JP2016026480A - 飲料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】水に難溶なグルコシルセラミドを含有しつつ、pHが2.5〜4.0の酸性領域においても、グルコシルセラミド含有粒子の凝集又は沈殿が抑制され、安定性が良好な飲料組成物の提供。
【解決手段】グルコシルセラミド含有粒子とレシチンとを含む飲料組成物であって、飲料組成物中におけるグルコシルセラミドの含有量が1〜10000ppmであり、グルコシルセラミド含有粒子の平均粒子径が200nm以下であり、且つ、pHが2.5〜4.0である飲料組成物。グルコシルセラミドに対するレシチンの含有量が質量基準で0.1〜10倍量の範囲で含まれている飲料組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、飲料組成物に関する。
グルコシルセラミドはスフィンゴ糖脂質の一種であり、経口摂取により皮膚賦活化、肌への美容効果等が期待される成分ではあるが、水に難溶性であり水を含有する水系溶媒を含む飲料への適用が困難である。
経口摂取用皮膚賦活剤として、酸性リン脂質を40質量%以上含有する技術が提案され、酸性リン脂質と共に、スフィンゴ糖脂質を併用しうる旨が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、油溶性であるセラミドを高濃度で安定に含有しうる分散組成物として、セラミドを、特定の分散剤を用いて、対向流衝突により微分散するセラミド分散組成物の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
近年では、美容、健康増進等に有用な飲料として、飲用感をより向上させるなどの目的で、炭酸を含む飲料や、レモン、グレープフルーツなど、クエン酸を含む柑橘系果汁を用いた飲料が注目されている。また、飲料の安定化剤としてアスコルビン酸(ビタミンC)が使用されており、既述の各飲料は酸性を呈するものが多い。
国際公開2012/043780号明細書 特開2013−224314号公報
特許文献1に記載の経口摂取用皮膚賦活剤は、酸性リン脂質を多く含むサプリメントに代表される固形経口剤であり、飲料ではない。特許文献1に記載の皮膚賦活剤は、固形の経口剤中に多くの酸性リン脂質やスフィンゴ糖脂質を含有するが、特にスフィンゴ糖脂質は水に難溶であり、体内における吸収性には、なお改良の余地がある。有効成分の体内における吸収性が低い場合には、期待した皮膚賦活効果が得難い場合がある。
また、特許文献2に記載の分散組成物は、中性領域では分散安定性に優れるものの、pH4.0以下の酸性領域では分散安定性を維持し得ず、分散相の凝集沈殿を生じることが本発明者らの検討で明らかとなった。
水に難溶のグルコシルセラミドを経口摂取し、且つ、体内での吸収性を向上させて、有効な皮膚賦活効果を得るためには、酸性領域であっても、グルコシルセラミドを含む分散相の粒径が小さいままで維持され、且つ、分散相の分散安定性が維持されることが重要である。
本発明は、水に難溶なグルコシルセラミドを含有しつつ、pHが2.5〜4.0の酸性領域においても、グルコシルセラミド含有粒子の凝集又は沈殿が抑制され、安定性が良好な飲料組成物を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
[1] グルコシルセラミド含有粒子とレシチンとを含む飲料組成物であって、飲料組成物中におけるグルコシルセラミドの含有量が1ppm以上10000ppm以下であり、且つ、pHが2.5〜4.0である飲料組成物。
[2] グルコシルセラミド含有粒子の平均粒子径が200nm以下である[1]に記載の飲料組成物。
[3] グルコシルセラミドがβグルコシルセラミドを含む[1]又は[2]に記載の飲料組成物。
[4] グルコシルセラミドに対するレシチンの含有量が、質量基準で0.1倍量〜10倍量の範囲である[1]〜[3]のいずれか1つに記載の飲料組成物。

[5] レシチンがリゾレシチンを含む[1]〜[4]のいずれか1つに記載の飲料組成物。
[6] 全レシチン中のリゾレシチン含有量が50質量%以上である[5]に記載の飲料組成物。
[7] レシチンがフォスファチジン酸を含む[1]〜[6]のいずれか1つに記載の飲料組成物。
[8] レシチン全量におけるフォスファチジン酸の含有量が15質量%以上である[7]に記載の飲料組成物。
[9] さらに、サポニンを含む[1]〜[8]のいずれか1つに記載の飲料組成物。
[10] サポニンがキラヤサポニン又はキラヤ抽出物を含む[9]に記載の飲料組成物。
[11] さらに、クエン酸、アスコルビン酸、酒石酸、及びリンゴ酸からなる群より選ばれた少なくとも一種を含有する[1]〜[10]のいずれか1つに記載の飲料組成物。
[12] [1]〜[11]のいずれか1つに記載の飲料組成物と、多糖類、オリゴ糖類、二糖類、単糖類、及び糖アルコールからなる群より選ばれた少なくとも1種の包括剤と、を含む粉末状の飲料組成物。
[13] 水を含む溶媒で希釈して飲用に供する[12]に記載の飲料組成物。
本発明によれば、水に難溶なグルコシルセラミドを含有しつつ、pHが2.5〜4.0という酸性領域においても、グルコシルセラミドを含有する分散相の凝集又は沈殿が抑制され、安定性が良好な飲料組成物を提供することができる。
本発明の飲料組成物は、グルコシルセラミド含有粒子とレシチンとを含み、飲料組成物中におけるグルコシルセラミドの含有量が1ppm以上10000ppm以下であり、且つ、pHが2.5〜4.0である、飲料組成物である。
本発明の飲料組成物では、レシチンを含有することで、グルコシルセラミド含有粒子の凝集又は沈殿が抑制され、組成物の安定性が向上し、組成物のpHを2.5〜4.0の酸性条件とした場合においても、公知の他の食品用分散剤である、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステルやショ糖脂肪酸エステルなどを使用した場合に比較して、酸性条件下での安定性に優れるといった予想外の効果を有する。
なかでもレシチンとして、フォスファチジン酸を含有する場合に、予想外にも、粒子の安定化効果がより向上する。これは、フォスファチジン酸が酸性中でも解離可能なリン酸基を有しているため、酸性の領域における分散粒子の安定性維持に、より貢献するためと推定される。ただし、本発明は、上記の特定理論に拘束されない。
なお、本発明において飲料組成物の安定性が良好であるとは、組成物中に含まれる、グルコシルセラミド含有粒子の凝集又は沈殿によって生ずる組成物の濁り、又は、沈殿による相分離などが抑制され、経時によるグルコシルセラミド含有粒子の変動、及び、粒子の変動に起因する組成物の外観の低下が生じ難いことを意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において「〜」は、その前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示すものとする。
本明細書において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
以下、本発明について説明する。
[飲料組成物]
本発明の飲料組成物は、グルコシルセラミド含有粒子とレシチンとを含有する飲料組成物である。
飲料組成物におけるグルコシルセラミドの含有量が質量基準で1ppm以上10000ppm以下であることで、飲用した場合のグルコシルセラミドの効果が十分に得られ、且つ、分散安定性が良好な状態で維持される。
従って、組成物のpHが2.5〜4.0である場合においても、グルコシルセラミドを含有する微細な分散粒子の凝集沈殿が抑制され、安定性が良好に維持される。
本発明の飲料組成物は、グルコシルセラミド含有粒子が、油相(分散相)として、連続相である水相に分散した水中油型分散物の形態をとる組成物である。分散相には、グルコシルセラミドに加え、必要に応じて他の油成分を含むことができる。
レシチンは、飲料組成物において、分散相に含まれていてもよく、連続相に含まれていてもよい。
〔グルコシルセラミド〕
グルコシルセラミドは、スフィンゴ脂質の一種で動植物中に広く存在している化合物である。
スフィンゴ脂質とは、長鎖アミノアルコールであるスフィンゴイド塩基のアミノ基に脂肪酸が結合したセラミド骨格を基本骨格とした脂質であり、動物、植物、真菌、細菌などのなかに膜脂質として存在している。セラミドはスフィンゴ脂質のいわば疎水性基を構成しており、そこに種々の親水性基が結合して複合脂質を形成している。
親水基が糖である複合脂質はスフィンゴ糖脂質と呼ばれ、動物、植物、真菌に広く存在し、代表的なスフィンゴ糖脂質はセラミドに単糖が結合した、糖セラミドであるセレブロシドである。
セレブロシドの構成糖として、動物由来の糖セラミドには、セラミドにグルコースが結合したグルコシルセラミドと、ガラクトースが結合したガラクトシルセラミドとが存在するのに対し、植物や真菌由来の糖セラミドでは、存在する糖セラミドのうち、ほとんどがセラミドにグルコースがβグルコシド結合したβグルコシルセラミドである。
本発明におけるグルコシルセラミドとしては、グルコシルセラミドに包含される化合物であれば特に制限はなく使用することができる。なかでも、βグルコシルセラミドが好ましく、植物由来のβグルコシルセラミドがより好ましい。
本発明では、経口摂取される飲料組成物にグルコシルセラミドを用いるため、植物より分離抽出されたグルコシルセラミドを用いることが好ましい。植物由来のβグルコシルセラミドがより好ましい理由は、動物由来や真菌類由来のグルコシルセラミドでは、動物や真菌類に由来する病原性のリスクが存在するため、経口用途に使用するには、予め適切な処理を行なう必要があるためであり、植物由来のグルコシルセラミドでは、病原性に係る懸念がないため、効率よく使用しうるという利点を有する。
本発明に好ましく使用される植物由来のβグルコシルセラミドを構成するスフィンゴイド塩基には、ジヒドロキシ型とトリヒドロキシ型が存在し、それぞれ4位と8位の二重結合の有無が存在する。従って、植物由来のβグルコシルセラミドは、複数種のスフィンゴイド塩基を有する、複数種のグルコシルセラミドの混合物である。さらに、βグルコシルセラミドが有する複数種のスフィンゴイド塩基に対して、結合する疎水性基としての脂肪酸は、炭素数14から26の2−ヒドロキシ酸であるため、スフィンゴイド塩基と脂肪酸の組み合わせにより、βグルコシルセラミドは数百種のスフィンゴ糖脂質が混合した成分である。
植物由来のβグルコシルセラミドとして、現在市場で販売されているグルコシルセラミド含有原料としては、小麦、米、トウモロコシ、大豆、コンニャク、甜菜、パイナップルなどに由来するグルコシルセラミド含有原料がある。グルコシルセラミド含有原料に含まれるグルコシルセラミドは成分的には類似しており、いずれも本発明におけるグルコシルセラミドとして用いることができる。
なお、理由は明らかではないが、植物由来のβグルコシルセラミドの体内吸収性は、精製度、すなわちグルコシルセラミド含有原料中のβグルコシルセラミド含有量が上がるにつれて上昇するといわれている。よって、本発明に用いるβグルコシルセラミドとしては、グルコシルセラミド含有原料を、原料中のβグルコシルセラミド含有量を5質量%以上とする精製工程を経て得られたグルコシルセラミドを用いることが好ましく、原料中のβグルコシルセラミド含有量が20質量%以上である高度精製品を用いることがより好ましく、50質量%以上である高純度品を用いることがさらに好ましい。
本発明における植物由来のβグルコシルセラミドとしては、市販品を用いてもよい。
植物由来のβグルコシルセラミドの代表的な市販品としては、フィトセラマイド、フィトセラNW−10、フィトセラマイドL (以上、商品名、一丸ファルコス(株))、オリザセラミドPT、オリザセラミドWSP、オリザセラミドL、オリザセラミドPC8 (以上、商品名、オリザ油化)、コメスフィンゴ糖脂質 (商品名、(株)岡安商店)、コーンセラミドME−1、コーンセラミドP10 (以上、商品名、辻製油(株))、ニッサンNセラミド、ネオリキッドセラミドN (以上、商品名、日油(株))、ニップンセラミドRPS、ニップンセラミドRLG、ニップンセラミドCP (以上、商品名、日本製粉(株))、パインセラ粉末(商品名、丸善製薬(株))、ビートセラミドEX−1 (商品名、(株)明治フードマテリア/日本甜菜製糖(株))、こんにゃくセラミド乳化液、こんにゃくセラミド粉末、こんにゃくセラミドNWS (以上、商品名、ユニチカ(株))等がある。
グルコシルセラミドは、既述の如く、種々の成分を含む混合物である。グルコシルセラミドとして、市販品を用いる場合、本発明の飲料組成物には、グルコシルセラミドの市販品をいずれか1種のみ含有してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の飲料組成物におけるグルコシルセラミド含有量は、美容効果が期待できるという観点から1ppm以上である。上限値には、特に制限はないが、効果対コストの関係からは上限は10000ppmとすることが妥当であると考えられる。飲料組成物におけるグルコシルセラミド含有量は、好ましくは、5ppm〜5000ppmであり、より好ましくは10ppm〜2000ppmである。
飲料組成物中のグルコシルセラミド含有量は、常法により測定することができる。例えば、セラミド研究会編「セラミド−基礎と応用−」(2011年、食品化学新聞社刊)所収の、菅原達也著『食品用セラミド分析手法』に記載された方法を用いることができる。記載の方法のなかで、特に、高速液体クロマトグラフィーを用い、検出器としては蒸発光散乱検出システム(ELSD)を用いた検出器を用いることが好ましい。
〔レシチン〕
レシチンは、化学的にはフォスファチジルコリン(PC)を意味するが、工業的には、各種リン脂質を主成分とする脂質混合物の名称として使用されており、本発明では後者の意味で使用している。
本発明におけるレシチンに含まれる代表的なリン脂質としては、フォスファチジルコリン(以下、PCと略称することがある)、フォスファチジルエタノールアミン(以下、PEと略称することがある)、フォスファチジルイノシトール(以下、PIと略称することがある)、フォスファチジン酸(以下、PAと略称することがある)、フォスファチジルグリセリン(以下、PGと略称することがある)等が挙げられ、これらはいずれも本発明におけるレシチンとして使用できる。
レシチンはグリセロリン脂質の一種で、自然界の動植物のすべての細胞中に存在しており、生体膜の主要構成成分である。従って、あらゆる動植物からレシチンを取り出すことは可能であるが、工業的には大豆と卵黄を原料として得られたレシチンが一般的である。以下、大豆由来のレシチンを大豆レシチン、卵黄由来のレシチンを卵黄レシチンと称することがある。
レシチンは安全性が高く、油を水に分散させてエマルションを作る乳化力が良好であることから、食品や化粧品用の乳化剤としてよく用いられる。また、医薬品においても、皮膚や粘膜から物質を透過吸収する浸透作用を利用して、医薬用リポソームの材料、静脈注射用脂肪乳剤、痔や皮膚病の治療薬などに利用されている。食品や化粧料用途には、主にコストの観点から大豆レシチンが多く用いられている。
本発明に用いられるレシチンは、大豆レシチン、卵黄レシチンをはじめ、いずれの動植物由来レシチンを使うことができるが、なかでも、植物由来のレシチンが好ましく、大豆レシチンが特に好ましい。
大豆レシチンは、大豆油精製工程で副生する油滓を乾燥、精製することにより製造される。通常、リン脂質含有量70質量%以下のペースト状レシチンは、大豆粗油を30質量%程度含むレシチンではあるが、安価なため、特に食品分野ではレシチンとして、ペースト状レシチンが汎用されている。
近年、リン脂質自体の生理活性や、より高度な乳化剤へのニーズから、レシチンに対して高度精製、分別、改質などの技術が加えられ、性能、機能の異なる種々のレシチン、例えば、高度精製レシチン、分別レシチン、改質レシチン等が作られており、本発明ではこのような高度精製レシチン等の使用が好ましい。
高度精製レシチンは、上記ペースト状レシチンから、アセトン等の溶媒を用いて脱油し、粉末化したレシチンであり、ペースト状レシチンを精製して得られた、一般にレシチン含有量が90質量%以上であるレシチンを高度精製レシチンと称する。
高度精製レシチンは市販品としても入手可能である。高度精製レシチンの市販品の例としては、フォスフォリポン20(商品名、リポイド社)、レシオンP(商品名、理研ビタミン)、SLPホワイト(商品名、辻製油(株))、エマルメティック300(商品名、ルーカスマイヤーコスメティックス社)などが市販されている。
通常の精製レシチンの他に、主にPC含有量を高めた分別レシチン、酵素分解により一本鎖化した酵素分解(リゾ)レシチン、及び水素添加処理を行った水素添加レシチンなどの改質レシチンも本発明におけるレシチンとして用いることができる。酵素分解(リゾ)レシチンの市販品としては、SLP−ホワイトリゾ(商品名、辻製油(株))、レシチンPWL(商品名、J−オイルミルズ)が挙げられる。
分別レシチンは、上記高度精製レシチンから、各種溶媒への溶解度差を利用したり、蒸留等の操作により特定のリン脂質の含有量を高めたりしたレシチンであり、一般にはPC含有量を高めたレシチンを指し、分別レシチンとして市販されている。PC含有量を高めた分別レシチンの市販品の例としては、フォスフォリポン50(商品名、PC含有量45%:質量基準、以下同様)、フォスフォリポン85G(商品名、PC含有量80%)、フォスフォリポン90G(商品名、PC含有量94%)(以上、リポイド社)、エマルメティック900(商品名、PC含有量50%)、エマルメティック930(商品名、PC含有量95%)(以上、ルーカスマイヤーコスメティックス社)、SLP−PC70、SLP−PC90(以上、商品名、辻製油(株))などが市販されている。
改質レシチンとしては、大別すると、水素添加レシチンと酵素分解レシチンがある。このうち、水素添加レシチンは、レシチン構造中の脂肪酸ポリエン酸を酸化や光安定性向上のために、水素添加処理を行って飽和脂肪酸に変換したレシチンである。改質レシチンは化粧料や医薬品に好ましく用いられ、本発明の飲料組成物にも好ましく用いることができる。
一方、酵素分解レシチンとは、通常グリセリンに結合している2位の脂肪酸のエステル結合を酵素によって選択的に分解したレシチンであり、I型と称することがある。酵素分解レシチンは、通常のレシチンと区別するためにリゾレシチンと呼ばれる。リゾレシチンは元の、即ち、酵素分解前のレシチンと比較して、水溶性がより向上し、一般に乳化力もより向上する。
本発明の飲料組成物は、リゾレシチンを含むことができる。飲料組成物がリゾレシチンを含む場合、全レシチン中にリゾレシチンを50質量%以上含むことができる。
また、別な酵素分解レシチンとして、リン酸と塩基の間のエステル結合を分解するレシチンも作られている。リン酸と塩基の間のエステル結合を酵素分解して得られたレシチンをII型と称することがある。酵素による分解処理を行うことで、リン脂質から塩基が除かれ、フォスファチジン酸(PA)の形になる。このタイプの酵素処理レシチンの例としては、PAナガセ(商品名、ナガセケムテックス(株))、DPPA−Na(商品名、リポイド社)、DSPA−Na(商品名、リポイド社)などが市販されている。
本発明においては、上記のレシチンのいずれも使用することができる。また、分散物の透明性の観点から、リン脂質含有量が50質量%以上のレシチンが好ましく、リン脂質含有量70質量%以上のレシチンがより好ましく、リン脂質含有量90質量%以上のレシチンがさらに好ましい。
レシチンにおけるリン脂質中のフォスファチジン酸(PA)含有量は、精製法によっても異なるが、通常の高純度大豆レシチンではPAの含有量は5質量%〜15質量%の範囲にある。本発明においては、PAを含有するレシチンを用いることが、分散粒子の安定性がより向上するという観点から好ましい。
PAを含有するレシチンとしては、レシチン中のPA含有量を15質量%以上に調製したレシチンが好ましく、20質量%以上に調整したレシチンがより好ましく、40質量%以上に調整したレシチンがさらに好ましい。PA含有量が10質量%以上、より好ましくは、20質量%以上である高PA含有量レシチンは、レシチン精製過程で得られたレシチンであってもよいし、通常の低PA含有量レシチンと、上記に示したII型酵素分解処理により生成されたPAとを、分散粒子調製時に混合することによって得られた高PA含有量レシチンであってもよい。
本発明の飲料組成物には、レシチンを1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
飲料組成物におけるレシチンのグルコシルセラミドに対する含有量は、質量基準で、グルコシルセラミドに対して、0.1倍量〜10倍量であることが好ましく、分散安定性をより高めるという観点から0.2倍量〜5倍量であることがより好ましく、0.3倍量〜3倍量であることがさらに好ましい。
(飲料組成物のpH)
本発明の飲料組成物は、風味と防腐性の観点から、飲料組成物の温度が25℃におけるpHの範囲は2.5〜4.0とする。
飲料組成物のpHを2.5以下とすると、酸性が強すぎで、皮膚や歯に対する影響が懸念され、特に、飲用時に歯がう蝕するリスクが高まることから好ましくない。また、pHが4.0以上では、飲料組成物を長期保管した場合の腐敗やカビ発生のリスクが高まる。腐敗やカビは防腐剤或いは防カビ剤を含有させることで防止することは可能であるが、消費者の嗜好の観点から、食品、飲料における防腐剤、防カビ剤の使用は好ましくない。さらに、pHが4.0を超える飲料組成物の場合には、食品衛生法により製造工程において、より強い加熱処理が必要となり、飲料に含まれる成分の種類によっては、風味が損なわれたり、成分が劣化したりする傾向がある。このような観点からも、飲料組成物のpHを 2.5〜4.0の範囲とすることが重要である。
さらに、飲料組成物のpHを3.0以上とすることにより、pH調整の際に使用する酸味料の量の増加を抑制できる傾向があるため、飲料組成物のpHは3.0〜4.0であることが好ましく、pHは3.4〜4.0であることがより好ましい。
なお、飲料組成物のpHは、汎用のpHメーターにより測定することができる。本発明においては、東亜ディーケーケー社、HM−25R型(商品名)を用いて、25℃にて測定した値を採用している。
飲料組成物のpHを2.5〜4.0の範囲に調整する方法は任意であり、飲料組成物に含まれる成分の種類と量とを選択することにより適宜調整することができる。
飲料組成物のpHを2.5〜4.0の範囲に調整する方法としては、飲食品に使用しうるpH調整剤を使用する方法が挙げられる。
pH調整剤としては、飲食品として使用可能なpH調整剤であれば特に制限はなく、公知のpH調整剤を使用することができる。本発明に使用しうるpH調整剤としては、クエン酸、アスコルビン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、フィチン酸、グルコン酸、リン酸、コハク酸、フマル酸などが挙げられる。
飲食品として使用可能な既述のpH調整剤は、酸味料としての機能を有するため、飲料組成物のpHの調整以外に、植物由来のレシチンやグルコシルセラミドの臭いや味に対してマスキング効果を有している。
このような観点から、飲料組成物に含有する成分に対する十分なマスキング効果が得られ、且つ飲料のpHを2.5〜4.0の範囲に容易に調整することができるpH調整剤を使用することが好ましい。
好ましいpH調整剤としては、pH調整機能のみならず、良好なマスキング効果及び好ましい風味を実現できる観点から、クエン酸、アスコルビン酸、酒石酸、及びリンゴ酸からなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
本発明の飲料組成物には、pH調整剤を、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
飲料組成物におけるpH調整剤の濃度は、飲料組成物のpHを所望の値に調整するために、適宜設定することができる。一般的には、飲料におけるpH調整剤の濃度として、100mg/50mL〜2000mg/50mLが好ましい。酸味料の濃度が、100mg/50mL以上であれば、十分なマスキング効果を得ることができ、2000mg/50mL以下であれば、酸味刺激を感じる可能性も低い。
〔その他の成分〕
本発明の飲料組成物は、既述のグルコシルセラミド、レシチン、及び所望により用いられるpH調整剤に加え、本発明の効果を損なわない範囲において、飲食品に使用しうる添加剤を、必要に応じて含有することができる。
(サポニン)
本発明の飲料組成物はサポニンを含有することができる。
サポニンは多くの植物中に存在し、主にトリテルペノイドやステロイドのオリゴ配糖体であり、糖がサポゲノール(アグリコン)の1〜3カ所に結合している化合物である。
一般にサポニンは界面活性を示すものが多く、洗浄剤や発泡剤として用いられることがある。また、抗炎症作用、去痰作用、抗菌作用があるサポニンもあり、サポニンを、抗炎症作用等の効果を期待して用いる場合もある。
サポニンは、植物中では種子、根、茎(樹皮)、葉などに含まれ、組織の水分飛散防止、防虫、栄養貯蔵などに役立っている。
サポニンは、トリテルペノイドサポニンとステロイドサポニンに大別される。トリテルペノイドサポニンは、キキョウ科、アカネ科、エゴノキ科、サクラソウ科、ウコギ科、ツバキ科、ムクロジ科、トチノキ科、ヒメハギ科、マメ科、バラ科、アカザ科などの植物に含まれる成分である。トリテルペノイドサポニンの市販原料としては、ウコギ科の人参サポニン、ツバキ科の茶サポニン、マメ科のソヤサポニン、マメ科の甘草、バラ科のキラヤサポニンなどが挙げられる。
ステロイドサポニンは、ゴマノハグサ科、ナス科、ヤマノイモ科、ヒガンバナ科、ユリ科、ヤシ科、リュウゼツラン科等の植物に含まれる成分が知られている。ステロイドサポニンの市販原料としては、リュウゼツラン科のユッカサポニンが挙げられる。
本発明に用いられるサポニンとしては、大豆サポニン、ユッカサポニン、人参サポニン、キラヤサポニンなどが挙げられる。サポニンの市販品として、大豆サポニン(商品名、タマ生化学(株))、ユッカラサポニン80−M(商品名、ミツバ貿易(株):ユッカサポニン)、高麗人参サポニン(商品名、寿物産(株))、JQL(商品名、ミツバ貿易(株):キラヤサポニン)が挙げられる。
この中では、キラヤサポニンは南米産のバラ科植物、シャボンノキの樹皮に含まれ、アメリカで食品グレード品が開発され、日本でも販売されており、一般食品における実績も豊富である。キラヤサポニンの構造は、トリテルペンであるキラヤ酸を疎水基として、その両端にオリゴ糖(四糖と三糖)が結合しており、水溶性が高いのが特徴である。
キラヤサポニンは、飲料組成物中に、キラヤサポニン単体として含まれてもよく、キラヤ抽出物の形態で含まれてもよい。キラヤ抽出物としては、キラヤ(Quillaja saponaria Moina)の樹皮乾燥物等から、溶媒として熱水を用いて抽出した抽出物が挙げられる。
サポニンによる乳化、分散作用および分散物の安定化作用については、あまり知られていない。ただ、キラヤサポニンは食品用の発泡剤、油性成分の可溶化剤としての用途が知られている。
本発明者らは、キラヤサポニンとレシチンとを併用することで、グルコシルセラミド含有飲料の保存性が極めて高くなることを見出した。
本発明の飲料組成物がサポニンを含有する場合のサポニンの含有量としては、レシチンに対して、10質量%から500質量%が好ましく、50質量%〜200質量%がより好ましい。
サポニンと併用するレシチンとしては高純度レシチンが好ましく、なかでも酵素処理した高純度リゾレシチンが特により好ましい。
サポニンはグルコシルセラミドの分散時に水相または油相に添加してもよく、飲料組成物の調製時に添加してもよい。
(その他の添加成分)
本発明の飲料組成物には、美容効果を高める成分としてコラーゲン、及びコラーゲンペプチドから選ばれる少なくとも1種を含むことができる。
コラーゲンペプチドは、ゼラチンを酵素や酸で加水分解して得られた成分であり、グリシンを多く含むタンパク質であり、市販品としても入手可能である。
コラーゲンとしては、哺乳類のコラーゲン組織から抽出したコラーゲンであってもよく、魚類のコラーゲン組織から抽出したコラーゲンであってもよく、特に限定されない。近年、商品イメージや安全性等の観点から、魚類由来のコラーゲンであることが好ましい。
本発明の飲料組成物には、リジン、プロリン及びオルニチンからなる群より選択された少なくとも1つのアミノ酸を含有することができる。
アミノ酸の一種であるリジン、プロリン及びオルニチンは、コラーゲンの構成成分又はコラーゲンの合成促進成分として知られており、本発明の飲料組成物にこれらのアミノ酸を含有させることによって、体内におけるコラーゲンの生成効率及び利用効率がいっそう高まることが期待される。
本発明の飲料組成物は、好ましい風味に調整するために、高甘味度甘味料及び高甘味度甘味料以外の甘味料からなる群より選択された少なくとも1種を含有することが好ましい。
高甘味度甘味料とは、砂糖の数十倍〜数千倍の甘みを有する合成甘味料または天然甘味料の総称である。高甘味度甘味料の例としては、風味を好ましく調整できる範囲において制限はないが、本発明においては、アスパルテーム、ソーマチン、ステビア、スクラロース、又はアセスルファムカリウムを好ましく使用でき、更には、アセスルファムカリウム、又はスクラロースが好ましい。
高甘味度甘味料は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
高甘味度甘味料以外の甘味料としては、糖類、糖アルコール及び粉糖を挙げることができる。
糖類としては、ブドウ糖、果糖、ガラクトース、異性化糖等の単糖類;砂糖、乳糖、パラチノース等の二糖類;フラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖等のオリゴ糖類などを挙げることができる。
糖アルコールとしては、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール等の単糖アルコール類;マルチトール、イソマルチトール、ラクチトール等の二糖アルコール類;マルトトリイトール、イソマルトトリイトール、パニトール等の三糖アルコール類;オリゴ糖アルコール等の四糖以上アルコール類;粉末還元麦芽糖水飴等の糖アルコールなどが挙げられる。
甘味料としては、ブドウ糖、粉糖、エリスリトール、キシリトール、ソルビトールがより好ましく、更にはエリスリトールが最も好ましい。本発明の飲料組成物に甘味料を用いる場合、甘味料は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせ使用してもよい。
本発明の飲料組成物は、風味を調整するために、更に香料を含むことができる。
香料としては、ヨーグルト、ライチ、ピーチ、マンゴー、パイナップル、ラズベリー、ブルーベリー、クランベリー、及びペアーからなる群より選ばれる少なくとも1種の香料が好ましい。
また、本発明の飲料組成物には、機能性油性成分を含んでもよい。
機能性油性成分とは、生体へ適用した場合に、適用された生体において所定の生理学的効果の誘導が期待され得る油性成分を意味する。
機能性油性成分の例としては、β−カロテン、アスタキサンチン、ルテイン、リコピン等のカロテノイド類;リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、スクワレン、スクワラン、これらを含有する魚油等の不飽和脂肪酸;コエンザイムQ10などを挙げることができる。
本発明の飲料組成物には、その他の添加成分を含有してもよい。その他の添加成分としては、各種ビタミン、ミネラル、着色料、酸化防止剤、安定化剤、保存料、乳化剤、消泡剤などを挙げることができる。
(飲料組成物の粘度)
本発明の飲料組成物の粘度は、室温(25℃)において、5mPa・s〜35mPa・sの範囲にあることが好ましく、且つ、4℃において10mPa・s〜50mPa・sの範囲にあることが好ましい。
飲料組成物の粘度が、上記範囲内であることで、室温のまま飲用した場合でも、冷蔵して飲用した場合でも良好なテクスチャーを実現することができ、好ましい。
室温において5mPa・s以上又は4℃において10mPa・s以上とすることにより、粘度が低くなり過ぎることがなく、飲用した場合のテクスチャーとしての充分な満足感が得られる粘度となる傾向がある。また室温において粘度を35mPa・s以下又は4℃において50mPa・s以下とすることにより、飲みやすい粘度となる傾向がある。
すなわち、飲料組成物の粘度を上記範囲内とすることにより、飲料組成物としての良好なテクスチャーを実現できる傾向がある。
(飲料組成物の製造方法)
本発明の飲料組成物は、グルコシルセラミド含有粒子が水相である連続相中に分散された分散組成物の形態をとる。以下、飲料組成物の調製方法の一例として、グルコシルセラミド含有粒子として、平均粒子径が200nm以下の分散粒子を含む飲料組成物を調製する方法の一例について説明する。
グルコシルセラミドとレシチンとを、水を含有する水相中に添加混合した後、40℃〜90℃に加熱し、その温度を維持したまま、混合して均一な懸濁液を調製する。
混合による懸濁液調製プロセスには、市販のいずれの混合手段を用いてもよい。すなわち、公知の混合手段であるマグネチックスターラー、家庭用ミキサー、パドルミキサー、インペラーミキサーなどの混合手段より適宜選択して混合撹拌することで、グルコシルセラミドとレシチンと、少なくとも連続相である水相としての水とを含む均一な懸濁液を調製できる。この段階における均一な懸濁液としては、撹拌した直後に、目視にて相分離が認められない程度の均一性を有する懸濁液であればよい。
均一な懸濁液を調製した後、得られた懸濁液を、強い剪断力を有する機械的な分散手段、すなわち、ホモミキサー、ディスパーミキサー、ウルトラミキサーなどを用いて分散することで、懸濁液中の分散粒子を微細化することが好ましい。分散粒子の微細化には、既述の強い剪断力を有する機械的な分散手段を用いた高速撹拌法、超音波ホモジナイザーを用いる超音波法、高圧ホモジナイザーで高剪断力をかける高圧ホモジナイザー法等の微細化手段を用いることが好ましい。高剪断力を付与する方法として、既述の方法のうち一つのみ用いてもよく、二つ以上の方法を同時に、又は順次に組み合わせて用いることができる。
分散粒子の微細化に用いうる超音波ホモジナイザーの例としては、超音波ホモジナイザーUS−600、US−1200T、RUS−1200T、MUS−1200T(以上、商品名、(株)日本精機製作所)、超音波プロセッサーUIP−2000、UIP−4000、UIP−8000、UIP−16000(以上、商品名、ヒールッシャー社)等が挙げられる。超音波ホモジナイザー、超音波プロセッサー等における超音波は、25kHz以下の周波数で使用されることが好ましく、15〜20kHzの周波数で使用されることがより好ましい。
分散粒子の微細化に用いうる高圧ホモジナイザーの例としては、マイクロフルイダイザー(商品名、マイクロフルイディクス社)、ナノマイザー(商品名、吉田機械興業(株))、スターバースト(商品名、(株)スギノマシン)、ゴーリンタイプホモジナイザー(商品名、APV社)、ラニエタイプホモジナイザー(商品名、ラニエ社)、高圧ホモジナイザー(商品名、ニロ・ソアビ社)、ホモゲナイザー(商品名、三和機械(株))、高圧ホモゲナイザー(商品名、イズミフードマシナリ(株))、超高圧ホモジナイザー(商品名、イカ社)等が挙げられる。
高圧ホモジナイザーの操作圧力は、分散粒子の微細化をより効率よく行えるという観点から、50MPa以上であることが好ましく、より好ましくは150MPa以上である。また、高圧処理のパス回数は1回でもよいが、液全体の均一性を高めるためには、2回以上が好ましく、より好ましくは2回〜5回である。
高圧分散処理前の懸濁液の温度は、20℃〜80℃に設定することが好ましく、より好ましくは40℃〜70℃である。
高圧分散処理直後に、分散物を、冷却手段を用いて迅速に冷却し、所定の温度、例えば、4℃〜40℃に下げるのが好ましい。冷却装置としては、任意の市販の熱交換器を用いることができる。
最終的な飲料組成物におけるグルコシルセラミドの配合濃度を考慮すれば、通常、グルコシルセラミド含有粒子を含む分散物は、最終的な飲料組成物に対し、グルコシルセラミド含有粒子が10倍濃度から1000倍濃度となる範囲に調製することが好ましい。
また、飲料組成物に適用するための希釈前の分散物のpHは任意であるが、希釈前のpHを2.5〜8.0の範囲内とすることで、分散物を希釈して飲料組成物を調製する際に、飲料組成物のpHを2.5〜4.0に容易に設定することができる。
こうして得られたグルコシルセラミド含有粒子を高濃度で含む分散物を希釈して飲料組成物を調製する際に、既述の方法、例えば、pH調整剤を添加する方法などにより、飲料組成物のpHを2.5〜4.0の間に調整することが好ましい。
また、飲料組成物を調製するための分散物においては、グルコシルセラミド含有粒子等の分散性や分散安定性維持のために、グリセリンなどの多価アルコール、アラビアガム、グアガム、ガッティガムなどのガム、デキストリン、シクロデキストリン、クラスターデキストリン、イヌリンなどの多糖類、ゼラチン、アルブミン、カゼインなどの蛋白質、ポリビニルアルコール、セルロース、セルロース誘導体などを含むことができる。
(グルコシルセラミド含有粒子の粒径)
本発明の飲料組成物中に含まれるグルコシルセラミド含有粒子の粒径は、特に限定されないが、200nm以下であることが好ましく、5nm〜150nmであることがより好ましく、更に良好な透明性と安定性の観点から、10nm〜100nmとすることがさらに好ましい。
本発明の飲料組成物中のグルコシルセラミド含有粒子の平均粒子径(体積平均粒子径)は市販の粒度分布計等で計測することができる。
グルコシルセラミド含有粒子の粒度分布測定法としては、光学顕微鏡法、共焦点レーザー顕微鏡法、電子顕微鏡法、原子間力顕微鏡法、静的光散乱法、レーザー回折法、動的光散乱法、遠心沈降法、電気パルス計測法、クロマトグラフィー法、超音波減衰法等が知られており、それぞれの原理に対応した装置が市販されている。
本発明におけるグルコシルセラミド含有粒子の粒径は、既述の市販の粒度分布計等で計測することができる。
本発明の飲料組成物に含まれるグルコシルセラミド含有粒子の粒径範囲および測定の容易さから、本発明の飲料組成物中のグルコシルセラミド含有粒子の粒径測定は動的光散乱法により行なうことが好ましい。動的光散乱法を用いた市販の測定装置としては、ナノトラックUPA(商品名、日機装(株))、動的光散乱式粒径分布測定装置LB−550(商品名、(株)堀場製作所)、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(商品名、大塚電子(株))等が挙げられる。
本発明におけるグルコシルセラミド含有粒子の平均粒子径は、日機装(株)、ナノトラックUPA-EX150(商品名)を用いて、希釈しない飲料組成物を、直接、装置内のサンプルセルに入れ、25℃で測定した値を採用している。平均粒子径は体積平均粒径Mvで評価した。
本発明の飲料組成物は、粒径が200nm以下の場合、グルコシルセラミド含有粒子が安定に存在し、外観に優れ、且つ、グルコシルセラミドの経口による体内吸収性に優れるため、美容効果が期待できる飲料組成物となる。
本発明の飲料組成物の形態としては、栄養ドリンク、美容ドリンク、滋養強壮剤、嗜好性飲料など、公知の飲料に、特に制限なく適用できる。
また、本発明の飲料組成物は炭酸飲料の形態に適用することができる。
炭酸飲料の製造方法は、大別して、ポストミックス法とプレミックス法がある。
ポストミックス法では、酸味料、甘味料、香料及び機能性成分を水中に混合した調合シロップ液を、容器に注入し、次に冷却した炭酸水を充填後、直ちに打栓あるいはキャッピングし、その後、下層のシロップ液と上層の炭酸水を混合して炭酸飲料を得る。
これに対し、プレミックス法では、上記の調合シロップ液と水とを一定の割合で混合し、次に得られた混合液を冷却しながら炭酸ガスを圧入する。炭酸ガスを圧入した混合液が、充填機に送られ、充填機で容器に充填され、打栓機又はキャッパーで容器が密栓、密封されて炭酸飲料を得る。
いずれの場合でも、炭酸飲料は酸素が混入すると製品が劣化する恐れがあるため、さらには炭酸ガス圧入を安定的に行うため、使用する水は予め脱気処理により酸素を除去する必要がある。
本発明の飲料組成物を炭酸飲料の形態に適用する場合は、上述の調合シロップ液中に機能性成分として飲料組成物を添加することで、容易に調製することができる。
また、本発明の飲料組成物を炭酸飲料の形態とした場合、炭酸飲料の容器は公知の容器を使用することができる。容器の形態としては、例えば、ガラス瓶の形態でもよく、ガス透過性を抑えたポリエチレンテレフタレート(PET)ボトルの形態でもよく、アルミニウム缶の形態でもよい。
〔粉末状飲料組成物〕
本発明の飲料組成物は、液状のまま提供することができるが、必要に応じて粉末状の飲料組成物の形態とすることができる。
飲料組成物を粉末状の形態とすることで、保存性、搬送性がより向上する。また、必要に応じて水などの溶媒に再分散させることで液状の飲料組成物を容易に調製することができる。
グルコシルセラミド含有粒子を含む飲料組成物を、カップ式自動販売機等で販売する場合には、必要な際に溶媒と混合して液状の飲料組成物を調製するための粉末状の飲料組成物を使用することも好ましい態様である。
(包括剤)
本発明の飲料組成物を粉末状の飲料組成物とするには、グルコシルセラミド含有粒子を含む分散液である液状の飲料組成物を、乾燥手段によって乾燥し、粉末化すればよい。
粉末化の過程においてグルコシルセラミド含有粒子の凝集を防止するため、粉末化に際しては、本発明の飲料組成物と、包括剤と、を含む混合物を乾燥する手段をとることが好ましい。なお、本発明において包括とは、付着又は包まれた状態をいい、本発明の飲料組成物と包括剤とを含む混合物中で、飲料組成物の成分が、包括剤に付着するか、又は包括剤に包まれた状態となる。
包括剤としては、多糖類、オリゴ糖類、二糖類及び単糖類から選ばれる糖類、糖アルコール、結晶セルロース、ガム類、蛋白類などが挙げられるが、再溶解時の容易性と粒子径維持の観点から、多糖類、オリゴ糖類、二糖類、単糖類、及び糖アルコールからなる群より選ばれた少なくとも1種の包括剤が好ましく、糖類を用いることがさらに好ましい。
本発明に好適に用いられる包括剤である糖類としては、デキストリン、シクロデキストリン、クラスターデキストリン、イヌリン、ラフィノース、スタキオース、ベルパスコース、トレハロース、蔗糖、マルトースなどが挙げられるが、特に、水分散時の透明性及び入手の容易性等の観点からイヌリン、ラフィノース、トレハロースが好ましく、乾燥時の収率の観点から、イヌリンとトレハロースが更に好ましい。
本発明において包括剤として用いられるイヌリンは、末端にグルコースを1個有するフルクトースポリマーまたはフルクトースオリゴマーである。イヌリンは広く自然界に存在することが知られており、チコリ、キクイモ、ダリア、ニンニク、ニラ、タマネギ、アガベなどに多く含まれる。一般に、ブドウ糖単位をG、果糖単位をFとして鎖長を表現する。本発明のイヌリンには、GFで表記されるスクロースは含まれない。通常天然から抽出されるイヌリンは、GF2(ケストース)、GF3(ニストース)、GF4(フラクトシルニストース)からGF60程度までのポリマーかオリゴマー、またはそれらの混合物である。
本発明に使用しうるイヌリンとしては、チコリ、キクイモ、ダリアなどの根から分離熱水抽出され、抽出液を濃縮、スプレードライにより粉末化して販売されているイヌリンを含むことができる。市販されるイヌリンの例としては、チコリ根から抽出されたFrutafit(商品名、SENSUS社)、同じくチコリ根から抽出されたベネオ(商品名、オラフティ社)、ダリア根由来イヌリン試薬((株)和光純薬工業)、チコリ根抽出イヌリン試薬(シグマアルドリッチ社)等を挙げることができる。
また、本発明におけるイヌリンには、β−フルクトフラノシダーゼのフラクタン転移活性を利用して、ショ糖(スクロース)から調製するイヌリンを含むことができる。ショ糖から調製するイヌリンの例としては、フジFF(商品名、フジ日本精糖(株))、GF2(商品名、明治製菓(株))を挙げることができる。
本発明において包括剤として使用しうるラフィノースは、D−ガラクトース、D−グルコース及びD−フラクトースを一単位ずつ含む三糖類である。ラフィノースは、広く自然界に存在することが知られており、ビート、ユーカリ樹液、大豆、キャベツ、ブロッコリー、アスパラガス等に比較的多く含まれる。本発明では、ラフィノースはビートなどから分離熱水抽出され、抽出液を濃縮、スプレードライにより粉末化して販売されているラフィノースを含むことができる。粉末化して販売されているラフィノースの例としては、ラフィノース(商品名、日本甜菜製糖(株))を挙げることができる。
本発明において包括剤として使用しうるスタキオースは、D−フルクトース、D−ガラクトース、D−ガラクトース、D−グルコースが連なった4糖であり、自然界には大豆等の豆類やウリ科植物に比較的多く含まれる。スタキオースの販売例としては、SFSオリゴ糖(商品名、我流本舗)等が挙げられる。
本発明において包括剤として使用しうるベルパスコースは、D−ガラクトース、D−ガラクトース、D−ガラクトース、D−グルコース、D−フルクトースの順に並んだ5糖であり、ソラマメ等の豆類に含まれる。スタキオースもベルパスコースもラフィノースと同様、植物より熱水抽出され、抽出液は濃縮され、スプレードライにより粉末化される。
また、本発明において包括剤として用いられるトレハロースは、例えばブドウ糖溶液中で酵母を培養して、酵母菌体中にトレハロースを作らせ、得られたトレハロースを菌体から分離する方法、又はブドウ糖溶液中でバクテリアを培養し、培養液中にトレハロースを作らせ、得られたトレハロースを培養液から分離するホフ法などで製造することができる。トレハロースは、(株)林原より市販されているトレハロースを使うことができる。
本発明の飲料組成物を粉末化する際に使用する包括剤としては、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。包括剤として糖類を用いる場合には、糖類の2種以上を混合して用いることも好ましく、2種以上の糖類を使用する場合、2種以上の糖類は任意の割合で併用することができる。
本発明において飲料組成物の粉末化に使用する包括剤は、飲料組成物中の全固形分に対して、質量基準で0.5倍量〜10倍量の範囲で用いることが好ましく、1倍量〜5倍量の範囲で用いることがさらに好ましい。
(乾燥方法)
本発明のグルコシルセラミドを含有する飲料組成物を、粉末組成物の形態とする場合には、飲料組成物に包括剤を加え、噴霧乾燥等の乾燥手段により乾燥させる工程を実施すればよい。
乾燥手段としては、公知の乾燥手段を用いることができ、例えば、自然乾燥、加熱乾燥、熱風乾燥、高周波乾燥、超音波乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥等が挙げられる。乾燥手段は単独で用いてもよいが、2種以上の手段を組み合わせて用いることもできる。
乾燥手段としては、凍結状態にある材料から氷を昇華させて水分を除去する凍結乾燥が好ましい。
凍結乾燥に使用しうる市販の凍結乾燥機の例としては、凍結乾燥機VD−800F(商品名、タイテック(株))、フレキシドライMP(商品名、FTSシステムズ社)、デュラトップ・デュラストップ(商品名、FTSシステムズ社)、宝真空凍結乾燥機A型(商品名、(株)宝エーテーエム)、卓上凍結乾燥機FD−1000(商品名、東京理化器械(株))、真空凍結乾燥機FD−550(商品名、東京理化器械(株))、真空凍結乾燥機(商品名、(株)宝製作所)等が挙げられるがこれらに限定されない。
また、乾燥手段として、生産効率と品質を両立する観点からは、噴霧乾燥法も好ましい手段である。乾燥手段に噴霧乾燥法を適用する場合、本発明の飲料組成物と包括剤とを含む混合物を噴霧しながら水分を除去する。
噴霧乾燥に用いうる市販の噴霧乾燥機の例としては、噴霧乾燥機スプレードライヤSD−1000(商品名、東京理化器械(株))、スプレードライヤL−8i(商品名、大川原化工機(株))、クローズドスプレードライヤCL−12(商品名、大川原化工機(株))、スプレードライヤADL310(商品名、ヤマト科学(株))、ミニスプレードライヤB−290(商品名、ビュッヒ社)、PJ−MiniMax(商品名、パウダリングジャパン(株))、PHARMASD(商品名、ニロ社)等が挙げられる。
また、例えば流動層造粒乾燥機MP−01(商品名、(株)パウレック)、流動層内蔵型スプレードライヤFSD(商品名、ニロ社)等を用いた処理の如く、これらの装置を用いて、乾燥と造粒とを同時に行う方法をとることもできる。
粉末組成物の形態とした本発明の飲料乾燥物を、液体飲料の形態に再度調製するには、粉末組成物と、所望とされる濃度に応じた水又は水溶液から選ばれる溶媒(分散媒)とを混合し、粉末状の飲料組成物を溶媒中に再分散(再溶解)させて液状の飲料組成物とすればよい。
必要に応じて液状組成物として再調整しうる粉末状の飲料組成物を「要事調製用」飲料組成物と称することがある。
粉末状の飲料組成物と、水又は水溶液等の溶媒とを混合し、粉末状の飲料組成物を溶媒に溶解又は分散することで、溶媒中に、グルコシルセラミド含有粒子が再分散され、再調製されたグルコシルセラミド含有粒子を含む液状の飲料組成物は安定性が良好である。
本発明の飲料組成物の一態様である粉末状の要事調製用飲料組成物は、保管、搬送が容易であり、必要に応じて希釈することで、液状の飲料組成物を容易に調製できる。このため、粉末状の飲料組成物を気密性に優れた袋体や缶に入れて流通、販売することができる。また、個装した粉末状の飲料組成物の形態で流通、販売することもできる。また、既述の如く、カップ式自動販売機で販売する際にも本発明の粉末状飲料組成物は有用である。
以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。しかしながら、本発明はそれらに何ら限定されない。なお、特に断りのない限り、「%」及び「部」は質量基準である。
[実施例1]
以下の方法に従い、実施例1の飲料組成物を調製した。
(グルコシルセラミド分散物の調製)
米由来のβグルコシルセラミドを63%含有する原料である、コメスフィンゴ糖脂質(商品名、(株)岡安商店)2.00gと、大豆由来のリン脂質含有量97%、フォスファチジン酸含有量13%であるSLP−ホワイト(商品名、辻製油(株))1.00gとを、グリセリン67.00gと精製水30.00gの混合液中にマグネチックスターラーを用いて撹拌しながら添加した。
さらにスターラー撹拌を続けながら70℃に30分間加温した後、TKホモミキサーを用いて3000rpmで3分間剪断力を付与して、グルコシルセラミドとレシチンの水性懸濁液を調製した。
上記、水性懸濁液を、高圧分散装置であるスターバーストミニ機((株)スギノマシン)で200MPaの圧力で3回処理することで、グルコシルセラミドを1.26%含有するナノ分散物を得た。
(飲料組成物の調製)
得られたグルコシルセラミドナノ分散物1.00g、アスコルビン酸0.40g、エリスリトール3.50g及びピーチフレーバー0.02gを、pH3.4の0.05M(mol/1000g)クエン酸緩衝液で希釈して100mlとして、実施例1の飲料組成物を得た。
[実施例2〜実施例15、比較例1〜比較例8]
実施例1における各成分を、下記表1に記載の種類と量とした以外は、実施例1と同様にして実施例2〜実施例15、及び比較例1〜比較例8の飲料組成物を調製した。
即ち、レシチン(SLP−ホワイト、辻製油(株))の含有量及びレシチンに含まれるフォスファチジン酸(PA)含有量を下記表1に記載の含有量に変更した。また、比較例6〜比較例8ではレシチンに代えて表1に示す他の乳化剤を用いた。
なお、表1では、グルコシルセラミドを「GlcCer」と、SLP−ホワイト(商品名、辻製油(株))を「レシチン」と、フォスファチジン酸を「PA」と、それぞれ略記する。
〔飲料組成物の評価〕
得られた各飲料組成物を以下の方法で評価した。
(1.平均粒子径の測定)
得られた各飲料組成物に含まれるグルコシルセラミド含有粒子の平均粒子径を以下の方法で測定した。
ナノトラックUPA-EX150(商品名、日機装(株))を用いて、得られた各飲料組成物を希釈せずにそのまま、直接、装置内のサンプルセルに入れ、25℃にて平均粒子径を測定した。平均粒子径として、体積平均粒径(Mv)を測定した。測定結果を表1に示す。なお、以下の各表では、グルコシルセラミド含有粒子の平均粒子径測定結果の欄は、単に「平均粒子径」と記載した。
(濁度測定)
島津分光光度計UV−2550型(商品名、島津製作所)を用い、光路長10mmのガラスセルに飲料試料を入れ、650nmの吸光度を測定して、この値を濁度とした。
濁度の測定は飲料組成物の調製直後(初期濁度)、及び、40℃で2週間保存した後に2回行なった。調製直後の濁度と、40℃で2週間保存後の濁度を測定し、調製直後の濁度に対する濁度上昇値を算出した。初期濁度、及び、濁度上昇率の結果を表1に示す。
(保存安定性:飲料組成物の濁り)
飲料組成物を調製後、40℃で2週間保存した後、目視にて飲料組成物における濁りを観察し、以下に示す基準により評価した。結果を表1に示す。
なお、以下の評価において、A〜Bは実用上問題のないレベルである。
A:透明であり、濁りは認められない。
B:わずかな濁りが認められる。
C:濁りが認められる。
(保存安定性:沈殿)
飲料組成物を調製後、40℃で2週間保存した後、目視にて飲料組成物における沈殿の有無を観察し、以下に示す基準により評価した。結果を表1に示す。
なお、以下の評価において、A〜Bは実用上問題のないレベルである。
A:飲料組成物中に沈殿は認められない。
B:飲料組成物中にわずかな浮遊物が認められる。
C:飲料組成物中に析出、沈殿が認められる。
D:飲料組成物中の沈殿が著しいか、相分離が認められる。
(肌の潤い感の評価)
25歳から60歳までの健康な男10人女20人の中から無作為に3人選び(男1人、女2人)、被験者とした。
被験者に、グルコシルセラミド含有飲料組成物50mlを、一日1回の頻度で3日間飲料組成物を経口摂取してもらい、摂取前後での肌の潤い感をアンケート形式で評価した。
その後、4日間はグルコシルセラミド含有飲料組成物を摂取せず、次の3日間で再び同じ飲料組成物を摂取して次の評価を行うという飲用のサイクルを繰り返し、飲用3日間、非飲用4日間、のセットを最大3サイクル行なって、以下の基準で肌への潤い感の改善効果を被験者の官能評価により確認した。
A〜Cは、飲用による肌の潤い感の改善が確認されたレベルである。
A:飲用時の肌の潤い感が、非飲用時に比較して明らかに良好である。
B:飲用時の肌の潤い感が、非飲用時に比較してやや良好である。
C:飲用時の肌の潤い感は、非飲用時に比較してどちらかというと良好となった感じである。
D:飲用時の肌の潤い感が、非飲用時に比較して全く変わらない。
表1に示されるように、本発明の飲料組成物は、いずれも分散粒子の安定性が良好であり、肌の潤い感向上に有効との評価を得た。
また、実施例12と、実施例1、実施例3及び実施例11との対比より、レシチン中のフォスファチジン酸(PA)含有量が増加することで、飲料組成物の安定性がより良好となり、肌への効果も向上することがわかる。
一方、分散粒子の粒径が200nmを超える比較例1では、経口による吸収性が十分ではないためか、飲料組成物におけるグルコシルセラミド含有量が実施例1と同等であっても、十分な肌の潤い感が得られず、分散性にも劣っていた。
また、pHが4.0を超える比較例2では、調製初期の濁りは無く、良好であったが、貯蔵中に濁りと沈殿が発生した。濁りと沈殿の発生は、腐敗が関連していると推定される。
さらに、pHが2.5未満の比較例3の飲料組成物、レシチンを含有しない比較例5、レシチン以外の公知の分散剤を用いた比較例6〜8は、いずれも、分散粒子の安定性が実用上問題のあるレベルであった。
グルコシルセラミド含有量が1ppm未満の比較例4では、十分な肌の潤い感が得られなかった。
[実施例16:粉末状飲料組成物]
以下の方法で、表1に示した液状飲料組成物の実施例3に相当する粉末状の飲料組成物を調製した。
実施例3のグルコシルセラミド分散物調製において、グリセリン67.00gを、精製水67.00gに置き換えた以外は実施例3と同様に分散物を作製した。得られた分散物1.00gを用いた以外は、実施例3と同様にして飲料組成物を調製し、これを飲料組成物6−Lとした。得られた飲料組成物6−L中のグルコシルセラミド濃度は、126ppmであった。
飲料組成物6−Lを100g量り取り、包括剤としてトレハロース((株)林原)5.00gを添加し、25℃にて30分間撹拌して溶解させた。得られた溶液を、スプレードライヤADL310型(商品名、ヤマト科学(株))を用いて噴霧乾燥を行い、粉末状の飲料組成物6−Pを得た。噴霧乾燥は、噴霧圧力0.15MPa、出口温度80℃、処理量7ml/分の条件で実施した。得られた粉末状の飲料組成物6−P中のグルコシルセラミド含有量は、1277ppmであった。
粉末状の飲料組成物6−P9.87gに精製水90.13gを加えて、25℃にてスターラーを用いて撹拌することで、粉末状の飲料組成物6−Pを水に再溶解させた液状の飲料組成物6−Rを得た。
得られた飲料組成物6−R中のグルコシルセラミド濃度は、粉末状の飲料組成物6−Pの調製に用いた飲料組成物6−Lと同様、126ppmであった。
液状の飲料組成物6−Lと、飲料組成物6−Lを粉末状とした粉末状の飲料組成物6−Pを再溶解させて得た液状の飲料組成物6−Rとの、初期濁度、グルコシルセラミド含有粒子の平均粒子径及び保存安定性(濁り、沈殿)を実施例1における評価と同様に行った。結果を下記表2に示す。
表2の結果より、本発明の飲料組成物は、粉末状の飲料組成物を調製し、得られた粉末状の飲料組成物を再溶解して再度、飲料組成物とした場合も、粉末状とする前の飲料組成物と同様の分散性及び安定性を有することが確認された。
[実施例17〜実施例26、比較例9〜比較例11]
実施例1における各成分を、下記表3に記載の種類と量とした以外は、実施例1と同様にして実施例17〜26、及び比較例9〜11の飲料組成物を調製した。
下記表3では、実施例1で用いたレシチン(SLP−ホワイト:辻製油(株))を、リゾレシチンと区別するため「通常レシチン」と記載した。リゾレシチン(SLP−ホワイトリゾ、商品名、辻製油(株))を「リゾレシチン」と、フォスファチジン酸を「PA」と、それぞれ略記した。
(平均粒子径の測定)
得られた各飲料組成物に含まれるグルコシルセラミド含有粒子の平均粒子径を以下の方法で測定した。
ナノトラックUPA-EX150(商品名、日機装(株))を用いて、得られた各飲料組成物を希釈せずにそのまま、直接、装置内のサンプルセルに入れ、25℃にて平均粒子径を測定した。平均粒子径として、体積平均粒径(Mv)を測定した。測定結果を表3に示す。
(濁度測定)
島津分光光度計UV−2550型(商品名、(株)島津製作所)を用い、光路長10mmのガラスセルに飲料試料を入れ、650nmの吸光度を測定して、この値を濁度とした。
濁度の測定は飲料組成物の調製直後(初期濁度)、及び、80℃で1時間滅菌処理を行った後に2回行なった。調製直後の濁度と、80℃で1時間滅菌処理した後の濁度を測定し、調製直後の濁度に対する濁度上昇値を算出した。調製直後濁度(滅菌前濁度)、及び、濁度上昇値の結果を表3に示す。
通常レシチン(SLP−ホワイト:辻製油(株))を含有する実施例24に比べて、リゾレシチン(SLP−ホワイトリゾ:辻製油(株))を含有する実施例17、20,21の方が、また、実施例25に比べて実施例18の方が、80℃1時間の高温処理を施しても、濁度の上昇が比較的抑えられていることがわかる。
また、リゾレシチンと通常レシチンとを含有する実施例22、実施例23の評価結果より、リゾレシチンを通常レシチンとリゾレシチンとの総量に対して50質量%以上配合することで、実施例24に比較して安定化効果が大きくなることが見出された。
[実施例27〜実施例33、比較例12]
実施例1における各成分を、下記表4に記載の種類と量とした以外は、実施例1と同様にして実施例27〜実施例33、及び比較例12の飲料組成物を調製した。
下記表4では、レシチンとしてリゾレシチン(SLP−ホワイトリゾ、商品名、辻製油(株))を用い(表4には「リゾレシチン」と記載)た。実施例27〜実施例33では、レシチンに加え、サポニンを含有した飲料組成物について評価した。下記表4に記載のサポニンは、キラヤサポニンはJQL(商品名、ミツバ貿易(株))、大豆サポニンは大豆サポニン(商品名、タマ生化学(株))、ユッカサポニンはユッカラサポニン(商品名、ミツバ貿易(株))である。
〔飲料組成物の評価〕
(平均粒子径の測定)
得られた各飲料組成物に含まれるグルコシルセラミド含有粒子の平均粒子径を以下の方法で測定した。
ナノトラックUPA-EX150(商品名、日機装(株))を用いて、得られた各飲料組成物を希釈せずにそのまま、直接、装置内のサンプルセルに入れ、25℃にて平均粒子径を測定した。平均粒子径として、体積平均粒径(Mv)を測定した。測定結果を表4に示す。
(濁度測定)
島津分光光度計UV−2550型(商品名、島津製作所)を用い、光路長10mmのガラスセルに飲料試料を入れ、650nmの吸光度を測定して、この値を濁度とした。
濁度の測定は飲料組成物の調製し、高温滅菌した直後、及び、40℃で2ヶ月間保存した後に2回行なった。滅菌直後の濁度と、40℃で2ヶ月間保存後の濁度を測定し、調製直後の濁度に対する濁度上昇値を算出した。滅菌直後濁度、及び、濁度上昇値の結果を表4に示す。
表4に記載された実施例27と実施例28との評価結果の対比により、リゾレシチンとサポニンとを含有することで、40℃2ヶ月保存における安定性がより向上することがわかる。また、実施例28〜実施例31の結果より、サポニン/レシチン比が0.2以上となる含有比率の条件で調製した飲料組成物は、40℃2ヶ月における濁度上昇が顕著に抑えられることが明らかとなった。
また、サポニンとしてキラヤサポニンを使用すると、大豆サポニン、ユッカサポニンを使用した組成物に比較し、濁度上昇を抑える効果がより高いことが判明した。

Claims (13)

  1. グルコシルセラミド含有粒子とレシチンとを含む飲料組成物であって、
    飲料組成物中におけるグルコシルセラミドの含有量が1ppm以上10000ppm以下であり、且つ、
    pHが2.5〜4.0である飲料組成物。
  2. グルコシルセラミド含有粒子の平均粒子径が200nm以下である請求項1に記載の飲料組成物。
  3. グルコシルセラミドがβグルコシルセラミドを含む請求項1又は請求項2に記載の飲料組成物。
  4. グルコシルセラミドに対するレシチンの含有量が、質量基準で0.1倍量〜10倍量の範囲である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の飲料組成物。
  5. レシチンがリゾレシチンを含む請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の飲料組成物。
  6. 全レシチン中のリゾレシチン含有量が50質量%以上である請求項5に記載の飲料組成物。
  7. レシチンがフォスファチジン酸を含む請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の飲料組成物。
  8. レシチン全量におけるフォスファチジン酸の含有量が15質量%以上である請求項7に記載の飲料組成物。
  9. さらに、サポニンを含む請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の飲料組成物。
  10. サポニンがキラヤサポニン又はキラヤ抽出物を含む請求項9に記載の飲料組成物。
  11. さらに、クエン酸、アスコルビン酸、酒石酸、及びリンゴ酸からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の飲料組成物。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の飲料組成物と、多糖類、オリゴ糖類、二糖類、単糖類、及び糖アルコールからなる群より選ばれた少なくとも1種の包括剤と、を含む粉末状の飲料組成物。
  13. 水を含む溶媒で希釈して飲用に供する請求項12に記載の飲料組成物。
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