JP2018029868A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】便を収容可能な凹部を有する吸収性物品であって、肌触りの良好な吸収性物品を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、を有する吸収性物品であって、吸収性物品は、前部、股部、及び後部を有し、トップシートが、3Dエンボスパターンが付与された不織布から構成され、吸収体は、上層吸収体と、下層吸収体とから構成され、上層吸収体には吸収性物品の後部に配される部位に開口部が設けられるとともに、下層吸収体の前記開口部が宛がわれる部位には、吸収体の厚みが減少した凹部が設けられている、吸収性物品に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、肌触りの良好な吸収性物品に関する。
一般的に吸収性物品には、テープ止めタイプ紙おむつ、軽失禁パッド、尿取りパッド、パンツタイプ紙おむつ等が知られており、これらの吸収性物品は着用対象者の***における介護の必要度に応じて適宜選択されて使用される。これらの吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、両シートの間に配置された吸収体と、で構成されている。このような構成を採用することにより、尿等の体液は、吸収性物品のトップシートを透過して吸収体に吸収され、バックシートにより外部へ漏れないようになっている。
吸収性物品のうち、比較的少量の体液を吸収することを想定したものとしては、軽失禁パッドが知られている。この軽失禁パッドは、介護の必要性がそれほど高くなく、比較的活動的な着用者にも着用される傾向にあるが、これらの着用者が軽失禁パッドを着用した際に、尿だけではなく、少量の便をも***してしまうおそれがあることが指摘されている。このため、体液の吸収量が比較的低い軽失禁パッドの設計においても、便漏れへの対応が求められることがあった。
便漏れへも対処可能な吸収性物品としては、例えば、特許文献1には、互いに直行する縦軸と横軸とを有し、縦軸方向に前部と後部とを備え、縦軸に関して左右対称をなすように形成された便収容部が形成された吸収性物品が開示されている。
特開2001−008957号公報
しかしながら、特許文献1に記載の吸収性物品のような、吸収体に凹部を形成した吸収性物品においては、凹部の吸収体が圧縮されていることが多いため、この凹部の吸収体が肌に接触した場合には、吸収性物品の肌触りが悪化することがあった。したがって、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、便を収容可能な凹部を有する吸収性物品であって、肌触りの良好な吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、上層吸収体と、下層吸収体とから構成された吸収体を有し、上層吸収体に開口部を、下層吸収体に凹部を設け、3Dエンボスパターンを有するトップシートを有する吸収性物品によれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、を有する吸収性物品であって、前記吸収性物品は、前部、股部、及び後部を有し、トップシートが、3Dエンボスパターンが付与された不織布から構成され、前記吸収体は、上層吸収体と、下層吸収体とから構成され、上層吸収体には吸収性物品の後部に配される部位に開口部が設けられるとともに、下層吸収体の前記開口部が宛がわれる部位には、吸収体の厚みが減少した凹部が設けられている、吸収性物品である。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載の吸収性物品であって、前記開口部の長手方向の寸法及び幅方向の寸法が、前記凹部の長手方向の寸法及び幅方向の寸法よりも小さく、トップシートの前記開口部が宛がわれる位置に開口が設けられていることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)に記載の吸収性物品であって、前記開口部の長手方向の寸法及び幅方向の寸法が、前記凹部の長手方向の寸法及び幅方向の寸法よりも大きく、前記開口部の境界及び/又は前記凹部の境界に、トップシートから吸収体に至るチャネルエンボスが形成されていることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)から(3)のいずれかに記載の吸収性物品であって、トップシートが立体ギャザーの上に配置されていることを特徴とするものである。
本発明の吸収性物品は、吸収体を、上層吸収体と、下層吸収体とからなるものとし、下層吸収体には、凹部を形成するものの、上層吸収体には開口部を形成する。これにより、肌側に配される上層吸収体の肌触りが悪化せず、吸収性物品の肌触りが悪化することを防止できる。さらに、本発明においては、吸収体を覆うトップシートに3Dエンボスパターンを付与したので、吸収性物品の肌触りが良好となるとともに、3Dエンボスパターンを有するトップシートが有する良好な伸縮性により、吸収体への凹部の形成により、トップシートに張力がかかっても、トップシートが破れにくいものとなる。
本発明の吸収性物品の平面図である。 (a)第1の実施態様の、図1における、X−X断面図であり、(b)第2の実施態様の、図1における、X−X断面図である。 トップシートの拡大図を示す図面である。 3Dエンボスパターンの様子を示す図面である。
<<第1の実施態様>>
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品1について詳細に説明する。なお、本実施形態の説明においては、全体を通して同じ要素には同じ符号を付している。本明細書における以下の説明において、体液とは、尿、血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出される液体をいう。さらに、吸収性物品1の着用時とは、吸収性物品1の装着時及び装着後の少なくとも一方を示す。なお、本明細書の説明において、吸収性物品1の長手方向とは、吸収性物品1が着用されたときに着用者の前後に亘る方向であり、図中、符号Yで示す方向である。また、吸収性物品1の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、本明細書において、吸収性物品1の身体接触側表面とは、吸収性物品1の着用時に着用者の肌に当接する表面を指し、衣類接触側表面とは、吸収性物品1の着用時に着用者の衣類に当接する表面を指す。本明細書においては、吸収性物品1の身体接触側表面側を上側と称し、衣類接触側表面側を下側と称することがある。
<吸収性物品>
図1は、本発明の吸収性物品1の平面図である。本発明の吸収性物品1は、液透過性のトップシート10と、液不透過性のバックシート30と、トップシート10及びバックシート30の間に配置された吸収体20と、を有する。本発明の吸収性物品1は、前部1Aと、股部1Bと、後部1Cとに区分される。
[トップシート]
図3は、トップシート10の拡大図を示す図面である。トップシート10は、吸収体20に向けて体液を速やかに通過させるものであり、吸収体20を挟んで、バックシート30と対向して配置されている。トップシート10は、少なくとも肌と当接するシートとなることから、柔らかな感触で、皮膚に刺激を与えないような基材、例えば、エアスルー不織布を代表とするサーマルボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、又はこれらを積層した複合シートといった材料から形成される。トップシート10は、単層であっても、複数層積層されていてもよく、ドライタッチ性を付与するために多数の透孔が形成されていてもよい。
不織布としては、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成繊維やレーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いて、サーマルボンド法のほか、スパンレース法やスパンボンド法等の公知の加工法によって得られたものも用いることができる。加工性及び強度の点から、トップシート10の坪量は、18g/m以上60g/m以下であることが好ましい。トップシート10には、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を適用してもよい。トップシート10の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、略矩形状や略砂時計形状の形状を有していることが好ましい。トップシート10は、吸収体20の側縁よりも若干外方に延在して設けられていてもよい。
(3Dエンボスパターン)
本発明においては、トップシート10は、3次元の凹部及び凸部を有する3Dエンボスパターンを有する。ここで、3Dエンボスパターンとは、例えば、特表2002−512660号公報に開示されるものであり、多数の凸体を有する凸ローラと、凸体と相補的な多数の凹体を有する凹ローラとで、凸体と凹体がかみ合うように不織布を挟み込み、必要に応じて熱を付与することにより形成されるものである。本発明の吸収性物品1に用いられるトップシート10は、このような3Dエンボスパターンを有していることにより、肌触りが良好なものとなっている。トップシート10の厚みは、好ましくは、0.3mm以上1.0mm以下となり、より好ましくは、0.5mm以上1.0mm以下となっている。
トップシート10が有する3Dエンボスパターンのパターン形状は、円形若しくは楕円形;三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形等の正多角形若しくは多角形;長手方向若しくは幅方向に延びる、互いに平行な直線、又は;互いに並行する曲線であることが好ましく、多角形の場合は、縦方向の寸法が横方向の寸法よりも長くてもよく、横方向の寸法が縦方向の寸法よりも長くてもよい。より好ましい態様において、本発明の吸収性物品1におけるトップシート10が有する3Dエンボスパターンは、図4に示すように、六角形又は正六角形の凹部と、六角形又は正六角形の凸部とが連続して構成されるハニカムパターンであることが好ましい。
トップシート10が有する3Dエンボスパターンの凹部の面積率は、5%以上90%以下であることが好ましく、15%以上80%以下であることがより好ましい。面積率を上記の範囲内のものとすることにより、3Dエンボスパターンの3次元形状が十分に維持され、トップシート10の肌触りが良好なものとなる。
本発明においては、後述する上層吸収体21が開口部を有しているが、トップシート10のうち、この開口部211が宛がわれる位置には、開口11が設けられていることが好ましい。トップシート10が上層吸収体21の開口部211を有する位置に開口11を有していることにより、吸収性物品1上に***された便が、トップシート10上の開口11を介して、下層吸収体22の凹部221に誘導され、下層吸収体22の凹部221にて、***された便を確実に保持することができる。トップシート10上に形成される開口11の寸法は、上層吸収体21に形成される開口部211の寸法よりも小さければよいが、例えば、長手方向で1mm以上100mm以下であることが好ましく、幅方向で1mm以上100mm以下であることが好ましい。この開口11は長手方向に対して平行な直線でもよいし、曲線状のスリットでもよい。
なお、トップシート10は、立体ギャザーの上側に配置されていてもよい。
[バックシート]
バックシート30は、吸収性物品1の外部に体液が漏れないよう、液不透過性を有し、遮水性を有するシート材が用いられるが、ムレ防止のために透湿性を有していてもよい。このような特性を有するバックシート30の材料としては、例えば、ポリエチレンシートやポリエチレンラミネート不織布等の厚みの薄いプラスチックシートを挙げることができる。バックシート30の形状は、特に限定されるものではないが、例えば、略矩形状や略砂時計形状の形状を有していることが好ましい。バックシート30は、吸収体20の側縁より若干外方に延在して設けられていてもよい。バックシート30の衣類接触側表面には、着用時に下着等に吸収性物品1を固着するための粘着剤層が設けられていてもよい。吸収性物品1が粘着剤層を有する場合、粘着剤層を保護するための剥離シートを有していてもよく、この剥離シートは、吸収性物品1の包装シートと一体となっていてもよい。トップシート10及びバックシート30は、長手方向端部等、端部の少なくとも一部において、吸収体20を挟まずに、ホットメルト接着剤やヒートシール等により固着されるフラップを形成していてもよい。
[吸収体]
図2(a)は、本実施態様の、図1における、X−X断面図である。吸収体20は、基材としての吸収性繊維と、高吸水性ポリマー(以下、SAPとも称する)と、を含有する。吸収性繊維は、一般に生理用ナプキン、おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等を挙げることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。斯かるフラッフパルプとしては、木材パルプ、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。
吸収体20の高吸水性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。
吸収体20において、吸収性繊維及びSAPの形態は、吸収性繊維中にSAP粒子を混合して形成した積層マットの形態であることが好ましい。また、SAP粒子の漏洩防止や吸収体20の形状の安定化の目的から、吸収体20をキャリアシートに包むことが好ましい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシートを複数備える場合は、キャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。また、キャリアシートは、疎水性不織布であっても、表面を親水化処理されているものであればよい。
本発明において用いられる吸収体20は、上層吸収体21と下層吸収体22とを積層してなるものである。ここで、上層吸収体21と下層吸収体22の長手方向及び幅方向の寸法は、上層吸収体21の寸法が下層吸収体22の寸法より大きくてもよく、上層吸収体21の寸法が下層吸収体22の寸法と同じであってもよく、上層吸収体21の寸法が下層吸収体22の寸法より小さくてもよい。
(凹部及び開口部)
本発明の吸収性物品1においては、上層吸収体21のうち、吸収性物品1の後部1Cに配される部位に開口部211が設けられるとともに、上層吸収体21の開口部211が宛がわれる下層吸収体22の部位には、吸収体20の厚みが減少した凹部221に設けられている。このような構成を採用することにより、吸収性物品1の後部1Cに配される吸収体20の部位に、***された便の収容部を形成することが可能であるため、便を効果的に保持可能な吸収性物品1を提供することができる。
本実施態様の吸収性物品1においては、上層吸収体21に形成される開口部211の長手方向及び幅方向の寸法は、下層吸収体22に形成される凹部221の長手方向及び幅方向の寸法よりも小さくなっていることが好ましい。このような構成を採用することにより、肌触りが低下しがちな下層吸収体22の凹部221の大部分が、上層吸収体21により覆われるため、吸収体20に便の収容部を形成しつつも、吸収性物品1の肌触りが低下することを効果的に防止することができる。
上層吸収体21に形成される開口部211の寸法は、長手方向が10mm以上50mm以下であることが好ましく、幅方向が10mm以上100mm以下であることがより好ましい。また、下層吸収体22に形成される凹部221の寸法は、長手方向が10mm以上75mm以下であることが好ましく、幅方向が10mm以上150mm以下であることがより好ましい。
[立体ギャザー]
本発明において、吸収性物品1の身体接触側表面の幅方向両端部には、少なくとも一対の立体ギャザーが設けられていていることが好ましい。この立体ギャザーは、トップシート10とともに体液の閉じ込め空間を形成し、体液の横漏れを防止できるようになっている。立体ギャザーは、立体ギャザーシートと、立体ギャザーシートの自由端部に沿って配された伸縮性弾性部材と、を備えていることが好ましい。伸縮性弾性部材としては、天然ゴム、合成ゴム、及びポリウレタン等からなる、糸状、紐状、平型形状のものを適宜使用することができる。
<吸収性物品の製造方法>
吸収性物品1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができる。例えば、立体ギャザーをあらかじめトップシート10上に配置し、このトップシート10とバックシート30との間に吸収体20を挟持する。この際、吸収体20は、上層吸収体21と下層吸収体22とからなるものとするとともに、上層吸収体21には開口部211を、下層吸収体22には凹部221を形成しておく。そして、トップシート10とバックシート30とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定し、必要に応じて、トップシート10から上層吸収体21にかけてチャネルエンボスを形成してもよい。これを包装シートに個別包装した後、必要に応じて長手方向に折り畳めばよい。
<<第2の実施態様>>
以下、図面を参照して、本発明の第2の実施態様に係る吸収性物品1について詳細に説明する。なお、以下の説明において、第1の実施態様と重複する構成については、その説明を省略することがある。
<吸収性物品>
本発明の吸収性物品1は、液透過性のトップシート10と、液不透過性のバックシート30と、トップシート10及びバックシート30の間に配置された吸収体20と、を有する。本発明の吸収性物品1は、前部1Aと、股部1Bと、後部1Cとに区分される。
[トップシート]
図3は、トップシート10の拡大図を示す図面である。トップシート10は、吸収体20に向けて体液を速やかに通過させるものであり、吸収体20を挟んで、バックシート30と対向して配置されている。トップシート10は、少なくとも肌と当接するシートとなることから、柔らかな感触で、皮膚に刺激を与えないような基材、例えば、エアスルー不織布を代表とするサーマルボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、又はこれらを積層した複合シートといった材料から形成される。トップシート10は、単層であっても、複数層積層されていてもよく、ドライタッチ性を付与するために多数の透孔が形成されていてもよい。
不織布としては、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成繊維やレーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いて、サーマルボンド法のほか、スパンレース法やスパンボンド法等の公知の加工法によって得られたものも用いることができる。加工性及び強度の点から、トップシート10の坪量は、18g/m以上60g/m以下であることが好ましい。トップシート10には、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を適用してもよい。トップシート10の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、略矩形状や略砂時計形状の形状を有していることが好ましい。トップシート10は、吸収体20の側縁よりも若干外方に延在して設けられていてもよい。
(3Dエンボスパターン)
本発明においては、トップシート10は、3次元の凹部及び凸部を有する3Dエンボスパターンを有する。ここで、3Dエンボスパターンとは、例えば、特表2002−512660号公報に開示されるものであり、多数の凸体を有する凸ローラと、凸体と相補的な多数の凹体を有する凹ローラとで、凸体と凹体がかみ合うように不織布を挟み込み、必要に応じて熱を付与することにより形成されるものである。本発明の吸収性物品1に用いられるトップシート10は、このような3Dエンボスパターンを有していることにより、肌触りが良好なものとなっている。トップシート10の厚みは、好ましくは、0.3mm以上1.0mm以下となり、より好ましくは、0.5mm以上1.0mm以下となっている。
トップシート10が有する3Dエンボスパターンのパターン形状は、円形若しくは楕円形;三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形等の正多角形若しくは多角形;長手方向若しくは幅方向に延びる、互いに平行な直線、又は;互いに並行する曲線であることが好ましく、多角形の場合は、縦方向の寸法が横方向の寸法よりも長くてもよく、横方向の寸法が縦方向の寸法よりも長くてもよい。より好ましい態様において、本発明の吸収性物品1におけるトップシート10が有する3Dエンボスパターンは、図4に示すように、六角形又は正六角形の凹部と、六角形又は正六角形の凸部とが連続して構成されるハニカムパターンであることが好ましい。
トップシート10が有する3Dエンボスパターンの凹部の面積率は、5%以上90%以下であることが好ましく、15%以上80%以下であることがより好ましい。面積率を上記の範囲内のものとすることにより、3Dエンボスパターンの3次元形状が十分に維持され、トップシート10の肌触りが良好なものとなる。
なお、トップシート10は、立体ギャザーの上側に配置されていてもよい。
[吸収体]
図2(b)は、第2の実施態様の、図1における、X−X断面図である。吸収体20は、基材としての吸収性繊維と、高吸水性ポリマー(以下、SAPとも称する)と、を含有する。吸収性繊維は、一般に生理用ナプキン、おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等を挙げることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。斯かるフラッフパルプとしては、木材パルプ、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。
吸収体20の高吸水性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。
吸収体20において、吸収性繊維及びSAPの形態は、吸収性繊維中にSAP粒子を混合して形成した積層マットの形態であることが好ましい。また、SAP粒子の漏洩防止や吸収体20の形状の安定化の目的から、吸収体20をキャリアシートに包むことが好ましい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシートを複数備える場合は、キャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。また、キャリアシートは、疎水性不織布であっても、表面を親水化処理されているものであればよい。
本発明において用いられる吸収体20は、上層吸収体21と下層吸収体22とを積層してなるものである。ここで、上層吸収体21と下層吸収体22の長手方向及び幅方向の寸法は、上層吸収体21の寸法が下層吸収体22の寸法より大きくてもよく、上層吸収体21の寸法が下層吸収体22の寸法と同じであってもよく、上層吸収体21の寸法が下層吸収体22の寸法より小さくてもよい。
(凹部及び開口部)
本発明の吸収性物品1においては、上層吸収体21のうち、吸収性物品1の後部1Cに配される部位に開口部211が設けられるとともに、上層吸収体21の開口部211が宛がわれる下層吸収体22の部位には、吸収体20の厚みが減少した凹部221に設けられている。このような構成を採用することにより、吸収性物品1の後部1Cに配される吸収体20の部位に、***された便の収容部を形成することが可能であるため、便を効果的に保持可能な吸収性物品1を提供することができる。
本実施態様の吸収性物品1においては、上層吸収体21に形成される開口部211の長手方向及び幅方向の寸法は、下層吸収体22に形成される凹部221の長手方向及び幅方向の寸法よりも大きくなっていることが好ましい。このような構成を採用することにより、吸収体20における便の収容部が、上方に開き、かつ底部の狭まった構造となり、上層吸収体21の開口部211の周辺に***された便であっても、適切に、下層吸収体22の凹部221にまで誘導して収容することができる。
上層吸収体21に形成される開口部211の寸法は、長手方向が10mm以上100mm以下であることが好ましく、幅方向が10mm以上50mm以下であることがより好ましい。また、下層吸収体22に形成される凹部221の寸法は、長手方向が10mm以上75mm以下であることが好ましく、幅方向が10mm以上150mm以下であることがより好ましい。
[チャネルエンボス]
本実施形態の吸収性物品1においては、上層吸収体21の開口部211の境界及び/又は下層吸収体22の凹部221の境界に、トップシート10から上層吸収体21又は下層吸収体22に至るチャネルエンボス23が形成されていてもよい。チャネルエンボス23の深さは、1mm以上5mm以下であることが好ましい。チャネルエンボス23は、開口部211及び/又は凹部221の全周に形成されていてもよく、開口部211及び/又は凹部221の周縁の一部のみに形成されていてもよい。チャネルエンボス23が形成されていることにより、トップシート10が吸収体20における便の収容部の形状に沿ったものとなり、吸収体20の便の収容部に便を誘導しやすくなる。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 吸収性物品
1A 前部
1B 股部
1C 後部
10 トップシート
11 開口
20 吸収体
21 上層吸収体
211 開口部
22 下層吸収体
221 凹部
23 チャネルエンボス
30 バックシート

Claims (4)

  1. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収性物品は、前部、股部、及び後部を有し、
    トップシートが、3Dエンボスパターンが付与された不織布から構成され、
    前記吸収体は、上層吸収体と、下層吸収体とから構成され、
    上層吸収体には吸収性物品の後部に配される部位に開口部が設けられるとともに、下層吸収体の前記開口部が宛がわれる部位には、吸収体の厚みが減少した凹部が設けられている、吸収性物品。
  2. 前記開口部の長手方向の寸法及び幅方向の寸法が、前記凹部の長手方向の寸法及び幅方向の寸法よりも小さく、
    トップシートの前記開口部が宛がわれる位置に開口が設けられている、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記開口部の長手方向の寸法及び幅方向の寸法が、前記凹部の長手方向の寸法及び幅方向の寸法よりも大きく、
    前記開口部の境界及び/又は前記凹部の境界に、トップシートから吸収体に至るチャネルエンボスが形成されている、請求項1に記載の吸収性物品。
  4. 前記トップシートが立体ギャザー上に配置されている、請求項1から3のいずれかに記載の吸収性物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019176925A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 王子ホールディングス株式会社 吸収性物品
CN111388201A (zh) * 2019-11-19 2020-07-10 浙江珍琦护理用品有限公司 一种能吸收固体***物的纸尿片

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