JP6938822B2 - 吸収性補助パッド - Google Patents

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Description

本発明は、軟便の漏れを適切に防止することができる低コストの吸収性補助パッドに関する。
一般的に成人用紙おむつには、テープ止めタイプ、パンツタイプ等があり、これらの紙おむつは使用者の***における介護の必要度に応じて適宜選択されて使用される。これらの吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、両シートの間に配置された吸収体と、で構成されている。このような構成を採用することにより、尿等の体液は、吸収性物品のトップシートを透過して吸収体に吸収され、バックシートにより外部へ漏れないようになっている。
ところで、テープ止めタイプやパンツタイプの紙おむつ等の吸収性物品は、それ自体を単独で使用する場合と、その内側に尿取りパッドを併用する場合があるが、現在は、尿取りパッドと併用し、尿取りパッドを、トップシート上に重ねて使用する場合がほとんどである。これは、紙おむつ1枚当たりのコストが高いためで、テープ止めタイプやパンツタイプの紙おむつに比して安価な尿取りパッドで***物を吸収して保持した後、尿取りパッドのみを交換することで、***後においても、よりコストの高いテープ止めタイプやパンツタイプの紙おむつを交換せずに済み、経済的に低いコストで吸収性物品を使用できるためである。
ここで、尿取りパッドは、尿量に応じて様々なサイズや形状があり、***された尿を確実に吸収して漏れを防止することができる。しかしながら、軟便、水様便、下痢便(以下、軟便と称する)に対しては、吸収性が不十分であり、軟便が尿取りパッド及び吸収性物品の外部に漏れることがあったため、軟便の漏れを防止することを目的とした尿取りパッドについても検討がなされている。
軟便の漏れを防止することを目的とした尿取りパッドとしては、例えば、特許文献1に、トップシート、バックシート、吸収体、立体ギャザーと、を備えた尿取りパッドにおいて、少なくとも股間部の前端よりも後側の範囲内における、立体ギャザーの突出部位より側方に延在する部分に、衣類側表面から見てカップ状に窪んだカップ部が設けられていることを特徴とする尿取りパッドが開示されている。
特開2014−45980号公報
しかしながら、特許文献1に記載の尿取りパッドにおいても、大量の軟便が***された場合には、尿取りパッドの漏れやすい箇所からテープ止めタイプの紙おむつ等の吸収性物品にまで軟便が漏れ、さらに、吸収性物品から軟便が衣服や寝具に漏れてしまう可能性があった。また、尿取りパッドは、テープ止めタイプの紙おむつ等の吸収性物品に補助的に用いられるものであるが、広範囲で軟便の漏れを防止しようとするが故に、必然的にサイズが大きくなることから、原材料コストが高くなり、使用者としては、コスト的に十分に満足できるものではなかったという問題もあった。したがって、本発明は以上の点の課題に鑑みてなされたものであり、軟便の漏れを適切に防止することができる低コストの吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、吸収体等を備える吸収性補助パッドであって、吸収性補助パッドの幅方向の一方の側端部にのみ、所定の高さの立体ギャザーを有し、トップシートは、立体ギャザーを備えていない幅方向の側端部において、吸収体の一部及びバックシートの一部を巻き込むように、折り返された形状を有し、バックシートは、立体ギャザーを備えている幅方向の側端部であって、立体ギャザーより幅方向内側において、吸収体の一部をトップシートの衣類側の位置で巻き込むように、折り返された形状を有し、さらに所定の位置に液透過体を設けた吸収性補助パッドによれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された吸収体と、を有し、吸収性物品の端部に配置される吸収性補助パッドであって、前記吸収性補助パッドは、前記吸収性補助パッドの幅方向の一方の側端部にのみ、撥水性又は液不透過性を有する二重のシートから構成される立体ギャザーを有し、前記トップシートは、立体ギャザーを備えていない幅方向の側端部において、前記吸収体の一部及び前記バックシートの一部を巻き込むように、折り返された形状を有し、前記バックシートは、前記立体ギャザーを備えている幅方向の側端部であって、前記立体ギャザーより幅方向内側において、前記吸収体の一部を前記トップシートの衣類側の位置で巻き込むように、折り返された形状を有し、前記吸収体は、長手方向に直線状のスリットを、少なくとも一本備え、幅方向の中心線と前記立体ギャザーを備えていない幅方向の側端部との間に位置する、吸収体の身体側表面と、トップシートと、の間に、液透過体が備えられており、前記液透過体が、親水性不織布の積層体又は多孔質体であり、前記液透過体の幅方向の寸法は、前記吸収体の全体の幅方向の寸法に対して、10%以上50%以下であり、前記液透過体の身体側に位置する前記トップシートからの前記立体ギャザーの高さは、前記吸収性補助パッドの幅方向の寸法に対して、20%以上であり、前記バックシートの衣類側表面には、吸収性物品との固定手段が形成されている、吸収性補助パッドである。
(削除)
)本発明の第の態様は、(1)に記載の吸収性補助パッドであって、長手方向及び幅方向の寸法が、50mm以上300mm以下であることを特徴とするものである。
)本発明の第の態様は、(1)又は(2)に記載の吸収性補助パッドであって、前記液透過体の身体側に位置する前記トップシートからの前記立体ギャザーの高さが、15mm以上80mm以下であることを特徴とするものである。
)本発明の第の態様は、(1)から()のいずれかに記載の吸収性補助パッドであって、前記立体ギャザーは、自由端側及び基端側に少なくとも一本ずつの伸縮弾性部材を有することを特徴とするものである。
)本発明の第の態様は、(1)から()のいずれかに記載の吸収性補助パッドであって、前記液透過体の、幅方向の寸法は10mm以上100mm以下であり、長手方向の寸法は30mm以上280mm以下であることを特徴とするものである。
)本発明の第の態様は、(1)から()のいずれかに記載の吸収性補助パッドであって、前記液透過体の厚みが、1mm以上10mm以下であることを特徴とするものである。
)本発明の第の態様は、(1)から()のいずれかに記載の吸収性補助パッドであって、前記トップシートは、少なくとも、前記液透過体と垂直方向に重複する領域から前記立体ギャザーを備えていない幅方向の側端部までに、複数の開孔を有することを特徴とするものである。
本発明の吸収性補助パッドは、吸収性補助パッドの幅方向の一方の側端部にのみ、撥水性又は液不透過性を有する二重のシートから構成される所定の高さの立体ギャザーを有する。このため、吸収性補助パッドを、テープ止めタイプの紙おむつ等の吸収性物品の端部に、立体ギャザーが吸収性物品の外周方向となるようにして、配置することにより、吸収性補助パッドの吸収性を維持しつつ、軟便の漏れを効果的に防止することができる。また、トップシートは、立体ギャザーを備えていない幅方向の側端部において、吸収体の一部及びバックシートの一部を巻き込むように、折り返された形状を有している。このため、吸収性物品のトップシート上から移行してきた軟便を、吸収性補助パッドの身体側表面だけでなく、立体ギャザーを備えていない側端部からも吸収することができ、より効率的に軟便を吸収することができる。さらに、バックシートは、立体ギャザーを備えている幅方向の側端部であって、立体ギャザーより幅方向内側において、吸収体の一部をトップシートの衣類側の位置で巻き込むように、折り返された形状を有している。このため、吸収体に移行した軟便が吸収性補助パッド及び吸収性物品の外側に漏れることを効果的に防止することができる。
さらに、本発明の吸収性補助パッドは、幅方向の中心線と立体ギャザーを備えていない幅方向の側端部との間に位置する、吸収体の身体側表面と、トップシートと、の間に、液透過体を備えている。液透過体を幅方向の中心線と立体ギャザーを備えていない幅方向の側端部との間に設けることにより、液透過体が軟便をせき止めながら選択的に水分を吸収体に導くことができ、軟便の流動性が低下するため、軟便が吸収性補助パッド及び吸収性物品の外側に漏れることをより効果的に防止することができる。また、本発明の吸収性補助パッドは、吸収性物品の漏れやすい部分に対して局所的に用いることができるため、従来の吸収性物品と比較して、サイズを小さくすることができ、原材料コストを抑えることができる。よって、本発明によれば、軟便の漏れを適切に防止することができ、かつ、低コスト化を実現できる。
本発明の吸収性補助パッドの平面図である。 図1のX1−X1断面図である。 図1のX1−X1断面図である。 本発明の吸収性補助パッドの使用例を示す図面である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明の実施形態の説明の全体を通して、同じ要素には同じ符号を付している。
本明細書の説明において、吸収性補助パッド1の着用時とは、吸収性補助パッド1の装着時及び装着後の少なくとも一方をいう。吸収性補助パッド1の長手方向とは、後述する立体ギャザー50に平行な方向であり、図中、符号Yで示す方向である。また、吸収性補助パッド1の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、身体側表面とは、吸収体40等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、衣類側表面とは、吸収体40等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。
<吸収性補助パッド>
図1は本発明の吸収性補助パッド1の平面図、図2及び図3は本発明の吸収性補助パッド1の断面図、図4は本発明の吸収性補助パッド1の使用例を示す図面、である。吸収性補助パッド1は、図1、図2及び図3に示すように、液透過性のトップシート20と、液不透過性のバックシート30と、トップシート20及びバックシート30の間に配置された吸収体40と、吸収性補助パッド1の幅方向の一方の側端部にのみ、後述する立体ギャザー50と、を有し、テープ止めタイプの紙おむつ等の吸収性物品100の端部に配置されるものである。吸収性補助パッド1は、幼児又は成人用を問わず、吸収性物品100と併用して用いることに適している。図4に示すように、吸収性補助パッド1を、吸収性物品100の端部に、立体ギャザー50が吸収性物品100の外周方向となるようにして、配置することにより、軟便の漏れを効果的に防止することができる。
吸収性補助パッド1の形状は、特に限定されないが、吸収性補助パッド1は、吸収性物品100の端部に配置し、軟便の漏れを効果的に防止するものであるから、略長方形又は略正方形であることが好ましい。また、吸収性補助パッド1の長手方向及び幅方向の寸法は、50mm以上300mm以下であることが好ましく、100mm以上250mm以下であることがより好ましい。吸収性補助パッド1の長手方向及び幅方向の寸法を上記の範囲にすることにより、吸収性補助パッド1を、吸収性補助パッド1を固定させる吸収性物品100のタイプや大きさに適合させることができ、必要に応じて低コスト化も図ることができる。
[トップシート]
トップシート20は、吸収体40に向けて体液を速やかに通過させるものであり、吸収体40を挟んで、バックシート30に対向して配置される。トップシート20は、肌と当接するシートとなることから、トップシート20には、柔らかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有する、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成繊維、レーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いて、エアスルー法、サーマルボンド法、スパンレース法、スパンボンド法等の公知の加工法によって得られた不織布、開孔ポリエチレンフィルム等の開孔性フィルム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム等を用いることができる。トップシート20は、単層であっても、複数層積層していてもよく、ドライタッチ性を付与するために多数の透孔が形成されていてもよい。
トップシート20の坪量は、加工性及び強度の点から、15g/m以上200g/m以下であることが好ましい。トップシート20には、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を適用してもよい。トップシート20の形状は、特に限定されないが、吸収性補助パッド1の形状に合わせて、略長方形又は略正方形であることが好ましい。
本発明において、トップシート20は、立体ギャザー50を備えていない幅方向の側端部において、吸収体40の一部及びバックシート30の一部を巻き込むように、折り返された形状を有している。トップシート20が、このような折り返し形状を有することにより、吸収性物品100のトップシート上から移行してきた軟便を、吸収性補助パッド1の身体側表面だけでなく、立体ギャザー50を備えていない側端部からも吸収することができ、より効率的に軟便を吸収することができる。
(開孔)
本発明において、図1から図3に示すように、トップシート20は、少なくとも、液透過体41と垂直方向に重複する領域から立体ギャザー50を備えていない幅方向の側端部までに、複数の開孔21を有することが好ましい。トップシート20に複数の開孔21を設けることにより、後述する液透過体41と相まって、軟便をせき止めながら選択的に水分を吸収体40に導くことができる。また、選択的に水分を透過させるために、開孔21の最外径は0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましく、1.0mm以上4.0mm以下であることがより好ましい。さらに、開孔21が存在するトップシートの領域における開孔21の面積率は、20%以上80%以下であることが好ましく、30%以上70%以下であることがより好ましい。開孔21の形成方法としては、ピン等による突き刺しや打ち抜きといった物理的な方法、熱エンボス等による熱溶融などの方法を利用できる。
また、開孔21を設ける態様については、一つのトップシート20において、所望の箇所に開孔21を設けてもよいし、開孔21を設けていないトップシート20と開孔21を設けたトップシート20をそれぞれ用意し、トップシート20同士をホットメルト接着剤やヒートエンボス等で接合させてもよい。
[バックシート]
バックシート30は、吸収性補助パッド1の外部に体液が漏れないよう、液不透過性を有し、遮水性を有するシート材が用いられるが、ムレ防止のために透湿性を有していてもよい。このような特性を有するバックシート30の材料としては、例えば、ポリエチレンシートやポリエチレンラミネート不織布等の厚みの薄いプラスチックシートを挙げることができる。バックシート30の形状は、特に限定されないが、吸収性補助パッド1の形状に合わせて、略長方形又は略正方形であることが好ましい。なお、バックシート30の坪量は、加工性及び強度の点から、15g/m以上40g/m以下であることが好ましい。
本発明において、バックシート30は、立体ギャザー50を備えている幅方向の側端部であって、立体ギャザー50より幅方向内側において、吸収体40の一部をトップシート20の衣類側の位置で巻き込むように、折り返された形状を有している。バックシート30がこのような折り返し形状を有することにより、吸収体40に移行した軟便が吸収性補助パッド1及び吸収性物品100の外側に漏れることを効果的に防止することができる。
(固定手段)
吸収性補助パッド1は、バックシート30の衣類側表面に、吸収性補助パッド1の装着時に、吸収性物品100と固定するための固定手段31が形成されている。固定手段31の基材としては、特に限定されないが、メカニカルフックテープ、粘着テープ、粘着剤を用いることができる。また、固定手段31を保護するための剥離シートを有していてもよく、この剥離シートは、吸収性補助パッド1の包装シートと一体となっていてもよい。
[吸収体]
吸収体40は、基材としての吸収性繊維と、高吸収性ポリマー(Super Absorbent Polymer、SAPとも称される)と、を含有することが好ましい。吸収性繊維は、一般に生理用ナプキンや紙おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティッシュ、吸収紙、親水性不織布等を挙げることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。斯かるフラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。吸収体40の吸収性繊維は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、100g/m以上800g/m以下の坪量とすることが好ましい。また、吸収性能を維持しつつ、吸収性補助パッド1の寸法に合わせて効率的に製造できるように、吸収体40の長手方向の寸法は、80mm以上280mm以下であることが好ましく、幅方向の寸法は30mm以上200mm以下であることが好ましい。
SAPとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。吸収体40のSAP量は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、50g/m以上500g/m以下の坪量とすることが好ましい。また、吸収速度及び吸収量の観点から、吸収体40の重量に対する高吸収性ポリマーの重量は、15質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
吸収体40において、吸収性繊維及びSAPの形態は、吸収性繊維中にSAP粒子を混合して形成したもの、あるいは、吸収性繊維間にSAP粒子を固着したSAPシートとしたものであることが好ましい。また、SAP粒子の漏洩防止や吸収体40の形状の安定化の目的から、吸収体40をキャリアシートに包むことが好ましい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティッシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシートを複数備える場合は、キャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。
(スリット)
本発明において、吸収体40は吸収性補助パッド1の長手方向に直線状のスリット42を少なくとも一本備える。スリット42を設けることにより、軟便の吸収性を向上させることができる。吸収性向上の観点から、スリット42の長手方向の寸法は、20mm以上270mm以下であることが好ましく、70mm以上220mmであることがより好ましく、スリット42の幅方向の寸法は、5mm以上40mm以下であることが好ましい。また、同様の観点から、上記スリット42の深さは、2mm以上15mm以下とすることが好ましい。
[液透過体]
本発明の吸収性補助パッド1において、幅方向の中心線と立体ギャザー50を備えていない幅方向の側端部との間に位置する、吸収体40の身体側表面と、トップシート20と、の間に、液透過体41が備えられている。液透過体41を幅方向の中心線と立体ギャザー50を備えていない幅方向の側端部との間に設けることにより、液透過体41が軟便をせき止めながら選択的に水分を吸収体40に導くことができる。これにより、軟便の流動性が低下するため、軟便が吸収性補助パッド1及び吸収性物品100の外側に漏れることをより効果的に防止することができる。液透過体41の幅方向の寸法は、吸収体40の全体の幅方向の寸法に対して、10%以上50%以下であり、軟便の漏れを効果的に防止するために、15%以上50%以下であることが好ましく、20%以上50%以下であることがより好ましい。また、液透過体41の幅方向の寸法は10mm以上100mm以下であり、長手方向の寸法は、80mm以上280mm以下であることが好ましい。
また、液透過体41としては、液透過性を有すれば特に限定しないが、親水性不織布の積層体又は図3に示すように多孔質体であることが液透過性に優れるため好ましい。親水性不織布の積層体としては、エアスルー法、サーマルボンド法、スパンレース法、スパンボンド法等の公知の加工法によって得られた不織布の積層体を用いることができるが、生産効率(資材の長尺化が容易である)の観点から、エアスルー不織布の積層体であることが好ましい。また、積層の態様としては、親水性不織布を複数枚積層してもよく、図2に示すように1枚の親水性不織布を蛇腹状に折り畳んで積層してもよいが、蛇腹状に折り畳んで積層したほうが、表面積が大きくなり軟便をより補足しやすくなるため、好ましい。また、より効果的に水分を吸収体40に導きやすくするために、親水性不織布に複数の穿孔を設けてもよい。この場合、軟便をせき止めつつ選択的に水分を吸収体40に導くために、穿孔の最外径は0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましく、1.0mm以上4.0mm以下であることがより好ましい。穿孔の形成方法としては、ピン等による突き刺しや打ち抜きといった物理的な方法、熱エンボス等による熱溶融などの方法を利用できる。
また、多孔質体としては、ウレタンフォームや海綿などを用いることができるが、汎用性及びコストの観点からウレタンフォームを用いることが好ましい。なお、軟便をせき止めつつ選択的に水分を吸収体40に導くために、多孔質体の平均セル径は0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましく、1.0mm以上4.0mm以下であることがより好ましい。
液透過体41の厚みは、吸収性能及び着用感のバランスの観点から、1mm以上10mm以下であることが好ましく、2mm以上8mm以下であることがより好ましい。同様に、吸収性能及び着用感のバランスの観点から、多孔質体の坪量は、30g/m以上300g/m以下であることが好ましく、40g/m以上250g/m以下であることがより好ましい。
また、より効果的に吸収性物品100から移行してきた軟便をせき止めるために、立体ギャザー50を備えていない方向の液透過体41及び吸収体40のそれぞれの幅方向端部は、垂直方向に略重複することが好ましい。
[立体ギャザー]
吸収性補助パッド1は、吸収性補助パッド1の幅方向の一方の側端部にのみ、撥水性又は液不透過性を有する二重のシートから構成される立体ギャザー50を有する。図4に示すように、吸収性補助パッド1を吸収性物品100の端部に、立体ギャザー50が吸収性物品100の外周方向となるようにして、配置することにより、吸収性補助パッド1の吸収性を維持しつつ、軟便の漏れを効果的に防止することができる。
立体ギャザー50としては、疎水性繊維にて形成された撥水性又は液不透過性のシート、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、ポリエチレンフィルムを用いることができ、本発明においては、選択した一種又は二種のシートを二重に接合したものが使用される。また、立体ギャザー50の坪量は、加工性及び強度の点から、15g/m以上100g/m以下であることが好ましい。このように形成された二重のシートから構成される立体ギャザー50は、図2に示すように配置される。具体的には、立体ギャザー50の外側のシートはバックシート30に固定され、立体ギャザー50の内側のシートはトップシート20に固定され、トップシート20及びバックシート30に固定されない部分は自由端となるように、立体ギャザー50は、吸収性補助パッド1に配置される。
本発明において、液透過体41の身体側に位置するトップシート20からの立体ギャザー50の高さは、吸収性補助パッド1の幅方向の寸法に対して、20%以上であり、より好ましくは20%以上50%以下であり、この範囲を満たすことを前提として、15mm以上80mm以下であることが好ましい。立体ギャザー50の高さが上記の条件を満たすことで、吸収性補助パッド1からの軟便の漏れを効果的に防止することができる。
(伸縮弾性部材)
また、立体ギャザー50は、自由端側及び基端側に少なくとも一本ずつの伸縮弾性部材51を長手方向に沿って有することが好ましい。伸縮弾性部材51を長手方向に沿って設けることで、立体ギャザー50が起立性を有し、着用者の体型に合わせて変形可能なものとなり、フィット性が向上することで、軟便の漏れを効果的に防止することができるようになる。伸縮弾性部材51としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状又は帯状の天然ゴム等が使用される。
なお、吸収性補助パッド1の長手方向両端部においては、立体ギャザー50は、その自由端がトップシート20上に固定されていることが好ましく、このため、立体ギャザー50の内側側面が、トップシート20の身体側表面と接合していることが好ましい。これにより、立体ギャザー50は、長手方向両端部を除く部位のみにおいて起立することとなる。
<吸収性補助パッドの製造方法>
吸収性補助パッド1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができる。例えば、立体ギャザー50をあらかじめトップシート20上に配置し、このトップシート20とバックシート30との間に、バックシート30側から吸収体40と液透過体41を順に積層する。そして、トップシート20とバックシート30とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定し、バックシート30の衣類側表面に固定手段31を形成する。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 吸収性補助パッド
20 トップシート
21 開孔
30 バックシート
31 固定手段
40 吸収体
41 液透過体
42 スリット
50 立体ギャザー
51 伸縮弾性部材
100 吸収性物品

Claims (7)

  1. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された吸収体と、を有し、吸収性物品の端部に配置される吸収性補助パッドであって、
    前記吸収性補助パッドは、前記吸収性補助パッドの幅方向の一方の側端部にのみ、撥水性又は液不透過性を有する二重のシートから構成される立体ギャザーを有し、
    前記トップシートは、立体ギャザーを備えていない幅方向の側端部において、前記吸収体の一部及び前記バックシートの一部を巻き込むように、折り返された形状を有し、
    前記バックシートは、前記立体ギャザーを備えている幅方向の側端部であって、前記立体ギャザーより幅方向内側において、前記吸収体の一部を前記トップシートの衣類側の位置で巻き込むように、折り返された形状を有し、
    前記吸収体は、長手方向に直線状のスリットを、少なくとも一本備え、
    幅方向の中心線と前記立体ギャザーを備えていない幅方向の側端部との間に位置する、吸収体の身体側表面と、トップシートと、の間に、液透過体が備えられており、
    前記液透過体が、親水性不織布の積層体又は多孔質体であり、
    前記液透過体の幅方向の寸法は、前記吸収体の全体の幅方向の寸法に対して、10%以上50%以下であり、
    前記液透過体の身体側に位置する前記トップシートからの前記立体ギャザーの高さは、前記吸収性補助パッドの幅方向の寸法に対して、20%以上であり、
    前記バックシートの衣類側表面には、吸収性物品との固定手段が形成されている、吸収性補助パッド。
  2. 長手方向及び幅方向の寸法が、50mm以上300mm以下である、請求項1に記載の吸収性補助パッド。
  3. 前記液透過体の身体側に位置する前記トップシートからの前記立体ギャザーの高さが、15mm以上80mm以下である、請求項1又は2に記載の吸収性補助パッド。
  4. 前記立体ギャザーは、自由端側及び基端側に少なくとも一本ずつの伸縮弾性部材を有する、請求項1からのいずれかに記載の吸収性補助パッド。
  5. 前記液透過体の、幅方向の寸法は10mm以上100mm以下であり、長手方向の寸法は80mm以上280mm以下である、請求項1からのいずれかに記載の吸収性補助パッド。
  6. 前記液透過体の厚みが、1mm以上10mm以下である、請求項1からのいずれかに記載の吸収性補助パッド。
  7. 前記トップシートは、少なくとも、前記液透過体と垂直方向に重複する領域から前記立体ギャザーを備えていない幅方向の側端部までに、複数の開孔を有する、請求項1からのいずれかに記載の吸収性補助パッド。
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