JP6040288B1 - 光データ伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】送信側において、受信側で受信される信号の波形歪を相殺可能な予等化を適正に行う。【解決手段】光データ伝送システムは、光ファイバの両端に光トランシーバを備える。各光トランシーバは光受信装置及び光送信装置を有する。光受信装置は、光信号を受信後に復調された主信号の波形歪を測定し、波形歪情報を推定する推定部65と、他方側の光トランシーバにおいて上記推定と同様に推定された波形歪情報を、当該他方側からの光信号の受信後に復号する復号部63とを備える。光送信装置は、推定部65で推定された波形歪情報と、他方側へ送信する主信号とを多重化する多重部42と、復号部63で復号された波形歪情報で示される波形歪を打ち消すように、多重化された主信号の予等化を行う予等化部44と、予等化された主信号及び前記推定された波形歪情報を含む多重化信号で偏波を変調して光信号に変換するE/O変換部とを備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、一方側の光トランシーバにおいて信号の波形歪を抑制する予等化を行い、この予等化された信号を光伝送路を介して他方側の光トランシーバへ光伝送する光データ伝送システムに関する。
現在、デジタルコヒーレント方式を適用した高速長距離通信において、チャネル容量100Gbit/sの伝送容量が実現されている。100Gbit/sの光トランスポート技術は、偏波多重QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式を採用しており、32GBaud程度のボーレートで動作させている。偏波多重QPSKは、情報シンボル当たり4bitの情報を送受信することができ、ボーレート32GBaudでは、凡そ127Gbit/sの通信容量を確保している。この内、100Gbit/sを情報ペイロードに、28Gbit/sを前方誤り訂正等の冗長ビットに割り当てることで、信頼性の高い情報伝送を実現している。
このような伝送技術により、インターネット網を支える基幹ネットワークの大幅な大容量化が実現されると同時に、ビット当たりの伝送単価が劇的に低下している。しかし、コアネットワークに流入する伝送容量は年々増大しており、このことから、コアネットワークのチャネル容量を将来的に更に増大する必要がある。
光伝送容量を増大するため、今後は多値化や高ボーレート化といった技術的アップグレードが行われる可能性が高い。多値化とは、光信号の位相だけでなく、振幅も利用して情報伝送を行う方式である。
つまり、現状の100Gbit/sチャネルでは、光の位相を4つに区切り、情報ビットと光信号の位相を対応させることで情報伝送を行うQPSK方式が主に用いられている。これに対して、光の位相だけでなく振幅にも情報を載せる多値化を行って伝送容量を向上させる方式により、光伝送容量を増大させることが可能となる。
例えば、光の位相を4つに区切ると共に、4段階の振幅で変調する16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)方式が、次世代光トランスポートネットワークでの変調方式の候補の一つとなっている。一方、高ボーレート化とは、情報シンボルの送受信レートを単純に向上させることである。現状は32GBaud程度であるが、これを64GBaudに向上させることで、伝送容量を倍増させることが可能となる。
しかしながら、多値化や高ボーレート化を実施することにより、送受信装置を構成するアナログ電子回路に対する要求はよりシビアなものになる。多値化を行うためには、アナログ電子回路の特性が線形である必要がある。このことは、とりわけ光変調器や変調器ドライバには厳しい要求となる。QPSKまでの変調であれば、アナログ電子回路は2値信号を扱うのみでよい。このため、アナログ電子回路の特性は非線形でも問題なく、むしろ非線形なリミッティング動作により、特性が改善する場合すらあった。
しかし、16QAMのような多値信号を用いる場合には、アナログ電子回路の伝達関数は線形であることが必要となる。また、高ボーレート化は、信号の広帯域化をもたらすため、アナログ電子回路もそれに合わせて広帯域化しなければ、アナログ電子回路の帯域がシステム性能上の制約となる。
つまり、多値化や高ボーレート化のためにアナログ電子回路の性能を向上させる必要があるが、一方で、デジタル信号処理によりアナログ電子回路の不完全性を補うアプローチも考えられる。例えば、多値信号の利用の際に問題となるアナログ電子回路の非線形性は、送信側DSP(Digital Signal Processor)にリニアライザを用意し、アナログ電子回路の非線形性を補償するような非線形伝達関数を信号に作用させることで非線形性の影響を軽減できる。
また、高ボーレート化の際に顕在化するであろうアナログ電子回路の周波数帯域不足は、ある程度、送信側でのプリエンファシスで補うことができる。プリエンファシスとは、予等化のことであり、伝送路固有の高周波数における減衰特性に応じて伝送信号の高域側を増幅して送信側から送出し、受信側で受ける信号の周波数特性を改善する変調技術である。
これらデジタル信号処理による補償・軽減のアプローチは、その補償・軽減を送信側DSPで行うことが効果的である。何故なら、帯域補償を受信側で行えば、ノイズエンハンスの問題によって効果が限定され、また非線形性補償を受信側で行うと、ノイズプロファイルを変化させてしまうため、軟判定誤り訂正符号の復号に悪影響を与えるからである。
このため、従来技術では送信側DSPで予等化を行ってきた。この予等化を用いた通信技術として非特許文献1に記載の技術がある。この技術では、アナログ電子回路の非線形性や周波数特性に起因する受信信号の波形歪を、送信側で計算し、この計算された波形歪の逆の歪を送信信号の波形に与えて伝送し、受信時に信号の波形歪がキャンセル(相殺)されるようにしている。
杉原隆嗣「高速光通信における予等化技術の現状と展望」信学技報IEICE Technical Report OCS2011-41 (2011-7) pp.83-88.
しかしながら、アナログ電子回路の非線形性や周波数特性に起因する波形歪は、受信側であれば受信信号又はトレーニング信号を用いて計測することが可能であるが、送信側では計測することが基本的にできない。このため、非特許文献1のように計算により波形歪を求めても実際とは誤差があるので、送信側で適正な予等化ができないという問題があった。
また、予め受信側で信号の波形歪を計測しておき、この波形歪を送信側で用いて予等化を行うことも可能であるが、この場合、環境変化等によりアナログ電子回路の非線形性や周波数特性が変動すると、予め求めた波形歪と誤差が生じるので、送信側で適正な予等化ができなくなるという問題が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、送信側において、受信側で受信される信号の波形歪を相殺可能な予等化を適正に行うことができる光データ伝送システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、伝送データとしての主信号で偏波を変調した光信号を光伝送路へ送信する光送信装置と、当該送信された光信号を受信して前記主信号を復調する光受信装置とを備える光トランシーバを、光伝送路の両端に備えて光伝送を行う光データ伝送システムであって、前記光受信装置は、一方側の光トランシーバで光信号を受信後に前記復調された主信号の波形歪を測定し、当該波形歪に係る波形歪情報を推定する推定部と、他方側の光トランシーバにおいて前記推定と同様に推定された波形歪情報を、当該他方側の光トランシーバからの光信号の受信後に復号する復号部と、を備え、前記推定部は、前記復調された主信号の非線形歪を測定し、当該測定された非線形歪から、前記波形歪情報としての非線形伝達関数を推定すると共に、他方側の光トランシーバから受信した主信号に多重化されたトレーニング信号系列の特定周波数帯域のエネルギーを測定し、当該測定された特定周波数帯域のエネルギー量に対応する線形伝達関数を推定し、前記復号部は、前記他方側の光トランシーバにおいて前記推定部で推定された前記線形伝達関数及び前記非線形伝達関数を、当該他方側の光トランシーバからの光信号の受信後に復号し、前記光送信装置は、前記推定部で推定された前記線形伝達関数及び前記非線形伝達関数をコード化して制御信号を生成する生成部と、前記主信号に、特定周波数帯域にエネルギーが集中した既知のトレーニング信号系列を多重化する系列多重部と、前記推定部で推定された波形歪情報と、前記他方側の光トランシーバへ送信する主信号とを多重化する多重部と、前記復号部で復号された波形歪情報で示される波形歪を打ち消すように、前記多重化された主信号の予等化を行う予等化部と、前記予等化された主信号及び前記推定された波形歪情報を含む多重化信号で偏波を変調して光信号に変換する変換部と、を備え、前記生成部は、前記推定部で推定された前記線形伝達関数をコード化して制御信号を生成し、前記多重部は、前記生成された制御信号と、前記他方側の光トランシーバへ送信する前記系列多重部でトレーニング信号系列が多重された主信号とを多重化し、前記予等化部は、前記復号部で復号された線形伝達関数及び非線形伝達関数を用いて、他方側の光トランシーバで受信される光信号の波形歪を打ち消すように、前記多重化された主信号の予等化を行うことを特徴とする光データ伝送システムである。
この構成によれば、一方側の光トランシーバ(一方側ともいう)が光伝送路を介して他方側の光トランシーバ(他方側ともいう)に光信号を送信する際に、一方側から光送信する多重化信号に含まれる主信号に対して、他方側から受信した波形歪情報で示される波形歪を打ち消すように、これから送信する多重化信号中の主信号の予等化を行う。上記の波形歪情報は、一方側が送信した光信号を他方側が受信して推定した波形歪情報なので、一方側のアナログ電子回路の非線形性や周波数特性に起因する信号の波形歪を示している。
このことから、上述したように一方側において、他方側から受信した波形歪情報で、他方側へ送信する主信号に対して予等化を行えば、次のような作用効果が得られる。即ち、一方側から送信された光信号が他方側で受信された際に、光信号には本来発生する波形歪が打ち消されるように予等化処理が施されているので、他方側で受信された光信号において波形歪を低減又は無くすことができる。このように、本発明によれば、送信側(一方側の光トランシーバ)において、受信側(他方側の光トランシーバ)で受信される信号の波形歪を相殺可能な予等化を適正に行うことができる。また、予等化を行う波形歪情報として、他方側からの光信号を復調した主信号の線形歪及び非線形歪を測定し推定した線形伝達関数及び非線形伝達関数を用いるようにした。これらの伝達関数は、一方側から光信号を光伝送路を介して他方側へ送信した際に、他方側へどのように伝達されるかの信号状態を関数で表している。このため、それらの伝達関数を予等化に用いれば、一方側から他方側へ送信する主信号の予等化を、より精度良く行うことができる。更に、トレーニング信号系列の特定周波数のエネルギーを測定すると、エネルギーが低下していれば、その周波数の信号波形が歪んでいることが分かる。この歪んだ信号は、他方側から送信されてきたものなので、他方側のアナログ電子回路の非線形性や周波数特性に起因する波形歪が生じたものである。そこで、上記の低下したエネルギー量に対応付けられた線形伝達関数を他方側へ送信し、他方側の予等化部で、その線形伝達関数を前述したように用いて予等化を行う。この予等化により、他方側から主信号を光信号として送信し、一方側で受信すれば、受信された主信号には線形歪成分が低減又は無い状態となる。
請求項に係る発明は、前記光受信装置において、前記推定部は、仮判定処理により他方側の光トランシーバから受信した主信号を既知の基準主信号と比較して波形歪を求め、この波形歪の線形歪成分が最小となるように、適応等化アルゴリズムにより前記線形伝達関数に対応するタップ係数ベクトルを推定し、前記復号部は、前記他方側の光トランシーバにおいて前記推定と同様に推定された前記タップ係数ベクトルを、当該他方側の光トランシーバからの光信号の受信後に復号し、前記光送信装置において、前記生成部は、前記推定されたタップ係数ベクトルをコード化して制御信号を生成し、前記多重部は、前記生成された制御信号と、前記他方側の光トランシーバへ送信する主信号とを多重化し、前記予等化部は、FIRフィルタを備え、前記多重化された主信号の予等化を行うように、当該FIRフィルタの重み付け係数として前記復号部で復号されたタップ係数ベクトルを用いることを特徴とする請求項に記載の光データ伝送システムである。
この構成によれば、次のような作用効果を得ることができる。例えば、受信された主信号系列において、現信号よりも1つ前の信号(シンボル)が現信号に混ざって波形歪が生じているとする。この場合に、FIRフィルタにおいて、1つ前の信号を、線形伝達関数に対応する重み付け係数としてのタップ係数ベクトルでマイナスとし、これを現信号に加算すれば、上記の混ざりを無くして波形歪の線形歪成分を相殺できる。このように、FIRフィルタのタップ係数ベクトルを推定して重み付けを行えば、他方側へ送信する主信号の線形歪を打ち消すように、主信号の予等化を行うことができる。
請求項に係る発明は、前記光受信装置において、前記推定部は、他方側の光トランシーバから受信した主信号と既知の基準主信号との差分を取って波形歪を求め、この波形歪の非線形歪成分が最小となるように、適応等化アルゴリズムにより前記非線形伝達関数に対応するタップ係数ベクトルを推定し、前記復号部は、前記他方側の光トランシーバにおいて前記推定と同様に推定された前記タップ係数ベクトルを、当該他方側の光トランシーバからの光信号の受信後に復号し、前記光送信装置において、前記生成部は、前記推定されたタップ係数ベクトルをコード化して制御信号を生成し、前記多重部は、前記生成された制御信号と、前記他方側の光トランシーバへ送信する主信号とを多重化し、前記予等化部は、非線形FIRフィルタを備え、前記多重化された主信号の予等化を行うように、当該非線形FIRフィルタの重み付け係数として前記復号部で復号されたタップ係数ベクトルを用いることを特徴とする請求項に記載の光データ伝送システムである。
この構成によれば、次のような作用効果を得ることができる。例えば、受信された主信号系列において、現信号よりも1つ前の信号(シンボル)が現信号に混ざって波形歪が生じている場合に、非線形FIRフィルタにおいて、1つ前の信号を重み付け係数としての、非線形伝達関数に対応するタップ係数ベクトルでマイナスとする。これを現信号に加算すれば、その混ざりを無くして波形歪の非線形歪成分を相殺できる。このように、非線形FIRフィルタのタップ係数ベクトルを推定して重み付けを行えば、他方側へ送信する主信号の非線形歪を打ち消すように、主信号の予等化を行うことができる。
請求項に係る発明は、前記光受信装置において、前記推定部は、仮判定処理により他方側の光トランシーバから受信した主信号のシンボルの分布が偏ったエラーベクトル群の平均値を算出し、当該算出された平均値に対応する前記非線形伝達関数を推定し、前記復号部は、前記他方側の光トランシーバにおいて前記推定と同様に推定された非線形伝達関数を、当該他方側の光トランシーバからの光信号の受信後に復号し、前記光送信装置において、前記生成部は、前記推定された非線形伝達関数をコード化して制御信号を生成し、前記多重部は、前記生成された制御信号と、前記他方側の光トランシーバへ送信する主信号とを多重化し、前記予等化部は、前記復号部で復号された非線形伝達関数を用いて、前記他方側の光トランシーバで受信される光信号の波形歪を打ち消すように、前記多重化された主信号の予等化を行うことを特徴とする請求項に記載の光データ伝送システムである。
この構成によれば、予等化が、波形歪が生じていることを示すエラーベクトル群の平均値(非線形伝達関数)で行なわれるが、言い換えれば、エラーベクトル群の平均値を打ち消す逆ベクトルを発生し、この逆ベクトルで他方側へ送信する主信号に対して予等化が行なわれている。このように、一方側が、他方側から受信した主信号から、波形歪を示すエラーベクトル群の平均値に対応する非線形伝達関数を復号する。この復号された非線形伝達関数は、一方側のアナログ電子回路の非線形性に起因する非線形歪に対応している。従って、一方側において、その復号された非線形伝達関数で、他方側へ光送信する主信号に対して予等化を行えば、他方側で受信された主信号には非線形歪成分が低減又は無い状態となる。
本発明によれば、送信側において、受信側で受信される信号の波形歪を相殺可能な予等化を適正に行うことができる光データ伝送システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る光データ伝送システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態の光データ伝送システムの光トランシーバの構成を示すブロック図である。 本実施形態の光データ伝送システムの具体構成例を示す回路図である。 本実施形態の光データ伝送システムの具体構成における光変調器の接続構成を示す回路図である。 FIRフィルタの構成を示すブロック図である。 非線形FIRフィルタの構成を示すブロック図である。 本実施形態の変形例3の光トランシーバの構成を示すブロック図である。 (a)2つ以上の特定周波数に電力が集中することを示す周波数スペクトル図、(b)IQ平面上のBPSK信号−S,Sを示す図である。 IQ平面上のエラーベクトル及びエラーベクトルの分布の偏りを示す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<実施形態の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る光データ伝送システムの構成を示すブロック図である。
図1に示す光データ伝送システム10は、並列に布設された光伝送路としての2本の光ファイバ11,12と、光ファイバ11,12の両端に接続された光トランシーバ14,15とを備えて構成されている。光ファイバ11,12の途中には、必要に応じて光増幅器17,18が介挿されるようになっている。例えば、光ファイバ11,12の長さが概ね100kmを超える場合には、光ファイバ11,12の途中に光増幅器17,18が接続されて、光信号の増幅を行う。
光トランシーバ14,15は、光送信装置20及び光受信装置30を備える。光トランシーバ14の光送信装置20と、光トランシーバ15の光受信装置30とが1本の光ファイバ11で接続され、光トランシーバ15の光送信装置20と、光トランシーバ14の光受信装置30とが1本の光ファイバ12で接続されている。
本実施形態の特徴は、まず、一方側の光トランシーバ14の光受信装置30で受信された信号の波形歪を測定して波形歪情報を推定する。その測定された波形歪は、他方側の光トランシーバ15のアナログ電子回路の非線形性や周波数特性に起因する波形歪である。次に、一方側の光トランシーバ14の光送信装置20において、その推定された波形歪情報を制御信号として主信号に多重化し、この多重化された信号を光ファイバ11へ送信する。
その光ファイバ11を経由して送信されてきた信号を、他方側の光トランシーバ15の光受信装置30で受信して制御信号を分離し、他方側の光トランシーバ15の光送信装置20において、その分離された制御信号に示される波形歪情報で主信号の予等化を行う。つまり、波形歪情報による波形歪を打ち消す波形歪(例えば、逆の波形歪)で送信信号の予等化を行うようにした。
その予等化は、一方側の光トランシーバ14においても同様に行なわれる。また、波形歪の推定も他方側の光トランシーバ15において同様に行なわれる。
但し、主信号は、伝送データ系列(送信情報)を含むデジタル信号である。また、波形歪情報は、後述する線形伝達関数と非線形伝達関数を含む。また、一方側の光トランシーバ14は一方側、他方側の光トランシーバ15は他方側とも称す。
光送信装置20は、主信号を、平行又は直交するX偏波とY偏波とを利用して光ファイバ11,12を介して並列伝送する機能を有し、送信信号処理部40と、E/O(電気/光)変換部50とを備えて構成されている。なお、請求項記載の変換部は、E/O変換部50で構成される。
光受信装置30は、光ファイバ11,12から受信した信号を復調する機能を有し、受信信号処理部60と、O/E(光/電気)変換部70とを備えて構成されている。
また、光トランシーバ14,15の各々において、受信信号処理部60と送信信号処理部40は、データの入出力処理を行うデジタルIF(インタフェース)80で接続されている。デジタルIF80には、例えば、シリアル通信を行うためのシリアルバスであるIC(Inter-Integrated Circuit)が用いられる。
送信信号処理部40は、図2に示すように、入力IF41と、制御信号多重部42と、制御信号生成部43と、送信側予等化部44と、出力IF45とを備えて構成されている。なお、制御信号多重部42を多重部42、制御信号生成部43を生成部43、送信側予等化部44を予等化部44とも称す。なお、入力IF41及び出力IF45は、信号又はデータの入出力処理を行う。
受信信号処理部60は、入力IF61と、制御信号分離部62と、制御信号復号部63と、受信側等化部64と、線形・非線形伝達関数推定部65と、出力IF66とを備えて構成されている。なお、制御信号分離部62は分離部62、制御信号復号部63は復号部63、受信側等化部64は等化部64、線形・非線形伝達関数推定部65は推定部65とも称す。また、線形・非線形伝達関数推定部65は、線形伝達関数推定部と、非線形伝達関数推定部とに分けて設けてもよい。入力IF61及び出力IF66は、信号又はデータの入出力処理を行う。
受信信号処理部60において、分離部62は、他方側の光トランシーバ15(図1)から送信されて一方側で受信された光信号が、O/E変換部70で光電気変換された電気信号である主信号を、制御信号と主信号とに分離し、制御信号を復号部63へ出力すると共に、主信号を等化部64及び推定部65へ出力する。
等化部64は、主信号の等化処理を行って送信側の送信情報を復元し、これを出力IF66を介して出力する。
推定部65は、主信号から後述のように他方側の波形歪情報としての線形伝達関数と非線形伝達関数を推定(第1推定)する。主信号には、他方側の光トランシーバ15のアナログ電子回路の非線形性や周波数特性に起因する波形歪が含まれており、この波形歪は、線形歪と非線形歪とから成る。そこで、推定部65は、受信信号の線形歪を測定し、この測定された線形歪データから、信号波形に線形歪を与えた線形伝達関数を推定(第1推定)すると共に、受信信号の非線形歪を測定し、この測定された非線形歪データから、非線形歪を与えた非線形伝達関数を推定(第1推定)する。この推定された他方側の線形伝達関数と非線形伝達関数は、生成部43へ出力される。
復号部63は、分離部62で分離された他方側から送信されてきた制御信号を復号して、一方側の光トランシーバ14の線形伝達関数と非線形伝達関数を取得し、これら伝達関数を予等化部44へ出力する。これら伝達関数は、一方側から他方側へ光信号を送信した際に他方側の光トランシーバ15がその主信号を受信し、この主信号に含まれる波形歪から、他方側の推定部65が上述同様に推定(第1推定)した一方側の線形伝達関数と非線形伝達関数である。つまり、これら伝達関数は、一方側の光トランシーバ15のアナログ電子回路の非線形性や周波数特性に起因する波形歪に係るものである。
送信信号処理部40において、生成部43は、推定部65で推定された他方側の線形伝達関数及び非線形伝達関数をコード化して制御信号を生成し、制御信号を多重部42へ出力する。その制御信号は、一方側から他方側の光トランシーバ15に通知され、他方側の光送信装置20(図1)での予等化処理に用いられる。
多重部42は、生成部43で生成された制御信号と、入力IF41から入力された主信号とを多重化し、この多重化信号を予等化部44へ出力する。
予等化部44は、多重部42からの多重化信号を出力IF45を介してE/O変換部50へ出力すると共に、復号部63で復号された一方側の線形伝達関数と非線形伝達関数を用いて後述の予等化の処理を行う。即ち、予等化部44は、一方側の光トランシーバ14から送信する多重化信号に含まれる主信号に対して、一方側の線形伝達関数で線形予等化を行うと共に、一方側の非線形伝達関数で非線形予等化を行う。これら予等化は、一方側の光トランシーバ14から他方側の光トランシーバ15へ届いた光信号(主信号)の波形歪を打ち消すように、送信対象の主信号の振幅と位相を制御して行なわれる。言い換えれば、予等化は、一方側の光トランシーバ14から他方側の光トランシーバ15へ届いた光信号の波形歪を打ち消す波形歪(例えば、逆の波形歪)で主信号に対して行なわれる。
つまり、予等化部44によって主信号には、他方側の光トランシーバ15で受信された際に、本来発生する波形歪が打ち消されるように予等化処理が施されているので、他方側で受信された光信号では波形歪が低減又は無い状態となる。
<光トランシーバの具体構成及び動作>
上述した予等化処理を行う光トランシーバ14,15を、デバイスにより具体的に構成した例を図3に示す。なお、光トランシーバ14を第1光トランシーバ14、光トランシーバ15を第2光トランシーバ15とも称す。
図3の光送信装置20に示すように、送信信号処理部40は、DSP(Digital Signal Processor)40aにより構成され、E/O変換部50は、DAC(Digital to Analog Converter)47a〜47dと、偏波多重QPSK変調器モジュール50a(モジュール50aともいう)と、送信用LD(Laser Diode)50bとを備えて構成されている。
モジュール50aは、光変調器52x,52yと、ドライバ53a〜53dと、偏波合成器54とを備えて構成されている。
光変調器52x,52yは、図4に光変調器52xを代表して示すように、LiNbO3(ニオブ酸リチウム)等の光学材料基板Kの上に光導波路55が形成され、1本の光導波路55を2分岐した分岐光導波路55a,55bの上に電極Ea,Ebが載置固定されている。更に、分岐光導波路55a,55bが、光送信信号の出力側で1本の光導波路55に結合されて光変調器52x,52yが構成されている。
図4に示すように、DSP40aで構成される予等化部44(図2参照)は、送信側予等化部44cと、送信側予等化部44sとから構成されている。予等化部44cは、X偏波におけるcos成分(直交位相成分)を与えるためのデジタル予等化信号を出力する。予等化部44sは、sin成分(同相位相成分)を与えるためのデジタル予等化信号を出力する。
予等化部44cの出力側は、出力IF45c、DAC47a及びドライバ53aを介して、分岐光導波路55a上の電極Eaに接続されている。
予等化部44sの出力側は、出力IF45s、DAC47b及びドライバ53bを介して、分岐光導波路55b上の電極Ebに接続されている。
光変調器52xの入力側の光導波路55には、送信用LD50b(図3)のレーザ光出力側が接続されている。出力側の光導波路55には、偏波合成器54(図3)が接続されている。偏波合成器54の出力側は光ファイバ11(図3)に接続されている。
このX偏波の光変調器52xと同様に、Y偏波の光変調器52yも構成されている。
次に、図3に戻って、光トランシーバ15の光受信装置30に示すように、O/E変換部70は、光受信フロントエンドモジュール70a(モジュール70aともいう)及び局部発振LD(Laser Diode)70bを備えて構成され、受信信号処理部60は、DSP60aにより構成されている。
モジュール70aは、偏波分離器71と、90度ハイブリッドPD(Photo Diode)72x,72yと、ADC(Analog to Digital Converter)73a〜73dとを備えて構成されている。
偏波分離器71の入力側は、光ファイバ11に接続されている。偏波分離器71のX偏波側とY偏波側に分岐した出力側は、X偏波の出力側が局部発振LD70bのレーザ光出力側と一対に、90度ハイブリッドPD72xの入力側に接続され、Y偏波の出力側が局部発振LD70bのレーザ光出力側と一対に、90度ハイブリッドPD72yの入力側に接続されている。
90度ハイブリッドPD72x,72yの出力側は、ADC73a〜73dを介してDSP60aに接続されている。
このような構成の光送信装置20及び光受信装置30を備える光トランシーバ14,15の動作を説明する。
第1光トランシーバ14の光送信装置20において、DSP40aでは前述の送信信号処理部40での処理と同様な処理が行なわれる。即ち、DSP40aの処理によりデジタル主信号とデジタルの制御信号との多重化信号中の主信号が予等化され、この予等化後のデジタルの多重化信号がDAC47a〜47dでアナログ信号に変換される。この変換されたアナログの多重化信号は、ドライバ53a〜53dで増幅された後、光変調器52x,52yの電極Ea,Ebに印加される。
X偏波側の光変調器52xの各光導波路55には、送信用LD50bのレーザ光が入射されているので、このレーザ光が、電極Ea,Ebに印加された多重化信号に応じて振幅及び位相が変調されたX偏波の光信号(変調光ともいう)となる。X偏波の変調光は各々が、cos成分及びsin成分を有する。
Y偏波側も同様に変調される。また、X偏波とY偏波とは、平行又は直交状態となる。
上記の変調では、多重化信号中の主信号が予等化されているので、X偏波とY偏波の変調光における主信号成分が予等化された状態となっている。X偏波とY偏波の変調された光信号は、偏波合成器54で偏波合成され、光ファイバ11へ送信される。
光ファイバ11を伝送した光信号は、第2光トランシーバ15の光受信装置30で受信され、偏波分離器71により、その受信した光信号に対して光領域で偏波分離が行なわれ、2つの直交する偏波(X偏波、Y偏波)に分離されて各90度ハイブリッドPD72x,72yへ入射される。この際、90度ハイブリッドPD72x,72yには、局部発振LD70bからのレーザ光も入射されている。
90度ハイブリッドPD72x,72yは、光電気変換を行うものであり、局部発振LD70bからのレーザ光を用いてコヒーレント受信したX偏波及びY偏波の信号光の、光電界を直交する成分に分離し、アナログの電気信号に変換する。この変換されたX偏波のcos成分とsin成分の信号は、ADC73a,73bでデジタル信号に変換され、Y偏波のcos成分とsin成分の信号は、ADC73c,73dでデジタル信号に変換されてDSP60aに入力される。
DSP60aは、入力されるデジタル信号から、前述した受信信号処理部60と同様の処理を行い、第1光トランシーバ14側(第1側)の線形伝達関数と非線形伝達関数を推定すると共に、第1光トランシーバ14が送信した制御信号を復号して、第2光トランシーバ15側(第2側)の線形伝達関数と非線形伝達関数を求める。第1側の線形伝達関数及び非線形伝達関数と、第2側の線形伝達関数及び非線形伝達関数とは、第2側の光送信装置20へ出力される。
第2側の光送信装置20では、図示せぬDSPにより構成される送信信号処理部40が前述と同様に、第1側の線形伝達関数及び非線形伝達関数から第1側の制御信号を生成し、この制御信号を主信号に多重化する。また、第2側の線形伝達関数及び非線形伝達関数により第2側から第1側へ送信する主信号に対して前述した予等化処理を行う。この光信号として送信される主信号には、第1光トランシーバ14で受信された際に、本来発生する波形歪が打ち消されるように予等化処理が施されているので、第1光トランシーバ14で受信された光信号では波形歪が低減又は無い状態となる。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の光データ伝送システム10は、伝送データとしての主信号で偏波を変調した光信号を光ファイバ11又は12へ送信する光送信装置20と、当該送信された光信号を受信して主信号を復調する光受信装置30とを備える光トランシーバを、光ファイバ11,12の両端に備えて光伝送を行うシステムである。
本実施形態の特徴は、光受信装置30を、一方側の光トランシーバ14で光信号を受信後に復調された主信号の波形歪を測定し、この波形歪に係る波形歪情報を推定する推定部65と、他方側の光トランシーバ15において上記推定と同様に推定された波形歪情報を、当該他方側の光トランシーバ15からの光信号の受信後に復号する復号部63とを備える構成とした。
また、光送信装置20を、推定部65で推定された波形歪情報と、他方側の光トランシーバ15へ送信する主信号とを多重化する多重部42と、復号部63で復号された波形歪情報で示される波形歪を打ち消すように、多重化された主信号の予等化を行う予等化部44と、予等化された主信号及び前記推定された波形歪情報を含む多重化信号で偏波を変調して光信号に変換するE/O変換部50とを備える構成とした。
この構成によれば、一方側の光トランシーバ14(一方側ともいう)が光ファイバ11を介して他方側の光トランシーバ15(他方側ともいう)に光信号を送信する際に、一方側から光送信する多重化信号に含まれる主信号に対して、他方側から光ファイバ12を介して受信した波形歪情報で示される波形歪を打ち消すように、これから送信される多重化信号中の主信号の予等化を行う。上記の波形歪情報は、一方側が送信した光信号を他方側が受信して推定した波形歪情報なので、一方側のアナログ電子回路の非線形性や周波数特性に起因する信号の波形歪を示している。
このことから、上述したように一方側において、他方側へ送信する主信号に対して予等化を行えば次のような作用効果が得られる。即ち、一方側から送信された光信号が他方側で受信された際に、光信号には本来発生する波形歪が打ち消されるように予等化処理が施されているので、他方側で受信された光信号において波形歪を低減又は無くすことができる。このように、本発明によれば、送信側(一方側の光トランシーバ14)において、受信側(他方側の光トランシーバ15)で受信される信号の波形歪を相殺可能な予等化を適正に行うことができる。
また、推定部65は、一方側で光信号を受信後に復調された主信号の線形歪及び非線形歪を測定し、この測定された線形歪及び非線形歪から、上記の波形歪情報としての線形伝達関数及び非線形伝達関数を推定(第1推定)する。復号部63は、他方側の光トランシーバ15において上記推定(第1推定)と同様に推定された波形歪情報としての線形伝達関数及び非線形伝達関数を、当該他方側の光トランシーバからの光信号の受信後に復号する。
更に、光送信装置20は、推定部65で第1推定された線形伝達関数及び非線形伝達関数をコード化して制御信号を生成する生成部43を備える。
多重部42は、その生成された制御信号と、他方側の光トランシーバ15へ送信する主信号とを多重化し、予等化部44は、復号部63で復号された線形伝達関数及び非線形伝達関数を用いて、他方側の光トランシーバ15で受信される光信号の波形歪を打ち消すように、多重化された主信号の予等化を行うようにした。
このように、予等化を行う波形歪情報として、他方側からの光信号を復調した主信号の線形歪及び非線形歪を測定し推定した線形伝達関数及び非線形伝達関数を用いるようにした。これらの伝達関数は、一方側から光信号を光ファイバを介して他方側へ送信した際に、他方側へどのように伝達されるかの信号状態を関数で表している。このため、それらの伝達関数を予等化に用いれば、一方側から他方側へ送信する主信号の予等化を、より精度良く行うことができる。
<実施形態の変形例1>
次に、本実施形態の変形例1について説明する。但し、変形例1では、推定部65は前述した実施形態のように、線形歪の測定は行なわない。これは後述の変形例2〜4においても同様である。
変形例1の特徴は、まず、図2に示す予等化部44を、図5に示すFIR(Finite Impulse Response:有限インパルス応答)フィルタ90を備えて構成した。
更に、図2に示す推定部65は、仮判定処理により他方側の光トランシーバ15(図1)から受信した主信号を、図示せぬ記憶部に記憶された基準主信号と比較して波形歪を求める。更に、推定部65は、適応等化アルゴリズムとしての判定指向LMS(Least Mean Square)アルゴリズムによって、その求めた波形歪の線形歪成分が最小となるように、FIRフィルタ90で用いられるタップ係数ベクトル(タップ係数ともいう)を推定(第2推定)する。このタップ係数は、前述した線形伝達関数として扱われる。
そして、生成部43が、推定(第2推定)されたタップ係数をコード化して制御信号を生成し、多重部42へ出力する。多重部42が、主信号と制御信号とを多重化し、この多重化信号が光信号に変換されて他方側の光トランシーバ15へ送信されるようにした。
また、他方側の光トランシーバ15(図1)において上記と同様に推定(第2推定)された線形伝達関数に対応するタップ係数が、主信号に多重化されて光変換された光信号を一方側の光トランシーバ14で受信する。更に、復号部63で、その受信信号からタップ係数を復号する。この復号されたタップ係数をFIRフィルタ90に重み付け係数として付与し、予等化を行うようにした。
ここで、図5に示すFIRフィルタ90について説明する。FIRフィルタ90は、直列に多段接続された複数の遅延回路91a〜91cと、複数の乗算器92a〜92dと、加算器93とを備えて構成されている。遅延回路91aの信号入力側には乗算器92aが接続され、遅延回路91a,91b間には乗算器92b、遅延回路91b,91c間には乗算器92c、遅延回路91cの信号出力側には乗算器92dが接続されている。各乗算器92a〜92dの出力側は、加算器93に接続されている。
各遅延回路91a〜91cで、入力信号系列xを一定時間遅延させて行くことで、過去の信号を遡って検出可能となっている。次に、各乗算器92a〜92dで個々の重み付け係数*a0,*a1,*a2,*a2を、入力信号系列x及び各遅延回路91a〜91cの遅延信号の個々に乗算して重み付けを行い、これら結果を加算器93で加算して出力信号系列yとして出力する。出力信号系列yは、入力信号系列xが1つ入力される毎に1つ出力される。
このFIRフィルタ90は、入力信号系列xと出力信号系列yとの入出力関係が下式(1)で表される。
Figure 0006040288

…式(1)

但し、aはタップ係数(重み付け係数)に対応している。
このFIRフィルタ90では、推定されるタップ係数が、各重み付け係数*a0〜*a2として各乗算器92a〜92dに用いられるようになっている。
ここで、FIRフィルタ90においては、送信側光トランシーバの波形歪を補償するために、信号の歪が最適に除去できる丁度良い重み付け係数がある。この係数について説明する。
例えば、受信信号の波形が歪んでいる場合は、時間軸上において前後の主信号シンボルの成分が少し混ざった状態となっている。この例として、主信号系列において、現信号よりも1つ前の信号(シンボル)が現信号に混ざっているのであれば、FIRフィルタ90において、1つ前の信号を線形伝達関数に対応するタップ係数(重み付け係数)でマイナスとし、これを現信号に加算すれば、その混ざりを無くして波形歪における線形歪成分をキャンセルできる。このように、FIRフィルタ90のタップ係数を推定して重み付けを行えば、他方側の光トランシーバ15へ送信する主信号の線形歪の線形歪成分を打ち消すように、主信号の予等化を行うことができる。
<実施形態の変形例2>
次に、本実施形態の変形例2について説明する。変形例2の特徴は、まず、予等化部44を、図6に示す非線形FIRフィルタ100を備えて構成した。
更に、図2に示す推定部65が、他方側の光トランシーバ15(図1)から受信した主信号と、図示せぬ記憶部に記憶された基準主信号との差分を取って波形歪を求める。更に、推定部65が、判定指向LMSアルゴリズムによって、その求めた波形歪の非線形歪成分が最小となるように、非線形FIRフィルタ100で用いられるタップ係数を推定(第3推定)する。このタップ係数は、前述した非線形伝達関数として扱われる。
そして、生成部43が、推定(第3推定)されたタップ係数をコード化して制御信号を生成し、多重部42へ出力する。多重部42が、主信号と制御信号とを多重化し、この多重化信号が光信号に変換されて他方側の光トランシーバ15へ送信されるようにした。
また、他方側の光トランシーバ15(図1)において、上記と同様に推定(第3推定)された非線形伝達関数に対応するタップ係数が、主信号に多重化されて光変換された光信号を一方側の光トランシーバ14で受信する。更に、復号部63で、その受信信号からタップ係数を復号する。この復号されたタップ係数を非線形FIRフィルタ100に重み付け係数として付与し、予等化を行うようにした。
ここで、図6に示す非線形FIRフィルタ100について説明する。非線形FIRフィルタ100は、複数の累乗回路101a〜101bと、複数の乗算器102a〜102cと、加算器103とを備えて構成されている。但し、累乗回路101aは2乗回路101aであり、累乗回路101bは3乗回路101bであるとする。
乗算器102a、2乗回路101a及び3乗回路101bには、入力信号系列xが並列入力される構成となっている。2乗回路101aの出力側には乗算器102bが接続され、3乗回路101bの出力側には乗算器102cが接続されている。各乗算器102a〜102cの出力側は、加算器103に接続されている。
乗算器102aには、入力信号系列xがそのまま入力される。2乗回路101aは入力信号系列xを2乗し、この非線形信号を乗算器102bへ入力し、3乗回路101bは入力信号系列xを3乗し、この非線形信号を乗算器102cへ入力する。次に、各乗算器102a〜102cで個々の重み付け係数*b0,*b1,*b2を、入力信号系列x及び各非線形信号の個々に乗算して重み付けを行い、これら結果を加算器103で加算して出力信号系列yとして出力する。出力信号系列yは、入力信号系列xが1つ入力される毎に1つ出力される。
この非線形FIRフィルタ100では、推定されるタップ係数が、各重み付け係数*b0〜*b2として各乗算器102a〜102dに用いられるようになっている。
ここで、非線形FIRフィルタ100においては、送信側光トランシーバの波形歪を補償するために、信号の歪が最適に除去できる丁度良い重み付け係数がある。この係数について説明する。
例えば、受信信号の波形が歪んでいる場合は、時間軸上において前後の主信号シンボルの成分が少し混ざった状態となっている。この例として、主信号系列において、現信号よりも1つ前の信号(シンボル)が現信号に混ざっているのであれば、非線形FIRフィルタ100において、1つ前の信号を非線形伝達関数に対応するタップ係数(重み付け係数)でマイナスとする。これを現信号に加算すれば、その混ざりを無くして波形歪の非線形歪成分をキャンセルできる。このように、非線形FIRフィルタ100のタップ係数を推定して重み付けを行えば、他方側の光トランシーバ15へ送信する主信号の非線形歪を打ち消すように、主信号の予等化を行うことができる。
<実施形態の変形例3>
次に、本実施形態の変形例3について説明する。変形例3では、図7に示すように、送信信号処理部40に、トレーニング信号系列多重部(系列多重部ともいう)46を備え、受信信号処理部60の推定部65に、ルックアップテーブル(記憶テーブルともいう)65tを備えた。
系列多重部46は、主信号に、後述する特定の周波数帯域にエネルギーが集中した既知のトレーニング信号系列を多重化して、多重部42へ出力する。
記憶テーブル65tは、推定部65で後述のように測定される特定周波数帯域のエネルギー量に、前述した線形伝達関数が予め対応付けられて格納されている。つまり、測定される大小のエネルギー量に、当該エネルギー量に応じた大小の線形伝達関数が予め対応付けられている。
但し、上述の特定の周波数帯域にエネルギーが集中する、言い換えれば、複数の特定周波数にエネルギーが集中するとは、図8(a)に示すように、横軸に周波数f、縦軸にパワーPwを取った際に、f軸上の特定周波数f1,f2に棒グラフで示すパワー成分が突出することをいう。パワー成分は、ピーク周波数である。
更に説明すると、例えばBPSK(Binary Phase Shift Keying)信号の−S,S,−S,S,…を、図8(b)に示すように、I,Qの時間軸上に時間波形(=信号系列)S,−Sで表し、この時間波形S,−SをFFT(高速フーリエ変換)して周波数領域で見ると、上記パワー成分となる。このパワー成分(ピーク周波数)を、「特定周波数帯域にエネルギーが集中する」と表現している。
変形例3の特徴は、図7に示す一方側の光トランシーバ14の推定部65が、他方側の光トランシーバ15(図1)から受信した主信号に多重化されたトレーニング信号系列を分離し、この分離したトレーニング信号系列の特定周波数帯域のエネルギーを測定(第4推定)する。更に、推定部65は、その測定された特定周波数帯域のエネルギー量に対応付けられた線形伝達関数を、記憶テーブル65tから検索して推定し、生成部43へ出力する。
そして、生成部43は、その推定(第4推定)された線形伝達関数をコード化して制御信号を生成し、多重部42へ出力する。多重部42は、系列多重部46にてトレーニング信号系列が多重された主信号と、制御信号とを多重化し、この多重化信号が光信号に変換されて他方側の光トランシーバ15へ送信されるようにした。
また、他方側の光トランシーバ15において、上記と同様に推定(第4推定)された線形伝達関数が、主信号に多重化されて光変換された光信号を一方側の光トランシーバ14で受信する。更に、復号部63で、その受信信号から線形伝達関数を復号する。予等化部44で、その復号された線形伝達関数で予等化を行うようにした。
このように、特定周波数のエネルギーを測定すると、エネルギーが低下していれば、その周波数の信号波形が歪んでいることが分かる。この歪んだ信号は、他方側の光トランシーバ15から送信されてきたものなので、他方側のアナログ電子回路の非線形性や周波数特性に起因する波形歪が生じたものである。そこで、前記の低下したエネルギー量に対応付けられた線形伝達関数を他方側へ送信し、他方側の予等化部44で、その線形伝達関数を前述したように用いて予等化を行う。この予等化により、他方側から主信号を光信号として送信し、一方側の光トランシーバ14で受信すれば、受信された主信号には線形歪成分が低減又は無い状態となる。
<実施形態の変形例4>
次に、本実施形態の変形例4について説明する。
変形例4の特徴は、図2に示す推定部65が、まず、仮判定処理により他方側の光トランシーバ15(図1)から受信した主信号のシンボルのエラーベクトル(後述)の平均値を算出する。
ここで、図9に示すIQ平面上の例えば第1象限において、上記のように受信したシンボルの信号点g2が、本来の信号点g1からずれていた場合において、g1からg2に向かう矢印V1をエラーベクトルという。このエラーベクトルV1が、例えば第1象限の破線楕円110で示すように、ある範囲に集中して分布している(分布が偏っている)場合、破線楕円110の部分で、受信された主信号に波形歪が生じていることが分かる。そこで、推定部65は、受信信号シンボルの分布が偏ったエラーベクトルV1群の平均値(エラーベクトル平均値という)を算出する。
更に、図2に示す推定部65は、その算出される大小のエラーベクトル平均値に、当該エラーベクトル平均値に応じた非線形伝達関数が予め対応付けられた図示せぬ記憶テーブル(上述の記憶テーブル65t参照)を有している。推定部65は、上記の算出されたエラーベクトル平均値に対応付けられた非線形伝達関数を、記憶テーブルから検索して推定(第5推定)し、生成部43へ出力する。
生成部43は、推定(第5推定)された非線形伝達関数をコード化して制御信号を生成し、多重部42へ出力する。多重部42は、主信号と制御信号とを多重化し、この多重化信号が光信号に変換されて他方側の光トランシーバ15へ送信されるようにした。
また、他方側の光トランシーバ15において、上記と同様に推定(第5推定)された非線形伝達関数が、主信号に多重化されて光変換された光信号を一方側の光トランシーバ14で受信する。更に、復号部63で、その受信信号から非線形伝達関数を復号する。予等化部44で、その復号された線形伝達関数で、他方側へ送信する主信号に対して予等化を行うようにした。
つまり、その予等化は、波形歪が生じていることを示すエラーベクトル平均値に対応する非線形伝達関数で行なわれるが、言い換えれば、エラーベクトル平均値を打ち消す逆ベクトルを発生し、この逆ベクトルで送信主信号に対して予等化が行なわれることになる。
このように、一方側の光トランシーバ14が、他方側の光トランシーバ15から受信した主信号から、波形歪を示すエラーベクトル平均値に対応する非線形伝達関数を復号する。この復号された非線形伝達関数は、一方側のアナログ電子回路の非線形性に起因する非線形歪に対応している。従って、一方側において、その復号された非線形伝達関数で、他方側へ光送信する主信号に対して予等化を行えば、他方側で受信された主信号には非線形歪成分が低減又は無い状態となる。
以上説明した本実施形態及び変形例1〜4によって、光ファイバ11,12を介した両側の光トランシーバ14,15で光信号を送受信する際に、その信号品質が改善され、ビットエラーレートの改善を図ることができる。
一般的に、光信号の送信レートが高くなる程に信号品質が低下するので、高速化すると1シンボル当たりに使用できるエネルギーが低下する。このため、光送信装置の周波数特性が32GBaudまでであれば信号品質を保持可能であるが、64GBaudになると信号が歪んで信号品質が保持できない。
しかし、本発明では、上述したように信号品質を改善することができるので、光トランシーバ14,15のアナログ電子回路の帯域や線形性等の性能により制約されていた光データ伝送のスループットを大幅に向上することが可能である。例えば、従来32GBaud程度であったボーレートを例えば64GBaudに向上させることができる。これにより、従来の倍の254Gbit/sの通信容量を確保することができる。更には、従来のQPSK方式に対し、16QAM方式を使うことが可能になり、光データ伝送のスループットを大幅に向上させることが可能になる。
10 光データ伝送システム
11,12 光ファイバ
14,15 光トランシーバ
20 光送信装置
30 光受信装置
40 送信信号処理部
42 制御信号多重部(多重部)
43 制御信号生成部(生成部)
44 送信側予等化部(予等化部)
46 トレーニング信号系列多重部(系列多重部)
60 受信信号処理部
62 制御信号分離部
63 制御信号復号部(復号部)
64 受信側等化部
65 線形・非線形伝達関数推定部(推定部)
65t ルックアップテーブル
50 E/O(電気/光)変換部
70 O/E(光/電気)変換部

Claims (4)

  1. 伝送データとしての主信号で偏波を変調した光信号を光伝送路へ送信する光送信装置と、当該送信された光信号を受信して前記主信号を復調する光受信装置とを備える光トランシーバを、光伝送路の両端に備えて光伝送を行う光データ伝送システムであって、
    前記光受信装置は、
    一方側の光トランシーバで光信号を受信後に前記復調された主信号の波形歪を測定し、当該波形歪に係る波形歪情報を推定する推定部と、
    他方側の光トランシーバにおいて前記推定と同様に推定された波形歪情報を、当該他方側の光トランシーバからの光信号の受信後に復号する復号部と、
    を備え、
    前記推定部は、前記復調された主信号の非線形歪を測定し、当該測定された非線形歪から、前記波形歪情報としての非線形伝達関数を推定すると共に、他方側の光トランシーバから受信した主信号に多重化されたトレーニング信号系列の特定周波数帯域のエネルギーを測定し、当該測定された特定周波数帯域のエネルギー量に対応する線形伝達関数を推定し、
    前記復号部は、前記他方側の光トランシーバにおいて前記推定部で推定された前記線形伝達関数及び前記非線形伝達関数を、当該他方側の光トランシーバからの光信号の受信後に復号し、
    前記光送信装置は、
    前記推定部で推定された前記線形伝達関数及び前記非線形伝達関数をコード化して制御信号を生成する生成部と、
    前記主信号に、特定周波数帯域にエネルギーが集中した既知のトレーニング信号系列を多重化する系列多重部と、
    前記推定部で推定された波形歪情報と、前記他方側の光トランシーバへ送信する主信号とを多重化する多重部と、
    前記復号部で復号された波形歪情報で示される波形歪を打ち消すように、前記多重化された主信号の予等化を行う予等化部と、
    前記予等化された主信号及び前記推定された波形歪情報を含む多重化信号で偏波を変調して光信号に変換する変換部と、
    を備え
    前記生成部は、前記推定部で推定された前記線形伝達関数をコード化して制御信号を生成し、
    前記多重部は、前記生成された制御信号と、前記他方側の光トランシーバへ送信する前記系列多重部でトレーニング信号系列が多重された主信号とを多重化し、
    前記予等化部は、前記復号部で復号された線形伝達関数及び非線形伝達関数を用いて、他方側の光トランシーバで受信される光信号の波形歪を打ち消すように、前記多重化された主信号の予等化を行う
    ことを特徴とする光データ伝送システム。
  2. 前記光受信装置において、
    前記推定部は、仮判定処理により他方側の光トランシーバから受信した主信号を既知の基準主信号と比較して波形歪を求め、この波形歪の線形歪成分が最小となるように、適応等化アルゴリズムにより前記線形伝達関数に対応するタップ係数ベクトルを推定し、
    前記復号部は、前記他方側の光トランシーバにおいて前記推定と同様に推定された前記タップ係数ベクトルを、当該他方側の光トランシーバからの光信号の受信後に復号し、
    前記光送信装置において、
    前記生成部は、前記推定されたタップ係数ベクトルをコード化して制御信号を生成し、
    前記多重部は、前記生成された制御信号と、前記他方側の光トランシーバへ送信する主信号とを多重化し、
    前記予等化部は、FIRフィルタを備え、前記多重化された主信号の予等化を行うように、当該FIRフィルタの重み付け係数として前記復号部で復号されたタップ係数ベクトルを用いる
    ことを特徴とする請求項に記載の光データ伝送システム。
  3. 前記光受信装置において、
    前記推定部は、他方側の光トランシーバから受信した主信号と既知の基準主信号との差分を取って波形歪を求め、この波形歪の非線形歪成分が最小となるように、適応等化アルゴリズムにより前記非線形伝達関数に対応するタップ係数ベクトルを推定し、
    前記復号部は、前記他方側の光トランシーバにおいて前記推定と同様に推定された前記タップ係数ベクトルを、当該他方側の光トランシーバからの光信号の受信後に復号し、
    前記光送信装置において、
    前記生成部は、前記推定されたタップ係数ベクトルをコード化して制御信号を生成し、
    前記多重部は、前記生成された制御信号と、前記他方側の光トランシーバへ送信する主信号とを多重化し、
    前記予等化部は、非線形FIRフィルタを備え、前記多重化された主信号の予等化を行うように、当該非線形FIRフィルタの重み付け係数として前記復号部で復号されたタップ係数ベクトルを用いる
    ことを特徴とする請求項に記載の光データ伝送システム。
  4. 前記光受信装置において、
    前記推定部は、仮判定処理により他方側の光トランシーバから受信した主信号のシンボルの分布が偏ったエラーベクトル群の平均値を算出し、当該算出された平均値に対応する前記非線形伝達関数を推定し、
    前記復号部は、前記他方側の光トランシーバにおいて前記推定と同様に推定された非線形伝達関数を、当該他方側の光トランシーバからの光信号の受信後に復号し、
    前記光送信装置において、
    前記生成部は、前記推定された非線形伝達関数をコード化して制御信号を生成し、
    前記多重部は、前記生成された制御信号と、前記他方側の光トランシーバへ送信する主信号とを多重化し、
    前記予等化部は、前記復号部で復号された非線形伝達関数を用いて、前記他方側の光トランシーバで受信される光信号の波形歪を打ち消すように、前記多重化された主信号の予等化を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の光データ伝送システム。
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