面状に形成されている。
更に別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記係止ピンは、前記ハウジングの前記作動室を形成する部分に前記ベーンロータの回転軸方向に形成された貫通孔に圧入固定されており、前記貫通穴の内径は、前記作動室側がその反対側に対して小さい小径部を有する
更に別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記貫通穴の小径部の内径は、前記ベーンのうちの前記貫通穴を跨いで変換する部分の周方向幅よりも小さい。
また、他の観点から、内燃機関のバルブタイミング制御装置は、クランクシャフトからの回転力が伝達されると共に、内周側に複数の作動室を有するハウジングと、カムシャフトに固定されるロータと、該ロータの径方向外側に設けられ、前記複数の作動室を進角作動室と遅角作動室とに分ける複数のベーンと、を有するベーンロータと、前記複数のベーンの少なくとも一つに回転軸方向へ貫通形成されたシリンダ孔と、前記シリンダ孔内に摺動可能に配置されたロック部材と、前記ロック部材を前記ベーンロータから前記ハウジング側へ突出させる方向へ付勢する付勢部材と、前記ハウジングに設けられ、前記ロック部材が挿入されるロック凹部と、を有し、前記ロック部材に前記付勢部材の付勢力と反対方向へ油圧が作用することによって前記付勢部材の付勢力に抗して前記ロック部材が移動するロック機構と、前記ハウジングに設けられ、前記ハウジングの外部と連通する大気開放部と、前記シリンダ孔の前記付勢部材が配置される背圧室と前記大気開放部を連通し、前記背圧室側の断面積よりも前記大気開放部側の断面積が大きい連通溝と、を有する。
より好ましい態様では、上記態様において、前記連通溝は、前記大気開放部側から前記背圧室への開口部に向かって段差状である。
別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ロック部材は、前記背圧室側に設けられた大径部と、前記大径部よりも前記ロック凹部側に設けられた小径部と、を有し、前記連通溝の前記背圧室への開口部は、前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力に抗して最大に退出した際にも前記大径部によって閉塞される。
更に別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ロック部材の大径部には、前記進角作動室もしくは遅角作動室の油圧が作用する。
1 プーリ
1c リアカバー
2 カムシャフト
2a 一端部
2b ボルト挿通孔
3 位相変更機構
4 油圧回路
5 ハウジング
7 ベーンロータ
8a-8d シュー
9 遅角油圧室
9a 第1連通孔
9b 遅角側油路
10 進角油圧室
10a 第2連通孔
10b 進角側油路
11 フロントプレート
11a 貫通孔
11c 外端面
11f 内端面
12 ボルト
12a 頭部
13 傘付ピン
13a 傘部
13b ピン本体
13c 圧入側端面
14 ロータ
14a 前端面
14b 後端面
15a-15d ベーン
16 筒状円筒部
16a 先端部
16b 根元部
17 係止溝
21 オイルポンプ
22 電磁切換弁
23 ドレン通路
24 オイルパン
27 ロック機構
28 シリンダ孔
28a 第1シリンダ孔
28b 第2シリンダ孔
29 ロックピン
29a 先端部
29b 大径部
29c 受圧部
29f ロックピン油圧室
30 ロック凹部
30a リング部材
31 コイルスプリング
32 受圧室
110 ピン用貫通孔
111 ピン圧入用孔
112 貫通孔
140 連通溝
141 第1連通溝
142 第2連通溝
142a シール壁
143 第3連通溝
144 第4連通溝

Claims (12)

  1. クランクシャフトからの回転力が伝達され、内周側に複数の作動室を有するハウジングと、
    カムシャフトに固定されるロータと、該ロータの外周側に配置され、前記複数の作動室を進角作動室と遅角作動室とに分ける複数のベーンと、を有するベーンロータと、
    前記複数のベーンの少なくとも1つに回転軸方向へ貫通形成されたシリンダ孔と、前記シリンダ孔内に摺動可能に配置されたロック部材と、前記ロック部材を前記ベーンロータから前記ハウジング側へ突出させる方向へ付勢する付勢部材と、前記ハウジングに設けられ、前記ロック部材が挿入されることで前記ハウジングと前記ベーンロータとの相対回転が規制されるロック凹部と、を有し、前記ロック部材へ油圧が作用することによって前記付勢部材の付勢力に抗して前記ロック部材が前記ロック凹部から退出するロック機構と、
    前記シリンダ孔の前記付勢部材が配置される背圧室と前記ハウジングの外部とを連通する連通溝であって、前記外部側の断面積よりも前記背圧室に開口する開口部の断面積が小さい連通溝と、
    を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記連通溝は、前記ベーンロータの回転軸方向において前記連通溝の底部が段差状であることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記連通溝は、前記ベーンロータの周方向における幅が前記ハウジングの外部への開口側から前記背圧室への開口部に向かって狭くなるように形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ロータは前記ベーンロータの回転軸方向において前記ハウジングより外側に突出した円筒部を有し、前記連通溝は前記円筒部の外周まで延びていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  5. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ベーンロータと前記ハウジングとの間に、一端が前記ベーンロータに係止されると共に他端が前記ハウジングに固定された係止ピンに係止され、前記ハウジングに対して前記ベーンロータを相対回転させる方向へ付勢力を作用させるバネが設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記係止ピンは、前記ハウジングの前記作動室を形成する部分に前記ベーンロータの回転軸方向に形成された貫通孔に圧入固定されていると共に、前記係止ピンの前記作動室側の端面が研削により平面状に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  7. 請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記係止ピンは、前記ハウジングの前記作動室を形成する部分に前記ベーンロータの回転軸方向に形成された貫通孔に圧入固定されており、
    前記貫通穴の内径は、前記作動室側がその反対側に対して小さい小径部を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  8. 請求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記貫通穴の小径部の内径は、前記ベーンのうちの前記貫通穴を跨いで変換する部分の周方向幅よりも小さいことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  9. クランクシャフトからの回転力が伝達されると共に、内周側に複数の作動室を有するハウジングと、
    カムシャフトに固定されるロータと、該ロータの径方向外側に設けられ、前記複数の作動室を進角作動室と遅角作動室とに分ける複数のベーンと、を有するベーンロータと、
    前記複数のベーンの少なくとも1つに回転軸方向へ貫通形成されたシリンダ孔と、前記シリンダ孔内に摺動可能に配置されたロック部材と、前記ロック部材を前記ベーンロータから前記ハウジング側へ突出させる方向へ付勢する付勢部材と、前記ハウジングに設けられ、前記ロック部材が挿入されるロック凹部と、を有し、前記ロック部材に前記付勢部材の付勢力と反対方向へ油圧が作用することによって前記付勢部材の付勢力に抗して前記ロック部材が移動するロック機構と、
    前記ハウジングに設けられ、前記ハウジングの外部と連通する大気開放部と、
    前記シリンダ孔の前記付勢部材が配置される背圧室と前記大気開放部を連通し、前記背圧室側の断面積よりも前記大気開放部側の断面積が大きい連通溝と、
    を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  10. 請求項9に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記連通溝は、前記大気開放部側から前記背圧室への開口部に向かって段差状であることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  11. 請求項9に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ロック部材は、前記背圧室側に設けられた大径部と、前記大径部よりも前記ロック凹部側に設けられた小径部と、を有し、
    前記連通溝の前記背圧室への開口部は、前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力に抗して最大に退出した際にも前記大径部によって閉塞されることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  12. 請求項11に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ロック部材の大径部には、前記進角作動室もしくは遅角作動室の油圧が作用することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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