JP2018009741A - コルゲートフィン及び熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力損失の増大を抑制しつつ、従来よりも格段に高い冷却性能を実現することができるコルゲートフィン及びこのコルゲートフィンを備えた熱交換器を提供する。【解決手段】コルゲートフィン1は、アルミニウム板材から構成されており、フィン高さ方向に立設された平板部2と、平板部2におけるフィン高さ方向の端部に接続された接続部3とが交互に連なっている。アルミニウム板材の板厚は0.4〜1.0mmである。平板部2は、フィン高さ方向に伸びる複数のスリット21を有している。スリット21の幅をS[mm]とし、各平板部2における、隣り合うスリット21の間隔をL[mm]としたときに、下記式(1)〜(4)の関係を満足している。0.5<S<5.0・・・(1)L>1.0・・・(2)S≦0.625L+0.125・・・(3)S≦−0.28571L+7.5・・・(4)【選択図】図1

Description

本発明は、コルゲートフィン及びこのコルゲートフィンを備えた熱交換器に関する。
例えばハイブリッド自動車や電気自動車に搭載された駆動用モータの制御などの種々の用途に、半導体素子によりスイッチングを行う電力変換装置が用いられている。電力変換装置は、半導体素子や、半導体素子とともに電力変換回路を構成する電子部品等の発熱体を冷却するための熱交換器を有している。熱交換器は、外表面に発熱体が搭載されるジャケットと、ジャケットの内部に収容されるインナーフィンとを有している。熱交換器の性能向上や生産効率向上の観点から、インナーフィンは、通常、ろう付によりジャケットに接合されている。
インナーフィンとしては、比較的製造が容易であり、低コストで製造可能なコルゲートフィンが多用されている。また、コルゲートフィンは、比較的軽量であり、熱伝導性の良いアルミニウム板材(アルミニウム板及びアルミニウム合金板を含む。以下同じ。)から構成されていることが多い。
また、コルゲートフィンには、冷却性能を高める目的で、フィン高さ方向に伸びるスリットが設けられることがある。例えば特許文献1には、EGR(排気再循環)ガスの冷却を行うための扁平伝熱管の内部に配置されるコルゲートフィンが記載されている。
特開2006−64345号公報
電力変換装置に組み込まれる熱交換器においては、発熱体から発生する熱がジャケットを介してコルゲートフィンに伝達される。この場合、コルゲートフィンの板厚が薄いと、コルゲートフィンにおける熱伝導が悪化し、冷却性能の低下を招く。一方、板厚が厚い場合には、冷却媒体を流通させる際の圧力損失の増大や、製造性の悪化を招く。そのため、この種の熱交換器には、製造性を確保しつつ、冷却性能と圧力損失とのバランスをとる観点から、板厚0.30mm以下のコルゲートフィンが用いられている。
しかし、近年の電力変換装置の出力の増大に対応するため、熱交換器の冷却性能をより向上させることが強く求められている。このような状況においては、圧力損失のある程度の増大を許容してでも、要求される冷却性能を確保する必要がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、圧力損失の増大を抑制しつつ、従来よりも格段に高い冷却性能を実現することができるコルゲートフィン及びこのコルゲートフィンを備えた熱交換器を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、アルミニウム板材からなり、フィン高さ方向に立設された平板部と、該平板部におけるフィン高さ方向の端部に接続された接続部とが交互に連なっているコルゲートフィンであって、
上記アルミニウム板材の板厚は0.4〜1.0mmであり、
上記平板部は、フィン高さ方向に伸びる複数のスリットを有しており、
上記スリットの幅をS[mm]とし、上記各平板部における、隣り合う上記スリットの間隔をL[mm]としたときに、下記式(1)〜(4)の関係を満足する、コルゲートフィンにある。
0.5<S<5.0 ・・・(1)
L>1.0 ・・・(2)
S≦0.625L+0.125 ・・・(3)
S≦−0.28571L+7.5 ・・・(4)
本発明の他の態様は、上記の態様のコルゲートフィンと、
該コルゲートフィンを収容するジャケットとを有する、熱交換器にある。
上記コルゲートフィンは、上記特定の範囲の板厚を有する上記アルミニウム板材から構成されている。また、上記平板部に設けられた上記スリットの幅S及び隣り合う上記スリットの間隔Lが上記式(1)〜(4)の関係を満たしている。
上記コルゲートフィンは、従来よりも板厚の厚い上記アルミニウム板材を用いることにより、上記コルゲートフィンにおける熱伝導を向上させることができる。更に、上記平板部に、上記式(1)〜(4)の関係を満たすように上記スリットを設けることにより、上記コルゲートフィンを通過する冷却媒体の流れを乱し、上記コルゲートフィンとの熱交換を促進することができる。そして、上記アルミニウム板材の板厚による効果と上記スリットによる効果とが相乗的に作用することにより、従来よりも格段に高い冷却性能を実現することができる。
また、上記平板部に、上記式(1)〜(4)の関係を満たすように上記スリットを設けることにより、高い冷却性能を実現した上で、圧力損失の過度の増大を回避することができる。
このように、上記コルゲートフィンにおいては、上記スリットの幅S及び隣り合う上記スリットの間隔Lが、圧力損失の過度の増大を回避しつつ高い冷却性能を実現できる最適な範囲に調整されている。それ故、上記コルゲートフィンは、圧力損失の増大を許容できる範囲内に抑制しつつ、従来よりも格段に高い冷却性能を実現することができる。
また、上記熱交換器は、上記コルゲートフィンと、該コルゲートフィンを収容するジャケットとを有している。そのため、圧力損失の増大を許容できる範囲内に抑制しつつ、従来よりも格段に高い冷却性能を有している。
実施例1における、スリットが等間隔に配置されたコルゲートフィンの斜視図である。 実施例1における、コルゲートフィンの側面図である。 実施例1における、総合評価をまとめた説明図である。 実施例2における、スリットの間隔が異なるコルゲートフィンの斜視図である。 実施例3における、接続部の頂部に平坦面を備えたコルゲートフィンの要部を示す断面図である。
上記コルゲートフィンにおける平板部は、フィン高さ方向に立設されている。これにより、コルゲートフィンに含まれる平板部の数を多くし、冷却性能を向上させることができる。
接続部は、隣り合う平板部のフィン高さ方向における端部同士を接続している。フィン長手方向における接続部の断面形状は、例えば、弧状とすることができる。この場合には、ジャケットとのろう付を行う際に、接続部とろう材との当接部分が直線状になりやすい。そのため、接続部とろう材とが面状に当接する場合に比べて、ろう付後の接合部におけるボイドの発生を抑制することができる。その結果、ジャケットからコルゲートフィンへの熱伝導をより向上させ、ひいては冷却性能をより向上させることができる。
また、接続部は、各平板部のフィン高さ方向における端部に連なる湾曲部と、湾曲部同士を接続する頂面部とを有しており、頂面部は、フィン高さ方向における外側に平坦面を有していてもよい。即ち、フィン長手方向における接続部の断面形状は、頂面部が平坦な弧状を呈していてもよい。この場合には、フィン長手方向における接続部の断面形状が矩形を呈する場合に比べて、ジャケットとのろう付を行う際に、頂面部とろう材との当接部分の面積を狭くすることができる。そのため、接続部の断面形状が矩形を呈する場合に比べて、ろう付後の接合部におけるボイドの発生を抑制することができる。その結果、ジャケットからコルゲートフィンへの熱伝導をより向上させ、ひいては冷却性能をより向上させることができる。
コルゲートフィンを構成するアルミニウム板材としては、要求される強度や耐食性等に応じて、公知のアルミニウム板及びアルミニウム合金板を採用することができる。
アルミニウム板材の板厚は、0.4〜1.0mmとする。板厚が0.4mm未満の場合には、コルゲートフィンにおける熱伝導が悪化し、冷却性能の低下を招くおそれがある。一方、板厚が1.0mmを超える場合には、コルゲート加工の加工性が悪化し、コルゲートフィンの製造性の悪化を招くおそれがある。更に、この場合には、コルゲートフィンに含まれる平板部の個数が少なくなり、かえって冷却性能の低下を招くおそれもある。冷却性能を向上させる観点からは、アルミニウム板材の板厚を0.6〜0.9mmとすることが好ましい。
コルゲートフィンのフィン長さ及びフィン幅は、熱交換器のジャケットの形状に応じて適宜設定することができる。一方、フィン高さは、5〜10mmであることが好ましい。フィン高さが過度に高い場合には、冷却性能の悪化を招くおそれがある。また、フィン高さが過度に低い場合には、圧力損失の増大を招くおそれがある。フィン高さを上記特定の範囲とすることにより、これらの問題を容易に回避することができる。
隣り合う平板部の間隔は、0.9〜1.0mmとすることが好ましい。この間隔が過度に狭くなると、隣り合う平板部の間に異物が詰まりやすくなる。また、この場合には、コルゲート加工の加工性が悪化し、コルゲートフィンの製造性の悪化を招くおそれがある。一方、隣り合う平板部の間隔が過度に広くなると、コルゲートフィンに含まれる平板部の個数が少なくなり、冷却性能の低下を招くおそれがある。隣り合う平板部の間隔を0.9〜1.0mmとすることにより、これらの問題を容易に回避することができる。
各平板部には複数のスリットが形成されており、スリットの幅S[mm]と、隣り合う上記スリットの間隔L[mm]とが下記式(1)〜(4)の関係を満たしている。
0.5<S<5.0 ・・・(1)
L>1.0 ・・・(2)
S≦0.625L+0.125 ・・・(3)
S≦−0.28571L+7.5 ・・・(4)
スリットの幅Sは、0.5mm超え5.0mm未満とする。スリットの幅Sが5.0mm以上の場合には、圧力損失の増大を招くおそれがある。
一方、スリットの幅Sが0.5mm以下の場合には、平板部にスリットを形成することが難しい。また、この場合には、コルゲートフィンとジャケットとのろう付の際にろうがスリット内に充填される、あるいは冷却媒体を流通させた際に異物がスリットに詰まる等のトラブルにより、スリットの機能が損なわれるおそれがある。スリットの幅Sを0.5mmより大きくし、好ましくは0.9mmより大きくすることにより、これらの問題を回避することができる。
隣り合うスリットの間隔Lは、1.0mm超えとする。スリットの間隔Lが1.0mm以下の場合には、平板部にスリットを形成することが難しい。
また、スリットの幅Sとスリットの間隔Lとの関係は、上記式(3)及び式(4)を満たしている。両者の関係が上記式(3)を満たさない場合には、圧力損失の過度の増大を招く。また、両者の関係が上記式(4)を満たさない場合には、冷却性能が不十分となる。
このように、上記コルゲートフィンは、スリットの幅S[mm]と、隣り合う上記スリットの間隔L[mm]とが上記式(1)〜(4)の関係を全て満たしていることにより、圧力損失の増大を許容できる範囲内に抑制しつつ、従来よりも格段に高い冷却性能を実現することができるのである。そして、これらの関係式は、コルゲートフィンの寸法に関する多数のパラメータの中から、スリットの幅S[mm]と、隣り合う上記スリットの間隔L[mm]という2つのパラメータが冷却性能及び圧力損失に大きく影響することが本発明者らにより見出された結果、得ることができたものである。
上述した作用効果を得るためには、コルゲートフィンに設けられた全てのスリットが上記式(1)〜(4)を満たしていればよい。例えば、上記式(1)〜(4)を満たす範囲内において、全てのスリットの幅を同一としてもよいし、一部のスリットの幅が他のスリットとは異なっていてもよい。
コルゲートフィンの冷却性能をより向上させる観点からは、少なくとも一部の上記スリットにおける、上記スリットの幅S[mm]と、隣り合う上記スリットの間隔L[mm]との関係が、さらに下記式(5)の関係を満足することが好ましい。
S≦−0.015L2+0.5253L−1.5511 ・・・(5)
コルゲートフィンの冷却性能をさらに向上させる観点からは、全ての上記スリットにおける、上記スリットの幅S[mm]と、隣り合う上記スリットの間隔L[mm]との関係が、上記式(5)の関係を満足することがさらに好ましい。
また、上記式(1)〜(4)を満たす範囲内において、全てのスリットを等間隔に配置してもよいし、一部のスリットの間隔が他のスリットの間隔とは異なっていてもよい。
例えば、上記コルゲートフィンは、フィン長手方向における一端に配置された上流部と、フィン長手方向における他端に配置され、上記上流部に連なる下流部とを有しており、上記上流部における隣り合う上記スリットの間隔が上記下流部よりも広くなっていてもよい。この場合には、スリットの間隔が比較的広い上流部において、圧力損失の増大を抑制することができる。また、スリットの間隔が比較的狭い下流部において、スリットにより冷却媒体の流れを乱し、冷却媒体とコルゲートフィンとの熱交換を促進することができる。これらの結果、圧力損失の増大を抑制しつつ、下流部における冷却性能を向上させることができる。
上記コルゲートフィンをジャケット内に収容することにより、熱交換器を構成することができる。ジャケットとしては、熱交換器用として公知のジャケットを採用することができる。上記コルゲートフィンを有する熱交換器は、種々の用途に用いることができ、特に、電力変換装置用として好適に用いることができる。
上記コルゲートフィンの実施例について、図を用いて説明する。なお、本発明に係るコルゲートフィンの態様は、実施例の態様に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜構成を変更することができる。
(実施例1)
本例は、スリット4が等間隔に配置されたコルゲートフィン1の例である。本例のコルゲートフィン1は、アルミニウム板材から構成されており、図1に示すように、フィン高さ方向に立設された平板部2と、平板部2におけるフィン高さ方向の端部に接続された接続部3とが交互に連なっている。アルミニウム板材の板厚は0.4〜1.0mmである。平板部2は、フィン高さ方向に伸びる複数のスリット21を有している。また、コルゲートフィン1は、図2に示すように、スリット21の幅をS[mm]とし、各平板部2における、隣り合うスリット21の間隔をL[mm]としたときに、下記式(1)〜(4)の関係を満足している。
0.5<S<5.0 ・・・(1)
L>1.0 ・・・(2)
S≦0.625L+0.125 ・・・(3)
S≦−0.28571L+7.5 ・・・(4)
図1及び図2に示すように、本例のコルゲートフィン1は、等間隔に配置された複数のスリット21を有している。また、本例においては、スリット21が、平板部2と、平板部2に連なる一対の接続部3(3a、3b)のうち一方の接続部3bとの全体に亘って形成されている。
フィン長手方向における接続部3の断面形状は弧状である。
本例においては、アルミニウム板材の板厚を0.6mm、隣り合う平板部2の間隔を0.9mm、フィン高さを6mmとし、スリット21の幅S及び隣り合うスリット21の間隔Lを表1に示すように種々変更したコルゲートフィン(試験体A1〜A28)を実際に製造し、製造性の評価を行った。その結果、製造可能である場合には、表1中の「製造性」の欄に記号「A」を記載し、製造できなかった場合には記号「B」を記載した。
また、これらのコルゲートフィンのうち製造可能であったものについて熱流体解析を行い、冷却性能及び圧力損失を評価した。熱流体解析は、以下の方法により行った。まず、互いに対向する一対の壁部に冷媒導排口を備えた箱状のジャケットと、フィン長手方向の端面と冷媒導排口を備えた壁部とが対面するようにしてジャケット内に収容されたコルゲートフィンとを有する構造モデルを作成した。次いで、このジャケットにおける、接続部に当接する外壁の外表面に1000Wの発熱体を配置した。そして、上流側の冷媒導排口からジャケット内に冷却媒体を流入させ、定常状態におけるジャケットの最高温度Tmax[℃]と、圧力損失ΔP[kPa]とを算出した。なお、冷却媒体は60℃のLLC(Long Life Coolant)とし、流量は10L/minとした。
冷却性能の指標としては、下記式(6)により算出される熱抵抗Rth[K/W]の値を使用した。また、圧力損失ΔP[kPa]は、上流側の冷媒導排口における冷却媒体の圧力と、下流側の冷媒導排口における冷却媒体の圧力との差とした。これらの値は、表1に示す通りであった。
Rth=(Tmax−60)/1000 ・・・(6)
また、スリットを有するコルゲートフィンとの比較のために、スリットを有しないコルゲートフィン(表1、試験体R)を用いた場合の熱抵抗Rth[K/W]及び圧力損失ΔP[kPa]を、上記と同様の方法により算出した。
これらの値に基づき、コルゲートフィンの性能の良否の判定を行った。冷却性能については、試験体Rを用いた場合の熱抵抗Rthの値に対する試験体A1〜A28の熱抵抗Rthの値の比率に基づいて判定を行った。試験体A1〜A28の熱抵抗Rthが試験体Rに対して0.9倍以下の場合には、表1中の「判定」欄に記号「A」を、0.9倍を超える場合には記号「B」を記載した。そして、冷却性能が十分に向上した記号「A」の場合を合格と判定した。
圧力損失については、試験体Rを用いた場合の圧力損失ΔPの値に対する試験体A1〜A28の圧力損失ΔPの比率に基づいて判定を行った。試験体A1〜A28の圧力損失ΔPが圧力損失ΔPに対して2倍以下の場合には表1中の「判定」欄に記号「A+」を、2倍超え3倍以下の場合には記号「A」を、3倍より大きい場合には記号「B」を記載した。そして、圧力損失の増加を十分に抑制できた記号「A+」及び記号「A」の場合を合格と判定した。
また、製造性、冷却性能及び圧力損失の評価結果に基づき、以下のようにして総合判定を行った。製造性が「A(製造可能)」、冷却性能が「A(合格)」、圧力損失が「A+(優れている)」の場合には、優れた性能及び十分な製造性を有すると判定し、「総合判定」の欄に記号「A+」を記載した。また、製造性が「A」、冷却性能が「A」、圧力損失が「A(合格)」の場合には、良好な性能及び十分な製造性を有すると判定し、「総合判定」の欄に記号「A」を記載した。製造性、冷却性能及び圧力損失のうち1項目以上が「B(製造不能または不合格)」の場合には、性能または製造性が劣っていると判定し、「総合判定」の欄に記号「B」を記載した。
また、図3に、表1の「総合判定」と、各試験体におけるスリットの幅S及びスリットの間隔Lとの関係をまとめたグラフを示す。図3の縦軸はスリットの幅S[mm]であり、横軸はスリットの間隔L[mm]である。また、グラフ中の記号「◎」は、総合判定が「A+」であった試験体を示している。同様に、記号「○」は総合判定が「A」であった試験体、記号「×」は総合判定が「B」であった試験体を示している。
さらに、図3中には、下記式により表される直線L1〜L6を破線にて表示した。直線L1及びL2は上記式(1)の境界に対応する式である。また、直線L3〜L6は、それぞれ、上記式(2)〜(5)の境界に対応する式である。
L1:S=0.5
L2:S=5.0
L3:L=1.0
L4:S=0.625L+0.125
L5:S=−0.28571L+7.5
L6:S=−0.015L2+0.5253L−1.5511
Figure 2018009741
表1及び図3に示したように、スリットの幅Sとスリットの間隔Lとが上記式(1)〜(4)を満たしている試験体A8〜A11、A15〜A18、A21〜A22、A25〜A26は、製造性及び冷却性能に優れ、圧力損失の増大を十分に抑制することができた。また、これらの試験体の中でも、スリットの幅Sとスリットの間隔Lとが上記式(5)を満たしている試験体A10〜A11、A17〜A18は、これら以外の試験体に比べて圧力損失をより低減することができた。
一方、スリットの幅Sを0.5mm未満にしようとした試験体A1〜A6、及び、スリットの間隔Lを1.0mm未満にしようとした試験体A7、A13については、狙いの寸法のスリットを形成することができなかった。そのため、コルゲートフィンを作製することができなかった。
上記式(3)を満たさない試験体A14、A20、A24及びスリットの幅Sが5.0mmを超える試験体A28は、圧力損失が過度に増大したため、熱交換器に用いることが難しい。
上記式(4)を満たさない試験体A12、A19、A23及びA27は、冷却性能の向上が不十分であった。
(実施例2)
本例は、一部のスリット21の間隔L1が他のスリット21の間隔L2とは異なっているコルゲートフィン102の例である。図4に示すように、本例のコルゲートフィン102は、フィン長手方向における一端に配置された上流部11と、フィン長手方向における他端に配置され、上流部11に連なる下流部12とを有している。上流部11における隣り合うスリットの間隔L1[mm]は、下流部12における隣り合うスリットの間隔L2[mm]よりも広い。
その他は実施例1と同様である。なお、図4において用いた符号のうち、既出の実施例において用いた符号と同一のものは、特に説明のない限り、既出の実施例における構成要素等と同様の構成要素等を表す。
本例においては、表2に示すようにスリットの幅S[mm]及びスリットの間隔L1、L2[mm]を変更したコルゲートフィン(試験体B1〜B3)を実際に作製し、製造性の評価を行った。また、これらの試験体について、実施例1と同様の方法により、冷却性能及び圧力損失の評価を行った。これらの評価結果は、表2に示した通りであった。
Figure 2018009741
表2に示したように、本例の試験体B1〜B3においては、全てのスリットが上記式(1)〜(4)の関係を満足している。そのため、試験体B1〜B3は、優れた製造性及び冷却性能を示した。さらに、これらの試験体における少なくとも一部のスリットが上記式(5)の関係を満足しているため、圧力損失の増大を抑制する効果が高かった。
(実施例3)
本例は、接続部303の形状を変更したコルゲートフィン103の例である。図5に示すように、本例のコルゲートフィン103は、各平板部2のフィン高さ方向における端部22に連なる湾曲部31と、湾曲部31同士を接続する頂面部32とを備えた接続部303を有している。頂面部32は、フィン高さ方向における外側に平坦面321を有している。即ち、本例の接続部303は、フィン長手方向の断面において、頂面部32が平坦な弧状を呈していている。その他は実施例1と同様である。本例のように、接続部303の頂面部32が平坦に形成されている場合にも、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
1、102、103 コルゲートフィン
2 平板部
21 スリット
3、303 接続部
S スリットの幅
L、L1、L2 隣り合うスリットの間隔

Claims (5)

  1. アルミニウム板材からなり、フィン高さ方向に立設された平板部と、該平板部におけるフィン高さ方向の端部に接続された接続部とが交互に連なっているコルゲートフィンであって、
    上記アルミニウム板材の板厚は0.4〜1.0mmであり、
    上記平板部は、フィン高さ方向に伸びる複数のスリットを有しており、
    上記スリットの幅をS[mm]とし、上記各平板部における、隣り合う上記スリットの間隔をL[mm]としたときに、下記式(1)〜(4)の関係を満足する、コルゲートフィン。
    0.5<S<5.0 ・・・(1)
    L>1.0 ・・・(2)
    S≦0.625L+0.125 ・・・(3)
    S≦−0.28571L+7.5 ・・・(4)
  2. 少なくとも一部の上記スリットにおける、上記スリットの幅S[mm]と、隣り合う上記スリットの間隔L[mm]との関係が、さらに下記式(5)の関係を満足する、請求項1に記載のコルゲートフィン。
    S≦−0.015L2+0.5253L−1.5511 ・・・(5)
  3. 複数の上記スリットが等間隔に配置されている、請求項1または2に記載のコルゲートフィン。
  4. フィン長手方向における一端に配置された上流部と、フィン長手方向における他端に配置され、上記上流部に連なる下流部とを有しており、上記上流部における隣り合う上記スリットの間隔は上記下流部よりも広い、請求項1または2に記載のコルゲートフィン。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコルゲートフィンと、
    該コルゲートフィンを収容するジャケットとを有する、熱交換器。
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