JP2018002044A - 軌陸両用作業車 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、作業機の高さを制限する高さ制御手段を設けた軌陸車に関する発明としては、例えば特許文献1や2に記載されているものがある。
一方、特許文献2の発明は、作業具の上下動における移動上限を規制する主制御部と、車体が軌道走行用車輪によって支持されるオンレール状態か、車体が軌道外走行用車輪によって支持されるオフレール状態かを判定する台車状態判定部と、該台車状態判定部の判定結果に基づき主制御部によって規制される移動上限を切り換える副制御部とを備えるようにしたものである。
本発明の他の目的は、制御系が故障もしくは誤動作したとしても、作業機もしくは作業具が上限位置を越えて上昇して架線に接触してしまうのを確実に防止することができる軌陸両用作業車を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、作業機もしくは作業具が上限位置を越えて上昇するのを規制する機械的な高さ制限手段を設けた場合にも、通常作業や旋回動作に支障を来たすことのない軌陸両用作業車を提供することにある。
鉄道軌道上の一対のレールに対応して設けられた複数の軌道用車輪および履帯式走行手段を有する下部車体と、作業機もしくは作業具が設けられ上下方向搖動可能に構成されたアーム手段を有し前記下部車体上に旋回可能に搭載された上部車体と、前記アーム手段を搖動させる駆動手段を電気的に制御する制御手段と、を備えた軌陸両用作業車において、
前記下部車体には、前記複数の軌道用車輪を前記履帯式走行手段よりも高い位置と低い位置とに変換可能な軌道用車輪昇降手段が設けられ、
前記アーム手段と前記上部車体との間に、作業機もしくは作業具の上限位置を機械的に規制可能であって、規制する上限位置の高さを切換え可能な高さ制限手段が設けられ、
前記軌道用車輪昇降手段が上昇位置にあるか下降位置にあるかを検出する昇降位置検出手段を備え、
前記制御手段は、前記昇降位置検出手段からの信号に基づいて、前記軌道用車輪昇降手段が下降位置にあると判断した場合には、前記軌道用車輪昇降手段が上昇位置にあるときよりも前記高さ制限手段を、前記軌道用車輪昇降手段の昇降量に対応して伸長させるように構成した。
かかる構成によれば、電気的な制御系で高さを規制することができるため、作業機もしくは作業具の上限位置を機械的に規制する高さ制限手段が頻繁に作動するのを回避することができる一方、高さ制限手段が設けられているため、電気的な制御系が故障したとしても作業機もしくは作業具が上限位置を越えて上昇して架線に接触してしまうのを防止することができ、安全性を高めることができる。
前記駆動手段は前記油圧ポンプからの油圧で動作する油圧シリンダであり、
前記高さ制限手段は、油圧シリンダと該油圧シリンダに連結されたワイヤロープとから構成する。
高さ制限手段を油圧シリンダ以外で動作させることも可能であるが、そのようにすると別途電源が必要になりコストアップを招くことになるが、駆動手段として油圧シリンダを使用する構成であれば、高さ制限手段をエンジンの動力のみで動作させることができるため、大幅なコストアップを回避することができる。
かかる構成によれば、制御手段は、油圧シリンダのロッドが伸長した状態にあるのか収縮した状態にあるのか把握することができ、作業機もしくは作業具の高さ制限制御を正確に行なうことができる。また、油圧シリンダのロッドが最も伸長した位置まで伸長した後や最も収縮した位置まで収縮した後も継続して油圧が供給され続けるのを回避することができる。
かかる構成によれば、高さ制限手段が傾いて設けられている場合に比べて、軌道用車輪昇降手段が作動して軌道用車輪が昇降した際の油圧シリンダの伸長量または収縮量を少なくすることができる。
下部車体10に設けられている履帯式走行体11は、スプロケット11a、アイドラ11bおよびこれらに巻掛けられた履帯11c等を有し、下部車体10の左右にそれぞれ設けられている。
高さ制限手段24は、バックアップ用油圧シリンダ24Aと、一端が該バックアップ用油圧シリンダ24Aの伸縮ロッドの先端に結合され他端が下部車体10に結合されたワイヤロープ24Bとを備え、ほぼ鉛直な方向に沿って設けられている。
また、本実施形態のバックホウは、前記履帯式走行手段11および軌道用車輪12を駆動するエンジン(図示省略)と、該エンジンにより動作される油圧ポンプ(図4の符号P)とを備える。
図3に示すように、バックアップ用油圧シリンダ24Aは、油圧シリンダ本体24aと、該油圧シリンダ本体24aを上記ブーム22の基端部に連結するための連結フレーム24bと、油圧シリンダ本体24aを連結フレーム24bとの間に保持するためのホルダ24cおよび連結ロッド24dと、伸縮ロッド24eの先端に固着されワイヤロープ24Bの一端の係止リング24Baを係止ピン24Bbにて結合する係止穴24fを有する連結ブロック24gとを備えている。
図4に示すように、油圧制御回路は、油圧経路を切り換える電磁バルブVL1,VL2と、複数のセンサからの検出信号に基づいて電磁バルブVL1,VL2の切換制御信号を生成するマイクロプロセッサなどの制御装置CNT等から構成される。
ここで、上述の移送時上限位置は下部車体10が上昇位置(レール上)にあるときの作業限界高さに相当し、作業時上限位置は下部車体10が下降位置にあるときの作業限界高さに相当する。それぞれの上限位置は、ワイヤロープ24Bに伸び切って張力が生じる直前の値に設定しておいても良い。
制御装置CNTは、縮位置検出センサ24iおよび伸位置検出センサ24jからの信号に基づいてバックアップ用油圧シリンダ24Aが伸長状態にあるか収縮状態にあるか判断する。また、車***置検出センサS1からの信号に基づいて下部車体10が上昇位置にあるか下降位置にあるか判断する。そして、車***置検出センサS1および伸位置検出センサ24jからの信号に基づいて下部車体10が上昇位置にあり、バックアップ用油圧シリンダ24Aが伸長状態にあると判断すると、第2ソレノイドSOL2を励磁させてシリンダ24Aを収縮させる。
また、制御装置CNTは、ブーム22の上限位置を検出するセンサS4からの検出信号に基づいて、ブーム22を昇降させるための昇降用油圧シリンダ23が作動されてブーム22が上昇する際に、予め設定されている上限位置に達すると、電磁バルブVL2を切り換えて上限位置を越えないように制限する。
なお、上記実施形態では、高さ制限手段24の一例として油圧シリンダを使用したものについて説明したが、油圧シリンダの代わりにエアシリンダを使用したり、モータによってワイヤロープの一方の係止位置を上下方向に移動させる方式としたりすることも可能である。
また、上記実施形態においては、ブーム22の先端に設けられている作業機30としてショベル34を設けたものを説明したが、クランパなど他の作業具や作業台を備えた軌陸作業車はもちろん、軌陸作業車以外のアウトリガー等を備えた地上用の作業車にも利用することができる。
11 履帯式走行手段
12 軌道用車輪
13 旋回テーブル
20 上部車体
22 ブーム
23 昇降用油圧シリンダ
24 高さ制限手段
24A バックアップ用油圧シリンダ
24B ワイヤロープ
24i 縮位置検出センサ
24j 伸位置検出センサ
30 作業機
32 搖動可能な作業アーム
S1 車***置検出センサ
S4 移送時ブーム上限位置検出センサ
S5 作業時ブーム上限位置検出センサ
VL1,VL2 電磁バルブ
Claims (5)
- 鉄道軌道上の一対のレールに対応して設けられた複数の軌道用車輪および履帯式走行手段を有する下部車体と、作業機もしくは作業具が設けられ上下方向搖動可能に構成されたアーム手段を有し前記下部車体上に旋回可能に搭載された上部車体と、前記アーム手段を搖動させる駆動手段を電気的に制御する制御手段と、を備えた軌陸両用作業車であって、
前記下部車体には、前記複数の軌道用車輪を前記履帯式走行手段よりも高い位置と低い位置とに変換可能な軌道用車輪昇降手段が設けられ、
前記アーム手段と前記上部車体との間に、作業機もしくは作業具の上限位置を機械的に規制可能であって、規制する上限位置の高さを切換え可能な高さ制限手段が設けられ、
前記軌道用車輪昇降手段が上昇位置にあるか下降位置にあるかを検出する昇降位置検出手段を備え、
前記制御手段は、前記昇降位置検出手段からの信号に基づいて、前記軌道用車輪昇降手段が下降位置にあると判断した場合には、前記軌道用車輪昇降手段が上昇位置にあるときよりも前記高さ制限手段を、前記軌道用車輪昇降手段の昇降量に対応して伸長させるように構成されていることを特徴とする軌陸両用作業車。 - 前記アーム手段が上限位置に達したことを検出する上限位置検出手段を備え、
前記制御手段は、前記上限位置検出手段からの信号に基づいて、前記アーム手段が上限位置に達したことを検出した場合に、前記駆動手段の作動を停止するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の軌陸両用作業車。 - 前記軌道用車輪および履帯式走行手段を駆動するエンジンと、該エンジンにより動作される油圧ポンプとを備え、
前記駆動手段は前記油圧ポンプからの油圧で動作する油圧シリンダであり、
前記高さ制限手段は、油圧シリンダと該油圧シリンダに連結されたワイヤロープとから構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の軌陸両用作業車。 - 前記高さ制限手段は、
前記油圧シリンダのロッドが最も伸長した位置まで伸長したことを検出する検出手段と、
前記油圧シリンダのロッドが最も収縮した位置まで収縮したことを検出する検出手段と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の軌陸両用作業車。 - 前記高さ制限手段は、ほぼ鉛直な方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の軌陸両用作業車。
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