JP5511917B2 - プレートフィン型熱交換器の組み立て構造及びプレートフィン型熱交換器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、広範囲にわたる産業分野で使用されているプレートフィン型熱交換器の本体部分(コア部)を構成する単位コアを用いる熱交換器の組み立て構造及び熱交換器の製造方法に関する。
プレートフィン型熱交換器は、高温流体を流通させる通路と低温流体を流通させる通路を交互に積層配置した熱交換器であり、小型軽量で熱交換効率に優れた熱交換器として、産業機械、鉄道車両、電力設備、その他広範囲にわたる産業分野で使用されている。
図1は、プレートフィン型熱交換器の本体部分をなすコア部の構成を説明する図であり、(a)はコア部の分解斜視図、(b)はコア部の組立斜視図である。コア部4は、低温流体通路と高温流体通路を仕切る板状のチューブプレート1と、伝熱促進用のコルゲート型や各種の形状からなるフィン2が交互に積層され、また、チューブプレート1同士の間隔を保ち、流路を密封するためのサイドバー3が両側面に並べられた基本構造で構成されている。
コア部内における低温流体と高温流体の流動方法は、基本的には向流型と直交流型に区分されるが、これらを組み合わせて種々の流動方法が構成される。図1(a)で示す矢印は、低温流体と高温流体が直交流する直交流型の流動を示し、図1(b)で示す矢印は、両流体が向流する流動を示している。なお、高温流体を流通させる通路と低温流体を流通させる通路は、熱交換効率を高めるため、交互に積層配置されている。
前述したプレートフィン型熱交換器のコア部4の組み立てに際しては、チューブプレート1とフィン2との間やチューブプレート1とサイドバー3との間に、使用する材質に応じて組成が選定されたシート状または粉状のろう材が配される。積層組立されたコア部4は、雰囲気調整された加熱炉に装入され、ろう材の融点まで加熱され、ろう付け処理が行われて一体に製造される。
続いて、コア部内に導入される低温流体と高温流体の出入口としてのヘッダータンクがコア部の所要端面に溶接加工によって取り付けられ、熱交換器が構成される。
図2は、プレートフィン型熱交換器の従来の概略製造工程例を示す図である。コイルから成形されたコルゲートフィン、チューブプレート、サイドプレート及びサイドバーを用いてコア部を組み立てる「組立」工程、組み立てられたコア部をろう付け処理する「ろう付」工程、及びコア部の端面にヘッダータンクを取り付ける「ヘッダータンク溶接」工程を経てプレートフィン型熱交換器が製造される。
ところで、温度の高い環境下、或いは腐食性の高い環境下においては、ステンレス鋼製のプレートフィン型熱交換器が使用されるが、このステンレス鋼製の熱交換器を製造する場合、ろう付け処理の工程が律速となって生産性を向上させ難いという問題がある。熱交換器の構成材料がステンレス鋼の場合は、1000℃以上の高温でろう付け処理をしなければならず、熱交換器のコア部として組み立てられた大きな一体ものをゆっくりと昇温させることが必要だからである。バッチ式で処理せざるを得ないことも生産効率の向上を妨げる一因である。
また、ステンレス鋼製のプレートフィン型熱交換器は、ガスタービン発電装置の燃焼排ガス用ダクトに直結し排ガスと圧縮空気との熱交換を行う場合など、温度の高い過酷な条件下で使用されるので、熱応力(張力)により各部に熱伸びが生じ、熱交換器が変形する場合がある。
本発明は、このような状況に鑑みなされたものであり、プレートフィン型熱交換器、特にステンレス鋼製の熱交換器を製造する場合に、ろう付け処理の効率を高めて熱交換器の生産を効率よく行うことができる手段の提供、更には、熱交換器を高温条件下で使用する際における、熱による伸びに起因する熱交換器の変形等を回避できる手段の提供、並びに生産を効率よく行い、且つ使用時における熱による変形等を低減することができるプレートフィン型熱交換器を製造する方法の提供を目的としている。
本発明者らは、上記目的達成のために検討を重ねる過程で、熱交換器を製造する際に、プレートフィン型熱交換器の本体部分であるコア部(即ち、コア全体)を幾つかの「単位コア」に分割して製造工程に流すという着想を得た。熱交換器のコア部は低温流体通路と高温流体通路が交互に多数層積層配置された構成を有しているが、このコア部を、予め積層数が比較的少ない部分(単位コア)に分割した分割構造とし、熱交換器を製造する際には、前記図2に示した「組立」工程及び「ろう付」工程で、この単位コアを対象として組み立て、及びろう付けを行い、「ヘッダータンク溶接」工程に進む直前に、単位コアを必要数積み重ねて熱交換器のコア部を形成する方式である。
この方式によれば、ろう付け処理の対象物が従来のコア部として組み立てられた一体ものに比べて薄いので、コア部の材質が高温加熱を必要とするステンレス鋼であっても、昇温が容易であり、加熱に要する時間を短縮することができる。加熱時間が短いので、ろう付け処理をバッチ式ではなく、連続的に行うことも可能であり、ろう付け処理を効率よく実施することができる。この方式ついては、実機を用いて検討し、その効果を確認した。
また、高温条件下で使用されるステンレス鋼製等のプレートフィン型熱交換器を製造する場合等において、単位コアを積み重ねて熱交換器のコア部を形成する際に、各単位コア間に僅かな隙間を設けておくことにより、その熱交換器を高温条件下で使用する際における熱による伸びを吸収して、熱交換器全体の変形を低減することが可能となる。
本発明はこのような着想及び検討結果に基づきなされたもので、その要旨は、下記(1)のプレートフィン型熱交換器の単位コア、及びこの単位コアを用いる(2)のプレートフィン型熱交換器の組み立て構造、並びに(3)のプレートフィン型熱交換器の製造方法にある。なお、下記(1)のプレートフィン型熱交換器の単位コアは、本発明の参考例である。
(1)熱交換器の本体部分(コア部)を構成する部品であって、2種以上の流体をそれぞれ流通させる通路が交互に積層配置された構成を有し、当該構成が隣接する前記通路を仕切るチューブプレートとフィンを交互に積層し、当該チューブプレートとフィンとの積層の最外面にサイドプレートを配置し、前記チューブプレートと前記フィンの間および前記サイドプレートと前記フィンとの間をろう付けして構成されることを特徴とするプレートフィン型熱交換器の単位コア。
(2)前記(1)に記載のプレートフィン型熱交換器の単位コアが複数個積み重ねられ、一体構造に形成されているコア部を含むプレートフィン型熱交換器の組み立て構造であって、前記コア部は、前記単位コアがそれぞれ隙間を設けて積み重ねられるとともに、前記熱交換器の本体部分内に通過させる各流体の出入口となるヘッダータンクを取り付ける端面を有することを特徴とするプレートフィン型熱交換器の組み立て構造。
前記(2)に記載のプレートフィン型熱交換器の組み立て構造、単位コアがそれぞれ隙間を設けて積み重ねられていることから、その構造を具備する熱交換器が高温条件下で使用される場合に、熱による変形を低減できる。
(3)チューブプレートとフィンとを交互に積み重ね、当該チューブプレートとフィンの積み重ねの最外面にサイドプレートを配置して熱交換器の単位コアを組み立てる工程と、組み立てられた単位コアを雰囲気調整された加熱炉に装入して、前記チューブプレートと前記フィンとの間および前記サイドプレートと前記フィンとの間をろう付けする工程と、ろう付けされた単位コアを複数個それぞれ隙間を設けて積み重ねて、熱交換器の本体部分(コア部)を形成する工程と、コア部の端面に前記熱交換器のコア部内に通過させる各流体の出入口としてのヘッダータンクを取り付ける工程とを有することを特徴とするプレートフィン型熱交換器の製造方法。
前記(3)に記載のプレートフィン型熱交換器の製造方法、ろう付けされた単位コアを複数個積み重ねる際に各単位コア間に隙間を設けることから、その熱交換器が高温条件下で使用される場合に、熱による変形を低減できる。
本発明のプレートフィン型熱交換器の組み立て構造は、単位コア、熱交換器の本体部分(コア部)を構成する部品であり、ろう付け処理をこの単位コアを対象として実施することにより、加熱時間を短縮して、ろう付け処理を効率よく実施することができる。特に、熱交換器が高温でのろう付け処理が必要なステンレス鋼製の場合、効果が大きい。
本発明のプレートフィン型熱交換器の組み立て構造は、前記の単位コアが複数個積み重ねられた構造であり、それぞれの単位コア間に隙間が設けられていることから、その構造を有する熱交換器が高温条件下で使用される場合に、熱交換器の各部に生じる伸びを吸収して、熱交換器のコア部の変形を低減することができる。
本発明のプレートフィン型熱交換器の製造方法によれば、ろう付け処理を効率よく実施して熱交換器の生産性を高めることができる。また、高温条件下での使用時においても熱変形を抑えた熱交換器を製造することができる。
プレートフィン型熱交換器の本体部分(コア部)の構成を説明する図であり、(a)はコア部の分解斜視図、(b)はコア部の組立斜視図である。 プレートフィン型熱交換器の従来の概略製造工程例を示す図である。 本発明の熱交換器の単位コアの概略構成例を示す図で、(a)は単位コアが積み重ねられて構成されたコア部の斜視図、(b)は(a)の一部を拡大した単位コアの斜視図である。 本発明のプレートフィン型熱交換器の概略の製造工程例を示す図である。
本発明のプレートフィン型熱交換器の単位コアは、熱交換器の本体部分(コア部)を構成する部品であって、2種以上の流体をそれぞれ流通させる通路が交互に積層配置された構成を有し、当該構成が隣接する流体通路を仕切るチューブプレートとフィンを交互に積層し、当該チューブプレートとフィンとの積層の最外面にサイドプレートを配置し、チューブプレートとフィンの間およびサイドプレートとフィンとの間をろう付けして構成されることを特徴としている。
図3は、本発明の熱交換器の単位コアの概略構成例を示す図で、ステンレス鋼製のプレートフィン型熱交換器の標準の構造を示している。同図の(a)は単位コアが積み重ねられて構成されたコア部の斜視図、(b)は(a)の一部を拡大した単位コアの斜視図である。
図3(a)に示すように、コア部4はその構成部品である単位コア5が11個積み重ねられ構成されており、コア部4の端面には2種の流体(例えば、燃焼用空気及び排気ガス)をコア部4に流通させるためのヘッダータンクが取り付けられている。図3(a)には、コア部4を通過して、同じくコア部をこれと直交方向に通過する排気ガスとの熱交換により昇温した空気を排出させるためのヘッダータンク6が取り付けられている。ヘッダータンク6の開口部6aには空気排出用の配管が取り付けられる。この例では、単位コア5の高さ(厚さ)が105mmであり、上面の大きさは850mm×600mmである。また、コア部4の高さは1157mmである。
単位コア5は、図3(b)に示すように、2種の流体をそれぞれ流通させる通路(この例では、燃焼用の空気通路7及び排気ガス通路8)が交互に積層配置されている。空気通路7は8段であり、排気ガス通路8は9段である。空気通路7及び排気ガス通路8内にはコルゲート型のフィンが取り付けられており、隣接するそれぞれの空気通路7と排気ガス通路8の間にはチューブプレート9が、単位コア5の最外面(上面及び下面)にはサイドプレート10が配置されている。また、空気通路7及び排気ガス通路8の両側面にはサイドバー11a、11bが取り付けられている。
更に、図3に示した例では、隣接する各単位コア5の間にスペーサ12(この例では、厚さ2mm)が取り付けられ、それにより各単位コア5間に2mmの隙間12aが設けられている。
本発明の熱交換器の単位コアは、前記図3(a)に示したように、熱交換器の本体部分(コア部)を構成する部品である。この構成部品としての単位コアを積み重ねてコア部を構成するに際し、積み重ね数に限定はない。図3(a)に示した例では11個であるが、その数は製造しようとする熱交換器のコア部の大きさに応じて定めればよい。
本発明の熱交換器の単位コアの高さ(厚さ)は特に限定しない。熱交換器の製造時にはこの単位コアを組み立て、その状態でろう付けするので、加熱時間を短縮して、連続的にろう付け処理を行える程度の厚さとするのが望ましい。厚すぎると加熱時間が長くなり、薄すぎると処理量が少なくなって、何れの場合も効率をより高めたろう付け処理が困難となる。図3に示した例では、単位コアの高さ(厚さ)を105mmとしているが、100mm程度を基準とし、熱交換器の材質、コア部の大きさや高さ等を勘案して適宜定めればよい。
本発明の熱交換器の単位コアにおいて、2種以上の流体をそれぞれ流通させる通路が交互に積層配置された構成にするのは、高温流体と低温流体間の熱交換効率を高めるためで、従来の熱交換器におけるコア部の構成と何ら異なるところはない。単位コア内における低温流体と高温流体の流動方法は、直交流型の流動方法、向流型の流動方法、これらを組み合わせた種々の流動方法を採ることができる。図3に示した例は直交流型である。取り扱う流体は、通常は2種であるが、3種上の流体をそれぞれ流通させる通路構成を採用した単位コアとすることも可能である。
本発明の熱交換器の単位コアは、プレートフィン型熱交換器を製造するに当たり、一連の工程でこの単位コアを組み立て、これを対象としてろう付け処理する場合において、多大な効果を奏する。
即ち、従来は、熱交換器のコア部として組み立てられた大きな一体ものを、目標温度まで徐々に昇温させることが必要であり、アルミニウム製、ステンレス鋼製など、熱交換器の材質を問わず、バッチ式で処理せざるを得なかったが、ろう付け処理を前記一体ものに比べて薄い単位コアの状態で実施することにより、加熱時間を短縮することができ、ろう付け処理を連続的に効率よく実施することが可能となる。この効果は、熱交換器の構成材料がステンレス鋼の場合、特に大きい。材質がステンレス鋼の場合、ろう付け処理温度を1000℃以上の高温とすることが必要であり、加熱に長時間を要するが、ろう付け処理をこの単位コアの状態で実施することにより、加熱時間を大幅に短縮してろう付け処理を効率よく実施し、量産が可能となるからである。
本発明のプレートフィン型熱交換器の組み立て構造は、前述の本発明の熱交換器の単位コアが複数個積み重ねられ、一体構造に形成されていることを特徴とするプレートフィン型熱交換器の組み立て構造である。なお、ここで言う「熱交換器の組み立て構造」とは、実質的には、その熱交換器の本体部分を構成するコア部の組み立て構造である。
この組み立て構造の特徴は、単位コアが使用されていること、及び単位コアが積み重ねられていることにある。単位コアの構成は前述のとおりで、その高さ(厚さ)、単位コアの重ね数等について、何ら限定はない。
前記単位コアの積み重ねの状態についても限定はない。即ち、単位コアがそれぞれ密着した状態で積み重ねられていてもよいし、密着せず僅かな隙間が設けられた状態であってもよい。
このように、本発明の熱交換器の組み立て構造において、単位コアが複数個積み重ねられた構成を採ることとするのは、前述のように、それによりプレートフィン型熱交換器の製造時におけるろう付け処理を効率よく実施して、熱交換器の生産性を向上させ得るからである。加えて、高温条件下で使用しても変形が生じ難い熱交換器の製造も可能となる。
前記の高温条件下で変形が生じ難い熱交換器の製造は、本発明のプレートフィン型熱交換器の組み立て構造において、単位コアがそれぞれ隙間を設けて積み重ねられている実施形態をとった場合に可能となる。この熱交換器の組み立て構造は、具体的に示すと、例えば、前記図3(a)の本発明の熱交換器の単位コア5が積み重ねられて構成されたコア部4(但し、ヘッダータンク6が取り付けられていない状態)の構造であり、前述のように、高さ(厚さ)105mmの単位コア5が、スペーサ12を取り付けることによりそれぞれ厚さ2mmの隙間を設けて11個積み重ねられ、一体構造に形成されている。
単位コアを積み重ねる際の隙間について、特に限定はない。隙間を設ける目的は、熱交換器を高温条件下で使用する際における熱による伸びをその隙間で吸収して、伸びに起因する熱交換器(コア部)の変形を抑えることにある。従って、単位コアにおける各部の熱による伸びを単位コア内にとどめ、コア部全体に波及させない程度の隙間を設ければよく、単位コアの大きさ、熱交換器のコア部の大きさ等に応じて適宜定めればよい。
前記図3に示した例では、各単位コア間の隙間を2mmとしているが、通常は、この2mm程度を目安とするのがよい。
隙間を設けるには、図3に示したコア部で用いているように、スペーサ12を使用するのが簡便かつ好適である。
このように、単位コアが隙間を設けて積み重ねられている組み立て構造を備えた熱交換器は、高温条件下での使用時に熱交換器の各部に生じる伸びを吸収することができるので、熱交換器のコア部の熱による変形を低減することができる。
本発明のプレートフィン型熱交換器の製造方法は、チューブプレートとフィンとを交互に積み重ね、当該チューブプレートとフィンの積み重ねの最外面にサイドプレートを配置して熱交換器の単位コアを組み立てる工程と、組み立てられた単位コアを雰囲気調整された加熱炉に装入して、チューブプレートとフィンとの間およびサイドプレートとフィンとの間をろう付けする工程と、ろう付けされた単位コアを複数個積み重ねて、熱交換器のコア部を形成する工程と、コア部の端面に前記熱交換器のコア部内に通過させる各流体の出入口としてのヘッダータンクを取り付ける工程とを有する熱交換器の製造方法である。
図4は、本発明のプレートフィン型熱交換器の概略の製造工程例を示す図である。前記図2に示した従来の熱交換器の製造工程と比較して相違する点は、破線で囲んだ範囲で、「組立」工程では、コア部ではなく、単位コアを組み立てる点、従って、「ろう付」工程では、コア部ではなく、単位コアを対象としてろう付け処理する点、及びろう付け処理の単位コアを積み重ねてコア部を形成する「コア部形成」工程を有する点である。
このように、「組立」工程で、コア部ではなく単位コアを組み立てることとするのは、次の「ろう付」工程で、昇温を容易に行えるようにして、加熱に要する時間を短縮するためである。
「ろう付」工程では、単位コアを対象としてろう付け処理を行う。単位コアは従来のコア部として組み立てられた一体ものに比べて薄く、コア部の材質が高温加熱を必要とするステンレス鋼であっても昇温が容易であり、加熱時間を短縮することができる。ろう付け処理を連続的に行うことも可能であり、ろう付け処理を効率よく実施して熱交換器の生産性を向上させることができる。
本発明の熱交換器の製造方法では、見かけ上は、ろう付けされた単位コアを複数個積み重ねて、熱交換器のコア部を形成する「コア部形成」工程が新たに必要になる。しかし、コア部の形成は、従来「組立」工程で行っていた作業であり、そのため、本発明の熱交換器の製造方法における「組立」工程は従来のコア部を組み立てる場合に比べて著しく簡素化される。また、「ろう付」工程では、ろう付け処理の能率が格段に向上するので、図4に例示した工程を採用することにより、工程全体の効率は著しく向上する。
前記ろう付けされた単位コアを複数個積み重ねるに際し、重ねる方法(重ね方、重ねた単位コアを固定する方法等)について何ら限定はない。即ち、単位コアを重ねる際に、例えば、単位コア同士を密着させてもよいし、密着させずに若干の隙間を設けた状態としてもよい。また、重ねた単位コアを固定する方法としては、個々の単位コアを溶接などにより接合する方法、重ねた単位コアを締め具等を用いて固定する方法などが適用可能である。
本発明のプレートフィン型熱交換器の製造方法において、その熱交換器が高温条件下で使用される場合等においては、ろう付けされた単位コアを複数個積み重ねる際に、各単位コア間に隙間を設けることとするのが望ましい。
ステンレス鋼製のプレートフィン型熱交換器は、例えば、ガスタービン発電装置の燃焼排ガス用ダクトに直結して排ガスと圧縮空気との熱交換を行う場合など、温度の高い過酷な条件下で使用されるので、熱応力(張力)により各部に熱伸びが生じ、熱交換器が変形する場合がある。その場合、各単位コア間に隙間を設けておけば、熱交換器の各部に生じる伸びを吸収して、熱交換器の変形を低減することができる。
本発明のプレートフィン型熱交換器の製造方法によれば、前述のように、ろう付け処理を効率よく実施して熱交換器の生産を効率よく行うことができる。また、熱交換器が温度の高い過酷な条件下で使用される場合等においては、各単位コア間に隙間を設けておくことにより、高温条件下で使用しても変形が生じ難い熱交換器の製造が可能である。
本発明のプレートフィン型熱交換器の組み立て構造は、単位コア、熱交換器のコア部を構成する部品であり、この単位コアを処理の対象とすることにより、ろう付け処理を効率よく実施することができる。特に、熱交換器が高温でのろう付け処理が必要なステンレス鋼製の場合に、その効果が大きい。
本発明の組み立て構造を有するプレートフィン型熱交換器は、高温条件下での使用時に、単位コア間に設けられた隙間により熱交換器の各部に生じる伸びを吸収してコア部の変形を低減することができる。
また、本発明のプレートフィン型熱交換器の製造方法によれば、ろう付け処理を効率よく実施して熱交換器の生産性を向上させることができ、更に、高温条件下で使用しても変形が生じ難い熱交換器を製造することができる。
したがって、本発明のプレートフィン型熱交換器の組み立て構造、並びに本発明のプレートフィン型熱交換器の製造方法は、プレートフィン型熱交換器の製造分野において有効に利用することができる。
1:チューブプレート、 2:フィン
3:サイドバー、 4:コア部
5:単位コア、 6:ヘッダータンク
7:空気通路、 8:排気ガス通路
9:チューブプレート、 10:サイドプレート
11a、11b:サイドバー、 12:スペーサ
12a:隙間

Claims (2)

  1. 単位コアが複数個積み重ねられ、一体構造に形成されているコア部を含むプレートフィン型熱交換器の組み立て構造であって、
    前記単位コアが、2種以上の流体をそれぞれ流通させる通路が交互に積層配置された構成を有し、当該構成が隣接する前記通路を仕切るチューブプレートとフィンを交互に積層し、当該チューブプレートとフィンとの積層の最外面にサイドプレートを配置し、前記チューブプレートと前記フィンの間および前記サイドプレートと前記フィンとの間をろう付けして構成され、
    前記コア部は、前記単位コアがそれぞれ隙間を設けて積み重ねられるとともに、前記熱交換器の本体部分内に通過させる各流体の出入口となるヘッダータンクを取り付ける端面を有することを特徴とするプレートフィン型熱交換器の組み立て構造。
  2. チューブプレートとフィンとを交互に積み重ね、当該チューブプレートとフィンの積み重ねの最外面にサイドプレートを配置して熱交換器の単位コアを組み立てる工程と、
    組み立てられた単位コアを雰囲気調整された加熱炉に装入して、前記チューブプレートと前記フィンとの間および前記サイドプレートと前記フィンとの間をろう付けする工程と、
    ろう付けされた単位コアを複数個それぞれ隙間を設けて積み重ねて、熱交換器のコア部を形成する工程と、
    コア部の端面に前記熱交換器の本体部分内に通過させる各流体の出入口としてのヘッダータンクを取り付ける工程とを有することを特徴とするプレートフィン型熱交換器の製造方法。
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