JP2018042073A - 光送信機、光伝送システム及び光受信機 - Google Patents

光送信機、光伝送システム及び光受信機 Download PDF

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【課題】信号品質の劣化を改善すること。【解決手段】送信データ系列から複数の低速信号を生成する送信信号生成部と、複数の低速信号を、2つ以上の低速信号を含む組み合わせに分け、複数の低速信号をデジタルアナログ変換して組み合わせごとに合成することにより高速信号を生成する高速信号生成部と、生成される高速信号と、参照信号とに基づいて伝達関数を算出する伝達関数推定部と、送信信号生成部が生成する複数の低速信号を、伝達関数に基づいて補償して高速信号生成部に出力する伝達関数補償部と、を備える光送信機。【選択図】図1

Description

本発明は、光送信機、光伝送システム及び光受信機に関する。
光通信システムの基幹網において、近年の通信トラヒックの拡大と、400Gbps(Gigabits per second)や1Tbps(Terabits per second)のEthernet(登録商標)をはじめとするクライアント信号を収容する回線の容量増加により、1チャネルあたりの伝送容量の拡大が求められている。現在の1チャネルあたり100Gbpsを有するシステムでは、変調速度が32GBaud(Baud)であり、変調方式としてDP−QPSK(Dual Polarization-Quadrature Phase Shift Keying)を用いるデジタルコヒーレント光伝送方式が採用されている(例えば、非特許文献1参照)。
1チャネルあたりの伝送容量拡大に向け、次世代の400Gbps、1Tbps級の伝送では、変調速度の向上が検討されている(例えば、非特許文献2参照)。変調速度を向上させる上でDAC(Digital to Analog Converter)のアナログ帯域の制限が課題となる。DACのアナログ帯域を拡大する技術として、複数の低速信号をアナログ的に合成し高速信号を生成する技術が提案されている(例えば、非特許文献3及び4参照)。
Joe Berthold et.al, "100G Ultra Long Haul DWDM Framework Document", OIF(OPTICAL INTERNETWORKING FORUM), June 30, 2009. G. Raybon, A. L. Adamiecki, P. Winzer, C. Xie, A. Konczykowska, F. Jorge, J.-Y. Dupuy, L. L. Buhl, S. Chandrashekhar, S. Draving, M. Grove, and K. Rush, "Single-carrier 400G interface and 10-channel WDM transmission over 4,800 km using all-ETDM 107-Gbaud PDM-QPSK" in Optical Fiber Communication Conference/National Fiber Optic Engineers Conference 2013, OSA Technical Digest (online) (Optical Society of America, 2013), paper PDP5A.5. H. Yamazaki et al., "160-Gbps Nyquist PAM4 Transmitter Using a Digital-Preprocessed Analog-Multiplexed DAC" Optical Communication (ECOC), 2015 European Conference on, Valencia, 2015, pp. 1-3. X. Chen, S. Chandrasekhar, S. Randel, G. Raybon, A. Adamiecki, P. Pupalaikis, and P. Winzer, "All-electronic 100-GHz Bandwidth Digital-to-Analog Converter Generating PAM Signals up to 190-GBaud" in Optical Fiber Communication Conference Postdeadline Papers, OSA Technical Digest (online) (Optical Society of America, 2016), paper Th5C.5.
しかしながら、非特許文献3及び4に記載された技術では、低速信号に基づいて高速信号を生成する際に複数のDACが用いられ、合成部にはアナログデバイスが用いられる。そのため、DACの個体差や、アナログデバイスの不完全性により、低速信号間の周波数特性が異なることによる信号品質の劣化が発生してしまうという問題があった。
上記事情に鑑み、本発明は、信号品質の劣化を改善することができる光送信機、光伝送システム及び光受信機の提供を目的としている。
本発明の一態様は、送信データ系列から複数の低速信号を生成する送信信号生成部と、前記複数の低速信号を、2つ以上の前記低速信号を含む組み合わせに分け、前記複数の低速信号をデジタルアナログ変換して前記組み合わせごとに合成することにより高速信号を生成する高速信号生成部と、生成される前記高速信号と、参照信号とに基づいて伝達関数を算出する伝達関数推定部と、前記送信信号生成部が生成する前記複数の低速信号を、前記伝達関数に基づいて補償して前記高速信号生成部に出力する伝達関数補償部と、を備える光送信機である。
本発明の一態様は、上記の光送信機であって、前記伝達関数推定部は、前記送信信号生成部が生成する複数の低速信号を前記参照信号として前記伝達関数を算出するか、または、予め既知信号として定められている前記送信データ系列の一部を前記参照信号として前記伝達関数を算出するか、または、前記高速信号の受信シンボルを判定して得られるシンボル系列から前記低速信号を生成し、生成した前記低速信号を前記参照信号として前記伝達関数を算出する。
本発明の一態様は、光送信機と、光受信機と、前記光送信機と前記光受信機とに接続される伝送路と、を備える光伝送システムであって、前記光送信機は、送信データ系列から複数の低速信号を生成する送信信号生成部と、前記複数の低速信号を、2つ以上の前記低速信号を含む組み合わせに分け、前記複数の低速信号をデジタルアナログ変換して前記組み合わせごとに合成することにより高速信号を生成する高速信号生成部と、前記高速信号を変調した光信号を前記伝送路に対して送信する光変調器と、を有し、前記光受信機は、前記伝送路から前記光信号を受信し、受信する前記光信号から得られる前記高速信号を出力する受信部と、前記受信部が出力する前記高速信号に基づいて、前記送信データ系列に含まれるバイナリ情報を復調する受信データ復調部と、を有し、前記光送信機、または、前記光受信機に備えられ、前記高速信号生成部が生成する前記高速信号、または、前記光受信機において生成される前記高速信号のいずれかの前記高速信号と、参照信号とに基づいて伝達関数を算出する伝達関数推定部と、前記光送信機、または、前記光受信機に備えられ、前記光送信機、または、前記光受信機において生成される前記複数の低速信号を、前記伝達関数に基づいて補償する伝達関数補償部と、を備える光伝送システムである。
本発明の一態様は、上記の光伝送システムであって、前記伝達関数推定部は、前記送信信号生成部が生成する前記複数の低速信号を前記参照信号として前記伝達関数を算出するか、または、予め既知信号として定められている前記送信データ系列の一部を前記参照信号として前記伝達関数を算出するか、または、前記高速信号の受信シンボルを判定し、判定によって得られるシンボル系列から前記低速信号を生成し、生成した前記低速信号を前記参照信号として前記伝達関数を算出する。
本発明の一態様は、上記の光伝送システムであって、前記伝達関数推定部は、前記送信信号生成部が、前記伝送路における波形歪を補償する波形整形を行っている場合、前記波形整形が行われていない前記複数の低速信号を前記参照信号として用いるか、または、前記高速信号に対して同一の前記波形整形を行ってから前記伝達関数の算出を行う。
本発明の一態様は、複数の低速信号を、2つ以上の前記低速信号を含む組み合わせに分け、前記複数の低速信号をデジタルアナログ変換して前記組み合わせごとに合成することにより高速信号を生成する光送信機が送信する光信号を受信する光受信機であって、前記光信号を受信する受信部と、前記受信部が受信する前記光信号から得られる前記高速信号と、参照信号とに基づいて伝達関数を算出する伝達関数推定部と、前記受信部が受信する前記光信号から得られる前記複数の低速信号を、前記伝達関数に基づいて補償する伝達関数補償部と、前記伝達関数補償部が補償する前記複数の低速信号を合成して前記高速信号を生成する信号合成部と、生成される前記高速信号に基づいて、送信データ系列に含まれるバイナリ情報を復調する受信データ復調部と、を備える光受信機である。
本発明の一態様は、上記の光受信機であって、前記伝達関数推定部は、前記光送信機から前記複数の低速信号を受信し、受信した前記複数の低速信号を前記参照信号として前記伝達関数を算出するか、または、予め既知信号として定められている前記送信データ系列の一部を前記参照信号として前記伝達関数を算出するか、または、受信した前記光信号から得られる前記高速信号の受信シンボルを判定し、判定によって得られるシンボル系列から前記低速信号を生成し、生成した前記低速信号を前記参照信号として前記伝達関数を算出する。
本発明の一態様は、上記の光受信機であって、前記受信部が受信する前記光信号から得られる前記高速信号を分離して前記複数の低速信号を生成する高速信号分離部を備えており、前記伝達関数補償部は、前記高速信号分離部が生成する前記複数の低速信号を、前記伝達関数に基づいて補償する。
この発明によれば、信号品質の劣化を改善することが可能となる。
第1実施形態における光送信機の構成を示すブロック図である。 送信信号生成部の構成を示すブロック図である。 高速信号生成部の構成を示すブロック図である。 伝達関数推定部の構成を示すブロック図である。 光送信機の他の構成例を示すブロック図である。 第2実施形態における光伝送システムの構成を示すブロック図である。 第3実施形態における光伝送システムの構成を示すブロック図である。 光受信機に適用される伝達関数推定部の構成を示すブロック図(その1)である。 光受信機に適用される伝達関数推定部の構成を示すブロック図(その2)である。 第2実施形態の光伝送システムを用いた実験結果を示すグラフである。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態における光送信機の構成を示すブロック図である。光送信機10は、送信信号生成部11、伝達関数補償部12、高速信号生成部13−1〜13−4、光変調器14及び伝達関数推定部15を備える。なお、以下の記載において、低速信号及び高速信号の用語における低速と高速の意味は、アナログ帯域の帯域幅の狭さと広さを示しており、例えば、高速信号の帯域幅がfc[GHz]である場合、低速信号の帯域幅はfc[GHz]より小さい値となる。本実施形態では、高速信号≒低速信号×N(Nは整数でDACの個数)程度の帯域幅とする。
送信信号生成部11は、図2に示す内部構成を有しており、ビットマッピング部111、波形整形部112及び高速信号生成部用前置信号処理部113を備える。ビットマッピング部111は、外部から供給されるバイナリ情報である送信データ系列に対して、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)や16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)等のシンボル点に対する送信ビットの割り当てを行い、高速信号である変調信号系列(XI,XQ,YI,YQ)を生成する。波形整形部112は、ビットマッピング部111が出力する変調信号系列に対してRaised Cosine FilterやRoot Raised Cosine Filter等のフィルタリング処理を行う。なお、波形整形部112において、伝送路での波形歪を補償する前置波長分散補償や前置非線形光学効果補償等の任意の信号処理を行うようにしてもよい。
高速信号生成部用前置信号処理部113は、出力する低速信号が高速信号生成部13−1〜13−4により合成された際に、所望の信号が生成されるように信号処理を行って低速信号を生成する。低速信号の生成の手法としては、例えば、非特許文献3に示す手法がある。非特許文献3に示す手法では、波形整形部112によってフィルタリング処理された高速信号である変調信号系列(XI,XQ,YI,YQ)を周波数領域で分割し、高周波成分を折り返し、低周波成分と加算した信号と、低周波成分から減算した信号とをそれぞれ低速信号として出力する。また、高速信号生成部用前置信号処理部113は、非特許文献3に示す手法以外の任意の手法を用いて低速信号を生成してもよい。
伝達関数補償部12は、伝達関数推定部15が算出する伝達関数に基づいて、高速信号生成部13−1〜13−4内における周波数特性の補償を行う。ここで、伝達関数に基づく周波数特性の補償の方式としては、任意の方式を適用することができ、例えば、FIR(Finite Impulse Response)フィルタやIIR(Infinite Impulse Response)フィルタ等を使ったデジタル信号処理方式、または、位相器や遅延線等のアナログフィルタを用いたアナログ方式が適用される。
高速信号生成部13−1〜13−4は、同一の内部構成を有しており、一例として、図3に、高速信号生成部13−1の内部構成を示す。高速信号生成部13−1は、2つのSub−DAC131−1及び132−1と、アナログ多重器133−1を備える。2つのSub−DAC131−1及び132−1は、デジタル信号である低速信号をアナログ信号に変換する。アナログ多重器133−1は、2つのSub−DAC131−1及び132−1それぞれによって変換されたアナログ信号を合成して高速信号を生成する。このように、2つのSub−DAC131−1及び132−1を用いることで、単一のDACにより高速信号を生成する場合に対して、2つのSub−DAC131−1及び132−1の各々に要求される帯域を大幅に低減することができる。
光変調器14は、偏波多重型マッハツェンダ型ベクトル変調器、ドライバアンプ、レーザモジュールを備える偏波多重IQ変調器である。また、光変調器14において、高速信号生成部13−1〜13−4が出力する4レーンの高速信号(XI,XQ,YI,YQ)に対して、各々のレーンに設置されるドライバアンプが増幅を行い、増幅した高速信号を偏波多重型マッハツェンダ型ベクトル変調器に変調信号として出力する。偏波多重型マッハツェンダ型ベクトル変調器は、当該変調信号に基づいてレーザモジュールからの光信号を変調し、変調した光信号を伝送路に対して出力する。
伝達関数推定部15は、図4に示す内部構成を有しており、高速信号(XI,XQ,YI,YQ)の4つのレーンごとの伝達関数推定部15−1〜15−4を備えている。伝達関数推定部15−1〜15−4の各々は、同一の内部構成を有しており、一例として、図4に伝達関数推定部15−1の内部構成を示す。伝達関数推定部15−1は、高速信号生成部用前置信号処理部151−1と、2つの伝達関数推定回路152−1,153−1を備える。
高速信号生成部用前置信号処理部151−1は、前述した送信信号生成部11が備える高速信号生成部用前置信号処理部113の1レーン分の高速信号を処理する機能を有している。高速信号生成部用前置信号処理部151−1は、高速信号(XI)から低速信号(XI,XI)を生成する。また、高速信号生成部用前置信号処理部151−1は、低速信号(XI)を伝達関数推定回路152−1に出力し、低速信号(XI)を伝達関数推定回路153−1に出力する。
伝達関数推定回路152−1は、送信信号生成部11が出力する低速信号(XI)を参照用の信号として取得し、高速信号生成部用前置信号処理部151−1が出力する低速信号(XI)と、参照用の低速信号(XI)(以下「参照信号」という。)とを同期して周波数応答を算出する。ここで、周波数応答の算出手法としては、高速信号生成部用前置信号処理部151−1が出力する低速信号(XI)と、参照信号(XI)との誤差を最小化するようにデジタルフィルタのタップ係数を最適化するLMS(Least Mean Square)アルゴリズムやRLS(Recursive Least Square)アルゴリズムを用いる適用フィルタを利用する手法がある。また、これら以外の手法として、ZF(Zero-Forcing)法や、MMSE(Minimum Mean Square Error)法等を適用してもよい。
伝達関数推定回路153−1も同様に、送信信号生成部11が出力する低速信号(XI)を参照用信号として取得し、高速信号生成部用前置信号処理部151−1が出力する低速信号(XI)と、参照信号(XI)とを同期して周波数応答を算出する。このようにして、伝達関数推定部15−2,15−3,15−4の各々において、高速信号(XQ)と参照信号(XQ,XQ)、高速信号(YI)と参照信号(YI,YI)、及び高速信号(YQ)と参照信号(YQ,YQ)における周波数応答を算出することにより伝達関数を算出する。
なお、光変調器14と伝達関数推定部15における高速信号(XI,XQ,YI,YQ)の受信方式については、例えば、高速のADC(Analog Digital Converter)を用いる方式や、低速のADCを用いて、高速信号の周期と相対位相を変化させ、繰り返しデータを受信することで、高速信号を受信する方式がある。また、高速信号の受信方式として、これら以外の任意の方式を適用してもよい。
上記の第1実施形態の構成では、送信信号生成部11が出力する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を参照信号とし、高速信号生成部13−1〜13−4が出力する高速信号(XI,XQ,YI,YQ)から伝達関数推定部15が伝達関数を算出する。伝達関数補償部12は、算出された伝達関数に基づいて、送信信号生成部11が出力する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)に対して補償する演算を行う。これにより、高速信号生成部13−1〜13−4において複数のDAC(例えば、Sub−DAC131−1,132−1)を用いることで発生する低速信号間の周波数特性の差と、高速信号生成部13−1〜13−4内でのアナログデバイスの不完全性とを補償することができ、信号品質の改善が可能となる。
また、上記の第1実施形態では、送信信号生成部11が出力する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を参照信号としているが、本発明の実施の形態は、当該実施の形態に限られない。例えば、送信データ系列の一部を既知の信号とし、伝達関数推定部15において当該既知の信号を予め記憶させておき、当該既知の信号が送信される際に伝達関数の算出を行うことで、送信信号生成部11が出力する低速信号を用いることなく伝達関数の算出を行うことができる。また、伝達関数推定部15において、高速信号生成部13−1〜13−4が出力する高速信号(XI,XQ,YI,YQ)から高速信号の受信シンボルを判定し、判定によって得られたシンボル系列から低速信号を生成し、生成した低速信号を参照信号としてもよい。このように、送信信号生成部11が出力する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を参照信号として用いない場合、伝達関数推定部15に替えて、図5に示す伝達関数推定部15aを適用して、伝達関数推定部15aと送信信号生成部11の出力端とが接続しない構成とすることができる。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態における光伝送システムの構成を示すブロック図である。第1実施形態の光送信機10,10aと同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。光伝送システム1は、光送信機10b、光受信機20、光送信機10bと光受信機20とに接続される伝送路4、及び光送信機10bと光受信機20とに接続される通信回線5を備える。光送信機10bは、送信信号生成部11、伝達関数補償部12、高速信号生成部13−1〜13−4、光変調器14を備え、第1実施形態の光送信機10と異なり、伝達関数推定部15を備えない。
伝送路4は、光ファイバ4−1と光増幅器4−2とを有し、光送信機10bから出力される光信号は、光ファイバ4−1により伝送され、光増幅器4−2により増幅されて、光受信機20が受信する。通信回線5は、例えば、下記の参考文献1に示されるコミュニケーションチャネルや、NE−Ops(Network Element Operation System)やNW−Ops(Network Operation System)等の制御チャネルである(参考文献1:S. Okamoto, M. Yoshida, K. Yonenaga, and T. Kataoka. “Adaptive Pre-equalization using Bidirectional Pilot Sequences to Estimate and Feed Back Amplitude Transfer Function and Chromatic Dispersion”, OFC2015 Th2A.29)。
通信回線5は、光送信機10bの送信信号生成部11の出力端と光受信機20の伝達関数推定部15とに接続され、また、当該伝達関数推定部15と光送信機10bの伝達関数補償部12とに接続される。また、通信回線5は、送信信号生成部11が出力する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を光受信機20の伝達関数推定部15に送信される際、また、伝達関数推定部15が算出した伝達関数が光送信機10bの伝達関数補償部12に送信される際に用いられる。
光受信機20は、受信部21、受信データ復調部25、及び第1実施形態の光送信機10に備えられる伝達関数推定部15を備える。受信部21は、光コヒーレント受信部22、ADC(Analog to Digital Converter)23−1〜23−4、デジタル信号処理部24を備える。光コヒーレント受信部22は、内部にレーザモジュールを有しており、伝送路4から受信した光信号を、レーザモジュールからの局発光によりベースバンド信号に変換して電気信号として出力する。ADC23−1〜23−4は、アナログの電気信号をデジタルの電気信号に変換して出力する。
デジタル信号処理部24は、伝送路4において発生する波長分散、偏波変動、非線形光学効果による波形劣化を補償する。また、デジタル信号処理部24は、光送信機10b側のレーザと光受信機20側のレーザの周波数誤差と各々のレーザが有する線幅による位相雑音の補償を行って高速信号(XI,XQ,YI,YQ)を伝達関数推定部15と、受信データ復調部25とに出力する。受信データ復調部25は、デジタル信号処理部24が出力する高速信号(XI,XQ,YI,YQ)を判定して光送信機10bが送信したバイナリ情報を復調する。
伝達関数推定部15は、通信回線5を通じて受信する光送信機10bの送信信号生成部11が生成する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を参照信号として、デジタル信号処理部24が出力する高速信号(XI,XQ,YI,YQ)に基づいて伝達関数の算出を行う。また、伝達関数推定部15は、算出した伝達関数を通信回線5を通じて光送信機10bの伝達関数補償部12に送信する。
上記の第2実施形態の構成では、光送信機10bが出力した光信号が伝送路4によって伝送され、光受信機20が当該光信号を受信し、受信部21が受信した光信号から高速信号(XI,XQ,YI,YQ)を生成する。光受信機20が備える伝達関数推定部15は、送信信号生成部11が出力する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を通信回線5を通じて受信し、当該低速信号を参照信号とし、受信部21が出力する高速信号(XI,XQ,YI,YQ)に基づいて伝達関数の算出を行う。伝達関数推定部15は、算出した伝達関数を通信回線5を通じて光送信機10bの伝達関数補償部12に送信する。伝達関数補償部12は、受信した伝達関数に基づいて、送信信号生成部11が出力する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)に対して補償する演算を行う。これにより、光送信機10bの高速信号生成部13−1〜13−4及び光変調器14において生じる低速信号間や高速信号間の周波数特性差やアナログデバイスの不完全性を補償する伝達関数を算出することができ、算出した伝達関数による補償を行うことで信号品質の改善を行うことが可能となる。
(第3実施形態)
図7は、第3実施形態における光伝送システムの構成を示すブロック図である。第1実施形態の光送信機10,10a及び第2実施形態の光伝送システム1と同一の構成については同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。光伝送システム2は、光送信機10c、光受信機20c、光送信機10cと光受信機20cとに接続される伝送路4、及び光送信機10cと光受信機20cとに接続される通信回線5cを備える。光送信機10cは、送信信号生成部11、高速信号生成部13−1〜13−4、光変調器14を備え、第2実施形態の光送信機10bと異なり、伝達関数補償部12を備えない。
光受信機20cは、受信部21、高速信号分離部26、第1及び第2実施形態の光送信機10,10a,10bに備えられる伝達関数補償部12、信号合成部28−1〜28−4、受信データ復調部25、伝達関数推定部15を備える。伝達関数推定部15は、通信回線5cを通じて受信する光送信機10cの送信信号生成部11が生成する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を参照信号として、デジタル信号処理部24が出力する高速信号(XI,XQ,YI,YQ)に基づいて伝達関数の算出を行う。また、伝達関数推定部15は、算出した伝達関数を伝達関数補償部12に送信する。
高速信号分離部26は、送信信号生成部11の高速信号生成部用前置信号処理部113と同一の処理を行い、デジタル信号処理部24が出力する高速信号(XI,XQ,YI,YQ)から低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を生成する。
伝達関数補償部12は、生成された低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)に対して、伝達関数推定部15が算出した伝達関数に基づく補償する処理を行う。信号合成部28−1〜28−4の各々は、伝達関数補償部12によって補償の処理がされた低速信号(XI,XI)、低速信号(XQ,XQ)、低速信号(YI,YI)、及び低速信号(YQ,YQ)の各々に基づいて高速信号(XI,XQ,YI,YQ)を生成する。受信データ復調部25は、信号合成部28−1〜28−4が生成した高速信号(XI,XQ,YI,YQ)からバイナリ情報を復調する。なお、信号合成部28−1〜28−4は、高速信号生成部13−1〜13−4と同様にアナログ部品で構成してもよいし、同様の回路構成をデジタル的に再現して構成してもよい。
上記の第3実施形態の構成では、光送信機10cが出力した光信号が伝送路4によって伝送され、光受信機20cが当該光信号を受信し、受信部21が受信した光信号から高速信号(XI,XQ,YI,YQ)を生成する。光受信機20cが備える伝達関数推定部15は、送信信号生成部11が出力する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を通信回線5cを通じて受信し、当該低速信号を参照信号とし、受信部21が出力する高速信号(XI,XQ,YI,YQ)に基づいて伝達関数の算出を行う。伝達関数推定部15は、算出した伝達関数を伝達関数補償部12に出力する。高速信号分離部26は、デジタル信号処理部24が出力する高速信号(XI,XQ,YI,YQ)から低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を生成する。伝達関数補償部12は、当該伝達関数に基づいて、高速信号分離部26が出力する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)に対して補償を行う。これにより、光送信機10cの高速信号生成部13−1〜13−4及び光変調器14において生じる低速信号間や高速信号間の周波数特性差やアナログデバイスの不完全性を補償する伝達関数を算出することができ、算出した伝達関数による補償を行うことで信号品質の改善を行うことが可能となる。
なお、上記の第3実施形態において、高速信号分離部26は、デジタル信号処理部24が生成して出力する高速信号(XI,XQ,YI,YQ)に基づいて、低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を生成するようになっているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、伝達関数推定部15が生成する高速信号(XI,XQ,YI,YQ)に基づいて、低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を生成し、伝達関数補償部12が当該低速信号に対して補償を行うようにしてもよい。
なお、上記の第2、第3実施形態の構成において、伝達関数推定部15は、通信回線5,5cを通じて受信する送信信号生成部11が生成する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を参照信号としているが、本発明の構成は当該実施の形態に限られない。例えば、送信データ系列の一部を既知の信号とし、伝達関数推定部15において当該既知の信号を予め記憶させておき、当該既知の信号が送信される際に伝達関数の算出を行うことで、送信信号生成部11が出力する低速信号を用いることなく伝達関数の算出を行うことができる。また、伝達関数推定部15において、デジタル信号処理部24が出力する高速信号(XI,XQ,YI,YQ)から高速信号の受信シンボルを判定し、判定によって得られたシンボル系列から低速信号を生成し、生成した低速信号を参照信号としてもよい。このように、送信信号生成部11が出力する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を参照信号として用いない場合、送信信号生成部11の出力端と伝達関数推定部15とを接続する通信回線5,5cを備えなくてもよく、また、伝達関数推定部15に替えて、図5に示す伝達関数推定部15aが適用されることになる。
また、上記の第2、第3実施形態において、光送信機10b,10cの送信信号生成部11の波形整形部112において、伝送路4の波形歪を補償する前置分散補償や前置非線形光学効果補償を行う場合、送信信号生成部11が出力する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)に伝送路4において生じる波形歪が内在することになる。光受信機20,20cでは、デジタル信号処理部24において伝送路4において生じる波形歪を補償してしまうため、伝達関数推定部15が、伝送路4において生じる波形歪が内在した低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を用いて、伝達関数を算出しようとしても光送信機10b,10c内の伝達関数のみを推定することができない。
この場合、送信信号生成部11の波形整形部112において前置分散補償や前置非線形光学効果補償を行う信号を出力させるとともに、前置分散補償や前置非線形光学効果補償を行わない信号を出力させる。前置分散補償や前置非線形光学効果補償を行った信号に基づいて高速信号生成部用前置信号処理部113が低速信号を生成して光送信機10bの伝達関数補償部12、または、光送信機10cの高速信号生成部13−1〜13−4に出力する。一方、前置分散補償や前置非線形光学効果補償を行わない信号に基づいて高速信号生成部用前置信号処理部113が低速信号を生成し、生成した低速信号を、例えば、通信回線5,5cを通じて伝達関数推定部15に送信する。伝達関数推定部15は、受信した低速信号を伝達関数の算出の際の参照信号として用いることで、前置分散補償や前置非線形光学効果補償を行いつつ、光送信機10b,10c内の伝達関数のみを算出することが可能となる。
また、他の手法として、伝達関数推定部15に替えて、図8に示す伝達関数推定部15dを用いる手法がある。伝達関数推定部15dは、高速信号のレーンに対応する伝達関数推定部15d−1〜15d−4を備えている。伝達関数推定部15d−1〜15d−4は、同一の内部構成を有しており、図8では、一例として、伝達関数推定部15e−1の内部構成を示している。各々の伝達関数推定部15d−1〜15d−4は、各々が備える高速信号生成部用前置信号処理部151−1〜151−4の前段に波形整形部154−1〜154−4を備えている。当該波形整形部154−1〜154−4は、送信信号生成部11の波形整形部112と同一の波形整形を行う。波形整形部154−1〜154−4による波形整形後の信号に基づいて、高速信号生成部用前置信号処理部151−1〜151−4が低速信号を生成する。これにより、送信信号生成部11の波形整形部112において前置分散補償や前置非線形光学効果補償が行われていたとしても、伝達関数推定部15dにおいても、同様の補償処理を行うため、送信信号生成部11が生成する低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を用いて、光送信機10b,10c内の伝達関数のみを算出することが可能となる。
また、更に、他の手法として、伝達関数推定部15に替えて、図9に示す伝達関数推定部15eを用いる手法がある。伝達関数推定部15eは、高速信号のレーンに対応する伝達関数推定部15e−1〜15e−4を備えている。伝達関数推定部15e−1〜15e−4は、同一の内部構成を有しており、図9では、一例として、伝達関数推定部15e−1の内部構成について説明する。伝達関数推定部15e−1は、シンボル同期部155−1、波形整形部154−1、高速信号生成部用前置信号処理部151−1、伝達関数推定回路152e−1,153e−1を備える。波形整形部154−1については、前述した伝達関数推定部15dが備えるものと同一の構成であり、高速信号生成部用前置信号処理部151−1も伝達関数推定部15、15a、15dが備えるものと同一の構成である。
伝達関数推定部15eを適用する前提として、図6及び図7に示す通信回線5,5cのうち伝達関数推定部15と送信信号生成部11の出力端を接続する回線の一端が、送信信号生成部11の出力端に替えて、送信信号生成部11のビットマッピング部111の出力端に接続されているものとする。シンボル同期部155−1は、ビットマッピング部111から受信するシンボル情報を参照信号として、デジタル信号処理部24が出力する高速信号(XI)とシンボル同期を行う。シンボル同期部155−1は、デジタル信号処理部24が出力した高速信号(XI)と、シンボル同期を行った高速信号(sXI)とを波形整形部154−1に出力する。
波形整形部154−1は、高速信号(XI)と高速信号(sXI)に対して、送信信号生成部11の波形整形部112と同一の波形整形を行う。波形整形部154−1による波形整形後の信号に基づいて高速信号生成部用前置信号処理部151−1が4つの低速信号(XI,sXI,XI,sXI)を生成する。伝達関数推定回路152c−1,153c−1の各々は、低速信号(XI,sXI)と低速信号(XI,sXI)とに基づいて伝達関数の算出を行う。伝達関数推定部15e−2〜15e−4も同様に伝達関数の算出を行う。これにより、送信信号生成部11の波形整形部112において前置分散補償や前置非線形光学効果補償が行われていたとしても、これらの補償処理が施される前のビットマッピング部111が出力するシンボル情報を用いることで、送信信号生成部11の波形整形部112において前置分散補償や前置非線形光学効果補償を行いつつ、伝達関数推定部15eにおいて、光送信機10b,10c内の伝達関数のみを算出することが可能となる。
なお、上記の第2、第3実施形態において、デジタル信号処理部24が、波形等化前のデジタル信号を伝達関数推定部15に出力し、伝達関数推定部15において伝送路4において生じる波形歪を補償した後に伝達関数の算出を行うようにしてもよい。
また、上記の第2、第3実施形態において、伝送路4において、経路切り替え機を設置しても良い。
(実験結果)
図10に第2実施形態の光伝送システム1を用いた実験による効果を示す。変調方式として偏波多重16QAM(DP−16QAM)を用い、変調速度は96GBaudとした。伝送路4は、Back−to−Back条件として実験を行った。この場合、高速信号生成部13−1〜13−4において、低速信号が、96GSample/secのサンプリングレートでSub−DAC131−1〜131−4,132−1〜132−4に与えられる。アナログ多重器133−1〜133−4は、Sub−DAC131−1〜131−4,132−1〜132−4からの出力を合成して96GBaudの高速信号として出力する。
図10において、横軸は、光信号対雑音電力(OSNR: Optical Signal to Noise Ratio)であり、縦軸は、受信Q値である。図10において、実線は、96GBaud−DP−16QAMの理論値の線である。四角のプロットが伝達関数補償無しの実験結果で、丸のプロットが第2実施形態の光伝送システム1において伝達関数補償を行った際の実験結果である。伝達関数補償により、OSNR40dBの場合、受信Q値で約2.5dB改善し、受信Q値5dB付近においてOSNR耐力が約2dB改善していることが分かる。
また、上記の第1、第2、及び第3実施形態では、非特許文献3に示される例と同様に、2つのSub−DAC131−1,132−1と1つのアナログ多重器133−1により高速信号を生成しているが、本発明の実施の形態は、当該実施の形態に限られない。例えば、非特許文献4に示す例のように3つのDACと、1つのアナログ多重器によって高速信号を生成するようにしてもよいし、4つ以上のDACを用いるようにしてもよい。また、2つの低速信号から1つの高速信号を生成する構成と、3つ以上の低速信号から1つの高速信号を生成する構成とが混在していてもよい。
なお、上記の第1、第2、及び第3実施形態の構成では、偏波多重信号を対象としているが、単一偏波信号でもよい。また、上記の第1、第2、及び第3実施形態の構成では、IQ変調信号を対象としているが、強度変調信号でもよく、この場合、光変調器14は、前述した偏波多重型マッハツェンダ型ベクトル変調器ではなく、強度変調器タイプのものや、レーザモジュールに直接変調光源を用いるものが適用される。
また、上記の第1、第2、及び第3実施形態の構成では、ビットマッピング部111が割り当てるシンボル点として、QPSKや16QAMのシンボル点を適用しているが、これら以外の変調フォーマットを適用してもよい。
また、上記の第1、第2、及び第3実施形態において、周波数特性による波形歪が大きい際は、信号品質が劣化により、伝達関数推定部15,15a,15d,15eにおいて正確な推定ができない場合が考えられる。その場合、算出した伝達関数を伝達関数補償部12にフィードバックして、伝達関数の算出を繰り返していくことで、より高い精度での伝達関数による補償が可能となる。
また、上記の第1実施形態の光送信機10において、図4に示す伝達関数推定部15に替えて、図8や図9に示す伝達関数推定部15dや伝達関数推定部15eを適用するようにしてもよい。図9に示す伝達関数推定部15eを光送信機10に適用する場合、送信信号生成部11の出力端から低速信号(XI,XI,XQ,XQ,YI,YI,YQ,YQ)を受信する構成ではなく、送信信号生成部11のビットマッピング部111の出力端からシンボル情報を参照信号として受信することになる。
上述した第1、第2、及び第3実施形態における光送信機10,10a,10b,10c、光受信機20,20cをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
10…光送信機, 11…送信信号生成部, 12…伝達関数補償部, 13−1〜13−4…高速信号生成部, 14…光変調器, 15…伝達関数推定部, 20…光受信機, 21…受信部, 22…光コヒーレント受信部, 23−1〜23−4…ADC, 24…デジタル信号処理部, 25…受信データ復調部

Claims (8)

  1. 送信データ系列から複数の低速信号を生成する送信信号生成部と、
    前記複数の低速信号を、2つ以上の前記低速信号を含む組み合わせに分け、前記複数の低速信号をデジタルアナログ変換して前記組み合わせごとに合成することにより高速信号を生成する高速信号生成部と、
    生成される前記高速信号と、参照信号とに基づいて伝達関数を算出する伝達関数推定部と、
    前記送信信号生成部が生成する前記複数の低速信号を、前記伝達関数に基づいて補償して前記高速信号生成部に出力する伝達関数補償部と、
    を備える光送信機。
  2. 前記伝達関数推定部は、
    前記送信信号生成部が生成する複数の低速信号を前記参照信号として前記伝達関数を算出するか、または、予め既知信号として定められている前記送信データ系列の一部を前記参照信号として前記伝達関数を算出するか、または、前記高速信号の受信シンボルを判定して得られるシンボル系列から前記低速信号を生成し、生成した前記低速信号を前記参照信号として前記伝達関数を算出する、請求項1に記載の光送信機。
  3. 光送信機と、光受信機と、前記光送信機と前記光受信機とに接続される伝送路と、を備える光伝送システムであって、
    前記光送信機は、
    送信データ系列から複数の低速信号を生成する送信信号生成部と、
    前記複数の低速信号を、2つ以上の前記低速信号を含む組み合わせに分け、前記複数の低速信号をデジタルアナログ変換して前記組み合わせごとに合成することにより高速信号を生成する高速信号生成部と、
    前記高速信号を変調した光信号を前記伝送路に対して送信する光変調器と、を有し、
    前記光受信機は、
    前記伝送路から前記光信号を受信し、受信する前記光信号から得られる前記高速信号を出力する受信部と、
    前記受信部が出力する前記高速信号に基づいて、前記送信データ系列に含まれるバイナリ情報を復調する受信データ復調部と、
    を有し、
    前記光送信機、または、前記光受信機に備えられ、前記高速信号生成部が生成する前記高速信号、または、前記光受信機において生成される前記高速信号のいずれかの前記高速信号と、参照信号とに基づいて伝達関数を算出する伝達関数推定部と、
    前記光送信機、または、前記光受信機に備えられ、前記光送信機、または、前記光受信機において生成される前記複数の低速信号を、前記伝達関数に基づいて補償する伝達関数補償部と、
    を備える光伝送システム。
  4. 前記伝達関数推定部は、
    前記送信信号生成部が生成する前記複数の低速信号を前記参照信号として前記伝達関数を算出するか、または、予め既知信号として定められている前記送信データ系列の一部を前記参照信号として前記伝達関数を算出するか、または、前記高速信号の受信シンボルを判定し、判定によって得られるシンボル系列から前記低速信号を生成し、生成した前記低速信号を前記参照信号として前記伝達関数を算出する、請求項3に記載の光伝送システム。
  5. 前記伝達関数推定部は、
    前記送信信号生成部が、前記伝送路における波形歪を補償する波形整形を行っている場合、前記波形整形が行われていない前記複数の低速信号を前記参照信号として用いるか、または、前記高速信号に対して同一の前記波形整形を行ってから前記伝達関数の算出を行う、請求項3又は4に記載の光伝送システム。
  6. 複数の低速信号を、2つ以上の前記低速信号を含む組み合わせに分け、前記複数の低速信号をデジタルアナログ変換して前記組み合わせごとに合成することにより高速信号を生成する光送信機が送信する光信号を受信する光受信機であって、
    前記光信号を受信する受信部と、
    前記受信部が受信する前記光信号から得られる前記高速信号と、参照信号とに基づいて伝達関数を算出する伝達関数推定部と、
    前記受信部が受信する前記光信号から得られる前記複数の低速信号を、前記伝達関数に基づいて補償する伝達関数補償部と、
    前記伝達関数補償部が補償する前記複数の低速信号を合成して前記高速信号を生成する信号合成部と、
    生成される前記高速信号に基づいて、送信データ系列に含まれるバイナリ情報を復調する受信データ復調部と、
    を備える光受信機。
  7. 前記伝達関数推定部は、
    前記光送信機から前記複数の低速信号を受信し、受信した前記複数の低速信号を前記参照信号として前記伝達関数を算出するか、または、予め既知信号として定められている前記送信データ系列の一部を前記参照信号として前記伝達関数を算出するか、または、受信した前記光信号から得られる前記高速信号の受信シンボルを判定し、判定によって得られるシンボル系列から前記低速信号を生成し、生成した前記低速信号を前記参照信号として前記伝達関数を算出する、請求項6に記載の光受信機。
  8. 前記受信部が受信する前記光信号から得られる前記高速信号を分離して前記複数の低速信号を生成する高速信号分離部を備えており、
    前記伝達関数補償部は、
    前記高速信号分離部が生成する前記複数の低速信号を、前記伝達関数に基づいて補償する、請求項6又は7に記載の光受信機。
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