JP2017538415A - Axlに対するヒトモノクローナル抗体 - Google Patents

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Abstract

本開示は、AXLに対するヒトモノクローナル抗体及び抗体−薬剤コンジュゲート、ならびに、ガンを処置するためのそれらの使用を提供する。

Description

本発明は、AXLに対するヒトモノクローナル抗体及びガンを処置するためのその使用に関する。
AXLは、レセプターチロシンキナーゼ(PTK)のTAMサブファミリーに属する。同サブファミリーは、Tyro3及びMerも含む。TAMレセプターは、細胞外領域における2つの免疫グロブリン様ドメイン及び二重フィブロネクチンIII型リピートと、細胞質キナーゼドメインとの組み合わせにより特徴付けられる。TAMレセプターについてのリガンドは、Gas6(増殖停止特異的タンパク質6)及びプロテインSであり、2つとも、43%のアミノ酸配列同一性を示し、類似するドメイン構造を共有する、ビタミンK依存性タンパク質である。各タンパク質は、11g−カルボキシグルタミン酸残基を含有するN末端GIaドメイン、続けて、4つの上皮成長因子(EGF)様モジュール及び2つのタンデムなラミニンGドメインからなるC末端性ホルモン結合性グロブリン(SHBG)様構造を有する。SHBGドメインは両方とも、TAMレセプターの結合及び活性化に必須であり、十分である。一方、GIaドメインは、負に荷電した膜リン脂質と結合し、アポトーシス細胞のTAM媒介性食作用に重要な役割を果たす。TAMの活性化及びシグナル伝達は、細胞の生存、増殖、遊走、及び付着を含む複数の細胞応答に関与している。
AXL又はそのリガンドであるGas6のディスレギュレーションは、各種のヒトガンの病因に関与している。AXLの過剰発現は、広い範囲のヒトガン(肺、前立腺、***、消化管、膵臓、卵巣、甲状腺、血液のガン、腎細胞のガン腫、及びグリオブラストーマ)において報告されており、侵襲性、転移、及び陰性の予後に関与している。これらの知見から、AXLは、腫瘍成長、侵襲、及び血管新生を含む、複数の態様の腫瘍形成のレギュレーションに関与しているため、ガンにおける治療的介在、特に、抗転移ガン治療の開発及び薬剤抵抗性の処置を含む他の複数のガン処置のためのターゲットを提供することを示唆している。近年、AXLは、患者におけるエルロチニブに対する腫瘍抵抗性において、主要なプレーヤとして説明されてきた。実際に、AXLの過剰発現は、エルロチニブに対して抵抗性の患者及びin vitroにおける腫瘍において検出されている。感受性は、患者から確立されたエルロチニブ抵抗性腫瘍細胞株において、AXLレセプターをノックダウンすることにより回復させることができる(Zhang Z et al. Nat Genetics, 2012)。AXLがTKIに対する抵抗性の進行している腫瘍において重要な役割を果たしているという観察が、ニロチニブ又はイマチニブに対して抵抗性のCMLとして、他のガン病因においても観察されている(Gioa R et al Blood 2011;Dufies M et al. Oncotarget 2011)。GISTは、イマチニブに対して抵抗性になる(Mahodevan D et al Oncogene 2007)。興味深いことに、近年の文献には、AXLレセプター発現が抗EGFRセツキシマブ抵抗性に関与することも記載された(Brand TM et al. Cancer Res 2014)。さらに、AXLレセプター及びEGFRは、腫瘍細胞表面膜においてヘテロ二量体化し(Meyer AS et al, Sci Signal 2013;Heideman MR et al., BCR 2013)、AXLの細胞内ドメインのリン酸化は、腫瘍細胞がEGFR又はHER2に対するチロシンキナーゼ阻害剤で処理された場合、EGFRのリン酸化に置き換えることができることが、現在十分説明されている。
したがって、抗AXLモノクローナル抗体が、ガンの処置における使用について記載されている。例えば、抗AXL抗体に関する刊行物は、国際公開公報第2009/063965号、同第2009/062690号、及び同第2011/014457号を含む。
本発明は、AXLに対するヒトモノクローナル抗体及び抗体−薬剤コンジュゲート、ならびに、ガンを処置するためのそれらの使用を提供する。特に、本発明は、特許請求の範囲に定義されている。
[発明の詳細な説明]
本発明は、AXLに対するヒトモノクローナル抗体及び抗体−薬剤コンジュゲートを提供する。特に、本発明の抗体は、完全にヒト抗体であり、ヒトAXLに対して高い親和性で結合し、マウス型とヒト型とのAXL間で交叉反応することができ、レセプターの内部移行及び分解を誘引し、このレセプターのホモ二量体化を支持することができ、AXLのリン酸化を阻害し、in vitroにおける細胞増殖を阻害し、抵抗性AXL過剰発現CML細胞及びイマチニブ抵抗性GIST細胞のニロチニブに対する感受性を回復させ、in nivoにおける腫瘍成長を低下させるような、1つ以上の機能性により特徴付けられる。特に、本発明は、実施例に記載されたD4抗体から得られた抗体を提供する。
「AXL」という用語は、当技術分野におけるその一般的な意味を有し、ヒトAXLを指す。AXLは、「Ark」、「Tyro−7」、「UFO」、又は「JTK11」としても公知である。
本明細書で使用する場合、「抗体」又は「免疫グロブリン」は、同じ意味を有し、本発明において同等に使用されるであろう。本明細書で使用する場合、「抗体」という用語は、免疫グロブリン分子及び免疫グロブリン分子、すなわち、抗原と免疫特異的に結合する抗原結合部位を含有する分子の免疫学的に活性な部分を意味する。したがって、抗体という用語は、抗体分子全体だけでなく、抗体フラグメントならびに抗体及び抗体フラグメントの変異体(誘導体を含む)をも包含する。天然の抗体において、2つの重鎖が、ジスルフィド結合により互いに結合しており、各重鎖は、ジスルフィド結合により、軽鎖に結合している。2種類の軽鎖、ラムダ(l)及びカッパ(k)が存在する。抗体分子の機能活性を決定する、5つの主な重鎖クラス(又はアイソタイプ):IgM、IgD、IgG、IgA、及びIgEが存在する。各鎖は、別箇の配列ドメインを含有する。軽鎖は、2つのドメイン、可変ドメイン(VL)及び定常ドメイン(CL)を含む。重鎖は、4つのドメイン、すなわち1つの可変ドメイン(VH)及び3つの定常ドメイン(CH1、CH2、及びCH3、まとめて、CHと呼ばれる)を含む。軽鎖及び重鎖両方の可変領域(VL及びVH)は、抗原に対する結合認識及び特異性を決定する。軽鎖及び重鎖の定常領域ドメイン(CL及びCH)は、重要な生物学的特性、例えば、抗体鎖の会合、分泌、経胎盤性移動、相補結合性、及びFcレセプター(FcR)に対する結合性を付与する。Fvフラグメントは、免疫グロブリンのFabフラグメントのN末端部であり、1つの軽鎖及び1つの重鎖の可変部からなる。抗体の特異性は、抗体結合部位と抗原決定基との間の構造的な相補性による。抗体結合部位は、主に超可変又は相補性決定領域(CDR)からの残基で構成される。場合により、非超可変又はフレームワーク領域(FR)からの残基が、抗体結合部位に関与することがあり、又は、ドメイン構造全体に影響を及ぼすため、結合部位に影響を及ぼすことがある。相補性決定領域又はCDRは、ネイティブな免疫グロブリン結合部位の本来のFv領域の結合親和性及び特異性を共に規定するアミノ酸配列を意味する。免疫グロブリンの軽鎖及び重鎖はそれぞれ、3つのCDRを有する。これらのCDRはそれぞれ、L−CDR1、L−CDR2、L−CDR3、及び、H−CDR1、H−CDR2、H−CDR3と指定される。したがって、抗原結合部位は、重鎖及び軽鎖のV領域それぞれからのCDRセットを含む、6つのCDRを含む。フレームワーク領域(FR)は、CDR間に挿入されたアミノ酸配列を意味する。抗体可変ドメイン中の残基は、Kabat et alにより考案されたシステムに従って、従来からナンバリングされている。このシステムは、Kabat et al., 1987, in Sequences of Proteins of Immunological Interest, US Department of Health and Human Services, NIH, USA(以下、「Kabat et al.」)において説明されている。このナンバリングシステムは、本明細書中で使用される。Kabat残基指定は、通常、配列番号におけるアミノ酸残基の直線的なナンバリングとは直接対応しない。実際の直線的なアミノ酸配列は、フレームワーク又は相補性決定領域(CDR)に関わらず、基本的な可変ドメイン構造の構造コンポーネントの短縮又は同コンポーネント内への挿入に対応する厳密なKabatナンバリングにおけるより、少ないか、又は、追加のアミノ酸を含有する場合がある。残基の正しいKabatナンバリングは、所定の抗体について、「標準的な」Kabatナンバリングされた配列を有する抗体の配列において、相同性の残基をアライメントさせることにより決定することができる。重鎖可変ドメインのCDRは、Kabatナンバリングシステムに従って、残基31〜35B(H−CDR1)、残基50〜65(H−CDR2)、及び残基95〜102(H−CDR3)に位置している。軽鎖可変ドメインのCDRは、Kabatナンバリングシステムに従って、残基24〜34B(L−CDR1)、残基50〜56(L−CDR2)、及び残基89〜97(L−CDR3)に位置している。
本明細書で使用する場合、本明細書で使用される「ヒト抗体」という用語は、ヒト生殖系免疫グロブリン配列から得られる可変及び定常領域を有する抗体を含むことを意図している。本発明のヒト抗体は、ヒト生殖系免疫グロブリン配列によりコードされないアミノ酸残基(例えば、in vitroにおいてランダムもしくは部位特異的な変異誘発により導入された変異、又は、in vivoにおける体細胞変異)を含むことができる。ただし、本明細書で使用する場合、「ヒト抗体」という用語は、別の哺乳類種、例えば、マウスの生殖系から得られたCDR配列がヒトフレームワーク配列上にグラフト化されている抗体を含むことを意図していない。
本明細書で使用する場合、「モノクローナル抗体」、「モノクローナルAb」、「モノクローナル抗体組成物」、「mAb」等の用語は、1つの分子組成の抗体分子調製物を意味する。モノクローナル抗体組成物は、特定のエピトープに対する1つの抗原結合特異性及び親和性を表わす。したがって、「ヒトモノクローナル抗体」という用語は、ヒト生殖系免疫グロブリン配列から得られた可変及び定常領域を有する、1つの結合特異性を表わす抗体を意味する。
本発明に基づいて、D4抗体のVH領域は、配列番号:1の配列からなる。同配列は、以下のように定義され、Kabatナンバリングされた配列は、表Aに定義される。
配列番号:1
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したがって、D4のH−CDR1は、配列番号:1における、31位のアミノ酸残基から35位のアミノ酸残基の範囲の配列により定義される。
したがって、D4のH−CDR2は、配列番号:1における、50位のアミノ酸残基から66位のアミノ酸残基の範囲の配列により定義される。
したがって、D4のH−CDR3は、配列番号:1における、99位のアミノ酸残基から108位のアミノ酸残基の範囲の配列により定義される。
本発明に基づいて、D4抗体のVL領域は、配列番号:2の配列からなる。同配列は、以下のように定義され、Kabatナンバリングされた配列は、表Bに定義される。
配列番号:2
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したがって、D4のL−CDR1は、配列番号:2における、23位のアミノ酸残基から36位のアミノ酸残基の範囲の配列により定義される。
したがって、
D4のL−CDR2は、配列番号:2における、52位のアミノ酸残基から58位のアミノ酸残基の範囲の配列により定義される。
したがって、D4のL−CDR3は、配列番号:2における、91位のアミノ酸残基から100位のアミノ酸残基の範囲の配列により定義される。
このため、本発明は、D4のVL領域、VH領域、又は1つ以上のCDRの機能変異を含む抗体を提供する。本発明のヒトモノクローナル抗体の文脈において使用されるVL、VH、又はCDRの機能変異は、抗体が、親抗体(すなわち、D4抗体)の親和性/結合活性及び/又は特異性/選択性の少なくとも実質的な割合(少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%以上)を保持するのも可能にする。一部の場合には、本発明のこのようなヒトモノクローナル抗体又はADCは、親Abより高い親和性、選択性、及び/又は特異性に関連することができる。このような機能変異は、典型的には、親Abに対して、明らかな配列同一性を保持している。CDR変異の配列は、主に保存的置換により、親抗体配列のCDR配列とは異なる場合があり、例えば、変異における、少なくとも約35%、約50%以上、約60%以上、約70%以上、約75%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上(例えば、約65〜95%、例えば、約92%、93%、又は94%)の置換が、保存的なアミノ酸残基の置換えである。CDR変異の配列は、主に保存的置換により、親抗体配列のCDR配列とは異なる場合があり、例えば、変異における、少なくとも10個、例えば、少なくとも9、8、7、6、5、4、3、2、又は1つの置換が、保存的なアミノ酸残基の置換えである。本発明の文脈において、保存的置換は、以下のように反映されたアミノ酸分類内での置換により定義することができる。
脂肪族残基I、L、V、及びM
シクロアルケニル会合残基F、H、W、及びY
疎水性残基A、C、F、G、H、I、L、M、R、T、V、W、及びY
負に荷電した残基D及びE
極性残基C、D、E、H、K、N、Q、R、S、及びT
正に荷電した残基H、K、及びR
小型残基A、C、D、G、N、P、S、T、及びV
非常に小型の残基A、G、及びS
ターン形成に関わる残基A、C、D、E、G、H、K、N、Q、R、S、P、及びT
フレキシブルな残基Q、T、K、S、G、P、D、E、及びR
より保存的な置換グループは、バリン−ロイシン−イソロイシン、フェニルアラニン−チロシン、リシン−アルギニン、アラニン−バリン、及びアスパラギン−グルタミンを含む。疎水性/親水性及び残基の重量/サイズに関する保存も、D4のCDRと比較して、変異CDRにおいて実質的に保持される。タンパク質上の魅力的な生物学的機能を付与するのにおける疎水性アミノ酸インデックスの重要性は、当技術分野において一般的に理解されている。アミノ酸の相対的な疎水性特性は、得られたタンパク質の二次構造に関与し、次に、同二次構造は、タンパク質と他の分子、例えば、酵素、基質、レセプター、DNA,抗体、抗原等との相互作用を規定する。各アミノ酸は、その疎水性及び荷電特性に基づいて、疎水性インデックスを割り当てられている。これらは、イソロイシン(+4.5);バリン(+4.2);ロイシン(+3.8);フェニルアラニン(+2.8);システイン/シスチン(+2.5);メチオニン(+1.9);アラニン(+1.8);グリシン(−0.4);スレオニン(−0.7);セリン(−0.8);トリプトファン(−0.9);チロシン(−1.3);プロリン(−1.6);ヒスチジン(−3.2);グルタミン酸(−3.5);グルタミン(−3.5);アスパラギン酸(−3.5);アスパラギン(−3.5);リシン(−3.9);及びアルギニン(−4.5)である。類似する残基の保持は、同様に又は代替的に、BLASTプログラム(例えば、NCBIから入手でき、標準的なセッティングBLOSUM62, Open Gap= l l and Extended Gap= lを使用するBLAST 2.2.8)の使用により決定される、類似性スコアにより測定することができる。適切な変異体は、典型的には、親ペプチドに対して少なくとも約70%の同一性を示す。本発明に基づいて、第2のアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の同一性を有する第1のアミノ酸配列は、第1の配列が第2のアミノ酸配列に対して、70;71;72;73;74;75;76;77;78;79;80;81;82;83;84;85;86;87;88;89;90;91;92;93;94;95;96;97;98;99;又は100%の同一性を有することを意味する。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、i)D4のH−CDR1に対して少なくとも90%の同一性を有するH−CDR1、ii)D4のH−CDR2に対して少なくとも90%の同一性を有するH−CDR2、及びiii)D4のH−CDR3に対して少なくとも90%の同一性を有するH−CDR3を含む重鎖含む抗体である。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、i)D4のL−CDR1に対して少なくとも90%の同一性を有するL−CDR1、ii)D4のL−CDR2に対して少なくとも90%の同一性を有するL−CDR2、及びiii)D4のL−CDR3に対して少なくとも90%の同一性を有するL−CDR3を含む軽鎖を含む抗体である。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、i)D4のH−CDR1に対して少なくとも90%の同一性を有するH−CDR1、ii)D4のH−CDR2に対して少なくとも90%の同一性を有するH−CDR2、及びiii)D4のH−CDR3に対して少なくとも90%の同一性を有するH−CDR3を含む重鎖と、i)D4のL−CDR1に対して少なくとも90%の同一性を有するL−CDR1、ii)D4のL−CDR2に対して少なくとも90%の同一性を有するL−CDR2、及びiii)D4のL−CDR3に対して少なくとも90%の同一性を有するL−CDR3を含む軽鎖とを含む抗体である。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、i)D4のH−CDR1、ii)D4のH−CDR2、及びiii)D4のH−CDR3を含む重鎖を含む抗体である。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、i)D4のL−CDR1、ii)D4のL−CDR2、及びiii)D4のL−CDR3を含む軽鎖を含む抗体である。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、i)D4のH−CDR1、ii)D4のH−CDR2、及びiii)D4のH−CDR3を含む重鎖と、i)D4のL−CDR1、ii)D4のL−CDR2、及びiii)D4のL−CDR3を含む軽鎖とを含む抗体である。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、配列番号:1に対して少なくとも70%の同一性を有する重鎖を含む抗体である。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、配列番号:2に対して少なくとも70%の同一性を有する軽鎖を含む抗体である。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、配列番号:1に対して少なくとも70%の同一性を有する重鎖と、配列番号:2に対して少なくとも70%の同一性を有する軽鎖とを含む抗体である。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、配列番号:1に同一の重鎖を含む抗体である。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、配列番号:2に同一の軽鎖を含む抗体である。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、配列番号:1に同一の重鎖と、配列番号:2に同一の軽鎖とを含む抗体である。
本発明の抗体は、上記された態様の1つ以上の機能的又は構造的な特徴により、又は、選択された機能的及び構造的な特徴の任意の組み合わせにより特徴付けることができる。
本発明の抗体は、任意のアイソタイプのものであることができる。アイソタイプの選択は、典型的には、所望のエフェクター機能、例えば、ADCC誘引により導かれるであろう。例示的なアイソタイプは、IgGl、IgG2、IgG3、及びIgG4である。ヒト軽鎖定常領域カッパ又はラムダのいずれかを使用することができる。必要に応じて、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCのクラスは、公知の方法によりスイッチすることができる。典型的なクラススイッチング技術は、あるIgGサブクラスを別のものに、例えば、IgG1からIgG2に変換するのに使用することができる。このため、本発明の抗体のエフェクター機能は、アイソタイプスイッチングにより、例えば、種々の治療的使用のためのIgGl、IgG2、IgG3、IgG4、IgD、IgA、IgE、又はIgM抗体に変化させることができる。一部の実施態様では、本発明の抗体は、全長抗体である。一部の実施態様では、全長抗体は、IgG1抗体である。一部の実施態様では、全長抗体は、IgG4抗体である。一部の実施態様では、AXL特異的IgG4抗体は、安定化させたIgG4抗体である。適切な安定化させたIgG4抗体の例は、ヒトIgG4の重鎖定常領域における409位(前記Kabat et al.としてのEUインデックスで示されている)のアルギニンがリシン、スレオニン、メチオニン、又はロイシン、好ましく、リシンで置換されている(国際公開公報第2006033386号に記載)抗体、及び/又は、ヒンジ領域がCys−Pro−Pro−Cys配列を含む抗体である。他の適切な安定化させたIgG4抗体は、国際公開公報第2008145142号に開示されている。同文献は、その全体が参照により組み入れられる。一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、非IgG4型、例えば、IgG1、IgG2、又はIgG3の抗体である。これらの抗体は、エフェクター機能、例えば、ADCCを媒介する能力が低減され、又は更に、除去されるように変異されている。このような変異は、例えば、Dall'Acqua WF et al., J Immunol. 177(2) : 1129-1138 (2006)及びHezareh M, J Virol. 75(24) : 12161-12168 (2001)に記載されている。
フレームワーク又はCDR領域内になされる改変に加えて、又は、同改変に代えて、本発明の抗体は、典型的には、抗体の1つ以上の機能性、例えば、血清半減期、補体結合、Fcレセプター結合性、及び/又は抗原依存性細胞傷害を改変する、Fc領域内の改変を含むように操作することができる。さらに、本発明の抗体は、化学的に改変することができ(例えば、1つ以上の化学部分を抗体に付着させることができ)、又は、抗体の1つ以上の機能性を再度改変するように、そのグリコシル化を改変するように改変することができる。例えば、本発明により提供される抗体の親和性は、当技術分野において公知の任意の適切な方法を使用して改変させることができることが理解されるであろう。したがって、本発明は、本発明の抗体分子の変異体にも関する。同変異体は、AXLに対する改善された親和性を有する。このような変異体は、数多くの親和性成熟プロトコールにより得ることができる。同プロトコールは、CDRを変異させること(Yang et al., J. Mol. Biol., 254, 392-403, 1995)、鎖シャッフリング(Marks et al., Bio/Technology, 10, 779-783, 1992)、E.coliの変異株の使用(Low et al., J. Mol. Biol., 250, 359-368, 1996)、DNAシャッフリング(Patten et al., Curr. Opin. Biotechnol., 8, 724-733, 1997)、ファージディスプレイ(Thompson et al., J. Mol. Biol., 256, 77-88, 1996)、及びセクシャルPCR(Crameri et al., Nature, 391, 288-291, 1998)を含む。(前記)Vaughan et al.では、これらの方法の親和性成熟が検討されている。
一部の実施態様では、CH1のヒンジ領域は、ヒンジ領域におけるシステイン残基の数が変更される、例えば、増大し又は減少するように改変される。このアプローチは、米国特許第5,677,425号(Bodmer et al.)に更に記載されている。CH1のヒンジ領域におけるシステイン残基の数は、例えば、軽鎖と重鎖とのアッセンブリを容易にする、又は、抗体の安定性を増大させもしくは低下させるように変更される。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、その生物学的半減期を延長するように改変される。種々のアプローチが可能である。例えば、米国特許第6,277,375号(Ward)に記載されたように、1つ以上の下記変異:T252L、T254S、T256Fを導入することができる。あるいは、生物学的半減期を延長するために、抗体は、米国特許第5,869,046号及び同第6,121,022号(Presta et al.)に記載されたように、IgGのFc領域におけるCH2ドメインの2つのループから得られるサルベージレセプター結合エピトープを含有するように、CH1又はCL領域内で改変させることができる。
一部の実施態様では、Fc領域は、抗体のエフェクター機能を改変するように、少なくとも1つのアミノ酸残基を異なるアミノ酸残基により置き換えることにより改変される。例えば、1つ以上のアミノ酸は、抗体がエフェクターリガンドに対する改変された親和性を有するが、親抗体の抗原結合能を保持するように、異なるアミノ酸残基により置き換えることができる。親和性が改変されるエフェクターリガンドは、例えば、Fcレセプター又は補体のC1コンポーネントであることができる。このアプローチは、米国特許第5,624,821号及び同第5,648,260号(両方とも、Winter et al.)に更に詳細に記載されている。
一部の実施態様では、アミノ酸残基から選択された1つ以上のアミノ酸を、抗体が改変されたC1q結合性及び/又は低下したもしくは消失した補体依存性傷害(CDC)を有するように、異なるアミノ酸残基により置き換えることができる。このアプローチは、米国特許第6,194,551号(ldusogie et al.)に更に詳細に記載されている。
一部の実施態様では、1つ以上のアミノ酸残基が改変されることにより、補体を固定する抗体の能力が改変される。このアプローチは、国際公開公報第94/29351号(Bodmer et al.)に更に記載されている。更に別の実施態様では、Fc領域が、抗体依存性細胞傷害(ADCC)を媒介する抗体の能力を向上させ、及び/又は、1つ以上のアミノ酸を改変させることによりFcレセプターに対する抗体の親和性を向上させるように改変される。このアプローチは、国際公開公報第00/42072号(Presta)に更に記載されている。さらに、FcyRI、FcyRII、FcyRIII、及びFcRnに対するヒトIgG1における結合部位がマッピングされており、改善された結合性を有する変異体が記載されている(Shields, R. L. et al, 2001 J. Biol. Chen. 276:6591-6604、国際公開公報第2010106180号を参照のこと)。
一部の実施態様では、抗体のグリコシル化が改変される。例えば、非グリコシル化された抗体を調製することができる(すなわち、抗体が、グリコシル化を欠いている)。グリコシル化は、例えば、抗原に対する抗体の親和性を向上させるように改変することができる。このような炭水化物改変は、例えば、抗体配列内の1つ以上のグリコシル化部位を改変することにより達成することができる。例えば、1つ以上の可変領域フレームワークグリコシル化部位の除去をもたらすことにより、その部位におけるグリコシル化を除去する、1つ以上のアミノ酸置換を行うことができる。このような非グリコシル化は、抗原に対する抗体の親和性を増大させることができる。このようなアプローチは、米国特許第5,714,350号及び同第6,350,861号(Co et al.)に更に詳細に記載されている。付随的に又は代替的に、改変された種類のグリコシル化を有する抗体、例えば、減少された量のフコシル残基を有する低フコシル化抗体もしくはフコシル残基を有さない非フコシル化抗体、又は、増大された二分岐GlcNac構造を有する抗体を調製することができる。このような改変されたグリコシル化パターンは、抗体のADCC能を向上させるのが証明されている。このような炭水化物改変は、例えば、抗体を改変されたグリコシル化機構を有するホスト細胞中で発現させることにより達成することができる。改変されたグリコシル化機構を有する細胞は、当技術分野において説明されており、本発明のリコンビナント抗体を発現させることにより、改変されたグリコシル化を有する抗体を生成するホスト細胞として使用することができる。例えば、欧州特許第1,176,195号(Hang et al.)には、機能的に破壊されたFUT8遺伝子を有する細胞株が記載されている。同遺伝子は、フコシルトランスフェラーゼをコードする。これにより、このような細胞株中で発現された抗体は、低フコシル化を示すか、又は、フコシル残基を有さない。したがって、一部の実施態様では、本発明の抗体は、低フコシル化又は非フコシル化パターンを示す細胞株、例えば、フコシルトランスフェラーゼをコードするFUT8遺伝子の発現欠損を有する哺乳類細胞株中でのリコンビナント発現により生成することができる。国際公開公報第03/035835号(Presta)には、フコースをAsn(297)結合炭水化物に付着させる能力が低下しており、そのホスト細胞中で発現させた抗体の低フコシル化をももたらす変異CHO細胞株、Lec13細胞が記載されている(Shields, R.L. et al, 2002 J. Biol. Chem. 277:26733-26740も参照のこと)。国際公開公報第99/54342号(Umana et al.)には、糖タンパク質改変グリコシルトランスフェラーゼ(例えば、ベータ(1,4)−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIII(GnTIII))を発現するように操作された細胞株が記載されている。これにより、操作された細胞株中で発現させた抗体は、抗体の向上したADCC活性をもたらす、増大された二分岐GlcNac構造を示す(Umana et al, 1999 Nat. Biotech. 17: 176-180も参照のこと)。Eureka Therapeuticsには、フコシル残基を有さない、改変された哺乳類グリコシル化パターンを有する抗体を生成可能な遺伝子操作されたCHO哺乳類細胞が更に説明されている(http://www.eurekainc.com/a&boutus/companyoverview.html)。あるいは、本発明の抗体は、哺乳類様グリコシル化パターンに操作され、グリコシル化パターンとしてフコースを欠いている抗体を生成可能な、酵母又は糸状菌中で生成することができる(例えば、欧州特許第129172号を参照のこと)。
本発明により企図される本明細書における抗体の別の改変は、ペグ化である。抗体は、例えば、抗体の生物学的(例えば、血清)半減期を延長するためにペグ化することができる。抗体をペグ化するために、抗体又はそのフラグメントは、典型的には、ポリエチレングリコール(PEG)、例えば、PEGの反応性エステル又はアルデヒド誘導体と、1つ以上のPEG基が抗体又は抗体フラグメントに付着する条件下において反応される。ペグ化は、反応性PEG分子(又は、類似する反応性の水溶性ポリマー)とのアシル化反応又はアルキル化反応により行うことができる。本明細書で使用する場合、「ポリエチレングリコール」という用語は、他のタンパク質を誘導体化するのに使用されている任意の形態のPEG、例えば、モノ(CI−CIO)アルコキシ−又はアリールオキシ−ポリエチレングリコール又はポリエチレングルコール−マレイミドを包含することを意図している。一部の実施態様では、ペグ化される抗体は、非グリコシル化抗体である。タンパク質をペグ化するための方法は、当技術分野において公知であり、本発明の抗体に適用することができる。例えば、欧州特許第0154316号(Nishimura et al.)及び同第0401384号(Ishikawa et al.)を参照のこと。
本発明により企図される抗体の別の改変は、得られた分子の半減期を延長するための、本発明のヒトモノクローナル抗体の少なくとも抗原結合領域の、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン又はそのフラグメントへのコンジュゲート又はタンパク質融合である。このようなアプローチは、例えば、欧州特許第0322094号(Ballance et al.)に記載されている。
一部の実施態様では、抗体は、抗原結合フラグメントである。抗体フラグメントは、従来技術により、例えば、全長抗体のフラグメント化により、又は、リコンビナント細胞中で抗体フラグメントをコードする核酸の発現により得ることができる(例えば、Evans et al., J. Immunol. Meth. 184, 123-38 (1995)参照のこと)。ついで、フラグメントを、全長抗体について本明細書で記載されたのと同じ方法において、その特性について試験し、又は、スクリーニングすることができる。下記に、本発明のAXL特異的抗原結合フラグメントについての例示的なフォーマットが記載される。
−F(ab’)2フラグメント(同フラグメントは、ヒンジ領域においてジスルフィド架橋により連結された、2つのFabフラグメントを含む二価のフラグメントである。これらは、例えば、全長抗体をペプシンで処理することにより生成することができる)、
−Fab’又はFabフラグメント(同フラグメントは、VL、VH、CL、及びCH1ドメインからなる一価のフラグメントである。Fabフラグメントは、例えば、IgG抗体をパパインで処理することにより得ることができる。Fab’フラグメントは、例えば、F(ab’)2フラグメントのジスルフィド架橋を、還元剤、例えば、ジチオスレイトールを使用して還元することにより得ることができる)、
−Fdフラグメント(同フラグメントは、VH及びCH1ドメインから本質的になる)、
−Fvフラグメント(同フラグメントは、抗体の1つのアームのVL及びVHドメインとその一本鎖抗体とから本質的になる。一本鎖抗体(一本鎖Fv(scFv)抗体としても公知)は、FvフラグメントのVL及びVHドメインが、リコンビナント法を使用して、これらのドメインを1つのタンパク質鎖として発現させることができる合成リンカーにより連結されている構築物である。同構築物中において、VL及びVH領域ペアは、一価の分子を形成する(例えば、Bird et al., Science 242, 423-426 (1988)及びHuston et al., PNAS USA 85, 5879-5883 (1988)を参照のこと))、
−配列番号:1又は配列番号:2のVL又はVH鎖ならびに配列番号:1又は配列番号:2に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含むか、又は、これらからなるフラグメント
一部の実施態様では、本発明は、本明細書で上記された本発明の分子のヒトモノクローナル抗体又はADCからの第1の抗原結合部位と、少なくとも1つの第2の抗原結合部位とを含む、多重特異性抗体を提供する。一部の実施態様では、第2の抗原結合部位は、例えば、ヒトエフェクター細胞上の抗原を結合させることにより、又は、細胞毒剤もしくは第2の治療剤を結合させることにより、殺傷メカニズムをリクルートするのに使用される。本明細書で使用する場合、「エフェクター細胞」という用語は、免疫応答の認識期及び活性化期とは対照的に、免疫応答のエフェクター期に関与する免疫細胞を意味する。例示的な免疫細胞は、骨髄又はリンパ起源の細胞、例えば、リンパ球(例えば、B細胞及びT細胞(細胞溶解性T細胞(CTL)を含む))、キラー細胞、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ、単球、マスト細胞、及び顆粒球、例えば、好中球、好酸球、及び好塩基球を含む。一部のエフェクター細胞は、特定のFcレセプター(FcR)を発現し、特定の免疫機能を遂行する。一部の実施態様では、エフェクター細胞は、ADCC、例えば、ナチュラルキラー細胞を誘引可能である。例えば、単球、マクロファージは、FcRを発現し、ターゲット細胞の特異的な殺傷に関与し、抗原を免疫系の他のコンポーネントに提示する。一部の実施態様では、エフェクター細胞は、ターゲット抗原又はターゲット細胞を貪食することができる。エフェクター細胞上での特定のFcRの発現は、体液性因子、例えば、サイトカインによりレギュレーションすることができる。エフェクター細胞は、ターゲット抗原を貪食することができ、又は、ターゲット細胞を貪食し、もしくは、溶解することができる。適切な細胞毒剤及び第2の治療剤は、以下に例示され、トキシン(例えば、放射性ラベルペプチド)、化学療法剤、及びプロドラッグを含む。
一部の実施態様では、第2の抗原結合部位は、ヒトB細胞上の抗原、例えば、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD46、CD80、CD138、及びHLA−DRに結合する。
一部の実施態様では、第2の抗原結合部位は、組織特異性抗原に結合し、二重特異性抗体を特異的組織に局在させるのを促進する。
一部の実施態様では、第2の抗原結合部位は、同じ種類の細胞、例えば、AXL発現細胞上に位置する抗原、典型的には、腫瘍関連抗原(TAA)に結合するが、第1の抗原結合部位の結合特異性とは異なる結合特異性を有する。このような多重又は二重特異性抗体は、腫瘍細胞結合の特異性を向上させることができ、及び/又は、複数のエフェクター経路に関与することができる。例示的なTAAは、ガン胎児性抗原(CEA)、前立腺特異的抗原(PSA)、RAGE(腎抗原)、a−フェトプロテイン、CAMEL(メラノーマにおけるCTL認識抗原)、CT抗原(例えば、MAGE−B5、−B6、−C2、−C3、及びD;Mage−12;CT10;NY−ESO−1、SSX−2、GAGE、BAGE、MAGE、ならびにSAGE)、ムチン抗原(例えば、MUC1、ムチン−CA125等)、ガングリオシド抗原、チロシナーゼ、gp75、c−Met、Marti、MelanA、MUM−1、MUM−2、MUM−3、HLA−B7、Ep−CAM、又はガン関連インテグリン、例えば、α5β3インテグリンを含む。あるいは、第2の抗原結合部位は、AXLの異なるエピトープに結合する。第2の抗原結合部位は、血管新生因子又は他のガン関連成長因子、例えば、血管内皮成長因子、繊維芽細胞成長因子、上皮成長因子、アンジオゲニン、又はこれらのいずれかのレセプター、特に、ガンの進行に関連するレセプター、例えば、HERレセプター(EGFR、HER2、HER3、又はHER4)、c−MET、又はIGFRに、代替的に結合することができる。
一部の実施態様では、第2の抗原結合部位は、本発明の第2のヒトモノクローナル抗体又はADCからのもの、例えば、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCである。
本発明の多重特異性抗体分子についての例示的なフォーマットは、(i)化学的なヘテロコンジュゲーションにより架橋した2つの抗体(一方はAXLに対する特異性を有し、他方は第2の抗原に対する特異性を有する);(ii)2種類の抗原結合領域を含む1つの抗体;(iii)2種類の抗原結合領域を含む一本鎖抗体、例えば、外部ペプチドリンカーによりタンデムに連結された2つのscFv;(iv)二重可変ドメイン抗体(DVD−Ig)(各軽鎖及び重鎖は、2つの可変ドメインを短いペプチド結合を介してタンデムに含有する)(Wu et al., Generation and Characterization of a Dual Variable Domain Immunoglobulin (DVD-I(商標)) Molecule, In : Antibody Engineering, Springer Berlin Heidelberg (2010));(v)化学的に連結した二重特異性(Fab’)2フラグメント;(vi)Tanadab(各ターゲット抗原に対する2つの結合部位を有する四価の二重特異性抗体をもたらす2つの一本鎖ディアボディの融合物);(vii)フレキシボディ(多価分子をもたらすscFvとディアボディとの組み合わせ);(viii)いわゆる「ドックアンドロック」分子(プロテインキナーゼA中の「二量体化及びドッキングドメイン」に基づく。Fabに加えると、異なるFabフラグメントに連結した2つの同一のFabフラグメントからなる三価の二重特異性結合タンパク質を生成することができる);(ix)いわゆる、Scorpion分子(例えば、ヒトFab−アームの両末端に融合した2つのscFvを含む)、及び(x)ディアボディを含むが、これらに限定されない。二重特異性抗体についての別の例示的なフォーマットは、ヘテロ二量体化させるための、相補的なCH3ドメインを有するIgG様分子である。このような分子は、公知の技術、例えば、Triomab/Quadroma(Trion Pharma/Fresenius Biotech)、ノブ−into−ホール(Genentech)、CrossMAb(Roche)、及び静電マッチ(Amgen)、LUZ-Y(Genentech)、Strand Exchange Engineered Domain body(SEEDbody)(EMD Serono)、Biclonic(Merus)、及びDuoBody(Genmab A/S)技術等を使用して調製することができる。
一部の実施態様では、二重特異性抗体は、典型的には、DuoBody技術を使用する、制御されたFab−アーム交換により得られ、又は、得ることができる。制御されたFab−アーム交換により二重特異性抗体を生成するためのin vitro法は、国際公開公報第2008119353号及び同第2011131746号(両方とも、Genmab A/S)に記載されている。国際公開公報第2008119353号に記載された1つの例示的な方法において、二重特異性抗体は、還元条件下でのインキュベーションに基づいて、2つの単特異性抗体(両方ともIgG4様CH3領域を含む)間の「Fab−アーム」又は「半分子」交換(重鎖と付着した軽鎖とのスワッピング)により形成される。得られた生成物は、種々の配列を含むことができる、2つのFabアームを有する二重特異性抗体である。国際公開公報第2011131746号に記載された別の例示的な方法では、少なくとも1つの第1及び第2の抗体が本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCである、本発明の二重特異性抗体は、下記工程:a)免疫グロブリンのFc領域を含む第1の抗体を提供する工程であって、前記Fc領域が第1のCH3領域を含む提供工程、b)免疫グロブリンのFc領域を含む第2の抗体を提供する工程であって、前記Fc領域が第2のCH3領域を含み、前記第1及び第2のCH3領域の配列が異なり、前記第1及び第2のCH3領域間のヘテロ二量体相互作用が前記第1及び第2のCH3領域の各ホモ二量体相互作用より強いようにである提供工程、c)前記第1の抗体を前記第2の抗体と共に、還元条件下においてインキュベーションする工程、及び、d)前記二重特異性抗体を取得する工程であって、第1の抗体が本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCであり、第2の抗体が異なる結合特異性を有するか、又はその逆である取得工程を含む方法により調製される。還元条件は、例えば、2−メルカプトエチルアミン、ジチオスレイトール、及びトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン等から選択される還元剤を加えることにより提供することができる。工程d)は、例えば、還元剤の除去により、例えば、脱塩により、非還元性又はほとんど還元性でなくなる条件に回復させることを更に含むことができる。好ましくは、第1及び第2のCH3領域の配列は異なり、前記第1及び第2のCH3領域間のヘテロ二量体相互作用は、前記第1及び第2のCH3領域の各ホモ二量体相互作用より強力であるように、少しの公平に保存された非対称な変異のみを含む。これらの相互作用及びそれらをどのようにして達成することができるかのより詳細は、国際公開公報第2011131746号に提供される。同文献は、その全体が参照により組み入れられる。下記は、場合により、一方又は両方のFc領域がIgG1アイソタイプのものである、このような非対称変異の組み合わせの例示的な実施態様である。
一部の実施態様では、第1のFc領域は、366、368、370、399、405、407、及び409からなる群より選択される位置におけるアミノ酸置換を有し、第2のFc領域は、366、368、370、399、405、407、及び409からなる群より選択される位置におけるアミノ酸置換を有し、第1及び第2のFc領域は、同じ位置において置換されていない。
一部の実施態様では、第1のFc領域は、405位におけるアミノ酸置換を有し、前記第2のFc領域は、366、368、370、399、405、407、及び409からなる群より選択される位置、場合により、409位におけるアミノ酸置換を有する。
一部の実施態様では、第1のFc領域は、409位におけるアミノ酸置換を有し、前記第2のFc領域は、366、368、370、399、405、及び407からなる群より選択される位置、場合により、405又は368位におけるアミノ酸置換を有する。
一部の実施態様では、第1及び第2のFc領域は両方とも、IgG1アイソタイプのものである。ここで、第1のFc領域は、405位にLeuを有し、第2のFc領域は、409位にArgを有する。
本発明のヒトモノクローナル抗体は、当技術分野において公知の任意の技術により生成することができる。例えば、同技術は、任意の化学的、生物学的、遺伝的、又は酵素的技術を、単独又は組み合わせのいずれかで含むが、これらに限定されない。例えば、所望の配列のアミノ酸配列を知ることにより、当業者であれば、前記抗体を、ポリペプチド生成用の標準的な技術により、容易に生成することができる。例えば、前記抗体は、周知の固相法を使用して、好ましくは、市販のペプチド合成装置(例えば、Applied Biosystems, Foster City, Californiaにより製造された措置)を使用し、製造メーカーの説明に従って合成することができる。あるいは、本発明の抗体は、当技術分野において周知のリコンビナントDNA技術により合成することができる。例えば、抗体は、抗体をコードするDNA配列を発現ベクター内に組み込み、このようなベクターを所望の抗体を発現するであろう適切な真核生物又は原核生物のホスト内に導入し、同ホストから、所望の抗体を周知の技術を使用してその後に単離することができた後に、DNA発現生成物として得ることができる。
したがって、本発明の更なる目的は、本発明の抗体をコードする核酸配列に関する。一部の実施態様では、核酸配列は、本発明の抗体の重鎖及び/又は軽鎖をコードする。
典型的には、前記核酸は、DNA又はRNA分子である。同分子は、任意の適切なベクターに含まれてもよい。本明細書で使用する場合、「ベクター」という用語は、ベクターに連結されている別の核酸を輸送可能な核酸分子を意味するのを意図している。1つの種類のベクターは、「プラスミド」である。プラスミドは、円形の二重鎖DNAループを意味する。同ループ内に、更なるDNA片をライゲーションすることができる。別の種類のベクターは、ウイルスベクターである。同ベクターでは、更なるDNA片を、ウイルスゲノム内にライゲーションすることができる。特定のベクターは、ホスト細胞中で自己複製可能である。ホスト細胞内に、特定のベクター(例えば、細菌の複製起点を有する細菌ベクター及びエピソーム哺乳類ベクター)が導入される。他のベクター(例えば、非エピソーム哺乳類ベクター)を、ホスト細胞のゲノム内に、ホスト細胞内への導入に基づいて組み込むことにより、ホストゲノムと共に複製することができる。さらに、特定のベクターは、それに操作可能に連結された遺伝子を発現に向かわせることができる。このようなベクターは、本明細書において、「リコンビナント発現ベクター」(又は、単に「発現ベクター」)と呼ばれる。一般的には、リコンビナントDNA技術における発現ベクターの有用性は、多くの場合、プラスミドの形態においてである。本明細書において、「プラスミド」及び「ベクター」は、プラスミドがベクターの形態で最も一般的に使用されるため、互換的に使用することができる。ただし、本発明は、このような他の形態の発現ベクター、例えば、ウイルスベクター(例えば、複製欠損レトロウイルス、アデノウイルス、及びアデノ関連ウイルス)を含むことを意図している。同ベクターは、同等の機能を果たす。
したがって、本発明の更なる目的は、本発明の核酸を含むベクターに関する。
このようなベクターは、対象への投与に基づいて、前記抗体を発現させ、又は、同抗体を発現に向かわせる、レギュラトリーエレメント、例えば、プロモーター、エンハンサー、ターミネーター等を含むことができる。動物細胞用の発現ベクターに使用されるプロモーター及びエンハンサーの例は、SV40の初期プロモーター及びエンハンサー(Mizukami T. et al. 1987)、モロニーマウス白血病ウイルスのLTRプロモーター及びエンハンサー(Kuwana Y et al. 1987)、免疫グロブリンH鎖のプロモーター(Mason JO et al. 1985)及びエンハンサー(Gillies SD et al. 1983)を含む。
動物細胞用の任意の発現ベクターは、ヒト抗体C領域をコードする遺伝子を挿入し、発現させることができる限り使用することができる。適切なベクターの例は、pAGE107(Miyaji H et al. 1990)、pAGE103(Mizukami T et al. 1987)、pHSG274(Brady G et al. 1984)、pKCR(O'Hare K et al. 1981)、pSGlベータd2−4−(Miyaji H et al. 1990)等を含む。プラスミドの他の例は、複製起点を含む複製プラスミド又は組込みプラスミド、例えば、pUC、pcDNA、pBR等を含む。ウイルスベクターの他の例は、アデノウイルス、レトロウイルス、ヘルペスウイルス、及びAAVベクターを含む。このようなリコンビナントウイルスは、当技術分野において公知の方法により、例えば、パッケージ細胞をトランスフェクションすることにより、又は、ヘルパープラスミドもしくはウイルスによる一過性トランスフェクションにより生成することができる。ウイルスパッケージ細胞の典型的な例は、PA317細胞、PsiCRIP細胞、GPenv+細胞、293細胞等を含む。このような複製欠損リコンビナントウイルスを生成するための詳細なプロトコールは、例えば、国際公開公報第95/14785号、同第96/22378号、米国特許第5,882,877号、同第6,013,516号、同第4,861,719号、同第5,278,056号、及び国際公開公報第94/19478号に見出すことができる。
本発明の更なる目的は、本発明の核酸及び/又はベクターによい、トランスフェクションされ、感染され、又は、トランスフォーメンションされているホスト細胞に関する。
「トランスフォーメーション」という用語は、「外来性」(すなわち、外因性又は細胞外)遺伝子、DNA、又はRNA配列をホスト細胞に導入することにより、ホスト細胞が導入された遺伝子又は配列を発現させて、所望の物質、典型的には、導入された遺伝子又は配列によりコードされるタンパク質又は酵素を生成することを意味する。導入されたDNA又はRNAを受容し、発現させるホスト細胞はトランスフォーメーションされている。
本発明の核酸は、本発明の抗体を適切な発現系において生成するのに使用することができる。「発現系」という用語は、ホスト細胞及び適切な条件下で、例えば、ベクターにより運ばれ、ホスト細胞内に導入された外来性DNAによりコードされるタンパク質の発現に適合可能なベクターを意味する。一般的な発現系は、E.coliホスト細胞とプラスミドベクター、昆虫のホスト細胞とバキュロウイルスベクター、及び哺乳類ホスト細胞とベクターを含む。ホスト細胞の他の例は、原核生物細胞(例えば、細菌)及び真核生物細胞(例えば、酵母細胞、哺乳類細胞、昆虫細胞、植物細胞等)を含むが、これらに限定されない。具体的な例は、E.coli、Kluyveromyces、又はSaccharomycesの酵母、哺乳類細胞株(例えば、Vero細胞、CHO細胞、3T3細胞、COS細胞等)、及び、初代又は確率された哺乳類培養細胞(例えば、リンパ球芽細胞、線維芽細胞、胚細胞、上皮細胞、神経細胞、脂肪細胞等)を含む。また、例としては、マウスSP2/0−Agl4細胞(ATCC CRL1581)、マウスP3X63−Ag8.653細胞(ATCC CRL1580)、ジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子(以下、「DHFR遺伝子」と呼ばれる)を欠損しているCHO細胞(Urlaub G et al; 1980)、ラットYB2/3HL.P2.G1 1.16Ag.20細胞(ATCC CRL1662、以下、YB2/0細胞と呼ばれる)等も含む。
また、本発明は、(i)in vitro又はex vivoにおいて、上記されたリコンビナント核酸又はベクターをコンピテントホスト細胞内に導入する工程、(ii)in vitro又はex vivoにおいて、得られたリコンビナントホスト細胞を培養する工程、及び、(iii)場合により、前記抗体を発現し、及び/又は、分泌する細胞を選択する工程を含む、本発明の抗体を発現させるリコンビナントホスト細胞を製造する方法に関する。このようなリコンビナントホスト細胞は、本発明の抗体を生成するのに使用することができる。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体は、治療部分、すなわち、薬剤にコンジュゲートしている。治療部分は、例えば、細胞毒、化学療法剤、サイトカイン、免疫抑制剤、免疫刺激剤、溶解型ペプチド、又は放射性同位体であることができる。このようなコンジュゲートは、本明細書において、「抗体−薬剤コンジュゲート」又は「ADC」と呼ばれる。
一部の実施態様では、抗体は、細胞毒部分にコンジュゲートしている。細胞毒部分は、例えば、タキソール;サイトカラシンB;グラミシジンD;エチジウムブロミド;エメチン;マイトマイシン;エトポシド;テノポシド;ビンクリスチン;ビンブラスチン;コルチシン;ドキソルビシン;ダウノルビシン;ジヒドロキシアントラシンジオン;チューブリン阻害剤、例えば、メイタンシン又はその類似体もしくは誘導体;抗有糸***剤、例えば、モノメチルオーリスタチンEもしくはF又はそれらの類似体もしくは誘導体;ドラスタチン10もしくは15又はそれらの類似物;イリノテカン又はその類似物;マイトキサントロン;ミトラマイシン;アクチノマイシンD;1−デヒドロテストステロン;グルココルチコイド;プロカイン;テトラカイン;リドカイン;プロプラノロール;ピューロマイシン;カリケアマイシン又はその類似物もしくは誘導体;代謝拮抗剤、例えば、メトトレキサート、6メルカプトプリン、6チオグアニン、シタラビン、フルダラビン、5フルオロウラシル、デカルバジン、ヒドロキシ尿素、アスパラギナーゼ、ゲムシタビン、又はクラドリビン;アルキル化剤、例えば、メクロレタミン、チオエパ、クロラムブシル、メルファラン、カルムスチン(BSNU)、ロムスチン(CCNU)、シクロホスファミド、ブスルファン、ジブルモマンニトール、ストレプトゾトシン、ダカルバジン(DTIC)、プロカルバジン、マイトマイシンC;プラチナ誘導体、例えば、シスプラチン又はカルボプラチン;デュオカルマイシンA、デュオカルマイシンSA、ラケルマイシン(CC−1065)又はその類似物もしくは誘導体;抗生物質、例えば、ダクチノマイシン、ブレオマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、ミトラマイシン、マイトマイシン、マイトキサントロン、プリカマイシン、アントラマイシン(AMC);ピロール[2,1−c][1,4]−ベンゾジアゼピン(PDB);ジフテリアトキシン及び関連分子、例えば、ジフテリアA鎖及びその活性フラグメントならびにハイブリッド分子、リシントキシン、例えば、リシンA又は脱グリコシル化リシンA鎖トキシン、コレラトキシン、シガ様トキシン、例えば、SLT I、SLT II、SLT IIV、LTトキシン、C3トキシン、シガトキシン、百日咳トキシン、破傷風トキシン、ダイズBowman-Birkプロテアーゼ阻害剤、Pseudomonas外毒素、アロリン、サポリン、モデシン、ゲラニン、アブリンA鎖、モデシンA鎖、アルファ−サルシン、Aleutites fordiiタンパク質、dianthinタンパク質、Phytolacca americanaタンパク質、例えば、PAPI、PAPII、及びPAP−S、momordica charantia阻害剤、クルシン、クロチン、sapaonaria officinalis阻害剤、ゲロニン、マイトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、及びエノマイシントキシン;リボヌクレアーゼ(RNase);DNaseI、Staphylococcal内毒素A;pokeweed抗ウイルスタンパク質;ジフテリントキシン;及びPseudomonas外毒素からなる群より選択することができる。
一部の実施態様では、抗体は、オーリスタチン又は、そのペプチド類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。オーリスタチンは、微小管動態、GTP加水分解、ならびに核及び細胞分割を妨害し(Woyke et al (2001) Antimicrob. Agents and Chemother. 45(12) : 3580-3584)、抗ガン活性(米国特許第5663149号)及び抗真菌活性(Pettit et al., (1998) Antimicrob. Agents and Chemother. 42: 2961-2965)を有するのが示されている。例えば、オーリスタチンEは、パラ−アセチル安息香酸又はベンゾイル吉草酸と反応して、それぞれAEB及びAEVBを生成することができる。他の典型的なオーリスタチン誘導体は、AFP、MMAF(モノメチルオーリスタチンF)、及びMMAE(モノメチルオーリスタチンE)を含む。適切なオーリスタチンならびにオーリスタチン類似物、誘導体、及びプロドラッグ、ならびに、オーリスタチンのAbへのコンジュゲーションに適したリンカーは、例えば、米国特許第5,635,483号、同第5,780,588号、及び同第6,214,345号、ならびに、国際公開公報第02088172号、同第2004010957号、同第2005081711号、同第2005084390号、同第2006132670号、同第03026577号、同第200700860号、同第207011968号、及び同第205082023に記載されている。
一部の実施態様では、抗体は、ピロロ[2,1−c][1,4]−ベンゾジアゼピン(PDB)又は、その類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。適切なPDB及びPDB誘導体、ならびに関連技術は、例えば、Hartley J. A. et al., Cancer Res 2010; 70(17) : 6849-6858;Antonow D. et al., Cancer J 2008; 14(3) : 154-169;Howard P.W. et al., Bioorg Med Chem Lett 2009; 19: 6463-6466、及びSagnou et al., Bioorg Med Chem Lett 2000; 10(18) : 2083-2086に記載されている。
一部の実施態様では、抗体は、アントラサイクリン、メイタンシン、カリチアマイシン、デュオカルマイシン、ラケルマイシン(CC−1065)、ドラスタチン10、ドラスタチン15、イリノテカン、モノメチルオーリスタチンE、モノメチルオーリスタチンF、PDB、又波、それらのいずれかの類似物、誘導体、もしくはプロドラッグからなる群より選択される、細胞毒部分にコンジュゲートしている。
一部の実施態様では、抗体は、アントラサイクリン又はその類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。一部の実施態様では、抗体は、メイタンシン又はその類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。一部の実施態様では、抗体は、カリチアマイシン又はその類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。一部の実施態様では、抗体は、デュオカルマイシン又はその類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。一部の実施態様では、抗体は、ラケルマイシン(CC−1065)又はその類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。一部の実施態様では、抗体は、ドラスタチン10又はその類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。一部の実施態様では、抗体は、ドラスタチン15又はその類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。一部の実施態様では、抗体は、モノメチルオーリスタチンE又はその類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。一部の実施態様では、抗体は、モノメチルオーリスタチンF又はその類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。一部の実施態様では、抗体は、ピロロ[2,1−c][1,4]−ベンゾジアゼピン又はその類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。一部の実施態様では、抗体は、イリノテカン又はその類似物、誘導体、もしくはプロドラッグにコンジュゲートしている。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、核酸又は核酸関連分子にコンジュゲートしている。1つのこのような実施態様では、コンジュゲートした核酸は、細胞毒リボヌクレアーゼ(RNase)もしくはデオキシリボヌクレアーゼ(例えば、DNaseI)、アンチセンス核酸、阻害性RNA分子(例えば、siRNA分子)、又は免疫刺激性核酸(例えば、免疫刺激性CpGモチーフ含有DNA分子)である。一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、アプタマー又はリボザイムにコンジュゲートしている。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、例えば、融合タンパク質として、溶解型ペプチド、例えば、CLIP、マガイニン2、メリチン、セクロピン、及びP18にコンジュゲートしている。
一部の実施態様では、抗体は、サイトカイン、例えば、IL−2、IL−4、IL−6、IL−7、IL−10、IL−12、IL−13、IL−15、IL−18、IL−23、IL−24、IL−27、IL−28a、IL−28b、IL−29、KGF、IFNa、IFN3、IFNy、GM−CSF、CD40L、Flt3リガンド、幹細胞因子、アンセスチム、及びTNFa等にコンジュゲートしている。
一部の実施態様では、抗体は、放射性同位体又は放射性同位体含有キレートにコンジュゲートしている。例えば、抗体は、キレート剤リンカー、例えば、DOTA、DTPA、又はチウキセタンにコンジュゲートしている。同キレート剤リンカーは、抗体が放射性同位体と錯体化するのを可能にする。抗体は、加えて又は代替的に、1つ以上の放射性ラベルアミノ酸又は他の放射性ラベル分子を含むか、又は、これらにコンジュゲートしていることができる。放射性同位体の非限定的な例は、H、14C、15N、35S、90Y、99Tc、125I、131I、186Re、213Bi、225Ac、及び227Thを含む。治療目的で、ベータ又はアルファ粒子放射線を発する放射性同位体は、例えば、131I、90Y、211At、212Bi、67Cu、186Re、188Re、及び212Pbを使用することができる。
分子を抗体にコンジュゲートさせる技術は、当技術分野において周知である(例えば、Arnon et al., 「Monoclonal Antibodies For Immunotargeting Of Drugs In Cancer Therapy,」 in Monoclonal Antibodies And Cancer Therapy(Reisfeld et al. eds., Alan R. Liss, Inc., 1985);Hellstrom et al., 「Antibodies For Drug Delivery,」 in Controlled Drug Delivery(Robinson et al. eds., Marcel Deiker, Inc., 2nd ed. 1987);Thorpe, 「Antibody Carriers Of Cytotoxic Agents In Cancer Therapy: A Review,」 in Monoclonal Antibodies '84: Biological And Clinical Applications(Pinchera et al. eds., 1985);「Analysis, Results, and Future Prospective of the Therapeutic Use of Radiolabeled Antibody In Cancer Therapy,」 in Monoclonal Antibodies For Cancer Detection And Therapy(Baldwin et al. eds., Academic Press, 1985);及び、Thorpe et al., 1982, Immunol. Rev. 62:119-58を参照のこと。また、例えば、国際公開公報第89/12624号も参照のこと)。典型的には、核酸分子は、抗体におけるリシン又はシステインに、それぞれN−ヒドロキシスクシンイミドエステル又はマレイミド官能基を介して共有結合される。操作されたシステイン又は非天然アミノ酸の包含を使用してコンジュゲートする方法は、コンジュゲートの同質性を改善するのが報告されている(Axup, J.Y., Bajjuri, K.M., Ritland, M., Hutchins, B.M., Kim, C.H., Kazane, S.A., Halder, R., Forsyth, J.S., Santidrian, A.F., Stafin, K., et al. (2012)、Synthesis of site-specific antibody-drug conjugates using unnatural amino acids. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 109, 16101-16106;Junutula, J.R., Flagella, K.M., Graham, R.A., Parsons, K.L., Ha, E., Raab, H., Bhakta, S., Nguyen, T., Dugger, D.L., Li, G., et al. (2010)、Engineered thio-trastuzumab-DM1 conjugate with an improved therapeutic index to target humanepidermal growth factor receptor 2-positive breast cancer. Clin. Cancer Res.16, 4769-4778)。Junutula et al. (2008)では、「チオマブ」と呼ばれるシステインベースの部位特異的コンジュゲーション(TDC)が開発された。同コンジュゲーションは、従来のコンジュゲーション法と比較して、改善された治療インデックスを表わすと主張されている。抗体に包含される非天然アミノ酸へのコンジュゲーションは、ADCについても調査されているが、このアプローチの一般性は、未だに確立されていない(Axup et al., 2012)。特に、当業者であれば、アシルドナーグルタミン含有タグ(例えば、Gin含有ペプチドタグ又はQタグ)で操作されたFc含有ポリペプチド、又は、ポリペプチド操作により(例えば、ポリペプチドにおけるアミノ酸欠失、挿入、置換、又は変異により)反応性にされる内因性グルタミンを想定することもできる。ついで、トランスグルタミナーゼは、アミンドナー剤(例えば、反応性アミンを含むか、又は、同アミンに付着する小分子)と共有的に架橋して、操作されたFc含有ポリペプチドコンジュゲートの安定した均一な集団を形成することができる。ここで、アミンドナー剤は、アシルドナーグルタミン含有タグ又はアクセッシブルな/露出され/反応性の内因性グルタミンにより、Fc含有ポリペプチドに部位特異的にコンジュゲートしている(国際公開公報第2012059882号)。
別の態様では、本発明は、医薬として使用するための、本明細書における任意の態様又は実施態様に定義された、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCに関する。
本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、AXLを発現している細胞に関連する障害の治療又は予防に使用することができる。
「処置」は、兆候又は疾患状態を和らげ、改善し、停止させ、又は根絶する(治癒する)目的で、有効量の本発明の治療活性化合物を投与することを意味する。
本明細書で使用する場合、「対象」という用語は、典型的には、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCに応答するヒトである。対象は、例えば、直接的又は間接的に、AXL機能をモデュレーションすることにより、又は、細胞を殺傷することにより、修正し、又は、改善することができる障害を有するヒトの患者を含むことができる。
一部の実施態様では、本発明は、細胞を本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCと接触させることにより、AXLを発現している細胞を殺傷するための方法を提供する。一部の実施態様では、本発明は、Fc媒介性エフェクター細胞応答、例えば、CDC、ADCC、又はADCP応答を誘引可能なエフェクター細胞の存在下において、細胞を本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCと接触させることにより、AXLを発現している細胞を殺傷するための方法を提供する。この実施態様では、抗体は、典型的には、全長であり、CDC又はADCC応答をもたらすアイソタイプ、例えば、IgG1アイソタイプ等のものである。一部の実施態様では、本発明は、細胞を本発明のADCと接触させることにより、AXLを発現している細胞を殺傷するための方法を提供する。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、ガンの処置に特に適している。AXLを過剰発現しているガン細胞は、実際に、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADC、あるいは、本発明のADCについての良好なターゲットである。細胞当たりに、より多くの抗体又はADCが結合することができるためである。このため、一態様において、AXLを発現している細胞に関連する障害は、ガン、すなわち、腫瘍原性障害、例えば、AXLを発現している腫瘍細胞の存在により特徴付けられる障害である。同障害は、例えば、細胞が固体腫瘍又は血液腫瘍に由来する障害を含む。特に、本発明の抗ヒトモノクローナル抗体又はADC、あるいは、本発明のADCは、AXL及び又はGas6の発現、過剰発現、又は活性化に関連する過剰増殖性疾患の処置として使用することができる。腫瘍組織は、特に限定されず、例としては、扁平上皮細胞ガン、小細胞肺ガン、非小細胞肺ガン、消化管ガン、膵臓ガン、グリア細胞腫瘍、例えば、グリオブラストーマ及び神経線維腫症、子宮頸ガン、卵巣ガン、肝臓ガン、膀胱ガン、肝ガン、乳ガン、結腸ガン、メラノーマ、結腸直腸ガン、子宮内膜ガン、唾液腺ガン、腎臓ガン、腎ガン、前立腺ガン、外陰ガン、甲状腺ガン、肝細胞ガン、肉腫、血液ガン(白血病)、星状細胞腫、及び種々の種類の頭頚部ガンを含む。より好ましいガンは、グリオーマ、消化管、肺、膵臓、***、前立腺、腎、肝細胞、及び子宮内膜のガンである。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、本来の免疫応答の強力な活性化剤であり、ヒト免疫障害、例えば、敗血症の処置に使用することができ、免疫化、例えば、ワクチン用の補助剤として使用することができ、(細菌、ウイルス、寄生虫に対する)抗感染剤として使用することができる。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、血栓性疾患、例えば、静脈又は動脈性血栓症及びアテローム性血栓症を保護し、又は、治療することができる。一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、心血管疾患を保護し、予防し、又は、治療することができる。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、ウイルス、例えば、ラッサウイルス及びエボラウイルスの侵入を予防し、又は、防止するのに使用することができ、ウイルス感染を処置するのに使用することができる。
「治療的に有効な量」は、所望の治療的結果を達成するのに必要な用量及び期間において、有効な量を意味する。本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCの治療的に有効な量は、個体の疾患状態、年齢、性別、及び体重、ならびに、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCの個体中で所望の応答を引き出す能力等の要因に従って変動することができる。治療的に有効な量は、治療的に有益な効果が抗体又は抗体部分の任意の有毒又は有害な作用にまさることでもある。本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCに効率的な用量及び投与計画は、処置される疾患又は状態により決まり、当業者により決定することができる。当技術分野における通常の知識を有する医師は、必要とされる有効量の医薬組成物を、容易に決定し、処方することができる。例えば、医師は、所望の治療効果を達成するのに必要とされるより低いレベルで、医薬組成物に利用される本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCの用量を開始し、所望の効果が達成されるまで、用量を徐々に増大させることができる。一般的には、本発明の組成物の適切な用量は、特定の投与計画に従って治療効果を生じさせるのに有効な最も低い用量である化合物量であろう。このような有効量は、一般的には、上記された要因により決まるであろう。例えば、治療的使用に治療的に有効な量は、疾患の進行を安定化させる、その能力により測定することができる。ガンを阻害する化合物の能力は、例えば、ヒトの腫瘍における効能を予測する動物モデル系において評価することができる。あるいは、組成物のこの特性は、当業者に公知のin vitroアッセイ法により、細胞増殖を阻害するか、又は、細胞傷害を誘引する化合物の能力を試験することにより評価することができる。治療的に有効な量の治療化合物は、腫瘍サイズを小さくするか、又は、対象における兆候を他の方法で改善することができる。当業者であれば、このような量を、対象のサイズ、対象の兆候の重症度、及び選択された特定の組成物又は投与経路等の要因に基づいて決定することができるであろう。本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCの治療的に有効な量についての例示的で非限定的な範囲は、約0.1〜100mg/kg、例えば、約0.1〜50mg/kg、例えば、約0.1〜20mg/kg、例えば、約0.1〜10mg/kg、例えば、約0.5、例えば、約0.3、約1、約3mg/kg、約5mg/kg、又は約8mg/kgである。本発明のAXL特異的ADCの治療的に有効な量についての例示的で非限定的な範囲は、0.02〜100mg/kg、例えば、約0.02〜30mg/kg、例えば、約0.05〜10mg/kg、又は0.1〜3mg/kg、例えば、約0.5〜2mg/kgである。投与は、例えば、静脈内、筋肉内、腹腔内、又は皮下であることができ、例えば、ターゲット部位の近位に投与することができる。上記処置方法及び使用における投与計画は、最適な所望の応答(例えば、治療応答)を提供するために調節される。例えば、1回のボーラスを投与することができ、複数回に分割した用量を、経時的に投与することができ、又は、用量を、治療状態の緊急性により示されたように、比例的に減少させ、又は、増大させることができる。一部の実施態様では、効能−安全性ウインドウが、特定の毒性を低下させることにより、例えば、薬剤−抗体比(DAR)を低下させ、及び/又は、AXL特異的ADCをラベルされていない本発明のヒトモノクローナル抗体と混合することにより最適化される。一部の実施態様では、処置の効能は、治療中に、例えば、所定の時点でモニターされる。一部の実施態様では、効能は、腫瘍細胞を含有するサンプルにおけるAXLのレベルを測定することにより、疾患領域を可視化することにより、又は、本明細書で更に記載された他の診断法により、例えば、1回以上のPET−CTスキャンを、例えば、ラベルされた本発明のヒトモノクローナル抗体又はADC、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCから得られたフラグメント又はミニ抗体を使用して行うことにより、モニターすることができる。必要に応じて、有効な日量の医薬組成物を、場合により単位剤型において、1日を通して適切な間隔で別々に投与される、2、3、4、5、6回以上の部分用量として投与することができる。一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、望ましくない副作用を最小化するために、長期間、例えば、24時間超にわたってゆっくりとした連続的な注入により投与される。有効量の本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCが、1週間に1回、2週間に1回、又は3週間に1回の投与期間を使用して投与することもできる。投与期間は、例えば、8週、12週、又は、臨床的な進展が確立されるまでに制限することができる。非限定的な例として、本発明の処置は、本発明の化合物の日量として、1日当たりに、約0.1〜100mg/kg、例えば、0.2、0.5、0.9、1.0、1.1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、45、50、60、70、80、90、又は100mg/kgの量で、処置の開始後、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、又は40日目の少なくとも1つにおいて、あるいは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20週目の少なくとも1つ、又は、それらの任意の組み合わせにおいて、1回の投与、又は、24、12、8、6、4、もしくは2時間毎、又は、それらの任意の組み合わせでの分割投与を使用して提供することができる。
また、本発明は、本発明の抗体又はADCが上記された処置される疾患又は障害に関する少なくとも1つの更なる治療剤との組み合わせにおいて使用される、治療用途を提供する。このような投与は、同時、別々、又は逐次であることができる。同時投与について、作用剤は、必要に応じて、1つの組成物として、又は、別個の組成物として投与することができる。
したがって、本発明は、上記されたように、AXLを発現している細胞に関連する障害を処置するための方法であって、1つ以上の更なる治療剤と組み合わせた、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCの投与を含む、方法を提供する。また、本発明は、このような障害を処置するための少なくとも1つの化学療法剤と共に投与される医薬組成物を調製するための、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCの使用も提供する。
更なる治療剤は、典型的には、処置される障害に関連する。例示的な治療剤は、他の抗ガン抗体又はADC、細胞毒剤、化学療法剤、抗血管新生剤、抗ガン免疫原、細胞周期制御/アポトーシスレギュレーション剤、ホルモンレギュレーション剤、及び以下に記載された他の作用剤を含む。
一態様において、更なる治療剤は、別のターゲット、例えば、CD4、CD5、CD8、CD14、CD15、CD19、CD21、CD22、CD23、CD25、CD30、CD33、CD37、CD38、CD40、CD40L、CD46、CD52、CD54、CD80、CD126、B7、MUCl、テナシン、HM 1.24、又はHLA−DR等に結合する、少なくとも1つの第2の抗体又はADCである。例えば、第2の抗体は、B細胞抗原(同抗原は、CD20、CD19、CD21、CD23、CD38、CD46、CD80、CD138、HLA−DR、CD22を含むが、これらに限定されない)又はAXLにおける別のエピトープに結合することができる。一部の実施態様では、第2の抗体は、血管内皮成長因子A(VEGF−A)に結合する。一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、特定の治療抗体との組み合わせでの使用のためのものである。本発明の組み合わせに包含させるのに適したガン治療剤として現在使用されているモノクローナル抗体は、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、イブリツモマブ・チウキセタン(Zevalin(登録商標))、トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、セツキシマブ(C-225、Erbitux(登録商標))、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))、ゲムツズマブ・オゾガミシン(Mylotarg(登録商標))、アレムツズマブ(Campath(登録商標))、及びBL22を含むが、これらに限定されない。他の例は、抗CTLA4抗体(例えば、イピリムマブ)、抗PD1抗体、抗PDL1抗体、抗TIMP3抗体、抗LAG3抗体、抗B7H3抗体、抗B7H4抗体、又は抗B7H6抗体を含む。一部の実施態様では、抗体は、B細胞枯渇抗体を含む。典型的なB細胞枯渇抗体は、抗CD20モノクローナル抗体[例えば、リツキシマブ(Roche)、イブリツモマブ・チウキセタン(Bayer Schering)、トシツモマブ(GlaxoSmithKline)、AME−133v(Applied Molecular Evolution)、オクレリズマブ(Roche)、オファツムマブ(HuMax−CD20、Gemnab)、TRU−015(Trubion)、及びIMMU−106(Immunomedics)]、抗CD22抗体[例えば、エプラツズマブ、Leonard et al., Clinical Cancer Research (2004) 10: 53Z7-5334]、抗CD79a抗体、抗CD27抗体、又は抗CD19抗体(例えば、米国特許第7,109,304号)、抗BAFF−R抗体(例えば、ベリムマブ、GlaxoSmithKline)、抗APRIL抗体(例えば、抗ヒトAPRIL抗体、ProSci inc.)、及び抗IL−6抗体[例えば、De Benedetti et al., J Immunol (2001) 166: 4334-4340及びSuzuki et al., Europ J of Immunol (1992) 22 (8) 1989-1993に以前に記載されたもの。これらの文献は全体が、参照により本明細書に組み入れられる]を含むが、これらに限定されない。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、化学療法剤との組み合わせで使用される。「化学療法剤」という用語は、腫瘍成長を阻害するのに有効な化合物を意味する。化学療法剤の例は、アルキル化剤、例えば、チオテパ及びシクロホスファミド;アルキルスルホナート、例えば、ブスルファン、インプロスルファン、及びピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾドパ、カルボクオン、メツレドパ、及びウレドパ;エチレンイミン及びメチラメラミン(methylamelamine)(アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド、及びトリメチロールオメラミンを含む);アセトゲニン(特に、ブラタシン及びブラタシノン);カルンプトテシン(合成類似物トポテカンを含む);ブリオスタチン;クリスタチン;CC−1065(その合成類似物アドゼレシン、カルゼレシン、及びビゼレシンを含む);クリプトフィシン(特に、クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似物KW−2189及びCBI−TMIを含む);エレウテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチン;スポンギスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、コロホスファミド(cholophosphamide)、エストラヌスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸、メルファラン、ノベムビシン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソ尿素、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン;抗生物質、例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリチアマイシン、特に、カリチアマイシン11及びカリチアマイシン211、例えば、Agnew Chem Intl. Ed. Engl. 33:183-186 (1994)を参照のこと;ダイネマイシン(ダイネマイシンAを含む);エスペラマイシン;ならびにネオカルジノスタチン発色団及び関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カニノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン(モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン、及びデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン(idanrbicin)、マルセロマイシン、マイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン(nogalarnycin)、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、キラマイシン、ロドルビシン、ストレプトムグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗剤、例えば、メトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸類似物、例えば、デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート;プリン類似物、例えば、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン;ピリミジン類似物、例えば、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、5−FU;アンドロゲン、例えば、カルステロン、ドロモスタノロンプロピオナート、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;抗副腎物質、例えば、アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充物質、例えば、フォリン酸(frolinic acid);アセグラトン;アルドホスホラニドグリコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキサート;デホファミン;デメコルチン;ジアジクオン;エフロルニチン(elfornithine);酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;メイタンシノイド、例えば、メイタンシン及びアンサミトシン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲナニウム;テヌアゾン酸、トリアジクオン、2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミン(2,2’,2’’-trichlorotriethylarnine);トリコテセン(特に、T−2トキシン、ベラクリンA、ロジリンA、及びアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール(mitobromtol);ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えば、パクリタキセル(TAXOL(登録商標)、Bristol-Myers Squibb Oncology, Princeton, N.J.)及びドセタキセル(TAXOTERE(登録商標)、Rhone-Poulenc Rorer, Antony, France);クロラムブシル;ゲムシタビン;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;プラチナ類似物、例えば、シスプラチン及びカルボプラチン;ビンブラスチン;プラチナ;エトポシド(VP−16);イホスファミド;マイトマイシンC;マイトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;キセロダ;イバンドロナート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸;カペシタビン;ならびに、上記いずれかの薬学的に許容し得る塩、酸、又は誘導体を含む。また、この定義には、腫瘍におけるホルモン作用をレギュレーションし、又は、阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えば、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害性4(5)−イミダゾール、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、及びトレミフェン(Fareston)、ならびに、抗アンドロゲン、例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、及びゴセレリン、ならびに、上記いずれかの薬学的に許容し得る塩、酸、又は誘導体も含まれる。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、ターゲット化ガン治療との組み合わせで使用される。ターゲット化ガン治療は、ガンの成長、進行、及び拡散に関与する特異的な分子(「分子ターゲット」)と干渉することにより、ガンの成長及び拡散を防止する薬剤又は他の物質である。ターゲット化ガン治療は、「分子ターゲット化薬剤」、「分子ターゲット化治療」、「プレシジョン・メディシン」、又は類似する名称で呼ばれることがある。一部の実施態様では、ターゲット化治療は、対象にチロシンキナーゼ阻害剤を投与することからなる。「チロシンキナーゼ阻害剤」という用語は、レセプター及び/又は非レセプターチロシンキナーゼの選択的又は非選択的阻害剤として機能する、各種の治療剤又は薬剤のいずれかを意味する。チロシンキナーゼ阻害剤及び関連化合物は、当技術分野において周知であり、米国特許出願公開公報第2007/0254295号に記載されている。同文献は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。当業者であれば、チロシンキナーゼ阻害剤に関連する化合物は、チロシンキナーゼ阻害剤の効果を再現するであろうこと、例えば、関連化合物は、異なるメンバーのチロシンキナーゼシグナル伝達経路に作用して、そのチロシンキナーゼのチロシンキナーゼ阻害剤と同じ効果を生じるであろうことを、理解するであろう。本発明の実施態様における方法に使用するのに適したチロシンキナーゼ阻害剤及び関連化合物の例は、ダサチニブ(BMS−354825)、PP2、BEZ235、サラカチニブ、ゲフィチニブ(Iressa)、スニチニブ(Sutent;SU11248)、エルロチニブ(Tarceva;OSI−1774)、ラパチニブ(GW572016;GW2016)、カネルチニブ(CI 1033)、セマキシニブ(SU5416)、バタラニブ(PTK787/ZK222584)、ソラフェニブ(BAY 43−9006)、イマチニブ(Gleevec;STI571)、レフルノミド(SU101)、バンデタニブ(Zactima;ZD6474)、MK−2206(8−[4−アミノシクロブチル)フェニル]−9−フェニル−1,2,4−トリアゾロ[3,4−f][1,6]ナフチリジン−3(2H)−オン 塩酸)、それらの誘導体、それらの類似物、ならびにそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。本発明における使用に適した更なるチロシンキナーゼ阻害剤及び関連化合物は、例えば、米国特許出願公開公報第2007/0254295号、米国特許第5,618,829号、同第5,639,757号、同第5,728,868号、同第5,804,396号、同第6,100,254号、同第6,127,374号、同第6,245,759号、同第6,306,874号、同第6,313,138号、同第6,316,444号、同第6,329,380号、同第6,344,459号、同第6,420,382号、同第6,479,512号、同第6,498,165号、同第6,544,988号、同第6,562,818号、同第6,586,423号、同第6,586,424号、同第6,740,665号、同第6,794,393号、同第6,875,767号、同第6,927,293号、及び同第6,958,340号に記載されている。これらの文献は全て、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。一部の実施態様では、チロシンキナーゼ阻害剤は、経口投与されており、少なくとも1つの第I相臨床試験、より好ましくは、少なくとも1つの第II相臨床試験、更により好ましくは、少なくとも1つの第III相臨床試験の対象であり、及び最も好ましくは、血液学的又は腫瘍学的症状の内の少なくとも1つについてFDAにより承認されている、小分子キナーゼ阻害剤である。このような阻害剤の例は、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、カネルチニブ、BMS−599626(AC−480)、ネラチニブ、KRN−633、CEP−11981、イマチニブ、ニロチニブ、ダサチニブ、AZM−475271、CP−724714、TAK−165、スニチニブ、バタラニブ、CP−547632、バンデタニブ、ボスチニブ、レスタウルチニブ、ダンヅチニブ、ミドスタウリン、エンザスタウリン、AEE−788、パゾパニブ、アキシチニブ、モタセニブ、OSI−930、セディラニブ、KRN−951、ドビチニブ、セリシクリブ、SNS−032、PD−0332991、MKC−I(Ro−317453;R−440)、ソラフェニブ、ABT−869、ブリバニブ(BMS−582664)、SU−14813、テラチニブ、SU−6668、(TSU−68)、L−21649、MLN−8054、AEW−541、及びPD−0325901を含むが、これらに限定されない。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、HER阻害剤との組み合わせで使用される。一部の実施態様では、HER阻害剤は、EGFR阻害剤である。GFR阻害剤は、当技術分野において周知である(erbB−1キナーゼ阻害剤;Expert Opinion on Therapeutic Patents Dec 2002, Vol. 12, No. 12, Pages 1903-1907、Susan E Kane. Cancer therapies targeted to the epidermal growth factor receptor and its family members。Expert Opinion on Therapeutic Patents Feb 2006, Vol. 16, No. 2, Pages 147-164。Peter Traxler Tyrosine kinase inhibitors in cancer treatment (Part II)。Expert Opinion on Therapeutic Patents Dec 1998, Vol. 8, No. 12, Pages 1599-1625)。このような薬剤の例は、EGFRに結合する抗体及び有機小分子を含む。EGFRに結合する抗体の例は、MAb 579(ATCC CRL HB 8506)、MAb 455(ATCC CRL HB8507)、MAb 225(ATCC CRL 8508)、MAb 528(ATCC CRL 8509)(米国特許第4,943,533号(Mendelsohn et al.)を参照のこと)及びその変異体、例えば、キメラ化225(C225又はセツキシマブ;ERBUTIX(登録商標))及び再形状化225(H225)(国際公開公報第96/40210号(Imclone Systems Inc.)を参照のこと);IMC−11F8、完全にヒトのEGFR−ターゲット化抗体(Imclone);II型変異EGFRに結合する抗体(米国特許第5,212,290号);EGFRに結合するヒト化又はキメラ抗体(米国特許第5,891,996号に記載);及びEGFRに結合するヒト抗体、例えば、ABX−EGF(国際公開公報第98/50433号(Abgenix)を参照のこと);EMD 55900(Stragliotto et al. Eur. J. Cancer 32A:636-640 (1996));EMD7200(マツズマブ)、EGFR結合についてEGF及びTGF−アルファの両方と競合するEGFRに対するヒト化EGFR抗体;及びmAb 806又はヒト化mAb 806(Johns et al., J. Biol. Chem. 279(29):30375-30384 (2004))を含む。抗EGFR抗体は、細胞毒剤とコンジュゲートすることにより、免疫コンジュゲートを生成することができる(例えば、欧州特許出願公開公報第659,439号(Merck Patent GmbH)を参照のこと)。EGFRに結合する有機小分子の例は、ZD1839又はゲフィチニブ(IRESSA(商標);Astra Zeneca);CP−358774又はエルロチニブ(TARCEVA(商標);Genentech/OSI);及びAG1478、AG1571(SU 5271;Sugen);EMD−7200を含む。一部の実施態様では、HER阻害剤は、有機小分子のパン−HER阻害剤、例えば、ダコミチニブ(PF−00299804)である。一部の実施態様では、HER阻害剤は、セツキシマブ、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、ネラチニブ、カネルチニブ、バンデタニブ、アファチニブ、TAK−285(デュアルHER2及びEGFR阻害剤)、ARRY334543(デュアルHER2及びEGFR阻害剤)、ダコミチニブ(パン−ErbB阻害剤)、OSI−420(デスメチルエルロチニブ)(EGFR阻害剤)、AZD8931(EGFR、HER2、及びHER3阻害剤)、AEE788(NVP−AEE788)(EGFR、HER2、及びVEGFR1/2阻害剤)、ペリチニブ(EKB−569)(パン−ErbB阻害剤)、CUDC−101(EGFR、HER2、及びHDAC阻害剤)、XL647(デュアルHER2及びEGFR阻害剤)、BMS−599626(AC480)(デュアルHER2及びEGFR阻害剤)、PKC412(EGFR、PKC、サイクリックAMP依存性プロテインキナーゼ、及びS6キナーゼ阻害剤)、BIBX1382(EGFR阻害剤)、及びAP261 13(ALK及びEGFR阻害剤)からなる群より選択される。阻害剤であるセツキシマブ、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブは、モノクローナル抗体である。エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、ネラチニブ、カネルチニブ、バンデタニブ、及びアファチニブは、チロシンキナーゼ阻害剤である。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、c−Met阻害剤との組み合わせで使用される。一部の実施態様では、c−Met阻害剤は、抗c−Met抗体である。一部の実施態様では、抗c−Met抗体は、MetMAb(オナルツズマブ)又はそのバイオ後発品版である。MetMAbは、例えば、国際公開公報第2006/015371号;Jin et al, Cancer Res (2008) 68:4360に開示されている。本発明の方法に使用するのに適した他の抗c−met抗体は、本明細書に記載されており、当技術分野において公知である。例えば、国際公開公報第05/016382号に開示された抗c−met抗体(抗体13.3.2、9.1.2、8.70.2、8.90.3を含むが、これらに限定されない);ハイブリドーマ細胞株により生成される抗c−met抗体(GenoaのCBAにICLCナンバーPD03001で寄託。また、HGFレセプターのβ鎖の細胞外ドメインにおけるエピトープを認識し、前記エピトープは、モノクローナル抗体により認識されるエピトープと同じである);国際公開公報第2007/126799号に開示された抗c−met抗体(04536、05087、05088、05091、05092、04687、05097、05098、05100、05101、04541、05093、05094、04537、05102、05105、04696、04682を含むが、これらに限定されない);国際公開公報第2009/007427号に開示された抗c−met抗体(CNCM, Institut Pasteur, Paris, Franceに、2007年3月14日にナンバー1-3731で、2007年3月14日にナンバー1-3732で、2007年6月6日にナンバー1-3786で、2007年3月14日にナンバー1-3724で寄託された抗体を含むが、これらに限定されない);米国特許出願公開公報第20110129481号に開示された抗c−met抗体;米国特許出願公開公報第20110104176号に開示された抗c−met抗体;国際公開公報第2009/134776号に開示された抗c−met抗体;国際公開公報第2010/059654号に開示された抗c−met抗体;国際公開公報第2011020925号に開示された抗c−met抗体(CNCM, Institut Pasteur, Paris, Franceに、2008年3月12日にナンバー1-3949で寄託されたハイブリドーマ及び2010年1月14日にナンバー1-4273で寄託されたハイブリドーマから分泌される抗体を含むが、これらに限定されない)である。一部の実施態様では、cMET阻害剤は、国際公開公報第2002/096361号に記載されたK−252a;SU−11274;PHA−665752、及び他のcMET阻害剤;国際公開公報第2009/091374号に記載されたAM7;AMG−208、及び他のcMet阻害剤;国際公開公報第2007/075567号に記載されたJNJ−38877605及び他のcMet阻害剤;国際公開公報第2007/002254号及び/又は同第2007/002258号に記載されたMK−2461及び他のcMet阻害剤;国際公開公報第2007/132308号に記載されたPF−04217903及び他のcMet阻害剤;国際公開公報第2005/030140号に記載されたBMS777607;GSK136089(XL−880及びフォレチニブとしても公知)、及び他のcMet阻害剤;国際公開公報第2006/021881号に記載されたBMS907351(XL−184としても公知);EMD1214063;LY2801653;ARQ197;MK8033;PF2341066、及び他のcMet阻害剤;MGCD265;E7050;MP470;SGX523;Kirin J.J. Cui, Inhibitors targeting hepatocyte growth factor receptor and their potential therapeutic applications. Expert Opin. Ther. Patents 2007; 17: 1035-45に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/103277号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/008310号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2007/138472号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/008539号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2009/007390号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2009/053737号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2009/024825号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/071451号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2007/130468号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/051547号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/053157号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/017361号;同第2008/145242号;同第2008/145243号;同第2008/148449号;同第2009/007074号;同第2009/006959号;同第2009/024221号;同第2009/030333号;及び/又は同第2009/083076号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2009/093049号に記載されたcMet阻害剤;米国特許出願公開公報第2008/039457号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2007/149427号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2007/050309号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2009/056692号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2009/087305号に記載されたcMet阻害剤;米国特許出願公開公報第2009/197864号に記載されたcMet阻害剤;米国特許出願公開公報第2009/197862号に記載されたcMet阻害剤;米国特許出願公開公報第2009/156594号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/124849号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/067119号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2007/064797号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2009/045992号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/088881号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2007/081978号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/079294号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/079291号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/086014号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2009/033084号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2007/059202号に記載されたcMet阻害剤;米国特許出願公開公報第2009/170896号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2009/077874号及び/又は同第2007/023768号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2008/049855号に記載されたcMet阻害剤;国際公開公報第2009/026717号に記載されたcMet阻害剤;ならびに国際公開公報第2008/046216号に記載されたcMet阻害剤からなる群より選択される。
一部の実施態様では、本発明のヒトモノクローナル抗体又はADCは、免疫療法剤との組み合わせにおいて使用される。本明細書で使用する場合、「免疫療法剤」という用語は、直接的に又は間接的に、ガン細胞に対する身体の免疫応答を向上させ、刺激し、又は増大させ、及び/又は、他の抗ガン治療の副作用を減少させる、化合物、組成物、又は処置を意味する。このため、免疫療法は、直接的に又は間接的に、ガン細胞に対する免疫系の応答を刺激し、又は、向上させ、及び/又は、他の抗ガン剤により生じるおそれがある副作用を減少させる治療を意味する。免疫療法は、当技術分野において、免疫学的治療、生物学的治療、生物学的応答修飾治療、及び生物学的療法とも呼ばれる。当技術分野において公知の一般的な免疫療法剤の例は、サイトカイン、ガンワクチン、モノクローナル抗体、及び非サイトカイン補助剤を含むが、これらに限定されない。あるいは、免疫療法処置は、対象に一定量の免疫細胞(T細胞、NK細胞、樹状細胞、B細胞)を投与することからなることができる。
免疫療法剤は、非特異的であることができる、すなわち、ヒトの身体がガン細胞の成長及び/又は拡散と戦うのにより効果的になるように、全体的に免疫系をブーストすることができる。また、免疫療法剤は、特異的であることができる、すなわち、ガン細胞自体にターゲット化することができ、免疫療法計画は、非特異的免疫療法剤と特異的免疫療法剤との使用を組み合わせることができる。
非特異的免疫療法剤は、免疫系を刺激し、又は、間接的に改善する物質である。非特異的免疫療法剤は、ガンの処置のための主な治療として単独で、及び、主な治療に加えて(この場合、非特異的免疫療法剤は、他の治療(例えば、ガンワクチン)の有効性を向上させる補助剤として機能する)使用されてきた。非特異的免疫療法剤は、この後者の文脈において、他の治療、例えば、特定の化学療法剤により誘引される骨髄サプレッションの副作用を減少させるのにも機能することができる。非特異的免疫療法剤は、重要な免疫系細胞に作用することができ、二次応答、例えば、サイトカイン及び免疫グロブリンの向上した生成を生じさせることができる。あるいは、非特異的免疫療法剤はそれ自体が、サイトカインを含むことができる。非特異的免疫療法剤は、一般的には、サイトカイン又は非サイトカイン補助剤として分類される。
数多くのサイトカインは、免疫系をブーストするように設計された一般的な非特異的免疫療法、又は、他の治療と共に提供される補助剤のいずれかとして、ガン処置における用途が見出されている。適切なサイトカインは、インターフェロン、インターロイキン、及びコロニー刺激因子を含むが、これらに限定されない。本発明により企図されるインターフェロン(IFN)は、一般的な種類のIFN、IFN−アルファ(IFN−α)、IFN−ベータ(IFN−β)、及びIFN−ガンマ(IFN−γ)を含む。IFNは、例えば、その成長を遅延させ、より正常な挙動を有する細胞へのその進行を促進し、及び/又は、抗原のその生成を増大させることにより、免疫系にガン細胞をより容易に認識させ、破壊させることにより、ガン細胞に直接作用することができる。また、IFNは、例えば、血管新生を減少させ、免疫系をブーストし、及び/又は、ナチュラルキラー(NK)細胞、T細胞、及びマクロファージを刺激することにより、ガン細胞に間接的に作用することができる。リコンビナントIFN−アルファは、Roferon(Roche Pharmaceuticals)及びIntron A(Schering Corporation)として市販されている。本発明により企図されるインターロイキンは、IL−2、IL−4、IL−11、及びIL−12を含む。市販のリコンビナントインターロイキンの例は、Proleukin(登録商標)(IL−2;Chiron Corporation)及びNeumega(登録商標)(IL−12;Wyeth Pharmaceuticals)を含む。Zymogenetics, Inc.(Seattle, Wash.)は、リコンビナント型のIL−21を現在試験している。同リコンビナント型も、本発明の組み合わせにおける使用に企図される。本発明により企図されるコロニー刺激因子(CSF)は、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF又はフィルグラスチム)、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF又はサルグラモスチム)、及びエリスロポイエチン(エポエチンアルファ、ダルベポイエチン)を含む。1つ以上の成長因子による処置は、伝統的な化学療法を受けている対象における新たな血液細胞の生成を刺激するのに役立つことができる。したがって、CSFによる処置は、化学療法に関連する副作用を減少させるのに有用であることができ、より高い用量の化学療法剤を使用することができる。種々のリコンビナントコロニー刺激因子、例えば、Neupogen(登録商標)(G−CSF;Amgen)、Neulasta(ペルフィルグラスチム;Amgen)、Leukine(GM−CSF;Berlex)、Procrit(エリスロポイエチン;Ortho Biotech)、Epogen(エリスロポイエチン;Amgen)、Arnesp(エリスロポイエチン)が市販されている。
また、本発明の組み合わせ組成物及び組み合わせ投与法は、「全細胞」及び「養子」免疫療法を含むこともできる。例えば、このような方法は、免疫系細胞(例えば、腫瘍浸潤性リンパ球(TIL)、例えば、CD4+及び/又はCD8+T細胞(例えば、腫瘍特異性抗原及び/又は遺伝的強化法により増殖させるT細胞)、抗体発現B細胞、又は他の抗体生成もしくは提示細胞、樹状細胞(例えば、DC増殖剤、例えば、GM−CSF及び/又はFlt3−Lと共に培養された樹状細胞、及び/又は、腫瘍関連抗原負荷樹状細胞)、抗腫瘍NK細胞、いわゆる、ハイブリッド細胞、又はそれらの組み合わせの注入又は再注入を含むことができる。また、細胞ライゼートも、このような方法及び組成物に有用であることができる。このような態様において有用であることができる臨床試験中の細胞「ワクチン」は、Canvaxin(商標)、APC−8015(Dendreon)、HSPPC−96(Antigenics)、及びMelacine(登録商標)細胞ライゼートを含む。ガン細胞から放出された抗原及びその混合物(例えば、Bystryn et al., Clinical Cancer Research Vol. 7, 1882-1887, July 2001を参照のこと)は、場合により、補助剤、例えば、ミョウバンと混合され、このような方法及び組み合わせ組成物における成分であることもできる。
一部の実施態様では、本発明のモノクローナル抗体又はADCは、放射性同位体との組み合わせにおいて使用される。放射性同位体は、患者に対する照射又は放射性医薬品の関連する投与を含むことができる。照射の供給源は、処置される患者の外部又は内部のいずれかにあることができる(照射処置は、例えば、外照射療法(EBRT)又はブラキセラピー(BT)の方式であることができる)。このような方法を実施するのに使用することができる放射性元素は、例えば、ラジウム、セシウム−137、イリジウム−192、アメリシウム−241、金−198、コバルト−57、銅−67、テクネチウム−99、ヨウ素−123、ヨウ素−131、及びインジウム−111を含む。
投与のために、抗Axlモノクローナル抗体又は抗体−薬剤コンジュゲートは、医薬組成物として配合される。抗Axlモノクローナル抗体又は抗体−薬剤コンジュゲートを含む医薬組成物は、薬学的に有用な組成物を調製するための公知の方法に従って配合することができる。これにより、治療分子が、薬学的に許容し得る担体と共に混合物に混合される。その投与がレシピエント患者により許容することができる場合に、組成物は、「薬学的に許容し得る担体」であると言われる。無菌のリン酸緩衝生理食塩水は、薬学的に許容し得る担体の一例である。他の適切な担体は、当業者に周知である(例えば、Gennaro (ed.), Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company, 19th ed. 1995)を参照のこと)。配合物は、1つ以上の賦形剤、保存剤、溶解剤、緩衝化剤、バイアル表面におけるタンパク質損失を防止するアルブミン等を更に含むことができる。
医薬組成物の形態、投与経路、用量、及び投与計画は、処置される状態、疾患の重症度、患者の年齢、体重、及び性別等により、必然的に決まる。
本発明の医薬組成物は、局所、経口、非経口、鼻内、静脈内、筋肉内、皮下、又は眼内等の投与用に配合することができる。
好ましくは、本医薬組成物は、注入可能な配合に薬学的に許容し得る媒体を含有する。これらは、特に、等張性で、無菌の生理食塩水(一ナトリウムもしくは二ナトリウムリン酸、塩化ナトリウム、カルシウム、もしくはマグネシウム等、又は、このような塩の混合物)、又は、ケースバイケースで、滅菌水又は生理食塩水の添加に基づいて、注射剤の構成を可能にする、乾燥、特に、凍結乾燥組成物であることができる。
投与に使用される用量は、種々のパラメータの関数として、特に、使用される投与方式の関数、関連する病理の関数、あるいは、所望の処置期間の関数として、適合させることができる。
医薬組成物を調製するために、有効量の抗体を、薬学的に許容し得る担体又は水性媒体に溶解させ、又は、分散させることができる。
注射用途に適した剤形は、無菌の水溶液剤又は分散剤;ゴマ油、ピーナッツ油、又は水性プロピレングリコールを含む製剤;及び、無菌注射剤又は懸濁剤の即席調製用の無菌粉末を含む。全ての場合において、これらの形態は、無菌である必要があり、容易に注入可能な程度に流動性である必要がある。製造及び保存条件下において、これらの形態は、安定である必要があり、微生物、例えば、細菌及び真菌の汚染活動に対して保存される必要がある。
遊離塩基又は薬理学的に許容し得る塩としての活性化合物の溶液は、界面活性剤、例えば、ヒドロキシプロピルセルロースと適切に混合された水中で調製することができる。分散液は、グリセロール、液状プロピレングリコール、及びそれらの混合物中及び油中で調製することもできる。保存及び使用の通常の条件下において、これらの調製物は、微生物の増殖を防止する保存剤を含有する。
本発明の抗体は、中性型又は塩型で、組成物中に配合することができる。薬学的に許容し得る塩は、無機酸、例えば、塩酸もしくはリン酸、又は、有機酸、例えば、酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸等と形成された(タンパク質の遊離アミノ基と形成された)酸付加塩を含む。遊離カルボキシル基と形成された塩は、無機塩基、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、又は第2鉄の水酸化物、及び、有機塩基、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、プロカイン等から得ることもできる。
また、担体は、溶媒又は分散媒体であることもでき、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液状ポリプロピレングリコール等)、それらの適切な混合物、及び植物油を含有する。適切な流動性は、例えば、コーティング、例えば、レシチンの使用により、分散液の場合には必要とされる粒径の維持により、及び、界面活性剤の使用により維持することができる。微生物活動の防止は、種々の抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール等によりもたらすことができる。多くの場合、等張剤、例えば、糖又は塩化ナトリウムを含むのが好ましいであろう。注入可能な組成物の持続性吸収は、吸収を遅延させる薬剤、例えば、アルミニウムモノステアラート及びゼラチンの組成物中の使用によりもたらすことができる。
無菌注射剤は、活性化合物を必要とされる量で、上記で列挙された種々の他の成分を含む適切な溶媒に包含させ、必要に応じて、続けて、ろ過滅菌することにより調製される。一般的には、分散剤は、種々の滅菌された活性成分を、基本分散媒体と上記で列挙されたものからの必要とされる他の成分とを含有する無菌媒体中に包含させることにより調製される。無菌注射剤を調製するための無菌粉末の場合には、好ましい調製方法は、予め滅菌ろ過したその溶液から、活性成分と任意の更なる所望の成分との粉末を生成する真空乾燥及び凍結乾燥技術である。
直接注入用のより高濃度の液剤の調製も企図される。この場合、溶媒としてのDMSOの使用は、小さな腫瘍領域に高濃度の活性剤を送達する、極度に急速な浸透をもたらすと想到される。
配合に基づいて、液剤は、剤形と適合可能な方法において、治療的に有効な量で投与されるであろう。製剤は、各種の剤形、例えば、上記された注射剤の剤形で容易に投与される。ただし、薬剤放出カプセル剤等も利用することができる。
水溶液剤での非経口投与のために、例えば、液剤は、必要に応じて、適切に緩衝されるべきであり、まず、液状希釈剤が、十分な生理食塩水又はグルコースにより等張性にされるべきである。これらの特定の水溶液剤は、静脈内、筋肉内、皮下、及び腹腔内投与に特に適している。これに関して、利用することができる無菌の水性媒体は、本開示を考慮して、当業者に公知であろう。例えば、1回の用量は、等張性NaCl溶液 1mLに溶解させることができ、皮下点滴療法流体 1000mLに加えられ、又は、注入の目的部位に注入されるかのいずれかであることができる(例えば、「Remington's Pharmaceutical Sciences」 15th Edition, pages 1035-1038 and 1570-1580を参照のこと)。用量の幾つか変形例は、処置される対象の状態に応じて必然的に生じるであろう。投与を担う人間は、任意のイベントにおいて、個々の対象に適切な用量を決定するであろう。
本発明の抗体は、投与当たりに、約0.0001〜1.0ミリグラム又は約0.001〜0.1ミリグラム又は約0.1〜1.0又は更に約10ミリグラムほどを含むように、治療混合物中に配合することができる。また、複数回の用量を投与することもできる。
非経口投与、例えば、静脈内又は筋肉内注入用に配合された化合物に加えて、他の薬学的に許容し得る形態は、例えば、錠剤又は経口投与用の他の固体;長期放出カプセル剤、及び現在使用されている任意の他の形態を含む。
一部の実施態様では、リポソーム及び/又はナノ粒子の使用が、ホスト細胞への抗体の導入に企図される。リポソーム及び/又はナノ粒子の形成及び使用は、当業者に公知である。
ナノカプセルは、一般的に、安定し、再現性のある方法で、化合物を捕捉することができる。細胞内でのポリマー過負荷による副作用を避けるために、このような超微小粒子(約0.1μmサイズ)は、一般的には、in vivoにおいて、分解することができるポリマーを使用して設計される。これらの要求に合致する生分解性ポリアルキル−シアノアクリラートナノ粒子が、本発明の使用に企図される。このような粒子は、容易に調製することができる。
リポソームは、水性媒体中に分散され、多重膜同中心二重相小胞(多重膜小胞(MLV)とも呼ばれる)を同時に形成する、リン脂質から形成される。MLVは、一般的には、25nm〜4μmの直径を有する。MLVの超音波処理により、コアに水溶液を含有し、200〜500Åの範囲の直径を有する、小型の単膜小胞(SUV)が形成される。リポソームの物理的特徴は、pH,イオン強度、及び二価カチオンの存在により決まる。
本発明は、下記図面及び実施例により更に証明されるであろう。ただし、これらの実施例及び図面は、本発明の範囲を限定すると何ら解釈されるべきではない。
図1に、ヒトモノクローナル抗体D4が、国際公開公報第2012175691号に開示された抗体D9より効率的に、AXLレセプターの分解を誘引することを示す。 図2に、ヒトモノクローナル抗体scFv−Fc D4が、国際公開公報第2012175691号に開示された抗体D9より効率的に、AXLレセプターのホモ二量体化を誘引することを示す。 図3に、セツキシマブ抗体(ネガティング対照)、マウスモノクローナル抗体D9、及びヒトモノクローナル抗体D4で、単独又はニロチニブとの組み合わせにおいて3日処理した後の、K562−S及びK562−R CML細胞株の増殖を示す。 図4に、セツキシマブ抗体(ネガティング対照)、マウスモノクローナル抗体D9、及びヒトモノクローナル抗体D4で、単独又はイマチニブとの組み合わせにおいて3日処理した後の、GIST48及びIB135 GIST細胞株の増殖を示す。 図5:ヌードマウスにおけるヒト膵臓ガンに対する抗Axl抗体の効果を調査するための異種移植片モデル。BXPC3(膵臓ガン細胞)を、胸腺欠損ヌードマウスの右腹部に移植した。動物に、注入当たりに、300μg マウス抗ヒトモノクローナル抗体(D9)又は完全にヒトモノクローナル抗体(D4)を受けさせた。処置中に、腫瘍成長を、カリパーにより、1週間に1回モニターした。 図6に、ヒトモノクローナル抗体D4が、マウス型とヒト型とのAXL間で交叉反応可能であることを示す。
実施例1
本発明者らは、AXLレセプターの細胞外ドメインに特異的な完全なヒトmAbを、研究室において生成し、細胞膜表面上でAXLレセプターの内部移行及び分解を誘引可能であり(図1)、マウス型とヒト型とのAXL間で交叉反応可能(図6)なもの(すなわち、D4ヒトモノクローナル抗体)をスクリーニングしてきた。この抗体は、このレセプターのホモ二量体化を誘引可能である(図2)。その結果として、このmAbで処理した腫瘍細胞は、その細胞表面におけるAXLレセプターの存在を劇的に減少させるのを示した。処理された細胞は、GAS6(AXLの天然リガンド)に対して応答できない。これにより、AXLリン酸化の阻害及びin vitroにおける細胞増殖の強力な阻害ももたらされた。本発明者らは、本発明者らの抗AXL mAbによる処理により、抵抗性AXL過剰発現CML細胞のニロチニブに対する感受性が回復されることを証明した(図3)。さらに、同じ効果は、処理されたイマチニブ抵抗性GIST細胞において観察された(図4)。
実施例2:本発明のヒトモノクローナル抗体はin vivoにおける膵臓ガン成長を低下させる
全てのin vivoにおける実験を、French guidelines for experimental animal studies(協定番号C34-172-27)に遵守して行った。6週齢のメスの無胸腺ヌードマウスを、Harlanから購入した。膵臓ガン細胞(3.5×10個、BXPC3)を、無胸腺ヌードマウスの右腹部に移植した。担ガンマウスを、腫瘍が体積約100mm3に達した時点で、種々の処置群にランダム化した。マウスを、媒体(0.9% NaCl);マウス抗AXLモノクローナル抗体20G7−D9(D9)、又は、注入あたりに300μg ヒトモノクローナル抗体D4単独(4週間連続で1週間に2回)の腹腔内注入により処置した。腫瘍体積を、カリパーにより、1週間に1回測定した。抗AXL抗体、及び特に、ヒト抗体D4は、膵臓異種移植片の腫瘍成長を低下させる(図5)。
参考文献
この出願全体を通して、種々の参考文献が、本発明が属する技術水準を説明している。これらの参考文献の開示は、参照により、本開示に組み入れられる。

Claims (20)

  1. i)D4のH−CDR1に対して少なくとも90%の同一性を有するH−CDR1、ii)D4のH−CDR2に対して少なくとも90%の同一性を有するH−CDR2、及びiii)D4のH−CDR3に対して少なくとも90%の同一性を有するH−CDR3を含む重鎖、又は、i)D4のL−CDR1に対して少なくとも90%の同一性を有するL−CDR1、ii)D4のL−CDR2に対して少なくとも90%の同一性を有するL−CDR2、及びiii)D4のL−CDR3に対して少なくとも90%の同一性を有するL−CDR3を含む軽鎖を含み、そしてここで、
    −D4のH−CDR1は、配列番号:1における、31位のアミノ酸残基から35位のアミノ酸残基の範囲の配列により定義され、
    −D4のH−CDR2は、配列番号:1における、50位のアミノ酸残基から66位のアミノ酸残基の範囲の配列により定義され、
    −D4のH−CDR3は、配列番号:1における、99位のアミノ酸残基から108位のアミノ酸残基の範囲の配列により定義され、
    −D4のL−CDR1は、配列番号:2における、23位のアミノ酸残基から36位のアミノ酸残基の範囲の配列により定義され、
    −D4のL−CDR2は、配列番号:2における、52位のアミノ酸残基から58位のアミノ酸残基の範囲の配列により定義され、
    −D4のL−CDR3は、配列番号:2における、91位のアミノ酸残基から100位のアミノ酸残基の範囲の配列により定義される、
    AXLに対するヒトモノクローナル抗体。
  2. i)D4のH−CDR1に対して少なくとも90%の同一性を有するH−CDR1、ii)D4のH−CDR2に対して少なくとも90%の同一性を有するH−CDR2、及びiii)D4のH−CDR3に対して少なくとも90%の同一性を有するH−CDR3を含む重鎖と、i)D4のL−CDR1に対して少なくとも90%の同一性を有するL−CDR1、ii)D4のL−CDR2に対して少なくとも90%の同一性を有するL−CDR2、及びiii)D4のL−CDR3に対して少なくとも90%の同一性を有するL−CDR3を含む軽鎖とを含む、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体。
  3. i)D4のH−CDR1、ii)D4のH−CDR2、及びiii)D4のH−CDR3を有する重鎖を含む、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体。
  4. i)D4のL−CDR1、ii)D4のL−CDR2、及びiii)D4のL−CDR3を有する軽鎖を含む、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体。
  5. i)D4のH−CDR1、ii)D4のH−CDR2、及びiii)D4のH−CDR3を有する重鎖と、i)D4のL−CDR1、ii)D4のL−CDR2、及びiii)D4のL−CDR3を有する軽鎖とを含む、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体。
  6. 配列番号:1に対して少なくとも70%の同一性を有する重鎖を含む抗体である、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体。
  7. 配列番号:2に対して少なくとも70%の同一性を有する軽鎖を含む抗体である、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体。
  8. 配列番号:1に対して少なくとも70%の同一性を有する重鎖と、配列番号:2に対して少なくとも70%の同一性を有する軽鎖とを含む抗体である、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体。
  9. 配列番号:1に同一の重鎖を含む抗体である、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体。
  10. 配列番号:2に同一の軽鎖を含む抗体である、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体。
  11. 配列番号:1に同一の重鎖と、配列番号:2に同一の軽鎖とを含む抗体である、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体。
  12. Fv、Fab、F(ab’)2、Fab’、dsFv、scFv、sc(Fv)2、及びディアボディからなる群より選択される、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体のフラグメント。
  13. 請求項1記載のヒト抗体の重鎖及び/又は軽鎖をコードする、
    核酸分子。
  14. 請求項13記載の核酸を含む、
    ベクター。
  15. 請求項13記載の核酸又は請求項14記載のベクターを含む、
    ホスト細胞。
  16. サイトトキシン、化学療法剤、サイトカイン、免疫抑制剤、免疫刺激剤、溶解型ペプチド、及び放射性同位体からなる群より選択される治療部分にコンジュゲートしている、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体。
  17. オーリスタチンにコンジュゲートしている、請求項16記載のヒトモノクローナル抗体。
  18. 医薬として使用するための、請求項1又は16記載のヒトモノクローナル抗体。
  19. ガンの処置を必要する対象においてガンを処置する方法であって、
    治療的に有効な量の請求項1又は16記載のヒトモノクローナル抗体を、対象に投与することを含む、
    方法。
  20. 請求項1又は16記載のヒトモノクローナル抗体を含む、
    医薬組成物。
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