JP2017221016A - 車両およびその電池状態検知システム - Google Patents

車両およびその電池状態検知システム Download PDF

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Abstract

【課題】放電量の大小、温度の高低あるいは健康状態にかかわらず、電池の放電可能時間を正確に予測する。【解決手段】データベース100には、車載鉛電池のSOC、放電電流Iおよび放電可能時間Timeの関係を示す対応関係テーブルが電池の温度TおよびSOHの組み合わせごとに登録されている。演算部101のSOH算出部101aは鉛電池のSOHを算出する。SOC算出部101bは鉛電池のSOCを算出する。放電可能時間計算部101cは、温度Tおよび健康状態SOHの計測結果に基づいて対応関係テーブルをデータベース100から選択し、当該対応関係テーブルに放電電流Iおよび充電状態SOCの計測、算出結果を適用することで放電可能時間Timeを推定する。【選択図】図2

Description

本発明は、鉛電池を搭載した車両およびその電池状態検知システムに係り、特に、電池状態に依存する放電可能時間を放電量の大小にかかわらず正確に検知できる車両およびその電池状態検知システムに関する。
近年、エンジン自動車による排ガスの削減に対応するため、エンジンの自動停止および再始動(ISS:アイドルストップ・スタート)の機能を備えた車両が普及し、車載の鉛電池をアイドルストップ可能な状態に保つ技術が望まれている。
すなわち、ISSを搭載する自動車(車両)では、エンジン停止中のエアコン、カーステレオなどの負荷は全て鉛電池からの電力で賄われる。このため、従来に較べて鉛電池の深い放電が増加し、鉛電池の充電状態が低下する傾向にある。
鉛電池の出力はその充電状態に依存するため、エンジン停止中に鉛電池の充電状態が低下すると、エンジンを始動するのに充分な出力が得られなくなり、エンジン停止後の再始動ができなくなるおそれがある。
そのため、エンジンの再始動が可能な状態を保つためには、鉛電池の充電状態(例えば、SOC:State Of Charge)を演算(推定)してエンジン始動に必要な出力の有無を監視し、エンジン始動に必要な出力がある場合にはアイドルストップを許可する一方、エンジン始動に必要な出力がない場合にはアイドルストップを禁止すると共に鉛電池を充電するなどの信号を車両側のコンピュータに送信する必要がある。
特許文献1,2には、鉛電池の充電状態を、その開回路電圧(OCV)を計測することにより求める技術が開示されている。この先行技術では、充電状態とOCVとの関係が一次式で表されることを利用して、車両停止時に計測したOCVを一次式に代入することにより充電状態が算出される。
特許文献3には、鉛電池の内部抵抗Rを計測することにより、その充電状態を推定する技術が開示されている。この先行技術では、充電状態と内部抵抗Rとの関係を近似式で表し、車両停止時に測定したRをこの近似式に代入することにより充電状態が算出される。
特開平4-264371号公報 特開2009-241633号公報 特許第3687628号公報
自動車に搭載される電池の残存容量は、一般的に「5時間率充電で放電可能な電気量」として評価されるが、特に鉛電池では、図8に示したように、温度により放電可能な電気量が異なるのみならず、放電量(放電電流量または放電電力量)の大きさによっても異なることが知られている。
例えば、時間率が「12V/30Ah(5HR)」の電池であれば、満充電の状態から電圧が放電終止電圧(10.5V)となるまでに6Aの電流を5時間かけて取り出すことができるが、消費電流がより大きな10Aであると、比例計算値の3時間よりも短い時間しか取り出すことができず、また消費電流がより小さい3Aであれば、比例計算値の10時間よりも長い時間取り出すことができる。
このように、自動車に搭載される鉛電池では、放電量が大きくなるほど取り出せる電気量が少なくなり、かつこのような性能特性は温度や電池の健康状態にも依存するため、電池の残存容量を単純な比例計算のみで正確に予測することはできなかった。そのため、想定よりも大きな放電量が継続すると、電池の残存容量が予想よりも早く減少し、電装品等の使用に支障が生じる可能性があった。
本発明の目的は、上記の技術課題を解決し、放電量の大小、温度の高低あるいは健康状態にかかわらず、電池の放電可能時間を正確に予測できる車両およびその電池状態検知システムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、エンジンの停止中に電池状態を検知する電池状態検知システムにおいて、以下の構成を具備した点に特徴がある。
(1) 電池の健康状態指標値を計測する手段と、電池の温度指標値を計測する手段と、電池の充電状態指標値を計測する手段と、電池の放電量指標値を計測する手段と、電池の放電量指標値、放電可能時間指標値および充電状態の関係を電池の温度および健康状態指標値の組み合わせごとに管理する手段と、温度指標値、放電量指標値および健康状態指標値の各計測結果を前記管理する手段に適用して放電可能時間指標値を求める手段とを具備した。
(2) 電池のSOCを計測する手段と、電池の放電量指標値を計測する手段と、電池の放電量指標値、放電可能時間およびSOCの関係を第1の対応関係として管理する手段と、電池の放電量指標値、放電可能時間および開回路電圧の関係を第2の対応関係として管理する手段と、電装品の使用要求を検知する手段と、電装品に関して既登録の消費電流量および前記放電量指標値の計測結果に基づいて当該電装品が使用された際の仮想放電量を求める手段と、仮想放電量およびSOCを前記第1の対応関係に適用して仮想放電量と放電可能時間指標値との関係を求める手段と、仮想放電量と放電可能時間指標値との関係を前記第2の対応関係に適用して前記仮想放電量が消費された場合の開回路電圧を求める手段と、開回路電圧と所定の動作最低電圧との比較結果に基づいて前記電装品の使用を許可または禁止するする手段とを具備した。
(3) 車載の各電装品に優先度を設定し、使用要求のあった電装品と使用中の他の電装品との優先度を比較する手段と、他の電装品の優先度の方が低ければ当該他の電装品に代えて前記使用要求のあった電装品を使用した場合の代替仮想放電量を算出する手段とを具備し、仮想放電量と放電可能時間指標値との関係を求める手段は代替仮想放電量およびSOCを第1の対応関係に適用し、開回路電圧を求める手段は、代替仮想放電量と放電可能時間指標値との関係を第2の対応関係に適用するようにした。
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
(1) 電池の放電可能時間が、電池の充電状態、健康状態および温度Tのみならず、放電量(放電電流量または放電電力量)をも考慮して求められるので、放電量の大小、温度の高低あるいは健康状態にかかわらず電池の放電可能時間を正確に予測できるようになる。
(2) 予め登録されている放電量と放電可能時間TimeとSOCとの関係に仮想放電電流IvおよびSOCの計測結果を適用することで仮想放電量Ivと放電可能時間Timeとの関係が求められ、更にこれを、予め登録されている放電量と放電可能時間Timeと電池電圧Vとの関係に適用することで、仮想放電量Ivが消費されたと仮定した場合の電池電圧Vvを正確に予測できる。したがって、停止中の電装品を稼働させた際の仮想放電量Ivを求めれば、当該放電量Ivが消費された場合の仮想電池電圧Vvが電装品の最低保証電圧Vmimを下回るか否かに基づいて、車両走行に支障をきたす恐れのある電装品の使用を予め防止できるようになる。
(3) 電装品の使用による電池電圧低下の観点から、優先度の低い電装品の使用を停止することで優先度の高い電装品を新たに使用できる場合には、優先度の低い電装品の使用を停止して優先度の高い電装品の使用が許可されるので、優先度の低い電装品の使用により優先度の高い電装品の使用が妨げられて車両が走行不能となること防止できるようになる。
本発明の一実施形態に係る電池状態検知システムの主要部の構成を示した機能ブロック図である。 鉛電池の温度T、電流I、SOH、SOCに基づいて、現在の放電電流量Iに応じた放電可能時間Timeを推定する実施形態の機能ブロック図である。 鉛電池の温度T、電流I、SOH、電圧Vに基づいて、現在の放電電流量Iに応じた放電可能時間Timeを推定する実施形態の機能ブロック図である。 鉛電池の温度T、電流I、SOH、SOCに基づいて、現在の放電電力量Qに応じた放電可能時間Timeを推定する実施形態の機能ブロック図である。 鉛電池の温度T、電流I、SOH、電圧Vに基づいて、現在の放電電力量Qに応じた放電可能時間Timeを推定する実施形態の機能ブロック図である。 放電量の増加に伴う電池電圧の低下に起因した電装系統の不動化およびこれに起因する車両走行の不能化を防止する機能(その1)のフローチャートである。 放電量の増加に伴う電池電圧の低下に起因した電装系統の不動化およびこれに起因する車両走行の不能化を防止する機能(その2)のフローチャートである。 放電電流と満充電容量との関係が温度に依存する例を示した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電池状態検知システム1の主要部の構成を示した機能ブロック図であり、ここでは、ISS機能を備えて鉛電池12を搭載するガソリンエンジン車への適用を例にして説明する。
電池状態検知システム1は、鉛電池12の温度を測定するサーミスタ等の温度センサ2、差動増幅回路等を有して鉛電池12の外部端子に接続された電圧測定部3、ホール素子等の電流センサ4および鉛電池12の電池状態を検知するマイクロコンピュータ(以下、マイコン)10を主要な構成としている。
鉛電池12は、電池容器となる略角型の電槽を有しており、電槽内には合計6組の極板群が収容されている。電槽の材質には、例えば、ポリエチレン(PE)等の高分子樹脂を用いることができる。各極板群は複数枚の負極板および正極板がセパレータを介して積層されており、セル電圧は2.0Vである。このため、鉛電池12の公称電圧は12Vとされている。電槽の上部は、電槽の上部開口を密閉するPE等の高分子樹脂製の上蓋に接着ないし溶着されている。上蓋には、鉛電池12を電源として外部へ電力を供給するためのロッド状正極端子および負極端子が立設されている。なお、上述した温度センサは電槽の側面部または底面部に固定されている。
鉛電池12の正極端子は、電流センサ4を介してイグニッションスイッチ(以下、IGN)5の中央端子に接続されている。IGN5は、中央端子とは別にOFF端子、ON/ACC端子およびSTART端子を有しており、中央端子とOFF,ON/ACCおよびSTARTの各端子のいずれかとはロータリ式に切り替え接続が可能である。
START端子はエンジン始動用セルモータ(スタータ)9に接続されている。セルモータ9は、図示しないクラッチ機構を介してエンジン8の回転軸に回転駆動力の伝達が可能である。ON/ACC端子は、エアコン、ラジオ、ランプ等の補機(電装品)6および一方向への電流の流れを許容する整流素子を含むレギュレータを介してエンジン8の回転により発電する発電機7の一端に接続されている。すなわち、レギュレータのアノード側は発電機7の一端に、カソード側はON/ACC端子に接続されている。
エンジン8の回転軸は、図示しないクラッチ機構を介して発電機7に動力の伝達が可能である。このため、エンジン8が回転状態にあるときは、クラッチ機構を介して発電機7が作動し、その発電電力が補機6や鉛電池12に供給(充電)される。OFF端子はいずれにも接続されていない。
電圧測定部3の出力は、マイコン10に内蔵されたA/Dコンバータに接続されている。また、温度センサ2および電流センサ4の出力は、マイコン10に内蔵されたA/Dコンバータにそれぞれ接続されている。このため、マイコン10は、鉛電池12の電圧、温度および鉛電池12に流れる電流を所定時間毎にデジタル値で取り込むことができる。なお、マイコン10は、I/Oを介して上位の車両制御システム11と通信可能である。
マイコン10は、中央演算処理装置として機能するCPU、電池状態検知システム12の基本制御プログラムや後述するマップや数式等のプログラムデータが格納されたROM、CPUのワークエリアとして働くとともにデータを一時的に記憶するRAM、不揮発性のEEPROM等を含んで構成される。
発電機7、セルモータ9および補機6の他端、鉛電池12の負極端子およびマイコン10は、それぞれグランド(自動車のシャーシと同電位)に接続されている。なお、本実施形態のマイコン10は、電圧、電流および温度を所定時間毎に(例えば、電圧、電流をそれぞれ2m秒間隔、温度を1秒間隔で)それぞれサンプリングし、サンプリング結果をRAMに格納する。また、電流については、放電電流と充電電流とに分けて、それぞれの積算値を算出している。
マイコン10に実装されたCPUは、IGN5の電圧に基づいて、その端子位置を判断し、さらにはエンジン状態を検知する。なお、IGN5が端子位置を代表する信号を出力するタイプであれば、その信号または車両制御システム11からの信号によりエンジン状態を検知してもよい。一般に、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車等の内燃機関を有する自動車では、鉛電池から電力を供給しセルモータを回して、エンジンを始動する。
CPUは、エンジン停止後、鉛電池12の分極反応が解消する所定時間が経過すると、電圧測定部3を介して測定した鉛電池12の端子電圧を開回路電圧OCVとして取り込み、それ以降、所定の周期でタイマ割り込みによりOCVの取り込みを繰り返し、それ以外のタイミングでは、タイマのみを作動させそれ制御動作を行わない省電力モードに入る。
図2は、マイコン10が鉛電池12の温度Tや電流Iに基づいて、その放電量に応じた放電可能時間Timeを推定する第1実施形態の機能ブロック図であり、マイコン10のCPUが、ROMあるいはEEPROMに予め記憶されているプログラムやデータに基づいて動作することで実現される。
本実施形態では、車載の鉛電池12と同一仕様の多数の鉛電池を対象に、その放電量、放電可能時間および充電状態の関係を、電池の温度および健康状態の組み合わせごとに求め、これらを統計的に処理して作成したマップあるいは関数に基づいて、現在の放電量が継続すると仮定した場合の放電可能時間Timeが算出される。
データベース100には、SOC(State Of Charge)を充電状態の指標値として構築された、放電量の指標値である放電電流I(x軸)と放電可能時間Time(y軸)との関係を示す第1の対応関係テーブルが、電池の温度Tおよび健康状態の組み合わせごとに多数登録されている。本実施形態では、健康状態の指標値としてSOH(State Of Health)を採用している。
演算部101において、SOH算出部101aは鉛電池12のSOHを算出する。鉛電池のSOHの算出方法はいろいろあるが、例えば、これと同一仕様の多数の鉛電池を種々の健康状態(劣化状態)において予め測定しておいた内部抵抗RとSOHとの関係を表すSOHマップに内部抵抗Rの計測結果を適用することにより求めることができる。
SOC算出部101bは、鉛電池12のSOCを算出する。放電可能時間計算部101cは、温度Tおよび健康状態SOHの計測結果に基づいて、対応する第1の対応関係テーブルをデータベース100から選択し、当該テーブルに放電電流Iおよび充電状態SOCの計測、算出結果を適用して放電可能時間Timeを求める。計測結果に対応するテーブルがない場合は、計測値の類似する複数のテーブルを選択し、それらの計測結果を内挿または外挿することで放電可能時間Timeを推定する。
なお、上記の実施形態では電池の充電状態を代表する指標値としてSOCを採用するものとして説明したが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、電池の端子電圧Vを指標値として採用するようにしても良い。
図3は、本発明の他の実施形態の機能ブロック図であり、データベース200には、電池の端子電圧Vを充電状態の指標値として計測した、放電電流I(x軸)と放電可能時間Time(y軸)との関係を示す第2の対応関係テーブルが、温度Tおよび健康状態SOHの組み合わせごとに多数登録されている。
演算部201において、SOH算出部201aは鉛電池12のSOHを算出する。放電可能時間計算部201bは、温度Tおよび健康状態SOHの計測結果に基づいて、対応する第2の対応関係テーブルをデータベース200から選択し、当該テーブルに放電電流Iおよび端子電圧Vの各計測結果を適用することで放電可能時間Timeを推定する。
また、上記の各実施形態では、放電量を代表する指標値として放電電流Iを採用するものとして説明したが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、図4に示したように、放電電力量Qを採用するようにしても良い。
データベース300には、SOCを充電状態の指標値として計測した、放電量の指標値である電力量Q(x軸)と放電可能時間Time(y軸)との関係を示す第3の対応関係テーブルが、温度Tおよび健康状態SOHの組み合わせごとに多数登録されている。
演算部301において、SOH算出部301aは鉛電池12のSOHを算出する。SOC算出部301bは、鉛電池12のSOCを算出する。電力算出部301cは、電圧Vおよび電流Iに基づいて電力Qを算出する。放電可能時間計算部301dは、温度Tおよび健康状態SOHの計測結果に基づいて、対応する第3の対応関係テーブルをデータベース300から選択し、当該テーブルにSOCおよび電力量Qの各計測結果を適用することで放電可能時間Timeを推定する。
あるいは、図5に示したように、充電状態指標値として、前記SOCに代えて電圧Vを採用しても良い。その場合、データベース400には電圧Vを充電状態の指標値として計測した、電力量Q(x軸)と放電可能時間Time(y軸)との関係を示す第4の対応関係テーブルが、温度Tおよび健康状態SOHの組み合わせごとに多数登録されることになる。
演算部401において、SOH算出部401aは鉛電池12のSOHを算出する。電力算出部401bは、電圧Vおよび電流Iに基づいて電力量Qを算出する。放電可能時間計算部401cは、温度Tおよび健康状態SOHの計測結果に基づいて、対応する第4の対応関係テーブルをデータベース400から選択し、当該テーブルに電圧Vおよび電力量Qの各計測結果を適用することで放電可能時間Timeを推定する。
このように、上記の各実施形態によれば、電池の放電可能時間Timeが、電池の充電状態(SOCまたは電圧V)、健康状態SOHおよび温度Tのみならず、放電量(放電電流量Iまたは放電電力量Q)をも考慮して推定されるので、放電量の大小にかかわらず電池の放電可能時間Timeを正確に推定できるようになる。
次いで、上記のシステムにおいて、放電量の増加に伴う電池電圧の低下に起因した電装系統の不動化およびこれに起因する車両走行の不能化を防止する機能について、図6のフローチャートに沿って説明する。
車載電池の充電状態が低下すると、放電量の増加に伴う電池電圧の降下の程度が大きくなるので、使用していない電装品や車両補機等の使用を新たに始めると、電池電圧が電装品等の最低動作電圧Vminを下回り、それらの動作を保証できなくなる場合がある。
そして、例えばECU(エンジン・コントロール・ユニット)のような車両走行に不可欠な電装品等の最低動作電圧Vminをも下回ってしまうと、車両走行自体を維持できなくなってしまう。そこで、本実施形態では車載電池の放電電流Iと放電可能時間Tと電圧Vとの関係に基づいて、車両走行に支障をきたす恐れのある電装品の使用を禁止するようにしている。
ステップS1では、停止状態にある電装品の使用が要求されたか否かが判断される。使用の要求が検知されるとステップS2へ進み、当該要求された電装品の定格電流Icと現在の放電電流Iの計測値とを加算して仮想放電量Iv(=Ic+I)が計算される。例えば、現在の放電電流量Iが20Aであり、使用が要求された電装品の定格電流Icが10Aであれば、仮想放電量Ivが30Aとして求められる。
ステップS3では、車載電池の現在のSOCと前記仮想放電量Ivとの関係を、前記図4に示したデータベース100の第1の対応関係テーブルに適用して、仮想放電量Ivに対応する放電可能時間Tが算出される。さらに、当該仮想放電量Ivと放電可能時間Tとの関係を、図5に示したデータベース200の第2の対応関係テーブルに適用することで、前記仮想放電量Ivに対応する電池電圧が仮想電池電圧Vvとして推定される。
ステップS4では、予め登録されている各電装品の動作最低電圧Vminと前記想電池電圧Vvとが比較され、Vv>Vminであれば、ステップS5へ進んで当該要求された電装品の使用が許可される。これに対して、Vv≦VminであればステップS6へ進み、当該要求された電装品の使用が禁止される。
このように、本実施形態によれば、予め登録されている放電電流Iと放電可能時間TとSOCとの関係に仮想放電量IvおよびSOCの計測結果を適用することで、SOCに応じた仮想放電量Ivと放電可能時間との関係が正確に基づいて求められる。更にこれを、予め登録されている放電電流Iと放電可能時間Tと電池電圧Vとの関係に適用することで、仮想放電量Ivが消費されたと仮定した場合の電池電圧Vvを正確に予測できる。
したがって、現在は停止中の電装品を使用した際の仮想放電量Ivを求めれば、当該仮想放電量Ivにおける仮想電池電圧Vvが主要な電装品の最低保証電圧Vmimを下回るか否かに基づいて、車両走行に支障をきたす恐れのある電装品の使用を予め防止できるようになる。
一方、電装品には車両走行に不可欠またはこれに準ずる程度に重要なもの以外に、例えばエアコンやカーオーディオのように車両走行には必ずしも必要ではないものも含まれ、例えばエアコンの使用が原因で、より重要な電装品の使用が禁止されてしまうことは望ましくない。
そこで、次に説明する実施形態では、各電装品に予め優先度を設定しておき、新たに要求された電装品の使用により仮想電池電圧Vvが最低保証電圧Vminを維持できなくなる恐れがあるときは、当該電装品よりも優先度の低い電装品の使用の有無を検査し、優先度の低い電装品が使用中であれば、その使用を停止させ、優先度のより高い電装品の使用に切り替えるようにしても良い。
図7は、本実施形態の動作を示したフローチャートであり、ステップS1〜ステップS3の動作を上記の実施形態と同一なので、その説明は省略する。
ステップS4では、予め登録されている最低動作電圧Vminと、前記ステップS3で求められた仮想電池電圧Vvとが比較され、Vv>Vminであれば、ステップS20へ進んで前記要求された電装品の使用が許可される。
これに対して、Vv≦VminであればステップS15へ進み、優先度が前記要求された電装品よりも低い電装品が使用中であるか否かが判断される。優先度の低い電装品を使用中でなければステップS17へ進み、前記要求された電装品の使用が禁止される。
一方、優先度の低い電装品が使用中であればステップS16へ進み、当該電装品の使用を停止することで放電量が削減される。ステップS18では、前記削減された放電量を反映した仮想放電量Ivおよび仮想電池電圧Vvが再計算される。
ステップS19では、仮想電池電圧Vvと動作保証下限電圧Vminとが比較され、Vv≦Vminであれば、ステップS15へ戻って優先度が次に低い電装品に関して上記の各手順が繰り返される。その結果、Vv>VminとなればステップS20へ進み、前記要求された電装品の使用が許可される。
本実施形態によれば、電装品の使用による電池電圧低下の観点から、優先度の低い電装品の使用を停止することで優先度の高い電装品を新たに使用できる場合には、優先度の低い電装品の使用を停止して優先度の高い電装品の使用が許可されるので、優先度の低い電装品の使用により優先度の高い電装品の使用が妨げられて車両が走行不能となること防止できるようになる。
1…電池状態検知システム,2…温度センサ,3…電圧測定部,4…電流センサ,5…IGN,6…補機,7…発電機,8…エンジン,9…エンジン始動用セルモータ,10…マイコン,12…鉛電池,

Claims (9)

  1. エンジンの停止中に電池状態を検知する電池状態検知システムにおいて、
    電池の健康状態指標値を計測する手段と、
    電池の温度指標値を計測する手段と、
    電池の充電状態指標値を計測する手段と、
    電池の放電量指標値を計測する手段と、
    電池の放電量指標値、放電可能時間指標値および充電状態の関係を電池の温度および健康状態指標値の組み合わせごとに管理する手段と、
    前記温度指標値、放電量指標値および健康状態指標値の各計測結果を前記管理する手段に適用して放電可能時間指標値を求める手段とを具備したことを特徴とする電池状態検知システム。
  2. 前記電池の充電状態指標値がSOCであることを特徴とする請求項1に記載の電池状態検知システム。
  3. 前記電池の充電状態指標値が開回路電圧であることを特徴とする請求項1に記載の電池状態検知システム。
  4. 前記放電量指標値が電池の放電電流であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電池状態検知システム。
  5. 前記放電量指標値が電池の消費電力であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電池状態検知システム。
  6. エンジンの停止中に電池状態を検知する電池状態検知システムにおいて、
    電池のSOCを計測する手段と、
    電池の放電量指標値を計測する手段と、
    電池の放電量指標値、放電可能時間およびSOCの関係を第1の対応関係として管理する手段と、
    電池の放電量指標値、放電可能時間および開回路電圧の関係を第2の対応関係として管理する手段と、
    電装品の使用要求を検知する手段と、
    前記電装品に関して既登録の消費電流量および前記放電量指標値の計測結果に基づいて当該電装品が使用された際の仮想放電量を求める手段と、
    前記仮想放電量およびSOCを前記第1の対応関係に適用して仮想放電量と放電可能時間指標値との関係を求める手段と、
    前記仮想放電量と放電可能時間指標値との関係を前記第2の対応関係に適用して前記仮想放電量が消費された場合の開回路電圧を求める手段と、
    前記開回路電圧と所定の動作最低電圧との比較結果に基づいて前記電装品の使用を許可または禁止するする手段とを具備したことを特徴とする電池状態検知システム。
  7. 車載の各電装品に優先度が設定されており、
    使用要求のあった電装品と使用中の他の電装品との優先度を比較する手段と、
    前記他の電装品の優先度の方が低ければ、当該他の電装品に代えて前記使用要求のあった電装品を使用した場合の代替仮想放電量を算出する手段とを具備し、
    前記仮想放電量と放電可能時間指標値との関係を求める手段は、前記代替仮想放電量およびSOCを前記第1の対応関係に適用し、
    前記開回路電圧を求める手段は、前記代替仮想放電量と放電可能時間指標値との関係を前記第2の対応関係に適用することを特徴とする請求項6に記載の電池状態検知システム。
  8. 電池の健康状態指標値を計測する手段と、
    電池の温度指標値を計測する手段とをさらに具備し、
    前記第1の対応関係および第2の対応関係が電池の温度および健康状態指標値の組み合わせごとに管理され、
    前記仮想放電量と放電可能時間指標値との関係を求める手段は、電池の温度および健康状態指標値の組み合わせに応じた第1の対応関係を採用し、
    前記開回路電圧を求める手段は、電池の温度および健康状態指標値の組み合わせに応じた第2の対応関係を採用することを特徴とする請求項6または7に記載の電池状態検知システム。
  9. 前記請求項1ないし8のいずれかに記載の電池状態検知システムを用いて車載電池の状態を検知することを特徴とする車両。
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