JP2017522319A - 髄膜炎菌ワクチン - Google Patents

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Abstract

髄膜炎菌ワクチンは、fHbpの複数のアレル又はバリアントを含めて、このタンパク質について知られている多様性の広範なカバー率を提供することにより、及び/又は各用量におけるOMV成分の量を低減することにより、改善することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、髄膜炎菌(meningococcal)ワクチン接種の分野に属する。
ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)は、グラム陰性の莢膜細菌であり、ヒトの集団のおよそ10%の上気道にコロニーを形成する。コンジュゲートワクチンは、血清群A、C、W135、及びYに対して入手可能であるが、概して血清群Bに対する保護のために入手可能な唯一のワクチンは、2013年に承認されたBEXSERO(商標)製品である。この製品は、4つの主な免疫原性成分、すなわち、H因子結合タンパク質「fHbp」、ヘパリン結合タンパク質NHBA、ナイセリアアドへシンA、NadA、及び外膜小胞(OMV)を含む。
本発明の一態様は、v1、v2及びv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチドを、(i)NHBAポリペプチド、(ii)NadAポリペプチド、及び/又は(iii)髄膜炎菌外膜小胞のうち1つ以上と組み合わせて含む、免疫原性組成物である。
本発明のさらに別の一態様は、髄膜炎菌外膜小胞を、(i)NHBAポリペプチド、(ii)NadAポリペプチド、及び/又は(iii)v1、v2及びv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチドのうち1つ以上と組み合わせて含む免疫原性組成物であり、この組成物では、外膜小胞(OMV)は、5〜30μg/mlの間の濃度で存在する。具体的には、v1、v2及びv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチドは、安定化及び/又はfHbp非結合性の融合ポリペプチドである。さらにより具体的には、v1 fHbpは、R41位の変異、例えばR41S変異を含む。さらにより具体的には、v2及びv3 fHbpポリペプチドは、全長配列(配列番号1及び3)に従って、並びにΔG配列(配列番号8及び7)にも従って付番される、1つ以上の安定化及び/又はH因子(fH)非結合性の変異を以下の位置に含む。
Figure 2017522319
本発明のさらに別の一態様は、式NH2-A-[-X-L]3-B-COOHのアミノ酸配列を有する融合ポリペプチドを含む免疫原性組成物であり、ここでは、各Xは、異なるバリアントfHbp配列であり、Lは、任意選択のリンカーアミノ酸配列であり、Aは、任意選択のN末端アミノ酸配列であり、Bは、任意選択のC末端アミノ酸配列である。
本発明のさらに別の態様は、髄膜炎菌の感染に対しヒトなどの哺乳動物を保護するための方法であり、この方法は、本発明に係る免疫原性組成物を投与することを含む。
y軸上に割合(0.0から1.0)、x軸上にSBA力価(0から256、16ずつ)を付した、RCD曲線を示す図である。最上位の曲線は、C群であり、0.0に達するのが最も早い群は、Sである。 v1、v2、及びv3 fHbpポリペプチド内に導入されて731S及び731SNB融合タンパク質を生成する、安定化及びH因子(fH)非結合性の変異の概略を示す図である。 741-231融合体(配列番号10)及び1/4OMVを含む組成物が、供試した7株(3a=v2、3b=v2、3c=v3、3d=v3、3e=v2、3f=v2、3g=v3)に対し、BEXSERO(商標)よりも高いGMTを誘導することを実証する図である。 741-231融合体(配列番号10)及び1/4OMVを含む組成物が、供試した7株(3a=v2、3b=v2、3c=v3、3d=v3、3e=v2、3f=v2、3g=v3)に対し、BEXSERO(商標)よりも高いGMTを誘導することを実証する図である。 741-231融合体(配列番号10)及び1/4OMVを含む組成物が、供試した7株(3a=v2、3b=v2、3c=v3、3d=v3、3e=v2、3f=v2、3g=v3)に対し、BEXSERO(商標)よりも高いGMTを誘導することを実証する図である。 741-231融合体(配列番号10)及び1/4OMVを含む組成物が、供試した7株(3a=v2、3b=v2、3c=v3、3d=v3、3e=v2、3f=v2、3g=v3)に対し、BEXSERO(商標)よりも高いGMTを誘導することを実証する図である。 741-231融合体(配列番号10)及び1/4OMVを含む組成物が、供試した7株(3a=v2、3b=v2、3c=v3、3d=v3、3e=v2、3f=v2、3g=v3)に対し、BEXSERO(商標)よりも高いGMTを誘導することを実証する図である。 741-231融合体(配列番号10)及び1/4OMVを含む組成物が、供試した7株(3a=v2、3b=v2、3c=v3、3d=v3、3e=v2、3f=v2、3g=v3)に対し、BEXSERO(商標)よりも高いGMTを誘導することを実証する図である。 741-231融合体(配列番号10)及び1/4OMVを含む組成物が、供試した7株(3a=v2、3b=v2、3c=v3、3d=v3、3e=v2、3f=v2、3g=v3)に対し、BEXSERO(商標)よりも高いGMTを誘導することを実証する図である。
BEXSERO(商標)製品を増強するために、多様な髄膜炎菌株に対してBEXSERO(商標)の有効範囲(カバー率)をさらに増強すること(ワクチンの使用が広がるにつれてシフト及び変異の可能性がある場合に)、及びワクチンを定例の小児用ワクチンと共投与した際に時折見られる、稀に起こる発熱を低減することもまた、利点があるだろう[1]。これらの目的で、発明者らは、BEXSERO(商標)を2つの様式、すなわち、(i)このタンパク質(fHbp)について知られている多様性に対しさらに広い有効範囲(カバー率)を提供するために、fHbpの複数のアレル又はバリアントを含むこと、及び(ii)各用量中のOMV成分の量を低減することで改変した。本明細書に示されるように、これら2つの改変は、実際にワクチンの改善につながる。
それゆえ、第1の実施形態では、本発明は、v1、v2及びv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチドを、(i)NHBAポリペプチド、(ii)NadAポリペプチド、及び/又は(iii)髄膜炎菌外膜小胞のうち1つ以上と組み合わせて含む、免疫原性組成物を提供する。
さらに、第2の実施形態では、本発明は、髄膜炎菌外膜小胞を、(i)NHBAポリペプチド、(ii)NadAポリペプチド、及び/又は(iii)v1、v2及びv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチドのうち1つ以上と組み合わせて含む免疫原性組成物を提供し、この組成物では、外膜小胞は、5〜30μg/mlの間の濃度で存在する。
同様に、これらの実施形態の両方を組み合わせて、本発明は、(i)v1、v2及びv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチド、(ii)NHBAポリペプチド、(iii)NadAポリペプチド、及び(iv)5〜30μg/mlの髄膜炎菌外膜小胞を含む免疫原性組成物を提供する。
H因子結合タンパク質(fHbp)
本発明の組成物は、免疫原性のfHbpポリペプチドを含みうる。BEXSERO(商標)製品は、fHbpポリペプチドを含み、fHbpは、「741」(参考文献2の配列番号2536、本明細書では配列番号1)、「NMB1870」、「GNA1870」[3-5]、「P2086」、「LP2086」又は「ORF2086」[6-8]としても知られている。このタンパク質の3D構造は、公知であり[9,10]、タンパク質は、短いリンカーによって接続された2つのβ-バレルを有する。数多くの刊行物で、髄膜炎菌ワクチンにおけるこのタンパク質の保護効果が報告されている。例えば、参考文献11〜15を参照されたい。このタンパク質は、全ての血清群にわたる複数の株で、脂質付加された形態で発現される。fHbp配列は、3つのバリアントにグループ化されており[3](本明細書では、v1、v2、及びv3と称する)、概して、所与のバリアントに対して上昇した血清は、そのバリアントを発現する株に対して殺菌性を有するが、他の2つのバリアントのうち1つを発現する株に対しては活性を持たないこと、すなわち、バリアント内の交差保護性はあるが、バリアント間の交差保護性がないこと(いくらかのv2及びv3交差反応性を除いて)が見出されている。
バリアント間の交差反応性を増加させるために、3つ全てのバリアントに特異性を含有するように、fHbp配列が遺伝子改変されている[16]。しかし、このアプローチに従う代わりに、本発明は、v1、v2、及びv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチドを利用した。
v1 fHbp
v1においてMC58株由来の全長fHbpは、以下のアミノ酸配列(配列番号1)を有する。
Figure 2017522319
成熟リポタンパク質は、配列番号1の最初の19アミノ酸を欠いている(下線部、Cys-20で始まる配列番号4を与える)。BEXSERO(商標)製品は、v1 fHbpの「ΔG」形態を含み、この形態では、全長配列が、残基26まで切除され(すなわち、ポリ-グリシンストレッチが除去され、代わりにVal-27で始まる)、配列番号7を与える。
本発明と共に使用されるv1髄膜炎菌fHbpは、(i)配列番号7に少なくともi%の配列同一性を有する、及び/又は(ii)配列番号7の断片を含む、アミノ酸配列を含むことになる。
iの値は、80、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99又はそれ以上から選択されうる。それは、好ましくは90であり(すなわち、アミノ酸配列は、配列番号7に少なくとも90%の同一性を有する)、さらに好ましくは95である。
(ii)の断片は、概して、配列番号7由来の少なくとも7アミノ酸長の、例えば8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、24、26、28、40、45、50、55、60、65、70、75、80個又はそれ以上の連続したアミノ酸である。この断片は、典型的には、配列番号7由来の少なくとも1つのエピトープを含むことになる。fHbpについては、エピトープの同定及びマッピングが確立されている[12,17〜21]。連続した少なくとも30アミノ酸を配列番号7と共有することが典型となり、かつ通常は、v1 fHbpアミノ酸配列は、配列番号7由来のいくつか(例えば2、3、4、5個又はそれ以上)の断片を含むことになる。
全体的に、v1 fHbpアミノ酸配列は、配列番号7と少なくともi%の配列同一性を有し、配列番号7の断片をいくつか含むことができる。
v1 fHbp配列は、概して、配列番号2に存在しない少なくとも1つのアミノ酸配列、及び/又は配列番号3に存在しない少なくとも1つのアミノ酸配列を含む。
本発明と共に使用され、かつv1配列を含むポリペプチドは、適した宿主哺乳動物(マウス又はヒトなど)への投与後に、配列番号4からなる野生型髄膜炎菌ポリペプチドを認識することができる抗体を誘導することができる。これらの抗体は、v2又はv3ポリペプチドを認識しない(例えば、配列番号5からなる野生型髄膜炎菌ポリペプチド及び配列番号6からなる野生型髄膜炎菌ポリペプチドを認識することはない)いくらかの抗体を含むことになるが、それらはv2及び/又はv3ポリペプチドと交差反応するいくらかの抗体をも含むことがある。この抗体は、理想的には、v1 fHbpを発現する髄膜炎菌株に対して、例えばMC58株(下記を参照)に対して、殺菌性を有する。
v2 fHbp
v2において2996株由来の全長fHbpは、以下のアミノ酸配列(配列番号2)を有する。
Figure 2017522319
成熟リポタンパク質は、配列番号2の最初の19アミノ酸を欠いており(下線部、配列番号5を与える)、配列番号2のΔG形態は、最初の26アミノ酸を欠いている(配列番号8)。
本発明と共に使用されるv2髄膜炎菌fHbpは、(i)配列番号8に少なくともj%の配列同一性を有する、及び/又は(ii)配列番号8の断片を含む、アミノ酸配列を含むことになる。
jの値は、80、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99又はそれ以上から選択されうる。それは、好ましくは90であり(すなわち、アミノ酸配列は、配列番号8に少なくとも90%の同一性を有する)、さらに好ましくは95である。
(ii)の断片は、概して、配列番号8由来の少なくとも7アミノ酸長の、例えば8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、24、26、28、40、45、50、55、60、65、70、75、80個又はそれ以上の連続したアミノ酸である。この断片は、典型的には、配列番号8由来の少なくとも1つのエピトープを含むことになる。fHbpについては、エピトープの同定及びマッピングが確立されている(上記を参照)。連続した少なくとも30アミノ酸を配列番号8と共有することが典型となり、かつ通常は、v2 fHbpアミノ酸配列は、配列番号8由来のいくつか(例えば2、3、4、5個又はそれ以上)の断片を含むことになる。
全体的に、v2 fHbpアミノ酸配列は、配列番号8と少なくともj%の配列同一性を有し、配列番号8の断片をいくつか含むことができる。
v2 fHbp配列は、概して、配列番号1に存在しない少なくとも1つのアミノ酸配列、及び/又は配列番号3に存在しない少なくとも1つのアミノ酸配列を含む。
本発明と共に使用され、かつv2配列を含むポリペプチドは、適した宿主哺乳動物(マウス又はヒトなど)への投与後に、配列番号5からなる野生型髄膜炎菌ポリペプチドを認識することができる抗体を誘導することができる。これらの抗体は、v1又はv3ポリペプチドを認識しない(例えば、配列番号4からなる野生型髄膜炎菌ポリペプチド及び配列番号6からなる野生型髄膜炎菌ポリペプチドを認識することはない)いくらかの抗体を含むことになるが、それらはv1及び/又はv3ポリペプチドと交差反応するいくらかの抗体をも含むことがある。この抗体は、理想的には、v2 fHbpを発現する髄膜炎菌株に対して、例えばM2091株に対して、殺菌性を有する(下記を参照)。
v3 fHbp
v3においてM1239株由来の全長fHbpは、以下のアミノ酸配列(配列番号3)を有する。
Figure 2017522319
成熟リポタンパク質は、配列番号3の最初の19アミノ酸を欠いており(下線部、配列番号6を与える)、配列番号3のΔG形態は、最初の31アミノ酸を欠いている(配列番号9)。
本発明と共に使用されるv3髄膜炎菌fHbpは、(i)配列番号9に少なくともk%の配列同一性を有する、及び/又は(ii)配列番号9の断片を含む、アミノ酸配列を含むことになる。
kの値は、80、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99又はそれ以上から選択されうる。それは、好ましくは90であり(すなわち、アミノ酸配列は、配列番号9に少なくとも90%の同一性を有する)、さらに好ましくは95である。
(ii)の断片は、概して、配列番号9由来の少なくとも7アミノ酸長の、例えば8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、24、26、28、40、45、50、55、60、65、70、75、80個又はそれ以上の連続したアミノ酸である。この断片は、典型的には、配列番号9由来の少なくとも1つのエピトープを含むことになる。fHbpについては、エピトープの同定及びマッピングが確立されている(上記を参照)。連続した少なくとも30アミノ酸を配列番号9と共有することが典型となり、かつ通常は、v1 fHbpアミノ酸配列は、配列番号9由来のいくつか(例えば2、3、4、5個又はそれ以上)の断片を含むことになる。
全体的に、v3 fHbpアミノ酸配列は、配列番号9と少なくともk%の配列同一性を有し、配列番号9の断片をいくつか含むことができる。
v3 fHbp配列は、概して、配列番号1に存在しない少なくとも1つのアミノ酸配列、及び/又は配列番号2に存在しない少なくとも1つのアミノ酸配列を含む。
本発明と共に使用され、かつv3配列を含むポリペプチドは、適した宿主哺乳動物(マウス又はヒトなど)への投与後に、配列番号6からなる野生型髄膜炎菌ポリペプチドを認識することができる抗体を誘導することができる。これらの抗体は、v1又はv2ポリペプチドを認識しない(例えば、配列番号4からなる野生型髄膜炎菌ポリペプチド及び配列番号5からなる野生型髄膜炎菌ポリペプチドを認識することはない)いくらかの抗体を含むことになるが、それらはv1及び/又はv2ポリペプチドと交差反応するいくらかの抗体をも含むことがある。この抗体は、理想的には、v3 fHbpを発現する髄膜炎菌株に対して、例えばM01-240355株に対して、殺菌性を有する(下記を参照)。
融合ポリペプチド
本発明は、v1、v2、及びv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチドを利用する。その結果、融合ポリペプチドは、配列番号7、8、及び9のそれぞれに由来する少なくとも1つのエピトープを含むことができ、宿主哺乳動物への投与後に、(i)配列番号4からなる野生型髄膜炎菌ポリペプチド、(ii)配列番号5からなる野生型髄膜炎菌ポリペプチド、及び(iii)配列番号6からなる野生型髄膜炎菌ポリペプチドの3つ全てを認識することができる抗体を誘導することができる。これらの抗体は、理想的には、v1 fHbpを発現する髄膜炎菌株、v2 fHbpを発現する髄膜炎菌株、及びさらにv3 fHbpを発現する髄膜炎菌株に対して(例えばMC58、M2091、及びM01-240355株のそれぞれに対して)、殺菌性を有する。
上記に示した定義に関連して、適切な場合は、融合ポリペプチドに用いるために、i=j=kであることが好適である。
概して、本発明のfHbp融合ポリペプチドは、以下の式のアミノ酸配列を有する:
NH2-A-[-X-L-]3-B-COOH
式中、各Xは、異なるバリアントfHbp配列であり、Lは、任意選択のリンカーアミノ酸配列であり、Aは、任意選択のN末端アミノ酸配列であり、Bは、任意選択のC末端アミノ酸配列である。
3つのX部分は、上記に議論されたようなv1、v2、及びv3配列である。これらは、N末端からC末端まで任意の順番で、すなわちv1-v2-v3、v1-v3-v2、v2-v1-v3、v2-v3-v1、v3-v1-v2、又はv3-v2-v1で存在することができる。最も好適な順番は、v2-v3-v1である。
[-X-L-]のそれぞれの例としては、リンカーのアミノ酸配列である-L-は、存在していても不在であってもよい。リンカーのアミノ酸配列(複数可)である-L-は、典型的には、短いものとなる(例えば20個以下のアミノ酸、すなわち19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1個)。例としては、クローニングを容易にする短いペプチド配列、ポリ-グリシンリンカー[すなわちGlynであり、式中n=2、3、4、5、6、7、8、9、10又はそれ以上である(配列番号42)]、及びヒスチジンタグ[すなわちHisnであり、式中n=3、4、5、6、7、8、9、10又はそれ以上である(配列番号43)]が挙げられる。他の適したリンカーのアミノ酸配列は、当業者に明らかになろう。有用なリンカーの1つは、Gly-Serジペプチドを有するGSGGGG(配列番号22)であり、このジペプチドはBamHI制限部位から形成され、それゆえクローニング及び操作の助けとなる。別の有用なリンカーは、配列番号23であり、任意選択で、この配列に先立って、Gly-Serジペプチド(配列番号24、BamHI由来)又はGly-Lysジペプチド(配列番号25、HindIII由来)を配することができる。
-A-は、任意選択のN末端アミノ酸配列である。これは、典型的には、短いものとなる(例えば40個以下のアミノ酸、すなわち39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1個)。例としては、タンパク質輸送を指令するリーダー配列が挙げられる。X1が、それ自体のN末端メチオニンを欠いている場合、-A-は、翻訳されるポリペプチド中でそのようなメチオニン残基を提供してもよい(例えば、-A-が単一のMet残基である)。Metは、配列番号23などのリンカー配列のN末端へ配されてもよい(すなわち配列番号26)、又は短い配列のN末端にあってもよい(例えば配列番号27)。
-B-は、任意選択のC-末端アミノ酸配列である。これは、典型的には、短いものとなる(例えば40個以下のアミノ酸、すなわち39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1個)。例としては、タンパク質輸送を指令する配列、クローニング又は精製を容易にする短いペプチド配列[例えば、ヒスチジンタグ、すなわちHisnを含み、式中n=3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれ以上である(配列番号43)]、又はポリペプチドの安定性を増強する配列が挙げられる。他の適したC末端アミノ酸配列は、当業者には明らかになろう。適した-B-部分の1つは、配列番号28であり、この配列では、ヒスチジンタグの上流のLeu-Gluが、XhoI制限部位から発生する。
本発明での使用に適した融合ポリペプチドの1つは、配列番号10を含む。上記の式に従って、配列番号10において、-A-は、配列番号26であり、X1は、v2 fHbp配列(配列番号8)であり、-L1-は、配列番号24であり、X2は、v3 fHbp配列(配列番号9)であり、-L2-は、配列番号22であり、X3は、v1 fHbp配列(配列番号7)であり、L3及びBは、不在である。配列番号10中の3つのfHbp配列は、下記に下線で示される。
Figure 2017522319
本発明での使用のためのさらに好適な融合ポリペプチドは、配列番号29を含む。上記の式に従って、配列番号29において、-A-は配列番号26であり、X1はv2 fHbp配列(配列番号8)であり、-L1-は配列番号22であり、X2はv3 fHbp配列(配列番号9)であり、-L2-は配列番号22であり、X3はv1 fHbp配列(配列番号7)であり、L3及びBは不在である。配列番号29中の3つのfHbp配列は、下記に下線で示される。
Figure 2017522319
このように、本発明は、理想的には、配列番号10又は配列番号29のアミノ酸配列を有するポリペプチドを利用するが、本発明はまた、配列番号10又は配列番号29を含む、10個までの単一アミノ酸変化(すなわち1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の単一アミノ酸の置換、欠失、及び/又は挿入)によって改変されるポリペプチドを使用することもできる、但し、ポリペプチドは、上記に議論されたような配列番号4〜6の野生型髄膜炎菌ポリペプチド3つ全てを認識することができる抗体を誘導することができるものである。さらに、配列番号10又は配列番号29を改変して、それらの-A-部分を変える(例えば、配列番号26に代わるものを使用する)ことができ、そうして、本発明で使用されるポリペプチドは、配列番号30を含むことができ、その配列は、任意選択で10個までの単一アミノ酸変化によって改変されてもよい(上記に議論されたように)。
例として、配列番号30を改変して、各fHbpのfHと相互作用する能力を破壊する点変異を導入することができる。例えば、配列番号30を残基E240、E496、及びR543で変異させ、それによって配列番号31(変異E240X、E496X、及びR543Xを含み、式中、Xは、記載されたアミノ酸以外の任意のアミノ酸であり、すなわち、E240Xは、残基240におけるE以外の任意のアミノ酸を指す)を生じさせることができる。配列番号31の好適な実施形態は、配列番号32(変異E240A、E496A、R543Sを含む)である。本発明は、配列番号31(例えば配列番号32)を使用することができ、この配列は、残基E240、E496、及びR543が存在しないことを条件に、任意選択で5個までの単一アミノ酸変化(上記に議論されたような)によって改変されてもよい。
さらに、配列番号30を改変して、fHbpの安定性を増加させる点変異を導入することができる。例えば、配列番号30を残基S32、L123、S285、及びL379で変異させ、それによって、配列番号33(変異S32X、L123X、S285X、及びL379Xを含む)を生じるさせことができる。配列番号33の好適な実施形態は、配列番号34(変異S32V、L123R、S285V、L379Rを含む)である。本発明は、配列番号33(例えば配列番号34)を使用することができ、この配列は、残基S32、L123、S285、及びL379が存在しないことを条件に、任意選択で5個までの単一アミノ酸変化(上記に議論されたような)によって改変されてもよい。そのようなポリペプチドの1つは、配列番号35であり、この配列では、v1配列が、参考文献22に報告されているような変異、例えば「R41S」変異を含むように改変されている(配列番号36)。配列番号35は、変異S32X、L123X、S285X、L379X、及びR543Xを含み、配列番号36は、変異S32V、L123R、S285V、L379R、及びR543Sを含む。「R41S」という名称は、成熟v1ポリペプチド(配列番号4)に関連して付番され、それゆえ、例えばそれは、配列番号35の融合ポリペプチドではR543Xとして、配列番号36ではR543Sとして存在する。
これらの様々なアプローチは、組み合わせることができ、そうして、本発明は、配列番号37を含むポリペプチド(例えば、配列番号38のアミノ酸配列を有するポリペプチド)を利用することができる。配列番号37及び配列番号38は、変異S32V、L123R、E240A、S285V、L379R、E496A、及びR543Sを含む。配列番号38は、N末端に配列番号26をさらに含む。
さらに別の実施形態では、本発明は、配列番号39(変異L123X及びL379Xを含む)、例えば配列番号40(変異L123R及びL379Rを含む)を使用することができる。本発明は、同様に配列番号39(例えば配列番号40)を使用することができ、この配列は、残基L123及びL379を存在しないことを条件に、任意選択で5個までの単一アミノ酸変化(上記に議論されるような)によって改変されてもよい(例えば、配列番号34を参照されたいが、この配列は、上記に言及されたような2つのS/V置換を含むことで配列番号40とは異なる)。そのようなポリペプチドの1つは、配列番号41であり、その配列では、v1配列が「R41S」変異を含むように改変されており、それゆえL123R、L379R、及びR543Sを含む。さらに別の実施形態では、そのような融合タンパク質が本発明の組成物中に存在する際に、OMVは、2.5μg/mlから12.5μg/mlの間の濃度で存在しうる。
上記で変異について言及されたアミノ酸残基は、特有の開始配列に関連して定義される。任意の他のfHbp配列中の対応するアミノ酸残基は、配列のアライメントによって容易に同定することができ、そのようなアライメントでは、例えば、そのアミノ酸は、ペアワイズ・アライメント・アルゴリズム[例えば、下記に詳細を述べるようなニードルマン-ブンシュ(Needleman-Wunsch)・グローバル・アライメント・アルゴリズム]を使用してアライメントされる際に、本明細書で記述されるアミノ酸とアライメントする。アミノ酸は、多くの場合に同じとなるが、このような場合でないときには、アライメントにより容易に同定されることになる。
fHbpは、天然にはN.メニンギティディス中のリポタンパク質である。それはまた、生来のリーダー配列と共に、又は異種のリーダー配列と共に大腸菌(E. coli)で発現された際に、脂質付加されて見出されている。本発明のポリペプチドは、N末端システイン残基を有していてもよく、その残基は、脂質付加されていてもよく、例えば、トリパルミトイル-S-グリセリル-システインを通常は形成するパルミトイル基を含んでいる。しかし、通常の実施形態では、本発明の融合ポリペプチドは、発現宿主中では脂質付加されない(典型的には、N末端の-A-部分が、脂質付加を指令しないためである)。
ナイセリアヘパリン結合抗原(NHBA)
本発明の組成物は、免疫原性NHBAポリペプチドを含みうる。NHBA抗原は、髄膜炎菌血清群B株MC58[23]の公開されたゲノム配列に、遺伝子NMB2132(GenBankアクセッション番号GI:7227388、本明細書では配列番号11)として含められた。数多くの株由来のNHBA抗原の配列が、それ以来公開されている。例えば、NHBAのアレル形態は、参考文献24の図5及び図15、並びに参考文献2の実施例13及び図21(そこでは配列番号3179から3184)に見ることができる。NHBA抗原の様々な免疫原性断片もまた報告されてきており、そのような断片としては、配列番号12の「ΔG」断片が挙げられる。本発明での使用に好適なNHBA抗原は、(a)配列番号12に60%以上(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%又はそれ以上)の同一性を有する、及び/又は(b)配列番号12の少なくとも「n」個の連続したアミノ酸の断片を含み、式中、「n」が7以上(例えば8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250又はそれ以上)である、アミノ酸配列を含む。好適な(b)の断片は、配列番号12由来のエピトープを含む。
本発明の最も有用なNHBA抗原は、適した宿主哺乳動物(マウス又はヒトなど)への投与後に、配列番号13のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる、抗体を誘導することができる。本発明での使用に有利なNHBA抗原は、哺乳動物対象への投与後に、殺菌性の抗髄膜炎菌抗体を誘導することができる。
本発明での使用に特に好適なNHBAポリペプチドは、配列番号12を含み、この配列は、上記に議論されたような配列番号13に結合することができる抗体をポリペプチドが誘導することができることを条件に、任意選択で3個までの単一アミノ酸変化(すなわち1、2、又は3個の単一アミノ酸の置換、欠失、及び/又は挿入)によって改変されてもよい。
BEXSERO(商標)製品に見られるように、NHBAポリペプチドは、融合ポリペプチドとして有用に存在することができ、例えば、NMB1030ポリペプチドに融合される。そのような融合ポリペプチドでは、NMB1030は、好ましくはNHBAの下流にある。MC58株由来のNMB1030は、GenBankアクセッション番号GI:7226269(本明細書では配列番号14)を有する。本発明での使用のためのNMB1030配列は、(a)配列番号14と60%以上(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%又はそれ以上)の同一性を有する及び/又は(b)配列番号14の少なくとも「n」個の連続したアミノ酸の断片を含み、式中、「n」が30以上である、アミノ酸配列を含むことができる。有用なNMB1030断片の1つは、配列番号15である。
そのようなNHBA-NMB1030融合ポリペプチドの1つは、配列番号16のアミノ酸配列を有する。そのため、本発明は、配列番号16を使用することができ、この配列は、上記で議論されたような配列番号13に結合することができる抗体をポリペプチドが誘導することができることを条件に、任意選択で3つまでの単一アミノ酸変化(すなわち1、2、又は3個の単一アミノ酸の置換、欠失、及び/又は挿入)によって改変されてもよい。
ナイセリアアドへシンA(NadA)
本発明の組成物は、免疫原性のNadAポリペプチドを含みうる。NadA抗原は、髄膜炎菌血清群B株MC58[23]の公開されたゲノム配列に、遺伝子NMB1994(GenBankアクセッション番号GI:7227256、本明細書では配列番号17)として含められた。数多くの株由来のNadA抗原の配列が、それ以来公開されており、ナイセリアアドへシンとしてのタンパク質の活性は、詳細に記録されてきた。NadAの様々な免疫原性断片もまた報告されている。本発明での使用に好適なNadA抗原は、(a)配列番号17に60%以上(例えば65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%又はそれ以上)の同一性を有する、及び/又は(b)配列番号17の少なくとも「n」個の連続したアミノ酸の断片を含み、式中、「n」が7以上(例えば8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250又はそれ以上)である、アミノ酸配列を含む。好適な(b)の断片は、配列番号17由来のエピトープを含む。
本発明の最も有用なNadA抗原は、宿主哺乳動物への投与後に、配列番号18のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる抗体を誘導することができる。本発明での使用に有利なNadA抗原は、宿主哺乳動物への投与後に、殺菌性の抗髄膜炎菌抗体を誘導することができる。
本発明での使用に特に好適なNadAポリペプチドは、配列番号19を有し、この配列は、上記に議論されたような配列番号18に結合することができる抗体をポリペプチドが誘導することができることを条件に、任意選択で3個までの単一アミノ酸変化(すなわち1、2、又は3個の単一アミノ酸の置換、欠失、及び/又は挿入)によって改変されてもよい。
髄膜炎菌外膜小胞(OMV)
本発明の組成物は、髄膜炎菌のOMV、すなわち髄膜炎菌外膜の破壊又はこの外膜由来のブレブ形成によって得られる任意のプロテオリポソーム小胞を含み、その小胞から、外膜のタンパク質成分(例えばPorA、PorB、RmpM、Opa、Opc、Omp85、FetA/FrpB、NspAなど)を保持しかつ50〜200nmの範囲の直径を持つ小胞を形成する。そのため、この用語は、OMV(時には「ブレブ」と称される)、並びに微小胞と称される小胞(MV[25])又は「生来のOMV」(「NOMV」[26])を含めることができる。参考文献27から33も参照されたい。典型的な外膜小胞は、細菌から人工的に調製され、界面活性剤処理(例えばデオキシコール酸塩)を使用するか、又は界面活性剤不含の手段(例えば参考文献37を参照)によって、調製されてもよい。OMVを形成するための手法は、胆汁酸塩界面活性剤(例えばリトコール酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、デオキシコール酸、コール酸、ウルソコール酸などの塩であり、ナイセリアを処理するためにはデオキシコール酸ナトリウム[34及び35]が好適である)を用いて、界面活性剤を沈殿させないよう十分に高いpHで、細菌を処理するステップを含む[36]。他の手法は、超音波破砕、ホモジネート、微流動化、キャビテーション、浸透圧ショック、摩砕、フレンチプレス、ブレンディングなどの手法を使用して、実質的に界面活性剤の不在下で実施されてもよい[37,38]。界面活性剤を使用しないか少量で使用する方法は、NspAやfHbpなどの有用な抗原を保持することができる[37]。そのため、本発明で使用されるOMVは、約0.5%以下の、例えば約0.2%、約0.1%、<0.05%又はちょうどゼロのデオキシコール酸塩を有するOMV抽出緩衝液を使用して、調製されてもよい。
MV及びNOMVとして知られる小胞は、細菌の増殖中に自然に形成された天然に発生した膜小胞であり、培養培地中へ放出される。MVは、ナイセリアをブロス培養培地中で培養し、ブロス培養培地中のより小さなMVから細胞全体を分離し(例えば、濾過によって、又は低速で遠心分離して、より小さな小胞ではなく細胞のみをペレットにすることによって)、次いで、細胞枯渇培地からMVを収集することによって(例えば、濾過によって、MVの示差的沈殿若しくは凝集によって、高速で遠心分離してMVをペレットにすることによって)、得ることができる。MVの生産で使用するための株は、培養物に生産されるMVの量に基づいて概ね選択することができ、例えば、参考文献45及び46は、MV生産性の高いナイセリアを記載している。
小胞は、遺伝子工学的に操作されている細菌から調製されてもよく[39〜42]、この遺伝子操作は、例えば、免疫原性を増加させる(例えば免疫原を高発現させる)ために、毒性を低減するために、莢膜多糖の合成を阻害するために、PorA発現を下方制御するためになどで行われる。それらは、ブレブ形成能の高い株から調製されてもよい[43〜46]。各種のクラスI外膜タンパク質亜型を有する細菌由来の小胞が使用されてもよく、そのような亜型は、例えば、それぞれが3つの亜型を提示する遺伝子工学的に改変された2つの異なる小胞集団を使用した6つの異なる亜型[47,48]、又はそれぞれが3つの亜型を提示する遺伝子工学的に改変された3つの異なる小胞集団を使用した9つの異なる亜型などである。有用な亜型としては、P1.7、16;P1.5-1、2-2;P1.19、15-1;P1.5-2、10;P1.12-1、13;P1.7-2、4;P1.22、14;P1.7-1、1;P1.18-1、3、6が挙げられる。しかし、概して、本発明には、野生型髄膜炎菌株からOMVを調製することが好適である。
それゆえ、本発明での使用のための小胞は、任意の野生型髄膜炎菌株から調製することができる。小胞は、通常は血清群B株に由来することになるが、それらをA、C、W135又はYなど、B以外の血清群から調製することが可能である(例えば、参考文献36は、血清群Aのためのプロセスを開示する)。この株は、任意の血清型(例えば1、2a、2b、4、14、15、16など)、任意の血清亜型(例えばP1.4)、及び任意の免疫型(例えばL1;L2;L3;L3、7;L3、7、9;L10など)であってもよい。この髄膜炎菌は、任意の適した系列に由来していてもよく、この系列としては、高侵襲性及び高病原性の系列、例えば以下の7つの高病原性の系列、すなわち亜群I、亜群III、亜群IV-1、ET-5コンプレックス、ET-37コンプレックス、A4クラスター、系列3のうちいずれかが挙げられる。最も好ましくは、OMVは、NZ98/254株、又はP1.4 PorA血清亜型を有する別の株から調製される。本発明は、BEXSERO(商標)及びMENZB(商標)製品中に使用されている同じOMVを有利に使用し、それらはNZ98/254株から調製される。
小胞は、概して髄膜炎菌LOS(LPSとしても知られる)を含むことになるが、OMV中のLOSの発熱効果は、同量の精製LOSを用いて見られるよりもはるかに低く、水酸化アルミニウムへのOMVの吸着は、発熱をさらに低減する。LOSレベルは、エンドトキシンの国際単位(IU)で表現され、LAL(カブトガニ変形細胞溶解物)アッセイによって試験することができる。好ましくは、LOSは、OMVタンパク質μg当たり2000IU未満で存在する。
LOSが小胞中に存在する場合に、LOSとタンパク質成分とを連結するように小胞を処理することが可能である(「内部ブレブ」コンジュゲーション[49])。
OMV精製のための有用なプロセスは、参考文献50に記載され、OMV粗精製物の高速遠心分離に代わってというよりむしろ限外濾過を含む。このプロセスは、限外濾過を行った後に超遠心分離のステップを含んでいてもよい。OMVはまた、参考文献51に記載の2段階のサイズ濾過プロセスを使用して精製することができる。
OMVは、調製された後に、ショ糖溶液中に有用に懸濁することができる。
組合せ
本発明の組成物は、(a)v1、v2及びv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチド、(b)NHBAポリペプチド、(c)NadAポリペプチド、並びに(d)OMVのそれぞれを含むことができる。
そのような組合せでは、(a)fHbp融合ポリペプチドは、理想的には配列番号10のアミノ酸配列を含むが、上記に議論されたように、任意選択で10個までの単一アミノ酸変化によって改変されてもよく、(b)NHBAポリペプチドは、理想的には配列番号12のアミノ酸配列を含むが、上記に議論されたように、任意選択で3個までの単一アミノ酸変化によって改変されてもよく、(c)NadAポリペプチドは、理想的には配列番号19のアミノ酸配列を含むが、上記に議論されたように、任意選択で3個までの単一アミノ酸変化によって改変されてもよい。
さらに好ましくは、(a)fHbp融合ポリペプチドは、配列番号10のアミノ酸配列を有し、(b)NHBAポリペプチドは、配列番号12のアミノ酸配列を含み、(c)NadAポリペプチドは、配列番号19のアミノ酸配列を有する。
いっそうさらに好ましくは、(a)fHbp融合ポリペプチドは、配列番号10のアミノ酸配列を有し、(b)NHBAポリペプチドは、配列番号16のアミノ酸配列を有し、(c)NadAポリペプチドは、配列番号19のアミノ酸配列を有する。
本発明の組成物中のポリペプチドは、宿主中で有効な免疫学的応答をもたらす任意の濃度で存在することができる。この用量は、慣用の試験を通じて、具体的には、fHbp、NHBA、及びNadAポリペプチドがそれぞれ100μg/mlで存在する、BEXSERO(商標)製品によって提供されるガイダンスの観点で、確立することができる。そのため、fHbp、NHBA及び/又はNadAポリペプチドはそれぞれ、本発明の組成物中に、20μg/mlから400μg/mlの間、例えば50〜150μg/mlの間、80〜120μg/mlの間、又は約100μg/mlの濃度で存在していてもよい。抗原の濃度は、標準的なタンパク質アッセイによって容易に定量される。
同様に、本発明の組成物中のOMVは、宿主中で有効な免疫学的応答をもたらす任意の濃度で存在することができる。この用量は、慣用の試験を通じて、具体的には、OMVが50μg/mlで存在する、BEXSERO(商標)製品によって提供されるガイダンスの観点で、確立することができる。そのため、本発明の第1の実施形態において、OMVは、組成物中に20μg/mlから100μg/mlの間、例えば30〜75μg/mlの間、40〜60μg/mlの間、又は理想的には約50μg/mlの濃度で存在していてもよい。しかし、本発明の第2の実施形態では、OMVは、さらに低い濃度、すなわち5μg/mlから30μg/mlの間、例えば10μg/mlから15μg/mlの間、又は理想的には約12.5μg/mlで存在する。ある特定の実施形態では、OMVは、2.5μg/mlから12.5μg/mlの間のさらに低い濃度で、例えば2.5μg/ml、3.0μg/ml、3.5μg/ml、4.0μg/ml、4.5μg/ml、5.0μg/ml、5.5μg/ml、6.0μg/ml、6.5μg/ml、7.0μg/ml、7.5μg/ml、8.0μg/ml、8.5μg/ml、9.0μg/ml、9.5μg/ml、及び10μg/mlで存在する。
本発明の組成物中のOMVの量及び濃度は、BEXSERO(商標)製品と同じように、すなわち総タンパク質含量を参照することによって、定義される。これは、様々なアッセイを使用して評価することができ、例えば、参考文献29は、フォリン-ローリー(Folin-Lowry)アッセイの使用を開示している。総タンパク質は、ヨーロッパ薬局方のPh. Eur. Assay 2.5.33に従って、7つの薬局方の方法のいずれかを使用してアッセイすることができる。方法2は、ローリー試験を示し、それが好適である。こうして、本発明の第2の実施形態の組成物は、5〜30μg/mlの総タンパク質でOMVを含む。
ポリペプチド
本発明のポリペプチドを、様々な手段により、例えば、化学的合成により(少なくとも部分的に)、プロテアーゼを用いてより長いポリペプチドを消化することにより、RNAからの翻訳により、細胞培養物から (例えば、組換え発現または髄膜炎菌培養物から)の精製などにより調製することができる。大腸菌宿主中での異種発現が、好ましい発現経路である。
本発明のポリペプチドは、理想的には少なくとも100アミノ酸長、例えば、150aa、175aa、200aa、225aa、またはそれ以上である。例えば、fHbp融合ポリペプチドは通常少なくとも500aa長であり、NHBAポリペプチドは通常少なくとも400aa長であり、NadAポリペプチドは通常少なくとも250aa長である。
ポリペプチドは、好ましくは、実質的に純粋な、または実質的に単離された形態で調製される(すなわち、他のナイセリア菌または宿主細胞ポリペプチドを実質的に含まない)。一般に、ポリペプチドは、非天然の環境中で提供される、例えば、それらはその天然の環境から分離される。ある特定の実施形態においては、ポリペプチドは、出発材料と比較してポリペプチドについて富化された組成物中に存在する。かくして、精製されたポリペプチドが提供され、それにより、精製されたとは、ポリペプチドが他の発現されたポリペプチドを実質的に含まない組成物中に存在することを意味し、それにより、実質的に含まないとは、組成物中の全ポリペプチドの50%を超えるもの(例えば、75%以上、80%以上、90%以上、95%以上、または99%以上)が本発明のポリペプチドであることを意味する。
ポリペプチドは、様々な形態(例えば、天然、融合物、非グリコシル化、脂質化、ジスルフィド架橋など)を取ってもよい。
配列番号19などの配列は、N末端メチオニンを含まない。本発明のポリペプチドが生物宿主中での翻訳により産生される場合、多くの宿主においてN末端メチオニンを提供する、開始コドンが必要である。かくして、本発明のポリペプチドは、少なくとも新生段階で、前記配列番号の配列の上流にメチオニン残基を含む。
いくつかの実施形態においては、本発明の組成物中のポリペプチドは、(適当であれば)fHbp、NHBAまたはNadAポリペプチド配列の上流にN末端配列を含んでもよい。いくつかの実施形態においては、ポリペプチドは、N末端に単一のメチオニン、その直後に、関連する免疫原のアミノ酸配列を有する;他の実施形態においては、より長い上流配列を用いることができる。そのような上流配列は、短くてもよい(例えば、40個以下のアミノ酸、すなわち、39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1)。例としては、タンパク質輸送を指令するリーダー配列、またはクローニングもしくは精製を容易にする短いペプチド配列(例えば、ヒスチジンタグ、すなわち、Hisn(ここで、n=4、5、6、7、8、9、10又はそれ以上である)(配列番号44))が挙げられる。
本発明のポリペプチドはまた、(適当であれば)fHbp、NHBAまたはNadAアミノ酸配列の最後のアミノ酸の下流にアミノ酸を含んでもよい。そのようなC末端伸長物は、短くてもよい(例えば、40個以下のアミノ酸、すなわち、39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1個)。例としては、タンパク質輸送を指令する配列、クローニングまたは精製を容易にする短いペプチド配列(例えば、ヒスチジンタグ、すなわち、Hisn(ここで、n=4、5、6、7、8、9、10又はそれ以上である)(配列番号44)を含む)が挙げられる。他の好適なC末端アミノ酸配列は、当業者には明らかである。
用語「ポリペプチド」は、任意の長さのアミノ酸ポリマーを指す。ポリマーは、線状または分枝状であってもよく、それは改変されたアミノ酸を含んでもよく、それは非アミノ酸により中断されていてもよい。この用語はまた、天然に、または介入により;例えば、ジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、ホスホリル化、または標識化成分とのコンジュゲーションなどの任意の他の操作もしくは改変により改変されたアミノ酸ポリマーも包含する。また、例えば、アミノ酸の1つ以上の類似体(例えば、非天然アミノ酸などを含む)、ならびに当業界で公知の他の改変を含有するポリペプチドである。ポリペプチドは、単一の鎖または会合した鎖として存在してもよい。
本発明のポリペプチドは、好ましくは異種宿主(例えば大腸菌中)で組換え発現され、続いて精製され、続いてOMVと組み合わされて製剤化されて本発明の組成物を得る。
いくつかの実施形態においては、ポリペプチドは、N末端の最大10個のアミノ酸(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10個)および/またはC末端の最大10個のアミノ酸(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10個)が欠失されていることを除いて、上記のアミノ酸配列を含む。
殺菌応答
上述したように、本発明の好ましいポリペプチド及び組成物は、髄膜炎菌に対して殺菌性である抗体応答を惹起することができる。殺菌抗体応答は、マウスの免疫後に都合よく測定され、ワクチン効能の標準的な指標である(例えば、参考文献53の巻末の注14;また、参考文献54も参照されたい)。したがって、抗体は、好適な血清殺菌アッセイ(SBA)において試験株に対して殺菌性となる。
融合fHbpポリペプチドは、好ましくは、v1 fHBpを発現する髄膜炎菌株、v2 fHBpを発現する髄膜炎菌株、およびさらにv3 fHBpを発現する髄膜炎菌株に対して殺菌性である抗体応答を惹起することができる。SBA試験に好適なv1株はMC58であり、これは広く入手可能であり(例えばATCC BAA-335)、参考文献23において配列決定された株である。SBA試験に好適なv2株はM2091(ATCC 13091)である。SBA試験に好適なv3株はM01-240355であり、これは完全に配列決定された(EMBL ID CP002422[55]参照)ナイセリアMLST参照株である(参考文献54におけるid 19265)。
したがって、好ましいfHbp融合ポリペプチドは、血清殺菌アッセイにおいてMC58株、M2091株、およびM01-240355株のそれぞれに対して殺菌性であるマウスにおいて抗体を惹起することができる。例えば、本発明の組成物は、ヒト補体を用いるGoldschneiderアッセイ[56〜58]を用いた場合、1:4以上の血清殺菌力価を提供し、および/または子ウサギ補体を用いた場合、1:128以上の血清殺菌力価を提供することができる。
免疫化
上述したポリペプチドを、免疫原性組成物の活性成分として用いることができ、したがって、本発明は、上述したポリペプチドを含む本発明の免疫原性組成物(例えば、ワクチン)を提供する。
本発明はまた、本発明の免疫原性組成物を哺乳動物、例えばマウスまたはヒトに投与することを含む、哺乳動物において抗体応答を生じさせる方法も提供する。抗体応答は、好ましくは、防御および/または殺菌性抗体応答である。本発明はまた、そのような方法における使用のための本発明の組成物も提供する。
本発明はまた、本発明の免疫原性組成物を哺乳動物、例えばマウスまたはヒトに投与することを含む、ナイセリア菌(例えば、髄膜炎菌)感染に対して哺乳動物を保護するための方法も提供する。
本発明は、医薬(例えば、免疫原性組成物もしくはワクチン)としての使用のための本発明の組成物を提供する。一実施形態では、哺乳動物におけるナイセリア菌(例えば、髄膜炎菌)感染を防止するための医薬の製造における、v1、v2およびv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチドと、(i)NHBAポリペプチド、(ii)NadAポリペプチド、および/または(iii)髄膜炎菌外膜小胞の1つ以上と、の使用も提供する。別の実施形態では、本発明は、哺乳動物におけるナイセリア菌(例えば、髄膜炎菌)感染を防止するための医薬の製造における、髄膜炎菌外膜小胞と、(i)NHBAポリペプチド、(ii)NadAポリペプチド、および/または(iii)v1、v2およびv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチドの1つ以上と、の使用であって、上記医薬における外膜小胞の濃度が5〜30μg/mlである、使用も提供する。
哺乳動物は、好ましくは、ヒトである。ヒトは、成人、または好ましくは、小児であってもよい。ワクチンが予防的使用のためのものである場合、ヒトは、好ましくは小児(例えば、幼児または乳児)である;ワクチンが治療的使用のためのものである場合、ヒトは、好ましくは成人である。小児用を意図するワクチンを、例えば、安全性、用量、免疫原性などを評価するために、成人に投与してもよい。
前記使用および方法は、限定されるものではないが、髄膜炎(特に、髄膜炎菌性髄膜炎などの細菌性髄膜炎)および菌血症などの疾患を予防/治療するのに特に有用である。例えば、それらは髄膜炎菌(例えば、血清群B)により引き起こされる侵襲性髄膜炎菌疾患に対する個体の能動免疫化にとって好適である。
治療的処置の有効性を、本発明の組成物の投与後にナイセリア菌感染をモニタリングすることにより試験することができる。予防的処置の有効性を、組成物の投与後にfHbp、NHBA、NadAおよびPorA(適当であれば)に対する免疫応答をモニタリングすることにより試験することができる。本発明の組成物の免疫原性を、それらを被験体(例えば、12〜16ヶ月齢の小児、または動物モデル)に投与した後、血清殺菌抗体(SBA)およびELISA力価(GMT)を含む標準的なパラメータを決定することにより、決定することができる。これらの免疫応答は一般に、組成物の投与の約4週間後に決定し、組成物の投与前に決定された値と比較する。少なくとも4倍または8倍のSBAの増加が好ましい。2以上の用量の組成物が投与される場合、2回以上の投与後の決定を行ってもよい。
本発明の好ましい組成物は、許容されるパーセンテージのヒト被験者にとってそれぞれの抗原性成分に対する血清保護のための基準より優れている、患者における抗体力価を付与することができる。宿主が抗原に対してセロコンバージョンされると考えられるものより上の関連抗体力価を有する抗原は周知であり、そのような力価はWHOのような組織により公開されている。好ましくは、80%を超える、より好ましくは、90%を超える、さらにより好ましくは、93%を超える、最も好ましくは、96〜100%の、被験体の統計的に有意な試料がセロコンバージョンされる。
本発明を利用して、全身および/または粘膜免疫を惹起することができる。
本発明の組成物は、一般に、患者に直接投与される。直接的送達を、非経口注射(例えば、皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、もしくは組織の間質腔への)により、または直腸、経口、経膣、局所、経皮、鼻内、眼内、経耳、経肺、もしくは他の粘膜投与により達成することができる。大腿部または上腕部への筋肉内投与が好ましい。注射は、針(例えば、皮下注射針)によるものであってよいが、あるいは無針注射を用いてもよい。典型的な筋肉内用量は、約0.5mlである(例えば、BEXSEROTM製品に見られるようなもの)。
用量処置は、単回用量スケジュールまたは複数回用量スケジュールであってもよい。複数用量を、初回免疫化スケジュールおよび/または追加免疫化スケジュールにおいて用いることができる。初回用量スケジュールの後、追加用量スケジュールを行ってもよい。初回(プライミング)用量間 (例えば、4〜16週間)、および初回と追加の間の好適なタイミングを、慣用的に決定することができる。例えば、BEXSEROTM製品は、対象(例えば小児など)に応じて、2または3用量として、1ヶ月以上(note less than)または2ヶ月以上間隔を空けて投与される。
本発明の免疫原性組成物は、一般に、それ自身では組成物を受ける患者に対して有害な抗体の産生を誘導せず、過度の毒性なしに投与することができる任意の物質であってもよい、製薬上許容し得る担体を含む。製薬上許容し得る担体は、水、生理食塩水、グリセロールおよびエタノールなどの液体を含んでもよい。湿潤剤または乳化剤などの補助物質、pH緩衝物質などが、そのようなビヒクル中に存在してもよい。好適な担体の完全な考察は、参考文献44で利用可能である。例えば、BEXSEROTM製品は、塩化ナトリウム、ヒスチジン、スクロース(ショ糖)、水酸化アルミニウム及び注射用水を含む。
ナイセリア菌感染は、身体の様々な領域に影響し、したがって、本発明の組成物を様々な形態で調製することができる。例えば、組成物を、液体溶液または懸濁液として、注射可能なものとして調製することができる。注射前の液体ビヒクル中の溶液、または懸濁液にとって好適な固体形態を調製することもできる。非経口注射(例えば筋肉への)にとって好適な組成物が最も好ましい。
組成物は、好ましくは無菌性である。それは、好ましくは、発熱源を含まない。それは、好ましくは、例えば、pH6〜pH8、一般には、約pH7で緩衝化される。組成物が水酸化アルミニウム塩を含む場合、ヒスチジンバッファーを用いるのが好ましい[60]。本発明の組成物は、ヒトに関して等張性であってもよい。
免疫原性組成物は、免疫学的に有効な量の免疫原、ならびに必要に応じて、他の任意の特定成分を含む。「免疫学的に有効な量」とは、単回用量での、または連続用量の一部としての、個体へのその量の投与が、治療または予防にとって有効であることを意味する。この量は、処置される個体の健康状態および身体状態、年齢、処置される個体の分類群(例えば、非ヒト霊長類、霊長類など)、抗体を合成する個体の免疫系の能力、望ましい防御の程度、ワクチンの製剤、医学的状況の処置する医師による評価、ならびに他の関連する因子に応じて変化する。その量は、比較的広範囲にあると予想され、慣用的な治験により決定することができる。用量処置は、単回用量スケジュールまたは複数回用量スケジュール(例えば、追加用量を含む)であってもよい。組成物を、他の免疫調節剤と一緒に投与してもよい。
本発明の組成物において用いることができるアジュバントとしては、限定されるものではないが、不溶性金属塩、水中油エマルション(例えば、MF59もしくはAS03、両方ともスクアレンを含有する)、サポニン、LPSの非毒性誘導体(モノホスホリルリピドAもしくは3-O-脱アシル化MPLなど)、免疫刺激オリゴヌクレオチド、解毒された細菌ADP-リボシル化毒素、微粒子、リポソーム、イミダゾキノロン、またはその混合物が挙げられる。免疫刺激剤として作用する他の物質は、参考文献61の第7章に開示されている。
水酸化アルミニウムおよび/またはリン酸アルミニウムアジュバントの使用が特に好ましく、ポリペプチドは一般に、これらの塩に吸着される。これらの塩としては、オキシ水酸化物およびヒドロキシホスフェートが挙げられる(例えば、参考文献61の第8章および第9章を参照されたい)。塩は、任意の好適な形態(例えば、ゲル、結晶、非結晶質など)を取ってもよい。Al+++は、1mg未満/用量で存在すべきである。
最も好ましいアジュバントは、BEXSEROTM製品で使用されているように、水酸化アルミニウムである。本発明の組成物中のポリペプチドおよびOMVは、BEXSEROTM製品で見られるように、このアジュバントに吸着させることができる。水酸化アルミニウムは、約1mg/ml Al+++(すなわち0.5ml用量当たり0.5mg)で含めることができる。
さらなる抗原性成分
本発明の組成物は、fHbp、NHBA、NadAおよび/またはOMVに加えて、さらなる髄膜炎菌ポリペプチド免疫原を含んでもよい。例えば、NspA、App、NhhA、HmbRなどのうち1種以上を含みうる。
本発明の組成物は、「936」抗原を含んでもよい。936抗原は、NMB2091遺伝子(本明細書では配列番号20)として髄膜炎菌血清群B株MC58[23]の公開されたゲノム配列中に含まれていた。本発明と共に使用するための好ましい936抗原は、(a)配列番号21に対して50%以上の同一性(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%以上)を有する;および/または(b)配列番号21の少なくとも「n」個の連続するアミノ酸(ここで、「n」は7以上(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250以上)である)の断片を含む、アミノ酸配列を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号21に由来するエピトープを含む。本発明の最も有用な936抗原は、宿主哺乳動物への投与後に、配列番号20のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる抗体を惹起することができる。936抗原は、fHbpのための良好な融合パートナーである(例えば、参考文献62および63を参照されたい)。
髄膜炎菌ポリペプチド抗原に加えて、組成物は、他の疾患または感染に対して免疫化するための抗原を含んでもよい。例えば、組成物は、以下のさらなる抗原のうちの1つ以上を含んでもよい:
- 血清群Cに由来する参考文献64(参考文献65も参照されたい)または参考文献66に開示された糖などの、髄膜炎菌血清群A、C、W135および/またはYに由来する糖抗原、
- 肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)に由来する糖抗原[例えば、67、68、69]、
- 不活化ウイルスなどの、A型肝炎ウイルスに由来する抗原[例えば、70、71]、
- 表面抗原および/またはコア抗原などの、B型肝炎ウイルスに由来する抗原[例えば、71、72]、
- ジフテリアトキソイド[例えば、参考文献73の第3章]などのジフテリア抗原、例えば、CRM197突然変異体[例えば、74]、
- 破傷風トキソイドなどの、破傷風抗原(例えば、参考文献73の第4章)、
- 場合により、ペルタクチンならびに/またはアグルチノゲン2および3とも組み合わせた、百日咳菌(Bordetella pertussis)に由来する百日咳ホロ毒素(PT)および線維性ヘマグルチニン(FHA)などの百日咳菌に由来する抗原(例えば、参考文献75および76)、
- インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)Bに由来する糖抗原[例えば、65]、
- IPVなどのポリオ抗原[例えば、77、78]、
- 麻疹、おたふく風邪および/または風疹抗原(例えば、参考文献73の第9、10および11章)、
- ヘマグルチニンおよび/またはノイラミニダーゼ表面タンパク質などの、インフルエンザ抗原(例えば、参考文献73の第19章)、
- モラクセラ・カタラリス(Moraxella catarrhalis)に由来する抗原[例えば、79]、
- ストレプトコッカス・アガラクチエ(Streptococcus agalactiae)(B群連鎖球菌)に由来するタンパク質抗原[例えば、80、81]、
- ストレプトコッカス・アガラクチエ(B群連鎖球菌)に由来する糖抗原、
- 化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)(A群連鎖球菌)に由来する抗原[例えば、81、82、83]、
- 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に由来する抗原[例えば、84]。
組成物は、これらのさらなる抗原の1つ以上を含んでもよい。
毒性タンパク質抗原を、必要に応じて解毒してもよい(例えば、化学的および/または遺伝的手段による百日咳毒素の解毒[76])。
ジフテリア抗原が組成物中に含まれる場合、破傷風抗原および百日咳抗原も含むことが好ましい。同様に、破傷風抗原が含まれる場合、ジフテリア抗原および百日咳抗原も含むことが好ましい。同様に、百日咳抗原が含まれる場合、ジフテリア抗原および破傷風抗原も含むことが好ましい。かくして、DTPの組合せが好ましい。
糖抗原は、好ましくは、コンジュゲートの形態にある。コンジュゲートのためのキャリアタンパク質は、以下でより詳細に考察される。
組成物中の抗原は、典型的には、それぞれ少なくとも1μg/mlの濃度で存在する。一般に、任意の所与の抗原の濃度は、その抗原に対する免疫応答を惹起するのに十分なものである。
本発明の免疫原性組成物を、治療的に(すなわち、存在する感染を処置するため)、または予防的に(すなわち、将来の感染を防止するため)用いることができる。
本発明の免疫原性組成物中でタンパク質抗原を用いる代わりとして、抗原をコードする核酸(自己複製性RNAなどのRNA、またはプラスミドなどのDNAであってもよい)を用いてもよい。
いくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、髄膜炎菌血清群A、C、W135およびYのうちの1、2、3または4つに由来するコンジュゲート化莢膜糖抗原を含む。他の実施形態においては、本発明の組成物は、少なくとも1つのコンジュゲート化肺炎球菌莢膜糖抗原を含む。
髄膜炎菌血清群Y、W135、CおよびA
現在の血清群Cワクチン(MENJUGATE(商標)[64、85]、MENINGITEC(商標)およびNEISVAC-C(商標))は、コンジュゲート化糖を含む。MENJUGATE(商標)およびMENINGITEC(商標)は、CRM197キャリアにコンジュゲートされたオリゴ糖抗原を有するが、NEISVAC-C(商標)は、破傷風トキソイドキャリアにコンジュゲートされた完全な多糖(脱-O-アシル化されている)を用いる。MENACTRA(商標)ワクチンは、血清群Y、W135、CおよびAのそれぞれに由来するコンジュゲート化莢膜糖抗原を含有する。
本発明の組成物は、抗原がキャリアタンパク質にコンジュゲートされた、および/またはオリゴ糖である、髄膜炎菌血清群Y、W135、CおよびAのうちの1つ以上に由来する莢膜糖抗原を含んでもよい。例えば、組成物は、血清群C;血清群AおよびC;血清群A、CおよびW135;血清群A、CおよびY;血清群C、W135およびY;または血清群A、C、W135およびYの4つ全部に由来する莢膜糖抗原を含んでもよい。
用量あたりのそれぞれの髄膜炎菌糖抗原の典型的な量は、1μg〜20μg、例えば、約1μg、約2.5μg、約4μg、約5μg、または約10μgである(糖として表される)。
混合物が血清群AとCの両方に由来する莢膜糖を含む場合、MenA糖:MenC糖の比(w/w)は、1より高くてもよい(例えば、2:1、3:1、4:1、5:1、10:1以上)。混合物が血清群Yと、血清群CおよびW135の一方または両方とに由来する莢膜糖を含む場合、MenY糖:MenW135糖の比は、1より高くてもよい(例えば、2:1、3:1、4:1、5:1、10:1以上)、ならびに/またはMenY糖:MenC糖の比(w/w)は1未満であってもよい(例えば、1:2、1:3、1:4、1:5以下)。血清群A:C:W135:Yに由来する糖の好ましい比(w/w)は、1:1:1:1; 1:1:1:2; 2:1:1:1; 4:2:1:1; 8:4:2:1; 4:2:1:2; 8:4:1:2; 4:2:2:1; 2:2:1:1; 4:4:2:1; 2:2:1:2; 4:4:1:2; および2:2:2:1である。血清群C:W135:Yに由来する糖の好ましい比(w/w)は、1:1:1; 1:1:2; 1:1:1; 2:1:1; 4:2:1; 2:1:2; 4:1:2; 2:2:1; および2:1:1である。実質的に等しい質量のそれぞれの糖を用いるのが好ましい。
莢膜糖は、オリゴ糖の形態で用いることができる。これらのものを、精製された莢膜多糖の断片化(例えば、加水分解による)により都合よく形成させ、通常、この後、所望のサイズの断片の精製を行う。
多糖の断片化を、好ましくは、30未満(例えば、10〜20、好ましくは、血清群Aについては約10;血清群W135およびYについては15〜25、好ましくは、約15〜20;血清群Cについては12〜22など)のオリゴ糖中の最終平均重合度(DP)を得るために実施する。DPを、イオン交換クロマトグラフィーまたは比色アッセイにより都合よく測定することができる[86]。
加水分解を行う場合、一般に、加水分解物をサイジングして、短い長さのオリゴ糖を除去する[65]。これを、限外濾過、次いで、イオン交換クロマトグラフィーなどの様々な方法で達成することができる。血清群Aについては、約6未満またはそれと等しい重合度を有するオリゴ糖を除去するのが好ましく、血清群W135およびYについては約4未満のものを除去するのが好ましい。
好ましいMenC糖抗原は、MENJUGATE(商標)で用いられるように、参考文献85に開示されている。
共有的コンジュゲーション
本発明の組成物中の莢膜糖は、通常、キャリアタンパク質にコンジュゲートされる。一般に、コンジュゲーションは、糖をT細胞非依存的抗原からT細胞依存的抗原に転換し、かくして、免疫学的記憶のためのプライミングを可能にするため、糖の免疫原性を増強する。コンジュゲーションは、小児用ワクチンにとって特に有用であり、周知の技術である。
典型的なキャリアタンパク質は、ジフテリア毒素もしくは破傷風毒素、またはそのトキソイドもしくは突然変異体などの細菌毒素である。CRM197ジフテリア毒素突然変異体[87]は有用であり、PREVNAR(商標)製品中のキャリアである。他の好適なキャリアタンパク質としては、髄膜炎菌外膜タンパク質複合体[88]、合成ペプチド[89、90]、熱ショックタンパク質[91、92]、百日咳タンパク質[93、94]、サイトカイン[95]、リンホカイン[95]、ホルモン[95]、増殖因子[95]、N19[97]、インフルエンザ菌に由来するプロテインD[98〜99、100]、ニューモリシン[101]またはその非毒性誘導体[102]、肺炎球菌表面タンパク質PspA[103]、鉄取込みタンパク質[104]、クロストリジウム・ディフィシル(C.difficile)に由来する毒素AまたはB[105]、組換え緑膿菌エキソプロテインA(rEPA)[106]などの、様々な病原体由来抗原に由来する複数のヒトCD4+T細胞エピトープを含む人工タンパク質[96]が挙げられる。
必要に応じて、任意の好適なリンカーと共に、任意の好適なコンジュゲーション反応を用いることができる。
糖は、典型的には、コンジュゲーションの前に活性化または官能化される。活性化は、例えば、CDAP(例えば、1-シアノ-4-ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロホウ酸[107、108など])などのシアニル化試薬を含んでもよい。他の好適な技術は、カルボジイミド、ヒドラジド、活性エステル、ノルボラン、p-ニトロ安息香酸、N-ヒドロキシスクシンイミド、S-NHS、EDC、TSTUなどを用いる。
リンカー基を介する結合を、任意の公知の手順、例えば、参考文献109および110に記載の手順を用いて作製することができる。1つのタイプの結合は、得られるアミノ基を、アジピン酸リンカー基の一方の末端とカップリングさせた後、タンパク質を、アジピン酸リンカー基の他方の末端にカップリングさせる、多糖の還元的アミノ化を含む[111、112]。他のリンカーとしては、B-プロピオンアミド[113]、ニトロフェニル-エチルアミン[114]、ハロゲン化ハロアシル[115]、グリコシド結合[116]、6-アミノカプロン酸[117]、ADH[118]、C4〜C12部分[119]などが挙げられる。リンカーを用いる代わりとして、直接的結合を用いることができる。タンパク質への直接的結合は、例えば、参考文献120および121に記載されたような、多糖の酸化、次いで、タンパク質との還元的アミノ化を含んでもよい。
糖へのアミノ基の導入(例えば、末端=O基を-NH2で置き換えることによる)、次いで、アジピン酸ジエステル(例えば、アジピン酸N-ヒドロキシスクシンイミドジエステル)を用いる誘導体化およびキャリアタンパク質との反応を含むプロセスが好ましい。別の好ましい反応は、例えば、MenAまたはMenCのために、プロテインDキャリアを用いるCDAP活性化を用いる。
一般
用語「含む(comprising)」は、「含む(including)」ならびに「からなる(consisting)」を包含し、例えば、Xを「含む(comprising)」組成物は、Xのみからなってもよく、またはさらなる何か、例えば、X+Yを含んでもよい。「含む(comprising)」(または「含む(comprises)」に対する参照は、必要に応じて、「からなる(consisting of)」(または「からなる(consists of)など)に対する参照により置き換えてもよい。
数値xと関連する用語「約」は、任意のものであり、例えば、x±10%を意味する。
単語「実質的に」は、「完全に」を排除しない、例えば、Y「を実質的に含まない」組成物は、Yを完全に含まないものであってもよい。必要に応じて、単語「実質的に」は、本発明の定義から省略してもよい。
「配列同一性」は、好ましくは、デフォルトパラメータ(例えば、EBLOSUM62スコアリングマトリックスを用いる、ギャップオープニングペナルティ=10.0、およびギャップ伸長ペナルティ=0.5)を用いて、Needleman-Wunsch全体アラインメントアルゴリズム[122]により決定される。このアルゴリズムは、EMBOSSパッケージ[123]中のneedleツール中に都合よく実装される。適用が特定の配列番号に対する配列同一性を指す場合、同一性をその配列番号の全長にわたって算出するべきである。
血清群の後、髄膜炎菌の分類は、血清型、血清亜型および次いで、免疫型を含み、標準的な命名法は、それぞれ、コドンにより隔てて血清群、血清型、血清亜型、および免疫型を列挙する(例えば、B:4:P1.15:L3,7,9)。血清群B内では、いくつかの系列は頻繁に疾患を引き起こし(高侵襲性)、いくつかの系列は他のものよりも重篤な形態の疾患を引き起こし(高ビルレント)、他のものは疾患を引き起こすことは稀である。7つの高ビルレント系列、すなわち、サブグループI、IIIおよびIV-1、ET-5コンプレックス、ET-37コンプレックス、A4クラスターおよび系列3が認識される。これらのものは多遺伝子座酵素電気泳動(MLEE)により定義されているが、多遺伝子座配列タイピング(MLST)も、髄膜炎菌を分類するために用いられてきた。4つの主要な高ビルレントクラスターは、ST32、ST44、ST8およびST11コンプレックスである。
[実施例1]
BEXSERO(商標)ワクチン(参照)
BEXSERO(商標)製品は、安全かつ有効であり、ヨーロッパ及び各地でヒトでの使用が認可されている。それは、以下の免疫原性成分を0.5ml用量当たりで有する。
Figure 2017522319
これらの免疫原を、水酸化アルミニウムアジュバント(用量当たり0.5mgのAl+++)に吸着させる。組成物は、NaCl、ヒスチジン緩衝液及びショ糖も含む。
[実施例2]
安定化及び安定化かつ非結合性の融合ポリペプチド
発明者らは、v2とv3における2つの異なるタイプの変異を研究した。すなわち、第1に、発明者らは、ポリペプチドの安定性を増すように改変することができる配列番号2及び配列番号3内の残基を同定した。第2に、発明者らは、ヒトH因子(fH)への結合を低下させる残基を同定した。両方のタイプの変異を含む変異型fHbpポリペプチドは、特性が増強されている。特に、H因子に結合しないが免疫原性を保持するfHbp変異体は有利であるが、これは、結果として得られる抗体の応答が、fH-結合部位中又はその近くにあるエピトープに向けられるためである。野生型fHbpワクチン抗原を使用したワクチン接種に続いて、そのようなエピトープをH因子の結合によって覆い隠してもよい。最も目的とするアミノ酸は、以下の通りであり、全長配列(配列番号1及び3)に従って、並びにΔG配列(配列番号8及び7)に従って、付番した。
Figure 2017522319
安定性及びfHbp結合のための変異を組み合わせてv2及びv3の変異型形態とし、R41S変異を含む変異型v1配列に融合した。変異体を、v2-v3-v1の順番で融合し、かつリンカーを使用して接続して、731SNB(配列番号38)を得た。3つの野生型配列に比べると、この融合ポリペプチドは、全部で7つの点変異を含む(図2)。
別途、v2及びv3における安定性のための変異を、「R41S」変異型のv1配列とv2-v3-v1の順番で融合し、かつリンカーを使用して接続して、731S (配列番号40) を得た。そのため、3つの野生型配列と比べると、この融合ポリペプチドは、全部で5つの点変異を含む(図2)。
fHBPの非fH結合性形態がSBA力価を誘導する能力を、トランスジェニック(Tg)マウスにて試験した。
Figure 2017522319
これらのデータは、非結合性形態のfHbpが、より高い免疫原性を有し得ることを示す。
[実施例3]
NMB2091-fHbp融合体の置換
NMB2091-fHbp融合ポリペプチドを、fHbpバリアントの「三重融合型」ポリペプチド、すなわちN末端からC末端までv2-v3-v1に置き換えることによって、BEXSERO(商標)製品を改変した。この融合ポリペプチドは、配列番号10のアミノ酸配列を有する。さらに、OMV成分を除去した。2つのワクチンを、0日目、21日目、及び35日目に免疫したマウスで比較し、その際に、血清を34日目及び49日目に、様々なクローナルコンプレックス(clonal complex)中の15種の血清群B株のパネル、MLST及びET分類について評価した。3mg/mlでアジュバントを使用して、抗原を20μg/用量で投与した。
様々な閾値を超えるSBA力価を有する株の割合は、以下の通りである。
Figure 2017522319
このように、v2-v3-v1融合ポリペプチドを使用することによって、高い抗MenB SBA力価(>4096)でさらに高い割合のパネル(60%対53%)に対しカバーし得る。
[実施例4]
OMV投与量の4分の1の低減
NMB2091-fHbp融合ポリペプチドを「三重融合型」fHbp v2-v3-v1ポリペプチド(配列番号10)に置き換えることによって、それと共に、(i)OMV投与量を4分の1に低減し12.5μg/mlとすることと、または(ii)OMV成分を除去することのいずれかによって、BEXSERO(商標)製品を改変した。そのため、3つの組成物を調製した。
Figure 2017522319
これらの3つのワクチンの免疫原性を評価するため、ヒト対象は、3回の用量を1か月間隔(0か月、1か月、2か月)で受けた。0か月目、1か月目、2か月目、及び3か月目、次いで3回目の用量投与後6か月目(8か月目)に、関連の株のパネルに対する評価のために血清を採取した。力価(GMT)は、以下の通りであった。
Figure 2017522319
プール患者血清を使用して、v1 fHbpを発現する7つのMenB株のパネルの有効範囲(カバー率)を評価した。同様の数の株が、各群で適切にカバーされたが、力価(GMT)は、C群で最も高かった。
Figure 2017522319
単一患者の血清を、v2又はv3 fHbpを発現する6つのMenB株のパネルに対し供試した(1つの株を2回供試した)。再び、力価(GMT)は、C群で最も高かった。
Figure 2017522319
さらに、1:8を超えるSBA力価を有する免疫された対象の割合は、M群及びS群と比べて、概してC群でさらに高かった。例えば、他の2群では3回の用量投与後に50%以下であったのに比べて、M1239株について80%以上であった。
SBA力価のRCD曲線(逆累積分布)もまた、さらに良好なプロファイルを示した。例えば、図1は、UK293株に対する3か月目の血清についての曲線を示し、そこでは、C群が他を明らかに超えている。
プール患者血清を使用して、v2又はv3 fHbpを発現する26株のMenB株のパネルの有効範囲(カバー率)を評価した。再び、力価(GMT)は、C群で最も高かった。
Figure 2017522319
このように、これらのデータは、ワクチン「C」、すなわちfHbp免疫原が置き換えられており、かつOMVの投与量が4分の1に低減されたワクチンが、BEXSERO(商標)ワクチンに劣らないことを示す。実際に、単一対象の血清とプール血清との両方が、ワクチン「C」について、BEXSERO(商標)ワクチンと比べた際に、より良好な血清応答率(seroresponse rate)、より高いGMT、及び株の有効範囲(カバー率)の増加を示す。
[実施例5]
抗体アビディティ
「C」群及び「S」群の患者由来の抗体のアビディティを、Gyrolabベースのシステムを使用して比較した。このシステムは、低親和性の抗体を抗原から引き離すカオトロピック剤を使用した洗浄ステップを含み、v1.fHbp特異的抗体全体からの高親和性の抗v1.fHbp抗体のパーセンテージとして「アビディティ指数」を与える。20検体の別々の血清を、1回目の用量投与の1か月後、及び3回目の用量投与の1か月後に評価した。さらに、H44/76株に対してSBA力価を評価し、アビディティ指数とSBA力価(log2)との間の相関性を決定した。
結果(ピアソン相関によるR及びp)は以下の通りである。
Figure 2017522319
このように、「C」群では両方の時点で、SBA力価とアビディティ指数との間に有意な相関性があったが、「S」群にはなかった。12.5μg/mlのOMVと共にワクチンを受けた対象では、アビディティ指数がSBA力価と相関し、このことは、OMVの存在が、誘導された抗体の質に正の影響を及ぼすことを示唆する。全体的に、OMVを受けた対象では、殺菌力価がより高いという傾向があり、その力価は、ワクチン製剤によって誘導される抗体のアビディティと相関する。
以下の判断基準、すなわち、(i)過去の臨床試験でBexseroによってカバーされなかった株であること、(ii)株が、関連するクローナルコンプレックスに属すること、(iii)株が、疫学的に関連するfHbpサブバリアントを発現すること、(iv)fHbp発現レベルが中程度であること、(v)株が、741-231によって特異的に死滅すること(競合的hSBA)であることに基づき、var2/3株のサブパネルを、単一対象の血清の試験のために選択した。結果を図3(a)から図3(g)に示すが、ここでは、741-231+1/4OMV+アルミニウムが、供試した7株に対して、より高いGMTを誘導することが実証されている。このように、hSBA試験は、741-231融合体を含む製剤がBexseroに劣らないことを示す。実際に、var2/3株に関する単一対象の血清及びプール血清のどちらの解析も、741-231+1/4OMV+アルミニウムを含む製剤について、より良好な血清応答率、より高いGMT力価、及び株の有効範囲(カバー率)の増加を示す。
[実施例6]
OMVの投与量の低減並びに731「S」及び731「SNB」の使用
NMB2091-fHbp融合ポリペプチドを「三重融合型」の安定化又は安定化かつ非結合性のfHbp v2-v3-v1ポリペプチド(それぞれ配列番号40及び38)に置き換えることによって、それと共に、OMVの投与量を10μg/ml又は2.5μg/mlに低減することによって、BEXSERO(商標)製品を改変した。
Figure 2017522319
マウスの抗血清を調製するために、20μgのNadA、NHBA-NMB1030、及びNMB2091-fHbp、fHbp 231S又はfHbp 231SNBのいずれかを、NZ98/254株から得た10μg又は2.5μgのOMVと共に使用して、6週齢のCD1雌マウス(Charles River)を免疫した。群当たり8匹のマウスを使用した。抗原を、水酸化アルミニウム(3mg/ml)と共に、0日目、21日目、及び35日目に腹腔内投与した。最後の採血の2週間後に血清を採集し、供試する前に56℃で30分間、熱失活させた。
動物血清及びヒト補体を用いた血清殺菌アッセイ
Nm株に対する血清殺菌活性を、先に記載されたように評価した。健康な成人由来のヒト血清又は血漿(終濃度25又は50%で供試した際に内因性の殺菌活性がない)を補体源として使用した。血清の殺菌力価は、時間0におけるml当たりの対照のコロニー形成単位(CFU)と比べて、細菌を反応混合物と60分間インキュベートした後にml当たりのCFUに50%の減少をもたらす、血清希釈率として定義した。
各血清について供試した最も低い希釈率は、1:16であった(検出限界)。検出限界を下回る力価は、解析の目的で限定する半分に設定し、正の閾値は、この値に比べて4倍上昇したもの(つまり32)として定義した。Bexsero製剤を免疫したマウスから得られたプール血清は、供試した34株のうち14株が正の閾値の下にあったが、一方、第2世代製剤から得たプール血清は、fHbp 231SNBを含有するワクチン製剤の場合に1株のみが、fHbp 231Sを含有する製剤の場合に1株が、検出限界の下にあった。
下記の表に報告したhSBAデータは、供試した34株のパネルにおいて、fHbp 231S又はfHbp 231SNBを含有するワクチン製剤によって誘導される有効範囲(カバー率)が、Bexseroと比べて増加することを示した。
Figure 2017522319
Figure 2017522319
本発明は上記で例示目的のみで説明され、本発明の範囲および精神内に維持しながら改変を行うことができることが理解される。
参考文献
Figure 2017522319
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配列表
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Claims (15)

  1. v1、v2及びv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチドを、(i)NHBAポリペプチド、(ii)NadAポリペプチド、及び/又は(iii)髄膜炎菌外膜小胞のうち1つ以上と組み合わせて含む、免疫原性組成物。
  2. 髄膜炎菌外膜小胞を、(i)NHBAポリペプチド、(ii)NadAポリペプチド、及び/又は(iii)v1、v2及びv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチドのうち1つ以上と組み合わせて含み、外膜小胞(OMV)が、5〜30μg/mlの間の濃度で存在する、免疫原性組成物。
  3. (i)v1、v2及びv3髄膜炎菌fHbpの3つ全てを含む融合ポリペプチド、(ii)NHBAポリペプチド、(iii)NadAポリペプチド、及び(iv)髄膜炎菌外膜小胞を含む、請求項1又は請求項2に記載の組成物。
  4. 融合ポリペプチドが、配列番号7、8、及び9のそれぞれに由来する少なくとも1つのエピトープを含み、マウスへの投与後に、(a)配列番号4からなるポリペプチド、(b)配列番号5からなるポリペプチド、(c)配列番号6からなるポリペプチドの3つ全てを認識することのできる抗体を誘導することができ、
    NHBAポリペプチドが、マウスへの投与後に、配列番号13のアミノ酸配列からなるポリペプチドに結合することのできる抗体を誘導することができ、
    及び/又は
    NadAポリペプチドが、マウスへの投与後に、配列番号18のアミノ酸配列からなるポリペプチドに結合することのできる抗体を誘導することができる、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. fHbp融合ポリペプチドが、式NH2-A-[-X-L]3-B-COOHのアミノ酸配列を有し、式中、各Xが、異なるバリアントfHbp配列であり、Lが、任意選択のリンカーアミノ酸配列であり、Aが、任意選択のN末端アミノ酸配列であり、Bが、任意選択のC末端アミノ酸配列である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. バリアントfHbp配列が、N末端からC末端までv2-v3-v1の順である、請求項5に記載の組成物。
  7. 融合ポリペプチドが、配列番号10、29、30、31、32、33、34、35、36、37、及び38からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項6に記載の組成物。
  8. (a)fHbp融合ポリペプチドが、配列番号10、配列番号36、又は配列番号38のアミノ酸配列を有し、(b)NHBAポリペプチドが、配列番号12のアミノ酸配列を含み、(c)NadAポリペプチドが、配列番号19のアミノ酸配列を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. OMVが、血清群B株由来である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. OMVが、NZ98/254株から調製される、請求項9に記載の組成物。
  11. OMVが、10μg/mlから15μg/mlの間の濃度で存在する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. fHbp、NHBA及びNadAポリペプチドが、50〜150μg/mlの間の濃度で存在する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 水酸化アルミニウムアジュバントをさらに含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
  14. 髄膜炎菌感染に対し哺乳動物を保護するための方法であって、請求項1〜13のいずれか1項に記載の免疫原性組成物を哺乳動物に投与することを含む方法。
  15. 前記哺乳動物がヒトである、請求項14に記載の方法。
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