JP2018052804A - ガラス板およびガラス基板の製造方法 - Google Patents

ガラス板およびガラス基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸着面となる面は粗くしつつ、反対側の半導体素子等の形成面に対する反応ガスの影響を抑制したガラス板および当該ガラス板(ガラス基板)の製造方法を提供する。【解決手段】吸着面となる面は粗くしつつ、反対側の半導体素子等の形成面に対する反応ガスの影響を抑制したガラス板を提供する。ガラス板1は、第1主面10と、第2主面20と、第1端面30と、第2端面40と、第3端面50と、第4端面60とを備える。粗面化装置100内で搬送されながら第2主面20は反応ガスであるフッ化水素ガスによりエッチングされ、他の面はなるべく反応ガスの影響を抑制する。特に、第1主面10は、Al/Siの値が、第2主面20よりも第1主面10の方が大きくし、ガラス成分中からAlがリーチングされることを抑制して、第1主面10に形成される半導体素子等との密着性を良好にしている。【選択図】図1

Description

本発明は、フラットパネルディスプレイ等に使用されるガラス板およびガラス基板(ガラス板)の製造方法に関する。
フラットパネルディスプレイ等の製造プロセスにおいて、ガラス板を真空吸着でステージ(台座)に保持して回路等を形成し、ステージからガラス板を外す際に剥離帯電が起こりガラス板に亀裂や割れが発生するため、剥離帯電防止のため、吸着面を粗面化することが知られている(特許文献1参照)。
特許文献1は、半導体素子またはカラーフィルムが形成される表面である第1表面と、第1表面と反対側の第2表面とを備え、第2表面は、−1.5より大きく、かつ、−0.5より小さいRskを有し、SiO、AlおよびBを含む組成を有するポロアルミノシリケートガラスを用いた基板であるガラス板であって、ガラス板を載置するテーブル(ステージ)表面と接触する第2表面の面積が表面処理によって低減され、ガラス基板の帯電がより効果的に抑制されることを開示している。
特開2014−69999号公報
特許文献1では、反応ガスであるフッ化水素ガスの回り込みにより、第2表面だけでなく、半導体素子等を形成する第1表面も反応ガスの影響を受けてしまう恐れがある。例えば、第1主面の表面の平滑性が失われたり、反応ガスによりガラス表面のAlがFに置換され撥油性が示されることで、半導体素子等の密着性が悪化することが挙げられる。このように、本来粗面化の対象となる表面(第2表面)とは異なる表面(第1表面)が反応ガスの影響を受けると、半導体素子、カラーフィルタ、ブラックマトリックス(BM)等の形成時に不具合を起こすという課題がある。
本発明は、吸着面となる面は粗くしつつ、反対側の半導体素子等の形成面に対する反応ガスの影響を抑制したガラス板および当該ガラス板(ガラス基板)の製造方法を提供する。
本発明のガラス板は、第1主面と、前記第1主面と対向する第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを繋ぐ端面と、を有し、前記第1主面の第1表面粗さが、前記第2主面の第2表面粗さよりも小さく、Al/Siの値が、前記第2主面よりも前記第1主面の方が大きい。
本発明のガラス基板の製造方法は、ディスプレイ用ガラス基板の製造方法であって、 ガラス基板を作製する工程と、前記ガラス基板の主表面のうち一方のガラス表面のみ、反応ガスを用いて粗面化する粗面化工程と、を有する。
本発明によれば、吸着面となる面は粗くしつつ、反対側の半導体素子等の形成面に対する反応ガスの影響を抑制したガラス板を提供できる。
図1(a)〜(b)は本発明に係るガラス板の一例を示し、(a)正面斜視図、(b)粗面化装置粗面化装置内の搬送状態の概念図である。 図2(a)〜(b)は本発明に係るガラス板の製造方法の一例を示す概念図で、(a)実施形態1、(b)実施形態2である。 図3(a)〜(b)は図2(a)〜(b)に続く図3(a)実施形態3、図3(b)実施形態4である。 図4(a)〜(c)は本発明に係るガラス板の第1主面のフッ素量とAl/Si比を測定した結果を示し、図4(a)は測定ポイントの正面図、図4(b)はフッ素量の測定結果の表、図4(c)Al/Si測定結果の表である。 図5(a)〜(c)は本発明に係るガラス板の種々の粗さを示す指標で測定した値を示す表で、図5(a)は第1主面の測定値、図5(b)は第2主面の測定値、図5(c)は図5(a)〜(b)の各平均値に対する第1主面/第2主面の値である。 図6(a)〜(b)は本発明に係るガラス板の第1端面、第2端面、第3端面、第4端面に於けるカレット剥離率を測定した表で、図6(a)は第1サンプル、図6(b)は第2サンプルである。
以下、図面を用いて、本発明に係るガラス板の具体的な実施の形態について詳述する。
図1(a)〜(b)は、本発明に係るガラス板の一例を示し、図1(a)は正面斜視図、図1(b)は粗面化装置内の搬送状態の概念図である。図1(a)〜(b)を用いてガラス板の一例を詳述する。
本実施形態のガラス板1は、略矩形状をなし、第1主面10と、第1主面10と対向する第2主面20と、第1主面10と第2主面20とを繋ぐ4つの端面を備え、4つの端面は、第1端面30と、第1端面30と対向する第2端面40と、第1端面30の一端と第2端面40の一端とを繋ぐ第3端面50と、第1端面30の他端と第2端面40の他端とを繋ぎ、第3端面50に対向する第4端面60を有する。
ガラス板1を搬送する搬送装置内に設置された粗面化装置100において、上面が第1主面10であり、回転ローラ101と接触し反応ガスであるフッ化水素ガス(HF)でエッチングされる面が第2主面20であり、搬送方向(図中矢印方向参照)の先端面が第1端面30であり、第1端面30と反対側の端面が第2端面40であり、ガラス板1の第1主面10側から見て、右側が第3端面50、左側が第4端面60である。
本実施形態のガラス板1は、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイおよび有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造に用いられる。ガラス板1は、例えば、板厚約0.2mm〜0.8mm、縦横約600mm〜3000mmの矩形状である。
ガラス板1の第1主面10は、FPDの製造工程において、TFT等の半導体素子、ポリシリコン薄膜、ITO(Indium Thin Oxide)薄膜、カラーフィルタ、および、ブラックマトリックス(BM)等を含む複数層の薄膜が形成される面である。なお、ガラス板のことをガラス基板とも表現する。
ガラス板1は、ケイ酸塩ガラスであれば組成は特に限定されないが、例えばディスプレイ用のガラス基板の場合、SiOとAlとBおよびアルカリ土類金属の酸化物を含む組成を有するアルミノケイ酸ガラスが好ましい。また、形成される素子の密着性及び不具合を抑制する観点から、アルミノケイ酸ガラスの中でも、アルカリ金属成分を実質的に含まない、いわゆる無アルカリガラスがより好ましい。なお、アルカリ金属成分を実質的に含まないとは、アルカリ金属成分を全く含まないことの他に、製造上の不可避成分の含有を許容するものである。具体的には、ガラス組成におけるアルカリ金属酸化物の含有量が、0.1質量%以下であることが好ましい。
搬送装置は、ガラス板1を製造する工程内において、所定の寸法に切断済みの予め作製されたガラス板(ガラス基板)を1枚1枚連続して所定の方向に搬送するもので、粗面化装置100を備える。粗面化装置100は、図示しない駆動装置等で回転する複数の回転ローラ101と、回転ローラ101の下方に設置されたノズル102と、回転ローラ101の上方に設置された天井板103とを備えている。
ノズル102は、粗面化装置100内を搬送されるガラス板1に対し、ガラス板1の搬送方向に対して略垂直方向でガラス板1の下側から反応ガスを吹き付ける。これにより、ガラス板1の第2主面20をエッチング(粗面化)する。また、ノズル102は、反応ガスを供給するガス供給路104と、反応ガスを吸引するガス吸引路105とを有している。
ガス供給路104は、外部に設けられた、例えば図示しない原料ガスを供給する原料ガス供給装置と接続される。原料ガスは、例えば、フッ素系原料ガスと、キャリアガスとを含む。
フッ素系原料ガスは、ガラス板1の表面と反応するフッ素系反応成分を生成するために用いられる。フッ素系反応成分は、フッ素系原料ガスをプラズマ化(分解、冷気、活性化、イオン化等を含む)することにより生成できる。キャリアガスは、フッ素系原料ガスの搬送および希釈や、プラズマ放電を行うために用いられる。本実施形態では、フッ素系原料ガスとしてCFが、キャリアガスとしてアルゴンが用いられる。
なお、フッ素系原料ガスはこれに限られず、C、Cといったその他のパーフルオロカーボン、CHF、CH、CHFといったハイドロフルオロカーボン、SF、NF、XeFといったその他のフッ素含有化合物を用いてもよい。また、キャリアガスはこれに限られず、N、ヘリウム、ネオン、キセノンといったその他の不活性ガスを用いてもよい。
本実施形態では、エッチングする第2主面20にフッ化水素ガスである反応ガスを吹きつけ、第1主面10への反応ガスの影響をなるべく少なくすることにより、第1主面10のガラス成分からAlがリーチングされ、Fに置換されることを抑制している。
反応ガスはガス供給路104を通じてガラス板1の第2主面20に吹き付けられ、ガス吸引路105を介して粗面化装置100の外部に放出されるが、気体であるため第2主面20のみならず、第1主面10まで反応ガスが回り込む場合がある。例えば、複数枚のガラス板1を連続して搬送させてエッチングする場合、1枚目の第1ガラス板が通過した後2枚目の第2ガラス板がエッチング処理部分に差し掛かるまでの間(すなわち、第1ガラス板を粗面化した後、第2ガラス板を粗面化するまでの間)に、粗面化装置100内に残留ガスGとして滞留してしまう傾向にある。当該残留ガスGが存在している状況で、2枚目の第2ガラス板を搬送すると、特に第1主面10のうち搬送方向下流側から反応ガスが回り込む場合がある。このような残留ガスGや第1主面10側に回り込んだ反応ガスを取り除き、第1主面10への反応ガスの影響を抑制するガラス板(ガラス基板)の製造方法の一例を以下図2、図3に基づいて説明する。なお、以下図2、図3は説明の便宜上分かりやすいように記載しており、実際の構成比率等と必ずしも一致しなくてよい。
<実施形態1:図2(a)参照>
実施形態1は、粗面化装置100の天井板103に複数の開口部106が形成され、開口部106から空気がノズル102に向かって吹き付けられ、第1主面10側に回り込んだ反応ガス、及び/又は粗面化装置100内に残留する残留ガスG(反応ガスが粗面化装置100内に滞留することで形成するガス)を吹き飛ばす方法である。吹き飛ばされた残留ガスG等は、ガス吸引路105からノズル102内に吸引され再び反応ガスとして使用されてもよい。また、搬送されるガラス板1の第1主面10に空気を直接当てるため、反応ガスの回り込みを低減でき、第1主面10における反応ガスの影響を抑制できる。また、搬送されるガラス板1と次に搬送されるガラス板1との間で常時空気を吹き続けることにより、残留ガスGを吹き飛ばし、ガラス板1の第1主面10への反応ガスの影響を極力避けることが可能である。
<実施形態2:図2(b)参照>
実施形態2は、粗面化装置100の天井板103に複数の開口部106が形成され、開口部106から第1主面10側に回り込んだ反応ガス、及び/又は粗面化装置100内に残留する残留ガスGを吸引する方法である。このようにすることで、たとえ反応ガスが第1主面10側に回り込んでもその反応ガスを吸引でき、第1主面10に対する反応ガスの影響を抑制することが可能である。また、開口部106から反応ガス等を絶えず吸引し、ガス吸引路105から残留ガスGを吸引することにより、ガラス板1の第1主面10への反応ガスの影響を極力避けることが可能である。
<実施形態3:図3(a)参照>
実施形態3は、粗面化装置100の上方に複数の空気を吹き出すノズル107を設け、搬送されてくるガラス板1の第1主面10に吹きつけ、第1主面10側に回り込んだ反応ガス、及び/又は残留ガスGを吹き飛ばす方法である。吹き飛ばされた残留ガスG等は、ガス吸引路105からノズル102内に吸引され再び反応ガスとして使用されてもよい。ガラス板1の第1主面10に直接空気を吹き付けるため、反応ガスの回り込みを低減でき、第1主面10への残留ガスGの作用を積極的に抑制することが可能である。尚、ノズル107の角度は任意である。
<実施形態4:図3(b)参照>
実施形態4は、粗面化装置100の天井板103の底面103aが上方に向かって傾斜し、ガラス板1の搬送方向に対して逆方向に空間が広がっているため、残留ガスGが粗面化装置100内に残留しにくい。残留ガスGが残留し難いため、ガラス板1の第1主面10への反応ガスの影響を抑制することが可能である。なお、底面103aは傾斜することに限られず、残留ガスGが拡散するだけの空間を形成していればよい。例えば、ドーム型のような形状でもよく、搬送方向側に傾斜していてもよく、搬送方向に空間が広がっている構成でもよい。
また、反応ガスの回り込み、及び/又は残留ガスGが発生しない程度に、反応ガスの量やガスの噴き出しタイミングを制御することが可能である。そして、残留ガスGが分散するまで、ガラス板1の搬送を停止又は搬送速度を調整することも可能である。これらのうち少なくともいずれかを制御することで、反応ガスの回り込み、及び/又は残留ガスGの発生を抑制できる。
さらに、ガラス板1の第1主面10に枠板を載せ、第1主面10側に回り込んだ反応ガス及び/又は残留ガスGが第1主面10と接触することを抑制してもよい。また、第1主面10をフィルムで覆う、フッ酸で剥がれる被膜を施しておく等の方法で、第1主面10側に回り込んだ反応ガス及び/又は残留ガスGが第1主面10と接触することを抑制してもよい。これら枠板、フィルム、フッ酸で剥がれる被膜などを「ガラス基板の主表面のうち他方のガラス表面と反応ガスとの接触を妨げる接触抑制部材」と表現する。また、これらの方法と上述の各実施形態の任意の組合せも可能である。
以上述べたように、反応ガスの第1主面10側への回り込みを妨げる制御機構及び工程、残留ガスGを発生させない機構及び工程、残留ガスを吹き飛ばす機構及び工程、反応ガスと第1主面10との接触を妨げる機構及び工程を備えることで、ガラス板1の第1主面10への反応ガスの影響を抑制することが可能である。
図4は、第1主面10のフッ素量とAl/Si比とを測定した結果を示し、図4(a)は測定ポイントの正面図、図4(b)はフッ素量の測定結果の表、図4(c)はAl/Si測定結果の表である。比較例は、第1主面10側に回り込んだ反応ガス及び/又は残留ガスGを除去していない場合の測定値であり、実施例は、上述の実施例に基づいて残留ガスGをできるだけ除去した場合の測定値である。尚、フッ素は簡易的な洗浄を追加で実施すると検出がほとんどできなくなるので、洗浄前の値を図4(b)に示しているが、Al/Siの値は、洗浄しても変わらないため洗浄前のどちらの値も有効である。
尚、Al/Si比は、X線光電子分光法を用いて測定したガラス板1の表面(第1主面10)のAl濃度およびSi濃度の比、すなわち、Alのatm%およびSiのatm%の比である。測定装置には、アルバツク・ファイ社製のESCA5500を使用し、Si(2p)およびAl(2p)のピークを用い、パスエネルギー117.4eV、エネルギーステップ0.5eV/step、取り出し角(試料表面と検出器のなす角度)150の条件で測定を行った。スペク卜ルの解析には、解析ソフトMulti Pak Ver.8.2を使用した。フッ素量(フッ素の含有量)も同じ方法にて測定した。
測定ポイントは6つでガラス板1の第1主面10上で(1)〜(6)で示してある(図4(a)参照)。(1)は第1端面30と第4端面60に近い第1主面10の角側近傍、(2)は第1端面30と第3端面50に近い第1主面10の角側近傍、(3)は第2端面40と第3端面50に近い第1主面10の角側近傍、(4)は第2端面40と第4端面60に近い第1主面10の角側近傍、(5)は第1主面10の中央近傍、(6)は第1端面30近傍で(1)と(2)の中間である。
第1主面10のフッ素量(atm%)測定結果(図4(b)参照)によると、第1端面30に近い測定ポイント(1)、(2)、(6)において比較例と比較してフッ素量が減っており、反応ガスであるフッ化水素ガスの影響が低減されていることが理解される。また、表から第1主面10のフッ素の含有量の平均値((1)〜(6)の値の平均とする)は、0.39atm%未満であることが好ましく、より好ましくは0.35atm%以下、さらに好ましくは0.32atm%以下、さらに好ましくは0.30atm%以下である。フッ素の含有量が多いと、フッ素による撥油性が示され、第1主面10に形成する例えば半導体素子との密着性が悪くなるが、それを低減できる。
また、第1主面10上でフッ素量の標準編差は、0.25atm%未満であることが好ましく、より好ましくは0.20atm%以下、さらに好ましくは0.15atm%以下、さらに好ましくは0.12atm%以下、さらに好ましくは0.10atm%以下である。第1主面10へのフッ素の影響が低減できているため、第1主面10上のいずれでも安定した品質の半導体素子を形成できる。
測定ポイント(1)、(2)、(6)における比較例のフッ素量の値の合計は、1.81atm%でフッ素の含有量の平均値は、0.60atm%、実施例でのフッ素量の値の合計は、0.80atm%でフッ素の含有量の平均値は0.27atm%である。
ここで、第2主面20上で測定ポイント(5)に対応する位置におけるフッ素量は、0.69atm%であったことから、測定ポイント(1)、(2)、(6)における比較例のフッ素量の値は、第2主面20のフッ素量の値と同様であると判断できる。したがって、第1主面10のフッ素の含有量の平均値は、第2主面20のフッ素の含有量の平均値の1/2倍以下であることが好ましい。このようにすることで、第2主面20は十分に粗らしつつ、第1主面10の反応ガスによる影響度を低減させることができる。
フッ素の含有量が多いと、フッ素による撥油性が示され、第1主面10に形成する例えば半導体素子との密着性が悪くなるが、本実施形態では解消されている。また、第2主面20を十分に粗らしつつ、第1主面10の反応ガスによる影響度の低減をさせたガラス板1を提供できる。
第1主面10のAl/Si比の測定結果(図4(c)参照)によると、第1端面30に近い測定ポイント(1)、(2)、(6)で比較例と比較してAl/Si比が高くなっており、反応ガスであるフッ化水素ガスでAlがリーチングされることを抑制しており、反応ガスの影響が低減されていることが理解される。また、表から第1主面10のAl/Siの値は、0.2以上であることが好ましい。そして、より好ましくは0.23以上であり、さらに好ましくは0.25以上である。本実施形態のガラス板の組成は、測定ポイント(3)〜(4)の結果より、もともとAl/Siの値が約0.3であるので、上記のようなAl/Siの値の範囲とすることで、AlとFの置換が低減されているため、半導体素子等の密着性の悪化を抑制できる。
また、表から第1主面10のAl/Siの値の平均値((1)〜(6)の値の平均とする)は、0.22より大きいことが好ましく、より好ましくは0.25以上である。上記のような値の範囲とすることで、AlとFの置換が低減されているため、半導体素子等の密着性の悪化を抑制できる。
また、第1主面10上でAl/Siの値の標準編差は、0.08未満であることが好ましく、より好ましくは0.05以下である。上記のような値の範囲とすることで、第1主面10のAlとFの置換が低減できているため、第1主面10上のいずれでも安定した品質の半導体素子を形成できる。
ガラス板1の第1主面10に対する反応ガスの影響を取り除くことで、ガラス板1の第1主面10の表面性状態を向上し、第1主面10の形成される半導体素子等との親和性が高い状態に維持でき、TFT回路等の形成品の剥離や性能上の不具合等が起こりにくくなる。
ここで、第2主面20上で測定ポイント(5)に対応する位置におけるAl/Siの値は、0.13であったこととから、測定ポイント(1)、(2)、(6)における比較例のAl/Siの値は、第2主面20のAl/Siの値と同様であると判断できる。
測定ポイント(1)の実施例/比較例は1.54、測定ポイント(2)の実施例/比較例は1.60、測定ポイント(6)の実施例/比較例は1.73である。したがって、第1主面10のAl/Siの値は、第2主面20のAl/Siの値の1.3倍以上であることが好ましい。例えば、第1主面10のAl/Siの値は0.20以上、第2主面20のAl/Siの値は0.15以下が好ましい。このようにすることで、第2主面20は十分に粗らしつつ、第1主面10の反応ガスによる影響度を低減させることができる。
本実施形態によって、第2主面20を十分に粗らしつつ、第1主面10の反応ガスによる影響度を低減させたガラス板1を提供できる。
上述したガラス板(ガラス基板)1の製造方法は、ディスプレイ用のガラス基板の製造方法に好適に用いられる。実施形態の製造方法では、ガラス板1の第1主面10と第2主面20のいずれかの主表面のうち、一方のガラス表面である第2主面20のみ、反応ガスを用いて粗面化する粗面化工程を含んでいるということができる。ここで、「第2主面20のみ粗面化する」とは、本来の粗面化の対象である第2主面20のみを専ら粗面化することを意味し、他方のガラス表面である第1主面10が少しでも粗面化されたものを排除する趣旨ではない。
図5(a)〜(c)は、種々の粗さを示す指標で測定した値を示す表であり、図5(a)は第1主面10の測定値、図5(b)は第2主面20の測定値、図5(c)は図5(a)〜(b)の各平均値に対する第1主面/第2主面の値を示している。図5(a)〜(c)において、サンプル数Nは5個であり(N=5)、各サンプルの値と各粗さ値(平均値)と比表面積率の増加分(%)を示している。なお、図5ではサンプル数N1〜5の各値について、表記の都合上、小数点以下3桁までしか載せられないが、図5(a)〜(c)に記載の平均値においては、サンプル数N1〜5の各値の小数点以下15桁の数値で計算を行った。また、各サンプルにおいて、各粗さ値(平均値)は、図4(a)〜(b)に示した(1)〜(6)の値を平均することによって求めた。
各表の粗さを示す指標(Ra、Rku、等)は以下の定義である。なお、これらの指標はJIS B 0601:2013に規定される。
Ra:「算術平均粗さ」であり、基準長さにおいて、Z(x)(1つの曲線の集合体)の絶対値の平均を表す値である。
Rku:「粗さ曲線のクルトシス」であり、二乗平均平方根高さRqの四乗によって無次元した基準長さにおいて、Z(x)の四乗平均を表す値である。
Rsk:「粗さ曲線のスキューネス」であり、二乗平均平方根高さRqの三乗によって無次元化した基準長さにおいて、Z(x)の三乗平均を表す。歪度を意味し、平均線を中心としたときの山部と谷部の対称性を表す値である。また、原子間力顕微鏡により測定される表面の凹凸形状を表すパラメータの一種でもある。
Rsm:「粗さ曲線要素の平均長さ」であり、基準長さにおいて、輪郭曲線要素の長さXsの平均を表す値である。
Rv:「粗さ曲線の最大谷深さ」であり、基準長さにおいて、輪郭曲線の谷深さZvの最大値である。
Rz:「最大高さ粗さ」であり、基準長さにおいて、輪郭曲線の山高さZpの最大値Rpと谷深さZvの最大値Rvの和を表す値である(Rz=Rp+Rv)。
比表面積率の増加分とは、基準平面の表面積を1とした際の、第1主面又は第2主面の比表面積を測定し、それらの値と基準平面の表面積との差分(すなわち第1主面又は第2主面の比表面積の値から1を引いた値)を示す(単位は%)。
図5(a)〜(c)の表から、本実施形態のガラス板1は、第1主面10の第1表面粗さが、第2主面20の第2表面粗さよりも小さいことが理解され、更に、図4(c)の表を参酌して、Al/Siの値が、第2主面20よりも第1主面10の方が大きいことが理解される。
本実施形態では、ガラス板1の第2主面20を粗面化して剥離帯電を防止すると共に、残留する反応ガスを積極的に除去及び反応ガスの回り込みを抑制して、第1主面10に対する反応ガスの影響をできるだけ取り除いている。具体的には、第1主面10の第1表面粗さを第2主面20の第2表面粗さよりも小さくして、第1主面10の表面の平滑性を保っている。また、同時に反応ガスによりリーチングされる第1主面10上のAlの量を極力少なくしてAl/Siの値を第2主面20に比較して大きくし、第1主面10に形成される薄膜の一種であるカラーフィルタ、ブラックマトリックス(BM)等との密着性を良好にしている。また、Al/Siの値が大きいことで、スパッタリングで蒸着されるTFT回路等の半導体素子との密着性も良好になる。
また、本実施形態のガラス板1は、酸化アルミニウム(アルミナ)と二酸化ケイ素(シリカ)を主成分とするアルミノシリケートガラス(アルミノケイ酸ガラス)を前提としているため、第1主面10への反応ガスの影響をできる限り抑制することで、ディスプレイ等として用いられるのに好適なガラス板1を提供できる。
以下、各粗さ指標について好ましい値を述べる。
Ra(算術平均粗さ)において、第1主面10のRaは、第2主面20のRaの0.75倍以下であることが好ましいと言える。また、より好ましくは0.73倍以下、さらに好ましくは0.70倍以下である。第2主面20はエッチングにより粗面化されており、第1主面10は反応ガスの影響が抑えられ粗面化が抑制されている。また、下限値は特に限定されるものではないが、例えば0.1倍以上でよい。
Rku(粗さ曲線のクルトシス)において、第1主面10のRkuは、第2主面20のRkuの0.65倍以下であることが好ましいと言える。また、より好ましくは0.63倍以下、さらに好ましくは0.60倍以下である。第2主面20はエッチングにより粗面化されており、第1主面10は反応ガスの影響が抑えられ粗面化が抑制されている。また、下限値は特に限定されるものではないが、例えば0.1倍以上でよい。
Rsk(粗さ曲線のスキューネス)において、第2主面20のRskは正であることが好ましい。Rskが正であることで、剥離帯電を効果的に抑制できるように、第2主面20が粗面化できている。
Rsm(粗さ曲線要素の平均長さ)において、第1主面10のRsmは、第2主面20のRsmの1.25倍以上であることが好ましいと言える。また、より好ましくは1.3倍以上、さらに好ましくは1.35倍以上である。第2主面20はエッチングにより粗面化されており、第1主面10は反応ガスの影響が抑えられ粗面化が抑制されている。また、上限値は特に限定されるものではないが、例えば10倍以下でよい。
Rv(粗さ曲線の最大谷深さ)において、第1主面10のRvは、第2主面20のRvの0.6倍以下であることが好ましいと言える。また、より好ましくは0.58倍以下、さらに好ましくは0.55倍以下である。第2主面20はエッチングにより粗面化されており、第1主面10は反応ガスの影響が抑えられ粗面化が抑制されている。また、下限値は特に限定されるものではないが、例えば0.1倍以上でよい。
Rz(最大高さ粗さ)において、第1主面10のRzは、第2主面20のRzの0.7倍以下であることが好ましいと言える。また、より好ましくは0.67倍以下、さらに好ましくは0.65倍以下である。第2主面20はエッチングにより粗面化されており、第1主面10は反応ガスの影響が抑えられ粗面化が抑制されている。また、下限値は特に限定されるものではないが、例えば0.1倍以上でよい。
比表面積率の増加分において、第1主面10の比表面積率の増加分は、第2主面の比表面積率の増加分の1/3以下であることが好ましいと言える。また、より好ましくは1/4以下、さらに好ましくは1/5以下である。第2主面20はエッチングにより粗面化されており、第1主面10は反応ガスの影響が抑えられ粗面化が抑制されている。また、下限値は特に限定されないが、例えば1/20以上でよい。
そして、第1主面10の比表面積率の増加分は、0.03%以下であることが好ましいと言える。また、より好ましくは0.02%以下、さらに好ましくは0.015%以下である。第1主面10は反応ガスの影響が抑えられ粗面化が抑制されている。また、下限値は特に限定されないが、例えば0.001%以上でよい。
図6(a)〜(b)は、第1端面30、第2端面40、第3端面50、第4端面60に於けるカレット剥離率を測定した表で、図6(a)は第1サンプル、図6(b)は第2サンプルである。第1サンプルと第2サンプルは単にN数が異なるサンプルであり、それぞれ残留ガスGを除去して製造したものである。
カレットとは、ガラス板1から剥がれ落ちる微少なガラスの粒を指す。また、カレット剥離率(単位:%)は、テープ試験によってテープの粘着面に貼りついたカレットの専有面積の割合(カレット占有率)として求めた。テープ試験とは、ガラス板1の端面にテープを貼り付けた後、テープを引き剥がし、「どれだけガラス板1の端面からカレットが剥がれてテープの粘着面に付着しているか」を顕微鏡で測定する試験である。顕微鏡の測定では、テープの粘着面内から無作為に抽出した125μm×125μmの面積内に存在するカレットが占める面積を二値化処理により抽出し、125μm×125μmの面積内における存在率を示した。このようにして単位面積当たりのカレット占有面積を求め、パーセント表記したものをカレット剥離率(カレット占有率)とした。
尚、テープ試験で用いるテープは、例えば、JIS Z 0237:2009で規定される180°引き剥がし粘着力が、10N/25mmのものでよく、引き剥がし方法はJIS Z 0237:2009に準じたものでよい。
なお、端面が反応ガスの影響を受けていた場合、カレット剥離率(カレット占有率)が大きくなる傾向がある。具体的には、2.5%以上などの値になる。これは反応ガスにより端面もエッチングされることで粗らされ、応力集中がしやすい谷部などが形成されることで、カレットが発生しやすいためと考えられる。またガラスの主成分の一つであるAlがFに置換されるため、その置換された部分において脆性を帯びカレットが発生しやすいことも考えられる。
図6(a)〜(b)の表から、各端面30、40、50、60のカレット剥離率はいずれも1.01%以下であり、ほぼ微差であるため、互いに等しいと言える。当該等しいとは、カレット剥離率の平均値を基準として0.5〜1.5倍程度の範囲内であることを意味している。反応ガスの第1主面10側への回り込みをより確実に防止できている。
また、各端面30、40、50、60のカレット剥離率が互いに等しければ、同様に各端面30、40、50、60の表面粗さ、及び/又はAl/Siの値が等しいと言える。当該等しいとは、明確な傾向になっていない程度のずれは許容すると言う意味である。
また、テープ試験で粘着面に付着したカレットを観察したところ、6μm以上のカレットは発生しなかった。これは反応ガスにより端面がエッチングされないため、応力集中がしやすい谷部などが形成されづらく、カレットが発生しにくいためと考えられる。
また、第1主面10の残留ガスの影響が低減されていること、及び/又はいずれの端面のカレット剥離率が等しいことから、残留ガスGを積極的に除去することで、本実施形態では、各端面30、40、50、60に粗さの違いが見られないと考えられる。反応ガスの除去が足りないと、搬送方向の先端側にある第1端面30が、特に粗されてしまうが、他の端面40、50、60との差異がない結果は、残留ガスGの除去が確実に行われており、ガラス板1の第1主面10に対する反応ガスの影響を十分抑制していると言える。
本実施形態の説明において、第1、第2等を用いているが、位置や方向を限定しない。ガラス板1のどちらかの表面が粗面化され、他方の表面が反応ガスの影響を抑制していれば良い。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
特に、本実施形態では略矩形状のガラス板と表現したが、コーナーカットと呼ばれる、矩形のガラス板の角を切り落としたガラス板であってもよい。
以上の事項より、本明細書は以下の内容を開示する。
[1]
第1主面と、前記第1主面と対向する第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを繋ぐ端面と、を有し、前記第1主面の第1表面粗さが、前記第2主面の第2表面粗さよりも小さく、 Al/Siの値が、前記第2主面よりも前記第1主面の方が大きい、ガラス板。
[2]
前記Al/Siの値について、前記第1主面は前記第2主面の1.3倍以上である、[1]
に記載のガラス板。
[3]
前記第1主面の前記Al/Siの値は、0.2以上である、[1]または[2]に記載のガラス板。
[4]
前記第1主面のフッ素の含有量の平均値は、前記第2主面のフッ素の含有量の平均値の1/2倍以下である、[1]から[3]のいずれか1項に記載のガラス板。
[5]
前記第1主面のフッ素の含有量の平均値は、0.39atm%未満である、[1]から[4]のいずれか1項に記載のガラス板。
[6]
前記第1主面の比表面積率の増加分は、前記第2主面の比表面積率の増加分の1/3以下である、[1]から[5]のいずれか1項に記載のガラス板。
[7]
前記第1主面の比表面積率の増加分は、0.03%以下である、[1]から[6]のいずれか1項に記載のガラス板。
[8]
前記第1主面のRaは、前記第2主面のRaの0.75倍以下である、[1]から[7]のいずれか1項に記載のガラス板。
[9]
前記第1主面のRkuは、前記第2主面のRkuの0.65倍以下である、[1]から[7]のいずれか1項に記載のガラス板。
[10]
前記第1主面のRsmは、前記第2主面のRsmの1.25倍以上である、[1]から[7]のいずれか1項に記載のガラス板。
[11]
前記第1主面のRvは、前記第2主面のRvの0.6倍以下である、[1]から[7]のいずれか1項に記載のガラス板。
[12]
前記第1主面のRzは、前記第2主面のRzの0.7倍以下である[1]から[7]のいずれか1項に記載のガラス板。
[13]
前記端面は、第1端面と、前記第1端面と対向する第2端面と、前記第1端面の一端と前記第2端面の一端とを繋ぐ第3端面と、前記第1端面の他端と前記第2端面の他端とを繋ぎ、前記第3端面に対向する第4端面と、を備え、前記第1端面と、前記第2端面と、前記第3端面と、前記第4端面とのカレット剥離率が等しい、[1]から[12]のいずれか1項に記載のガラス板。
[14]
前記第1端面と、前記第2端面と、前記第3端面と、前記第4端面との表面粗さが等しい、[13]に記載のガラス板。
[15]
ディスプレイ用ガラス基板の製造方法であって、ガラス基板を作製する工程と、前記ガラス基板の主表面のうち一方のガラス表面のみ、反応ガスを用いて粗面化する粗面化工程と、を有するガラス基板の製造方法。
[16]
前記粗面化工程において、前記ガラス基板の主表面のうち他方のガラス表面と前記反応ガスとの接触を妨げる接触抑制部材が用いられる[15]に記載のガラス基板の製造方法。
[17]
前記粗面化工程において、前記反応ガスの前記ガラス基板の主表面のうち他方のガラス表面側への回り込みを妨げる[15]または[16]に記載のガラス基板の製造方法。
[18]
前記粗面化工程において、第1ガラス板と、第2ガラス板とを連続して搬送する工程を含み、 前記第1ガラス板を粗面化した後、前記第2ガラス板を粗面化するまでの間に、前記反応ガスが粗面化装置内に滞留することを妨げる[15]から[17]のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
[19]
前記粗面化工程において、第1ガラス板と、第2ガラス板とを連続して搬送する工程を含み、前記第1ガラス板を粗面化した後、前記第2ガラス板を粗面化するまでの間に、前記反応ガスが粗面化装置内に滞留することで形成する残留ガスを吹き飛ばす工程を[15]から[17]のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
本発明のガラス板及びガラス板(ガラス基板)の製造方法は、ステージと接触する面の剥離帯電を防止し、半導体素子等を形成する面の不具合を抑制したガラス板及びその製造に好適に用いられる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
1 ガラス板(ガラス基板)
10 第1主面
20 第2主面
30 第1端面
40 第2端面
50 第3端面
60 第4端面
100 粗面化装置
101 回転ローラ
102 ノズル
103 天井板
G 残留ガス

Claims (19)

  1. 第1主面と、
    前記第1主面と対向する第2主面と、
    前記第1主面と前記第2主面とを繋ぐ端面と、を有し、
    前記第1主面の第1表面粗さが、前記第2主面の第2表面粗さよりも小さく、
    Al/Siの値が、前記第2主面よりも前記第1主面の方が大きい、ガラス板。
  2. 前記Al/Siの値について、前記第1主面は前記第2主面の1.3倍以上である、請求項1に記載のガラス板。
  3. 前記第1主面の前記Al/Siの値は、0.2以上である、請求項1又は2に記載のガラス板。
  4. 前記第1主面のフッ素の含有量の平均値は、前記第2主面のフッ素の含有量の平均値の1/2倍以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス板。
  5. 前記第1主面のフッ素の含有量の平均値は、0.39atm%未満である、請求項1から4のいずれか1項に記載のガラス板。
  6. 前記第1主面の比表面積率の増加分は、前記第2主面の比表面積率の増加分の1/3以下である、請求項1から5のいずれか1項に記載のガラス板。
  7. 前記第1主面の比表面積率の増加分は、0.03%以下である、請求項1から6のいずれか1項に記載のガラス板。
  8. 前記第1主面のRaは、前記第2主面のRaの0.75倍以下である、請求項1から7のいずれか1項に記載のガラス板。
  9. 前記第1主面のRkuは、前記第2主面のRkuの0.65倍以下である、請求項1から7のいずれか1項に記載のガラス板。
  10. 前記第1主面のRsmは、前記第2主面のRsmの1.25倍以上である、請求項1から7のいずれか1項に記載のガラス板。
  11. 前記第1主面のRvは、前記第2主面のRvの0.6倍以下である、請求項1から7のいずれか1項に記載のガラス板。
  12. 前記第1主面のRzは、前記第2主面のRzの0.7倍以下である請求項1から7のいずれか1項に記載のガラス板。
  13. 前記端面は、
    第1端面と、
    前記第1端面と対向する第2端面と、
    前記第1端面の一端と前記第2端面の一端とを繋ぐ第3端面と、
    前記第1端面の他端と前記第2端面の他端とを繋ぎ、前記第3端面に対向する第4端面と、を備え、
    前記第1端面と、前記第2端面と、前記第3端面と、前記第4端面とのカレット剥離率が等しい、請求項1から12のいずれか1項に記載のガラス板。
  14. 前記第1端面と、前記第2端面と、前記第3端面と、前記第4端面との表面粗さが等しい、請求項13に記載のガラス板。
  15. ディスプレイ用ガラス基板の製造方法であって、
    ガラス基板を作製する工程と、
    前記ガラス基板の主表面のうち一方のガラス表面のみ、反応ガスを用いて粗面化する粗面化工程と、を有するガラス基板の製造方法。
  16. 前記粗面化工程において、
    前記ガラス基板の主表面のうち他方のガラス表面と前記反応ガスとの接触を妨げる接触抑制部材が用いられる請求項15に記載のガラス基板の製造方法。
  17. 前記粗面化工程において、
    前記反応ガスの前記ガラス基板の主表面のうち他方のガラス表面側への回り込みを妨げる請求項15又は16に記載のガラス基板の製造方法。
  18. 前記粗面化工程において、
    第1ガラス板と、第2ガラス板とを連続して搬送する工程を含み、
    前記第1ガラス板を粗面化した後、前記第2ガラス板を粗面化するまでの間に、前記反応ガスが粗面化装置内に滞留することを妨げる請求項15から17のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
  19. 前記粗面化工程において、
    第1ガラス板と、第2ガラス板とを連続して搬送する工程を含み、
    前記第1ガラス板を粗面化した後、前記第2ガラス板を粗面化するまでの間に、前記反応ガスが粗面化装置内に滞留することで形成する残留ガスを吹き飛ばす工程を含む請求項15から17のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
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