JP2018007633A - ヨーグルト様高清澄飲料およびヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】後味という観点における止渇性と、ヨーグルト感という観点における嗜好性とを両立したヨーグルト様高清澄飲料に係る技術を提供する。【解決手段】乳酸と、リン酸と、を含むヨーグルト様高清澄飲料であって、当該ヨーグルト様高清澄飲料のpHが2.8以上4.0以下であり、当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記乳酸の含有量をAとし、当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記リン酸の含有量をBとしたとき、A/Bの値が、0.3以上10以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、ヨーグルト様高清澄飲料およびヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法に関する。
ヨーグルト様の味を呈する飲料(以下、ヨーグルト様飲料ともいう。)としては、乳酸菌などの微生物を用いて乳原料を発酵させてなる酸性乳を含むタイプの飲料と、フレーバー等の香料成分を用いてヨーグルト様の風味を付与したフレーバータイプの飲料とがある。
そして、上述したヨーグルト様飲料は、一般に、ヨーグルトに似た独特の味わい(以下、ヨーグルト感ともいう。)を呈する嗜好性の高い清涼飲料の1種として知られている。かかるヨーグルト感による影響を受けて、該ヨーグルト様飲料については、スポーツドリンクや果汁飲料などの清涼飲料と異なり、ヨーグルト感を強く感じられる飲料の方が消費者に好まれる傾向にあるとされている。こうした事情を踏まえ、ヨーグルト様飲料のヨーグルト感を向上させる技術について、これまでに種々の検討がなされている。
たとえば、特許文献1には、酸性乳を含むタイプのヨーグルト様飲料に対して、乳味を付与することによりヨーグルト感を増強するために、該飲料中に乳酸を含有させる技術が開示されている。
特開2004−329152号公報
ヨーグルト様飲料を含む各種清涼飲料の需要は、一般に、止渇する目的で消費者が該飲料を摂取する夏場などの気温が高い時期に増大する傾向にあるとされている。また、上述した止渇する目的で利用される飲料、すなわち止渇飲料については、一般に、炭酸飲料、スポーツドリンク、果実の風味を付与した水様飲料等といった透明度の高い清澄飲料の方が消費者に好まれる傾向にあることも知られている。
ここで、酸性乳を含むタイプのヨーグルト様飲料は、一般に、乳原料に由来する成分による影響で白濁しているものの、フレーバータイプのヨーグルト様飲料と比べて、ヨーグルト感という観点における嗜好性に優れている。こうした事情を踏まえ、本発明者は、酸性乳を含むタイプのヨーグルト様飲料の透明度を向上させることができれば、ヨーグルト感を強く感じられる嗜好性という観点において優れており、かつ透明度の高いヨーグルト様飲料を実現することが可能であると考えた。
しかしながら、酸性乳を含むタイプのヨーグルト様飲料を透明化する手法については、確立されておらず、具体的な報告もなされていないのが実情であった。
こうした事情を踏まえ、本発明者は、ヨーグルト感を強く感じられる嗜好性という観点において優れており、かつ透明度の高いヨーグルト様飲料を実現するための設計指針について鋭意検討していた中で、ヨーグルト様飲料に係る従来技術が以下のような課題を有していることを見出した。
すなわち、本発明者は、酸性乳を含むタイプのヨーグルト様飲料と比べて、透明度の高いフレーバータイプのヨーグルト様飲料のヨーグルト感を向上させるために、該飲料中に乳酸を含有させた場合、コクやヨーグルト感という点で嗜好性が向上する一方で、喫飲後のスッキリさという点で後味は要求水準を満たさないものとなることを知見した。一方で、フレーバータイプのヨーグルト様飲料中に乳酸を含有させなかった場合には、喫飲後のスッキリさという点で後味の良好さを保持できるものの、コクやヨーグルト感という点で嗜好性が要求水準を満たさないものとなることを知見した。このように、本発明者は、従来のヨーグルト様飲料に関し、後味という観点における止渇性と、ヨーグルト感という観点における嗜好性との間には、いわゆるトレードオフの関係があることを見出した。
そこで、本発明は、後味という観点における止渇性と、ヨーグルト感という観点における嗜好性とを両立したヨーグルト様高清澄飲料に係る技術を提供する。
本発明によれば、乳酸と、
リン酸と、
を含むヨーグルト様高清澄飲料であって、
当該ヨーグルト様高清澄飲料のpHが2.8以上4.0以下であり、
当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記乳酸の含有量をAとし、当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記リン酸の含有量をBとしたとき、
A/Bの値が、0.3以上10以下である、ヨーグルト様高清澄飲料が提供される。
さらに、本発明によれば、乳酸と、リン酸と、を含むヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法であって、
前記ヨーグルト様高清澄飲料のpHが2.8以上4.0以下となり、前記ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記乳酸の含有量をAとし、前記ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記リン酸の含有量をBとしたとき、A/Bの値が、0.3以上10以下となるように調整する工程を含む、ヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法が提供される。
本発明によれば、後味という観点における止渇性と、ヨーグルト感という観点における嗜好性とを両立したヨーグルト様高清澄飲料に係る技術を提供することができる。
<ヨーグルト様高清澄飲料>
本実施形態に係るヨーグルト様高清澄飲料(以下、本高清澄飲料とも示す。)は、乳酸と、リン酸と、を含むものである。そして、本高清澄飲料のpHは、2.8以上4.0以下である。また、本高清澄飲料は、該飲料全量に対する乳酸の含有量をAとし、該飲料全量に対するリン酸の含有量をBとしたとき、A/Bの値が0.3以上10以下となるように制御されたものである。こうすることで、後味という観点における止渇性と、ヨーグルト感という観点における嗜好性とを両立したヨーグルト様高清澄飲料を実現することができる。
本高清澄飲料は、止渇飲料としての需要を向上させるべく、従来のヨーグルト様飲料と比べて、その透明度を向上させたものである。具体的には、本高清澄飲料は、該飲料の波長650nmにおける吸光度が、好ましくは、0.2以下となるように、より好ましくは、0.02以下となるように、さらに好ましくは、0.015以下となるように、制御されたものである。
ここで、酸性乳を含むタイプの従来のヨーグルト様飲料は、上記発明が解決しようとする課題の項で述べたように、乳原料に由来する成分(乳タンパク質)による影響で白濁しているものがほとんどである。このように、白濁した状態にある従来のヨーグルト様飲料の波長650nmにおける吸光度は、通常、1以上の値を示す場合がほとんどである。また、ヨーグルト様飲料とは異なるが、止渇飲料の1種として知られている従来のスポーツドリンクの波長650nmにおける吸光度は、通常、0.2程度の値を示す場合がほとんどである。このことから、本高清澄飲料は、従来のヨーグルト様飲料と比べて、極めて高い透明度を示す飲料であるといえる。また、別の観点において、本高清澄飲料は、従来のスポーツドリンクと同程度の透明性、または該スポーツドリンクよりも高い透明性を示すものであるといえる。そのため、本高清澄飲料は、少なくとも該飲料の見栄えという点において、止渇飲料として消費者に好まれるレベルの透明性を示すものであるともいえる。
本高清澄飲料は、上記背景技術の項で述べた、酸性乳を含むタイプの飲料であってもよいし、フレーバータイプの飲料であってもよい。すなわち、本高清澄飲料が酸性乳を含むタイプである場合、該飲料は、乳酸と、リン酸と、酸性乳の3成分を必須成分として含むものであるといえる。一方で、本高清澄飲料がフレーバータイプである場合、該飲料は、乳酸と、リン酸と、香料の3成分を必須成分として含むものであるといえる。言い換えれば、本高清澄飲料は、乳酸およびリン酸とともに、酸性乳または香料を必須成分として含むものであるといえる。
本高清澄飲料のpHは、上述したように、2.8以上4.0以下である。こうすることで、ヨーグルト様飲料に特有な酸味がかった味わい、言い換えれば、ヨーグルトに似た独特の味わい(ヨーグルト感)を呈することができるという点において、飲料の嗜好性を向上させることができる。また、本高清澄飲料が酸性乳を含むタイプである場合、該飲料のpHが上記数値範囲内となるように制御することにより、上記酸性乳中に含まれている乳タンパク質の水に対する溶解性が低減することを抑制できる。そのため、本高清澄飲料が酸性乳を含むタイプである場合においても、飲料のpHが上記数値範囲内にあることで、乳タンパク質による影響で該飲料が白濁化することを防ぐことが可能となり、結果として、該飲料の透明性が低下することを抑制できる。なお、乳タンパク質の等電点は、一般に、pH4.6であることが知られている。
また、本高清澄飲料のpHの上限値は、4.0以下であるが、該飲料の止渇性と嗜好性のバランスを向上させる観点から、好ましくは、pH3.8以下であり、より好ましくは、pH3.5以下であり、さらに好ましくはpH3.4以下である。一方、本高清澄飲料のpHの下限値は、該飲料中の香気成分が劣化することを抑制する観点から、たとえば、pH2.8以上である。そのため、本高清澄飲料のpHの下限値が上記数値以上となるように制御された場合、結果として、該飲料の嗜好性を向上させることができる。
以下、本高清澄飲料の具体的な構成について詳説する。
本高清澄飲料は、上述したように、該飲料全量に対する乳酸の含有量をAとし、該飲料全量に対するリン酸の含有量をBとしたとき、A/Bの値が0.3以上10以下となるように制御されたものである。つまり、本高清澄飲料は、該飲料中に必須成分として含まれている乳酸とリン酸の含有量について、そのバランスを制御したものであるといえる。こうすることで、後味という観点における止渇性と、ヨーグルト感という観点における嗜好性とを両立した透明度の高いヨーグルト様飲料、すなわち、上記止渇性と上記嗜好性とを両立したヨーグルト様高清澄飲料を実現することができる。この理由は、明らかではないが、乳酸に由来する酸味と比べて、リン酸に由来する酸味の方が、人間の味覚に作用するスピードが速いため、結果として、乳酸に由来する乳味を保持しつつ、該乳酸に由来する酸味をリン酸の酸味によりマスキングできているものと考えられる。
本実施形態において、飲料全量に対する乳酸の含有量をAとし、該飲料全量に対するリン酸の含有量をBとしたとき、A/Bの値は、0.3以上10以下であるが、好ましくは、0.4以上8以下であり、より好ましくは、0.46以上2.74以下であり、最も好ましくは、0.9以上1.85以下である。こうすることで、本高清澄飲料について、後味という観点における止渇性と、ヨーグルト感という観点における嗜好性とのバランスを向上させることができる。
また、本高清澄飲料全量に対する乳酸の含有量Aの値は、好ましくは、0.005質量%以上0.05質量%以下であり、より好ましくは、0.006質量%以上0.04質量%以下であり、さらに好ましくは、0.0075質量%以上0.035質量%以下である。こうすることで、本高清澄飲料について、ヨーグルト感という観点における嗜好性を向上させることができる。
また、本高清澄飲料全量に対するリン酸の含有量Bの値は、好ましくは、0.003質量%以上0.04質量%以下であり、より好ましくは、0.004質量%以上0.03質量%以下であり、さらに好ましくは、0.0045質量%以上0.025質量%以下である。こうすることで、本高清澄飲料について、後味という観点における止渇性を向上させることができる。
また、本高清澄飲料は、該飲料の嗜好性を向上させる観点から、ヨーグルトフレーバー等の香料をさらに含んでいることが好ましい。
また、本高清澄飲料には、該飲料の透明性を保持しつつ、該飲料に関する後味のスッキリ感を向上させる観点から、酸味料を含有させてもよい。上記酸味料としては、公知のものを使用することができ、たとえば、クエン酸三ナトリウムなどのクエン酸塩、無水クエン酸、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、フィチン酸、アスコルビン酸又はそれらの塩類等が挙げられる。
また、本高清澄飲料には、呈味という点において該飲料の嗜好性を向上させる目的で、甘味料を含有させてもよい。上記甘味料としては、公知のものを使用することができ、たとえば、ショ糖、ブドウ糖、グラニュー糖、果糖、乳糖、麦芽糖、果糖ブドウ糖液糖等の糖類、キシリトール、D−ソルビトール等の低甘味度甘味料、タウマチン、ステビア抽出物、グリチルリチン酸二ナトリウム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、ネオテーム、サッカリンナトリウム等の高甘味度甘味料などが挙げられる。
また、本高清澄飲料には、本発明の目的を損なわない範囲であれば、果汁、各種栄養成分、各種植物抽出物、着色料、希釈剤、酸化防止剤等の食品添加物を含有させてもよい。
また、本高清澄飲料のクエン酸酸度は、該飲料の嗜好性を向上させる観点から、好ましくは、0.05質量%以上0.3質量%以下であり、さらに好ましくは、0.1質量%以上0.2質量%以下である。なお、本実施形態に係る飲料の「クエン酸酸度」とは、飲料に含まれている酸の量をクエン酸の相当量として換算した値、すなわち、クエン酸量に概算した酸成分の合計量を酸度(質量%)として表した数値を指す。
ここで、本高清澄飲料がクエン酸を酸味料として含んでいる場合、該飲料のクエン酸酸度の値を100とした時に、該飲料中に含まれている上記クエン酸に由来するクエン酸酸度の値は、該飲料の止渇性と嗜好性のバランスを向上させる観点から、好ましくは、60以上90以下であり、さらに好ましくは、70以上86以下である。言い換えれば、本高清澄飲料がクエン酸を酸味料として含んでいる場合、該飲料において、上記クエン酸に由来するクエン酸酸度が該飲料のクエン酸酸度に占める割合は、該飲料の止渇性と嗜好性のバランスを向上させる観点から、好ましくは、60%以上90%以下であり、さらに好ましくは、70%以上86%以下である。
また、本高清澄飲料のBrix値は、該飲料の嗜好性を向上させる観点から、好ましくは、1°以上10°以下であり、より好ましくは、3°以上9°以下であり、さらに好ましくは、4°以上8°以下である。
本高清澄飲料を充填する容器は、飲料業界で公知の密封容器であれば、その素材は、適宜選択して用いることができる。その具体例としては、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)等)、アルミ、スチール等の単体もしくは複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。また、容器の種類は、特に限定されるものではないが、たとえば、缶容器、ボトル容器等が挙げられる。さらに、本高清澄飲料を充填する容器の色は、特に限定されないが、無色透明であることが好ましい。
<ヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法>
本実施形態に係るヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法は、乳酸と、リン酸と、を含むことを前提としている飲料について、スッキリさという点での後味を改善するものである。具体的には、乳酸とリン酸を含むことを前提としている本実施形態に係るヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法は、上記ヨーグルト様高清澄飲料のpHが2.8以上4.0以下となり、上記ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する乳酸の含有量をAとし、上記ヨーグルト様高清澄飲料全量に対するリン酸の含有量をBとしたとき、A/Bの値が、0.3以上10以下となるように調整する工程を含むものである。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1に係るヨーグルト様高清澄飲料の作製>
下記表1に示す配合比率となるように、果糖ぶどう糖液糖と、グラニュー糖と、食塩とを、予め水に溶解させてから添加混合した。次いで、得られた混合液に対して、ヨーグルト特有の香味感を付与すべく、ヨーグルトフレーバーを含む香料を混合してから、下記表1に示す配合比率となるようにリン酸水溶液と乳酸水溶液とを添加混合した。その後、溶液のpHが下記表1に示す値となるように、無水クエン酸およびクエン酸三ナトリウムからなる所定量の酸味料を添加混合することによりpHを調整し、実施例1のヨーグルト様高清澄飲料を作製した。
次に、得られたヨーグルト様高清澄飲料に対して、95℃で30秒間の加熱殺菌処理を実施した。次いで、加熱殺菌処理後5秒以内に、得られた殺菌処理済みヨーグルト様高清澄飲料の液温が80℃となるように、10秒間弱の冷却処理を施してから該飲料を透明な容器に充填し、2分間保持した。その後、かかるヨーグルト様高清澄飲料の液温が20℃となるように水冷し、実施例1に係る容器詰めヨーグルト様高清澄飲料を得た。
ここで、得られた実施例1に係るヨーグルト様高清澄飲料に関するBrix値、クエン酸酸度(X)、および、該飲料中に配合したクエン酸に由来するクエン酸酸度が上記クエン酸酸度(X)に占める割合の値は、下記表1に示す通りであった。
<比較例1に係るヨーグルト様高清澄飲料の作製>
下記表1に示す配合比率となるように、リン酸水溶液と乳酸水溶液とを添加混合することなくヨーグルト様高清澄飲料を作製した点以外は、実施例1と同様の方法で、比較例1に係る容器詰めヨーグルト様高清澄飲料を作製した。なお、得られた比較例1に係るヨーグルト様高清澄飲料全量に対する香料の含有量は、実施例1と同量になるよう制御した。
また、得られた比較例1に係るヨーグルト様高清澄飲料に関するBrix値、クエン酸酸度(X)、およびクエン酸に由来するクエン酸酸度が上記クエン酸酸度(X)に占める割合の値は、下記表1に示す通りであった。
<比較例2に係るヨーグルト様高清澄飲料の作製>
下記表1に示す配合比率となるように、リン酸水溶液は用いずに、乳酸水溶液のみを添加混合した点以外は、実施例1と同様の方法で、比較例2に係る容器詰めヨーグルト様高清澄飲料を作製した。なお、得られた比較例2に係るヨーグルト様高清澄飲料全量に対する香料の含有量は、実施例1と同量になるよう制御した。
また、得られた比較例2に係るヨーグルト様高清澄飲料に関するBrix値、クエン酸酸度(X)、およびクエン酸に由来するクエン酸酸度が上記クエン酸酸度(X)に占める割合の値は、下記表1に示す通りであった。
<比較例3に係るヨーグルト様高清澄飲料の作製>
下記表1に示す配合比率となるように、乳酸水溶液は用いずに、リン酸水溶液のみを添加混合した点以外は、実施例1と同様の方法で、比較例3に係る容器詰めヨーグルト様高清澄飲料を作製した。なお、得られた比較例3に係るヨーグルト様高清澄飲料全量に対する香料の含有量は、実施例1と同量になるよう制御した。
また、得られた比較例3に係るヨーグルト様高清澄飲料に関するBrix値、クエン酸酸度(X)、およびクエン酸に由来するクエン酸酸度が上記クエン酸酸度(X)に占める割合の値は、下記表1に示す通りであった。
得られた実施例1および比較例1〜3に係る各ヨーグルト様高清澄飲料について、次の評価を実施した。
・波長650nmにおける吸光度:分光光度計を用いて各飲料の波長650nmにおける吸光度を測定した。なお、吸光度測定は、20℃の温度条件下、石英セルを用いて実施した。下記表1における「n.d.」という表記は、測定限界を下回る値であったことを示す。
・官能評価試験1(おいしさ):実施例1および比較例1〜3のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲し、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。また、本評価試験においては、比較例1のヨーグルト様高清澄飲料を対照品(コントロール品)として用いた評価を実施した。そのため、比較例1のヨーグルト様高清澄飲料については自動的に4点と評価した。
7点:コントロール品と比べて、とてもおいしかった。
6点:コントロール品と比べて、おいしかった。
5点:コントロール品と比べて、ややおいしかった。
4点:コントロール品と同等のおいしさであった。
3点:コントロール品と比べて、おいしさという点にやや欠けていた。
2点:コントロール品と比べて、おいしさという点に欠けていた。
1点:コントロール品と比べて、おいしさという点にとても欠けていた。
・官能評価試験2(ヨーグルト感):実施例1および比較例1〜3のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲し、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。また、本評価試験においては、比較例1のヨーグルト様高清澄飲料を対照品(コントロール品)として用いた評価を実施した。そのため、比較例1のヨーグルト様高清澄飲料については自動的に4点と評価した。
7点:コントロール品と比べて、ヨーグルト感という点において、とても優れた飲料であった。
6点:コントロール品と比べて、ヨーグルト感という点において、優れた飲料であった。
5点:コントロール品と比べて、ヨーグルト感という点において、やや優れた飲料であった。
4点:コントロール品と同等のヨーグルト感を呈する飲料であった。
3点:コントロール品と比べて、ヨーグルト感にやや欠ける飲料であった。
2点:コントロール品と比べて、ヨーグルト感に欠ける飲料であった。
1点:コントロール品と比べて、ヨーグルト感にとても欠ける飲料であった。
・官能評価試験3(後味):実施例1および比較例1〜3のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲し、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。また、本評価試験においては、比較例1のヨーグルト様高清澄飲料を対照品(コントロール品)として用いた評価を実施した。そのため、比較例1のヨーグルト様高清澄飲料については自動的に4点と評価した。
7点:コントロール品と比べて、後味のスッキリさという点において、とても優れた飲料であった。
6点:コントロール品と比べて、後味のスッキリさという点において、優れた飲料であった。
5点:コントロール品と比べて、後味のスッキリさという点において、やや優れた飲料であった。
4点:コントロール品と同等の後味のスッキリさを示す飲料であった。
3点:コントロール品と比べて、後味のスッキリさにやや欠ける飲料であった。
2点:コントロール品と比べて、後味のスッキリさに欠ける飲料であった。
1点:コントロール品と比べて、後味のスッキリさにとても欠ける飲料であった。
・官能評価試験4(コク):実施例1および比較例1〜3のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲し、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。また、本評価試験においては、比較例1のヨーグルト様高清澄飲料を対照品(コントロール品)として用いた評価を実施した。そのため、比較例1のヨーグルト様高清澄飲料については自動的に4点と評価した。
7点:コントロール品と比べて、コクという点において、とても優れた飲料であった。
6点:コントロール品と比べて、コクさという点において、優れた飲料であった。
5点:コントロール品と比べて、コクという点において、やや優れた飲料であった。
4点:コントロール品と同等のコクを示す飲料であった。
3点:コントロール品と比べて、ややコクに欠ける飲料であった。
2点:コントロール品と比べて、コクに欠ける飲料であった。
1点:コントロール品と比べて、とてもコクに欠ける飲料であった。
・官能評価試験5(酸味の強さ):実施例1および比較例1〜3のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲し、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。また、本評価試験においては、比較例1のヨーグルト様高清澄飲料を対照品(コントロール品)として用いた評価を実施した。そのため、比較例1のヨーグルト様高清澄飲料については自動的に4点と評価した。
7点:コントロール品と比べて、酸味の強さという点において、とても優れた飲料であった。
6点:コントロール品と比べて、酸味の強さという点において、優れた飲料であった。
5点:コントロール品と比べて、酸味の強さという点において、やや優れた飲料であった。
4点:コントロール品と同等の酸味の強さを示す飲料であった。
3点:コントロール品と比べて、やや酸味の強さに欠ける飲料であった。
2点:コントロール品と比べて、酸味の強さに欠ける飲料であった。
1点:コントロール品と比べて、とても酸味の強さに欠ける飲料であった。
上記評価項目に関する評価結果を、以下の表1にまとめる。
Figure 2018007633
上記表1からも分かるように、リン酸および乳酸を併用している実施例1の飲料は、比較例1〜3の飲料と比べて、おいしさ、ヨーグルト感、後味のスッキリさ、コク、酸味の強さの観点において、バランスよく優れたものであった。このことから、後味のスッキリさという観点における止渇性と、ヨーグルト感およびコクという観点における嗜好性とを両立したヨーグルト様高清澄飲料を作製するためには、該飲料中にリン酸および乳酸の2成分を併用して含有させることが有用であることが分かった。
<比較例4に係るヨーグルト様高清澄飲料の作製>
下記表2に示す配合比率となるように、リン酸水溶液は用いずに、乳酸水溶液のみを添加混合した点以外は、実施例1と同様の方法で、比較例4に係る容器詰めヨーグルト様高清澄飲料を作製した。なお、得られた比較例4に係るヨーグルト様高清澄飲料全量に対する香料の含有量は、実施例1と同量になるよう制御した。
また、得られた比較例4に係るヨーグルト様高清澄飲料に関するBrix値、クエン酸酸度(X)、およびクエン酸に由来するクエン酸酸度が上記クエン酸酸度(X)に占める割合の値は、下記表2に示す通りであった。
<比較例5に係るヨーグルト様高清澄飲料の作製>
下記表2に示す配合比率となるように、リン酸水溶液は用いずに、乳酸水溶液と、リンゴ酸とを添加混合した点以外は、実施例1と同様の方法で、比較例5に係る容器詰めヨーグルト様高清澄飲料を作製した。なお、得られた比較例5に係るヨーグルト様高清澄飲料全量に対する香料の含有量は、実施例1と同量になるよう制御した。
また、得られた比較例5に係るヨーグルト様高清澄飲料に関するBrix値、クエン酸酸度(X)、およびクエン酸に由来するクエン酸酸度が上記クエン酸酸度(X)に占める割合の値は、下記表2に示す通りであった。
<比較例6に係るヨーグルト様高清澄飲料の作製>
下記表2に示す配合比率となるように、リン酸水溶液は用いずに、乳酸水溶液と、酒石酸とを添加混合した点以外は、実施例1と同様の方法で、比較例6に係る容器詰めヨーグルト様高清澄飲料を作製した。なお、得られた比較例6に係るヨーグルト様高清澄飲料全量に対する香料の含有量は、実施例1と同量になるよう制御した。
また、得られた比較例6に係るヨーグルト様高清澄飲料に関するBrix値、クエン酸酸度(X)、およびクエン酸に由来するクエン酸酸度が上記クエン酸酸度(X)に占める割合の値は、下記表2に示す通りであった。
得られた実施例1、比較例2および4〜6に係る各ヨーグルト様高清澄飲料について、次の評価を実施した。
・波長650nmにおける吸光度:分光光度計を用いて各飲料の波長650nmにおける吸光度を測定した。なお、吸光度測定は、20℃の温度条件下、石英セルを用いて実施した。下記表2における「n.d.」という表記は、測定限界を下回る値であったことを示す。
・官能評価試験6(おいしさ):実施例1、比較例2および4〜6のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のヨーグルト様飲料と比べた飲料のおいしさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験1(おいしさ)で採用した基準とは異なるものである。
・官能評価試験7(ヨーグルト感):実施例1、比較例2および4〜6のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のヨーグルト様飲料と比べた飲料のヨーグルト感について、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験2(ヨーグルト感)で採用した基準とは異なるものである。
・官能評価試験8(後味):実施例1、比較例2および4〜6のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のヨーグルト様飲料と比べた飲料の後味のスッキリさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験3(後味)で採用した基準とは異なるものである。
・官能評価試験9(酸味の強さ):実施例1、比較例2および4〜6のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のヨーグルト様飲料と比べた飲料の酸味の強さについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験5(酸味の強さ)で採用した基準とは異なるものである。
上記評価項目に関する評価結果を、以下の表2にまとめる。
Figure 2018007633
上記表2からも分かるように、リン酸および乳酸を併用している実施例1の飲料は、乳酸のみを配合している比較例2および4の飲料や、乳酸とともに、リン酸とは異なる他の酸成分を配合している比較例5および6の飲料と比べて、ヨーグルト感および後味のスッキリさの観点において、バランスよく優れたものであった。このことから、後味のスッキリさという観点における止渇性と、ヨーグルト感およびコクという観点における嗜好性とを両立したヨーグルト様高清澄飲料を作製するためには、乳酸とともに、リン酸という特定の酸成分を含有させることが有用であることが分かった。
<実施例2〜5に係るヨーグルト様高清澄飲料の作製>
下記表3に示す配合比率となるように、果糖ぶどう糖液糖と、グラニュー糖と、食塩とを、予め水に溶解させてから添加混合した。次いで、得られた混合液に対して、ヨーグルト特有の香味感を付与すべく、ヨーグルトフレーバーを含む香料を混合してから、下記表3に示す配合比率となるようにリン酸水溶液と乳酸水溶液とを添加混合した。その後、溶液のpHが下記表3に示す値となるように、無水クエン酸およびクエン酸三ナトリウムからなる所定量の酸味料を添加混合することによりpHを調整し、実施例2〜5のヨーグルト様高清澄飲料を作製した。
次に、得られたヨーグルト様高清澄飲料に対して、95℃で30秒間の加熱殺菌処理を実施した。次いで、加熱殺菌処理後5秒以内に、得られた殺菌処理済みヨーグルト様高清澄飲料の液温が80℃となるように、10秒間弱の冷却処理を施してから該飲料を透明な容器に充填し、2分間保持した。その後、かかるヨーグルト様高清澄飲料の液温が20℃となるように水冷し、実施例2〜5に係るヨーグルト様高清澄飲料を得た。なお、得られた実施例2〜5に係るヨーグルト様高清澄飲料全量に対する香料の含有量は、いずれも、実施例1と同量になるよう制御した。
また、得られた実施例2〜5に係るヨーグルト様高清澄飲料に関するBrix値、クエン酸酸度(X)、および、該飲料中に配合したクエン酸に由来するクエン酸酸度が上記クエン酸酸度(X)に占める割合の値は、下記表3に示す通りであった。
得られた実施例1〜5に係るヨーグルト様高清澄飲料について、次の評価を実施した。
・波長650nmにおける吸光度:分光光度計を用いて各飲料の波長650nmにおける吸光度を測定した。なお、吸光度測定は、20℃の温度条件下、石英セルを用いて実施した。下記表3における「n.d.」という表記は、測定限界を下回る値であったことを示す。
・官能評価試験10(おいしさ):実施例1〜5のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のヨーグルト様飲料と比べた飲料のおいしさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験1(おいしさ)や官能評価試験6(おいしさ)で採用した基準とは異なるものである。
・官能評価試験11(ヨーグルト感):実施例1〜5のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のヨーグルト様飲料と比べた飲料のヨーグルト感について、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験2(ヨーグルト感)や官能評価試験7(ヨーグルト感)で採用した基準とは異なるものである。
・官能評価試験12(後味):実施例1〜5のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のヨーグルト様飲料と比べた飲料の後味のスッキリさについて、、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験3(後味)や官能評価試験8(後味)で採用した基準とは異なるものである。
・官能評価試験13(コク):実施例1〜5のヨーグルト様高清澄飲料を、熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のヨーグルト様飲料と比べた飲料のコクについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験4(コク)で採用した基準とは異なるものである。
・官能評価試験14(酸味の強さ):実施例1〜5のヨーグルト様高清澄飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のヨーグルト様飲料と比べた飲料の酸味の強さについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験5(酸味の強さ)や官能評価試験9(酸味の強さ)で採用した基準とは異なるものである。
上記評価項目に関する評価結果を、以下の表3にまとめる。
Figure 2018007633
表3からも分かるとおり、実施例4および5の飲料と比べて、A/Bの値が0.9以上1.85以下の範囲となるように制御されている実施例1〜3の飲料の方が、おいしさ、ヨーグルト感、後味のスッキリさ、コク、酸味の強さの観点において、全体的にバランスよく優れたものであった。
本発明によれば、乳酸と、
リン酸と、
を含むヨーグルト様高清澄飲料であって、
当該ヨーグルト様高清澄飲料のpHが2.8以上4.0以下であり、
当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記乳酸の含有量をAとし、当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記リン酸の含有量をBとしたとき、
A/Bの値が、0.3以上10以下であり、
波長650nmにおける吸光度が0.2以下である、ヨーグルト様高清澄飲料が提供される。
さらに、本発明によれば、乳酸と、リン酸と、を含み、波長650nmにおける吸光度が0.2以下であるヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法であって、
前記ヨーグルト様高清澄飲料のpHが2.8以上4.0以下となり、前記ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記乳酸の含有量をAとし、前記ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記リン酸の含有量をBとしたとき、A/Bの値が、0.3以上10以下となるように調整する工程を含む、ヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法が提供される。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明の参考形態の一例を示す。
<1>
乳酸と、
リン酸と、
を含むヨーグルト様高清澄飲料であって、
当該ヨーグルト様高清澄飲料のpHが2.8以上4.0以下であり、
当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記乳酸の含有量をAとし、当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記リン酸の含有量をBとしたとき、
A/Bの値が、0.3以上10以下である、ヨーグルト様高清澄飲料。
<2>
当該ヨーグルト様高清澄飲料の波長650nmにおける吸光度が0.2以下である、<1>に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
<3>
当該ヨーグルト様高清澄飲料の波長650nmにおける吸光度が0.02以下である、<1>または2に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
<4>
香料をさらに含む、<1>乃至<3>のいずれか一に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
<5>
当該ヨーグルト様高清澄飲料のクエン酸酸度が0.05質量%以上0.3質量%以下である、<1>乃至<4>のいずれか一に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
<6>
クエン酸をさらに含んでおり、
当該ヨーグルト様高清澄飲料のクエン酸酸度の値を100とした時に、前記クエン酸に由来するクエン酸酸度の値が60以上90以下である、<1>乃至<5>のいずれか一に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
<7>
当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記乳酸の含有量Aが0.005質量%以上0.05質量%以下である、<1>乃至<6>のいずれか一に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
<8>
当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記リン酸の含有量Bが0.003質量%以上0.04質量%以下である、<1>乃至<7>のいずれか一に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
<9>
乳酸と、リン酸と、を含むヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法であって、
前記ヨーグルト様高清澄飲料のpHが2.8以上4.0以下となり、前記ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記乳酸の含有量をAとし、前記ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記リン酸の含有量をBとしたとき、A/Bの値が、0.3以上10以下となるように調整する工程を含む、ヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法。

Claims (9)

  1. 乳酸と、
    リン酸と、
    を含むヨーグルト様高清澄飲料であって、
    当該ヨーグルト様高清澄飲料のpHが2.8以上4.0以下であり、
    当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記乳酸の含有量をAとし、当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記リン酸の含有量をBとしたとき、
    A/Bの値が、0.3以上10以下である、ヨーグルト様高清澄飲料。
  2. 当該ヨーグルト様高清澄飲料の波長650nmにおける吸光度が0.2以下である、請求項1に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
  3. 当該ヨーグルト様高清澄飲料の波長650nmにおける吸光度が0.02以下である、請求項1または2に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
  4. 香料をさらに含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
  5. 当該ヨーグルト様高清澄飲料のクエン酸酸度が0.05質量%以上0.3質量%以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
  6. クエン酸をさらに含んでおり、
    当該ヨーグルト様高清澄飲料のクエン酸酸度の値を100とした時に、前記クエン酸に由来するクエン酸酸度の値が60以上90以下である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
  7. 当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記乳酸の含有量Aが0.005質量%以上0.05質量%以下である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
  8. 当該ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記リン酸の含有量Bが0.003質量%以上0.04質量%以下である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のヨーグルト様高清澄飲料。
  9. 乳酸と、リン酸と、を含むヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法であって、
    前記ヨーグルト様高清澄飲料のpHが2.8以上4.0以下となり、前記ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記乳酸の含有量をAとし、前記ヨーグルト様高清澄飲料全量に対する前記リン酸の含有量をBとしたとき、A/Bの値が、0.3以上10以下となるように調整する工程を含む、ヨーグルト様高清澄飲料の後味改善方法。
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